JPH11355633A

JPH11355633A - 拡大読書器

Info

Publication number: JPH11355633A
Application number: JP10155554A
Authority: JP
Inventors: Kiyoko Oshima; 希代子大嶋; Tokuo Saeki; 徳夫佐伯
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1998-06-04
Filing date: 1998-06-04
Publication date: 1999-12-24

Abstract

(57)【要約】【課題】従来、拡大読書器本体を移動させて使用するさ
いに、ユーザの目を疲れやすくし、また、ユーザに船酔
いのような気分の悪さを感じさせることがあるという課
題があった。【解決手段】光を発する白色ＬＥＤ５と、対象物からの
光を通過させる入射窓２と、入射窓２を通過した対象物
からの光を集光する対物レンズ３と、対物レンズ３が集
光した光を電気信号に変換する固体撮像素子４と、固体
撮像素子４を駆動するカメラ回路８と、カメラ回路８に
内蔵され固体撮像素子４によって変換された電気信号を
記憶する記憶回路と、記憶回路によって記憶された電気
信号を出力させるか、固体撮像素子４からの電気信号を
出力させるかを切り替える画像キープスイッチ１０とを
備え、記憶回路によって記憶された電気信号を出力させ
るように画像キープスイッチ１０が使用された場合、画
像キープスイッチ１０は、画像キープスイッチ１０が使
用されたときに記憶回路に記憶された電気信号を出力さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、画像を取り込み、
テレビなどの表示手段に表示する拡大読書器に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】高齢になり視力の弱っている人あるいは
他の理由で視力の弱い人にとって、新聞に書かれている
文字は小さすぎて読むことが困難であり、近年、そうい
った視力の弱い人を対象に、文字情報を得るための拡大
読書器が開発されている。例えば、ユーザに紙面を架台
に置かせ、拡大レンズ、光学系を介してカメラで撮影
し、テレビ画面などに拡大表示する架台タイプの拡大読
書器が提案されている。また、ユーザに固体撮像素子を
備えた小型カメラを手に持たせ、紙面に沿って移動させ
てテレビ画面などに拡大表示するハンディタイプの拡大
読書器も提案されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ハンディタ
イプの拡大読書器は、ユーザが、テレビ画面に表示され
ている最終行の次行を読みたい場合、テレビ画面を見な
がら小型カメラ、つまり拡大読書器本体を移動させてい
くものである。この場合、次の文章への連続性を得るた
めに、ユーザは画面をずっと見ながら適切なところで止
めなければならない。拡大読書器本体を動かすときのテ
レビ画面上での文字の乱れ、揺れをじっと見つめること
は目が疲れやすく、また、拡大読書器本体の動かし方が
早いと船酔いのような気分の悪さを感じることがある。

【０００４】本発明は、このような点に鑑みて、拡大読
書器本体を移動させて使用するさいに、ユーザの目を疲
れやすくすることがなく、また、ユーザに船酔いのよう
な気分の悪さを感じさせることのない拡大読書器を提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】第１の本発明（請求項１
に対応）は、光を発する光源と、対象物からの光を通過
させる入射窓と、前記入射窓を通過した前記対象物から
の光を集光する集光手段と、前記集光手段が集光した光
を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子を駆動
する電気回路と、前記撮像素子によって変換された電気
信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段によって記憶
された電気信号を出力させるか、前記撮像素子からの電
気信号を出力させるかを切り替える切替手段とを備え、
前記記憶手段によって記憶された電気信号を出力させる
ように前記切替手段が使用された場合、前記切替手段
は、前記切替手段の使用のときに、または前記切替手段
の使用の直前に前記記憶手段によって記憶された電気信
号を出力させることを特徴とする拡大読書器である。

【０００６】第２の本発明（請求項２に対応）は、光を
発する光源と、対象物からの光を通過させる入射窓と、
前記入射窓を通過した前記対象物からの光を集光する集
光手段と、前記集光手段が集光した光を電気信号に変換
する撮像素子と、前記撮像素子を駆動する電気回路と、
前記対象物の撮影範囲を示すガイドとを備えたことを特
徴とする拡大読書器である。

【０００７】第３の本発明（請求項３に対応）は、電源
のスイッチとは別に、前記撮像素子によって変換された
電気信号を出力させるか否かを切り替える切換手段を備
えたことを特徴とする第２の本発明に記載の拡大読書器
である。

