JPH1175865A - 分泌ネズミ・蛋白sdf5に類似したヒト・遺伝子(atg−1622) - Google Patents

分泌ネズミ・蛋白sdf5に類似したヒト・遺伝子(atg−1622)

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JPH1175865A
JPH1175865A JP10139677A JP13967798A JPH1175865A JP H1175865 A JPH1175865 A JP H1175865A JP 10139677 A JP10139677 A JP 10139677A JP 13967798 A JP13967798 A JP 13967798A JP H1175865 A JPH1175865 A JP H1175865A
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JP
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atg
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seq
polynucleotide
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JP10139677A
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Erding Hu
アーディング・フ
Yuan Zhu
ユアン・ズー
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SmithKline Beecham Corp
Original Assignee
SmithKline Beecham Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ATG−1622ポリペプチドおよびポリヌ
クレオチド、ならびに組み換え法によりかかるポリペプ
チドを製造する方法を開示する。また、とりわけ、心臓
疾患、高血圧、腎臓疾患、肥満、インスリン耐性、脂肪
異栄養、糖尿病、およびCNS疾患の治療プロトコール
の設計、ならびにかかる症状の診断アッセイにおけるA
TG−1622ポリペプチドおよびポリヌクレオチドの
使用方法を提供する。 【解決手段】 配列番号:2のATG−1622ポリペ
プチドをコードしているヌクレオチド配列に対して全長
にわたり少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチ
ド配列を含む単離ポリヌクレオチド、または該単離ポリ
ヌクレオチドに対して相補的なヌクレオチド配列。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新たに同定された
ポリヌクレオチド、それによりコードされるポリペプチ
ド、ならびにかかるポリヌクレオチドおよびポリペプチ
ドの使用、ならびにそれらの製造に関する。より詳細に
は、本発明ポリヌクレオチドおよびポリペプチド(以
下、ATG−1622という)は7−TM受容体に対す
る分泌蛋白リガンド、フィズルド(fizzled)ファミリ
ーに関連している。また本発明は、かかるポリヌクレオ
チドおよびポリペプチドの阻害または活性化にも関す
る。
【0002】
【従来の技術】7−TM受容体に対する蛋白リガンド
は、種々の生物学的効果を調節する重要な分子である。
グルカゴン、モルヒネ、オピエート、スロンビンはこれ
らの蛋白リガンドの例である。例えば、グルカゴンは、
グルカゴン受容体(7−TM受容体である)と相互作用
し、シグナルを細胞グルコース調節機構に伝達すること
により、血中グルコースレベルを上昇させる。かくし
て、7−TM受容体に対する新規蛋白リガンドの同定
は、正常および疾病状態における多くの生物学的プロセ
スへの新規経路を明らかにするであろう。このことは、
7−TM受容体に対する分泌蛋白リガンド、フィズルド
ファミリーは、治療薬として確立され、証明された歴史
を有するということを示す。明らかに、心臓疾患、高血
圧、腎臓疾患、肥満、インスリン耐性、脂肪異栄養、糖
尿病、および中枢神経(CNS)疾患を包含する機能不
全または疾病(これらの機能不全または疾病に限らな
い)の予防、改善または修正において役割を果たしうる
7−TM受容体に対する分泌蛋白リガンド、フィズルド
ファミリーのさらなるメンバーの同定および特徴付けに
対する必要性がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】1の態様において、本
発明は、ATG−1622ポリペプチドならびにその製
造のための組み換え物質および方法に関する。本発明の
もう1つの態様は、ATG−1622ポリペプチドおよ
びポリヌクレオチドの使用方法に関する。かかる方法
は、とりわけ、心臓疾患、高血圧、腎臓疾患、肥満、イ
ンスリン耐性、脂肪異栄養、糖尿病、およびCNS疾患
の治療を包含する。さらにもう1つの態様において、本
発明は、本発明により提供される材料を用いるアンタゴ
ニストおよびアゴニストの同定方法、ならびに同定され
た化合物を用いるATG−1622のバランス不良関連
症状の治療方法に関する。さらにもう1つの態様は、不
適当なATG−1622活性またはレベルに関連した疾
病の検出のための診断アッセイに関する。
【0004】
【課題を解決するための手段および発明の実施の形態】定義 下記定義は、本明細書で頻用される特定の用語の理解を
容易にするためのものである。「ATG−1622」
は、一般的には、配列番号:2に示すアミノ酸配列を有
するポリペプチド、またはその対立遺伝子変種をいう。
「ATG−1622活性またはATG−1622ポリペ
プチド活性」または「ATG−1622またはATG−
1622ポリペプチドの生物学的活性」は、該ATG−
1622の代謝的または生理学的機能をいい、類似の活
性または改善された活性または望ましくない副作用を減
じられたこれらの活性を包含する。該ATG−1622
の抗原性および免疫原性の活性も含まれる。「ATG−
1622遺伝子」は、配列番号:1に示すヌクレオチド
配列を有するポリヌクレオチドまたはその対立遺伝子変
種および/またはそれらの相補物をいう。
【0005】本明細書の用語「抗体」は、ポリクローナ
ルおよびモノクローナル抗体、キメラ、1本鎖、ならび
にヒト化抗体、さらにはFabフラグメントを包含し、
Fabまたは他の免疫グロブリン発現ライブラリーの生
成物も包含する。
【0006】「単離」とは、「人間の手により」天然の
状態から変化させられた、すなわち、それが天然に存在
する場合、元来の環境から変化させるもしくは取り除
く、またはその両方を行ったことを意味する。例えば、
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドが、天然の状態で
生物中に存在する場合は、「単離」されていないが、同
一のポリヌクレオチドまたはポリペプチドが、天然に共
存する物質から分離されている場合は、本明細書に用い
る用語である、「単離」がなされている。
【0007】「ポリヌクレオチド」とは、一般的には、
修飾されていないRNAもしくはDNA、または修飾さ
れたRNAもしくはDNAであってよい、任意のポリリ
ボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドを
意味する。「ポリヌクレオチド」は、一本鎖および二本
鎖DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物または一本
鎖、二本鎖および三本鎖領域の混合物であるDNA、一
本鎖および二本鎖RNA、ならびに一本鎖および二本鎖
領域の混合物であるRNA、一本鎖もしくはより典型的
には二本鎖もしくは三本鎖、または一本鎖および二本鎖
領域の混合物であってもよいDNAおよびRNAを含む
ハイブリッド分子を意味するが、これらに限定するもの
ではない。さらに、「ポリヌクレオチド」は、RNAも
しくはDNA、またはRNAとDNAの両方を含む三本
鎖領域を意味する。1個またはそれ以上の修飾塩基を含
むDNAまたはRNA、ならびに安定性またはその他の
理由で修飾された骨格を有するDNAまたはRNAは、
本明細書の用語「ポリヌクレオチド」に含まれる。また
はトリチル化塩基およびイノシン等の通常的でない塩基
は「修飾」された塩基に含まれる。種々の修飾がDNA
およびRNAについて行われているので、「ポリヌクレ
オチド」は、典型的に天然において見いだされるような
ポリヌクレオチドのかかる化学的、酵素的または代謝的
に修飾された形態、ならびにウイルスおよび細胞に特徴
的なDNAおよびRNAの化学的形態を包含する。ま
た、「ポリヌクレオチド」は、しばしばオリゴヌクレオ
チドと称される短いポリヌクレオチドを包含する。
【0008】「ポリペプチド」は、ペプチド結合または
修飾されたペプチド結合(すなわち、この場合、ペプチ
ド同等物となる)により互いに結合している2個または
それ以上のアミノ酸を含むペプチドまたは蛋白を意味す
る。「ポリペプチド」は、通常、例えばペプチド、オリ
ゴペプチドおよびオリゴマーとも称される短鎖のもの、
および一般的に蛋白と称される長鎖のものの両方を意味
する。ポリペプチドは遺伝子によりコードされた20種
のアミノ酸とは異なるアミノ酸を含有していてもよい。
「ポリペプチド」には、プロセッシングおよびその他の
翻訳後修飾のような天然プロセスにより修飾されたもの
が含まれるが、当業者に周知の化学修飾技術によっても
修飾される。かかる修飾は基礎的な参考書およびさらに
詳細な論文ならびに多数の研究文献にも詳しく記載され
ており、これらは当業者に周知である。修飾は、ペプチ
ド骨格、アミノ酸側鎖およびアミノまたはカルボキシル
末端等のポリペプチドの任意の部位で起こりうる。同一
の型の修飾は該ポリペプチドのいくつかの部位で、同一
または異なる程度で存在し得ることが理解されよう。ま
た、ポリペプチドは多くの型の修飾をも含み得る。ポリ
ペプチドは、ユビキチネーションの結果として分枝状と
なったものであってもよく、ポリペプチドは分枝ありま
たはなしの環状のものであってもよい。環状、分枝状お
よび分枝状かつ環状のポリペプチドは翻訳後の天然プロ
セスにより生じたものであってもよく、あるいは合成的
方法により製造されたものであってもよい。修飾には、
アセチル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミド
化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレ
オチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質また
は脂質誘導体の共有結合、ホスホチジルイノシトールの
共有結合、交差架橋、環化、ジスルフィド結合形成、脱
メチル化、交差架橋共有結合形成、シスチン形成、ピロ
グルタメート形成、ホルミル化、ガンマ−カルボキシル
化、グリコシル化、GPIアンカー形成、水酸化、ヨウ
素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、蛋白加水分解
プロセッシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、グ
リコシル化、脂質結合、硫酸化、グルタミン酸残基のガ
ンマ−カルボキシル化、水酸化およびADPリボシル
化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化のごときトラ
ンスファーRNA媒介の蛋白へのアミノ酸の添加、なら
びにユビキチネーションなどがある。例えばProteins-S
tructure and Molecular Properties、第2版、T.E.Cre
ighton、W.H.Freeman and Company、ニューヨーク(199
3)およびPosttranslational Covalent Modification o
f Proteins、B.C.Johnson編、アカデミックプレス、ニ
ューヨーク(1983)のWold,F.,Posttranslational Prot
ein Modifications:Perspective and Prospects、1〜1
2頁;Seifterら、Meth.Enzymol.182:626-646(1990)お
よびRattanら、Protein Synthesis:Posttranslational
Modifications and Aging,Ann.N.Y.Acad.Sci.663:48-
62(1992)を参照されたい。
【0009】本明細書で用いる「変種」なる用語は、対
照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドとは各々異なる
ポリヌクレオチドまたはポリペプチドであるが、本質的
な特性は保持している。典型的なポリヌクレオチドの変
種は、別の対照ポリヌクレオチドとはヌクレオチド配列
が異なる。変種のヌクレオチド配列の変化は、対照ポリ
ヌクレオチドによりコードされるポリペプチドのアミノ
酸配列を変化させるものであってもよく、変化させない
ものであってもよい。以下に論じるように、ヌクレオチ
ドの変化は結果的に、対照配列によりコードされるポリ
ペプチドにおけるアミノ酸置換、付加、欠損、融合およ
び末端切断を招く。典型的なポリペプチドの変種は、別
の対照ポリペプチドとはアミノ酸配列が異なる。一般的
には、差異は、対照ポリペプチドおよび変種の配列が、
全体的に非常に類似しており、多くの領域で同一なもの
に限られる。変種および対照ポリペプチドは、1または
それ以上の置換、付加、欠損が任意の組み合わせで起こ
ることにより、アミノ酸配列が変化し得る。置換または
挿入されたアミノ酸残基は、遺伝学的コードによりコー
ドされたものであってもなくてもよい。ポリヌクレオチ
ドまたはポリペプチドの変種は、例えば対立遺伝子変種
のような自然発生的なものでもよく、または自然発生す
ることが知られていない変種でもよい。ポリヌクレオチ
ドおよびポリペプチドの非自然発生変種は、突然変異技
術または直接的合成により製造できる。
【0010】「同一性」とは、当該分野において知られ
ているように、2個またはそれ以上のポリペプチド配列
間あるいは2個またはそれ以上のポリヌクレオチド配列
間の関係であり、配列を比較することにより決定され
る。当該分野において、「同一性」は、かかる配列間の
合致により決定されうるようなポリペプチドまたはポリ
ヌクレオチド配列間の配列関連性の程度をいう。Comput
ational Molecular Biology,Lesk,A.M.,ed.,Oxford Uni
versity Press,New York,1988;Biocomputing:Informati
ons and Genome Projects, Smith,D.W.,ed.,Academic P
ress,New York,1993;Computer Analysis of Sequence D
ata,Part I,Griffin,A.M.,and Griffin,H.G.,eds.,Huma
n Press,New Jersey,1994;Sequence Analysis in Molec
ular Biology,von Heinje,G.,Academic Press,1987;お
よびSequence Analysis Primer,Gribskov,M.and Devere
ux,J.,eds.,M Stockton Press,New York,1991;およびCa
rillo,H.,and Lipman,D.,SIAM J.Applied Math.,48:107
3 (1988)に記載された方法(これらに限らない)を包含
する既知方法により、「同一性」を容易に計算すること
ができる。同一性を決定するための好ましい方法は、試
験する配列間で最も良く適合するように設計される。同
一性および類似性を決定する方法は、公に入手できるコ
ンピュータープログラムに集成されている。二つの配列
間の同一性および類似性を測定する好ましいコンピュー
タープログラム法には、GCGプログラムパッケージ
(Devereux,J.ら、Nucleic Acids Research 12(1):387
(1984)、BLASTP、BLASTN、およびFASTA(Atschul,S.
