JPH1152410A - 反射型液晶パネルおよびそれを用いた電子機器 - Google Patents

反射型液晶パネルおよびそれを用いた電子機器

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JPH1152410A
JPH1152410A JP9204696A JP20469697A JPH1152410A JP H1152410 A JPH1152410 A JP H1152410A JP 9204696 A JP9204696 A JP 9204696A JP 20469697 A JP20469697 A JP 20469697A JP H1152410 A JPH1152410 A JP H1152410A
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JP
Japan
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liquid crystal
layer
polarized light
crystal cell
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JP9204696A
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Inventor
Chiyoaki Iijima
千代明 飯島
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画素として表示を意図する以外の部分に、液
晶セルを形成する一対の基板上の電極が対向する部分が
発生しても、不必要な表示が発生することのない反射型
液晶パネルを提供する。 【解決手段】 液晶セルの前面側に配置された偏光層1
2と、前記液晶セルの背面側に配置され第1の偏光面を
有する偏光を反射し前記第1の偏光面とほぼ直交する第
2の偏光面を有する偏光を透過する偏光分離層20と、
偏光分離層の背面側に配置される着色層フィルム28と
を含んで構成される反射型液晶パネル10である。この
反射型液晶パネル10の着色層フィルム28の一部に
は、複数の画素領域の少なくとも1つにおいて液晶セル
14中の液晶分子の配向状態に拘わらず非画素領域とほ
ぼ同様の色合いの表示を実現する、着色が施されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反射型液晶パネル
およびそれを用いた電子機器に関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】パネル
自体にスイッチング素子を用いない、単純マトリックス
駆動液晶パネルやスタティック駆動液晶パネルにおいて
は、一方の基板に形成された電極と他方の基板に形成さ
れた電極とが対向する部分が画素となり、それら電極の
間にしきい値以上の電圧を印加することによって、その
画素を表示する。したがって、画素として表示を意図す
る以外の部分であっても、一方の基板に形成された電極
と他方の基板に形成された電極とが対向する部分が、電
極の引き回しの都合等のために発生してしまうと、それ
ら電極の間にしきい値以上の電圧が印加されれば、その
部分も画素として表示されてしまうという問題点があっ
た。
【0003】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的は、画素として表示を意
図する以外の部分に、液晶セルを形成する一対の基板上
の電極が対向する部分が発生しても、不必要な表示が発
生することのない反射型液晶パネルおよびそれを用いた
電子機器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る反射型液晶パネルは、一対の基板の間に液晶を封入
して形成された液晶セルと、前記液晶セルの前面側に配
置された偏光層と、前記液晶セルの背面側に配置され、
第1の偏光面を有する偏光を反射し前記第1の偏光面と
ほぼ直交する第2の偏光面を有する偏光を透過する偏光
分離層と、前記偏光分離層の背面側に配置される着色層
と、を有する反射型液晶パネルであって、前記液晶セル
