JPH1171126A - ガラス母材の延伸方法、延伸装置および延伸ロッド - Google Patents
ガラス母材の延伸方法、延伸装置および延伸ロッドInfo
- Publication number
- JPH1171126A JPH1171126A JP8091998A JP8091998A JPH1171126A JP H1171126 A JPH1171126 A JP H1171126A JP 8091998 A JP8091998 A JP 8091998A JP 8091998 A JP8091998 A JP 8091998A JP H1171126 A JPH1171126 A JP H1171126A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stretching
- base material
- rod
- glass base
- material according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
- Manufacture, Treatment Of Glass Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 両端がテーパ状の所定の長さのロッドを効率
よく連続的に製造するガラス母材の延伸方法および装置
を提供する。 【解決手段】 ガラス母材1より製品ロッド21を連続
的に製造する際、延伸されたロッド16を次工程に連続
的に供給し、該ロッドの所定の場所を、該ロッドが供給
される速度と同じ速度で移動するバーナ19の火炎によ
り加熱し軟化させ、軟化部分18の両端を把持し、両端
の相対的な速度を変化させて軟化部分を延伸、細径化
し、細径部分22を切り離す工程を繰り返す。
よく連続的に製造するガラス母材の延伸方法および装置
を提供する。 【解決手段】 ガラス母材1より製品ロッド21を連続
的に製造する際、延伸されたロッド16を次工程に連続
的に供給し、該ロッドの所定の場所を、該ロッドが供給
される速度と同じ速度で移動するバーナ19の火炎によ
り加熱し軟化させ、軟化部分18の両端を把持し、両端
の相対的な速度を変化させて軟化部分を延伸、細径化
し、細径部分22を切り離す工程を繰り返す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス母材を所定
の長さ乃至外径に延伸、切断してガラスロッド(例えば
光ファイバ母材)を連続的に得るガラス母材の延伸方
法、延伸装置および延伸ロッドに関するものである。
の長さ乃至外径に延伸、切断してガラスロッド(例えば
光ファイバ母材)を連続的に得るガラス母材の延伸方
法、延伸装置および延伸ロッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】直径 100mmを超えるような大型ガラス母
材を延伸する方法として、ガラス母材を電気炉を用いて
加熱軟化し、これに一定の張力を加え延伸する方法があ
る。従来のガラス母材の延伸装置は図6に示すように、
供給装置27から供給したガラス母材11を電気炉12中で加
熱軟化させ、これを引き取り装置14で引き取り、一定の
張力を加えて延伸した延伸ロッド26を切断装置32で所定
の長さに切断して製品ロッド31を得るものである。
材を延伸する方法として、ガラス母材を電気炉を用いて
加熱軟化し、これに一定の張力を加え延伸する方法があ
る。従来のガラス母材の延伸装置は図6に示すように、
供給装置27から供給したガラス母材11を電気炉12中で加
熱軟化させ、これを引き取り装置14で引き取り、一定の
張力を加えて延伸した延伸ロッド26を切断装置32で所定
の長さに切断して製品ロッド31を得るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、延伸ロッドの切
断方法として切断装置32によってロッドの表面に傷をつ
けて物理的に衝撃を加えて割る方法があるが、得られる
製品ロッド31の形状が円柱状である。この製品ロッドを
線引してファイバを製造するが、線引きの開始時におい
ては、ロッドの片端を加熱して、溶融して自重で落下し
