JPH11344123A - 軸封装置 - Google Patents

軸封装置

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Publication number
JPH11344123A
JPH11344123A JP10151843A JP15184398A JPH11344123A JP H11344123 A JPH11344123 A JP H11344123A JP 10151843 A JP10151843 A JP 10151843A JP 15184398 A JP15184398 A JP 15184398A JP H11344123 A JPH11344123 A JP H11344123A
Authority
JP
Japan
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packing
tightening
spring
pointer
shaft
Prior art date
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Pending
Application number
JP10151843A
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English (en)
Inventor
Hideto Hashiguchi
英人 橋口
Takahisa Ueda
隆久 上田
Naoto Miyashita
直人 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Pillar Packing Co Ltd
Original Assignee
Nippon Pillar Packing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グランドパッキンの応力緩和が発生した場合
にも、適正なパッキン締付圧を確保,維持することがで
きて、早期の増締め作業を不要とすると共に、パッキン
締付圧の低下を視覚的に把握し得て、増締め時期の的確
な判断を行なうことができ、グランドパッキンによる軸
封機能を長期に亘って適正に維持させておくことができ
る軸封装置を提供する。 【解決手段】 スタフィングボックス1に、パッキン押
さえ3のフランジ部3aを貫通するネジ軸41を固着す
る。フランジ部3aとネジ軸41に螺合する締付ナット
44との間にスプリング43を圧縮状態で介装する。フ
ランジ3aとスプリング43との間に表示体52を挟圧
保持させると共に、締付ナット44とスプリング43と
の間に円筒状の指針体51を挟圧保持させる。表示体5
2には、締付ナット44の締め付け方向に縦列する複数
の表示部が形成されている。指針体51には、締付ナッ
ト44によるスプリング43の圧縮量変化に応じた表示
部を指示する指針部51cが形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプ等の回転機
器に適用される軸封装置であって、具体的には、スタフ
ィングボックスとこれを貫通する回転軸との間に充填さ
れたグランドパッキンを、パッキン押さえにより回転軸
の軸線方向に締め付けるように構成された軸封装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の軸封装置としては、図8に示す
如く、回転機器本体6に取り付けられたスタフィングボ
ックス1と、スタフィングボックス1とこれを同心状に
貫通する回転軸9との間に形成された円筒状のシール空
間11に充填された複数のグランドパッキン2…と、先
端部をシール空間11に突入させたパッキン押さえ3
と、スタフィングボックス1に固着されており、パッキ
ン押さえ3のフランジ部3aを貫通して回転軸9と平行
に延びるネジ軸41と、ネジ軸41に螺合されてフラン
ジ部3aに衝合する締付ナット44とを具備して、締付
ナット44を締め付けることにより、パッキン押さえ3
を介してグランドパッキン2…を回転軸9の軸線方向に
締め付けることによって、回転機器本体6の内部領域で
ある封液領域7を外部領域である大気領域8に対して軸