F.ら、J.Molec.Biol(1990) 215:403))等があるが、
これらに限定するものではない。BLAST Xプログラムは
NCBIおよび他のソースから公に利用可能である(BL
AST Manual,Altshul,S.,et al.,NCBI NLM NIH Bethesd
a, MD 20894;Altshul,S.,et al.,J.Mol.Biol.215:403-4
10 (1990))。よく知られたSmith Watermanアルゴリズ
ムを用いて同一性を決定してもよい。
【0011】ポリペプチド配列の比較のための好ましい
パラメーターは以下のものを包含する: 1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch, J.Mol.Bio
l. 48:443-453 (1970)比較マトリックス:Hentikoff an
d Hentikoff, Proc.Natl.Acad.Sci.USA.89:10915-10919
(1992)からのBLOSSUM62 ギャップペナルティー:12 ギャップ長ペナルティー:4 これらのパラメーターに関して有用なプログラムは、Ge
netics Computer Group, Madison WI.から「ギャップ」
プログラムとして公に利用できる。上記パラメーターは
ポリペプチド比較のための省略時パラメーターである
(エンドギャップについてペナルティーを伴わない)。
ポリヌクレオチド比較のための好ましいパラメーターは
下記のものを包含する: 1)アルゴリズム:Needleman and Wunsch, J.Mol.Bio
l. 48:443-453 (1970) 比較マトリックス:マッチ=+10、ミスマッチ=0 ギャップペナルティー:50 ギャップ長ペナルティー:3 これらのパラメーターに関して有用なプログラムは、Ge
netics Computer Group, Madison WI.から「ギャップ」
プログラムとして公に利用できる。上記パラメーターは
ポリヌクレオチド比較のための省略時パラメーターであ
る。
【0012】ポリヌクレオチドおよびポリペプチドにつ
いての「同一性」に関する好ましい意味は、下記(1)
および(2)に示される。 (1)さらにポリヌクレオチドの具体例は、配列番号:
1の対照配列に対して少なくとも50、60、70、8
0、85、90、95、97または100%の同一性を
有する単離ポリヌクレオチド配列を包含し、本発明ポリ
ヌクレオチド配列は配列番号:1の対照配列と同一であ
ってもよく、あるいは対照配列と比較してある程度の数
までのヌクレオチドの変化を有していてもよい。かかる
変化は、少なくとも1個のヌクレオチドの欠失、置換
(トランジションおよびトランスバージョンを包含)ま
たは挿入からなる群より選択され、該変化は対照ヌクレ
オチド配列の5’または3’末端の位置あるいはそれら
の末端位置の間の位置において、対照配列中のヌクレオ
チドにおいて個々にまたは散在して、あるいは対照配列
中の1またはそれ以上の連続した群として生じてもよ
い。配列番号:1中の全ヌクレオチド数と個々の同一性
パーセント値(100で割ったもの)とをかけて、その
積を配列番号:1中の全ヌクレオチド数から差し引くこ
とによりヌクレオチド変化の数を決定する。これを下式
により説明する: nn≦xn−(xn・y) 式中、nnはヌクレオチド変化の数であり、xnは配列番
号:1または配列番号:7中の全ヌクレオチド数であ
り、yは、例えば70%なら0.70、80%なら0.
80、85%なら0.85、90%なら0.90、95
%なら0.95、97%なら0.97、100%なら
1.00であり、・は積の演算子であり、xnとyとの
整数でない積は切り捨てにより最も近い整数とした後、
nから差し引く。配列番号:2のポリペプチドをコー
ドしているポリヌクレオチド配列の変化は、好ましくは
コーディング配列中のナンセンス、ミスセンスまたはフ
レームシフト変異を引き起こす可能性があり、それゆ
え、かかる変化に随伴してポリヌクレオチドによりコー
ドされているポリペプチドが変化する。例えば、本発明
ポリヌクレオチド配列は配列番号:2の対照配列と同一
であってもよく、すなわち、100%同一であってもよ
く、あるいは対照配列と比較してある程度の数までのア
ミノ酸の変化を有していてもよい(その場合、同一性%
は100%未満である)。かかる変化は、少なくとも1
個の核酸の欠失、置換(トランジションおよびトランス
バージョンを包含)または挿入からなる群より選択さ
れ、該変化は対照ポリヌクレオチド配列の5’または
3’末端の位置あるいはそれらの末端位置の間の位置に
おいて、対照配列中の核酸において個々にまたは散在し
て、あるいは対照配列中の1またはそれ以上の連続した
群として生じてもよい。配列番号:2中の全アミノ酸数
と個々の同一性パーセント値(100で割ったもの)と
をかけて、その積を配列番号:2中の全アミノ酸数から
差し引くことにより同一性%値についての核酸変化数を
決定する。これを下式により説明する: nn≦xn−(xn・y) 式中、nnはアミノ酸変化の数であり、xnは配列番号:
2中の全アミノ酸数であり、yは、例えば70%なら
0.70、85%なら0.85等であり、xnとyとの
整数でない積は切り捨てにより最も近い整数とした後、
nから差し引く。
【0013】(2)さらにポリペプチドの具体例は、配
列番号:2のポリペプチド対照配列に対して少なくとも
50、60、70、80、85、90、95、97また
は100%の同一性を有するポリペプチドを含む単離ポ
リペプチドを包含し、該ポリペプチド配列は配列番号:
2の対照配列と同一であってもよく、あるいは対照配列
と比較してある程度の数までのアミノ酸の変化を有して
いてもよい。かかる変化は、少なくとも1個のアミノ酸
の欠失、置換(保存的および非保存的置換を包含)また
は挿入からなる群より選択され、該変化は対照ポリペプ
チド配列のアミノまたはカルボキシ末端の位置あるいは
それらの末端位置の間の位置において、対照配列中のア
ミノ酸において個々にまたは散在して、あるいは対照配
列中の1またはそれ以上の連続した群として生じてもよ
い。配列番号:2中の全アミノ酸数と同一性パーセント
値(100で割ったもの)とをかけて、その積を配列番
号:2中の全アミノ酸数から差し引くことによりアミノ
酸変化の数を決定する。これを下式により説明する: na≦xa−(xa・y) 式中、naはアミノ酸変化数であり、xaは配列番号:2
中の全アミノ酸数であり、yは、例えば70%なら0.
70、80%なら0.80、85%なら0.85、90
%なら0.90、95%なら0.95、97%なら0.
97、100%なら1.00であり、・は積の演算子で
あり、xaとyとの整数でない積は切り捨てにより最も
近い整数とした後、xaから差し引く。例えば、本発明
ポリペプチド配列は配列番号:2の対照配列と同一であ
ってもよく、すなわち、100%同一であってもよく、
あるいは対照配列と比較してある程度の数までのアミノ
酸の変化を有していてもよい(その場合、同一性%は1
00%未満である)。かかる変化は、少なくとも1個の
アミノ酸の欠失、置換(保存的または非保存的置換を包
含)または挿入からなる群より選択され、該変化は対照
ポリペプチド配列のアミノまたはカルボキシ末端の位置
あるいはそれらの末端位置の間の位置において、対照配
列中のアミノ酸において個々にまたは散在して、あるい
は対照配列中の1またはそれ以上の連続した群として生
じてもよい。配列番号:2中の全アミノ酸数と個々の同
一性パーセント値(100で割ったもの)とをかけて、
その積を配列番号:2中の全アミノ酸数から差し引くこ
とにより同一性%値についてのアミノ酸変化数を決定す
る。これを下式により説明する: na≦xa−(xa・y) 式中、naはアミノ酸変化の数であり、xaは配列番号:
2中の全アミノ酸数であり、yは、例えば70%なら
0.70、85%なら0.85等であり、xaとyとの
整数でない積は切り捨てにより最も近い整数とした後、
aから差し引く。
【0014】本発明のポリペプチド 1の態様において、本発明は、ATG−1622ポリペ
プチドに関する。該ポリペプチドは、配列番号:2およ
び4のポリペプチド;ならびに配列番号:2のアミノ酸
配列を含むポリペプチド;および配列番号:2に対して
全長にわたり少なくとも80%の同一性、さらに好まし
くは少なくとも90%の同一性、そのうえさらに好まし
くは配列番号:2に対して少なくとも95%の同一性を
有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを包含する。さ
らにそのうえ、少なくとも97−99%の同一性を有す
るものが非常に好ましい。配列番号:2のアミノ酸配列
を有するポリペプチドに対して全長にわたり少なくとも
80%の同一性、さらに好ましくは少なくとも90%の
同一性、そのうえさらに好ましくは配列番号:2に対し
て少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を有
するポリペプチドもATG−1622ポリペプチドに含
まれる。さらにそのうえ、少なくとも97−99%の同
一性を有するものが非常に好ましい。好ましくは、AT
G−1622ポリペプチドは、その受容体の生物学的活
性のうちの少なくとも1つを示す。ATG−1622ポ
リペプチドは「成熟」蛋白の形態であってもよく、ある
いは融合蛋白のごとき大型の蛋白の一部であってもよ
い。分泌またはリーダー配列、プロ配列、複数のヒスチ
ジン残基のごとき精製を促進する配列、または組み換え
生産を行っている間の安定性のためのさらなる配列を含
むさらなるアミノ酸配列を含んでいることがしばしば有
利である。
【0015】ATG−1622ポリペプチドのフラグメ
ントも本発明に含まれる。フラグメントは、前述のAT
G−1622ポリペプチドのアミノ酸配列のすべてでは
なく一部に対して全く同一であるアミノ酸配列を有する
ポリペプチドである。ATG−1622ポリペプチドに
ついては、フラグメントは「独立して存在するもの(fr
ee standing)」であるか、あるいはより大きなポリペ
プチド内に含まれていてもよく、その中ではフラグメン
トは一部分もしくは領域を形成している。最も好ましく
は、単一の連続した領域として、より大きなポリペプチ
ドに含まれる。本発明ポリペプチドフラグメントの典型
例は、例えば、ATG−1622ポリペプチドのアミノ
酸番号約1〜20、21〜40、41〜60、61〜8
0、81〜100および101から末端までからなるフ
ラグメントを包含する。この意味において、「約」と
は、片方の端または両端において、示された数よりも数
個、5個、4個、3個、2個または1個多いかまたは少
ない範囲を含む。好ましいフラグメントは、例えば、ア
ミノ末端を含む一連の残基が欠失、またはカルボキシ末
端を含む一連の残基が欠失、あるいは一方がアミノ末端
でもう一方がカルボキシ末端を含む2種の一連の残基が
欠失していることを除いては、ATG−1622ポリペ
プチドのアミノ酸配列を有する末端切断ポリペプチドを
包含する。また、構造的または機能的属性により特徴づ
けられるフラグメント、例えばアルファーヘリックスお
よびアルファーヘリックス形成領域、ベータシートおよ
びベータシート形成領域、ターンおよびターン形成領
域、コイルおよびコイル形成領域、親水性領域、疎水性
領域、アルファー両親媒性領域、ベータ両親媒性領域、
可変領域、表面形成領域、基質結合領域、および高抗原
性指標領域を含むフラグメントなども好ましい。受容体
活性を媒介する、生物学的に活性な領域も好ましく、類
似の活性もしくは改善された活性のある、または望まし
くない活性を減じたフラグメント等がある。動物、とり
わけヒトにおいて抗原的または免疫原的なフラグメント
もまた含まれる。
【0016】好ましくは、これらのポリペプチドのすべ
ては、抗原的活性を包含する受容体の生物学的活性を保
持している。配列番号:4のアミノ酸配列を有するフラ
グメントが最も好ましい。定義した配列およびフラグメ
ントの変種も本発明の一部である。好ましい変種は、保
存的アミノ酸置換により変化したものであり、すなわ
ち、同様の特徴を有するアミノ酸により置換されている
ものである。典型的なかかる置換は、Ala、Val、
LeuおよびIle間:SerおよびThr間;Asp
およびGlu間;AsnおよびGln間;ならびに塩基
性残基LysおよびArg間;あるいは芳香族残基Ph
eおよびTyr間におけるものである。数個、5ないし
10個、1ないし5個、または1ないし2個のアミノ酸
がいずれかの組み合わせで置換、欠失または付加されて
いる変種が特に好ましい。
【0017】いずれの適当な方法でも本発明ATG−1
622ポリペプチドを製造することができる。かかるポ
リペプチドは、単離された天然ポリペプチド、組み換え
法によるポリペプチド、合成法によるポリペプチド、ま
たはこれらの方法の組み合わせによるポリペプチドを包
含する。かかるポリペプチドの製造手段は当該分野にお
いてよく知られている。
【0018】本発明のポリヌクレオチド 本発明のもう1つの態様は、ATG−1622ポリヌク
レオチドに関する。ATG−1622ポリヌクレオチド
は、ATG−1622ポリペプチドおよびフラグメント
をコードしている単離ポリヌクレオチド、ならびにそれ
らに密接に関連しているポリヌクレオチドを包含する。
より詳細には、本発明ATG−1622ポリヌクレオチ
ドは、配列番号:2のATG−1622ポリペプチドを
コードしている配列番号:1に示すヌクレオチド配列を
含むポリヌクレオチド、ならびに配列番号:1および3
の特定の配列を有するポリヌクレオチドを包含する。さ
らにATG−1622ポリヌクレオチドは、配列番号:
2のATG−1622ポリペプチドをコードしているポ
リヌクレオチドに対して全長にわたり少なくとも80%
の同一性を有するヌクレオチド配列を含むポリヌクレオ
チド、配列番号:1の配列を有するポリヌクレオチドに
対して全長にわたり少なくとも80%の同一性を有する
ポリヌクレオチドを含む。この点において、詳細には、
少なくとも90%同一であるポリヌクレオチドが好まし
く、少なくとも95%同一であるものが特に好ましい。
さらにそのうえ、少なくとも97%同一のものが非常に
好ましく、少なくとも98−99%同一のものが最も非
常に好ましく、99%同一のものが最高に好ましい。配
列番号:1に含まれるヌクレオチド配列に対して十分な
同一性を有し、増幅に使用可能であるかまたはプローブ
もしくはマーカーとして使用される条件下でハイブリダ
イゼーションするヌクレオチド配列もATG−1622
ポリヌクレオチドに包含される。また本発明は、かかる
ATG−1622ポリヌクレオチドに対して相補的なポ
リヌクレオチドも提供する。
【0019】ヒト・ATG−1622をコードしている
cDNAの配列決定の結果により示されるように、本発
明ATG−1622は、7−TM受容体に対する分泌蛋
白リガンド、フィズルドファミリーの他の蛋白に構造的
に関連している。配列番号:1のcDNA配列は配列番
号:2の295個のアミノ酸からなるポリペプチドをコ
ードしている読み枠(ヌクレオチド番号239から11
26まで)を含んでいる。表1のアミノ酸配列(配列番
号:2)は、マウス・sFRP−2(Ratter,A.,Hsieh,
