JPH1176170A - 女性の身体と心理に関する状態の評価方法及び評価シート - Google Patents

女性の身体と心理に関する状態の評価方法及び評価シート

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JPH1176170A
JPH1176170A JP25773497A JP25773497A JPH1176170A JP H1176170 A JPH1176170 A JP H1176170A JP 25773497 A JP25773497 A JP 25773497A JP 25773497 A JP25773497 A JP 25773497A JP H1176170 A JPH1176170 A JP H1176170A
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Keiko Tagai
恵子 互
Yoshie Ishikawa
好江 石川
Masanori Shirato
真紀 白土
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Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 更年期の女性の心身面のみならず美容面
も含めて総合的にスクリーニングして、良い面(ポジテ
ィブ面)と悪い面(ネガティブ面)の両面から指数化
し、ポジティブ面を増加し、ネガティブ面を減少させ得
る適切な処置を施すのに資するようにせんとするもので
ある。 【解決手段】 更年期女性の身体と心理に関する状態
を、心身と美容の二方向から特徴づけることの出来る複
数の項目を選択し、項目毎に対象女性に問診して状態を
指数化し、ペンタグラムに表して評価するようにしたこ
とを特徴とする評価方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】この発明は、特に更年期女性の現
状を把握、認識して評価する方法並びに評価用シートに
関する。
【0002】
【従来の技術】女性の更年期は、45歳前後までの性成
熟期と55歳前後からの老年期の間の約10年間をい
い、閉経期を中心とする閉経前期と閉経後期からなる。
更年期を迎えた女性は、肉体的に大きな変化があり、そ
の変化が心理面にも少なからざる影響を与え、老化現
象、ストレス心身症、ボディーの悩み、肌の悩み、髪の
悩み等が生じている。現在、更年期症状のスクリーニン
グとして、簡略版更年期指数(SMI)、クッパーマン
(Kupperman)更年期障害指数、クッパーマン
障害指数阿部変法等が知られているが、従来の更年期症
状のスクリーニングはいずれも医療目的のために心身の
症状について行うものであり、美容面までスクリーニン
グするものではなかった。しかしながら、女性の場合単
に心身の症状のみのスクリーニングでは、不十分であ
る。例えば化粧ノリが悪いと一日落ち着かない、疲れる
と肌荒れする、ボディーがスリムだと気分も軽い等のよ
うに、心身の症状と美容状態とが密接に結びついてい
る。美容面のスクリーニングのための問診表は、従来知
られているが、従来の美容面に関する問診表では、肌や
髪、ボディーの症状を把握するにとどまっており、症状
のみではなく良い状態をも含めて総合的に把握するよう
な問診表は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、更年期の
女性の心身面のみならず美容面も含めて総合的にスクリ
ーニングして、良い面(ポジティブ面)と悪い面(ネガ
ティブ面)の両面から指数化し、ポジティブ面を増加
し、ネガティブ面を減少させ得る適切な処置を施すのに
資するようにせんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明が採った手段は、更年期女性の身体と心理に
関する状態を、心身と美容の二方向から特徴づけること
の出来る複数の項目を選択し、項目毎に対象女性に問診
して状態を指数化し、ペンタグラムに表して評価するよ
うにしたことを特徴とする評価方法である。
【0005】又、心身と美容の二方向を特徴づける選択
された項目が、ネガティブ面(悪い面)とポジティブ面
(良い面)の両面の項目からなっていることを特徴とす
る。
【0006】更に、心身の方向が、医学的観点からの身
体面と心理面の二つの要素からなり、美容の方向が、顔
の肌、髪、ボディーの三要素からなることを特徴とし、
選択された身体面、心理面、顔の肌、髪、ボディーの五
要素が、それぞれネガティブ面を特徴づける項目とポジ
ティブ面を特徴づける複数の項目からなることを特徴と
する。
【0007】更に、身体面、心理面、顔の肌、髪、ボデ
ィーの各要素のネガティブ面とポジティブ面の複数の項
目について、対象女性に問診して各項目毎の点数を項目
数で除して指数化し、各要素毎の指数をネガティブ面と
ポジティブ面のペンタグラムに別個に表して、評価する
ようにしたことを特徴とする。
【0008】更に、更年期女性の身体と心理に関する状
態を、心身と美容の二方向から特徴づけることの出来る
複数の項目を選択し、心身の方向が、医学的観点からの
身体面と心理面の二つの要素からなり、美容の方向が、
顔の肌、髪、ボディーの三要素からなり、各要素を特徴
づける複数の項目を選択して項目毎に対象女性に問診し
て状態を指数化し、ペンタグラムに表したことを特徴と
