JPH11342611A - 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

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JPH11342611A
JPH11342611A JP14997498A JP14997498A JPH11342611A JP H11342611 A JPH11342611 A JP H11342611A JP 14997498 A JP14997498 A JP 14997498A JP 14997498 A JP14997498 A JP 14997498A JP H11342611 A JPH11342611 A JP H11342611A
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JP
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liquid
discharge
ejection
head according
nozzle member
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JP14997498A
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English (en)
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Masahiko Kubota
雅彦 久保田
Tomoyuki Hiroki
知之 廣木
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク流路を三次元配列して、高解像度の記
録を可能にし、プリンタとしてコンパクト化も容易であ
るインクジェット記録装置の記録ヘッドを提供する。 【解決手段】 ノズル3になる溝が両面に複数配設さ
れ、かつ、ノズル3へ供給する液体を貯めておく液室に
なる貫通孔2が設けられたノズル部材1と、ノズル部材
1の両面にそれぞれ接合されることでノズル3と液室を
構成し、ノズル部材との接合面側にはノズル3の各々の
中に配置されたヒーター10を有する2つのヒーターボ
ードとを備えたインクジェットヘッドである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置のヘッド部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ドロップ・オン・デマンド式のインクジ
ェットヘッドには、2つの一般的な構成がある。一方の
構成においては、例えば、ホーキンズ(Hawkin
s)その他に対する米国再発行特許第32572号明細
書において開示されているヘッド構造のように、小滴
は、インク流路内のインクの流れに対して平行であっ
て、記録ヘッドのバブル発生加熱要素の表面に対しても
平行である方向においてノズルから噴射される。この構
成は、縁部又は側面噴射と呼ばれることもある。他方の
ヘッド構成においては、例えば、アオキ(Aoki)そ
の他に対する米国特許第4568953号において開示
された記録ヘッドのように、小滴は、バブル発生加熱要
素の表面に対しても垂直な方向においてノズルから噴射
される。この後者の構成は、屋上噴射と呼ばれることも
ある。基本的な相違は、小滴噴射の方向にあることが理
解され得るであろう。つまり、側面噴射の構成が、加熱
要素を有する基板の平面において小滴を噴出するのに対
して、屋上噴射の構成は、加熱要素を有する基板の平面
から逸脱してそれに対する垂直な方向において小滴を噴
射するのである。
【0003】従来、上述した印刷ヘッドは、キャリッジ
型(シリアル型)のプリンタにおいて使用されている。
この場合、情報列を印刷し、続いて記録媒体を1列の間
隔だけ段送りして、全ページの情報が印刷されるまで隣
接する情報列を印刷し続けることになる。また、この印
刷ヘッドは、ページ幅型記録ヘッドのサブユニットとし
ても使用されている。この場合、ページ幅型印刷のため
の構造的な画像棒材上に配列されることも可能である。
ページ幅型印刷において、印刷ヘッドは、複数の印刷ヘ
ッド・サブユニットを画像棒材上においてその端と端と
