【発明の詳細な説明】
身体組織を美容再形成する装置
発明の背景
発明の分野
本発明は、上気道開存を維持する方法、一層詳しくは、舌下神経を損なうこと
なく舌あるいは舌扁桃またはこれら両方の選定部分を縮小するのに電磁エネルギ
を利用する方法に関する。関連技術の説明
睡眠時無呼吸症候群は、daytime hypersomnomulence、早朝上肢疼痛、知性鈍
化、不整脈、いびきおよび睡眠時輾転反側を特徴とする医学的な状態である。こ
れは、患者の睡眠時の頻繁な無呼吸症状の発現によって生じる。この症候群は、
古典的に2つのタイプに分類される。「中枢性睡眠時無呼吸症候群」と呼ばれる
1つのタイプは、反復する呼吸努力の喪失を特徴とする。「閉塞性睡眠時無呼吸
症候群」と呼ばれる第2のタイプは、患者の上気道の閉塞あるいは患者の気道の
、喉頭の頭側で喉頭を含まない部分の閉塞から生じる睡眠中の反復する無呼吸症
状の発現を特徴とする。
昔からの処置としては、種々の内科的、外科的、物理的処置がある。内科的処
置では、鎮静剤あるいはアルコールのような中枢抑制剤の回避に加えて、プロト
リプチリン、メドロキシプロゲステロン、アセタゾールアミド、テオフィリン、
ニコチンその他の薬物を使用する。上記の内科的処置はときには有効であるが、
完璧に有効であることはまれである。さらに、薬物は望ましくない副作用を持っ
ていることが多い。
外科的な介入には、口蓋垂口蓋咽頭形成術、扁桃摘出術、重症顎後退症補正術
、気管切開術がある。或る手術では、顎を無理に移動させて前方へ引きだし、舌
根への接近を行う。これらの処置は効果的であるかもしれないが、患者に対する
手術の危険が大きく、患者にとって受け入れがたいことが多い。
物理的な処置としては、体重軽減、鼻咽頭気道、鼻CPAPおよび夜間使用の
種々の舌保持装置がある。これらの処置は一部有効であるかもしれないが、煩雑
で不快なものであり、長期にわたって患者が使用し続けないことが多い。体重軽
減は有効であるかもしれないが、患者がこれを達成できることはまれである。
中枢性睡眠時無呼吸症候群の患者では、横隔神経や横隔膜ペーシングが使用さ
れていた。横隔神経や横隔膜ペーシングは、横隔神経によって左右相称的に刺激
された換気を援助あるいは支援する患者の横隔膜を調整、制御するように電気的
な刺激を使用する。このペーシングは、Direct Diaphragm Stimulation by J.M
ugica et al.PACE vol.10 Jan-Feb.1987,Part II,Preliminary Test of a
Muscular Diaphragm Pacing System on Human Patients by J.Mugica et al.f
rom Neurostimulation; An Overview 1985 pp.263-279 and Electrical Activa
tion of Respiration by Nochomovitez IEEE Eng.in Medicine and Biology; J
une,1993に開示されている。
しかしながら、これらの患者の多くは或る程度の閉塞性睡眠時無呼吸症も持っ
ており、これは吸気力がペーサーによって大きくなったときに悪化するのである
。横隔膜の賦活によって生じる換気も吸気の際に上気道をつぶし、患者の舌を内
方へ咽喉の下に引き下げ、患者を窒息させる。それ故、これらの患者は適切な処
置のために気管切開が必要となる。Physiological Laryngeal Pacemaker by F.
Kaneko et al.from Trans Am Soc Artif Intern Organs 1985に記載されている
ような生理学的咽頭ペースメーカーは肺置換量を検知し、適切な神経を刺激して
患者の声門を開き、呼吸困難を救う。この装置は、睡眠時無呼吸症の処置には効
果がない。この装置は肺の置換空気量に比例して信号を発生するので、発生した
信号は睡眠時無呼吸症の処置のための指標として用いるには遅すぎるのである。
閉塞による睡眠時無呼吸症では置換空気量がまったくないことが多い。
閉塞性睡眠時無呼吸症に有効な1つの処置は気管切開である。しかしながら、
この外科的な介入はかなりの病的状態を招き、多くの患者にとって美容上も受け
入れることができるものではない。他の外科的処置としては、舌をできるだけ前
方へ引き出し、上気道を塞ぐ可能性のある舌部分およびその他の組織を外科的に
切り取ることがある。
これらの問題を克服する方法、装置の必要性がある。
発明の概要
したがって、本発明の一目的は舌を美容再形成する方法および装置を提供する
ことにある。
本発明の別の目的は、舌の舌下神経を損なうことなく舌を美容再形成する方法
および装置を提供することにある。
本発明のまた別の目的は、舌の膨張を減らしながら舌を美容再形成する方法お
よび装置を提供することにある。
本発明のまたさらに別の目的は、舌の舌下神経を損なうことなく舌の内部の選
定部位に切除エネルギを与えることによって舌を美容再形成する方法および装置
を提供することにある。
本発明のまたさらに別の目的は、舌の舌下神経を損なうことなく舌の内部の選
定部位に切除エネルギを付与することによって舌を美容再形成する方法および装
置を提供することにある。
本発明の別の目的は、舌の表面を冷却しながら舌を美容再形成する方法および
装置を提供することにある。