てくる部分を引き取り、徐々に目的のファイバ外径にし
ていく。この際ロッドの末端が円柱状だと、自重で落下
しにくく、ファイバが所定の外径に収束しにくいという
問題がある。そのため予めロッドの末端を細くテーパ状
に加工する方法がある(特開平8-310825号公報)。この
方法は、ガラス旋盤を用い、ロッドの両端にダミー棒を
融着し、両端部を加熱しながら延伸するのであるが、ロ
ッドのテーパ部がダミー棒に付着してなくなったり、バ
ッチで行うために加工自体に手間がかかりコスト高にな
るという問題があった。一方、図5に示すように、大型
ガラス母材の両端は徐々に径が細くなり、ダミー棒5に
つながっている。このガラス母材の両端の徐々に径が細
くなる部分はテーパ部9と呼ばれ、ガラス母材の延伸の
終端部10では、テーパ部9が細いので、中心まで温度が
上がり伸びやすくなり、伸びてしまうために、定常部8
での延伸ロッドの径が太くなるという問題が生じてい
た。この径変化のグラフの一例を図8に示す。これを防
ぐために、テーパ部の径をモニターしながらフィードバ
ックする延伸方法など種々試みられているが、良い結果
は得られていない。
断方法として切断装置32によってロッドの表面に傷をつ
けて物理的に衝撃を加えて割る方法があるが、得られる
製品ロッド31の形状が円柱状である。この製品ロッドを
線引してファイバを製造するが、線引きの開始時におい
ては、ロッドの片端を加熱して、溶融して自重で落下し
てくる部分を引き取り、徐々に目的のファイバ外径にし
ていく。この際ロッドの末端が円柱状だと、自重で落下
しにくく、ファイバが所定の外径に収束しにくいという
問題がある。そのため予めロッドの末端を細くテーパ状
に加工する方法がある(特開平8-310825号公報)。この
方法は、ガラス旋盤を用い、ロッドの両端にダミー棒を
融着し、両端部を加熱しながら延伸するのであるが、ロ
ッドのテーパ部がダミー棒に付着してなくなったり、バ
ッチで行うために加工自体に手間がかかりコスト高にな
るという問題があった。一方、図5に示すように、大型
ガラス母材の両端は徐々に径が細くなり、ダミー棒5に
つながっている。このガラス母材の両端の徐々に径が細
くなる部分はテーパ部9と呼ばれ、ガラス母材の延伸の
終端部10では、テーパ部9が細いので、中心まで温度が
上がり伸びやすくなり、伸びてしまうために、定常部8
での延伸ロッドの径が太くなるという問題が生じてい
た。この径変化のグラフの一例を図8に示す。これを防
ぐために、テーパ部の径をモニターしながらフィードバ
ックする延伸方法など種々試みられているが、良い結果
は得られていない。
【0004】上記問題に鑑み、本発明は、両端がテーパ
状の所定の長さのロッドを連続的に製造するためのガラ
ス母材の延伸方法を提供し、さらには、延伸終了時のガ
ラス母材テーパ部における延伸ロッドの外径制御性を向
上させることを目的としたものである。
状の所定の長さのロッドを連続的に製造するためのガラ
ス母材の延伸方法を提供し、さらには、延伸終了時のガ
ラス母材テーパ部における延伸ロッドの外径制御性を向
上させることを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス母材よ
り延伸ロッドを連続的に製造する際、延伸されたロッド
を次工程に連続的に供給し、該ロッドの所定の場所を、
該ロッドと同じ速度で移動するバーナの火炎により加熱
し軟化させ、軟化部分の両端を把持し、両端の相対的な
速度を変化させて軟化部分を延伸、細径化し、細径部分
を切り離す工程を繰り返すことを特徴とし、また、特に
ガラス母材終端のテーパ部の温度を定常部に比べ低くし
て延伸することも特徴である。さらに、本発明は、延伸
ロッドを次工程に連続的に供給する手段、該ロッドの所
定の場所を該ロッドと同じ速度で移動する加熱手段、加
熱軟化部分の両端を把持する手段、延伸細径化された部
分を切り離す手段を備えたガラス母材の延伸装置、およ
び上記延伸方法によって得られた延伸ロッドを要旨とす
る。
り延伸ロッドを連続的に製造する際、延伸されたロッド
を次工程に連続的に供給し、該ロッドの所定の場所を、
該ロッドと同じ速度で移動するバーナの火炎により加熱
し軟化させ、軟化部分の両端を把持し、両端の相対的な
速度を変化させて軟化部分を延伸、細径化し、細径部分
