JPH1180715A - ムース化油可燃化剤及びこれを用いたムース化油の焼却方法 - Google Patents

ムース化油可燃化剤及びこれを用いたムース化油の焼却方法

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JPH1180715A
JPH1180715A JP25941897A JP25941897A JPH1180715A JP H1180715 A JPH1180715 A JP H1180715A JP 25941897 A JP25941897 A JP 25941897A JP 25941897 A JP25941897 A JP 25941897A JP H1180715 A JPH1180715 A JP H1180715A
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mousse
combustible
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mousse oil
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JP25941897A
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English (en)
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Takashi Fujii
孝 藤井
Yoshihisa Tsukino
良久 月野
Takanori Hamanaka
崇典 浜中
Haruo Shiraishi
春夫 白石
Taichi Kuroda
多市 黒田
Akihiro Mochizuki
昭宏 望月
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KAIJO SAIGAI BOSHI CENTER
Taiho Kogyo Co Ltd
Original Assignee
KAIJO SAIGAI BOSHI CENTER
Taiho Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ムース化油を簡易且つ安全に焼却可能な状態
にすることができるムース化油可燃化剤及びこれを用い
たムース化油の焼却方法を提供すること。 【解決手段】 ムース化油のW/O型エマルジョンを破
壊する乳化破壊剤を含有し、この乳化破壊剤が、非イオ
ン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤又は陰イオン系
界面活性剤等を含有するムース化油可燃化剤である。上
述のムース化油可燃化剤を上記ムース化油に添加し、固
形燃料を用いて点火するムース化油の焼却方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ムース化油の可燃
化及びこれを用いたムース化油の焼却方法に係り、更に
詳細には、従来から焼却が不可能とされていたムース化
油を焼却可能な状態に処理し得る新規なムース化油可燃
化剤、これに用いる着火剤及びムース化油の焼却方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶の衝突や座礁などにより原油
等が海洋及び河川等の水域に流出した場合には、オイル
フェンスで流出油領域を包囲して流出油領域の拡大を防
止するとともに、油分回収装置や吸油シート等の油分吸
着剤を用いて流出油の機械的な回収が行われ、また、回
収しきれない油分については、界面活性剤などによる化
学(分散)処理や、焼却処理が行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、気象状
況や流出水域の地理的状況によっては、流出後即座にオ
イルフェンスを設置して機械的回収を行うことが不可能
なことがあり、更には、化学処理や焼却処理も不可能な
場合がある。そして、このような場合には、流出油は、
時間の経過により低沸点成分を失い、そのままの状態で
は燃焼不可能な、いわゆるムース化油となって近隣の海
岸などに漂着して生態系を破壊するという課題があっ
た。
【0004】また、かかるムース化油は、上述の如く、
水分を多量に含むため燃焼が不可能であり、しかも安定
な乳化系を形成しているため界面活性剤等を散布しても
十分な分散効果が得られないため、柄杓等の人力による
除去以外の適切な対処方法が存在しないという課題があ
った。
【0005】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、ムース化油を簡易且つ安全に焼却可能な状態にする
ことができるムース化油可燃化剤及びこれを用いたムー