封するように構成されたもの(以下「従来装置」とい
う)が公知である。而して、かかる従来装置にあって
は、締付ナット44を締め付けることにより、パッキン
押さえ3によりグランドパッキン2…に付与される締付
圧(以下「パッキン締付圧」という)を調整することが
でき、当該軸封装置の使用開始時には、締付ナット44
をパッキン締付圧が適正となるような締付位置に位置さ
せておく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来装置にあ
っては、グランドパッキン2…の締め付け方向(以下
「パッキン締付方向」という)におけるスタフィングボ
ックス1とパッキン押さえ3との相対位置が締付ナット
44によって固定されているため、グランドパッキン2
…のクリープによる応力緩和が発生すると、その程度が
さほど大きくない場合にも、パッキン締付圧が顕著に低
下して、良好な軸封機能を維持し得なくなる。したがっ
て、使用開始後、比較的短期間のうちに締付ナット44
を締め直す必要が生じる。つまり、増締めを行う必要が
生じる。
【0004】しかも、グランドパッキン2…の応力緩和
に伴うパッキン締付圧の低下は視覚的に把握することが
できないため、増締め時期を的確に判断することは不可
能である。したがって、増締め時期を逸して、液漏れが
発生して初めてパッキン締付圧の低下を知ることになっ
たり、逆に、パッキン締付圧が低下していないにも拘わ
らず、増締めを行って、グランドパッキン2…を必要以
上に締め付けることになる虞れがあり、グランドパッキ
ン2…による軸封機能を長期に亘って適正に維持させて
おくことが困難である。
【0005】また、ネジ軸41と締付ナット44との螺
合部分であるネジ部分やフランジ部3aと締付ナット4
4との衝合面における摩擦係数は経時的に変化して、低
下することがあるが、このような場合、増締めを行って
も適正なパッキン締付圧を確保できない虞れがある。
【0006】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、グランドパッキンの応力緩和が発生した場合に
も、適正なパッキン締付圧を確保,維持することができ
て、早期の増締め作業を不要とすると共に、パッキン締
付圧の低下を視覚的に把握し得て、増締め時期の的確な
判断を行なうことができ、グランドパッキンによる軸封
機能を長期に亘って適正に維持させておくことができる
軸封装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、スタフィング
ボックスとこれを貫通する回転軸との間に充填されたグ
ランドパッキンを、パッキン押さえにより回転軸の軸線
方向に締め付けるように構成された軸封装置において、
上記の目的を達成すべく、特に、パッキン押さえをスタ
フィングボックスにグランドパッキンの締め付け方向
(パッキン締付方向)に移動自在に支持すると共にスプ
リングによりパッキン締付方向に押圧附勢するパッキン
締付機構と当該スプリングの圧縮量変化を視覚的に表示
するパッキン締付圧検知機構とを設けておくことを提案
するものである。
【0008】かかる軸封装置にあっては、パッキン締付
機構を、パッキン押さえのフランジ部を軸線方向に相対
移動自在に貫通して回転軸と平行に延びるネジ軸をスタ
フィングボックスに固着すると共に、当該フランジ部と
これを貫通したネジ軸の先端側部分に螺合された締付ナ
ットとの間にスプリングを圧縮状態で介装してなるもの
に構成しておくと共に、パッキン締付圧検知機構を、ネ
ジ軸の軸線方向においてパッキン押さえのフランジ部及
び締付ナットの一方に対して相対変位不能な表示体及び
その他方に対して相対変位不能な指針体からなるものに
構成しておくことが好ましい。この場合、表示体にはパ
ッキン締付方向に縦列する複数の表示部が形成されると
共に、指針体には前記スプリングの圧縮量変化に応じた
表示部を指示する指針部が形成される。さらに、かかる
パッキン締付圧検知機構にあっては、表示体を、パッキ
ン押さえのフランジ部と相対変位不能に設けられたもの
であって、ネジ軸に平行してパッキン押さえのフランジ
部側から締付ナット方向に延びるものに構成しておくと
共に、指針体を、締付ナットと相対変位不能に設けられ
