JPH1138172A - 海上原子力発電プラントおよびその建設方法,定期検査方法,海上プラント - Google Patents

海上原子力発電プラントおよびその建設方法,定期検査方法,海上プラント

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JPH1138172A
JPH1138172A JP9188764A JP18876497A JPH1138172A JP H1138172 A JPH1138172 A JP H1138172A JP 9188764 A JP9188764 A JP 9188764A JP 18876497 A JP18876497 A JP 18876497A JP H1138172 A JPH1138172 A JP H1138172A
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power plant
marine
building
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Arata Ito
新 伊藤
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Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラントの熱効率を向上させる。 【解決手段】原子炉系7を収納する原子炉建屋8および
タービン系9を収納するタービン建屋10を搭載した海
洋浮体装置2と、この海洋浮体装置2が組み込まれたプ
ラットホーム11と、このプラットホーム11の海流の
上流側に設けられた海流変向装置26と、プラットホー
ム11をワイヤー16を用いて海底岩盤28に係留する
アンカー29と、プラットホーム11から水深700メ
ートル程度の深さまで挿入された深層水導管17と、こ
の深層水導管17内から海水を汲み上げる給水ポンプ1
8とを備え、この給水ポンプ18で汲み上げた海水をタ
ービン系9の復水器29の冷却水として移送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海洋深層水を利用
した海上原子力発電プラントおよびその建設方法,定期
検査方法に係り、特に汲み上げた海洋深層水をタービン
系の復水器の冷却水として用い、この冷却に用いた海水
に鉄分を添加して海面に放出し、植物性プランクトンの
増殖を図った海上原子力発電プラントおよびその建設方
法,定期検査方法,海上プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、軽水冷却原子力発電プラント
は、タービン系の復水器の冷却水として海水,川や湖の
真水を用いるため、海岸,川辺,湖岸に設置され、そこ
で使用された海水や真水の排出温度が採取したときの温
度よりも数度高い温度となることから、温度拡散を利用
して環境への熱公害の影響を最少限に止める配慮がなさ
れている。
【0003】軽水冷却原子力発電プラントの建設時、原
子炉系機器およびタービン系機器は工場で製作される一
方、発電プラントの設置現場においては岩盤までの掘削
作業の土木作業を行った後、原子炉建屋およびタービン
建屋のコンクリートベース工事を行い、そのコンクリー
トベース上へ工場から移送された上記原子炉系機器およ
びタービン系機器を据え付ける工事と、建屋建設工事と
を並行あるいは交互に行っている。これらの工事が終了
すると、機能試験および起動試験を行った後、商用運転
が開始される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、原子力発電
プラントの熱効率は33%程度であるため、海水あるい
は真水に排出される熱量が同じ発電容量の天然ガスター
ビン複合発電の50%近くのものに比べて大量の排熱量
になっている。
【0005】原子力発電プラントの建設工事は、岩盤ま
での掘削土木工事が終了した後に原子炉建屋およびター
ビン建屋のコンクリートベース工事を行い、そのコンク
リートベース上への原子炉系機器およびタービン系機器
の据付および建屋建設工事を行うシリーズな作業方法に
なっているため、建設期間が長くなっている。そして、
作業環境の悪い現地工事および据付工事が多いため、作
業効率が悪く、その結果作業期間が長期化している。
【0006】ところで、中華人民共和国をはじめとする
東南アジアの経済発展には著しいものがあり、その生活
水準の上昇に伴い食生活の向上が見られる。このように
食生活が向上すると、動物性蛋白質への需要が増加する
ものの、陸上の動物から蛋白質を摂取しようとすると、
発展途上国の人口増大により需要が増加している穀物へ
の需要がより一層増大することになり、21世紀の初頭
には供給の限界に行き着くことが予想されている。
【0007】動物性蛋白質を魚類から摂取することを考
えた場合、現在世界の漁獲量はピークに達した後の減少
傾向の状況であると考えられている。このように魚資源
の減少傾向が見えている状況で動物性蛋白質の摂取を魚
資源に求めるのが困難になりつつある。一方、高い値段
で売れる魚資源の養殖が行われており、その時に与えら
れる餌は大量に採れる大衆魚と言われる鰯などの小魚が
用いられているため、魚資源を確保する根本的な解決策
となっていない。
【0008】本発明は上記した事情を考慮してなされた
もので、プラントの熱効率を向上させるとともに、建設
作業期間を短縮し、付近の海の植物プランクトンの増殖
を図ることの可能な海上原子力発電プラントおよびその
建設方法,定期検査方法,海上プラントを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の請求項1の海上原子力発電プラント
は、原子炉系を収納する原子炉建屋およびタービン系を
収納するタービン建屋を搭載した海洋浮体装置と、この
海洋浮体装置が組み込まれたプラットホームと、このプ
ラットホームの海流の上流側に設けられた海流変向装置
と、前記プラットホームをワイヤーを用いて海底岩盤に
係留するアンカーと、前記プラットホームから水深70
0メートル程度の深さまで挿入された深層水導管と、こ
の深層水導管内から海水を汲み上げる給水ポンプとを備
え、この給水ポンプで汲み上げた海水を前記タービン系
の復水器の冷却水として移送することを特徴とする。
【0010】請求項2の海上原子力発電プラントは、請
求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、原子炉
系を収納する原子炉建屋およびタービン系を収納するタ
ービン建屋は、制振装置を介して海洋浮体装置に搭載さ
れたことを特徴とする。
【0011】請求項3の海上原子力発電プラントは、請
求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、復水器
を冷却して排出される海水に鉄分を添加する鉄分供給装
置を設けたことを特徴とする。
【0012】請求項4の海上原子力発電プラントは、請
求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、プラッ
トホームに複数のコラムが取り付けられ、これらのコラ
ムを軸として流れの向きに追従して回動し、かつ海水よ
り比重が小さい流向舵が取り付けられたことを特徴とす
る。
【0013】請求項5の海上原子力発電プラントは、請
求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、プラッ
トホームの海流の上流側に設けられた海流変向装置の代
わりに、海洋浮体装置の長手方向両端の海水に没する部
分を半円筒形状に形成したことを特徴とする。
【0014】請求項6の海上原子力発電プラントは、請
求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、深層水
導管を分割構造とし、この分割した導管要素のそれぞれ
の浮力を重量より若干大きくし、かつ浮力重心と重力重
心とを異ならせた構造としたことを特徴とする。
【0015】請求項7の海上原子力発電プラントは、請
求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、海洋浮
体装置の水没部分の外壁を、水深が深くなるに従って横
断面積が小さくなる傾斜壁に形成したことを特徴とす
る。
【0016】請求項8の海上原子力発電プラントは、請
求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、海洋浮
体装置が組み込まれたプラットホームを別のワイヤーを
用いて水中浮体装置に係留し、この水中浮体装置をワイ
ヤーを用いてアンカーで海底岩盤に係留したことを特徴
とする。
【0017】請求項9の海上原子力発電プラントは、請
求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、プラッ
トホームの海面から上方に位置するプラットホームに設
けた浮体装置を有し、この浮体装置が水没した時に、原
子炉系を収納する原子炉建屋およびタービン系を収納す
るタービン建屋を搭載した海洋浮体装置の重量を支持
し、その内部に海水が浸入しない状態で浮かす浮力を有
することを特徴とする。
【0018】請求項10の海上原子力発電プラントは、
請求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、プラ
ットホームは、廃棄物建屋・補修建屋および管理建屋を
それぞれ個別に搭載した独立した構造とし、これらを合
体して構成したことを特徴とする。
【0019】請求項11の海上原子力発電プラントは、
請求項1または10記載の海上原子力発電プラントにお
いて、原子炉建屋,タービン建屋,廃棄物建屋・補修建
屋および管理建屋の外形形状を滑らかな曲面形状に形成
したことを特徴とする。
【0020】請求項12の海上原子力発電プラントは、
請求項1または10記載の海上原子力発電プラントにお
いて、プラットホームの周囲で海流の上流側に、別のワ
イヤーを用いてアンカーで海底岩盤に係留する浮防波堤
を設けたことを特徴とする。
【0021】請求項13の海上原子力発電プラントは、
請求項1,3または12のいずれかに記載の海上原子力
発電プラントにおいて、プラットホームと浮防波堤との
間の海面近傍に鉄分を付加した海洋深層水を排出するこ
とを特徴とする。
【0022】請求項14の海上原子力発電プラントは、
請求項12記載の海上原子力発電プラントにおいて、浮
防波堤の内側の光が透過する海中深さ位置に人工海底浮
を設けたことを特徴とする。
【0023】請求項15の海上原子力発電プラントは、
請求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、原子
炉系を収納する原子炉建屋およびタービン系を収納する
タービン建屋を搭載した海洋浮体装置と、この海洋浮体
装置が組み込まれたプラットホームとが島と島の間に配
置される一方、前記プラットホームの周囲で海流の上流
側に設けた浮防波堤と、この浮防波堤の内側で光が透過
する海中深さ位置に設けた人工海底浮とを杭にて岩盤に
固定したことを特徴とする。
【0024】請求項16の海上プラントは、請求項1記
載の海上原子力発電プラントを中心として、水素製造施
設、水素貯蔵施設、石炭ガス化・液化施設、石炭ガス・
人造石油貯蔵施設、廃棄物処理施設、回収資源貯蔵施
設、養殖施設、および熱エネルギー貯蔵施設をそれぞれ
搭載した海洋浮体装置を別のワイヤーを用いてアンカー
で海底岩盤に係留し、これらを水中トンネルで結合した
ことを特徴とする。
【0025】請求項17の海上原子力発電プラントの建
設方法は、原子炉建屋およびタービン建屋を搭載した海
洋浮体装置と、廃棄物建屋・補修建屋および管理建屋を
搭載したプラットホームとを別個に造船用のドックで製
作し、進水後両者を設置海域まで曳航し、予め設置工事
を行ったアンカーに前記プラットホームをワイヤーで係
留し、また別途造船用のドックで製作した深層水導管要
素の2本を1組として設置海域まで曳航して組立作業を
行った深層水導管を前記プラットホームに取り付け、こ
のプラットホームに曳航してきた前記海洋浮体装置を組
み込んで設置することを特徴とする。
【0026】請求項18の海上原子力発電プラントの定
期検査方法は、海上原子力発電プラントを多数設置し、
原子炉系およびタービン系を定期的に検査する場合、原
子炉建屋およびタービン建屋が搭載された海洋浮体装置
をプラットホームから切り離し、検査設備が完備してい
るドック設備のある場所へ曳航して定期検査を行う一
方、既に定期検査の終了した別の海洋浮体装置を前記プ
ラットホームへ曳航して原子力発電プラントを再構築す
ることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態,実施例
および変形例を図面に基づいて説明する。
【0028】[第1実施形態の第1実施例]図1は本発
明に係る海上原子力発電プラントの第1実施形態の第1
実施例を示す構成図、図2は図1の平面図である。
【0029】(第1実施例の構成)図1および図2に示
すように、海洋深層水を利用した海上原子力発電プラン
ト1は、箱状に形成された海洋浮体装置2を有し、この
海洋浮体装置2は周辺浮体装置3と下部浮体装置4とか
ら構成され、これら周辺浮体装置3および下部浮体装置
4が連設されて上部が開口した凹部構造に形成されてい
る。
【0030】海洋浮体装置2の下部浮体装置4上には、
複数の制振装置5を介してベース6が設置され、このベ
ース6上には原子炉系7を収納する原子炉建屋8および
タービン系9を収納するタービン建屋10が設置されて
いる。また、制振装置5は、原子炉建屋8およびタービ
ン建屋10と周辺浮体装置3との間にもそれぞれ複数介
装されている。
【0031】周辺浮体装置3と下部浮体装置4の浮力
は、海洋浮体装置2に設置される原子炉建屋8とタービ
ン建屋10の重力および自重に釣り合い、周辺浮体装置
3の高さは原子炉建屋8とタービン建屋10に海水が入
り込まない程度の高さに設定されている。
【0032】海洋浮体装置2は、図2に示すように平面
コ字状に形成されたプラットホーム11の開口部12に
嵌合され、このプラットホーム11は、図1に示すよう
にコ字状プラットホーム13と、海水中に配置される水
中プラットホーム14と、同じく海水中に配置される下
部浮体装置15とに大別され、これらはそれぞれコラム
16により連結されている。また、コ字状プラットホー
ム13と周辺浮体装置3とは図示しない制振装置を介し
て連結される一方、水中プラットホーム14と下部浮体
装置4とが連結されている。
【0033】さらに、プラットホーム11には、円筒管
を多段に連結し先端が700m程度の水深に挿入された
深層水導管17が取り付けられ、この深層水導管17の
内部には深層水を汲み上げる給水ポンプ18が取り付け
られている。この給水ポンプ12には吐出配管19が接
続され、この吐出配管19がタービン系9の復水器20
に途中自在継手(図示せず)を介して接続されている。
【0034】この復水器20には、そこで熱交換して温
度上昇した海水を海面21近傍に排出するために図2に
示す放水管22が接続され、この放水管22の排出経路
には復水器20の冷却後の海水に鉄分を添加する鉄分供
給装置23が介装されている。なお、海水に対して鉄分
供給装置23により供給される鉄分の量は、0.1〜1
0×10-9mol/litre である。
【0035】各コラム16には、海流24の流れの向き
を向く菱形の流向舵25が回動可能に取り付けられ、こ
の流向舵25の比重は、その頭部が海面21の上に露出
する程度の大きさになるように設定されている。また、
海洋浮体装置2の上流側のプラットホーム11には、プ
ラットホーム11全体を海流24の向きと一致させるた
めの海流変向装置26が取り付けられている。
【0036】プラットホーム11の下部浮体装置15に
は、ワイヤ27の一端が固着されるとともに、このワイ
ヤ27の他端が海底岩盤28に固定されたアンカー29
に固着されている。
【0037】また、プラットホーム11のコ字状プラッ
トホーム13は、図2に示すように廃棄物建屋・補修建
屋30が搭載されている廃棄物建屋・補修建屋プラット
ホーム31と、管理建屋32が搭載されている管理建屋
プラットホーム33と、これらの両者を接続する接続プ
ラットホーム34とから構成されている。
【0038】次に、第1実施例における海上原子力発電
プラントの建設方法を説明する。
【0039】造船所のドック設備において、原子炉系7
を収納する原子炉建屋8およびタービン系9を収納する
タービン建屋10をそれぞれ海洋浮体装置2の凹部に搭
載した状態で建造し、その建造が終了すると、進水させ
て据付現場へ曳航する。
【0040】一方、プラットホーム11を造船所のドッ
ク設備で建造し、進水後据付現場に曳航し、このプラッ
トホーム11を前もって据付工事を行っておいたアンカ
ー29にワイヤー27によって係留する。すなわち、プ
ラットホーム11のコ字状プラットホーム13におい
て、廃棄物建屋・補修建屋プラットホーム31と、管理
建屋プラットホーム33と、これらの両者を接続する接
続プラットホーム34は、それぞれ造船所のドック設備
で建造され、進水後結合させて据付現場へ曳航する。そ
して、据付現場ではプラットホーム11の開口部12が
海流24の下流側に開口するように配置される。
【0041】また、造船所のドック設備で建造した深層
水導管17の構成要素をプラットホーム11が係留され
ている場所に移送し、そこでプラットホーム11から7
00m程度の深層水領域までの構造物としての組み立て
る。
【0042】そして、曳航されてきた海洋浮体装置2を
コ字状のプラットホーム11の開口部12に組み込み、
下部浮体装置4を水中プラットホーム14に設置し、連
結を行う。次いで、深層水導管17の内部に給水ポンプ
18を取り付けた後、この給水ポンプ18から吐出配管
19をタービン系9の復水器20まで配管する。この復
水器20からは放水管22が接続され、この放水管22
の排出経路に復水器20の冷却後の海水に鉄分を添加す
るための鉄分供給装置23を介装する。
【0043】さらに、陸地から電力送電用の海底ケーブ
ルをプラント建設現場の海洋浮体装置2まで予め配線
し、アンカー29の設置工事現場への動力供給や情報伝
送に用い、プラットホーム11がプラント建設現場に曳
航されてくると、これに上記海底ケーブルを接続し、以
降の作業の動力供給および情報伝送に用いる。全ての工
事が終了すると、発電された電力を陸地へ伝送するため
のケーブルとして活用できるようにする。
【0044】このように第1実施例の海上原子力発電プ
ラント1では、海洋浮体装置2に制振装置5を介して原
子炉系7を収納する原子炉建屋8およびタービン系9を
収納するタービン建屋10を搭載し、この海洋浮体装置
2をプラットホーム11の開口部12に組み込んで、プ
ラットホーム11の海流の上流側に海流変向装置26を
設け、プラットホーム11をワイヤ27を用いてアンカ
ー29で海底岩盤28に係留し、プラットホーム11か
ら水深700m程度の深さまで深層水導管17を挿入
し、この深層水導管17内から給水ポンプ18により海
水を汲み上げてタービン系9の復水器20を冷却し、こ
の復水器20を冷却した後の海水に鉄分供給装置23で
鉄分を添加して海面21近傍に放出するようにしてい
る。
【0045】(第1実施例の作用)次に、第1実施例の
海上原子力発電プラントの作用を説明する。
【0046】海上原子力発電プラント1が、所定の場所
に設置されると、深層水導管17内の海水を給水ポンプ
18で汲み上げ、タービン系9の復水器20へ移送す
る。この深層水は復水器20の伝熱管を冷却した後、鉄
分供給装置23により鉄分を添加して海上原子力発電プ
ラント14の海流の上流側に設置されている放水管22
から海面21近傍に放出される。
【0047】引き続き、給水ポンプ12で海水の汲み上
げを継続すると、深層水導管11内の海水は、700m
程度の水深の7℃程度の海水で充満され、深層水導管1
1内の水位は外の海水との比重差の分だけ海面より低い
位置になる。ここで、海水温度と水深との相関関係を図
3に示し、図3に示すように700m程度の水深では7
℃程度の水温となることが解る。
【0048】ここで、水深が500〜600mになると
深層冷海水領域となり、5〜10℃程度の海水温度とな
る(高柳 幹男;“海水熱利用”、電気評論 1992.12.
P1242-P1245 )。7℃程度の海水を汲み上げ、タービン
系9における復水器20の伝熱管の冷却に用い、海水面
温度程度の温度で放水する熱サイクルを採用することに
より、熱効率を数パーセント向上させることができる。
【0049】また、図4では、栄養塩が豊富に存在する
にも拘らず、植物プランクトン量の少ない外洋高栄養塩
海域と植物プランクトンの増殖速度に及ぼす鉄添加の影
響を示している。
【0050】すなわち、海洋で栄養塩が豊富に存在する
にも拘らず、植物プランクトンの量が多くない海域が太
平洋亜寒帯域、太平洋赤道域、南極域に存在する。この
海域の海洋表面に鉄分を散布する実験を行い植物プラン
クトンの増殖を確かめている(新田 義孝;“アジア・
太平洋地域のエネルギー事情とわが国の戦略”、季報エ
ネルギー総合工学、Vol.19 No.1,1996.4,P39-50 )。
【0051】また、海洋深層水は、水温も低い上に栄養
塩に富んでいる。この深層水を汲み上げて鉄分を付加し
て海面近傍に放出することにより、植物プランクトンの
増殖を行い、魚の増産を促進させる。また、植物性プラ
ンクトンは光合成によって二酸化炭素の固定化を行い、
温暖化抑制の方策としての効果がある。
【0052】一方、コラム17に取り付けられた流向舵
23は、これらに向かって流れる海流24の向きにその
方向を変え、コラム17に作用する流動抵抗を低減する
ように働く。流向舵23の比重は海水の比重より若干小
さく設定されており、海面上に多少頭部を露出した状態
で海流24の向きにその方向を変える。
【0053】海洋浮体装置2と原子炉建屋8およびター
ビン建屋10との間に設置された制振装置5により波、
海流24による海洋浮体装置2の変動が原子炉建屋8お
よびタービン建屋10に伝達しないように構成されてい
る。また、プラットホーム11と海洋浮体装置2との間
に設置される制振装置(図示せず)により、波、海流2
4によるプラットホーム11の変動が海洋浮体装置2に
伝達しないように構成されている。
【0054】台風などのように強風が原子炉建屋8およ
びタービン建屋10などに作用することが予想される場
合は、下部浮体装置4の浮力が増大するように排水ポン
プ(図示せず)などで下部浮体装置4の内部の海水を排
除する作業を行う。
【0055】(第1実施例の効果)このように第1実施
例によれば、低温で安定した海洋深層水を用いてタービ
ン系9の復水器20の冷却を行い、海面21の水温程度
の水温で放出するため、原子力発電プラントの熱効率を
向上させることができる。
【0056】また、水深700m程度の深さまで深層水
導管17を挿入し、この深層水導管17内から給水ポン
プ18により栄養塩の豊富な海洋深層水を汲み上げ、鉄
分供給装置23によって鉄分を添加して海面21近傍に
放出することにより、植物プラントの増殖を促進するこ
とができ、魚資源の増殖を図ることができ、植物プラン
クトンの光合成により二酸化炭素の吸収を促進し、温暖
化抑制の方策として効果がある。
【0057】第1実施例における海上原子力発電プラン
トの建設方法によれば、造船所のドック設備で大型ユニ
ットの組立を行い、進水後これらを結合し、据付現場ま
で曳航して据え付ける方法を採用することにより、原子
力発電プラントの建設期間を短縮することができ、また
設備の完備した工場に隣接する場所で組み立てることが
可能なことから、自動機の稼動率を高くして量産化が図
れ、省力化,作業環境の改善,作業の高速化も達成する
ことができる。
【0058】[第1実施例の第1変形例]図5は本発明
に係る海上原子力発電プラントの第1実施例の第1変形
例を示す構成図、図6は図5の平面図である。なお、前
記第1実施形態の第1実施例と同一または対応する部分
には同一の符号を用いて説明する。以下の各実施形態,
各実施例および各変形例も同様である。
【0059】(第1変形例の構成)第1変形例の海上原
子力発電プラント1は、プラットホーム11の海流24
上流側に海流変向装置26を取り付ける代わりに、図5
および図6に示すように海洋浮体装置2における周辺浮
体装置3の海水に没する海流24方向の形状を半円筒体
35に形成したものである。
【0060】すなわち、図6に示すように海洋浮体装置
2の周辺浮体装置3の周辺の海流24方向の上流側およ
び下流側の形状が半円筒体35に形成された海上原子力
発電プラント1が、ワイヤ27を用いてアンカー29で
海底岩盤28に係留している。
【0061】(第1変形例の作用および効果)このよう
に第1変形例によれば、周辺浮体装置3の海水に没する
海流24方向の形状を半円筒体35に形成したことによ
り、海洋浮体装置2を単独で曳航する時も海流24によ
る抵抗を減少させることができる。
【0062】[第1実施例の第2変形例]図7は本発明
に係る海上原子力発電プラントの第1実施例の第2変形
例を示す構成図、図8は図7の平面図、図9は図7の正
面図である。
【0063】(第2変形例の構成)第2変形例の海上原
子力発電プラント1は、図7〜図9に示すように原子炉
建屋8およびタービン建屋10、廃棄物建屋・補修建屋
30、管理建屋32を搭載したプラットホーム11を個
別に造船用ドックで製作して進水後、これらを合体して
構築したものである。
【0064】(第2変形例の作用および効果)原子炉建
屋8およびタービン建屋10、廃棄物建屋・補修建屋3
0、管理建屋32を搭載したプラットホーム11を個別
に造船用ドックで製作して進水後、これらを合体し、据
付海域まで曳航し、予め設置工事を行ってあるアンカー
29にワイヤ27で係留する。また、深層水導管17
は、予め据付現場で組み立て、曳航されてきた海上原子
力発電プラント1への取付作業を行う。
【0065】そして、陸地から電力送電用の海底ケーブ
ルをプラント建設現場の海洋浮体装置2まで予め配線
し、アンカー29の設置工事現場への動力供給や情報伝
送に用い、海上原子力発電プラント1がプラント建設現
場に曳航されてくると、これに上記海底ケーブルを接続
し、以降の作業の動力供給および情報伝送に用いる。全
ての工事が終了すると、海上原子力発電プラント1によ
り発電された電力を陸地へ伝送するためのケーブルとし
て活用できるようにする。
【0066】このように第2変形例でも前記第1実施形
態の第1実施例と同様の効果が得られる。
【0067】[第1実施形態の第2実施例]図10は
(A),(B)本発明に係る海上原子力発電プラントの
第1実施形態の第2実施例における深層水導管を示す平
面図,正面図、図11は図10の深層水導管の取扱状態
を示す正面図である。
【0068】(第2実施例の構成)第2実施例は、深層
水導管11を分割構造とし、全体の比重を海水より多少
小さくするとともに、分割した導管要素36の一端の比
重を小さくした比重分布を有するものである。
【0069】すなわち、導管要素36は、図10
(A),(B)に示すように一端に浮構造体37が取り
付けられ、他端に取付フランジ38が取り付けられてお
り、2本の導管要素36の向きを変えて束ね、水平に浮
くようにして搬送する。
【0070】また、深層水導管17を構築するために導
管要素36を取り扱うには、図11に示すように2本の
導管要素36の束を解くと、浮構造体37が取り付けら
れた端部が浮力の関係で上になり、取付フランジ38が
取り付けられた端部が下になって、導管要素36は垂直
状態になる。導管要素36の浮力と重量がほぼ揃ってい
るため、水中搬送ロボット39などを用いて下方に移送
して浮構造体37と取付フランジ38とで導管要素36
間を連結していく。なお、ケーブル40は、導管要素3
6が落下するのを防止するためのものである。
【0071】(第2実施例の作用)深層水導管17を構
築するために造船所のドック設備などで建造された2本
の導管要素36を束にして水平状態で原子力発電プラン
ト設置場所に曳航し、次いで導管要素36の束を解いて
導管要素36が自律的に垂直状態になるようにし、水中
搬送ロボット39で導管要素36を押して移送し、深層
水導管17として構築する。
【0072】(第2実施例の効果)このように第2実施
例によれば、深層水導管17を分割構造とし、その浮力
を重量より若干大きくし、浮力重心と重力重心とが異な
るようにしたことにより、導管要素36を水平状態で曳
航して原子力発電プラント設置場所まで移送し、導管要
素36の束を解くことにより、導管要素36が自律的に
垂直状態になる。その結果、組立のための移送を行うだ
けで、深層水導管17を容易に構築していくことがで
き、作業効率を高めることができる。
【0073】[第1実施形態の第3実施例]図12は本
発明に係る海上原子力発電プラントの第1実施形態の第
3実施例を示す構成図である。
【0074】(第3実施例の構成)第3実施例では、図
12に示すように原子炉系7を収納する原子炉建屋8お
よびタービン系9を収納するタービン建屋10を搭載す
る海洋浮体装置2において、周辺浮体装置3の水没部分
の上部がオーバーハングした傾斜壁41が設けられてい
る。つまり、この傾斜壁41は水深が深くなるに従って
横断面積が小さくなるように形成されている。
【0075】そして、この傾斜壁41が設けられた海上
原子力発電プラント1が、ワイヤ27を用いてアンカー
29で海底岩盤28に係留されている。
【0076】(第3実施例の作用)海流24が周辺浮体
装置3に設けられた傾斜壁41に衝突し、その流れが横
方向、下方向へ変えられ、海洋浮体装置2の周辺を回っ
て後方へ流れる。この時受ける海流24の反力と、揚力
および海洋浮体装置2の浮力とがワイヤー27の張力と
釣り合うように、海流24の流れのないときに比べて海
洋浮体装置2が多少沈み、アンカー29位置より流され
た状態となる。
【0077】したがって、海洋浮体装置2に揚力が作用
するため、傾斜壁41が設けられていない場合と比較
し、海洋浮体装置2の沈み量とアンカー29位置からの
流され量がより少なくて済む。
【0078】(第3実施例の効果)このように第3実施
例によれば、海洋浮体装置2の周辺浮体装置3に水深が
深くなるに従って横断面積が小さくなる傾斜壁41を設
けたことにより、傾斜壁41に衝突する海流24により
揚力が作用するため、海洋浮体装置2の浮力構造部分を
小型化することができる。
【0079】[第1実施形態の第4実施例]図13は本
発明に係る海上原子力発電プラントの第1実施形態の第
4実施例を示す構成図である。
【0080】(第4実施例の構成)第4実施例では、図
13に示すように原子炉系7を収納する原子炉建屋8お
よびタービン系9を収納するタービン建屋10を搭載す
る海洋浮体装置2およびプラットホーム11をワイヤ4
2を用いてそれぞれ水中浮体装置43に係留し、この水
中浮体装置43をワイヤ27を用いてアンカー29で海
底岩盤28に係留している。
【0081】(第4実施例の作用)海流24が海洋浮体
装置2に衝突し、その流れの方向が横方向に変えられて
海洋浮体装置2の周辺を回って後方へ流れる。この時受
ける海流24の反力と、海洋浮体装置2の浮力とがワイ
ヤ42の張力と釣り合うように、海流24が衝突しない
ときに比べて海洋浮体装置2は多少沈み、水中浮体装置
43位置から流された位置になる。
【0082】すなわち、水中浮体装置43に作用するワ
イヤ42の張力と水中浮体装置43の浮力とが、ワイヤ
27の張力と釣り合うように、ワイヤ42の張力のない
ときに比べて水中浮体装置43が多少沈み、アンカー2
9位置より流された位置となる。
【0083】したがって、水中浮体装置43に海洋浮体
装置2を係留し、浮体装置43の浮力のため、水中浮体
装置43に係留しない場合に比べて海洋浮体装置2の沈
み量とアンカー29位置からの流され量がより少なくて
済む。
【0084】(第4実施例の効果)このように第4実施
例によれば、水中浮体装置43に海洋浮体装置2を係留
し、水中浮体装置43を海底岩盤28に係留することに
より、海洋浮体装置2の浮力構造部分を小型化すること
ができる。
【0085】[第1実施形態の第5実施例]図14は本
発明に係る海上原子力発電プラントの第1実施形態の第
5実施例を示す正面図である。
【0086】(第5実施例の構成)第5実施例では、図
14に示すようにプラットホーム11において海面21
より上方に突出したコ字状プラットホーム13に海洋浮
体装置44を設け、この海洋浮体装置44が水没した
時、原子炉系7を収納する原子炉建屋8およびタービン
系9を収納するタービン建屋10を搭載した海洋浮体装
置2の重量を海洋浮体装置44の浮力によって支持し、
原子炉建屋8およびタービン建屋10に海水が浸入しな
い状態で浮かすことができるようにしたものである。
【0087】つまり、海洋浮体装置44は、原子炉系7
を収納する原子炉建屋8およびタービン系9を収納する
タービン建屋10を搭載する海洋浮体装置2の浮力がな
くなった時に、これらを支持して内部に海水が浸入しな
い状態で浮かすことができる浮力を有している。
【0088】(第5実施例の作用)原子炉系7を収納す
る原子炉建屋8およびタービン系9を収納するタービン
建屋10を搭載する海洋浮体装置2部分に海水が浸入
し、浮力がなくなるような事故が発生すると、海上原子
力発電プラント1全体が沈没することとなる。
【0089】しかしながら、第5実施例ではコ字状プラ
ットホーム13に海洋浮体装置44を設けたことによ
り、海洋浮体装置44部分が海水に浸水して浮力を発生
させる。この海洋浮体装置44により発生した浮力と海
上原子力発電プラント1の重量とが釣り合うと、海上原
子力発電プラント1の沈没の進行は中断される。
【0090】(第5実施例の効果)このように第5実施
例によれば、原子炉系7を収納する原子炉建屋8および
タービン系9を収納するタービン建屋10を搭載する海
洋浮体装置2部分に海水が浸入するような事故が発生
し、海上原子力発電プラント1全体が沈没するようなこ
とがあっても、コ字状プラットホーム13の海洋浮体装
置44部分が海水中に入るまで沈没すると、浮力が発生
してそれ以上の沈没事故が進展するのを防止することが
できる。
【0091】[第1実施形態の第6実施例]図15は本
発明に係る海上原子力発電プラントの第1実施形態の第
6実施例を示す正面図、図16は図15の平面図であ
る。
【0092】(第6実施例の構成)第6実施例では、図
15および図16に示すように原子炉建屋8、タービン
建屋10、廃棄物建屋・補修建屋30、管理建屋32の
外形を滑らかな曲面形状に形成したものである。
【0093】(第6実施例の作用)第6実施例の海上原
子力発電プラント1は、原子炉建屋8およびタービン建
屋10を搭載する海洋浮体装置2、廃棄物建屋・補修建
屋30,管理建屋32の外形が滑らかな曲面形状に形成
されているので、風45が原子炉建屋8,タービン建屋
10,廃棄物建屋・補修建屋30,管理建屋32に吹き
付けても、これらの建屋で流れが剥離するのが抑制さ
れ、後方に生じる渦が大きくなることがない。
【0094】(第6実施例の効果)このように第6実施
例によれば、原子炉建屋8,タービン建屋10,廃棄物
建屋・補修建屋30,管理建屋32に吹き付けられる風
45が、建屋で剥離するのが抑制され、風45により海
上原子力発電プラント1に作用する力が抑制され、アン
カー29に作用する力を減少させることができ、海上原
子力発電プラント1の健全性を向上させることができ
る。
【0095】[第2実施形態の第1実施例]図17は本
発明に係る海上原子力発電プラントの第2実施形態の第
1実施例を示す構成図、図18は図17の平面図であ
る。
【0096】(第1実施例の構成)第1実施例の海上原
子力発電プラント1は、図17および図18に示すよう
に原子炉系7を収納する原子炉建屋8およびタービン系
9を収納するタービン建屋10を制振装置5を介して海
洋浮体装置2に搭載し、この海洋浮体装置2をプラット
ホーム11のコ字状プラットホーム13の開口部12に
組み込んで構成されている。そして、海洋浮体装置2
は、周辺浮体装置3と下部浮体装置4とから構成され、
周辺浮体装置3の上流側のプラットホーム11には海流
変向装置26が取り付けられている。
【0097】海上原子力発電プラント1における海流2
4の上流側には、浮防波堤46が設置され、この浮防波
堤46の内側に光が透過する海中深さ位置に人工海底浮
47が設置され、これら浮防波堤46および人工海底浮
47がワイヤ49で水中浮体装置48に係留され、この
水中浮体装置48はワイヤ50によりアンカー51に係
留されている。浮防波堤46と、その内側に設けられた
人工海底浮47は、造船所のドック設備で建造され、進
水後結合させて据付現場へ曳航し、アンカー51に係留
される。
【0098】また、海上原子力発電プラント1は、深層
水導管17内から給水ポンプ18で海水を汲み上げてタ
ービン系9の復水器20を冷却し、冷却後の海水に鉄分
供給装置23により鉄分を添加して放水管22から浮防
波堤46の内側の海面21近傍に放出する。
【0099】上記のように浮防波堤46の内側には、人
工海底浮47が設けられ、この人工海底浮47には、図
18に示すように海上原子力発電プラント1が曳航して
組み込まれるコ字状海域52が形成され、このコ字状海
域52が海流24の下流側に開口している。
【0100】さらに、プラットホーム11は、廃棄物建
屋・補修建屋30が搭載されている廃棄物建屋・補修建
屋プラットホーム31と、管理建屋32が搭載されてい
る管理建屋プラットホーム33と、これら両者を接続す
る接続プラットホーム34と、海洋浮体装置2が搭載さ
れる水中プラットホーム14とから構成される。これら
のプラットホーム31,33、34、14は造船所のド
ック設備で建造され、進水後結合される。プラットホー
ム11のコ字状プラットホーム13には水中プラットホ
ーム14が設置されている。
【0101】ここで、プラットホーム11は、プラット
ホーム31,33、34、14に分割されるものの、上
下方向ではコ字状プラットホーム13と、水中プラット
ホーム14と、下部浮体装置15とに大略構成され、そ
の間がコラム16により連結されている。このコラム1
6には、海流24の流れの向きを向く流向舵25が取り
付けられており、この流向舵25の比重は、その頭部が
海面21の上に露出する程度の大きさに設定されてい
る。
【0102】そして、プラットホーム11の開口部12
には、ベース6下面、その周囲に制振装置5を介し、原
子炉系7を収納する原子炉建屋8およびタービン系9を
収納するタービン建屋10を搭載した海洋浮体装置2が
引き込まれ、コ字状プラットホーム13に水中プラット
ホーム14を固定し、海上原子力発電プラント1を構成
し、据付現場へ曳航して人工海底浮47のコ字状海域5
2部分に組み込まれ、アンカー29に係留する。
【0103】なお、接続プラットホーム34には、据付
現場で深層水導管17が組み立てられる。この場合、深
層水導管17は、人工海底浮47部分に浮体装置を設け
て前もって設置しておいてもよい。深層水導管17の内
部には、給水ポンプ18が取り付けられ、この給水ポン
プ18からの吐出配管19が、タービン系9の復水器2
0に途中自在継手を介して接続されている。
【0104】さらに、電力送電用の海底ケーブルは、陸
地からプラント建設現場の浮体装置(図示せず)まで予
め配線し、アンカー29,51の工事への動力供給や情
報伝送に用い、浮防波堤46や海上原子力発電プラント
1がプラント建設現場に曳航されてくると、これに取り
付けられ、以降の作業の動力供給および情報伝送に用い
られる。全ての工事が終了すると、発電された電力を陸
地へ伝送するためのケーブルとして活用できるようにす
る。
【0105】(第1実施例の作用)原子炉系7を収納す
る原子炉建屋8およびタービン系9を収納するタービン
建屋10を制振装置5を介して海洋浮体装置2に搭載
し、この海洋浮体装置2をプラットホーム11のコ字状
の開口部12に組み込んで構成された海上原子力発電プ
ラント1の海流24の上流側に浮防波堤46、およびそ
の内側に光が透過する海中深さ位置に設置される人工海
底浮47が、それぞれ造船所のドック設備で建造され、
進水後結合させて据付現場へ曳航され、これらは水中浮
体装置48にワイヤ49で係留され、この水中浮体装置
48は、ワイヤ50でアンカー51に係留される。
【0106】すなわち、原子炉系7を収納する原子炉建
屋8およびタービン系9を収納するタービン建屋10を
搭載した海洋浮体装置2と、プラットホーム11を造船
所のドック設備で建造し、進水後結合して海上原子力発
電プラント1を構成し、据付現場へ曳航して人工海底浮
47のコ字状海域52部分に組み込み、アンカー29に
係留する。そして、接続プラットホーム34には、据付
現場で深層水導管17が組み立てられる。
【0107】コラム16、周辺浮体装置13の前方に取
り付けられた流向舵25あるいは海流変向装置26は、
これらに向かって流れる海流24の向きにその方向を変
えたり、流れの向きを変えたりし、コラム16,周辺浮
体装置13に作用する流動抵抗を低減するように働く。
流向舵25は海水の比重より若干小さい比重であり、海
面上に若干頭部を露出した状態で海流24の向きにその
方向を変える。
【0108】さらに、海上原子力発電プラント1の深層
水導管17内から給水ポンプ18で海水を汲み上げてタ
ービン系9の復水器20を冷却し、その冷却後の海水に
鉄分供給装置23から鉄分を添加して放水管22から浮
防波堤46の内側の海面21近傍に放出する。
【0109】そして、給水ポンプ18により海水の汲み
上げを継続すると、深層水導管17内の海水は、700
m程度の水深の7℃程度の海水で充満され、深層水導管
17内の水位は外の海水との比重差の分だけ海面より低
い位置になる。
【0110】(第1実施例の効果)このように第1実施
例によれば、海上原子力発電プラント1の海流24の上
流側に浮防波堤46と、その内側に光が透過する海中深
さの位置に人工海底浮47とをそれぞれ設けることによ
り、海上原子力発電プラント1へ作用する波の影響を軽
減することができる。
【0111】また、浮防波堤46の内側の人工海底浮4
7部分の海流を調整することにより、浮防波堤46の内
側で植物プランクトンを増殖させ、養殖海面を形成する
ことができる。
【0112】[第2実施形態の第2実施例]図19は本
発明に係る海上原子力発電プラントの第2実施形態の第
2実施例を示す構成図、図20は図19の平面図であ
る。
【0113】(第2実施例の構成)第3実施例は、図1
9および図20に示すように島55と島55との間であ
って、光が透過する海中深さ位置に人工海底浮56を設
け、海流24の上流側に浮防波堤57を設け、人工海底
浮56の中央部に海上原子力発電プラント1をワイヤ2
7を用いてアンカー29で海底岩盤28に係留するもの
である。
【0114】人工海底浮56は、自重と浮力をほぼ等し
くし、海流24が浮防波堤57に加える力を杭58を介
して海底岩盤28に伝えて固定するようになっている。
【0115】(第2実施例の作用)造船所のドック設備
で浮防波堤57と人工海底浮構造56のユニットを組立
て、進水後これらを合体し、これらを設置する島のある
場所まで曳航し、杭58で海底岩盤28に固定する。ま
た、原子炉建屋8およびタービン建屋10を搭載した海
洋浮体装置2、プラットホーム11を造船所のドック設
備で組み立て、進水後合体して海上原子力発電プラント
1を構築し、人工海底浮56が設置されている場所まで
曳航し、人工海底浮56の中央部において、ワイヤ27
を用いてアンカー29で海底岩盤28に固定する。
【0116】(第2実施例の効果)このように第2実施
例によれば、浮防波堤57および人工海底浮56を杭5
8で海上原子力発電プラント1の周辺に固定することか
ら、海流24の影響を完全に排除することができるた
め、海上原子力発電プラント1の安全性を向上させるこ
とができる。
【0117】[海上プラントの第1実施形態]図21は
本発明に係る海上プラントの第1実施形態を示す平面
図、図22は図21の構成図である。
【0118】(第1実施形態の構成)第1実施形態は、
図21および図22に示すように海上原子力発電プラン
ト1を中心として水素製造施設63,水素貯蔵施設6
4,石炭ガス化・液化施設65,石炭ガス・人造石油貯
蔵施設66,廃棄物処理施設67,回収資源貯蔵施設6
8,養殖施設69,熱エネルギー貯蔵施設70をそれぞ
れに搭載した海洋浮体装置71を水中トンネル72で結
合したものである。海上原子力発電プラント1から水中
トンネル72を経由して各施設に蒸気、電力および信号
が伝送されるとともに、作業者が移動する。
【0119】(第1実施形態の作用)水素製造施設6
3,水素貯蔵施設64,石炭ガス化・液化施設65,石
炭ガス・人造石油貯蔵施設66,廃棄物処理施設67,
回収資源貯蔵施設68,養殖施設69,熱エネルギー貯
蔵施設70は、それぞれ海洋浮体装置71に搭載した状
態で造船所のドック設備で海洋浮体装置71とともに建
造され、進水後設置場所まで曳航し、それぞれワイヤ7
3でアンカー74に係留する。
【0120】また、水中トンネル72の構成要素を造船
所のドック設備で製造し、深層水導管17の要素のよう
に据付現場まで移送し、各海洋浮体装置71間を接続
し、水中トンネル72内の蒸気、電力および信号用の配
管およびダクト接続工事を行う。
【0121】そして、海上原子力発電プラント1で発電
された電力および発生された蒸気は、それぞれ水中トン
ネル72を経由して水素製造施設63,水素貯蔵施設6
4,石炭ガス化・液化施設65,石炭ガス・人造石油貯
蔵施設66,廃棄物処理施設67,回収資源貯蔵施設6
8,養殖施設69,熱エネルギー貯蔵施設70に移送さ
れる。
【0122】さらに、水素製造施設63,石炭ガス化・
液化施設65,廃棄物処理施設67で製造された水素,
石炭ガス・人造石油,回収資源は、水中トンネル72を
経由して水素貯蔵施設64,石炭ガス・人造石油貯蔵施
設66,回収資源貯蔵施設68に移送されて貯蔵され
る。石炭、廃棄物は船で輸送され、海洋浮体装置71に
接岸して石炭ガス化・液化施設65、廃棄物処理施設6
7に搬入される。
【0123】水素,石炭ガス・人造石油,回収資源,お
よび養殖魚は、水素貯蔵施設64,石炭ガス・人造石油
貯蔵施設66,回収資源貯蔵施設68,養殖施設69が
搭載される海洋浮体装置71に船を接岸して需要地への
輸送を行う。
【0124】また、熱エネルギー貯蔵施設70として蒸
気貯蔵容器を設置し、電力および熱の使用における負荷
変動に対して蒸気を水中トンネル72を通して必要とす
る施設に移送してピーク使用に対応する。
【0125】さらに、廃棄物処理施設67には、生活用
家庭ゴミや下水などを船で搬送し、原子力発電プラン卜
1で製造された熱および電気を用いて冷凍粉砕、強磁場
選鉱などの技術を用いて貴金属資源などを含む資源回収
処理を実施する。
【0126】(第1実施形態の効果)このように第1実
施形態によれば、第1実施形態の第1実施例と同様に、
熱効率良く発電を行うとともに、栄養塩の豊富な深層水
を汲み上げて海面養殖を行うことができる。これと同時
に、二酸化炭素などの環境汚染物質を排出しない熱エネ
ルギープラントを中心に水素,石炭ガス・人造石油,回
収資源を高効率で生産することができる。
【0127】[定期検査方法の一実施例] (一実施例の構成)特に図示はしないが、本発明の海上
原子力発電プラントの定期検査方法の一実施例を説明す
る。具体的には、前記第1実施形態の第1実施例の海上
原子力発電プラント1を多数設置し、原子炉系7および
タービン系9を定期的に検査する場合、原子炉建屋8お
よびタービン建屋10が搭載された海洋浮体装置2をプ
ラットホーム11から切り離し、既に定期検査を終了し
た別の海洋浮体装置2をプラットホーム11に結合す
る。そして、上記のように切り離された海洋浮体装置2
は、曳航して検査設備が完備しているドック設備が設置
された場所で定期検査を行う。
【0128】(一実施例の作用)海上原子力発電プラン
ト1の建設,据付,運用は、第1実施形態の第1実施例
と同様の作用である。そして、原子炉系7およびタービ
ン系9を定期的に検査する場合、原子炉建屋8およびタ
ービン建屋10が搭載された海洋浮体装置2をプラット
ホーム11から切り離し、検査設備が完備している造船
所のドック設備が設置された場所へ曳航して定期検査を
行う。
【0129】一方、既に定期検査を終了した別の海洋浮
体装置2を並行してドック設備が設置されている場所か
らプラットホーム11の場所へ曳航して、結合して海上
原子力発電プラント1として再構築して発電を行う。ま
た、造船所へ曳航された海洋浮体装置2の原子炉系7お
よびタービン系9の定期検査作業は、別の海上原子力発
電プラント1の定期検査が行われるまでに実施する。
【0130】(一実施例の効果)このように第4実施例
によれば、第1実施形態の第1実施例の効果に加え、原
子炉系7およびタービン系9を定期的に検査する場合、
原子炉建屋8およびタービン建屋10が搭載された海洋
浮体装置2をプラットホーム11から切り離し、検査設
備が完備している造船所のドック設備が設置されている
場所へ曳航して定期検査を行う。
【0131】一方、既に定期検査を終了した別の海洋浮
体装置2を並行して造船所のドック設備が設置されてい
る場所からプラットホーム11の場所へ曳航して、結合
して海上原子力発電プラント1を再構築することによ
り、定期検査を専用の自動機が完備している場所で集中
的に行うことができるため、定期検査の期間を短縮する
とともに、省力化することができる。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の海上原子力発電プラントによれば、原子炉系を収納す
る原子炉建屋およびタービン系を収納するタービン建屋
を搭載した海洋浮体装置と、この海洋浮体装置が組み込
まれたプラットホームと、このプラットホームの海流の
上流側に設けられた海流変向装置と、プラットホームを
ワイヤーを用いて海底岩盤に係留するアンカーと、プラ
ットホームから水深700メートル程度の深さまで挿入
された深層水導管と、この深層水導管内から海水を汲み
上げる給水ポンプとを備え、この給水ポンプで汲み上げ
た海水をタービン系の復水器の冷却水として移送するこ
とにより、原子力発電プラントの熱効率を向上させるこ
とができる。
【0133】請求項2の海上原子力発電プラントによれ
ば、請求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、
原子炉系を収納する原子炉建屋およびタービン系を収納
するタービン建屋は、制振装置を介して海洋浮体装置に
搭載されたことにより、波,海流による海洋浮体装置の
変動が原子炉建屋およびタービン建屋に伝達することが
なく、信頼性を向上させることができる。
【0134】請求項3の海上原子力発電プラントによれ
ば、請求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、
復水器を冷却して排出される海水に鉄分を添加する鉄分
供給装置を設けたことにより、植物プランクトンの増殖
を促進することができ、魚資源の増殖を図ることがで
き、植物プランクトンの光合成により二酸化炭素の吸収
を促進し、温暖化抑制の方策として効果がある。
【0135】請求項4の海上原子力発電プラントによれ
ば、請求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、
プラットホームに複数のコラムが取り付けられ、これら
のコラムを軸として流れの向きに追従して回動し、かつ
海水より比重が小さい流向舵が取り付けられたことによ
り、コラムに作用する流動抵抗を低減させることができ
る。
【0136】請求項5の海上原子力発電プラントによれ
ば、請求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、
プラットホームの海流の上流側に設けられた海流変向装
置の代わりに、海洋浮体装置の長手方向両端の海水に没
する部分を半円筒形状に形成したことにより、海洋浮体
装置を単独で曳航する時も海流による抵抗を減少するこ
とができる。
【0137】請求項6の海上原子力発電プラントによれ
ば、請求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、
深層水導管を分割構造とし、この分割した導管要素のそ
れぞれの浮力を重量より若干大きくし、かつ浮力重心と
重力重心とを異ならせた構造としたことにより、深層水
導管を容易に構築することができる。
【0138】請求項7の海上原子力発電プラントによれ
ば、請求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、
海洋浮体装置の水没部分の外壁を、水深が深くなるに従
って横断面積が小さくなる傾斜壁に形成したことによ
り、海洋浮体装置の浮力構造部分を小型化することがで
きる。
【0139】請求項8の海上原子力発電プラントによれ
ば、請求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、
海洋浮体装置が組み込まれたプラットホームを別のワイ
ヤーを用いて水中浮体装置に係留し、この水中浮体装置
をワイヤーを用いてアンカーで海底岩盤に係留したこと
により、海洋浮体装置の浮力構造部分を小型化すること
ができる。
【0140】請求項9の海上原子力発電プラントによれ
ば、請求項1記載の海上原子力発電プラントにおいて、
プラットホームの海面から上方に位置するプラットホー
ムに設けた浮体装置を有し、この浮体装置が水没した時
に、原子炉系を収納する原子炉建屋およびタービン系を
収納するタービン建屋を搭載した海洋浮体装置の重量を
支持し、その内部に海水が浸入しない状態で浮かす浮力
を有することにより、浮体装置が海水中に入るまで沈没
すると、浮力が発生してそれ以上の沈没事故が進展する
のを防止することができる。
【0141】請求項10の海上原子力発電プラントによ
れば、請求項1記載の海上原子力発電プラントにおい
て、プラットホームは、廃棄物建屋・補修建屋および管
理建屋をそれぞれ個別に搭載した独立した構造とし、こ
れらを合体して構成したことにより、請求項1と同様の
効果が得られる。
【0142】請求項11の海上原子力発電プラントによ
れば、請求項1または10記載の海上原子力発電プラン
トにおいて、原子炉建屋,タービン建屋,廃棄物建屋・
補修建屋および管理建屋の外形形状を滑らかな曲面形状
に形成したことにより、これらの建屋に風が吹き付けて
も、流れが剥離するのを抑制し、アンカーに作用する力
を減少させることができ、海上原子力発電プラントとし
ての健全性を向上させることができる。
【0143】請求項12の海上原子力発電プラントによ
れば、請求項1または10記載の海上原子力発電プラン
トにおいて、プラットホームの周囲で海流の上流側に、
別のワイヤーを用いてアンカーで海底岩盤に係留する浮
防波堤を設けたことにより、海上原子力発電プラントへ
作用する波の影響を軽減することができる。
【0144】請求項13の海上原子力発電プラントによ
れば、請求項1,3または12のいずれかに記載の海上
原子力発電プラントにおいて、プラットホームと浮防波
堤との間の海面近傍に鉄分を付加した海洋深層水を排出
することにより、植物プランクトンの増殖し、養殖海面
を形成することができる。
【0145】請求項14の海上原子力発電プラントによ
れば、請求項12記載の海上原子力発電プラントにおい
て、浮防波堤の内側の光が透過する海中深さ位置に人工
海底浮を設けたことにより、請求項12と同様の効果が
得られる。
【0146】請求項15の海上原子力発電プラントによ
れば、請求項1記載の海上原子力発電プラントにおい
て、原子炉系を収納する原子炉建屋およびタービン系を
収納するタービン建屋を搭載した海洋浮体装置と、この
海洋浮体装置が組み込まれたプラットホームとが島と島
の間に配置される一方、プラットホームの周囲で海流の
上流側に設けた浮防波堤と、この浮防波堤の内側で光が
透過する海中深さ位置に設けた人工海底浮とを杭にて岩
盤に固定したことにより、海流の影響を完全に排除で
き、その結果海上原子力発電プラントの安全性を向上さ
せることができる。
【0147】請求項16の海上プラントによれば、請求
項1記載の海上原子力発電プラントを中心として、水素
製造施設、水素貯蔵施設、石炭ガス化・液化施設、石炭
ガス・人造石油貯蔵施設、廃棄物処理施設、回収資源貯
蔵施設、養殖施設、および熱エネルギー貯蔵施設をそれ
ぞれ搭載した海洋浮体装置を別のワイヤーを用いてアン
カーで海底岩盤に係留し、これらを水中トンネルで結合
したことにより、請求項1の効果に加え、水素,石炭ガ
ス,人造石油,回収資源を効率良く生産することができ
る。
【0148】請求項17の海上原子力発電プラントの建
設方法によれば、原子炉建屋およびタービン建屋を搭載
した海洋浮体装置と、廃棄物建屋・補修建屋および管理
建屋を搭載したプラットホームとを別個に造船用のドッ
クで製作し、進水後両者を設置海域まで曳航し、予め設
置工事を行ったアンカーにプラットホームをワイヤーで
係留し、また別途造船用のドックで製作した深層水導管
要素の2本を1組として設置海域まで曳航して組立作業
を行った深層水導管をプラットホームに取り付け、この
プラットホームに曳航してきた海洋浮体装置を組み込ん
で設置することにより、組立場所が設備の完備した工場
に隣接して行うことができ、これにより自動機の稼働率
を高くし、省力化,量産化が可能で、作業環境を改善す
るとともに、作業の高速化が図れる。その結果、海上原
子力発電プラントの建設期間を短縮することができる。
【0149】請求項18の海上原子力発電プラントの定
期検査方法によれば、海上原子力発電プラントを多数設
置し、原子炉系およびタービン系を定期的に検査する場
合、原子炉建屋およびタービン建屋が搭載された海洋浮
体装置をプラットホームから切り離し、検査設備が完備
しているドック設備のある場所へ曳航して定期検査を行
う一方、既に定期検査の終了した別の海洋浮体装置をプ
ラットホームへ曳航して原子力発電プラントを再構築す
ることにより、定期検査を専用の自動機が完備している
場所で集中的に行うことができるため、定期検査期間を
短縮するとともに、省力化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る海上原子力発電プラントの第1実
施形態の第1実施例を示す構成図。
【図2】図1の平面図。
【図3】海水温度と水深との相関関係を示す説明図。
【図4】栄養塩が豊富に存在するにも拘らず、植物プラ
ンクトン量の少ない外海高栄養塩海域と植物プランクト
ンの増殖速度に及ぼす鉄添加の影響を示す図。
【図5】本発明に係る海上原子力発電プラントの第1実
施例の第1変形例を示す構成図。
【図6】図5の平面図。
【図7】本発明に係る海上原子力発電プラントの第1実
施例の第2変形例を示す構成図。
【図8】図7の平面図。
【図9】図7の正面図。
【図10】(A),(B)本発明に係る海上原子力発電
プラントの第1実施形態の第2実施例における深層水導
管を示す平面図,正面図。
【図11】図10の深層水導管の取扱状態を示す正面
図。
【図12】本発明に係る海上原子力発電プラントの第1
実施形態の第3実施例を示す構成図。
【図13】本発明に係る海上原子力発電プラントの第1
実施形態の第4実施例を示す構成図。
【図14】本発明に係る海上原子力発電プラントの第1
実施形態の第5実施例を示す正面図。
【図15】本発明に係る海上原子力発電プラントの第1
実施形態の第6実施例を示す正面図。
【図16】図15の平面図。
【図17】本発明に係る海上原子力発電プラントの第2
実施形態の第1実施例を示す構成図。
【図18】図17の平面図。
【図19】本発明に係る海上原子力発電プラントの第2
実施形態の第2実施例を示す構成図。
【図20】図19の平面図。
【図21】本発明に係る海上プラントの第1実施形態を
示す平面図。
【図22】図21の構成図。
【符号の説明】
1 海上原子力発電プラント 2 海洋浮体装置 3 周辺浮体装置 4 下部浮体装置 5 制振装置 6 ベース 7 原子炉系 8 原子炉建屋 9 タービン系 10 タービン建屋 11 プラットホーム 12 開口部 13 コ字状プラットホーム 14 水中プラットホーム 15 下部浮体装置 16 コラム 17 深層水導管 18 給水ポンプ 19 吐出配管 20 復水器 21 海面 22 放水管 23 鉄分供給装置 24 海流 25 流向舵 26 海流変向装置 27 ワイヤ 28 海底岩盤 29 アンカー 30 廃棄物建屋・補修建屋 31 廃棄物建屋・補修装置プラットホーム 32 管理建屋 33 管理建屋プラットホーム 34 接続プラットホーム 35 半円筒体 36 導管要素 37 浮構造体 38 取付フランジ 39 水中搬送ロボット 40 ケーブル 41 傾斜壁 42 ワイヤ 43 水中浮体装置 44 海洋浮体装置 45 風 46 浮防波堤 47 人工海底浮 48 水中浮体装置 49 ワイヤ 50 ワイヤ 51 アンカー 52 コ字状海域 55 島 56 人工海底浮 57 浮防波堤 58 杭 63 水素製造施設 64 水素貯蔵施設 65 石炭ガス化・液化施設 66 石炭ガス・人造石油貯蔵施設 67 廃棄物処理施設 68 回収資源貯蔵施設 69 養殖施設 70 熱エネルギー貯蔵施設 71 海洋浮体装置 72 水中トンネル 73 ワイヤ 74 アンカー

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉系を収納する原子炉建屋およびタ
    ービン系を収納するタービン建屋を搭載した海洋浮体装
    置と、この海洋浮体装置が組み込まれたプラットホーム
    と、このプラットホームの海流の上流側に設けられた海
    流変向装置と、前記プラットホームをワイヤーを用いて
    海底岩盤に係留するアンカーと、前記プラットホームか
    ら水深700メートル程度の深さまで挿入された深層水
    導管と、この深層水導管内から海水を汲み上げる給水ポ
    ンプとを備え、この給水ポンプで汲み上げた海水を前記
    タービン系の復水器の冷却水として移送することを特徴
    とする海上原子力発電プラント。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の海上原子力発電プラント
    において、原子炉系を収納する原子炉建屋およびタービ
    ン系を収納するタービン建屋は、制振装置を介して海洋
    浮体装置に搭載されたことを特徴とする海上原子力発電
    プラント。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の海上原子力発電プラント
    において、復水器を冷却して排出される海水に鉄分を添
    加する鉄分供給装置を設けたことを特徴とする海上原子
    力発電プラント。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の海上原子力発電プラント
    において、プラットホームに複数のコラムが取り付けら
    れ、これらのコラムを軸として流れの向きに追従して回
    動し、かつ海水より比重が小さい流向舵が取り付けられ
    たことを特徴とする海上原子力発電プラント。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の海上原子力発電プラント
    において、プラットホームの海流の上流側に設けられた
    海流変向装置の代わりに、海洋浮体装置の長手方向両端
    の海水に没する部分を半円筒形状に形成したことを特徴
    とする海上原子力発電プラント。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の海上原子力発電プラント
    において、深層水導管を分割構造とし、この分割した導
    管要素のそれぞれの浮力を重量より若干大きくし、かつ
    浮力重心と重力重心とを異ならせた構造としたことを特
    徴とする海上原子力発電プラント。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の海上原子力発電プラント
    において、海洋浮体装置の水没部分の外壁を、水深が深
    くなるに従って横断面積が小さくなる傾斜壁に形成した
    ことを特徴とする海上原子力発電プラント。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の海上原子力発電プラント
    において、海洋浮体装置が組み込まれたプラットホーム
    を別のワイヤーを用いて水中浮体装置に係留し、この水
    中浮体装置をワイヤーを用いてアンカーで海底岩盤に係
    留したことを特徴とする海上原子力発電プラント。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の海上原子力発電プラント
    において、プラットホームの海面から上方に位置するプ
    ラットホームに設けた浮体装置を有し、この浮体装置が
    水没した時に、原子炉系を収納する原子炉建屋およびタ
    ービン系を収納するタービン建屋を搭載した海洋浮体装
    置の重量を支持し、その内部に海水が浸入しない状態で
    浮かす浮力を有することを特徴とする海上原子力発電プ
    ラント。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の海上原子力発電プラン
    トにおいて、プラットホームは、廃棄物建屋・補修建屋
    および管理建屋をそれぞれ個別に搭載した独立した構造
    とし、これらを合体して構成したことを特徴とする海上
    原子力発電プラント。
  11. 【請求項11】 請求項1または10記載の海上原子力
    発電プラントにおいて、原子炉建屋,タービン建屋,廃
    棄物建屋・補修建屋および管理建屋の外形形状を滑らか
    な曲面形状に形成したことを特徴とする海上原子力発電
    プラント。
  12. 【請求項12】 請求項1または10記載の海上原子力
    発電プラントにおいて、プラットホームの周囲で海流の
    上流側に、別のワイヤーを用いてアンカーで海底岩盤に
    係留する浮防波堤を設けたことを特徴とする海上原子力
    発電プラント。
  13. 【請求項13】 請求項1,3または12のいずれかに
    記載の海上原子力発電プラントにおいて、プラットホー
    ムと浮防波堤との間の海面近傍に鉄分を付加した海洋深
    層水を排出することを特徴とする海上原子力発電プラン
    ト。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の海上原子力発電プラ
    ントにおいて、浮防波堤の内側の光が透過する海中深さ
    位置に人工海底浮を設けたことを特徴とする海上原子力
    発電プラント。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の海上原子力発電プラン
    トにおいて、原子炉系を収納する原子炉建屋およびター
    ビン系を収納するタービン建屋を搭載した海洋浮体装置
    と、この海洋浮体装置が組み込まれたプラットホームと
    が島と島の間に配置される一方、前記プラットホームの
    周囲で海流の上流側に設けた浮防波堤と、この浮防波堤
    の内側で光が透過する海中深さ位置に設けた人工海底浮
    とを杭にて岩盤に固定したことを特徴とする海上原子力
    発電プラント。
  16. 【請求項16】 請求項1記載の海上原子力発電プラン
    トを中心として、水素製造施設、水素貯蔵施設、石炭ガ
    ス化・液化施設、石炭ガス・人造石油貯蔵施設、廃棄物
    処理施設、回収資源貯蔵施設、養殖施設、および熱エネ
    ルギー貯蔵施設をそれぞれ搭載した海洋浮体装置を別の
    ワイヤーを用いてアンカーで海底岩盤に係留し、これら
    を水中トンネルで結合したことを特徴とする海上プラン
    ト。
  17. 【請求項17】 原子炉建屋およびタービン建屋を搭載
    した海洋浮体装置と、廃棄物建屋・補修建屋および管理
    建屋を搭載したプラットホームとを別個に造船用のドッ
    クで製作し、進水後両者を設置海域まで曳航し、予め設
    置工事を行ったアンカーに前記プラットホームをワイヤ
    ーで係留し、また別途造船用のドックで製作した深層水
    導管要素の2本を1組として設置海域まで曳航して組立
    作業を行った深層水導管を前記プラットホームに取り付
    け、このプラットホームに曳航してきた前記海洋浮体装
    置を組み込んで設置することを特徴とする海上原子力発
    電プラントの建設方法。
  18. 【請求項18】 海上原子力発電プラントを多数設置
    し、原子炉系およびタービン系を定期的に検査する場
    合、原子炉建屋およびタービン建屋が搭載された海洋浮
    体装置をプラットホームから切り離し、検査設備が完備
    しているドック設備のある場所へ曳航して定期検査を行
    う一方、既に定期検査の終了した別の海洋浮体装置を前
    記プラットホームへ曳航して原子力発電プラントを再構
    築することを特徴とする海上原子力発電プラントの定期
    検査方法。
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