JPH1136083A - 刃物及び金属材料の表面硬化方法 - Google Patents

刃物及び金属材料の表面硬化方法

Info

Publication number
JPH1136083A
JPH1136083A JP20851497A JP20851497A JPH1136083A JP H1136083 A JPH1136083 A JP H1136083A JP 20851497 A JP20851497 A JP 20851497A JP 20851497 A JP20851497 A JP 20851497A JP H1136083 A JPH1136083 A JP H1136083A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal material
cutting edge
edge portion
volume
titanium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20851497A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Nishioka
敏明 西岡
Teruhiko Inaba
輝彦 稲葉
Shigeki Nagaike
繁機 長池
Hiroyuki Nagaike
廣行 長池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MIKISHIYOU HAMONO HONPO KK
Hyogo Prefectural Government
Original Assignee
MIKISHIYOU HAMONO HONPO KK
Hyogo Prefectural Government
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MIKISHIYOU HAMONO HONPO KK, Hyogo Prefectural Government filed Critical MIKISHIYOU HAMONO HONPO KK
Priority to JP20851497A priority Critical patent/JPH1136083A/ja
Publication of JPH1136083A publication Critical patent/JPH1136083A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Articles (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 硬度が高く、硬化層深度が深く、しかも脆化
が防がれて刃こぼれ等を起こしにくい刃物5及び金属材
料の表面硬化方法を提供すること。 【解決手段】 刃先部6となる予定部分を、反応性ガス
を7体積%以上25体積%以下含有するシールドガス中
でアークにより溶融させた後凝固させることにより、そ
の刃先部6に溶質原子を固溶させる。固溶強化により刃
先部6が硬化する。反応性ガスを25体積%以下として
いるので、刃先部6には粗大化されたデンドライトが存
在せず、刃先部6の靱性が保たれる。従って、刃先の鋭
利な刃物5にも適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刃物及びこの刃物
等に適用される金属材料の表面硬化方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】チタン及びチタン合金(以下、チタン系
金属ともいう)は比強度が高く耐食性に優れることか
ら、ナイフ、鋏等の刃物等への適用が試みられている。
しかし、チタン系金属は活性な金属であり、しかも熱伝
導度が低いため、焼き付きが生じやすい。従って、刃物
等への適用に当たっては耐摩耗性の向上が必要である。
一般に、金属材料の内部の靱性を維持しつつ耐摩耗性を
向上させる方法として、表面硬化処理が知られている。
チタン系金属に適用可能な表面硬化処理法としては、シ
ョットピーニングや表面圧延などの表面加工硬化、ガス
窒化やイオン窒化等の窒化処理等が挙げられる。
【0003】しかし、表面加工硬化では硬化層の深度が
浅く、しかも硬度も不充分である。また、窒化処理は耐
摩耗性を向上させる効果は大きいが、処理時間が長時間
に及ぶので生産性が低く、しかも処理温度が高いので母
材の機械的性質を劣化させてしまう。さらに、窒化処理
では得られる硬化層の深度が浅いため、刃先が研削・研
