【発明の詳細な説明】
発明の名称
吸収体と共に使用するための通気性のある汚れ抵抗性下着
関連出願との相互参照文献
この開示は、1996年6月3日にLeeらの名前で出願された米国仮特許出
願第60/019,102号の優先権を有しており、その優先権事項が組み込ま
れる。
発明の分野
本発明は、下着、特に吸収体と共に用いることが可能な下着に関し、より詳し
くは、使用者が月経期間中に月経用装置と共に装着することが可能な下着に関す
る。
発明の背景
既知のように、使い捨て月経用装置は、月経分泌液及びその他の膣排出物を吸
収して保持するという特定の目的のために、非常に多様な形状の商品として入手
することができる。残念なことに、このような月経用装置は、フィットがあまり
良くないか、あるいは不適切な配置のために、その周辺部に沿って月経分泌物が
漏れることがある。このような漏れの結果、装着者の下着、衣類、及び寝具の汚
れが頻繁に生じる。
漏れに対してさらに多くの保護を与えるために、洗濯可能で再使用しうる衣類
、例えば月経用ショーツ又はパンティーを、使い捨て月経パッドと組合わせて用
いることが知られている。例えば1970年1月13日にLarsonに発行さ
れた米国特許第3,489,149号は、使い捨て月経パッドを保持するために
、股部に小さいポケットを有する、洗濯可能な月経用パンティーを開示している
。月経分泌物は、最初にポケットを形成する材料量を通って流れて月経用パッド
に達しなければならないので、汚れた月経パッドの除去は、不快で難しく、非衛
生
的なものになるであろう。新しいパッドをポケットに挿入することができるが、
衣類はすでに汚れており、一般的には交換されるであろう。同様にポケットは、
現在市場に流通している様々なサイズの月経用装置に合うものではない。さらに
はここに記載されている湿分抵抗性材料層は、股部に換気又は通気性を生じるの
に失敗しており、その結果、このようなパンティーを装着した場合に、装着者に
不快感が生じる可能性がある。
この技術ではまた、この装置の周りの部位に、吸収性材料及び月経用装置を配
置する手段を備えることによって、月経用装置からの漏れに対処する試みもなさ
れている。例えば1985年12月24日にSouthwellに発行された米
国特許第4,560,381号は、パンティーの下部股部に吸収性材料の厚い内
側層を備えたメッシュ様外側パンティーシェルについて記載している。吸収性材
料の内側層は、月経パッドを受入れて配置するためのくぼみを含んでいる。もう
1つの実施態様は、吸収性材料とパンティーシェルとの間にバリヤーフィルムを
含んでいる。しかしながらバリヤーフィルムが存在するならば、股部は通気性が
ないであろうし(その結果不快感が生じる)、バリヤーフィルムがなければ、漏
れるおそれがある。
1989年3月21日にBranchに発行された米国特許第4,813,9
50号において、次のような洗濯可能な月経用パンティーが開示されている。す
なわち、「皮膚に密着した、あるいはほとんど皮膚に密着した」フィットを与え
る、スパンデックス、ソフトトリコット等の外側ライニングと、気体の通過を可
能にしつつ、月経分泌物がそこを通過するのを防ぐ微孔質プラスチックフィルム
の内側ライニングを有しているものである。同様に、現存の日本式月経用ショー
ツは、ガードル又は非常にぴったりしたフィットを与えるパンティーのような作
用をし、これは月経用装置を装着者の外陰部に保持する。このような下着への月
経用装置の配置は、月経用ショーツの緊密性によって得られる。この緊密性が、
今度は装着者に不快感を引起こすことがある。さらには月経用装置の周辺部に沿
う月経分泌物の漏れは、外側衣類まで容易に通過するが、その理由は、このよう
な漏れを吸収するための備えがまったくなく、装着者の動きが脚部弾性部にずれ
を生じることがあるからである。
股部の前部と後部に伸長された状態で固定された弾性片を有する月経用ショー
ツが、1971年9月28日にSeijoに発行された米国特許第3,608,
551号に記載されている。この弾性片は、生理用ナプキンを持ち上げた状態に
維持し、装着者の肉体的な動きとは無関係に、装着者の体と接触した状態に維持
すると言われている。この弾性片は、オープンメッシュネットワークによって脚
部開口部に接着され、股部はこのネットワークの下にある。このような装置は体
との接触を改良するかもしれないが、装着者が不快感を感じるおそれが比較的高
い。その理由は、全体の持ち上げを与える幅の狭い弾性片は、これが支えている
生理用ナプキンを、陰門裂の軸あるいは臀部溝部に押し入れる傾向があるであろ
うからである。さらにはSeijoの装置は、生理用ナプキンの周辺部の周りで
漏れることがあるすべての液体を受入れるような準備はなされていない。
使い捨て月経用パンティーも知られている。例えば1995年3月9日にキン
バリー・クラーク社(Kimberly−Clark Corporation)
の名前で公告されたPCT出願第WO 95/06451号は、パンティーの股
部に配置された吸収性/バリヤー複合材によって、漏れに対するバックアップ保
護を与えると言われている使い捨て月経用パンティーについて記載している。こ
こに記載されている月経用パンティーはまた、パンティーを様々な体のタイプと
体格に合わせることができると言われている、円周方向に向けられた弾性部も備
えている。しかしながら、これらは装着者のウエストとヒップ部を取囲むだけで
あるので、このような弾性部は、月経用装置を装着者の外陰部と接触状態に維持
するのに役立つ「Z方向の」(すなわち上向きの)バイアス力を生じない。その
結果、月経用装置の周りで漏れるおそれがあり、その結果、外側の衣類又は寝具
が汚れるおそれがある。
従って、装着者の動き全体において、月経用装置と装着者の外陰部との密接な
接触を確保するのに役立つバイアス力を生じる月経用装置と共に用いるための、
改良された月経用下着を提供することが本発明の目的である。下着の股部が、液
体吸収性であるのに、液体がそこを通って移動するのに抵抗し、下着のシェル部
が、例えば月経分泌物のような体内からの液体によって汚れるのに抵抗するよう
な、二重保護システムを備えた月経用下着を提供することが、本発明のさらにも
う1つの目的である。体と股部の両方全体に通気性がある月経用下着を提供する
ことが、さらにもう1つの目的である。
本発明のこれらの目的及び様々なその他の目的は、次の記載を参照して考察さ
れ、添付図面と共に考慮される時に、より容易に明らかになるであろう。
発明の概要
本発明は、吸収体と共に装着される下着を対象とする。本発明は、通常起こる
月経期間中に女性が月経用装置と共に装着する下着に関して記載されてはいるが
、本発明は、このような使用法にのみ限定されるわけではない。特に本発明は、
その他の体内からの液体を制御するために設計された吸収体(例えば大人の失禁
用装置、おむつインサート等)と共に用いるのにも適している。好ましい実施態
様において、本発明は、通気性のある液体抵抗性シェル部を備えた脚のない管状
ニット下着であり、このシェル部は、弾性化ウエスト開口部、吸収性で好ましく
は通気性のある弾性的延伸性股部(これも漏れに対するバリヤーとして働く)、
及び一対の弾性化脚部開口部を有している。
シェル部は、実質的に疎水性処理されているので、液体抵抗性がある。その結
果、体内からの液体、例えば月経分泌物は、シェル部が処理されていない場合よ
りもシェル部を濡らす可能性は少ない。このような疎水性は、汚れのおそれを減
らす。さらにはこのような体内からの液体を、シェル部の構造を通って無理に通