たものであって、スプリングと締付ナットとの間に挟圧
保持された底壁とスプリング及び表示体を囲繞しうる周
壁とを有する有底円筒状のものであり、当該周壁の先端
縁部を、スプリングが最適な圧縮状態に圧縮されている
ときにおいて当該フランジ部に衝合する指針部に構成し
ておくことが好ましい。
【0009】
【実施の形態】以下、本発明の構成を図1〜図7に示す
各実施の形態に基づいて具体的に説明する。なお、以下
の説明においては、便宜上、前後とは各図における左右
を意味するものとする。
【0010】本発明に係る軸封装置Sは、図1〜図3に
示す如く、スタフィングボックス1と複数のグランドパ
ッキン2…とパッキン押さえ3とパッキン締付機構4と
パッキン締付圧検知機構5とからなり、回転機器本体6
の内部領域である封液領域7を外部領域である大気領域
8に対して軸封するように構成されている。
【0011】スタフィングボックス1は、図1に示す如
く、外周部前後端に環状の第1及び第2フランジ部1
a,1bを有すると共に内周部前端に環状のパッキン受
け部1cを有する円筒状のものであり、回転機器本体6
を貫通して大気領域8に突出する回転軸9に同心状に遊
嵌させた状態で、第1フランジ部1aをボルト等の適宜
の固定具10により回転機器本体6に固定することによ
って、回転機器本体6に取着されている。なお、スタフ
ィングボックス1の内径は、その内周面と回転軸9の外
周面との間にグランドパッキン2…を充填しうるに必要
且つ充分な環状のシール空間11が形成されるように、
回転軸9の外径等に応じて適宜に設定されている。
【0012】グランドパッキン2…は、シール空間11
に回転軸9の軸線方向つまり前後方向に並列させた状態
で充填されていて、後述する如く、パッキン押さえ3及
びパッキン締付機構4により前方へと締め付けることに
よって、つまり前後方向に圧縮させることによって、ス
タフィングボックス1と回転軸9との対向周面間である
シール空間11において軸封機能を発揮するものであ
る。
【0013】パッキン押さえ3は、回転軸9に遊嵌され
てシール空間11にその後方側(大気領域側)から突入
しうる円筒状のものであり、外周部後端に環状のフラン
ジ部3aを有している。
【0014】パッキン締付機構4は、パッキン押さえ3
をスタフィングボックス1にグランドパッキン2…の締
め付け方向(パッキン締付方向)に移動自在に支持する
と共にスプリング43によりパッキン締付方向に押圧附
勢するものであり、スプリング43の附勢力によってグ
ランドパッキン2…に締付圧(パッキン締付圧)を付与
するものである。
【0015】すなわち、パッキン締付機構4は、図1〜
図3に示す如く、スタフィングボックス1の第2フラン
ジ部1bに回転軸9と平行して後方へと延びるネジ軸4
1を固着し、パッキン押さえ3のフランジ部3aにネジ
軸41が軸線方向に相対移動自在に挿通する挿通孔42
を形成し、挿通孔42を貫通したネジ軸部分にコイルス
プリング43を嵌挿させると共に締付ナット44を螺合
させてなり、締付ナット44を締め付ける(前方へと螺
送させる)ことにより、コイルスプリング43を介して
パッキン押さえ3を前方へと移動させて、グランドパッ
キン2…を軸線方向に圧縮させる、つまり軸線方向に締
め付けるように構成されている。このパッキン押さえ3
によるパッキン締付圧は、パッキン押さえ3をパッキン
締付方向へ押圧するコイルスプリング43の附勢力によ
って与えられる。当該軸封装置Sの使用開始時において
は、締付ナット44の位置を調整して、コイルスプリン
グ43を最適な圧縮状態つまりグランドパッキン2…に
最適なパッキン締付圧を付与するような状態に圧縮させ
ておく。このようなコイルスプリング43の最適な圧縮
状態は、使用するコイルスプリング43のバネ係数及び
グランドパッキン2の性状,充填数等の軸封条件に応じ
て設定されるものであり、以下の説明においては「初期
圧縮状態」という。
【0016】かかるパッキン締付機構4によれば、当該
軸封装置Sの使用後においてグランドパッキン2…のク
リープによる応力緩和が発生した場合、これに伴ってコ
イルスプリング43の圧縮量が変化して、つまりコイル
スプリング43が初期圧縮状態から伸長して、パッキン
