JPH1172211A - 粉粒状物原料の焼成炉 - Google Patents

粉粒状物原料の焼成炉

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JPH1172211A
JPH1172211A JP24593397A JP24593397A JPH1172211A JP H1172211 A JPH1172211 A JP H1172211A JP 24593397 A JP24593397 A JP 24593397A JP 24593397 A JP24593397 A JP 24593397A JP H1172211 A JPH1172211 A JP H1172211A
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JP
Japan
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furnace
raw material
rotary furnace
air
firing
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JP24593397A
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English (en)
Inventor
Tatsu Chisaki
達 地崎
Daizo Kunii
大藏 國井
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Chisaki Co Ltd
Original Assignee
Chisaki Co Ltd
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  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)
  • Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)
  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱効率が良く炉長の短い回転炉と原料内の炭
素質をも燃焼可能な竪炉とを有する粉粒状物原料の焼成
炉を提供することを目的とする。 【解決手段】 回転炉10は若干の傾斜をもつ軸線12
を中心とする筒体として形成されて回転駆動を受けてお
り、回転炉10の一端に設けられた原料受入口14に原
料供給管16がそして他端に設けられた排出口15には
高温ガスを上記一端側に向け噴出する高温ガス供給管1
8,19が臨んでおり、竪炉20は上記回転炉10の排
出口15から排出落下される原料を受けるように配設さ
れ、竪炉20内下部空間には酸素を含有する気体を吹き
出す導気管25が配設され、該導気管25から吹き出さ
れる気体の圧力は、竪炉20内に堆積される原料の少な
くとも上部層に上向き流を生じせしめる程度に設定され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉粒状物原料の焼成
炉の技術分野に属し、特に、原料として可燃物質と水分
を含有する無機質物質の粉粒状物を、高温下で環境汚染
を起こすことなく可燃成分を燃焼し、不燃成分を焼成す
るための焼成炉に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の原料の焼成ならびに粉粒状物質
の焼却には横型の回転炉が広く応用されており公知であ
る。この横型の回転炉は、通常、内径にくらべて約10
倍以上の長さをもつ回転筒を成しており、水平面に対し
て約1〜3度の傾きを有する軸線のまわりに該回転炉を
回転させ、この回転炉の上部に位置する一端側開口から
上記原料である可燃物を含む粉粒状物質を炉内へ供給
し、炉の下部に位置する他端から燃料と空気を炉内へ送
入して燃焼させ、発生する高温の燃焼ガスを上記原料と
向流に流動させることによって、原料を加熱して燃焼な
らびに焼成を行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の公知の回転炉に
あっては、回転炉の一端から炉内に投入された原料は、
回転炉中で転動しながら炉の他端の方向に移動し、これ
