【発明の詳細な説明】
タンクからの液体の除去
本発明は、液体をタンクまたはこれに類する容器から除去する装置および方法
に関する。
ある種の工業プロセスにおいては、懸濁物質を含む廃液がタンクに吐き出され
、タンクに貯蔵されてさらなる処理あるいは処分を待つことがある。廃液を一定
期間貯蔵した後は、得てして懸濁物質が沈殿し、タンクの底にスラッジ(沈殿物
)が形成される。液体をタンクから除去せねばならないとき、スラッジがあると
タンクの内容物をすべて除去することは困難となる。
本発明は第一の態様として、懸濁可能な物質を含む液体をタンクから除去する
装置を提供するものであり、同装置は、固形物質が沈殿しやすい前記タンクの下
部領域に位置する少なくとも一つのノズル手段と、前記液体中に沈められる入口
を有すると共に前記ノズル手段に連通する出口を有しており、懸濁可能な固形物
質を撹拌するように前記液体を入口に引き込むと共に出口を介してノズル手段に
移送すべく運転可能なポンプと、前記出口および前記ノズル手段間に位置して前
記ノズル手段に移送される液体の一部を除去し、これにより前記液体がタンクか
ら吐き出される液体除去手段とを備えている。
駆動手段が前記ノズル手段に対して作用可能に接続されており、これによりノ
ズル手段を回転させることが好ましい。
ノズル手段は、鉛直方向に配置された管の下端に位置しており、該管の上端が
前記駆動手段に作動可能に接続されていてもよい。
ノズル手段は一対のジェットノズルを備えており、その一方のノズルが他方の
ノズルに対してほぼ反対方向を向いていてもよい。
本装置は複数のノズル手段が具備されているのが好ましい。
好ましい実施例において本装置は三つのノズル手段が具備されている。
前記ノズル手段の各々は関連弁手段を有しており、これによりノズル手段への
液体の供給を制御することが好ましい。
回転可能なドラムに接続されたケーブル手段によってポンプが吊り下げられる
と共にドラムを回転させるように駆動手段が前記ドラムに対して作動可能に接続
されており、これにより、前記ドラムの一方向への回転がポンプを上昇させるよ
うにケーブル手段をドラムのまわりに巻き付け、ドラムの他方向への回
転がポンプを下降させるようにケーブル手段をドラムから繰り出す。
ポンプ出口がドラムのまわりに巻き付けられた可撓性ホースと連通しており、
該ドラムは可撓性ホースおよび前記ノズル手段と連通する中空軸により回転自在
であることが好ましい。
ドラムはタンク上方に位置するフラスコ内に回転自在に取り付けられており、
ドラムの前記一方向への回転が前記ポンプをフラスコ内に上昇させるように働く
。
可撓性ホースは他の回転自在のドラムに巻き付けられており、該他の同ドラム
は可撓性ホースおよび前記ノズル手段と連通する中空軸により回転自在である。
フラスコをタンク外へ移動する運搬手段が具備されているのがよい。
運搬手段はフラスコが走行するように構成された一対のレールを備えることが
できる。
あるいはまた、運搬手段はフラスコに設けられた複数の空気軸受を備えていて
もよく、フラスコが前記空気軸受に供給された加圧空気から得られるエアークッ
ション上で移動され得る。
放射線封込めハウジングがポンプを収容すべくフラスコ内に
設けられているのが好ましい。
本発明は第二の態様として、懸濁可能な固形物質を含む液体を液体除去装置が
装備されたタンクから除去する方法を提供するものであり、液体除去装置は、前
記固形物質が沈殿しやすい前記タンクの下部領域に位置する少なくとも一つのノ
ズル手段と、前記液体中に沈められる入口を有すると共に前記ノズル手段に連通
する出口を有するポンプとを備えており、液体を入口に引き込むと共に出口を介
してノズル手段に移送するように前記ポンプを運転することにより、懸濁可能な
固形物質を撹拌する段階と、ポンプからノズル手段に移送される前記液体の一部
を除去することによって液体をタンクから吐き出す段階とを備えている。
懸濁可能な固形物質を撹拌する段階は前記ノズル手段を回転することを含むこ
とが好ましい。
好ましい実施例においては、液体除去装置が複数のノズル手段を備えており、
前記懸濁可能な固形物質を撹拌する段階がポンプを各ノズル手段に順次接続する
段階を含んでいる。
タンクから液体を吐き出す段階は、すべての前記ノズル手段に移送される液体
の一部を除去する間、ポンプをすべての前記
