JPH1185544A - トランザクションプログラム並列実行方法およびトラン ザクションプログラム並列実行方式 - Google Patents

トランザクションプログラム並列実行方法およびトラン ザクションプログラム並列実行方式

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JPH1185544A
JPH1185544A JP9239793A JP23979397A JPH1185544A JP H1185544 A JPH1185544 A JP H1185544A JP 9239793 A JP9239793 A JP 9239793A JP 23979397 A JP23979397 A JP 23979397A JP H1185544 A JPH1185544 A JP H1185544A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のトランザクションプログラムから同一
の資源の同時更新を試みるトランザクション処理機構を
持った計算機システムの実行効率を向上させる。 【解決手段】 共有資源７０の更新を試みるトランザク
ションプログラム６０ｂが、他のトランザクションプロ
グラム６０ａにより共有資源７０が更新中の場合、複製
トランザクションプログラム６０ｃを作成し、複製もと
のトランザクションプログラム６０ｂは排他ウェイト
し、トランザクションプログラム６０ｃが処理を継続す
る。トランザクションプログラム６０ａがロールバック
した場合、トランザクションプログラム６０ｂはロール
バック後に終了し、複製されたトランザクションプログ
ラム６０ｃはコミットする。トランザクションプログラ
ム６０ａが正常にコミットした場合、トランザクション
プログラム６０ｂが処理を再開すると共に、トランザク
ションプログラム６０ｃはロールバック後に消滅する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明はトランザクションプ
ログラムの並列実行方法およびトランザクションプログ
ラムの並列実行方式に関し、特に共有資源への同時アク
セスが発生するトランザクション処理機構を持った計算
機システムにおける、トランザクションプログラムの並
列実行方法およびトランザクションプログラムの並列実
行方式に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の複数トランザクションプ
ログラムから同一資源の更新が発生する計算機システム
では、あるトランザクションプログラムが仮更新中の資
源に対する他のトランザクションプログラムの仮更新
は、後者トランザクションプログラムが前者トランザク
ションプログラムの資源の更新完了（コミットまたはロ
ールバック）まで排他ウェイトすることにより、資源状
態の矛盾を回避していた。
【０００３】トランザクションプログラムの処理効率の
向上方法が、特開平８−２３５０４７号公報に開示され
ている。この公報によると、複数のトランザクションプ
ログラムが同一の資源にアクセスする際に、同一の資源
に後からアクセスするトランザクションプログラムが排
他ウェイトしないと共に、先行して資源にアクセスした
トランザクションプログラムのトランザクション終了処
理（コミットまたはロールバック）を後から資源にアク
セスしたトランザクションプログラムのトランザクショ
ン終了処理が待ち合わせることによりトランザクション
プログラムの実行効率を向上させる方法をとっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のトラン
ザクションプログラム実行方法は、複数トランザクショ
ンプログラムから同一資源の更新が発生する計算機シス
テムでは、あるトランザクションプログラムが仮更新中
の資源に対する他のトランザクションプログラムの仮更
新は、後者トランザクションプログラムが前者トランザ
クションプログラムの資源の更新完了（コミットまたは
ロールバック）まで排他ウェイトすることにより、資源
の矛盾を回避する必要があるため、排他ウェイトにより
トランザクションプログラムが並列に実行できず、処理
効率を向上させることが難しいという問題点がある。
【０００５】また、特開平８−２３５０４７号公報に開
示された方法では、トランザクションプログラムを並列
に実行することは可能であるが、先行して資源にアクセ
スしたトランザクションプログラムが正常終了（コミッ
ト）した場合には、同一の資源に後からアクセスしたト
ランザクションプログラムはロールバックし、トランザ
クションプログラムを再起動する必要があるという問題
点がある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明のトランザクショ
ンプログラム並列実行方法は、複数のトランザクション
プログラムから同一の資源の同時更新を試みるトランザ
クション処理機構を持った計算機システムにおいて、第
１のトランザクションプログラムが仮更新中で未解放の
状態の資源に対して、第２のトランザクションプログラ
