JPH1145942A - Lsiレイアウト設計方法および装置、セルライブラリ、並びに半導体集積回路装置 - Google Patents

Lsiレイアウト設計方法および装置、セルライブラリ、並びに半導体集積回路装置

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JPH1145942A
JPH1145942A JP10143936A JP14393698A JPH1145942A JP H1145942 A JPH1145942 A JP H1145942A JP 10143936 A JP10143936 A JP 10143936A JP 14393698 A JP14393698 A JP 14393698A JP H1145942 A JPH1145942 A JP H1145942A
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cells
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Masahiro Fukui
正博 福井
Noriko Shinomiya
典子 四宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セル変更に起因する配線遅延時間の変化を抑
えて、短い処理時間で確実に要求仕様を満足させるLS
Iレイアウト設計方法を提供する。 【解決手段】 回路設計情報12に基づいてセルを並列
配置する(配置処理S2)と共にセル間の配線を行い
(配線処理S4)複数のセル行からなるブロックレイア
ウトを設計する。このブロックレイアウトから、要求仕
様11を満たさないセルを変更対象セルとして抽出し
(変更セル抽出処理S5)要求仕様11を満たすために
必要な駆動能力を算出する(駆動能力算出処理S6)。
セル変更処理S7によって、前記変更対象セルを、スト
レッチャブルセルライブラリ13に準備された,論理が
等価で必要駆動能力を有しかつセル行におけるセル並び
方向の幅および端子位置が同一のセルに変更する。この
ときデザインルールエラーが生じないよう、予めセル行
間に純配線領域を設けておく(純配線領域設定処理S
3)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSIレイアウト
設計技術に属するものであり、特に、タイミングや消費
電力等の要求仕様を満たすためにセル変更を行うLSI
のレイアウト設計技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図16は従来のスタンダードセル方式に
おけるLSIレイアウト設計方法の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【0003】入力処理S51は、タイミングや消費電力
等の要求仕様51、論理設計により得られた回路設計情
報52、およびセルライブラリ53を入力する処理であ
る。
【0004】図17は従来のLSIレイアウト設計にお
いて用いられるセルライブラリ53を概念的に表す模式
図である。セルライブラリ53には、LSIの動作の実
現に必要となる論理機能を持つセルが準備され、さらに
論理が等価でありかつトランジスタサイズすなわち駆動
能力の異なるセルが複数準備される。
【0005】従来のスタンダードセル方式においては、
一般に、セル高さ均一の制約が設けられていた。一方、
セル幅については制約はなく自由であったので、駆動能
力が異なる論理等価セルは、駆動能力が大きいほどセル
幅が大きく設計される傾向にあった。
【0006】図17において、61A,61B,61C
は駆動能力がこの順に大きい論理等価セル(インバー
タ)である。セル61A,61B,61Cは高さは全て
等しいが、幅はこの順に大きくなっている。また62
A,62B,62Cは駆動能力がこの順に大きい論理等
価セル(2入力ANDゲート)である。セル62A,6
2B,62Cもまた高さは全て等しいが、幅はこの順に
大きくなっている。
【0007】配置処理S52は、回路設計情報52に基
づいて、セルライブラリ53の中からセルを選択して平
面上に二次元的に並列配置し、並列状態の複数のセル行
からなるブロックのレイアウトを設計する処理である。
配線処理S53は、回路設計情報52に基づいてセル間
の配線を行う処理である。
【0008】図18(a)は配置処理S52および配線
処理S53によって設計されたブロックレイアウトの一
例である。図18(a)において、ブロック70には複
数のセル71からなる3つのセル行73a,73b,7
3cが配置されている。また72はセルの端子、74は
端子72同士を結ぶ配線である。配線がセル上領域だけ
で完了しない場合は、セル行間に配線のみの領域である
純配線領域75a,75bを設けて、この純配線領域7
5a,75bを利用して配線を完了させる。
【0009】変更セル抽出処理S54は要求仕様を満た
さない部分回路を含むセルを変更対象セルとして抽出す
る処理である。ここで各ネットに遅延制約が与えられて
いるとする。各ネットの遅延時間を、セルライブラリ5
3にある当該ネットを駆動するセルと次段のセルの遅延
パラメータ情報、および配線処理S53の配線結果から
計算する。計算した遅延時間が遅延制約を満足していな
いとき、このネットを駆動するセルを変更対象セルとし
て抽出する。図18(a)では変更対象セルに斜線を付
しており、セル76Aが変更対象セルとして抽出されて
いることを示している。
【0010】駆動能力算出処理S55は、変更セル抽出
処理S54によって抽出された変更対象セルの,要求仕
様を満たすために必要な駆動能力を算出する処理であ
る。
【0011】ネットの遅延時間Tdは、次のような式で
表される。 Td=Tin+Tld+Tw+Tp …(1) Tin: ゲート固有遅延 Tld: 負荷全体(配線容量と次段ゲートの入力端子
容量) Tw : 配線遅延 Tp : 前段の波形なまりに依存する遅延 セルの駆動能力を変化させるとゲート固有遅延Tinと
負荷全体Tldは変化するが、配線遅延Twおよび前段
の波形なまりに依存する遅延Tpは変化しない。配線遅
延Twは配線処理S53により設計された配線結果を元
に計算する。上の式を用いて、ネットの遅延時間Tdが
制約を満足するようなセルの駆動能力を算出する。
【0012】セル変更処理S56は、変更対象セルを、
駆動能力算出処理S55によって算出された駆動能力を
持つセルに置き換える処理である。
【0013】従来のLSIのレイアウト設計では図17
に示すようなセルライブラリ53を前提としていたた
め、変更対象セルを駆動能力の大きなセルに変更した場
合はセル幅が大きくなり、隣接するセルとの重なりが生
じる場合があった。逆に、駆動能力の小さなセルに変更
した場合は隣接するセルとの間に隙間が生じることがあ
った。このような重なりや隙間を修正するために、同じ
セル行に属するセルを相対的にセル行方向に移動させる
必要があった。この移動により、端子位置が配置処理S
52によって得られた配置状態から変化することにな
る。
【0014】図18(b)は図18(a)に示す変更対
象セル76Aを、論理が等価でありかつ駆動能力の大き
なセル76Bに置換した結果を示す図である。セル76
Bはセル76Aよりも幅が大きいので、セルの重なりを
避けるために、同一セル行73bにあるセル76Bより
も右側のセルをさらに右に移動させる必要がある。この
ため図18(b)では、図18(a)と比べると、端子
72の配置位置が相対的に変化している。またセル行7
3bは他のセル行73a,73cよりも長くなるので、
ブロック70の幅が大きくなると共に、セル行73a,
73cの右側の領域においてセルが配置されないデッド
スペースが生じている(変更セル抽出処理S54、駆動
能力算出処理S55およびセル変更処理S56について
は、ShenLin他,"Delay and Area Optimization in Sta
ndard-Cell Design",1990年,Design Automation Conf
erenceに開示)。
【0015】再配線処理S57は、新たな端子位置に対
して再配線を行う処理である。図18(b)には再配線
処理S57の処理結果も示している。図18(a)と図
18(b)とを比べると、配線経路が変化していること
がわかる。このとき、ブロック70の高さも再配線処理
S57によって変化する場合がある。
【0016】また従来のLSIのレイアウト設計では、
論理設計において、駆動能力が大きめのセルを用いてタ
イミングに余裕を持たせた回路設計を行い、レイアウト
設計の配置配線処理後に得られる遅延時間を用いて、タ
イミング制約を満足する範囲で、より駆動能力の小さい
セルに変更する処理を行うことにより低電力化を図るこ
とも行われている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のLS
Iのレイアウト設計には以下のような問題があった。
【0018】すでに説明したように、従来の手法によっ
て要求仕様を満たすようにセル変更処理を行うと、セル
