JPH11353964A - 自動がいし洗浄装置 - Google Patents

自動がいし洗浄装置

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JPH11353964A
JPH11353964A JP15934498A JP15934498A JPH11353964A JP H11353964 A JPH11353964 A JP H11353964A JP 15934498 A JP15934498 A JP 15934498A JP 15934498 A JP15934498 A JP 15934498A JP H11353964 A JPH11353964 A JP H11353964A
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JP
Japan
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insulator
water
cleaning
state
water collecting
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JP15934498A
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Inventor
Hirokazu Takei
弘和 武井
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】がいしの汚損の程度を自動的に検出して、その
洗浄を自動的に行う自動がいし洗浄装置を提供する。 【解決手段】高圧電線2を支持するがいし1の表面を伝
わって流れ落ちる雨水を集める雨水受け4と、雨水受け
4が受け入れた雨水を集める集水容器5と、集水容器5
内の水の導電度からがいしの汚損状態が重汚損状態にあ
るか否かを判定して、がいしの汚損状態が重汚損状態に
あると判定した時に洗浄指令信号Vwを出力する汚損状
態判定装置7と、洗浄指令信号Vwが発生した時にがい
しに洗浄水を吹き付ける散水装置8とを設ける。汚損状
態判定装置7によりがいしの重汚損状態が検出されたと
きに散水装置8からがいし1に水を散布してがいし1の
洗浄を自動的に行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電所や変電所等
において、高電圧が印加される導体を支持するために用
いるがいしを洗浄するがいし洗浄装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】発電所や変電所等において、高電圧が印
加される導体を支持するために用いられるがいしは、台
風や季節風などにより運ばれる塩分により汚損される
と、その耐電圧性能が低下してフラッシオーバを生じ、
地絡事故の発生を招く。そのため、がいしの汚損状態が
重汚損状態になったときにはその表面を洗浄して、がい
しの絶縁耐力を回復させる必要がある。
【0003】従来は、がいしの汚損の程度を判定するた
めに、パイロットがいしを設けて、該パイロットがいし
の表面の汚損の程度を人為的に測定し、その測定結果か
ら洗浄を行うべきか否かを判断して、洗浄が必要である
と判断されたときに活線洗浄装置を人為的に操作して、
がいしを活線状態で洗浄するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来
は、がいしの汚損状態をパイロットがいしにより人為的
に検出して、活線洗浄装置を人為的に操作するようにし
ていたため、汚損状態の測定を行う作業者の能力差など
によって洗浄時期の判断にばらつきが生じ、がいしの洗
浄をタイムリーに行うことが難しかった。そのため、が
いしの洗浄の機会を失して、重大な事故の発生を招くお
それをなくすことができなかった。また従来は、がいし
の汚損状態の測定と活線洗浄装置の操作とを人為的に行
っていたため、がいしのメンテナンスに多くの手間がか
かるという問題があった。