と反対方向に流れる、すなわち原料と向流する高温の燃
焼ガスからの伝熱によって加熱され、原料の温度上昇に
伴って含有水分の蒸発と含有可燃物の熱分解、そしてガ
ス化が行なわれる。炉内で転動する粉粒状物の層の表面
から発生する水蒸気および可燃ガスは、粉粒状物の層の
上の空間を軸方向に一端に向けて流れて行くから、回転
炉の空間部を同方向に流れる高温の燃焼ガス流との相対
速度が小さく、該燃焼ガスと十分には混合されず、した
がって炉の空間部における上記可燃ガスの燃焼程度は低
く、原料の加熱に対する寄与は大きくない。
【0004】そして、転動する粉粒状物の層から発生す
る可燃ガスは上記の理由で炉内空間の中で完全に燃焼す
ることが困難となり、該可燃ガスの相当割合が未燃ガス
成分となって回転炉から炉外へ排出されてしまう。
【0005】原料に水分を多く含有する場合には、その
水分の蒸発のための蒸発熱として熱が奪われるので、回
転炉から排出される燃焼ガスの温度が低下してしまい、
上記の未燃ガス成分および原料からの臭気ガス成分はそ
のまま大気中に放出され、環境汚染を惹き起こす。また
原料によってはダイオキシン類を発生するが、低温燃焼
ガス中では分解されず、公害の原因となる。
【0006】原料中の可燃物質は熱分解そしてガス化の
際に可燃物質の10〜30%程度の炭素質を残留するの
で、熱分解そしてガス化の終了した原料は炭素質と不燃
物質との混合物となる(以下、これを「混合物」とい
う)。既述の公知の回転炉において、更に加熱を受ける
混合物の中に、例えば石灰石、ドロマイト、マグネサイ
ト、あるいはカルシウムやマグネシウムの水酸化物など
の無機物質が含有されている場合、高温下で熱エネルギ
ーを吸収して二酸化炭素ガスあるいは水蒸気を放出して
必要な焼成が行なうことが可能であるが、混合物中に分
散する炭素質は高温になっただけでは焼却できず、焼成
のためには混合体は炭素質の燃焼に必要な酸素と接触し
なければならない。しかるに上記の公知の回転炉におい
ては、炉の空間を流れるガス中に酸素が存在していて
も、回転炉の中で転動する混合物層の表面から層内に浸
透してゆく酸素の拡散速度が小さいので、転動する層内
での混合物中の炭素質燃焼速度はきわめて小さく、した
がって回転炉から排出される高温粉粒片中に炭素質が未
燃のまま残留することが多い。
【0007】又、上記の公知の回転炉においては、既述
のごとく、原料から発生する水蒸気及び可燃ガスが原料
の加熱に対してあまり寄与しないことから、所定の加熱
を行なうためには、内径にくらべて10倍以上の長さを
有するきわめて長いものとなるのが一般である。したが
って、高温運転時に回転炉に撓みが生じ易く、その結
果、耐火煉瓦の外側に断熱材料を施工するのが困難とな
って炉外表面からの放熱損失が大きくなってしまう。
【0008】公知の回転炉にあっては、このように内径
にくらべて炉長がきわめて大きいので、定常運転中に炉
内に燃焼物の付着などの異常が発生した場合、炉の両端
からこれを除去するなどの作業が困難な場合が多い。
【0009】本発明は、従来の装置のかかえている上記
のような問題を解決し、可燃物質と水分を含有する無機
物質の粉粒状物から成る原料の可燃物を環境を汚染する
ことなく燃焼してその熱を該原料の加熱に寄与せしめ
て、炉の短小化を可能とするとともに、無機物質を焼成
して実質的に炭素分の残留しない粉粒状物の固体を得る
ための焼成炉を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る焼成炉は、
主として粉粒状物から成る原料の焼成のための、一次焼
成を行なう横型の回転炉と、該回転炉に連通して設けら
れ二次焼成を行なう竪炉とを備えている。
【0011】かかる焼成炉において、本発明では、回転
炉は水平軸線もしくは水平面に対して若干の傾斜をもつ
軸線を中心とする筒体として形成されかつ該軸線を中心
として回転駆動を受けている。該回転炉は軸線上の一端
側に原料受入口をそして他端側に竪炉を連通する排出口
を有している。そして、上記原料受入口に原料供給管が
そして排出口には高温ガスを上記一端側に向け噴出する
高温ガス供給管が臨んでいる。
【0012】又、竪炉は上記回転炉の排出口から排出落
下される原料を受けるように配設され底部に弁で開閉さ
れる製品取出口が設けられている。竪炉内下部空間には
酸素を含有する気体を吹き出す導気管が配設されてい
