JPH116982A

JPH116982A - ３次元液晶ディスプレイ装置、それ用の照明システムおよび照明方法

Info

Publication number: JPH116982A
Application number: JP9161230A
Authority: JP
Inventors: Noboru Kofuji; 登小冨士
Original assignee: NEC Corp
Current assignee: NEC Corp
Priority date: 1997-06-18
Filing date: 1997-06-18
Publication date: 1999-01-12
Anticipated expiration: 2017-06-18
Also published as: JP2885284B2

Abstract

(57)【要約】【課題】３次元液晶ディスプレイ装置の明るさを細か
く調整する。【解決手段】発光体２２をディプレイ解像度分敷き詰
めた発光体ボード２１を、正面以外の全面に内向きに設
置し、各発光体２２毎に違う明るさを表現する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、３次元液晶ディス
プレイ装置に関し、特に、それに使用される外部照明装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の３次元液晶ディスプレイ装置
は、例えば、特開平８−２８００４４号公報（以下、先
行技術１と呼ぶ。）に開示されている。この先行技術１
は安全で容易かつ確実に３次元画像を映し出すことがで
きる実用的な「立体表示装置」を提供している。すなわ
ち、先行技術１において、立体表示装置のテレビモニタ
ー型のキャビネットの中には、透明でブロック状の３次
元ディスプレイ本体を内蔵してある。この３次元ディス
プレイ本体は、３次元画像に表示しようとする被表示物
を端から順に切った各断面画像をそれぞれ２次元画像２
Ｄで表示する高分子分散液晶板としてのポリマーネマテ
ィック液晶板を複数枚垂直に重ね合わせて積層すること
により構成する。この各液晶板は、通常その表面が光を
散乱して白濁のくもりガラス状になると共に、各液晶板
内のドットマトリックス状に配置された電極に交流電圧
を印加すると、透明が素通しガラス状になる。これよ
り、各液晶板に２次元画像２Ｄをそれぞれ表示して３次
元ディスプレイに立体像を表示する。

【０００３】ところで、周知のように、液晶はそれ自体
発光しないので、外部から照明を当てる必要がある。こ
の照明は、２次元液晶ディスプレイにおいては周知の如
く「バックライト」と呼ばれている。

【０００４】上記先行技術１に開示された３次元液晶デ
ィスプレイ装置では、照明システムとして、３次元ディ
スプレイ本体で表示したオブジェクトに対し、蛍光灯１
本で照明を当てるという非常に簡便な方法を採用してい
る。

【０００５】図２を参照して、従来の照明システムを備
えた従来の３次元液晶ディスプレイ装置について説明す
る。図２において、（Ａ）は正面図、（Ｂ）は斜視図で
ある。図示の例は、３次元画像として球を表示してい
る。

【０００６】３次元液晶ディスプレイ装置は、直方体形
状の３次元液晶ディスプレイ本体１０と、この３次元液
晶ディスプレイ本体１０に対して外部から照明を当てる
照明システム２０′とを有する。この照明システム２
０′は、３次元液晶ディスプレイ本体１０の上部に配置
された１本の蛍光灯２１′と、この蛍光灯２１′からの
光を反射するための反射板２２′とにより構成されてい
る。

【０００７】蛍光灯２１′からの光は、反射板２２′に
より反射されて、３次元液晶ディスプレイ本体１０を構
成する液晶板（図示せず）の面に対して平行に照射され
る。

【０００８】この従来の照明方法は、表示したオブジェ
クトを液晶で表示した為に暗くて見えないという欠点を
補う程度のものである。したがって、立体感は得られる
ものの、オブジェクトに対する仮想空間での光の当たり
方の表現という意味では、全く対処していない。その
為、リアリティのある映像表現とは決していえないもの
である。

【０００９】なお、本発明に関連する他の先行技術も知
られている。例えば、特開昭６３−６５７９５号公報
（以下、先行技術２と呼ぶ）には、被撮像物を立体的な
画像として表示することのできる板状ディスプレイパネ
ルを用いた「三次元画像デレビ」が開示されている。こ
の先行技術２では、板状ディスプレイパネルを奥行き方
向に沿って複数枚垂直に積層している。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の３次元
液晶ディスプレイ装置における照明システムには次に述
べるような欠点がある。すなわち、照明システムとして
は、表示された映像が見えれば良いといった程度の必要
最低限の機能を満たしているだけであり、３次元映像と
してリアリティが損なわれている。その理由は、液晶板
を積層して３次元映像を表現するということにとらわれ
ていて、光の当て方という映像技術において重要な要素
をおろそかにしてしまった為である。