【0005】本発明の目的は、がいしの汚損の程度を自
動的に検出して、その洗浄を自動的に行うことができる
ようにしたがいしの自動洗浄装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、高電圧が印加
される導体を支持するために用いるがいしを洗浄するが
いし洗浄装置を対象とする。
【0007】本発明においては、がいしの表面を伝わっ
て流れ落ちる雨水を収集する集水装置と、該集水装置に
より収集された水の導電度からがいしの汚損状態が重汚
損状態にあるか否かを判定して、がいしの汚損状態が重
汚損状態にあると判定した時に洗浄指令信号を発生する
汚損状態判定装置と、洗浄指令信号が発生した時にがい
しに洗浄水を吹き付けて該がいしを洗浄する散水装置と
を設けた。
【0008】なお本明細書において、がいしの「重汚損
状態」とは、そのまま洗浄を行わないで放置するとフラ
ッシオーバが生じるおそれがある程度までがいしが汚損
されている状態(直ちに洗浄を行うことを要する状態)
を意味する。
【0009】上記のように、がいしの表面を伝わって流
れ落ちる雨水を集めて、集めた雨水の導電度を測定する
と、集められた水の導電度は、雨水ががいしの表面を伝
わって流れ落ちる過程で雨水に溶け込んだ塩分の濃度に
比例して高くなるため、測定された導電度の大きさから
がいしの表面に付着している塩分の量を推定することが
でき、測定された雨水の導電度が所定の判定値を超えた
時にがいしが重汚損状態にあると判定することができ
る。重汚損状態であるか否かの判定に用いる判定値は臨
界的な値ではなく、一定の幅を有する数値範囲から実験
的または経験的に、かつ安全側に決定されるものであ
る。
【0010】本発明では、上記のようにしてがいしの重
汚損状態が検出された時に洗浄指令信号を発生させて、
この洗浄指令信号により洗浄水吹き付け装置を動作させ
るようにしたので、がいしの洗浄を自動的に行わせるこ
とができる。従って、塩害によりがいしの汚損が進んだ
時にタイミングを失することなく、がいしの洗浄を行わ
せることができ、がいしの汚損が原因で重大な事故が生
じるおそれをなくすことができる。
【0011】上記集水装置は、がいしの下端側に配置さ
れて、該がいしの表面を伝わって流れ落ちる雨水を受け
入れる雨水受けと、雨水受けが受け入れた雨水を収容す
る集水容器とを備えて、集水容器内の雨水の量が一定値
に達する毎に該集水容器内の水を排出する動作を行うよ
うに構成するのが好ましい。
【0012】集水容器内に集めた雨水を長期間溜めてお
くと、集水容器内の水に溶け込んでいる塩分が濃縮され
て、汚損状態の判定を誤るおそれがあるが、上記のよう
に集水容器内に溜まった水の量が一定値に達する毎に該
容器内の水を排出するように集水装置を構成しておく
と、このような問題が生じるのを防ぐことができる。
【0013】集水容器内の水の量が一定値に達する毎に
該容器内の水を排出するようにするためには、例えば、
集水容器として、回動自在に支持されるとともに、開口
部を斜め上方に向けた状態で配置されて、内部に所定量
の水が溜まるごとに開口部を下方に向けるように転倒し
て内部の水を排出する転倒ます(鹿威しと同じ原理で定
量の水を溜めては排出する容器)を用いるのが好まし
い。
【0014】また集水容器の内部に溜まった水の液面を
検出する液面レベル検出器を設けて、該液面レベル検出
装置により集水容器内の水の液面が所定のレベルに達し
たことが検出された時にバルブを開くなどの手段により
集水容器内の水を排出するようにしてもよい。
【0015】汚損状態判定装置は、例えば、集水容器内
に一定の距離を隔てて配置された1対の電極と該1対の
電極間に一定の電圧を印加する電源部と、1対の電極間
を通して流れる電流を検出する電流検出回路と、電流検
出回路により検出される電流の大きさからがいしの汚損
状態が重汚損状態にあるか否かを判定して、がいしの汚
損状態が重汚損状態にあると判定した時に洗浄指令信号
を発生する判定部とを備えたものを用いることができ
る。
【0016】上記の構成では、がいしの表面を伝わって