ノズル手段に同時に接続する段階を含み得る。
本方法には、ポンプを前記液体の上部領域に位置決めし、それから液体をタン
クから吐き出しつつポンプを下降させる段階を含むことができる。
以下に本発明を添付図面を参照して説明するが、これは本発明の一例にすぎな
い。
第1図は、第2図の本発明の好ましい実施例による液体再懸濁除去装置を備え
たタンクのI−I断面立面図である。
第2図は、第1図に示すタンクおよび液体除去装置の平面図である。
第3図および第4図はポンプフラスコの正面図と平面図である。
第5図は、第6図の再懸濁ノズル駆動系のV−V断面立面図である。
第6図は第5図に示す駆動系の平面図である。
第7図および第8図は供給吐出弁アセンブリの断面立面図と平面図である。
第9図は他の形態のポンプフラスコの横断面立面図である。
第1図および第2図において、タンク1には液体2が溜めて
あり、この液体においては懸濁可能な物質が一定期間を経て沈殿し、タンク1の
下部にスラッジを形成している。液体2には、例えば、使用済み核燃料の再処理
におけるアクチニド還元プロセス(actinide reduction process)から生ずる放
射性アルミノフェリックフロック(alumino-ferricfloc)等が含まれる。タンク
1はコンクリート材により建設し、円筒状の壁3、基底部4および蓋5により構
成する。ステンレススチール製の耐磨耗性(anti-scouring)帯6を壁3の下部
内面に固定してもよい。タンク1の上方には、フロア8を支持する幾本かのビー
ム7があり、このフロアに液体再懸濁除去装置9が取付られる。装置9には、入
口11および出口12を有する水中形ポンプ10が含まれる。ポンプ10は、蓋
5を通って格納フラスコ(containment flask)14内まで上方に延伸するケー
ブル13により吊り下げられ、フラスコ14はフロア8により支持される。
第3図および第4図でよく分かるように、フラスコ14はベースフレーム15
および上部フレーム16とにより構成する組立構造である。ベースフレーム15
は、フロア8に延在する一対のレール18上を走行する車輪付きの走行ボギー1
7に取り
付けられる(第2図参照)。ポンプ吊り下げケーブル13は、一対の軸受け21
により動く中空軸20により回転自在に支持される巻き取りドラム19に巻き付
けられる。ドラム19は、上部フレーム16に取り付けられたモータ/ギヤボッ
クスドイラブアセンブリ22により回転する。ドライブアセンブリ22のアウト
プットシャフトに取り付けられたチェーンピニオン23は、シャフト20により
支持されたチェーンホイール25にチェーン24により接続される。ドライブア
センブリ22の作動によってドラム19が回転し、ケーブル13を上げ下げさせ
ることができる。ドラム19の回転によってケーブル13を巻き上げ、タンク1
の蓋5の開口部(図示せず)を通して、フラスコ14に組み込まれた放射線遮蔽
シュラウド26形の格納ハウジング内までポンプ10を上昇させることができる
。
ポンプ出口12には可撓性のホース27が接続され、蓋5を通してフラスコ1
4内まで上方に延伸する。ホース27はケーブル13に隣接したドラム19周囲
に巻き取られる。したがって、ドラム19を適切な方向に回転させることにより
、ホース27およびケーブル13を同時に上げ下げすることができる。保守のた
めには、ブレーキレバー28を動かしてドラム19を
制動することができる。代替形式の装置においては、ホース27用とケーブル1
3用と各々駆動装置を備えた別個の巻き取りドラムを設けることができる(第9
図参照)。ホース27は、スリップリングアセンブリ(図示せず)により、中空
シャフト20の内部と連通し、出口フレーム30内に支持された出口パイプアセ
ンブリ29と順に連通する。出口パイプアセンブリ29には、中空シャフト20
の一端を回転自在に収容する回り継手31が含まれている。回り継手31は90
度エルボ形であり、これによって回転自在の水平シャフト20を出口パイプアセ
ンブリ29の固定縦断面に接続する。この縦断面には撓み結合32、プラグ弁3
3および伸縮継手34が組み込まれる。
出口パイプアセンブリ29は、供給吐出弁アセンブリ35および分配管36を
介して三つの再懸濁装置37、38、39と連通する。再懸濁装置37への供給
は箱入り管40および弁41により、再懸濁装置38への供給は箱入り管42お