中の液晶分子の配向状態に拘わらずほぼ一定の定常色合
いとなる定常表示領域を有し、前記着色層は、前記定常
色合いの表示を実現する着色が、前記定常表示領域に対
応する領域に施されていることを特徴とする。
【0005】請求項1に記載の発明によれば、この反射
型液晶パネルに入射した自然光は、液晶セルの前面側に
配置された偏光層を透過して偏光となり、その偏光は液
晶セルを透過する際に液晶セルに印加された電圧に対応
して旋光されて偏光分離層に到達する。この偏光分離層
は、第1の偏光面を有する偏光を反射し、第1の偏光面
とほぼ直交する第2の偏光面を有する偏光を透過する性
質を持っている。そのため、入射した偏光は、液晶セル
の透過に伴う旋光の程度に応じて、この積層型偏光分離
層で反射され、あるいはこの偏光分離層を透過する。偏
光分離層を透過した偏光は、着色層によって反射されて
着色された偏光として上記と逆の経路を通り反射型液晶
パネルから出射される。このような反射型液晶パネルに
おいては、通常、入射光が偏光分離層を透過する領域を
画素として用い、入射光が偏光分離層によって反射され
る領域を背景として用いた表示が行われる。本発明の反
射型液晶パネルにおいては、液晶分子の配向状態に拘わ
らずほぼ一定の定常色合いの表示となる定常表示領域、
すなわち偏光分離層を透過する偏光が偏光分離層に入射
する場合と偏光分離層によって反射される偏光が偏光分
離層に入射される場合とでほぼ一定の定常色合いの表示
となる定常表示領域が、定常表示領域に対応する部分の
着色層に施された着色によって実現されている。したが
って、表示を意図する以外の部分において、液晶セル中
の液晶の配向状態が変動する場合でも、その部分が定常
表示領域内であれば不必要な表示が発生することのない
反射型液晶パネルとなる。
【0006】なお、本明細書においては、表示の色合い
とは、表示の色および明るさを意味する。したがって、
表示の色合いが同様であるとは、表示の色および明るさ
が同様であることを意味する。
【0007】請求項2に記載の発明に係る反射型液晶パ
ネルは、内面側にそれぞれ電極を設けた一対の基板の間
に液晶を封入して形成された液晶セルと、前記液晶セル
の前面側に配置された偏光層と、前記液晶セルの背面側
に配置され、第1の偏光面を有する偏光を反射し前記第
1の偏光面とほぼ直交する第2の偏光面を有する偏光を
透過する偏光分離層と、前記偏光分離層の背面側に配置
される着色層と、を、有する反射型液晶パネルであっ
て、前記電極が対向する領域に対応する複数の画素領域
と、前記電極が対向しない領域に対応する非画素領域と
から成る表示領域を有し、前記複数の画素領域の少なく
とも1つは、前記液晶セル中の液晶分子の配向状態に拘
わらず前記非画素領域とほぼ同様の定常色合いの表示と
なる定常表示領域であり、前記着色層は、前記定常色合
いの表示を実現する着色が前記定常表示領域に対応する
領域に施されていることを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の反射型液晶パネルと同様にして入射光が偏光分
離層を透過する領域を着色層によって着色された画素と
して用い、入射光が偏光分離層によって反射される領域
を背景として用いた表示が行われる反射型液晶パネルが
得られる。
【0009】特に、本発明の反射型液晶パネルにおいて
は、液晶分子の配向状態に拘わらず非画素領域とほぼ同
様な定常色合いの表示となる定常表示領域が、定常表示
領域に対応する部分の着色層に施された着色によって実
現されている。したがって、表示を意図する以外の部分
に、液晶セルを形成する一対の基板上の電極が対向する
部分すなわち画素が形成される場合でも、定常表示領域
内では、液晶セル中の液晶の配向状態の変動に拘わら
ず、不必要な表示が発生することのない反射型液晶パネ
ルとなる。
【0010】請求項3に記載の発明に係る反射型液晶パ
ネルは、請求項2において、前記定常表示領域は、前記
電極の少なくとも一方の引き回し部に対応する領域に形
成されることを特徴とする。
【0011】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
に記載の発明について上述した作用効果と同様な作用効
果が奏される。特に、定常表示領域が電極の引き回し部