する評価用シートであり、更に、該シートは、五要素
が、ネガティブ面とポジティブ面の両面の要素からな
り、ペンタグラムがネガティブ面とポジティブ面の二つ
のペンタグラムからなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の好ましい実施の形態
を、以下に詳細に説明する。この発明は、心身と美容の
二方向から更年期の女性にアプローチして、当該女性の
二方向の状態を指数化してその女性全体の有様を評価す
るようしたことを特徴とする。更に詳しくは、心身の方
向は、医学的観点からの身体面と心理面の二つの要素を
含み、美容の方向は、顔の肌、髪及び美容面からみたボ
ディーの三つの要素を含む。すなわち、この発明は好ま
しくは、身体面、心理面、顔の肌、髪並びにボディーの
五要素について更年期の女性にアプローチし、各要素に
ついての状態をそれぞれ指数化して評価するようにした
ことを特徴とする。又、五つの各要素については、それ
ぞれネガティブ面とポジティブ面の二面の状態を指数化
するようにしたことを特徴とする。そして、ペンタグラ
ムに一度に表した五つの各要素それぞれについて、ポジ
ティブ面とネガティブ面の指数としてあわせてペンタグ
ラムに表して、現状とその後の処置による変化を一見し
て知り得るようにしたことを特徴とする。尚、この明細
書において、「身体面」とは身体を医学的観点から見た
体調面を表し、「ボディー」とは身体の美容面を表す言
葉として定義づけられ、用いられる。
【0010】更年期女性の更年期症状と心身・美容につ
いての特徴的な悩み項目を抽出するために、複数の中高
年女性並びに全国各年代の女性について調査を行った。
調査の結果、更年期女性の悩みの特徴は、老化現象の悩
みが23項目、ストレス心身症状の悩みが38項目、ボ
ディーの悩みが53項目、顔の肌の悩みが19項目、髪
の悩みが21項目であり、更年期女性の悩みは身体面、
心理面、ボディー、顔の肌、髪の五要素に集約されるこ
とが判明した。そこで五要素毎にプロマックス斜交回転
分析手法やオブリミン斜交回転分析手法等により各要素
毎に因子分析を行い、因子間の相関関係が高いことを前
提に概念毎に項目を抽出した。又、五要素全体での信頼
性、整合性を得るために五要素毎に係数(α)を算出し
た。α係数は、身体面が0.86,心理面が0.61,
顔の肌が0.88,髪が0.78,ボディーが0.89
であった。以上に基づいて、更年期の症状を把握する身
体面、心理面、顔の肌、髪並びにボディーの五要素のそ
れぞれについて症状を特徴づける複数の項目が選択され
た。選択した複数の項目は、それぞれネガティブ状態の
項目と、ポジティブ状態の項目とから構成されている。
【0011】各項目は全て、その女性の状態の程度によ
り、例えば0から3の4段階で示される。示された数字
を五要素のネガティブ面とポジティブ面それぞれの項目
毎に合計し、その項目数で除して指数化し、ペンタグラ
ムに表す。例えば、各項目は「全く感じない」を「0」
と評価し、「非常に感じる」を「3」と評価して、
「0」と「3」のあいだを「1」「2」に段階付け、問
診によって、点数を付ける。更に、心理面以外の四つの
要素については、各項目の回答が「1」から「3」の
「感じる」との回答の場合、更に、気になるか否かを問
診する。そして、「全く気にならない」を「0」として
「非常に気になる」を「3」として4段階で示す。問診
により得られた点数を要素毎に、且つネガティブ面又は
ポジティブ面毎に合計し、ネガティブ面又はポジティブ
面毎の項目数で割って、指数化する。指数化された数値
をネガティブ面とポジティブ面毎にペンタグラムに表
す。
【0012】図1,2は、五要素についての項目毎の点
数を指数化して、ネガティブ面とポジティブ面毎に別個
のペンタグラムに表した図である。図1,2のAはポジ
ティブ面を、Bはネガティブ面をそれぞれ表しており、
図1の場合、ポジティブ面のペンタグラムがネガティブ
面より大きくなっており、心身と美容状態をあわせた心
身美が一致し更年期を上手に過ごしていることを表して
いる。図2では、逆にネガティブ面が大きくなってお
り、更年期の症状が重く、美容状態が悪く、心身美が不
一致であることを表している。又、ペンタグラムに表現
することにより、ペンタグラムの図形の偏りによって、
どの要素が良く、どの要素が処置を必要としているかを
容易に理解することが出来る。しかも、処置を施したと
きのペンタグラムの変化により各要素の変化を一見して
確認することが出来、施した処置が適切であったか否か
を検証することが出来る。
【0013】本実施態様では各要素の全項目数は76項
目を選択したが、項目数はこれに限られるものではな
い。取り扱いの容易さを考えると、30項目くらいに絞
り込むのが好ましい。選択された76項目は、身体面で
はネガティブ項目が19項目、ポジティブ項目が3項
目、心理面ではネガティブ項目が6項目、ポジティブ項
目が6項目、顔についてはネガティブ項目が10項目、
ポジティブ項目が3項目、髪はネガティブ項目が10項
目、ポジティブ項目が3項目、ボディーについてはネガ
ティブ項目が12項目、ポジティブ項目が4項目であ
る。
【0014】選択された各項目の内容は、次の通りであ
る。すなわち、身体面のネガティブ項目は、(1)身体の
だるいや、疲れ、(2)体力の衰え、(3)手足や腰の冷え、
(4)肩、腰、手足の関節の痛み、(5)肩のこり・はり、