ス化油の焼却方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、ムース化油がW/
Oエマルジョンを形成していることに着目し、この乳化
系を破壊できるような乳化破壊剤を用いることにより、
水分を除去でき、ムース化油を可燃化できることなどを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明のムース化油可燃化剤は、ム
ース化油を焼却可能な状態に処理する可燃化剤であっ
て、上記ムース化油のW/O型エマルジョンを破壊する
乳化破壊剤を含有し、この乳化破壊剤が、非イオン系界
面活性剤、陽イオン系界面活性剤及び陰イオン系界面活
性剤から成る群より選ばれた少なくとも1種の界面活性
剤を含有することを特徴とする。
【0008】また、本発明の着火剤は、上述のムース化
油可燃剤で処理したムース化油の着火を補助する着火補
助剤であって、メチル−t−ブチルエーテルを含有する
ことを特徴とする。
【0009】更に、本発明のムース化油の焼却方法は、
ムース化油を焼却するに当たり、上述のムース化油可燃
化剤を上記ムース化油に添加し、次いで、固形燃料を用
いて点火することを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の可燃化剤において、乳化破壊剤は、ム
ース化油が形成している油中水滴型(W/O)エマルジ
ョンを破壊して水分を除去する機能を果たす。よって、
W/Oエマルジョンの破壊後は、適当な着火を行うこと
により、ムース化油を焼却できることになる。
【0011】また、乳化破壊剤とともに、炭化水素系溶
剤を添加することにより、ムース化油の粘度を低下させ
たり、引火点を低下させて、エマルジョンの破壊やその
後の着火を容易にすることができ、更には、煤煙抑制剤
を添加することにより、焼却時における煤煙の発生を抑
制することも可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のムース化油可燃化
剤について詳細に説明する。上述の如く、本発明の可燃
化剤は、ムース化油を焼却可能な状態に処理する薬剤で
あって、ムース化油が形成しているW/Oエマルジョン
を破壊する乳化破壊剤を含有する。
【0013】ここで、「ムース化油」とは、主として原
油や重油が水域に流出したとき、これらの油が水粒子を
取り込んでW/Oエマルジョンを形成して、粘稠な半固
体状となったものをいい、元の油に比し、含水率、密度
及び粘度が大きく、特に含水率は80容量%にも達する
ことがあり、粘度も1000cSt以上(50℃)にな
る。なお、かかるムース化油が形成する安定なW/Oエ
マルジョンは、赤茶又は橙色を呈しており、このため
「チョコレートムース」と称されることもある。
【0014】また、ムース化油の生成には、波や流れ等
による攪拌を要するが、通常、高粘度油では数時間、低
粘度油では数日間で生成される。よって、タンカー衝突
等の海難事故が発生して油が流出し、且つ風雨・波浪な
どの気象状況や遠隔域などの地理的状況等より即座に流
出油回収が不可能な場合には、ムース化油が多量に発生
することがある。
【0015】次に、本可燃化剤の主要成分である乳化破
壊剤としては、上述のW/Oエマルジョンを破壊してム
ース化油から水分を除去できる薬剤であればよく、各種
界面活性剤、例えば、陽イオン系界面活性剤、陰イオン
系界面活性剤、非イオン系界面活性剤又は両性界面活性
剤及びこれらの混合剤を挙げることができる。また特
に、従来から油水分離や乳化破壊の用途で使用されてい
る界面活性剤を好ましく使用でき、この観点からは、陰
イオン系又は非イオン系の界面活性剤及びこれらの混合
物が好ましい。
【0016】かかる陰イオン系界面活性剤としては、ア
ルキルスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレ
ンスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、リ
ン酸エステル塩及びポリオキシエチレンアルキルエーテ
ルリン酸エステルなどを例示でき、特に、アルキルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホン酸塩及び
高級脂肪酸エステルスルホン酸塩が好ましい。
【0017】一方、非イオン系界面活性剤としては、例
えば、アルキルアリルエーテル型、アルキルエーテル
型、アルキルアミン型などの酸化エチレン系界面活性
剤、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリエチレンイミ
ン及び脂肪族アルキロールアミドなどを例示でき、特
に、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンフェノー
ルホルマリン縮合物が好ましい。
【0018】なお、上述の界面活性剤は、ムース化油の