ムから更新要求が発生した場合に、前記第２のトランザ
クションプログラムが排他ウェイトすると共に、前記第
２のトランザクションプログラムと同等の内部状態を持
った第３のトランザクションプログラムを複製し、複製
された前記第３のトランザクションプログラムに対し
て、計算機システムが前記第１のトランザクションプロ
グラムによる仮更新前の前記資源の状態を記録および疑
似することにより、複製された前記第３のトランザクシ
ョンプログラムは排他ウェイトすることなく前記資源の
仮更新およびその後の処理を継続し、終了時に、前記第
１のトランザクションプログラムがコミットあるいはロ
ールバックを発行するまで、コミット処理の実行を待ち
合わせ、前記第１のトランザクションプログラムが何ら
かの異常を検知しロールバックした場合に、排他ウェイ
トしていた前記第２のトランザクションプログラムはロ
ールバック後に終了し、複製された前記第３のトランザ
クションプログラムは処理をコミットすることを特徴と
する。
【０００７】本発明のトランザクションプログラム並列
実行方法は、前記第１のトランザクションプログラムが
正常にコミットした場合に、排他ウェイトしていた前記
第２のトランザクションプログラムが処理を再開すると
共に、複製された前記第３のトランザクションプログラ
ムはロールバック後に消滅するようにしてもよい。
【０００８】本発明のトランザクションプログラム並列
実行方法は、前記第１のトランザクションプログラムお
よび前記第２のトランザクションプログラムの実行単位
が、ジョブ、プロセス、タスク、または、スレッドのい
ずれかであるようにしてもよい。
【０００９】本発明のトランザクションプログラム並列
実行方式は、複数のトランザクションプログラムから同
一の資源の同時更新を試みるトランザクション処理機構
を持った計算機システムにおいて、プログラム複製手段
と資源疑似手段とを備え、第１のトランザクションプロ
グラムが仮更新中で未解放の状態の資源に対して、第２
のトランザクションプログラムから更新要求が発生した
場合に、前記第２のトランザクションプログラムは排他
ウェイトし、前記プログラム複製手段は前記第２のトラ
ンザクションプログラムと同等の内部状態を持った第３
のトランザクションプログラムを複製し、前記資源疑似
手段は前記第１のトランザクションプログラムによる仮
更新前の前記資源の状態を記録および疑似し、複製され
た前記第３のトランザクションプログラムは排他ウェイ
トすることなく前記資源の仮更新およびその後の処理を
継続し、終了時に、前記第１のトランザクションプログ
ラムがコミットあるいはロールバックを発行するまで、
コミット処理の実行を待ち合わせ、前記第１のトランザ
クションプログラムが何らかの異常を検知しロールバッ
クした場合に、排他ウェイトしていた前記第２のトラン
ザクションプログラムはロールバック後に終了し、複製
された前記第３のトランザクションプログラムは処理を
コミットすることを特徴とする。
【００１０】本発明のトランザクションプログラム並列
実行方式は、前記第１のトランザクションプログラムが
正常にコミットした場合に、排他ウェイトしていた前記
第２のトランザクションプログラムが処理を再開すると
共に、複製された前記第３のトランザクションプログラ
ムはロールバック後に消滅することようにしてもよい。
【００１１】本発明のトランザクションプログラム並列
実行方式は、前記第１のトランザクションプログラムお
よび前記第２のトランザクションプログラムの実行単位
が、ジョブ、プロセス、タスク、または、スレッドのい
ずれかであるようにしてもよい。
【００１２】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【００１３】図１は本発明の実施の形態の基本構成を示
すブロック図である。資源アクセス手段１０、資源疑似
手段２０、プログラムスケジュール手段３０、プログラ
ム複製手段４０、プログラム間通信手段５０、トランザ
クションプログラム群６０、共有資源７０、共有資源管
理域８０から構成される。
【００１４】資源アクセス手段１０は、トランザクショ
ンプログラム群６０に対して資源を読み込む手段、資源
に書き込む手段、資源をコミット(COMMIT)する手段、資
源をロールバック(ROLLBACK)する手段を提供する。
【００１５】資源疑似手段２０は、資源アクセス手段１
０を経由してトランザクションプログラム群６０から利
用され、他のトランザクションプログラム６０ａが仮更
新中の共有資源７０に対して、資源更新前の状態を疑似
する手段（トランザクションプログラム６０ｂが排他ウ
ェイト(WAIT)することなく資源にアクセスする手段）を
提供する。
【００１６】プログラムスケジュール手段３０は、プロ
グラム間通信手段５０を経由してトランザクションプロ
グラム群６０から利用され、トランザクションプログラ
ム６０ａのコミット時、またはロールバック時に排他ウ
ェイト中の他のトランザクションプログラム６０ｂへの
資源解放を通知する。また、プログラム間通信手順５０
を経由して資源アクセス手段１０から利用され、トラン
ザクションプログラム群６０の共有資源７０アクセス時