過させるためには圧力が必要であり、これにより漏れのおそれが減り、その結果
、外側の衣類又は寝具の汚れも減少する。好ましくはシェル部を構成する繊維は
、必要な疎水性を生じるために、疎水性界面活性材料、例えばフルオロカーボン
で処理される。
股部は次の2つの層を有する。すなわち、液体抵抗性バリヤー層と、吸収性の
体側層である。液体抵抗性は、疎水性界面活性材料での処理によって、あるいは
液体抵抗性フィルムラミネートを備えるかのどちらかによって与えられる。吸収
性は、統合手段、例えば吸収性材料を下着の股部に編み込み、ついでその衣服側
表面を液体抵抗性になるように処理することによって、あるいは液体抵抗性にな
るように処理される衣服層の上へ吸収性要素を配置するかのどちらかによって、
与えることができる。股部もまた、好ましくは弾性的延伸性があり、より好まし
くは股部は、長手方向と横断方向の両方に弾性的延伸性がある。この弾性的延伸
性は、「z方向」のバイアス力を生じるが、これは吸収体を装着者の体と接触し
た状態に維持するのに役立つ。例えば月経用装置と共に用いられる場合、このよ
うなバイアス力は、装着者の動き全体において、月経用装置を装着者の外陰部と
接触した状態に維持するのに役立つ。
同様に、装着者の快適性を改良するために、シェル部と股部の両方に好ましく
は通気性がある。
図面の簡単な説明
図1は、本発明の月経用下着の好ましい実施態様の正面図である。
図2は、図1に示された月経用下着の背面図である。
図3は、図1に示された月経用下着の平面図であり、サイドシームのところで
開かれており、弾性要素が引張られて平らにされている。
図4は、本発明の月経用下着の好ましい管状編物のループ構造を、複合的に拡
大して示している。
図5は、図3の線4−4に沿う本発明の月経用下着の横断面図である。
図6は、本発明の月経用下着のもう1つの実施態様の、図5と同様な横断面図
である。
発明の詳細な説明
ここで用いられている「月経用装置」という用語は、体内からの液体、例えば
月経分泌液及びその他の膣排出物を吸収して封じ込めるために、外陰部に隣接し
て女性が装着する吸収体のことを言う。同様に、ここで用いられている「使い捨
て」という用語は、洗濯されたり、あるいは使用後に復元又は再使用されるため
のものではない構造のことを言う(すなわちこれらは、ただ1回の使用後に捨て
られ、好ましくはリサイクルされるか、堆肥にされるか、あるいは環境に優しい
方法で処分されるものである)。ここで用いられている「外陰部」という用語は
、外から見える女性器のことであり、大陰唇、小陰唇、クリトリス、及び膣前庭
部
に限定される。さらには「会陰部」という用語は、肛門と外陰部との間の女性の
体の外部部位のことであり、一方、「臀部溝部」という用語は、会陰部から上方
に伸びているお尻(大臀筋)の間の割れ目のことを言う。ここで用いられている
「流体」、「液体」等という用語は、相互交換可能なものであり、約100°F
の温度にある時に液体状態にある物質のことである。しかしながら本発明はまた
、月経用装置、例えば生理用ナプキン、パンティーライナー等(陰唇間装置も含
む)と共に用いるのに利用できるだけでなく、その他の吸収体、例えば失禁用装
置、おむつインサート等にも用いられると理解すべきであろう。
下着の一般的説明
前記のように、本発明は、非常に様々な吸収体と共に用いるのに適しているが
、月経用装置80と共に用いることができる月経用下着20に関して記載される
ものとする。図1及び2は、本発明の月経用下着20の正面図及び背面図を示し
ている。図1及び2に示されているように、本発明の月経用下着20は、シェル
部30と股部40とを備えている。月経用下着20は、前部52、脚部開口部3
4、後部54、及び月経用下着20を装着者に維持するための弾性ウエストバン
ド32を有するウエスト開口部33を有している。シェル部30と股部40は協
同作用して脚部開口部34を形成し、これらの開口部にはまた、さらに形に合っ
たフィットを与えるため、及び月経分泌物及びその他の体内からの液体の漏れに
対して脚部開口部34をシールするために、脚部弾性部35が備えられている。
サイドシーム38A、38Bは、前部52を後部54に接合している。月経用下
着20は、あらゆるスタイルのものであってもよく、例えば「ビキニ型」、「タ
ンガ型」、「フレンチカット」、アメリカンスタイル等であってもよい。
図3は、完全に広げられた位置にある本発明の月経用下着を示している。ここ
において、サイドシーム38A、38Bの各々は開かれて、弾性要素が引張って
平らにされている。図3はまた、月経用下着20のためのブランクの平面図と考
えることもできる。図3から分かるように、月経用下着20は、長手方向中心線
Lと横断方向中心線Tとを有する。
月経用下着20は、織布、不織布、あるいは編物を備えていてもよい。好まし
くは月経用下着20は編物を備えている。特に好ましいニット手段は、最初に月
経用下着20の最終幅のほぼ半分まで、シームレス管状ブランクを編むことを含
んでいる。管状ブランクは、最終月経用下着20に脚部開口部34を備えるため
に、砂時計形状を有するように編まれてもよく、あるいはまた、開口管のいくつ
かの部分は、このような脚部開口部34を備えるために切り取られてもよい。こ
の好ましいニット手段は、1976年10月12日にJohnsonらに発行さ
れた米国特許第3,985,004号にさらに詳細に記載されている。この特許
の開示は、参照してここに組込まれる。図4は、本発明の月経用下着20の好ま
しい管状編物のループ構造を、複合的に拡大して示している。図4で60として
示されている横目のニットパターンは、シェル部30に用いられているニットパ
ターンに対応する。64として示されている横目は、股部40の中央部45に用
いられているニットパターンに対応し、62として示されている横目は、股部4
0の残りの部分に用いられている移行パターンに対応する。F、F1、及びF2
として示されている浮き糸は、股部40に魅力のあるリブ付きの外見を与えるの
に役立つ。これらのリブはまた、股部40に付着することがあるあらゆる体内か
らの液体の流れを、長手方向に向けるのに役立つ。
月経用下着20のためのブランクは、最初に管状形態に編まれる。ついで管状
ブランクは、縦目方向に切込まれ、開かれて、月経用下着20のための平らなブ
ランクが形成される。これは、図3に示されている月経用下着20の平面図に似
た形状を有する。さらに図3に示されているように、月経用下着のためのブラン
クは、前部末端縁部31F、後部末端縁部31R、前部サイド縁部36A、36
B、及び後部サイド縁部37A、37Bを有する。弾性ウエストバンド32は、
弾性部材、例えばリクラ(LYCRA)材料を、パンティーブランクの各遠位末
端部に隣接して備え、ブランクの各遠位末端部をそれ自体の周りにC折りして、
末端縁部31F及び31Rを形成し、遠位末端部をシェル部30にシームして、
弾性ウエストバンド32を形成することによって形成することができる。好まし
くは弾性ウエストバンド32は、ひっくり返ったウエルトを備える。脚部弾性部
35(次に記載される)は、脚部開口部34を取囲む(すなわちその周辺部を形
成する)サイド縁部36、37の部分に接合される。ついで月経用下着20のた
めのブランクは、横断方向中心線Tの周りに折り畳まれ、脚部開口部34と末端
縁部31との間にあるサイド縁部36、37の向かい合った部分が接合されて、
サイドシーム38A、38Bが形成され、月経用下着20の組立てが完了する(
すなわち、前部52にある脚部弾性部35の末端部と末端縁部31Fとの間にあ
るサイド縁部36Aの部分は、後部54にある脚部弾性部の末端部と末端縁部3
