JPH11510745A - 研磨用品およびその製造方法 - Google Patents

研磨用品およびその製造方法

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JPH11510745A
JPH11510745A JP9509412A JP50941297A JPH11510745A JP H11510745 A JPH11510745 A JP H11510745A JP 9509412 A JP9509412 A JP 9509412A JP 50941297 A JP50941297 A JP 50941297A JP H11510745 A JPH11510745 A JP H11510745A
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スタブス,ロイ
カラー,スコット,アール.
リーパ,マーラー,イー.
バンジ,ドナ,ダブリュ.
ハース,ジョン.ディー.
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ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
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    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D11/00Constructional features of flexible abrasive materials; Special features in the manufacture of such materials
    • B24D11/04Zonally-graded surfaces

Abstract

(57)【要約】 研磨性質の異なる少なくとも2種類の研磨用コーティングを備えた研磨用品を製造するための方法が開示されている。研磨性質は、例えば、研磨用粒子のサイズ、研磨用粒子のタイプ、研磨用粒子の形状、充填剤、界面活性剤、またはカップリング剤によって変えることができる。別の実施態様において、研磨用品は、研磨複合材を含む構造研磨用品にすることができる。本発明の別の態様において、コーティングを含む複合材が研磨用粒子を有しない場合、研磨用品は、単一研磨性質を備えたコーティングを有することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 研磨用品およびその製造方法 発明の背景 1.技術分野 本発明は、研磨性質の異なる少なくとも2種類のコーティングを接着した基材 を具備する、被覆研磨用品の製造方法に関する。一態様において、研磨性質は研 磨用粒子が欠如していることによる場合もある。 2.当該技術の説明 コンピュータ産業の薄膜ハードディスクなど、ワークピースの片面の一部が他 の部分よりも精細な仕上がりであることが望まれる場合に研磨(abradingまたは polishing)作業が行われることがある。そのような仕上がり表面を得るための 従来の方法は、相互いに異なる研磨性質を有する別個の研磨用品に順次にワーク ピースを接触させることによるものであった。例えば、最初にワークピースの表 面全体を粗い研磨用品で荒仕上げの状態に加工し、次に細かい研磨用品で精密仕 上げが必要な部分を加工する場合がある。別の方法では、細かい研磨用品でワー クピース全体を加工して精密仕上げした後に、その表面を粗い研磨用品で選択的 に粗ずりし、希望の粗加工部を得る。 例えば、コンピュータ産業で広く使用されている薄膜ディスクでは、ディスク を適正に機能させるために、ディスクのそれぞれのエリアの表面テキスチャーが 、それぞれほぼ一定であることが要求される。薄膜ディスクの表面に設けられる テキスチャは、記憶領域に必要な表面仕上げとヘッドのランディングゾーンに必 要な表面仕上げの両方である。ディスク内周の、1/8インチ〜3/8インチ( 0,32〜0.95cm)の幅広の環状リングは、ドライブの起動時および停止 時に おけるディスクと読取り/書込みヘッドとのスティクションと摩擦とを最小限に するために、比較的に荒仕上げであることが要求される。ランディングゾーンの 表面粗さのRaは、約40〜60オングストロームであることが好ましい。これ に対し、ディスクの記憶保持領域は、それほど粗い必要はないものの、約20オ ングストロームのRaであることが好ましい。Raが小さいほど、ディスク表面 の凹凸が少なく、読取り/書込みヘッドの浮上量を小さくすることが出来、結果 として記録密度が高くなる。 他の応用例において、ワークピースは一連の研磨等級を利用して希望に応じて 仕上げられる。最初に、より粗い研磨用品を用いて基材の余分な部分の多くを除 去し、その後に、より細かい研磨用品を用いて粗い研磨用品による好ましくない 深いスクラッチを除去する。この段階手順では、異なる複数の研磨機もしくは同 時に複数の研磨用品を作動できる1台の研磨機を使用する必要がある。このプロ セスでは、オペレータは、別の機械まで何歩か移動することによって、または、 (機械が1度に複数のベルトを作動できる場合は)機械の一方の側から他方の側 に移動することによって、ワークピースを別の機械エリアに移動する必要がある 。時には、設備の制約のために研磨機のベルトを変更する必要さえあり、製造時 間が著しく損なわれる。当該分野では、オペレータ側の手間が省けることによっ て生産性が向上するように、同一研磨用品上で直接に隣接する複数の種々研磨性 質を有することが望ましい。 当該領域に関連する技術を以下に示す。 米国特許第449,930号明細書(Dubey)には、いろいろな種類の研 磨用粒子が付着した複数のセクションを有し、セクションとセクションは研磨用 粒子が存在しない溝によって分かれている研磨 紙が開示されている。 米国特許第875,936号明細書(Landis)には、等級の異なる2種 類の研磨用粒子を含み、それらは、1枚の基材に、研磨材の無い領域をはさんで 比較的幅の広い平行なストリップまたは領域と比較的に幅の狭い平行なストリッ プまたは領域とに交互に並べて塗布されている研磨材料が開示されている。 米国特許第4,930,266号明細書(Calhoun)には、研磨用品の 表面の研磨複合材はバインダーと研磨用鉱物を含み、複合材の密度は中心より外 側縁部の方が高くなるように構成されている、眼鏡レンズ研磨用の研磨用品が開 示されている。 公開日が1992年7月31日である日本国特開平4−210383号明細書 には、バインダーの硬度がテープの幅方向に変化しているので種々の表面仕上げ が得られる、電磁記録媒体を研磨するための研磨テープが開示されている。 米国特許第5,152,917号明細書(Pieper他)には、正確に成形 された構造を有する研磨複合材を含む研磨用品が開示されている。 米国特許第5,167,096号明細書(Eltoukhy他)には、圧縮度 の異なる内周領域と外周領域とを備えることにより、コンピュータディスクの内 周の溝がより深くなるようにテキスチャーを形成する研磨パッドが開示されてい る。 1993年8月11日に公開されたEP 0 554 668号明細書(Ca lhoun)には、バインダーに分散された研磨用粒子を備えるとともに正確に 離隔および配向された研磨複合材を含む研磨用品が開示されている。特に一方の 等級が他方より高い場合には、各複合材に何種類かの等級の研磨用粒子を分散で きる。 1995年8月11日付けで出願されたUSSN 08/514, 491号明細書(Strecker)には、研磨性質の異なる少なくとも2領域 を有する研磨テープを用いて薄膜ハードディスクにテクスチャを形成する方法が 開示されている。この2領域は、そのままコーティングすることも可能であるし 、キャリヤウェブ上に一緒に積層することも可能であるし、カレンダ加工または 曲げ加工などの処理を施すことによって形成することも可能である。 発明の概要 本発明は、並列配置した、好ましくは隣接配置した種々のコーティングによっ て提供される複数の研磨性質を有する、被覆した研磨用品の製造方法に関する。 本発明の一実施態様は、第1の研磨用コーティングと第2の研磨用コーティン グとを含む研磨用品の製造方法に関するものであり、該第1ならびに第2の研磨 用コーティングは並列に隣接しているとともに、それぞれ第1の研磨性質と第2 の研磨性質を有し、第1の研磨性質と第2の研磨性質とは異なっており、当該製 造方法は、 (a)第1の研磨性質を備えた第1の研磨用コーティングを提供する硬化可能 な第1の塗料組成物と、上記第1の研磨性質と異なる第2の研磨性質を備えた第 2の研磨用コーティングを提供する硬化可能な第2の塗料組成物とを、重ねるこ となく隣接させて基材の前面に同時に塗布するステップと、 (b)上記第1ならびに第2の塗料組成物を硬化して上記被覆した研磨用品を 得るステップとを含む。 更に別の実施態様において、形成される研磨用品は、複合材を含む構造研磨用 品である。該方法は、 (a)第1の研磨性質を有する第1の複合材コーティングを提供す る硬化可能な第1の複合材塗料組成物と、上記第1の研磨性質と異なる第2の研 磨性質を備えた第2の複合材コーティングを提供する硬化可能な第2の複合材塗 料組成物とを、塗装手段によって、生産工具の複数のキャビティに、第1の複合 材コーティングと第2の複合材コーティングとの間に無間隔に並列配置で塗布す るステップと、 (b)基材を上記複合材塗料組成物に接触させるステップと、 (c)上記第1ならびに第2の複合材塗料組成物を、それぞれ上記キャビティ を反転した形状を有する第1ならびに第2の複合材コーティングに硬化するステ ップと、を含む。 更に別の実施態様において、該方法は、 (a)第1の領域のキャビティと第2の領域のキャビティとで異なるキャビテ ィが第1の領域と第2の領域とに配置された生産工具の前面に、複合材塗料組成 物を塗布するステップと、 (b)基材を上記複合材塗料組成物に接触させるステップと、 (c)上記複合材塗料組成物を、上記第1ならびに第2の領域の上記キャビテ ィを反転した形状をそれぞれ有する第1ならびに第2の複合材コーティングに硬 化するステップとを含む。 コーティングの研磨性質は、径の異なる研磨用粒子の使用、タイプの異なる研 磨用粒子の使用、研磨用粒子の欠如、フィルタまたはエロージョン性に影響を及 ぼす添加剤の追加、異なるバインダーの使用、異なるコーティングパターンの使 用、径または形状の異なる研磨複合材の使用、密度の異なる研磨複合材の使用に よって変えることができる。研磨性質は、研磨コーティングの材料比を変更した り、例えば別のコーティング方法や異なる硬化度にするなど処理条件を変更する ことによっても変えることができる。一部応用例においては、研磨用粒 子すなわち砥粒を含まない研磨用コーティングを生成することも可能であり、そ れでも、完全に硬化すると、ワークピースの硬度と硬化した関連バインダーの磨 損性とに応じた研磨用品として機能する。 研磨用コーティングまたは研磨複合材を含まない研磨領域は、隣接領域間に間 隙、つまりコーティングすなわち複合材が無い部分が存在しないように並列に隣 接配置するとともに、隣接する研磨用コーティングは併合されて、隣接コーティ ングには実質的に全く重ねることなく隣接コーティングとの間に明確な境界線を 形成することが好ましい。