る。該導気管から吹き出される気体の圧力は、竪炉内に
堆積される原料の少なくとも上部層に上向き流を生じせ
しめる程度に設定されている。
【0013】かかる構成の本発明にあっては、回転炉の
一端側に、炉内へ酸素を含有する気体を他端側に向け吹
き込む送気管が配設されていることが好ましい。さらに
該送気管は回転炉の軸線に対する角度が任意に変更可能
であることがさらに好ましい。
【0014】又、竪炉の炉内空間には、導気管よりも上
方位置にバースクリーンが設けられていることとするの
が良い。
【0015】次に、かかる本発明の焼成炉における粉粒
状物原料の焼成の様子について説明する。
【0016】回転炉中で高温ガス供給管からの高温ガス
により高温焼成され残留炭素質を含有する粉粒状物原料
の固体は、回転炉の他端の排出口から竪炉内へ落下して
堆積層を形成する。該堆積層の底部には導気管を通じて
常温あるいは予熱された酸素を含む気体、例えば空気が
送入される。粒径の小さい粉は該堆積層の主として上層
に上記空気の流れに乗って上向き流を形成し、流動層あ
るいは噴流層の低密度の状態で十分に空気流、すなわち
酸素と接触するので、含有する残留炭素は急速に燃焼さ
れる。粒径の大きい粒は粒間に空隙をもつ堆積層の下部
で降下する移動層を形成した状態で上昇空気流と接触し
て含有残留炭素の燃焼が完了する。
【0017】上記の堆積層の上層から送入空気に伴って
粒径の小さい固体が飛び上がり流動層あるいは噴流層を
形成するか、回転炉内に入り込んだものはそこで沈下し
て回転炉内で形成される転動層に入り、再び流動層ある
いは噴流層に戻ってくる。すなわち回転炉が粉体分離の
作用を果たす。
【0018】上記堆積層は上部が主として流動層または
噴流層、下部が主として移動層になっているが、上部の
粉粒は流動層または噴流層と移動層の混在する領域を経
て下部に入り、粒径の大きな固体と共に降下し、冷却さ
れた後製品取出口を経て外部に取り出される。
【0019】回転炉内では、原料の転動層表面から発生
する可燃ガスは層表面に沿って炉内空間を原料受入口に
向かって流れる。本発明において、回転炉の一端側の上
記原料受入口側に送気管が配設されているときには、該
送気管から高流速で他端側に向けて送入される常温また
は予熱された酸素を含有する気体、例えば空気によって
上記可燃ガスは乱流状態で該気体と混合され、急速な空
間燃焼が行なわれ、原料をさらに加熱すると共に、可燃
ガスそして臭気ガスは燃焼ガス中に残留することがなく
なる。また原料からダイオキシンなどの有害成分が発散
する場合でも、該有害成分は上記空間での燃焼による高
温下では分解し去る。
【0020】かくして、回転炉中では原料は十分な加熱
を受けるので、回転炉の炉長は従来のごとくきわめて長
いものとせず、比較的短いものとなり、高温運転時の撓
みが少なく、したがって十分な断熱施工ができるので外
表面からの放熱損失を小さくし、且つ炉内に焼結などの
異常が発生した場合でも、炉の両端からこれを除去する
などの作業が容易になる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面にもとづき、本発
明の実施の形態を説明する。
【0022】図1に示す本実施形態の焼成炉は、一次焼
成のための回転炉10とこれに接続されている二次焼成
のための竪炉20とを有している。
【0023】回転炉10は水平軸線11に対し若干の傾
角θ、例えば1〜3°をもった軸線12を中心とした耐
熱材で成る筒体として形成されており、軸受13により
上記軸線12まわりに回転自在に支持されている。該回
転炉10は図示しない駆動装置により上記軸線12まわ
りに回転する。この回転炉10の一端、図1にては上位
にある右端に焼成されるべき原料を受入れる原料受入口
14がそして他端、図1にては下位にある左端に一次焼
成後の原料を排出落下する排出口15が形成されてい
る。
【0024】上記原料受入口14には原料供給管16が
進入配置されており、原料Mとして、主として粉粒状物
から成る物質が回転炉10内へ供給されるようになって
いる。又、上記原料受入口14には、好ましい形態とし
て、酸素を含有せる気体、例えば空気を回転炉10内へ
吹き込む送気管17も進入配置されている。該送気管1
7は気体を回転炉10の原料の転動層に向け吹きつける
ように傾けて配置されているが、その傾きが適宜変更で