J.-C.,Smallwood,P.M.,Gilbert,D.J.,Copeland,N,G.,Je
nkins,N.A.andNathans,J.,-A family of secreted prot
eins containing homology to the cystein-rich ligan
d-binding domain of fizzled receptors Proc.Natl.Ac
ad.Sci.U.S.A.94,2859-2863 (1977))に対して284個
のアミノ酸残基において約96%の同一性を有する(bl
astpを用いた場合)。また表2のアミノ酸配列(配列番
号:2)は、マウス・SDF−5(Shimozu,M.,Tada,
H.,Nakamura,T.,Nelson,L.D.,Martina,N.,Hamada,T.,Sa
to,T.,Tashiro,K.,Nakano,T.,and Honjo,T.,-Isolation
of novel genes encoding for secreted or membrane
proteins using signal sequence trap、未公表(Geneb
ank中)(1995年))に対して284個のアミノ酸
残基において約95%の同一性を有する(blastpを用い
た場合)。表1のヌクレオチド配列(配列番号:1)
は、マウス・SDF−5(Shimozu,M.,Tada,H.,Nakamur
a,T.,Nelson,L.D.,Martina,N.,Hamada,T.,Sato,T.,Tash
iro,K.,Nakano,T.,and Honjo,T.,-Isolation of novel
genes encoding for secreted ormembrane proteins us
ing signal sequence trap、未公表(Genebank中)(1
995年))に対して889個のヌクレオチド残基にお
いて約90%の同一性を有する。表1のヌクレオチド配
列(配列番号:1)は、マウス・sFRP−2(Ratte
r,A.,Hsieh,J.-C.,Smallwood,P.M.,Gilbert,D.J.,Copel
and,N,G.,Jenkins,N.A.and Nathans,J.,-A family of s
ecreted proteins containing homology tothe cystein
-rich ligand-binding domain of fizzled receptors P
roc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.94,2859-2863 (1977))に対
して833個のヌクレオチド残基において約93%の同
一性を有する。
【0020】
【表1】 GGCTCATTCTGCTCCCCCGGGTCGGAGCCCCCCGGAGCTGCGCGCGGGCTTGCAGCGCCTCGCCCGCGC TGTCCTCCCGGTGTCNNNCTTCTCCGCGCCNCAGCCGNCGGATGCCAGCTTTTCGGGGCCCCGAGTCGC ACCNAGCGAAgAGAgCGGGCCCGGGACAAGCTCGAACTCCGGACGCCTCTCCCTTCCCCGGCTCCGCTC CCTCTGCCCCCTCGGGGTCgCGCGCCCACAAATGCTGCAgGGCCCTGGCTCTCTGCTGCTGCTCTTCCT CGCCTCGCACTGCTGCCTGgGCTCGGCGCGCGGGCTCTTCCTCTTTGGCCAGCCCGACTTCTCCTACAA GCGCAGCAATTGCAAGCCCATCCCGGCCAACCTGCAGCTGTGCCACGGCATCGAATACCAGAACATGCG GCTGCCCAACCTGCTGGGCCACGAGACCATGAAGGAGGTGCTGGAGCAGGCCGGCGCTTGGATCCCGCT GGTCATGAAGCAGTGCCACCCGGACACCAAGAAGTTCCTGTGCTCGCTCTTCGCCCCCGTCTGCCTCGA TGACCTAGAcGAgAcCATCCAGCCATGCCACTCGCTCTGCGTgCAGGTgAAGGAcCGCTGCGCCCCGGT CATGTcCGCCTTCGGCTTCCCCTGGCCCgACATGCTTGAgTGCGAcCGTTTCCCCCaGGAcAACGAcCT TTGCATCCCCCTCGCTAGCAGCGAcCACCTCCTGCCAGCCACCGAGGAAGCTCCAAAGGTATGTGAAGC CTGCAAAAATAAAAATGATGATGACAACGACATAATGGAAACGCTTTGTAAAAATGATTTTGCACTGAA AATAAAAGTGAAGGAGATAACCTACATCAACCGAGATACCAAAATCATCCTGGAGACCAAGAGCAAGAC CATTTACAAGCTGAACGGTGTGTCCGAAAGGGACCTGAAGAAATCGGTGCTGTGGCTCAAAGACAGCTT GCAGTGCACCTGTGAGGAGATGAACGACATCAACGCGCCCTATCTGGTCATGGGACAGAAACAGGGTGG GGAGCTGGTGATCACCTCGGTGAAGCGGTGGCAGAAGGGGCAGAgAGAGTTCAAGCGCATCTCCCGCAG CATCCGCAAGCTGCAGTGCTAGTCCCGGCATCCTGATGGCTCCGACAGGCCTGCTCCAGAgCACGGCTG ACCATTTCTGCTCCGGGATCTCaGcTCCCGTTCCCCAAGCACAcTCcTAGcTGcTCCAGTcTCAGCctG GGCAGCTTCCCCcTGCCTTTtGCACGTTTGCATCCCCAGCATTTCCTGAGTTATAAGGCCACAGGAGTG GATAGCTGTTTTCACCTAAAGGAAAAGCCCACCCGAATCTTGTAGAAATATTCAAACTAATAAAATCAT GAATATTTTTATGAAGTTTAAAAATAGCTCACTTTAAAGCTAGTTTTGAATAGGTGCAACTGTGACTTG GGTCTGGTTGGTTGTTGTTTGTTGTTTTGAGTCAGCTGATTTTCACTTCCCACTGAGGTTGTCATAACA TGCAAATTGCTTCAATTTTCTCTGTGGCCCAAACTTGTGGGTCACAAACCCTGTTGAGATAAAGCTGGC TGTTATCTCAACATCTTCATCAGCTCCAGACTGAGACTCAGTGTCTAAGTCTTACAACAATTCATCATT TTATACGTTcaatGGGAACTTAAAcTGTTACATGTATCACNTTCCAGcTACAATACTTCCATTtattaG AAGCACATTAACCATTTCTATaGCATGATTTCTTCAAGTAAAAGGCAAAAGATATAAATTTTATAATtG ActtGAGTACTtTAAGCCTTGTTTAAAACATTTCTTACTTAACTTTTGCAAATTAAACCCATTGTAGCT TACCTGTAATATACATAGTAGTttACCTTTAAAAGTTGTAAAAATATTGCTttaACCAACACTGTAAAT ATTTCAGATAAACATTATATTCTTGTATATAAACTCtACATCCTGTTTGGGG ヒト・ATG−1622のヌクレオチド配列(配列番号:1)
【0021】
【表2】 MLQGPGSLLLLFLASHCCLGSARGLFLFGQPDFSYKRSNCKPIPANLQLCHGIEYQNMRLPNLLGHETM KEVLEQAGAWIPLVMKQCHPDTKKFLCSLFAPVCLDDLDETIQPCHSLCVQVKDRCAPVMSAFGFPWPD MLECDRFPQDNDLCIPLASSDHLLPATEEAPKVCEACKNKNDDDNDIMETLCKNDFALKIKVKEITYIN RDTKIILETKSKTIYKLNGVSERDLKKSVLWLKDSLQCTCEEMNDINAPYLVMGQKQGGELVITSVKRW QKGQREFKRISRSIRKLQC. ヒト・ATG−1622アミノ酸配列(配列番号:2)
【0022】標準的クローニングおよびスクリーニング
を用い、ヒト・ホジキンリンパ腫II細胞中のmRNA由
来のcDNAライブラリーから、発現配列タグ(ES
T)分析(Adams,M.D.,et al.Science(1991)252:1651-1
656;Adams,M.D.et al.,Nature(1992)355:632-634;Adam
s,M.D.,et al.,Nature(1995)377 Supp:3-174)を用い
て、ATG−1622をコードしている本発明の1のポ
リヌクレオチドを得てもよい。ゲノムDNAライブラリ
ーのごとき天然起源から本発明ポリヌクレオチドを得る
こともでき、あるいはよく知られ市販されている手段方
法を用いて合成することもできる。
【0023】配列番号:2のATG−1622ポリペプ
チドをコードしているヌクレオチド配列は表1のコーデ
ィング配列(配列番号:1のヌクレオチド番号239か
ら1126まで)に対して同一であってもよく、あるい
は配列番号:2のポリペプチドをコードしているヌクレ
オチド配列の縮重の結果生じる配列であってもよい。
【0024】本発明ポリヌクレオチドをATG−162
2ポリペプチドの組み換え生産に用いる場合、ポリヌク
レオチドはそれ自体、成熟ポリペプチドまたはそのフラ
グメントのコーディング配列を含むものであってもよ
く;あるいは他のコーディング配列を伴った読み枠中の
成熟ポリペプチドまたはフラグメントのコーディング配
列を含むものであってもよい。他のコーディング配列と
しては、例えば、リーダーまたは分泌配列、プレ、プ
ロ、プレプロ蛋白配列をコードするコーディング配列、
または他の融合ペプチド部分が挙げられる。例えば、融
合ポリペプチドの精製を促すマーカー配列をコードして
いてもよい。本発明のこの態様の1の好ましい具体例に
おいて、マーカー配列は、pQEベクター(Qiagen,In
c.)中に提供されるようなヘキサ−ヒスチジンペプチド
(Gentzら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,86:821-824(19
89)に記載される)またはHAタグ(Wilsonら、Cell,
37:767(1984))である。また本発明のポリヌクレオチ
ドは、転写配列、非翻訳配列、スプライシングおよびポ
リアデニル化シグナル、リボソーム結合部位、ならびに
mRNAを安定化する配列のごとき非コーディング5'
および3'配列を含有していてもよい。
【0025】さらに好ましい具体例は、表2に示すAT
G−1622ポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号:
2)を含むATG−1622変種をコードしているポリ
ヌクレオチドであり、数個、5ないし10個、1ないし
5個、1ないし3個、1ないし2個または1個のアミノ
酸残基がいずれかの組み合わせで置換、欠失または付加
されているものである。特に好ましい本発明ポリヌクレ
オチドは、表4(配列番号:4)のアミノ酸配列をコー
ドしていて、表3(配列番号:3)に含まれるものであ
る。
【0026】
【表3】 GGGCTCATTCTGCTCCCCCGGGTCGGAGCCCCCCGGAGCTGCGCGCGGGCTTGCAGCGCC TCGCCCGCGCTGTCCTCCCGGTGTCCCGCTTCTCCGCGCCCCAGCCGCCGGCTGCCAGCT TTTCGGGGCCCCGAGTCGCACCCAGCGAAGAGAGCGGGCCCGGGACAAGCTCGAACTCCG GCCGCCTCGCCCTTCCCCGGCTCCGCTCCCTCTGCCCCCTCGGGGTCGCGCGCCCACGAT GCTGCAGGGCCCTGGCTCGCTGCTGCTGCTCTTCCTCGCCTCGCACTGCTGCCTGGGCTC GGCGCGCGGGCTCTTCCTCTTTGGCCAGCCCGACTTCTCCTACAAGCGCAGAATTGCAAG CCCATCCCGGCCAAACTGCAGCTGTTCCAAGGCAATCGAATANCAGAACATGCGGNTNGC CCAAACTTGCTTGGCCANGAAGACCAATGAAAGGAAGTTNTTGGAACAAGGC ヒト・ATG−1622の部分ヌクレオチド配列(配列番号:3)
【0027】
【表4】 MLQGPGSXXXXXXASHCCLGSARGLFLFGQPDFSYKRRIASPSRPNCSCSKAIEXQNMR ヒト・ATG−1622の部分アミノ酸配列(配列番号:4)
【0028】さらに本発明は、上記配列にハイブリダイ
ゼーションするポリヌクレオチドにも関する。この点に
おいて、本発明は、厳密な条件下で上記ポリヌクレオチ
ドにハイブリダイゼーションするポリヌクレオチドに特
別に関連する。本明細書の用語「厳密な条件」とは、配
列間に少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%
の同一性がある場合にのみハイブリダイゼーションが起
こることを意味する。
【0029】配列番号:1に含まれるヌクレオチド配列
に対して同一または十分に同一である本発明ポリヌクレ
オチドまたはそのフラグメント(配列番号:3のフラグ
メントを含む)をcDNAおよびゲノムDNA用のハイ
ブリダイゼーションプローブとして用いて、全長のcD
NAおよびATG−1622をコードしているゲノムク
ローンを単離し、またATG−1622遺伝子に対して
高い類似性を有する配列を有する他の遺伝子のcDNA
およびゲノムクローンを単離してもよい。かかるハイブ
リダイゼーション法は当業者に知られている。典型的に
は、これらのヌクレオチド配列は、対照に対して80
%、好ましくは90%、より好ましくは95%の同一性
を有する。一般的には、プローブは少なくとも15個の
ヌクレオチドを含む。好ましくは、かかるプローブは少
なくとも30個のヌクレオチドを有し、少なくとも50
個のヌクレオチドを有していてもよい。特に好ましいプ
ローブは30ないし50個の範囲のヌクレオチドを含
む。
【0030】1の具体例において、ATG−1622ポ
リペプチドをコードしているポリヌクレオチドを得るこ
とは、配列番号:1またはそのフラグメント(配列番
号:3のフラグメントを含む)配列を有する標識プロー
ブを用いて厳密なハイブリダイゼーション条件下で適当
なライブラリーをスクリーニングし、次いで、該ポリヌ
クレオチド配列を含有する全長のcDNAおよびゲノム
クローンを単離する工程を含む。かかるハイブリダイゼ
ーション法は当業者によく知られている。よって、もう
1つの態様において、本発明ATG−1622ポリヌク
レオチドは、配列番号:1またはそのフラグメント(配
列番号:3のフラグメントを含む)配列を有するヌクレ
オチド配列に厳密な条件下でハイブリダイゼーションす
るヌクレオチド配列を含むヌクレオチド配列をさらに包
含する。厳密なハイブリダイゼーション条件は上で定義
したものであるか、または50%ホルムアミド、5xS
SC(150mM NaCl、15mM クエン酸三ナト
リウム)、50mM リン酸ナトリウム(pH7.