を当接させることによって、或いはそれらを2本の独立
した画像棒材上又は同一の画像棒材の対面側面上におい
て千鳥配列することによって、組み立てることも可能で
ある。
【0004】従来、上述した印刷ヘッドを用いて、複数
のノズルを組み立てる方法としては、米国特許第469
8644号,第4477823号、および特開平5−2
4192号、特開平5−138885号等で提案されて
いる。また、電気熱変換素子から吐出口までのオリフィ
ス形状を変えたインクジェットヘッドとして、米国特許
第4611219号に提案されているものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】キャリッジタイプのイ
ンクジェット記録装置におけるインクジェットヘッドで
は、上述したヘッドを高密度に配列するためには、ノズ
ルの配列ピッチを細かくするか、インクタンクを含むカ
ートリッジを組み立てるしか方法がない。ところが、前
者の方法では、ノズルおよび加熱要素の配列ピッチを微
細化しなければならないので、製造上限界が発生する。
また、後者の方法では、BJC−600J(キヤノン
製)等に搭載されているプリンタヘッドのように、チッ
プと呼ばれているものを枠の中で組み上げるタイプや、
BJC−400J等(キヤノン製)に搭載されているヘ
ッドのように、チップ内を色毎に分割しているタイプが
あるが、それぞれ、ヘッド部分が大きくなったり、使う
ノズル数が分割される分だけ少なくなる等の問題があ
る。
【0006】本発明は上述した従来の問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、半導体デ
バイス製造技術を十二分に活用して、典型的な側面噴
射、すなわち縁部噴射(エッジシューター)型インクジ
ェット記録ヘッドにおいて、インク流路を三次元配列
し、高解像度の記録を可能にするインクジェット記録装
置の記録ヘッドを提供することにある。更に、プリンタ
としてコンパクト化も容易である記録ヘッドを提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の液体吐出ヘッドは、液体を吐出する吐出口と
該吐出口に連通する液流路になる溝が両面に複数配設さ
れ、かつ、前記液流路へ供給する液体を貯めておく液室
になる貫通孔が設けられたノズル部材と、前記ノズル部
材の両面にそれぞれ接合されることで前記吐出口と前記
液流路と前記液室を構成し、前記ノズル部材との接合面
側には前記液流路の各々の中に配置された吐出エネルギ
ー発生素子を有する第1の基板及び第2の基板とを備
え、前記吐出口の列が2列になっている事を特徴とす
る。
【0008】前記第1の基板及び第2の基板の各々にお
ける前記ノズル部材との接合面側には、前記吐出エネル
ギー発生素子の駆動条件を制御するための複数の素子あ
るいは電気回路が設けられていることが好ましい。これ
により、吐出エネルギー発生素子の作り込みと同時に吐
出エネルギー発生素子を制御する素子や回路が作製でき
る。
【0009】また、前記第1の基板及び第2の基板の各
々における前記ノズル部材との接合面と反対側にも、前
記吐出エネルギー発生素子と前記吐出エネルギー発生素
子の駆動条件を制御するための複数の素子あるいは電気
回路とを設けたことで、多段の吐出口列を持つヘッドを
構成することが可能である。
【0010】また、前記ノズル部材として両面が<11
0>面であるシリコンウェハーを用い、前記吐出口及び
前記液流路になる溝と前記液室になる貫通孔とを形成す
る際に前記液室になる貫通孔は一度目の異方性エッチン
グにより形成され、前記吐出口及び前記液流路になる溝
は二度目の異方性エッチングにより形成されている。
【0011】また、2列で形成された吐出口の列におい
て1列目の吐出口の間隔の中間に2列目の吐出口が位置
するようにずれていることにより、吐出エネルギー発生
素子を配列している密度の倍密度を持つ液体吐出ヘッド
が得られる。
【0012】また、2列で形成された吐出口の列におい
て1列目と2列目とで前記吐出口が吐出する液滴量が異
なることにより、階調性を持つ液体吐出ヘッドが得られ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0014】まず、図1及び図2を用い、本発明の液体