【００１１】なお、先行技術２は照明システムに関して
何等開示していない。

【００１２】したがって、本発明の目的は、３次元液晶
ディスプレイ装置における外部照明装置に対して大幅な
改良を加える事により、表示した３次元映像を見る看者
に対してかつてない程の高度なバーチャルリアリティを
体感させることにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、直方体
形状の３次元液晶ディスプレイ本体と、該３次元液晶デ
ィスプレイ本体に対して外部から照明を当てる照明シス
テムとを有する３次元液晶ディスプレイ装置において、
前記照明システムは、前記３次元液晶ディスプレイ本体
を見る方向を正面とした場合に、前記３次元液晶ディス
プレイ本体の前記正面を除く少なくとも２面に設置され
た発光体ボードであることを特徴とする３次元液晶ディ
スプレイ装置が得られる。

【００１４】上記発光体ボードを前記正面以外の上面、
下面、右側面、左側面、および裏面の計５面に設置する
ことが好ましい。また、発光体ボードは、各平面の解像
度（液晶のドット）の数の発光体を敷き詰めたものが望
ましい。これによって、各発光体毎にそこから照射する
光の強さを各ドット毎に可変にすることが可能となる。
この事により、仮想光源からの仮想オブジェクトへの光
の当たり方を表現する。

【００１５】

【作用】３次元液晶ディスプレイ装置の外部照明装置の
個数を著しく増やし、かつ設置位置も増し、その個々を
オン、オフの２段階ではなく、アナログ的に可変する。
この事により、映像信号を出力する装置から光源の位置
方向及び強さの信号も受取り、光の当たり方を表現させ
る。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。

【００１７】図１を参照して、本発明の一実施の形態に
係る照明システムを備えた３次元液晶ディスプレイ装置
について説明する。図１において、（Ａ）は正面図、
（Ｂ）は透視斜視図、（Ｃ）は発光体ボードの部分拡大
図である。図示の例は、３次元画像として球を表示し、
右奥からライトアップした例である。

【００１８】図示の３次元液晶ディスプレイ装置は、直
方体形状の３次元液晶ディスプレイ本体１０と、この３
次元液晶ディスプレイ本体１０に対して外部から照明を
当てる、本発明に係る照明システム２０とを備えてい
る。３次元液晶ディスプレイ本体１０は液晶板（図示せ
ず）を積層したものであり、その具体的構成は前述した
先行技術に開示されているものと同様なので、ここでは
その詳細な説明を省略する。

【００１９】照明システム２０は、３次元液晶ディスプ
レイ本体１０を見る方向を正面とした場合に、３次元液
晶ディスプレイ本体１０の正面を除く少なくとも２面に
設置された発光体ボード２１から成る。

【００２０】図示の照明システム２０では、発光体ボー
ド２１は正面となる方向以外の５つの面、すなわち、上
面、下面、右側面、左側面、および裏面に設置されてい
る。各発光体ボード２１には、各面の解像度と同数程度
の発光体２２が内向きに敷き詰められている。ここで、
「解像度」とは、３次元液晶ディスプレイ本体１０を構
成する液晶のドット（画素）数に相当するものである。
各発光体毎に照射する光の強さを可変にする。これによ
り、明るい点を表現したいドットに対応する発光体２２
はそれ自体の光量を調整し、ドットからの要求に応じた
光を送ることができる。

【００２１】このように、図示の照明システム２０は、
（５方向×平面解像度）分という膨大な数の光源（発光
体）２２を使用し、さらに各光源２２の光の強さも可変
する為、上からの照明以外の光の表現も可能である。
尚、発光体２２としては、例えば、発光ダイオードを使
用できる。

【００２２】したがって、３次元液晶ディスプレイ本体
１０の内部において、部分的に光の強弱を自在に調整で
きる為、色の濃い部分には光を強く、淡い部分には弱く
あてる等して、コントラストの調整もできる。この事に
より月に満ち欠け等の表現において、今までのものと比
較にならない程、リアルな立体を再現する事が可能とな
る。

【００２３】発光体ボード２１上の個々の発光体２２の
光の強さを変えるタイミングは、３次元液晶ディスプレ
イ装置の垂直同期割り込みに依存する。また、発光体２
２の光の強さは多段階にアナログ的に調整でき、最低２
５６段階とする。

【００２４】上述したように、汎用的発明である３次元
液晶ディスプレイシステムに追従する本発明は、３次元
液晶ディスプレイ装置を利用するほとんどの場合で、よ
りリアルな表現力に富んだ映像を提供できる。