6)、5xデンハーツ溶液、10%デキストラン硫酸、
および20マイクログラム/mlの変性剪断サケ・精子
DNAを含む溶液中、42℃で一晩、次いで、約65℃
において0.1xSSC中で洗浄といった条件であって
もよい。本発明ポリヌクレオチドおよびポリペプチド
を、動物およびヒトの疾病の治療および診断のための研
究試薬および材料として用いてもよい。
【0031】ベクター、宿主細胞、発現 本発明はまた、ポリヌクレオチドまたは本発明のポリヌ
クレオチドを含むベクター、本発明のベクターで遺伝子
操作される宿主細胞、および組換え技法による本発明の
ポリペプチドの製造にも関する。無細胞翻訳系を用い、
本発明のDNA構築物に由来するRNAを用いてかかる
蛋白を製造してもよい。組換え体を製造するために、宿
主細胞を遺伝子操作して、発現系もしくはそれらの一
部、または本発明のポリヌクレオチドを組み込むことが
できる。ポリヌクレオチドの宿主細胞への導入は、例え
ば、Davisら、Basic Methods in Molecular Biology(1
986);Sambrookら、Molecular Cloning;A Laboratory
Manual、第2版;コールド・スプリング・ハーバー・
ラボラトリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバ
ー、ニューヨーク(1989)のように、多くの標準的な実
験マニュアルに記載される方法により行うことができ、
例えばリン酸カルシウムトランスフェクション、DEA
E−デキストラン媒介トランスフェクション、トランス
ベクション、マイクロインジェクション、陽イオン脂質
媒介トランスフェクション、エレクトロポレーション、
トランスダクション、スクレイプ負荷(scrapeloadin
g)、バリスティック導入(Ballistic introduction)
および感染等がある。
【0032】適当な宿主の代表的なものには、細菌細
胞、例えば連鎖球菌属(Streptococci)、ブドウ球菌属
(Staphylococci)、大腸菌(E.coli)、ストレプトミ
セス(Streptomyces)および枯草菌(Bacillus subtii
s)細胞;真菌細胞例えば酵母細胞およびアスペルギル
ス属(Aspergillus)細胞;昆虫細胞例えばショウジョ
ウバエS2(Drosophila S2)およびスポドプテラSf
9(Spodoptera Sf9)細胞;動物細胞例えばCHO、C
OS、HeLa、C127、3T3、BHK、293お
よびボウズ(Bows)黒色腫細胞;ならびに植物細胞等が
ある。
【0033】非常に多種の発現系を使用できる。かかる
系は、染色体、エピソームおよびウイルス由来のベクタ
ー、例えば細菌プラスミド由来、バクテリオファージ由
来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入エ
レメント由来、酵母染色体エレメント由来、例えばバキ
ュロウイルス、パポバウイルス、例えばSV40、ワク
シニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性
狂犬病ウイルスおよびレトロウイルス等のウイルス由来
のベクター、ならびにそれらを組み合わせたものに由来
するベクター、例えばプラスミドおよびバクテリオファ
ージ遺伝学的エレメント由来のベクター、例えばコスミ
ドおよびファージミドを包含する。発現系は、発現を制
御する、あるいは引き起こす制御領域を含有していても
よい。一般的には、宿主中でポリヌクレオチドを保持、
伸長または発現してポリペプチドを発現するのに適した
系またはベクターを用いてもよい。例えばSambrookら、
Molecular Cloning,A Laboratory Manual(上記)に記
載されているような周知のおよび常套的な種々の技術に
より、適当なDNA配列を発現系に挿入できる。
【0034】翻訳蛋白を、小胞体内腔、ペリプラスミッ
クスペースまたは細胞外環境へ分泌させるために、適当
な分泌シグナルを所望ポリペプチド中に含ませてもよ
い。これらのシグナルはポリペプチドに本来的なもので
あってもく、あるいは異種性のシグナルでもよい。
【0035】ATG−1622ポリペプチドをスクリー
ニングアッセイのために発現させる場合、一般的には、
細胞表面にポリペプチドを生成させるのが好ましい。こ
の場合、スクリーニングアッセイに使用する前に細胞を
集めてもよい。ATG−1622ポリペプチドが培地中
に分泌される場合、培地を回収してポリペプチドを回収
し精製することができる。細胞内に生成される場合、ま
ず細胞を溶解し、次いで、ポリペプチドを回収しなけれ
ばならない。ATG−1622ポリペプチドは周知の方
法により、組換え細胞培養物から回収および精製でき、
その方法には例えば硫酸アンモニウムまたはエタノール
沈殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグ
ラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水
性相互作用クロマトグラフィー、親和性クロマトグラフ
ィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよ
びレクチンクロマトグラフィー等がある。最も好ましく
は、高速液体クロマトグラフィーを精製に用いる。ポリ
ペプチドが単離および/または精製中に変性した場合、
再び活性な立体配座にするために、蛋白再生のための周
知の技法を用いてもよい。
【0036】診断アッセイ 本発明はまた診断試薬としての本発明ATG−1622
ポリヌクレオチドの使用にも関する。真核生物とりわけ
哺乳動物、特にヒトにおけるATG−1622の検出
は、ATG−1622の発現低下、過剰発現または変化
した発現から生じる疾病またはかかる疾病に対する感受
性の診断のための手段を提供する。ATG−1622遺
伝子中に変異を有する個体を、種々の方法によりDNA
レベルで検出できる。
【0037】診断用の核酸は、感染した個体の細胞およ
び組織、例えば、血液、尿、唾液、組織生検または剖検
材料より得ることができる。ゲノムDNAを検出に直接
使用してもよく、または分析の前にPCRもしくはその
他の増幅法を用いることにより酵素的に増幅してもよ
い。RNAまたはcDNAも同様の方法で用いることが
できる。正常な遺伝子型と比較した場合の増幅生成物の
サイズの変化により、欠失および挿入を検出することが
できる。点突然変異は、増幅DNAを標識化ATG−1
622ポリヌクレオチド配列にハイブリダイズさせるこ
とにより同定できる。好ましくは、完全に対合した配列
は、RNアーゼ消化または融解温度の差により、誤対合
二重らせんから区別できる。DNA配列の差はまた、変
性剤含有または不含のゲル中のDNAフラグメントの電
気泳動の移動度の変化を検出することにより、または直
接的なDNAの配列決定により検出できる。例えばMeye
rs et.al.Science,230:1242(1985)参照。特異的な位
置での配列の変化はまた、ヌクレアーゼ保護アッセイ例
えばRNアーゼおよびS1保護または化学的切断法によ
っても明らかにすることができる。例えばCotton et a
l.Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,85:4397-4401(1985)参
照。もう1つの具体例において、ATG−1622ヌク
レオチド配列またはそのフラグメントを含むオリゴヌク
レオチドプローブのアレイ(array)を構築して、例え
ば遺伝学的変異の有効なスクリーニングを行うことがで
きる。アレイ法はよく知られており、広い適用範囲があ
り、遺伝子発現、遺伝学的連関および遺伝学的変化を包
含する分子遺伝学における種々の問題を解明するために
この方法を用いることができる(例えば、M.Chee et a
l.,Science,Vol 274,pp 610-613(1996))。
【0038】診断アッセイは、本明細書記載の方法によ
りATG−1622遺伝子の変異を検出することによ
り、心臓疾患、高血圧、腎臓疾患、肥満、インスリン耐
性、脂肪異栄養、糖尿病、およびCNS疾患に対する感
受性の診断または決定方法を提供する。
【0039】さらに、対象由来の試料の異常に上昇また
は低下したATG−1622ポリペプチドもしくはAT
G−1622 mRNAレベルを調べることを特徴とす
る方法によって、心臓疾患、高血圧、腎臓疾患、肥満、
インスリン耐性、脂肪異栄養、糖尿病、およびCNS疾
患を診断することができる。ATG−1622ポリヌク
レオチドの発現の増加または低下は、ポリヌクレオチド
の定量法として当該分野で周知の方法、例えば増幅、P
CR、RT−PCR、RNアーゼ保護、ノーザンブロッ
ティングおよびその他のハイブリダイゼーション法を用
いて測定できる。宿主由来のサンプル中のATG−16
22蛋白のレベルを決定するために用いることができる
アッセイ法は、当業者に周知である。このようなアッセ
イ法には、ラジオイムノアッセイ、競争結合アッセイ、
ウェスタンブロット分析およびELISAアッセイ等が
ある。
【0040】染色体アッセイ 本発明ヌクレオチド配列は染色体の同定にも価値があ
る。本発明配列は、個々のヒト・染色体上の特定の位置
を標的とし、これにハイブリダイゼーションしうる。本
発明による重要な部分の染色体へのマッピングは、それ
らの配列を遺伝子関連疾病と関連づける重要な第1工程
である。配列を正確な染色体位置にマッピングしたなら
ば、染色体上の配列の物理的位置を遺伝学的地図のデー
タと関連づけることができる。かかるデータは、例え
ば、V.McKusick,Mendelian Inheritance in Man(Johns
Hopkins University Welch Medical Libraryからオン
ラインで利用できる)に見いだされる。次いで、連関
(物理的に近接した遺伝子の同時遺伝)の分析により、
同じ染色体領域にマッピングされた遺伝子と疾病との関
係を同定する。罹病個体と未罹病個体との間のcDNA
またはゲノム配列の相違を調べることもできる。罹病個
体のいくつかまたは全部において変異が観察されるが正
常個体においては観察されない場合、その変異は疾病の
原因である可能性がある。
【0041】抗体 本発明のポリペプチドまたはそれらのフラグメントもし
くはアナログ、またはそれらを発現する細胞は、ATG
−1622ポリペプチドに対して免疫特異的な抗体を産
生する免疫原として用いることができる。本明細書で用
いる「免疫特異的」とは、抗体が、先行技術における他
の関連ポリペプチドに対してよりも、本発明ポリペプチ
ドに対して実質的に大きいアフィニティーを有すること
を意味する。ATG−1622ポリペプチドに対して生
じる抗体は、ポリペプチドまたはエピトープが付いたフ
ラグメント、アナログまたは細胞を、好ましくはヒトは
でない動物に、通常の実験法を用いて投与することによ
り得ることができる。連続的細胞系培養により産生され
る抗体を提供する、当業者周知の技術を用いて、モノク
ローナル抗体を調製することができる。例としては、ハ
イブリドーマ法(Kohler,G. and Milstein,C.,Natur
e,256:495-497(1975));トリオーマ法(Kozbor et
al.Immunology Today,4:72(1983));EBV−ハイ
ブリドーマ法(Cole et al.Monoclonal Antibodies and
Cancer Therapy,Alan R Liss,Inc.,77-96頁(1985))
に記載されるような種々の技法がある。
【0042】一本鎖抗体の産生のために記載された技術
(米国特許第4946778号)は、本発明のポリペプ
チドに対する一本鎖抗体を産生するのに適用できる。ま
た、トランスジェニックマウスまたはその他の生物、例
えばその他の哺乳動物は、ヒト化抗体等の抗体を発現す
るのに用いることができる。上記抗体を用いて、ポリペ
プチドを発現するクローンを単離または同定してもよ
く、あるいはアフィニティークロマトグラフィーにより
ポリペプチドを精製してもよい。
【0043】ATG−1622ポリペプチドに対する抗
体を、とりわけ、心臓疾患、高血圧、腎臓疾患、肥満、
インスリン耐性、脂肪異栄養、糖尿病、およびCNS疾
患の治療に用いてもよい。
【0044】ワクチン 本発明の別の態様は、哺乳動物における免疫学的反応を
誘導する方法に関し、該方法は、抗体および/またはT
細胞免疫応答を生じさせるに十分なATG−1622ま
たはそれらのフラグメントを哺乳動物に接種して、とり
わけ、心臓疾患、高血圧、腎臓疾患、肥満、インスリン
耐性、脂肪異栄養、糖尿病、およびCNS疾患から該動
物を防御することを特徴とする。本発明のもう1つの態
様は、哺乳動物において免疫学的応答を誘導する方法に
関し、該方法は、ATG−1622ポリペプチドをイン
ビボで発現させるベクターを介してATG−1622ポ
リペプチドを送達し、かかる免疫学的応答を誘導して該
動物を疾患から防御する抗体を生じさせることを特徴と
する。
【0045】本発明のさらなる態様は免疫学的/ワクチ
ン処方(組成物)に関するものであり、それは、哺乳動
物宿主中に導入された場合、ATG−1622ポリペプ
チドに対する哺乳動物の免疫学的応答を誘導する。該組
成物はATG−1622ポリペプチドまたはATG−1
622遺伝子を含んでなる。ワクチン処方は、さらに適
当な担体を含んでいてもよい。ATG−1622ポリペ
プチドは胃で分解される可能性があるので、好ましくは
非経口投与する(皮下、筋肉内、静脈、皮内等への注射
を包含)。非経口投与に適した処方は、抗酸化剤、バッ
ファー、静細菌剤および処方をレシピエントの血液と等
張にする溶質を含んでいてもよい水性または非水性滅菌
注射用溶液;ならびに懸濁剤または増粘剤を含んでいて
もよい水性または非水性滅菌懸濁液を包含する。処方を
1回量または複数回量として容器に入れて提供してもよ
く、例えば、密封アンプルおよびバイアルに入れて提供
してもよく、また使用直前に滅菌液体担体の添加のみを
必要とする凍結乾燥状態として保存してもよい。またワ
クチン処方は、水中油系および当該分野で知られた他の
系のごとき処方の免疫原性を高めるためのアジュバント
系を含んでいてもよい。用量は、個々のワクチンの活性
に左右され、通常の実験により容易に決定することがで
きる。
【0046】スクリーニングアッセイ 本発明ATG−1622ポリペプチドを活性化する化合
物(アンタゴニスト)あるいはその活性化を阻害する化
合物(アンタゴニスト、あるいは阻害剤という)のスク
リーニングプロセスにおいて本発明ATG−1622ポ
リペプチドを用いてもよい。よって、本発明ポリペプチ
ドを用いて、小型分子基質とリガンドとの結合を、例え
ば細胞、無細胞調製物、化学ライブラリーおよび天然産
物混合物において評価してもよい。これらのアゴニスト
またはアンタゴニストは本発明ポリペプチドの天然の基
質、リガンド、受容体等であってもよく、あるいは本発
明ポリペプチドの構造または機能を模倣したものであっ
てもよい。Coligan et al.,Current Protocols in Immu
nology 1(2):Chapter5(1991)参照。
【0047】ATG−1622ポリペプチドは多くの病
理を包含する多くの生物学的機能に関与している。した
がって、ATG−1622ポリペプチドを刺激する化合
物および薬剤、あるいはまたATG−1622ポリペプ
チドを阻害しうる化合物または薬剤を見いだすことが望
まれる。一般的には、心臓疾患、高血圧、腎臓疾患、肥
満、インスリン耐性、脂肪異栄養、糖尿病、およびCN
S疾患のごとき状態を治療または予防するためにアゴニ
ストが用いられる。心臓疾患、高血圧、腎臓疾患、肥
満、インスリン耐性、脂肪異栄養、糖尿病、およびCN
S疾患のごとき状態の種々の治療または予防のためにア
ンタゴニストを用いてもよい。
【0048】一般的には、かかるスクリーニング手順
は、細胞表面にATG−1622ポリペプチドを発現す
る適当な細胞を製造することを含む。かかる細胞は、哺
乳動物由来の細胞、酵母、ショウジョウバエ(Drosophi
la)または大腸菌(E.coli)を包含する。次いで、AT
G−1622ポリペプチドを発現する細胞(または発現
されたポリペプチドを含む細胞膜)あるいはATG−1
622ポリペプチドに応答する細胞を試験化合物と接触
させて、結合または機能的応答の刺激もしくは阻害を観
察する。候補化合物と接触した細胞のATG−1622