すなわち、併合線におけるコーティングの重合は、あ るとしても、研磨用品の縦方向に対して垂直な方向に測って50ミクロンメート ル以下に制限される。従って、「隣接」という言葉は、研磨領域と研磨領域とが 互いにすぐ隣に存在し、研磨用品の長さまたは幅方向に本質的に当接し合ってい ることを意味する。 本件明細書では、「研磨性質」は、ワークピースの表面を変化する能力と定義 する。ワークピースの表面は、材料の除去、表面粗さの増減、ワークピース表面 への微細構成パターン付与など、研磨用品を利用した多くの方法で変化できる。 本発明の重要態様は、当該プロセスが非重合並列隣接関係にある2種類の研磨 性質を有する研磨用品を生じることである。これら2種類の研磨性質は、著しく 異なるワークピース研磨性能をもたらす。この研磨性能の著しい差異は、指定時 間間隔におけるワークピースの除去量、所定時間間隔でワークピースから所定料 を除去するときに要する圧力または力の量、またはその研磨用品によって得られ るワークピースの表面仕上げ(Ra)として測定される。一般に「著しく異なる 研磨性能」という言葉は、上記特性のいずれか1つによって評価できる。少なく とも1つの上記テストの測定において、少なくとも10%の差異がなくてはなら ない。場合によっては、差異は少なくとも30%、 もしくは50%であってもよい。これらの試験は、研磨用品の研磨性質をのぞき 、同一の研磨条件下で実施する。 研磨用粒子を含まない研磨用品を有することも本発明の適用範囲内である。当 該実施態様の研磨用品は、一般に、複数の複合材、好ましくは精密な形状を有す る複数の複合材、を前面に接着した基材を含み、上記複合材はバインダーを含み 、上記複合材は実質的に研磨用粒子を含まない。 別の実施態様において、研磨用品は、複数の複合材、好ましくは精密な形状を 有する複数の複合材、を前面に接着した基材を含み、上記複合材はバインダーを 含む。複合品のバインダーは、複数のバインダーを組み合わせて生成することも できる。 図面の簡単な説明 図1は、本発明によって製造された研磨用品の一実施態様の平面図である。 図2は、本発明によって製造された研磨用品の別の実施態様の側断面図である 。 図3は、本発明によって製造された研磨用品の更に別の実施態様の側断面図で ある。 図4Aは、本発明の方法を実施するためのシステムの略側面図である。 図4Bは、図4Aにおいて点線で概略図示された、図4Aに記載のプロセスで 利用される塗装手段の拡大上面図である。 図5は、本発明の方法で利用するのに適したリザーバ手段の斜視図である。 図6は、本発明の方法を実施するための別のシステムの略側面図で ある。 図7は、本発明の研磨用品の繰出し手段の斜視図である。 好適実施態様の詳細な説明 一般に本発明の研磨用品は、基材に接着される、複数の研磨用粒子とバインダ ーとを含む。付加的に含むことのできる添加剤を含むこれらの成分は、結果とし て得られる研磨製品の研磨性質を左右する。添加剤は、背面サイジングすなわち 前処理のときに基材に組み入れることもできるし、バインダー組織またはその上 の層に組み入れることもできるし、それ自体を研磨用粒子の内部または表面に添 合できる。 本発明の一態様において、比較的平坦に表面仕上げされた基材に種々の研磨用 コーティングを間隔をあけずに並列に直接コーティングする、一般的な研磨用品 製造方法がある。コーティングは同時に塗布されることが好ましいが、順次に塗 布することもできる。本発明の別の態様において、まず、コーティングを3次元 研磨構造に整形するくぼみ即ちキャビティを表面に有する生産工具に、種々の研 磨コーティングを順次に、好ましくは同時に、間隔をあけずに並列にコーティン グし、その後に、比較的平坦に表面仕上げされた基材の表面に整形コーティング を移動する。3次元の研磨構造または複合材は、各構造の基材同士を当接するこ とによって、もしくは、基材構造間に延在する研磨材料のランド部によって結合 できる。変更態様として、基材に1枚の研磨プリカーサーコーティングを設け、 その後、そのコーティングの少なくとも一部分にパターンを付け、硬化すると、 その領域はコーティングの他の領域と異なる研磨性質を有するようになる。 本発明において、研磨用コーティングが間隔をあけずに並列であると言う場合 、第1ならびに第2の研磨用コーティングは基本的に、研磨用コーティングの間 隙または研磨用コーティングの欠落が皆無また はごく微小、即ち間隙距離は(縦方向に対して垂直な方向に測定して)50ミク ロンメートル未満、となるように、相互いに隣接して当接することが好ましい。 間隙は、10ミクロンメートル未満であることが更に好ましい。更に、第1なら びに第2の研磨用コーティングの境界または併合線における重合または相互混合 (intermixingまたはintermingling)は最小限であることが好ましい。この重合 は、本発明の好適実施態様では50ミクロンメートル未満である。研磨用コーテ ィング間は、認識可能でほぼ真っすぐなきれいな境界または境界線であることが 好ましい。本発明の方法によれば、驚くべきことに、基材にコーティングされた 研磨用コーティング間に、そのようにきれいな重合しない併合線を形成できる。 研磨用コーティングの研磨性質は、径の異なる研磨用粒子の使用、タイプの異 なる研磨用粒子の使用、研磨用粒子へのコーティング、異なるバインダーの使用 、研磨用コーティングへの種々パターンの使用、フィルターまたはバインダーへ の添加材の使用などによって変えることができる。研磨用品のコーティングまた は硬化方法では、バインダーの間または上に任意のコーティングを設けられるよ うに、研磨用コーティングの研磨性質に作用することも可能である。コーティン グの研磨性質を変える前述技術は、単なる例証に過ぎない。研磨用コーティング の研磨性質を変更するのに適当な方法は、特に限定しない。当業者には、研磨用 コーティングの研磨性質を変更する数多くの技術が思い描かれるであろう。 一般に本発明に有用な研磨用粒子の粒子径は、約0.1〜1500ミクロンメ ートル、通常は約0.5〜400ミクロンメートルの間、好ましくは1〜250 ミクロンメートルの間の範囲である。摩耗粒子の例として、(褐色酸化アルミニ ウム、熱処理した酸化アルミニウム、白色参加アルミニウムを含む)融解した酸 化アルミニウム、 酸化セラミックアルミニウム、緑色炭化ケイ素、黒色炭化ケイ素、クロミア、ア ルミナジルコニア、ダイアモンド、酸化すず、セリア、立方晶系窒化ホウ素、ほ う化チタン、炭化ホウ素、ガーネット、およびこれらの組合せが含まれる。一般 に研磨用粒子のモース硬度は、少なくとも約7、好ましくは少なくとも約8、最 も好ましくは少なくとも約9である。研磨用品の一方の領域に融解した酸化アル ミニウムなど1種類の研磨用粒子を備え、他の領域に酸化セラミックアルミニウ ムなどの別の研磨用粒子または研磨用粒子組成物を備えることは、本発明の適用 範囲内である。 研磨用粒子の粒径分布はそれらに関わる。多くの場合、研磨材の粒径分布は、 ANSI規格B74またはFEPA30、31、42またはJIS R6001 によって決定される。本発明の一態様において、第1の研磨用粒子分布の平均粒 径(マイクロメーター単位)は、第2の平均研磨材粒径より、少なくとも10% 大きい。時として、第1の平均研磨材粒径が、第2の平均研磨材粒径より、少な くとも20%、または25%、または30%大きいことが有用な場合がある。用 途によっては、大略90%または100%を越える粒径のばらつきが有用な場合 もある。 研磨用粒子の形は、例えば、三角形や四角形等の幾何学的外見を有する薄い物 体にすることも、糸状または棒状の形状にすることも可能である。研磨粒子の形 状の例は、米国特許第5,090,968号明細書(Pellow)、同5、2 01、916号明細書(Berg他)、同5,304,331号明細書(Leo nard他)に教示されている。 ここで使用する研磨用粒子という用語は、互いに接着されて1つの研磨用集塊 を形成する単一研磨用粒子も包含するものである。研磨用集魂については、米国 特許第4,311,489号明細書(Kres sner)、同第4,652,275号明細書(Bloecher他)および同 第4,799,939号明細書(Bloecher他)に詳しく記載されている 。 研磨用粒子に表面コーティングを施すことも、本発明の適用範囲内である。表 面コーティングは、種々多数の機能を有することができる。場合によっては、表 面コーティングによってバインダーに対する密着力粘着度が増したり、研磨用粒 子の研磨特性が変化したりする。表面コーティングの例は、カップリング剤、ハ ロゲン化塩、ケイ素を含む酸化金属、耐熱金属窒化および炭化物等などである。 研磨用粒子、すなわち研磨用粒子の欠如が研磨用コーティングの研磨性質に影 響を及ぼすことは、本発明の適用範囲内である。バインダーとフィルターと非研 磨用粒子との複合材である構造化研磨用品は、ポリカーボネートなど比較的柔ら かなものには十分な研磨用品であことが分かっている。 研磨用コーティングのエロージョン性は、研磨用コーティングの研磨性質を変 えるようにコントロールできるもう1つの特性である。研磨用コーティングのエ ロージョン性を変更しうる方法は種々存在する。一般に、樹脂バインダーへの充 填剤粒子などの添加剤は、研磨用コーティングのエロージョン性を変えるために 使用される。有用な添加剤は、(粉砕助剤を含む)充填剤、界面活性剤、可塑剤 、カップリング剤、静電防止剤等である。 エロージョン性に関わる効果のために使用される充填剤の例は、ガラスバブル 、アルミナバブル、ポリマー球、クレイバブル、大理石、泥灰岩、セッコウ、チ ョーク、サンゴ、貝殻岩、オーライトであるが、これらのみに限定されるもので はない。本発明に有用な充填剤の別の例には、金属カーボネート(炭酸カルシウ ム(チョーク、方解石、泥炭岩、トラバーチン、大理石、および石灰石)、炭酸 カルシウムマグ ネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムなど)、シリカ(石英、ガラスビー ズ、ガラスバブル、ガラスファイバーなど)、ケイ酸塩(タルク、クレイ(モン モリロナイト)、長石、雲母、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸塩カルシウム、ア ルミノケイ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム)、金属硫酸塩(硫酸カルシウム、 硫酸バリウム、硫酸ナトリウム、アルミニウムナトリウム硫酸塩、硫化アルミニ ウムなど)、石膏、バーミキュライト、木粉、アルミニウム三水和物、カーボン ブラック、金属酸化物(酸化カルシウム(石灰)、酸化アルミニウム、二酸化チ タンなど)、および金属亜硝酸塩(亜硝酸カルシウムなど)が含まれる。特に有 用な充填剤添加剤として、“OX−50”の商品名でデガサコーポレーションか ら市販されているような非晶質シリカ粒子や、“Peerless #4”の商 品名でR.T.バンダービルトカンパニーから市販されているようなシリアクレ イがある。 充填剤という用語は、研磨産業において粉砕助剤として知られる材料も包含す るものである。粉砕助剤は、これを加えることによって、化学的および物理的研 磨プロセスに著しい効果を発揮して、優れた性能をもたらす粒子状材料と定義さ れる。粉砕助剤の化学基の例には、ワックス、有機ハロゲン化合物、ハライド塩 、金属ならびにその合金が含まれる。有機ハロゲン化合物は、一般に、摩耗時に 分解して、ハロゲン酸またはガス状のハロゲン化合物を放出する。そのような材 料の例として、テトラクロロナフタレンやペンタクロロナフタレン等の塩化ワッ クス; 塩化ポリビニルなどが含まれる。ハライド塩の例として、塩化ナトリウ ム、カリウム氷晶石、ナトリウム氷晶石、アンモニウム氷晶石、カリウムテトラ フルオロホウ酸塩、ナトリウムテトラフルオロホウ酸塩、フッ化ケイ素、塩化カ リウム、および塩化マグネシウムなどがある。金属の例として、スズ、鉛、ビス マス、コバルト、アンチモニ、カドミウム、鉄、チタンなどがある。それ以外の 種々粉 砕助剤として、硫黄、有機硫黄化合物、グラファイト、金属硫化物などがある。 研磨用コーティングのエロージョン性を変えるのに有用な他の添加剤には、ユ ニオンカーバイドより市販の商品名Carbowax“600”などのポリエチ レングリコールおよび同社より市販の商品名SilwetTM”L−7500“ま たは”L77“などのシリコンオイルといった可塑剤がある。研磨用コーティン グに添加されるカップリング剤も、コーティングの架橋を向上することによって コーティングのエロージョン性を変える。カップリング剤の例として、ユニオン カーバイドより市販の商品名“A−174”および“A−187”などのとして 市販のシランカップリング剤が含まれる。静電防止剤の例として、グラファイト 、カーボンブラック、酸化バンディウム、吸湿材が含まれる。 研磨用コーティングに使用される樹脂バインダーは、エロージョン性に影響を 及ぼす添加剤を含むのみならず、バインダー自体もエロージョン性を有する。典 型的な樹脂接着剤の例として、フェノール樹脂、アミノプラスト樹脂、ウレタン 樹脂、エポキシ樹脂、エチレン不飽和樹脂、アクリレートイソシアヌレート樹脂 、尿素−ホルムアルデヒエート樹脂、イソシアネート樹脂、アクリレートウレタ ン樹脂、アクリレートエポキシ樹脂、およびこれらの混合物などがある。 研磨用品のバインダーには、その熱特性、可用性、コスト、扱いやすさからフ ェノール樹脂が広く使用されている。フェノール樹脂は、レゾールとノンボラク の2タイプがある。レゾールフェノール樹脂は、フェノール対ホルムアルデヒド の重量比は、一般に、1.5:1.0と3.0:1.0の間である。重量を基礎 とするノンボラク樹脂のホルムアルデヒド対フェノールのモル比は、1:1未満 である。市販されているフェノール樹脂の例として、オクシデンタルケミカルズ コー ポレーションより市販の商品名“Durezu”および“Varcum”、モン サントより市販の“Resinox”、アッシュランドケミカル社より市販の商 品名“Arifene”および“Arotap”が含まれる。 アミノプラスト樹脂は、それぞれの各分子またはオリゴマーごとに少なくとも 1個のペンダントα,β-不飽和カルボニルペンダント基を有する。これらの材料 は、米国特許第4,903,440号明細書(Larson他)および同第5, 236,472号明細書(Kirk他)に更に詳しく記載されており、その内容 を本願明細書に引用したものとする。 エポキシ樹脂は、オキシレンを有し、開環重合される。そのようなエポキサイ ド樹脂には、モノマーエポキシ樹脂とポリマーエポキシ樹脂が含まれる。これら の樹脂の骨格鎖ならびに置換基の性質は大幅に変動する可能性がある。例えば、 骨格鎖は、エポキシ樹脂に関係のあるタイプのものであってよく、それに関する 置換基は室温においてオキシラン環で化学反応を示す活性水素原子を含有しない 基であることが可能である。許容置換基の代表例として、ハロゲン、エステル基 、エーテル基、スルホネート基、シロキセン基、ホスファート基が含まれる。好 適エポキシ樹脂の例として、2,2−bis[4−(2,3−エポキシポロポキ シ)−フェニール]プロパン(ビスフェノールのジグリシジルエーテル)およびシ ェルケミカル社より市販の商品名“Epon 828”、“Epon 1004” 、“Epon 1001F”、ドウケミカル社より市販の商品名“DER−33 1”、“DER−332”、“DER−334”といった材料が含まれる。他の 最適なエポキシ樹脂として、フェノールホルムアルデヒドノンボルクのグリシジ ルエーテル(例えば、ドウケミカル社より市販の“DEN−431”“DEN− 428”)などがある。 エチレン不飽和樹脂は、炭素と水素と酸素、および随意に窒素とハロゲンの原 子を含有する、モノマーコンパウンドとポリマーコンパウンドの両方を含む。一 般に、エーテル基、エステル基、ウレタン基、アミド基、および尿素基には、酸 素原子および窒素原子の一方または両方が存在する。 エチレン不飽和コンパウンドのモル重量は約4,000未満であることが好ま しく、エステルは、アクリル酸、メトアクリル酸、イタコニン酸、クロトン酸、 イソクロトン酸、マレイン酸等などの、脂肪族モノヒドロキシ基または脂肪族ポ リヒドロキシ基の一方を含有するコンパウンドと不飽和カルボキシル酸との反応 によって生成されることが好ましい。アクリル樹脂の代表例として、メチルメタ クリル酸、エチルメタクリル酸、スチレン、ジビニルベンゼン、ヘキサンジオー ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロルプロ パントリアクリレート、グリセロールトリアクリレート、ペンタエリトリトール オリアクリレート、ペンタエリトリトールメトアクリレート、ペンタエリトリト ールテトラアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレートが含まれる 。他のエチレン不飽和コンパウンドとして、モノアリル、ポリアリル、およびポ リメタリルエステル、ならびに、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、N ,N−ジアリルアジポアミドなどのカルボキシル酸のアミドが含まれる。更にべ てすの窒素含有コンパウンドとして、トリス(2−アクリロイル−オキシエチル )イソシアヌレート、1,3,5−トリ(2−メジルアクリルオキシエチル)− s−トリアジン、アクリルアミド、メチルアクリルアミド、N−メチルアクリル アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン,N−ビニル ピペリドンなどがある。 アクリレート化ウレタンは、ヒドロキシターミネーテッドNCOエ クステンデッドポリエステルまたはポリエーテルである。購入可能なアクルレー ト化ウレタンには、モートンシオコルケミカルが市販する“UVITHANE 782”、ラドキュアスペシャリティが市販する“CMD 6600”、“CM D3500”“CMD3600”“CMD 3700”などがある。 ビスマレイミド樹脂については、米国特許第5,314,513号明細書(M iller他)に詳しく記載されている。 コーティングされた研磨用基材は、一般に、前面と背面があるシート状構造を 備え、前面に研磨用コーティングが取付けられるようになっている。典型的な研 磨用基材の例として、ポリマーフィルム(下塗りをしたポリマーフィルムを含む )、布(未漂白未染色布を含む)、紙、加硫繊維、熱可塑プラスチック、不織布 、金属(金属基板、金属箔等を含む)、およびそれらに下処理を施したもの、お よびそれらを組み合わせたものが含まれる。基材の他の例については、米国特許 第5,316,812号明細書(Stout他)およびWO93/12911( Benedict他)に記載されている。基材は、プライマー、プリサイズ剤、 バックサイズ剤、飽和剤の全部またはいずれかといった基材処理剤を含有できる 。 本発明の研磨用品は、シート、テープ、エンドレスベルトなど周知の形態に構 成できる。 スラリーを被覆した研磨用品として知られる被覆した研磨用品を製造する既知 の方法は、バインダーの前駆体と研磨剤粒子からなるスラリーを提供することで ある。このスラリーは、バインダー前駆体中に研磨用粒子が分散したものである 。研磨用粒子ならびに(添加剤、染料、海面活性剤等を含む)充填剤は、バイン ダー前駆体に混合されて、均質なスラリーになる。空気の混入を防止するために 、混合時に真空を利用することが好ましい場合がある。スラリーは、グラビビア ロー ル塗装、カーテン塗装、(スロット送りナイフ塗装としても知られる)ダイス塗 装、ナイフ塗装を含む種々の方法によって基材にコーテイングできる。本発明の スラリーコーティング研磨用具を製造するための好適方法は、アプリケータ手段 とリザーバ手段を用いて、それぞれのスラリーを同時にコーテイングすることで ある。 アプリケータ手段は、基材に研磨用スラリーコーティングを塗布して、研磨材 前駆体のコーティングが基材に形成されるようにする機能を有する。 リザーバ手段は、スラリーがアプリケータと接触するまで、研磨用スラリーを 一時的に格納して物理的に分離しておく機能を有する。リザーバ手段は、各研磨 用スラリーに1個ずつ、少なくとも2個の隔室を有していなくてはならない。リ ザーバ手段の隔室は、アプリケータ手段の下をスラリーが通過するまで、研磨用 スラリーをそれぞれ効果的に格納するとともに物理的に分離しておかなくてはな らない。 前述のように、本発明に利用できる種々のアプリケータ手段が知られている。 ダイスすなわちスロット送りナイフ塗装装置の場合は、ダイス部がアプリケータ 手段と考えられ、マニホルドがリザーバ手段と考えられる。グラビア塗装装置の 場合は、グラビアロールがアプリケータ手段と考えられ、研磨用スラリを収容す るためのトレイがリザーバ手段と考えられる。本発明の好適アプリケータ手段で あるナイフ塗装装置の場合は、ナイフブレードがアプリケータ手段であると考え られ、研磨用スラリーを収容するのに利用されるダムがリザーバ手段と考えられ る。研磨用スラリーは、押出すことも、鋳造することも可能であるので、そうい った塗装手段もアプリケータ手段とリザーバ手段を具備すると予見できる。 種々の研磨用コーティングスラリーを基材に直接にコーテイングすることに関 わる本発明の一般的実施例を説明するにあたって、図4A と4Bに注意されたい。 図4Bは、図4Aの点線内のシステムに記載されているアプリケータ手段42 とリザーバ手段43を具備する塗装手段40の拡大上面図である。図4Aと4B において、塗装手段40は、アプリケータ手段42と、隔室A,B,Cを有する リザーバ手段43とを具備している。ナイフふれーどとして図4Aに記載されて いるアプリケータ手段42は、縦方向が矢印Mで示されている基材41の近傍に 下側末端に当たっている。アプリケータ手段42のすぐ上流には、リザーバ手段 43があり、ここではダムとして記載されている。図4Bと図5でよく見えるよ うに、リザーバ手段43は3つの隔室A、B、Cを有し、これらの隔室は、研磨 用スラリー44A、44B、44Cがリザーバ手段に導入されると、異なる研磨 用スラリー44A、44B、44Cを一時的に格納するとともに物理的に分離す る。3つの隔室は、基材41の縦方向Mに垂直に整列配置されている。リザーバ 手段43はアプリケータ手段42に密閉接触して、それぞれの各隔室から漏れる 研磨用スラリーが最小限となるようになっている。製造工程のとき、基材41は 、アプリケータ手段42の下のリザーバ手段43からの研磨用スラリー44A、 44B、44Cを担持して、アプリケータ手段42から出てくる側に薄く均一な コーティングの形で研磨剤前駆体コーティング44A‘、44B‘、44C‘を 形成する。これらのバインダー前駆体コーティングは、硬化手段45の下を通過 して、研磨用品は巻取リール49に回収される。例えば、硬化手段45は、採用 されるバインダーのタイプに応じて光化学放射または熱放射を行うように選択で きる。 図5は、図4Aと4Bのリザーバ手段43の単独斜視図である。リザーバ手段 43は、バッフル47によって画定される3つの隔室A、B、Cを有し、隔室A 、B、Cは、研磨用スラリーがアプリケータ手 段(ここには不図示)に接触するまで研磨用スラリーをリザーバ手段43内に一 時的に格納するとともに物理的に分離している。交差部品48は、バッフル47 を所定の位置に固定する。 本発明の一実施態様において、研磨用コーティングの研磨性質は、研磨用スラ リーに使用される平均研磨用粒子径によって異なる。異なるスラリーの研磨用粒 子の平均粒子径(マイクロメートル単位)は、約10%、好ましくは20%、更 に好ましくは少なくとも25%の差があることが好ましい。 図1には、本発明の方法によって製造された、基材(付図示)を有する研磨用 品10を示す。基材には、本発明の方法によって研磨用コーティング12と13 が形成されている。研磨用コーティング12と13は、バインダー14ならびに 複数の研磨用粒子17Aと17Bとを含む。研磨用コーティング12に含まれる 研磨用粒子17Aの平均粒子径(μm単位)は、コーティング13の研磨用粒子 17Bの平均粒子径よりも少なくとも10%以上大きい。研磨用コーティング1 2の研磨性質は、研磨用コーティング13の研磨性質より大きいが、これは、平 均研磨用粒子径の違いによる。コーティング12と13は、直線“m”で会して いる。 研磨用粒子の平均粒子サイズによって研磨用コーティングの研磨性質が異なる 本発明の実施態様によって研磨用品を製造する場合、少なくとも2種類の粒子径 分布が使用され、一方の分散体の平均粒径(μm単位)は他方の分散体よりも少 なくとも約10%大きい。研磨粒子の粒子径分布は広くすることも狭くすること も可能であり、分散体には、それぞれスクラッチングやローディングに貢献しう る極端に大きなまたは小さな研磨用粒子が存在しないことが好ましいが、公称等 級(例えば、FEPA、ANSI、JIS、P−グレード等)のものである必要 はない。一般に、一方の分散体の平均粒子サイズ(μm単位) は、隣接する研磨用コーティング領域の分散体の平均粒子径よりも、少なくとも 10%、好ましくは20%、更に好ましくは少なくとも25%大きい。一部の研 磨応用例においては、一方のコーティングの平均研磨用粒子径(μm単位)は、 隣接する研磨用コーティングの平均研磨用粒子径よりも、少なくとも約30%、 場合によっては50%以上大きいことが好ましい。 研磨用コーティングは、互いに直接に隣接して、コーティングの間隙(欠如) が全く無い状態またはあっても微細な間隙であることが好ましい。研磨用コーテ ィングの間にいくらかの相互混合(従って、摩耗性質)を有することが可能であ るが、一般的に相互混合は、当該エリアによって施される表面仕上げが予想不能 になることがあるので好ましくない。異なる研磨用粒子径分散体は、3種類、4 種類、それ以上というように、2種類を越えて、それらを並列に備えることが可 能である。3種類または4種類の異なる分散体の場合、研磨用コーティングの配 列は(例えば、研磨用品の幅方向に粒径の小さい順に、または大きい順に、とい った)いずれか特定の順序である必要はない。 本発明の複合材だけでなく全部の研磨用品について、一方の研磨性質のコーテ ィングを他方と区別する方法は、管理および識別が最も容易な顔料着色を利用し た、スラリーの顔料、複合材の形状、複合材の間隔、研磨用粒子の形状、研磨用 粒子タイプ、コーティング量等を用いることによるものでる。 2つの研磨複合材コーティング領域間の重合すなわち相互混合は最小量である ことが望まれる。異なる研磨性質を有する少なくとも2種類の研磨用コーティン グ領域は、きれいではっきりした境界を有しなくてはならない。2種類の研磨用 コーティング領域が接合もしくは重合するエリアは、ワークピースに、通常は望 ましくない予知不能な表面仕上げを生じる。2種類の研磨用コーティング領域の 境界面は、ま っすぐで直線状であることも好ましい。きれいな併合線に加え、研磨用コーティ ングは、並列で無間隔に配置されなくてはならない。その個所における研磨用品 の折曲や皺になろうとする傾向を低減するのを助けるために、研磨用コーティン グが存在しないエリアは最小限にしなくてはならない。研磨用コーティングが存 在しないエリアは、一般に曲がりやすく且つ皺が付きやすく、概して研磨用品の 有用性を減ずるものである。 本発明の別の態様において、研磨用品の研磨用コーティングは、米国特許第5 ,152,917号明細書および同第5,304,223号明細書(Piepe r他)ならびに同第5,435,816号明細書(Spurgeon他)で教示 されているような、基材に接着された複数の研磨複合材の形態をとる。研磨複合 材は、研磨用粒子とバインダーとを含む。それぞれの研磨複合材、それに関連す る精密形状を有することが好ましい。精密形状は、はっきりと認識できる境界で 画定される。これらの境界は、精密形状の輪郭(outlineまたはcont our)を形成し、一方の研磨複合材は他方の複合材からある程度分離している 。複合材は、通常は、研磨用粒子とバインダー前駆体とを含む研磨用スラリーを 用いて、生産工具のキャビティに充填した後に、生産工具にあるうちにバインダ ー前駆体を硬化して、硬化した複合材がキャビティの反転形状を有するようにす ることによって形成される。複数のこれら研磨複合材は、構造研磨用品として知 られる研磨用品になる。一般にそれぞれの複合材は、基材において当接すること によって、もしくは、複合材の基材に形成したランド部すなわち研磨材料を介し て、相互に接続される。そのようなランド部を図3に記載する。 研磨用コーティングが構造研磨用コーティング複合材の形態である場合、研磨 用コーティングの研磨性質は、複合材中に、別の粒径およ び(無研磨粒子を含む)研磨粒子タイプ、種々のバインダーおよび充填剤を使用 することに加え、複合材を変更することによって変えることができる。複合材の サイズ、高さ、形状、密度当を変更することにより、別の研磨性質をもたらすこ とができる。 図2に、基材21と、複数の研磨複合材22Aと22Bをそれぞれに含む2種 類の異なる研磨用コーティングと、を有する、本発明の当該実施態様によって製 造される研磨用品20を示す。研磨複合材22Aと22Bとは、バインダー24 と、それぞれに研磨用粒子25Aと25Bとを含む。研磨用コーティング20A と20Bとは、併合線“m”で重ねることなく会している。研磨用粒子25Aの 平均粒径(μm)は、研磨用粒子25Bより少なくとも約10%大きい。複合材 22Aと22Bとは、全体寸法が同じであるかのように図示されているが、複合 材の形状について可能であるように、一方の複合材の高さを他方より1グレード 高く変更することも可能である。研磨複合材22Aと22Bが会する(図1で“ m”で示した)個所を、図2の併合線の個所として示した。ここで、研磨用品全 体にわたって、構造研磨用品20の併合線は、無間隔であって並列であるととも に重合しない略当接の状態であるように研磨用コーティング20Aと20Bを分 離しなくてはならない。 図3に、基材31と、複数の研磨複合材32Aと32Bをそれぞれに含む2種 類の異なる研磨用コーティングと、を有する、本発明の当該実施態様によって製 造される別の研磨用品30を示す。研磨複合材32Aと32Bとは、バインダー 34と、研磨用粒子35と、充填剤粒子36とを含む。研磨用粒子35は全体に 同一粒子径の分散体で同一粒子タイプであるが、研磨複合材32Aの高さと、基 材と接する個所の幅とは、研磨複合材32Bよりも大きい。充填剤の粒子36は 、本件図示では、研磨用コーティング30Aと30Bとで同じものとな っているが、研磨複合材のエロージョン性に所望通りに作用するように選択でき る。複合材32Aと32Bとをそれぞれに含む2種類の研磨用コーティング30 Aと30Bとは、併合線“m”で重ねることなく会している。 研磨用品の一領域に微細構成を形成するパターンを付けることによって、図3 の変更態様を得ることができる。付与されるパターンは正確かつ精密である必要 はなく、研磨複合材が微細構成となる程度にランダムで不規則であって構わない 。パターンを提供する方法の例として、パターン付きグラビアロール、コーム、 スタンプ等がある。研磨材前駆体のコーティングから溶剤を蒸発させて得られる (バーナードセルとして知られていることの多い)乾燥パターンは、コーティン グの研磨性質を変えることが知られている。そのような乾燥パターンは、熱硬化 のときの気流および加熱条件によって左右されると考えられる。 被覆した構造研磨用品の好適製造方法は、米国特許第5,152,917号明 細書ならびに同第5,304,223号明細書(Pieper他)および同第5 ,435,816号明細書(Spurgeon他)に記載されており、それらの 内容を本願明細書に引用したものとする。方法の1つは、1)特殊なパターンを 有している生産工具に研磨用スラリーを誘導し、2)基材の一方の主要面がスラ リーで濡れて中間物が生成されるように生産工具の外面に基材を誘導し、3)樹 脂を含んだ接着剤を少なくとも部分的に硬化またはゲル化した後に、生産工具の 外面から中間物を分離して、ラッピング研磨用品を形成し、4)生産工具から被 覆した研磨用品を取り外すものである。別の方法は、1)基材の前面がスラリー で濡れて中間物が生成されるように基材に研磨用スラリーを誘導し、2)特殊な パターンを有している生産工具に中間物を誘導し、3)樹脂を含んだ接着剤を少 なくとも部分的に硬化またはゲル化した後に、生産工具の外面から中間物を分離 して、 ラッピング研磨用品を形成し、4)生産工具からラッピングコートした研磨用品 を剥離する。これら2方法において、結果として得られる凝固した研磨用スラリ ーすなわち研磨複合材は、生産工具と反対のパターンを備えている。生産工具状 で少なくとも部分的に硬化または凝固することによって、研磨複合材は正確な所 定パターンを備える。樹脂を含んだ接着剤は、生産工具から分離した後に更に凝 固または硬化しうる。 図6は本発明の第3実施態様の模式図である。内部にキャビティを備えた生産 工具62に、塗装手段60、この場合はダイコーターによって研磨用スラリーを コーティングする。塗装手段60は、アプリケータ手段(不図示)とリザーバ手 段(不図示)を具備する。研磨用スラリーは、研磨技術において一般に知られて いるように、研磨用粒子とバインダー前駆体とを含む。研磨手段60は、同時に 少なくとも2種類研磨用スラリーを、無間隔であって並列であるとともに重合し ないように、塗布することができる。図6では、研磨用スラリーは、塗装手段6 0によって生産工具60のキャビティに塗布されて、研磨材前駆体コーティング 64となる。基材61は、生産工具62と研磨剤前駆体コーティング64とに接 触される。硬化手段65は、生産工具62を介して研磨材前駆体コーティング6 4に作用して、それぞれが研磨複合材を含む研磨用コーティング66を形成する 。研磨用コーティング66が生産工具62から剥がされて研磨用品68が形成さ れ、形成された研磨用品68は保管ロール69に巻きつけられて回収される。 図6の視野には見えないが、研磨用品68は、少なくとも2種類の無間隔で並 列な研磨用コーティング66を有する。この少なくとも2種類の研磨用コーティ ングは、少なくとも2種類の研磨用スラリーから作られ、それらは塗装手段60 によって同時にコーティングされる。 これに代わる方法において、図3に記載の研磨用品を提供するなどの場合、塗 装手段60により、異なるキャビティを備えた複数領域を有する生産工具62の キャビティに1種類の研磨用スラリーを塗布する。 図4および図5に記載の塗装手段の配置は、生産工具を直接にコーティングし てから研磨用コーティングを基材に移す実施例に、同等に適したものである。ア プリケータ手段42とリザーバ手段43とを具備する塗装手段40は、基材41 ではなく生産工具62に直接に接触している。 一般に、アプリケータ手段に接触する以前に研磨用スラリーが相互混合しない よう、異なる研磨用スラリーを一時的に保管して物理的に分離しておくために、 リザーバ手段43は基材41または生産工具62に直接接触させる必要がある。 研磨用スラリーの好ましくない相互混合を低減するように、研磨用スラリーに面 する側の進入路において、リザーバ手段43はアプリケータ手段42にも略接触 している。 更に別の実施態様において、本発明の研磨用品は、研磨用品を展開長より短い 長さに切断できるディスペンサーに取付けられる展開長を備えたテープ形態に構 成することができる。種々タイプのディスペンサーが有用であるが、特に、セロ ハンテープんどの物品の繰出しに使用されるものと同様なディスペンサーが有用 である。このディスペンサーは、研磨用テープを支持する手段と、テープを切断 する手段とを具備する。切断手段の例として、のこぎり状の歯、連続ブレード、 鋭利な刃などがある。研磨用品または研磨用テープは、品物の切断を楽にするた めに、研磨用コーティングにミシン目すなわち破断部を備えている。被覆した構 造研磨用品の場合、ミシン目すなわち破断部は、金型のキャビティパターンにミ シン目線が入った生産工具を使用することによって容易に作ることができる。こ の構成により、研磨用品を 容易に供給ロールから繰り出して所望の長さに切断することができる。 図7に、ここではのこぎり状の刃である切断手段71を具備するディスペンサ ー70を示す。内側ロール式ディスペンサー70として記載されている研磨用品 75は、複数の研磨複合材73Aと73Bとをそれぞれに含む研磨用領域72A と72Bと、間隙エリア74とを備えている。研磨用領域72Aの研磨性質と研 磨用領域72Bの研磨性質とは異なっている。研磨用品75は、切断手段71が 間隙エリア74にて研磨用品75を切断するように割り送られる。 本発明の研磨用品は、任意数のワークピースタイプを研磨するのに使用できる 。ワークピースの例として、ロール、磁気媒体記憶装置用の薄膜ディスク、自動 車のサイドパネル、眼鏡レンズ、木製パネル等が含まれる。少なくとも2種類の 研磨性質領域を備える本発明の研磨用品は、ワークピースに種々の表面仕上げを 同時に施すのに利用できる。例えば、一方の端部は他の端部よりも細かい表面仕 上げを要するロールの場合、本発明の研磨用品をロールに接触し、ワークピース の横方向に研磨用品を移動させずに2つの領域に表面仕上げを施すことによって 、本発明の1個の研磨用品で研磨することができる。あるいは、一方の表面仕上 げだけを希望する場合には、研削または研磨を順次に実施することができ、それ によって最初により高くより粗い研磨性質を備えた研磨用品領域を使用してワー クピース材料の大部分を除去し、次に、より粗くない研磨性質を備えた領域を使 用して、粗い領域が残したスクラッチを磨き上げて除去する。 本発明の別の態様において、研磨用品は、前面と該前面に接着された複数の複 合材とを有する可撓性のある基材を具備し、該複合材は本質的にバインダーより 成り、該バインダーは該複合材の研磨性質が出るに足るように硬化される。別の 実施態様において、複合材は本質的 にバインダーと充填材粒子より成る。 複合材が接着される基材は可撓性があることが好ましい。「可撓性がある」と いうのは、湾曲して順応できる能力とする。基材は、損傷したり永久変形したり することなく繰り返して湾曲したり、反ったり、順応できることが好ましい。基 材の例を先に述べたが、好適な基材は、布、紙、ポリマーフィルムなどである。 本発明のこの態様の研磨用品の複合材は、本質的に研磨用粒子を含まない。あ るとしてもワークピースの材料を削って表面仕上げを行う複合材のバインダーお よび充填剤および/または添加剤であって、研磨用粒子は研磨製品の性能と無関 係である。 バインダーは、研磨性質を有する複合材となる既知のいずれかの硬化可能なバ インダーから選択される。使用可能なバインダーの例は上に詳述した通りである 。本実施例の研磨用品には研磨用粒子が存在しないことが好ましい。しかしなが ら、複合剤に充填剤の粒子および他の添加剤が存在する場合もある。 当該実施例の研磨用品の複合材は、随意に、充填剤、詳細には充填剤粒子を含 む。一般に充填剤は複合材に添加されて、複合材のエロージョン性および破損を コントロールする。一般に充填剤のモース硬度は、約7未満、一般劇には約6未 満、場合によって5未満である。充填剤粒子の平均粒子径は、約0.1〜約50 マイクロメートル、好ましくは1〜25マイクロメートルの範囲にできる。充填 剤という用語は、粉砕助剤も包含するものである。使用可能な充填剤および粉砕 助剤について上に詳述した。一般に、充填剤に対するバインダーの比率は、10 0:1から1:2、好ましくは49:1から1:1である。一般に充填剤の量は 、スラリーに適当な粘度を与え、所望の研磨(abradingまたはpoli shing)性能を提供する複合材が 得られるように選択される。例えば、充填剤粒子は、複合材を含むはバインダー 材料の強度と硬度とを増すように選択できる。充填剤粒子は、複合材のエロージ ョン性に作用するように選択することも可能である。 本実施例の複合材に他の添加剤を含むことも可能である。添加剤の例には、先 術のとおり、光重合開示剤、湿潤剤、および帯電防止剤が含まれる。これらのよ うな添加剤は、通常、複合剤の重量の約0.1%〜5%のレベルで使用される。 可塑剤は、複合材全体の40%以上使用できることが知られている。このような 添加剤は一般に液状で、バインダーの一部と見なされる。例えば、48%のアク リル酸と、1%の光重合開始剤と、1%の可塑剤より成る或る複合材は、100 %のバインダーであると見なされる。 基本的に研磨用粒子を含まない複合材を含む研磨用品は、多くの研磨およびバ フ研磨に有用である。そのような研磨用品は一般に複合材よりも軟質なワークピ ースに有用である。しかしながら、本発明の研磨用品は、複合材ならびにそのバ インダーの性質よりも硬いワークピースの表面から材料を削るまたは同を仕上げ ることもできることが分かった。 本発明の本態様による研磨用品は、広範囲なワークピース表面を研磨するのに 使用できる。これらのワークピース表面には、金属(マイルドスチール、カーボ ンスチール、ステンレススチール、ネズミ鋳鉄、チタン、アルミニウム等)、合 金(銅、黄銅等)、新合金、せらみくす、複合材、ガラス、木(松、樫、楓、楡 、胡挑、ヒッコリー、マホガニー、桜等)、木質材料(パーチクルボード、合板 、ベニヤ板等)、塗装面、プラスチック(熱可塑性材料、強化熱可塑性材料など )等が含まれる。ワークピースは平坦であってもよいし、それに付随した形 状もしくは輪郭を有するものであってもよい。 特定ワークピースの例として、眼鏡レンズ、ガラス製のテレビ画面、金属製の エンジン部品(カムシャフト、クランクシャフト、エンジンブロック等)、金属 手工具の鍛造、光ファイバーの研磨、棺桶、家具、木製キャビネット、タービン ブレード、塗装自動車部品、磁気媒体等がある。 本発明のこの態様による研磨用品は、ガラス製のテレビ画面、ガラス製の眼科 製品の表面、窓(一般家屋の窓、事務所の窓、自動車の窓、航空機の窓、電車の 窓、バスの窓等)、ガラス製の飾り棚、鏡等に有用であろう。 研磨境界面における力は、各研磨用途に応じて、約0.01kg〜100kg 強、一般的には0.1〜10kgの範囲にすることができる。また、用途に応じ て研磨用品とワークピースの間の境界面に研磨液が存在してもよい。この液体は 、水または有機系溶剤である。研磨液は、更に潤滑剤、オイル、乳化有機化合物 、切削液、洗剤等を含む場合がある。 本発明の研磨用品は、手で使用することも可能であるし、機械に組み込んで使 用することも可能である。例えば、該研磨用品は、不規則な軌道周回工具や回転 工具に固定することもできる。研磨用品とワークピースの少なくとも一方または 両方を相手に対して移動する。 当該研磨用品は、円板、シート、テープ(即ち、連続的な長さのロール)、ベ ルトなど、どのような形状またはサイズのシート状物品にも加工できる。一部の 例では、研磨用品をエンドレスベルトにすることもできる。エンドレスベルトは 研磨技術においてよく知られており、細長い帯状の材料の2つの自由端をエンド レスベルトを形成するように接合によってつないいたものである。該ベルトは一 般に電力駆動の研磨機または機械で使用される。一般的なベルト表面速度は、負 荷が 0.1〜500kg(好ましくは1〜100kg)のとき、5000〜7000 フィート/分(152〜2133メートル/分)である。 研磨用品をワークピースに対して動かす場合、研磨用品は希望通りに動かすこ ともでき、動かし方は多くは各研磨用途によって決まる。例えば、研磨用品は、 前後、回転、円状、螺旋状、楕円状等のランダムな動きで動かすことができる。 また、研磨用品は、研磨中に振動させたり震わせることもできる。 研磨中、ワークピースは静止した状態のままであってもよいし、あるいは、研 磨中、ワークピースを研磨用品に対して動かしてもよい。ワークピースを研磨用 品に対して移動する場合、研磨用品はどのようにも動かすことができ、動かし方 は多くは各研磨用途によって決まる。例えば、ワークピースは、前後、回転、円 状、螺旋状、楕円状等のランダムな動きで動かすことができる。また、ワークピ ースは、研磨中に振動させたり震わせることもできる。 以下の例によって本発明の目的と長所を更に説明するが、これらの例で引用さ れる特定の材料およびその量、ならびに他の条件および細目は、本発明に不必要 に制限を課すものではない。 実施例 非限定的施例により更に本発明を説明する。実施例中のすべての割合、百分率 、比率等は特記ない限り重量計算によるものである。また、全体を通して以下の 省略形を使用するものとする。 ASF: 非晶質シリカ充填剤、商品名“OX−50”でデガサコーポレーショ ンより市販 AEF: 非晶質シリカ充填剤、商品名“Aerosil”でデガサ コーポレーションより市販 KBF4: カルシウムテトラフルオロボレート PH2: 2-ベンジル-2-N,N-ジメチルアミノ-1-(4−モルホリノ-フェニ ル)-1-ブタノン、商品名“Irgacure 369”でチバガイギーより市 販 SCA: シランカップリング剤、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシ ラン、商品名“A−174”でユニオンカーバイドより市販 SCA2: シランカップリング剤、ガンマグリシドキシプロピルトリメトキシ シラン、商品名“A−187”でユニオンカーバイドより市販 TATHEIC: トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリアクリ レート TMPTA: トリメチロルプロパントリアクリレート FAO: 融解酸化アルミニウム WAO: 白色酸化アルミニウム MEK: メチルエチルケトン TOL: トルエン PR3: ポリエステル樹脂、商品名“3300”でシェルケミカルより市販 SSC:ジアミルスルホスクシナードナトリウム、商品名“Aerosol A Y100”でアメリカンシアンアミドより市販 POL: ポリオール、商品名“RJ100”でモンセイトより市販 TDI: トルエンジイソイアネートのポリイソシアヌレート、商品名“Des modur IL”でマイルズより市販 CAT: ジラウリン酸ジブチル錫、商品名“D−22”でカーディアンケミカ ルより市販 研磨複合剤を有する構造研磨用品の作成手順 構造研磨用品の作成にあたり、その内容を本願明細書に引用したものとする米 国特許第5,152,917号明細書(Pieper他)および同第5,435 ,816号明細書(Spurgeon)の教示により、以下の一般的手順を利用 した。まず、原材料をリスト通りによく混合して、バインダー前駆体を含む研磨 スラリーを準備した。いずれの比率も重量を基礎としたものである。ナイフ塗装 機で、角錐形パターンの生産工具に対する間隙を76マイクロメートルとし、生 産工具の凹部が研磨スラリーで満たされるようにして、研磨スラリーを約236 cm/分の速度で塗布した。角錐形パターンは、隣接する2個が同じ形状をも たないようなものであった。このパターンならびにこの作製方法は、本願明細書 に引用したものとするWO 95/07797号に説明されている。高さ355 マイクロメートルの円錐は、(底面を除く)4つの側面を有し、その底辺は互い にぶつかっている。次に、ローラで、重量約230 g/m2ののレーヨン布の基 材を生産工具のスラリーを満たしたキャビティに押しつけ、レーヨン布の前面を 研磨スラリーで濡らした。レーヨン布は、フェノール/ラテックスの前サイジン グ処理によりシーリングした。段取りの間、研磨スラリーに、ヒュージョンシス テムが市販している2個の“D”バルブが発生する約236ワット/cm(60 0ワット/インチ)のUV/可視光線を送った。 UV/可視光線によってバイ ンダー前駆体の重合が始まり、研磨スラリーを生じる。この研磨スラリーは研磨 剤前駆体コーティングとしても知られ、布地に接着された状態で研磨複合剤に変 わる。次に、研磨複合材構造体を生産工具から分離して研磨用品を作った。 ラッピング研磨用品の作成手順 ラッピング研磨用品の作成にあたって以下の一般的手順を利用した。まず、原 材料をリスト通りによく混合して、バインダー前駆体を含む研磨スラリーを準備 した。いずれの比率も重量を基礎としたものである。研磨スラリーは、ナイフ塗 装機により、ナイフと基材のあいだの間隙が51マイクロメートルになるように して基材に塗布した。2個の隔室を備えたデバイディングダムを、ナイフ塗装機 の(ウェブ上流側)後ろに接触させて配置し、ダムの隔室に研磨スラリーを注ぎ 入れた。研磨スラリーは、ナイフに接触するまではダムによって物理的に分離さ れている。基材を縦方向に引っ張り、研磨スラリーをナイフの下に通して研磨剤 前駆体コーティングを形成した。研磨剤前駆体コーティングは、強制オーブンに 120°Cで5分、続いて50°Cで16分のあいだ入れて硬化して研磨コーテ ィングを作成した。 試験手順I 試験手順Iでは、研磨用品を7.6cm×335cmのエンドレスベルトに構 成して、一定負荷式平面研削盤で試験した。ホルダーにはステンレススチール製 のゴルフクラブのヘッドを取付けた。ベルトをコンタクトホイール(最高ダイヤ モンドクロスカットタイプA、7.6cm×35.5cm)にかけ、約2285 メートル/分で回転させた。ゴルフクラブのヘッドの研磨は、作業員が手で保持 して行った。最初に、より粗い研磨性質を備えた研磨ベルト領域を使用して材料 の多くおよび残ったフラッシングを除去した。次に、より細かい研磨性質を備え た領域を使用して、より粗い領域がクラブのヘッドに残したスクラッチを除去し た。潤滑剤も冷却液も使用しなかった。 試験手順II 試験手順IIでは、研磨用品を幅10cmのテープに構成し、幅5cmずつ研磨 性質の異なる2種類の研磨用コーティング領域を設けた。このテープを、101 8マイルドスチール製の直径7.6cm(3インチ)のロールに対し、1.27 メートル/秒(表面速度250フィート/分)で送った。研磨テープとロールの 間の圧力は6.89kN/m2(35psi)であった。各試験前のロールの仕 上げ状態は、5マイクロインチ(0.127マイクロメートル)のRaであった 。 試験手順III 試験手順IIIでは、テープを幅3.5cm(1.37インチ)の長いテープに 構成した。ロールにした研磨用品を、未使用の研磨テープに使う繰出リールと使 用済みの研磨テープに使う巻取リールを備えたテープカセットに取付けた。カセ ット2個を1セットとした。このカセットセットをエクスクルシブデザイン(カ リフォルニア州サンマテオ)が製造したHDFDisk Burnisherモ デル800Cに取付けた。一方のカセットは薄膜ハードディスクの上面をテクス チャー加工するのに使用し、他方のカセットはディスクの下面をテクスチャー加 工するのに使用した。薄膜ディスクの基板はニッケル/リン(NiP)被覆アル ミニウムディスク(直径95mm)で、200rpmで回転した。研磨テープの 置く利息°は30.5cm/分であった。テクスチャー加工のあいだ、ディスク 表面に当てるクリーニングクロスに水性の冷却ミストを滴下して、水性冷却液が ディスク表面に移るようにした。ハードディスクの表面は、研磨テープとクリー ニングテープとがShoreA50ジュロメータエラストマロールにかけられた 。ロールは振動させなかった。ローラと研磨用品の間の、ディスクに対する力は 約8.8kgであった。試験終了は約20秒であった。次に、テクスチャー加工 した表面をインタフェラメータで40倍 の対物レンズを使って測定し、ディスクの表面特性を調べた。 表面仕上げ 表面のRaは、スクラッチ深さの測定値の算術平均である。5回分の連続測定 長における5通りの各あらさ深さの平均である。ここで、各あらさ深さとは、最 高点と中心線の間の垂直方向距離をいう。Rzは、各連続測定長における5回の 各あらさ深さの平均である。ここで、各あらさ深さとは、最高点と中心線の間の 垂直方向距離をいう。Rmaxは、測定長における最高点と最低点の最大あらさ 深さである。 通常、表面仕上げはダイヤモンドチップのスタイラスを備えたプローブを有す る粗面計で測定される。そのような粗面計の例は、Surtronic、Sur fcom、Perthometerなどである。RaとRzとRmaxの記録に は、ミクロメーターまたはマイクロインチ単位を使った。粗面計には滑らか過ぎ る、ごく精練された滑らかな表面仕上げは、WYKOインタフェラメータなどの 受動型測定装置を使って測定できた。これらの記録は通常はナノメータまたはオ ングストローム単位で行った。 実施例1は、「研磨複合材を有する構造研磨用品の作成手順」に従って作成し た。2種類の研磨スラリーを混合した。A面の研磨スラリーは、1560部の7 0/30/1 TMPTA/TATHEIC/PH2混合樹脂、60部のSCA 、60部のASF、1200部のKDF4、および4120部のWAOより成る 。WAOについて言うと、2472部はグレードP−320(平均粒子径45マ イクロメートル)であり、1648部の平均粒子径は40マイクロメートルであ った。B面用の第2のスラリーは、1600部の混合樹脂、60部のSCA、6 0部のASF、1200部のKDF4、および4120部の グレードP−180(平均粒子径約75マイクロメートル)のWAOより成る。 2種類の研磨スラリーの粘度は5000から6000cpsの間であった。2つ の隔室を有するデバイディングダムをナイフ塗装機の後ろに配置して隔室にスラ リーを注ぐことによって、2種類の研磨スラリーを並列に塗布した。ダムの2つ の隔室は、それぞれ幅が約75cmであり、隔室を分けるバッフルの厚さは約0 .625cmであった。研磨スラリーは、ダムのバッフルによって物理的に分離 した。スラリーがナイフ塗装機の下に進むと、スラリーは互いに接触してはっき りした接合境界すなわち併合線を形成する。 比較例Aは、ミネソタ州セントポールのミネソタマイニングアンドマニュファ クチャリング(以下、“3M”と呼ぶ)から商品名“201E”として市販され ているグレードP−320の従来の酸化アルミニウムの単一グレードの研磨ベル トとした。 実施例1と比較例Aを、試験手順Iに従って試験した。ゴルフクラブヘッドと いう比較物には、2種類のグレードを並列配置したタイプのものが好都合である ことが分かった。実施例1の表面仕上げ(A面とB面を順番に使用)は、約0. 125〜0.25マイクロメートルで、比較例Aより低かった。 実施例2は、A面のスラリーが4120部のグレードP−120(平均粒子径 約127マイクロメートル)のWAOを含み、青紫色に染められており、B面の スラリーが同じ量のグレードP−240(平均粒子径約58マイクロメートル) で灰色である点を除き、実施例1と同じ方法で作成した。A、B両面の表面構造 は同一で、複数の高さ355マイクロメートルの四角錐を備えた。 実施例3は、実施例3のA面が40マイクロメートルのWAOを使用し、B面 がグレードP−320(平均粒子径約47マイクロメートル)のFAOを使用し ている点を除き、実施例1と同じ方法で作成し た。四角錐の高さを約176マイクロメートルとしたことを除き、A、B両面の 表面構造は実施例1と同一である。実施例3を試験手順IIに従って試験した。そ の結果を表1に示す。表1に記載されたRaの結果はいずれもマイクロメートル (マイクロインチ)単位による。 実施例4は、A面に研磨粒子を含まない点を除き、実施例3と同じ方法および 同じ表面構造で作成した。B面は、実施例3のB面と同一である。実施例4は試 験手順IIに従って試験した。その結果を表2に示す。記載されたRaの結果はい ずれもマイクロメートル(マイクロインチ)単位による。 実施例5は、B面に高さ176マイクロメートルで底辺352マイクロメート ルの三角錐を有する複合材を、各研磨複合材の形状は隣接する複合材とほぼ同一 である点を除き、実施例3と同じ方法で作成した。 B面は、実施例3のB面と 同一にした。実施例5は試験手順IIに従って試験した。その結果を表2に示す。 記載されたRaの結果はいずれもマイクロメートル(マイクロインチ)単位によ る。 実施例6は、実施例3のA面が高さ355マイクロメートルの四角錐の複合材 を有する点を除き、実施例3と同じ方法で作成した。B両面は実施例3のB面と 同一にした。実施例3を試験手順IIに従って試験した。その結果を表1に示す。 表1に記載されたRaの結果はいずれもマイクロメートル(マイクロインチ)単 位による。 実施例7〜実施例9は、ラッピング研磨剤の作成方法に従って作成した。Aと Bの2種類の研磨スラリーを以下の手順で混合した。120.7部の50/50 MEK/TOL; 47.5部のPR3; 5.2部のSCA2; 1.6部のS SC; および200.0部のWAOを酸化アルミニウム製ボールミル(ガラス 製の粉砕媒体を備える)に入れて、16時間ミリングした。これに、46.9部 のMIK/TOL; 117.6部のPR3; 11.6部のPOL; 22.9 部のTDI; 0.69部のCATを加えた。研磨スラリーAのWAO平均研磨 粒子径は3マイクロメートル、研磨スラリーBのWAO平均研磨粒子径は2マイ クロメートルだった。研磨スラリーAとBとは、3種類の異なる基材に並列に被 覆し、それぞれ実施例7、8、9とした。コーティングAの幅は0.68cm( 0.25インチ)、コーティングBの幅は2.8(1.12インチ)とした。 実施例7は、厚さ51マイクロメートルのポリエステルの基材に被覆した。実 施例8は厚さ120マイクロメートルの紙の基材に被覆した。実施例9は厚さ1 78マイクロメートルの不織布の基材に被覆した。 実施例7〜実施例9は、試験手順IIIに従ってハードディスクについて試験し た。結果は表5の通りである。記載されたRaの結果はいずれもナノメートル( nm)単位による。 前述の省力形に加え、以下の例では更に下記の省力形を使用する。PEG20 0 ポリエチレングリコール、商品名“PEG200DA”でサートマーより市 販。 PEG600: ポリエチレングリコール、商品名“Carbowax 600 ”でユニオンカーバイドより市販。 PEG400: ポリエチレングリコール、商品名“Carbowax 400 ”でユニオンカーバイドより市販。 ASF2: 非晶質シリカ充填材、商品名“R−972”でデガサより市販。 AB: TATHEIC/TMPTAのアクリル酸混合物、商品名“368C” でデガサより市販。 CRY: カリウム氷晶石 CMS: シランカップリング材でコーティングしたメタケイ酸塩カ ルシウム、商品名“Wollastokup”でニイコより市販。 MWF: 炭酸カルシウム(微粉)、商品名“microwhite fill er”でECCインターナショナルより市販。 ASC: 非晶質シリカクレイ、商品名“Peerless Clay #4”でR. T.バンダービルトより市販。 SF: ケイ砂粉末、商品名“Sil-co-sil”でU.S.Silicaよ り市販。 KB1: ベンジルジメチルケタル、商品名“KB1”でサートマーより市販。 実施例10〜13は、研磨粒子を含有せず、それぞれの実施例が単一研磨性質 のコーティングを有する点を除き、研磨複合材備えた構造研磨用品の作成手順に 従って作成した。 実施例10は、直径114マイクロメートルで高さ127マイクロメートルの 円柱を密度872本/m2で備える複合材を有する。バインダー前駆体を含むス ラリーは、65.2部のPEG200、4.9部のAEF、2.0部のPH2、 および27.9部のPEG600より成る。このスラリーを3メートル/分で厚 さ120マイクロメートルの紙の基材に塗布し、22.86メートル/分で硬化 した。 実施例10を直径7.0の“ヒナギク”状に構成し、オクラホマ州ムスコギの コバ−ンオプティカルインダストリーより市販のシリンダーマシン”Cobur n 5000“という眼鏡レンズ研磨機で試験した。レンズワークピースは、直 径76mmのポリカーボネートプラシツックで、球状曲面212(2.12ジオプ トリー)に予備研削されているものである。 試験レンズワークピースは、最初に従来の15マイクロメートルの シリコンカーバイドラッピングフィルム(3Mより商品名「3M 416M Qw ik Strip」で市販されているファイニングパッド)で2.5分間、次に 4マイクロメートルのビーズ状酸化アルミニウムラッピングフィルム(3Mより 商品名「3M 356M Qwik Strip」で市販されているファイニング パッド)で2.5分間“ファイン研磨”した。次に、それぞれのレンズを実施例 の研磨用品で2.5分間ラップ研磨した。ラップ研磨はいずれも流水下(und e water flood)で行った。 表面仕上げ(Rtm)の測定は、独国のファオンプロフGmbhより市販のP erthen M4P粗面計を使用した。Rtmの測定は、レンズの中央と、レ ンズのコバから約0.65cmの4個所とで行った。第2ラップ研磨ステップの 後の表面仕上げは10.8マイクロインチ(0.27マイクロメートル)、実施 例10のラップ研磨後の表面仕上げは9.5マイクロインチ(0.24マイクロ メートル)であった。 実施例11は、高さ63マイクロメートルの四角錐台の複合材を備えるものと した。バインダー前駆体を含むスラリーは、67.9部のTMPTA、29.1 部のTATHEIC、1部のASF、1部のPH2、および1部のSCAより成 るものとした。このスラリーを厚さ76マイクロメートルのポリエステルの基材 に被覆し、15.24メートル/分で硬化した。 実施例11は、実施例10で説明した通りに構成して試験した。第2ラップ研 磨ステップ後の表面仕上げは10.8マイクロインチ(0.27マイクロメート ル)、実施例11によるラップ研磨後の表面仕上げは9.1マイクロインチ(0 .23マイクロメートル)であった。 実施例12と13は、高さ63マイクロメートルの四角錐台の複合材を備える ものとした。実施例12のスラリーは、96.0部のAB、1.0部のSCA、 1.0部のPH2、2.0部のASF2より成るものとした。実施例13のスラ リーは、62.3部のAB、1.0部のSCA、1.0部のPH2、2.0部の X、33.7部のPEG400より成るものとした。両実施例を、厚さ76マイ クロメートルのポリエステルの基材に被覆し、15.24メートル/分で硬化し た。 実施例12と13は、メイランド州ゲーサーズバーグのフレイツァープレシジ ョンより市販されているSchefer試験機で試験した。試験ワークピースは 、酢酸酪酸セルロースポリマーディスクとした。研磨用品は、感圧接着剤で発泡 材の支持パッドに固定し、その研磨用品/支持パッド組立体を試験機に取付けた 。負荷は4.5kgとした。試験は流量1ml/秒の流水下で実施した。カット の記録はグラム単位で行った。ヒナギク形研磨用品の速度は4.5サイクル/秒 とし、ヒナギク形研磨用品500回転をもって試験終了とした。 実施例12は、Rzが14.8±5.6マイクロインチ(0.38±0.14 マイクロメートル)で、0.0048±0.003グラムのカットを生じた。実 施例13は、Rzが19.6±8.0マイクロインチ(0.50±0.20マイ クロメートル)で、0.0018±0.001グラムのカットを生じた。従来の 9マイクロメートルの酸化アルミニウムのラッピングフィルム(3Mより商品名 「Imperial Lapping Film」で市販)は、Rzが31.7± 5.2マイクロインチ(0.81±0.13マイクロメートル)で、0.004 4±0.026グラムのカットを生じた。 実施例12と13について、乾燥状態で試験を実施した点をのぞき、前述の説 明通りに再び試験を行った。実施例12は、Rzが18.2±5.2マイクロイ ンチ(0.46±0.13マイクロメートル)で、 0.0027±0.01グラムのカットを生じた。実施例13は、Rzが18. 6±5.5マイクロインチ(0.47±0.18マイクロメートル)で、0.0 07±0.005グラムのカットを生じた。従来の9マイクロメートルの酸化ア ルミニウムのラッピングフィルム(3Mより商品名「Imperial Lap ping Film」で市販)は、Rzが18.6±7.1マイクロインチ(0 .47±0.18マイクロメートル)で、0.0044±0.026グラムのカ ットを生じた。 実施例12と13について、乾燥状態で試験を実施した点と、ポリカーボネー トのワークピースに試験を施した点をのぞき、前述の通りに再び試験を行った。 実施例12は、Rzが18.8±5.2マイクロインチ(0.48±0.13マ イクロメートル)で、0.0020±0.058グラムのカットを生じた。実施 例13は、Rzが16.2±5.5マイクロインチ(0.41±0.14マイク ロメートル)で、0.003±0.004グラムのカットを生じた。従来の9マ イクロメートルの酸化アルミニウムのラッピングフィルム(3Mより商品名「I mperial Lapping Film」で市販)は、Rzが28.6±5. 6マイクロインチ(0.73±0.14マイクロメートル)で、0.051±0 .0136グラムのカットを生じた。 実施例12と13について、湿潤条件下でポリカーボネートのワークピースに ついて再び試験を行ったが、いずれのサンプルともカットが得られなかった。 実施例14〜21は、研磨用粒子もしくは充填材粒子を含まない点と、単一研 磨性質のコーティングを備えた点を除き、研磨複合材を備えた構造研磨用品の作 成手順に従って作成した。 偶数番号の実施例、すなわち、実施例14、16、18、20は、 99部のTMPTAおよび1部のPH2より成るスラリーから作成した。奇数番 号の実施例、すなわち、実施例15、17、19、21は、79.2部のTMP TA、19.8部のTATHEIC、および1部のPH2より成るスラリーから 作成した。実施例14と15は、底辺120〜15マイクロメートル、高さ約6 3マイクロメートルの三角錐の形状の複合材を備えた。実施例16と17は、高 さ約175マイクロメートルの四角錐の形の複合材を備え、隣接する2個の角錐 は同一形状でないように構成した(そのようなパターンはWO 95/0779 7で教示されている)。実施例18と19は、高さ約350マイクロメートルの 四角錐の形の複合材を備え、隣接する2個の角錐は同一形状でないように構成し た。実施例20と21は、底辺1050〜1080マイクロメートル、高さ約5 30マイクロメートルの三角錐を備えた。 実施例14〜21は10cmの円形ディスクに構成し、前述のSchiefe r試験機によし、以下の表6〜9に記載されている各種条件下で試験した。特記 なき場合、各実施例について2個のサンプルを試験した。比較例として、従来の 9マイクロメートルの酸化アルミニウムのラッピングフィルム(3Mより商品名 「Imperial Lapping Film」で市販)を使用した。 *: 実施例19の試験は1回のみ。** : 比較例については4回試験を実施した。 NA- 実施せず *: 比較例については4回試験を実施した。 NA- 実施せず 実施例22〜27は、それぞれが単一研磨性質のコーティングを有する点と、 研磨用粒子を含まない点を除き、研磨複合材を備えた構造研磨用品作成手順に従 って作成した。実施例22〜27は、前述のように充填材粒子を含むものとした 。実施例22〜27はいずれも、隣 接する2個の形状が同一である、高さ約350マイクロメートルの四角錐の複合 材を含むものとした。複合材は、レーヨンクロスの基材に速度15.24メート ル/分で被覆し、600ワットの“D”バルブ1個によって硬化した。実施例2 2〜27による研磨用品は、7.6cm×335cm(3”×132”)のエン ドレスベルトに構成した。 実施例22のスラリーは、66.77部のKBF4と33.33部の70/3 0/0.75 TMPTA/TATHEIC/PH2混合物から成るものとした 。実施例23のスラリーは、62.36部のCRYと37.64部の70/30 /0.75 TMPTA/TATHEIC/PH2混合物から成るものとした。 実施例25は、54.15部のMWFと、45.85部の70/30/0.75 TMPTA/TATHEIC/PH2混合物から成るものとした。実施例26 のスラリーは、39.33部のASCと、2.31部のSCAと、58.36部 の70/30/0.75 TMPTA/TATHEIC/PH2混合物から成る ものとした。実施例27のすらR−は、30部のSFと40部の60/40/0 .75 TMPTA/TATHEIC/KBI混合物から成るものとした。 実施例22〜27は、ベルト速度1524メートル/分のBaderバックス タンド研磨機でいきなり試験を行った。種々のワークピース材料の試験結果は以 下の通りである。 実施例22: ステンレススチールには効果なし。黄銅には荒いスクラッチを 生じた。研磨アルミニウムについては良好であったが、ランダムなスクラッチが 残った。松材は容易に研磨された。 実施例23: 松材は容易にカットされた。ステンレススチールはRaで6マ イクロインチ(0.15マイクロメートル)に研磨された。黄銅はRaで6マイ クロインチ(0.15マイクロメートル)に研磨 された。アルミニウムはRaで7マイクロインチ(0.175マイクロメートル )に研磨された。 実施例24: 松材は容易に切削された。ステンレススチールは研磨されあt 。チタンの研磨時に火花が発生したが、計測できないほど細かいスクラッチパタ ーンが残った。 黄銅はRaで8.5マイクロインチ(0.21マイクロメート ル)に研磨された。アルミニウムはRaで10マイクロインチ(0.25マイク ロメートル)に研磨された。 実施例25: 松材は、低温で、実施例22〜24および実施例26〜27よ りも容易に研磨された。黄銅とアルミニウムのワークピースにはこすり傷を生じ たが、著しい材料除取は認められなかった。 実施例26: 松材は容易に研磨された。黄銅はRaで12マイクロインチ( 0.30マイクロメートル)に研磨された。スチールはこすり傷を生じた。チタ ンは火花が出たが、著しい材料除取または表面仕上げのリファインメントは観察 されなかった。 実施例27: 松材は容易に研磨された。アルミニウムはかなりクリーンなカ ットでRaで27マイクロインチ(0.68マイクロメートル)に研磨された。 黄銅はRaで17マイクロインチ(0.43マイクロメートル)に研磨された。 チタンは11マイクロインチ(0.27マイクロメートル)に研磨された。ステ ンレススチールは8.5マイクロインチ(0.21マイクロメートル)に研磨さ れた。 当業者には、本発明の適用範囲および精神から逸脱しない本発明の種々の変更 および改変が明白になるであろう。本発明は本件明細書に記載の例示実施態様に 不必要に限定されるものではないことを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 カラー,スコット,アール. アメリカ合衆国,ミネソタ 55306,バー ンズビル,ケラー レイク ドライブ, 1817 (72)発明者 リーパ,マーラー,イー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55104,セン トポール,アシュランド アベニュ,816 (72)発明者 バンジ,ドナ,ダブリュ. アメリカ合衆国,ミネソタ 55123,イー ガン,オーバールック プレイス,832 (72)発明者 ハース,ジョン.ディー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55113,ロー ズビル,チャーチル ストリート 2479

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.被覆した研磨用品を製造する方法であって、 (a)第1の研磨性質を備えた第1の研磨用コーティングを提供する硬化可能 な第1の塗料組成物と、前記第1の研磨性質と異なる第2の研磨性質を備えた第 2の研磨用コーティングを提供する硬化可能な第2の塗料組成物とを、重ねるこ となく隣接させて基材の前面に同時に塗布するステップと、 (b)前記第1ならびに第2の塗料組成物を硬化して前記被覆した研磨用品を 提供するステップと、を含む方法。 2.前記基材は、前面と背面および縦方向を有し、ステップ(a)は、静止ア プリケータ手段と、それぞれの前記塗料組成物を一時的に保管して物理的に分離 するのに有効なリザーバ手段とを具備する塗装手段にそれぞれの前記塗料組成物 を誘導し、前記塗装手段に対して前記基材を移動させながら前記基材の前記前面 に前記塗料組成物を前記縦方向に別々に塗布することによって実施される、請求 項1に記載の方法。 3.前記アプリケータ手段はナイフ塗装装置を具備し、前記リザーバ手段は前 記各塗料組成物を収容するための隔室を備えたダムを具備する、請求項2に記載 の方法。 4.前記塗装手段はダイ塗装装置を具備する、請求項2に記載の方法。 5.それぞれの前記研磨用コーティングは、研磨用粒子、バインダー、充填剤 、界面活性剤、およびカップリング剤より成るグループから選択された1種類以 上の成分を含み、前記第1の研磨用コーティングの前記成分の少なくとも1つは 、前記第2の研磨用コーティングの同成分とは異なる、請求項2に記載の方法。 6.研磨用品を製造する方法であって、 (a)第1の研磨性質を備えた第1の複合材コーティングを提供する硬化可能 な第1の複合材塗料組成物と、前記第1の研磨性質と異なる第2の研磨性質を備 えた第2の複合材コーティングを提供する硬化可能な第2の複合材塗料組成物と を、塗装手段によって生産工具の複数のキャビティに塗布し、前記第1の複合材 コーティングと前記第2の複合材コーティングが並列で無間隔な状態に配置する ステップと、 (b)基材を上記複合材塗料組成物に接触させるステップと、 (c)前記第1ならびに第2の複合材塗料組成物を、それぞれ上記キャビティ を反転した形状を有する第1ならびに第2の複合材コーティングに硬化するステ ップとを含む方法。 7.前記塗装手段は、ナイフ塗装装置を具備するアプリケータ手段と、前記複 合材塗料組成物を収容するための複数の隔室を有するダムを備えたリザーバ手段 とを具備する、請求項6に記載の方法。 8.前記塗装手段はダイ塗装装置を具備する、請求項6に記載の方法。 9.それぞれの前記複合材コーティングは、研磨用粒子、バインダー、充填剤 、界面活性剤、およびカップリング剤より成るグループから選択された1種類以 上の成分を含み、前記第1の複合材コーティングの前記成分の少なくとも1つは 、前記第2の複合材コーティングの同成分と異なる、請求項6に記載の方法。 10.前記複合材の高さは、約40から1040マイクロメートルである、請 求項6に記載の方法。 11.前記第1の研磨性質と前記第2の研磨性質との相違は、前記複合材の高 さによるものである、請求項10に記載の方法。 12.前記複合材の形状は、角錐、角錐台、円錐、円錐台、半球、 角柱から選択される、請求項6に記載の方法。 13.前記第1の研磨性質と前記第2の研磨性質の相違は、前記複合材の形状 によるものである、請求項12に記載の方法。 14.ステップ(b)がステップ(a)の前に実施される、請求項6に記載の 方法。 15.研磨用品を製造する方法であって、 (a)第1の領域と第2の領域とに配置された複数のキャビティが生産工具の 前記前面に配置されており、前記第1の領域の前記キャビティと前記第2の領域 の前記キャビティとで異なっている、生産工具の前面に複合材塗料組成物を塗布 するステップと、 (b)前記複合材塗料組成物に基材を接触させるステップと、 (c)上記複合材塗料組成物を、上記第1ならびに第2の領域の上記キャビテ ィを反転した形状をそれぞれ有する第1ならびに第2の複合材コーティングに硬 化するステップと、を含む方法。 16.前記複合材の高さは、約40から1040マイクロメートルである、請 求項15に記載の方法。 17.前記第1の複合材コーティングと前記第2の複合材コーティングとの相 違は、前記複合材の高さによるものである、請求項16に記載の方法。 18.前記複合材の形状は、角錐、角錐台、円錐、円錐台、半球、角柱から選 択される、請求項15に記載の方法。 19.前記第1の複合材コーテイングと前記第2の複合材コーテイングの相違 は、前記複合材の形状によるものである、請求項18に記載の方法。 20.ステップ(b)がステップ(a)の前に実施される、請求項15に記載 の方法。 21.請求項1に記載の方法によって形成される研磨用品。 22.請求項2に記載の方法によって形成される研磨用品。 23.請求項6に記載の方法によって形成される研磨用品。 24.請求項15に記載の方法によって形成される研磨用品。 25.研磨用品であって、 (a)前面と背面とを備えた可撓性のある基材と、 (b)前記前面に接着される研磨用コーテイングとを含み、 前記研磨用コーティングは研磨複合材を含むとともに、前記研磨コーティング は、第1の研磨性質を有する第1の研磨用領域と第2の研磨性質を有する第2の 研磨用領域とを具備し、前記第1の研磨性質は前記第2の研磨性質と同一でない 研磨用品。 26.前記研磨複合材の高さは、約40から1040マイクロメートルである 、請求項25に記載の研磨用品。 27.前記第1の研磨性質と前記第2の研磨性質との相違は、前記複合材の高 さによるものである、請求項25に記載の研磨用品。 28.前記研磨複合材の形状は、角錐、角錐台、円錐、円錐台、半球、角柱か ら選択される、請求項25に記載の研磨用品。 29.前記第1の研磨性質と前記第2の研磨性質の相違は、前記複合材の形状 によるものである、請求項25に記載の研磨用品。 30.前記第1の研磨用コーテイングと前記第2の研磨用コーティングとは並 列に隣接した状態である、請求項25に記載の研磨用品。 31.前面と、前記前面に接着される複数の複合材とを含む可撓性のある基材 を備えた研磨用品であって、前記複合材は本質的にバインダーから成り、前記バ インダーは前記複合材に研磨性質を付与するに足りるだけ硬化される研磨用品。 32.前記複合材は、本質的にバインダーと充填剤の粒子より成る、請求項3 1に記載の研磨用品。 33.前面と、前記前面に接着されるバインダーより成る複数の複合材とを含 む、可撓性のある基材を具備する研磨用品。
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