を切り離す工程を繰り返すことを特徴とし、また、特に
ガラス母材終端のテーパ部の温度を定常部に比べ低くし
て延伸することも特徴である。さらに、本発明は、延伸
ロッドを次工程に連続的に供給する手段、該ロッドの所
定の場所を該ロッドと同じ速度で移動する加熱手段、加
熱軟化部分の両端を把持する手段、延伸細径化された部
分を切り離す手段を備えたガラス母材の延伸装置、およ
び上記延伸方法によって得られた延伸ロッドを要旨とす
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に基づいて説明
する。図1は本発明のガラス母材の延伸装置のロッド切
断部の縦断面図である。本発明のガラス母材の延伸方法
におけるロッドの切断を、図1により説明する。 A.引き取り装置4の連結位置を随時変え、延伸ロッド
16を次工程に連続的に供給する。 B.延伸ロッド16の所定の切断予定の場所18を、ロッド
が供給される速度と同じ速度V2で移動するバーナ19の火
炎により加熱し軟化させる(図1(a)参照)。 C.軟化部分の両端を把持し(片側は引き取り装置4と
してもよい)、両端の相対的な速度を変化させて軟化部
分をテーパ状に延伸、細径化する。この場合、片側は引
き取り装置4とし、他端は延伸装置20として移動速度を
引き取り装置4の供給速度より大きいV3として行えばよ
い(図1(b)参照)。 D.細径部分を火炎で溶断するか、またはハンマーなど
でたたく物理的な方法で力を加えることにより切断して
切り離し、両端がテーパ状の製品ロッド21が得られる
(図1(c)参照)。したがってこの細径部分の外径は
上記の方法で切断できる程度のものとすればよい。 E.B〜Dを繰り返すことにより、延伸された末端がテ
ーパ状の所定の長さの製品ロッドを連続的に製造する。
する。図1は本発明のガラス母材の延伸装置のロッド切
断部の縦断面図である。本発明のガラス母材の延伸方法
におけるロッドの切断を、図1により説明する。 A.引き取り装置4の連結位置を随時変え、延伸ロッド
16を次工程に連続的に供給する。 B.延伸ロッド16の所定の切断予定の場所18を、ロッド
が供給される速度と同じ速度V2で移動するバーナ19の火
炎により加熱し軟化させる(図1(a)参照)。 C.軟化部分の両端を把持し(片側は引き取り装置4と
してもよい)、両端の相対的な速度を変化させて軟化部
分をテーパ状に延伸、細径化する。この場合、片側は引
き取り装置4とし、他端は延伸装置20として移動速度を
引き取り装置4の供給速度より大きいV3として行えばよ
い(図1(b)参照)。 D.細径部分を火炎で溶断するか、またはハンマーなど
でたたく物理的な方法で力を加えることにより切断して
切り離し、両端がテーパ状の製品ロッド21が得られる
(図1(c)参照)。したがってこの細径部分の外径は
上記の方法で切断できる程度のものとすればよい。 E.B〜Dを繰り返すことにより、延伸された末端がテ
ーパ状の所定の長さの製品ロッドを連続的に製造する。
【0007】さらに、ガラス母材テーパ部の延伸ロッド
の外径を、以下のように制御することができる。図2
は、本発明に用いられるガラス母材の延伸装置の電気炉
付近の縦断面図の一例を示したもので、電気炉2のヒー
タ3を複数段(図2では3段)にしてこれを鉛直に設
け、それぞれ投入電力を制御できるようにしてある。ま
た、予めガラス母材1の形状を測定し、図2(a)に示
すように、延伸が定常部のときは、全ヒータの電力量を
一定にするが、図2(b)に示すように、延伸が終端の
テーパ部にさしかかるとき、またはその少し前からは、
上段のヒータから順番に電力量を下げて、加熱量を減ら
すことによりテーパ部の温度を下げる。
の外径を、以下のように制御することができる。図2
は、本発明に用いられるガラス母材の延伸装置の電気炉
付近の縦断面図の一例を示したもので、電気炉2のヒー
タ3を複数段(図2では3段)にしてこれを鉛直に設
け、それぞれ投入電力を制御できるようにしてある。ま
た、予めガラス母材1の形状を測定し、図2(a)に示
すように、延伸が定常部のときは、全ヒータの電力量を
一定にするが、図2(b)に示すように、延伸が終端の
テーパ部にさしかかるとき、またはその少し前からは、
