JPH11504348A - Gm2の合成方法 - Google Patents

Gm2の合成方法

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JPH11504348A JP9529398A JP52939897A JPH11504348A JP H11504348 A JPH11504348 A JP H11504348A JP 9529398 A JP9529398 A JP 9529398A JP 52939897 A JP52939897 A JP 52939897A JP H11504348 A JPH11504348 A JP H11504348A
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Abstract

(57)【要約】 ガングリオシドGM2の合成方法が開示される。この方法は、触媒の存在下でトリサッカリド化合物とグリコシル供与体化合物を反応させる工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 GM2の合成方法 発明の分野 本発明は、合成GM2の製造方法に関する。本発明の方法によって製造される 合成GM2は、95%以上の純度を有し、牛脳由来のGM2と同一の、抗−GM 2抗体との免疫反応性を有する。 発明の背景 ガングリオシドは、糖脂質の1つのクラスの分子である。種々のガングリオシ ドが、メラノーマや他の神経外胚葉起源の腫瘍を含む様々な形質転換細胞の、顕 著な細胞表面構成物質として同定されてきた。ここにその両方を参考文献として 引用する、リッター(Ritter)およびリヴィングストン(Livingston)他,Sem.Canc .Biol.,2:401-409(1991)及び、エットゲン(Oettgen),VCH Verlags Gesellsh aft(Weinheim Germany 1989)、等を参照のこと。 ガングリオシドは、シアル酸残基によるグリコシル化の程度によってモノ−、 ジ−、トリ又はポリシアロガングリオシドとして知られている。“GM1”、“ GD3”、“GT1”、等を含むこれらの分子を識別するために用いられる略記 において、“G”はガングリオシドであることを表し、“M”、“D”又は“T ”等はシアル酸残基の数を表し、そして数字又は数字+文字(例えば、“GT1 a”)は、その分子にみられる結合パターンを表す。レーニガー(Lehninger) ,Biochemistry,pg.294-296(Worth Publishers,1981); Wiegandt,Glycolipids : New Comprehensive Biochemistry(ノイベルガー(Neuberger)他,ed.,Elsev ier,1985),pp.199-260.を参照のこと。 モノシアロガングリオシドGM2は下記の構造を有する。 ガングリオシドは、メラノーマ等の形質転換細胞における有力な細胞表面マー カーである。このことによってガングリオシドは、ガン研究にとって魅力のある ターゲットとなってきた。ここに参考文献として引用する、リヴィングストン(L ivingston)他,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,84:2911-2915(1987)には、ワクチ ンを基礎とする試験の結果を開示している。そこにおいて、メラノーマをわずら う患者がワクチンとして、高レベルのGM2を発現する細胞そのもの、純粋なG M2、又は、純粋なGM2にバクテリア・アジュバントを加えたもののいずれか を投与されている。ここにその両方が参考文献として引用され、GM2のワクチ ンとしての使用について開示している、リヴィングストン(Livingston)他,J. Clin.Oncol.,12(5): 1036-1044(1994)、及びアイリー(Irie)他,米国特許第4 ,557,931号も注目される。 ガングリオシドの免疫学に特有の難問も存在するが、ここでそれについて簡単 にふれておく。まず第1に、これらの分子は形質転換細胞において、優勢である 一方で、神経細胞のようないくらかの正常細胞においても普通に存在する。患者 にガングリオシドを投与する際、その結果としておこる抗体応答が正常細胞に損 傷を与えるであろうというリスクが存在する。事実、ギャン−バレー症候群のよ うな、ある種の自己免疫疾患は、GM1又はGQ1bと反応する自己免疫抗体に よって特徴づけられる。 例えば、ユウキ(Yuki)他,J.Exp.Med.,178: 11771-1775(1993); アスピナ ル(Aspinall)他,Infect & Immun.,6295):22122-2125(1994)を参照のこと。 他にもう1つ実際的な問題がある。というのは、免疫処置プロトコールに十分 な量の、高純度のガングリオシドを確保するのは非常に困難であるということで ある。実際的に利用できる合成方法は現在のところ存在しない。結果として、ガ ングリオシドは、ウシの脳組織などの、組織からの精製によって確保されている 。しかし、最適条件化においてでさえ、純粋なガングリオシドの収率は、特にG M2については、ほとんどないくらいに小さい。さらに哺乳類の組織からの精製 には、ウイルス、プリオン粒子、等のようなコンタミナントの伝染というリスク がともなう。従って、ガングリオシド特異的抗体を確保する、既存のものに代わ る方法が強く望まれる。 ガングリオシドは重要であるので、純粋なガングリオシドを高い収率で合成す る 方法を開発することが望まれる。本出願の発明者らは高い収率で純粋なGM2を 合成する新規な方法を開発した。合成GM2を作り出す他の方法はハセガワ(Ha segawa)他,J.Carbohydrate Chemistry,11(6):699-714(1992)及びスギモト( Sugimoto)他,Carbohydrate Research,156:c1-c5(1986)に開示されている。こ こに開示する方法は、これらの参考文献によって示唆されておらず、ここに開示 する本発明は当該技術を発展させるものである。 