吐出ヘッドの一例であるインクジェット記録ヘッドを構
成するヘッド用基体について述べる。
【0015】図1は、本発明の実施の一形態によるイン
クジェット記録ヘッド用基体のインク流路部分に相当す
る部分を示す断面図である。この図において、符号10
0はインクジェット記録ヘッド用基体(以下、ヒーター
ボードともいう)、符号101はシリコン基板、符号1
02は蓄熱層であるところの熱酸化膜を示す。符号10
3は蓄熱層を兼ねる層間膜であるところのSiO2膜ま
たはSi24膜、符号104は抵抗層、符号105はA
lまたはAl−Si、Al−Cu等のAl合金配線、符
号106は保護膜であるところのSiO2膜またはSi2
4膜を示す。符号107は抵抗層104の発熱に伴う
化学的・物理的衝撃から保護膜106を守るための耐キ
ャビテーション膜である。また、符号108は、電極配
線105が形成されていない領域の抵抗層104の熱作
用部である。
【0016】抵抗層104は、機能素子としての発熱抵
抗体を電極としての配線105間に配設し、発熱抵抗体
は勿論のこと、抵抗層104全体がTaN0.8を含む構
成となっている。このTaN0.8を含む発熱抵抗体は、
製造上のばらつきが少なく、同一基体に多数の発熱抵抗
体を形成しても、機能効果の安定性が得られた。更に、
通電を各種の条件で行っても、抵抗変化が少なく、多数
の発熱抵抗体各々の機能が安定して同等の作用を発揮す
ることができた。
【0017】図2は上記インクジェット記録ヘッド用基
体の回路構成を示したものである。この図において、符
号401は一列に配列された吐出エネルギー発生素子と
しての発熱抵抗体(ヒーター)であり、符号402はド
ライバとして機能するパワートランジスタ、符号403
はラッチ回路、符号404はシフトレジスタを表してい
る。符号405はシフトレジスタ404にデータをシフ
トインするためのクロック信号を入力する端子、符号4
06はシリアル画像データを入力する端子を示してい
る。符号407はラッチ信号の入力端子を示し、符号4
08はパワートランジスタ402のオン時間を外部から
コントロールするためのヒートパルス入力端子を示して
いる。符号409はロジック電源用端子、符号410は
接地用端子を示し、符号411は発熱抵抗体駆動用の電
源(VH)入力端子を示している。このような構成で
は、シリアル画像データが入力端子406からシフトレ
ジスタ404に直列(シリアル)に入力される。こうし
てシフトレジスタ404にセットされた画像データは、
端子407より入力されるラッチ信号によりラッチ回路
403にラッチされる。そして、ヒートパルス入力端子
408からパルスが入力されると、画像データが“1”
となっているパワートランジスタ402がオン状態とな
る。これにより、対応する発熱抵抗体301が通電駆動
され、駆動された発熱抵抗体401で液流路中の液体
(インク)が加熱され、吐出口からインクが吐出されて
プリントが行なわれる。なお、このヘッド用基体にはセ
ンサ414、415が設けられており、センサ414、
415によって発熱抵抗体401の抵抗値を常にモニタ
ーし、その抵抗値により電源電圧や印加パルス幅を変化
させ、インクに対して一定のエネルギーが加わるように
している。また、吐出される液滴量はインクの発泡体積
と関係するが、このインクの発泡体積は発熱抵抗体及び
その周辺の温度によって変化する。そのため、吐出のた
めのヒートパルスの前に、インクが吐出しない程度のエ
ネルギーのパルス(プレヒートパルス)を加え、そのパ
ルス幅やタイミングにより発熱抵抗体及び周辺の温度を
調整することで、一定の量の液滴を吐出するようにし
て、印刷品位を維持するようにしている。
【0018】次に、図3及び図4を用い、本発明のイン
クジェット記録ヘッドを構成するヘッド部材について述
べる。
【0019】図3は本発明の実施の一形態によるインク
ジェット記録ヘッドのノズル部材を表している。ノズル
部材1は表面が<110>面のシリコンウェハーであ
る。符号2はインク供給用の貫通孔、符号3はインク吐
出ノズルを表している。この図に示すようにノズル部材
1はノズル3を形成する複数の溝を基板の両面に備えて
いる。ここでノズル部材1の材料として<110>面の
シリコンウェハーを用いているので、ノズル3及び貫通
孔2の形状は長方形となっている。符号4は液室を表し