1Rとの間にあるサイド縁部37Aの部分に接合され、シーム38Aが形成され
る。サイド縁部36Bは、同様な方法でサイド縁部37Bに接合されて、シーム
38Bが形成される)。
あるいはまた、管状ニットブランクのいくつかの部分は、脚部開口部34を生
じるために切り取られてもよい。例えば管状ブランクは、その内側表面が互いに
接触し、かつ一対の長手方向に向けられたサイド縁部が形成されるように平らに
されてもよい。ついで脚部開口部先駆物は、半円形、半楕円形、あるいはその他
の所望の形状を有するマッチ部分を、平らにされたブランクに沿って規則的な間
隔があけられた位置にある、横断方向に向かい合ったサイド縁部から切断するこ
とによって、形成することもできる。ついで下着ブランクは、予め決められた繰
返しパターンにおいて、平らにされた管状ブランクを横断方向に切断して形成さ
れる。ここにおいて第一横断方向切断は、脚部開口部先駆物が形成されて股部先
駆物が生じる時に除去されなかった材料に対して行なわれ、第二横断方向切断は
、ウエスト開口部33を形成する平らにされた管状ブランクの幅全体に対してな
される。第一横断切断によって形成された2つの末端部は、単一の横断方向シー
ムによって接合され、股部40(後で考察される)用に選ばれた特別な構造に従
って、体側層46は、パンティーブランクの内側表面に配置されて接合されても
よく、あるいはバリヤー層48が、パンティーブランクの外側表面に配置されて
、これと接合され、股部40が完成されてもよい。ついで月経用下着20は、脚
部弾性部35を各脚部開口部34の周辺部の周りに配置し、脚部弾性部35をこ
れに接合し、弾性ウエストバンド32をウエスト開口部33の周辺部の周りに配
置し、弾性ウエストバンド32をこれに接合させて完成される。
シェル部
図1及び2から分かるように、シェル部30は、装着者のウエスト及びヒップ
を取囲むのに適した月経用下着20の部分である。シェル部30には、月経用下
着20に入ることができるようにするウエスト開口部33が備えられている。ウ
エスト開口部には、月経用下着20を様々なサイズにフィットさせるようにする
弾性ウエストバンド32が備えられている。同様に図1及び2から分かるように
、シェル部はまた、股部40と協同作用して、脚部開口部34(次に詳細に考察
される)を画定する。
図1〜3に示された本発明の好ましい実施態様において、シェル部30は弾性
的延伸性がある。このような弾性的延伸性によって、本発明の月経用下着20は
様々な体形及びサイズに合わせることができ、装着者の体に良く合う。弾性的延
伸性シェル部30はさらに、股部40と協同作用して、装着者の動き全体におい
て、股部40に「z方向の」バイアス力を与える。このようなバイアス力は、月
経用下着20と共に装着された月経用装置80を、体との密着した接触、特に装
着者の外陰部との接触状態に維持するのに役立つ。より好ましくはこのようなバ
イアス力は、月経用装置80を、装着者の大陰唇の遠位縁部に対して押し付ける
ように仕向ける。好ましくはシェル部30は、約130グラム/インチ(51グ
ラム/cm)〜約160グラム/インチ(63グラム/cm)のストレッチ率を
生じるように構成される。より好ましくはストレッチ率は、約140グラム/イ
ンチ(55グラム/cm)〜約150グラム/インチ(59グラム/cm)であ
る。ストレッチ率を測定するのに適した方法は、次の「テスト方法」の節に記載
されている。
本発明の特に好ましい実施態様において、シェル部30はまた、液体抵抗性が
ある。すなわちシェル部30は、水性液体がそこを通って移動するのに抵抗し、
好ましくは水性液体がその上を流れるのに抵抗する。より好ましくはシェル部3
0は、シェル部30がその上の液体の流れに抵抗するために疎水性であるので、
液体抵抗性がある。ここで用いられているように、表面は、1センチメートルあ
たり約35ダインより小さい臨界表面張力を有する場合に、「疎水性」である。
あるいは1センチメートルあたり約35ダインより小さい臨界表面張力を有する
物質で表面を処理して、表面が「疎水性」にされてもよい。「親水性」表面とは
、
水がその上で約89°より小さい接触角を形成する表面である。疎水性表面を有
することによって、シェル部30は、股部40からのあらゆる体内からの液体の
移動に抵抗する。この股部は、その上に配置される月経用装置80(次に考察さ
れる)の周辺部の周りでのシェル部30へのあらゆる漏れを吸収して封じ込める
ためのものである。
特に好ましい実施態様において、シェル部30は通気性があり、従って月経用
下着20は、装着する場合、より快適である。ここで用いられているように、材
料は、次の「テスト方法」の節で記載されているように測定された場合、1平方
メートルあたり1分につき約25立方フィート(1平方メートルあたり1分につ
き0.7立方メートル)より大きい。好ましくはシェル部30の通気性は、1平
方メートルあたり1分につき約220立方フィート(1平方メートルあたり1分
につき6.5立方メートル)より大きい。より好ましくはシェル部30の通気性
は、1立方メートルあたり1分につき約300立方フィート(1立方メートルあ
たり1分につき8.5立方メートル)より大きい。
シェル部30は、適切な感触、外見、及び表面特性を有するあらゆる織布又は
不織布生地を備えてもよい。好ましくはシェル部30は、織布又は編物を備えて
いる。シェル部30としての製造に適した繊維又はヤーンには、次のものが含ま
れる。すなわち、ポリオレフィン繊維、例えばポリエチレン又はポリプロピレン
繊維;ナイロン繊維;エラストマー繊維、例えばリクラ(LYCRA);及び天
然起源の繊維、例えば木綿である。月経用下着20のシェル部30に特に好まし
いのは、デラウエア州ウイルミントン(Wilmington,DE)のデュポ
ン社(DuPont)から入手しうるストレッチナイロンである。このような糸
は、女性の下着に用いられることが多い木綿糸より、ストレッチ性が高い。好ま
しくはこのような繊維は、この技術で知られた手段を用いて編まれている。より
好ましくは糸は、シェル部30を形成するには、図4において60として示され
ているように、全体が平編みのニットである。
前記の特に好ましい実施態様に関してシェル部30に液体抵抗性を与えるため
には、シェル部30は、このような液体抵抗性を備えるためにこの技術で知られ
ている材料を用いて処理することができる。このような材料には、脂肪酸又は脂
肪族アルコール誘導体、シリコーン、ポリウレタン、及びフルオロカーボンが含
まれる。フルオロカーボン表面の界面エネルギーが低いので、フルオロカーボン
材料が特に好ましい。例えばすべてがフルオロカーボンの表面は、臨界表面張力
が、1センチメートルあたり約20ダイン又はそれ以下である。適切なフルオロ
カーボン材料には、次のものが含まれる。すなわちデラウエア州ウイルミントン
のデュポン・スペシャルティ・ケミカルズ社(DuPont Specialt
y Chemicals)から、ゾニル(ZONYL)として入手しうるもの、
及びミネソタ州セントポール(St.Paul,MN)の3M社のスペシャルテ
ィ・ケミカルズ部から入手しうるものである。特に好ましくはデュポン社のZO
NYL6991と3M社のFC−280である。
シェル部30を、前記のように液体抵抗性処理すると、シェル部30は、液体
がそれを通って移動するのに抵抗するようになる。その理由は、このような処理
が、シェル部30の界面エネルギーを低下させ、従ってその液体移動が阻害され
るからである。例えばこのような挙動の考察については、Adamson,A.
W.の「表面の物理化学第3版(Physical Chemistry of
Surfaces 3rd Edition)」、John Wiley &
Sons、ニューヨーク、462頁参照のこと。ここで考察されているように
、90°より大きい水との接触角を有する表面にこれらを備えることによって、
生地は撥水性(すなわち液体抵抗性)にされる。90°より大きい水との接触角
を有する表面を生じる材料には、フルオロカーボン材料、シリコーン材料、及び
ワックスコーティングが含まれる。
シェル部30を液体抵抗性処理するためには、下記工程が適している:1)前
記のようにブランクを編む工程、2)繊維仕上げ剤等を除去するために、ブラン
クを洗浄する工程、3)材料供給業者の指示に従って洗浄サイクルの最終工程と
して、洗浄されたブランクをフルオロカーボンで処理する工程、4)ブランクを
乾燥させる工程、5)ブランクに切込みを入れる工程、6)切込まれたブランク
を前記のように最終パンティーに転換する工程。この方法では、パンティーブラ
ンク全体を、フルオロカーボン材料で処理する。ブランク全体が液体抵抗性にな
るように処理するということは、確実に股部40を十分な吸収性(次に詳細に考
察される)を有するようにさせるため、股部40に吸収性材料が備えられなけれ
ばならないということを意味する。あるはまた、フルオロカーボン材料は、例え
ばパジング、噴霧のような手段、及びこの技術でよく知られているその他の手段
を用いて、シェル部30のみに選択的に塗布して、フルオロカーボン材料の溶液
(あるいはエマルジョン又は懸濁液)をシェル部30のみに塗布し、フルオロカ
ーボン材料をその上で乾燥させてもよい。
股部
図1〜3に見られるように、股部40は、装着者の脚の間に配置される月経用
下着20の部分である。この部分は、月経用下着20が装着された時に、弾性ウ
エストバンド32の方へ、前部52において装着者の恥丘の少なくとも近くまで
、好ましくはその上まで延びており、後部54において装着者の臀部溝部(装着
者の大臀筋の交差によって形成される溝)の終了部の少なくとも近くまで、好ま
しくはその上まで延びている。股部40は、月経用下着20が装着された時、月
経用装置80の支持体を生じる。股部40は、周辺部41、前部頂部43F、及
び後部頂部43Rを有する。ここで用いられている「頂部」という用語は、長手
方向中心線L及び横断方向中心線Tの交差点から最も離れている股部40上の位
置のことを言うものである。
股部40はさらに、中央部45を備えている。これは、好ましくは図4の64
に示されている2つの糸を有する交互横目で編まれている。股部40の残りの部
分は好ましくは、図4に62として示されているように編まれている。これは、
シェル部30に用いられているニットパターンと、股部40の中央部45に用い
られているニットパターンとの間の移行部を生じる。好ましくは、股部40を編
むために用いられている糸の少なくとも一部は、木綿糸を備えている。より好ま
しくは、図4において、F、F1、及びF2として浮かんでいる糸を有する横目
は、木綿糸を備えている。
図3に最も明らかに示されているように、股部は好ましくは一般的に卵形を有
する。但し、その他の幾河学形状、例えば長方形も適切である。最も好ましくは
このような卵形は、長手方向中心線Lの周りで対称であり、横断方向中心線Tの
周りで非対称である。この卵形は、その上に配置されている月経用装置80を越
えて、長手方向に延びるのに十分なほど大きく、従ってこのような月経用装置8
0の末端部を越えるあらゆる漏れは、股部40によって吸収されうる。特定すれ
ば、吸収性材料(例えば次に考察される体側層46、146)が、装着者の臀部
溝部に沿って生じることがあるあらゆる漏れを確実に吸収するためには、図3に
示されている非対称形が好ましい。このような吸収特性は、次にさらに詳細に考
察される。好ましくは、横断方向中心線Tと前部頂部43Fとの距離対横断方向
中心線Tと前部末端縁部31Fとの間の距離の比は、少なくとも約0.4:1で
ある。より好ましくは前部比は、少なくとも約0.5:1である。同様に、横断
方向中心線Tと後部頂部43Rとの間の距離対横断方向中心線Tと後部末端縁部
31Rとの距離の比は、少なくとも約0.6:1である。より好ましくは後部比
は、少なくとも約0.67:1である。同様に、股部40の全体の長手方向の長
さは、月経用下着20が図3に示されているような広げられた形状にある場合、
前部末端縁部31Fと後部末端縁部31Rとの長手方向距離の約50%より大き
い。
股部40は、装着者の不快源にならないように、柔らかくて柔軟性がある。好
ましくは股部40は、ベクトル成分が少なくとも横断方向にあるような弾性的延
伸性がある。より好ましくは股部40は、ベクトル成分が長手方向と横断方向の
両方にあるような弾性的延伸性がある。このような弾性的延伸性は、股部40に
配置された月経用装置80に、大陰唇の遠位縁部に対して均一な上向きバイアス
力を備えさせるのに役立ち、これとの改良されたシールを生じ、月経用装置80
の周辺部の周りで漏れる可能性を減らす。好ましくは、長手方向と横断方向の両
方におけるストレッチ率は、装着者の皮膚の弾性率に等しいか、あるいはこれよ
り小さく、従って股部は装着者の動き全体に合いやすく、確実に月経用下着20
を装着するのに快適なものになるようにするのに役立つ。従って、股部40のス
トレッチ率は、股部40が皮膚を動かすのではなく、装着者の動きに応じてスト
レッチするのに十分なほど低い。より好ましくは長手方向及び横断方向のうちの
少なくとも1つにおけるストレッチ率は、約300グラム/インチ(118グラ
ム/cm)であるかこれより小さく、さらに好ましくは長手方向及び横断方向の
両方における股部のストレッチ率は、180グラム/インチ(71グラム/cm)
であるかこれより小さい。材料のストレッチ率を測定する方法は、次の「テスト
方法」の節に記載されている。
本発明の柔らかくて柔軟性のある股部40のもう1つの利点は、ここの股部4
0は、この技術で一般的な非弾性股部を有する月経用下着よりも、音がうるさく
ないことを出願人が発見したことである。音がうるさくなくなったことによって
、装着者がこのような月経用下着20を装着している場合、装着者にさらなる行
動の自由(discretion)を与える。本発明の弾性的延伸性股部の音が
あまりうるさくないのは、非弾性股部よりも硬くなく、より布様だからである。
硬さと騒音の発生は、材料については密接な関連があることはよく知られている
。すなわち、材料が(例えば体の動きによって)曲げられた時に、より硬い材料
の方が、より硬くない材料よりも音がうるさい。例えば本発明の股部40が、1
990年8月21日にOsbornに発行された米国特許第4,950,264
号(これの開示は、参照してここに組込まれる)に記載されている、「円形曲げ
手順」に従って、ピーク曲げ剛性について評価された場合、このピーク曲げ剛性
は、装置の測定閾値より低かった。比較によって、弾性的延伸性になるように処
理されていない商品として入手しうる月経用下着(ウイスコンシン州ニーナー(
Neenah,WI)のキンバリー・クラーク社(Kimberly Clar
k Corp.)から販売されているコーテックス・パーソナルズ(KOTEX
PERSONALS)の股部は、約24グラムのピーク曲げ剛性を有すること
が分かった。このような剛性の差は、本発明の月経用下着があまりうるさくなく
、従ってより慎み深いことを示唆している。
股部40は好ましくは、液体抵抗性衣服側表面42と、親水性体側表面44と
を備えている。股部40のこのような構造によって、月経用下着20は、その上
に配置されたあらゆる月経用装置80の周辺部の周りで漏れることがある、あら
ゆる液体を吸収することができる一方、同時に、そこを通って吸収されたこのよ
