JPH11511712A - 侵入不可能な壁エレメント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 たとえばプラスチック容器の側面または基部のための壁エレメントには、輪郭が付けられたエレメントによってその境界が定められる通気用開口が設けられ、それにより輪郭が付けられたエレメント間の開口が物体の侵入を防ぐ好ましくはラビリンスの断面を確実に有するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】 侵入不可能な壁エレメント 本発明は請求項１のプリアンブルに従う底部および側部の壁形成物に関する。 たとえば果物や野菜のような腐りやすい商品の運搬の際の問題は、一般に底部 および側部の隙間のある壁構造によって得られる運搬容器の軽さと、中に入って いる商品の損傷からの保護との間の矛盾である。主な危険は、特に果物や野菜の 場合に中に入っている商品が外部から損傷を受けることである。というのも、た とえば木製の容器または木枠を重ねて積み重ねにすると、刺が側部または底部の 壁の隙間のある構造に侵入して運搬している商品に入り、その商品を販売用には 不適切にしてしまう可能性があり、これによりかなりの金銭的損失を被るおそれ があるからである。先行技術の容器の別の問題は、たとえば指のような人間の手 足は容器を持ち上げたり移動させたりまたは積み重ねたりしている間に側部また は底部の壁の開口の１つに入った場合など取扱いの最中や運搬中に非常に挟まれ たり挫いたりしやすいため、通常スラットを交差させた構成によって得られる底 部および側部の壁の隙間のある形成物が創傷の潜在的な危険性を伴うことである 。 本発明の目的は、隙間のある構造のため軽量でありなおかつ異物の侵入を防ぐ 、運搬容器用の側部または底部の壁形成物を提供することである。さらに、この 側部または底部の壁形成物は安定性があって、製造が容易でかつ経済的 であり、視覚的に感じのよい外観を有するべきである。 本発明に従えば、商品に通気するための好ましくは規則的な配列の開口を有す る、箱および容器、特に果物および野菜用のプラスチック容器のための側部また は底部の壁形成物が提供される。開口は、各端部にレッグを有しかつ一般にわず かな距離をあけて並べて配置されるバーによって制限される。このように、バー による２つのレッグ間の接続により、開口を制限しかつ形成による製造が容易で かつ壁形成物を非常に効果的に剛化できるようにするたとえばＩ、Ｓ、Ｔまたは Ｚ字型のセクションが得られる。好ましくは側部または底部の壁の側面の平面に 配置されるレッグは、壁形成物を水平方向に見たときに一方の側面のレッグが他 方の側面のレッグ間の間隙領域に配置されるように互い違いにされ、これにより 壁形成物の表面の延在に対して直角にものが侵入したり壁形成物が透けて見えた りすることが防がれる。その結果、少なくともいくつかの開口、好ましくはすべ ての開口が横方向に互い違いになった２つの開口断面を有する。 わずかな距離をあけて並べて配置されるセクションレッグは、中に入れるべき 商品に優しく、清掃が容易で、落ちついた外観を与える壁形成物の滑らかな外面 および内面をもたらす。セクションレッグを備えるセクションバーは、壁形成物 の内面および外面の滑らかな形成を可能にし、わずかな距離をあけて並べて配置 されるセクションレッグは 優れたラベリング表面または印刷表面を与え、そのため、本発明の壁形成物によ って簡単なマーキング（表示）も可能となる。 レッグと接続バーとによって得られるセクションを並べた構成は、好ましくは その間にラビリンス開口を形成し、これは本発明の壁形成物を有する容器に入れ られる商品の通気を支持する。壁形成物の開口のラビリンスの性質または開口断 面の横方向の互い違いの配置は物体の侵入を防ぎ、そのため中に入っている商品 が保護される。さらに、セクションが少ない材料の使用量で大きい曲げ強さを示 すため、本発明のセクションバーによりセクションの延在方向において壁形成物 のかなりの剛化が得られる。セクションの延在に垂直な方向においても壁形成物 の剛さを得るために、隣接するセクションは、好ましくはセクション自体の延在 に対して直角に配置されるクロスバーによって好ましくは相互接続される。 これらのセクションは中実の断面を有する先行技術のスラットと比べてはるか に大きい曲げ強さを示すため、中実の断面と比べて材料をかなり節約することが できなおかつ壁形成物の剛さを等しいかまたはより大きくすることができ、これ は壁形成物を用いた容器の軽さと資源の節約とに寄与する。 セクションを並べた構成、または壁形成物の両側にセクションレッグを互い違 いにした構成により、たとえば壁形 成物がプラスチックからなる場合、壁形成物の優れた型離れ度が得られる。成形 シームは内側にあり、壁形成物の有利な外観が得られ、これはそのような壁形成 物を有する容器の一般への受入れにかなり貢献することができる。 応用によっては、側部もしくは底部の壁形成物の表面の延在の縦方向および横 方向の両方にセクションを配列したもの、縦方向もしくは横方向に軸を傾斜させ る表面に関してセクションを傾斜対称的に配列したもの、または壁形成物の延在 の一方向にセクションを均等に配列したものを用いることもできる。傾斜対称と は、壁形成物を２等分にしたものが縦方向または横方向の中心軸の周りで傾斜さ れるとそれらの２等分したものの開口が互いの真上にくるであろうことを意味す る。 本発明の壁形成物は、運搬容器用の側部もしくは底部の壁形成物としてだけで はなく、積み重ねられた層を分離するための分離用底としてまたは挿入可能な底 としても適切である。 本発明の壁形成物は、特に、矩形に配置される４つの側壁と底とからなる野菜 または果物用の容器のための、射出成形によりプラスチックから製造可能な容器 の一体の壁および／または底エレメントとして用いられ得る。 以下に、本発明の好ましい実施の形態を添付の図面を参照して説明する。 図１は、容器の壁としての壁形成物の実施の形態を水平 方向に見た図である。 図２は、図１の線Ａ−Ａに沿った断面図である。 図１は、ここでは例示的に容器の壁である侵入不可能な壁形成物の実施の形態 の水平方向の図である。壁形成物１の上側は、掃除しやすくかつ美的で落ちつい た外観を示す滑らかな外面を形成するようにわずかな距離をあけて並べて配置さ れるセクションレッグ２ａによって形成される。隣接するセクションレッグ２ａ の間の空間３から、壁形成物の下側のちょうど空間３の領域に配置されるセクシ ョンレッグ２ｂを見ることができ、これにより、壁形成物が透けて見えたり壁形 成物に物体が侵入したりすることが防がれる。図１に示した実施の形態にはセク ションレッグ２ａおよび２ｂの延在に直角に４つのクロスバー４があり、これら のクロスバーは壁形成物の長手方向の延在方向にセクションレッグ２ａおよび２ ｂを相互接続する。本実施の形態に示される４つのクロススラット４の代わりに 、壁形成物の大きさおよび応用に依存して、異なる数のクロススラットを用いて もよい。本実施の形態に示されるような角が丸い矩形の壁形成物の代わりに、円 形、楕円形等の他のいかなる形を用いてもよく、この形は単に側壁、底壁または 中間の底としての意図した目的と、壁形成物が用いられる容器の種類および形と にのみ依存する。 図２は、図１の線Ａ−Ａに沿った断面図である。ここでも、壁形成物の上面お よび下面の延在を規定するセクショ ンレッグ２ａおよび２ｂが見られ、本実施例の上側および下側の２つの対応する セクションレッグはバー２ｃによって相互接続され、そのためレッグ２ａおよび ２ｂと接続バー２ｃが本実施の形態ではＺ字型のセクションをもたらすが、この セクションはＩ、ＴまたはＳ字型であってもよい。