発明の概要 本発明は、GM2の合成方法に関する。第1の方法では、トリサッカリド化合 物IIIa又はIIIbとグリコシル供与体化合物IVが触媒の存在化でグリコシル化さ れ、テトラサッカリド化合物Va又はVbが得られる。化合物Va又はVbから N−トリクロロエチオキシカルボニル基が除去され、アセトアミド基が遊離状態 となり、アセトアミド誘導体化合物VIa又はVIbが得られる。化合物VIa又はVI bは脱ベンジル化及びO−アセチル化され、化合物VIIa又はVIIbが得られ、こ れがその後GM2に変換される。 第2の方法では、トリサッカリド化合物IIIa又はIIIbとグリコシル供与体化 合物VIIIが触媒の存在化でグリコシル化され、化合物IXa又はIXbが得られる。 化合物IXa又はIXbは、アセトアミド誘導体化合物VIa又はVIbに変換される。 化合物VIa又はVIbは脱ベンジル化及びO−アセチル化され、化合物VIIa又はV IIbが得られ、これがその後GM2に変換される。 第3の方法では、トリサッカリド化合物IIIa又はIIIbとグリコシル供与体化 合物Xが触媒の存在化でグリコシル化され、そのグリコシル化生成物が引き続き (in situ)、無水酢酸中で亜鉛で処理されると化合物VIa又はVIbが得 られる。化合物VIa又はVIbは脱ベンジル化及びO−アセチル化され、化合物VI Ia又はVIIbが得られ、これがその後GM2に変換される。 図面の簡単な説明 前記の簡単な説明、及び、本発明のさらなる目的と特徴が、後述の、本発明の 、例示的ではあるが、好適な実施例の詳細な説明を添付の図面と結び付けて参照 する ことによって、より完全に理解されるであろう。 添付の図面において、 図1は、図1A、1B及び1Cからなり、本発明によるGM2の製造に使用さ れる方法と化合物の概略図を表している。 図2は、シアル酸含有化合物をレゾルシノールで染色した本発明の合成GM2 の薄膜クロマトグラフィーを表している。 図3は、脂質含有化合物を気体ヨウ素で染色した本発明の合成GM2の薄膜ク ロマトグラフィーを表している。 図4は、固相酵素免疫検定法(ELISA)による、本発明の合成GM2及び ウシ脳由来GM2と、mAb10.11との免疫反応性を表している。 図5は、固相酵素免疫検定法による、本発明の合成GM2及びウシ脳由来GM 2と、mAb45.114との免疫反応性を表している。 図6は、本発明の合成GM2及びウシ脳由来GM2と、ウシ脳由来GM2をワ クチン接種されたメラノーマ患者から得られた血清との免疫反応性を表している 。そして、 図7は、免疫薄膜クロマトグラフィーによる、本発明の合成GM2及びウシ脳 由来GM2と、mAb10.11との免疫反応性を表している。 発明の詳細な説明 本発明は、GM2の合成方法に関する。第1の方法では、GM3関連トリサッカ リド(図1Aの化合物IIIa及びIIIb、ここで好適実施例においてR=ベンジル 又はR=ピバロイルである)が得られる。これらの化合物は公知のシアリル供与 体(化合物I(図1A)、ここでRは好ましくはエチルである)と、公知のグリ コシル受容体(図1Aの化合物II、ここでRは好ましくはベンジル又はピバロイ ルである)を用いて得られる。(ここに参考文献として引用する、ティ・ジェイ ・マーティン(T.J.Martin)他,GlycoconjugateJ.,Vol.10,p.16-28(1993)、及 びムラセ(Murase)他,Carbohydr.Res.,Vol.184,pp.C1-C4(1984)を参照のこと 。)ここで、触媒として、トリフルオロメタンスルホン酸スズ(II)、トリフル オロメタンスルホン酸イッテルビウム(III)、トリフルオロメタンスルホン酸 銅(II)、トリフルオロメ タンスルホン酸銀(I)、及び関連金属のトリフルオロメタンスルホン酸塩が用 いられる。これらの触媒は、一般に用いられていた触媒であるトリメチルシリル トリフルオロメタンスルホネート(ティ・ジェイ・マーティン(T.J.Martin)他, 前出)よりも優れている。従って、所望の化合物IIIのα−生成物がより高い収 率で得られる。 エチル3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−(N−トリクロ ロエチオキシカルボニル)−アセトアミド−1−チオ−b−D−ガラクトピラノ シド(化合物IV、図1A)と、化合物IIIとを、プロモーターシステムとしてN −ヨードスクシンイミド(NIS)及びトリフルオロメタンスルホン酸の存在下 で直接反応させると、ベンジルO−(3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デ オキシ−2−(N−トリクロロエトキシカルボニル)アセトアミド−b−D−ガ ラクトピラノシル)−(1−4)−{[メチル(5−アセトアミド−4,7,8 ,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガ ラクト−2−ノヌロピラノシル)オネート]−(2−3)}−2,6−ジ−O− ベンジル−b−D−ガラクトピラノシル)−(1−4)−2,3,6−トリ−O −ベンジル−a/b−D−グルコピラノシド(化合物Va、図1A)又は、ベン ジルO−(3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−(N−トリク ロロエトキシカルボニル)アセトアミド−b−D−ガラクトピラノシル)−(1 −4)−{[メチル(5−アセトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチ ル−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノ シル)オネート]−(2−3)}−2,6−ジ−O−ベンジル−b−D−ガラク トピラノシル)−(1−4)−3,6−ジ−O−ベンジル−2−O−ピバロイル −a/b−D−グルコピラノシド(化合物Vb、図1A)がそれぞれ得られる。 