上段のヒータから順番に電力量を下げて、加熱量を減ら
すことによりテーパ部の温度を下げる。
【0008】さらに、終端にさしかかったとき、図3に
示すように、冷却ガス口6より、冷却ガスを送入して、
電気炉2の上部を強制的に冷却する。これは電気炉の投
入電力をゼロにしても熱容量のため実質的に温度低下す
るまでのタイムラグが生じるのを防ぐ効果がある。冷却
ガスとしては窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等
が例示される。
示すように、冷却ガス口6より、冷却ガスを送入して、
電気炉2の上部を強制的に冷却する。これは電気炉の投
入電力をゼロにしても熱容量のため実質的に温度低下す
るまでのタイムラグが生じるのを防ぐ効果がある。冷却
ガスとしては窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等
が例示される。
【0009】また、予め用意した冷却機構に冷却媒体を
流して強制冷却してもよい。例えば、管内に多量のガス
や、霧滴を含むガスを流せばよい。
流して強制冷却してもよい。例えば、管内に多量のガス
や、霧滴を含むガスを流せばよい。
【0010】テーパ部に熱の流入を防ぐ別の方法とし
て、図4に示すように、熱伝導度が石英ガラスと等しい
かまたは小さい物質からなる断熱材7で、テーパ部を覆
うことにより、伝熱を防ぎ、テーパ部の温度上昇を抑え
ることができる。この場合は断熱材の熱伝導度が石英ガ
ラスより大きくてもそれなりに効果がある。断熱材とし
ては、アルミナ、カーボン等が例示される。また、この
断熱材として、SUS 、Ti等の金属を用い内部に水等の冷
媒を流し強制的に除熱することにより、より効果的にテ
ーパ部の温度上昇が抑止できる。前記で延伸されたロッ
ドは次工程で切断され、両端がテーパ状の製品ロッドが
作製される。本発明の延伸ロッドは、以上の延伸方法に
より作製されたものである。
て、図4に示すように、熱伝導度が石英ガラスと等しい
かまたは小さい物質からなる断熱材7で、テーパ部を覆
うことにより、伝熱を防ぎ、テーパ部の温度上昇を抑え
ることができる。この場合は断熱材の熱伝導度が石英ガ
ラスより大きくてもそれなりに効果がある。断熱材とし
ては、アルミナ、カーボン等が例示される。また、この
断熱材として、SUS 、Ti等の金属を用い内部に水等の冷
媒を流し強制的に除熱することにより、より効果的にテ
ーパ部の温度上昇が抑止できる。前記で延伸されたロッ
ドは次工程で切断され、両端がテーパ状の製品ロッドが
作製される。本発明の延伸ロッドは、以上の延伸方法に
より作製されたものである。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例を挙げる。 (実施例1)図1に示す延伸装置を用いて、外径150 m
m、定常部の長さ400 mmの石英ガラス母材を供給速度V1
=30mm/分で電気炉2に供給し、引き取り速度V2=270
mm/分で引き取り、外径50mmのロッドに延伸した。次工
程では、口径40mmの酸水素バーナ2本にそれぞれ酸素ガ
ス200 リットル/分と水素ガス400 リットル/分を供給
して、このバーナを引き取り速度V2と同じ速度の270 mm
/分で移動させ、延伸ロッドの切断予定の場所を加熱
し、4分間加熱後、延伸装置により150kgfの力で100 mm
延伸するとともに、徐々にバーナに供給するガス量を減
らし、細径部分を5mmφに延伸した。次にガス線速を90
mm/分に速めて、15秒間加熱することにより、細径部分
を昇華乃至吹き飛ばして切り離して、末端がテーパ状の
製品ロッド21を得た。次いでバーナを元の所定の位置に
移動させ、得られた製品ロッドを台(図示せず)の上に
移し、これを繰り返すことにより、末端がテーパ状の、
外径50mmの、所定の長さの製品ロッドを連続して作製す
ることができた。
m、定常部の長さ400 mmの石英ガラス母材を供給速度V1
=30mm/分で電気炉2に供給し、引き取り速度V2=270
mm/分で引き取り、外径50mmのロッドに延伸した。次工
程では、口径40mmの酸水素バーナ2本にそれぞれ酸素ガ
ス200 リットル/分と水素ガス400 リットル/分を供給