【０００８】第４の本発明（請求項４に対応）は、前記
対象物を実質上固定するとともに、前記ガイドの一辺を
当接して拡大読書器本体を所定の方向に所定の距離移動
させるためのガイド枠を備えたことを特徴とする第２ま
たは第３の本発明に記載の拡大読書器である。

【０００９】第５の本発明（請求項５に対応）は、前記
ガイドおよび前記ガイド枠が、前記所定の距離移動のた
めに、互いに対応する形の凹部または凸部を有すること
を特徴とする第４の本発明に記載の拡大読書器である。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図１から図４を用いて説明する。

【００１１】（実施の形態１）以下に、本発明の実施の
形態１の拡大読書器の構成をその動作とともに述べる。

【００１２】図１は本発明の実施の形態１の拡大読書器
の上面図であり、図２は同拡大読書器本体の側断面図で
ある。また、図３は同拡大読書器本体の撮像部に取り込
まれる画像の範囲を説明する説明図であり、図４は同拡
大読書器のガイド枠による、同拡大読書器本体の移動幅
の範囲を説明する説明図である。

【００１３】図１、図２において、１は撮像部であり、
入射窓２の内部に透明アクリル等の光透過材である透明
樹脂で成型加工した対物レンズ３と、固体撮像素子４が
設けられる。この対物レンズ３には虹彩絞りを設けるが
本図では省略する。前記入射窓２の近傍に投光用の照明
窓２ａを設け、内部に例えば面実装タイプの白色ＬＥＤ
５（日亜化学工業（株））などの光源が複数個搭載され
る。光源に前記白色ＬＥＤ５を用いることで、ランプ類
と比較して消費電力が低減し、また前記白色ＬＥＤ５は
長寿命であり、白色ＬＥＤ５自体の交換作業が不要であ
る。なお、入射窓２は光を通過させることができるもの
である。また、対物レンズ３は入射窓２を通過した光を
集光するものである。さらに、固体撮像素子４は対物レ
ンズ３によって集光された光を電気信号に変換するもの
である。

【００１４】６は本実施の形態１の拡大読書器本体が撮
影する対象物の撮影範囲を示す文字取り込み位置指定の
ガイドであり、新聞紙面の１段落幅に相当する縦幅を有
し、その縦幅に対して、テレビ画面の縦横比と実質上同
様の比になるような横幅を有する。このガイド６は例え
ば透明アクリル等の透明樹脂で形成され、前記撮像部１
に着脱自在あるいは一体的に設けられる。

【００１５】７は操作者が片手で保持する握り部であ
り、この握り部７には前記固体撮像素子４を動作させる
カメラ回路８が内蔵され、また、このカメラ回路８と前
記白色ＬＥＤ５を駆動させるための電源９が装着され
る。この電源９は、例えばアルカリ電池やリチウム電池
や充電式電池等の低電圧のものが使用でき、また着脱可
能な電池パックと充電器という組合せでもよい。

【００１６】また前記カメラ回路８には、固体撮像素子
４によって電気信号に変換されたものを画像として記憶
する記憶回路が組み込まれている。この記憶回路は、前
記握り部７に設けられた画面キープスイッチ１０がユー
ザによって押されたときのみ働き、その画面キープスイ
ッチ１０が押されたときに記憶回路によって記憶された
画像が、映像ケーブル１２を介して本実施の形態１の拡
大読書器外部のテレビ画面に出力される。なお、ユーザ
が画面キープスイッチ１０から指を離すと記憶回路は遮
断され、固体撮像素子４によって電気信号に変換された
リアルタイムの画像がテレビ画面に出力される。

【００１７】前記握り部７は、下部に設けた球体の摺動
部１１により、本実施の形態１の拡大読書器本体のスラ
イド移動が簡単に行えるものである。また、握り部７の
後方には、テレビ等の表示器に接続され、拡大読書器本
体からの画像を出力するための映像ケーブル１２が取り
出される。

【００１８】ガイド枠１３は本実施の形態１の拡大読書
器本体が撮影する新聞紙面等の対象物が動かぬように文
鎮の役目をするとともに、その拡大読書器本体を横方向
にスライド移動させる際に、縦ずれをなくし且つ続きの
文章が選べるよう、前記ガイド６を適切な方向に適切な
距離移動させるための位置決め用切り欠き１４を有する
ものである。このガイド枠１３は透明アクリル等の透明
樹脂で作成することで前記ガイド６内への自然光や室内
照明光の入射を妨げない。

