JPH1162996A - 密封ころがり軸受 - Google Patents

密封ころがり軸受

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JPH1162996A
JPH1162996A JP23914197A JP23914197A JPH1162996A JP H1162996 A JPH1162996 A JP H1162996A JP 23914197 A JP23914197 A JP 23914197A JP 23914197 A JP23914197 A JP 23914197A JP H1162996 A JPH1162996 A JP H1162996A
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JP
Japan
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bearing
bearing space
pressure
rolling bearing
space
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JP23914197A
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Sadayuki Tanaka
貞幸 田中
Yukio Sato
幸夫 佐藤
Yoshihiko Shirosaki
喜彦 城崎
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/38Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers
    • F16C19/383Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone
    • F16C19/388Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with two or more rows of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone with four rows, i.e. four row tapered roller bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/726Sealings with means to vent the interior of the bearing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/7803Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members suited for particular types of rolling bearings
    • F16C33/7813Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members suited for particular types of rolling bearings for tapered roller bearings

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Abstract

(57)【要約】 【課題】密封ころがり軸受において、軸受空間に水分が
侵入して潤滑油が劣化することを防止する。 【解決手段】外輪11、12と内輪13との間の軸受空
間Sに多数のころ15を回動自在に配置する。回転数の
変化に伴う温度の昇降によって、軸受空間S内の気圧が
外部の気圧よりも低くなったときには、弁機構20によ
り、軸受区間S内と外部とが連通されるので、軸受空間
S内の気圧は、外部の気圧に近づけられ、水分を引込む
程の大きな負圧となることはない。したがって、軸受空
間S内の負圧に起因する水分の引込みによる潤滑油の劣
化を防止し、これにより、軸受性能の低下、早期損傷、
及び早期剥離等を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水等が外部から軸
受空間内に侵入することを防止するようにした密封ころ
がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】水等の流体がかかるおそれのある環境下
で使用される軸受、例えば、鉄鋼設備の圧延機のロール
ネック軸受としては、例えば、特公昭60−14933
号公報や特公昭61−12130号公報で提案されてい
