JPH11355691A - 二画面テレビ受像機の音量制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二画面テレビ受像機で、放送チャンネル間の
音声信号の変調度の相違により、主副画面の再生音声を
切り替えた際に、音量変動が生じる課題があった。 【解決手段】 二画面テレビ受像機において、主画面の
テレビ信号から検波された音声信号のレベルと、副画面
のテレビ信号から検波された音声信号のレベルとを比較
し、前記主画面音声信号レベルを用いて、副画面音声信
号のレベルを主画面音声信号のレベルに制御し、主副画
面の音声信号レベルを合致させる音量制御装置である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、異なる２つのテレ
ビ映像を単一の表示画面に同時に再生表示する二画面テ
レビ受像機において、再生表示しているテレビ映像の音
声を切り替えた際に、ほぼ同一の音量にて再生する音量
制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、テレビ受像機の表示画面の大型化
が推進されると共に、ユーザの嗜好の多様化により、異
なる２つのテレビ放送チャンネルの番組を単一のテレビ
画面に同時に再生表示できる二画面テレビ受像機が商品
化されている。

【０００３】この二画面テレビ受像機では、異なる２つ
のテレビの映像を同時に単一のテレビ画面に再生表示す
るが、音声は、いずれか一方のテレビ映像の音声信号を
再生しており、ユーザの好みによりいずれかのテレビ映
像の音声を再生するように選択切換可能となっている。

【０００４】この音声信号の切換機能を有するテレビ受
像機について、図３のブロック図を用いて説明する。

【０００５】アンテナを介して受信したテレビ放送信号
は、第１のチューナ５１と第２のチューナ５２に供給さ
れる。この第１と第２のチューナ５１、５２で所望の放
送チャンネルを選択し、所定の中間周波数に変換したテ
レビ信号は入力選択回路５３に供給する。この入力選択
回路５３には、ビデオカセットレコーダやビデオディス
クプレーヤ等からのテレビ信号を取り込むための外部端
子５４が設けられている。

【０００６】前記入力選択回路５３は、前記第１と第２
のチューナ５１、５２で選択したテレビ放送チャンネル
のテレビ信号、あるいは外部端子５４から供給されたテ
レビ信号の中から、後述するテレビ表示手段の右側に再
生表示するテレビ信号（以下、主画面信号という）と、
左側に再生表示するテレビ信号（以下、副画面信号とい
う）とを選択する。前記入力選択回路５３で選択された
主画面信号の映像と音声信号は、主画面映像圧縮回路５
５と主画面音声検波回路５６に各々供給され、副画面の
映像と音声信号は、副画面映像圧縮回路５７と副画面音
声検波回路５８に各々供給される。

【０００７】前記主画面と副画面の映像圧縮回路５５、
５７は、映像信号に含まれる信号のうち、輝度と色差信
号を所定の再生映像のサイズに圧縮し映像切換回路５９
に供給する。

【０００８】この映像切換回路５９は、前記主画面と副
画面の映像圧縮回路５５、５７から個別に供給された圧
縮輝度と色差信号を所定の周期で切換て、ＲＧＢプロセ
ッサ６０に供給し、このプロセッサ６０からのＲＧＢ信
号を表示手段６１に供給し、主画面と副画面を同時に再
生表示する。

【０００９】この表示手段６１は、ブラウン管又は液晶
素子等からなる直視型やプロジェクション型の表示手段
である。

【００１０】一方、主画面と副画面の音声検波回路５
６、５８は、音声信号をＦＭ検波して、音声切換スイッ
チ６２を介して音声回路６３に供する。音声回路６３
は、音量や音質等を調整する回路で、ユーザが設定した
音量と音質の音声信号をスピーカ６４に供給する。

【００１１】このような構成の二画面テレビ受像機にお
いて、表示手段６１に再生表示されている主画面と副画
面の映像に対して、前記スピーカ６４から再生される音
声は、前記音声切換スイッチ６２で選択可能である。
今、主画面の音声、つまり、前記主画面音声検波回路５
６から供給された音声信号を前記音声切換スイッチ６２
で選択し、音声回路６３で所望の音量や音質に調整して
音声を再生しているとする。この状態から、前記音声切
換スイッチ６２を切り替えて、前記副画面音声検波回路
５８から供給される音声信号に切り替えた際に、前記音
声回路６３は前記主画面音声を再生していた時と同じ条
件の場合には、同じ音量や音質で再生される。