図２から明らかなように、わ ずかな距離をあけて並べて配置されるセクション２により、隣接するセクション ２の間の空間を介して通気用の空気は通過させるが物体は侵入させない構造が得 られる。セクション２は、セクション２の延在に対して直角に配置されるクロス バー４によって相互接続される。セクション２の大きな曲げ強さにより、壁形成 部が非常に軽量になるとともに非常に少ない材料の使用量でセクション２の方向 において壁形成部が非常に安定する。本実施の形態の長手方向の曲げ強さは、ク ロスバー４によるセクション２の相互接続によって得られ、これにより壁形成物 全体の安定性が高くなり、壁形成物を積み重ね可能な容器等のために用いるのに 適切となる。 同様に図２から明らかなように、図示した実施の形態では、セクション２は本 実施の形態の長手方向の中心に関して傾斜対称的に配置され、これは壁形成物の 美的な外観に非常に寄与し、これは、対象とする利用者たちにそのような壁形成 物を有する容器を受入れてもらうために非常に重要である。しかしながら、セク ション２のこの種類の傾斜対称的な配列を、基本的に壁形成物の機能を変えずに セク ションをすべて同じ方向に配列したものと置き換えることもできる。 応用によっては、最終的には、セクション２を横方向に配列したものの代わり にセクション２を縦方向に配列したものを用いることもでき、この場合、セクシ ョン２を接続するクロススラット４はそれに応じて図示した実施の形態とは異な る態様で整列される。 本実施の形態のようなセクション２の平行な配列は、壁形成物の容易な清掃に さらに寄与し、これは、繰返し用いた後にもその外観を完全に維持しなければな らない再利用可能な容器に壁形成物を用いる場合に特に非常に重要である。最後 に、図示した実施の形態に従う壁形成物は、好ましくはプラスチックからなる場 合に容易な型離れを可能にし、この場合成形シームは内側に向き、したがって外 観を損なうことがなくまたはいかなる切り傷の危険性も伴わない。

【手続補正書】 【提出日】１９９８年５月１９日 【補正内容】 請求の範囲 １．好ましくは規則的に配列され商品に空気を通すための開口が設けられる、箱 および容器、特にプラスチックからなる果物および野菜用の容器のための一体の 壁形成物であって、前記開口の少なくとも大部分、好ましくはそのすべてがそれ ぞれ２つの横方向に互い違いにされた開口断面を有することを特徴とする、壁形 成物。 ２．前記横方向に互い違いにされた開口断面は、完全に、または狭い間隙以外す べて互いに重なることを特徴とする、請求項１に記載の壁形成物。 ３．前記開口はラビリンス通路として形成されることを特徴とする、請求項１ま たは２に記載の壁形成物。 ４．前記開口は、隣接するレッグとともに前記互い違いになった開口断面を制限 する、セクションバー上に好ましくは対向して配置されるレッグ（２ａ、２ｂ） を備えるセクションとして形成されるバーによって横方向に制限されることを特 徴とする、請求項１ないし３のいずれかに記載の壁形成物。 ５．バーの一方端に形成されるセクションレッグ（２ｂ）は前記壁形成物の内面 を制限または形成し、該バーの他方端に形成されるセクションレッグ（２ａ）は 前記壁形成物の外面を制限または形成することを特徴とする、請求項１ないし４ のいずれかに記載の壁形成物。 ６．バーの内面レッグ（２ｂ）および外面レッグ（２ａ）は滑らかな内面および 外面を形成することを特徴とする、請求項１ないし５のいずれかに記載の壁形成 物。 ７．バーはＳ、Ｚ、Ｉ、またはＴ字型のセクションとして形成されることを特徴 とする、請求項１ないし６のいずれかに記載の壁形成物。 ８．バー（２）はわずかな距離をあけて互いに平行に配置され、バー（２）の内 面レッグ（２ｂ）は該バーの外面レッグ（２ａ）と隣接するセクションの外面レ ッグ（２ａ）との間の空間の領域に配置され、隣接するセクションを覆うことを 特徴とする、請求項１ないし７のいずれかに記載の壁形成物。 ９．セクション（２）は表面の中心軸のうちの１つに関して傾斜対称的に配置さ れることを特徴とする、請求項１ないし８のいずれかに記載の壁形成物。 １０．バーは互いに平行に配置されることを特徴とする、請求項１ないし９のい ずれかに記載の壁形成物。 １１．バー（２）は前記バー（２）に対して横方向に、好ましくは前記バー（２ ）に対して直角に配置される少なくとも１つの剛化バー（４）によって相互接続 されることを特徴とする、請求項１ないし１０のいずれかに記載の壁形成物。 １２．前記壁形成物は、運搬用または保管用容器の側壁および／または底壁とし て一体として用いられることを特徴とする、請求項１ないし１１のいずれかに記 載の壁形成物。 １３．前記壁形成物は積み重ねられた層の間の中間の底として、または分離用壁 エレメントとして用いられることを特徴とする、請求項１ないし１２のいずれか に記載の壁形成物。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．好ましくは規則的に配列され商品に空気を通すための開口が設けられる、箱 および容器、特にプラスチックからなる果物および野菜用の容器のための壁形成 物であって、前記開口の少なくとも大部分、好ましくはそのすべてがそれぞれ２ つの横方向に互い違いにされた開口断面を有することを特徴とする、壁形成物。 ２．前記横方向に互い違いにされた開口断面は、完全に、または狭い間隙以外す べて互いに重なることを特徴とする、請求項１に記載の壁形成物。 ３．前記開口はラビリンス通路として形成されることを特徴とする、請求項１ま たは２に記載の壁形成物。 ４．前記開口は、隣接するレッグとともに前記互い違いになった開口断面を制限 する、セクションバー上に好ましくは対向して配置されるレッグ（２ａ、２ｂ） を備えるセクションとして形成されるバーによって横方向に制限されることを特 徴とする、請求項１ないし３のいずれかに記載の壁形成物。 ５．バーの一方端に形成されるセクションレッグ（２ｂ）は前記壁形成物の内面 を制限または形成し、該バーの他方端に形成されるセクションレッグ（２ａ）は 前記壁形成物の外面を制限または形成することを特徴とする、請求項１ないし４ のいずれかに記載の壁形成物。 ６．バーの内面レッグ（２ｂ）および外面レッグ（２ａ） は滑らかな内面および外面を形成することを特徴とする、請求項１ないし５のい ずれかに記載の壁形成物。 ７．バーはＳ、Ｚ、Ｉ、またはＴ字型のセクションとして形成されることを特徴 とする、請求項１ないし６のいずれかに記載の壁形成物。 ８．バー（２）はわずかな距離をあけて互いに平行に配置され、バー（２）の内 面レッグ（２ｂ）は該バーの外面レッグ（２ａ）と隣接するセクションの外面レ ッグ（２ａ）との間の空間の領域に配置され、隣接するセクションを覆うことを 特徴とする、請求項１ないし７のいずれかに記載の壁形成物。 ９．セクション（２）は表面の中心軸のうちの１つに関して傾斜対称的に配置さ れることを特徴とする、請求項１ないし８のいずれかに記載の壁形成物。 １０．バーは互いに平行に配置されることを特徴とする、請求項１ないし９のい ずれかに記載の壁形成物。 １１．バー（２）は前記バー（２）に対して横方向に、好ましくは前記バー（２ ）に対して直角に配置される少なくとも１つの剛化バー（４）によって相互接続 されることを特徴とする、請求項１ないし１０のいずれかに記載の壁形成物。 １２．前記壁形成物は、運搬用または保管用容器の側壁および／または底壁とし て一体として用いられることを特徴とする、請求項１ないし１１のいずれかに記 載の壁形成物。 １３．前記壁形成物は積み重ねられた層の間の中間の底として、または分離用壁 エレメントとして用いられることを特徴とする、請求項１ないし１２のいずれか に記載の壁形成物。