磨されて用いられる刃物等には不向きである。
【0004】特開平5−51628号公報には、窒素ガ
スを30体積%以上70体積%以下含有するシールドガ
ス中で、アークにより刃物の刃先を溶融するチタン製刃
物の製造方法が記載されている。この方法では、金属素
材中の溶融・凝固部分に多量の窒素原子が固溶するの
で、高い硬度と深い硬化層深度を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では窒素原子の導入により、金属素材は硬化とともに
脆化し、耐衝撃性に劣ってしまうこととなる。従って、
この方法で得られた刃物は刃こぼれを起こしやすく、特
に刃先が鋭利な刃物としてはほとんど実用できないとい
う問題がある。
【0006】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
のであり、硬度が高く、硬化層深度が深く、しかも脆化
が防がれて刃こぼれ等を起こしにくい刃物及び金属材料
の表面硬化方法を提供することをその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
の結果、前述の脆化の原因が粗大化したデンドライトに
あることを突きとめ、本発明を完成するに至った。窒素
原子がチタン系金属中に過飽和に導入されると、通常の
冷却条件のもとでは、金属材料中に窒素原子リッチな相
が析出する。導入される窒素原子の量が多くなると、析
出する相は粗大化して樹枝状のデンドライトとなる。粗
大化したデンドライトは硬度は高いが脆弱であり、従っ
て金属材料に衝撃が加わると、このデンドライトがミク
ロ的な切欠き、すなわち欠陥として作用し、ここを起点
として金属材料が破壊され、刃こぼれ等が生じる。本発
明は、導入される原子の量を適切なものとしてデンドラ
イトの粗大化を防ぐことにより、金属材料の脆化を防止
することに成功したものである。
【0008】すなわち、本発明は、刃先部及び本体部を
備える刃物であって、その刃先部が反応性ガスを7体積
%以上25体積%以下含有するシールドガス中でアーク
により溶融させられた後凝固させられて形成されること
により、その刃先部に溶質原子が固溶させられているこ
とを特徴とする刃物、である(請求項1)。
【0009】また、他の発明は、反応性ガスを7体積%
以上25体積%以下含有するシールドガス中で、アーク
により金属素材を局部的に溶融させた後凝固させること
により、金属素材中に溶質原子を固溶させる金属材料の
表面硬化方法、である(請求項4)。
【0010】これらの発明によれば、シールドガスとし
て反応性ガスを7体積%以上25体積%以下含有するも
のを用いているため、反応性ガスを形成している原子が
溶質原子として金属材料中に固溶して金属材料の硬度を
高めるとともに、デンドライトの粗大化が防止されて金
属材料の脆化を防ぐことができる。
【0011】金属材料としてチタン系金属が用いられ、
溶質原子が窒素原子とされる刃物の場合、その刃先部に
は試験荷重200グラムで測定したときのビッカース硬
さの測定値が700を越える箇所が全く存在しないよう
にすればよい(請求項3)。ビッカース硬さの測定値が
700を越える箇所が全く存在しないということは、後
述のように粗大化したデンドライトが存在しないという
ことであり、これにより刃物の脆化が防止されて刃こぼ
れが生じにくくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しつつ本発
明を詳説する。
【0013】図1(a)は、刃物5の素材であるチタン
板1の断面図が示されている。このチタン板1の一端2
(図中左端)には、窒素ガスを含むシールドガスの雰囲
気とされており、アーク3が照射されている。このアー
ク3を熱源として利用し、チタン板1の一端2が溶融さ
せられる。アーク発生源(図示されず)は図中紙面手前
側から奥に向かってチタン板1との関係において相対的
に移動させられ、これに伴い図中紙面手前側から奥に向
かってチタン板1の一端2が順次溶融させられる。アー
ク発生源が通過した後、溶融部分は自然冷却され、凝固
する。図1(b)中の右下がりのハッチング部分が、溶
融・凝固した部分、すなわちビード部4である。
【0014】この実施形態では、窒素ガスを含むシール
ドガスの雰囲気中でチタン板1の一端2を溶融させてい
るため、チタンとの反応性に富む窒素原子が溶融金属中
にとけ込み、対流により両者は均一に混合される。凝固
により窒素原子が固溶され、固溶強化によりビード部4
は硬化する。なお、溶融・凝固したビード部4のみなら