すなわち画素の形成を意図しない領域に形成されるた
め、電極の引き回しに起因して不必要な画素が形成され
ても、不必要な表示がされない反射型液晶表示パネルと
なる。
【0012】請求項4に記載の発明に係る反射型液晶パ
ネルは、一対の基板の間に液晶を封入して形成された液
晶セルと、前記液晶セルの前面側に貼付された偏光層
と、前記液晶セルの背面側に配置され、第1の偏光面を
有する偏光を反射し前記第1の偏光面とほぼ直交する第
2の偏光面を有する偏光を透過する偏光分離層と、前記
偏光分離層の背面側に配置される着色層と、を有する反
射型液晶パネルであって、前記液晶セル中の液晶分子の
配向状態に拘わらずほぼ一定の定常色合いとなる定常表
示領域を有し、前記定常表示領域に対応する領域の前記
着色層に代えて反射層を配置したことを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
に記載の反射型液晶パネルと同様にして入射光が偏光分
離層を透過する領域を着色層によって着色された画素と
して用い、入射光が偏光分離層によって反射される領域
を背景として用いた表示が行われる反射型液晶パネルが
得られる。
【0014】特に、本発明の反射型液晶パネルにおいて
は、液晶分子の配向状態に拘わらずほぼ一定の定常色合
いの表示となる定常表示領域が、定常表示領域に対応す
る部分の着色層に代えて反射層を配置したことによって
実現されている。したがって、表示を意図する以外の部
分において、液晶セル中の液晶の配向状態が変動する場
合でも、定常表示領域内では不必要な表示が発生するこ
とのない反射型液晶パネルとなる。
【0015】請求項5に記載の発明に係る電子機器は、
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の液晶パネル
を含んで形成される液晶表示装置と、前記液晶表示装置
に電力を供給する電源回路と、を有することを特徴とす
る。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
ないし請求項4のいずれかの発明について上述した作用
効果を持つ液晶パネルを有する電子機器が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、図面を参照しながら、さらに具体的に説明す
る。
【0018】<第1実施形態>本実施形態の液晶パネル
10は、偏光分離層を用いた液晶パネル10である。ま
ず、このタイプの液晶パネルについて説明する。
【0019】図1は、本実施形態の液晶パネル10の原
理を説明するための模式的な断面図である。この図に示
すように、液晶パネル10は、偏光層12、液晶セル1
4、光散乱層18、偏光分離層20、着色層である着色
層フィルム28、および反射層32が、この順となるよ
うに積層されて形成されている。なお、この図において
は、各層の間に空間があるように描いてあるが、実際に
は各層間に空間は殆ど存在しない。
【0020】また、液晶セルは14は、この図には詳細
を描いていないが、2枚の基板の間に液晶が封入されて
形成されている。液晶セル14に用いられる液晶として
は、直線偏光を旋光させた状態と旋光させない状態とを
制御できるのであれば、TN型、STN型等の様々なタ
イプのものを用いることができる。
【0021】偏光分離層20は、国際公開公報(WO9
5/17692)に開示されたものと同様であり、図2
に模式的な斜視図として示すように、異なる2つの層、
すなわちA層23とB層24とが交互に、Z軸方向に多
くの層が積層された構造となっている。偏光分離層20
は、各層が1μmに満たない程度の厚さの多くの層が積
層されて形成され、全体としても数百μm程度の厚さの
薄い板状である。
【0022】この偏光分離層20においては、A層23
のX軸方向の屈折率をNax、Y軸方向の屈折率をNa
yとし、B層24のX軸方向の屈折率をNbx、Y軸方
向の屈折率をNbyとすると、それら屈折率の間には次
のような関係がある。
【0023】Nax ≠ Nay Nbx = Nby Nay = Nby このように形成された偏光分離層20は、Y軸方向の直
線偏光をそのまま透過させる。
【0024】さらに、本実施形態の偏光分離層20は、