流れ落ちる雨水を集めて、集めた雨水の導電度を測定す
ることによりがいしの汚損状態を検出するようにした
が、台風や季節風に乗って飛来する塩霧の導電度を測定
して、測定された塩霧の導電度からがいしの汚損状態が
重汚損状態であると判定されたときに洗浄指令信号を発
生させて、がいしの洗浄を自動的に行わせるようにして
もよい。
【0017】即ち、本発明に係わるがいし洗浄装置は、
がいしの周囲に飛来する塩霧の導電度を測定する導電度
測定装置と、該導電度測定装置により測定された塩霧の
導電度が設定値以上のときにがいしの汚損状態が重汚損
状態にあると判定して洗浄指令信号を発生する汚損状態
判定装置と、洗浄指令信号が発生した時にがいしに洗浄
水を吹き付けて該がいしを洗浄する散水装置とを備える
ことにより構成することもできる。
【0018】上記導電度測定装置は、例えば、表面に対
の電極が充分に狭い間隔をもって固着されて、がいしの
近傍に塩霧に触れる状態で配置された検出板と、該検出
板の表面の対の電極間に一定の電圧を印加して、該対の
電極間を通して流れる電流を検出することにより、塩霧
で濡れた検出板の電極間の導電度(電極間に形成された
塩霧の液膜の導電度)を測定する導電度測定回路とによ
り構成することができる。
【0019】上記の例では、雨水を利用してがいしの汚
損状態を検出するようにしたが、降雨がない渇水期にお
いてもがいしの汚損状態を検出してその洗浄を自動的に
行わせるため、降雨を待つことなく、がいしに定期的に
水をかけることにより、がいしの汚損状態を検出するよ
うにしてもよい。
【0020】即ち、本発明に係わる自動がいし洗浄装置
は、定期的にがいしに水をかける給水装置と、がいしの
表面を伝わって流れ落ちる水を収集する集水装置と、集
水装置により集められた水の導電度からがいしの汚損状
態が重汚損状態にあるか否かを判定して、がいしの汚損
状態が重汚損状態にあると判定した時に洗浄指令信号を
発生する汚損状態判定装置と、洗浄指令信号が発生した
時にがいしに洗浄水を吹き付けてがいしを洗浄する散水
装置とを備えた構成とすることもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係わる自動がいし
洗浄装置の一構成例を示したものである。同図において
1は本発明に係わる洗浄装置により洗浄するがいしで、
変電所等において高圧電線2を支持するために用いられ
ているものである。図示のがいしは、中実円柱状の本体
101の外周部から、軸線方向に沿って並ぶ多数の笠1
02,102,…を突出させた構造を有する周知のライ
ンポストがいしで、このがいしは中心軸線を垂直方向に
向けた状態で配置されて、その下端に形成された柱状の
首下部103が架台3に固定され、その上端に架線2が
接続されている。
【0022】図1に示した例では、本発明に係わる自動
がいし洗浄装置が、がいし1の下端付近に配置されてが
いしの表面を伝わって流れ落ちる雨水を集める雨水受け
4と、内部に一定量の水が溜まる毎に内部の水を排出す
る動作を行う集水容器5と、雨水受け4が集めた雨水を
集水容器5内に供給する雨水供給管6と、集水容器5内
に溜まった水の導電度からがいし1の汚損状態が重汚損
状態にあるか否かを判定して、がいしの汚損状態が重汚
損状態にあると判定した時に洗浄指令信号を出力する汚
損状態判定装置7と、洗浄指令信号が発生した時にがい
し1に洗浄水を吹き付けてがいしを洗浄する散水装置8
とからなっている。
【0023】更に詳細に説明すると、図示の例で用いら
れている雨水受け4は、内面が円錐面状を呈する内周壁
401及び外周壁402と水平面に対して傾斜した状態
で設けられた底壁部403とを有する環状の容器からな
っていて、この雨水受けは、円柱状を呈するがいし1の
下端の首下部103を取り囲むように配置されている。
できるだけがいしの表面を伝わって流れ落ちる雨水のみ
を集め、がいしに触れないで落下する雨滴を直接集める
ことがないようにするため、雨水受け4の外周壁402
の上端の外径は、がいし1のかさ102の外径よりも僅