(6)頻尿や残尿感、尿漏れ、(7)めまいがある、(8)心臓
のどきどきや、息切れ、(9)頭痛や頭重感、(10)味覚が
変わった、(11)食欲がない、(12)顔の急なのぼせやほて
り、(13)背中、手足などや身体のほてり、(14)汗をかき
やすい、(15)性欲の低下や性交痛、(16)記憶力の衰え、
(17)集中力がない、(18)視力の衰え、(19)夜中に目覚め
てしまう、の19項目である。ポジティブ項目は、(1)
身体が軽い、(2)身体がすっきりする、(3)じょうぶであ
る、の3項目である。心理面のネガティブ項目は、(1)
いらいらする、(2)気持ちが不安定になる、(3)ゆううつ
になる、(4)不快な、(5)悲しい、(6)無気力な、の6項
目である。心理面のポジティブ項目は、(1)明るい、(2)
さわやかな、(3)楽しい、(4)いきいきしている、(5)満
ち足りている、(6)活動的な、の6項目である。顔の肌
のネガティブ項目は、(1)肌の衰え、(2)肌のたるみ、
(3)ハリがない、(4)しわ(小じわ)、(5)ツヤがない、
(6)肌のくすみ、(7)シミ・ソバカス、(8)化粧ノリが悪
さ、(9)肌のざらつき、(10)乾燥、の10項目である。
ポジティブ項目は、(1)うるおい、(2)透明感、(3)きめ
が細かい、の3項目である。髪のネガティブ項目は、
(1)髪が細い、(2)髪の量が少ない、(3)頭頂部が薄い、
(4)髪のニオイ、(5)頭皮のべたつき、(6)頭皮に汗をか
きやすい、(7)抜け毛が多い、(8)髪のパサつき、(9)髪
のツヤのなさ、(10)白髪が増えた、の10項目である。
髪のポジティブ項目は、(1)髪にうるおいがある、(2)髪
がまとまりやすい、(3)髪にハリやコシがあるの3項目
である。ボディーのネガティブ項目は、(1)太ってい
る、(2)おなかの皮下脂肪、(3)二の腕の皮下脂肪、(4)
背中の皮下脂肪、(5)おしりの皮下脂肪、(6)足のかさつ
き、(7)かかとのガサつき、(8)ひじやひざのガサつき、
(9)首のたるみ、(10)首のしわ、(11)手の甲のしみ、(1
2)ビキニラインのくすみ、の12項目であり、ポジティ
ブ項目は、(1)身体の肌のツヤ、(2)身体の肌のうるお
い、(3)身体の肌のハリ、(4)身体のラインのひきしま
り、の4項目である。
【0015】上記五要素に含まれる複数の項目は、次の
ようにまとめてサブ要素としてみることが出来る。すな
わち、身体面のポジティブ項目(1)〜(3)をまとめてサブ
要素「身体良好」、ネガティブ項目(1)〜(6)をまとめて
サブ要素「老化症状1.身体老化全体」、(7)〜(9)をま
とめてサブ要素「老化症状2.自律神経系」、(10)(11)
をまとめてサブ要素「食」、(12)〜(15)をまとめてサブ
要素「身体ES(エストロゲン)低下」、(16)〜(18)を
まとめてサブ要素「身体老化中枢」、(19)をサブ要素
「睡眠トラブル」とする。心理面については、ポジティ
ブ項目の(1)〜(3)をまとめてサブ要素「快適さ」、(4)
(5)をサブ要素「生きいき」、(6)を「意欲+」とする。
ネガティブ項目は、(1)〜(3)を「不安定」、(4)(5)を
「嫌悪」、(6)を「意欲−」とする。顔の肌について
は、ポジティブ項目の3項目をまとめて「顔の肌良好」
とし、ネガティブ項目の(1)〜(5)を「肌形態老化」、
(6)(7)を「肌色老化」、(8)〜(10)を「肌ES低下」と
する。髪については、ポジティブ項目の3項目をまとめ
て「髪良好」とし、ネガティブ項目の(1)〜(3)を「髪量
不良」、(4)〜(7)を「頭皮不良」、(8)(9)を「髪質不
良」、(10)を「髪色老化」とする。ボディーについて
は、ポジティブ項目の(1)〜(3)を「ボディースキン良
好」、(4)を「ボディーライン良好」とし、ネガティブ
項目の(1)〜(5)を「肥満」、(6)〜(8)を「ボディー硬
化」、(9)(10)を「ボディ形態老化」、(11)(12)を「ボ
ディ色老化」とする。図3〜7は、サブ要素についてポ
ジティブ面とネガティブ面の447名の平均値を表した
グラフである。サブ要素を用いることにより、更年期女
性の症状の方向を探ることができる。
【0016】更年期を含む40〜50代の女性447名
を全国から無作為に抽出し、各項目について問診して、
項目毎の回答を指数化した。この447名の中には、更
年期症状で治療中の者や薬物服用者はいない。図8は、
調査対象の女性の平均値をペンタグラムに表したもので
あり、図9は従来のSMI評価でAランクの軽度とされ
る女性の平均値を、又図10はSMI評価でEランクの
重度とされる女性の平均値を、それぞれペンタグラムに
表したものである。図8〜10を対比すると、SMI評
価でAランクの女性はEランクの女性に比べてポジティ
ブ面が全体的に大きく、ネガティブ面が全体的に小さい
のに対し、Eランクではポジティブ面が全体的に小さ
く、ネガティブ面が全体的に大きくなっていることが判
る。尚、従来のSMI評価は、AからEまでの5ランク
に分類されており、Aは評価点数が0〜25で、上手に
更年期を過ごしている、Bは26〜50で食事、運動に
注意、生活様式に無理をしない、Cは51〜65で、更
年期外来受診、生活指導、カウンセリング、薬物療法を
必要とする、Dは66〜80で、長期間(半年以上)計
画的治療を必要とする、Eは81〜100で、各科の精
密検査を必要とする、というように分類されており、調
査対象447名のSMI評価から見た更年期症状度の割