きるようにしておくことが好ましい。
【0025】上記原料供給管16には原料だけでなく、
必要に応じて空気あるいは燃焼ガスを送入することがで
きる。これにより、原料の降下が確実になり、原料供給
管が冷却され、また回転炉10の内部で原料受入口14
に近い空間にある燃焼ガス中未燃成分の燃焼用空気を補
給することができる。
【0026】排出口15には、炉外から燃料を送入する
燃料供給管18、そして燃焼用空気を吹き込む給気管1
9が設けられており、燃焼ガスは回転炉10の炉内空間
で右方に向け吹き出す。両管18,19により高温ガス
供給管を形成する。
【0027】竪炉20は上部槽21と下部槽22とを有
し、上部槽21は耐熱材から成り上記回転炉10の排出
口15を覆うように形成されており、下部槽22は上記
上部槽21に接続され下端に弁23により開閉される製
品取出口を有している。上記上部槽には上記した回転炉
10の排出口15に臨む燃料供給管18と給気管19と
が貫通している。下部槽22には、冷却空気を流通せる
冷却管24が貫通しているとともに、酸素を含有せる気
体を炉内に吹き込む二つの導気管25,26が進入配置
されている。両導気管25,26には、下向きの噴気孔
25A,26Aがそれぞれ複数穿設されている。
【0028】回転炉10の原料受入口14側には排気処
理装置30が設けられている。該排気処理装置30は上
記回転炉10の原料受入口14を覆い上方に延びるフー
ド31とこれに接続されているサイクロン分離器32と
を有している。本実施形態では、上記フードには、アフ
ターバーニングのための空気を供給する送気管33が設
けられ、又、サイクロン分離器32の温度制限がある場
合に常温空気を供給するための他の送気管34も接続さ
れている。微粉発生のない場合には、サイクロン分離器
を省略することができる。
【0029】次に、かかる構成の本実施形態装置による
原料の焼成方法について説明する。図1において、回転
炉10は軸線12のまわりに回転する。原料Mは原料供
給管16を通じて回転炉10の原料受入口から炉内へ投
入され、回転炉10の回転によって転動する状態で重力
の作用により図1では左方へ排出口15に向けゆっくり
と移動する。燃料は燃料供給管18を通じて回転炉10
の排出口15から送入され、給気管19から送入される
常温あるいは予熱された空気によって燃焼する。燃焼に
よって発生した高温燃焼ガスは、回転炉10の右端すな
わち図1では原料受入口14に向かって流れ、右端から
左端に向かって転動しながら移動する原料Mを加熱す
る。回転炉10内で加熱され焼成を受け、残留炭素分を
含む粉粒片状固体となった原料は、回転炉の左端すなわ
ち図1では排出口15から溢流し、連結して設置する竪
炉20内に落下して堆積層を形成する。
【0030】竪炉20の下部には導気管25を通じて常
温あるいは予熱された空気を送入されており、該空気
は、主として堆積層の上部にある粒径の小さい粉粒を流
動層あるいは噴流層の状態で上方に吹き上げるように流
動化し、主として堆積層の下部にある粒径の大きな粒片
とは降下移動する移動層と接触する。流動層あるいは噴
流層および移動層においては粉粒と空気との接触が良好
であるので、粉粒に含有される炭素質は急速に燃焼し去
る。堆積層の上部の流動層あるいは噴流層の部分と、下
部の移動層の部分の割合は、回転炉10から投下される
粉粒の粒径分布によって変動し、粒径の大きい固体が多
い場合には垂直移動層の割合が大きくなる。
【0031】回転炉から投下される粉粒の粒径分布が細
かい方に偏っている場合には、上記堆積層に上部の流動
層あるいは噴流層の割合が多くなり、吹き上げる空気に
伴われて上方に飛び出す粉粒の量が大きくなる。それら
の粉粒は高温燃焼ガス流に乗じて回転炉10内に入り込
み該高温燃焼ガスによって加熱されるので、仮りにその
粉粒が未焼成のものであればその時点で焼成が進行し、
残留炭素の相当割合が燃焼し去る。微粉以外の粉粒は回
転炉10中を流通する燃焼ガスから沈降分離され、回転
炉10内の転動層に入って回転炉10内を移動して排出
口15に向いて再び竪炉20内の堆積層に落下する。こ
の場合、堆積層の中間部から下部にかけては流動層と移
動層の混在する状況にあるから、移動層の部分にまきこ
まれた微粉は粒径の大きな粒片に伴われて導気管25の
レベルより下方に移動する。