本発明のこれらおよび他の目的は、身体組織における膨張応答を減らしながら
身体組織の内部の少なくとも一部を切除する切除装置で達成される。この装置は
、カテーテル組織界面とこのカテーテル組織界面に形成したポートとを包含する
カテーテルを提供する。カテーテルの内部には少なくとも部分的に電極が位置し
ており、この電極がポート内へ前進したり、ポートから後退したりするようにな
っている。この電極は冷却材入口導管と冷却材出口導管とを包含し、これら両導
管がカテーテルの内部を貫いて延びていて少なくとも部分冷却されるカテーテル
組織界面を形成している。電極の電磁エネルギ給送面は冷却要素から断熱されて
いる。電極前進・後退装置が、少なくとも部分的に、カテーテルの内部に位置し
ている。ケーブルが電極に接続してある。
本発明の一具体例では、身体組織を美容再形成する方法は切除装置を提供する
。この切除装置は、カテーテル組織界面を備えたカテーテルと、カテーテルの内
部に少なくとも部分的に設置してあり、カテーテルから身体組織の内部へ前進さ
せ
たり、そこから後退させたりすることができる電極と、カテーテル組織界面を冷
却する手段とを包含する。電極はカテーテルの内部から身体組織の外面を貫いて
身体組織の内部へ前進させられる。充分な電磁エネルギが電極から身体組織の内
部へ送られて身体組織の内部の一部を切除する。カテーテル組織界面は充分に冷
却され、身体組織外面の膨張を低減する。次いで、電極は身体組織の内部から後
退させられる。
カテーテル組織界面は10℃から30℃の温度まで冷却することができる。電
極は中空であって、注入剤源に接続してもよい。絶縁スリーブを電極の外面の少
なくとも一部を取り囲んで設置してもよい。1つまたはそれ以上の電極をカテー
テルに導入してもよい。さらに、1つまたはそれ以上のセンサを、電極の遠位端
、電極の外面、絶縁スリーブの遠位端およびカテーテル組織界面を含む切除装置
の種々の部位に設置してもよい。RF源およびマイクロ波を含む種々の電磁エネ
ルギ源を電極に接続し得るが、別にこれらに限定するつもりはない。
一具体例において、身体組織とは舌である。電極は舌の腹側面、背側面を貫い
て導入される。舌の内部へ電磁エネルギを給送してからの舌の外面の膨張を少な
くとも50パーセントまで減らすために充分な冷却を行う。
図面の簡単な説明
第1図は、本発明の方法で使用する切除装置の横断面図である。
第2図は、第1図に示す切除装置のカテーテル、コネクタを示す横断面図であ
る。
第3図は、第1図に示すコネクタの斜視図である。
第4図は、第1図に示す切除装置と組み合わせた針状電極の斜視図である。
第5図は、本発明の方法で利用する可撓性針状電極の斜視図である。
第6図は、第1図に示す切除装置での切除領域の形成を示す。
第7図は、口を閉じた状態の舌の横断面図である。
第8図は、口を開いた状態の舌の横断面図である。
第9図は、舌の斜視図である。
第10図は、舌の背側面の斜視図である。
第11図は、舌の横断面図である。
第12図は、舌下神経の位置と切除領域の形成を示す舌の横断面図である。
第13図は、複数の切除領域を示す舌の横断面図である。
第14図は、舌の腹側面の斜視図である。
第15図は、舌の横断面図である。
第16図は、フィードバック制御装置で使用するアナログ増幅器、アナログ・
マルチプレクサおよびマイクロプロセッサを示すブロック図である。
第17図は、第1図のカテーテルを通しての冷却材の流量を制御するのに使用
できる温度/インピーダンス・フィードバック装置のブロック図である。
第18図は、第1図のカテーテルを通しての冷却材流量を制御するのに使用し
得る温度/インピーダンス・フィードバック装置のブロック図である。
第19図は、RF切除に続く舌の収縮パーセントを示す三次元グラフである。
第20図は、RF切除でのウシの舌組織の二次元収縮を示すグラフである。
第21図は、RF切除によるウシの舌組織の三次元収縮を示すグラフである。
第22図は、RF切除に続く舌の体積変化パーセントを示すグラフである。
詳細な説明
舌、口蓋垂、軟口蓋、舌扁桃、アデノイドを美容再形成し、縮小する方法は、
電磁エネルギ源と、この電磁エネルギ源に接続した1つまたはそれ以上の電磁エ
ネルギ給送電極とを包含する切除装置を提供する。少なくとも1つの電極が舌の
内部に向かって前進させられる。電極からは充分な電磁エネルギを給送して舌下
神経を損なうことなく舌の部分を縮小させる。次に、電極は舌の内部から取り出
される。気道閉塞を処置する方法は、舌下神経を損なうことなく舌を縮小するこ
とによって達成される。電極は、舌の先端、腹側面、背側面、舌の下から導入し
てもよいし、舌の正中線に沿って導入してもよいし、あるいは、或る場合にはオ
トガイ部を通して導入してもよい。舌は舌下神経を損なうことなく切除(縮小)
され、舌の再形成と美容変化を行うことになる。これは、舌下神経から十分遠い
ところに電極を位置させ、舌への電磁エネルギの給送中に舌下神経が損なわれな
いようにすることによって達成される。気道閉塞を処置する別の方法は、舌下神
経を損なうことなく舌扁桃を縮小させることによって達成される。
第1、2図を参照して、舌、舌扁桃、口蓋垂、口蓋軟骨、アデノイドを美容再
形成し、縮小する切除装置10は、1つまたはそれ以上のエネルギ給送装置すな
わち舌を通して電極12を舌の内部へ導入するように位置させることができる。