して、このバーナを引き取り速度V2と同じ速度の270 mm
/分で移動させ、延伸ロッドの切断予定の場所を加熱
し、4分間加熱後、延伸装置により150kgfの力で100 mm
延伸するとともに、徐々にバーナに供給するガス量を減
らし、細径部分を5mmφに延伸した。次にガス線速を90
mm/分に速めて、15秒間加熱することにより、細径部分
を昇華乃至吹き飛ばして切り離して、末端がテーパ状の
製品ロッド21を得た。次いでバーナを元の所定の位置に
移動させ、得られた製品ロッドを台(図示せず)の上に
移し、これを繰り返すことにより、末端がテーパ状の、
外径50mmの、所定の長さの製品ロッドを連続して作製す
ることができた。
【0012】(実施例2)実施例1において、火炎によ
り細径部分を昇華乃至吹き飛ばす方法の代わりに、重さ
が1kgの先端が尖ったハンマーでたたいて細径部分を破
壊する方法により切り離して、末端がテーパ状の、外径
50mmの、所定の長さの製品ロッドを連続して作製するこ
とができた。
り細径部分を昇華乃至吹き飛ばす方法の代わりに、重さ
が1kgの先端が尖ったハンマーでたたいて細径部分を破
壊する方法により切り離して、末端がテーパ状の、外径
50mmの、所定の長さの製品ロッドを連続して作製するこ
とができた。
【0013】(実施例3)外径150 mm、定常部の長さ 4
00mmで、30mmまで径が細くなるテーパ部を持つ石英ガラ
ス母材を、送り速度30mm/分、引き取り速度 270mm/分
で外径50mmのロッドに延伸する場合、図3に示す延伸装
置で、内径 200mm、高さ 100mmの管状ヒータを2段上下
に配置した装置を用い、テーパ部が電気炉にさしかかる
3分前から徐々に上部のヒータの投入電力を減少しなが
ら延伸したところ、外径50mmのロッドの径変動が3mmま
で減少した。さらに炉上部に設けられた冷却ガス口6よ
り、30m3/分で常温の窒素ガスを導入しながら、延伸し
たところ、径変動は1mmまで減少した。次いでこのロッ
ドを次工程に送り、図1(a)〜(c)で示すように、
末端がテーパ状の所定の長さの製品ロッドに切断した。
00mmで、30mmまで径が細くなるテーパ部を持つ石英ガラ
ス母材を、送り速度30mm/分、引き取り速度 270mm/分
で外径50mmのロッドに延伸する場合、図3に示す延伸装
置で、内径 200mm、高さ 100mmの管状ヒータを2段上下
に配置した装置を用い、テーパ部が電気炉にさしかかる
3分前から徐々に上部のヒータの投入電力を減少しなが
ら延伸したところ、外径50mmのロッドの径変動が3mmま
で減少した。さらに炉上部に設けられた冷却ガス口6よ
り、30m3/分で常温の窒素ガスを導入しながら、延伸し
たところ、径変動は1mmまで減少した。次いでこのロッ
ドを次工程に送り、図1(a)〜(c)で示すように、
末端がテーパ状の所定の長さの製品ロッドに切断した。
【0014】(実施例4)実施例3において、図4に示
すようにテーパ部9にフエルト状のカーボン製の断熱材
7をかぶせて延伸したところ、外径50mmのロッドの径変
動は2mmまで減少できた。また、チタンの断熱材の中に
ガスの流路を設けた覆いをかぶせ、これに冷媒として水
100 リットル/分で流して、除熱して延伸したところ、
ロッドの径変動は0.5 mmまで減少した。このロッドを実
施例3と同様に切断して両端がテーパ状の所定の長さの
製品ロッドを得た。
すようにテーパ部9にフエルト状のカーボン製の断熱材
7をかぶせて延伸したところ、外径50mmのロッドの径変
動は2mmまで減少できた。また、チタンの断熱材の中に
ガスの流路を設けた覆いをかぶせ、これに冷媒として水
100 リットル/分で流して、除熱して延伸したところ、
ロッドの径変動は0.5 mmまで減少した。このロッドを実
施例3と同様に切断して両端がテーパ状の所定の長さの
製品ロッドを得た。
【0015】(比較例)外径150 mm、定常部の長さ400
mmで、30mmまで径が細くなるテーパ部を持つ石英ガラス
母材を、送り速度30mm/分、引き取り速度270 mm/分で
外径50mmのロッドを延伸する場合に、図7に示す従来
の、内径200 mm、高さ200 mmの管状ヒータ1個を用いた
電気炉12で行ったところ、外径50mmのロッドの径変動は