【００１２】一方、テレビ放送信号は、規格により規定
されているが若干の許容差があり、又、伝送路の条件に
より、特に音声信号の変調度が放送チャンネルによって
相違する。このため、再生する音声を前記音声切換スイ
ッチ６２で主画面から副画面の音声に切り替えた際に、
あるいは副画面から主画面の音声に切り換えた際に、再
生される音量に相違が生じ、音量が大きくなったり、又
は小さくなることがあった。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】二画面テレビ受像機で
いずれか一方の画面の音声を所定の音量で再生中に、他
方の画面の音声に切り替えた際に、テレビ放送信号中の
音声信号の変調度の相違により、再生音声の音量が大き
くなったり、又は小さくなったりして、ユーザに違和感
を与え、且つ、テレビ受像機の誤動作との誤解を与える
課題があった。

【００１４】本発明は、放送チャンネル間に音声信号の
変調度に若干の相違が生じても、主画面と副画面のいず
れの音声を再生する場合にも、ユーザが設定した音量を
維持して音声再生する二画面テレビ受像機の音量制御装
置を提供することを目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】異なる２つのテレビ映像
を単一の表示画面に同時に再生表示可能な二画面テレビ
受像機において、主・副画面のテレビ信号のうち、第１
の音声信号を検波する第１の音声検波手段と、前記主・
副画面のテレビ信号のうち、第２の音声信号を検波する
第２の音声検波手段と、前記第１の音声検波手段で検波
された音声信号のレベルを検出する第１の音声レベル検
出手段と、前記第１の音声レベル検出手段で検出した音
声レベルを用いて、前記第２の音声検波手段で検波され
た音声信号のレベルを制御する自動レベル制御手段とを
具備し、主副画面の音声信号レベルを合致させる二画面
テレビ受像機の音量制御装置である。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図１は本発明に係る
二画面テレビ受像機の音量制御装置の一実施形態の回路
構成を示すブロック図である。なお、図１は、図３に示
した入力選択回路５３以降の音声信号処理部分を示し、
且つ、同一部分は同一符号を付した。

【００１７】前記入力選択回路５３から供給された主画
面と副画面の音声信号は、主画面音声検波回路５６と副
画面音声検波回路５８に供給される。主画面音声検波回
路５６で検波された主画面音声信号は、前記音声切換ス
イッチ６２の一方の端子に供給されると共に、主画面音
声ピークホールド回路１１に供給される。この主画面音
声ピークホールド回路１１は、主画面音声信号のピーク
値を検出ホールドし、そのピーク値を比較回路１２に供
給する。この比較回路１２は、後述する副画面音声ピー
クホールド回路１５からの副画面音声のピーク値と比較
し、その比較結果に基づく制御信号を後述する自動レベ
ル制御回路１３に供給する。

【００１８】一方、副画面音声検波回路５８で検波され
た副画面音声信号は、自動レベル制御回路１３と増幅回
路１４を介して、前記音声切換スイッチ６２の他方の端
子に供給されると共に、増幅回路１４の出力は、副画面
音声ピークホールド回路１５に供給される。自動レベル
制御回路１３は、前記比較回路１２からの制御により、
副画面音声の音量レベルを制御する。副画面音声ピーク
ホールド回路１５は、副画面音声信号のピーク値を検出
ホールドし、そのピーク値を比較回路１２に供給され
る。

【００１９】つまり、前記比較回路１２においては、主
画面音声ピークホールド回路１１で検出した主画面音声
ピーク値と、副画面音声ピークホールド回路１５で検出
した副画面音声のピーク値とを比較し、その主画面音声
のピーク値と副画面音声のピーク値の差による制御信号
を前記自動レベル制御回路１３に供給して、前記副画面
音声のレベルを調整制御し、副画面音声の音量レベルを
主画面音声の音量レベルに合わせる。

【００２０】これにより、副画面の音量レベルは主画面
の音量レベルに一致させることにより、主画面から副画
面に、又は副画面から主画面に前記音声切換スイッチ６
２で再生音声を切り替えた場合でも常時同一の音量レベ
ルでの主副画面の音声再生が可能となる。

【００２１】次に、この本発明の実施形態の具体的回路
構成について、図２を用いて説明する。

【００２２】主画面音声検波回路５６の出力は、前記音
声切換スイッチ６２の一方の端子に接続されると共に、
オペアンプ２１、ダイオード２２、抵抗２３及びオペア
ンプ２４の直列回路、及び前記抵抗２３と前記オペアン
プ２４の接続点と接地間に並列に接続されたコンデンサ
２５と抵抗２６の並列回路にて構成される主画面音声ピ
ークホールド回路１１に接続されている。