かに大きい程度に設定されている。また雨水受けの内周
壁401の上端の内径は、がいし1の首下部103の外
径にほぼ等しく設定されていて、該内周壁401の上端
部ががいしの首下部103に密接させられている。雨水
受け4の底壁部403の最も低い位置に開口部4aが設
けられ、該開口部4aに雨水供給管6の上端が接続され
ている。
【0024】図示の集水容器5は、開口部5aが斜め切
りされた有底の円筒体からなっていて、支持フレーム1
0に回動自在に支持されている。支持フレーム10は、
基台10aと該基台10aから起立した1対の支持腕1
0b,10bとを有していて、雨水受け4よりも下方の
位置で、かつ雨に直接さらされることがない位置に配置
されている。
【0025】集水容器5は、支持腕10b,10bの間
に、その上端の開口部5aを上方に向けた状態で、かつ
その底部5b側の端部を基台10aに当接させた状態で
斜めに配置され、その中間部に固定された回動軸5c,
5cが支持腕10b,10bにそれぞれ設けられた軸支
持孔に嵌合されている。これにより、集水容器5は、図
示のようにその開口部5aが底部5bよりも高い位置で
上方に向いた状態になる第1の位置と、その開口部5a
の先端が底部5bよりも低い位置で斜め下方を向いた状
態になる第2の位置との間を回動し得るように支持され
ている。
【0026】図示の例では、集水容器5が図示のように
第1の位置にあるときにその開口部5aの端面がほぼ水
平面上に位置するように、開口部5aの端面の傾斜角が
設定されている。また第1の位置にある集水容器5内に
溜まった水の液面がその開口部付近に設定された設定レ
ベルに達していない状態にあるときに集水容器5が図示
の第1の位置に保持され、内部に溜まった水の量が増加
してその液面が設定レベルに達したときに集水容器5が
第2の位置側に回動してその開口部5aが斜め下方を向
くように、回動軸5cの位置が設定されている。
【0027】雨水供給管6の下端は、開口部を上に向け
て傾斜した状態にある集水容器5の開口部5aの上方に
位置するように図示しない位置決め手段により位置決め
され、雨水受け4により集められた雨水が雨水供給管6
を通して集水容器5内に供給されるようになっている。
【0028】上記の集水容器5は転倒ますとして知られ
ているもので、鹿威しと同じ原理で、内部に水を溜める
動作と、内部の水を排出する動作とを行う。すなわち、
集水容器5は、その内部の水の液面レベルが設定レベル
に達するまでの間は、図1に示した第1の位置にあって
その内部に水が溜まるのを許容し、内部の水の液面レベ
ルが設定レベルに達したときに第2の位置に向けて回動
して、その内部に溜まった水を排出する。
【0029】図示の例では、雨水受け4と集水容器(転
倒ます)5と雨水供給管6とにより、がいしの表面を伝
わって流れ落ちる雨水を集めて、集めた雨水の量が設定
値に達する毎に集めた水を排出する動作を行う集水装置
が構成されている。
【0030】集水容器5内には1対の電極12,12が
挿入され、直流電源13から抵抗14を通して電極1
2,12間に一定の直流電圧が印加されている。この例
では、抵抗14により、電源13から対の電極12,1
2間を通して流れる電流を検出する電流検出回路が構成
され、この電流検出回路から得られる電流検出信号Vs
が判定部15に入力されている。
【0031】集水容器5内に溜まった雨水の液面が上昇
して電極12,12に接触すると、直流電源13から抵
抗14と電極12,12間の水とを通して電流が流れ、
この電流に相応した大きさの電圧(電流検出信号)が抵
抗14の両端に生じる。電極12,12間を通して流れ
る電流は、集水容器5内に溜まった雨水の導電度に比例
して増加する。従って、抵抗14の両端に生じる電流検
出信号Vsの電圧値は、集水容器5内の雨水の導電度に
比例して上昇する。判定部15は、この電流検出信号を
所定の判定値を与える参照信号と比較して、電流検出信
号Vsのレベルが参照信号のレベルを超えた時に洗浄指
令信号Vwを発生する。
【0032】塩害によるがいし1の汚損の程度が低い状