【００２５】本発明は上述した実施の形態に限定せず、
本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更・変形が
可能である。例えば、上記実施の形態では、正面を除く
５面に発光体ボードを設置しているが、発光体ボードを
正面を除く２面に設置しても良い。例えば、発光体ボー
ドを、上面、下面、右側面、および左側面の計４面、上
面、右側面、左側面、および裏面の計４面、上面、右側
面、および左側面の計３面、上面および下面の計２面、
右側面および左側面の計２面、上面および裏面の計２面
に設置しても良く、それ以外の組み合わせを使用しても
良い。また、発光体ボードも上述した実施の形態のもの
に限定せず、光を各ドットに個別に送ることができるも
のであれば何でも構わない。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は立体の形
状のみではなく、光の当たり方まで表現できてしまう
為、形状のみの場合と比べると、比較にならない程のリ
アリティを見る看者に与えることができる。その理由
は、発光体ボード上に多数搭載された発光体の個々の明
るさを可変にしたため、仮想光源から仮想オブジェクト
への光の当たり方を表現できる為である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態に係る照明システムを備
えた３次元液晶ディスプレイ装置を示す図で、（Ａ）は
正面図、（Ｂ）は透視斜視図、（Ｃ）は発光体ボードの
部分拡大図である。

【図２】従来の照明システムを備えた３次元液晶ディス
プレイ装置を示す図で、（Ａ）は正面図、（Ｂ）は透視
斜視図である。

【符号の説明】

１０３次元液晶ディスプレイ本体２０照明システム２１発光体ボード２２発光体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】直方体形状の３次元液晶ディスプレイ本
体と、該３次元液晶ディスプレイ本体に対して外部から
照明を当てる照明システムとを有する３次元液晶ディス
プレイ装置において、前記照明システムは、前記３次元液晶ディスプレイ本体
を見る方向を正面とした場合に、前記３次元液晶ディス
プレイ本体の前記正面を除く少なくとも２面に設置され
た発光体ボードであることを特徴とする３次元液晶ディ
スプレイ装置。
【請求項２】前記発光体ボードが前記正面以外の上
面、下面、右側面、左側面、および裏面の計５面に設置
されている、請求項１に記載の３次元液晶ディスプレイ
装置。
【請求項３】前記発光体ボードが上面、下面、右側
面、および左側面の計４面に設置されている、請求項１
に記載の３次元液晶ディスプレイ装置。
【請求項４】前記発光体ボードが上面、右側面、左側
面、および裏面の計４面に設置されている、請求項１に
記載の３次元液晶ディスプレイ装置。
【請求項５】前記発光体ボードが上面、右側面、およ
び左側面の計３面に設置されている、請求項１に記載の
３次元液晶ディスプレイ装置。
【請求項６】前記発光体ボードが上面および下面の計
２面に設置されている、請求項１に記載の３次元液晶デ
ィスプレイ装置。
【請求項７】前記発光体ボードが右側面および左側面
の計２面に設置されている、請求項１に記載の３次元液
晶ディスプレイ装置。
【請求項８】前記発光体ボードが上面および裏面の計
２面に設置されている、請求項１に記載の３次元液晶デ
ィスプレイ装置。
【請求項９】前記発光体ボードの各々は、前記３次元
液晶ディスプレイ本体と対向する内面に敷き詰られた複
数個の発光体を有する、請求項１に記載の３次元液晶デ
ィスプレイ装置。
【請求項１０】前記発光体が発光ダイオードである、
請求項９に記載の３次元液晶ディスプレイ装置。
【請求項１１】前記各発光体ボードに敷き詰められた
前記複数個の発光体は、対向する３次元液晶ディスプレ
イ本体の面の液晶のドットと１対１に対応して配置され
ている、請求項９に記載の３次元液晶ディスプレイ装
置。
【請求項１２】直方体形状の３次元液晶ディスプレイ
本体に対して外部から照明を当てる照明システムに於い
て、前記３次元液晶ディスプレイ本体を見る方向を正面とし
た場合に、前記３次元液晶ディスプレイ本体の前記正面
を除く少なくとも２面に設置された発光体ボードである
ことを特徴とする３次元液晶ディスプレイ用照明システ
ム。
【請求項１３】前記発行体ボードの各々は、前記３次
元液晶ディスプレイ本体と対向する内面に敷き詰られた
複数個の発光体を有する、請求項１２に記載の３次元液
晶ディスプレイ用照明システム。
【請求項１４】前記発光体が発光ダイオードである、
請求項１３に記載の３次元液晶ディスプレイ用照明シス
テム。
【請求項１５】３次元液晶ディスプレイ装置における
外部からの照明を細かく制御し、リアリティを増すこと
を特徴とする３次元液晶ディスプレイ用照明方法。