の排他ウェイト発生時に、プログラム複製手段４０を利
用して排他ウェイトするトランザクションプログラム６
０ｂと同等の内部状態を持った複製トランザクションプ
ログラム６０ｃを作成する。
【００１７】プログラム複製手段４０は、プログラムス
ケジュール手段３０から利用され、指定されたトランザ
クションプログラム６０ｂと同等の内部状態をもった複
製トランザクションプログラム６０ｃを作成する。
【００１８】プログラム間通信手段５０は、トランザク
ションプログラム群６０やプログラムスケジュール手段
３０の間の相互の通信手段を提供する。
【００１９】共有資源管理域８０は、共有資源７０の状
態を管理する。
【００２０】次に動作について説明する。
【００２１】図２を参照して、先行して共有資源を更新
したトランザクションプログラムが処理途中でロールバ
ックする場合の動作概略を説明する。
【００２２】トランザクションプログラム６０ａは、資
源アクセス手段１０を利用して共有資源７０への資源更
新を行う（ステップ(1)-1）。
【００２３】トランザクションプログラム６０ｂは、資
源アクセス手段１０を利用して共有資源７０への資源更
新を行う（ステップ(2)-1）。この際、資源アクセス手
段１０は、共有資源管理域８０を参照する（ステップ
(2)-2）ことにより他のトランザクションプログラム６
０ａが当該共有資源７０を更新中であることを知り（ス
テップ(2)-3）、プログラム間通信手段５０を使用し
て、プログラムスケジュール手段３０に、複製トランザ
クションプログラム６０ｃの作成を依頼し（ステップ
(2)-4）、排他ウェイトする（ステップ(2)-5）。
【００２４】プログラムスケジュール手段３０は、プロ
グラム複製手段４０を利用して、トランザクションプロ
グラム６０ｂと同一の内部状態を持つトランザクション
プログラム６０ｃを作成し（ステップ(3)-1）、スケジ
ュールする（ステップ(3)-2）。
【００２５】複製されたトランザクションプログラム６
０ｃは、トランザクションプログラム６０ｂではステッ
プ(2)-5で排他ウェイト中の資源更新を実施する（ステ
ップ(4)-1）。この際、資源アクセス手段１０は、資源
疑似手段２０を利用して（ステップ(4)-2）擬似的に共
有資源７０の更新を行う（ステップ(4)-3）。
【００２６】複製されたトランザクションプログラム６
０ｃにおいて、コミット（ステップ(5)-1）を試みた際
に、資源アクセス手段１０の内部で排他ウェイトする
（ステップ(5)-2）。
【００２７】トランザクションプログラム６０ａにおい
て、コミットできない事象を検出しロールバックする
（ステップ(6)-1）際、資源アクセス手段１０によりロ
ールバック（ステップ(6)-2）を行い、プログラム間通
信手段５０を使用して共有資源７０の解放を待つ他のト
ランザクションプログラムへの通知を行う（ステップ
(6)-3）。
【００２８】プログラムスケジュール手段３０では、プ
ログラム間通信手段５０を使用して（ステップ(7)-
1）、トランザクションプログラム６０ｂと、トランザ
クションプログラム６０ｃへの共有資源７０の解放通知
を行う（ステップ(7)-2）。
【００２９】トランザクションプログラム６０ｂでは、
共有資源７０の解放通知によりステップ(2)-5の排他ウ
ェイトが解け、ロールバック処理（ステップ(2)-6）を
行う。
【００３０】トランザクションプログラム６０ｃでは、
共有資源７０の解放通知によりステップ(5)-2の排他ウ
ェイトが解け、コミット処理を行う（ステップ(8)-
1）。
【００３１】この一連の処理により、トランザクション
プログラム６０ｂをロールバック後に再起動せずともト
ランザクションプログラム６０ｃがトランザクションプ
ログラム６０ｂと同等の処理を実施できる。
【００３２】以上、トランザクションプログラム６０ａ
が処理途中でロールバックする場合の動作を説明した
が、正常にコミットした場合は、排他ウェイトしていた
トランザクションプログラム６０ｂが処理を再開すると
共に、トランザクションプログラム６０ｃはロールバッ
ク後に消滅する。
【００３３】なお、使用する計算機システム（オペレー
ティングシステム）のアーキテクチャの差異により、プ
ログラムの実行単位として、ジョブ、プロセス、タス
ク、スレッド等が想定されるが、各々の実行単位が複製
単位となり得ると共に、処理の実施実体は明示的なトラ
ンザクションプログラムのみならずデータベースエンジ
ンの内部処理等にも利用できる。
【００３４】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、本来は
排他ウェイトするはずのトランザクションプログラム
を、複製を作成し並列実行させることにより、排他ウェ
イトが解けた後の処理を先行して実施することにより、
トランザクションプログラムの実施時間を短縮できるた
め、トランザクションプログラムの実行効率が向上する
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態の基本構成を示すブロック
図である。
【図２】先行して共有資源を更新したトランザクション
プログラムが処理途中でロールバックする場合の動作概
