JPH114222A

JPH114222A - ネットワーク管理情報収集方式

Info

Publication number: JPH114222A
Application number: JP9171111A
Authority: JP
Inventors: Masashi Osada; 田正志長
Original assignee: NEC Corp
Current assignee: NEC Corp
Priority date: 1997-06-12
Filing date: 1997-06-12
Publication date: 1999-01-06
Anticipated expiration: 2017-06-12
Also published as: JP3161369B2

Abstract

(57)【要約】【課題】ＳＮＭＰネットワーク管理システムにおいて、
管理エージェントの状態変化発生から検出までの時間
を、管理マネージャ及びネットワークに過負荷をかける
ことなく短縮する。【解決手段】管理エージェント（ＳＮＭＰエージェント
を実装した被管理装置）Ｂが発するトラップを契機とし
て該管理エージェントに非同期のポーリングを開始する
スケジュールを制御する手段３４と、この制御のための
パラメータを設定する手段３１を管理マネージャＡに設
け、周期ポーリングと優先ポーリングの同時実行を回避
し、短時間内でのトラヒックの集中や管理マネージャへ
の負荷の集中を回避する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＳＮＭＰ(Simple
Network Management Protocol)によるネットワーク管理
システムに関し、特にそのネットワーク管理情報の収集
方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の従来技術を記載した一般的文献
としては、例えば次のものがある。（１）特開平７−２２６７４０号公報（２）特開平６−３５０６０２号公報

【０００３】ＳＮＭＰ(Simple Network Management Pro
tocol ）はインターネット標準プロトコルであるＴＣＰ
／ＩＰのネットワーク管理プロトコルであり、ルータ
ー，ハブ等のネットワーク機器（エージェント）のネッ
トワーク管理情報を管理システム（マネージャ）に伝送
する際の標準プロトコルとして採用されている。このＳ
ＮＭＰを用いたネットワーク管理システムにおいて、管
理マネージャ（ネットワーク管理装置）が複数の管理エ
ージェント（被管理装置）から構成されるネットワーク
機器を管理するための情報収集形態として、管理マネー
ジャから管理エージェントに対して行なうポーリングと
呼ばれる管理情報の伝送と、管理エージェントから管理
マネージャに対して自律的且つ非同期的に通知されるト
ラップと呼ばれる情報通知のための情報伝送とが実行さ
れて上記情報収集がなされるが、トラップはその下位層
のプロトコルとしてＵＤＰを使用しており、このＵＤＰ
では管理マネージャへの到達性が保証されていないた
め、確実な情報収集を行なうために周期的なポーリング
が行われている。

【０００４】周知のようにＵＤＰ（User Detagram Prot
ocol）はＴＣＰ／ＩＰの基盤となるプロトコルの一つで
あり、ＴＣＰ／ＩＰではネットワーク層プロトコルのＩ
Ｐと、トランスポート層プロトコルのＴＣＰまたはＵＤ
Ｐのいずれかの組み合わせでデータをやり取りする。

【０００５】ＴＣＰでは、セッション（接続）を確立し
てから伝送を開始するが、ＵＤＰでは、セッションを確
立しないでデータを相手方に送り出すデータグラム方式
が採られている。ＵＤＰの特徴は、プロトコル処理が高
速なことであるが、ＴＣＰのように誤り訂正や再送の機
能を持たないので信頼性が低い。このため、信頼性より
も高速性を求められる分野で採用される。ＷＷＷ，ＦＴ
Ｐ，インターネット・メール等、殆どのＴＣＰ／ＩＰア
プリケーションはＴＣＰを用いているが、ＳＮＭＰはＵ
ＤＰを採用している。

【０００６】上述のように、ＵＤＰに拠る場合は、被伝
送情報の管理マネージャへの到達性が保証されないた
め、確実な情報収集を行なうために周期的なポーリング
が行われるが、管理マネージャ（ネットワーク管理装
置）から管理エージェント（被管理装置）に対する周期
的なポーリングによる情報収集だけでは、管理エージェ
ントに状態変化が発生してから管理マネージャがこの状
態変化を認識するまでに、最大でポーリング周期相当の
遅れが生じてしまい、また、この遅れ時間を短縮しよう
とするとネットワーク管理のためのトラヒックが増大
し、ネットワークへの負荷が大きくなる。

