JPH11344564A - 信号特徴自動判別方法 - Google Patents

信号特徴自動判別方法

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JPH11344564A
JPH11344564A JP10152934A JP15293498A JPH11344564A JP H11344564 A JPH11344564 A JP H11344564A JP 10152934 A JP10152934 A JP 10152934A JP 15293498 A JP15293498 A JP 15293498A JP H11344564 A JPH11344564 A JP H11344564A
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JP
Japan
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frequency
catalog
signal source
fixed multiple
line
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Application number
JP10152934A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Manzouji
博 萬造寺
Koji Tokunaga
浩二 徳永
Susumu Mizota
享 溝田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Complex Calculations (AREA)
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 過去の登録内容との比較を行い、各カタログ
の周波数に対する重要度も機械的に定められる信号特徴
自動判別方法を提供する。 【解決手段】 あらかじめ収集した複数の信号源情報が
各信号源毎の周波数特徴情報によってそれぞれ類別され
ているカタログデータベース20にカタログデータを登
録する方法として、すでに登録されているカタログデー
タの各周波数及びその変化幅と、新たに登録しようとす
るカタログデータの各周波数及びその変化幅との間のそ
れぞれの周波数の特徴空間における特徴距離を算出し、
この特徴距離の大きさに応じて、新たに登録しようとす
るカタログデータの周波数がすでに登録されているカタ
ログデータの周波数と同一であるとみなせるか否かを判
別し、この判別結果に基づき、新たに登録するカタログ
データの周波数に対する重要度と、すでに登録されてい
るカタログデータの周波数の重要度とを比較照合処理6
により算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば音波等の入
力信号を周波数分析して狭帯域信号を抽出し、あらかじ
め収集した信号源の周波数情報と比較して、信号源を自
動的に判別する信号特徴自動判別方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】信号特徴自動判別方法についての従来の
公知文献としては、例えば下記の参考文献1,2があ
る。 参考文献1:特開平4−235372号公報(発明の名
称:目標自動類別方法) 参考文献2:M.A.フィシュラー/O.ファーシャイ
ン著(玉井哲雄訳) 「人と機械の知能」(初版)(1989−4−20)
(株)トッパン p.118−122
【0003】図16は、従来の信号特徴自動判別方法の
機能ブロック図であり、同図は信号検出から信号源の判
別に至る各機能処理工程の一連の流れを表したものであ
る。この図に従って、従来方法について説明する。また
ここでは例として、入力信号を音波とする。図16にお
いて、1−1〜1−Nは信号源より放射される時系列信
号を受信するN個のセンサ、2はFFT/整相処理、3
は信号検出/追尾処理、4はデータ統合処理、5は特徴
抽出処理、6は比較照合処理、20はカタログデータベ
ース、12は信号選択部、13は表示器である。
【0004】図16のN個のセンサ1−1〜1−Nに入
力される時系列信号に対して、FFT/整相処理2で
は、高速フーリエ変換(以後、FFTと呼ぶ)と整相処
理を行い、時系列信号を方位、周波数空間上のレベルデ
ータに変換する。信号検出/追尾処理3では、方位、周
波数空間上でのレベルの極大点(以後、これをイベント
と呼ぶ)を検出し、それを時間的に追尾することによ
り、ライン(イベントの時間的な連なり)の検出を行
う。データ統合処理4ではラインの方位情報から、同一
の信号源に関するラインの組み合わせを生成する。特徴
抽出処理5では同一の信号源についての各ラインの特徴
抽出を行い、特徴要素として周波数の時間的な平均値、
標準偏差値を抽出する。
【0005】図16の比較照合処理6では、特徴抽出処
理5が今回抽出した信号源の周波数特徴情報と、過去に
収集した信号源の周波数情報をあらかじめ記憶している
従来のカタログデータベース(以後、カタログデータベ
ースを単にカタログとも呼ぶ)20との比較照合を行
う。このカタログデータベース20とは、過去に得られ
た信号源の周波数情報をもとに類別され、識別しようと
する信号源別に作成されたものであり、図17に従来の
カタログデータの概念図を示す。図17では簡単な例と
して、カタログAおよびカタログBに対する周波数情報
を示し、それぞれのカタログで信号源が放射すると予想
される信号の周波数帯域を該周波数の平均値(F1 )と
変化幅(ΔF1 )を用いて表現するものである。
【0006】次に、比較照合処理6のデータ処理につい
て説明する。信号検出/追尾処理3で検出されたライン
の周波数の時間的な平均値、標準偏差値をそれぞれ
i ,σi (i=1,2,…,n)として、これらのパ
ラメータをもとに検出信号の分布Di (f)を次式
(1)とする。
【0007】
【数1】
【0008】一方、カタログkに対する中心周波数とそ
の変化幅をそれぞれFj ,ΔFj (j=1,2,…,
m)として、カタログkのデータCk (f)を次式
(2)により構成する。
【0009】
【数2】
【0010】図18は従来の比較照合方法の概念図であ
る。前記式(1)と(2)により、それぞれ得られた検
出信号の分布Di (f)とカタログkのデータC
k (f)を図18に示すように重ね合わせ、検出信号の
分布Di (f)とカタログkのデータCk (f)の重な
る面積を求め、それぞれの面積をSi (i=1,2,
…,n)とする。ここで求めたSi をデンプスター・シ
ェファーの理論における“検出された周波数ラインiが
信号源kであることを支持する確率”と定義し、残りの