合は、図11に示す通りであった。
【0017】心身美が一致した女性は、生活のリズム
(睡眠、食事等)が規則的で、生き甲斐を有しているの
に対し、心身美が不一致の女性は、生活のリズムが不規
則で、悩みが多くなっている。更年期症状の自覚があ
り、自然閉経1年以上の更年期女性40名の中から、健
康診断後に20名を選び、3つの群に振り分けた。第1
の群にはエステティック処置を施し、第2の群にはエク
ササイズ処置を施し、第3の群は対照群として何らの処
置も施さなかった。エステティックとエクササイズは1
2週間、約3ヶ月にわたって、同一内容の処置を施し
て、ネガティブ状態とポジティブ状態の変化を検証し
た。対象群に属する各女性に対して、処置による変化に
ついて五要素の各項目の問診を行って、その結果を指数
化しペンタグラムに表した(図12〜図21)。図12
〜図15は、エステティック処置を施した群であり、図
16〜図19は、エクササイズ処置を施した群であり、
図20、21は何の処置も施さなかった対照群を示して
いる。図12と図16は、準備期間を示し、処置を施す
前の状態を確認するために何の処置も施さずに経過した
期間を意味している。図13〜15と図17〜19は、
処置を施した期間を示している。
【0018】図12〜15を参照して、エステティック
処置を施した場合、ネガティブ状態が減少し、エステテ
ィック処置による効果が顔の肌、髪、及びボディーの美
容面に顕著に現れ、ポジティブ面のペンタグラムのバラ
ンスがとれている。又、図16〜19に示すエクササイ
ズ処置を施した場合、ネガティブ状態の減少も見られる
が、ポジティブ面において著しい増加が現れており、特
に身体面と心理面のポジティブ面の増加が顕著である。
これに比して、図20,21に示す対照群では、ポジテ
ィブ、ネガティブいずれの面においても格別な変化は認
められない。このように、更年期症状は心身と美容の両
面から状態を把握し、心身と美容の両面から適切な処置
を施すことが必要であることが理解できる。
【0019】以上の説明は、更年期症状の評価について
述べたが、この発明は更年期症状に限られるものではな
い。一般的に女性の心身と美容の状態の評価を行うのに
用いることが出来る。特に、評価の項目を、身体面、心
理面、顔の肌、髪並びにボディーの五要素について行う
ようにしてあるので、女性の心身と美容に関する状態と
悩みを効果的に評価し、ペンタグラムの形状の歪みに応
じて適切な処置を施すことが可能となる。
【0020】
【発明の効果】この発明によれば、更年期の症状を心身
と美容の両面から把握することが出来、且つその状態を
身体面、心理面、顔の肌、髪並びにボディーの五要素に
ついて指数化してペンタグラムに表すようにしてあるの
で、更年期症状の現状と処置による効果をペンタグラム
の図形の変化によって一見して確認することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】五要素のペンタグラムを示す図
【図2】五要素のペンタグラムを示す図
【図3】身体面のサブ要素による更年期女性の平均値を
示すグラフ
【図4】心理面のサブ要素による更年期女性の平均値を
示すグラフ
【図5】顔の肌のサブ要素による更年期女性の平均値を
示すグラフ
【図6】髪のサブ要素による更年期女性の平均値を示す
グラフ
【図7】ボディのサブ要素による更年期女性の平均値を
示すグラフ
【図8】更年期女性の平均値のペンタグラム
【図9】軽度の更年期症状のペンタグラム
【図10】重度の更年期症状のペンタグラム
【図11】SMI評価による更年期症状度の割合を示す
【図12】エステティック処置を施した群のペンタグラ
【図13】エステティック処置を施した群のペンタグラ
【図14】エステティック処置を施した群のペンタグラ
【図15】エステティック処置を施した群のペンタグラ
【図16】エクササイズ処置を施した群のペンタグラム
【図17】エクササイズ処置を施した群のペンタグラム
【図18】エクササイズ処置を施した群のペンタグラム
【図19】エクササイズ処置を施した群のペンタグラム
【図20】対照群のペンタグラム
【図21】対照群のペンタグラム
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 女性の身体と心理に関する状態の評価
方法及び評価シート
【特許請求の範囲】
【請求項】更年期女性の身体と心理に関する状態を、
心身と美容の二方向から特徴づけることの出来る複数の
項目を選択し、項目毎に対象女性に問診して状態を指数
化し、ペンタグラムに表して評価するようにしたことを
特徴とする更年期状態の評価方法。
【請求項】心身と美容の二方向を特徴づける選択され
た項目が、ネガティブ面(悪い面)とポジティブ面(良
い面)の両面の項目からなっていることを特徴とする請
求項1乃至4のいずれかに記載の評価方法。
【請求項】心身の方向が、医学的観点からの身体面と
心理面の二つの要素からなり、美容の方向が、顔の肌、
髪、ボディーの三要素からなることを特徴とする請求項
乃至5のいずれかに記載の評価方法。
【請求項】選択された身体面、心理面、顔の肌、髪、
ボディーの五要素が、それぞれネガティブ面を特徴づけ
る項目とポジティブ面を特徴づける複数の項目からなる
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の評
価方法。
【請求項】身体面、心理面、顔の肌、髪、ボディーの