るような、密封装置を備えた密封ころがり軸受が使用さ
れている。
【0003】図5に、密封ころがり軸受の一例として、
密封装置を備えた4列円錐ころがり軸受を示す。なお、
同図は、軸を含まない縦断面のうちの上半部を示すもの
である。
【0004】同図に示す密封装置を備えた4列円錐ころ
がり軸受(以下「密封ころがり軸受」という)は、外輪
1、1、2と内輪3、3との間の軸受空間Sに、4列の
保持器によって回動自在に支持された多数のころ5、5
…を配設して、外輪1、1、2に対する内輪3、3の回
転を可能にしている。さらに、外輪1、1の軸方向両端
部にシールホルダ6、6を配設して弾性体シール7、7
を保持し、この弾性体シール7、7のリップ7a、7a
を内輪3、3の軸方向両端部における外周面に当接させ
ている。これにより、軸受空間S内の潤滑を良好に行う
とともに、外部から軸受空間S内に水等の流体が浸入す
るのを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術の密封ころがり軸受では、温度変化が激しい環
境下においては、水等の浸入の防止が十分ではないとい
った問題があった。
【0006】例えば、鉄鋼設備の圧延機のロールネック
軸受として使用される場合、ロールの回転数が頻繁に変
化するため、すなわち、低回転から高回転に上げられ、
最高回転に達した後、低回転に減速されるといったよう
にロールの回転数の変化が激しいため、回転数の変化に
伴う密封ころがり軸受の温度変化が大きくなる。このた
め、軸受空間S内の空気の膨張、収縮が繰り返される。
【0007】ところで、軸受空間S内の空気が膨張した
場合には、弾性体シール7の構造上の理由で、この空気
はリップ部7aを介して容易に外部に排出されるもの
の、反対に、収縮した場合には、同じく弾性体シール7
の構造上の理由で、外部の空気はリップ7aを介して軸
受空間S内には簡単には入り込めない。したがって、こ
の場合には、軸受空間S内には大きな負圧が発生する。
【0008】この負圧値は、高温になっていた軸受空間
S内が低温になる程(温度差が大きい程)、したがっ
て、高回転していたロールの回転数が低くなる程(回転
差が大きい程)、大きく、また長い時間持続する。その
様子を図6(a)、(b)、(c)に示す。これらの図
は、この順に、時間(横軸)に対する、それぞれロール
の回転数、軸受温度(軸受空間S内の温度)、軸受内部
圧力(軸受空間S内の圧力)を示している。
【0009】ここで、上述のように、軸受空間S内に大
きな負圧が生じると、その負圧が大きい程、外部にある
水等の流体が弾性体シール7のリップ部7aを介して浸
入しやすくなることが確認されている。すなわち、図7
を見ると明らかなように、大気圧(0)に対して、負圧
が大きい程(同図の横軸の左方に向かう程)、密封軸受
内へ水分を引き込みやすくなり、水分混入量が増加する
ことになる。また、水分を引き込みやすいということ
は、シール性の低下をも意味する。そして、水分の引込
みとシール性の低下とにより、軸受空間S内の潤滑剤の
劣化が助長されて軸受性能が低下し、早期損傷や早期剥
離といった問題が生じた。
【0010】そこで、本発明は、軸受空間内の負圧に起
因する水分の引込みによる潤滑剤の劣化を防止し、これ
により、軸受性能の低下、早期損傷、及び早期剥離等を
防止するようにした密封ころがり軸受を提供することを
目的にするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1に係る本発明は、外輪と内輪との間に形
成された軸受空間にころを配置して前記外輪と前記内輪
とを相対回転させるとともに、前記軸受空間の軸方向両
端部にシールホルダに保持されたシール部材を配置する
ところにより前記軸受空間を密封してなる密封ころがり
軸受において、前記軸受空間内の気圧が、外部の気圧よ
りも低くなったときに、前記軸受空間内と外部とを連通
させて、前記軸受空間内の気圧を外部の気圧に近づける
ベント手段を有する、ことを特徴とする。
【0012】〔作用〕上述構成によると、軸受空間内の
気圧が外部の気圧よりも低くなったときには、ベント手
段により、軸受空間内と外部とを連通させるので、軸受
空間内の気圧は、外部の気圧に近づけられ、水分を引込
むことはない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0014】〈実施の形態1〉図1(a)に、本発明に
係る密封ころがり軸受の一例としての密封装置を備えた
4列円錐ころ軸受の縦断面図を示す。なお、同図は、軸
を含まない縦断面図のうちの下半部を示すものである。
また、同図においては左方を「軸端側」、右方を「バレ
ル端側」というものとする。これは、後述の図3におい
ても同様とする。
【0015】同図に示す、密封装置を備えた4列円錐こ