切除装置10は、映像化の有無にかかわらず非外傷性挿管を含み得るし、酸素あ
るいは麻酔剤の給送を行ってもよいし、血液あるいは他の分泌液を吸入すること
もできる。明らかなように、この切除装置10を用いて気体の通過を制限する身
体の種々の閉塞状態を処置することができる。一具体例は、抵抗過熱、RF、マ
イクロ波、超音波および熱噴流液を用いることによって舌、舌扁桃、アデノイド
の選定部分を切除(細胞壊死)する電極12を用いての睡眠時無呼吸症の処置で
ある。好ましいエネルギ源はRF源である。この場合、切除装置10は、舌、口
蓋扁桃、鼻甲介、軟口蓋組織、硬組織、粘膜組織を含む(といってこれらに限ら
ないが)標的塊を切除するのに用いることができる。一具体例において、切除装
置10は気道の横断面積を拡大するために舌を縮小するのに用いられる。殺菌剤
導入部材が口腔内に殺菌剤を導入し、切除した身体部材の感染を防ぐ。
舌の縮小の前に、物理的検査、光ファイバ咽頭鏡検査、頭部規格写真分析およ
び連続撮影モニタリングを含む手術前評価を行ってもよい。物理検査は頭部、頚
部の評価を高める。また、鼻中隔、鼻甲介の閉塞性変形、長い余分な軟口蓋ある
いは肥厚性口蓋扁桃からの口咽頭閉塞および突出舌根からの下咽頭閉塞を知るた
めの鼻腔精密検査も含む。
縮小装置10は、カテーテル14と、オプションのハンドル16と、カテーテ
ル14の長手方向表面に沿って形成した異なったポート18から、または、電極
12の遠位端から突出する1つまたはそれ以上の電極12とを包含する。カテー
テル14はハンドピースであってもよい。前進装置20を設けてもよい。前進装
置20はカテーテル14の内部に設置した案内トラックあるいは案内チューブ2
3を包含し得る。電極12を案内トラック23内に設置し、案内トラックから舌
の内部へ前進させてもよい。
切除装置または縮小装置10は、カテーテル14と、オプションのハンドル1
6と、カテーテル14の長手方向表面に沿って形成した種々のポート18から、
あるいは、切除源給送装置12の遠位部から突出する1つまたはそれ以上の切除
源給送装置12とを包含する。前進装置20としても知られる切除源給送装置前
進装置20を設けてもよい。切除源給送装置前進装置20はカテーテル14の内
部に設けた案内トラックまたは案内チューブ23を包含してもよい。切除源給送
装置12は案内トラック23内に設置し、案内トラックから舌の内部へ前進させ
てもよい。ケーブルが切除源給送装置12に接続してある。
切除源給送装置12はカテーテル14の内部に少なくとも部分的に設置しても
よい。一具体例において、切除源給送装置12はカテーテル14の外面に形成し
たポート18を通して前進、後退させられる。切除源給送装置前進・後退装置2
0はカテーテル14から身体組織の内部へ切除源給送装置12を進め、また、身
体組織の内部から切除源給送装置12を後退させることができる。身体組織は種
々の組織のうちの任意の部位でよいが、ここでは以後、身体組織を舌とする。切
除源給送装置12は舌の外面を穿通し、舌の内部領域まで送り込まれる。切除源
12によって充分な切除エネルギを舌の内部に給送し、充分な切除、縮小を行う
。切除源給送装置12は中空構造であり、(i)選定した舌内部切除部位に種々
の化学薬品を(化学的切除のために)給送するようになっており、(ii)切除
を行うためのアルコールまたは他の液体あるいは半液体ならびに生理食塩水、化
学療法剤などを含む(といってこれらに限定するつもりはない)種々の注入剤を
給送するようになっている。RFと化学療法剤、化学薬品と化学療法剤というよ
うな(といってこれらに限定するつもりはない)種々の理学療法を組み合わせて
所望の切除を行ってもよい。切除源給送装置12は舌内で移動距離が限られてい
るとよい。RF電極での一具体例において、これは電極の外面を取り囲む絶縁ス
リーブによって達成される。他の装置としては、前進を制限する、切除源給送装
置12上に設けた構造であってもよいし、切除源給送装置12の前進量を制限す
る、カテーテルに連結した構造、たとえば止めなどであってもよい。1つの適当
な流体は電解溶液である。熱エネルギの給送のために組織と電極12を直接接触
させる代わりに、冷却した電解溶液を用いて組織に熱エネルギを給送してもよい
。電解溶液は約30℃から約55℃までの範囲に冷却してもよい。
カテーテル14は、カテーテル組織界面22と、冷却材入口導管24と、カテ
ーテル14の内部を貫いて延びる冷却材出口導管26とを包含する。カテーテル
14の外面にはポート18が形成してあり、これらのポートはカテーテル組織界
面22に形成してあると好ましい。ポート18は入口、出口導管24、26内を
流れる冷却材から断熱されている。冷却材入口、出口導管24、26は少なくと
も1〜2cm2のカテーテル組織界面22の冷却部を与えるようになっている。
より好ましくは、カテーテル組織界面22の冷却部は、少なくとも、下の切除領
域の横断面直径に等しい。
一具体例において、カテーテル組織界面22の冷却部は、少なくとも、下の切
除領域の横断面直径に等しい。別の具体例では、カテーテル組織界面22の冷却
部は、各配置した切除源給送装置と組み合った領域のみを冷却する。
カテーテル組織界面22の冷却部のサイズは患者毎に異なる。電磁エネルギの
給送に続いて舌の膨張を最小限に抑えるのに充分なサイズである。膨張の低減は
50%以上、75%以上、90%以上であり得る。冷却量は縮小手術を行った後