各要素のネガティブ面とポジティブ面の複数の項目につ
いて、対象女性に問診して各項目毎の点数を項目数で除
して指数化し、各要素毎の指数をネガティブ面とポジテ
ィブ面のペンタグラムに別個に表して、評価するように
したことを特徴とする請求項記載の評価方法。
【請求項10】更年期女性の身体と心理に関する状態
を、心身と美容の二方向から特徴づけることの出来る複
数の項目を選択し、心身の方向が、医学的観点からの身
体面と心理面の二つの要素からなり、美容の方向が、顔
の肌、髪、ボディーの三要素からなり、各要素を特徴づ
ける複数の項目を選択して項目毎に対象女性に問診して
状態を指数化し、ペンタグラムに表したことを特徴とす
る更年期状態の評価用シート。
【請求項11】五要素が、ネガティブ面とポジティブ面
の両面の要素からなり、ペンタグラムがネガティブ面と
ポジティブ面の二つのペンタグラムからなることを特徴
とする請求項10又は11記載の評価用シート。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】この発明は、女性の身体と心理に
関する状態を評価する方法及び評価用シートに関し、
に更年期女性の現状を把握、認識して評価する方法並び
に評価用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】女性の更年期は、45歳前後までの性成
熟期と55歳前後からの老年期の間の約10年間をい
い、閉経期を中心とする閉経前期と開経後期からなる。
更年期を迎えた女性は、肉体的に大きな変化があり、そ
の変化が心理面にも少なからざる影響を与え、老化現
象、ストレス心身症、ボディーの悩み、肌の悩み、髪の
悩み等が生じている。現在、更年期症状のスクリーニン
グとして、簡略版更年期指数(SMI)、クッパーマン
(Kupperman)更年期障害指数、クッパーマン
障害指数阿部変法等が知られているが、従来の更年期症
状のスクリーニングはいずれも医療目的のために心身の
症状について行うものであり、美容面までスクリーニン
グするものではなかった。しかしながら、女性の場合単
に心身の症状のみのスクリーニングでは、不十分であ
る。例えば化粧ノリが悪いと一日落ち着かない、疲れる
と肌荒れする、ボディーがスリムだと気分も軽い等のよ
うに、心身の症状と美容状態とが密接に結びついてい
る。美容面のスクリーニングのための問診表は、従来知
られているが、従来の美容面に関する問診表では、肌や
髪、ボディーの症状を把握するにとどまっており、症状
のみではなく良い状態をも含めて総合的に把握するよう
な問診表は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、女性、特
更年期の女性の心身面のみならず美容面も含めて総合
的にスクリーニングして、良い面(ポジティブ面)と悪
い面(ネガティブ面)の両面から指数化し、ポジティブ
面を増加し、ネガティブ面を減少させ得る適切な処置を
施すのに資するようにせんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明が採った手段は、女性、特に更年期女性の身
体と心理に関する状態を、心身と美容の二方向から特徴
づけることの出来る複数の項目を選択し、項目毎に対象
女性に問診して状態を指数化し、或はその指数をペンタ
グラムに表して評価するようにしたことを特徴とする評
価方法である。
【0005】又、心身と美容の二方向を特徴づける選択
された項目が、ネガティブ面(悪い面)とポジティブ面
(良い面)の両面の項目からなっていることを特徴とす
る。
【0006】更に、心身の方向が、医学的観点からの身
体面と心理面の二つの要素からなり、美容の方向が、顔
の肌、髪、ボディーの三要素からなることを特徴とし、
選択された身体面、心理面、顔の肌、髪、ボディーの五
要素が、それそれネガティブ面を特徴づける項目とポジ
ティブ面を特徴づける複数の項目からなることを特徴と
する。
【0007】更に、身体面、心理面、顔の肌、髪、ボデ
ィーの各要素のネガティブ面とポジティブ面の複数の項
目について、対象女性に問診して各項目毎の点数を項目
数で除して指数化し、各要素毎の指数をネガティブ面と
ポジティブ面のペンタグラムに別個に表して、評価する
ようにしたことを特徴とする。
【0008】更に、女性、特に更年期女性の身体と心理
に関する状態を、心身と美容の二方向から特徴づけるこ
との出来る複数の項目を選択し、心身の方向が、医学的
観点からの身体面と心理面の二つの要素からなり、美容
の方向が、顔の肌、髪、ボディーの三要素からなり、各
要素を特徴づける複数の項目を選択して項目毎に対象女
性に問診して状態を指数化し、ペンタグラムに表したこ
とを特徴とする評価用シートであり、更に、該シート
は、五要素が、ネガティブ面とポジティブ面の両面の要
素からなり、ペンタグラムがネガティブ面とポジティブ
面の二つのペンタグラムからなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の好ましい実施の形態
を、以下に詳細に説明する。この発明は、心身と美容の
二方向から女性、特に更年期の女性にアプローチして、
当該女性の二方向の状態を指数化してその女性全体の有
様を評価するようしたことを特徴とする。更に詳しく
は、心身の方向は、医学的観点からの身体面と心理面の
二つの要素を含み、美容の方向は、顔の肌、髪及び美容