ろ軸受(以下「密封ころがり軸受」という)10は、外
輪11、11、12と、内輪13、13と、保持器1
4、14…によって回動自在に支持された多数のころ1
5、15…と、外輪12と外輪11との間に配設された
外輪間座16、16と、外輪11、11の端部に配置さ
れたシールホルダ17、17と、シールホルダ17、1
7によって支持されたオイルシール(シール部材)1
8、18とを備えている。
【0016】外輪全体は、軸方向(図1(a)の左右方
向をいう。以下同じ。)の両端部に配置された単列の外
輪11、11と、これらの間に配置され、単列外輪を2
個連結した形状の複列の外輪12とによって構成されて
いる。各外輪11、12の内周側にはテーパ面11a、
12aが形成されている。
【0017】内輪全体は、軸方向に並べた2個の複列内
輪13、13によって構成されている。内輪13、13
の外周側は、上述の外輪11、12のテーパ面11a、
12aに対応し、これらテーパ面11a、12aとの間
に軸受空間Sを構成している。内輪13、13の内周側
は、軸部材(不図示)の外周面に嵌合されている。内輪
13、13の軸方向の両端部は、外輪11、11のそれ
よりも長く延設されており、この延設部には、オイルシ
ール18、18のリップ18a、18aが接触するリッ
プ摺動面13a、13aが形成されている。
【0018】保持器14、14…は、図1(a)に示す
ものでは、環状に形成された4本のものが上述の軸受空
間Sに配設されており、各保持器14ごとに、周方向に
多数のころ15、15…を回動自在に支持している。
【0019】ころ15、15…は、上述の軸受空間Sに
配設されており、外輪11、12のテーパ面11a、1
2a及び内輪13、13の外周面に接触する。各ころ1
5は、軸部材の回転に伴って内輪13、13が回転する
と、所定の方向に回転し、これにより、外輪11、12
に対して内輪13、13が円滑に回転するようにしてい
る。
【0020】外輪間座16、16は、環状に形成された
部材であり、複列の外輪12と先端側の単列の外輪11
との間、及び複列の外輪12と基端側の単列の外輪11
との間に、それぞれ介装されている。
【0021】シールホルダ32、32は、2個の外輪1
1、11のうちの先端側の外輪11の先端部(図1
(a)の左方)と、基端側の外輪11の基端部(図1
(a)の右方)にそれぞれ配置されており、内周側にお
いてオイルシール18、18を保持している。
【0022】オイルシール18、18は、上述のシール
ホルダ17、17の内周側に保持されており、それぞれ
のリップ18a、18aを、前述の内輪13、13のリ
ップ摺動面13a、13aに当接させている。これによ
り、密封ころがり軸受10の軸受空間Sが密封されてい
る。
【0023】本発明の特徴であるベント手段は、図1
(a)のA部分の拡大図である図1(b)、さらに図1
(b)のB部分の拡大図である図1(c)に示すよう
に、オイルシール18の一部に設けた弁機構20によっ
て構成されている。シールホルダ17の内周部17a
に、軸方向に貫通する透孔17bを設け、オイルシール
18におけるこの透孔17bに重なる部分に弁機構20
を設けている。弁機構20は、肉圧をオイルシール18
の他の部分よりも薄くし、さらに、図1(c)の矢印X
視である図1(d)に示すように、十字状の切れ目2
1、21を入れることで軽快な移動を可能としている。
これにより、軸受空間S内と外部との圧力差がわずかな
場合でも、図1(c)の点線に示す内側に湾曲して、軸
受空間S内と外部とを連通させて、軸受空間S内の気圧
を外部のそれに近づけるようにしている。弁機構20の
配設位置としては、軸受空間S内を潤滑するための潤滑
油(グリース)によってその作動が妨げられないような
位置、例えば、上述の図1(b)に示す位置に配置する
のが好ましい。この弁機構20は、必要に応じて、1個
のオイルシール18に対して複数個設けてもよく、ま
た、図1(a)中の左右両側に配置されている2個のオ
イルシールの双方に設けるようにしてもよい。なお、弁
機構20は、図1(d)に示す十字の切れ目21、21
を入れるに代えて、図1(e)に示すように、軸受空間
S内と外部とを連通させる小孔22を設けるようにして
もよい。
【0024】次に、上述構成の密封ころがり軸受10の
動作、特に、弁機構20の動作について説明する。
【0025】軸部材(不図示)の回転に伴って内輪1
3、13が回転すると、この内輪13、13、外輪1
1、12、ころ15、15…は、相互の摩擦によって発
熱する。この発熱によって軸受空間S内の空気が昇温し
て膨張するため、軸受空間S内には正の圧力が発生す
る。そして、この軸受空間S内の空気は、オイルシール
18のリップ18aと内輪13のリップ摺動面13aと