【０００７】上述のような状況を改善するために、管理
エージェントが通知したトラップを管理マネージャが受
信したことを契機に、該管理エージェントに管理情報収
集のためのポーリングを実行することで状態変化発生か
ら管理マネージャが認識するまでの遅れを短縮する方式
が考えられる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上述した管理エージェ
ントが通知したトラップを管理マネージャが受信したこ
とを契機に該管理エージェントに管理情報の収集のため
のポーリングを管理マネージャが実行することにより管
理エージェントの状態変化発生を管理マネージャが認識
するまでの遅れを短縮する従来の方式では、監視対象と
している１台または複数台の管理エージェントに同時に
状態変化が発生した場合のトラップの一時的集中によ
り、情報収集のためのポーリング処理による管理マネー
ジャの輻輳、或いは、管理情報収集のためのトラヒック
の増加によるネットワークの輻輳等が発生するといった
問題がある。

【０００９】本発明は叙上の問題点を解決するためにな
されたものであり、管理マネージャ（ネットワーク管理
装置）がポーリングとトラップとを併用して複数の管理
エージェント（被管理装置）を含んで構成されるネット
ワークを管理しており、特にポーリングにより管理エー
ジェントから収集する状態変化に関する情報を使用し
て、管理エージェント及びネットワークに発生した状態
変化を、管理マネージャに係る外部表示装置での当該状
態変化に対応した管理対象を表わすシンボルによる表示
状況を変化させることによりネットワーク管理者に通知
するネットワーク管理システムにおいて、管理マネージ
ャ及び管理エージェント並びにネットワークへの負荷を
増大させることなく、管理マネージャがネットワークの
状態変化の発生を遅滞なくネットワーク管理者に通知す
べくネットワーク情報を収集するための方式を提供する
ことを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するための、一つの本願発明は：ＳＮＭＰ(Simple Ne
twork Management Protocol)を用いて、ＳＮＭＰマネー
ジャを実装したネットワーク管理装置が、ネットワーク
構成機器であるＳＮＭＰエージェントを実装した被管理
装置を、該ネットワーク管理装置から被管理装置へのポ
ーリングにより獲得する情報と該被管理装置から上記ネ
ットワーク管理装置に自律的且つ非同期的に通知される
ＳＮＭＰトラップとに依拠して、管理し、上記被管理装
置に状態の変化が発生した旨の情報が上記ポーリングに
より収集されたときには、上記ネットワーク管理装置に
係る外部表示装置における管理対象の状態を表わすため
の表示手段での該当する表示を変化せしめることによ
り、ネットワーク管理者に上記状態の変化が発生したこ
とを通知することが可能になされたネットワーク管理シ
ステムのネットワーク管理情報収集方式において、トラ
ップの受信を契機に非同期的なポーリングを上記被管理
装置に対して開始するためのスケジュールを制御するた
めのスケジュール制御手段と、このスケジュール制御手
段によるスケジュールの制御を行なうためのパラメータ
を設定するためのパラメータ設定手段と、を上記ネット
ワーク管理装置上に有することを特徴とするネットワー
ク管理情報収集方式というものである。……………
〔１〕

【００１１】また、他の一つの本発明は：上記ネットワ
ーク管理システムは１台の上記ネットワーク管理装置と
複数の上記被管理装置とを含んで構成されるものである
ことを特徴とする上記〔１〕記載のネットワーク管理情
報収集方式というものである。……………………〔２〕

【００１２】また、更に、他の一つの本発明は：上記外
部表示装置における管理対象の状態を表わすための表示
手段は、該当する上記被管理装置に状態の変化が発生し
たことをこの被管理装置及び／又はこの被管理装置に係
る接続状態に対応するシンボルの表示色の変化によって
表示するように構成されてなるものであることを特徴と
する上記〔１〕記載のネットワーク管理情報収集方式と
いうものである。……………………………………〔３〕

【００１３】また、更に、他の一つの本発明は：上記パ
ラメータ設定手段で設定されるパラメータによってポー
リングの条件が規定され得るようになされ、このパラメ
ータによって規定可能なポーリングの条件として、周期
ポーリングにおけるポーリングの周期，複数の被管理装
置に対して同時にポーリングを実行する場合の実行可能
な最大被管理装置数，トラップを受信してから優先ポー
リングを実行するまでの保護タイマ値，周期ポーリング
を最後に実行してから同一の被管理装置に対して再度ポ
ーリングが実行可能になるまでの保護タイマ値、のいず
れかのものが該当することを特徴とする上記〔１〕記載
のネットワーク管理情報収集方式というものである。…
………〔４〕