態では、集水容器5内に集められた雨水に含まれる塩分
が少なく、抵抗14を通して流れる電流は小さいため、
抵抗14の両端に得られる電流検出信号Vsのレベルは
低い状態にある。
【0033】塩害によりがいし1の汚損が進むと、集水
装置により集められた雨水に含まれる塩分の量が増加す
るため、電極12,12間の水を通して流れる電流が増
加し、抵抗14の両端に得られる電流検出信号Vsのレ
ベルが高くなっていく。図2は、抵抗14の両端に得ら
れる電流検出信号(電圧信号)Vsと集水容器5内に集
められた水の塩分濃度との関係の一例を示している。こ
のように、電流検出信号Vsは、集水容器内の溝の塩分
濃度の増加に伴って高くなってくため、この電流検出信
号Vsの大きさからがいし1の汚損の程度を知ることが
でき、電流検出信号Vsの大きさが予め設定した判定値
(参照信号のレベル)を超えたときに、がいし1の汚損
状態が重汚損状態になったと判定することができる。
【0034】判定部15は、電流検出信号Vsの大きさ
からがいし1の汚損状態が重汚損状態にあると判定した
ときに洗浄指令信号Vwを出力する。この判定部15は
例えば、電流検出信号Vsのレベルと判定値を与える参
照信号のレベルとを比較して、電流検出信号Vsのレベ
ルが参照信号のレベルを超えたとき(集められた水の導
電度が判定値を超えたとき)に信号を出力する電圧比較
器により構成することができる。
【0035】判定部15が発生する洗浄指令信号Vw
は、ポンプ駆動回路8aに与えられている。ポンプ駆動
回路8aは、洗浄指令信号Vwが与えられた時に洗浄ポ
ンプ8bを駆動して該洗浄ポンプから水を吐出させ、ノ
ズル8cから洗浄水をがいし1に向けて噴出させる。
【0036】図1に示した例では、駆動回路8aと、ポ
ンプ8bと、ノズル8cとにより、洗浄指令信号Vwが
発生した時にがいし1に洗浄水を吹き付けて該がいしを
洗浄する散水装置8が構成されている。
【0037】なお図1には、ノズル8cが1つだけ示さ
れているが、がいし1の全体を均一に洗浄するために、
該ノズルをがいし1の周囲に複数個設けるのが好まし
い。またがいし1の高さ方向の各部を均一に洗浄するた
めに、ノズル8cを上下にスイングさせようにするか、
またはがいし1の高さ方向に沿って複数のノズルを配置
するのが好ましい。
【0038】上記のように構成すると、がいし1の汚損
状態の監視を自動的に行わせて、がいしの汚染状態が重
汚損状態になったときに自動的にがいしに洗浄水を吹き
付けてその洗浄を行うことができるため、がいしの洗浄
をタイミングを失することなく行って、塩害によるがい
しの汚損が進んで地絡事故が生じるのを確実に防ぐこと
ができる。
【0039】上記の例では、集水容器5として転倒ます
を用いて集水装置を構成したが、本発明で用いる集水装
置は、がいしの下端側に配置されてがいしの表面を伝わ
って流れ落ちる雨水を受け入れる雨水受けと、雨水受け
が受け入れた雨水を収容する集水容器とを備えて、集水
容器内の水の量が一定値に達する毎に該集水容器内の水
を排出する動作を行うように構成されていればよく、集
水容器5として転倒ますを用いる場合に限定されるもの
ではない。
【0040】例えば、図3に示すように、雨水供給管6
を通して供給される雨水を受け入れる開口部501を上
端に有し、電磁バルブ502により開閉される排水口5
03を下端に有する集水容器5´を用いて、集水容器5
´内に溜まった水の量が設定値に達したときにバルブ5
02を開くことにより集水容器5´内の水を排出するよ
うにした集水装置を用いてもよい。
【0041】図3に示した例では、集水容器5´の上端
寄りの部分の所定位置に、集水容器5´内の水の液面レ
ベルが設定レベルに達したことを検出した時に液面検出
信号を出力する液面レベル検出器16が取り付けられ、
この液面レベル検出器16の出力がバルブ制御装置17
に入力されている。バルブ制御装置17は、液面レベル
検出器16から液面検出信号が与えられた時に、一定の
時間だけ電磁バルブ502を開いた後、該バルブ502