面からみたボディーの三つの要素を含む。すなわち、こ
の発明は好ましくは、身体面、心理面、顔の肌、髪並び
にボディーの五要素について更年期の女性にアプローチ
し、各要素についての状態をそれぞれ指数化して評価す
るようにしたことを特徴とする。又、五つの各要素につ
いては、それぞれネガティブ面とポジティブ面の二面の
状態を指数化するようにしたことを特徴とする。そし
て、ペンタグラムに一度に表した五つの各要素それぞれ
について、ポジティブ面とネガティブ面の指数としてあ
わせてペンタグラムに表して、現状とその後の処置によ
る変化を一見して知り得るようにしたことを特徴とす
る。尚、この明細書において、「身体面」とは身体を医
学的観点から見た体調面を表し、「ボディー」とは身体
の美容面を表す言葉として定義づけられ、用いられる。
【0010】更年期女性の更年期症状と心身・美容につ
いての特徴的な悩み項目を抽出するために、複数の中高
年女性並びに全国各年代の女性について調査を行った。
調査の結果、更年期女性の悩みの特徴は、老化現象の悩
みが23項目、ストレス心身症状の悩みが38項目、ボ
ディーの悩みが53項目、顔の肌の悩みが19項目、髪
の悩みが21項目であり、更年期女性の悩みは身体面、
心理面、ボディー、顔の肌、髪の五要素に集約されるこ
とが判明した。そこで五要素毎にプロマックス斜交回転
分析手法やオブリミン斜交回転分析手法等により各要素
毎に因子分析を行い、因子間の相関関係が高いことを前
提に概念毎に項目を抽出した。又、五要素全体での信頼
性、整合性を得るために五要素毎に係数(α)を算出し
た。α係数は、身体面が0.86,心理面が0.61,
顔の肌が0.88,髪が0.78,ボディーが0.89
であった。以上に基づいて、更年期の症状を把握する身
体面、心理面、顔の肌、髪並びにボディーの五要素のそ
れそれについて症状を特徴づける複数の項目が選択され
た。選択した複数の項目は、それぞれネガティブ状態の
項目と、ポジティブ状態の項目とから構成されている。
【0011】各項目は全て、その女性の状態の程度によ
り、例えば0から3の4段階で示される。示された数字
を五要素のネガティブ面とポジティブ面それそれの項目
毎に合計し、その項目数で除して指数化し、ペンタグラ
ムに表す。例えば、各項目は「全く感じない」を「0」
と評価し、「非常に感じる」を「3」と評価して、
「0」と「3」のあいだを「1」「2」に段階付け、問
診によって、点数を付ける。更に、心理面以外の四つの
要素については、各項目の回答が「1」から「3」の
「感じる」との回答の場合、更に、気になるか否かを問
診する。そして、「全く気にならない」を「0」として
「非常に気になる」を「3」として4段階で示す。問診
により得られた点数を要素毎に、且つネガティブ面又は
ポジティブ面毎に合計し、ネガティブ面又はポジティブ
面毎の項目数で割って、指数化する。指数化された数値
をネガティブ面とポジティブ面毎にペンタグラムに表
す。
【0012】図1,2は、五要素についての項目毎の点
数を指数化して、ネガティブ面とポジティブ面毎に別個
のペンタグラムに表した図である。図1,2のAはポジ
ティブ面を、Bはネガティブ面をそれぞれ表しており、
図1の場合、ポジティブ面のペンタグラムがネガティブ
面より大きくなっており、心身と美容状態をあわせた心
身美が一致し更年期を上手に過ごしていることを表して
いる。図2では、逆にネガティブ面が大きくなってお
り、更年期の症状が重く、美容状態が悪く、心身美が不
一致であることを表している。又、ペンタグラムに表現
することにより、ペンタグラムの図形の偏りによって、
どの要素が良く、どの要素が処置を必要としているかを
容易に理解することが出来る。しかも、処置を施したと
きのペンタグラムの変化により各要素の変化を一見して
確認することが出来、施した処置が適切であったか否か
を検証することが出来る。
【0013】本実施態様では各要素の全項目数は76項
目を選択したが、項目数はこれに限られるものではな
い。取り扱いの容易さを考えると、30項目くらいに絞
り込むのが好ましい。選択された76項目は、身体面で
はネガティブ項目が19項目、ポジティブ項目が3項
目、心理面ではネガティブ項目が6項目、ポジティブ項
目が6項目、顔についてはネガティブ項目が10項目、
ポジティブ項目が3項目、髪はネガティブ項目が10項
目、ポジティブ項目が3項目、ボディーについてはネガ
ティブ項目が12項目、ポジティブ項目が4項目であ
る。
【0014】選択された各項目の内容は、次の通りであ
る。すなわち、身体面のネガティブ項目は、身体のだ
るいや、疲れ、体力の衰え、手足や腰の冷え、
肩、腰、手足の関節の痛み、肩のこり・はり、頻尿
や残尿感、尿漏れ、7めまいがある、心臓のどきどき
や、息切れ、頭痛や頭重感、▲10▼味覚が変わっ
た、▲11▼食欲がない、▲12▼顔の急なのぼせやほ
てり、▲13▼背中、手足などや身体のほてり、▲14
▼汗をかきやすい、▲15▼性欲の低下や性交痛、▲1
6▼記憶力の衰え、▲17▼集中力がない、▲18▼視
力の衰え、▲19▼夜中に目覚めてしまう、の19項目
である。ポジティブ項目は、身体が軽い、身体がす
っきりする、じょうぶである、の3項目である。心理
面のネガティブ項目は、いらいらする、気持ちが不
安定になる、ゆううつになる、不快な、悲しい、
無気力な、の6項目である。心理面のポジティブ項目
は、明るい、さわやかな、楽しい、いきいきし