ており、これはインクがノズル3に安定して供給されて
いるためにインクを溜めておく部分である。液室4はノ
ズル1と同時形成するので深さはノズルとほぼ同じであ
るが、ノズル路を形成する壁が無いぶんエッチングされ
やすいので若干ノズル3よりも深くなる。
【0020】次に、このノズル部材の製造方法について
詳細に述べる。
【0021】一般にTMAH、KOHなどのエッチング
液を用いてシリコンをウェットエッチングすると、<1
11>結晶面に沿ってエッチングされる異方性エッチン
グの現象が知られている。これを表面が<100>面の
シリコンウェハーに対して施すと、<111>面は<1
00>面に対して54.7°傾いているので表面に対し
て傾斜する形状にエッチングされてしまう。これに対し
表面が<110>面の場合、<111>面は表面に対し
て垂直な面であるので、図2及び図3に示すような垂直
な壁のノズルを形成することが可能になる。その結果、
ノズルピッチを微細にすることが可能になり、高解像度
の記録を行える記録ヘッドを提供できる。
【0022】しかしながら、この場合はエッチング時間
が長ければ長いほど溝深さが深くなっていき、最後は貫
通孔になってしまうので、マスク形状によって溝深さを
制御することができない。すなわち、ノズルと貫通孔を
一度のエッチング工程で形成することができず、2度に
分けてマスク層のパターニング及びシリコンのエッチン
グを行わねばならない。ノズル深さはノズルの密度によ
って異なるが、一般的に10〜数百ミクロンあるので、
例えばノズルを先に形成した場合、貫通孔を開ける際に
ノズルに均一にレジストを塗布することが難しく、ノズ
ルの保護が問題になる。逆に貫通孔を先に開けてしまう
と、ノズル面のパターニングが非常に困難になる。
【0023】そこで、本発明におけるノズル部材の製造
工程を図4に従って説明する。
【0024】ノズル部材は図4(a)に示すようにシリ
コンウェハー7を基材とした、表面が<110>面のも
のである。このシリコンウェハー7の両面を熱酸化、あ
るいはCVDなどの成膜方法によって、図4(b)に示
すように二酸化珪素(SiO 2)の薄膜8,9を形成す
る。二酸化珪素はシリコンの異方性エッチングの際のマ
スク層として機能するものであり、薄膜8、9の共通液
室に相当する部分に通常のフォトリソ技術で、図4
(c)に示すように貫通孔形状のパターニングを行う。
これをTMAHなどのエッチングに浸して異方性ウェッ
トエッチングを行うと、パターニングした部分からエッ
チングが進み、深い穴を形成する(図4(d)参照)。
【0025】次に、薄膜8、9のノズルに相当する部分
上に図示しないレジスト材を塗布し、レジスト材を塗布
していない薄膜8、9を、ドライエッチングによりノズ
ル及び液室を合わせた形状にパターニングする(図4
(e)参照)。これを再び異方性エッチング液に浸ける
と、吐出ノズル及びインク流路になる溝が形成され、本
発明におけるノズル部材が形成される(図4(f)参
照)。
【0026】以上のように形成されたノズル部材1を真
中にして、図1及び図2に示した構成のヒーターボード
100を2枚貼り合わせる状態を斜視図にしたものが図
5である。この図に示すように、ノズル部材1の上下に
第1の基板及び第2の基板であるヒーターボード100
を貼り合せた後に共通液室となる貫通孔2にインクを供
給するためのインク供給口5がノズル3の並び方向と平
行する方向でノズル部材1の両側に設けられている。ま
た、ヒーターボード100のノズル部材1との接合面側
に吐出エネルギー発生素子としての発熱抵抗体であるヒ
ーター10がノズル3の各々の中に配置されるように形
成されている。
【0027】このような形態において、1列目の吐出口
と2列目の吐出口の位置を半ピッチずらすように形成す
ることで、加熱素子を配列している密度の倍密度を持つ
インクジェット記録ヘッドを作ることができる。また、
1列目と2列目とで吐出インクの滴量が異なるように形
成することで、階調性を持つインクジェット記録ヘッド
を作ることができる。この場合、本発明のノズル部材に
おけるノズル開口面積を1列目と2列目とで変えること
や、そのノズル開口面積は同じままでノズル内に配設さ
れている加熱要素の位置や大きさを変えることで1列目
と2列目とで吐出インクの滴量を異ならせることができ