うな液体の漏れに抵抗し、従って装着者の衣類又は寝具の汚れが最小限にされる
。
図5は、図3の断面線4−4に沿う横断面図である。図5は、股部40の好ま
しい実施態様の1つを示しており、この実施態様は、二方向弾性的延伸性、液体
抵抗性衣服側表面42、及び疎水性体側表面44の好ましい組合わせを生じるこ
とを目指している。図5に示されている実施態様は、吸収性体側層46と液体抵
抗性バリヤー層48を備えている。体側層46の少なくとも一部は、体側表面4
4を備えており、バリヤー層48の少なくとも一部は、衣服側表面42を備えて
いる。体側層46は、柔らかく、これが接触する装着者の体の部分に、快適な触
感を与える。体側層46はまた、その上に配置されうる月経用装置80の周辺部
の周りで漏れることがある、体内からのあらゆる液体が、月経用下着20内に封
じ込められるように、これもまた吸収性がある。バリヤー層48は、吸収された
液体が、その衣服側表面42と接触することがある股部40を通って浸透するの
に抵抗し、衣服、寝具等が汚れるのを防ぐのに役立つ。体側層46及びバリヤー
層48のうちの少なくとも1つは、横断方向に、好ましくは長手方向と横断方向
の両方に弾性的延伸性があり、股部40に必要な弾性的延伸性を与える。好まし
くは体側層46とバリヤー層48の両方は、弾性的延伸性がある。体側層46及
びバリヤー層48の1つだけに弾性的延伸性がある場合、もう一方の要素の降伏
値は、股部40が体の動き全体に応じるのを妨げないように、十分に低いもので
あるべきであろう。
図5に示されている実施態様において、体側層46は、編まれた木綿含有材料
を備えている。好ましくは体側層46は、前記のように、月経用下着20のシェ
ル部30を編むのと同時に編まれる。より好ましくは股部40は、体側層46に
、長手方向に向けられたしわ又はリブを備えるように編まれ、これによってこの
ようなリブは、月経用装置80の周辺部の周りの漏れによって、体側層46に付
着されることがあるあらゆる液体を、長手方向に向けられた流れになるようにす
る。このように長手方向に向けられた流れは、体側層46の吸収能力をさらに十
分に利用するのに役立ち、確実にこれの局部があまり早期に飽和されないように
するのに役立つ。このような構造は、前記米国特許第3,985,004号にさ
らに詳細に記載されている。
同様に図5に見られるように、バリヤー層48は好ましくは、バリヤーフィル
ム47と織物外側層49とのラミネートを備えている。バリヤーフィルム47の
みを備えているバリヤー層48は、股部40に十分なバリヤー性を与えるが、織
物外側層49の追加によって、月経用下着に、心地よい布様感触と外見が備えら
れる。バリヤー層48は延伸性があり、好ましくは少なくとも横断方向に、より
好ましくは長手方向及び横断方向の両方に弾性的延伸性がある。
バリヤーフィルム47は、実質的に液体(例えば月経分泌物)に不透過性であ
り、好ましくは薄いプラスチックフィルムから製造される。但しその他の柔軟性
液体不透過性材料も用いることができる。ここで用いられている「柔軟性」とい
う用語は、柔軟性があり、人体の一般的形状及び輪郭に合いやすい材料のことを
いう。バリヤーフィルム47は、体側層46によって吸収された滲出物が、月経
用下着20と接触する物、例えばズボン、パジャマ、及び寝具を濡らすのを防ぐ
。従ってバリヤーフィルム47は、織布又は不織布材料、ポリマーフィルム、例
えばポリエチレン又はポリプロピレンの熱可塑性フィルム、あるいは複合材、例
えばフィルム被覆不織布材料を備えていてもよい。好ましくはバリヤーフィルム
47は、厚さが約0.012mm(0.5ミル)〜約0.051mm(2.1ミ
ル)のポリエチレンフィルムである。ポリエチレンフィルムの例には次のものが
ある。すなわちオハイオ州シンシナティ(Cincinnati,Ohio)の
クロペイ社(Clopay Corporation)によって、P18−14
01という名称で製造されているもの、及びインディアナ州テール・オート(T
erre Haute,Indiana)のエチル社ビスクイーン部(Ethy
l Corporation,Visqueen Division)によって
、XP−39385という名称で製造されているものである。特に好ましいのは
、クロペイ社からコード950−92804として入手しうる微孔質ポリエチレ
ンフィルムである。このような微孔質ポリエチレンフィルムは、股部40を通気
性のあるもの(次にさらに考察される)にするのに役立つというさらなる利点を
有する。
織物外側層49は、月経用下着20の股部40に美的に心地よく、布様の感触
及び外見を与える。この織物外側層49は、適切な感触及び外見を有するあらゆ
る織布又は不織布生地を備えていてもよい。好ましくは織物外側層49は、不織
布生地を備えている。織物外側層49を製造するために用いることができるいく
つかの製造技術がある。例えば織物外側層49は、スパンボンド繊維、カード繊
維、ウエットレイ繊維、メルトブローン繊維、ハイドロエンタングル繊維、前記
の組合わせ等の不織布ウエブであってもよい。織物外側層49に適した材料には
、ポリエチレン、ポリプロピレン、レーヨン、ナイロン、天然起源の材料、例え
ば木綿、及びその他の同様な材料が含まれる。好ましい織物外側層49は、ドイ
ツ国ペンネ(Penne)のコロビン社(Corovin GmbH)から入手
しうる、1平方メートルあたり約30グラムの坪量を有するスパンボンドポリエ
チレン不織布材料を備えている。
バリヤーフィルム47及び織物外側層49は、当業者に知られている手段を用
いてバリヤー層48を形成するために、ラミネートされてもよい。例えばバリヤ
ーフィルムを形成するためのポリマーが溶融形態で供給され、織物外側層49上
に押出されて、バリヤー層48のラミネートが形成されてもよい。バリヤーフィ
ルム47及び織物外側層49はまた、接着剤手段、例えば均一連続接着剤層、パ
ターン接着剤層、あるいは一列の別々の接着剤線、螺旋、あるいはスポットを用
いて接着されてもよい。適切な接着剤は、ウイスコンシン州ウオーワトーサ(W
auwatosa,WI)のフィンドレイ・アドヒーシブ社(Findley
Adheslves Inc.)によって製造されている。特に好ましいのは、
フィンドレイ社から2120という名称で入手しうるホットメルト接着剤である
。接着手段は好ましくは、次のものを備えている。すなわち、1986年3月4
日にMinetolaらに発行された米国特許第4,573,986号に開示さ
れているような接着剤フィラメントのオープンパターンネットワーク、より好ま
しくは1975年10月7日にSprague,Jr.に発行された米国特許第
3,911,173号;1978年11月22日にZieckerらに発行され
た米国特許第4,785,996号;及び1989年6月27日にWereni
czに発行された米国特許第4,842,666号に示されている装置及び方法
によって例証されているような、渦巻き状に螺旋パターンにされたいくつかの接
着剤フィラメント線である。これらの特許の各々は、参照してここに組込まれる
。
通気性(次に考察される)を確保するためには、バリヤーフィルム47と織物
外側層49とをラミネートするために用いられる手段によって、妥協されること
はなく、バリヤーフィルム47と織物外側層49とをラミネートするために用い
られる接着剤は、プライ接着強度と、通気性とをバランスさせるパターンで塗布
される。特に好ましいのは、格子パターンでラミネート接着剤を塗布することで
ある。このパターンは、通気性のための孔面積を最大限にするものである。出願
人らは、股部40の面積の約10〜約40パーセントをカバーする接着剤パター
ンが、ラミネーション強度と通気性との満足すべきバランスを生じることを発見
した。好ましくは接着剤は、股部40の面積の約10〜約30パーセントをカバ