の端子位置が初期の配置状態から変化してしまうため再
配線処理を行わなければならず、このためレイアウト設
計の処理時間が長くなるという問題があった。
【0019】また、再配線処理によって配線経路が大き
く変化してしまうので、初期配置で見積もった配線遅延
時間が実際と大きく異なってしまうという問題もあっ
た。LSIにおける伝搬遅延時間はゲート遅延時間と配
線遅延時間との和で与えられるが、LSIの微細化に伴
い、配線遅延時間が伝搬遅延時間全体に対して占める割
合が大きくなるので、このことは今後益々深刻な問題と
なる。
【0020】配線遅延時間が再配線処理によって変化す
る要因は2つある。1つは配線長が変化すること、そし
てもう1つは配線経路が変わることにより配線相互の位
置関係が変わってしまい、これにより、隣接配線間容量
が変化することである。
【0021】特に隣接配線間容量の変化に起因する配線
遅延時間の変化は、LSIの微細化に伴って、より顕著
に現れる。これは、LSIの微細化に伴い、隣接配線間
容量が配線容量全体に対して占める割合が増加する傾向
にあるからである。このため、配線経路のわずかな変化
が配線遅延時間の大きな変化を招くようになる。
【0022】隣接配線間容量の変化に起因する配線遅延
時間の変化により、タイミング制約等の要求仕様を一回
のセル変更処理によって保証することが極めて困難にな
る。なぜなら、要求仕様が満たされるように式(1)を
用いてセルの駆動能力を求めたとしても、再配線処理に
よって式(1)の配線遅延Twが変化してしまうので、
要求仕様を満足する保証が得られないからである。この
ため、再びセル変更処理を繰り返すといった手戻りが生
じ、これにより、LSIレイアウト設計の処理時間が増
大するという問題を引き起こす。
【0023】このような問題に鑑み、本発明は、LSI
レイアウト設計方法として、セル変更に起因する配線遅
延時間の変化を小さく抑えて、短い処理時間で確実に要
求仕様を満たすことができるようにすることを目的とす
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明は、要求仕様を満たすために行うセル変更
処理によって配線経路が大きく変化しないように、変更
対象セルを、セル横幅および端子位置は不変という制約
の下に、論理が等価でありかつ要求仕様を満たす駆動能
力を有するセルに変更するものである。
【0025】請求項1の発明が講じた解決手段は、LS
Iレイアウト設計方法として、回路設計情報に基づいて
設計された,並列状態の複数のセル行からなるブロック
レイアウトに対して、要求仕様を満たすようセルを変更
するセル変更処理を備え、前記セル変更処理は、配置可
能なセルの集合であるセルライブラリとして、論理が等
価でありかつ駆動能力が異なるセルについて、セル行に
おけるセル並び方向の幅および端子位置が同一のセルレ
イアウトが与えられているストレッチャブルセルライブ
ラリを用いて、セル変更を行うものである。
【0026】請求項1の発明によると、セル変更処理に
よって、変更対象セルを要求仕様を満たすために必要な
駆動能力を有するセルに変更するとき、セル行における
セル並び方向の幅および端子位置はセル変更の前後で変
化しない。このため、セル変更前のブロックレイアウト
における配線経路はそのままレイアウト設計結果に用い
ることができるので、再配線処理を行う必要がない。ま
た、配線相互の位置関係はセル変更処理によって変わら
ないため、セル変更処理に起因する配線遅延時間の変化
は従来よりも格段に小さくなるので、要求仕様を一回の
セル変更処理によって満たすことが可能になる。したが
って、短い処理時間で確実に要求仕様を満たすことがで
きる。
【0027】また、請求項2の発明が講じた解決手段
は、LSIレイアウト設計方法として、回路設計情報に
基づいてセルを並列配置すると共にセル間の配線を行
い、複数のセル行からなるブロックレイアウトを設計す
る配置配線処理と、前記配置配線処理によって設計され
たブロックレイアウトにおいて、要求仕様を満たさない
セルを変更対象セルとして抽出する変更セル抽出処理
と、前記変更セル抽出処理によって抽出された変更対象
セルについて、前記要求仕様を満たすために必要な駆動
能力を算出する駆動能力算出処理と、前記配置配線処理
によって設計されたブロックレイアウトにおいて、前記
変更対象セルを、この変更対象セルと論理が等価である
と共に前記駆動能力算出処理によって算出された駆動能
力を有し、かつ、セル行におけるセル並び方向の幅およ
び端子位置が前記変更対象セルと同一であるセルに変更
するセル変更処理とを備えているものである。
【0028】請求項2の発明によると、セル変更処理に
よって、変更対象セルを、この変更対象セルと論理が等
価でありかつ駆動能力算出処理によって算出された駆動
能力を有するセルに変更するとき、セル行におけるセル
並び方向の幅および端子位置はセル変更の前後で変化し
ない。このため、配置配線処理によって設計されたブロ
ックレイアウトにおける配線経路はそのままレイアウト
設計結果に用いることができるので、再配線処理を行う
必要がない。また、配線相互の位置関係はセル変更処理
によって変わらないため、セル変更処理に起因する配線
遅延時間の変化は従来よりも格段に小さくなるので、要
求仕様を一回のセル変更処理によって満たすことが可能
になる。したがって、短い処理時間で確実に要求仕様を
満たすことができる。
【0029】そして、請求項3の発明では、前記請求項
2のLSIレイアウト設計方法において、前記セル変更
処理は、配置可能なセルの集合であるセルライブラリと
して、論理が等価でありかつ駆動能力が異なるセルにつ
いてセル行におけるセル並び方向の幅および端子位置が
同一のセルレイアウトが与えられているストレッチャブ
ルセルライブラリを用いて、セル変更を行うものであ
り、前記配置配線処理は、前記セル変更処理によって、
セルが、前記ストレッチャブルセルライブラリに含まれ
る,論理が等価でありかつ駆動能力が異なるセルに変更
されたときにデザインルールエラーが生じないよう、設
計したブロックレイアウトにおいてセル行間に純配線領
域を設ける純配線領域設定処理を備えているものとす
る。
【0030】請求項3の発明によると、セル変更処理に
よってデザインルールエラーが生じないよう、純配線領
域設定処理によって、セル行間に純配線領域を設けられ
る。このため、セル変更処理によって配線長も変化しな
いため、セル変更処理に起因する配線遅延時間の変化は
全くないので、要求仕様を一回のセル変更処理によって
満たすことが可能になる。
【0031】また、請求項4の発明では、前記請求項2
のLSIレイアウト設計方法は、前記セル変更処理によ
るセル変更結果に基づいて、セル行間隔を変更すると共
に、セル行間隔の変更に応じてセル行間の配線をセル行
におけるセル並び方向と垂直な方向に拡縮する配線コン
パクション処理を備えているものとする。
【0032】請求項4の発明によると、配線コンパクシ
ョン処理によって、セル変更処理によるセル変更結果に
基づいてセル行間隔を変更するので、セル行間隔を必要
最小限のものにすることができる。このため、セル変更
処理によってデザインルールエラーが生じたときはこれ
を解消することができ、またセル変更処理によってセル
行間に余裕ができたときはこれをなくしてブロック面積
を小さくすることができる。しかも、セル行間の配線が
セル行におけるセル並び方向と垂直方向に拡縮するだけ
なので、配線相互の位置関係は変わらず、配線遅延時間
はほとんど変化しない。
【0033】さらに、請求項5の発明では、前記請求項
2のLSIレイアウト設計方法において、前記変更セル
抽出処理は、前記配置配線処理によって設計されたブロ
ックレイアウトにおいて、要求仕様を満たさないパス上
の複数のセルを変更対象セルとして抽出するものであ
り、前記駆動能力算出処理は、前記変更セル抽出処理に
よって抽出された複数の変更対象セルに対し、前記要求
仕様を満たさないパスが要求仕様を満たし、かつセル行
におけるセル並び方向と垂直な方向のブロック高さが最
小になるよう、駆動能力を割り当てるものとする。
【0034】そして、請求項6の発明では、前記請求項
2のLSIレイアウト設計方法は、前記セル変更処理の
実行後、電源配線における電圧降下の分布を計算して、
各セルに対する供給電圧を求め、その供給電圧が所定の
範囲内にないセルがあるとき、当該セルが属するセル行
の電源配線の幅を拡げる電源配線幅調整処理を備えてい
るものとする。
【0035】さらに、請求項7の発明では、前記請求項
6のLSIレイアウト設計方法において、前記配置配線
処理は、配置した各セルの消費電流計算のためのデータ
を記述したデータテーブルを作成するものとし、前記セ
ル変更処理は、セル変更に応じて、前記データテーブル
を更新するものとし、前記電源線幅調整処理は、前記デ
ータテーブルを用いて、電源配線における電圧降下分布
を計算するものとする。
【0036】また、請求項8の発明では、前記請求項6
のLSIレイアウト設計方法における電源線幅調整処理
は、電源配線の幅を拡げるとき、セルからみて外側にの
み拡げるものとする。
【0037】また請求項9の発明が講じた解決手段は、