ている、満ち足りている、活動的な、の6項目であ
る。顔の肌のネガティブ項目は、肌の衰え、肌のた
るみ、ハリがない、しわ(小じわ)、ツヤがな
い、肌のくすみ、シミ・ソバカス、化粧ノリが悪
さ、肌のざらつき、▲10▼乾燥、の10項目であ
る。ポジティブ項目は、うるおい、透明感、きめ
が細かい、の3項目である。髪のネガティブ項目は、
髪が細い、髪の量が少ない、頭頂部が薄い、髪の
ニオイ、頭皮のべたつき、頭皮に汗をかきやすい、
抜け毛が多い、髪のパサつき、髪のツヤのなさ、
▲10▼白髪が増えた、の10項目である。髪のポジテ
ィブ項目は、髪にうるおいがある、髪がまとまりや
すい、髪にハリやコシがあるの3項目である。ボディ
ーのネガティブ項目は、太っている、2おなかの皮下
脂肪、二の腕の皮下脂肪、背中の皮下脂肪、おし
りの皮下脂肪、足のかさつき、かかとのガサつき、
ひじやひざのガサつき、首のたるみ、▲10▼首の
しわ、▲11▼手の甲のしみ、▲12▼ビキニラインの
くすみ、の12項目であり、ポジティブ項目は、身体
の肌のツヤ、身体の肌のうるおい、身体の肌のハ
リ、身体のラインのひきしまり、の4項目である。
【0015】上記五要素に含まれる複数の項目は、次の
ようにまとめてサブ要素としてみることが出来る。すな
わち、身体面のポジティブ項目〜をまとめてサブ要
素「身体良好」、ネガティブ項目〜をまとめてサブ
要素「老化症状1.身体老化全体」、〜をまとめて
サブ要素「老化症状2.自律神経系」、▲10▼▲11
▼をまとめてサブ要素「食」、▲12▼〜▲15▼をま
とめてサブ要素「身体ES(エストロゲン)低下」、▲
16▼〜▲18▼をまとめてサブ要素「身体老化中
枢」、▲19▼サブ要素「睡眠トラブル」とする。心理
面については、ポジティブ項目の〜をまとめてサブ
要素「快適さ」、をサブ要素「生きいき」、を
「意欲+」とする。ネガティブ項目は、〜を「不安
定」、を「嫌悪」、を「意欲−」とする。顔の肌
については、ポジティブ項目の3項目をまとめて「顔の
肌良好」とし、ネガティブ項目の〜を「肌形態老
化」、を「肌色老化」、〜▲10▼を「肌ES低
下」とする。髪については、ポジティブ項目の3項目を
まとめて「髪良好」とし、ネガティブ項目の〜を
「髪量不良」、〜を「頭皮不良」、を「髪質不
良」、▲10▼を「髪色老化」とする。ボディーについ
ては、ポジティブ項目の〜を「ボディースキン良
好」、を「ボディーライン良好」とし、ネガティブ項
目の〜を「肥満」、〜を「ボディー硬化」、
▲10▼を「ボディ形態老化」、▲11▼▲12▼を
「ボディ色老化」とする。図3〜7は、サブ要素につい
てポジティブ面とネガティブ面の447名の平均値を表
したグラフである。サブ要素を用いることにより、更年
期女性の症状の方向を探ることができる。
【0016】更年期を含む40〜50代の女性447名
を全国から無作為に抽出し、各項目について問診して、
項目毎の回答を指数化した。この447名の中には、更
年期症状で治療中の者や薬物服用者はいない。図8は、
調査対象の女性の平均値をペンタグラムに表したもので
あり、図9は従来のSMI評価でAランクの軽度とされ
る女性の平均値を、又図10はSMI評価でEランクの
重度とされる女性の平均値を、それぞれペンタグラムに
表したものである。図8〜10を対比すると、SMI評
価でAランクの女性はEランクの女性に比べてポジティ
ブ面が全体的に大きく、ネガティブ面が全体的に小さい
のに対し、Eランクではポジティブ面が全体的に小さ
く、ネガティブ面が全体的に大きくなっていることが判
る。尚、従来のSMI評価は、AからEまでの5ランク
に分類されており、Aは評価点数が0〜25で、上手に
更年期を過ごしている、Bは26〜50で食事、運動に
注意、生活様式に無理をしない、Cは51〜65で、更
年期外来受診、生活指導、カウンセリング、薬物療法を
必要とする、Dは66〜80で、長期間(半年以上)計
画的治療を必要とする、Eは81〜100で、各科の精
密検査を必要とする、というように分類されており、調
査対象447名のSMI評価から見た更年期症状度の割
合は、図11に示す通りであった。
【0017】心身美が一致した女性は、生活のリズム
(睡眠、食事等)が規則的で、生き甲斐を有しているの
に対し、心身美が不一致の女性は、生活のリズムが不規
則で、悩みが多くなっている。更年期症状の自覚があ
り、自然閉経1年以上の更年期女性40名の中から、健
康診断後に20名を選び、3つの群に振り分けた。第1
の群にはエステティック処置を施し、第2の群にはエク
ササイズ処置を施し、第3の群は対照群として何らの処
置も施さなかった。エステティックとエクササイズは1
2週間、約3ヶ月にわたって、同一内容の処置を施し
て、ネガティブ状態とポジティブ状態の変化を検証し
た。対象群に属する各女性に対して、処置による変化に
ついて五要素の各項目の問診を行って、その結果を指数
化しペンタグラムに表した(図12〜図21)。図12
〜図15は、エステティック処置を施した群であり、図
16〜図19は、エクササイズ処置を施した群であり、
図20、21は何の処置も施さなかった対照群を示して
いる。図12と図16は、準備期間を示し、処置を施す
前の状態を確認するために何の処置も施さずに経過した
期間を意味している。図13〜15と図17〜19は、
処置を施した期間を示している。
【0018】図12〜15を参照して、エステティック
処置を施した場合、ネガティブ状態が減少し、エステテ