の間を通過して大気中に排出される。
【0026】その後、軸部材の回転が遅くなって軸受空
間S内の温度が低下すると、軸受空間S内が負圧にな
る。このとき、オイルシール18の構造上の理由によ
り、外部の空気は軸受空間S内には入りにくい。したが
って温度が低下していくと、軸受空間S内の負圧が増加
して、外部との圧力差が徐々に大きくなる。
【0027】ここで、本発明においては、従来例とは異
なり、圧力差が生じると、弁機構20が作動して軸受空
間S内と外部と外部とが連通され、外部から軸受空間S
内に空気が流れ込み、これにより軸受空間S内の圧力が
外部のそれとほぼ同じになる。
【0028】上述のように、本発明に係る密封ころがり
軸受10においては、図2に示すように、軸部材の回転
の遅速に基づく温度変化によって、軸受空間S内の空気
が膨張・収縮のサイクルを繰り返した場合においても、
軸受空間S内の圧力は外部の圧力とほぼ同じに保たれる
ので、オイルシール18は本来のシール性能を十分に発
揮することができ、また、オイルシール18を介して外
部の水分が引込まれることもない。
【0029】このため、軸受空間S内の負圧に起因する
水分の引込みによる潤滑油の劣化を有効に防止すること
ができ、また、これにより、密封ころがり軸受10の軸
受性能の低下、早期損傷、及び早期剥離等を防止するこ
とができる。
【0030】〈実施の形態2〉図3に実施の形態2を示
す。本実施の形態2においては、密封ころがり軸受10
Aへ全体を、チョック30、リテーナ31、スリーブ3
2、33、チョックシール34、35、36、及び軸部
材Iによって囲繞して密閉し、全体としてころがり軸受
装置50を構成している。
【0031】同図に示す密封ころがり軸受10Aは、図
1に示す前述の実施の形態1の密封ころがり軸受10と
ほぼ同様の構成であるが、次の点で異なる。シールホル
ダ17、17を斜めに貫通する透孔17a、17aが穿
孔されている点、外輪12の軸方向中央部にこれを径方
向に貫通する透孔12aが穿孔されている点、外輪12
の両端部に配置される外輪間座16、16にこれを径方
向の貫通する透孔16a、16aが穿孔されている点、
そして、オイルシール18には弁機構20が設けられて
いない点である。他の点については、実施の形態1の密
封ころがり軸受10と同様であるためこれらの点につい
ては同様の符号を付して重複説明は省略するものとす
る。
【0032】チョック30は、その軸方向長さが外輪1
1、12、11を合わせた軸方向長さよりも長く形成さ
れており、これら外輪11、12、11が内周面に嵌合
される。チョック30には、これを径方向に貫通する透
孔30a、30b、30c、30d、30eが穿設され
ており、このうち前の4個の透孔30a〜30dは、こ
の順に、それぞれ上述の先端側の外輪間座16の透孔1
6a、外輪12の透孔12a、基端側の外輪間座16の
透孔16a、基端側のシールホルダ17の透孔17aに
連通されている。
【0033】チョック30の基端側には、その内周面と
軸部材(不図示)に嵌合されたスリーブ32の外周面と
の間にチョックシール34、35が装着されており、ま
た基端側を径方向に貫通してチョックシール34、35
の間に開口する透孔30eが穿設されている。
【0034】リテーナ31は、チョック30の基端側に
取り付けられている。リテーナ31は、これを径方向に
貫通して上述の先端側のシールホルダ17の透孔17a
に連通される透孔31aが穿設されており、リテーナ3
1の内周面と、軸部材(不図示)に嵌合されたスリーブ
33の外周面との間にはチョックシール36が装着され
ている。
【0035】上述のように、密封ころがり軸受10A
は、その内側を軸部材によって、また、その外側をチョ
ック30によって、さらに、その基端側をチョック30
の基端側及びスリーブ32及びチョックシール34、3
5によって、そして先端側をリテーナ31及びスリーブ
33及びチョックシール36によって、それぞれ囲繞さ
れており、密封ころがり軸受10A全体として密閉され
ている。
【0036】しかし、密封ころがり軸受10Aの軸受空
間Sは、上述の各透孔を介して外部に連通されている。
すなわち、先端側から順に、透孔17a、31aと、透
孔16a、30aと、透孔12a、30bと、透孔16
a、30cと、透孔17a、30dとを介して、軸受空
間Sと外部とが連通されている。そして、本実施の形態
2においては、これらの透孔のうち、先端側から順に、
透孔17a、16a、30b、16a、17aのそれぞ
れに、本発明の特徴である弁機構20が装着されてい
る。
【0037】これらの弁機構20としては、例えば、図
4(a)、(b)、(c)に示すような構成のものを使
用することができる。
【0038】図4(a)のものは、円筒状の支持部材2