5mmであり、特にロッドの末端部分での径変動が大きか
った。次いでこのロッドを次工程に送り、所定の長さに
切断するためにロッドの表面に傷を付け、物理的に衝撃
を加えて割ったところ、製品ロッドの切り口は円柱状で
あった。
mmで、30mmまで径が細くなるテーパ部を持つ石英ガラス
母材を、送り速度30mm/分、引き取り速度270 mm/分で
外径50mmのロッドを延伸する場合に、図7に示す従来
の、内径200 mm、高さ200 mmの管状ヒータ1個を用いた
電気炉12で行ったところ、外径50mmのロッドの径変動は
5mmであり、特にロッドの末端部分での径変動が大きか
った。次いでこのロッドを次工程に送り、所定の長さに
切断するためにロッドの表面に傷を付け、物理的に衝撃
を加えて割ったところ、製品ロッドの切り口は円柱状で
あった。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、両端がテーパ状のロッ
ドを連続的に得ることができるので、工程が短縮され、
省力化され、バッチで行う時のような損失がないので、
低コスト化が図れる。また、ガラス母材のテーパ部を延
伸する際に延伸ロッドが太くなることがなくなり、延伸
ロッドの径制御性が向上する。
ドを連続的に得ることができるので、工程が短縮され、
省力化され、バッチで行う時のような損失がないので、
低コスト化が図れる。また、ガラス母材のテーパ部を延
伸する際に延伸ロッドが太くなることがなくなり、延伸
ロッドの径制御性が向上する。
【図1】本発明に用いられるガラス母材の延伸装置の縦
断面図で、(a)は切断部分の加熱を、(b)は切断部
分の延伸を、(c)は切断を示したものである。
断面図で、(a)は切断部分の加熱を、(b)は切断部
分の延伸を、(c)は切断を示したものである。
【図2】本発明に用いられるガラス母材の延伸装置の一
例の縦断面図で、(a)は定常部の、(b)はテーパ部
の延伸の状態を示す図である。
例の縦断面図で、(a)は定常部の、(b)はテーパ部
の延伸の状態を示す図である。
【図3】本発明に用いられるガラス母材の別の延伸装置
の縦断面図である。
の縦断面図である。
【図4】本発明に用いられるガラス母材の更に別の延伸
装置の縦断面図である。
装置の縦断面図である。
【図5】ガラス母材を示した側面図である。
【図6】従来法のガラス母材の延伸装置の縦断面図であ
る。
る。
【図7】従来法のガラス母材の別の延伸装置の縦断面図
である。
である。
【図8】従来法による延伸ロッドの外径変化の一例を示
したグラフである。
したグラフである。
1、11…ガラス母材 2、12…電気
炉 3、13…ヒータ 4、14…引き
取り装置 5、15…ダミー棒 6………冷却
ガス口 7………断熱材 8………定常
部 9………テーパ部 10………終端
部 16、26…延伸ロッド 17、27…供給
装置 18………切断予定の場所 19………バー
ナ 20………延伸装置 21、31…製品
ロッド 22………細径部分 32………切断
装置 V1………供給装置の移動速度 V2………引き
取り装置の移動速度 V3………延伸装置の移動速度
炉 3、13…ヒータ 4、14…引き
取り装置 5、15…ダミー棒 6………冷却
ガス口 7………断熱材 8………定常
部 9………テーパ部 10………終端
部 16、26…延伸ロッド 17、27…供給
装置 18………切断予定の場所 19………バー
ナ 20………延伸装置 21、31…製品
ロッド 22………細径部分 32………切断
装置 V1………供給装置の移動速度 V2………引き
取り装置の移動速度 V3………延伸装置の移動速度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平沢 秀夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 (72)発明者 剱持 惣一郎 東京都千代田区大手町二丁目6番1号 信 越化学工業株式会社本社内 (72)発明者 鈴木 晃彦 東京都千代田区大手町二丁目6番1号 信 越化学工業株式会社本社内
Claims (12)
- 【請求項1】 ガラス母材より延伸ロッドを連続的に製
造する際、延伸されたロッドを次工程に連続的に供給