化合物Va又はVbは、次に、酢酸中の亜鉛に促進されて、N−トリクロロエチ オキシカルボニル基が除去され、アセトアミド基が遊離状態となり、ベンジルO −(2−アセトアミド−3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−b− D−ガラクトピラノシル)−(1−4)−{[メチル(5−アセトアミド−4, 7,8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α− D−ガラクト−2−ノヌロピラノシル)オネーテル]−(2−3)}−(2,6 −ジ−O−ベンジル−b−D−ガラクトピラノシル)− (1−4)−2,3,6−トリ−O−ベンジル−α/b−D−グルコピラノシド (化合物VIa、図1A)又は、ベンジルO−(2−アセトアミド−3,4,6− トリ−O−アセチル−2−デオキシ−b−D−ガラクトピラノシル)−(1−4 )−{[メチル(5−アセトアミド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル− 3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシル )オネーテル]−(2−3)}−(2,6−ジ−O−ベンジル−b−D−ガラク トピラノシル−(1−4)−3,6−ジ−O−ベンジル−2−O−ピバロイル− α/b−D−グルコピラノシド(化合物VIb、図1A)がそれぞれもたらされる 。 次に、O−ベンジル基の除去とそれに続く、標準条件下でのピリジン中の無水 酢酸での処理により、合成生成物VIIa及びVIIb(図1A)が生成し、それらは 次に、公知の方法を用いてGM2へと変換される。(ここに参考文献として引用 する、アール・アール・シュミット(R.R.Schmidt)他,Angew.Chem Int.Ed. Engl.,Vol.25,p.725-726(1986)及びLiebigs Ann.Chem.p.449-464(1994)を参 照のこと。)IIIa及びIIIbと、グリコシル供与体として、より反応性の高いN −アシル基を有する公知のメチル3,4,6−トリ−O−アセチル−2−(N− アセチル)アセトアミド−2−デオキシ−1−チオ−b−D−ガラクトピラノシ ド(ジェイ・シー・カストローパロミノ(J.C.Castro-Palomino)他,Tetrahedr on Lett.Vol.36,p.6871-6874(1995)を参照のこと)とを反応させると、主にN /O−アセチル基転移がおこり、従って化合物Va及びVbの高い生成収率を得 ることが妨げられた。それゆえ、化合物IVa及びIVbそして選択的に除去可能な N−カルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニ ル等)を有する構造的関連のある化合物が、ガラクトース残基の、この妨害され た位置にある4−ヒドロキシ基において、高いグリコシド収率を得るための理想 的なグリコシル供与体である。それに加えて、これらのグリコシル供与体は所望 のN−アセチルガラクトサミン残基において、遊離のアミノ基をもつ仲介物を生 成させずに、2−アセトアミド基を、直接遊離状態とするのに好適である。 GM2合成の第2の方法は、化合物IIIから化合物VIへの変換を必要とする。 この方法は、グリコシル供与体として、O−(3,4,6−トリ−O−アセチル −2−デオキシ−2−トリクロロアセトアミド−α−ガラクトピラノシル)トリ クロロア セトイミデート(化合物VIII、図1B)とともに、例えば、グリコシル受容体と して、ガラクトース残基の反応性の低い4−ヒドロキシ基を有する、IIIa又はI IIbを使用することからなる。従って、ベンジルO−(3,4,6−トリ−O− アセチル−2−デオキシ−2−トリクロロアセトアミド−b−D−ガラクトピラ ノシル)−(1−4)−{[メチル(5−アセトアミド−4,7,8,9−テト ラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2 −ノヌロピラノシル)オネート]−(2−3)}−(2,6−ジ−O−ベンジル −b−D−ガラクトピラノシル)−(1−4)−2,3,6−トリ−O−ベンジ ル−α,b−D−グルコピラノシド(化合物IXa、図1B)又は、ベンジルO− (3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−トリクロロアセトアミ ド−b−D−ガラクトピラノシル)−(1−4)−{[メチル(5−アセトアミ ド−4,7,8,9−テトラ−O−アセチル−3,5−ジデオキシ−D−グリセ ロ−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシル)オネート]−(2−3)}−( 2,6−ジ−O−ベンジル−b−D−ガラクトピラノシル)−(1−4)−3, 6−ジ−O−ベンジル−2−O−ピバロイル−α,b−D−グルコピラノシド( 化合物IXb、図1B)が、それぞれ、よい収率で得られる。例えば、水素化トリ ブチルスズを用いた、トリクロロアセトアミド基における塩素原子の還元的除去 により、直接、所望のアセトアミド誘導体VIa及びVIbが得られる。従って、グ リコシル化工程の後、直接N−アセチル基に変換されることが可能な、ガラクト サミン残基のアミノ基におけるいかなる強力な電子吸引基も目的にかなうという ことが示される。このことは、電子吸引性のN−トリクロロエトキシカルボニル 基が、グリコシル化反応を助けるために用いられ、その後、引き続き(in situ )無水酢酸中の亜鉛の存在下でN−アセチル基に置換されるという、第3の方法 においても示される。 本発明において、Neu5Ac残基の、ラクトース残基への結合のために、新 規な触媒が用いられ、その結果、α(2−3)−結合GM3タイプの中間体が提 供される。GM2−テトラサッカリドを得るためにGalNAc残基がGal残 基の低反応性4−OH基に結合される。 遊離のアミノ基への脱保護工程において(例えばアジド又はフタルイミド基) 、鉛を用いる方法では、保護基の除去における困難な問題のために収率が低くな る、 及び/又は、副反応(Neu5Ac残基のエステル基とのラクタム形成)がおこ るという結果におちいることがよくある。ここに開示する発明は、GalNAc 残基の2−アセトアミド基における容易に除去可能な補助基、又は、GalNA c残基の2−アセトアミド基の替わりとなる基を用意する方法を提供する。従っ て、2−アセトアミド基を直接遊離状態にすることに関する、グリコシル供与体 の特性の必要とされていた改良が達成され、遊離のアミンと、それに続くそのア ミンのN−アセチル化という手段にたよらなくてもよくなった。 例1 ここでGM2と呼称する、II3NeuAcGgOse3Cerを調製するため、 化合物I(R=エチル)及び化合物IIa、bをティ・ジェイ・マーティン(T.J.M artin)他,Glycoconjugate J.1993,前出の記載に従って、調製した。化合物II Ia及びbを得るために、非含水(dry)アセトニトリル(5mL)中の供与 体I(1mmol)及び受容体II(1.5mmol)の溶液を−40℃まで冷却 した。。窒素雰囲気化で触媒(0.15mmol)(トリフルオロメタンスルホン 酸スズ(II))を添加した。1時間後、溶液をトリエチルアミンで中和し、真空中 で蒸発させた。残留物を、溶離剤として、トルエン−アセトン(3:1)を用い たシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製したところ、化合 物IIIが65%の収率で得られた。NMRデータについては、ティ・ジェイ・マ ーティン(T.J.Martin)他,Glycoconjugate J.1993,前出を参照のこと。 化合物IVに関して、Yは容易に除去可能な、いずれのオキシカルボニル、チオ カルボニル又はアミノカルボニル誘導体であってもよく、これらに限定されるも のではないが、2,2,2−トリブロモエトキシカルボニル、アリルオキシカル ボニル、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロフェニルエトキシカルボニル、 又はトリクロロメチルチオカルボニルを含む。グリコシル供与体化合物IV(R= メチル、Y=トリクロロエトキシカルボニル)は以下の手順によって得られた。 1,3,4,6−テトラ−O−アセチル−2−アミノ−2−デオキシ−b−D− ガラクトピラノースを、アール・バーグマン(R.Bergmann)他,Chem.Ber.Vol.6 4,p977-979(1991)の記載にしたがって、調製した。この結晶アミン(3.2g 、9.21mmol) を0℃で無水CH2Cl2(30mL)中に溶解させ、そしてHuenig塩基( Huenig‘s base)(1.7mL、18.8mmol)と、トリクロ ロエトキシカルボニル クロリド(1.5mL、11.05mmol)を連続的 に添加した。この混合物を30分間攪拌し、次にCH2Cl2(20mL)で希釈 し、水、飽和NaHCO3水溶液、そして水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、そ して濃縮した。残留物を2:1のヘキサン:酢酸エチルを用いてシリカゲルのカ ラムから溶出させ、1,3,4,6−テトラ−O−アセチル−2−デオキシ−2 −トリクロロエトキシカルボニルアミノ−b−D−ガラクトピラノシド(4.9 g、97%)を得た。エム・シュルツ(M.Shultz)他,Tetrahedron Asymmetry Vo l.4,1205-1250(1993)による方法にしたがって、この化合物にエチルチオ基を導 入し、エチル3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−1−チオ−2− トリクロロエチオキシカルボニルアミノ−B−D−ガラクトピラノシドを得た。 これを化合物IVへと変換するために、以下の手順を適用した。エチル3,4, 6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−1−チオ−2−トリクロロエトキシカ ルボニルアミノ−b−D−ガラクトピラノシド(1.74g、3.31mmol )、AC2O(0.78mL、8.28mmol)、Huenig塩基(0.5 6mL、3.31mmol)、及びN,N−ジメチルアミノピリジン(0.4g 、3.31mmol)からなる混合物を室温で2日間攪拌した。溶媒を真空中で 除去し、残留物をトルエン/酢酸エチル(6:1)を用いてフラッシュクロマト グラフィーによって精製し、化合物IV(1.70g、3.00mmol、91% )を生成させた。−[a]22 D−51.2(c=1、CHCL3);Rf0.42 (トルエン/酢酸エチル、4:1)であった。 テトラサッカリド化合物Va及びbを得るためのIIIとIVとのグリコシル化の ため、以下の一般的な手順が適用された。化合物III(0.34mmol)と化 合物IV(401mg、0.68mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解さ せた。N−ヨードスクシンイミド(168mg、0.75mmol)とトリフル オロメタンスルホン酸(.67μL、0.075mmol)を連続的に添加し、 この混合物を、TLC(トルエン/アセトン、3:1)が完全に反応したことを 示すまで、30分間攪拌した。この混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和Na HCO3水溶液、 1M Na223溶液及び水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残留 物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン/アセトン、3:1)で精製 し、化合物V(61%)を得た。 アセトアミド誘導体化合物VIa及びbへの直接変換を行うため、以下の手順が 適用された。酢酸(10mL)中のテトラサッカリド化合物V(0.18mmo l)の溶液を、新たに活性化させた亜鉛粉150mgとともに4時間激しく攪拌 した。懸濁液をセライトでろ過し、真空中で蒸発させた。残留物をトルエン/ア セトン、3:1を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、 化合物VI(90%)を得た。 これらの化合物の構造は明らかに指定できる。化合物VIaは、異なる経路によ って得られた物質(エム・スギモタ(M.Sugimota)他,Carbohydr.Res.Vol.p.5 6,C1-C5(1986)を参照のこと。)と一致する物理的データを示す。化合物VIbの 構造は下記の1H NMRデータ(600MHz、CDCL3)の結果から分かる 。 δ=1.73−2.19(9xs,27H,9xCH3),1.18(s,9 H,tBu),2.11(dd,1H,3Ca−H),2.22(dd,1H, 3Ce−H),3.15(m,1H,6a−H),3.29(m,1H,6a− H),3.39−3.47(m,3H,5A−H+2b−H+6b−H),3. 66(dd,1H,J2,3=J3,4=10Hz,3a−H),3.72(m,2H ,6b−H+4b−H),3.79(dd,1H,J2,3=9.8Hz,J3,4= 1.4Hz,3b−H),3.89(s,3H,OCH3),3.90−4.7 0(m,14H,5xCH2Bn+2x6d−H+2x9c−H),4.02( dd,1H,5c−H),4.37(d,1H,J1,2=9.8Hz,1b−H ),4.47(d,1H,J1,2=10Hz,1a−H),4.50(dd,1 H,2d−H),4.89(d,1H,J1,2=9.3Hz,1d−H),5. 08(dd,J1,2=J2,3=10Hz,1H,2a−H),5.13(dd,1 H,J2,3=9.3Hz,J3,4=1.8Hz,3d−H),5.40(dd,1 H,J3,4=1.8Hz,J4,5=0.8Hz,4d−H),5.15−5.32 (m,2H,7c−H+8c−H)。 化合物VIIa及びbを生成するための化合物VIa及びbの脱ベンジル化とそれ に続 くO−アセチル化は標準的手順を用いて行った。MeOH−CH3COOH(8 mL、5:1)中の化合物VIa(85mg、51μmol)と10%Pd−C( 15mg)からなる混合物をH2下、室温で2時間撹拌した。ろ過した後、この 溶液を濃縮した。精製はせずに、この残留物と、無水酢酸(1mL)と、ピリジ ン(1mL)と、4−ジメチルアミノピリジン(12mg、0.10mmol) からなる混合物を室温で一晩攪拌した後、濃縮した。残留物を、5:1トルエン −アセトンを用いて、シリカゲルのクロマトグラフィーにかけ、化合物VIIa( 66mg、94%)を得た。−[a]D+1.6°(c=1、CHCl3);Rf 0.32、95:5、CHCl3−MeOHであった。化合物VIIaは、異なる経 路によって、得られた物質と同一であった。次に化合物VIIは、当業者にとって 周知の標準的技術(例えば、ここに参考文献として引用する、シュミット(Schmi dt)他,Agnew.Chem.Int.Ed.Engl.,Vol.25,pp.725-726(1986)及びLiebigs Ann.Chem.,pp.449-464(1994)を参照のこと)を用いて、GM2へと変換するこ とができる。 例2 化合物VIの第2の合成方法を提供する。この方法ではグリコシル供与体化合物 VIIIの準備が必要となる。これはガラクトサミンから始まる以下の手順を経てな された。水(46mL)中のD−ガラクトサミンヒドロクロリド(5g、23. 4mmol)とNaHCO3(5.84g、69mmol)の溶液を激しく攪拌 し、この溶液にトリクロロアセチルクロリド(3.88mL、34.8mmol )を室温で30分間以内で滴下した。この混合物を1時間攪拌し、1MHClで 中和し、濃縮し、真空中で乾燥させた。残留物をMeOH(50mL)とともに 0℃で3時間攪拌した。塩をろ過して除き、ろ液を濃縮し、N−トリクロロアセ チル−D−ガラクトサミンとD−ガラクトサミンの混合物を得た。(定量的収率 :quantitive yield);Rf0.20(トルエン/アセトン、4:6)であった 。 無水酢酸(25mL)とピリジン(1mL)中のこの粗生成物(10g)の溶 液を、室温で3時間攪拌し、その後濃縮した。残留物を7:1トルエン−アセト ンを用いたシリカゲルのクロマトグラフィーにかけ、1,3,4,6−テトラ− O−アセチル−2−デオキシ−2−トリクロロアセトアミド−α,b−D−ガラ クトピラ ノースを白色固体(1.85g、30%)として得た。b−アイソマー:[a]D +3.9°(c=1、CHCl3);Rf0.85、95:5CHCl3/Me OH中であった。 以下の手順では、この物質がより高収率で得られた。CH2Cl2中の1、3、 4、6−テトラ−O−アセチル−2−デオキシ−2−アミノ−b−D−ガラクト ピラノース(150mg、0.43mmol)と4−ジメチルアミノピリジン( 5mg、0.04mmol)の溶液を0℃まで冷却した。トリクロロアセチルク ロリド(53μL、0.48mmol)と、N,N−ジイソプロピルアミン(8 3μL、0.48mmol)を添加した。この混合物を室温で3時間攪拌し、そ の後濃縮した。残留物を7:1トルエン/アセトンを用いたシリカゲルクロマト グラフィーにかけ、170mg、80%の生成物を得た。b−アイソマーの1H NMR(250MHz、CDCl3)データを以下に示す。 2.16,2.10,2.03,1.97(4s,12H,4Ac),4.0 4(dd,1H,J5,6=3.5Hz,5−H),4.13(dd,2H,J6a, 6b =11.2Hz,6A−H,6B−H),4.42(ddd,1H,2−H) ,5.25(dd,1H,J2,3=11.2Hz,J3,4=1.3Hz,3−H) ,5.37(d,1H,J4,5=2.9Hz,4−H),5.84(d,1H, J1,2=8.8Hz,1−Hb),7.08(d,1H,J=9.6Hz,NH )。 化合物VIIIへの変換は以下の様に行われた。DMF(20mL)中の1、3、 4、6−テトラ−O−アセチル−2−デオキシ−2−トリクロロアセトアミド− a,b−D−ガラクトピラノース(1.73g、3.5mmol)とヒドラジン アセテート(355mg、3.9mmol)からなる溶液を0℃で2時間撹拌し 、その後EtOAc(60mL)で希釈し、飽和NaCl水溶液と水で洗浄し、 MgSO4で乾燥させ、そして濃縮した。CH2Cl2(15mL)中の、この残 留物と、トリクロロアセトニトリル(3.35mL、33.4mmol)と、D BU(0.1mL、0.7mmol)の混合物を室温で、30分間攪拌し、その 後濃縮した。残留物を0.1%のトリエチルアミンを含有する2:1ペトローレ ウムエーテル/酢酸エチルを用いたシリカゲルクロマトグラフィーにかけ、化合 物VIII(1.04g、50%) を得た。[a]D+63°(c=1、CHCl3);Rf0.62、2:1ペトロ ーレウムエーテル/酢酸エチル+0.1%NEt3中であった。 1H NMR(250MHz、CDCl3)データを以下に示す。 2.19,2.02,2.01(3s,9H,3Ac),4.06(dd,1 H,6B−H),4.17(dd,1H,J6a,6b=11.3Hz,6A−H) ,4.35(dd,1H,J5,6=6.9Hz,5−H),4.70(ddd, 1H,2−H),5.39(dd,1H,J2,3=11.3Hz,J3,4=3.1 Hz,3−H),5.51(dd,1H,J4,5<1Hz,4−H),6.49 (d,1H,J1,2=3.6Hz,1−Ha),6.81(d,1H,J9.1Hz ,NH),8.81(s,1H,C=NH)。 化合物VIIIはトリクロロアセチル基を含有しているが、これはこれらに限定さ れるものではないが、トリブロモアセチル又はトリフルオロアセチル基を含む、 いずれの構造的に関連した電子吸引基によっても置換することができる。 化合物IXを得るための、グリコシル供与体化合物VIIIと受容体化合物IIIa又 はbとの反応は、例1において化合物IIIaについて記載したように行った。C H2Cl2(8mL)中の、化合物VIII(200mg、0.34mmol)と、化 合物IIIa(228、0.17mmol)と4Å分子ふるい(4Åmolecular sie ves)の混合物を、アルゴン(Ar)下、室温で1時間攪拌し、その後0℃まで 冷却した。トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(15μL、84 μmol)を添加し、混合物を室温で2時間攪拌した。トリエチルアミン(0. 1mL)を添加し、混合物をCH2Cl2で希釈し、ろ過し、そして濃縮した。残 留物を7:1トルエン/アセトンを用いたシリカゲルクロマトグラフィーにかけ 、化合物IXa(222mg、74%)を得た。[a]D+3°(c=0.33、 CHCl3);Rf0.27、トルエン/アセトン4:1、であった。 周知の化合物VIaへの変換は以下の様に行った。ベンゼン(8mL)中の化合 物IXa(130mg、73μmol)と、トリブチルスタンナン(0.29mL 、1.09mmol)と、アゾイソブチロニトリル(3mg)からなる溶液をア ルゴン(Ar)下で1時間攪拌し、その後、還流しながら2時間加熱し、冷却し 、そして濃縮した。残留物を7:1トルエン/アセトンを用いたシリカゲルクロ マトグラ フィーにかけ、化合物VIa(100mg、81%)を得た。これは、前述の物質 と同一であった。[a]D−6.8°(c=1、CHCl)、Rf0.48、9 5:5CHCl3−MeOHであった。化合物VIa又はVIbは次に化合物VIIa又 はVIIbを生成させるために用いられ、そして化合物VIIa又はVIIbは当業者に 周知の標準的技術を用いてGM2へと変換される。 例3 化合物VIの第3の合成方法を提供する。この方法では、グリコシル供与体X( 図1C)の調製が必要となる。これは以下の手順で行われた。1、3、4、6− テトラ−O−アセチル−2−デオキシ−2−トリクロロエトキシカルボニルアミ ノ−b−D−ガラクトピラノシド(例1を参照のこと)(3g、5.73mmo l)とヒドラジンアセテート(0.6g、6.31mmol)の溶液を室温で2 0分間攪拌し、その後EtOAc(100mL)で希釈し、水、飽和NaHCO3 水溶液、及び水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、そして濃縮した。CH2C l2(20mL)中の、残留物と、トリクロロアセトニトリル(4mL、40m mol)と、DBU(0.15mL、1mmol)の混合物を室温で45分間攪 拌した後、濃縮した。残留物を、0.1%のEt3Nを含有する3:1ヘキサン −EtOAcを用いたシリカゲル(80g)のカラムクロマトグラフィーによっ て精製し、化合物X(3.05g、93.1%)を得た。[a]D+64(c= 1、CHCl3)であった。 1H NMR(CDCl3)データを以下に示す。 6.45(d,1H,J1,2=3.8Hz,H−1),8.81(s,1H, C=NH),5.51(dd,1H,J3,4,=J4,5,1.1Hz,H−4),5 .42(d,1H,J=8.5Hz,NH),5.28(dd,1H,J2,3= 10Hz,J3,4=1.1Hz,H−3),4.72(dd,2H,CH2-CC l3)、4.53(m,1H,H−6‘),4.38(m,1H,H−6),4 .00−4.25(m,2H,H−2+H−5),2.00−2.13(3xs ,9H,3xCH3−C)。 化合物Xは2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基を含有しているが、 こ れはこれらに限定されるものではないが、2,2,2−トリブロモエトキシカル ボニル、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル、又は4−ニトロフェニ ルエトキシカルボニルを含む、いずれの構造的に関連した電子吸引基によっても 置換することができる。 無水のジクロロメタン(5mL)中の、イミデートX(120mg,0.19 2mmol)と、受容体IIIb(150mg,0.128mmol)と活性化し た4Å分子ふるい(200mg)からなる混合物を乾燥アルゴン(Ar)下、室 温で1時間攪拌した。