に患者を短時間家庭に帰すことができ、舌による窒息の危険を招かない程度であ
る。比較的大きい面積にわたって充分な冷却レベルを与えることによって、舌の
内部領域における切除量を大きくできることがわかっている。カテーテル組織界
面22の充分に大きな冷却部を与えることによって、アデノーマ反応が最小限に
抑えられる。
ハンドル16は絶縁材料で作ると好ましい。電極12はステンレススチールの
ような導電性材料で作る。さらに、電極12は、カリフォルニア州メンロパーク
市のRaychem Corporationから市販されている、ニッケルチタンのような形状記
憶金属で作ってもよい。一具体例において、電極12の遠位端のみを形状記憶金
属で作って所望の屈曲を得ている。口腔に導入されたとき、カテーテル14は患
者の嘔吐反応が始まるまで前進させるとよい。次に、患者の嘔吐がなくなるまで
カテーテル14を後退させる。電極12の遠位端はやや湾曲していてもよい。こ
の遠位端は舌の外面に一致するような形状、寸法であるとよい。
本発明の一具体例においては、カテーテル14はハンドピースである。この具
体例では、別体のハンドル16は不要である。縮小装置10は舌の内部領域を処
置するのに使用される。カテーテル14の遠位端は口腔内に設置できる寸法であ
る。切除源給送装置12は、少なくとも部分的に、カテーテル14の内部に設置
する。切除源給送装置12は切除給送面30を包含する。切除源給送装置20が
切除源給送装置12に連結してあり、カテーテル14を舌の表面付近に設置した
ときにカテーテル14の遠位端を含む(といってこれに限定するつもりはない)
カテーテル14から舌の内部へ切除源給送装置12を前進させ得るように構成さ
れる。切除源給送装置12はカテーテル14から充分な長さの前進距離33前進
させて、舌表面の舌下神経を損なうことなく切除エネルギまたは切除効果または
これら両方で舌の内部領域を処置する。
カテーテル14は選定切除標的部位を選んだときに舌の表面に一致するように
打ち延べてあってもよい。銅のような被包軟金属あるいは焼なまし金属/プラス
チック材料を用いて打ち延べカテーテル14を形成してもよい。カテーテル14
の全部あるいは一部を打ち延べるか形状記憶金属で作ってもよい。
多くの用途のために、カテーテル14の遠位端14′が屈曲可能であると望ま
しい。これは機械的に行ってもよいし、形状記憶金属を使用して達成してもよい
。遠位端14′の外面または内面のいずれかにステアリング・ワイヤあるいは他
の機械的な構造を取り付けてもよい。一具体例では、ハンドル16に設けた屈曲
ノブを手術者が操ってステアリング・ワイヤに張力を与える。これが遠位端14
′を後退させ、その屈曲を生じさせる。明らかなように、ステアリング・ワイヤ
の代わりに他の機械的な装置を使用してもよい。この屈曲は接近の難しい組織部
位に対して望ましい。
気道の効果的な開口を達成するために、フィードバック制御の下に、舌の制御
した体積縮小を行う。キシロカイン(といってこれに限定するつもりはない)を
含む種々の疼痛除去薬剤を用いることができる。ディジタル式超音波測定装置を
使用してもよい。超音波測定は生物学的形状変化を定量化し、超音波の送受信を
利用して圧電トランスジューサ(水晶)を使用し、経過時間データを得ることが
できる。
殺菌剤導入部材21を口腔内に導入してもよい。殺菌剤は、切除前、切除中、
切除後のいずれでも導入できる。連続的に給送してもよい。口腔の殺菌レベルは
殺菌する口腔の容積に応じて選ぶとよい。殺菌の程度は変化する。切除した身体
組織の感染を減らすのに殺菌を行う。殺菌剤導入部材21は、口腔内への切除装
置10の導入前、導入後、導入中のいずれで導入してもよい。さらに、殺菌剤導
入部材21は、切除装置10を口腔から取り出すと同時あるいは別の時点のいず
れでも取り出してよい。
殺菌剤導入部材21は切除装置10内、カテーテル14の内部あるいはカテー
テル14の外部のいずれに設けてもよく、殺菌材源23から口腔の全部あるいは
選定部分に殺菌剤を導入するようになった内腔を有する導入器であってもよい。
殺菌剤導入部材21は口腔内で移動させて口腔の全部あるいはほんの一部の殺菌
を行うようにしてもよい。本開示の目的のために、口腔とは、感染性細菌が切除
した舌、軟組織構造などに入り込む可能性のある人体内部環境を意味する。殺菌
剤導入部材21はカテーテル14あるいはその外面に摺動可能に設置してもよい
。あるいは、殺菌剤導入部材21は、UV源25(といってこれに限定するつも
りはない)を含む光エネルギ源に接続した光ファイバであってもよい。光ファイ
バも口腔内に摺動可能に設置することができる。光ファイバは口腔の全部あるい
はほんの一部の選択的な殺菌を行えるようになっており、この目的のために種々
の遠位端を持ち得る。
適当な殺菌剤としては、Peridex、水を含むベース内に0.12%のクロルヘキ
シジン・グルシネート(1、1′−ヘキサンエチレンビス〔5−(p−クロロフ
ェニール)ビガナイド}ジ−D−グルコネートを含む口腔洗浄液、11.6%ア
ルコール、グリセリン、PEG40ソルビタン・アリソテレート、フレーバー、
ドジウム(dosium)・サッカリンおよびFD&C Blue No.1(といってこれらに限定
するつもりはない)がある。
明らかなように、他の電磁波長および種々の化学成分を含む種々の殺菌材を使
用することができる。