互いに隣接する一対のA層23およびB層24におい
て、A層23の厚さTaとB層24の厚さTbとが、所
定の可視光の波長λに対して、次の関係となるように形
成されている。
【0025】 Ta・Nax + Tb・Nbx = λ/2 (1) このように、偏光分離層20を形成することによって、
Z軸方向から偏光分離層20に入射した波長λのX軸方
向の直線偏光は、X軸方向の直線偏光として反射され
る。
【0026】さらに、A層23とB層24の多数の対
は、可視領域内の様々な波長λの光に対して式(1)の
関係が満たされるように、様々な厚さの組み合わせとな
っている。これによって、偏光分離層20は、可視領域
の全波長にわたるX軸方向の直線偏光を、X軸方向の直
線偏光として反射することになる。
【0027】したがって、偏光分離層20は、全可視領
域において、X軸方向の直線偏光をX軸方向の直線偏光
として反射し、Y軸方向の直線偏光をY軸方向の直線偏
光として透過させる。
【0028】次に、このような偏光分離層20を用いた
液晶パネル10の作用を、液晶セル14によって偏光方
向が90°旋光される場合と、旋光されない場合に分け
て、図1とともに説明する。なお、液晶セル14にTN
液晶を用いた場合には、液晶を挟む電極間に所定の電圧
が印加された場合は直線偏光は旋光されず、電圧無印加
の場合は直線偏光の偏光方向が90°旋光される。
【0029】液晶セル14によって偏光方向が90°旋
光される場合は、液晶パネル10は、図1の右半分に光
の経路と偏光面の方向を模式的に示したように振る舞
う。なお、この図において光路に沿って描いた記号は、
アスタリスク状の記号が偏光面を持たない自然光を示
し、左右両方に向く矢印が紙面と平行な偏光方向の直線
偏光を示し、中心に点のある丸印が紙面と直角な偏光方
向の直線偏光を示す。
【0030】すなわち、液晶パネル10に入射する自然
光である入射光80は、偏光層12によって紙面と平行
な方向(Y軸方向)の直線偏光となり、液晶セル14に
よって偏光方向が90°旋光されて紙面に垂直な方向
(X軸方向)の直線偏光(第1の偏光面を有する偏光)
となり、X軸方向の直線偏光を反射する偏光分離層20
によって偏光方向を変えずに反射され、再び液晶セル1
4によって旋光されてY軸方向の直線偏光となり、偏光
層を透過して出射光82となる。
【0031】このように、液晶セル14によって偏光方
向が90°旋光されて第1の偏光面を有する偏光となる
場合は、偏光層12によって直線偏光とされた入射光
は、ほとんどが偏光分離層20によって反射されるた
め、明るい表示となる。なお、偏光分離層20と液晶セ
ル14との間には、光散乱層18が設けられているた
め、鏡面状ではなく、白色状の表示となる。
【0032】また、液晶セル14によって偏光方向が旋
光されない場合、液晶パネル10は、図1の左半分に光
の経路と偏光面の方向を模式的に示したように振る舞
う。
【0033】すなわち、液晶パネル10に入射する自然
光である入射光84は、偏光層12によってY軸方向の
直線偏光(第2の偏光面を有する偏光)となり、旋光さ
れることなく液晶セル14を透過し、Y軸方向の直線偏
光を透過する偏光分離層20を透過し、着色層28で反
射された光と着色層28を透過し反射層32で反射され
再び着色層28を透過した光とは、共に着色層の色を持
つY軸偏光であり、偏光分離層20を再度そのまま透過
し、旋光されることなく液晶セル14をY軸偏光として
透過し、偏光層12を再度透過して出射光86となる。
【0034】このように、液晶セル14によって旋光さ
れず第2の偏光面を有する偏光の場合は、偏光層12に
よって直線偏光とされた入射光は、ほとんどが偏光分離
層20を透過し、着色層28によって一部は吸収され、
残りは着色されて液晶パネル10から出射される。ま
た、この出射光86は、着色層28によって一部が吸収
されるため、液晶セル14によって90°旋光されて偏
光分離層により反射される出射光82に比し暗い表示と
なる。なお、反射層32を設けてあるため、着色層28
を透過した光が反射層32で反射されて再び着色層28
を透過して、着色層28で反射された光に加わるため、
反射層32がない場合に比べ明るい表示となる。
【0035】以上のように、液晶セル14によって直線