【００２３】副画面音声検波回路５８の出力は、抵抗２
７を介してオペアンプ２８の一方の入力端子に接続され
ている。このオペアンプ２８の抵抗２７が接続された入
力端子と出力端子の間には抵抗２９が接続され、且つ、
前記オペアンプ２８の他方の入力端子は接地され、増幅
回路１４を構成している。

【００２４】前記増幅回路１４の抵抗２７とオペアンプ
２８の一方の入力端との接続点は、エミッタ接地された
トランジスタ３０のコレクタに接続され、このトランジ
スタ３０のベースは、同じくエミッタ接地されたトラン
ジスタ３１のコレクタに接続され、且つ、抵抗３２を介
して動作電源Ｖｃｃに接続され、さらにトランジスタ３
１のベースは抵抗３３を介して、後述する前記比較回路
１２に接続されたトランジスタ３１、３０は自動レベル
制御回路１３を構成している。

【００２５】前記増幅回路１４のオペアンプ２８の出力
は、前記音声切換スイッチ６２の他方の端子に接続され
ると共に、オペアンプ３４、ダイオード３５、抵抗３６
及びオペアンプ３７の直列回路、及び前記抵抗３６とオ
ペアンプ３７の接続点と接地間に並列に接続されたコン
デンサ３８と抵抗３９の並列回路にて構成される副画面
音声ピークホールド回路１５に接続されている。

【００２６】前記主画面音声ピークホールド回路１１の
オペアンプ２４の出力は、抵抗４０を介してオペアンプ
４１の一方の入力端子に接続され、このオペアンプ４１
の抵抗４０が接続された入力端子と出力端子の間に抵抗
４２が接続され、このオペアンプ４１の他方の入力端子
に前記副画面音声ピークホールド回路１５のオペアンプ
３７の出力が抵抗４３を介して接続され、且つ、このオ
ペアンプ４１の出力は、抵抗３３を介して前記自動レベ
ル制御回路１３のトランジスタ３１のベースに接続さ
れ、このオペアンプ４１は比較回路１２を構成してい
る。

【００２７】このような構成の回路において、主画面音
声検波回路５６から供給された主画面音声信号は、主画
面音声ピークホールド回路１１の抵抗２３とコンデンサ
２５の充電時定数により過度的な音量変化に対応する応
答性を決定し、コンデンサ２５と抵抗２６の放電時定数
によりピークホールド時間を決定し、この充電と放電時
定数により平均的な音声信号の直流レベルが得られるよ
うに設定する。

【００２８】一方、副画面音声検波回路５８から供給さ
れた主画面音声信号は、前記抵抗２７，２９とオペアン
プ２８で構成される前記増幅回路１４で増幅するが、こ
の増幅回路１４の利得は前記主画面音声検波回路５６の
出力より平均的に大きくなるように設定する。この増幅
回路１４で増幅された副画面音声信号は、前記主画面音
声ピークホールド回路１１と同様に、前記副画面音声ピ
ークホールド回路１５の抵抗３６とコンデンサ３８の充
電時定数と、コンデンサ３８と抵抗３９の放電時定数に
より副画面音声信号の平均直流レベルを設定する。

【００２９】前記主画面音声ピークホールド回路１１と
前記副画面音声ピークホールド回路１５の出力は、抵抗
４０、４３を介して前記比較回路１２に供給される。こ
の比較回路１２では、供給された主副両画面の音声信号
の直流レベルの差を取り出し、その直流レベルの差の電
圧値を抵抗３３を介して前記自動レベル制御回路１３の
トランジスタ３１のベースに供給する。この自動レベル
制御回路１３のトランジスタ３０、３１は、トランジス
タ３１のベースに供給された電圧値に応じて、コレクタ
・エミッタ特性を用いて、前記増幅回路１４の利得を制
御する。

【００３０】つまり、前記比較回路１２で比較される前
記主副両音声ピークホールド回路１１、１５から供給さ
れる両音声信号の直流レベルの差が０となるように、前
記自動レベル制御回路１３により前記増幅回路１４の利
得制御を行い、前記音声切換スイッチ６２に供給される
主副両画面の音声信号を同一レベルに制御する。