3によって、十字状の切れ目24a、24aを有する弾
性膜24を保持したものである。
【0039】また、図4(b)のものは、円筒状の支持
部材25のストッパ25aに、圧縮ばね26で付勢した
弁27を押し付けたものであり、同図中の左方から右方
に流れようとする空気は、通気孔25b、25c、25
cを通することができるが、逆向きに流れようとする空
気はその27によりその通過が阻止される。この様な構
成を用いれば、より安定した圧力の保持が可能となる。
【0040】さらに、図4(c)のものは、円筒状の支
持部材28によって、フィルタ29を支持したものであ
る。
【0041】なお、上述の弁機構20の装着位置は、例
示であり、他の個所に装着してもよいのはもちろんであ
る。例えば、透孔16a、16aに装着するに代えて、
透孔30a、30cに装着してもよいし、また、透孔3
0aに装着するに代えて、透孔12aに装着してもよ
い。
【0042】本実施の形態2においては、密封ころがり
軸受10Aの軸受空間S内と外部とを連通する各透孔の
うちの上述の所定の透孔に、弁機構20が装着されてい
るので、実施の形態1と同様、軸受空間S内の圧力が低
下して負圧となった場合には、弁機構20を介して外部
の空気が導入されるので、軸受空間S内の圧力は外部の
圧力とほぼ同じに保持される。
【0043】なお、本実施の形態2のころがり軸受装置
50、すなわち本発明に係る密封ころがり軸受10Aが
組み込まれたころがり軸受装置50は、例えば、冷間、
熱間圧延機において好適に使用される。これら冷間、熱
間圧延機は、水蒸気や大量の圧延水の中で使用されるた
め、ころがり軸受装置50においては、潤滑空間S内の
潤滑油に劣化を防止すべく外部からの軸受空間S内への
水分の浸入を防止することが必要になる。この点につい
て、上述のチョックシール34、35、36や、弁機構
20が水分の浸入を有効に防止する。例えば、弁機構と
して図4(c)のものを用いるときには、適宜使用条件
にあわせた水分吸着剤から構成したフィルタ29自体に
よっても水分を除去することが可能である。したがっ
て、例えば、軸受空間S内と外部とを連通させる1本の
透孔に、図4(a)、(b)に示す弁機構(空気弁)2
0と、(c)に示す弁機構とを組み合わせて装着するこ
とにより、通気と除湿の双方を有効に作用させることが
可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
軸受空間内の気圧が外部の気圧よりも低くなったときに
は、ベント手段(弁機構)により、軸受区間内と外部と
を連通させるので、軸受空間内の気圧は、外部の気圧に
近づけられ、水分を引込む程の大きな負圧となることは
ない。したがって、軸受空間内の負圧に起因する水分の
引込みによる潤滑油の劣化を防止し、これにより、軸受
性能の低下、早期損傷、及び早期剥離等を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のころがり軸受装置の構成を示す
縦断面図。
【図2】(a)は実施の形態1における時間と軸受温度
との関係を示す図。(b)は実施の形態1における時間
と軸受内部(軸受空間内)圧力との関係を示す図。
【図3】実施の形態2のころがり軸受装置の構成を示す
縦断面図。
【図4】(a)、(b)、(c)は、それぞれ異なる弁
機構の構成を示す図。
【図5】従来のころがり軸受装置の構成を示す縦断面
図。
【図6】(a)は従来例における時間と回転数との関係
を示す図。(b)は従来例における時間と軸受温度との
関係を示す図。(c)は従来例における時間と軸受内部
(軸受空間内)圧力との関係を示す図。
【図7】大気圧(外部の圧力)を基準とした、軸受内部
の圧力と水分混入量との関係を示す図。
【符号の説明】
1 10、10A 密封ころがり軸受 11、12 外輪 13 内輪 14 保持器 15 ころ 17 シールホルダ 18 シール部材(オイルシール) 20 ベント手段(弁機構) 50 ころがり軸受装置 S 軸受空間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪と内輪との間に形成された軸受空間
    にころを配置して前記外輪と前記内輪とを相対回転させ
    るとともに、前記軸受空間の軸方向両端部にシールホル
    ダに保持されたシール部材を配置するころにより前記軸
    受空間を密封してなる密封ころがり軸受において、 前記軸受空間内の気圧が、外部の気圧よりも低くなった
    ときに、前記軸受区間内と外部とを連通させて、前記軸
    受空間内の気圧を外部の気圧に近づけるベント手段を有
    する、 ことを特徴とする密封ころがり軸受。
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