ず、このビード部4の近傍も拡散により窒素原子が固溶
され、硬度がある程度上昇する。
【0015】図1(c)には、図1(b)の状態のチタ
ン板1の一端2の近傍を研削することにより得られる刃
物5の断面図が示されている。この刃物5は刃先部6と
本体部7とからなる。本体部7は右上がりのハッチング
が施された部分であり、ほぼ図1(a)に示されたチタ
ン板1のままの結晶組織状態となっており、靱性が保た
れている。刃先部6は右下がりのハッチングが施された
部分であり、溶融・凝固により窒素原子が固溶して硬化
した部分であるため、耐摩耗性が高くなっている。この
ように刃先部6は硬度が高められており、しかも一旦溶
融させられて窒素原子が導入されているため、硬化層深
度が極めて深められている。
【0016】シールドガス中の窒素ガスの量は、7体積
%以上25体積%以下とされている。窒素ガスの量が上
記範囲未満であると、固溶する窒素原子の量が少いた
め、刃先部6の硬化が充分ではなくなってしまう。逆に
窒素ガスの量が上記範囲を超えると、多量の窒素ガスが
刃先部6に導入されてデンドライトが粗大化し、脆化に
より刃こぼれが生じやすくなり、刃先の鋭利な刃物5と
することができなくなってしまう。この観点から、窒素
ガスの量は10体積%以上20体積%以下が好ましい。
なお、シールドガス中の窒素ガス以外のガスは、アルゴ
ンガス、ヘリウムガス等の、金属と反応しない不活性ガ
スである。
【0017】この刃物5の刃先部6には、試験荷重20
0グラムで測定したときのビッカース硬さの測定値が7
00を越える箇所が全く存在しない。試験荷重200グ
ラムでビッカース硬さを測定する場合、試料に生じる窪
みは微細である。従って、結晶組織中に粗大化したデン
ドライトが存在している金属材料を測定する場合、測定
点をある程度多くすれば、結果としてデンドライト部分
を測定することとなる測定点が含まれることとなる。チ
タン系金属に窒素原子が導入された金属材料のデンドラ
イト部分は窒素原子リッチな相であるため、この部分の
ビッカース硬さは通常700以上となる。本実施形態に
かかる刃物5は刃先部6にビッカース硬さが700を越
える箇所がないものであり、このことはこの刃先部6に
デンドライトが析出していないか、析出していても試験
荷重200グラムの条件では測定できないほどに微細化
されているものであることを示す。すなわちこの刃物5
は靱性に富み、刃先の刃こぼれの少ない刃物5である。
【0018】この硬化方法では反応性ガスとしての窒素
ガスを含むシールドガスを用いているが、シールドガス
中の反応性ガスとして、この窒素ガスの他にも酸素ガ
ス、二酸化炭素ガス等を用いることができる。酸素ガス
を用いた場合は、酸素原子が金属材料中に固溶し、二酸
化炭素ガスを用いた場合は、この二酸化炭素ガスが解離
して生じた炭素原子と酸素原子とが金属材料中に固溶す
る。何れの場合も、固溶強化により金属材料の硬度が高
められる。なお、複数種類の反応性ガスが混合されて用
いられることもある。
【0019】チタン板1の素材としては、純チタンの他
にα型チタン合金、(α+β)型チタン合金、β型チタ
ン合金等が挙げられる。なお、本発明の金属材料表面硬
化方法は、チタン系金属以外の、例えばオーステナイト
系ステンレス鋼やマルテンサイト系ステンレス鋼等のス
テンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属
材料にも適用できる。
【0020】この表面硬化方法では、前述のようにアー
ク発生源を金属素材との関係において相対的に移動して
おり、これに伴い金属素材の一端が順次溶融し、凝固し
ていく。この際、金属素材が受ける熱量をアーク発生源
の移動に伴い周期的に変化させると、金属素材の局部的
な溶融量が周期的に変化する。この金属素材の一端近傍
を研削して得られた刃物8を刃先側からみた正面図が図
2に示されている。この刃物8では、溶融凝固した部分
すなわち刃先部9と、溶融しなかった部分すなわち本体
部10との境界の位置が周期的に変化する。刃先部9と
本体部10とはその色目が異なることから、両者の境界
には図2に示されるような波形の境界線11が表れる。
このような波形の境界線11は伝統工芸品である日本刀
の刃文にも見られるものであり、この境界線11により
観者の趣味観が刺激され、刃物8の意匠性が高められ
る。金属素材が受ける熱量をアーク発生源の移動に伴い
周期的に変化させる手段としては、アーク発生源の送り
速度を周期的に変化させること、アーク電流の電流値を
周期的に変化させること等が挙げられる。
【0021】
【実施例】