電極12はカテーテル14の内部に少なくとも部分的に設置する。各電極12
はカテーテル14の外面に形成したポート18を通して前進、後退させる。前進
・後退装置は電極12をカテーテル14から身体組織の内部へ前進させ、カテー
テル14内へ後退させる。電極12は舌の外面を穿通し、舌の内部領域に送り込
まれる。充分な電磁エネルギが電極12によって舌内部へ給送され、舌を充分に
切除、縮小させる。電極12は、生理食塩水(といってこれに限定するつもりは
ない)を含む種々の注入剤を受け入れるように中空であるとよい。電極12は舌
内へ前進する距離が限られているとよい。これは、絶縁スリーブ、電極12の前
進を制限する電極12に設けた構造あるいは電極12の前進を制限するカテーテ
ルに連結した構造(たとえば、止めなど)で達成される。
殺菌剤は、切除前、切除中、切除後のいずれで導入してもよい。連続的に給送
してもよい。口腔の殺菌レベルは殺菌する口腔の容積に応じて選ぶとよい。殺菌
の程度は変化する。切除した身体組織の感染を減らすのに殺菌を行う。
電極12の電磁エネルギ給送面30のような切除給送面は調節可能あるいは調
節不能な絶縁スリーブ32(第3、4、5図)を設けることによって調節できる
。絶縁スリーブ32は電極12の外面に沿って前進、後退させられて電磁エネル
ギ給送面30の長さを増減することができる。絶縁スリーブ32は、ナイロン、
ポリイミドその他の熱可塑性プラスチックなどを含む(といってこれらに限定す
るつもりはない)種々の材料で作ることができる。電磁エネルギ給送面30のサ
イズは、多重化したり、個別に活性化したりなどすることができる複数の電極を
備えたセグメント化電極を作り出すこと(といってこれに限定するつもりはない
)を含む他の方法では変わり得る。
特に第4図を参照して、切除源給送装置12は、カテーテル14の外面から突
出し、舌内部に送り込まれる前進長さ33を有する。この前進長さ33は舌内部
の選定組織部位に切除給送面30を位置させるに充分なものである。切除給送面
30は、舌下神経を損なうことなく切除効果を船体組織部位へ給送するに充分な
長さである。切除給送面30は常に切除源給送装置12の遠位端にあるわけでは
ない。絶縁材32を切除源給送装置12の遠位端に設けてもよい。この具体例で
は、切除給送面30は切除源給送装置12の遠位端まで延びていないが、なお充
分な切除効果を給送して舌下神経を損なったり、舌面に損傷を与えたりすること
なく選定組織部位のところで舌内部の所望レベルの細胞壊死を行うことができる
。さらに、切除源給送装置12の側部の片側のみあるいは側面の一部のみを絶縁
するだけでもよい。これにより、切除源給送装置12を舌下神経に隣接した部位
を含めて舌中に設置することができる。切除源給送装置12が舌下神経に隣接し
て
いるときには、切除源給送装置12は絶縁される。
一具体例において、前進長さ33は1.2cmから1.5cmであり、切除給送
面30の長さは5〜10mm、一層好ましくは約8mmである。
別の具体例において、前進長さ33は舌面の任意のところ、特に舌背側を通し
て導入されたときに舌下神経に達しない程度である。
前進装置20は各切除源給送装置12の少なくとも一部を舌内部の設置位置へ
前進させるようになっている。前進装置20は各切除源給送装置12を後退させ
るようにもなっている。設置位置で、切除給送面は充分な切除エネルギあるいは
切除効果またはこれら両方を給送して舌下神経あるいは舌面またはこれら両方を
損なうことなく選定部位の体積を縮小する。一具体例において、切除源給送装置
前進・後退装置20は、案内トラック23の有無を問わず、カテーテル14の長
手軸線に対して60〜90度、好ましくは約70度の角度でカテーテル14から
舌内部へ切除源給送装置12を送り込む。
或る具体例では、切除源給送装置12は、近位端、遠位端などのところで片側
を部分的に絶縁された1つまたはそれ以上の絶縁面を包含し、舌下神経を損なう
ことなく選定組織部位の体積を縮小するようになっている湾曲形態(といってこ
れに限定するつもりはない)を含む幾何学形状を有する。一具体例において、切
除源給送装置12は舌面を貫いて導入され、舌下神経に接近して位置する可能性
のある切除源給送装置12の部分が絶縁材32を備えるようになっている。先に
延べたように、絶縁材32は切除源給送装置12の種々の部位に設置し得る。
ハンドル16は前進・後退装置20に連結したコネクタ34を包含し得る。コ
ネクタ34は電極12を電源装置、フィードバック装置、温度測定装置、像形成
装置などに接続する。RF/温度制御ブロック36を含めてもよい。
一具体例において、手術者はコネクタ34の遠位端に向かって前進・後退装置
20を移動させる。電極12はばね負荷式であってもよい。前進・後退装置20
を後退させたとき、ばねが選定電極12をカテーテル14から前進させる。
1つまたはそれ以上のケーブル38が電極12を電磁エネルギ源40に接続し
ている。本発明では、RF、マイクロ波、超音波、コヒーレント光、熱伝達(と
いってこれらに限定するつもりはない)を含む種々のエネルギ源40を用いて身
体組織の内部へ電磁エネルギを伝達することができる。好ましくは、エネルギ源
40はRF発生器である。RFエネルギ源を用いた場合、手術者はRFエネルギ
源40に接続したフートスイッチ(図示せず)を用いてRFエネルギ源40を作
動させ得る。