LSIレイアウト設計装置として、回路設計情報に基づ
いてセルを並列配置すると共にセル間の配線を行い、複
数のセル行からなるブロックレイアウトを設計する配置
配線手段と、前記配置配線手段によって設計されたブロ
ックレイアウトにおいて、要求仕様を満たさないセルを
変更対象セルとして抽出する変更セル抽出手段と、前記
変更セル抽出手段によって抽出された変更対象セルにつ
いて、前記要求仕様を満たすために必要な駆動能力を算
出する駆動能力算出手段と、前記配置配線手段によって
設計されたブロックレイアウトにおいて、前記変更対象
セルを、この変更対象セルと論理が等価であると共に前
記駆動能力算出手段によって算出された駆動能力を有
し、かつ、セル行におけるセル並び方向の幅および端子
位置が前記変更対象セルと同一であるセルに変更するセ
ル変更手段とを備えているものである。
【0038】請求項9の発明によると、セル変更手段に
よって、変更対象セルを、この変更対象セルと論理が等
価でありかつ駆動能力算出処理によって算出された駆動
能力を有するセルに変更するとき、セル行におけるセル
並び方向の幅および端子位置はセル変更の前後で変化し
ない。このため、配置配線手段によって設計されたブロ
ックレイアウトにおける配線経路はそのままレイアウト
設計結果に用いることができるので、再配線処理を行う
必要がない。また、配線相互の位置関係はセル変更手段
による処理によって変わらないため、セル変更処理に起
因する配線遅延時間の変化は従来よりも格段に小さくな
るので、要求仕様を一回のセル変更処理によって満たす
ことが可能になる。したがって、短い処理時間で確実に
要求仕様を満たすことができる。
【0039】そして、請求項10の発明では、前記請求
項9のLSIレイアウト設計装置において、配置可能な
セルの集合であるセルライブラリとして、論理が等価で
ありかつ駆動能力が異なるセルについて、セル行におけ
るセル並び方向の幅および端子位置が同一のセルレイア
ウトが与えられているストレッチャブルセルライブラリ
を入力とし、前記セル変更手段は前記ストレッチャブル
セルライブラリを用いてセル変更を行うものであり、前
記配置配線手段は、設計したブロックレイアウトにおけ
るセルが、前記セル変更手段によって、前記ストレッチ
ャブルライブラリに含まれる,論理が等価でありかつ駆
動能力が異なるセルに変更されたときにセル行間におい
てデザインルールエラーが生じないよう、セル行間に純
配線領域を設ける純配線領域設定手段を備えているもの
とする。
【0040】また、請求項11の発明では、前記請求項
9のLSIレイアウト設計装置において、前記セル変更
手段によるセル変更結果に基づいて、セル行間の間隔を
変更すると共に、セル行間の間隔変更に応じてセル行間
の配線をセル行におけるセル並び方向と垂直な方向に拡
縮する配線コンパクション手段を備えているものとす
る。
【0041】さらに、請求項12の発明では、前記請求
項9のLSIレイアウト設計装置において、前記変更セ
ル抽出手段は、前記配置配線手段によって設計されたブ
ロックレイアウトにおいて、要求仕様を満たさないパス
上の複数のセルを変更対象セルとして抽出するものであ
り、前記駆動能力算出手段は、前記変更セル抽出手段に
よって抽出された複数の変更対象セルに対し、前記要求
仕様を満たさないパスが要求仕様を満たし、かつセル行
におけるセル並び方向と垂直な方向のブロック高さが最
小になるよう、駆動能力を割り当てるものとする。
【0042】また、請求項13の発明が講じた解決手段
は、請求項1の発明を実現するためのものであり、セル
を並列配置してLSIレイアウト設計を行うときに用い
られる,配置可能なセルの集合であるセルライブラリが
記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体であっ
て、論理が等価でありかつ駆動能力が異なるセルについ
て、並列配置されたセル行におけるセル並び方向の幅お
よび端子位置が同一のセルレイアウトが与えられている
ことを特徴とするストレッチャブルセルライブラリが記
録されたものである。
【0043】また、請求項14の発明が講じた解決手段
は、請求項2の発明を実現するためのものであり、コン
ピュータにLSIレイアウト設計を実行させるためのプ
ログラムを記録した記録媒体であって、回路設計情報に
基づいてセルを並列配置すると共にセル間の配線を行
い、複数のセル行からなるブロックレイアウトを設計す
る配置配線手順と、前記配置配線手順によって設計され
たブロックレイアウトにおいて、要求仕様を満たさない
セルを変更対象セルとして抽出する変更セル抽出手順
と、前記変更セル抽出手順によって抽出された変更対象
セルについて、前記要求仕様を満たすために必要な駆動
能力を算出する駆動能力算出手順と、前記配置配線手順
によって設計されたブロックレイアウトにおいて、前記
変更対象セルを、この変更対象セルと論理が等価である
と共に前記駆動能力算出手順によって算出された駆動能
力を有し、かつ、セル行におけるセル並び方向の幅およ
び端子位置が前記変更対象セルと同一であるセルに変更
するセル変更手順とをコンピュータに実行させるもので
ある。
【0044】また、請求項15の発明が講じた解決手段
は、一対の電源線に沿って配置された複数のセルを有す
る半導体集積回路装置として、前記複数のセルのうち少
なくとも一部は、電源線間の領域と、電源線間外の領域
とにまたがって構成されており、各セルのセル内配線
は、セル上配線領域のうち電源線間の領域である第1の
セル上配線領域の所定の配線層においてなされており、
かつ、セル上配線領域のうち電源線間外の領域である第
2のセル上配線領域における前記所定の配線層は、セル
間配線に用いられているものである。
【0045】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)図1は本発明の第1の実施形態に係
るLSIレイアウト設計方法の処理手順を示すフローチ
ャートである。本実施形態に係るLSIレイアウト設計
方法は、要求仕様を満たすようセル変更を行っても配線
遅延時間が大きく変わらないように、変更対象セルを、
並列配置されたセル行におけるセル並び方向の幅および
端子位置は不変という制約の下に、論理が等価でありか
つ要求仕様を満たす駆動能力を持つセルに変更するもの
である。
【0046】なお本明細書では、セルおよびブロックに
ついて、並列配置されたセル行におけるセル並び方向の
寸法を幅とし、セル並び方向と垂直な方向の寸法を高さ
とする。
【0047】まず入力処理S1によって、設計対象のL
SIに対する要求仕様11、および論理設計により得ら
れたLSIの回路設計情報12を入力する。要求仕様1
1としてはタイミング要求仕様や消費電力要求仕様があ
るが、タイミング要求仕様は例えば、ネット(一つのセ
ルが駆動すべき配線および次段のセルの集合)やパス
(ある経路上のセルと配線の集合)の遅延時間の制約条
件で表され、消費電力要求仕様は例えば、タイミング要
求仕様を満たした上で可能な限り低電力化を図るという
ようなものである。回路設計情報12はセル名、端子名
および信号名を記述してセル間の結線情報を表現するネ
ットリストで与えられる。同一信号名が記述されている
端子同士は、レイアウト設計において配線により接続し
なければならない。
【0048】また入力処理S1によって、セルライブラ
リ13を入力する。セルライブラリとは、LSI設計に
おいて用いられる論理機能を実現するセルの、トランジ
スタレベルの回路情報(トランジスタサイズや接続情
報)、この回路を実現するトランジスタレベルのレイア
ウト(セルレイアウト)、並びに遅延、消費電力等のパ
ラメータ情報の集合である。
【0049】本実施形態では、セルライブラリ13とし
て、論理が等価でありかつ駆動能力が異なるセルについ
て、幅および端子位置が同一のセルレイアウトが与えら
れているものを用いる。本明細書ではこのような特徴を
持つセルライブラリ13を従来のセルライブラリと区別
するために、ストレッチャブルセルライブラリ13と呼
ぶことにする。
【0050】図2はストレッチャブルセルライブラリ1
3を概念的に表す模式図である。図2において、21
A,21B,21Cは論理が等価でありかつ駆動能力が
異なるセル(インバータ)である。セル21A,21
B,21Cは高さはそれぞれ異なり、この順に駆動能力
が大きくなるが、幅は全て等しい(W1 )。また22
A,22B,22Cも論理が等価でありかつ駆動能力が
異なるセル(2入力ANDゲート)である。セル22
A,22B,22Cは高さはそれぞれ異なり、この順に
駆動能力が大きくなるが、幅は全て等しい(W2 )。
【0051】図3はストレッチャブルセルライブラリ1
3に準備されたセルのレイアウトの一例を示す図であ
る。同図中、(a)はセル100Aのレイアウト、
(b)はセル100Aと論理が等価であり、かつ、セル
100Aよりも駆動能力が大きく設計されているセル1
00Bのレイアウトである。図3において、101A,
101B,101Cは端子、102は電源配線、103
はグランド配線である。なお本願明細書では、電源配線
とグランド配線とを併せて電源配線と呼ぶ場合もある。
【0052】図3に示すセルのレイアウトでは、電源配
線102およびグランド配線103は第1金属配線層1
05に形成されている。第1金属配線層105は、電源
配線102やグランド配線103以外に、拡散層107
上の電極やセル内外の配線にも用いられる。ただし、電
源配線102やグランド配線103と交差する配線は、
この第1金属配線層105に設けることはできない。ま
た、第1金属配線層105の下にポリシリコン配線層1
04が設けられており、ここには主としてトランジスタ
のゲートが形成されている。さらに、第1金属配線層1
05の上には第2,第3の金属配線層が設けられてい
る。これらの金属配線層には、セル内配線やセル間配線
を自由に形成することができる。
【0053】ストレッチャブルセルライブラリ13に準
備されたセルのレイアウトは、次のような2つの特徴を
もつ。
【0054】(1)論理が等価でありかつ駆動能力の異
なるセルは、幅および端子位置が同一である一方、高さ
は異なる。図3に示すように、セル100Aとセル10
0Bとは、横幅は共にWで等しく、電源配線102およ
びグランド配線103を基準にした端子101A,10
1B,101Cの位置も等しい。一方、セル100Aの
高さHaよりもセル100Bの高さHbの方が高い。
【0055】(2)セル上配線を前提とし、セル高さの
変化が配線に影響を与えないように、セル上における第
1金属配線層105の用途について次のような制約を与
える。 (a)第1のセル上配線領域R1(電源配線102とグ
ランド配線103とに挟まれた領域)においては、第1
金属配線層105をセル内配線に用いる。 (b)第2のセル上配線領域R2(第1のセル上配線領
域R1以外の領域)においては、第1金属配線層105
をセル間配線に用いる。 次に配置配線処理S10を行う。本実施形態に係る配置
配線処理S10は、配置処理S2、純配線領域設定処理
S3および配線処理S4によって構成されている。
【0056】まず配置処理S2によって、回路設計情報
12に基づいて、ストレッチャブルセルライブラリ13
の中からセルを選択して平面上に二次元的に並列配置
し、並列状態の複数のセル行からなるブロックレイアウ
トを設計する。図4(a)は配置処理S2によって設計
されたブロックレイアウトの一例であり、ブロック30
には複数のセル31からなる3つのセル行33a,33
b,33cが配置されている。また32はセルの端子で
ある。
【0057】次に純配線領域設定処理S3によって、配
置処理S2によって設計されたブロックレイアウトにお
いて、ストレッチャブルセルライブラリ13を参照し
て、セル行間に間隔を設けるための領域である純配線領
域を設ける。
【0058】純配線領域を設ける理由は、後のセル変更
処理S7によってセルの高さが増加した場合でも、この
セルが配置されたセル行と上下に隣り合うセル行との間
において、垂直方向のデザインルールエラーが生じない
だけの十分な間隔をセル行間に確保しておくためであ
る。もしこの間隔を設けておかなければ、セル高さの増
加により、セル内のトランジスタレイアウトがセル高さ
方向に高くなり、上下に隣り合うセル行間でトランジス
タが重なり合う等のデザインルールエラーが生じる可能
性がある。
【0059】図4(a)にセル行33a,33bの間に
設けられた純配線領域34a、およびセル行33b,3
3cの間に設けられた純配線領域34bを示している。
図4(a)では簡単のため、純配線領域のブロック幅方
向の境界は図示せず、ブロック高さ方向の長さを示す矢
印によって純配線領域を表している(他の図面も同様と
する)。純配線領域34a,34bのブロック幅方向の
長さは上下に隣合うセル行のうち長い方の長さとする。
【0060】純配線領域のブロック高さ方向の長さは、
以下のようにして求める。
【0061】まず、各セル行について、配置されたセル
がセル変更処理S7によって変更されたときにとり得る
高さの最大値を求め(セル行最大高さと定義する)、こ
のセル行高さに基づいて、各セル行の上限・下限を表す
セル行境界線を引く。
【0062】図4を用いて具体的に説明する。例えば図
4(a)に示すセル行33bについてセル行境界線を引
く場合には、セル行33bに配置された各セルについ
て、論理が等価であるセルをストレッチャブルセルライ
ブラリ13から選択し、セル行33bに配置されたセル
およびストレッチャブルセルライブラリ13から選択し
たセルの中から、高さが最大のセルを求める。この結
果、セル行33bに配置されたセル35Aと論理が等価
であるセル35Bが最大のセル高さを持つものであった
とすると、セル35Bの高さがセル行33bのセル行最
大高さに相当することになる。そして、図4(b)に示
すように、セル行33bに配置したときのセル35Bの
上端および下端の位置に、セル行33bに対するセル行
境界線36a,36bを引く。
【0063】各セル行についてセル行境界線が定まる
と、セル行間の最小間隔ルールに基づいて、純配線領域
の高さを決定する。
【0064】なおここで求めた純配線領域は、セル上だ
けでセル間配線が完了しないときに、配線を行う領域と
して有効に利用することができる。
【0065】次に配線処理S4によって、回路設計情報
12に基づいてセル間の配線を行う。3層以上の多層配
線技術を使えばセル上を利用して配線を行うことができ
る。図5(a)は図4(a)のレイアウトにおいて3層
配線技術を用いた配線処理S4を行った結果を示す図で
あり、37は配線である。各セルの第1のセル上配線領
域R1(図3参照)では、第2および第3金属配線層を
用いてセル間配線を行うことができ、また各セルの第2
のセル上配線領域R2(図3参照)および純配線領域で
は、第1、第2および第3金属配線層を用いてセル間配
線を行うことができる。このときブロック30の幅およ
び高さは処理の最後まで変化しない。なお純配線領域処
理S3によって設けた純配線領域を用いても配線が完了
しない場合は、純配線領域をさらに拡大する。
【0066】次に変更セル抽出処理S5によって、配置
配線処理S10によって設計されたブロックレイアウト
において、要求仕様11を満たさない部分回路を含むセ
ルを変更対象セルとして抽出する。この処理は従来技術
と同様に行うことができる。図5(a)では変更対象セ
ルに斜線を付しており、セル35Aおよび38Aが変更
対象セルとして抽出されていることを示している。
【0067】次に駆動能力算出処理S6によって、変更
セル抽出処理S5によって抽出された変更対象セルにつ
いて、要求仕様11を満たすために必要な駆動能力を算
出する。この処理も従来技術と同様に行うことができ
る。
【0068】そして最後にセル変更処理S7によって、
配置配線処理S10によって設計されたブロックレイア
ウトにおいて、要求仕様を満たしかつ配線遅延が大きく
変わらないように、変更セル抽出処理S5によって抽出
された変更対象セルを、ストレッチャブルセルライブラ
リ13に含まれた、論理が等価であり駆動能力算出処理
S6で算出された駆動能力を有し、かつ、幅および端子
位置が同一のセルに変更する。
【0069】図5(b)は図5(a)に示すブロックレ
イアウトに対してセル変更処理S7を実行した結果を示
す図である。図5(b)において、変更対象セル35
A,38Aがそれぞれセル35B,38Bに変更されて
いる。このとき、セル変更の前後でセルの幅および端子
位置は変化しないので、図5(a)と図5(b)の配線
は全く同一であることがわかる。すなわち、配線長およ
び配線相互の位置関係はセル変更処理S7によって全く
変わらない。これによりLSIの動作タイミングを完全
に保証することができる。
【0070】なお、必要な駆動能力をもつセルがストレ
ッチャブルセルライブラリ13にないときは、セルの幅
および端子位置は同一であるという条件の下に、変更対
象セルと論理が等価でありかつ必要な駆動能力を持つセ
ルのレイアウトを改めて設計し、変更対象セルをこの設
計したセルに置き換えてもよい。
【0071】以上説明したように、本実施形態に係るL
SIレイアウト設計方法によると、要求仕様を満たすよ
うセル変更を行っても配線が全く変わらないので、再配
線処理が不要になり、配線遅延時間も全く変わらない。
【0072】図6は本実施形態に係るLSIレイアウト
設計方法によって設計された半導体集積回路装置の一例
を示す平面図である。図6では、一のセル行に係る部分
のみを示している。図6に示すように、一対の電源線8
1,82に沿って複数のセル80a〜80dが配置され
ている。セル80bは、電源線81,82間の領域と、
電源線81,82間外の領域とにまたがって構成されて
いる。セル80bのセル内配線は、第1のセル上配線領
域R1の第1金属配線層においてのみなされており、第
2のセル上配線領域R2の第1金属配線層は、セル間配
線に用いられている。
【0073】(第2の実施形態)図7は本発明の第2の
実施形態に係るLSIレイアウト設計方法の処理手順を
示すフローチャートである。本実施形態に係るLSIレ
イアウト設計方法は基本的な処理の流れは第1の実施形
態と同様であるが、配置配線処理S11において純配線
領域設定処理S3を行わない点、およびセル変更処理S
7の後に配線コンパクション処理S8を行う点が第1の
実施形態と異なる。
【0074】入力処理S1は第1の実施形態と同様であ
り、要求仕様11、回路設計情報12およびストレッチ
ャブルセルライブラリ13を入力する。
【0075】次に配置配線処理S11を行うが、本実施
形態に係る配置配線処理S11は純配線領域設定処理S
3を含まず、配置処理S2および配線処理S4によって
構成されている。配置処理S2および配線処理S4は第
1の実施形態と同様に行われる。本実施形態に係る配置
配線処理S11において特徴的なことは、セル上でセル
間配線が完了しないときのみ純配線領域を設けることで
ある。
【0076】変更セル抽出処理S5は第1の実施形態と
同様、従来技術と同様に行うことができ、駆動能力算出
処理S6もまた第1の実施形態と同様、従来技術と同様
に行うことができる。
【0077】図8(a)は本実施形態に係る配置配線処
理S11によって設計されたブロックのレイアウトの一
例である。図8(a)に示すように、ブロック30には
複数のセル31からなる3行のセル行33a,33b,
33cが配置されており、セル行33a,33bの間に
純配線領域41aが、セル行33b,33cの間に純配
線領域41bが設けられている。また図8(a)では変
更対象セルにハッチを付しており、セル35A,38A
が変更対象セルとして抽出されていることを示してい
る。
【0078】セル変更処理S7は第1の実施形態と同様
であり、変更セル抽出処理S5によって抽出された変更
対象セルを、論理が等価であり、かつ幅および端子位置
が同一であって、駆動能力算出処理S6によって算出さ
れた駆動能力を有しているセルに変更する。本実施形態
ではセル変更処理S7の後に配線コンパクション処理S
8を行う。配線コンパクション処理S8とは、セル変更
処理S7によるセル変更結果に基づいて、セル行間の間
隔を変更すると共に、セル行間の間隔変更に応じてセル
行間の配線を垂直方向に拡縮(コンパクション)する処
理である。
【0079】配線コンパクションが必要になる場合を図
9を用いて説明する。図9(a)は図8(a)のブロッ
クレイアウトからセル行33a,33bの周辺部分を抜
き出したものである。図9(a)に示すように、セル上
領域だけでは配線が完了せず、純配線領域41aを利用
して配線が行われている。この純配線領域41aはセル
変更処理S7によるセル高さの増減に関係なく配線のた
めに必要となる領域である。
【0080】セル変更処理S7によってセルの高さが増
加すると、セル内のトランジスタレイアウトがセル高さ
方向に高くなり、上下に隣合うセル行間で、トランジス
タの重なり又は近づきすぎのデザインルールエラーを生
じる場合がある。
【0081】デザインルールエラーを簡単に管理するた
めに、セル行の上下範囲を表すセル行境界線を利用す
る。図9(a)において、42aはセル行33aの下限
を示すセル行境界線、42bはセル行33bの上限を示
すセル行境界線である。
【0082】図9(b)に示すように、変更対象セル3
5A,38Aがセル変更処理S7によってそれぞれセル
35C,38Cに変更されたとする。この結果、図9
(b)に示すように、セル行33aの下限を示すセル行
境界線42aとセル行33bの上限を示すセル行境界線
42bとの上下関係が逆転し、セル行33aの下限を示
すセル行境界線42aがセル行33bの上限を示すセル
行境界線42bよりも下になったとする。このとき、上
下に隣合うセル行33a,33b間でデザインルールエ
ラーが生じる可能性があると判断する。そして、このと
きのセル行境界線42aとセル行境界線42bとの間隔
43をコンパクション距離と定義する。
【0083】配線コンパクション処理S8では、図8
(a)に示すように、セル変更前の純配線領域41a,
41bにおいて、セル行と垂直な配線のみと交差するセ
ル行と平行の配線コンパクション領域44a,44bを
予め設けておく。そして、セル変更によってデザインル
ールエラーが生じる可能性があると判断したとき、配線
コンパクション領域44a,44bをブロック高さ方向
にコンパクション距離だけ拡げて、純配線領域41a,
41bをブロック高さ方向にコンパクション距離だけ拡
げると共に配線コンパクション領域44a,44bと交
差するセル行と垂直な配線をコンパクション距離だけ垂
直に伸ばす。
【0084】図9(c)は図9(b)のレイアウトに対
して前記の処理を行った結果を示す図である。また図8
(b)は図8(a)のレイアウトに対して前記の処理を
行った結果を示す図であり、セル行33b,33cの間
についても同様の処理を行ったものである。図8(b)
に示すように、セル行33a,33bの間隔は配線コン
パクション領域44aのブロック高さ方向の拡張によっ
てコンパクション距離だけ拡げられており、セル行33
b,33cの間隔は配線コンパクション領域44bのブ
ロック高さ方向の拡張によってコンパクション距離だけ
拡げられている。この結果、図8(b)に示すレイアウ
トは図8(a)のレイアウトに比べてブロック幅は変化
しないが、ブロック高さは高くなっている。
【0085】図8から分かるように、本実施形態に係る
配線コンパクション処理S8の前後で配線形状は保持さ
れる。すなわち本実施形態に係る配線コンパクション処
理S8によって、配線は垂直方向に多少伸長されるが、
配線相互の位置関係は不変である。
【0086】なお、配線コンパクション処理S8の結
果、配線が垂直方向に伸長されることによって、LSI
の配線長や配線容量は変化する。この変化は微小であ
り、LSIの動作に影響を与えることはほとんどない。
ところが場合によっては、この変化によって、LSIが
要求仕様11を満足しなくなるおそれがある。LSIが
要求仕様11を確実に満足するようにするためには、配
線コンパクション処理S8の後、変更セル抽出処理S5
を再び実行すればよい。そして、変更処理抽出処理S5
において、変更セルが抽出されなかったときは処理を終
了し、変更セルが抽出されたときは、前述したように、
駆動能力算出処理S6、セル変更処理S7および配線コ
ンパクション処理S8を再び実行すればよい。
【0087】(第2の実施形態の第1の変形例)第2の
実施形態では、配線コンパクション処理S8によって、
セル変更処理S7によってセル行高さが高くなりデザイ
ンルールエラーが生じる可能性がある場合にセル行間隔
を拡げる場合について説明したが、従来技術の項で説明
したようにセル変更処理S7によってセルのトランジス
タサイズを小さくする場合も考えられる。本変形例は、
配線コンパクション処理S8によって、セル変更処理S
7によってセル行高さが低くなったときにセル行間隔を
狭めるものである。
【0088】図10(a)は配置配線処理S11によっ
て設計されたブロックレイアウトの一例である。本変形
例では、LSIの低電力化を図るために、セル変更処理
S7によってセル行33bの各セルのトランジスタサイ
ズを小さくするものとする。そして、配線コンパクショ
ン処理S8によって、ブロック面積削減のためにセル間
配線が可能な範囲でセル行間隔を小さくする。
【0089】図10(a)に示すように、セル行33
a,33b間およびセル行33b、33c間において、
セル行と垂直な配線のみと交差しかつセル行と平行な配
線コンパクション領域45a,45bを予め設ける。そ
してセル行間隔を小さくできるコンパクション距離を第
2の実施形態と同様にセル行境界線を用いて求め、配線
コンパクション領域45a,45bをそれぞれ求めたコ
ンパクション距離だけ垂直に縮めるとともに、各配線コ
ンパクション領域45a,45bと交差するセル行と垂
直な配線をそれぞれのコンパクション距離だけ垂直に縮
める。
【0090】図10(b)は図10(a)のブロックレ
イアウトに対して本実施形態に係る配線コンパクション
処理S8を実行した結果を示す図である。図10(b)
に示すように、セル行33bのセルがトランジスタサイ
ズの小さなものに変更されたためにセル行33bの高さ
が低くなっており、これと共に、セル行33a,33b
の間隔が配線コンパクション領域45aが縮まったこと
によって狭まっており、セル行33b,33cの間隔が
配線コンパクション領域45bが縮まったことによって
狭まっている。この結果、図10(b)に示すレイアウ
トは図10(a)のレイアウトに比べてブロック幅は変
化しないが、ブロック高さは低くなっている。
【0091】図10から分かるように、本変形例に係る
配線コンパクション処理S8の前後で配線形状は保持さ
れる。すなわち本変形例に係る配線コンパクション処理
S8によって、配線は垂直方向に多少短縮されるが、配
線相互の相対位置関係は不変である。
【0092】(第2の実施形態の第2の変形例)本変形
例に係るLSIレイアウト設計方法は、要求仕様として
パスに対するタイミング制約を与え、要求仕様を満たさ
ないパス上の複数のセルを変更対象セルとして抽出し
て、各変更対象セルに対して、ブロック高さが最小にな
るように駆動能力を割り当てるものである。基本的な処
理の流れは図7に示す第2の実施形態に係るLSIレイ
アウト設計方法と同様である。
【0093】まず入力処理S1によって、要求仕様1
1、回路設計情報12およびストレッチャブルセルライ
ブラリ13を入力する。本変形例では、要求仕様11と
してパスに対するタイミング制約が与えられる。ここ
で、タイミング制約が与えられたパスのことをクリティ
カルパスと呼ぶことにする。
【0094】配置処理S2および配線処理S4は第2の
実施形態と同様に行われる。
【0095】次に変更セル抽出処理S5によって、要求
仕様を満たさないパス上の複数のセルを変更対象セルと
して抽出する。ここではタイミングエラーを起こしてい
るクリティカルパスを検出し、そのパス上の複数のセル
を変更対象セルとして抽出する。例えばクリティカルパ
ス上の全セルを抽出してもよい。
【0096】次に駆動能力算出処理S6によって、変更
セル抽出処理S5によって抽出された変更対象セルに対
し、クリティカルパスが要求仕様を満たしかつブロック
高さが最小になるように、最適な駆動能力を割り当て
る。
【0097】図11は本変形例に係る駆動能力算出処理
S6の処理の流れを示すフローチャートである。図11
に示すように、まずステップS61において繰り返し回
数の初期化および最大繰り返し数の設定を行い、ステッ
プS62においてパスが要求仕様を満たすように各変更
対象セルに駆動能力を割り当てる。そして、ステップS
63においてブロック高さを見積もる。
【0098】繰り返しの当初は(ステップS64)、ス
テップS65においてブロック高さhを最小ブロック高
さHに代入する。繰り返しの2回目以降は(ステップS
64)、ステップS66においてブロック高さhと前回
までの最小ブロック高さHのうち小さい方を最小ブロッ
ク高さHに代入する。ステップS67において繰り返し
数を1増し、繰り返し数が最大繰り返し数を越えると処
理を終了し、そうでないときはステップS62に戻る
(ステップS68)。
【0099】図12を用いて具体的に説明する。図12
(a)は本実施形態に係る駆動能力算出処理S6の実行
前のブロックレイアウトの一例である。図12(a)で
は変更セル抽出処理S5によって、タイミングエラーを
起こしているクリティカルパス上の3つのセル46A,
47A,48Aが変更対象セルとして抽出されているも
のとしている。また、49aはセル行33aの下限を示
すセル行境界線、49bはセル行33bの上限を示すセ
ル行境界線である。
【0100】ステップS63において、タイミングエラ
ーを起こしているクリティカルパスがタイミング仕様を
満たすよう、3つの変更対象セル46A,47A,48
Aに駆動能力を割り当てる。
【0101】図12(b)は各変更対象セル46A,4
7A,48Aに駆動能力を割り当てたときのレイアウト
の一例を示す図である。図12(b)ではセル46Aを
元の2倍の大きさを持つセル46Bに変更すると共にセ
ル47A,48Aは元のままにすることによって、クリ
ティカルパスがタイミング仕様を満たすようにしてい
る。このとき、セル行33aの下限を示すセル行境界線
49aとセル行33bの上限を示すセル行境界線49b
との上下関係が逆転するので、上下に隣合うセル行33
a,33b間の純配線領域のセル行と垂直な方向の高さ
を増やさなければ、セル行33a,33b間でデザイン
ルールエラーを生じる。このことはすなわち、ブロック
高さの増加を招くことになる。
【0102】図12(c)は各変更対象セル46A,4
7A,48Aに駆動能力を割り当てたときのレイアウト
の他の例を示す図である。図12(c)ではセル46
A,47A,48Aを全て元の1.3倍の駆動能力を持
つセル46C,47C,48Cに変更することによっ
て、クリティカルパスがタイミング仕様を満たすように
している。このとき、セル行33aの下限を示すセル行
境界線49aとセル行33bの上限を示すセル行境界線
49bとの上下関係は図12(a)のままであり、ブロ
ック高さの増加を招くことはない。
【0103】したがって、図12(b)と図12(c)
とが駆動能力割当の候補としてあるときは、図12
(c)の方を採用する。
【0104】セル変更処理S7および配線コンパクショ
ン処理S8は第2の実施形態と同様に行う。
【0105】なお、ここでは基本的な処理の流れは第2
の実施形態と同様であるものとして説明したが、本変形
例は、第1の実施形態と組み合わせて実現することも可
能である。
【0106】(第2の実施形態の第3の変形例)本変形
例は、セル変更処理S7の後に、各セルへの供給電圧が
所定範囲内におさまるよう、電源配線の幅を調整する電
源配線幅調整処理S9を実行するものである。
【0107】図13は本変形例に係る電源配線幅調整処
理S9の処理の流れを示すフローチャートである。図1
3に示すように、まずステップS9aにおいて、電源線
およびグランド線における電圧降下の分布を計算し、各
セルに対する供給電圧を求める。ステップS9bにおい
て、各セルの供給電圧が所定範囲内にあるか否かを判断
する。その供給電圧が所定範囲内にないセルがあるとき
は、ステップS9cにおいて、電源配線幅を拡大する。
各セルへの供給電圧が所定範囲内におさまったとき、ス
テップS9dにおいて、電源配線幅を拡大した分だけ、
配線領域を拡げる。
【0108】まず、配置配線処理S11において、ブロ
ックレイアウトに配置した各セルの消費電流計算のため
のデータを記述したデータテーブルを作成する。表1は
データテーブルの例を示す表である。
【0109】
【表1】
【0110】このテーブルには、表1に示すように、各
セルについて、動作一回当たりの消費電流i0、動作確
率(単位時間当たりの動作回数)p0、各端子の入力ゲ
ート容量C1、内部容量C2、および出力ドレイン容量
C3が記述されている。
【0111】セル変更処理S7では、このデータテーブ
ルのデータを、セル変更に応じて更新する。トランジス
タサイズが変わると、そのセルの入力ゲート容量や出力
ドレイン容量は変化する。このため、セルを変更したと
きは、データテーブルに記述された入力ゲート容量や出
力ドレイン容量の値も、これに応じて更新する。
【0112】次に、電源配線幅調整処理S9を実行す
る。図14はステップS9aの電圧降下分布計算を説明
するための図であり、同図中、(a)はセル変更処理S
7が実行された後のブロックレイアウトを示す図、
(b)は図14(a)に対応する電圧降下解析用の回路
モデルを示す図である。図14(a)において、90は
セル、91a,91b,91cは電源配線、92a,9
2b,92cはグランド配線である。また90A,90
Bはセル変更処理S7によって変更されたセルである。
また図14(b)において、電流源95はそれぞれ各セ
ル90に対応しており、例えば電流源95Aはセル90
Aに、電流源95Bはセル90Bに、それぞれ対応して
いる。96は電源配線91a,91b,91cまたはグ
ランド配線92a,92b,92cにおける抵抗値の分
布を表す抵抗モデルである。
【0113】まずステップS9aにおいて、表1に示す
ようなデータテーブルに基づいて、各セルの消費電流P
を次式に従って計算する。なお、Csはこのセルの出力
に接続された配線の配線容量と、このセルの出力に接続
された他のセルの入力ゲート容量との和である。 P=p0*(i0+Cs) …(2) そして、図14(b)の回路モデルを用いて、電源配線
における電圧降下の分布を計算する。各抵抗モデル96
の抵抗値は、電源配線91a,91b,91cおよびグ
ランド配線92a,92b,92cの長さおよび幅から
決まる。そして、この計算結果から、各セル90に対す
る供給電圧を求める。
【0114】そしてステップS9bにおいて、各セルの
供給電圧が所定範囲内にあるか否かを判断する。供給電
圧が所定範囲内にないセルがあるときは、ステップS9
cにおいて、このセルが属するセル行の電源配線の幅を
拡げる。このとき、セルからみて外側にのみ拡げるもの
とする。これは、電源配線とグランド配線との間の領域
では、電源配線やグランド配線が形成された第1金属配
線層にセル内配線が形成されているので、セル内配線
と、電源配線またはグランド配線が接触しないようにす
るためである。ただし、配線幅を拡げたときに、第1金
属配線層に形成されたセル間配線と、電源配線またはグ
ランド配線とが接触しないように配慮する。
【0115】ステップS9dにおいて、電源配線幅を拡
大した分だけ、配線領域を拡げるとともに、この配線領
域の垂直方向の配線を伸長する。その後、第2の実施形
態と同様に、配線コンパクション処理S8を実行する。
【0116】なお、本発明の各実施形態では、論理が等
価でありかつ駆動能力が異なるセルについて、幅および
端子位置が同一のセルレイアウトが与えられているスト
レッチャブルセルライブラリ13を予め準備していた
が、セル変更処理S7において、変更対象セルと論理が
等価であり、幅および端子位置が同一であり、かつ必要
な駆動能力を持つセルを、随時自動合成してもよい。
【0117】なお、本発明の第1および第2の実施形態
では、セル行境界線として直線を用いたが、セル行に配
置された各セルの形状に沿う折れ線状のセル行境界線を
用いても、同様の効果が得られる。
【0118】なお、本発明の各実施形態に係るLSIレ
イアウト設計方法は、当該方法を実現するためのプログ
ラムを実行するコンピュータを備えた装置によって実現
することができる。また、当該方法を実現するためのプ
ログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録
して、この記録媒体に記録したプログラムをコンピュー
タに実行させることによって実現することができる。
【0119】図15は本発明に係るLSIレイアウト設
計装置の構成例を示す図である。コンピュータ1は、記
憶装置2のプログラムファイル2bに格納された本発明
に係るLSIレイアウト設計方法を実現するためのプロ
グラムを、実行する。本発明に係るLSIレイアウト設
計方法を実現するためのプログラムは、例えばCD−R
OM5aなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に
記録することができる。記録媒体に記録されたプログラ
ムは、入力装置3を介して記憶装置2に記憶させて、コ
ンピュータ1によって実行すればよい。また、本発明に
係るストレッチャブルセルライブラリも、CD−ROM
5aなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録
することができる。記録媒体に記録されたストレッチャ
ブルセルライブラリも、本発明に係るプログラムの実行
前に、入力装置3を介して記憶装置2に記憶させればよ
い。
【0120】
【発明の効果】以上のように本発明によると、LSIレ
イアウト設計において要求仕様を満たすようセル変更処
理を行っても、配置配線処理によって設計されたブロッ
クレイアウトの配線経路はそのままレイアウト設計結果
に用いることができるので、再配線処理を行う必要はな
い。またセル変更処理に起因する配線遅延時間の変化は
従来よりも格段に小さくなる。したがって、LSIレイ
アウト設計において、短い処理時間で確実に要求仕様を
満たすことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るLSIレイアウ
ト設計方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図2】本発明の各実施形態で用いるストレッチャブル
セルライブラリを概念的に表す模式図である。
【図3】ストレッチャブルセルライブラリに準備された
セルのレイアウトの一例を示す図であり、(a),
(b)は論理が等価でありかつ駆動能力が異なるセルの
レイアウトである。
【図4】本発明の第1の実施形態を説明するための図で
あり、(a)は配置処理S2によって設計されたブロッ
クのレイアウトの一例を示す図、(b)は(a)のレイ
アウトに対する純配線領域設定処理S3の実行過程を示
す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態を説明するための図で
あり、(a)は図4(a)のレイアウトに対する配線処
理S4の実行結果を示す図であり、(b)は(a)のレ
イアウトに対するセル変更処理S7の実行結果を示す図
である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るLSIレイアウ
ト設計方法によって設計された半導体集積回路装置の一
例を示す平面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るLSIレイアウ
ト設計方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態を説明するための図で
あり、(a)は配置配線処理によって設計されたブロッ
クレイアウトの一例を示す図、(b)は(a)のレイア
ウトに対するセル変更処理S7および配線コンパクショ
ン処理S8の実行結果を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態における配線コンパク
ション処理S8を説明するための図であり、(a)〜
(c)は図7(a)のブロックレイアウトのセル行33
a,33bの周辺部分についての配線コンパクションを
示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態の第1の変形例を説
明するための図であり、(a)は配置配線処理によって
設計されたブロックレイアウトの一例を示す図、(b)
は(a)のレイアウトに対する配線コンパクション処理
S8の実行結果を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態の第2の変形例に係
る駆動能力算出処理S6の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図12】本発明の第2の実施形態の第2の変形例に係
る駆動能力算出処理S6を説明するための図であり、
(a)は駆動能力算出処理S6の実行前のブロックレイ
アウトの一例を示す図であり、(b),(c)は(a)
のレイアウトにおいて各変更対象セルに駆動能力を割り
当てたときのレイアウトの例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態の第3の変形例に係
る電源線幅調整処理S9の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図14】本発明の第2の実施形態の第3の変形例に係
る電源線幅調整処理S9における電圧降下分布計算を説
明するための図であり、(a)はセル変更処理が実行さ
れた後のブロックレイアウトを示す図、(b)は(a)
に対応する電圧降下解析用の回路モデルを示す図であ
る。
【図15】本発明に係るLSIレイアウト設計装置の構
成例を示す図である。
【図16】従来のLSIレイアウト設計方法の処理の流
れを示すフローチャートである。
【図17】従来のLSIレイアウト設計方法において用
いられるセルライブラリを概念的に表す模式図である。
【図18】従来のLSIレイアウト設計方法を説明する
ための図であり、(a)はセル変更処理S56実行前の
ブロックレイアウトの一例を示す図、(b)は(a)の
ブロックレイアウトに対するセル変更処理S56実行後
のブロックレイアウトを示す図である。
【符号の説明】
11 要求仕様 12 回路設計情報 13 ストレッチャブルセルライブラリ 21A,21B,21C インバータ(論理が等価であ
りかつ駆動能力が異なるセル) 22A,22B,22C 2入力ANDゲート(論理が
等価でありかつ駆動能力が異なるセル) 30 ブロック 31 セル 32 端子 33a,33b,33c セル行 34a,34b,41a,41b 純配線領域 35A,38A,46A,47A,48A 変更対象セ
ル 37 配線 100A,100B セル 101A,101B,101C 端子

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 LSIレイアウト設計方法であって、 回路設計情報に基づいて設計された,並列状態の複数の
    セル行からなるブロックレイアウトに対して、要求仕様
    を満たすようセルを変更するセル変更処理を備え、 前記セル変更処理は、 配置可能なセルの集合であるセルライブラリとして、論
    理が等価でありかつ駆動能力が異なるセルについて、セ
    ル行におけるセル並び方向の幅および端子位置が同一の
    セルレイアウトが与えられているストレッチャブルセル
    ライブラリを用いて、セル変更を行うことを特徴とする
    LSIレイアウト設計方法。
  2. 【請求項2】 LSIレイアウト設計方法であって、 回路設計情報に基づいてセルを並列配置すると共にセル
    間の配線を行い、複数のセル行からなるブロックレイア
    ウトを設計する配置配線処理と、 前記配置配線処理によって設計されたブロックレイアウ
    トにおいて、要求仕様を満たさないセルを変更対象セル
    として抽出する変更セル抽出処理と、 前記変更セル抽出処理によって抽出された変更対象セル
    について、前記要求仕様を満たすために必要な駆動能力
    を算出する駆動能力算出処理と、 前記配置配線処理によって設計されたブロックレイアウ
    トにおいて、前記変更対象セルを、この変更対象セルと
    論理が等価であると共に前記駆動能力算出処理によって
    算出された駆動能力を有し、かつ、セル行におけるセル
    並び方向の幅および端子位置が前記変更対象セルと同一
    であるセルに変更するセル変更処理とを備えていること
    を特徴とするLSIレイアウト設計方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のLSIレイアウト設計方
    法において、 前記セル変更処理は、 配置可能なセルの集合であるセルライブラリとして、論
    理が等価でありかつ駆動能力が異なるセルについて、セ
    ル行におけるセル並び方向の幅および端子位置が同一の
    セルレイアウトが与えられているストレッチャブルセル
    ライブラリを用いて、セル変更を行うものであり、 前記配置配線処理は、 前記セル変更処理によって、セルが、前記ストレッチャ
    ブルセルライブラリに含まれる,論理が等価でありかつ
    駆動能力が異なるセルに変更されたときにデザインルー
    ルエラーが生じないよう、設計したブロックレイアウト
    においてセル行間に純配線領域を設ける純配線領域設定
    処理を備えていることを特徴とするLSIレイアウト設
    計方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のLSIレイアウト設計方
    法において、 前記セル変更処理によるセル変更結果に基づいて、セル
    行間隔を変更すると共に、セル行間隔の変更に応じてセ
    ル行間の配線をセル行におけるセル並び方向と垂直な方
    向に拡縮する配線コンパクション処理を備えていること
    を特徴とするLSIレイアウト設計方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のLSIレイアウト設計方
    法において、 前記変更セル抽出処理は、前記配置配線処理によって設
    計されたブロックレイアウトにおいて、要求仕様を満た
    さないパス上の複数のセルを変更対象セルとして抽出す
    るものであり、 前記駆動能力算出処理は、前記変更セル抽出処理によっ
    て抽出された複数の変更対象セルに対し、前記要求仕様
    を満たさないパスが要求仕様を満たし、かつセル行にお
    けるセル並び方向と垂直な方向のブロック高さが最小に
    なるよう、駆動能力を割り当てるものであることを特徴
    とするLSIレイアウト設計方法。
  6. 【請求項6】 請求項2記載のLSIレイアウト設計方
    法において、 前記セル変更処理の実行後、電源配線における電圧降下
    の分布を計算して、各セルに対する供給電圧を求め、そ
    の供給電圧が所定の範囲内にないセルがあるとき、当該
    セルが属するセル行の電源配線の幅を拡げる電源配線幅
    調整処理を備えていることを特徴とするLSIレイアウ
    ト設計方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のLSIレイアウト設計方
    法において、 前記配置配線処理は、配置した各セルの消費電流計算の
    ためのデータを記述したデータテーブルを作成するもの
    であり、 前記セル変更処理は、セル変更に応じて、前記データテ
    ーブルを更新するものであり、 前記電源線幅調整処理は、前記データテーブルを用い
    て、電源配線における電圧降下分布を計算するものであ
    ることを特徴とするLSIレイアウト設計方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のLSIレイアウト設計方
    法において、 前記電源線幅調整処理は、電源配線の幅を拡げるとき、
    セルからみて外側にのみ拡げるものであることを特徴と
    するLSIレイアウト設計方法。
  9. 【請求項9】 LSIレイアウト設計装置であって、 回路設計情報に基づいてセルを並列配置すると共にセル
    間の配線を行い、複数のセル行からなるブロックレイア
    ウトを設計する配置配線手段と、 前記配置配線手段によって設計されたブロックレイアウ
    トにおいて、要求仕様を満たさないセルを変更対象セル
    として抽出する変更セル抽出手段と、 前記変更セル抽出手段によって抽出された変更対象セル
    について、前記要求仕様を満たすために必要な駆動能力
    を算出する駆動能力算出手段と、 前記配置配線手段によって設計されたブロックレイアウ
    トにおいて、前記変更対象セルを、この変更対象セルと
    論理が等価であると共に前記駆動能力算出手段によって
    算出された駆動能力を有し、かつ、セル行におけるセル
    並び方向の幅および端子位置が前記変更対象セルと同一
    であるセルに変更するセル変更手段とを備えていること
    を特徴とするLSIレイアウト設計装置。
  10. 【請求項10】 請求項9記載のLSIレイアウト設計
    装置において、 配置可能なセルの集合であるセルライブラリとして、論
    理が等価でありかつ駆動能力が異なるセルについて、セ
    ル行におけるセル並び方向の幅および端子位置が同一の
    セルレイアウトが与えられているストレッチャブルセル
    ライブラリを入力とし、 前記セル変更手段は、前記ストレッチャブルセルライブ
    ラリを用いてセル変更を行うものであり、 前記配置配線手段は、 設計したブロックレイアウトにおけるセルが、前記セル
    変更手段によって、前記ストレッチャブルライブラリに
    含まれる,論理が等価でありかつ駆動能力が異なるセル
    に変更されたときにセル行間においてデザインルールエ
    ラーが生じないよう、セル行間に純配線領域を設ける純
    配線領域設定手段を備えていることを特徴とするLSI
    レイアウト設計装置。
  11. 【請求項11】 請求項9記載のLSIレイアウト設計
    装置において、 前記セル変更手段によるセル変更結果に基づいて、セル
    行間の間隔を変更すると共に、セル行間の間隔変更に応
    じてセル行間の配線をセル行におけるセル並び方向と垂
    直な方向に拡縮する配線コンパクション手段を備えてい
    ることを特徴とするLSIレイアウト設計装置。
  12. 【請求項12】 請求項9記載のLSIレイアウト設計
    装置において、 前記変更セル抽出手段は、前記配置配線手段によって設
    計されたブロックレイアウトにおいて、要求仕様を満た
    さないパス上の複数のセルを変更対象セルとして抽出す
    るものであり、 前記駆動能力算出手段は、前記変更セル抽出手段によっ
    て抽出された複数の変更対象セルに対し、前記要求仕様
    を満たさないパスが要求仕様を満たし、かつセル行にお
    けるセル並び方向と垂直な方向のブロック高さが最小に
    なるよう、駆動能力を割り当てるものであることを特徴
    とするLSIレイアウト設計装置。
  13. 【請求項13】 セルを並列配置してLSIレイアウト
    設計を行うときに用いられる,配置可能なセルの集合で
    あるセルライブラリであって、論理が等価でありかつ駆
    動能力が異なるセルについて、並列配置されたセル行に
    おけるセル並び方向の幅および端子位置が同一のセルレ
    イアウトが与えられていることを特徴とするストレッチ
    ャブルセルライブラリが記録されたコンピュータ読み取
    り可能な記録媒体。
  14. 【請求項14】 コンピュータにLSIレイアウト設計
    を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であ
    って、 回路設計情報に基づいてセルを並列配置すると共にセル
    間の配線を行い、複数のセル行からなるブロックレイア
    ウトを設計する配置配線手順と、 前記配置配線手順によって設計されたブロックレイアウ
    トにおいて、要求仕様を満たさないセルを変更対象セル
    として抽出する変更セル抽出手順と、 前記変更セル抽出手順によって抽出された変更対象セル
    について、前記要求仕様を満たすために必要な駆動能力
    を算出する駆動能力算出手順と、 前記配置配線手順によって設計されたブロックレイアウ
    トにおいて、前記変更対象セルを、この変更対象セルと
    論理が等価であると共に前記駆動能力算出手順によって
    算出された駆動能力を有し、かつ、セル行におけるセル
    並び方向の幅および端子位置が前記変更対象セルと同一
    であるセルに変更するセル変更手順とをコンピュータに
    実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
  15. 【請求項15】 一対の電源線に沿って配置された複
    数のセルを有する半導体集積回路装置であって、 前記複数のセルのうち少なくとも一部は、電源線間の領
    域と、電源線間外の領域とにまたがって構成されてお
    り、 各セルのセル内配線は、セル上配線領域のうち電源線間
    の領域である第1のセル上配線領域の所定の配線層にお
    いてなされており、かつ、セル上配線領域のうち電源線
    間外の領域である第2のセル上配線領域における前記所
    定の配線層は、セル間配線に用いられていることを特徴
    とする半導体集積回路装置。
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KR100363087B1 (ko) * 2000-04-06 2002-12-02 삼성전자 주식회사 비표준 셀을 포함하는 집적회로의 설계 및 레이아웃 방법및 이를 기록한 기록매체
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