トリメチルシリルトリフレート(0.35μL、0.01 92mmol)を添加し、混合物を4時間攪拌した。Et3N(0.1mL)を 添加し、この混合物をCH2Cl2(25mL)で希釈し、ろ過し、そして濃縮し た。残留物をAc2O:AcOH(5:1、6mL)の混合物中に溶解させ、亜 鉛粉(200mg)を添加した。この混合物を室温で16時間撹拌した後、ろ過 し、真空中で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにかけたところ、VI b(152.7mg、78%)が得られた。化合物VIbは、前述したように、G M2を生成させるのに使用できる。 例4 例1に記載した手順によって得られた合成GM2の純度を分析した。GM2を 当業者に周知の技術を用いて、薄層クロマトグラフィーにかけた。GM2を図面 の簡単な説明に示されているように、レゾルシノール/HCl及び気体ヨウ素を 用いて可視化した。 合成GM2は1本のメジャーバンドを含み、これはレゾルシノール及びオルシ ノールに陽性であった。合成GM2は、ウシ脳由来GM2と同様に移動した。そ れに加えて5及び10μgの合成GM2を含むレーンにおいて、3本のメジャー バンドが、オルシノール及びレゾルシノールによる染色後に検出できた。メイン のGM2バンドと比べて、1本のバンドはわずかにはやく移動し、2本のバンド はわずかに遅く移動した。(図2参照のこと) これらのバンドは、薄層クロマトグラフィー分離前に行った合成GM2のおだ やかな塩基処理の後にも検出できた。塩基処理は、MeOH中の0.05MNa OH による、50℃、1時間の処理からなる。これに加えて、気体ヨウ素による染色 後は、メインのGM2バンドのみが検出できた。(図3を参照のこと) 例1に記載の方法によって合成されたGM2の純度は、薄層クロマトグラフィ ーによって判断されるように95%以上であることがわかった。 純度の判定に関して、記載したプロセスにおける最終生成物の純度は、出発原料 の純度に依存する。ここに記載したデータにおいて、もし、例えば99%のより 高い純度の脂肪酸のような、高純度の実質的な出発原料が入手可能であれば、9 5%という値は、おそらく99%まで改善されるであろう。また、“GM2”と いう用語は実際は1つのバックボーン(backbone)構造を指すものであるが、記 載されたグリコシド鎖は一定である一方で、この分子の脂肪酸組成において自然 の変異性があるため、いくらかの変異性が可能である。従って、GM2を複数形 (“GM2s”)で呼称するか、又は、“すべてのメンバーがGM2バックボー ン構造を有する分子のファミリー”と呼称するのがよりふさわしい。 例5 例1に記載の方法によって合成したGM2の抗原性をウシ脳由来GM2の抗原 性と比較した。これを行うために、合成GM2を、様々なGM2抗血清との反応 性を調べるため、固相酵素免疫検定法(ELISA)によってテストした。 固相酵素免疫検定法を行うために、抗体のタイター測定(titration)とGM 2抗原(合成のものとウシ脳由来のものの両方)のタイター測定を行った。合成 GM2は、3種の異なるGM2反応性抗血清によって認識された。これらの抗血 清は、マウスモノクローナル抗体10.11(図4)、ヒトモノクローナル抗体 45.114(図5)、及び、ウシ脳由来GM2を含むワクチンによって免疫化 されたメラノーマ患者由来の血清(図6)を含んでいた。 下記の表1は、合成GM2とウシ脳由来GM2は、固相酵素免疫検定法によっ て、同一の抗体によって認識されたことを示している。具体的には、合成GM2 とウシ脳由来GM2の両方が、モノクローナル抗体10.11、モノクローナル 抗体45.114、及びウシ脳由来GM2を含むワクチンによって免疫化された 患者の血清によって認識された。合成GM2とウシ脳由来GM2のどちらも、モ ノクロー ナル抗体R24(これは抗−GD3モノクローナル抗体である)又は糖脂質認識 抗体の1つであるF31によっては、認識されなかった。同様に、合成GM2も ウシ脳由来GM2も、ウシ脳由来GM2を含むワクチンによって予め免疫化され ていない患者由来の血清によっては認識されなかった。 例6 当業者にとって周知の免疫薄層クロマトグラフィー技術を使用して、合成GM 2の抗原性をウシ脳由来GM2の抗原性と比較した。このクロマトグラフィーに おいてモノクローナル抗体10.11(図7)を使用した。 合成GM2調製物において、1本のメインバンドと2本のマイナーバンドがモ ノクローナル抗体10.11と免疫反応性を示した。メインバンドは、ウシ脳由 来GM2と同じ様に移動したが、2本のマイナーバンドの両方は、メインGM2 バンドよりもわずかに速く移動した(図7を参照のこと)。抗GM2モノクロー ナル抗体と免疫反応性を示した2本のマイナーバンドは、おそらく全てGM2種 であり、c18:0及びd18:1を含むメジャーバンドと、セラミドの組成が 異なるものであると考えられる。モノクローナル抗体10.11によって特異的 に染色される、メインGM2バンドより遅く移動するバンドは見られなかった。 例7 抗−GM2抗体の産生を誘発するために、例1に記載した方法によって得た合 成GM2又はウシ脳由来GM2のいずれかによってウサギを免疫化した。ウサギ を3週間隔で4回免疫化した。最初の2回の免疫処置では200μgのGM2を 、後の注射では100μgのGM2を用いた。フロイントアジュバンドを利用し た。3ヶ月後、3週間隔でさらに2回の免疫処置を行った。 免疫化した動物からの血清を免疫反応性についてテストした。合成GM2で免 疫化したウサギ及びウシ脳由来GM2で免疫化したウサギの血清は両者ともにI gM及びIgG抗−GM2抗体のタイターは低いということが判った。両血清と も、同じく低レベルの免疫原性を示した。これは合成GM2とウシ脳由来GM2 は、免疫システムによって区別されないことを示す。 本発明は、特定の実施例に関して記載しているが、これらの実施例は本発明の 様々な側面を単に例示するものであるということが理解されるべきである。従っ て、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、例示的な実施例において、様々 な改良を行うことが可能であり、他の改変を開発することが可能であることが理 解されるべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カストロ,パロミノ,ユリオ,ツェー ドイツ連邦共和国 デー−78464 コンス タンツ ウニヴェルジテーツシュトラーセ 10 エム725 (72)発明者 ドール,アンドレアス ドイツ連邦共和国 デー−78464 コンス タンツ ウニヴェルジテーツシュトラーセ 10 エム725 (72)発明者 リッター,ゲルト アメリカ合衆国 ニューヨーク 10105 ニューヨーク アベニュー・オブ・ジ・ア メリカズ 1345 (72)発明者 オールド,ロイド,ジェイ アメリカ合衆国 ニューヨーク 10105 ニューヨーク アベニュー・オブ・ジ・ア メリカズ 1345

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (a)トリサッカリド化合物IIIa又はIIIbを得る工程と、 (b)グリコシル供与体化合物IVを得る工程と、 (c)トリサッカリド化合物IIIと化合物IVを触媒の存在化でグリコシル化し てテトラサッカリド化合物Va又はVbを得る工程と、 (d)前記化合物Va又はVbのN−トリクロロエトキシカルボニル基を除去 し、アセトアミド基を遊離状態にすることにより、アセトアミノ誘導体化合物VI a又はVIbを得る工程と、 (e)化合物VIa又はVIbからO−ベンジル基を除去し、脱ベンジル化された 化合物を得て、この脱ベンジル化された化合物をO−アセチル化することにより 、化合物VIIa又はVIIbを得る工程と、 (f)化合物VIIa又はVIIbをGM2に変換する工程、 とからなるGM2の合成方法。 2. 触媒を利用して、グリコシル受容体IIa又はグリコシル受容体IIbとシア リル供与体Iとをグリコシル化することによって、前記トリサッカリド化合物II Ia又はIIIbを得る、請求項1の方法。 3. 前記触媒がトリフルオロメタンスルホン酸塩である請求項2の方法。 4. 前記触媒が、トリフルオロメタンスルホン酸スズ(II)、トリフルオロメ タンスルホン酸イッテルビウム(III)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II )、トリフルオロメタンスルホン酸銀(I)及び、他の金属のトリフルオロメタ ンスルホン酸塩からなるグループから選択される、請求項1の方法。 5. グリコシル供与体化合物IVにおけるYが、オキシカルボニル誘導体、チオ カルボニル誘導体、及びアミノカルボニル誘導体からなるグループから選択され る、請求項1の方法。 6. グリコシル供与体化合物IVにおけるYが、2,2,2−トリブロモエトキ シカルボニル、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、4−ニト ロフェニルエトキシカルボニル、及びトリクロロメチルチオカルボニルからなる グループから選択される、請求項5の方法。 7. (a)トリサッカリド化合物IIIa又はIIIbを得る工程と、 (b)グリコシル供与体化合物Xを得る工程と、 (c)トリサッカリド化合物IIIa又はIIIbとグリコシル供与体Xを触媒の存 在化でグリコシル化し、引き続き(in situ)N−トリクロロエトキシカ ルボニル基をアセチル基によって置換した後、化合物VIa又はVIbをそれぞれ得 る工程と、 (d)化合物VIa又はVIbからO−ベンジル基を除去し、脱ベンジル化された 化合物を得て、この脱ベンジル化された化合物をO−アセチル化することにより 、化合物VIIa又はVIIbを得る工程と、 (e)化合物VIIa又はVIIbをGM2に変換する工程、 とからなるGM2の合成方法。 8. グリコシル供与体化合物Xの2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル 基が、2,2,2−トリブロモエトキシカルボニル、2,2,2−トリフルオロ エトキシカルボニル、4−ニトロフェニルエトキシカルボニル、及びその他の構 造的に関連する電子吸引基からなるグループから選択される基と置換される、請 求項7の方法。 9. (a)トリサッカリド化合物IIIa又はIIIbを得る工程と、 (b)グリコシル供与体化合物VIIIを得る工程と、 (c)トリサッカリド化合物IIIa又はIIIbとグリコシル供与体化合物VIIIを 触媒の存在化でグリコシル化し、化合物IXa又はIXbを得る工程と、 (d)化合物IXa又はIXbをアセトアミノ誘導体化合物VIa又はVIbに転化さ せる工程と、 (e)化合物VIa又はVIbからO−ベンジル基を除去し、脱ベンジル化された 化 合物を得て、この脱ベンジル化された化合物をO−アセチル化することにより、 化合物VIIa又はVIIbを得る工程と、 (f)化合物VIIa又はVIIbをGM2に変換する工程、 とからなるGM2の合成方法。 10.触媒を利用して、シアリル供与体Iとグリコシル受容体IIa又はグリコシ ル受容体IIbとをグリコシル化することによって、前記トリサッカリド化合物II Ia又はIIIbを得る、請求項9の方法。 11.前記触媒がトリフルオロメタンスルホン酸塩である請求項10の方法。 12.グリコシル供与体化合物VIIIのトリクロロアセチル基が、トリブロモアセ チル、トリフルオロアセチル、及びその他の構造的に関連する電子吸引基からな るグループから選択される基と置換される、請求項9の方法。 13.前記触媒が、トリフルオロメタンスルホン酸スズ(II)、トリフルオロメ タンスルホン酸イッテルビウム(III)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II )、トリフルオロメタンスルホン酸銀(I)及び、他の金属のトリフルオロメタ ンスルホン酸塩からなるグループから選択される、請求項9の方法。
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