偏光が90°旋光される場合は、偏光分離層20によっ
て反射された光が光散乱層18によって散乱されて白色
状の出射光82となる。また、液晶セル14によって直
線偏光が旋光されない場合は、偏光分離層20を透過し
た光が着色層28で着色されてカラーの出射光86とな
る。
【0036】このような特性に基づき、本実施形態の液
晶パネル10は、液晶セル14が直線偏光を90°旋光
させる部分と、旋光させない部分とを、表示パターンに
対応させて配置することによって、白地にカラーの表示
を行うようにしている。なお、液晶セル14は、表示パ
ターンに対応させて直線偏光を90°旋光させる部分
と、旋光させない部分とを形成するために、液晶セル1
4を構成する一対の基板15のそれぞれには、液晶16
に面する側に電極が配置され、液晶パネル10全体の平
面図として見ると、例えば図4に示すようなパターンと
なっている。そして、これら電極には駆動回路(図示せ
ず)が接続されて、液晶16への所定の電圧の印加が制
御できるようになっている。
【0037】また、着色層28を黒色とすれば、液晶セ
ル14によって旋光されない部分の液晶パネル10から
は出射光が殆どなくなり、白黒表示とすることもでき
る。この場合、着色層28を透過する光も殆どないた
め、反射層32を設ける必要はない。
【0038】図3は、本実施形態の液晶パネル10が形
成された状態を示す模式的な断面図である。この図に
は、偏光層12と、一対の基板15,15の間に液晶1
6を封入して形成された液晶セル14と、偏光分離層2
0と、着色層である着色層フィルム28とが示されてい
る。なお、この図には示していないが、液晶パネル10
は、散乱層と反射層とを含んで形成される。
【0039】着色層である着色層フィルム28は、図5
に示すように、黒色の着色領域29と、白色の着色領域
30とを有する。前述したように、黒色の着色領域29
に偏光が到達する状態に液晶16が電極を介して制御さ
れると、その部分は、電極の対向部分の形状パターンに
対応した形状の黒色表示となる。また、白色の着色領域
30に偏光が到達する状態に液晶16が制御されると、
その部分は対応する電極の対向部分の形状に対応したパ
ターンに対応した形状の白色表示となる。
【0040】本実施形態の電極は、図4に液晶パネル1
0の模式的な平面図として示すように、一方の基板に形
成された電極であるセグメント電極S1〜Snと、他方
の基板に形成された電極であるコモン電極C1〜Cnと
が、互いに対向して格子状となるように形成されてい
る。これらセグメント電極S1〜Snおよびコモン電極
C1〜Cnの配置によって、液晶パネル10は、主要部
を占めるマトリックス表示部34と、上部に配置された
アイコン表示部36とを有する。セグメント電極S1〜
Snとコモン電極C1〜Cnのそれぞれの対向部は、液
晶16への電圧印加の制御を行うことができ、画素領域
となっている。したがって、液晶パネル10は、これら
画素領域と、電極が対向していない領域に対応する非画
素領域とを有する。
【0041】また、図4に示すように、コモン電極C1
〜Cnを引き回す都合から、アイコン表示部36のコモ
ン電極C1の引き回し部C1eは、セグメント電極S1
〜Snと対向する部分を含んでコモン電極端子部48ま
で延びている。この引き回し部C1eは、液晶16に電
圧を印加することを目的としたものではないが、セグメ
ント電極S1〜Snとの対向部46においては、液晶1
6への電圧の印加が起きてしまい、表示が行われる画素
領域となってしまう。
【0042】そこで、本実施形態においては、図5に示
したように、コモン電極C1の引き回し部C1eとセグ
メント電極S1〜Snとの対向部46に対応する部分の
着色層フィルム28には、白色の着色を行い、この部分
の液晶16に電圧が印加された場合でも白色の表示とな
るようにしている。この白色の着色は、この対向部46
に電圧が印加された場合の表示が、その周囲の表示すな
わち対向する電極がなく液晶に電圧が印加されてない部
分の表示の色合いと、ほぼ同様な色合いの表示となるよ
うに着色されている。これによって、対向部46に対応
する領域は、液晶セル14の液晶分子の配向状態に拘わ
らず、常にほぼ一定の色合いの表示となる定常表示領域
となる。
【0043】上述したように、本実施形態によれば、反