性状等に応じて適宜選択することができるが、通常、H
LBが1〜14の界面活性剤を好ましく選択できる。
【0019】また、本発明の可燃化剤には、乳化破壊剤
以外に、炭化水素系溶剤及び/又は煤煙抑制剤を添加す
ることができ、この場合、炭化水素系溶剤は、乳化破壊
剤によりムース化油から水分を除去して得られた油の粘
度を低下させたり、引火点を低下させて燃焼性を改善す
ることができ、一方、煤煙抑制剤は、燃焼性を向上し
て、上記油の焼却に際し発生する煤煙の量を低減するこ
とができる。
【0020】炭化水素系溶剤としては、上記ムース化油
からの油の粘度より低粘度で引火点の低い溶剤であれば
十分であり、灯油、軽油及びA重油等を挙げることがで
きる。
【0021】また、煤煙抑制剤としては、次の化1
【化1】
【0022】(式中のMは、Fe、Co、Mn、Mg、
Ca、Ni、Cu、Ag、Au、Ba、Ti、Pt又は
Ce、R及びR’は、個々にH、COOH、NO2、N
2、Br、Si(CH33、B(OH)2、CHO又は
CH3を示す。)で表されるフェロセン(ビスシクロペ
ンタジフェニル鉄)のようなフェロセン系化合物、Fe
23及びFe34のような無機鉄系化合物、アルキルス
ルホン酸バリウム、ナフテン酸バリウム及び炭酸バリウ
ムのような有機又は無機バリウム系化合物、並びにナフ
テン酸カルシウム、ナフテン酸銅、有機セリウム及び有
機マンガンのような有機金属化合物を例示できるが、特
にフェロセン、有機バリウム及び有機カルシウムが好ま
しい。
【0023】更に、本発明の可燃化剤においては、上記
以外の他の成分を添加することが可能であり、例えば、
浸透剤、ゲル化剤及び消泡剤等を添加することができ
る。浸透剤は、乳化破壊剤が水分を除去する際、ムース
化油中に常温で浸透するのを補助する機能を有し、例え
ば、ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル及びポリオキシエ
チレンソルビットオレエートを挙げることができる。
【0024】また、ゲル化剤は、ムース化油の燃焼残渣
を固めて回収を容易にするもので、各種油ゲル化剤、例
えば、N−ラウロイルグルタミン酸ジブチルアミドのよ
うなアミノ酸系油ゲル化剤、1,2−ヒドロキシステア
リン酸のようなソルビトール系油ゲル化剤、及びポリブ
タジエンコポリマー、ポリノルボルネン、ポリスチレン
コポリマー、ポリプロピレンコポリマー、ポリスチレン
−ポリブタジエン共重合体のような高分子ポリマーを例
示できる。更に、消泡剤は、燃焼後期に油が沸騰して泡
を発生することにより、燃焼を阻害するのを防止する機
能を有するもので、各種消泡剤、特にシリコーン系消泡
剤を用いることができる。
【0025】次に、本発明の可燃化剤の配合及び用量に
ついて説明する。本可燃化剤は、代表的には、2〜30
重量部の乳化破壊剤と、70〜98重量部の炭化水素系
溶剤とを含むが、この溶剤の配合量は、対象とするムー
ス化油の粘度、用いる乳化破壊剤及び溶剤の種類などに
応じて適宜変更することができる。また、所要に応じ
て、0.01〜5量部の煤煙抑制剤と、10〜50重量
部の浸透剤、5〜20重量部のゲル化剤、0.1〜5重
量部の消泡剤を加えてもよい。
【0026】ムース化油に対する用量は、対象とするム
ース化油の性状(特に粘度)や乳化破壊剤の種類などに
応じて適宜変更できるが、可燃化剤中の乳化破壊剤の量
が当該ムース化油の5〜20重量%となるような量とす
ることができる。具体的には、炭化水素系溶剤を含めて
5〜10重量%とすることが好ましく、10重量%を超
えて使用しても使用量に見合った効果が得られず、経済
的に無駄になることがあり、好ましくない。
【0027】また、上述した煤煙抑制剤は、ムース化油
に対して0.08〜1重量%添加するようにすれば、無
添加の場合に比し、煤煙発生量を約1/4に低減するこ
とができ、顕著な効果が得られる。更に、消泡剤は、ム
ース化油に対して0.1〜5重量%添加するようにすれ
ば、焼却に際し発生する気泡の大きさを、無添加の場合
に比し約1/2に縮小することができるとともに、ムー
ス化油燃焼の中断を抑制することができ、燃焼の続行性
を向上できる。
【0028】なお、浸透剤の配合量は、用いる乳化破壊
剤に応じて適宜変更でき、必ずしも配合することを要し
ない。また、ゲル化剤は、乳化破壊剤と逆の作用をも有
するものであるため、できる限り少量を配合するのが好
ましく、更には、燃焼残渣の回収を容易にすべく使用す
るものなので、ムース化油の焼却終了後に適宜散布して
もよい。
【0029】次に、本発明の可燃化剤とともに使用する
着火補助剤について説明する。上述の如く、ムース化油
自体は燃焼させるのが不可能であり、また、可燃化処理
した後も強風などの影響により着火しにくいことがあ
る。そこで、このような場合には、適切な着火補助剤を
用いて点火を行うことが好ましい。かかる着火補助剤と
しては、引火点の低い溶剤を使用することができるが、