押さえ3をパッキン締付方向に押圧変位させ、グランド
パッキン2…の応力緩和に伴うパッキン締付圧の低下を
効果的に防止する。したがって、グランドパッキン2…
の応力緩和が一定範囲を超えない限り、応力緩和による
パッキン締付圧の低下をコイルスプリング43の附勢力
によって防止することができ、当該範囲を超える応力緩
和が発生した時点で、つまりコイルスプリング43が一
定以上に伸長した時点(例えば、図2及び図3に実線で
示す状態となった時点)で締付ナット44による増締め
を行えばよいから、従来装置に比して、当該軸封装置S
の使用開始から増締めを必要とするまでの期間が長くな
り、長期に亘って増締めを必要とすることなく良好な軸
封機能を発揮させることができる。
【0017】パッキン締付圧検知機構5は、ネジ軸41
の軸線方向において締付ナット44に対して相対変位不
能に設けられた指針体51及びパッキン押さえ3のフラ
ンジ部3aに対して相対変位不能に設けられた表示体5
2からなり、初期圧縮状態を基準としたコイルスプリン
グ43の圧縮量変化を視覚的に表示して、その表示によ
りパッキン締付圧の適否ないし増締めの要否を的確に把
握できるように構成されたものである。
【0018】指針体51は、図1〜図3に示す如く、後
端部を閉塞した有底円筒状のものであり、底壁51a
を、その中心部に穿設した貫通孔をネジ軸41に挿通さ
せた状態で、コイルスプリング43と締付ナット44と
の間に挟圧保持させることによって、締付ナット44の
螺送変位及びこれに伴うコイルスプリング43の圧縮量
変化に拘わらず、パッキン締付方向における締付ナット
44との相対位置を不変とされたものである(底壁51
aは、一種のスプリング受けとして機能する)。そし
て、指針体51の周壁51bは、コイルスプリング43
及び後述する表示体52をこれらに干渉することなく囲
繞するに必要最小限の内径を有するものであり、その先
端縁部たる前端縁部は、コイルスプリング43が初期圧
縮状態にあるときにおいてパッキン押さえ3のフランジ
部3aに衝合する指針部51cに構成されている。すな
わち、指針体51の全長(前後長)は、図1に示す如
く、コイルスプリング43を初期圧縮状態となるように
圧縮させる位置に締付ナット44を位置させたときに、
指針部51cがパッキン押さえ3のフランジ部3aに衝
合するような寸法に設定されている。したがって、グラ
ンドパッキン2…の応力緩和によるパッキン締付圧の低
下を防止すべくコイルスプリング43が初期圧縮状態か
ら伸長変化すると、これに伴ってパッキン押さえ3が前
方へと押圧移動され、つまりパッキン押さえ3に対して
指針部51cがフランジ部3aに衝合する位置(図1位
置,図3一点鎖線位置)から相対的に後方へと移動され
ることになる(図2,図3参照)。すなわち、コイルス
プリング43の初期圧縮状態からの圧縮量の変化量つま
り伸長量と指針部51cのフランジ部3aからの離間量
とは等価の関係にある。
【0019】ところで、従来装置にあっては、適正なパ
ッキン締付圧を付与させるために、当該締付圧に相当す
るトルクを予め計算した上、トルクレンチを使用して、
その計算値に応じたトルクが得られるように締付ナット
44を締め付けるといった、極めて面倒な作業を必要と
しており、高度の熟練が必要であった。しかし、指針体
51の全長を上記した如く設定しておくと、締付ナット
44を、指針部51cがフランジ部3aに衝合する位置
まで締め付けることにより、コイルスプリング43が必
然的に初期圧縮状態に圧縮され、適正なパッキン締付圧
が得られる。したがって、トルク計算やトルクレンチ操
作を必要とすることなく、未熟練者であっても、締付ナ
ット44の適正な締め付け作業を容易且つ正確に行うこ
とができる。
【0020】表示体52は、図1〜図3に示す如く、コ
イルスプリング43の前端外周部に適宜の固着手段(溶
接,接着剤等)により固着されて、指針体51の周壁内
周面に近接した状態で、ネジ軸41と平行して後方へと
延びる帯板状のものであり、締付ナット44の螺送変位
及びこれに伴うコイルスプリング43の圧縮量変化に拘
わらず、前後方向におけるフランジ部3aとの相対位置
を不変とされたものである。
【0021】表示体52の表面には、図3に示す如く、