[実験1 純チタンの表面硬化実験1]縦50ミリメー
トル、横15ミリメートル、厚み1ミリメートルの純チ
タン製の金属板を用意した。この金属板を、窒素ガスを
10体積%含む窒素ガス−アルゴンガス混合シールドガ
スの雰囲気中においた。そして、金属板の長手方向に沿
ってアーク発生装置を相対的に移動させ、金属板の一端
をプラズマアークにより順次溶融・凝固させ、試験例1
の表面硬化処理金属板を得た。なお、用いたアーク発生
装置はTIG溶接機を応用したものであり、そのプラズ
マ電流は20アンペアとされ、移動速度は1mm/sと
されている。
【0022】また、窒素ガスを20体積%含む窒素ガス
−アルゴンガス混合シールドガスを用いた他は試験例1
と同様にして、試験例2の表面硬化処理金属板を得た。
また、窒素ガスを30体積%含む窒素ガス−アルゴンガ
ス混合シールドガスを用いた他は試験例1と同様にし
て、比較例の表面硬化処理金属板を得た。
【0023】試験例1、試験例2及び比較例の表面硬化
処理金属板を、それぞれ長手方向と垂直な面で切断し、
切断面のうち溶融凝固部及びその近傍のビッカース硬さ
をマイクロビッカース硬さ試験機(試験荷重:200グ
ラム)を用いて測定した。その結果が図3に示されてい
る。図3(a)は試験例1の、図3(b)は試験例2
の、そして図3(c)は比較例の結果である。図3よ
り、いずれの表面硬化処理金属板も、一端から約2ミリ
メートルの深さまで硬化されていることが解る。この硬
化層深度は、窒化処理等の従来の表面硬化処理法で得ら
れる硬化層深度に比べて極めて深いものである。
【0024】また、図3(c)より、比較例の表面硬化
処理金属板の硬化部分はその硬度がばらついているこ
と、そして硬度が700(HV)を越える測定点が存在
することが解る。これは、窒素ガスを30体積%含む窒
素ガス−アルゴンガス混合シールドガスを用いているた
め多量の窒素原子が導入され、粗大化されたデンドライ
トが発生しているためである。このように粗大化された
デンドライトが存在している表面硬化処理金属板は脆性
が高いので、刃先の鋭利な刃物等に用いると刃こぼれを
起こしやすい。
【0025】これに対し、図3(a)に示された試験例
1の表面硬化処理金属板及び図3(b)に示された試験
例2の表面硬化処理金属板では、硬度のばらつきが少な
く、しかも硬度が700(HV)を越える測定点が存在
しないことが解る。これは導入された窒素原子の量が過
剰ではないので、粗大化されたデンドライトが存在して
いないためである。従って、試験例1及び試験例2の表
面硬化処理金属板は靱性が高く、刃先の鋭利な刃物等に
好適に用いることができる。
【0026】図4(a)には試験例1の表面硬化処理金
属板の断面の顕微鏡写真が示されており、図4(b)に
は比較例の表面硬化処理金属板の断面の顕微鏡写真が示
されている。何れの写真も溶融・凝固した部分及びこの
近傍の拡大写真であり、倍率は35倍である。写真中で
白く写った部分が、チタン原子リッチな相が析出してい
る部分である。図4(a)では微細な相が析出している
のみであるが、図4(b)では粗大でかつ樹枝状の相、
すなわち粗大化されたデンドライトが析出していること
が解る。
【0027】以上の結果より、金属材料の極端な脆化を
防ぎつつ硬化層深度を深めるには、雰囲気中の反応性ガ
スの濃度を25体積%以下とする必要があり、20体積
%以下とするのが好ましいことが解る。
【0028】[実験2 純チタンの表面硬化実験2]ア
ルゴンガスと混合する反応性ガスの種類とその量を、下
記の表1に示されたようにした他は試験例1と同様にし
て、試験例3から試験例8の表面硬化処理金属板を得
た。これらの表面硬化処理金属板につき、前述の実験1
と同様にして断面の硬度を測定した。何れの表面硬化処
理金属板も一端から約2ミリメートルの深さまで硬化さ
れており、その硬度は下記の表1に示される通りであっ
た。
【0029】
【表1】 表1より、試験例3から試験例8の表面硬化処理金属板
は何れも硬度(HV)が350から600の範囲にある
ことが解る。このことは、これらの表面硬化処理金属板
を刃先が鋭利な刃物に加工することができ、しかもその
刃物は適度な硬度であるため切れ味が持続することを示
すものである。
【0030】[実験3 マルテンサイト系ステンレス鋼
の表面硬化実験]用いる金属板をマルテンサイト系ステ
ンレス鋼(SUS420J2)とし、シールドガスを窒
素ガスが20体積%含まれる窒素ガス−アルゴンガス混
合シールドガスとした他は試験例1と同様にして、試験
例9の表面硬化処理金属板を得た。この表面硬化処理金