し、該ロッドの所定の場所を、該ロッドが供給される速
度と同じ速度で移動するバーナの火炎により加熱し軟化
させ、軟化部分の両端を把持し、両端の相対的な速度を
変化させて軟化部分を延伸、細径化し、細径部分を切り
離す工程を繰り返すことを特徴とするガラス母材の延伸
方法。 - 【請求項2】 ガラス母材終端のテーパ部の温度を定常
部に比べ低くして延伸する請求項1記載のガラス母材の
延伸方法。 - 【請求項3】 細径部分の切り離しが火炎により焼き切
る方法である請求項1または2記載のガラス母材の延伸
方法。 - 【請求項4】 細径部分の切り離しが物理的に破壊する
方法である請求項1または2記載のガラス母材の延伸方
法。 - 【請求項5】 電気炉のヒータを複数段にし、これにテ
ーパ部がさしかかったとき上段のヒータから順番に電力
量を下げる請求項2記載のガラス母材の延伸方法。 - 【請求項6】 電気炉の上部を強制冷却する請求項5記
載のガラス母材の延伸方法。 - 【請求項7】 多量のガスを導入して強制冷却する請求
項6記載のガラス母材の延伸方法。 - 【請求項8】 予め用意した冷却機構に冷却媒体を流し
て強制冷却する請求項6記載のガラス母材の延伸方法。 - 【請求項9】 ガラス母材のテーパ部を断熱材で覆う請
求項2記載のガラス母材の延伸方法。 - 【請求項10】 前記断熱材を除熱する請求項9記載の
ガラス母材の延伸方法。 - 【請求項11】 ガラス母材より延伸ロッドを連続的に
製造する延伸装置であって、延伸されたロッドを次工程
に連続的に供給する手段、該ロッドの所定の場所を、該
ロッドが供給される速度と同じ速度で移動する加熱手
段、加熱軟化部分の両端を把持する手段および延伸細径
化された部分を切り離す手段を備えたことを特徴とする
ガラス母材の延伸装置。 - 【請求項12】 請求項1〜10のいずれか記載の延伸
方法により作製されたことを特徴とする延伸ロッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8091998A JP2960710B2 (ja) | 1997-06-19 | 1998-03-27 | ガラス母材の延伸方法、延伸装置および延伸ロッド |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16215297 | 1997-06-19 | ||
JP9-162152 | 1997-06-19 | ||
JP8091998A JP2960710B2 (ja) | 1997-06-19 | 1998-03-27 | ガラス母材の延伸方法、延伸装置および延伸ロッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1171126A true JPH1171126A (ja) | 1999-03-16 |
JP2960710B2 JP2960710B2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=26421882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8091998A Expired - Fee Related JP2960710B2 (ja) | 1997-06-19 | 1998-03-27 | ガラス母材の延伸方法、延伸装置および延伸ロッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2960710B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005119933A (ja) * | 2003-10-20 | 2005-05-12 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光ファイバの製造方法及びそれに用いるガラス母材の延伸装置 |
JP2021178750A (ja) * | 2020-05-13 | 2021-11-18 | 信越化学工業株式会社 | ガラス母材の絞り加工方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110217975B (zh) * | 2019-06-28 | 2021-11-09 | 成都光明光电股份有限公司 | 光学玻璃棒料的拉制方法及装置 |