コイルスプリング43の初期圧縮状態からの伸長量を表
示する複数の表示部52a,52b,52cがパッキン
締付方向に縦列して形成されている。この例では、表示
体52の表面を、後方へと順に青色,黄色,赤色の3色
に塗り分けて、これらの着色部分を夫々第1表示部52
a、第2表示部52b及び第3表示部52cとなしてい
る。
【0022】ところで、グランドパッキン2…にクリー
プによる応力緩和が発生すると、前述した如く、その応
力緩和の程度に応じてコイルスプリング43が初期圧縮
状態から伸長し、これに伴って指針部51cが当該伸長
量に相当する距離だけフランジ部3aから離間すること
になる。このとき、コイルスプリング43が初期圧縮状
態から伸長するに従って、指針部51cが表示体52上
を相対的に後方へと移動することになる。一方、応力緩
和によるパッキン締付圧の低下を防止して、適正なパッ
キン締付圧を確保できるコイルスプリング43の伸長量
には限度があり、その伸長量が当該限度(以下「適正限
度」という)を超える場合には、至急に増締めを行なう
必要がある。また、コイルスプリング43の伸長量が適
正限度を超えないときは、適正なパッキン締付力が確保
され増締めを行なう必要はないが、当該適正限度内であ
っても、伸長量が一定限度(以下「最適限度」という)
を超える場合には、増締めを必要とする状態(適正限度
を超える状態)となるまでの時間が短いため、最適限度
内である場合と区別して、作業者に注意を喚起しておく
ことが好ましい。なお、適正限度及び最適限度は、当該
軸封装置Sと同一構造のものを同一条件下で使用して行
なった実験結果から経験的に導き出されるものである。
【0023】これらの点から、交通信号機等において一
般的に採用されている着色による識別法にならって、コ
イルスプリング43が適正限度を超えて伸長するときに
おいて、指針部51cが相対移動する表示体52上の範
囲を「適正なパッキン締付圧を維持することができず、
至急に増締めを行なう必要がある」ことを意味する赤色
に着色して、これを第3表示部52cとしている。ま
た、コイルスプリング43が適正限度内であるが最適限
度を超えて伸長するときにおいて、指針部51cが相対
移動する表示体52上の範囲を「パッキン締付圧は適正
であるが、増締め時期が迫っていることを注意する必要
がある」ことを意味する黄色に着色して、これを第2表
示部52bとしている。さらに、コイルスプリング43
が最適限度内で伸長するときにおいて、指針部51cが
相対移動する表示体52上の範囲を「パッキン締付圧が
適正であり、増締めを全く行なう必要がない」ことを意
味する青色に着色して、これを第1表示部52aとして
いる。
【0024】したがって、パッキン締付圧検知機構5に
よれば、指針体51の指針部51cが表示部52a,5
2b,52cの何れを指示しているかを視認することに
より、パッキン締付圧の適否ないし増締めの要否を的確
に判断することができる。すなわち、指針部51cが第
1表示部52aを指示している場合(指針部51cがフ
ランジ部3aに衝合して、表示体52が指針体51の周
壁51bで隠蔽されている場合を含む)には、パッキン
締付圧が適正で増締めを行なう必要がないことが確認さ
れ、指針部51cが第2表示部52bを指示している場
合(図3二点鎖線参照)には、パッキン締付圧は適正で
あるが増締め時期が迫っていることが確認され、指針部
51cが第3表示部52cを指示している場合(図3実
線参照)には、パッキン締付圧が適正でなく、緊急に増
締めを行なう必要があることが確認される。このような
確認は目視により容易且つ明瞭に行なうことができるか
ら、従来装置における如く、増締め時期を逸したり、不
必要な増締めを行なったりするような問題を生じず、長
期に亘ってグランドパッキン2…による軸封機能を良好
且つ安定した状態で発揮させることができる。
【0025】なお、本発明は上記した実施の形態に限定
されるものではなく、本発明の基本原理を逸脱しない範
囲において、適宜に改良,変更することができる。
【0026】すなわち、パッキン締付圧検知機構5の構
成は任意であり、例えば、前記したと同様の表示体52
を、図4及び図5に示す如く、パッキン押さえ3のフラ
ンジ部3aとコイルスプリング43との間に挟圧保持さ