具体的には、メチル−t−ブチルエーテル(MTBE)
を用いることができる。
【0030】次に、本発明のムース化油の焼却方法につ
いて説明する。上述の如く、本発明の焼却方法は、上記
ムース化油可燃化剤をムース化油に添加し、次いで、固
形燃料を用いて添加する。この焼却方法は、乳化破壊剤
等による化学処理を経るものであるが、その後、かかる
薬剤もムース化油とともに燃焼されるため、本焼却方法
による毒性は薬剤自体の毒性より低減する。従って、本
焼却方法は、水性生物への悪影響が少ないムース化油の
処理方法といえる。
【0031】ここで、固形燃料としては、市販の固形燃
料や半固形燃料を使用することができ、更には、灯油、
軽油、原油又は重油等の油類を油ゲル化剤で固化したも
のを使用することができるが、この中でも原油をゲル化
したものは、燃焼継続時間や取扱いの便利性に優れ好適
である。特に、原油を球状にゲル化したゲル化ボール
は、テニスボール程度の大きさでも20分程度の燃焼が
得られ、着火性にも優れ、しかも10m/sec程度の
強風下でも消炎することがなく良好である。なお、本発
明の焼却方法においては、上述のように、MTBEを着
火補助剤として用いてもよい。
【0032】次に、上記可燃化剤のムース化油への添加
方法は、特に限定されるものではなく、通常、散布によ
り行うことができるが、ムース化油の表面に対して均一
に散布することが好ましく、かかる観点からは、噴霧状
に散布するのがよい。本発明の焼却方法は、原則とし
て、水域に浮遊したムース化油を対象とするため、噴流
のような線状の散布では、可燃化剤がムース化油の表面
を突き抜け、下層の水と先に接触して乳化破壊効果が低
減することがあり、好ましくない。
【0033】なお、本発明の焼却方法では、可燃化剤を
上述のように散布した後、ムース化油の乳化破壊が十分
に進行するのを待つ方がよいが、この待機時間は、可燃
化剤の散布量がムース化油の10%程度の場合、約10
〜15分間であり、視覚的には、粘度が低下し、表面が
元油のように黒変することで判別できる。
【0034】また、上述の如く、本発明の焼却方法は、
原則として水上に浮遊したムース化油の燃焼を目的とす
るため、ムース化油層の厚さがある程度の厚さ、具体的
には、3mm厚以上を有することが好ましく、これによ
り、下側の水層に対する過剰な熱伝導を回避して燃焼を
続行し易くなる。なお、ムース化油層の厚さが3mm未
満の場合には、ムース化油をオイルフェンス等で包囲し
た後、このオイルフェンスを引き寄せてムース化油を集
めることにより、ムース化油の厚さを3mm以上に制御
することができる。
【0035】また、本発明の焼却方法は、水中以外の陸
地など、特にムース化油が漂着した沿岸域におけるムー
ス化油を焼却できることは言うまでもないことである。
【0036】更に、本焼却方法が対象とするのは、上述
の如く、ムース化油であるが、かかるムース化油を生ず
る元油としては、軽質原油、中質原油、重質原油、A重
油及びC重油を挙げることができる。
【0037】ここで、軽質原油は、マーバン原油に代表
されるもので、約60容量%の含水率で安定なムース化
油を形成するが、本発明の可燃化剤を約5重量%散布す
れば、容易に可燃化できる。また、中質原油は、アラビ
アン・ミディアム原油、重質原油は、カフジ原油及びク
ウェート原油に代表され、これらも約60容量%の含水
率で安定化し、高粘度のムース化油を形成するが、本可
燃化剤を約10〜15重量散布することで可燃化でき
る。この場合、粘度に応じて可燃化剤の散布量を増減で
きるが、散布量の増加に伴う乳化分散量を抑制するため
に、炭化水素系溶剤としては乳化作用の少ないものを使
用することが好ましい。
【0038】次に、A重油は、60容量%の含水率とな
るように人為的に攪拌させても、チョコレート色に変色
はするものの、粘度は殆ど上昇せず、安定なムース化油
にはならない。この理由は、ムース化油の生成に関与す
る油中のアスファルテンやパラフィンの大部分が精製過
程で除去されたことによると考えられる。A重油も、軽
質原油によるムース化油と同様に、約5重量%の散布で
容易に可燃化できる。
【0039】更に、C重油は、60容量%の含水率で高
粘度化し、長期間安定なムース化油を生成するが、本可
燃化剤を約15重量%散布することにより、可燃化でき
る。なお、この場合も中・重質原油の場合と同様に、乳
化作用の少ない炭化水素系溶剤を使用することが好まし
い。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例及び参考例より更に詳
細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0041】(参考例1) [原油の蒸発試験]油のムース化には、低沸点成分の蒸
発が影響するため、原油4種及びA重油(A重油1号)
を用いて蒸発量及び蒸発時間を測定した。即ち、対象油