属板につき、前述の実験1と同様にして断面の硬度を測
定した。この表面硬化処理金属板は一端から約2ミリメ
ートルの深さまで硬化されており、その硬度は600
(HV)前後であった。この表面硬化処理金属板も、刃
先が鋭利な刃物に適したのもであり、その刃物は切れ味
が持続するものである。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば硬
度が高く、硬化層深度が深く、しかも脆化が防がれて刃
こぼれ等を起こしにくい刃物及び金属材料の表面硬化方
法を得ることができる。この表面硬化方法で得られる金
属材料は、刃物のみならず、ヤスリ、魚の鱗取り器、工
具、釣り針等にも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)、図1(b)及び図1(c)は、い
ずれも本発明の一実施形態にかかる刃物の製造方法が示
された断面図である。
【図2】図2は、本発明の他の実施形態にかかる刃物が
表された正面図である。
【図3】図3(a)、図3(b)及び図3(c)は、そ
れぞれ試験例1、試験例2及び比較例の表面硬化処理金
属板の硬度測定結果が示されたグラフである。
【図4】図4(a)及び図4(b)は、それぞれ試験例
1及び比較例の表面硬化処理金属板の結晶組織の様子が
示された顕微鏡写真であり、倍率は35倍である。
【符号の説明】
1・・・チタン板 2・・・一端 3・・・アーク 4・・・ビード部 5、8・・・刃物 6、9・・・刃先部 7、10・・・本体部 11・・・境界線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/18 C22F 1/18 H 3/02 3/02 // C22F 1/00 630 1/00 630C 631 631B 673 673 681 681 691 691Z (72)発明者 稲葉 輝彦 兵庫県三木市緑が丘町中2丁目8番地の10 (72)発明者 長池 繁機 兵庫県三木市別所町東這田721番地の8 株式会社三木章刃物本舗内 (72)発明者 長池 廣行 兵庫県三木市別所町東這田721番地の8 株式会社三木章刃物本舗内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刃先部及び本体部を備える刃物であっ
    て、 その刃先部が反応性ガスを7体積%以上25体積%以下
    含有するシールドガス中でアークにより溶融させられた
    後凝固させられて形成されることにより、その刃先部に
    溶質原子が固溶させられていることを特徴とする刃物。
  2. 【請求項2】 上記反応性ガスが窒素であり、溶質原子
    が窒素原子であり、チタン又はチタン合金からなる請求
    項1に記載の刃物。
  3. 【請求項3】 チタン又はチタン合金からなり、刃先部
    及び本体部を備える刃物であって、その刃先部には窒素
    原子が固溶しており、その刃先部には、試験荷重200
    グラムで測定したときのビッカース硬さの測定値が70
    0を越える箇所が全く存在しない刃物。
  4. 【請求項4】 反応性ガスを7体積%以上25体積%以
    下含有するシールドガス中で、アークにより金属素材を
    局部的に溶融させた後凝固させることにより、金属素材
    中に溶質原子を固溶させる金属材料の表面硬化方法。
  5. 【請求項5】 金属素材とアーク発生源とを相対的に移
    動させて金属素材を連続的に溶融・凝固するとともに、
    金属素材が受ける熱量をその移動に伴い周期的に変化さ
    せて、金属素材の局部的な溶融量を周期的に変化させる
    請求項4に記載の金属材料の表面硬化方法。
JP20851497A 1997-07-16 1997-07-16 刃物及び金属材料の表面硬化方法 Pending JPH1136083A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20851497A JPH1136083A (ja) 1997-07-16 1997-07-16 刃物及び金属材料の表面硬化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20851497A JPH1136083A (ja) 1997-07-16 1997-07-16 刃物及び金属材料の表面硬化方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1136083A true JPH1136083A (ja) 1999-02-09