【００１９】以上のように、本実施の形態１の拡大読書
器本体は、撮像系とカメラ回路と電源と光源が簡単な構
造で一体化され、映像ケーブル１２が付随する携帯性に
優れた構成のものである。

【００２０】前記撮像部１は前記ガイド６で指定する範
囲の画像を取り込むよう構成され、図３に示すようにテ
レビ画面の縦サイズに、新聞紙面の１段落分例えば１２
文字とする文字列が入る。このことにより１行分（縦１
２文字）がテレビ画面内で途切れることなく表示され、
数行分の文章がそのまま読みとれることになる。

【００２１】図４に示すように、ガイド枠１３には複数
個の位置決め用切り欠き１４が設けられ、この位置決め
用切り欠き１４のピッチは、ガイド６をガイド枠１３に
実質上平行にスライドさせた場合、スライドさせる前に
ガイド６が取り込む範囲の最終行が、破線で示すスライ
ドさせた後のガイド６が取り込む範囲の先頭行になる間
隔である。すなわちスライドさせる前の最終行をスライ
ドさせた後の先頭行にもってくることで文章のつながり
が確認できるように設けられている。

【００２２】前記ガイド６には位置決め部６ａが一体的
に設けられている。その位置決め部６ａは、例えばバネ
等の弾性体と球の組合せによる構成である。ガイド６を
スライドさせるときは、つまり本実施の形態１の拡大読
書器本体をスライドさせるときは、少しガイド６を下げ
位置決め部６ａを切り欠き１４から外してから、ガイド
６がガイド枠１３の側面に当接するように横にスライド
させる。このように、位置決め部６ａをガイド枠１３の
側面に当接させながらスライドさせることにより、次の
切り欠き１４のところが手元を見なくても感触で簡単に
わかる。なお上述したように、位置決め部６ａがバネ等
の弾性体と球の組合せによる構成であると、ガイド６自
体を下げなくてもそのまま横にスライドさせれば球がバ
ネに抗して側面に沿い次の切り欠き１４で球がバネ圧で
復帰し位置決めが為されるもので、スライド移動をスム
ーズに行える。図示しないが、この横スライド用のガイ
ド枠１３のほかに縦スライド用のガイド枠をガイド枠１
３に対して直角に左右どちらかに置き、１段落ごと下段
にスライドさせる際に用いてもよい。縦スライド用のガ
イド枠の切り欠きのピッチは例えば新聞紙面の１段落幅
とする。このとき、横スライド用のガイド枠１３も同様
に１段落分下段に移動させる。

【００２３】ユーザは、本実施の形態１の拡大読書器本
体を、前記握り部７を片手で保持しながらスライド移動
させるが、このとき前記画面キープスイッチ１０を押す
とカメラ回路８の記憶回路が作動し、テレビ画面の表示
は、画面キープスイッチ１０が押されたときの画像のま
ま固定される。そして、本実施の形態１の拡大読書器本
体が移動して、ガイド枠１３の次の切り欠き１４にガイ
ド６が位置決めされて前記画面キープスイッチ１０から
指を離すと、カメラ回路８の記憶回路の動作が遮断さ
れ、再度リアルタイムの画像がテレビ画面に表示され
る。このことにより、表示されている文章を読み終わる
頃に次への移動ができるとともに、移動するあいだのテ
レビ画面に写る文字の揺れを見なくてもよく、目の疲れ
を抑えるものである。

【００２４】なお、ユーザによって前記画面キープスイ
ッチ１０が押されたときのテレビ画面の表示状態は前述
したような記憶させた画像でなく、画像を写さない暗画
面としてもよい。このようにしても、撮像部１を動かす
ときテレビ画面には文字等の乱れや揺れが起こることが
なくなる。移動時の画面確認が必要なときは、前記画面
キープスイッチ１０を押さずにそのままスライド動作さ
せればよい。その画面キープスイッチ１０は、電源のス
イッチとは別のものであってもよいし、電源のスイッチ
と同じ役割を果たすものであってもよい。

【００２５】以上のように、本実施の形態１の拡大読書
器は、電源、光源、回路を一体的に収納した携帯に優れ
た構造であり、居間あるいは自室、または例えば入院中
の病室等でもテレビがある場所であるなら、使用が可能
である。

【００２６】また、複雑な機能を搭載せず、１段落分の
縦幅で画像を取り込みそのまま拡大表示するシンプルな
構成であり、簡単に取り扱えて且つ部品数が削減でき低
価格化が図れるものである。