【0032】導気管25のレベルより下方に移動した高
温の粉粒は、他の導気管26からの常温空気の直接送
入、もしくは冷却管24からの常温空気による間接的熱
交換によって冷却され、低温化されて開口された弁23
を経て製品として取り出される。
【0033】図2は図1におけるII-II 断面を示し、竪
炉20が短形断面をもつ場合の例である。この場合の導
気管の本数、噴気孔の数、方向は任意である。
【0034】又、図1に示す回転炉10と竪炉20の上
部槽21とはフード13の間は公知の方法によって相対
回転を許容するようにしてシールされている。
【0035】図1において燃料供給管18から送入され
て燃料は、既述のごとく、給気管19から導入される常
温あるいは予熱された空気によって燃焼し、回転炉10
の排出口15側から火炎となって回転炉の中央部に向か
って噴き出し、回転炉10内転動する原料の粉粒を放射
伝熱によって加熱する。又、原料供給管16から送入さ
れる粉粒状の原料は、回転炉10の回転によって転動
し、回転炉10の右端すなわち原料受入口14から徐々
に左端に向かって移動しながら、燃焼ガスからの伝熱に
よって加熱されるので、その温度が上昇するにしたがっ
て含有水分の蒸発に続いて含有可燃物の熱分解ガス化が
行なわれる。
【0036】転動層から発生した可燃ガスは、回転炉1
0内の空間を流れる燃焼ガスに並行して同方向に流れる
から、送気管17を設けない場合には、可燃ガス流と酸
素を含有する燃焼ガスとの混合の速度が小さく、したが
って可燃ガスの相当割合が未燃成分として回転炉の右
端、すなわち原料受入口14から流出することになる。
そこで本実施形態では、転動層から発生する可燃ガスを
回転炉内空間で燃焼させ、加熱に利用することを目的と
した好ましい形態として、図1に示した送気管17を通
して高流速の常温あるいは予熱された空気を転動層表面
に小さい角度をもって吹き付け、これによって発生する
激しい乱流混合によって可燃ガスの燃焼を促進させる。
上記角度は適宜変更可能とし、炉内の条件に合わせて設
定することができる。
【0037】上記回転炉10から排出される高温の燃焼
ガスからは排気処理装置30のフード31内で粗粒が沈
降分離されて、サイクロン分離器32に導かれる。又、
上記回転炉10から出る高温燃焼ガス中に未燃成分が残
留する場合は、送気管33から常温あるいは予熱された
空気を送入し、アフターバーニングを完成する。
【0038】上記サイクロン分離器32に温度制限があ
る場合には、サイクロン分離器32に入る前の流路に他
の送気管34を経て常温空気を送入し、温度を低下させ
る。さらに、回転炉10を出る高温燃焼ガス中に未燃成
分が無い場合、送気管33から有臭汚水などを噴霧して
高温処理することもできる。
【0039】なお、サイクロン分離器32の出口35を
出る燃焼ガスは公知の方法によって処理される。
【0040】本発明は図示された形態に限定されず、種
々変更可能である。堆積層を形成する竪炉20および空
気導入のための導気管は図1および図2に示されている
形態に限定されず、図3のような断面とし全体に均一な
空気分散を行なう構成のものでもよい。
【0041】堆積層の上部層を流動層あるいは噴流層と
せしめるための空気を導入する導気管25は図1のよう
に同じレベルのものに限らず、図4のように二つ以上の
レベル(二段)において空気を送入する構成のものが望
ましい。微粉・小粒を含む原料の場合には、導気管25
のレベル以上の堆積層は主として流動層、導気管25と
25’の間は主として移動層の状態に保つことができ
る。
【0042】竪炉20は図1の形態に限定されない。図
4のごとく、一次焼成され回転炉10の排出口15から
落下する原料がブロック状に固まることもあるので、落
下の際に衝突するバースクリーン27を設けて、衝突に
よりブロックを粉砕することができる。この場合、バー
スクリーン27は高温雰囲気に配されるので、耐熱材料
で作られるかあるいは空気もしくは水によって冷却され
るのが良い。又、燃料供給管18、燃焼用空気の給気管
19の先端は図1の示す位置に限らず、図4に示される
ように竪炉20内に位置してもよい。
【0043】竪炉20内で堆積層から移動層状態で降下
する粉粒状の固体は、図1においては、導気管26を通
じて送入される空気による直接冷却と冷却管24内を流
れる空気による間接冷却の一方若しくは両方によって冷