射型の液晶パネル10に入射した自然光は、液晶セル1
4の前面側に配置された偏光層12を透過して偏光とな
り、その偏光は液晶セル14を透過する際に液晶16に
印加された電圧に対応して旋光されて偏光分離層20に
到達する。この偏光分離層20は、第1の偏光面を有す
る偏光を反射し、第1の偏光面とほぼ直交する第2の偏
光面を有する偏光を透過する性質を持っている。そのた
め、入射した偏光は、液晶セルを透過するのに伴う旋光
の程度に応じて、この偏光分離層20で反射され、ある
いはこの偏光分離層20を透過する。偏光分離層20で
反射された光は、経路を逆に戻り、液晶パネル10から
出射される。また、偏光分離層20を透過した偏光は、
着色層フィルム28によって反射されて着色された偏光
として経路を逆に戻り、液晶パネル10から出射され
る。
【0044】このような液晶パネル10においては、通
常、入射光が偏光分離層20を透過する領域を画素とし
て用い、入射光が偏光分離層20によって反射される領
域を背景として用いた表示が行われる。本発明の液晶パ
ネルにおいては、液晶分子の配向状態に拘わらずほぼ一
定の定常色合いの表示となる定常表示領域が、定常表示
領域に対応する部分の着色層フィルム28に施された着
色によって実現されている。なお、定常表示領域は、偏
光分離層20を透過する偏光(第2の偏光面を持つ偏
光)が偏光分離層20に入射する場合と、偏光分離層2
0によって反射される偏光(第1の偏光面を持つ偏光)
が偏光分離層20に入射する場合とが、ほぼ一定の定常
色合いの表示となる表示領域とも言うことができる。し
たがって、表示を意図する以外の部分において、液晶セ
ル14中の液晶16の配向状態が変動する場合でも、定
常表示領域内では不必要な表示が発生することのない反
射型の液晶パネル10となる。
【0045】言い換えると、本実施形態の液晶パネル1
0においては、液晶分子の配向状態に拘わらず非画素領
域とほぼ同様な定常色合いの表示となる定常表示領域
が、定常表示領域に対応する部分の着色層フィルム28
に施された着色によって実現されている。したがって、
表示を意図する以外の部分に、液晶セル14を形成する
一対の基板15,15上の電極が対向する部分、すなわ
ち画素が形成される場合でも、液晶16の配向状態の変
動に拘わらず、定常表示領域内では不必要な表示が発生
することのない反射型の液晶パネル10となる。
【0046】図6は、本実施形態の上述した液晶パネル
10を含んで形成される液晶表示装置64を組み込んだ
携帯電話機60を分解斜視図として示している。なお、
図6においては、液晶表示装置64以外の部品をかなり
省略して描いてある。携帯電話機60は、主回路基板6
2上等に、表示情報出力源、表示情報処理回路、クロッ
ク発生回路などの様々な回路や、それらの回路に電力を
供給する電源回路等を含んで構成される。
【0047】なお、本実施形態の液晶パネル10が組み
込まれる電子機器としては、携帯電話機60に限らず、
時計、ページャ、電子手帳、電卓、POS端末、ICカ
ード、ミニディスクプレーヤなど様々な電子機器が考え
られる。
【0048】本実施形態では、アイコン表示部36のコ
モン電極C1の引き回しによって、不必要な位置にセグ
メント電極S1〜Snとコモン電極C1の対向部46に
対応して画素領域が形成される場合に対処するために定
常表示領域を用いる例を示したが、セグメント電極S1
〜Snの引き回しによって同様に不必要な位置に画素領
域が形成される場合も、同様に定常表示領域の形成によ
って対処することができる。
【0049】さらに、図7に示したように、1つの画素
領域を大きな画素領域50として形成し、セグメント電
極とコモン電極との隣接する対向部52に対応する画素
領域を表示に用いる必要がない場合にも、対向部52に
対応させて同様に定常表示領域を形成することによって
対処することができる。
【0050】また、図8は、対向するコモン電極が存在
しないため液晶セル14のセルギャップが一定に保てな
いことに起因する不均一な表示を避ける目的で、駆動回
路には接続されないダミー電極54が複数のセグメント
電極S1〜Snに対向して設けられた、液晶パネルの模
式的な平面図である。この場合にも、複数のセグメント
電極S1〜Snとの容量結合により、ダミー電極54と
セグメント電極S1〜Snとの間に電圧が発生し、ダミ
ー電極54とセグメント電極S1〜Snとの対向部55
の間に位置する液晶の液晶分子の配向方向に変動を及ぼ
すことがある。この場合にも、同様に定常表示領域の形
成によって対処することができる。
【0051】<第2実施形態>第1実施形態では定常表
示領域に対応する着色層フィルム28の着色領域30の
着色によって定常表示領域を形成したが、第2実施形態
では定常表示領域に対応する部分の着色層28に代えて
反射層32を用いることによって定常表示領域が形成さ
れる。これ以外の点については、本実施形態は第1実施
形態と同様である。
【0052】図9は、本実施形態の液晶表示パネル70
を示す模式的な断面図であり、図3に示した第1実施形
態の液晶パネル10の断面図とは直交する断面を示して
いる。この図に示すように、本実施形態の液晶パネル7
0は、着色層フィルム72に開口部73が設けられてい
る。また、着色層フィルム72の背面側には、反射層3
2が設けられている。着色層フィルム72に設けられた
開口部73は、第1実施形態で示した、コモン電極C1
の引き回し部C1eとセグメント電極S1〜Snとの対
向部46領域に対応している。
【0053】したがって、本実施形態においては、画素
領域となってしまうこの対向部46領域の液晶16に電
圧が印加された場合でも、この領域の偏光分離層20を
透過した偏光は反射層32によって反射された表示とな
る。一方、その周囲の対向する電極がない領域すなわち
非画素領域では、液晶16に電圧が印加されないため、
第1の偏光面を有する偏光が偏光分離層20に入射され
て、偏光分離層20によって反射された偏光による表示
となる。その結果、この対向部46に電圧が印加された
場合の表示においても、その周囲の表示の色合い、すな
わち対向する電極がなく、液晶16に電圧が印加されな
い部分の表示の色合いと、ほぼ同様な色合いの表示とな
る。これによって、対向部46に対応する領域の表示
は、液晶セル14の液晶分子の配向状態に拘わらず、常
にほぼ一定の色合いである定常表示領域となる。
【0054】なお、上記においては、着色層フィルム7
2のほぼ全体を背面から覆う状態で反射層32を設ける
例を示したが、本実施形態の反射層32は、着色層フィ
ルム28の開口部のみを覆うようにして設けてもよい。
【0055】このように、本実施形態の液晶パネル70
においては、液晶分子の配向状態に拘わらずほぼ一定の
定常色合いの表示となる定常表示領域が、定常表示領域
に対応する部分の着色層フィルム72に代えて反射層3
2を配置したことによって実現されている。したがっ
て、画素としての表示を意図する以外の部分において、
液晶セル14中の液晶の配向状態が変動する場合でも、
定常表示領域内では不必要な表示が発生することのない
反射型液晶パネル70となる。
【0056】以上、本発明の実施形態を説明したが、本
発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、
本発明の要旨の範囲内または特許請求の範囲の均等範囲
内で各種の変形実施が可能である。
【0057】例えば、上記各実施形態では液晶パネルに
用いる偏光分離層が積層型の偏光分離層である例を示し
たが、偏光分離層は、これに限らず、第1の偏光面を有
する偏光を反射し、第1の偏光面とほぼ直交する第2の
偏光面を有する偏光を透過するのであれば他の種類の偏
光分離層をであってもよい。例えば、積層型偏光分離層
に代えて、コレステリック液晶層と1/4波長板とを組
み合わせるもの、ブリュースターの角度を利用するもの
(SID 92 DIGEST P.427-429)、ホログラムを利用する
もの等を用いることもできる。
【0058】また、定常表示領域が、着色層の着色また
は着色層の一部に代えての反射層の使用によって、電極
の不必要な対向部すなわち不必要な画素領域に対応する
領域のみに用いられる例を示したが、着色層を画素領域
を除く広い範囲にわたって着色すること、または着色層
を同様な広い範囲にわたって反射層で置き換えることに
よって、必要な画素領域を除いて全ての領域が定常表示
領域となるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の液晶パネルを説明するための模