を風通しのよい場所で天日に晒すとともに送風を行い、
また、夜間は覆いをして夜露等の侵入を回避しながら、
蒸発率30重量%を目標にして蒸発量と蒸発時間を測定
した。得られた結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】(参考例2) [ムース化油の作成]天然のムース化油の入手が極めて
困難なことから、上記蒸発試験で蒸発させた原油、C重
油又はA重油と人工海水(アクアマリン)とを所定の割
合で容器(容積約100Lの底付き円筒状)に充填し、
下記のプロペラ攪拌法、ギヤーポンプ油水循環法及び併
用法を適用してムース化油を人為的に作成した。
【0044】・プロペラ攪拌法 油水界面付近にプロペラを設置して回転させ、油水を混
合する。プロペラは、羽根直径が22cmの枚数が4枚
のものとし、回転数は1430回/分とした。 ・ギヤーポンプ油水循環法 油水界面付近にギヤーポンプの吸入口を配置し、且つ吐
出口を油面近くに配置して油水を循環する。ポンプ出力
は0.5kWとした。 ・併用法 上記2法を併用する。
【0045】この結果、各蒸発原油及びC重油では、上
記いずれの手法でも安定なムース化油が得られた。以
下、参考のため、蒸発率22.2重量%のクウェート原
油6mlと人工海水9mlとによる含水率60%のムー
ス化油作成結果について説明する。
【0046】・プロペラ攪拌法の場合 攪拌1時間後から油層が黒色から茶色に変色し徐々に増
粘し始め、この時点では、油水の粒が容器壁面に飛散し
ていた。攪拌3時間後には、油層は完全なチョコレート
色になって粘度が高くなり、油粒の飛散が殆ど無くなっ
た。攪拌6時間後に作成を終了し、粘度を測定したとこ
ろ、640cSt(33℃)であったので、これをムー
ス化油として採用した。
【0047】・ギヤーポンプ油水循環法の場合 油水循環の開始15分後には、吐出口から放出される油
が茶色に変色し、増粘が認められ、1時間後には、チョ
コレート色になった。循環2時間後に生成物の粘度を測
定したところ、上記同様に640cSt(33℃)であ
ったので、これをムース化油とした。
【0048】なお、蒸発率3.4%のA重油と人工海水
とを用いて含水率60%のムース化油を作成しようと試
み、ギヤーポンプ循環法で6時間混合したが、循環1時
間後にチョコレート色に変色したものの、粘度上昇が殆
ど認められず、ムース化油の作成を中止した。得られた
混合液をビーカーに入れて油水分離の観察を行ったとこ
ろ、静置後15分で油水の境界面が現れ、1時間後には
油層、乳化層及び水層の3層に分離した。このことは、
原油中に含まれているアスファルテンやパラフィン成分
の大部分が精製中に除去され、油中の乳化成分が失われ
てムース化油になり難くなったものと考えられる。
【0049】(実施例1)各種元油から得られるムース
化油を磁性皿に50g充填し、これに、乳化破壊剤、溶
剤その他の成分を含む各種可燃化剤を投入して着火し、
消炎時点での残渣量を測定した。なお、燃焼率について
は、次式 燃焼率(%)=(投入可燃化剤量−残渣量)/投入可燃
化剤量×100 で求めた。
【0050】また、浮沈性については、ビーカーに人工
海水を900ml充填し、可燃化剤の各種成分5gを投
入して目視で判定した。ムース化油の含水率、元油、各
種可燃化剤の投入割合等を表2に示し、燃焼性及び浮沈
性の評価結果を表3に示す。
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】なお、表中、EBは乳化破壊剤(エマルジ
ョンブレーカー)、Sは消泡剤、SMは浸透剤(自己攪
拌型油処理剤)、LGは液状ゲル化剤、SGは粉末ゲル
化剤(点火源の芯材として使用)、SOLは溶剤、OX
は酸化剤、FEは煤煙抑制剤を表す。また、各乳化破壊
剤(EB−A〜H)の成分を表4に示す。
【0054】
【表4】
【0055】なお、表中、S−Aは、アワクリーン#1
0(商品名:シリコーン系:タイホー工業(株)製)、
S−Bは、ジメチルシリコーン、SMは、メールクリー
ンS−5(試作品:多価アルコール、炭化水素系溶剤及
びソルビットテトラオレエートの混合剤:タイホー工業
(株)製)、LG−Aは、ヒドロキシステアリン酸、L
G−Bは、ジベンジリデン・ソルビトール、SG−A
は、ゲルカクリンGP−100(商品名:スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体:タイホー工業(株)製)、
SG−Bは、ポリノルボルネン、SG−Cは、ブタジエ
ンブロック共重合体、SOL−Aは、灯油、SOL−B
は、軽油、FEは、タイトニック#26(商品名:有機
鉄:タイホー工業(株)製)である。
【0056】(参考例3) [乳化破壊剤の浸透性]乳化破壊剤EB−B〜D、EB
−F〜Hの6種につき、下記の如く浸透性を試験した。
即ち、200mlビーカーに人工海水20mlを入れ、