(1−Si )は不明の確率(θ)であると定義する。そ
こでデンプスターの結合規則により、すべてのSi の結
合を次式(3)のように行う。
【0011】
【数3】
【0012】図19は従来のデンプスターの結合規則の
概念図である。図19においては、ライン1,2による
信号源kであることを支持する確率をそれぞれS1 ,S
2 、不明の確率θ1 ,θ2 をそれぞれ(1−S1 ),
(1−S2 )とすると、2つの結合された確信度ΣA
は、ΣA=1−θ1 ・θ2 =1−(1−S1 )・(1−
2 )となることを示している。
【0013】前記式(3)によって結合された結果が
“検出信号D(f)が信号源kである確信度Pk ”とな
る。この確信度Pk をすべての信号源に対するカタログ
kのデータCk (f)に対して求め、信号源選択部12
に送る。信号源選択部12では、すべての信号源に対す
る確信度の中から、あらかじめ設定された数だけ確信度
上位のものから選択する。表示器13では、信号源選択
部12で選択された信号源を上位のものから順番に表示
する。
【0014】以上の説明において、検出信号D(f)と
信号源サンプルkのデータCk (f)の重なる面積Si
を“検出された周波数ラインiが信号源kであることを
支持する確率”としたが、カタログkのデータに対して
平均周波数Fj とその変化幅ΔFj 、さらに、重要度W
j (0≦Wj ≦1)も設定しておき、面積Siに重要度
j を乗算したものを“検出された周波数ラインiが信
号源kであることを支持する確率”としてもよい。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】(1)しかしながら、
従来の信号特徴自動判別方法では、識別しようとする信
号と比較照合を行うためのカタログのデータベースを、
過去に得られた信号源の周波数情報をもとに人手により
作成し、重要度Wj を経験的に決めていたのみならず、
過去の登録内容との比較は行っていなかった。従ってカ
タログのデータベースに最新の情報が不足していたりし
て、十分な識別結果が得られない等の問題があった。 (2)また、過去に得られた信号源の周波数情報からカ
タログのデータベースを作成する際に、カタログの周波
数データは、信号源の機構に関連し、信号源の状態(例
えば信号源の速度状態)により変動する基本周波数に関
連して、その基本周波数の定数倍の周波数が現れるもの
(以後、固定倍数周波数と呼ぶ)と、信号源の周波数デ
ータとして特定の周波数が現れるもの(以後、固定周波
数と呼ぶ)があるが、カタログの中心周波数と周波数幅
を設定するときに、固定倍数周波数に対して、信号源の
状態をいくつか仮定し、高帯域の周波数に関しては周波
数幅を広く設定するような方法をとっていた。しかしな
がら、カタログの周波数幅を広く設定すると、検出信号
との照合において、誤って照合する割合が大きくなり、
識別の精度が低くなるという問題があった。
【0016】(3)また、上記の固定倍数周波数と想定
される周波数ラインを抽出する方法では、固定倍数周波
数と想定される周波数ラインの数が少ないほど、誤って
抽出する頻度が高くなるという問題があった。 (4)さらに、信号源の周波数ラインには、ある状態
(例えば信号源がある速度状態)のときに現れ、該信号
源であることを顕著に示すものが存在する。この様な周
波数ラインは、過去においては存在していても現サンプ
ル時刻では、信号源が前記の速度で移動していないため
(信号源の速度状態が変化すると受信周波数はドプラシ
フト効果を受ける)、失われている場合があり、過去に
おいての検出の実績を生かすことが出来なかった。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る信号特徴自
動判別方法は、あらかじめ収集した複数の信号源情報が
各信号源毎の周波数特徴情報によってそれぞれ類別され
ているカタログと、識別を行うため検出した信号源の周
波数特徴情報とを比較照合し、前記検出した信号源の周
波数特徴情報が前記カタログ内の各信号源のものと同一
である確信度をそれぞれ算出し、この算出結果に基づき
検出した信号源の識別を自動的に行う信号特徴自動判別
方法において、前記カタログ内にカタログデータを登録
する方法として、前記カタログにすでに登録されている
カタログデータの各周波数及びその変化幅と、新たに登
録しようとするカタログデータの各周波数及びその変化
幅との間のそれぞれの周波数の特徴空間における特徴距
離を算出し、前記算出した特徴距離の大きさに応じて、
新たに登録しようとするカタログデータの周波数がすで
に登録されているカタログデータの周波数と同一である
とみなせるか否かを判別し、前記判別結果が同一である
とみなせる場合には、新たに登録するカタログデータの
周波数に対する重要度の算出と、すでに登録されている
カタログデータの周波数のなかで、新たに登録するカタ
ログデータの周波数と同一であるとみなされるものの重
要度の修正を行い、カタログデータを登録し、前記判別
結果が同一であるとみなせない場合には、新たに登録す
るカタログデータの周波数に対する重要度を規定の値と
して、カタログデータを登録するというカタログデータ
ベース作成方法を用いるものである。
【0018】その結果、カタログデータベース作成にあ
たり、過去の登録内容との比較を行い、各カタログの周
波数に対する重要度も規則的に定められ、過去の登録内
容を吟味したカタログのデータベースが作成されるの
で、信号源識別の精度が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】実施形態1 本実施形態1では、カタログのデータベース作成にあた
り、過去の登録内容との比較を行い、各カタログの周波
数Fj に対する重要度Wj を機械的に定めるようにし
て、「発明が解決しようとする課題」の(1)項に記載
の問題を対処するものである。図1は本発明の実施形態
1に係る信号特徴自動判別方法の機能ブロック図であ
る。また図1は従来技術の図16の構成にカタログデー
タ登録14を追加したものであり、その他の各機能処理
工程は図16で説明した通りである。
【0020】図2は、図1のカタログデータ登録処理の
フローチャートであり、図のSに続く数値はステップ番
号を示す。また図3は、図1のカタログデータ登録処理
の具体例を示す図である。最初に図2を用いてカタログ
データ登録処理について説明する。図2では、登録デー
タの各周波数F1 ,F2 ,F3 ,…Fi に対して、F1
に対する処理→F2 に対する処理→…Fi に対する処理
のように個数iのループについて、次の処理を行う。ま
ず、図2のS1において、登録しようとするカタログの
各周波数Fi とデータベースに登録済みカタログの各周
波数Fj とのマハラノビス距離Dij 2 を次式(4)のよ
うに算出する。
【0021】
【数4】
【0022】式(4)においては、各周波数Fi および
j の分散を、周波数の変化幅ΔFi およびΔFj を用
い、(ΔFi /3)2 および(ΔFj /3)2 としてい
る。次に比較判定処理S2で、前記S1で算出したマハ
ラノビス距離Dij 2 と閾値ηthの大小関係を比較し、マ
ハラノビス距離Dij 2 の方が大きい場合は、S3の処理
を行い、そうでない場合は、S4の処理を行う。この比
較判定処理S2は、登録しようとするカタログ周波数F
i がデータベースに登録済みのカタログ周波数Fj と異
なる周波数であるかどうかを判定するものである。
【0023】登録しようとするカタログ周波数Fi がデ
ータベースに登録済みのカタログ周波数Fj と異なる周
波数であると判定された場合の処理S3では、登録しよ
うとするカタログ周波数Fi の重要度Wi を初期値のW
initとするものであり、この初期値Winitは初めて登録
される周波数の重要度であり0.0より大きく、1.0
より小さな値を重要度の初期値として、あらかじめ設定
しておくものである。
【0024】また、登録しようとするカタログ周波数F
i がデータベースに登録済みのカタログ周波数Fj と同
一の周波数であると判定された場合の処理S4では、登
録しようとするカタログ周波数Fi の重要度Wi を、登
録しようとするカタログ周波数Fi がデータベースに登
録済みのカタログ周波数Fj と同一の周波数であると判
定される個数nを用い、次式(5)のように算出する。
【0025】
【数5】
【0026】前記S4に続く処理S5では、前記S2で
同一の周波数であると判定された登録済みカタログ周波
数Fj の重要度Wj を修正するものであり、今回登録す
る以前に一致している個数Nj を用い、次式(6)のよ
うに算出し、今回登録する以前に一致している個数Nj
に1を加算する。
【0027】
【数6】
【0028】最後の処理S6では、登録しようとするカ
タログ周波数Fi とその変化幅ΔFi 、及び前記S3と
S5で算出した重要度Wi および一致している個数nを
用い、新規のカタログとして登録を行う。このようにし
て登録しようとする各周波数Fi の個数iループについ
ての処理を行う。
【0029】上記のカタログデータ登録処理を図3を用
いて具体的に説明する。いま何も登録されていないカタ
ログデータベースに、周波数F1 ,F2 ,F3をもつカ
タログAを新たに登録するとする。ここで、カタログA
の各周波数F1,F2 ,F3 と登録済みのカタログ周波
数Fj のマハラノビス距離Dij 2 と閾値ηthの大小関係
を比較し、マハラノビス距離Dij 2 の方が小さくなるも
のは存在しないので、カタログAの各周波数F1
2 ,F3 の重要度をすべてWinitとし、一致数N1
2 ,N3 をすべて1として新規登録する。
【0030】次に周波数F4 ,F5 ,F6 をもつ目標サ
ンプルBを新たに登録するとする。このときカタログB
の各周波数F4 ,F5 ,F6 と登録済みのカタログAの
周波数Fj のマハラノビス距離Dij 2 と閾値ηthを比較
し、カタログBの周波数F4とカタログAの周波数F3
が同一の周波数とみなされるために、カタログBの周波
数F4 の重要度およびカタログAの周波数F3 の重要度
をWinit/2として登録し、カタログAの一致数N3
よびカタログBの一致数N4 を2とする。さらに、カタ
ログBの他の周波数F5 ,F6 に関しては、カタログA
の周波数F1 ,F2 ,F3 と同一の周波数とみなされな
いので、カタログBの周波数F5 ,F6の重要度をW
initとし登録する。
【0031】さらに、周波数F7 をもつカタログCを新
たに登録するとする。このときカタログCの周波数F7
と登録済みのカタログA,Bの周波数Fj とのマハラノ
ビス距離Dij 2 と閾値ηthを比較すると、カタログAの
周波数F3 が同一の周波数とみなされる(カタログBの
周波数F4 は同一の周波数とみなされない)。そこでカ
タログAの周波数F3 の重要度を一致数N3 (=2)を
用い、Winit/3と修正し、一致数N3 を3にする。そ
して、カタログCの周波数F7 の重要度をWin it/2、
一致数N7 を2として新規登録する。
【0032】以上説明したように、従来の方法では、カ
タログのデータベースを過去に得られた信号源の周波数
情報をもとに人手により作成し、重要度Wj を経験的に
決め、過去の登録内容との比較も行っていなかったが、
本実施形態1では、カタログデータベース作成にあた
り、過去の登録内容との比較を行い、各カタログの周波
数Fj に対する重要度Wj を機械的に定める。そのため
過去の登録内容を吟味したカタログのデータベースが作
成され、識別の精度が向上するという効果がある。
【0033】実施形態2 実施形態2,3,4は、それぞれ「発明が解決すべき課
題」の(2)項に記載の問題を対処するため、検出信号
より固定倍数周波数と想定される周波数ラインを抽出
し、比較照合するものであり、図5に示すように、カタ
ログに従来方法の固定周波数のほかに固定倍数周波数を
付加してもつと共に、この固定倍数周波数を用いて、検
出信号より固定倍数周波数と想定される周波数ラインを
抽出し、その抽出した固定倍数周波数に確信度を与える
ものである。
【0034】図4は本発明の実施形態2,3に係る信号
特徴自動判別方法の機能ブロック図である。また図4の
1〜6、12及び13は図16と同一のものであり、確
信度A算出7、固定倍数周波数抽出8A(または8
B)、確信度B算出9、記憶器10及び確信度結合処理
11が図16とは異なったものである。なお固定倍数周
波数抽出には、8Aと8Bの2種類があり、実施形態2
では8Aを使用し、実施形態3では8Bを使用するが、
図4では共用図面とするため、固定倍数周波数抽出8A
(8B)として示している。また比較照合処理6は、特
徴抽出処理5の出力と固定周波数カタログ10−1との
比較照合を行うため固定周波数照合6とも称する。
【0035】図4において、N個のセンサ1−1〜1−
Nは信号源より放射される時系列信号を受信し、FFT
/整相処理2に供給する。FFT/整相処理2は前記受
信した時系列信号を方位、周波数空間上のレベルデータ
に変換処理し、その処理出力を信号検出/追尾処理3に
供給し、信号検出/追尾処理3はその処理出力をデータ
統合処理4に供給する。データ統合処理4はその処理出
力を特徴抽出処理5に供給し、特徴抽出処理5はその処
理出力を比較照合処理6および固定倍数周波数抽出8A
(または8B)に供給する。
【0036】図4の記憶器10は、カタログA,B,
C,…からなるカタログデータベースを保存する磁気デ
ィスクで構成されており、固定周波数カタログ10−1
と固定倍数周波数カタログ10−2の2種類のカタログ
データを含む。そして記憶器10内の固定周波数カタロ
グ10−1の出力は比較照合処理6に供給され、比較照
合処理6での比較照合結果は確信度A算出7に供給され
る。また記憶器10内の固定倍数周波数カタログ10−
2の出力は固定倍数周波数抽出8A(8B)に供給さ
れ、固定倍数周波数抽出8A(8B)の処理出力は確信
度B算出9に供給される。確信度A算出7と確信度B算
出9の各算出出力は、共に確信度結合処理11に供給さ
れ、確信度結合処理11の処理出力は信号源選択部12
に供給される。信号源選択部12では、従来の方法と同
様に確信度の上位候補の選択が行われ、信号源選択部1
2の選択出力は表示器13に表示される。
【0037】実施形態2においては、前記7,8A,
9、10及び11以外は、従来技術の図16で説明した
動作と同様の動作を行う。図4の記憶器10について説
明する。従来技術では、カタログの周波数データを全周
波数帯域で固定周波数として設定していたが、本実施形
態では、図5の下図に示すように固定倍数周波数と固定
周波数に分けて設定する。ここで、固定倍数周波数は、
従来の中心周波数と周波数幅に加え、その周波数がある
基本周波数の何倍(2倍、3倍、…等)かの中心周波数
と周波数幅の音データをもち、固定周波数は従来通りの
データ(中心周波数、周波数幅、ライン重要度)をもっ
ている。
【0038】図6は実施形態2の固定倍数周波数抽出処
理の説明図であり、同図を用いて、固定倍数周波数抽出
処理を説明する。あるカタログの固定倍数周波数がα1
倍音〜α4 倍音でそれぞれ図6に示すような周波数幅を
もっているとし、検出信号がd1 〜d5 でそれぞれの周
波数分散がσd1 2 〜σd5 2 であるとする。
【0039】固定倍数周波数抽出8Aは、固定倍数周波
数の各倍音に含まれる検出信号を選択し、選択された検
出信号の各周波数ライン(d1 ,d2 ,d3 ,d4 )か
ら固定倍数周波数の候補を(d1 ,d3 ,d4 ),(d
2 ,d3 ,d4 )とし、それぞれの候補が固定倍数周波
数であると仮定したときの基本周波数の平均M
[d13 4 ],M[d234 ]を算出し、これらの基本周波
数の平均から予測される固定倍数周波数αi ・M[d
134 ],αi ・[d234 ]と、検出信号dj とのマハラ
ノビス距離D2 (d1 ,d3 ,d4 )を次式(7)によ
り算出する。なお上記M[d134 ]は、基本周波数
1 ,d3 ,d4 の平均を表し、記号の制約のため、平
均記号をM[ ]としたものであるが、数式表示におい
ては、一般的な平均記号である ̄をd134 の上部に付加
して表示している。
【0040】
【数7】
【0041】確信度A算出7では、比較照合処理6の出
力信号に基づき、従来技術の図19及び式(3)におけ
る説明と同様の算出方法により、固定周波数カタログ1
0−1のカタログデータに対する確信度を算出する。
【0042】確信度B算出9では、次のようにして固定
倍数周波数カタログ10−2のカタログデータに対する
確信度を求める。固定倍数周波数抽出8Aで算出された
マハラノビス距離D2 (d1 ,d3 ,d4 )は、固定倍
数周波数の候補数−1を自由度とするカイ2乗分布に従
うと仮定されるので、固定倍数周波数の候補が固定倍数
の関係にあるかの有意差判定をおこなうための閾値ηが
決められる。よって、閾値η>Dとなる固定倍数周波数
の候補が得られる。また、このようにして得られる固定
倍数周波数の候補のマハラノビス距離D2 (di
j ,…)の中で最小となるD2 (di ,dj ,…)の
値により図6中の斜線部の面積で確信度を決定する。
【0043】図7は本実施形態2のデンプスターの結合
規則及び確信度算出の概念図である。図4の比較照合処
理6及び確信度A算出7は従来技術と同様の処理を行
い、固定周波数に対する確信度を出力し、確信度B算出
9は固定倍数周波数に対する確信度を出力するので、確
信度結合処理11では、この2つの確信度の結合を図7
のデンプスターの結合規則に従い行う。図7の概念図に
より結合されたカタログA,B,Cの確信度が得られ
る。信号源選択部12および表示器13は、従来技術の
図16で説明したものと同様である。
【0044】以上説明したように、従来の方法では、実
際には固定倍数周波数であるにもかかわらず固定周波数
とみなして周波数幅を広く設定し照合を行ってきた固定
倍数周波数に対して、本実施形態2では、検出信号より
固定倍数周波数を抽出し、それが固定倍数周波数である
確信度を求め、デンプスターの結合規則に従い結合する
ことで、従来技術で説明した方法に比較して、精度の高
い識別ができるという効果がある。
【0045】実施形態3 実施形態3の構成は、図4の実施形態2における固定倍
数周波数抽出8Aを固定倍数周波数抽出8Bに置換した
のみで、その他の構成は実施形態2と同様である。図8
は実施形態3の固定倍数周波数抽出処理の説明図であ
り、同図を用いて固定倍数周波数抽出処理を説明する。
【0046】あるカタログの固定倍数周波数がα1 倍音
〜α4 倍音でそれぞれ図8に示すような周波数幅をもっ
ているとし、検出信号がd1 〜d5 でそれぞれの周波数
分散がσd1 2 〜σd5 2 であるとする。固定倍数周波数抽
出8Bは、固定倍数周波数の各倍音に含まれる検出信号
を選択し、選択された検出信号の各周波数ライン
(d1 ,d2 ,d3 ,d4 )からそれぞれd1 ,d2
3 ,d4 が固定倍数周波数であると仮定する。例え
ば、d1 が固定倍数周波数であると仮定すると、d1
ら推定される基本周波数(d1 /α1 )および分散(σ
d1 2 /α1 2 )を算出し、その基本周波数(d1
α1 )から予測されるαi 倍数周波数αi ・(d1 /α
1 )および分散αi 2 ・(σd1 2 /α1 2 )と、検出信
号dj とのマハラノビス距離D2 を次式(8)により算
出する。
【0047】
【数8】
【0048】実施形態3における効果は、実施形態2で
説明した内容と同様である。
【0049】実施形態4 図9は本発明の実施形態4に係る信号特徴自動判別方法
の機能ブロック図である。また図9の1〜7、9及び1
1〜13は図4と同一のものであり、記憶部10A及び
固定倍数周波数照合15が図4とは異ったものである。
図9の記憶部10Aは、図4の固定周波数カタログ10
−1のほかに、新規に設けられた固定倍数周波数比テー
ブル10−3及び基本周波数対固定倍数テーブル10−
4を含んでいる。固定倍数周波数照合15には、特徴抽
出処理5、固定倍数周波数比テーブル10−3及び基本
周波数対固定倍数テーブル10−4の各出力がそれぞれ
供給され、その出力は確信度B算出9に供給される。
【0050】実施形態4においては、N個のセンサ1−
1〜1−N、FFT/整相処理2、自動検出/追尾処理
3、データ統合処理4、特徴抽出処理5、固定周波数照
合6、確信度A算出7、確信度B算出9、確信度結合処
理11、信号源選択部12及び表示器13は図4と同様
の動作を行う。図10は実施形態4の固定倍数周波数照
合処理の説明図であり、同図を用いて固定倍数周波数照
合15と固定倍数周波数比テーブル10−3及び基本周
波数対固定倍数テーブル10−4の動作について説明す
る。
【0051】ある信号源がα1 倍音〜αm 倍音で固定倍
数周波数をもち、検出信号の周波数ライン群がd1 〜d
n であるとする。固定倍数周波数比テーブル10−3
は、基本周波数に対する倍率の集合{α1,α2 ,…,
αm }から2つを選ぶ全ての組合せの比 α2 /α1 ,…,αm /α1 ,α3 /α2 ,…,αm
α2 ,…,αm /αm-1 で構成する。
【0052】固定倍数周波数照合15は、検出信号の周
波数ライン群の集合{d1 ,d2 ,…,dn }から2つ
を選ぶ全ての組合せの比 d2 /d1 ,…,dn /d1 ,d3 /d2 ,…,dn
2 ,・・・,dn /dn-1 を算出し、該各周波数比と前記固定倍数周波数比テーブ
ル10−3のテーブル値それぞれとの差の絶対値が所定
の閾値以下であるものを有効周波数比Rk (k=1,
…,n1)として抽出する。なお上記n1は有効周波数
比の総数である。有効周波数比Rk を計算するときの分
子をRUk 、分母をRLk とする。あるkについて、R
k (=RUk,1 /RLK,1 )に近い固定倍数周波数比を
1 (=XU1 /XL1 )とすると、RLk,1 はXL1
倍音、RUk,1 はXU1 倍音と仮定できる。
【0053】次にXU1 を分母とする固定倍数周波数比
2 の近傍でRUk,1 を分母にもつような有効周波数比
RUk,2 /RUk,1 をさがし、RUk,2 をXU2 倍音と
仮定する。以上の処理を繰り返しkに関しての固定倍数
周波数候補 {RLk,1 ,RUk,1 ,RUk,2 ,…} と、該固定倍数周波数候補の基本周波数に対する倍率 {XL1 ,XU1 ,XU2 ,…} を抽出し、これを全てのkについて行う。次に全ての固
定倍数周波数候補の組で他の固定倍数周波数候補の組の
部分集合となるものを取り除き、固定倍数周波数候補群
とする。
【0054】次に、各固定倍数周波数候補から、Nk
固定倍数周波数候補の要素数とし、次式(9)のように
基本周波数の平均値fm をもとめ、 fm =(RLk,1 /XL1 +RUk,1 /XU1 + RUk,2 /XU2 +・・・)/Nk …(9) この基本周波数の平均値fm と基本周波数対固定倍数テ
ーブル10−4の基本周波数値との差の絶対値が所定の
閾値よりも小さい場合には適切な固定倍数周波数候補と
する。次に、前記適切な固定倍数周波数候補から前記
(7)式を用いてマハラノビス距離D2 を算出し、確信
度B算出9へ出力する。
【0055】以上説明したように、本実施形態4では、
探知信号とカタログ内のそれぞれの目標の比較におい
て、探知信号の周波数ライン群から得られる全ての2つ
の周波数の比のうち、固定倍数周波数比テーブル内の周
波数比を中心として所定の閾値幅内に含まれる周波数比
を抽出し、該周波数比の構成要素から推定される固定倍
数周波数候補を求め、さらに各固定倍数周波数候補から
算出した基本周波数の平均とテーブル値の基本周波数を
比較して適切な固定倍数周波数候補を抽出する固定倍数
周波数照合15を備えることで、従来技術で説明した方
法に比較して、計算量の軽減が可能となる。
【0056】実施形態5 本実施形態5は、「発明が解決すべき課題」の(3)項
に記載の問題に対処するため、抽出した固定倍数周波数
に確信度を与える際に、周波数ラインの数に応じて重み
付けを行うものである。図11は本発明の実施形態5に
係る信号特徴自動判別方法の機能ブロック図である。ま
た図11の1〜8、10〜13は図4と同一のものであ
り、確信度B算出16及びライン数重みテーブル17が
図4とは異ったものである。従って図11においては、
確信度B算出16及びライン数重みテーブル17以外
は、実施形態2及び3で説明した動作と同様の動作を行
う。
【0057】図12は本実施形態5の確信度B算出処理
の説明図であり、同図を用いて確信度B算出16とライ
ン数重みテーブル17の動作について説明する。図11
の固定倍数周波数抽出8A(8B)で算出されたある候
補ライン群のマハラノビス距離D2 は、該候補ライン群
のライン数をnとすると(n−1)を自由度とするカイ
2乗分布に従うと仮定されるので、該候補ライン群が固
定倍数周波数群であるかの有意差判定の基準から閾値η
(n)が決められる。確信度B算出16は、固定倍数周
波数抽出8A(8B)で算出された全ての候補ライン群
のマハラノビス距離D2 q (q=1,2,…,S、ただ
しSは候補ライン群の総数)の中でη(nq )以下のも
のに対して図12中の斜線部の面積Pq にライン数重み
テーブル17から参照した重みW(nq )を乗じて“候
補ライン群qが固定倍数周波数群である確信度”Pq
を算出し、最大となるPq ′を“固定倍数周波数カタロ
グについて検出信号が信号源kである確信度”として確
信度結合処理11へ出力する。重みW(nq )として
は、例えばW(nq )=1−pnq(ただし、0<p<
1)を使用する。
【0058】以上説明したように、本実施形態5では、
カタログ内のある固定倍数周波数群の候補を抽出する際
にライン数が少ない場合は、誤照合の可能性が高いとし
て、“該固定倍数周波数群である確信度”を低く抑え優
先度を下げることが可能となり、精度の高い識別が行え
る。
【0059】実施形態6 実施形態6,7は、「発明が解決すべき課題」の(4)
項に記載の問題に対応するため、過去において信号源が
有していた周波数ラインを現サンプル時刻においても活
用し、現サンプル時刻における周波数ラインと組合わせ
ることにより識別性能を向上させるようにしたものであ
る。図13は本発明の実施形態6に係る信号特徴自動判
別方法の機能ブロック図である。また図13の1〜13
は図4と同一のものであり、ライン特徴管理18及びラ
イン特徴記憶器19が図4とは異ったものである。図1
3のライン特徴管理18は、特徴抽出処理5の出力を取
り込み、比較照合処理6及び固定倍数周波数抽出8A
(8B)に出力を供給している。またライン特徴記憶器
19はライン特徴管理18に相互結合されている。
【0060】図13における1〜13は実施形態2,3
及び4で説明した動作と同様の動作を行うのでライン特
徴管理18とライン特徴記憶器19の動作を説明する。
ライン特徴管理18は特徴抽出処理5より入力される、
ラインの周波数情報である、周波数平均値、標準偏差値
をライン特徴記憶器19に保存する。図14は本実施形
態6のライン特徴記憶器に保持されるライン情報の説明
図である。新規に検出信号が発生する毎に、図14の1
9−1に示す検出信号の識別番号(検出信号IDと呼
ぶ)と各検出信号毎の各検出信号が保持する上記のライ
ン情報をラインの識別番号(ラインIDと呼ぶ)ととも
に保存する。
【0061】ある信号源からの検出信号からその特徴と
する周波数ラインを継続的に観察していると、前サンプ
ル周期まである信号源からの検出信号内に存在していた
周波数ラインが、現サンプル周期においてその信号源か
らの検出信号より消滅している場合がある。この同一の
信号源について、前サンプル周期では有ったが現サンプ
ル周期では検出されない周波数ラインを失探ラインと呼
ぶ。
【0062】このように、現サンプル周期で、ある検出
信号について既に保存してあるラインが該検出信号内に
存在しない場合は、以下のようにライン情報を更新す
る。 (a)前サンプル周期では有った周波数ラインが現サン
プル周期では失探し、また代りに類似の周波数ラインも
全く検出されない場合、前サンプル周期での周波数ライ
ン情報を現サンプル周期での情報として保持を続ける。
ここで、該ラインが失探している事はラインステータス
として保持する。また、該ラインについて失探時からの
経過周期のカウントを開始し、ラインの失探後の経過周
期として保持する(失探時刻が想定している時点より過
去か現在に近いかを識別するため)。
【0063】(b)前サンプル周期では有った周波数ラ
インが現サンプル周期では失探し、代りに類似の周波数
ラインが検出された場合、この類似の周波数ラインが前
サンプル周期での周波数ラインと同一の周波数特徴情報
とみなせるか否かを判別し、みなせる場合は現サンプル
周期の情報を保持し、みなせない場合は前サンプル周期
の情報と現サンプル周期の情報とを共に保持し、それぞ
れ識別に用いる。一方、ラインが現サンプル時刻で失探
していない場合は(過去から現在まで継続して検出され
ている場合は)、この検出信号から該当ライン情報を削
除する。この時は該当ライン情報は別の検出信号の情報
として保持される。
【0064】ライン情報は検出信号に新規にラインが付
与される毎に追加する。ここで、新規ラインが失探状態
で既に保存してあるラインと同一信号を再検出したもの
であることの判定を行う。新規に検出したラインの平均
周波数をFd、周波数標準偏差をσFd、既存の失探状態
で保存しているラインの平均周波数をF1、周波数標準
偏差をσF1とすると、次式(10)で示されるマハラノ
ビス距離Dd1を算出する。 Dd1=(Fd−F1)2 /(σFd 2 +σF1 2 ) …(10)
【0065】ここで、有意差判定の基準から、Dd1に対
して、所定の閾値ηf を設定し、Dd1がηf より小であ
る場合は、両ラインの周波数情報に有意差がないと判断
する。よって該新規検出ラインは、該失探状態のライン
の再検出として新規検出ラインの情報を記録するととも
に、該失探状態ライン情報は削除する。失探状態のライ
ンについて、失探後の経過周期が所定の閾値に達したも
のについては該失探状態ライン情報は削除する。ライン
特徴管理18から、比較照合処理6および固定倍数周波
数抽出8A(8B)へは、ライン特徴記憶器19に保存
されている失探状態のラインを含めた全てのライン情報
を出力する。
【0066】以上説明したように、本実施形態6では、
従来、現サンプル時刻では検出されていないため、現サ
ンプル時刻では識別に用いられなかった探知目標が、カ
タログデータのある目標サンプルであることを顕著に示
すラインの周波数情報を、識別判定の情報として用いる
ことができるため、従来技術で説明した方法に比較し
て、精度の高い識別が行える。
【0067】実施形態7 図15は本発明の実施形態7に係る信号特徴自動判別方
法の機能ブロック図である。また図15の1〜7、9〜
13、18及び19は図13と同一のものであり、固定
倍数周波数抽出8Cが図13とは異ったものである。そ
して図15のライン特徴記憶器19がライン特徴管理1
8と相互結合されるほか、固定倍数周波数抽出8Cにも
結合されている点が図13との接続上の相違点になって
いる。
【0068】図15において、固定倍数周波数抽出8C
以外は、図13の実施形態6と同様の動作を行うので、
固定倍数周波数抽出8Cの動作のみを説明する。固定倍
数周波数抽出8Cはライン特徴記憶器19に保持されて
いる各ラインのステータスを入力し、ラインが失探条件
にあるものは、上記の従来技術における固定倍数周波数
と成り得るラインの組み合わせ対象からは除く。固定倍
数周波数の抽出は、この失探条件ラインを除いた上で従
来技術と同様の処理を行う。
【0069】以上説明したように、本実施形態7では、
従来、現サンプル時刻では検出されていないため、現サ
ンプル時刻では識別に用いられなかったラインの周波数
情報を、識別判定の情報として用いることができ、一
方、目標の機構上の関連により発生し、同一サンプル時
刻における値の比較をしなければ意味がない固定倍数周
波数に属する周波数情報としては用いないことにより、
従来技術で説明した方法に比較して、精度の高い識別が
行える。
【0070】なお、前記実施形態1〜7における各機能
ブロックは、それぞれ個別回路として実現してもよく、
また各機能ブロックの全体を一括してデータ処理用コン
ピュータとその制御プログラムとにより実現するように
してもよい。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、あらかじ
め収集した複数の信号源情報が各信号源毎の周波数特徴
情報によってそれぞれ類別されているカタログと、識別
を行うため検出した信号源の周波数特徴情報とを比較照
合し、前記検出した信号源の周波数特徴情報が前記カタ
ログ内の各信号源のものと同一である確信度をそれぞれ
算出し、この算出結果に基づき検出した信号源の識別を
自動的に行う信号特徴自動判別方法において、前記カタ
ログ内にカタログデータを登録する方法として、前記カ
タログにすでに登録されているカタログデータの各周波
数及びその変化幅と、新たに登録しようとするカタログ
データの各周波数及びその変化幅との間のそれぞれの周
波数の特徴空間における特徴距離を算出し、前記算出し
た特徴距離の大きさに応じて、新たに登録しようとする
カタログデータの周波数がすでに登録されているカタロ
グデータの周波数と同一であるとみなせるか否かを判別
し、前記判別結果が同一であるとみなせる場合には、新
たに登録するカタログデータの周波数に対する重要度の
算出と、すでに登録されているカタログデータの周波数
のなかで、新たに登録するカタログデータの周波数と同
一であるとみなされるものの重要度の修正を行い、カタ
ログデータを登録し、前記判別結果が同一であるとみな
せない場合には、新たに登録するカタログデータの周波
数に対する重要度を規定の値として、カタログデータを
登録するというカタログデータベース作成方法を用いる
ようにしたので、カタログデータベース作成にあたり、
過去の登録内容との比較を行い、各カタログの周波数に
対する重要度も規則的に定められ、過去の登録内容を吟
味したカタログのデータベースが作成され、信号源識別
の精度が向上するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る信号特徴自動判別方
法の機能ブロック図である。
【図2】図1のカタログデータ登録処理のフローチャー
トである。
【図3】図1のカタログデータ登録処理の具体例を示す
図である。
【図4】本発明の実施形態2,3に係る信号特徴自動判
別方法の機能ブロック図である。
【図5】固定倍数周波数及び固定周波数のカタログデー
タの概念図である。
【図6】本実施形態2の固定倍数周波数抽出処理の説明
図である。
【図7】本実施形態2のデンプスターの結合規則及び確
信度算出の概念図である。
【図8】本実施形態3の固定倍数周波数抽出処理の説明
図である。
【図9】本発明の実施形態4に係る信号特徴自動判別方
法の機能ブロック図である。
【図10】本実施形態4の固定倍数周波数照合処理の説
明図である。
【図11】本発明の実施形態5に係る信号特徴自動判別
方法の機能ブロック図である。
【図12】本実施形態5の確信度B算出処理の説明図で
ある。
【図13】本発明の実施形態6に係る信号特徴自動判別
方法の機能ブロック図である。
【図14】本実施形態6のライン特徴記憶器に保持され
るライン情報の説明図である。
【図15】本発明の実施形態7に係る信号特徴自動判別
方法の機能ブロック図である。
【図16】従来の信号特徴自動判別方法の機能ブロック
図である。
【図17】従来のカタログデータの概念図である。
【図18】従来の比較照合方法の概念図である。
【図19】従来のデンプスター結合規則の概念図であ
る。
【符号の説明】
1−1〜1−N N個のセンサ 2 FFT/整相処理 3 自動検出/追尾処理 4 データ統合処理 5 特徴抽出処理 6 比較照合処理 7 確信度A算出 8A,8B,8C 固定倍数周波数抽出 9,16 確信度B算出 10,10A 記憶器 10−1 固定周波数カタログ 10−2 固定倍数周波数カタログ 10−3 固定倍数周波数比テーブル 10−4 基本周波数対固定倍数テーブル 11 確信度結合処理 12 信号源選択部 13 表示器 14 カタログデータ登録 15 固定倍数周波数照合 17 ライン数重みテーブル 18 ライン特徴管理 19 ライン特徴記憶器 20 カタログデータベース

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 あらかじめ収集した複数の信号源情報が
    各信号源毎の周波数特徴情報によってそれぞれ類別され
    ているカタログと、識別を行うため検出した信号源の周
    波数特徴情報とを比較照合し、前記検出した信号源の周
    波数特徴情報が前記カタログ内の各信号源のものと同一
    である確信度をそれぞれ算出し、この算出結果に基づき
    検出した信号源の識別を自動的に行う信号特徴自動判別
    方法において、 前記カタログ内にカタログデータを登録する方法とし
    て、 前記カタログにすでに登録されているカタログデータの
    各周波数及びその変化幅と、新たに登録しようとするカ
    タログデータの各周波数及びその変化幅との間のそれぞ
    れの周波数の特徴空間における特徴距離を算出し、 前記算出した特徴距離の大きさに応じて、新たに登録し
    ようとするカタログデータの周波数がすでに登録されて
    いるカタログデータの周波数と同一であるとみなせるか
    否かを判別し、 前記判別結果が同一であるとみなせる場合には、新たに
    登録するカタログデータの周波数に対する重要度の算出
    と、すでに登録されているカタログデータの周波数のな
    かで、新たに登録するカタログデータの周波数と同一で
    あるとみなされるものの重要度の修正を行い、カタログ
    データを登録し、 前記判別結果が同一であるとみなせない場合には、新た
    に登録するカタログデータの周波数に対する重要度を規
    定の値として、カタログデータを登録するというカタロ
    グデータベース作成方法を用いることを特徴とする信号
    特徴自動判別方法。
  2. 【請求項2】 前記カタログデータベース作成方法は、 前記判別結果が同一であるとみなせる場合に、新規に登
    録するカタログデータの周波数に対する重要度として、
    ある規定の値を、登録しようとするカタログデータの周
    波数がカタログデータベースに登録済みの周波数と同一
    であるとみなせる数に1つ加算した数で除した値を用
    い、 すでに登録されているカタログデータの周波数のなかで
    新規に登録するカタログデータの周波数と同一であると
    みなされるものの重要度を、ある規定の値を、今回登録
    する以前にすでにカタログデータベースに登録済みの周
    波数が新規に登録しようとするカタログデータの周波数
    と同一であるとみなせる数に1つ加算した数で除した値
    に修正するカタログデータの周波数に対する重要度の計
    算方法を用いることを特徴とする請求項1記載の信号特
    徴自動判別方法。
  3. 【請求項3】 あらかじめ収集した複数の信号源情報が
    各信号源毎の周波数特徴情報によってそれぞれ類別され
    ているカタログデータベースと、識別を行うため検出し
    た信号源の周波数特徴情報とを比較照合し、前記検出し
    た信号源の周波数特徴情報が前記カタログデータベース
    内の各信号源のものと同一である確信度をそれぞれ算出
    し、この算出結果に基づき検出した信号源の識別を自動
    的に行う信号特徴自動判別方法において、 前記周波数特徴情報によってそれぞれ類別されているカ
    タログデータベースは、 前記各信号源の機構に関連し、該各信号源の状態により
    変動する基本周波数の定数倍の周波数が現れる固定倍数
    周波数と、各信号源の特徴を表す周波数情報として特定
    の周波数が現れる固定周波数の2種類とし、 前記検出した信号源の周波数特徴情報とカタログデータ
    ベース内の固定倍数周波数との比較照合において、あら
    かじめ設定されている固定倍数周波数の周波数幅内に検
    出信号源の周波数ラインが含まれていることにより、固
    定倍数周波数の候補を抽出し、 前記抽出された各周波数ラインより固定倍数周波数の基
    本周波数の平均値を求め、該基本周波数の平均値より想
    定される各固定倍数周波数と検出信号源の周波数ライン
    より選択された前記固定倍数周波数の候補とのマハラノ
    ビス距離を求め、該マハラノビス距離より固定倍数周波
    数の候補のうちからもっとも確からしいものをカイ2乗
    分布を用いた有意差判定により選択し、さらに前記カイ
    2乗分布のマハラノビス距離の最小値から無限までの面
    積を前記固定倍数周波数が含まれる確信度として求め、 また前記検出した信号源の周波数特徴情報とカタログベ
    ース内の固定周波数の比較照合において、前記検出信号
    源の周波数分布と固定周波数の重なる面積をデンプスタ
    ー・シェファーの理論における検出された周波数ライン
    が信号源kであることを支持する確率、またその残りの
    確率を不明の確率と定義してデンプスターの結合規則に
    より結合を行い、前記固定周波数が含まれる確信度を求
    め、 さらに前記固定倍数周波数が含まれる確信度と固定周波
    数が含まれる確信度をデンプスターの結合規則により結
    合を行い、全体としての確信度を算出し、該全体として
    の確信度の大きいものを選ぶことにより、信号源の識別
    を自動的に行うことを特徴とする信号特徴自動判別方
    法。
  4. 【請求項4】 前記検出した信号源の周波数特徴情報と
    カタログデータベース内の固定倍数周波数との比較照合
    において、あらかじめ設定されている固定倍数周波数の
    周波数幅内に含まれている検出信号源の周波数ラインが
    固定倍数周波数の候補であると仮定し、該周波数ライン
    のうちの1つから固定倍数周波数の基本周波数を求め、
    該基本周波数の平均値より想定される各固定倍数周波数
    と検出信号源の周波数ラインより選択された前記固定倍
    数周波数の候補とのマハラノビス距離を求め、該マハラ
    ノビス距離より固定倍数周波数の候補のうちからもっと
    も確からしいものをカイ2乗分布を用いた有意差判定に
    より選択し、さらに、カイ2乗分布のマハラノビス距離
    の最小値から無限までの面積を確信度として求めること
    を特徴とする請求項3記載の信号特徴自動判別方法。
  5. 【請求項5】 前記カタログデータベース内に、固定周
    波数カタログと、各信号源ごとに固定倍数周波数から得
    られる全ての2つの周波数比で構成する固定倍数周波数
    比テーブルと、基本周波数対固定倍数テーブルとを設
    け、 前記検出した信号源の周波数特徴情報とカタログデータ
    ベース内の固定倍数周波数との比較照合において、検出
    信号源の周波数ライン群から得られる全ての2つの周波
    数比のうち、前記固定倍数周波数比テーブル内の周波数
    比を中心として所定の閾値幅内に含まれる有効周波数比
    を抽出し、該有効周波数比の構成要素から推定される固
    定倍数周波数候補をそれぞれ求め、さらに各固定倍数周
    波数候補から算出した基本周波数の平均値と前記基本周
    波数対固定倍数テーブルの基本周波数を比較して適切な
    固定倍数周波数候補を抽出する固定倍数周波数照合工程
    を備えることを特徴とする請求項3記載の信号特徴自動
    判別方法。
  6. 【請求項6】 前記検出した信号源の周波数特徴情報と
    カタログデータベース内の固定倍数周波数との比較照合
    により抽出した固定倍数周波数の候補となるライン群の
    ライン数nが小さいほど確信度を低く抑えるnの関数W
    (n)を、前記求めた固定倍数周波数が含まれる確信度
    に乗じた値を前記候補ライン群が固定倍数周波数群であ
    る確信度とし、該確信度を最大にする候補ライン群を固
    定倍数周波数群として選択することを特徴とする請求項
    3,4または5項記載の信号特徴自動判別方法。
  7. 【請求項7】 前記固定倍数周波数の候補となるライン
    群のライン数nの関数W(n)を、 W(n)=1−pn (ただし、pは0<p<1を満たす
    定数) とすることを特徴とする請求項6記載の信号特徴自動判
    別方法。
  8. 【請求項8】 前記信号源の周波数特徴情報を検出する
    サンプル周期により、前サンプル周期まである信号源か
    らの検出信号内に存在していた周波数ラインが現サンプ
    ル周期における前記信号源からの検出信号より消滅して
    いる失探ラインについての判別方法として、 前記ラインが現サンプル周期で失探した場合には、前記
    信号源からの検出信号として前記失探ラインの周波数情
    報を保持し、また一方前記ラインが現サンプル周期で失
    探していない場合には、前記信号源からの検出信号より
    前記ライン情報を削除し、 現サンプル時刻にて新規ラインがある信号源からの検出
    信号内に発生した時は、前記信号源からの検出信号とし
    て保持されている失探ラインの周波数情報と新規ライン
    の周波数情報との比較を行い、同一ラインと判定された
    場合は前記失探ラインの周波数情報と新規ラインの周波
    数情報を入れ替え、 前記ラインの失探後の経過時間が所定数のサンプル周期
    以上経過した失探ラインについては、該失探ラインの周
    波数情報は削除して、信号源の識別を行うことを特徴と
    する請求項3または4記載の信号特徴自動判別方法。
  9. 【請求項9】 前記失探ラインとして保持されているラ
    インの周波数情報は、固定倍数周波数に対する照合対象
    とはせずに信号源の識別を行うことを特徴とする請求項
    8記載の信号特徴自動判別方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007515620A (ja) * 2003-03-12 2007-06-14 アイ・ティー・ティー・マニュファクチャリング・エンタープライジズ・インコーポレイテッド 時間領域のインパルス状の信号に基づく物体の高速な検出装置及び方法

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JP2007515620A (ja) * 2003-03-12 2007-06-14 アイ・ティー・ティー・マニュファクチャリング・エンタープライジズ・インコーポレイテッド 時間領域のインパルス状の信号に基づく物体の高速な検出装置及び方法

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