Family

ID=16557435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20851497A Pending JPH1136083A (ja) 1997-07-16 1997-07-16 刃物及び金属材料の表面硬化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1136083A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008506532A (ja) * 2004-07-09 2008-03-06 フラウンホーファー−ゲゼルシャフト ツル フェルデルング デル アンゲヴァンテン フォルシュング エー ファウ チタン合金の形の耐摩耗性でかつ疲労抵抗性の縁層を製造するための方法および該方法により製造された構成部分
JP2018104778A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 勝義 近藤 焼結刃物素材およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008506532A (ja) * 2004-07-09 2008-03-06 フラウンホーファー−ゲゼルシャフト ツル フェルデルング デル アンゲヴァンテン フォルシュング エー ファウ チタン合金の形の耐摩耗性でかつ疲労抵抗性の縁層を製造するための方法および該方法により製造された構成部分
JP2018104778A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 勝義 近藤 焼結刃物素材およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Ram et al. Microstructure and tensile properties of Inconel 718 pulsed Nd-YAG laser welds
Benyounis et al. Surface melting of nodular cast iron by Nd-YAG laser and TIG
Liu et al. Fundamental understanding of corrosion performances of laser-melted metallic alloys
Abboud et al. Surface nitriding of Ti–6Al–4V alloy with a high power CO2 laser
Savinov et al. Microstructure and properties of CeO2-doped CoCrFeMnNi high entropy alloy fabricated by laser metal deposition
Wong et al. The surface character and substructure of aluminium alloys by laser-melting treatment
Botstein et al. Induction brazing of Ti-6Al-4V alloy with amorphous 25Ti-25Zr-50Cu brazing filler metal
JP2009255170A (ja) Ni基2重複相金属間化合物合金からなる摩擦攪拌加工用ツール及び摩擦攪拌加工方法
AU2016349913B2 (en) Layered construction of in-situ metal matrix composites
Abboud et al. Ceramic–metal composites produced by laser surface treatment
Ventura Microstructural evolution and mechanical property development of selective laser melted copper alloys
JPH1136083A (ja) 刃物及び金属材料の表面硬化方法
Afanasieva et al. Surface micromorphology and abrasive wear resistance of tool steel after gas-laser cutting
Molian et al. Laser glazing of boronized iron and tool steels
Kumar et al. Microstructural development of dissimilar weldments: case of MIG welding of Cu with Fe filler
Abboud et al. Microstructures of titanium-aluminides produced by laser surface alloying
Molian et al. Formation of austenite in laser-processed Fe-0.2% C-20% Cr alloy
JP2001523766A (ja) スズ含有快削鋼
Muñoz-Escalona et al. Advances in surface engineering using TIG processing to incorporate ceramic particulates into low alloy and microalloyed steels–A Review
Molian et al. Transformation behaviour of laser processed Fe-5% Cr, Fe-5% Ni and Fe-6% Cr-2% Ni alloys
Iwaszko Laser surface remelting of powder metallurgy high-speed steel
Leech et al. Laser surface alloying of steel wire with chromium and zirconium
Selvan et al. Ti-SiC composite and TiC ceramic layer formation on Ti6Al4V surface by laser alloying of pre-placed SiC coating
Xing et al. Effects of rare earth oxide Y2O3 on microstructure and mechanical properties of proeutectoid ferrite/granular bainitic coating
Jiru et al. Laser surface melting of Al-12Si-4Cu-1.2 Mn alloy

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040716

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040716

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040720

A977 Report on retrieval

Effective date: 20051005

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051018

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060307

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02