を再び閉じるように構成されている。
【0042】図3に示した自動がいし洗浄装置の他の部
分の構成は図1に示した例と同様であり、集水容器5´
内の水の液面レベルが設定レベルに達した時にバルブ5
02が開いて集水容器5´内の水を排出する点を除き、
図1に示した例と同様の動作を行う。
【0043】上記の例では、がいしの表面を伝わって流
れ落ちる雨水を集めて、集めた雨水の導電度からがいし
の汚損状態を検出するようにしているが、台風や季節風
に乗って飛来する塩霧の導電度を測定して、設定値以上
の導電度を有する塩霧が検出された時にがいしを洗浄す
るようにしてもよい。この場合の自動がいし洗浄装置
は、例えば図4に示すように、がいしの周囲に飛来する
塩霧の導電度を測定する導電度測定装置20と、該導電
度測定装置により測定された塩霧の導電度が設定値以上
のときにがいしの汚損状態が重汚損状態にあると判定し
て洗浄指令信号を発生する判定部15と、洗浄指令信号
が発生した時にがいしに洗浄水を吹き付ける散水装置
(図4には図示せず。)とにより構成できる。
【0044】塩霧の導電度を測定する導電度測定装置2
0は、例えば、図4に示すように、表面に対の電極21
a,21bが充分に狭い間隔をもって固着されて、がい
しの近傍に塩霧に触れる状態で配置された検出板21
と、検出板21の表面の対の電極21a,21b間に電
流検出用抵抗22を通して一定の電圧を印加する直流電
源23と、電流検出用抵抗22の両端の電圧から対の電
極21a,21b間を通して流れる電流を検出して、塩
霧で濡れた検出板の電極間の導電度(電極間に形成され
た塩霧の液膜の導電度)に相応した大きさを有する導電
度検出信号Vs´を出力する検出信号出力回路24とに
より構成することができる。検出信号出力回路24は、
抵抗22の両端の電圧を増幅する増幅器や、抵抗22側
の回路と判定部15との間の干渉を防ぐためのバッファ
回路などにより構成される。判定部15は、導電度検出
信号Vs´を所定の判定値を与える参照信号と比較し
て、検出信号Vsのレベルが参照信号のレベルを超えた
時に洗浄指令信号Vwを発生する比較器により構成する
ことができる。洗浄指令信号Vwは図1に示した例と同
様に散水装置8に与えられる。
【0045】上記の例では、雨水を利用してがいしの汚
損状態を検出するようにしたが、降雨を待つことなく、
定期的にがいしに水をかけることによりがいしの汚損状
態を検出するようにしてもよい。
【0046】即ち、定期的にがいしに水をかける給水装
置と、がいしの表面を伝わって流れ落ちる水を収集する
集水装置と、集水装置により集められた水の導電度から
がいしの汚損状態が重汚損状態にあるか否かを判定し
て、がいしの汚損状態が重汚損状態にあると判定した時
に洗浄指令信号を発生する汚損状態判定装置と、洗浄指
令信号が発生した時にがいしに洗浄水を吹き付けてがい
しを洗浄する散水装置とにより本発明の自動がいし洗浄
装置を構成することもできる。
【0047】上記の例では、がいしの表面を伝わって流
れ落ちた水の導電度の大きさ(集水容器内に挿入した電
極を通して流れる電流の大きさ)を一定の判定値と比較
することにより、がいしの汚損状態を重汚損の状態にあ
ることを検出するようにしたが、がいしに触れていない
雨を集める(空から降ってくる雨を直接集める)集水装
置を別途設けて、該集水装置により集めた雨水(がいし
に触れていない雨水)の導電度とがいしの表面を伝わっ
て流れ落ちた雨水の導電度との差が設定値以上ある場合
にがいしが重汚損の状態にあると判定するように構成す
ることもできる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、がいし
の汚損状態の監視を自動的に行って、がいしの重汚損状
態が検出された時に洗浄指令信号を発生させて、この洗
浄指令信号により洗浄水吹き付け装置を動作させるよう
にしたので、がいしの洗浄を自動的に行わせることがで
きる。従って、塩害によりがいしの汚損が進んだ時にタ
イミングを失することなく、がいしの洗浄を行わせるこ
とができ、がいしの汚損が原因で重大な事故が生じるお
それをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる自動がいし洗浄装置の構成例を
示した構成図である。
【図2】本発明に係る自動がいし洗浄装置において、集
水装置により集めた水の塩分の濃度と集められた水の中
に挿入された電極間を流れる電流の検出信号との関係を
示す線図である。
【図3】本発明に係わる自動がいし洗浄装置の他の構成
例を示した構成図である。
【図4】本発明に係わる自動がいし洗浄装置の要部の変
形例の構成を示した構成図である。
【符号の説明】
1 がいし 2 高圧電線 3 架台 4 雨水受け 5,5´ 集水容器 6 雨水供給管 7 汚損状態判定装置 8 散水装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高電圧が印加される導体を支持するため
    に用いるがいしを洗浄するがいし洗浄装置において、 前記がいしの表面を伝わって流れ落ちる雨水を集める集
    水装置と、 前記集水装置により集められた水の導電度から前記がい
    しの汚損状態が重汚損状態にあるか否かを判定して、前
    記がいしの汚損状態が重汚損状態にあると判定した時に
    洗浄指令信号を出力する汚損状態判定装置と、 前記洗浄指令信号が発生した時に前記がいしに洗浄水を
    吹き付けて該がいしを洗浄する散水装置とを具備したこ
    とを特徴とする自動がいし洗浄装置。
  2. 【請求項2】 高電圧が印加される導体を支持するため
    に用いるがいしを洗浄するがいし洗浄装置において、 前記がいしの下端側に配置されて、該がいしの表面を伝
    わって流れ落ちる雨水を受け入れる雨水受けと、前記雨
    水受けが受け入れた雨水を収容する集水容器とを備え
    て、前記集水容器内の水の量が一定値に達する毎に該集
    水容器内の水を排出する動作を行う集水装置と、 前記集水容器内に一定の距離を隔てて配置された1対の
    電極と、該1対の電極間に一定の電圧を印加する電源部
    と、前記1対の電極間を通して流れる電流を検出する電
    流検出回路と、前記電流検出回路により検出される電流
    の大きさから前記がいしの汚損状態が重汚損状態にある
    か否かを判定して、前記がいしの汚損状態が重汚損状態
    にあると判定した時に洗浄指令信号を出力する判定部と
    を備えた汚損状態判定装置と、 前記洗浄指令信号が発生した時に前記がいしに洗浄水を
    吹き付けて該がいしを洗浄する散水装置とを具備したこ
    とを特徴とする自動がいし洗浄装置。
  3. 【請求項3】 高電圧が印加される導体を支持するため
    に用いるがいしを洗浄するがいし洗浄装置において、 前記がいしの周囲に飛来する塩霧の導電度を測定する導
    電度測定装置と、該導電度測定装置により測定された塩
    霧の導電度が設定値以上のときにがいしの汚損状態が重
    汚損状態にあると判定して洗浄指令信号を発生する判定
    部と、 前記洗浄指令信号が発生した時に前記がいしに洗浄水を
    吹き付けて該がいしを洗浄する散水装置とを具備したこ
    とを特徴とする自動がいし洗浄装置。
  4. 【請求項4】 高電圧が印加される導体を支持するため
    に用いるがいしを洗浄するがいし洗浄装置において、 定期的に前記がいしに水をかける給水装置と、 前記がいしの表面を伝わって流れ落ちる水を収集する集
    水装置と、 前記集水装置により集められた水の導電度から前記がい
    しの汚損状態が重汚損状態にあるか否かを判定して、前
    記がいしの汚損状態が重汚損状態にあると判定した時に
    洗浄指令信号を発生する汚損状態判定装置と、 前記洗浄指令信号が発生した時に前記がいしに洗浄水を
    吹き付けて該がいしを洗浄する散水装置とを具備したこ
    とを特徴とする自動がいし洗浄装置。
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