-
1998
- 1998-03-27 JP JP8091998A patent/JP2960710B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005119933A (ja) * | 2003-10-20 | 2005-05-12 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光ファイバの製造方法及びそれに用いるガラス母材の延伸装置 |
JP2021178750A (ja) * | 2020-05-13 | 2021-11-18 | 信越化学工業株式会社 | ガラス母材の絞り加工方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2960710B2 (ja) | 1999-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
GB2173186A (en) | Laser beam glass cutting | |
JPS5997537A (ja) | 長尺体の連続製造方法および装置 | |
WO2006039986A1 (en) | Method for producing tubes of quartz glass | |
JP7277530B2 (ja) | 大型溶融石英インゴットのオンラインアニーリング | |
US11485666B2 (en) | Continuous production of hollow ingots | |
JP2960710B2 (ja) | ガラス母材の延伸方法、延伸装置および延伸ロッド | |
EP2351714B1 (en) | Method for manufacturing optical fiber preform | |
EP0432791B1 (en) | Method for heating glass body | |
CN114804612A (zh) | 玻璃母材的延伸方法及延伸装置 | |
US5922098A (en) | Cleaning a glass preform with a high temperature inert gas during the drawing of an optical fiber | |
JP4700893B2 (ja) | 光ファイバプリフォーム線引端の形状変更方法および装置 | |
JP3375547B2 (ja) | 光ファイバプリフォームの製造方法及び製造装置 | |
JP2003212576A (ja) | ガラス母材の延伸方法 | |
JPH1087338A (ja) | 延伸方法 | |
JP2003081657A (ja) | 光ファイバ母材の多孔質スート体のガラス化方法およびガラス化装置 | |
KR20020081325A (ko) | 광섬유 제조를 위한 막대모양 모재와 이의 제조방법 | |
JPH05221681A (ja) | 光ファイバーの製造方法 | |
JP7042229B2 (ja) | 光ファイバ用ガラス母材の延伸方法 | |
JP3912528B2 (ja) | ガラス管の製造方法および製造装置 | |
JP2003206147A (ja) | ガラス母材の延伸方法 | |
JPH1111972A (ja) | 光ファイバプリフォームの溶断方法及びその溶断装置 | |
JP3066962B2 (ja) | ガラス母材の延伸方法及び延伸装置 | |
JP2004175647A (ja) | 光ファイバ母材の製造方法 | |
JP2003146686A (ja) | 光ファイバ母材の製造方法および装置 | |
RU2005696C1 (ru) | Способ получения заготовок кварцевого стекла |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990716 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |