JPH1137868A - 駆動機能付き測定装置 - Google Patents

駆動機能付き測定装置

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JPH1137868A
JPH1137868A JP19664997A JP19664997A JPH1137868A JP H1137868 A JPH1137868 A JP H1137868A JP 19664997 A JP19664997 A JP 19664997A JP 19664997 A JP19664997 A JP 19664997A JP H1137868 A JPH1137868 A JP H1137868A
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JP
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converter
voltage
movable shaft
displacement
movable
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JP19664997A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Yoshida
浩之 吉田
Akio Kasai
彰男 葛西
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Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動部と測定部とを一体化することで、構造
を簡素にし、占有空間を小さくし、且つ低いコストで製
造できる駆動機能付き測定装置を提供する。 【解決手段】交流成分を含む駆動電圧を発生する駆動電
圧発生部(20)と、外力又は駆動電圧発生部(20)
から得られる電流Iによって変位可能な可動軸(2)を
有し、前記電流Iを可動軸(2)の駆動力に変換すると
ともに可動軸(2)の変位速度を電圧Eに変換する変換
器(1)と、電流I又は変換器(1)で変換された電圧
Eから、可動軸(2)の駆動力又は前記可動軸の変位量
に応じた信号を生成する信号生成手段(23)とを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ある測定対象に外
力を加え、その測定対象を変位させたときの変位量や、
測定対象を変位させようとしたときに発生する反力など
を測定するというように、変位と力の測定が共に必要な
分野で使用するのに適した駆動機能付き測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のように変位と力の測定が共
に必要な場合には、駆動装置と変位計と力センサの3つ
の要素が必要である。
【0003】たとえば、マイクロスイッチの可動接点の
動作特性を検査する場合、測定子、力センサ及びリニア
ゲージからなる測定装置と、これを載せたプレートと、
このプレートを載せたリニアガイドと、前記プレートを
リニアガイド上で移動させるパルスモータ、ボールネ
ジ、プーリ及びベルトからなる駆動装置とを使用する。
すなわち、駆動装置により、測定子及び力センサが取り
付けられているプレートを駆動し、被測定対象のマイク
ロスイッチの可動接点のオン、オフをモニタしながら、
その時の力を力センサで、プレートの動き(変位)をリ
ニアゲージでそれぞれ測定するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術によれば、
以上のように変位や力を測定するための手段には、構成
要素が多いため、構造が複雑で占有空間が大きく、さら
に製造にコストがかかるという問題点があった。
【0005】本発明の目的は、駆動部と測定部とを一体
化することで、構造を簡素にし、占有空間を小さくし、
且つ低いコストで製造できる駆動機能付き測定装置を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の測定装置は、交
流成分を含む駆動電圧を発生する駆動電圧発生部と、外
力又は前記駆動電圧発生部から得られる電流Iによって
変位可能な可動軸を有し、前記電流Iを前記可動軸の駆
動力に変換するとともに前記可動軸の変位速度を電圧E
に変換する変換器と、前記電流I又は前記変換器で変換
された電圧Eから、前記可動軸の駆動力又は前記可動軸
の変位量に応じた信号を生成する信号生成手段とを備え
たことを特徴とする。
【0007】前記変換器は、例えば、前記可動軸を軸に
有する可動コイルと、可動コイルと磁気的に結合した磁
石とにより構成される。
【0008】前記信号生成手段は、前記変換器を構成要
素として含み、前記変換器に電圧Eが発生しない状態に
おいて平衡状態になるブリッジ回路と、前記ブリッジ回
路で前記電流Iに比例して生成される電圧又は前記電圧
Eから前記信号を生成する信号処理手段とで構成するこ
とができる。
【0009】或いは、前記信号生成手段は、前記駆動電
圧発生部と前記変換器との間に接続された抵抗と、前記
駆動電圧発生部の電圧を第1デジタル値に変換する第1
デジタル変換手段と、前記抵抗と前記変換器との間の電
圧を第2デジタル値に変換する第2デジタル変換手段
と、前記第1デジタル値と前記第2デジタル値とから前
記信号を生成するデジタル信号処理手段とで構成でき
る。この場合、第1及び第2デジタル変換手段は、それ
ぞれ個別のアナログ/デジタルコンバータによって構成
してもよいが、駆動電圧発生部の電圧及び前記抵抗と変
換器との間の電圧を切替えるスイッチ等の切替手段を使
用することにより、1つのアナログ/デジタルコンバー
タで構成することもできる。
【0010】
【作用及び効果】本発明では、変換器は、駆動電圧発生
部が発生する駆動電圧から得られる電流Iを可動軸の駆
動力に変換するとともに、可動軸の変位速度を電圧Eに
変換する。信号生成手段は、電流I又は変換器が発生す
る電圧Eから、可動軸の駆動力又は可動軸の変位量に応
じた信号を生成する。
【0011】信号生成手段が、変換器を構成要素として
含むブリッジ回路と信号処理手段とで構成された場合に
は、ブリッジ回路は、変換器に電圧Eが発生しない状態
において平衡状態になることで、電流Iに比例する電圧
又は電圧Eを発生する。信号処理手段は、このような電
圧から、可動軸の駆動力又は可動軸の変位量に応じた信
号を生成する。
【0012】また、信号生成手段が、抵抗と、第1デジ
タル変換手段と、第2デジタル変換手段と、デジタル信
号処理手段とで構成された場合には、第1デジタル変換
手段は、駆動電圧発生部の電圧を第1デジタル値に変換
し、第2デジタル変換手段は、抵抗と変換器との間の電
圧を第2デジタル値に変換する。デジタル信号処理手段
は、第1デジタル値と第2デジタル値とから、可動軸の
駆動力又は可動軸の変位量に応じた信号を生成する。
【0013】本発明によれば、上記の変換器を備えるこ
とで、駆動機能と測定機能の両方を併せ持つと共に駆動
部と測定部との一体化を達成し、低コストで占有空間が
小さく、簡素な構造を持つ駆動機能付き測定装置を提供
することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の駆動機能付き測定
装置の構成例を示すブロック図、図2は変換器を分解し
たところを上方から見た斜視図、図3は変換器の断面図
である。
【0015】図1の測定装置は、駆動電圧発生部20
と、変換器1を含む信号生成手段23とで構成されてい
る。
【0016】初めに、変換器1について説明する。
【0017】変換器1は、図2及び図3に示すように、
外力又は後述する駆動電流によって変位可能な可動軸2
と、中心に可動軸2を貫通させて固定した円盤状の支持
部材3と、支持部材3の下側に設けた可動コイル4と、
可動コイル4の両端子5と、支持部材3と同心状に配置
され、可動軸2を貫通させるように可動軸2よりわずか
に大きく開けられた穴6と、支持部材3を収納でき且つ
支持部材3が可動軸2の長軸方向に変位できる空間を有
する有底円筒状のケース7と、このケース7上で同心状
に配置され、可動軸2を中心軸に通し保持するための可
動軸2よりわずかに大きく開けられた穴8を有し、ケー
ス7の開口面を覆う蓋9と、ケース7と蓋9とを固定す
るネジ10と、ケース7の底面側にある可動軸2の端部
に取り付けられる接触子11と、ケース7内部の上面に
固定され、可動軸2と同心状で、可動軸2よりわずかに
大きく開けられた穴12を有し、支持部材3の内寸より
わずかに小さく形成された円柱状の磁石13とで構成さ
れる。
【0018】ケース7は、磁石13が発生する磁束をケ
ース7の外部に漏らさず、可動コイル4に効率よく磁束
を通過させるために透磁率の高い材料で作られる。可動
コイル4を通過する磁束密度をBとする。また、可動コ
イル4の巻線の長さをrとする。
【0019】フレミング左手の法則により、可動コイル
4に発生する駆動力Fは、可動コイル4に流れる駆動電
流Iと、可動コイル4を通過する磁束密度Bと、可動コ
イル4の巻線の長さrとによって決定される。可動コイ
ル4の巻線の単位長さ当たりに発生する力F0 は F0 =I・B …(1) で表わされる。
【0020】可動コイル4の巻線の長さrと磁束密度B
とは、変換器1の製造時に決められた一定の値を有する
ため、駆動力Fは可動コイル4に流れる電流Iに比例
し、 F=I・B・r …(2) で表わされる。可動コイル4の駆動力Fは、支持部材3
を介して可動軸2に伝えられる。
【0021】一方、可動コイル4が変位すると、フレミ
ング右手の法則により可動コイル4に起電力Eが発生す
る。起電力Eは、可動コイル4の変位速度vと可動コイ
ル4を通過する磁束密度Bと可動コイル4の巻線の長さ
rとによって決定される。可動コイル4の巻線の単位長
さ当たりの起電力E0 は E0 =v・B …(3) で表わされる。
【0022】可動コイル4の巻線の長さrと磁束密度B
とは、変換器1の製造時に決められた一定の値を有する
ため、起電力Eは可動コイル4の変位速度vに比例し、
次式で表わされる。 E=v・B・r …(4) 再び図1において、駆動電圧発生部20は、正弦波発生
器21と増幅回路22とで構成される。正弦波発生器2
1は正弦波を出力する。増幅回路22は、正弦波発生器
21の出力を後述するブリッジ回路24に含まれる変換
器1を駆動するのに充分な電圧及び電流に増幅して出力
する。この駆動電圧発生部20が出力する電圧V0 を V0 =Vsin (ω・t) …(5) 但し、Vは定電圧、ωは角周波数、tは時間とする(図
4のV0 )。
【0023】信号生成手段23は、ブリッジ回路24と
信号処理手段25で構成されている。ブリッジ回路24
は、抵抗R1 と抵抗R3 とインダクタL1 とを直列に接
続したものと、抵抗R2 と変換器1とを直列に接続した
ものとを並列に接続して構成される。ただし、図1に示
した変換器1内の抵抗R,インダクタL及び起電力E
は、変換器1の等価回路である。
【0024】駆動電圧発生部20は、その出力をブリッ
ジ回路24の抵抗R1 と抵抗R2 との接続点に供給す
る。ブリッジ回路24のインダクタンスL1 と変換器1
との接続点は接地される。ブリッジ回路24において抵
抗R2 と変換器1との接続点を24aとし、抵抗R1
抵抗R3 との接続点を24bとする。
【0025】接続点24aの電位をV1 とし、接続点2
4bの電位をV2 とすると、変換器1に起電力Eが発生
しない場合、各々の電圧は次の式で表わされる。
【0026】
【数1】 ここで、ブリッジ回路24内の抵抗R,R1 ,R2 ,R
3 及びインダクタL,L1 の値を、
【0027】
【数2】 とすれば、ブリッジ回路24は平衡し、接続点24aの
電位V1 と、接続点24bの電位V2 とは、常に等しく
なる(図4のV2 )。
【0028】ここで、起電力E(図4のE)が発生した
場合、接続点24aの電位V1 は、次式で表わされる
(図4のV1 )。
【0029】
【数3】 第1項は(6) 式の第1項と等しいので、(8) 式の条件下
で、接続点24aの電位V1 と接続点24bの電位V2
との差をとれば、変換器1の起電力Eに比例する電圧、
すなわち可動コイル4の変位速度vに比例する電圧を取
り出すことができる。
【0030】また、ブリッジ回路24内のL1 とR3
を変換器1と同じ特性を有する別の変換器に置き換える
ことも可能である。この場合、前記起電力は当該別の変
換器にも発生するので、この前記起電力を発生させない
ために当該別の変換器の可動軸は固定される。
【0031】次に、信号処理手段25は、ブリッジ回路
24の接続点24aとブリッジ回路24の接続点24b
とに接続された第1の差動増幅器26と、第1の差動増
幅器26の出力のノイズを除去するローパスフィルタ2
7と、ローパスフィルタ27の出力を積分する積分器2
8と、駆動電圧発生部20の出力とブリッジ回路24の
接続点24bとに接続された第2の差動増幅器29とで
構成される。
【0032】第1の差動増幅器26は、ブリッジ回路2
4にある接続点24aの電位V1 と、接続点24bの電
位V2 との差の電圧Vv を取り出す。電圧Vv は可動軸
2の変位速度vを示す。
【0033】ローパスフィルタ27は、正弦波発生器2
1の発振周波数より高いカットオフ周波数を有し、電圧
v に含まれるノイズを除去した電圧Vv ’を出力する
(図4のVv ’)。
【0034】積分器28は、ローパスフィルタ27の出
力電圧Vv ’を積分し、電圧Vp を出力する。電圧V
v ’は可動軸2の変位速度vに比例しているため、電圧
v ’を積分することは、可動軸2の変位速度vを積分
することと等価である。よって、積分器28の出力電圧
p は可動軸2の変位を示す(図4のVp )。
【0035】第2の差動増幅器29は、駆動電圧発生部
20の出力電圧V0 とブリッジ回路24の接続点24a
の電圧V1 とを入力とし、V0 とV1 との差に相当する
電圧Vf を出力する(図4のVf )。電圧Vf は、ブリ
ッジ回路24の抵抗のR2 の両端の電位差に比例し、こ
れは変換器1に流れる電流値に比例する。よって、電圧
f は可動軸2に発生する駆動力Fに対応している。
【0036】次に、上記変換器1に正弦波を加えた場合
の各部の波形と接触子11の変位との関係について説明
する。
【0037】図4は図1の各部の波形図、図5は図4の
各時刻における接触子11の状態を示す図である。
【0038】図4において、駆動電圧発生部20の駆動
電圧V0 が0の時刻にt=aにて負の起電力が発生し、
時刻t=bにてE=0となったものとする。その後、時
刻t=bからt=cの間、V1 が正の電圧とすると、図
5(A)のように、接触子11は変換器1に引き込まれ
た状態で停止している。この時、接触子11に働いてい
る力はVf で表わされる。V1 が減少していき、時刻t
=cになった時、図5(B)のように、接触子11は変
換器1から突出する方向に速度vで変位を始める。時刻
t=cからt=dの間での変位速度vはVv で表わされ
る。時刻t=dで、図5(C)に示すように、接触子1
1は変換器1から最も離れたところで停止する。この状
態では、電圧Vv ’=0となり、接触子11に働いてい
る力はVf で表わされる。V1 が増加し始め、時刻t=
eになった時、図5(D)のように、接触子11は速度
vで変換器1の方向に変位し始める。接触子11の変位
は、時刻t=fになった時、終了する。
【0039】図6は、本発明の駆動機能付き測定装置の
別の構成例を示すブロック図である。
【0040】図6の測定装置が図1の測定装置と異なる
点は、信号生成手段の構成である。信号生成手段31
は、駆動電圧発生部20と変換器1との間に接続された
抵抗R4 と、駆動電圧発生部20の出力に接続された第
1アナログ/デジタルコンバータ32と、抵抗R4 と変
換器1の接続点に接続された第2アナログ/デジタルコ
ンバータ33と、デジタル信号処理手段とで構成されて
いる。この構成では、デジタル信号処理手段はマイクロ
プロセッサ34で構成されているが、パーソナルコンピ
ュータでもよい。
【0041】第1アナログ/デジタルコンバータ32
は、駆動電圧発生部20が発生する電圧V0 を第1デジ
タル値D0 に変換する。
【0042】第2アナログ/デジタルコンバータ33
は、抵抗R4 と変換器1の接続点の電圧V1 を第2デジ
タル値D1 に変換する。
【0043】マイクロプロセッサ34には、あらかじ
め、電圧V0 をデジタル値D0 ’として、また、変換器
1の可動軸2が固定された状態での電圧V1 をデジタル
値D2として記憶させておく。デジタル値D2 は、変換
器1が起電力Eを発生しない時の電圧を表す。デジタル
値D0 ’とデジタル値D0 とを用いて、記憶されている
デジタル値と変換されたデジタル値との同期を取り、変
換された第1デジタル値D0 及び第2デジタル値D1
と、記憶されたデジタル値D2 とから、可動軸2の変位
速度、可動軸2の変位又は、可動軸2の発生する力を求
める。可動軸2の変位速度vは起電力Eに比例し、これ
は、デジタル値D2 とデジタル値D1 との差から生成さ
れる。この差をデジタル値Dv とする。可動軸2の変位
は、デジタル値Dv を積分することで生成される。この
積分値をデジタル値Dp とする。可動軸2に発生する駆
動力Fは、変換器1に流れる電流Iに比例し、これは、
デジタル値D0 とデジタル値D1 との差から生成され
る。この差をデジタル値Df とする。
【0044】マイクロプロセッサ34は、上記デジタル
値Dp ,Df を計算して出力する。
【0045】次に、図6の回路で変換器1に正弦波を加
えた場合の各部の波形と接触子11の変位との関係につ
いて説明する。
【0046】図7は図6の各部の信号図である。図7の
各時刻a〜fにおける接触子11の状態は図5と同様で
ある。
【0047】図7において、時刻t=bからt=cの
間、V1 が正の電圧とすると、図5(A)のように、接
触子11は変換器1に引き込まれた状態で停止してい
る。この時、接触子11に働いている力はDf で表わさ
れる。V1 が減少していき、時刻t=cになった時、図
5(B)のように、接触子11は変換器1から突出する
方向に速度vで変位を始める。時刻t=cからt=dの
間での変位速度vはDv で表わされる。時刻t=dで、
図5(C)に示すように、接触子11は変換器1から最
も離れたところで停止する。この状態では、デジタル値
v =0となり、接触子11に働いている力はDf で表
わされる。V1 が増加し始め、時刻t=eになった時、
図5(D)のように、接触子11は速度vで変換器1の
方向に変位し始める。接触子11の変位は、時刻t=f
になった時、終了する。
【0048】上記のとおり、本発明の測定装置は、駆動
機能と測定機能とを備え、測定機能として、変位と力と
を測定する機能を有する。
【0049】本発明の駆動機能付き検出装置の好適な使
用例として、駆動と測定とを同時に必要とする計測分野
であるマイクロスイッチ動作特性検査装置を説明する。
【0050】図8はマイクロスイッチの動作特性の規定
を示した図である。マイクロスイッチ40は、内蔵した
可動接点と、外部の力を前記可動接点に伝えるアクチュ
エータ41とを有し、アクチュエータ41に加えられる
動き又は圧力に応じて、可動接点がオン・オフするよう
な機構を備えたものである。アクチュエータ41の先端
は、曲面状の端部42となっている。マイクロスイッチ
40の動作特性として、次の特性が規定されている。 位置 F.P.:自由位置。アクチュエータ41に外力が加わって
いない状態における基準位置からアクチュエータの端部
42までの距離。 O.P.:動作位置。 前記可動接点がオフ状態からオン状態に反転するときの
状態における基準位置からアクチュエータの端部42ま
での距離。 F.O.T.P.:動作限度位置。 アクチュエータ41が動かなくなるまで押したときの状
態における基準位置からアクチュエータの端部42まで
の距離。 R.P.:戻りの位置。 前記可動接点がオン状態からオフ状態へ反転するときの
状態における基準位置からアクチュエータの端部42ま
での距離。 力 O.F.:動作に必要な力。 O.P.で、前記可動接点を反転させるのに必要な力。 R.F.:戻りの力。 R.P.で、前記可動接点を反転させるのに必要な力。 F.O.T.F.:F.O.T.P.における力。 アクチュエータの端部42をF.O.T.P.まで動かすのに必
要な力。 動き P.T.:動作までの動き。 F.P.からO.P.までの変位量。 O.T.:動作後の動き。 O.P.からF.O.T.P.までの変位量。 M.D.:応差の動き。 O.P.からR.P.までの変位量。 R.T.:戻り後の動き。 R.P.からF.P.までの変位量。 このうち、動き(変位量)に関しては、位置から算出で
きるので、力及び位置の計測を行う。
【0051】図9は、マイクロスイッチ40のF.P.を測
定する時のマイクロスイッチ40と変換器1との位置関
係及び変換器1を駆動したときの各状態を示す図、図1
0は、図9の各状態における測定装置の各部の波形図、
図11は、マイクロスイッチ40のO.P.、F.O.T.P.、R.
P.を測定する時のマイクロスイッチ40と変換器1との
関係及び変換器1を駆動したときの各状態を示す図、図
12は、図11の各状態における測定装置の各部の波形
図である。
【0052】F.P.の測定方法 図9(A)に示すように、接触子11の先端とマイクロ
スイッチ40の基準位置との間隔を既知の基準距離にな
るように固定する。図10に示すように、標準のO.F.よ
り小さい駆動力Fを発生する電圧V11を最大値とする正
弦波V0 で変換器1を駆動する。図10において、時刻
t=bからt=cの間では、図9(A)のように、接触
子11は変換器1に引き込まれた状態になっている。V
0 が減少していき、t=cになった時、接触子11はア
クチュエータの端部42の方向に変位を始める。接触子
11は変位し続け、t=dになった時、アクチュエータ
の端部42に接する(図9(B))。V0 は更に減少し
ていき、アクチュエータ41を押す力は増えていくが、
駆動力Fではアクチュエータ41を更に押すことができ
ないので、接触子11は停止する(図9(B),
(C),(D))。この時のVp を測定すれば、F.P.を
測定できる。V0 が増加を始め、t=eになった時、ア
クチュエータの端部42に接していた接触子11は逆方
向に変位を始め、変換器1に引き込まれていき、図9
(A)の状態に戻る。
【0053】O.P.、F.O.T.P.、R.P.、O.F.、R.F.、F.O.
T.F.の測定方法 図11(A)に示すように、接触子11の先端とマイク
ロスイッチ40の基準位置との間隔を既知の基準距離に
なるように固定する。図12に示すように、標準のF.O.
T.F.より大きい駆動力Fを発生する電圧V12を最大値と
する正弦波V0で変換器1を駆動する。図12におい
て、時刻t=cからt=dの間では、図11(A)のよ
うに接触子11は変換器1に引き込まれた状態になって
いる。V0が減少していき、t=dになった時、接触子
11はアクチュエータの端部42の方向に変位を始め
る。t=eの時刻になると、図11(B)に示すよう
に、変換器1の接触子11がアクチュエータの端部42
に接し、F.P.を通過するが、接触子11は更にアクチュ
エータ41を押しつづける。O.P.を通過した時刻t=f
に、マイクロスイッチ40の可動接点がオン状態に反転
する(図11(C1 ))。その時の第2の差動増幅器2
9の出力Vf からO.F.を測定できる。また、積分器28
の出力Vp により、O.P.を測定できる。接触子11は更
に変位を続けた後、t=gになった時にF.O.T.P.で止ま
る(図11(C2 ))。その時の第2の差動増幅器29
の出力Vf からF.O.T.F.を測定できる。また、積分器2
8の出力Vpより、F.O.T.P.を測定できる。V0 が増加
を始め、時刻t=hで接触子11は変換器1の方向に変
位を始めるが、アクチュエータの端部42がF.P.に戻ろ
うとする力により、接触子11とアクチュエータの端部
42は接触しつづけたまま変位する。R.P.を通過した時
刻t=iに、マイクロスイッチ40の可動接点がオン状
態からオフ状態に反転する(図11(C3 ))。その時
の第2の差動増幅器29の出力Vf からR.F.を測定でき
る。
【0054】P.T.、O.T.、M.D.、R.T.の測定方法 P.T.は、測定されたF.P.とO.P.とから算出できる。O.T.
は、測定されたO.P.とF.O.T.P.とから算出できる。M.D.
は、測定されたO.P.とR.P.とから算出できる。R.T.は、
測定されたR.P.とF.P.とから算出できる。
【0055】本発明の装置は、この使用例に示した計測
的な方法で使用する方法だけでなく、閾値判定的な使用
法もできる。以下、その例を示す。 1.閾値判定 ・ボルト締め忘れ(有無)検出 ボルトの有無を可動軸の変位量で検出する。 ・点字読み取り機 点字の凹凸を可動軸の変位量で検出する。 2.駆動+閾値判定 ・基板クランパ 図13に示すように、製造ライン等のガイド46上に流
れている基板43を接触子11でホールドし、その時の
可動軸2の変位量でホールドの成功/失敗を検出する。 ・ID−TAG 複数の種類の部材等が混在して流れている製造ライン等
で、部材等の複数の個所を複数の接触子でホールドし、
複数の可動軸の変位量の組み合わせから部材の種類を検
出する。 ・ペンプロッタのペンのホールドと入れ忘れ検知 接触子でペンをホールドし、ペンの有無は可動軸の変位
量の差で検出する。 ・部品クランパ 図14に示すように、製造ライン等で流れている複数の
部品44,45を接触子11でホールドし、可動軸2の
変位量で、部品の種類を検出する。 3.計測 ・厚さ測定 図15(A)に示すように、ベアICコーティング面4
7と接触子11との間隔を既知の基準距離になるように
固定する。次に、図15(B)に示すように、ベアIC
コーティング面47に接触子11を押し当て、接触子1
1が停止した時の可動軸2の変位と既知の基準距離か
ら、コーティングの厚みを測定する。 ・摩耗チェック 加工ラインで使う工具/刃具に接触子を押し当て、工具
/刃具の摩耗量を測定する。 ・表面粗さ測定 製造ライン等で流れている被測定物に対し、表面粗さを
測定する面と鉛直方向に測定装置を配置し、振動してい
る接触子を押し当てて被測定物の表面を走査しつつ可動
軸の変位量を測定し、得られた変位量から表面粗さ(凹
凸)を測定する。 4.駆動+計測 ・マイクロスイッチの接点チェック マイクロスイッチのアクチュエータを接触子で押し付
け、マイクロスイッチのアクチュエータのストロークや
動作圧力などの動作特性を検査する。 ・部品(基板、加工部品など)のクランプ+寸法測定 部品の外形寸法を測定する場合、ある基準面に対して部
品を押し付けて、基準面から部品を押し付けた接触子の
距離を測定するという方法が考えられる。駆動機能付き
センサを利用すれば、部品を固定する機能と測定する機
能とが同時にできる。対象としては、基板(外形寸法の
測定)、加工部品(外径、内径、長さ測定など)など。 ・基板の反り検出+反り矯正 図16に示すように、基板48に接触子11を押し当
て、可動軸2の変位量から反りを測定し、反りがなくな
るまで接触子11でさらに基板を押し付ける。 ・リードや板バネの曲がり(反り)検査 リードや板バネ等に鉛直方向に可動軸を配置する。リー
ドや板バネがフラットな良品と、反りや曲がりのある不
良品とでは、接触子がリードや板バネと接触して反力が
検出されるまでの接触子の変位距離が違うので、良品、
不良品のチェックができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施形態の回路構成図。
【図2】図1における変換器の分解図。
【図3】図2の変換器の断面図。
【図4】図1の回路の各部の波形図。
【図5】図4又は図7の各時刻における接触子の状態を
示す図。
【図6】本発明の別の態様を示す回路構成図。
【図7】図6の回路の各部の信号図。
【図8】マイクロスイッチの動作特性の規定を示す図。
【図9】マイクロスイッチの動作試験を示す図。
【図10】図9の状態での各部の波形図。
【図11】マイクロスイッチの動作試験を示す図。
【図12】図11の状態での各部の波形。
【図13】本発明の駆動機能付き測定装置を基板クラン
パ装置に使用した状態を示す図。
【図14】本発明の駆動機能付き測定装置を部品クラン
パ装置に使用した状態を示す図。
【図15】本発明の駆動機能付き測定装置をベアICコ
ーティング厚み検査装置に使用した状態を示す図。
【図16】本発明の駆動機能付き測定装置を基板の反り
検出又は反り矯正装置に使用した状態を示す図。
【符号の説明】
1…変換器、2…可動軸、3…支持部材、4…可動コイ
ル、5…端子、6,8,12…穴、7…ケース、9…
蓋、10…ネジ、11…接触子、13…磁石、20…駆
動電圧発生部、21…正弦波発生器、22…増幅回路、
23,31…信号生成手段、24…ブリッジ回路、25
…信号処理手段、26,29…差動増幅器、27…ロー
パスフィルタ、28…積分器、32,33…アナログ/
デジタルコンバータ、34…マイクロプロセッサ、40
…マイクロスイッチ、41…アクチュエータ、42…端
部、43,48…基板、44,45…部品、46…ガイ
ド、47…コーティング。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流成分を含む駆動電圧を発生する駆動電
    圧発生部と、外力又は前記駆動電圧発生部から得られる
    電流Iによって変位可能な可動軸を有し、前記電流Iを
    前記可動軸の駆動力Fに変換するとともに前記可動軸の
    変位速度vを電圧Eに変換する変換器と、前記電流I又
    は前記変換器で変換された電圧Eから、前記可動軸の駆
    動力F又は前記可動軸の変位量に応じた信号を生成する
    信号生成手段とを備えたことを特徴とする測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1の測定装置において、前記変換器
    は、前記可動軸を軸に有する可動コイルと、前記可動コ
    イルと磁気的に結合した磁石とで構成されている測定装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1の測定装置において、前記信号生
    成手段は、前記変換器を構成要素として含み、前記変換
    器に電圧Eが発生しない状態において平衡状態になるブ
    リッジ回路と、前記ブリッジ回路で前記電流Iに比例し
    て発生する電圧又は前記電圧Eから前記信号を生成する
    信号処理手段とで構成されている測定装置。
  4. 【請求項4】請求項1の測定装置において、前記信号生
    成手段は、前記駆動電圧発生部と前記変換器との間に接
    続された抵抗と、前記駆動電圧発生部の電圧を第1デジ
    タル値に変換する第1デジタル変換手段と、前記抵抗と
    前記変換器との間の電圧を第2デジタル値に変換する第
    2デジタル変換手段と、前記第1デジタル値及び前記第
    2デジタル値から前記信号を生成するデジタル信号処理
    手段とで構成されている測定装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105698990A (zh) * 2016-04-11 2016-06-22 广西玉柴机器股份有限公司 凸轮轴驱动力矩标定装置

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