式的な断面図である。
【図2】第1実施形態の偏光分離層を説明するための模
式的な斜視図である。
【図3】第1実施形態の液晶パネルを形成した状態を示
す模式的な断面図である。
【図4】第1実施形態の液晶パネルの電極配置を説明す
るための模式的な平面図である。
【図5】第1実施形態の液晶パネルの着色層を示す模式
的な平面図である。
【図6】第1実施形態の液晶パネルを用いた携帯電話機
を示す分解斜視図である。
【図7】第1実施形態の液晶パネルの電極配置を変形し
た例を示す模式的な部分平面図である。
【図8】第1実施形態の液晶パネルの電極配置における
変形例を示す模式的な平面図である。
【図9】第2実施形態の液晶パネルを形成した状態を示
す模式的な断面図である。
【符号の説明】
10、70 液晶パネル 12 偏光層 14 液晶セル 15 基板 16 液晶 20 偏光分離層 28,72 着色層フィルム 60 携帯電話機 64 液晶表示装置 C1〜Cn コモン電極(電極) C1e 引き回し部 S1〜Sn セグメント電極(電極)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板の間に液晶を封入して形成さ
    れた液晶セルと、 前記液晶セルの前面側に配置された偏光層と、 前記液晶セルの背面側に配置され、第1の偏光面を有す
    る偏光を反射し前記第1の偏光面とほぼ直交する第2の
    偏光面を有する偏光を透過する偏光分離層と、 前記偏光分離層の背面側に配置される着色層と、 を有する反射型液晶パネルであって、 前記液晶セル中の液晶分子の配向状態に拘わらずほぼ一
    定の定常色合いとなる定常表示領域を有し、 前記着色層は、前記定常色合いの表示を実現する着色
    が、前記定常表示領域に対応する領域に施されているこ
    とを特徴とする反射型液晶パネル。
  2. 【請求項2】 内面側にそれぞれ電極を設けた一対の基
    板の間に液晶を封入して形成された液晶セルと、 前記液晶セルの前面側に配置された偏光層と、 前記液晶セルの背面側に配置され、第1の偏光面を有す
    る偏光を反射し前記第1の偏光面とほぼ直交する第2の
    偏光面を有する偏光を透過する偏光分離層と、 前記偏光分離層の背面側に配置される着色層と、 を有する反射型液晶パネルであって、 前記電極が対向する領域に対応する複数の画素領域と、
    前記電極が対向しない領域に対応する非画素領域とから
    成る表示領域を有し、 前記複数の画素領域の少なくとも1つは、前記液晶セル
    中の液晶分子の配向状態に拘わらず前記非画素領域とほ
    ぼ同様の定常色合いの表示となる定常表示領域であり、 前記着色層は、前記定常色合いの表示を実現する着色が
    前記定常表示領域に対応する領域に施されていることを
    特徴とする反射型液晶パネル。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記定常表示領域は、前記電極の少なくとも一方の引き
    回し部に対応する領域に形成されることを特徴とする反
    射型液晶パネル。
  4. 【請求項4】 一対の基板の間に液晶を封入して形成さ
    れた液晶セルと、 前記液晶セルの前面側に貼付された偏光層と、 前記液晶セルの背面側に配置され、第1の偏光面を有す
    る偏光を反射し前記第1の偏光面とほぼ直交する第2の
    偏光面を有する偏光を透過する偏光分離層と、 前記偏光分離層の背面側に配置される着色層と、 を有する反射型液晶パネルであって、 前記液晶セル中の液晶分子の配向状態に拘わらずほぼ一
    定の定常色合いとなる定常表示領域を有し、 前記定常表示領域に対応する領域の前記着色層に代えて
    反射層を配置したことを特徴とする反射型液晶パネル。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の液晶パネルを含んで形成される液晶表示装置と、前
    記液晶表示装置に電力を供給する電源回路と、を有する
    ことを特徴とする電子機器。
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