ィック処置による効果が顔の肌、髪、及びボディーの美
容面に顕著に現れ、ポジティブ面のペンタグラムのバラ
ンスがとれている。又、図16〜19に示すエクササイ
ズ処置を施した場合、ネガティブ状態の減少も見られる
が、ポジティブ面において著しい増加が現れており、特
に身体面と心理面のポジティブ面の増加が顕著である。
これに比して、図20,21に示す対照群では、ポジテ
ィブ、ネガティブいずれの面においても格別な変化は認
められない。このように、更年期症状は心身と美容の両
面から状態を把握し、心身と美容の両面から適切な処置
を施すことが必要であることが理解できる。
【0019】以上の説明は、更年期症状の評価について
述べたが、この発明は更年期症状に限られるものではな
い。一般的に女性の心身と美容の状態の評価を行うのに
用いることが出来る。特に、評価の項目を、身体面、心
理面、顔の肌、髪並びにボディーの五要素について行う
ようにしてあるので、女性の心身と美容に関する状態と
悩みを効果的に評価し、ペンタグラムの形状の歪みに応
じて適切な処置を施すことが可能となる。
【0020】
【発明の効果】この発明によれば、女性、特に更年期の
症状を心身と美容の両面から把握することが出来、且つ
その状態を身体面、心理面、顔の肌、髪並びにボディー
の五要素について指数化してペンタグラムに表すように
してあるので、更年期症状の現状と処置による効果をペ
ンタグラムの図形の変化によって一見して確認すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】五要素のペンタグラムを示す図
【図2】五要素のペンタグラムを示す図
【図3】身体面のサブ要素による更年期女性の平均値を
示すグラフ
【図4】心理面のサブ要素による更年期女性の平均値を
示すグラフ
【図5】顔の肌のサブ要素による更年期女性の平均値を
示すグラフ
【図6】髪のサブ要素による更年期女性の平均値を示す
グラフ
【図7】ボディのサブ要素による更年期女性の平均値を
示すグラフ
【図8】更年期女性の平均値のペンタグラム
【図9】軽度の更年期症状のペンタグラム
【図10】重度の更年期症状のペンタグラム
【図11】SMI評価による更年期症状度の割合を示す
【図12】エステティック処置を施した群のペンタグラ
【図13】エステティック処置を施した群のペンタグラ
【図14】エステティック処置を施した群のペンタグラ
【図15】エステティック処置を施した群のペンタグラ
【図16】エクササイズ処置を施した群のペンタグラム
【図17】エクササイズ処置を施した群のペンタグラム
【図18】エクササイズ処置を施した群のペンタグラム
【図19】エクササイズ処置を施した群のペンタグラム
【図20】対照群のペンタグラム
【図21】対照群のペンタグラム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】更年期女性の身体と心理に関する状態を、
    心身と美容の二方向から特徴づけることの出来る複数の
    項目を選択し、項目毎に対象女性に問診して状態を指数
    化し、ペンタグラムに表して評価するようにしたことを
    特徴とする更年期状態の評価方法。
  2. 【請求項2】心身と美容の二方向を特徴づける選択され
    た項目が、ネガティブ面(悪い面)とポジティブ面(良
    い面)の両面の項目からなっていることを特徴とする請
    求項1記載の評価方法。
  3. 【請求項3】心身の方向が、医学的観点からの身体面と
    心理面の二つの要素からなり、美容の方向が、顔の肌、
    髪、ボディーの三要素からなることを特徴とする請求項
    1又は2記載の評価方法。
  4. 【請求項4】選択された身体面、心理面、顔の肌、髪、
    ボディーの五要素が、それぞれネガティブ面を特徴づけ
    る項目とポジティブ面を特徴づける複数の項目からなる
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の評
    価方法。
  5. 【請求項5】身体面、心理面、顔の肌、髪、ボディーの
    各要素のネガティブ面とポジティブ面の複数の項目につ
    いて、対象女性に問診して各項目毎の点数を項目数で除
    して指数化し、各要素毎の指数をネガティブ面とポジテ
    ィブ面のペンタグラムに別個に表して、評価するように
    したことを特徴とする請求項4記載の評価方法。
  6. 【請求項6】更年期女性の身体と心理に関する状態を、
    心身と美容の二方向から特徴づけることの出来る複数の
    項目を選択し、心身の方向が、医学的観点からの身体面
    と心理面の二つの要素からなり、美容の方向が、顔の
    肌、髪、ボディーの三要素からなり、各要素を特徴づけ
    る複数の項目を選択して項目毎に対象女性に問診して状
    態を指数化し、ペンタグラムに表したことを特徴とする
    更年期状態の評価用シート。
  7. 【請求項7】五要素が、ネガティブ面とポジティブ面の
    両面の要素からなり、ペンタグラムがネガティブ面とポ
    ジティブ面の二つのペンタグラムからなることを特徴と
    する請求項6記載の評価用シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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