ーすべきであろう。あるいはまた接着剤手段は、熱接着、圧力接着、超音波接着
、動的機械的接着、あるいはその他のあらゆる適切な接着手段、又は当技術で知
られているこれらの接着手段の組合わせを備えていてもよい。
前記のように股部40は、好ましくは少なくとも横断方向に弾性的延伸性があ
り、ストレッチ率が、装着者の皮膚の弾性率に等しいか、これより小さい。弾性
的延伸性は、体側層46、バリヤー層48、あるいは体側層46とバリヤー層4
8との組合わせによって、股部40に与えられてもよい。好ましくは弾性的延伸
性は、体側層46とバリヤー層48のうちの1つによって股部40に与えられる
。図5に示されている好ましい実施態様において、弾性的延伸性は、体側層46
によって、特定すれば体側層46のリクラ(LYCRA)要素によって与えられ
る。図4に示されているように、股部40に用いられているニットパターン(6
2及び64における横目)と、この中へのリクラ(LYCRA)糸の組込みとを
組合わせることによって、股部40に二方向の弾性的延伸性を備えさせる。すな
わちリクラ(LYCRA)糸は弾性的延伸性があり、ニットパターンは、リクラ
(LYCRA)糸が、長手方向要素と横断方向要素の両方を有する経路を辿るよ
うにさせる。
前記のように、図5に示されているように股部40の好ましい構造には、弾性
的延伸性を生じるための体側層46が必要である。これの意味するところは、バ
リヤー層48のストレッチ率が、体側層46のストレッチ率より低いものである
べきであるということである。バリヤー層48のストレッチ率が、横断方向に体
側層46のストレッチ率より、確実に低いものにする1つの方法は、バリヤー層
48に、長手方向に向けられたしわ又は隆起部を与えることである。ここにおい
て体側層46とバリヤー層48が接合され、従ってしわが「ゆるみ」を与え、こ
れによって確実に体側層46のストレッチ率が横断方向により高くなる。このよ
うなしわは、1992年12月1日にWeberらに発行された、共に譲渡され
た米国特許第5,167,897号に記載されている方法に従って、体側層46
とバリヤー層48とのラミネートを増分的にストレッチすることによって、与え
ることができる。この特許の開示は参照してここに組込まれる。
あるいはまた、二方向の弾性的延伸性が望まれる場合、バリヤー層48は、構
造弾性様フィルム(SELF)ウエブを備えていてもよい。SELFウエブは、
追加の弾性材料を用いずに、伸長方向に弾性様挙動を示す延伸性材料である。S
ELFウエブは、少なくとも2つの隣接した別々の非相似部位を有する歪可能な
ネットワークを含んでいる。これらの部位の1つは、予め決められた軸に平行な
方向に加えられた軸延びに応じて、抵抗力を示すような形状にある。その後、も
う一方の部位の実質的な部分が、加えられた伸長に対する有意の抵抗力を発生さ
せる。これらの部位の少なくとも1つは、材料が非張力状態にある間、予め決め
られた軸に実質的に平行に測定された場合、もう一方の部位より大きい表面の経
路長さを有する。長い方の表面の経路長さを示す部位は、1つ又はそれ以上の変
形を含んでおり、これらの変形はもう一方の部位の平面を越えて延びている。S
ELFウエブは、予め決められた軸に平行な方向に加えられる伸長に付される時
、少なくとも1つの予め決められた軸に沿って、伸長に対する制御された抵抗力
の少なくとも2つの有意に異なる段階を示す。SELFウエブは、ウエブの伸長
が、長い方の表面の経路長さを有する部位の実質的部分が、加えられた伸長の平
面に入るようにさせるのに十分なほどになるまで、加えられた伸長に対して第一
の抵抗力を示す。そこでSELFウエブは、それ以上の伸長に対して第二の抵抗
力を示す。伸長に対する抵抗力全体は、第一部位によって生じる伸長への第一抵
抗力より大きい。従って、
1)短い方の表面の経路長さを有する部位の面積を調節して、第一抵抗力と伸長
との間の関係(すなわちストレッチ率)を表わす応力/歪曲線の傾斜が、体側層
46の弾性率より小さくなるようにすること;及び
2)短い方の表面の経路長さを有する部位のパターンを調節して、第一抵抗力が
長手方向と横断方向の両方にベクトル成分を有するようにすること(例えば山形
、あるいはその他の対角的に向けられたパターン)、
によって、長手方向と横断方向の両方において、体側層46より低いストレッ
チ率を有するバリヤー層48を備えることができる。あるいはまた、長手方向か
横断方向かのどちらかに、低いストレッチ率を生じるパターンも用いることがで
きる。本発明に適したSELFウエブは、1996年5月21日にChappe
11らの名前で発行された、共に譲渡された米国特許第5,518,081号に
さらに完全に記載されている。
体側層46とバリヤー層48は、少なくとも周辺部41の周りで接合されて、
股部40が形成される。好ましくは股部40の体へのフィットを最大限にするた
めに、体側層46とバリヤー層48は、次のように接合される:1)体側層46
が長手方向に約25%、横断方向に約125%〜約150%ストレッチされ、接
着剤材料、例えばミネソタ州セントポールの3M社から入手しうる材料番号15
24が、バリヤーフィルム47と織物外側層49とをラミネートするために用い
られたのと同様なパターンでこれに塗布され、2)バリヤー層48は、接着剤処
理された体側層46上に配置され、圧力を加えることによって(例えばロール対
間のニップ等によって)これに接着される。あるいはまた接着手段は、熱接着、
圧力接着、超音波接着、動的機械的接着、あるいはその他のあらゆる適切な接着
手段、又は当技術で知られているこれらの接着手段の組合わせを備えていてもよ
い。
図6は、図5に似ている股部40のもう1つの好ましい実施態様の横断面図で
ある。図6に示されている実施態様はまた、股部40に、二方向の弾性的延伸性
、液体抵抗性衣服側表面42、及び親水性体側表面44を備えている。図6に示
されているように、股部40は、体側層146とバリヤー層148とを備えてお
り、ここにおいて吸収性体側層146は、必要な液体抵抗を生じるように処理さ
れたバリヤー層148の上に配置されている。体側層146の少なくとも一部は
、体側表面44を備えており、バリヤー層148の少なくとも一部は、衣服側表
面42を備えている。図6に示されている本発明の実施態様は、シェル部30と
前記の股部40に液体抵抗性を与えるために、パンティーブランクをフルオロカ
ーボン材料で処理する単純な方法を利用している。
図6に示されている本発明の実施態様の体側層146は、柔らかく、吸収性が
あり、通気性がある。体側層146は、適切な感触及び外見を有するあらゆる織
布又は不織布生地を備えていてもよい。好ましくは体側層146は、不織布又は
編物を備えている。体側層146としての製造に適した繊維又は糸には次のもの
が含まれる。すなわち、親水性になるように処理されたポリオレフィン繊維、例
えばポリエチレン又はポリプロピレン繊維;ナイロン繊維、アセテート繊維、ア
クリル繊維、及びレーヨン繊維(このような繊維は中間の湿潤性を有する。すな
わちこれらは1センチメートルあたり約40ダイン〜1センチメートルあたり約
50ダインの臨界表面張力を有しており、これらは体側層146の要素として最
適に用いられるために、界面活性剤で処理される必要がある);及び天然起源の
繊維、例えば木綿である。体側層146はまた、体側層146に弾性的延伸性が
望まれる場合は、このような弾性的延伸性を有する繊維又は糸、例えばリクラ(
LYCRA)を備えていてもよい。より好ましくは、体側層146は、図4の6
4と66に示されたのと実質的に同じニットパターンを有する編物を備えている
。ここにおいて、この生地の少なくとも一部が木綿糸を備えている。
前記のようにパンティーブランクは、股部40に液体抵抗性を与えるために処