1つまたはそれ以上のセンサ42を電極12の内面または外面、絶縁スリーブ
32上に設置してもよいし、個別に身体組織の内部に挿入してもよい。センサ4
2は組織部位のところの温度を正確に測定し、(i)切除の範囲、(ii)切除の
量、(iii)さらに切除が必要かどうか、(iv)切除部位の境界あるいは周縁を
知ることができる。さらに、センサ42は非標的組織を破壊したり、切除したり
するのを防ぐ。
センサ42は、サーミスタ、サーモカップル、抵抗線などを含む(といってこ
れらに限定するつもりはない)普通の設計のものである。適当なセンサ42とし
ては、銅コンスタンタンを備えるTタイプ・サーモカップル、Jタイプ、Eタイ
プ、Kタイプ、光ファイバ、抵抗線、サーモカップルRFディテクタなどがある
。明らかなように、センサ42は熱センサである必要はない。
センサ42は温度あるいはインピーダンスを測定し、切除モニタリングを可能
とする。これは標的切除塊を取り囲む組織への損傷を減らす。身体組織内部の種
々の部位で温度をモニタすることによって、切除の周縁を確認することができ、
切除完了時を知ることができる。いつでもセンサ42が所望切除温度を超えたこ
とを検知した場合には、適切なフィードバック信号がエネルギ源40に送られ、
給送エネルギ量が調節される。
切除装置すなわち縮小装置10は、観察スコープ、拡大接眼レンズ、光ファイ
バ、ビデオ画像などを含む(といってこれらに限定するつもりはない)可視能力
を含み得る。
さらに、超音波像形成を用いて電極12を位置決めしたり、切除量を決定した
りすることもできる。1つまたはそれ以上の超音波トランスジューサ44を電極
12の内外、カテーテル14の内外、あるいは別体の装置上に設置してもよい。
像形成プローブも選定組織部位の内外で用い得る。適当な像形成プローブとして
は、Hewlett Pachard Companyの製造、販売するModel21362がある。各超音波ト
ランスジューサ44は超音波源(図示せず)に接続する。
次に第6図を参照して、ここには、カテーテル14を口腔内へ導入し、複数の
RF電極12を舌内部へ前進させて種々の切除領域46を作り出している状態が
示してある。RFを用いる場合、切除装置10は双極モード、単極モードのいず
れでも操作可能である。第6図において、電極12は双極モードで操作されてお
り、充分な切除領域46を形成し、舌下神経に影響を与えることなく舌を縮小し
、大きな気道を確保している。この縮小の場合、舌の背面は気道から前方へ移動
する。その結果、気道の横断面直径が拡大する。
RF使用では、切除装置10は単極モードでも操作され得る。アースパッドを
普通の場所、たとえば、オトガイの下に設置するとよい。次に、単一の電極12
を舌内部から後退させ、カテーテル14を移動させ、次いで、電極12をカテー
テル14から舌の別の内部へ前進させる。こうして第2の切除領域46が形成さ
れる。この手術は何回か行われて舌内部に異なった切除領域を形成する。2つ以
上の電極12を舌内へ導入し、双極モードで操作してもよい。電極12は、次に
、何回も舌内部で再配置し、複数のつながった、あるいは、つながっていない切
除領域46を形成する。
次に第7図から第15図を参照して、ここには、舌および他の組織の種々の解
剖図が示してある。種々の解剖組織は次の通りである。舌のオトガイ舌筋または
本体が48で示してあり、オトガイ舌骨筋が50で示してあり、顎舌骨筋が52
で示してあり、舌骨が54で示してあり、舌先端が56で示してあり、舌尖が5
6で示してあり、舌腹側面が58で示してあり、舌背側面が60で示してあり、
舌の下背側が62で示してあり、喉頭蓋谷反射部が64で示してあり、舌小胞が
66で示してあり、アデノイド部が70で示してあり、舌の外側縁が72で示し
てあり、有郭乳頭が74で示してあり、口蓋扁桃が76で示してあり、咽頭が7
8で示してあり、余剰咽頭組織が80で示してあり、盲孔が82で示してあり、
舌下神経が84で示してあり、舌小帯が86で示してある。
舌背側60は前部2/3と後部背側62とに分けられる。描写は有郭乳頭74
と舌盲孔82によって決まる。後部背側62は有郭乳頭74の下、喉頭蓋谷64
の上方反射部の下の背側面である。喉頭蓋谷64の反射部は喉頭蓋に隣接する舌
表面の最も深い部分である。舌小胞66は舌扁桃を含む。
カテーテル14は鼻あるいは口腔を通して導入することができる。電極12は
背側面60、後部背側面62、腹側面58、舌尖56あるいはオトガイ舌骨筋5
0を通して舌内部に挿入することができる。さらに、電極は舌小胞66の内部あ
るいはアデノイド部70に導入してもよい。電極12をひとたび位置決めしたな
らば、絶縁スリーブ32を調節して電極12毎に所望の電磁エネルギ給送面30
を設けることができる。
切除領域46は舌下神経84を損なうことなく形成される。これにより、より
大きな気道を形成し、睡眠時無呼吸症の治療を行う。
あらゆる場合に、電極12の位置決めならびに切除領域46の形成は、舌下神
経84を切除したり、損傷を与えたりしないように行う。嚥下、発声能力は損な
われない。
一具体例において、RF電極12は舌背側面に置く。第1の電極は有郭乳頭に
接近して0.5cmのところに位置させる。他の電極は1.6cmずつ離して設置
し、舌の中心軸線から1cm離して置く。一具体例において、465MHzのR
Fを加えた。電極12の遠位端のところの温度は約100℃であった。絶縁スリ