【００３１】以上説明したように、本発明は、副画面音
声検波回路の出力に自動レベル制御回路と増幅回路を設
けて、前記自動レベル制御回路を制御して副画面の音声
信号レベルを主画面の音声信号レベルに一致させること
により、音声切換スイッチに供給する主画面と副画面の
両音声信号レベルは同一レベルとすることができ、主副
画面の音声信号の変調度や伝送路損失の相違による主副
画面の再生音声の音量の変動を解消することが可能とな
る。

【００３２】なお、前述の本発明の実施形態の説明で
は、前記比較回路１２で主副画面の音声信号の直流レベ
ルを比較して、その比較結果で前記自動レベル制御回路
１３を制御しているが、この実施形態に限定されるもの
ではなく、前記主画面音声ピークホールド回路１１の出
力の直流レベルを用いて、前記自動レベル制御回路１３
を直接制御して、副画面音声信号レベルを主画面音声信
号のレベルに一致させても良い。この場合、副画面音声
ピークホールド回路１５は省略できる。さらに、主副画
面の音声信号の変調度や伝送路特性の相違による音声信
号のレベルの相違を検出して、主副画面のいずれか一方
の音声信号のレベルに他方の音声信号レベルを一致させ
るようにしても良い。

【００３３】

【発明の効果】本発明は、二画面テレビ受像機におい
て、再生音声を主副いずれのかの画面の音声に切り替え
た際、テレビ信号中の音声信号の変調度や伝送路特性の
相違による再生音声の音量レベルが変動することなく、
ユーザが設定した好みの音量で主副いずれの画面の音声
も再生可能であると共に、主副画面の音量レベル変動に
よるユーザのテレビ受像機の動作性能に対する誤解も解
消できる効果を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る二画面テレビ受像機の音量制御装
置の一実施形態の回路構成を示すブロック図。

【図２】本発明に係る音量制御装置の具体的回路図。

【図３】従来の二画面テレビ受像機の回路構成を示すブ
ロック図。

【符号の説明】

１１…主画面音声ピークホールド回路、１２…比較回
路、１３…自動レベル制御回路、１４…増幅回路、１５
…副画面音声ピークホールド回路、５６…主画面音声検
波回路、５８…副画面音声検波回路、６２…音声切換ス
イッチ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 異なる２つのテレビ映像を単一の表示画
   面に同時に再生表示可能な二画面テレビ受像機におい
   て、 主・副画面のテレビ信号のうち、第１の音声信号を検波
   する第１の音声検波手段と、 前記主・副画面のテレビ信号のうち、第２の音声信号を
   検波する第２の音声検波手段と、 前記第１の音声検波手段で検波された音声信号のレベル
   を検出する第１の音声レベル検出手段と、 前記第１の音声レベル検出手段で検出した音声レベルを
   用いて、前記第２の音声検波手段で検波された音声信号
   のレベルを制御する自動レベル制御手段と、 を具備し、主副画面の音声信号レベルを合致させること
   を特徴とする二画面テレビ受像機の音量制御装置。
2. 【請求項２】 異なる２つのテレビ映像を単一の表示画
   面に同時に再生表示可能な二画面テレビ受像機におい
   て、 主・副画面のテレビ信号のうち、第１の音声信号を検波
   する第１の音声検波手段と、 主・副画面のテレビ信号のうち、第２の音声信号を検波
   する第２の音声検波手段と、 前記第１の音声検波手段で検波された音声信号のレベル
   を検出する第１の声レベル検出手段と、 前記第２の音声検波手段で検波された音声信号のレベル
   を検出する第２の音声レベル検出手段と、 前記第２の音声検波手段で検波された音声信号のレベル
   を制御する自動レベル制御手段と、 前記第１の音声レベル検出手段と前記第２の音声レベル
   検出手段とから検出した両音声信号のレベルを比較し、
   そのレベル差に基づき前記自動レベル制御手段を制御す
   る制御信号を生成する比較手段と、 を具備し、前記比較手段で生成した制御信号を基に前記
   自動レベル制御手段を制御して、主副画面の音声信号レ
   ベルを合致させることを特徴とする二画面テレビ受像機
   の音量制御装置。
3. 【請求項３】 前記自動レベル制御手段は、音声信号増
   幅手段とその増幅手段の増幅利得を制御する利得制御手
   段からなり、前記比較手段で生成された制御信号に応じ
   て利得制御手段から信号増幅手段の増幅利得を制御し
   て、主副画面の音声信号レベルを合致させることを特徴
   とする請求項２記載の二画面テレビ受像機の音量制御装
   置。