活性に関する能力を、接触しなかった同種の細胞と比較
する。
【0049】この全長の蛋白を、それと相互作用する蛋
白受容体のスクリーニングに用いることができる。例え
ば、細菌またはバキュロウイルス系においてGST融合
蛋白を得ることができ、ATG−1622蛋白に結合し
うるさらなる受容体の同定に使用することができる。さ
らに、細菌および/またはバキュロウイルス中で全長の
ATG−1622蛋白を大量生産することができ、蛋白
をヨウ素化して、古典的結合アッセイにおいて相互作用
する受容体を探すことができる。さらに、この蛋白は、
古典的競争実験においてこの蛋白が7−TM受容体に結
合することを阻害しうる潜在的受容体の特徴づけにも有
用である。
【0050】アッセイは候補化合物の結合を試験するだ
けのものであり、候補化合物に直接または間接的に結合
した標識により、あるいは標識競争物質との競争を用い
るアッセイにおいてATG−1622ポリペプチドを有
する細胞への付着を検出する。さらに、これらのアッセ
イは、ATG−1622ポリペプチドを有する細胞に対
する適切な検出系を用いて、候補化合物がATG−16
22ポリペプチドの活性化により発生するシグナルを生
じさせるかどうかを試験するものであってもよい。一般
的には、既知アゴニストの存在下で活性化に対する阻害
をアッセイし、候補化合物が存在することによる、アゴ
ニストによる活性化に対する影響を観察する。
【0051】ATG−1622 cDNA、蛋白および
該蛋白に対する抗体を用いて、細胞中におけるATG−
1622 mRNAおよび蛋白の産生に対する添加化合
物の影響を検出するためのアッセイを行ってもよい。例
えば、当該分野の標準的方法により、モノクローナルお
よびポリクローナル抗体を用いて、ATG−1622蛋
白の分泌レベルまたは細胞関連レベルを測定するための
ELISAアッセイを構築してもよく、このアッセイを
用いて、適当に処理された細胞または組織からのATG
−1622の産生を阻害または促進しうる作用剤(それ
ぞれ、いわゆるアンタゴニストおよびアゴニスト)を見
いだすことができる。
【0052】当該分野で知られた標準的な受容体結合法
により、ATG−1622蛋白を用いて膜結合または可
溶性受容体を同定してもよい。これらの方法としては、
ATG−1622を放射同位元素(例えば、125I)で
標識し、あるいは化学修飾(例えば、ビオチン化)し、
あるいは検出もしくは精製に適したペプチド配列に融合
させ、次いで、推定上の受容体源(細胞、細胞膜、細胞
上清、組織抽出物、体液)とともにインキュベーション
するリガンド結合アッセイおよび架橋アッセイ等があ
る。他の方法としては、表面プラズモン共鳴および分光
学的方法のごとき生物物理学的方法等がある。受容体の
精製およびクローニングに使用することに加えて、これ
らの結合アッセイを用いて、ATG−1622の受容体
への結合に競合するATG−1622のアゴニストおよ
びアンタゴニストを同定することができる。スクリーニ
ングアッセイを行うための標準的方法は当該分野におい
てよく知られている。
【0053】潜在的なATG−1622ポリペプチドア
ンタゴニストの例は抗体を包含し、あるいはいくつかの
場合には、ATG−1622ポリペプチドのリガンド、
基質、受容体等に密接に関連したオリゴヌクレオチドま
たは蛋白を包含し、あるいはまたリガンド、基質、受容
体のフラグメント、または本発明ポリペプチドに結合す
るが応答を誘起しない(その結果ポリペプチド活性が妨
害される)小型分子を包含する。
【0054】予防および治療方法 本発明は、過剰または不十分な量のATG−1622ポ
リペプチド活性に関連する、心臓疾患、高血圧、腎臓疾
患、肥満、インスリン耐性、脂肪異栄養、糖尿病、およ
びCNS疾患のごとき異常な状態の治療方法を提供す
る。ATG−1622ポリペプチド活性が過剰な場合、
いくつかの方法を用いることができる。1の方法は、有
効量の上記阻害剤化合物(アンタゴニスト)を医薬上許
容される担体とともに対象に投与して、ATG−162
2ポリペプチドへのリガンドの結合をブロックすること
あるいは第2のシグナルを阻害することにより活性化を
阻害し、そのことにより異常な状態を改善することを特
徴とする。もう1つのアプローチにおいて、内在性AT
G−1622と競争してリガンドに結合する能力をやは
り有している可溶性形態のATG−1622ポリペプチ
ドを投与してもよい。かかる競争物質の典型的な具体例
はATG−1622ポリペプチドのフラグメントを含
む。
【0055】もう1つのアプローチにおいて、内在性A
TG−1622ポリペプチドと競争してリガンドに結合
しうる可溶性形態のATG−1622ポリペプチドを投
与してもよい。かかる競争物質の典型的な具体例はAT
G−1622ポリペプチドのフラグメントを含む。
【0056】さらにもう1つの方法において、発現ブロ
ック法を用いて内在性ATG−1622をコードしてい
る遺伝子の発現を阻害してもよい。知られているかかる
方法には、細胞内で生成した、あるいは別個に投与され
たアンチセンス配列を用いる。例えば、Oligodeoxynucl
eotides as Antisense Inhibitors of Gene Expressio
n,CRC Press,Boca Raton, FL(1988)中、O'Connor,J.Neu
rochem(1991)56:560を参照のこと。別法として、遺伝子
とともに三重らせんを形成するオリゴヌクレオチドを提
供してもよい。例えば、Lee et al.,Nucleic Acids Res
(1979)6:3073;Cooney et al.,Science(1988)241:456;De
rvan et al.,Science(1991)251:1360参照。これらのオ
リゴマーはそれ自体投与することができ、あるいは関連
オリゴマーをインビボで発現させることもできる。
【0057】ATG−1622およびその活性の発現不
足に関連する異常な症状の治療には、いくつかの方法が
用いられる。1の方法は、ATG−1622を活性化す
る治療上有効量の化合物(すなわち上記アゴニスト)を
医薬上許容される担体とともに投与し、そのことにより
異常な状態を改善することを特徴とする。別法として、
遺伝子治療を用いて、対象中の細胞によるATG−16
22の細胞内での生成を有効ならしめてもよい。例え
ば、上記のごとく本発明ポリヌクレオチドを処理加工し
て複製欠損レトロウイルスベクターに入れて発現するよ
うにしてもよい。次いで、レトロウイルス発現構築物を
単離し、本発明ポリペプチドをコードしているRNAを
含むレトロウイルスプラスミドベクターでトランスダク
ションしたパッケージング細胞中に導入して、今度はパ
ッケージング細胞が目的遺伝子を含む感染性ウイルス粒
子を生成するようにしてもよい。これらのプロデューサ
ー細胞を対象に投与して細胞をインビボで処理加工し
て、インビボでポリペプチドを発現するようにしてもよ
い。遺伝子治療の概説としては、Human Molecular Gene
tics,T.Strachan and A.P.Read,BIOS Scientific Publi
shers Ltd(1986)中、第20章、Gene Therapy and othe
r Molecular Genetic-based Therapeutic Approaches
(およびその中の引用文献)参照。もう1つのアプロー
チは、適当な医薬担体と組み合わせて治療量のATG−
1622ポリペプチドを投与することである。
【0058】処方および投与 可溶性形態のATG−1622ポリペプチドのごときペ
プチド、ならびにアゴニストおよびアンタゴニストペプ
チドまたは小型分子を、適当な医薬担体と組み合わせて
処方してもよい。かかる処方は、治療上有効量のポリペ
プチドまたは化合物、および医薬上許容される担体また
は賦形剤を含んでなる。かかる担体としては、セイライ
ン、緩衝化セイライン、デキストロース、水、グリセロ
ール、エタノール、およびそれらの混合物が挙げられる
が、これらに限らない。処方は投与経路に適したものと
すべきであり、当業者によく知られている。さらに本発
明は、上記本発明成分の1種またはそれ以上を充填し
た、1個またはそれ以上の容器を含んでなる医薬パック
およびキットにも関する。
【0059】本発明ポリペプチドおよび他の化合物を単
独で使用してもよく、あるいは治療化合物のごとき他の
化合物と一緒に使用してもよい。医薬組成物の全身投与
の好ましい形態は、注射、典型的には静脈注射を包含す
る。皮下、筋肉内または腹腔内のごとき他の注射経路を
用いることもできる。全身投与のための別の手段は、胆
汁酸塩またはフシジン酸または他の界面活性剤のごとき
浸透剤を用いる経粘膜または経皮投与を包含する。さら
に、腸溶処方またはカプセル処方がうまく処方されるな
らば、経口投与も可能である。これらの化合物の投与は
局所的なものであってもよく、膏薬、パスタ、ゲル等の
形態であってもよい。
【0060】必要な用量範囲は、ペプチド、投与経路、
処方の性質、対象の症状の性質、および担当医師の判断
による。しかしながら、適当な用量は対象の体重1kg
あたり0.1ないし100μgの範囲である。しかしな
がら、種々の使用化合物および種々の投与経路のさまざ
まな有効性を考慮すれば、必要な用量は広範囲なものと
思われる。例えば、経口投与には静脈注射よりも多い用
量が必要であると考えられる。当該分野においてよく理
解された最適化のための標準的な常套的実験を用いてこ
れらの用量の変更を行うことができる。
【0061】しばしば「遺伝子治療」と称される上記治
療方法において、治療に使用するポリペプチドを対象中
において生成させることもできる。よって、例えば、レ
トロウイルスプラスミドベクターを用いることにより、
ポリペプチドをコードしているDNAまたはRNAのご
ときポリヌクレオチドを用いて対象由来の細胞をエクス
ビボで処理加工してもよい。次いで、細胞を対象に導入
する。
【0062】
【実施例】特記しないかぎり、当業者によく知られた標
準的方法を用いて下記実施例を行う。実施例は本発明を
例示説明するものであり、本発明を限定するものではな
い。 実施例1: E.coliにおけるATG−1622の発現お
よび精製 ATG−1622は分泌ヒト・蛋白をコードしている。
それはN末端のシグナルペプチドが開裂されて分泌され
る。よって、原核発現系(E.coli)を用いると、ヒスチ
ジンタグの付いた細菌発現ATG−1622のC末端を
有する純粋なATG−1622蛋白が大量に得られるで
あろう。詳細な実施手順を以下に説明する。細菌発現ベ
クターpQE60(QIAGEN,Inc.,9259 Eton Avenue,Cha
tsworth,CA,91311)をこの実施例の細菌発現に使用す
る。pQE60はアンピシリン耐性(Ampr)をコー
ドしており、細菌複製開始点(ori)、IPTG誘導
可能プロモーター、リボソーム結合部位(RBS)、ヒ
スチジン残基をコードしている6個のコドン(上記QIAG
ENから販売されているニッケル−ニトリロ−トリ−酢酸
(Ni−NTA)アフィニティー樹脂を用いるアフィニ
ティー精製を可能にする)、および適当な単一制限酵素
開裂部位を含んでいる。ポリペプチドをコードしている
挿入DNAフラグメントが、カルボキシ末端に共有結合
した6個のヒスチジン残基(すなわち、6X Hisタ
グ))を有するポリペプチドを発現するようにこれらの
エレメントが配列されている。疎水性リーダー配列を欠
くATG−1622蛋白の所望部分をコードしているD
NA配列を、ATG−1622蛋白の所望部分のアミノ
末端配列および構築物中のcDNAコーディング配列の
3’配列にアニーリングするPCRオリゴヌクレオチド
プライマーを用いてcDNAクローンから増幅する。p
QE60ベクター中でのクローニングを容易にする制限
部位を含むさらなるヌクレオチドをそれぞれ3’および
5’配列に付加する。成熟蛋白のクローニングのために
は、5’プライマーは、下線を付したEcoRI制限部
位に続く、図1の成熟ATG−1622配列のアミノ末
端コーディング配列に相補的な21個のヌクレオチドを
含む配列 5’GAATTCATGCTGCAGGGCCCTGG
CTCT3’(配列番号:5) を有する。もちろん、当業者は、5’プライマーが開始
する蛋白コーディング配列中のポイントを変更して、成
熟形態よりも短いまたは長い完全蛋白の所望部分をコー
ドしているDNAセグメントを増幅してもよい。3’プ
ライマーは、下線を付したEcoRI制限部位に続く、
図1のATG−1622 DNA配列中のストップコド
ン直前のコーディング配列の3’末端に相捕的な21個
のヌクレオチドを含む配列 5’GAATTCGCACTGCAGCTTGCGGA
TGCT3’(配列番号:6) を有する(pQE60ベクター中の6個のHisコドン
の読み枠がずれないようにコーディング配列が制限部位
とともに配置される)。増幅されたATG−1622
DNAフラグメントおよびベクターpQE60をEco
RIで消化し、次いで、消化されたDNAを連結する。
制限的に開裂されたpQE60中へのATG−1622
DNAの挿入により、ATG−1622蛋白コーディ
ング領域がIPTG誘導可能プロモーターの下流に置か
れ、さらに開始AUGおよび6個のヒスチジンコドンと
インフレーム(in-frame)の関係に置かれる。
【0063】実施例2: タグを付けていないATG−
1622のE.coliにおける発現および精製 タグが生物学的活性を妨害する場合、我々はいずれの末
端にもタグを有しないATG−1622をE.coli中にお
いて発現させる。以下に手順を詳述する。細菌発現ベク
ターpQE60(QIAGEN,Inc.,9259 Eton Avenue,Chats
worth,CA,91311)をこの実施例における細菌発現に用い
る。pQE60はアンピシリン耐性(Ampr)をコー
ドしており、細菌複製開始点(ori)、IPTG誘導
可能プロモーター、リボソーム結合部位(RBS)、ヒ
スチジン残基をコードしている6個のコドン(上記QIAG
ENから販売されているニッケル−ニトリロ−トリ−酢酸
(Ni−NTA)アフィニティー樹脂を用いるアフィニ
ティー精製を可能にする)、および適当な単一制限酵素
開裂部位を含んでいる。しかしながら、この実施例にお
いては、6個のHisコドンの翻訳が妨害されるように
ポリペプチドコーディング配列を挿入し、それゆえ、ポ
リペプチドは6X Hisタグを伴わずに生成される。
【0064】疎水性リーダー配列を欠くATG−162
2蛋白の所望部分をコードしているDNA配列を、AT
G−1622蛋白の所望部分のアミノ末端配列および構
築物中のcDNAコーディング配列の3’配列にアニー
リングするPCRオリゴヌクレオチドプライマーを用い
てcDNAクローンから増幅する。pQE60ベクター
中でのクローニングを容易にする制限部位を含むさらな
るヌクレオチドをそれぞれ3’および5’配列に付加す
る。成熟蛋白のクローニングのためには、5’プライマ
ーは、下線を付したEcoRI制限部位に続く、図1の
成熟ATG−1622配列のアミノ末端コーディング配
列に相補的な21個のヌクレオチドを含む配列 5’GAATTCATGCTGCAGGGCCCTGG
CTCT3’(配列番号:5) を有する。もちろん、当業者は、5’プライマーが開始
する蛋白コーディング配列中のポイントを変更して、成
熟形態よりも短いまたは長い完全蛋白の所望部分をコー
ドしているDNAセグメントを増幅してもよい。3’プ
ライマーは、下線を付したEcoRI制限部位に続く、
図1のATG−1622 DNA配列中のストップコド
ン直前のコーディング配列の3’末端に相捕的な21個
のヌクレオチドを含む配列 5’GAATTCCTAGCACTGCAGCTTGC
GGAT3’(配列番号:7) を有する。
【0065】増幅されたATG−1622 DNAフラ
グメントおよびベクターpQE60をEcoRIで消化
し、次いで、消化されたDNAを連結する。制限的に開
裂されたpQE60中へのATG−1622 DNAの
挿入により、ATG−1622蛋白コーディング領域が
IPTG誘導可能プロモーターの下流に置かれ、さらに
開始AUGとインフレーム(in-frame)の関係に置かれ
る。結合しているストップコドンは挿入ポイントの下流
の6個のヒスチジンコドンの翻訳を妨害する。Sambrook
et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2dn
Ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Sprin
g Harbor,NY(1989)に記載されたような標準的方法を用
いて、連結混合物をコンピテトなE.coli中に形質転換す
る。E.coli MI5/rep4株はプラスミドpREP4の複数
コピーを含み、該プラスミドはlacリプレッサーを発現
し、カナマイシン耐性(Kanr)を付与する。このプラスミ
ドを用いてここに記載の典型的な実施例を行う。この株
はATG−1622蛋白の発現に適した多くの株の1つ
であり、上記QIAGEN,Inc.から市販されている。アンピ
シリンおよびカナマイシン存在下でLBプレート上で増
殖する能力により形質転換体を同定する。プラスミドD
NAを耐性コロニーから単離し、制限分析、PCRおよ
びDNA配列決定により、クローン化されたDNAの同
一性を確認する。
【0066】所望構築物を含むクローンを、アンピシリ
ン(100mg/ml)およびカナマイシン(25mg
/ml)を補足した液体LB培地中で一晩(O/N)増
殖させる。約1:25ないし1:250の希釈率とし
て、一晩培養物を用いて大規模培養に接種する。600
nmにおける光学密度(OD600)が0.4ないし
0.6となるまで細胞を増殖させる。次いで、イソプロ
ピル−β−D−チオガラクトピラノシド(ITPG)を
添加して最終濃度1mMとし、lacIリプレッサーの
不活性化によるlacリプレッサー感受性プロモーター
からの転写を誘導する。次いで、細胞をさらに3ないし
4時間インキュベーションする。次いで、細胞を遠心分
離により集める。次いで、6Mグアニジン−HCl,p
H8中、4℃で3ないし4時間細胞を撹拌する。遠心分
離により細胞残渣を除去し、ATG−1622含有上清
を50mM 酢酸ナトリウムバッファー,pH6に対し
て透析する。別法として、プロテアーゼ阻害剤を含有す
る500mM NaCl、20%グリセロール、25m
M Tris/HCl pH7.4に対して透析すること
により蛋白をうまく再生させることもできる。再生後、
イオン交換、疎水的相互作用およびサイズ排除クロマト
グラフィーにより蛋白を精製することができる。別法と
して、抗体カラムのごときアフィニティークロマトグラ
フィー工程を用いて純粋なATG−1622蛋白を得る
こともできる。精製蛋白を4℃で保存するか、または−
80℃で凍結保存する。
【0067】実施例3: バキュロウイルス発現系にお
けるATG−1622蛋白のクローニングおよび発現 この典型的な実施例において、Summers et al.,A Manua
l of Methods for Baculovirus Vectors and Insect Ce
ll Culture Procedures,Texas Agricultural Experimen
tal Station Bulletin No.1555 (1987)に記載されてい
るような標準的方法を用いて、プラスミドシャトルベク
ターpA2を用いて、本来的に結合している分泌シグナ
ル(リーダー)配列を含む完全蛋白をコードしているク
ローン化DNAをバキュロウイルス中に挿入して、成熟
ATG−1622蛋白を発現させる。この発現ベクター
は、BamHIおよびAsp718のごとき便利な制限
部位が後に続いているオートグラファ・カリフォルニカ
(Autographa californica)の核多角体病ウイルス(A
cMNPV)の強力なポリヘドリンプロモーターを含ん
でいる。類人猿ウイルス40(SV40)のポリアデニ
ル化部位を有効なポリアデニル化のために使用する。組
み換えウイルスの容易な選択のために、プラスミドは、
同じ向きの弱いショウジョウバエ・プロモーター(ポリ
ヘドリン遺伝子のポリアデニル化シグナルが後に続いて
いる)の制御下にあるE.coli由来のベータガラクトシダ
ーゼ遺伝子を含む。挿入遺伝子の両側には、クローン化
ポリヌクレオチドを発現する生きたウイルスを生じさせ
る野生型ウイルスDNAとの、細胞により媒介される同
種組み換えのためのウイルス配列が隣接している。構築
物が転写、翻訳、分泌等に適した位置のシグナルを提供
する限り、上記ベクターのかわりにpAc373、pV
L941およびpAcIMIのごとき他の多くのバキュ
ロウイルスベクターを用いることができ、シグナルペプ
チドおよびイン−フレームAUGを必要に応じて含んで
いてもよいことを、当業者は容易に理解するであろう。
かかるベクターは、例えば、Luckow et al.,Virology 1
70:31-39に記載されている。
【0068】表1(配列番号:1)に示す、AUG開始
コドンおよび本来的に結合しているリーダー配列を含む
全長のATG−1622蛋白をクローン中においてコー
ドしているcDNA配列を、遺伝子の5’および3’配
列に対応したPCRオリゴヌクレオチドプライマーを用
いて増幅する。5’プライマーは、下線を付したEco
RI制限部位、およびKozak,M.,J.Mol.Biol.196:947-95
0(1987)により記載されたような真核細胞における翻訳
開始のための効果的なシグナル(その後に、図1に示す
完全ATG−1622蛋白のAUG開始コドンから始ま
る21個の塩基からなる配列が続く)を含む配列: 5’GAATTCCAAATGCTGCAGGGCCC
TGGCTCT3’(配列番号:8) を有する。3’プライマーは、図1に示すATG−16
22のDNA配列中のストップコドン直前の3’末端コ
ーディング配列に相捕的な21個のヌクレオチドが後に
続く、下線を付したEcoRI制限部位を含む配列: 5’GAATTCCTAGCACTGCAGCTTGC
GGAT3’ (配列番号:7) を有する。
【0069】市販キット("Geneclean" BIO 101 Inc.,L
a Jolla,CA.)を用いて、増幅フラグメントを1%アガ
ロースゲルから単離する。次いで、フラグメントをEc
oRIで消化し、1%アガロースゲルで再精製する。こ
のフラグメントをここでは「F1」と命名する。プラス
ミドを制限酵素EcoRIで消化し、さらに当該分野で
知られた常法を用い、子ウシ・腸ホスファターゼを用い
て脱リン酸化することができる。次いで、市販キッ
ト("Geneclean" BIO 101 Inc.,La Jolla,CA.)を用い
てDNAを1%アガロースゲルから単離する。このベク
ターを「V1」と命名する。T4 DNAリガーゼを用
いてフラグメントF1および脱リン酸化プラスミドV1
を連結する。E.coli HB101またはXL-1 Blue細胞(Strat
agene Cloning Systems,La Jolla,CA)のごとき他の適
当なE.coli宿主を、連結混合物を用いて形質転換し、培
養プレート上に撒く。PCR法を用いて、ヒト・ATG
−1622遺伝子を有するプラスミドを含む細菌を同定
する。PCRにおいて、遺伝子増幅に使用するプライマ
ーの1つおよび第2のプライマーは十分にベクターの範
囲内に由来するものであり、ATG−1622遺伝子フ
ラグメントを含む細菌コロニーのみがDNA増幅を示す
ようにする。クローン化フラグメントの配列をDNA配
列決定により確認する。Felgner et al.,Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA 84:7413-7417(1987)に記載のリポフェクショ
ン法を用いてプラスミドpBacATG−1622 5
mgを市販直鎖状バキュロウイルスDNA(”BaculoGo
ld O バキュロウイルスDNA”)1.0mgとともに
同時トランスフェクションした。無血清グレース(Grac
e)培地(Life Technologies Inc.,Gaithersburg,MD)
50μlを含むマイクロタイタープレート中でBaculoGo
ld O バキュロウイルスDNA 1mgおよびプラスミド
pBacATG−1622を混合する。その後、10m
lのリポフェクチンおよび90mlのグレース培地を添
加し、混合し、次いで、室温で15分間インキュベーシ
ョンする。次いで、トランスフェクション混合物をSf
9昆虫細胞(ATCC CRL 1711)に滴下し、無
血清グレース培地1mlとともに35mm組織培養プレ
ートに撒く。プレートを前後に揺すって新たに添加した
溶液を混合する。次いで、プレートを27℃で5時間イ
ンキュベーションする。5時間後、トランスフェクショ
ン溶液をプレートから除去し、10%ウシ胎児血清を補
足した1mlのグレース昆虫培地を添加する。プレート
をインキュベーターに戻し、27℃で4日間培養を継続
する。4日後、上清を集め、上記Summers and Smith記
載のごとくプラークアッセイを行う。"Blue Gal"(Life
Technologies Inc.,Gaithersburg)含有アガロースゲ
ルを用いてgal−発現クローン(青く染まったプラー
クを生じる)の同定および単離を容易にする(このタイ
プの「プラークアッセイ」の詳細な説明はLifeTechnolo
gies Inc.,Gaithersburgにより配布されている昆虫細胞
培養およびバキュロウイルス学に関する利用者用案内、
9−10ページにも見いだされる)。適当なインキュベ
ーション後、青く染まったプラークをマイクロピペット
(例えば、エッペンドルフ)のチップで拾う。次いで、
組み換えウイルス含有寒天を、200μlのグレース培
地を含む微量遠心チューブ中に再懸濁し、35mmディ
ッシュ中で組み換えバキュロウイルス含有懸濁液を用い
て昆虫Sf9細胞を感染させる。4日後、これらの培養
ディッシュの上清を集め、次いで、それらを4℃で保存
する。組み換えウイルスをV−ATG−1622と命名
する。
【0070】ATG−1622遺伝子の発現を証明する
ために、10%熱不活性化FBSを補足したグレース培
地中で増殖させる。感染の多重度(MOI)を約2とし
て組み換えバキュロウイルスV−ATG−1622に細
胞を感染させる。6時間後、培地を除去し、メチオニン
およびシステイン不含SF900II培地(Life Technol
ogies Inc.,Rockville,MDから市販されている)と交換
する。放射性標識蛋白が望ましい場合には、42時間後
に、5mCiの35S−メチオニンおよび5mCiの35
−システイン(Amershamから市販されている)を添加す
る。さらに細胞を16時間インキュベーションし、次い
で、遠心分離により集める。上清中の蛋白ならびに細胞
内蛋白をSDS−PAGE、次いで、オートラジオグラ
フ(放射性標識した場合)により分析する。精製蛋白の
アミノ末端配列についての精密配列決定を用いて成熟蛋
白のアミノ末端配列を決定し、かくして、分泌シグナル
ペプチドの開裂ポイントおよび長さを決定してもよい。
【0071】実施例4: 哺乳動物細胞におけるATG
−1622のクローニングおよび発現 典型的な哺乳動物発現ベクターは、mRNAの転写開始
を媒介するプロモーターエレエント、蛋白コーディング
配列、ならびに転写終結および転写物のポリアデニル化
に必要なシグナルを含んでいる。さらなるエレメント
は、エンハンサー、Kozak配列ならびにRNAスプライ
シングのためのドナーおよびアクセプター部位に近接し
た介在配列を含む。SV40由来の初期および後期プロ
モーター、RSV、HLTV1のごときレトロウイルス
由来の長い末端リピート(LTRs)ならびにサイトメ
ガロウイルス(CMV)の初期プロモーターを用いて、
非常に効果的な転写を行うことができる。しかしなが
ら、細胞エレメント(例えば、ヒト・アクチンプロモー
ター)を用いることもできる。本発明の実施における使
用に適する発現ベクターは、例えば、PSVLおよびP
MSG(Pharmacia,Uppsala,Sweden)、pRSVcat
(ATCC 37152)、pSV2dhfr(ATC
C 37146)およびpBC12M1(ATCC 67
109)のごときベクターを包含する。使用可能な哺乳
動物宿主細胞は、ヒト・Hela293、H9およびジ
ャーカット(Jurkat)細胞、マウス・NIH3T3およ
びC127細胞、Cos1、Cos7およびCV1、ク
アリ(quali)QC1−3細胞、マウス・L細胞よびチ
ャイニーズハムスター・卵巣(CHO)細胞を包含す
る。別法として、染色体中に組み込まれた遺伝子を含ん
でいる適当な細胞系において遺伝子を発現させることも
できる。dhfr、gpt、ネオマイシン、またはヒグ
ロマイシンのごとき選択可能マーカーとともに同時トラ
ンスフェクションすると、トランスフェクション細胞の
同定および単離が容易になる。
【0072】トランスフェクションされた遺伝子を増幅
して、コードされている大量の蛋白を発現させることも
できる。DHFR(ジヒドロ葉酸レダクターゼ)マーカ
ーは、数百または数千コピーの対象遺伝子を担持する細
胞系を開発するのに有用である。もう1つの有用な選択
マーカーは酵素グルタミンシンセターゼ(GS)(Murp
hy et al.,Biochem J.227:227-279(1991);Beggington e
t al.,Bio/Technology10:169-175(1992))である。これ
らのマーカーを用いて、哺乳動物細胞を選択培地で増殖
させ、最高の耐性を有する細胞を選択する。これらの細
胞系は、染色体中に組み込まれた増幅遺伝子を含んでい
る。チャイニーズハムスター・卵巣(CHO)およびN
SO細胞は、しばしば、蛋白の製造に用いられる。発現
ベクターpC1およびpC4は、ラウス・サルコーマウ
イルスの強力なプロモーター(LTR)(Cullen et a
l.,Molecular and Cellular Biology,438447(1985年3
月))およびCMV−エンハンサーのフラグメント(Bos
hart et al.,Cell 41:521-530(1985))を含んでいる。
例えば、制限酵素開裂部位BamHI、XbaIおよび
Asp718のような多重コピー部位は対象遺伝子のク
ローニングを容易にする。上記ベクターはさらに3’イ
ントロン、ポリアデニル化部位およびラット・プレプロ
インスリン遺伝子の終止シグナルを含んでいる。
【0073】実施例4(a): COS細胞におけるク
ローニングおよび発現 ATG−1622をコードしているcDNAを発現ベク
ターpcDNAI/AmpまたはpcDNAIII(Invitr
ogen,Incから入手できる)中にクローニングすることに
より発現プラスミドpATG−1622HAを作成す
る。発現ベクターpcDNA/Ampは、(1)E.coli
よび他の原核細胞中での増殖に有効なE.coli複製開始
点;(2)プラスミド含有原核細胞の選択のためのアン
ピシリン耐性遺伝子;(3)真核細胞中での増殖のため
のSV40複製開始点;(4)CMVプロモーター、ポ
リリンカー、1個のSV40イントロン;(5)終止コ
ドンおよびポリアデニル化シグナルが後に続いている、
ヘマグルチニンフラグメント(すなわち、精製を容易に
するための「HA」タグ)をコードしているいくつかの
コドンを含んでいる(かかる配置は、cDNAが都合よ
くCMVプロモーターの発現制御下に置かれ、ポリリン
カー中の制限部位によってSV40イントロンおよびポ
リアデニル化シグナルに作動可能に連結されるようにす
るためである)。HAタグは、Wilson et al.,Cell 37:
767(1984)により記載されたインフルエンザ・ヘマグル
チニン蛋白由来のエピトープに対応している。標的蛋白
へのHAタグの融合は、HAエピトープを認識する抗体
を用いる組み換え蛋白の検出および回収を容易にする。
さらに、pcDNAIIIは選択可能ネオマイシンマーカ
ーを含んでいる。ATG−1622をコードしているD
NAフラグメントをベクターのポリリンカー領域中にク
ローン化して、組み換え蛋白発現がCMVプロモーター
により指令されるようにする。プラスミド構築方法は下
記のごとし。E.coli中でのATG−1622の発現のた
めのベクターの構築について上で十分に説明したよう
に、都合のよい制限部位を含んでいるプライマーを用い
て、クローンのATG−1622 cDNAを増幅す
る。この実施例に使用される適当なプライマーは下記の
ごとし。下線を付したEcoRI部位、Kozak配列、A
UGスタートコドンおよび完全ATG−1622遺伝子
の5’コーディング領域の6個のコドンを含む5’プラ
イマーは下記配列: 5’GAATTCCAAATGCTGCAGGGCCC
TGGCTCT3’(配列番号:8) を有する。下線を付したEcoRI部位、ストップコド
ン、3’コーディング配列の21bpを含む3’プライ