ーブ32の遠位端のところの温度は約60℃であった。別の具体例では、絶縁ス
リーブ32の遠位端のところの温度は43℃以上であった。RFエネルギは低周
波RFで短時間パルスとして印加することができる。所望切除部位の精密な標的
化が達成される。1つまたはそれ以上の電極12を用いて体積三次元切除を行う
ことができる。直線、多角形、再決定形状、対称形、非対称形を含む(といって
これらに限定するつもりはない)種々の切除形状、寸法が可能である。
次に第16、17図を参照して、開いたあるいは閉じたループ・フィードバッ
ク装置がセンサ42をエネルギ源40に接続する。組織または電極12の温度は
モニタされ、それに従ってエネルギ源40の出力が調節される。さらに、口腔内
の殺菌レベルもモニタすることができる。手術者は、所望に応じて、閉じたある
いは開いたループ装置を無効にすることができる。閉じたあるいは開いたループ
装置内にマイクロプロセッサを組み込んで電力をオン、オフしたり、電力を調節
したりすることができる。閉じたループ装置はマイクロプロセッサ88を利用し
てコントローラとして作用し、温度を監視し、RF電力を調節し、結果を検討し
、それをフィードバックし、電力を調節する。
センサ42およびフィードバック制御装置を使用する場合、RF電極12に隣
接する組織は損なわれることなく選定時間、所望温度に維持され得る。各RF電
極12はリソースに接続され、これらのリソースが各RF電極12の独立した出
力を発生する。或る出力はRF電極12を選定時間にわたって選定エネルギに維
持する。
RF電極を使用した場合、RF電極12から給送される電流は電流センサ90
によって測定される。電圧は電圧センサ92によって測定される。次に、インピ
ーダンスおよび電力が電力・インピーダンス計算装置94で計算される。これら
の値はユーザ・インターフェイス・ディスプレイ96のところに表示される。電
力値およびインピーダンス値を表す信号がコントローラ98へ送られる。
制御信号がコントローラ98によって発生され、これは実測定値と所望値との
差に比例する。制御信号は電力回路100で使用されて適切な量に電力出力を調
節し、それぞれのRF電極12に給送される所望電力を維持する。
同様にして、センサ42で検出された温度は選定電力を維持するためのフィー
ドバック値となる。実温度は温度測定装置102で測定され、ユーザ・インター
フェイス・ディスプレイ96に表示される。実測定温度と所望温度の差に比例す
る制御信号がコントローラ98によって発生される。制御信号は電力回路100
で使用されて適切な量に電力出力を調節し、それぞれのRF電極12に給送され
る所望電力を維持する。マルチプレクサを設けて種々のセンサ42のところで電
流、電圧、温度を測定してもよいし、単極モードあるいは双極モードでエネルギ
をRF電極12に給送してもよい。
コントローラ98はディジタルあるいはアナログのコントローラあるいはソフ
トウェア付きのコンピュータであってもよい。コントローラ98がコンピュータ
の場合、それはシステム・バスを通じて接続したCPUを包含することができる
。このシステム上には、この技術分野では周知のように、キーボード、ディスク
ドライブその他の非揮発性記憶装置、ディスプレイおよび他の周辺機器があって
もよい。また、バスにプログラム・メモリとデータ・メモリが接続してある。
ユーザ・インターフェイス・ディスプレイ96はオペレータ制御器とディスプ
レイを包含する。コントローラ98は、超音波装置、CTスキャナ、X線装置、
MRI、マンモグラフX線装置などを含む(といってこれらに限定するつもりは
ない)像形成装置に接続してもよい。さらに、直接可視化および触覚像形成を利
用してもよい。
電流センサ90および電圧センサ92の出力はコントローラ98で使用されて
RF電極12を選定電力レベルに維持する。給送されたRFエネルギの量は電力
の量を制御する。給送電力の分布はコントローラ98に組み込み、給送すべきエ
ネルギの予設定量を分布させることもできる。センサ90、92に類似する他の
センサを他の切除源給送装置12のためにコントローラ98で使用して切除エネ
ルギあるいは切除剤またはこれら両方の制御可能量を維持してもよい。
コントローラ98への回路、ソフトウェアおよびフィードバックがプロセス管
理を行い、電圧あるいは電流の変化とは独立した選定電力の維持を行い、(i)
選定電力、(ii)デューティサイクル(オン・オフおよびワット数)、(iii)
双極あるいは単極のエネルギ給送、(iv)流量、圧力を含む注入材給送を変える
のに使用される。これらのプロセス変数は、センサ42のところでモニタされた
温度に基づいて電圧または電流の変化と独立して所望電力供給を維持しながら制
御され、変えられる。
電流センサ90および電圧センサ92はアナログ増幅器104の入力部に接続
する。アナログ増幅器104はセンサ42と共に使用する普通の差動増幅器回路
であってよい。アナログ増幅器104の出力部はアナログ・マルチプレクサ10
6によってA/Dコンバータ108に接続してある。アナログ増幅器104の出
力はそれぞれの検知された温度を表す電圧である。ディジタル化された増幅器出
力電圧はA/Dコンバータ108によってマイクロプロセッサ88に送られる。
マイクロプロセッサ88はMotorolaから入手できるタイプ68HCIIであってよい。