その水面に各種ムース化油を浮かべた後、各種乳化破壊
剤を一定量散布した。次いで、ビーカー内を攪拌し、油
層の変化、油粒子の発生状況を観察し、得られた結果を
表5に示した。
【0057】
【表5】
【0058】(実施例2)乳化破壊剤EB−G、EB−
H及び溶剤SOL−Bの配合比を変化させて、各種可燃
化剤を作成した。また、1000mlビーカーに700
mlの人工海水を充填し、この水面にムース化油(クウ
ェート又はC重油由来)を浮かべた。次いで、このムー
ス化油の表面に、各種可燃化剤を散布し、粘度低下、油
層厚及び乳化層の発生状況を観察した。なお、この際、
SOL−Bは10ml(ムース化油の10%)で固定し
た。得られた結果を表6及び表7に示す。
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】表6及び表7から、乳化破壊剤(EB−G
又はEB−H)の散布率が高くなるほど、油層厚が増大
し、且つ粘度も低下するが、散布率が2.5%以上にな
ると、乳化層が厚くなることが分かる。この結果から、
乳化破壊剤と溶剤との混合比としては、2%:10%=
1:5とするのがほぼ最適であることが分かる。
【0062】(実施例3)乳化破壊剤EB−G又はEB
−Hと溶剤SOL−Bとの混合比を1:5として可燃化
剤を作成した。得られた各可燃化剤のムース化油対する
散布率を変化させ、磁性皿による燃焼試験を行った。得
られた結果を表8に示す。
【0063】
【表8】
【0064】表8より、クウェートムース化油及びC重
油ムース化油に対しては、15%の散布率、マーバンム
ース化油及びA重油ムース化油に対しては、10%の散
布率で良好な燃焼性が得られ、且つ残渣量も少なくなっ
た。よって、この結果から、マーバン原油やA重油の如
き軽質油類によるムース化油では、散布量は少なくても
よく、クウェート原油やC重油の如き重質油類では、散
布量を多くするのが好ましいことが分かる。
【0065】(実施例4) [着火剤の選定]本発明の焼却方法では、上述ように可
燃化処理したムース化油、即ち、ムース化油を油水分離
した低沸点成分の少ない油分を着火する必要があるた
め、各種着火剤を用い、下記のようにして燃焼試験を行
った。
【0066】まず、着火剤として、上述の原油4種、灯
油及び軽油に、液状ゲル化剤A(ヒドロキシステアリン
酸)、B(ジベンジリデン・ソルビトール)、粉末ゲル
化剤SG−A〜Cを添加したものを作成した。また、市
販の固形燃料と、信号用火せんも用意した。次いで、マ
ーバンムース化油を磁性皿に入れ、上述の可燃化剤で可
燃化処理した後、上記各種着火剤を用いて着火し、燃焼
性及び油面への延焼性について観察した。得られた結果
を表9に示す。なお、油類とゲル化剤との混合比は、ゲ
ル化剤が油類の10〜30重量%となるようにした。
【0067】
【表9】
【0068】表9より、粉末ゲル化剤SG−Bを用いて
原油をゲル化したものが、好適な着火、燃焼及び延焼性
を示すことが分かる。なお、参考のため、マーバン原油
をSG−Bによりゲル化したものの、重量と燃焼時間を
以下に記載する。
【0069】 ゲル化原油量(g) 燃焼時間(秒) 延焼時間(秒) 20 430 350 50 730 240 90 1200 −
【0070】上記した90gのゲル化原油の大きさは、
ほぼテニスボール程度になるが、これは20分の燃焼時
間を有し、少量で持続性のあることが分かった。また、
強風下(10m/s程度)でも消炎することがなく、炎
を近づけるだけで容易に燃焼することも分かった。
【0071】(実施例5) [小・中規模燃焼試験]各種ムース化油に対し、各種可
燃化剤を散布して可燃化処理した後、着火し、燃焼状況
や残渣油層厚を調査した。得られた結果を表10及び表
11に示す。なお、燃焼は、1m角容器(小規模)及び
3.5m角仮設水槽(中規模)等で行い、適宜薬剤の散
布面積を変化させて燃焼面積を観察した。
【0072】なお、表10において、ケース1の配合
は、EB−Cが0.1l、SOL−SMが2l、S−A
が100g、LG−Bが500gであり、ケース2で
は、EBーCが0.1l、SOL−SMが2l、S−B
が100g、LG−Bが500gである。また、ケース
3では、EB−Cが2.1l、SOL−SMが84l、
LB−Bが2.1kg、S−Bが7kgであり、ケース
4では、EB−Fが0.2l、SOL−SMが3l、L
G−Bが0.3kg、S−Bが0.8kgであり、ケー
ス5では、EG−Bが0.2l、SOL−Bが3lであ
る。
【0073】更に、ケース6では、EB−Gが0.2
l、SOL−Bが3l、S−Bが0.8kgであり、ケ
ース7では、EB−Hが0.2l、SOL−Bが3lで
あり、ケース8では、EB−Hが0.2l、SOL−B
が3lである。更にまた、ケース9では、EB−Hが
0.2l、SOL−Bが3l、FEが20gであり、ケ
ース10及び11では、EB−Hが0.2l、SOL−