よび弁43により、そして再懸濁装置39への供給は箱入り管44および弁45
により行う。再懸濁装置は各々縦長の立下り管46を含み、その下方の末端に二
つの水平ノズル47が相互に反対方向を向いて配されている。
次いで第5図および第6図は、再懸濁装置37、38、39の基本的なノズル
ドライブアセンブリを示す。このノズルドライブアセンブリはフロア8により支
持するハウジング48を含み、かつ立下り管46の上端部を収容する。立下り管
46の上端部は90度アングル継手を形成する回り継手49で回転自在に受け、
たわみ継手50により管42に接続する。立下り管46は、ハウジング48の外
側にあるモータ/ギヤボックスドライブアセンブリ51により回転する。ピニオ
ン52は、ドライブアセンブリ51のアウトプットシャフトに取り付けてあり、
立下り管46に接続する歯車53と噛合する。防護スカート54は、ケーシング
48から下方に延伸し、蓋5の開口部55を通してタンク1内に突出する。管4
0、42、44は各々ケーシング56内に囲繞されているが、第2図では分かり
やすくするためにその上蓋を外した図としてある。
第7図および第8図にて分かるように、供給吐出弁アセンブリ35は、支持構
造体59によりフロア8に支持される上部ハウジング57および下部ハウジング
58を含む。下部ハウジング58は、ドレン管61側に下る傾斜面により形成す
るベース60を有し、下部ハウジング内に蓄積する液体はドレン管61
を通してドレンライン62に向けることができ、ドレンライン62は吐出液をタ
ンクに移送する(第2図参照)。ハウジング14からの出口パイプアセンブリ2
9はバルブアクチュエータ(図示せず)により操作する弁64に短い接続管63
を介して接続する。弁64の出口側は給送管66を介して別の弁65と連通し、
給送管66の最初の部分はパイプラインフローを縦方向から水平方向に変えるた
めに90度アングルを形成している。弁65は、バルブカップリング67により
この弁に接続するアクチュエータ(図示せず)により作動する。弁65の出口側
には分配管36が接続し、次いで弁41、43、45が再懸濁装置37、38、
39に各々供給する。
吐出分岐管68は給送管から上方に延伸して三方吐出弁69に至る。弁69は
、バルブカップリング71によりこの弁に接続するアクチュエータ70により作
動する。弁69は、管部分72を介して吐出ライン73に接続する第1の出口を
有し、吐出ライン73には別の弁74が含まれている。三方弁69からの第2の
出口はハイドロサイクロン供給管75に接続するが、必要な場合にはこの給送管
はハイドロサイクロン装置(図示せず)に接続する。ハイドロサイクロン装置か
らの液体出口は吐
出ライン73と連通し、分離した固形物質用の出口からは弁76を介して固形物
吐出管(図示せず)に放出することができる。
液体2をタンク1から完全に除去するためには、タンクの下部でスラッジを形
成している固形物質を上澄み液中で懸濁状態に戻さねばならない。除去手順とし
ては、巻き取りドラム19を適切な方向に回転させることによって、第1図で分
かるように、ポンプ10をフラスコ14から液体2の上澄み相の上部内にポンプ
が浸漬する位置まで降ろす。プラグ弁33および弁64、65および41は開い
た状態にする。三方吐出弁69および弁74、43および45は閉じた状態にす
る。再懸濁装置37に関連するドライブアセンブリ51が作動を始めると立下り
管46が回転する。立下り管46の回転がきわめて遅くなるようにドライブアセ
ンブリ51に関連するギヤボックスを調整するが、0.2rpm位が好ましい。ポ
ンプ10が作動を開始することにより、液体2がポンプ入口11から吸引され、
出口12から吐き出される。液体はホース27を通過し、次いで中空軸20を通
過し、出口パイプアセンブリ29を通ってハウジング14から吐き出される。弁
64、給送管66および弁65
を通過後、液体は、分配管36、管40および立下り管46を介して再懸濁装置
37に関連する反対向きノズル47に送られる。液体フローが回転中のノズル4
7から噴出することによって、再懸濁の輪が生じる。その結果、ノズル47近辺
の、タンクのおよそ3分の1において沈殿した固形物質の再懸濁が生じる。一定
時間後、再懸濁装置37の操作を停止し、弁41を閉じる。以上の手順を次いで
再懸濁装置38の操作によって一定時間繰り返す。再懸濁装置38の操作につい
ては、弁41および45を閉じ、弁43を開く。同じく一定時間後、再懸濁装置
38の操作を停止し、弁41および43を閉じ、かつ弁45を開いて、再懸濁装
置39の使用を開始する。再懸濁装置を各々独立操作することにより、ポンプ1
0の最高圧力をノズル47に与えることができ、それによって固形物質の効率的
な再懸濁が達成される。
次いで各再懸濁装置を順次時間を短縮して操作することもできる。たとえば、
各再懸濁装置を2時間、次いで1時間、最後に半時間操作する。タンク放出操作
の再懸濁段階は、除去すべき液体/沈殿スラッジの性質により、2週間あるいは
3週間継続することができる。
固形物質の再懸濁が十分に達成されたときは、上澄み液2は除去することがで
きる。液を除去する際は、再懸濁装置37、38、39をすべて同時に操作し、
分配弁41、43、45を三つともすべて開く。さらに、アクチュエータ70の
作動によって三方吐出弁69によりポンプ10からの液体の一部を管部分72に
通すことができる。この液体は次いで弁74を通して送られ、吐出ライン73を
経て遠隔地に吐出される。望ましい場合には、三方吐出弁69は、タンク1から
吐出した液体を給送管75を介してハイドロサイクロン装置に向けて固形物質を
吐出液体から除去するように設定することができる。
このように、タンク1の放出の間に、液体の撹拌は、三対の反対向きノズル4
7各々から放出される液体の作用によって継続する。ポンプ10により生ずる圧
力は三対のノズル47間で分散されるものの、懸濁した固形物質の再沈殿は十分
に防止される。
タンク1を空にしている間は、ドライブアセンブリ22が作動することにより
チェーン24により巻取りドラム19が第3図で見るときにゆっくりと反時計回
りに回転する。その結果、ホース27およびケーブル13がドラムから繰り出さ
れ、ポン
プ10がタンク1に降下する。ポンプ10の降下速度は、少なくともポンプ入口
11が漸次低下する液位より下の位置で維持される速度である。
タンクが空になったときには、ドライブアセンブリ22の作動によって巻取り
ドラム19が第3図でみるときに反対方向、すなわち時計回りに回転する。した
がって、巻取りドラム19にホース27およびケーブル13が巻き取られてポン
プ10がフラスコ14の遮蔽シュラウド26内に引き込まれる。出口パイプアセ
ンブリ29を供給吐出弁アセンブリ35から外した後、フラスコ14をボギー1
7によりレール18で移動しタンク1から離すことができる。ポンプ10は液体
2との接触によって放射能汚染されているので、シュラウド26によって有害な
放射線の周辺環境への透過を防止する。望むならば、空にする必要がある別の同
様のタンクにフラスコ14を移動することができる。
次いで第9図に示す代替形式によるポンプ格納フラスコについて説明する。格
納フラスコ100は、ポンプハウジング101、ケーブル巻取りドラムハウジン
グ102およびホース巻取りドラムハウジング103により構成する。ハウジン
グ101、
102、103は各々ステンレススチール製で放射線封込めエンクロージャを形
成する。ポンプハウジング101内部へのアクセスは数個のグローブポート10
4により得られる。
ポンプハウジング101は水中形ポンプ105をタンク1より引込み時にこれ
を収容するように設計されている。ポンプ105に設ける入口106はワイヤメ
ッシュストレーナ107により囲繞されている。ポンプからの出口108は可撓
性のホース109に接続し、ホースはハウジング103内に備えた単一渦巻きホ
ース巻取りドラム110に巻き取られる。ホース巻取りドラム110は一対の軸
受112、113で回転する中空軸111で支持される。
モータおよびギヤボックス駆動装置(図示せず)を設け、それによって軸11
1およびホース巻取りドラム110を回転させる。ホース109は中空軸111
の内部と連通し、中空軸はスイベルジョイント遮断弁(図示せず)を介して供給
吐出弁アセンブリ35と連通する。
ポンプ105の上端にはケーブル115と係合する吊下げフック114を設け
る。ケーブル115はケーブル巻取りドラムハウジンング102内まで上方に延
伸し、ケーブル巻取りドラ
ム116に渦状に巻き取られる。ハウジング102には、ドラム116を固定取
付けした軸119を回転自在に支持する一対の軸受117、118を設ける。ド
ラム116はモータおよびギヤボックス駆動装置120により回転する。駆動装
置122からのアウトプットシャフト121は、ドラム116の内部周囲に設け
た歯124と噛合い係合する駆動ピニオン123に接続している。
ポンプハウジング101はステンレススチール製封込めゲート(図示せず)を
収容する台座125に取り付けられている。使用時には、通常は閉じている口が
封込めゲートの作動により開き、この口からポンプ105がハウジング101に
出入りする。台座125の下にはフラスコ運搬装置126があり、その底面に数
個の空気軸受127を備えている。軸受127には加圧空気を供給することがで
き、それによってフラスコ100を軸受127の下に形成されたエアークッショ
ンで持上げることができる。エアークッションで持上げ時に、フラスコをフロア
8に延在する一対のガイド128間で移動することができる。
固形物質の再懸濁とそれに次ぐ液体2のタンク1からの除去は、これまでに記
述した方法と同様に行うことができる。した
がって、台座125の封込めゲートが開いた後、ホース巻取りドラム110およ
びケーブル巻取りドラム116の適切な方向への回転によって、ポンプ105が
ハウジング101から液体2の上澄み相の上部内に降下する。次いでポンプ10
5の操作により、既に記述したように液体2をタンク1から吸引および転送し、
ノズル手段47各々から順次噴出させ、次いですべて同時に噴出させる。固形物
質の再懸濁が十分になったときに、吐出弁69を開いて液体2を除去する。それ
によって、ポンプ105からノズル手段47に進む液体の一部を管部分72を通
りライン73を経て吐き出すことができる。
タンク1を空にする間、ケーブル巻取りドラム116の駆動装置120および
ホース巻取りドラム110の駆動装置(図示せず)の操作により、ケーブル115
およびホース109が夫々の関連ドラムから繰り出される。したがって、ポンプ
105はポンプ入口106の沈降が、低下する液位より下に維持されるように降
下する。タンク1が空になったときには、ケーブル巻取りドラムおよびホース巻
取りドラム116、110は夫々に回転し、それによってポンプ105を格納ハ
ウジング107に引き込む。
台座125内の封込めゲート(図示せず)が次いで閉じ、ポンプハウジング1
01が密封され、弁アセンブリ35およびフラスコ100の間の管の接続が断た
れる。次いでフラスコ100は空気軸受127の下に形成されたエアークッショ
ンによりガイド128間を移動してタンク1から離される。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年3月4日
【補正内容】
請求の範囲
1.懸濁可能な物質を含む液体(2)をタンク(1)から除去する装置であって
、固形物質が沈殿しやすい前記タンクの下部領域に位置する少なくとも一つのノ
ズル手段(47)と、前記液体中に沈められる入口(11)を有すると共に前記
ノズル手段に連通する出口(12)を有するポンプ(10)とを備えており、該
ポンプが、懸濁可能な固形物質を撹拌するように、前記液体を入口に引き込むと
共に出口を介してノズル手段に移送すべく運転可能であり、液体除去手段(69
)は、前記出口および前記ノズル手段間に位置して前記ノズル手段に移送される
液体の一部を除去し、これにより前記液体がタンクから吐き出されることを特徴
とする装置。
2.前記液体除去手段は、前記ノズル手段(47)に移送される液体の一部が吐
出管(73)を通過するのを可能にすべく作動する吐出弁(69)を備えている
請求の範囲第1項に記載の装置。
3.駆動手段(51)がノズル手段(47)に対して作用可能に接続されており
、これによりノズル手段を回転させる請求の
範囲第1項または第2項に記載の装置。
4.ノズル手段(47)は、鉛直方向に配置された管(46)の下端に位置して
おり、該管の上端が前記駆動手段(51)に作動可能に接続されている請求の範
囲第3項に記載の装置。
5.ノズル手段(47)が一対のジェットノズルを備えており、その一方のノズ
ルが他方のノズルに対してほぼ反対方向を向いている請求の範囲第1項から第4
項のいずれか一項に記載の装置。
6.複数のノズル手段(47)が具備されている請求の範囲第1項から第5項の
いずれか一項に記載の装置。
7.三つのノズル手段(47)が具備されている請求の範囲第1項から第6項の
いずれか一項に記載の装置。
8.前記ノズル手段または各ノズル手段(47)が関連弁手段(41、43、4
5)を有しており、これにより前記ノズル手段または各ノズル手段への液体の供
給を制御する請求の範囲第1項から第7項のいずれか一項に記載の装置。
9.回転可能なドラム(19、116)に接続されたケーブル手段(13、11
5)によってポンプ(10)が吊り下げられると共に、ドラムを回転させるよう
に駆動手段(22、120)
が前記ドラムに対して作動可能に接続されており、これにより、前記ドラムの一
方向への回転がポンプを上昇させるようにケーブル手段をドラムのまわりに巻き
付け、ドラムの他方向への回転がポンプを下降させるようにケーブル手段をドラ
ムから繰り出す請求の範囲第1項から第8項のいずれか一項に記載の装置。
10.ポンプ出口(12)がドラム(19、116)のまわりに巻き付けられた
可撓性ホース(27、109)と連通しており、該ドラムは可撓性ホースおよび
前記ノズル手段と連通する中空軸(20、111)により回転自在である請求の
範囲第9項に記載の装置。
11.ドラムがタンク上方に位置するフラスコ(14、100)内に回転自在に
取り付けられており、ドラムの前記一方向への回転が前記ポンプをフラスコ内に
上昇させるように働く請求の範囲第9項または第10項に記載の装置。
12.ポンプ出口と連通する可撓性ホース(109)が巻き付けられる他の回転
自在のドラム(110)が具備されており、該他のドラムは、可撓性ホースおよ
び前記ノズル手段と連通する中空軸(111)により回転自在である請求の範囲
第9項に記載の装置。
13.フラスコをタンクの外へ移動する運搬手段(18、126、127、12
8)が具備されている請求の範囲第11項に記載の装置。
14.運搬手段は前記フラスコが走行するように構成された一対のレール(18
)を備えている請求の範囲第13項に記載の装置。
15.運搬手段は前記フラスコに設けられた複数の空気軸受(127)を備えて
おり、該フラスコが、前記空気軸受に供給された加圧空気から得られるエアクッ
ション上で、移動される請求の範囲第14項に記載の装置。
16.放射線遮蔽シュラウド(26、101)がポンプを収容すべくフラスコ内
に設けられている請求の範囲第11項に記載の装置。
17.懸濁可能な固形物質を含む液体を液体除去装置が装備されたタンクから除
去する方法であって、該液体除去装置が、前記固形物質が沈殿しやすい前記タン
クの下部領域に位置する少なくとも一つのノズル手段と、前記液体中に沈められ
る入口を有すると共に前記ノズル手段に連通する出口を有するポンプとを備えて
おり、液体を入口に引き込むと共に出口を介してノズル
手段に移送するように前記ポンプを運転することにより、懸濁可能な固形物質を
撹拌する段階と、ポンプからノズル手段に移送される液体の一部を除去すること
によって液体をタンクから吐き出す段階とを備えている方法。
18.懸濁可能な固形物質を撹拌する段階が前記ノズル手段を回転することを含
む請求の範囲第17項に記載の方法。
19.前記液体除去装置が複数のノズル手段を備えており、前記懸濁可能な物質
を撹拌する段階がポンプを各ノズル手段に順次接続する段階を含んでいる請求の
範囲第17項または第18項に記載の方法。
20.前記タンクから液体を吐き出す段階が、すべての前記ノズル手段に移送さ
れる液体の一部を除去する間、ポンプをすべての前記ノズル手段に同時に接続す
る段階を含み得る請求の範囲第19項に記載の方法。
21.ポンプを液体の上部領域に位置決めし、それから液体をタンクから吐き出
しつつポンプを下降させる段階を含んでいる請求の範囲第17項から第20項の
いずれか一項に記載の方法。
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(72)発明者 リー,チヤールズ・ロナルド・バーナード
イギリス国、チエシヤー・ダブリユ・エ
イ・3・6・エイ・エス、ウオリントン、
リズリー、ブリテイツシユ・ニユクリア
ー・フユールズ・ピー・エル・シー(番地
なし)
(72)発明者 ナイト,マーク・アンソニー
イギリス国、チエシヤー・ダブリユ・エ
イ・3・6・エイ・エス、ウオリントン、
リズリー、ブリテイツシユ・ニユクリア
ー・フユールズ・ピー・エル・シー(番地
なし)