しかしながら、インピーダンスあるいは温度を計算するのに任意適当なマイクロ
プロセッサあるいは汎用ディジタルあるいはアナログコンピュータを使用し得る
ことは明らかであろう。
マイクロプロセッサ88は、次に、インピーダンスおよび温度のディジタル値
を受け取り、記憶する。マイクロプロセッサ88の受け取った各ディジタル値は
種々の温度、インピーダンスに対応する。
計算された電力値、インピーダンス値はユーザ・インターフェイス・ディスプ
レイ96に表示され得る。あるいは、電力またはインピーダンスの数値に加えて
、計算したインピーダンス値、電力値をマイクロプロセッサ88によって電力、
インピーダンスの限界値と比較してもよい。値が所定の電力値あるいはインピー
ダンス値を超えたとき、ユーザ・インターフェイス・ディスプレイ96に警告が
表示され、さらに、RFエネルギの給送を減らしたり、変更したり、中断したり
してもよい。マイクロプロセッサ88からの制御信号はエネルギ源40によって
供給される電力レベルを変更してもよい。
第18図はカテーテル14をと押して冷却材流量を制御するのに使用できる温
度/インピーダンス・フィードバック装置のブロック図である。電磁エネルギは
エネルギ源44によって電極12に給送され、組織に加えられる。モニタ110
が組織に給送されたエネルギに基づいて組織インピーダンスを確認し、測定イン
ピーダンスを設定値と比較する。測定インピーダンスが設定値を超えている場合
には、使用禁止信号112がエネルギ源40に送られ、電極12へのさらなるエ
ネルギの給送を停止させる。測定インピーダンスが許容限界内にある場合には、
エネルギは組織に印加され続ける。組織へのエネルギの付与中、センサ42は組
織あるいは電極12またはこれら両方の温度を測定する。測定温度を表す信号を
比較器114が受け取り、この値を所望温度を表す予設定信号と比較する。組織
温度が高すぎる場合にはより大きい冷却材流量の必要を表す信号を流量調節器1
16に送り、温度が所望温度を超えていない場合には流量を維持する信号を送る
。
実施例1
切除装置10をウシの二次元縮みを決定するのに用いた。RF体積縮小は単一
の針状電極を用いて行った。4つの小型超音波水晶を四角形の配置で設置した。
最初15ワットでの13%体積縮小を行い、次いで15ワットで四時間かけて次
の4%体積縮小を行って、対照体積縮小、ポスト体積縮小で測定を行った。前部
で17%の体積縮小を行った。
実施例2
ウシの舌の三次元縮小を決定するために切除装置10を使用した。RF体積縮
小を、立方体を形成する8つの小型超音波水晶を備えた単一の針状電極で行った
。最初の16ワットの付与で舌の17%体積縮小が行われ、最初に25ワットを
付与したときに25%体積縮小が行われ、数時間後の25ワットの付与でさらに
4%の縮小が行われ、全部で29%の体積縮小が行われた。
実施例3
初期に20ワットの付与での三次元グロスによって35%体積縮小をブタ生体
内で達成した。
次に第19図を参照して、切除体積寸法を多次元ディジタル・ソノマイクロメ
トリ(sonomicrometry)で測定した。Z方向の平均減少は20%であり、体積縮
小は26%であった。針による生体内RF切除による舌組織の三次元縮小(20
ワットでの切除)が第20図に示してある。切除前の対照体積を切除後体積と比
較する。
第20図は、針状電極でのRF切除によるウシ舌組織の二次元縮小を示してい
る。切除前、切除後の結果が示してある。
第21図は、切除後組織対対照組織の、17%体積縮小となる16ワットでの
切除を示すグラフである。25ワットでの切除は切除後に25%体積縮小となっ
た。切除後長時間(4時間)対切除直後ではさらに4%の面積縮小が得られた。
第22図は、RF切除後の体積パーセントを示している。16ワットは20分
間の16ワットでの切除を示し、25ワットは20分間の25ワットでの切除を
示し、25ワット(4時間)は長期間後切除(25ワット切除後4時間)を示す
。
本発明の好ましい具体例を説明してきたが、本発明をここに開示した詳細な形
態に限定するつもりはない。当業者にとって多くの修正、変更が実施できること
は明らかであろう。本発明の範囲は以下の請求の範囲および均等物によって定義
されるものである。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,
CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H
U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ
,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,
MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R
O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM
,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN
(72)発明者 ゴフ エドワード ジェイ
アメリカ合衆国 カリフォルニア州
94025 メンロパーク アディソン ウェ
イ 31
(72)発明者 ダグラス ディヴィッド
アメリカ合衆国 カリフォルニア州
94062 ウッドサイド アルビオン アベ
ニュー 545