略図である。
【符号の説明】
１０ 資源アクセス手段 ２０ 資源疑似手段 ３０ プログラムスケジュール手段 ４０ プログラム複製手段 ５０ プログラム間通信手段 ６０ トランザクションプログラム群 ６０ａ、６０ｂ、６０ｃ トランザクションプログラ
ム ７０ 共有資源 ８０ 共有資源管理域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 複数のトランザクションプログラムから
    同一の資源の同時更新を試みるトランザクション処理機
    構を持った計算機システムにおいて、第１のトランザク
    ションプログラムが仮更新中で未解放の状態の資源に対
    して、第２のトランザクションプログラムから更新要求
    が発生した場合に、前記第２のトランザクションプログ
    ラムが排他ウェイトすると共に、前記第２のトランザク
    ションプログラムと同等の内部状態を持った第３のトラ
    ンザクションプログラムを複製し、複製された前記第３
    のトランザクションプログラムに対して、計算機システ
    ムが前記第１のトランザクションプログラムによる仮更
    新前の前記資源の状態を記録および疑似することによ
    り、複製された前記第３のトランザクションプログラム
    は排他ウェイトすることなく前記資源の仮更新およびそ
    の後の処理を継続し、終了時に、前記第１のトランザク
    ションプログラムがコミットあるいはロールバックを発
    行するまで、コミット処理の実行を待ち合わせ、前記第
    １のトランザクションプログラムが何らかの異常を検知
    しロールバックした場合に、排他ウェイトしていた前記
    第２のトランザクションプログラムはロールバック後に
    終了し、複製された前記第３のトランザクションプログ
    ラムは処理をコミットすることを特徴とするトランザク
    ションプログラム並列実行方法。
  2. 【請求項２】 前記第１のトランザクションプログラム
    が正常にコミットした場合に、排他ウェイトしていた前
    記第２のトランザクションプログラムが処理を再開する
    と共に、複製された前記第３のトランザクションプログ
    ラムはロールバック後に消滅することを特徴とする請求
    項１記載のトランザクションプログラム並列実行方法。
  3. 【請求項３】 前記第１のトランザクションプログラム
    および前記第２のトランザクションプログラムの実行単
    位が、ジョブ、プロセス、タスク、または、スレッドの
    いずれかであることを特徴とする請求項１または２記載
    のトランザクションプログラム並列実行方法。
  4. 【請求項４】 複数のトランザクションプログラムから
    同一の資源の同時更新を試みるトランザクション処理機
    構を持った計算機システムにおいて、プログラム複製手
    段と資源疑似手段とを備え、第１のトランザクションプ
    ログラムが仮更新中で未解放の状態の資源に対して、第
    ２のトランザクションプログラムから更新要求が発生し
    た場合に、前記第２のトランザクションプログラムは排
    他ウェイトし、前記プログラム複製手段は前記第２のト
    ランザクションプログラムと同等の内部状態を持った第
    ３のトランザクションプログラムを複製し、前記資源疑
    似手段は前記第１のトランザクションプログラムによる
    仮更新前の前記資源の状態を記録および疑似し、複製さ
    れた前記第３のトランザクションプログラムは排他ウェ
    イトすることなく前記資源の仮更新およびその後の処理
    を継続し、終了時に、前記第１のトランザクションプロ
    グラムがコミットあるいはロールバックを発行するま
    で、コミット処理の実行を待ち合わせ、前記第１のトラ
    ンザクションプログラムが何らかの異常を検知しロール
    バックした場合に、排他ウェイトしていた前記第２のト
    ランザクションプログラムはロールバック後に終了し、
    複製された前記第３のトランザクションプログラムは処
    理をコミットすることを特徴とするトランザクションプ
    ログラム並列実行方式。
  5. 【請求項５】 前記第１のトランザクションプログラム
    が正常にコミットした場合に、排他ウェイトしていた前
    記第２のトランザクションプログラムが処理を再開する
    と共に、複製された前記第３のトランザクションプログ
    ラムはロールバック後に消滅することを特徴とする請求
    項４記載のトランザクションプログラム並列実行方式。
  6. 【請求項６】 前記第１のトランザクションプログラム
    および前記第２のトランザクションプログラムの実行単
    位が、ジョブ、プロセス、タスク、または、スレッドの
    いずれかであることを特徴とする請求項４または５記載
    のトランザクションプログラム並列実行方式。
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