【００２７】なお、上述した実施の形態１では、請求項
１および２の本発明の、光源として白色ＬＥＤ５、入射
窓として入射窓２、集光手段として対物レンズ３、撮像
素子として固体撮像素子４、電気回路としてカメラ回路
８を用いた。また、請求項１の本発明の記憶手段として
カメラ回路８に内蔵される記憶回路を用いた。また、請
求項１または３の本発明の切替手段として画面キープス
イッチ１０を用いた。また、請求項２の本発明のガイド
としてガイド６を用いた。さらに、請求項４の本発明の
ガイド枠としてガイド枠１３を用いた。

【００２８】また、上述した実施の形態１では、カメラ
回路８に内蔵される記憶回路は、画面キープスイッチ１
０がユーザによって押されたときに作動するとしたが、
記憶回路は、画面キープスイッチ１０が押されるか否か
によらず常時作動するものとしてもよい。その場合、画
面キープスイッチ１０が押されると、その画面キープス
イッチ１０が押される直前に記憶回路に記憶された画像
がテレビ画面に表示されるようにしてもよい。

【００２９】さらに、上述した実施の形態１では、ガイ
ド６に凸部の位置決め部６ａが設けられ、ガイド枠１３
に凹部切り欠き１４が設けられるとしたが、拡大読書器
本体つまりガイド６を所定の距離移動させるためのもの
がガイド６とガイド枠１３に設けられておりさえすれ
ば、その形状は上述したものに限るものではない。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明は、本体を移動させて使用するさいに、ユー
ザの目を疲れやすくすることがなく、また、ユーザに船
酔いのような気分の悪さを感じさせることのない拡大読
書器を提供することができる。

【００３１】また、本発明の拡大読書器は、光源として
白色ＬＥＤを用いることで消費電力の低減が図れ、電源
として手軽な乾電池が利用できるようになり、また新聞
紙面の１段落分の縦幅を有したガイドを設け、且つその
ガイドで指示する範囲の画像を取り込んでテレビなどの
表示器に拡大表示するものであるので、取扱いが簡便で
高齢者の家庭へ普及し易い安価なものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１の拡大読書器の上面図

【図２】本発明の実施の形態１の拡大読書器本体の側断
面図

【図３】本発明の実施の形態１の拡大読書器本体の撮像
範囲を説明する説明図

【図４】本発明の実施の形態１の拡大読書器本体の移動
幅範囲を説明する説明図

【符号の説明】

１撮像部２入射窓２ａ照明窓３対物レンズ４固体撮像素子５白色ＬＥＤ６ガイド６ａ位置決め部７握り部８カメラ回路９電源１０画面キープスイッチ１１摺動部１２映像ケーブル１３ガイド枠１４切り欠き

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】光を発する光源と、対象物からの光を通過
させる入射窓と、前記入射窓を通過した前記対象物から
の光を集光する集光手段と、前記集光手段が集光した光
を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子を駆動
する電気回路と、前記撮像素子によって変換された電気
信号を記憶する記憶手段と、前記記憶手段によって記憶
された電気信号を出力させるか、前記撮像素子からの電
気信号を出力させるかを切り替える切替手段とを備え、前記記憶手段によって記憶された電気信号を出力させる
ように前記切替手段が使用された場合、前記切替手段
は、前記切替手段の使用のときに、または前記切替手段
の使用の直前に前記記憶手段によって記憶された電気信
号を出力させることを特徴とする拡大読書器。
【請求項２】光を発する光源と、対象物からの光を通過
させる入射窓と、前記入射窓を通過した前記対象物から
の光を集光する集光手段と、前記集光手段が集光した光
を電気信号に変換する撮像素子と、前記撮像素子を駆動
する電気回路と、前記対象物の撮影範囲を示すガイドと
を備えたことを特徴とする拡大読書器。
【請求項３】電源のスイッチとは別に、前記撮像素子に
よって変換された電気信号を出力させるか否かを切り替
える切替手段を備えたことを特徴とする請求項２記載の
拡大読書器。
【請求項４】前記対象物を実質上固定するとともに、前
記ガイドの一辺を当接して拡大読書器本体を所定の方向
に所定の距離移動させるためのガイド枠を備えたことを
特徴とする請求項２または３記載の拡大読書器。
【請求項５】前記ガイドおよび前記ガイド枠は、前記所
定の距離移動のために、互いに対応する形の凹部または
凸部を有することを特徴とする請求項４記載の拡大読書
器。