Bが3lである。また、表11において、ケース12の
配合は、EB−Hが2.5g、SOL−Bが50gであ
る。
【0074】
【表10】
【0075】
【表11】
【0076】(実施例6)23重量部のポリプロピレン
グリコール縮合物とポリオキシエチレンノニルフェノー
ルホルムアルデヒド縮合物との混合物(乳化破壊剤)
と、77重量部のパラフィン系石油溶剤とを含む可燃化
剤を製造し、その3lを、人工海水上に浮遊させた20
lのムース化油(表面積1m2、油厚20mm程度)に
散布した。次いで、直径5cm程度のゲル化原油ボール
を用いて着火し、ムース化油を燃焼させて燃焼試験を行
ったところ、燃焼残渣は、2lであった。これに対し、
上述の操作において、ムース化油の燃焼状態が低下した
時点でオイルフェンスを用いてムース化油の表面積を1
/2に減少したところ、燃焼状態が改善され、燃焼残渣
は、1lとなった。
【0077】(実施例7)実施例6で用いた可燃化剤に
対し、5重量部のシリコーン系消泡剤を添加した可燃化
剤を作成し、得られた可燃化剤を用いて実施例6と同様
の燃焼試験を行ったところ、燃焼に際し、気泡が小さく
なり、水蒸気の発生がなくなるという現象が見られ、燃
焼残渣も1lとなって、燃焼性が向上した。
【0078】(実施例8)実施例6で用いた可燃化剤に
対し、2.5重量部の有機鉄系煤煙抑制剤を添加した可
燃化剤を作成し、得られた可燃化剤を用いて上記同様に
燃焼試験を行ったところ、燃焼残渣は2lとほぼ同じで
あったが、燃焼の際に発生する煤煙がほぼ1/4程度に
なった。
【0079】(実施例9)風速10m/secの条件下
で、実施例6と同様の操作を繰り返して、燃焼試験を行
おうとしたところ、ムース化油に対する着火性が不十分
であった。そこで、2重量部のMTBEをムース化油に
添加して着火したところ、即座に着火し、燃焼性も良好
であり、燃焼残渣も約10%低減した。
【0080】(参考例4) [燃焼残渣水の毒性試験]1重量部のシリコーン系消泡
剤と、5重量部のポリプロピレングリコール縮合物とポ
リエチレングリコール縮合物との混合物(乳化破壊剤)
と、10重量部のMTBEと、84重量部の灯油とを含
有する可燃化剤40gを、400mlのC重油ムース化
油に散布した後、燃焼を行い、その残渣水を用い、ヒメ
ダカによる急性毒性試験(船査52号に 59.2.1
に準拠)を行った。得られた結果を表12に示す。
【0081】
【表12】
【0082】表12に示したように、試験濃度全てにお
いて、死亡したヒメダカはなかった。また、残渣水の透
明度は、人工海水と殆ど変わらず、よって、本発明の焼
却方法は、海産藻類などの光合成を阻害しないことが分
かる。
【0083】(参考例5) [燃焼ガスの分析]図1に示す小型焼却炉で、原油、重
油及び可燃化剤等を燃焼させ、ムース化油の焼却処理に
おいて発生する燃焼ガスの成分を調査した。得られた結
果を表13に示す。なお、焼却の対象は下記の通りであ
り、ケース3の可燃化剤の配合は、ポリプロピレングリ
コール縮合物とポリエチレングリコール縮合物との混合
物(乳化破壊剤)23ml、パラフィン系石油溶剤77
mlである。
【0084】 ・ケース1 クウェート原油フレッシュオイル 使用量400cc、比重0.8698、硫黄分2.56
% ・ケース2 C重油フレッシュオイル 使用量400cc、比重0.9597、硫黄分2.27
% ・ケース3 可燃化剤 使用量300cc ・ケース4 クウェート原油+可燃化剤 使用量 原油300cc+乳化破壊剤0.6ml+溶剤
9ml
【0085】
【表13】
【0086】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ムース化油のW/Oエマルジョンを破壊できるよう
な乳化破壊剤を用いること等としたため、ムース化油を
簡易且つ安全に焼却可能な状態にすることができるムー
ス化油可燃化剤及びこれを用いたムース化油の焼却方法
を提供することができる。
【0087】また、可燃化剤に用いられる成分には、水
質汚濁に係る規制基準の対象となるカドミウム、全シア
ン、有機リン、鉛、6価クロム、ヒ素、総水銀、アルキ
ル水銀、PCB、トリクロロエチレン、四塩化炭素、ジ
クロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−
トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、
1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエ
チレン、1,3−ジクロロプロペン(D−D)、チウラ
ム、シマジン(CAT)、チオペンカルブ(ベンチオカ
ーブ)、ベンゼン及びセレンの24種の物質が含まれて
おらず、水質を悪化させることがないと考えられる。
【0088】更に、上述のように、燃焼残水の毒性が極