【００１４】また、更に、他の一つの本発明は：上記ス
ケジュール制御手段は、上記パラメータ設定手段で設定
されるパラメータによって規定されるポーリングの条件
を記憶するポーリング条件記憶手段と、上記設定された
条件に従ってポーリング実行のスケジュールを決定する
ポーリングスケジューラーと、このポーリングスケジュ
ーラーによって決定されたスケジュールを実行するポー
リング実行手段とを含んで構成されるものであることを
特徴とする上記〔１〕記載のネットワーク管理情報収集
方式というものである。…………〔５〕

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本願発明の実
施の形態につき詳述することにより本発明を明らかにす
る。

【００１６】図１は本発明の一つの実施の形態としての
ネットワーク管理情報収集方式を適用してなるネットワ
ーク管理システムを表わす概念図である。この図１のネ
ットワーク管理システムでは、管理マネージャ（即ち、
ＳＮＭＰマネージャを実装したネットワーク管理装置）
Ａが監視対象とするネットワークＢは複数の管理エージ
ェント（即ち、ＳＮＭＰエージェントを実装した被管理
装置）Ｂ1 ，Ｂ2 ，……から構成されている。

【００１７】管理マネージャＡは、ネットワークに発生
した状態変化の表示を行なう状態変化表示部１と、トラ
ップの受信を行なうトラップ受信部２と、管理エージェ
ントへの管理情報収集のためのポーリングのスケジュー
リングと実行をするポーリング制御部３とを含んで構成
される。

【００１８】状態変化表示部１は、管理対象としている
管理エージェントおよび管理エージェント間の接続等を
シンボルとして表示する。即ち、被管理装置（管理エー
ジェント）に状態の変化が発生したことが上記ポーリン
グにより収集されたときには、上記ネットワーク管理装
置（管理マネージャ）に係る外部表示装置（状態変化表
示部１）における管理対象の状態を表わすための表示手
段での該当する表示を変化せしめることにより、ネット
ワーク管理者に上記状態の変化が発生したことを通知す
ることが可能になされている。ここで、表示を変化せし
めるとは、例えば、シンボルの発光色を色替えさせる等
して上記状態の変化の発生を報知することである。

【００１９】トラップ受信部２は、管理エージェントか
らのトラップを受信し、ポーリング制御部３への通知を
行なう。

【００２０】ポーリング制御部３は、管理エージェント
の管理情報を収集するためのポーリングを実行するスケ
ジュール制御を行なうための情報を設定するポーリング
条件設定手段３１と、設定された条件を記憶するポーリ
ング条件記憶部３２と、設定された条件に従ってポーリ
ング実行のスケジュールを決定するポーリングスケジュ
ーラ３３と、ポーリングにより収集した情報を解析して
状態表示部１の表示を更新するデータ生成部３５を備え
ている。

【００２１】ポーリング条件設定手段３１は、例えばＧ
ＵＩ(Graphical User Interface)を介してオンラインで
データ変更を行なうように構成され、或いは、エディタ
などを使用してオフラインでデータ変更を行なうように
構成される。

【００２２】また、設定可能なポーリング条件として
は：・周期ポーリングにおけるポーリングの周期・複数の被管理装置（管理エージェント）に対して同時
にポーリングを実行する場合の実行可能な最大被管理装
置数（管理エージェント数）・トラップを受信してから優先ポーリングを実行するま
での保護タイマ値・周期ポーリングを最後に実行してから同一の被管理装
置（管理エージェント）に対して再度ポーリングが実行
可能になるまでの保護タイマ値等があり、このうちのいずれか或いは全てが該当し得
る。これらの条件がポーリング記憶部３２に記憶され
る。

【００２３】ポーリング実行部３４は、ポーリングスケ
ジューラ３３からのポーリング実行の要求を受けて、該
当する管理エージェントに対して管理情報収集のための
ポーリングを実行し、収集されたデータをデータ生成部
３５に通知する。

【００２４】データ生成部３５は、受信したデータを解
析して、ネットワーク状態表示部１の表示を更新する。

【００２５】図２は図１のネットワーク管理システムが
本発明のネットワーク管理情報収集方式によって動作す
るときの様子を説明するためのフローチャートである。
また、図３は図２について説明されたようにシステムの
状態が遷移する様子を模式的に表わす図である。以下
に、図１、図２及び図３に基づいて本発明の実施の形態
の動作について説明する。

【００２６】ポーリング制御部３は、ネットワークに状
態変化が発生していない期間は、ポーリング条件設定手
段３１によって設定された後ポーリング条件記憶部３２
に記憶されているポーリング条件に従って周期ポーリン
グを繰り返し実行している（Ｓ１…図２）。

【００２７】周期ポーリング実行中は、ポーリング実行
可能状態（ア…図３）、ポーリング実行中状態（イ…図
３）、再ポーリング待ち状態ａ（ウ…図３）の状態遷移
を繰り返している。

【００２８】周期ポーリングによって収集した情報から
被管理装置（管理エージェント）における状態変化の発
生を検知すると、データ生成部３５は状態表示部１の表
示を更新する（Ｓ２…図２）。

【００２９】管理エージェントからトラップが管理マネ
ージャＡに通知されると、トラップ受信部２がこのトラ
ップを受信し、受信したトラップの通知元の管理エージ
ェントに対する優先ポーリングの実行をポーリングスケ
ジューラ３３に要求する（Ｓ３…図２）。

【００３０】優先ポーリング実行要求を受けた（Ｓ４…
図２）ポーリングスケジューラ３３は、当該管理エージ
ェントの状態を優先ポーリング開始待ち状態（エ…図
３）に遷移させる（Ｓ５…図２）。

【００３１】トラップ受信部２が優先ポーリング処理開
始待ち状態（エ…図３）にある同一管理エージェントか
らのトラップを受けて、ポーリングスケジューラ３３に
優先ポーリングの実行を要求してきた場合には、同一管
理エージェントに関する要求を１回の優先ポーリングの
要求としてまとめ（Ｓ６…図２）、ポーリング条件設定
手段３１により設定されたポーリング処理開始保護タイ
マ値で指定される期間が経過し、優先ポーリング処理開
始待ち状態がタイムアウトすると、該管理エージェント
に対する状態を優先ポーリング可能状態（オ…図３）に
遷移させる（Ｓ７…図２）。

【００３２】優先ポーリング可能状態（オ…図３）とし
ては、例えば、同時ポーリングが可能な管理エージェン
ト数が制限してある場合に他の管理エージェントへのポ
ーリング中である場合や、他の管理エージェントへの優
先ポーリング待ち状態になっている場合などがある。

【００３３】ポーリング実行部３４は優先ポーリング可
能状態（オ…図３）にある管理エージェントに対するポ
ーリングを実行し、ポーリングスケジューラ３３にポー
リング実行開始を通知し、ポーリング実行開始の通知を
受信したポーリングスケジューラ３３は該管理エージェ
ントの状態をポーリング実行中状態（カ…図３）に遷移
させる（Ｓ８…図２）。

【００３４】ポーリング実行部３４はポーリングスケジ
ューラ３３からポーリングの実行の要求を受信すると、
該管理エージェントにポーリングを実行し、実行したポ
ーリングに対する管理エージェントからの応答を受信す
ると、データ生成部３５にその受信内容を通知し、デー
タ生成部３５はこのようにして通知され受信した内容に
基づいて表示部１の表示状態を更新する（Ｓ９…図
２）。

【００３５】優先ポーリングが終了するとポーリング実
行部３４はポーリング終了の通知をポーリングスケジュ
ーラ３３に通知する（Ｓ１０…図２）。ポーリング終了
の通知を受信したポーリングスケジューラ３３は、該管
理エージェントの状態を再ポーリング可能待ち状態ｂ
（キ…図３）に遷移させる（Ｓ１１…図２）。

【００３６】再ポーリング待ち状態ｂ（キ…図３）に遷
移してからポーリング条件設定手段３１によって設定さ
れた時間をタイムアウトするまでの間に、該管理エージ
ェントからのトラップを受信しなければ再びポーリング
可能状態（ア…図３）に遷移させ（Ｓ１２…図２）、タ
イムアウトしないうちにトラップを受信したときには再
優先ポーリング可能待ち状態（ク…図３）に遷移させる
（Ｓ１３…図２）。

【００３７】ポーリング条件設定手段３１で設定された
時間を経過すると再優先ポーリング可能待ち状態（ク…
図３）から優先ポーリング可能状態（オ…図３）に遷移
させる（Ｓ７…図２）。

【００３８】図４は図１のシステム中のポーリング条件
記憶部３２におけるデータの格納状況を示す図、図５は
周期ポーリングの動作説明図、図６はトラップ受信時の
ポーリング動作を表わすタイムチャートである。以下
に、図１、図４、図５及び図６を用いて本発明の実施の
形態の動作について更に説明する。

【００３９】図４はポーリング条件設定手段３１によっ
て設定され、ポーリング条件記憶部３２に記憶されたポ
ーリング条件に係るデータの格納状況を表している。こ
の例では、ポーリング条件を：・同時ポーリング可能な最大管理エージェント数……１・周期ポーリングの周期……Ｔc ・ポーリングスケジューラ３３が優先ポーリング実行要
求を受けてからこの優先ポーリングを実行するまでの保
護タイマ値……Ｔs ・ポーリングを最後に実施してから同一管理エージェン
トに対してポーリングが実施可能になるまでの保護タイ
マ値……Ｔi としている。

【００４０】図５はトラップを受信していない場合のポ
ーリング制御部３における周期ポーリングの実行時の状
態遷移を示したタイムチャートである。この例では、管
理エージェント数を２としている。

【００４１】ポーリングスケジューラ３３は先ず周期ポ
ーリングタイマＴc をスタートする（５５０）と共に、
ポーリング可能状態にある第一の管理エージェント（５
０１）をポーリング実行中状態に遷移させ（５０２）、
ポーリング実行部３４に実行を要求する。ポーリング実
行要求を受信したポーリング実行部３４はポーリング実
行中状態にある第一の管理エージェントに対するポーリ
ングを実行し、第一の管理エージェントへのポーリング
が終了するとポーリングスケジューラ３３に第一の管理
エージェントへのポーリング終了を通知する。

【００４２】第一の管理エージェントへのポーリング終
了の通知を受信した（５０３）ポーリングスケジューラ
３３は、第一の管理エージェントを再ポーリング可能待
ち状態ａに遷移させ（５０４）、第一の管理エージェン
トに対するタイマＴi を起動すると共に、続いてポーリ
ング可能状態にある第二の管理エージェントに対するポ
ーリングを実行する。第二の管理エージェントへのポー
リングが終了すると（５１１）ポーリングスケジューラ
３３に第二の管理エージェントへのポーリング終了を通
知する。

【００４３】第二の管理エージェントへのポーリング終
了の通知を受信したポーリングスケジューラ３３は、第
二の管理エージェントをポーリング可能待ち状態に遷移
させ、第二の管理エージェントに対するタイマＴi を起
動する。

【００４４】ポーリングスケジューラ３３は第一の管理
エージェントのタイマＴi がタイムアウトすると（５０
５）、第一の管理エージェントをポーリング可能状態に
遷移させ（５０６）、第二の管理エージェントのタイマ
値Ｔi がタイムアウトすると（５１３）、第二の管理エ
ージェントをポーリング可能状態に遷移させる（５１
４）。

【００４５】周期タイマＴc がタイムアウトすると（５
５１）、ポーリングスケジューラ３３は再度周期ポーリ
ングタイマＴc をスタートさせると共に、第一の管理エ
ージェントから周期ポーリングを開始する。

【００４６】図６は、トラップ受信による優先ポーリン
グを実行する場合のポーリング制御部３における状態変
化の例をタイムチャートで示したものである。この例で
は管理エージェント数を２としている。

【００４７】周期ポーリング実行後のポーリング実行不
可状態にある第一の管理エージェントからのトラップが
通知され、優先ポーリングの実行が要求されると（６０
５）、ポーリングスケジューラ３３は第一の管理エージ
ェントを優先ポーリング処理待ち状態に遷移させ（６０
６）、上述の保護タイマＴs をスタートさせる。Ｔsが
タイムアウトするまでの期間（６０６〜６０７）に再度
第一の管理エージェントに対する優先ポーリングの実行
要求を受けた場合、その要求をポーリングスケジューラ
３３は無視する。

【００４８】タイマＴs がタイムアウトすると（６０
７）、その時点では第一の管理エージェントはタイマＴ
i が有効なため、再ポーリング可能待ち状態ａに遷移さ
れる（６０８）。また、第一の管理エージェントに対す
るタイマＴi がタイムアウトした時点（６０９）でポー
リングスケジューラ３３は優先ポーリング可能状態に遷
移させるが（６１０）、ポーリング実行部３４が第二の
管理エージェントに対してポーリングを実行中であり
（６２８〜６２９）、且つ、上述したように同時ポーリ
ング可能な管理エージェント数が１であるので、ポーリ
ング実行部３４は第一の管理エージェントへのポーリン
グは行わない。

【００４９】第二の管理エージェントへのポーリングが
終了すると、ポーリング実行部３４はポーリングスケジ
ューラ３３に第二の管理エージェントに対するポーリン
グ終了を通知すると共に、優先ポーリング可能状態にあ
る第一の管理エージェントへの優先ポーリングを実行
し、ポーリングスケジューラ３３に優先ポーリング開始
を通知する（６１１）。

【００５０】通知を受けたポーリングスケジューラ３３
は、第二の管理エージェントを再ポーリング可能待ち状
態に遷移させると共に（６３０）、第一の管理エージェ
ントの状態を優先ポーリング中状態に遷移させる（６１
２）。

【００５１】ポーリング実行部３４は第一の管理エージ
ェントへの優先ポーリングを実行後ポーリングスケジュ
ーラ３３にポーリング終了を通知する（６１３）。ポー
リング終了の通知を受けたポーリングスケジューラ３３
は、第一の管理エージェントの状態をポーリング可能待
ち状態ｂに遷移させ（６１４）、第一の管理エージェン
トに対する上述のタイマＴi をスタートさせる。この再
ポーリング可能待ち状態にある第一の管理エージェント
に対する優先ポーリングの実行要求が発生した場合には
（６１６）、タイマＴi がタイアウトした時点（６１
８）で優先ポーリング可能状態に遷移させるが、ポーリ
ング実行部３４が他のポーリング処理を行っていないた
め即座に優先ポーリングが実行され、第一の管理エージ
ェントの状態は優先ポーリング中状態に遷移する（６１
９）。

【００５２】優先ポーリングが終了するとポーリングス
ケジューラ３３はポーリング実行部３４から優先ポーリ
ング終了の通知を受信し（６２０）、再ポーリング可能
待ち状態ｂに遷移させ（６２１）、タイマＴi をスター
トさせる。

【００５３】タイマＴi がタイムアウトするまでの期間
（６２１〜６２２）に優先ポーリング実行要求がトラッ
プ受信部２から無い場合には、ポーリングスケジューラ
３３は第一の管理エージェントを再ポーリング可能状態
ａに遷移させる（６２３）。周期タイマＴc がタイムア
ウトすると（６５１）、ポーリングスケジューラ３３は
再度周期ポーリングタイマＴc をスタートさせると共に
第一の管理エージェントから周期ポーリングを開始する
（６２５）。

【００５４】ポーリング実行部３４はポーリングスケジ
ューラ３３からポーリングの実行の要求を受信すると、
該管理エージェントにポーリングを実行する。実行した
ポーリングに対する管理エージェントからの応答を受信
すると、データ生成部３５にこの受信したものの内容に
基づいて状態表示部１の表示状態を更新するためのデー
タが生成され、状態表示部１ではこのデータに応じて該
当する表示色を変えるなど表示状態を更新する。

【００５５】上述した本発明の実施の形態による効果を
要約すれば以下の通りである。・管理エージェントからのトラップのラッシュ時にも、
不要なポーリング処理を回避できる。その理由は、同一
管理エージェントから短時間内に受信したＳＮＭＰトラ
ップについては、１回の優先ポーリングのみしか実行し
ないからである。・同一管理エージェントに対する周期ポーリングと優先
ポーリングの同時実行による不要なトラヒックの発生を
回避できる。その理由は、優先ポーリングの実行を周期
ポーリングとの関係においてスケジューリングすること
ができるからである。・管理エージェントの数が多くなった場合に、一度に複
数の管理エージェントからのＳＮＭＰトラップ受信を契
機として優先ポーリングを実施する場合にも、管理マネ
ージャの処理とネットワークへのトラヒックの負荷を分
散することが可能になる。その理由は、ポーリング条件
の設定によって同時にポーリング可能な管理エージェン
ト数を指定することができるからである。

【００５６】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、管理マ
ネージャ（ネットワーク管理装置）及び管理エージェン
ト（ＳＮＭＰエージェントを実装した被管理装置）並び
にネットワークへの負荷を増大させることなく、管理マ
ネージャがネットワークの状態変化の発生を遅滞なくネ
ットワーク管理者に通知すべくネットワーク情報を収集
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一つの実施の形態としてのネットワー
ク管理情報収集方式を適用してなるネットワーク管理シ
ステムを表わす概念図である。

【図２】図１のネットワーク管理システムが本発明のネ
ットワーク管理情報収集方式によって動作するときの様
子を説明するためのフローチャートである。

【図３】図２について説明されたようにシステムの状態
が遷移する様子を模式的に表わす図である。

【図４】図１のシステム中のポーリング条件記憶部にお
けるデータの格納状況を示す図である。

【図５】周期ポーリングの動作説明図である。

【図６】トラップ受信時のポーリング動作を表わすタイ
ムチャートである。

【符号の説明】

１状態表示部２トラップ受信部３ポーリング制御部３１ポーリング条件設定手段３２ポーリング条件記憶部３３ポーリングスケジューラ３４ポーリング実行部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ＳＮＭＰ(Simple Network Management Pro
tocol)を用いて、ＳＮＭＰマネージャを実装したネット
ワーク管理装置が、ネットワーク構成機器であるＳＮＭ
Ｐエージェントを実装した被管理装置を、該ネットワー
ク管理装置から被管理装置へのポーリングにより獲得す
る情報と該被管理装置から上記ネットワーク管理装置に
自律的且つ非同期的に通知されるＳＮＭＰトラップとに
依拠して、管理し、上記被管理装置に状態の変化が発生
した旨の情報が上記ポーリングにより収集されたときに
は、上記ネットワーク管理装置に係る外部表示装置にお
ける管理対象の状態を表わすための表示手段での該当す
る表示を変化せしめることにより、ネットワーク管理者
に上記状態の変化が発生したことを通知することが可能
になされたネットワーク管理システムのネットワーク管
理情報収集方式において、トラップの受信を契機に非同期的なポーリングを上記被
管理装置に対して開始するためのスケジュールを制御す
るためのスケジュール制御手段と、このスケジュール制
御手段によるスケジュールの制御を行なうためのパラメ
ータを設定するためのパラメータ設定手段と、を上記ネ
ットワーク管理装置上に有することを特徴とするネット
ワーク管理情報収集方式。
【請求項２】上記ネットワーク管理システムは１台の上
記ネットワーク管理装置と複数の上記被管理装置とを含
んで構成されるものであることを特徴とする請求項１記
載のネットワーク管理情報収集方式。
【請求項３】上記外部表示装置における管理対象の状態
を表わすための表示手段は、該当する上記被管理装置に
状態の変化が発生したことをこの被管理装置及び／又は
この被管理装置に係る接続状態に対応するシンボルの表
示色の変化によって表示するように構成されてなるもの
であることを特徴とする請求項１記載のネットワーク管
理情報収集方式。
【請求項４】上記パラメータ設定手段で設定されるパラ
メータによってポーリングの条件が規定され得るように
なされ、このパラメータによって規定可能なポーリング
の条件として、周期ポーリングにおけるポーリングの周
期，複数の被管理装置に対して同時にポーリングを実行
する場合の実行可能な最大被管理装置数，トラップを受
信してから優先ポーリングを実行するまでの保護タイマ
値，周期ポーリングを最後に実行してから同一の被管理
装置に対して再度ポーリングが実行可能になるまでの保
護タイマ値、のいずれかのものが該当することを特徴と
する請求項１記載のネットワーク管理情報収集方式。
【請求項５】上記スケジュール制御手段は、上記パラメ
ータ設定手段で設定されるパラメータによって規定され
るポーリングの条件を記憶するポーリング条件記憶手段
と、上記設定された条件に従ってポーリング実行のスケ
ジュールを決定するポーリングスケジューラーと、この
ポーリングスケジューラーによって決定されたスケジュ
ールを実行するポーリング実行手段とを含んで構成され
るものであることを特徴とする請求項１記載のネットワ
ーク管理情報収集方式。