せた環状板53に固着させておくようにしてもよい。勿
論、表示体52は、パッキン押さえ3のフランジ部3a
に固定ないし固着するようにしてもよい。
【0027】また、上記した例とは逆に、指針体をパッ
キン押さえ3のフランジ部3aに対して相対変位不能に
設け、表示体を締付ナット44に対して相対変位不能に
設けるようにしてもよい。例えば、図6及び図7に示す
軸封装置S´にあっては、表示体52´を上記した指針
体51と同様形状の有底円筒状のものとして、その底壁
52´aをコイルスプリング43と締付ナット44との
間に挟圧保持させると共に、帯板状の指針体51´を、
表示体52´の周壁52´bの外周面に近接して後方へ
突出する状態で、パッキン押さえ3のフランジ部3aに
取り付けてある。表示体52´の周壁52´bの先端部
(前端部)は、前記した場合と同様に、コイルスプリン
グ43が初期圧縮状態にあるときにおいて、パッキン押
さえ3のフランジ部3aに衝合するようになっており、
適正なパッキン締付圧を得るための締付ナット44の締
付操作を容易且つ正確に行ないうるように工夫されてい
る。そして、表示体52´の周壁52´bの外周面に
は、コイルスプリング43の初期圧縮状態からの伸長変
化に伴って指針体51´の先端部(後端部)たる指針部
51´aが相対移動する範囲において、複数の表示部5
2´c,52´dが形成されている。この場合、コイル
スプリング43の初期圧縮状態からの伸縮量が前記最適
限度を超えているか否かについては表示せず、前記適正
限度を超えているか否かのみを表示するものとしてい
る。すなわち、前記第1及び第2表示部52a,52b
に相当する第1表示部52´cと前記第3表示部52c
に相当する第2表示部52´dとを、表示体52´の周
壁52´bの外周面に形成して、指針部51´aが第1
表示部52´cを指示している場合には、パッキン締付
圧が適正で増締めを行なう必要がないことが視認され
(図7鎖線参照)、指針部51´aが第2表示部52´
dを指示している場合には、増締めを行なう必要がある
ことが視認される(同図実線参照)ようになっている。
各表示部の形態は任意であり、着色の他、文字,数値,
記号やこれらを含む目盛等であってもよい。
【0028】このように、パッキン締付圧検知機構5は
コイルスプリング43の圧縮量変化を視覚的に表示でき
るものである限りにおいて、指針体51,51´及び表
示体52,52´の形状,構造並びに表示部52a,5
2b,52c,52´c,52´dの形態等は任意に決
定することができる。
【0029】また、パッキン締付機構4は、パッキン押
さえ3をスプリング43によりパッキン締付方向に押圧
附勢できるものである限りにおいて任意であり、例え
ば、前記したネジ軸41及び締付ナット44に代えて頭
付ボルトを使用することができる。すなわち、頭付ボル
トを、パッキン押さえ3のフランジ部3aを貫通して、
スタフィングボックス1の第2フランジ部1bに螺送自
在に取り付け、当該ボルトの頭部とフランジ部3aとの
間にスプリング43を介装させておく。かかる場合、前
記した構成との関係においては、当該ボルトの頭部が締
付ナット44に対応し、当該ボルトのネジ部分がネジ軸
41に対応することになる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解されるよう
に、請求項1又は請求項2の発明によれば、パッキン締
付機構がパッキン押さえによるグランドパッキンの締め
付けをスプリング力によって行なうように構成されてい
るから、応力緩和によるパッキン締付圧の低下を効果的
に防止して、増締めを行なうことなく長期に亘って良好
な軸封機能を発揮させることができる。また、パッキン
締付機構における摩擦係合部分の劣化(ネジ部分の摩擦
係数の低下等)が生じた場合にも、これによる悪影響を
スプリングにより排除し得て、増締めによる適正なパッ
キン締付圧への復元が保証される。しかも、パッキン締
付圧検知機構により、グランドパッキンの応力緩和に伴
うスプリングの圧縮量変化が視覚的に表示されるように
工夫してあるから、パッキン締付圧の適否及び増締めの
要否を的確に判断することができ、グランドパッキンに
よる軸封機能を長期に亘って適正に維持させておくこと
ができる。
【0031】また、請求項3の発明によれば、適正なパ
ッキン締付圧の確保作業を、煩雑なトルク計算やトルク
レンチ操作を必要とすることなく、容易且つ正確に行な
うことができ、軸封装置の組み立て作業を効率よく行な
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸封装置の一例を示す半截の縦断
側面図である。
【図2】図1と異なる状態を示す同軸封装置の図1相当
図である。
【図3】図2の状態における同軸封装置の要部の平面図
である。
【図4】本発明に係る軸封装置の変形例を示す半截の縦
断側面図である。
【図5】同軸封装置の要部を取り出して示す斜視図であ
る。
【図6】本発明に係る軸封装置の他の変形例を示す要部
の縦断側面図である。
【図7】同軸封装置の要部を示す平面図である。
【図8】従来装置を示す半截の縦断側面図である。
【符号の説明】
1…スタフィングボックス、2…グランドパッキン、3
…パッキン押さえ、4…パッキン締付機構、5…パッキ
ン締付圧検知機構、6…回転機器本体、7…封液領域、
8…大気領域、9…回転軸、41…ネジ軸、42…軸挿
通孔、43…コイルスプリング(スプリング)、44…
締付ナット、51,51´…指針体、51c,51´a
…指針部、52,52´…表示体、52a,52b,5
2c,52´c,52´d…表示部、S,S´…軸封装
置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタフィングボックスとこれを貫通する
    回転軸との間に充填されたグランドパッキンを、パッキ
    ン押さえにより回転軸の軸線方向に締め付けるように構
    成された軸封装置において、パッキン押さえをスタフィ
    ングボックスにグランドパッキンの締め付け方向に移動
    自在に支持すると共にスプリングにより当該締め付け方
    向に押圧附勢するパッキン締付機構と当該スプリングの
    圧縮量変化を視覚的に表示するパッキン締付圧検知機構
    とを設けたことを特徴とする軸封装置。
  2. 【請求項2】 パッキン締付機構が、パッキン押さえの
    フランジ部を軸線方向に相対移動自在に貫通して回転軸
    と平行に延びるネジ軸をスタフィングボックスに固着す
    ると共に、当該フランジ部とこれを貫通したネジ軸の先
    端側部分に螺合された締付ナットとの間にスプリングを
    圧縮状態で介装してなり、パッキン締付圧検知機構が、
    ネジ軸の軸線方向においてパッキン押さえのフランジ部
    及び締付ナットの一方に対して相対変位不能な表示体及
    びその他方に対して相対変位不能な指針体からなり、表
    示体には当該締め付け方向に縦列する複数の表示部が形
    成されており、指針体には前記スプリングの圧縮量変化
    に応じた表示部を指示する指針部が形成されていること
    を特徴とする、請求項1に記載する軸封装置。
  3. 【請求項3】 表示体が、パッキン押さえのフランジ部
    と相対変位不能に設けられたものであって、ネジ軸に平
    行してパッキン押さえのフランジ部側から締付ナット方
    向に延びるものであり、指針体が、締付ナットと相対変
    位不能に設けられたものであって、スプリングと締付ナ
    ットとの間に挟圧保持された底壁とスプリング及び表示
    体を囲繞しうる周壁とを有する有底円筒状のものであ
    り、当該周壁の先端縁部を、スプリングが最適な圧縮状
    態に圧縮されているときにおいて当該フランジ部に衝合
    する指針部に構成してあることを特徴とする、請求項2
    に記載する軸封装置。
JP10151843A 1998-06-02 1998-06-02 軸封装置 Pending JPH11344123A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102506648B1 (ko) * 2022-08-17 2023-03-03 제만석 발전소 재매기의 랜스튜브와 피드튜브의 그랜드 패킹장치 및 이를 제조하는 방법

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