めて低く、且つ残渣水の透明度も良好なことから、水産
物に悪影響を与えることが殆ど無く、しかも水産藻類の
光合成も阻害しないので、本発明は、河川・海洋などの
生態系に影響を及ぼすことがないと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃焼ガスの分析に用いた小型焼却炉の模式図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白石 春夫 神奈川県茅ヶ崎市行谷760−2 (72)発明者 黒田 多市 神奈川県藤沢市遠藤1872−1 パストラル 湘南101 (72)発明者 望月 昭宏 東京都八王子市片倉町2165

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ムース化油を焼却可能な状態に処理する
    可燃化剤であって、 上記ムース化油のW/O型エマルジョンを破壊する乳化
    破壊剤を含有し、 この乳化破壊剤が、非イオン系界面活性剤、陽イオン系
    界面活性剤及び陰イオン系界面活性剤から成る群より選
    ばれた少なくとも1種の界面活性剤を含有することを特
    徴とするムース化油可燃化剤。
  2. 【請求項2】 上記乳化破壊剤に含有される界面活性剤
    が、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、酸化エチ
    レン系及び多価アルコール脂肪酸エステルから成る群よ
    り選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とす
    る請求項1記載のムース化油可燃化剤。
  3. 【請求項3】 上記乳化破壊剤に含有される界面活性剤
    のHLBが、1〜14であることを特徴とする請求項1
    又は2記載のムース化油可燃化剤。
  4. 【請求項4】 炭化水素系溶剤を添加して成ることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のムー
    ス化油可燃化剤。
  5. 【請求項5】 上記炭化水素系溶剤が、灯油、軽油及び
    A重油から成る群より選ばれた少なくとも1種のもので
    あることを特徴とするムース化油可燃化剤。
  6. 【請求項6】 5〜60重量部の乳化破壊剤と、40〜
    95重量部の炭化水素系溶剤とを含有することを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか1つの項に記載のムース化
    油可燃化剤。
  7. 【請求項7】 煤煙抑制剤を添加して成ることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれか1つの項に記載のムース化
    油可燃化剤。
  8. 【請求項8】 上記煤煙抑制剤が、フェロセン系化合
    物、鉄系化合物、バリウム系化合物、カルシウム系化合
    物から成る群より選ばれた少なくとも1種のものである
    ことを特徴とする請求項7記載のムース化油可燃化剤。
  9. 【請求項9】 浸透剤、ゲル化剤又は消泡剤及びこれら
    の任意の混合剤を添加して成ることを特徴とする請求項
    1〜8のいずれか1つの項に記載のムース化油可燃化
    剤。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1つの項に記
    載のムース化油可燃剤で処理したムース化油の着火を補
    助する着火補助剤であって、メチル−t−ブチルエーテ
    ルを含有することを特徴とする着火補助剤。
  11. 【請求項11】 ムース化油を焼却するに当たり、請求
    項1〜9のいずれか1つの項に記載のムース化油可燃化
    剤を上記ムース化油に添加し、次いで、固形燃料を用い
    て点火することを特徴とするムース化油の焼却方法。
  12. 【請求項12】 上記ムース化油85〜90重量部に対
    し、10〜15重量部の上記ムース化油可燃化剤を添加
    することを特徴とする請求項11記載のムース化油の焼
    却方法。
  13. 【請求項13】 請求項8記載の着火補助剤を用いて点
    火することを特徴とする請求項11又は12記載のムー
    ス化油の焼却方法。
JP25941897A 1997-09-09 1997-09-09 ムース化油可燃化剤及びこれを用いたムース化油の焼却方法 Pending JPH1180715A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004520504A (ja) * 2001-01-25 2004-07-08 パイスカー,アンドレ 流出油焼却方法

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