マーは、下記配列(3’末端において): 5’GAATTCCTAGCACTGCAGCTTGC
GGAT3’ (配列番号:7) を有する。
【0074】PCR増幅されたDNAフラグメントおよ
びベクターpcDNA/AmpをEcoRIで消化し、
次いで、連結する。連結混合物をE.coli SURE株(Strat
agene Cloning Systems、11099 North Pines Road,La Jo
lla,CA 92037)中の形質転換し、形質転換培養物をアン
ピシリン培地プレート上に撒き、次いで、インキュベー
ションしてアンピシリン耐性コロニーを増殖させる。プ
ラスミドDNAを耐性コロニーから単離し、制限分析ま
たはATG−1622をコードしているフラグメントの
存在を調べるための他の手段により試験する。組み換え
ATG−1622の発現のために、例えば、Sambrook e
t al.,Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold
Spring aboratory Press,Cold Spring Harbor, New Yo
rk(1989)に記載のDEAE−DEXTRANを用いて、
COS細胞を上記発現ベクターでトランスフェクション
する。ベクターによるATG−1622発現のための条
件下で細胞をインキュベーションする。例えば、Harlow
et al.,Antibodies: A Laboratory Manual, 2nd Ed.,C
old Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Har
bor, New York (1988)に記載の方法を用いて、ATG−
1622−HA融合蛋白の発現を放射性標識および免疫
沈降により検出する。この目的のために、トランスフェ
クション2日後に35S−システイン含有培地で8時間イ
ンキュベーションすることにより細胞を標識する。上記
のWilsonらの文献に記載されたようにして細胞および培
地を集め、細胞を洗浄し、次いで、界面活性剤含有RI
PAバッファー(150mM NaCl,1% NP−4
0,0.1% SDS,0.5% DOC,50mM T
RIS,pH7.5)で溶解する。HA−特異的モノク
ローナル抗体を用いて細胞溶解物および培地から蛋白を
沈殿させる。次いで、SDS−PAGEおよびオートラ
ジオグラフィーにより沈殿蛋白を分析する。陰性対照中
には見られない、予想されたサイズの発現生成物が細胞
溶解物中に見らる。
【0075】実施例4(b): CHO細胞中でのクロ
ーニングおよび発現 ベクターpC4をATG−1622蛋白の発現に用い
る。プラスミドpC4はプラスミドpSV2−dhfr
(ATCC 受託番号37146)の誘導体である。当
該プラスミドは、SV40初期プロモーターの制御下の
マウス・DHER遺伝子を含む。チャイニーズハムスタ
ー・卵巣細胞またはジヒドロ葉酸活性を欠く他の細胞を
これらのプラスミドでトランスフェクションし、化学治
療剤メトトレキセート補足選択培地(MEM不含アルフ
ァ培地、Life Technologies)中での細胞の増殖により
選択することができる。メトトレキセート(MTX)耐
性細胞中でのDHFR遺伝子の増幅は十分に説明されて
いる(例えば、Alt,F.W.,Kellems,R.M.Bertino,J.R.,an
d Schimke,R.T.,1978,J.Biol.Chem.253:1357-1370、Ham
lin,J.L.and Ma,C.1990,Biochem.et al.,Biophys.Acta,
1097:107-143、およびSydenham,M.A.1991,Biotechnolog
y 9:64-68参照)。MTX濃度を上昇させていった場合
の細胞は、DHFR遺伝子の増幅の結果として標的酵素
DHFRを過剰発現することにより薬剤耐性を増大させ
る。第2の遺伝子がDHFR遺伝子に連結している場
合、通常それは同時増幅され、過剰発現される。この方
法を用いて1000コピー以上の増幅遺伝子を担持する
細胞系を開発できることが当該分野において知られてい
る。次いで、メトトレキセートを除去すると、宿主細胞
の1個またはそれ以上の染色体中に組み込まれた増幅遺
伝子を含む細胞系が得られる。
【0076】プラスミドpC4は、対象遺伝子の発現の
ために、ラウス(Rous)・サルコーマウイルスの長い末
端リポート(LTR)(Cullen,et al.,Molecular and
Cellular Biology,1985年3月:438−447
頁)の強力なプロモーターおよびヒト・サイトメガロウ
イルス(CMV)の即時初期遺伝子のエンハンサーから
単離されたフラグメント(Boshart et al.,Cell 41:521
-530(1985))を含んでいる。プロモーターの下流は、遺
伝子の組み込みを可能にするBamHI、XbaI、お
よびAsp718制限酵素開裂部位である。当該プラス
ミドはこれらのクローニング部位の後ろに3’イントロ
ンおよびラット・プレプロインスリン遺伝子のポリアデ
ニル化部位を含んでいる。他の高効率プロモーター、例
えば、ヒト・β−アクチンプロモーター、SV40初期
もしくは後期プロモーター、または例えばHIVおよび
HTLVIのような他のレトロウイルス由来の長い末端
リピートを発現に使用することもできる。ClontechのTe
t-Off and Tet-On遺伝子発現系および同様の系を用いて
ATG−1622を調節された様式で哺乳動物細胞中で
発現させることができる(Gossen,M., & Bujard,H.199
2,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:5547-5551)。例えば、
ヒト・成長ホルモンまたはグロビン遺伝子由来の他のシ
グナルをポリアデニル化のために用いてもよい。染色体
中に組み込まれた対象遺伝子を担持している安定な細胞
系を、gpt、G418またはヒグロマイシンのごとき
選択可能マーカーとともに同時トランスフェクションす
ることにより選択することもできる。はじめに1つより
も多い選択可能マーカー、例えば、G418およびメト
トレキセートを用いることが有利であるかもしれない。
【0077】当該分野で知られた方法によりプラスミド
pC4を制限酵素EcoRIで消化し、次いで、子ウシ
・腸ホスファターゼを用いて脱リン酸化する。次いで、
1%アガロースゲルからベクターを単離する。リーダー
配列を含む完全ATG−1622蛋白をコードしている
DNA配列を、遺伝子の5’および3’配列に対応した
PCRオリゴヌクレオチドプライマーを用いて増幅す
る。5’プライマーは、Kozak,M.,J.Mol.Biol.196:947-
950(1987)により記載された真核細胞中での翻訳開始の
ための有効なシグナルが後に続く、下線を付したEco
RL制限酵素部位、および表1に示すATG−1622
遺伝子のコーディング配列の21個の塩基を含む配列: 5’GAATTCCAAATGCTGCAGGGCCC
TGGCTCT3’(配列番号:8) を有している。3’プライマーは、表1(配列番号:
1)に示すATG−1622遺伝子の3’領域に対して
相捕的な21個のヌクレオチドが後に続く、下線を付し
たEcoRI制限部位を含む配列: 5’GAATTCCTAGCACTGCAGCTTGC
GGAT3’ (配列番号:7) を有する。増幅フラグメントをエンドヌクレアーゼEc
oRIで消化し、次いで、1%アガロースゲル上で精製
する。次いで、単離フラグメントよび脱リン酸化ベクタ
ーをT4 DNAリガーゼで連結する。次いで、E.coli
HB101またはXL-1の青色細胞を形質転換し、例えば、制
限酵素分析を用いてプラスミドpC4中に挿入されたフ
ラグメントを含む細菌を同定する。
【0078】活性DHFR遺伝子を欠くチャイニーズハ
ムスター・卵巣細胞を感染に使用する。リポフェクチン
(Felgnerら、上記文献)を用いて5mgの発現プラス
ミドpC4を0.5mgのプラスミドpSV2−neo
とともに同時トランスフェクションする。プラスミドp
SV2neoは優性選択可能マーカーであるTn5由来
のneo遺伝子(G418を包含する一群の抗生物質耐
性を付与する)を含んでいる。MEM不含かつ1mg/
ml G418補足アルファ培地に細胞を撒く。2日
後、細胞をトリプシン処理し、MEM不含かつ10、2
5、または50ng/mlのメトトレキセートおよび1
mg/ml G418補足アルファ培地ハイブリドーマ
クローニングプレート(Greiner、ドイツ)に撒く。約
10ないし14日後、単一コロニーをトリプシン処理
し、次いで、異なる濃度のメトトレキセート(50n
M、100nM、200nM、400nM、800n
M)を用いて6−ウェルペトリ皿または10mlフラス
コに撒く。次いで、最高濃度のメトトレキセートにおい
て増殖したクローンを、さらに高濃度(1mM、2m
M、5mM、10mM、20mM)のメトトレキセート
を含有する新たな6−ウェルプレートに移す。100な
いし200mMの濃度で増殖するクローンが得られるま
で同じ手順を繰り返す。例えば、SDS−PAGEおよ
びウェスタンブロットにより、あるいは逆相HPLC分
析により所望遺伝子産物の発現を分析する。
【0079】実施例5: ATG−1622 mRNA
発現の組織分配 とりわけ、上記Sambrookらにより記載された方法を用い
て、ノーザンブロット分析を行ってヒト・組織における
ATG−1622遺伝子発現を調べる。ATG−162
2蛋白のヌクレオチド配列全体(配列番号:1)を含む
cDNAプローブを、製造者の指示に従ってrediprime
O DNA標識システム(Amersham LifeScience)を用い
32P標識する。標識後、製造者のプロトコール番号P
TI200−1に従ってCHROMA SPIN-100 Oカラム(Clo
ntech Laboratories,Inc.)を用いてプローブを精製す
る。次いで、精製標識プローブを用いて種々のヒト・組
織をATG−1622 mRNAに関して試験する。種
々のヒト・組織(H)またはヒト・免疫系組織(IM)
を含有する多数組織ノーザン(MTN)ブロットをClon
techから得て、製造者のプロトコール番号PT1190
−1に従ってExpressHyb O ハイブリダイゼーション溶
液(Clontech)を用いて標識プローブを調べる。ハイブ
リダイゼーションおよび洗浄後、ブロットを固定し、−
70℃で一晩フィルムに曝露し、標準的手順に従ってフ
ィルムを現像する。
【0080】実施例6 ノーザンブロットによるmRNA発現についての研究か
ら、我々は、齧歯類(マウスおよびラット)およびヒト
の両方において、ATG−1622が脂肪組織において
大いに発現されることを今回見いだした。この発現は未
分化前脂肪細胞フラクションに集中しているが、成熟脂
肪細胞においては発現はわずかである。この知見は、脂
肪細胞の分化にはATG−1622発現の低下が随伴す
ることを意味する。よって、ATG−1622発現を促
進するアプローチまたはATG−1622の投与を用い
て脂肪細胞分化プロセスを阻害することができるかもし
れず、よって、ATG−1622は肥満の治療または予
防に有用であるかもしれない。さらに我々は、、肥満マ
ウスの脂質において、ATG−1622 mRNAの発
現が有意に低下していることを観察した。このことは、
成熟脂肪細胞がATG−1622を含まないという我々
の観察結果と矛盾しない。よって、ATG−1622レ
ベルの上昇は肥満症候群に対して有益である可能性があ
る。
【0081】
【配列表】
【0082】(1)一般的情報: (i)出願人:フ,アーディング ズー,ユアン (ii)発明の名称:分泌ネズミ・蛋白SDF5に類似
したヒト・遺伝子(ATG−1622) (iii)配列の数:8 (vi)連絡先: (A)宛て名:ラトナー・アンド・プレスティア (B)通り名:ピー・オー・ボックス980 (C)都市名:バレー・フォージュ (D)州名:ペンシルベニア (E)国名:アメリカ合衆国 (F)ZIP:19482 (v)コンピューター・リーダブル・フォーム: (A)媒体タイプ:ディスケット (B)コンピューター:IBMコンパチブル (C)作動システム:DOS (D)Windowsバージョン2.0用FastSEQ (vi)現出願のデータ: (A)出願番号:08/874156 (B)出願日:1997年6月13日 (C)分類:不明 (vii)先の出願データ: (A)出願番号:60/047251 (B)出願日:1997年5月21日 (viii)代理人等の情報: (A)氏名:プレスティア,ポール・エフ (B)登録番号:23031 (C)代理人等における処理番号:GH−70028−
1 (xi)テレコミュニケーションの情報: (A)電話番号:610−407−0700 (B)ファックス番号:610−407−0701 (C)テレックス:846169
【0083】(2)配列番号:1に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:1984塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列の記載:配列番号:1: GGCTCATTCT GCTCCCCCGG GTCGGAGCCC CCCGGAGCTG CGCGCGGGCT TGCAGCGCCT 60 CGCCCGCGCT GTCCTCCCGG TGTCNNNCTT CTCCGCGCCN CAGCCGNCGG ATGCCAGCTT 120 TTCGGGGCCC CGAGTCGCAC CNAGCGAAGA GAGCGGGCCC GGGACAAGCT CGAACTCCGG 180 ACGCCTCTCC CTTCCCCGGC TCCGCTCCCT CTGCCCCCTC GGGGTCGCGC GCCCACAAAT 240 GCTGCAGGGC CCTGGCTCTC TGCTGCTGCT CTTCCTCGCC TCGCACTGCT GCCTGGGCTC 300 GGCGCGCGGG CTCTTCCTCT TTGGCCAGCC CGACTTCTCC TACAAGCGCA GCAATTGCAA 360 GCCCATCCCG GCCAACCTGC AGCTGTGCCA CGGCATCGAA TACCAGAACA TGCGGCTGCC 420 CAACCTGCTG GGCCACGAGA CCATGAAGGA GGTGCTGGAG CAGGCCGGCG CTTGGATCCC 480 GCTGGTCATG AAGCAGTGCC ACCCGGACAC CAAGAAGTTC CTGTGCTCGC TCTTCGCCCC 540 CGTCTGCCTC GATGACCTAG ACGAGACCAT CCAGCCATGC CACTCGCTCT GCGTGCAGGT 600 GAAGGACCGC TGCGCCCCGG TCATGTCCGC CTTCGGCTTC CCCTGGCCCG ACATGCTTGA 660 GTGCGACCGT TTCCCCCAGG ACAACGACCT TTGCATCCCC CTCGCTAGCA GCGACCACCT 720 CCTGCCAGCC ACCGAGGAAG CTCCAAAGGT ATGTGAAGCC TGCAAAAATA AAAATGATGA 780 TGACAACGAC ATAATGGAAA CGCTTTGTAA AAATGATTTT GCACTGAAAA TAAAAGTGAA 840 GGAGATAACC TACATCAACC GAGATACCAA AATCATCCTG GAGACCAAGA GCAAGACCAT 900 TTACAAGCTG AACGGTGTGT CCGAAAGGGA CCTGAAGAAA TCGGTGCTGT GGCTCAAAGA 960 CAGCTTGCAG TGCACCTGTG AGGAGATGAA CGACATCAAC GCGCCCTATC TGGTCATGGG 1020 ACAGAAACAG GGTGGGGAGC TGGTGATCAC CTCGGTGAAG CGGTGGCAGA AGGGGCAGAG 1080 AGAGTTCAAG CGCATCTCCC GCAGCATCCG CAAGCTGCAG TGCTAGTCCC GGCATCCTGA 1140 TGGCTCCGAC AGGCCTGCTC CAGAGCACGG CTGACCATTT CTGCTCCGGG ATCTCAGCTC 1200 CCGTTCCCCA AGCACACTCC TAGCTGCTCC AGTCTCAGCC TGGGCAGCTT CCCCCTGCCT 1260 TTTGCACGTT TGCATCCCCA GCATTTCCTG AGTTATAAGG CCACAGGAGT GGATAGCTGT 1320 TTTCACCTAA AGGAAAAGCC CACCCGAATC TTGTAGAAAT ATTCAAACTA ATAAAATCAT 1380 GAATATTTTT ATGAAGTTTA AAAATAGCTC ACTTTAAAGC TAGTTTTGAA TAGGTGCAAC 1440 TGTGACTTGG GTCTGGTTGG TTGTTGTTTG TTGTTTTGAG TCAGCTGATT TTCACTTCCC 1500 ACTGAGGTTG TCATAACATG CAAATTGCTT CAATTTTCTC TGTGGCCCAA ACTTGTGGGT 1560 CACAAACCCT GTTGAGATAA AGCTGGCTGT TATCTCAACA TCTTCATCAG CTCCAGACTG 1620 AGACTCAGTG TCTAAGTCTT ACAACAATTC ATCATTTTAT ACGTTCAATG GGAACTTAAA 1680 CTGTTACATG TATCACNTTC CAGCTACAAT ACTTCCATTT ATTAGAAGCA CATTAACCAT 1740 TTCTATAGCA TGATTTCTTC AAGTAAAAGG CAAAAGATAT AAATTTTATA ATTGACTTGA 1800 GTACTTTAAG CCTTGTTTAA AACATTTCTT ACTTAACTTT TGCAAATTAA ACCCATTGTA 1860 GCTTACCTGT AATATACATA GTAGTTTACC TTTAAAAGTT GTAAAAATAT TGCTTTAACC 1920 AACACTGTAA ATATTTCAGA TAAACATTAT ATTCTTGTAT ATAAACTCTA CATCCTGTTT 1980 GGGG 1984