却され、弁23を開いて製品取出口から排出されるが、
粉粒の冷却手段は図1に示されるものに限定されず、例
えば図5に示されるように導気管26を下部槽22の底
部近傍に設置して冷却管を省略してもよく、あるいは図
6に示されるように竪炉20の下部槽22内を上下屈曲
して配置された冷却管28を流れる空気によって粉粒を
間接的に冷却するものであってもよく、その形成に限定
されない。
【0044】さらに、図示した形態では回転炉10の軸
線12が水平軸線11に対して傾いていたが、該軸線1
2は水平軸線11に一致させてもよい。その場合は回転
炉内の原料を転動中に一端側から他端側に向けて搬送す
る手段が必要である。これは公知の手段で十分である。
【0045】
【発明の効果】本発明は以上のように竪炉内に噴気管を
配して堆積層上層に流動層あるいは噴気層を形成し下層
に移動層を形成し、ここで高温の焼成粉粒物を十分に空
気と接触せしめるので、残留する炭素質を完全に燃焼さ
せることができる。又、回転炉内に燃焼ガスと向流する
空気を送入する送気管を配することとするならば、回転
炉内で発生する可燃ガスは完全に燃焼して原料の加熱に
役立たせ、そしてこの燃焼ガスをダイオキシンなどの分
解温度以上とさせるので環境汚染を起こさない。そし
て、燃焼ガスを有効に使用する結果、回転炉の炉長も短
くすることができるので、回転炉は高温時の撓み変形も
きわめて小さくなり、十分の断熱施工が可能となり外表
面からの放熱が小さく、従来の技術にくらべてさらにコ
ンパクトで熱効率が大きくなる。炉長が短くなるので保
守も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態装置の縦断面図である。
【図2】図1装置のII-II 断面図である。
【図3】竪炉と導気管の変形例で図2と対応する位置で
の横断面図である。
【図4】竪炉についての他の変形例を示す縦断面図であ
る。
【図5】竪炉についてのさらに他の変形例を示す縦断面
図である。
【図6】竪炉についてのさらに他の変形例を示す縦断面
図である。
【符号の説明】 10 回転炉 12 軸線 14 原料受入口 15 排出口 16 原料供給管 18,19 高温ガス供給管 20 竪炉 23 弁 25 導気管 27 バースクリーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F27B 1/10 F27B 1/10 7/20 7/20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として粉粒状物から成る原料の焼成の
    ための、一次焼成を行なう横型の回転炉と、該回転炉に
    連通して設けられ二次焼成を行なう竪炉とを備える焼成
    炉において、回転炉は水平軸線もしくは水平面に対して
    若干の傾斜をもつ軸線を中心とする筒体として形成され
    かつ該軸線を中心として回転駆動を受けており、該回転
    炉は軸線上の一端側に原料受入口をそして他端側に竪炉
    と連通する排出口を有し、上記原料受入口に原料供給管
    がそして排出口には高温ガスを上記一端側に向け噴出す
    る高温ガス供給管が臨んでおり、竪炉は上記回転炉の排
    出口から排出落下される原料を受けるように配設され底
    部に弁で開閉される製品取出口が設けられ、竪炉内下部
    空間には酸素を含有する気体を吹き出す導気管が配設さ
    れ、該導気管から吹き出される気体の圧力は、竪炉内に
    堆積される原料の少なくとも上部層に上向き流を生じせ
    しめる程度に設定されていることを特徴とする粉粒状物
    原料の焼成炉。
  2. 【請求項2】 回転炉の一端側に、炉内へ酸素を含有す
    る気体を他端側に向け吹き込む送気管が配設されている
    こととする請求項1に記載の粉粒状物原料の焼成炉。
  3. 【請求項3】 送気管は回転炉の軸線に対する角度が任
    意に変更可能であることとする請求項2に記載の粉粒状
    物原料の焼成炉。
  4. 【請求項4】 竪炉の炉内空間には、導気管よりも上方
    位置にバースクリーンが設けられていることとする請求
    項1に記載の粉粒状物原料の焼成炉。
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