理されてもよい。すなわち、パンティーブランクが液体抵抗性になるように処理
することによって、図6に示された実施態様のバリヤー層148は、液体抵抗性
になるように処理される。液体抵抗性を与えるためにバリヤー層148を処理す
るのに適した材料は、液体抵抗性を与えるためにシェル部30を処理するのに適
したものと実質的に同じである。すなわち適切な材料には、脂肪酸又は脂肪族ア
ルコール誘導体、シリコーン、ポリウレタン、及びフルオロカーボンが含まれる
。特に好ましいのは、例えばデュポン社と3M社から製造されている前記材料の
ようなフルオロカーボン材料である。シェル部30と股部40(すなわちバリヤ
ー層148)の両方に液体抵抗性を与えるためにパンティーブランク全体を処理
することについては、既に前記されている。あるいはまた、フルオロカーボン材
料は、フルオロカーボン材料の溶液(あるいはエマルジョン又は懸濁液)のバリ
ヤー層148上への、例えばパジング又は噴霧のような手段によって、バリヤー
層148のみに選択的に塗布されてもよく、その上でフルオロカーボン材料を乾
燥させることもできる。
体側層146及びバリヤー層148は、当技術で知られている手段を用いて、
股部40の少なくとも周辺部41の周りで接合される。例えば体側層146は、
股部40の周辺部41の周りでバリヤー層に縫合されてもよく、あるいは体側層
146及びバリヤー層148は、接着剤によって接着されてもよい。好ましくは
体側層146及びバリヤー層148は、周辺部41の周りで縫合され、このもう
1つの好ましい実施態様の股部40が形成される。
さらには液体抵抗性衣服側表面42、及び親水性体側表面44を有する弾性的
延伸性股部40が、漏れ抵抗性及び装着者の快適性という望ましい特性を生じる
が、本発明の特に好ましい実施態様の1つはまた、装着者に改良された快適性を
与えるために、股部40に通気性を与えることについても考慮している。すなわ
ち、股部40の通気性は、1平方メートルあたり1分につき約25立方フィート
(1平方メートルあたり1分につき0.7立方メートル)より大きい。より好ま
しくは通気性は、1平方メートルあたり1分につき約35立方フィート(1平方
メートルあたり1分につき1立方メートル)より大きい。既に液体抵抗性のある
材料が通気性があるものになるように処理するか、あるいは既に通気性のある材
料が液体抵抗性のあるものになるように処理するかのどちらかによって、液体抵
抗性と通気性の両方が、材料に備えられてもよい。例えば液体抵抗性フィルムは
、必要な通気性を与えるのに十分なほど大きいが、そこを通る液体移動に抵抗す
るのに十分なほど小さい開口部を備えていてもよく(例えば前記のクロペイ社製
の微孔質ポリエチレンフィルム)、あるいは通気性材料を処理して、その表面が
疎水性になるようにし、そこを通る液体の透過が、通気性を与えることができる
開口部を塞ぐことなく防止される(例えば前記フルオロ薬品で処理することによ
って)ようにしてもよいであろう。
弾性化脚部開口部
図1〜4に見られるように、本発明の月経用下着20にはまた、一対の弾性化
脚部開口部34が備えられている。前記のように、シェル部30及び股部は協同
作用して、各脚部開口部34の周辺部を画定する。この周辺部には、開口部34
の弾性化のための脚部弾性部35が備えられている。脚部弾性部35は、各脚部
開口部の周辺部の周りの体内からの液体の漏れに対してシールを与え、同時にシ
ェル部30及び股部と協同作用して、装着者の動き全体において股部40に「z
方向の」バイアス力を与える。すなわち、シェル部30、股部40、及び脚部弾
性部35は、協同作用して、月経用装置80を生じるが、この装置は、装着者の
大陰唇の遠位縁部に対して押し付けるような均一の上向きの力で股部40上に配
置される。図1及び2に最も明らかに示されているように、脚部開口部34のハ
イカット性は、より円形の形状が脚部開口部34に用いられる場合に得られるよ
りも、より垂直な方向に脚部弾性部35の収縮力を向けるように設計されている
。同様に図3に最も明らかに示されているように、脚部開口部34のこのハイカ
ット形状によって、シェル部30が脚部弾性部35と股部40との間で、ほぼ横
断方向中心線Tまで延びることができる。脚部弾性部35と股部40との間に配
置されているシェル部30の部分は、特に装着者の動きに応じることができる。
その理由は、シェル部30が、股部40よりも低いストレッチ率を有するからで
ある。その結果、シェル部30はストレッチするためには股部40よりも低い力
しか必要としないので、改良された快適性が生じる。同様に、シェル部30は股
部40よりもむしろ装着者の動きに応じてストレッチするので、股部40に接着
させることができるあらゆる月経用装置80の移動が減少する。
脚部弾性部35は、脚部開口部34の周辺部を体内からの液体の漏れに対して
シールするのに役立つような最小限の収縮力を与えなければならないが、収縮力
は、装着者に不快感を引起こすほど大きくないことが重要である。出願人は、脚
部開口部34の周辺部の周りでずれるおそれを最小限にするには、少なくとも約
20グラムの収縮力が必要であることを発見した。好ましくは収縮力は、少なく
とも約40グラムであろう。より好ましくは収縮力は、少なくとも約80グラム
であろう。装着サイクル中に予測される弾性的延伸の範囲におけるストレッチ率
を最小限にすると、装着者の不快感が生じるおそれも最小限になる。すなわち、
脚部弾性部が、典型的な使用中の延伸において、約80グラムの収縮力を生じる
ように設計されている場合、装着者の異なる脚の円周の大きさによるか、あるい
は装着者の動きのどちらかによる、より大きな延伸の場合でも、この力は実質的
に増加しないであろう。出願人は、約540グラム/インチ(213グラム/c
m)〜約590グラム/インチ(232グラム/cm)の脚部弾性部についての
ストレッチ率が、漏れ抵抗の維持と、装着者の不快感の最小限化との間の良好な
バランスを生じることを発見した。好ましくは脚部弾性部のストレッチ率は、約
550グラム/インチ(216グラム/cm)〜約580グラム/インチ(22
8グラム/cm)である。弾性収縮率とストレッチ率の測定方法は、次の「テス
ト方法」の節に示されている。
脚部弾性部35は、当業者に知られている手段を用いて、脚部開口部34の周
辺部の周りで、シェル部30及び股部40に接合させることができる。例えば脚
部弾性部35は、接着剤手段を用いて、あるいは機械的手段、例えば縫合によっ
て、シェル部30及び股部40に接合させることができる。本発明の好ましいニ
ット月経用下着20の場合、脚部弾性部35は好ましくは、シェル部30及び股
部40に、縫合によって接合される。
任意部材
股部40には場合によっては、装着者が月経用装置80を股部40に最適に配
置するのを助けるために、目印が備えられていてもよい。例えばこのような目印
は、脚部弾性部にマーキングを備えており、これによって装着者は、これと共に
用いるために月経用装置80に備えられていることがあるあらゆるフラップを、
適切に配置することができるであろう。あるいはまた、このような目印は、長手
方向中心線Lに沿ってマーキングを備えていてもよいであろう。これによって装
着者は、股部40の体側表面44に新しい装置が配置される度に、月経用装置8
0を確実に配置することができるであろう。
本発明はまた、体内からの液体の制御のための封じ込めシステムであって、前
記のような月経用下着20及び月経用装置80が、1つの単位として月経分泌液
の制御のための作用を行なうものをも考慮している。月経分泌物の制御を一例と
した場合、月経用装置80は、延伸性、好ましくは(装着者の皮膚の弾性率と比
較した場合)低い弾性率の弾性的延伸性にされ、これによってさらに、前記月経
用下着20の体に合う特性を高めることができよう。このような弾性的延伸性を
有する月経用装置は、次の特許に記載されている。すなわち、1992年7月2
3日にOsbornらの名前で出願された、共に譲渡された米国特許出願番号第
07/915,133号、1995年7月18日に出願された現在出願中の米国
特許出願番号第08/503,895号(許可されているが、番号が付与されて
いない)であって、1993年2月4日にPCT出願番号第WO 93/017
85号として公告されたもの、及び1992年7月23日にOsbornらの名
前で出願された、共に譲渡された米国特許出願番号第07/915,284号で
あって、1993年2月4日にPCT出願番号第WO 93/01786号とし
て公告されたものである。これらの開示は参照してここに組込まれる。月経用下
着20及び月経用装置が協同作用して、月経分泌液をよりよく制御するその他の
手段、例えば月経用下着20及び月経用装置80に補助的接着手段を備えさせる
手段も考慮されている。
その他の体内からの液体、例えば尿等も、同様なシステムを用いて制御するこ
とができることは当業者には明らかであろう。
本発明の月経用下着20は、月経用装置80に備えることができるあらゆる剥
離ライナーを除去し、その後、備えられることがあるあらゆる剥離可能な接着剤
が確実にそこに接着されるようにするのに十分な圧力を用いて、月経用装置80
を、月経用下着20のその体側表面44に配置することによって用いられる。同
様に月経用装置80にフラップが備えられている場合、使用者は、このようなフ
ラップが弾性化脚部開口部34の縁部の上から垂れ下がり、従って備えられるこ
とがあるあらゆるフラップ接着手段が、股部40のその衣服側表面42で接触す
るように、月経用装置80を配置する。ついで装着者は、月経用下着20を、通
常の方法で引張って身に付けることができる。
テスト方法
通気性目的
この方法は、材料におけるある定義された圧力低下で、材料を通る空気流を測
定するためのものである。装置
ニューヨーク州オールバニー(Albany,NY)のオールバニー・インタ
ーナショナル社(Albany International Corpora
tion)から入手しうる通気性テスターサンプルの準備
1.サンプルを約4インチ×4インチ(10センチメートル×10センチメート
ル)平方に切断する。方法
製造業者の指示に従って通気性テスターの操作を行なう。そこに記載されてい
る操作手順を下記に簡単に概略する。
1)空気流を妨げたりゆがめることがある、あらゆるねじれを除去するのに十分
なほど、サンプルをぴんと張って外側オリフィスプレート上に延ばして取り付け
る。サンプルは、あまりオープンでないサイドを有するように決定されているな
らば、そのサイドが取り付けプレートの方に向くように取り付ける。
2)テストされるサンプルに適切な空気流を与えるために、適切な内側オリフィ
スを決定する。サンプルを評価するために用いられるオリフィスプレートの数を
記録する。
3)内側オリフィスにおいて、0.5インチの水(1.27センチメートルの水
)の圧力低下を生じるように、ファンモーター速度を調節する。
4)サンプルにおける圧力低下を記録する。計算及び報告
製造業者によって与えられている表、オリフィスプレート数、及びサンプルに
おける圧力低下を用いて、サンプルを通る空気流を決定する。評価された各サン
プルについて、平均値と標準偏差を報告する。
ストレッチ率及び弾性収縮目的
この方法は、下着の装着サイクルにおいて見られる力に匹敵する延伸範囲にお
ける、下着に用いられる弾性的延伸性材料によって装着者の体に及ぼされる力に
匹敵する力を定量化するためのものである。方法
INDA(不織布生地産業協会(Association of Nonwo
ven Fabric Industry))標準テスト110.1−92に記
載された方法が適切である。次の設定条件を用いる。
ゲージ長:2インチ(5.08センチメートル)
クロスヘッド速度:10インチ/分(25.4cm/分)
引張りテスト機及びロードセル:予測される力の範囲に適したものである、マ
サチューセッツ州カントン(Canton,
MA)のインストロン社(Instron C
orporation)から入手しうるモデ
ル5564が適している。
サンプル幅:1インチ(2.54cm)。1インチ(2.54cm)幅より小
さいサンプルの場合、サンプル幅を測定し、測定された幅に対し
て1インチ(2.54cm)の割合で測定された力を調節する。
サンプルサイズ:テストされる1材料あたり少なくとも3つのサンプル計算
力25:25%伸長における力(グラム/インチ又はグラム/cm)
力50:50%伸長における力(グラム/インチ又はグラム/cm)
弾性収縮=力25
ストレッチ率=(力50−力25)/0.25
弾性収縮(脚部弾性部のみ)及びストレッチ率についての平均及び標準偏差を
報告する。
すべての特許、特許出願(及びこれらに基づいて発行されるあらゆる特許、並
びにあらゆる対応する公告された外国特許出願)、及びこの明細書全体に挙げら
れている出版物は、参照してここに組込まれる。しかしながら参照してここに組
込まれる文献のどれも、本発明を教示又は開示していると明確に認められている
わけではない。
本発明の特別な実施態様が例証され、記載されてはいるが、本発明の精神及び
範囲から逸脱することなく、様々なその他の変更及び修正も行なうことができる
ことは当業者には明白であろう。従って、この発明の範囲内にあるこのような変
更及び修正はすべて、添付クレームにおいてカバーするものとする。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S
D,SZ,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ
,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU
,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,
CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G
B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG
,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,
LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N
O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG
,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,
UZ,VN,YU
(72)発明者 カーステンズ、ジェリー・エドワード
アメリカ合衆国、オハイオ州 45069、ウ
エスト・チェスター、ウェザリントン・ド
ライブ 7451
(72)発明者 ファリス、ディアネ・ダン
アメリカ合衆国、オハイオ州 45069、ウ
エスト・チェスター、マッカーシー・コー
ト 5732
(72)発明者 フェレシュテコウ、サード
アメリカ合衆国、オハイオ州 45243、フ
ェアフィールド、サンバーソン・プレイス
7336
(72)発明者 ヒュータネン、ジェイン・スーザン
カナダ国、エム4エル・2エム8、オンタ
リオ、トロント、プルスト・アベニュー
94
(72)発明者 ジョーンズ、カリッサ・ラシャウン
アメリカ合衆国、オハイオ州 45237、シ
ンシナチ、ユニット 1、ジョーゼフ・ス
トリート 1328
(72)発明者 ムーア、メガン・ロバーツ
アメリカ合衆国、カリフォルニア州
94941、ミル・バレー、マウント・ビュ
ー・アベニュー 55