【0084】(2)配列番号:2に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:295アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:2: Met Leu Gln Gly Pro Gly Ser Leu Leu Leu Leu Phe Leu Ala Ser His 1 5 10 15 Cys Cys Leu Gly Ser Ala Arg Gly Leu Phe Leu Phe Gly Gln Pro Asp 20 25 30 Phe Ser Tyr Lys Arg Ser Asn Cys Lys Pro Ile Pro Ala Asn Leu Gln 35 40 45 Leu Cys His Gly Ile Glu Tyr Gln Asn Met Arg Leu Pro Asn Leu Leu 50 55 60 Gly His Glu Thr Met Lys Glu Val Leu Glu Gln Ala Gly Ala Trp Ile 65 70 75 80 Pro Leu Val Met Lys Gln Cys His Pro Asp Thr Lys Lys Phe Leu Cys 85 90 95 Ser Leu Phe Ala Pro Val Cys Leu Asp Asp Leu Asp Glu Thr Ile Gln 100 105 110 Pro Cys His Ser Leu Cys Val Gln Val Lys Asp Arg Cys Ala Pro Val 115 120 125 Met Ser Ala Phe Gly Phe Pro Trp Pro Asp Met Leu Glu Cys Asp Arg 130 135 140 Phe Pro Gln Asp Asn Asp Leu Cys Ile Pro Leu Ala Ser Ser Asp His 145 150 155 160 Leu Leu Pro Ala Thr Glu Glu Ala Pro Lys Val Cys Glu Ala Cys Lys 165 170 175 Asn Lys Asn Asp Asp Asp Asn Asp Ile Met Glu Thr Leu Cys Lys Asn 180 185 190 Asp Phe Ala Leu Lys Ile Lys Val Lys Glu Ile Thr Tyr Ile Asn Arg 195 200 205 Asp Thr Lys Ile Ile Leu Glu Thr Lys Ser Lys Thr Ile Tyr Lys Leu 210 215 220 Asn Gly Val Ser Glu Arg Asp Leu Lys Lys Ser Val Leu Trp Leu Lys 225 230 235 240 Asp Ser Leu Gln Cys Thr Cys Glu Glu Met Asn Asp Ile Asn Ala Pro 245 250 255 Tyr Leu Val Met Gly Gln Lys Gln Gly Gly Glu Leu Val Ile Thr Ser 260 265 270 Val Lys Arg Trp Gln Lys Gly Gln Arg Glu Phe Lys Arg Ile Ser Arg 275 280 285 Ser Ile Arg Lys Leu Gln Cys 290 295
【0085】(2)配列番号:3に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:472塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列の記載:配列番号:3: GGGCTCATTC TGCTCCCCCG GGTCGGAGCC CCCCGGAGCT GCGCGCGGGC TTGCAGCGCC 60 TCGCCCGCGC TGTCCTCCCG GTGTCCCGCT TCTCCGCGCC CCAGCCGCCG GCTGCCAGCT 120 TTTCGGGGCC CCGAGTCGCA CCCAGCGAAG AGAGCGGGCC CGGGACAAGC TCGAACTCCG 180 GCCGCCTCGC CCTTCCCCGG CTCCGCTCCC TCTGCCCCCT CGGGGTCGCG CGCCCACGAT 240 GCTGCAGGGC CCTGGCTCGC TGCTGCTGCT CTTCCTCGCC TCGCACTGCT GCCTGGGCTC 300 GGCGCGCGGG CTCTTCCTCT TTGGCCAGCC CGACTTCTCC TACAAGCGCA GAATTGCAAG 360 CCCATCCCGG CCAAACTGCA GCTGTTCCAA GGCAATCGAA TANCAGAACA TGCGGNTNGC 420 CCAAACTTGC TTGGCCANGA AGACCAATGA AAGGAAGTTN TTGGAACAAG GC 472
【0086】(2)配列番号:4に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:59アミノ酸 (B)配列の型:アミノ酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:蛋白 (xi)配列の記載:配列番号:4: Met Leu Gln Gly Pro Gly Ser Xaa Xaa Xaa Xaa Xaa Xaa Ala Ser His 1 5 10 15 Cys Cys Leu Gly Ser Ala Arg Gly Leu Phe Leu Phe Gly Gln Pro Asp 20 25 30 Phe Ser Tyr Lys Arg Arg Ile Ala Ser Pro Ser Arg Pro Asn Cys Ser 35 40 45 Cys Ser Lys Ala Ile Glu Xaa Gln Asn Met Arg 50 55
【0087】(2)配列番号:5に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:27塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列の記載:配列番号:5: GAATTCATGC TGCAGGGCCC TGGCTCT 27
【0088】(2)配列番号:6に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:27塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列の記載:配列番号:6: GAATTCGCAC TGCAGCTTGC GGATGCT 27
【0089】(2)配列番号:7に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:27塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列の記載:配列番号:7: GAATTCCTAG CACTGCAGCT TGCGGAT 27
【0090】(2)配列番号:8に関する情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:30塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:1本 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)配列の種類:cDNA (xi)配列の記載:配列番号:8: GAATTCCAAA TGCTGCAGGG CCCTGGCTCT
30
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 38/00 ABN A61K 39/395 ADND ACV 48/00 AED ADP C07K 14/47 39/395 ADN C12N 1/15 48/00 AED 1/19 C07K 14/47 1/21 C12N 1/15 C12P 21/02 C 1/19 C12Q 1/02 1/21 A61K 37/02 ABN 5/10 ACV C12P 21/02 ADP C12Q 1/02 C12N 5/00 B C (72)発明者 ユアン・ズー アメリカ合衆国19406ペンシルベニア州キ ング・オブ・プルシア、ワイアン・ドライ ブ525番、アパートメント・ナンバー217

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:2のATG−1622ポリペ
    プチドをコードしているヌクレオチド配列に対して全長
    にわたり少なくとも80%の同一性を有するヌクレオチ
    ド配列を含む単離ポリヌクレオチド、または該単離ポリ
    ヌクレオチドに対して相補的なヌクレオチド配列。
  2. 【請求項2】 DNAまたはRNAである請求項1のポ
    リヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 配列番号:1のヌクレオチド配列に対し
    て全長にわたり少なくとも80%の同一性を有するヌク
    レオチド配列を含む請求項1のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 ヌクレオチド配列が、配列番号:1に含
    まれるATG−1622ポリペプチドコーディング配列
    を含むものである請求項3のポリヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 配列番号:1のポリヌクレオチドである
    請求項3のポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 適合する宿主細胞中に存在する場合に、
    配列番号:2のポリペプチドに対して少なくとも80%
    の同一性を有するアミノ酸配列を含むATG−1622
    ポリペプチドを生成する能力のある発現系を含む、DN
    AまたはRNA分子。
  7. 【請求項7】 請求項6の発現系を含む宿主細胞。
  8. 【請求項8】 ATG−1622ポリペプチドの生成に
    十分な条件下で請求項7の宿主を培養し、ついで、培地
    からATG−1622ポリペプチドを回収することを特
    徴とするATG−1622ポリペプチドの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項6の発現系で宿主細胞を形質転換
    またはトランスフェクションして、適当な培養条件下で
    宿主細胞がATG−1622ポリペプチドを生成するよ
    うにすることを特徴とする、ATG−1622ポリペプ
    チドを生成する細胞の製造方法。
  10. 【請求項10】 配列番号:2のアミノ酸配列に対して
    全長にわたり少なくとも80%同一であるアミノ酸配列
    を含むATG−1622ポリペプチド。
  11. 【請求項11】 配列番号:2のアミノ酸配列を含む請
    求項10のポリペプチド。
  12. 【請求項12】 請求項10のATG−1622ポリペ
    プチドに対して免疫特異的な抗体。
  13. 【請求項13】 請求項10のATG−1622ポリペ
    プチドの増強された活性または発現を必要とする対象の
    治療方法であって、 (a)該ポリペプチドの治療上有効量のアゴニストを対
    象に投与すること;および/または(b)配列番号:2
    のATG−1622ポリペプチドをコードしているヌク
    レオチド配列に対して全長にわたり少なくとも80%の
    同一性を有するヌクレオチド配列を含む単離ポリヌクレ
    オチド、またはインビボで該ポリペプチド活性を生じる
    形態の、該ヌクレオチド配列に対して相補的なヌクレオ
    チド配列を対象に与えることを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 請求項10のATG−1622ポリペ
    プチドの活性または発現を阻害する必要のある対象の治
    療方法であって、 (a)該ポリペプチドに対する治療上有効量のアンタゴ
    ニストを対象に投与すること;および/または(b)該
    ポリペプチドをコードしているヌクレオチド配列の発現
    を阻害する核酸分子を対象に投与すること;および/ま
    たは(c)リガンド、基質、または受容体を求めて該ポ
    リペプチドと競争する治療上有効量のポリペプチドを対
    象に投与することを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 対象中の請求項10のATG−162
    2ポリペプチドの発現または活性に関連した、対象にお
    ける疾病またはかかる疾病に対する感受性の診断方法で
    あって、 (a)該対象のゲノム中の該ATG−1622ポリペプ
    チドをコードしているヌクレオチド配列中の変異の存在
    または不存在を決定すること;および/または(b)該
    対象由来の試料中のATG−1622ポリペプチド発現
    の存在または量を分析することを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 請求項10のATG−1622ポリペ
    プチドを阻害(アンタゴナイズ)または活性化(アゴナ
    イズ)する化合物の同定方法であって、 (a)ATG−1622ポリペプチドを発現する細胞
    (もしくはATG−1622を発現している細胞膜)ま
    たはATG−1622ポリペプチドに応答する細胞に候
    補化合物を接触させること;ついで(b)結合、または
    機能的応答の刺激もしくは阻害を観察すること;あるい
    は候補化合物と接触した細胞(もしくは細胞膜)のAT
    G−1622ポリペプチド活性に関する能力を接触しな
    かった同種の細胞と比較することを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 請求項16の方法により同定されるア
    ゴニスト。
  18. 【請求項18】 請求項16の方法により同定されるア
    ンタゴニスト。
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