る。
【0028】また、上述した形態の記録ヘッドでは、上
下各ヒーターボードのノズル部材との接合面にそれぞれ
図2に示した回路を構成しているが、これと同様の回路
を下側のヒーターボードの外側面や上側のヒーターボー
ドの外側面に形成してあってもよい。このようにすれ
ば、多段のノズル列を持つ記録ヘッドをコンパクトに構
成することができ、一色で使用すると、高密度の記録や
階調性の高い記録が実現できる。また、4段のノズル列
にして、各段の液室にシアン、イエロー、マゼンダ、ブ
ラックの色インクを供給すれば、超小型のカラープリン
トヘッドを実現することができる。
【0029】(その他の実施の形態)図6は上記のイン
クジェット記録ヘッドを装着して適用することのできる
インクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図であ
る。図6において、符号601は上記のインクジェット
記録ヘッドとインクタンクとが一体となった、あるいは
インクタンクが着脱可能なインクジェットヘッドカート
リッジを示す。このヘッドカートリッジ601は、駆動
モータ602の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア60
3および604を介して回転するリードスクリュー60
5の螺旋溝606に対して係合するキャリッジ607上
に搭載されており、上記駆動モータ602の動力によっ
てキャリッジ607とともにガイド608に沿って矢印
aおよびb方向に往復移動される。図示しない記録媒体
供給装置によってプラテン609上を搬送されるプリン
ト用紙(被記録材)Pの紙押さえ板610は、キャリッ
ジ移動方向にわたってプリント用紙Pをプラテンローラ
609に対して押圧する。
【0030】上記リードスクリュー605の一端の近傍
には、フォトカプラ611および612が配設されてい
る。これらはキャリッジ607のレバー607aのこの
域での存在を確認して駆動モータ602の回転方向切り
換え等を行うためのホームポジション検知手段である。
同図において、符号613は上述のインクジェット記録
ヘッドの吐出口のある前面を覆うキャップ部材614を
支持する支持部材を示している。また、符号615はキ
ャップ部材614の内部にヘッド601から空吐出等さ
れて溜まったインクを吸引するインク吸引手段を示して
いる。この吸引手段615によりキャップ内開口部を介
してヘッド601の吸引回復が行われる。符号617は
クリーニングブレードを示し、符号618はブレード6
17を前後方向(上記キャリッジ607の移動方向に直
交する方向)に移動可能にする移動部材を示しており、
ブレード617および移動部材618は本体支持体61
9に支持されている。上記ブレード617はこの形態に
限らず、他の周知のクリーニングブレードであってもよ
い。符号620は吸引回復操作にあたって、吸引を開始
するためのレバーであり、キャリッジ607と係合する
カム621の移動に伴って移動し、駆動モータ602か
らの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達手段で移
動制御される。上記ヘッド601に設けられた発熱体2
02に信号を付与したり、前述した各機構の駆動制御を
司ったりするインクジェット記録制御部は装置本体側に
設けられており、ここには図示しない。
【0031】上述の構成を有するインクジェット記録装
置600は、図示しない被記録材供給装置によりプラテ
ン609上を搬送されるプリント用紙Pに対し、ヘッド
601は用紙Pの全幅にわたって往復移動しながら記録
を行う。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、吐出口及
び液流路になる溝が両面に複数配設され、かつ、各液流
路へと通じる液室になる貫通孔が設けられたノズル部材
と、ノズル部材の両面にそれぞれ接合されることで前記
吐出口と前記液流路と前記液室を構成し、前記ノズル部
材との接合面側に前記液流路の各々の中に配置された吐
出エネルギー発生素子を有する第1の基板及び第2の基
板とを備えたことで、前記吐出口の列が2列になった液
体吐出ヘッドを超小型に作製することができる。
【0033】また、第1の基板及び第2の基板に吐出エ
ネルギー素子と同時に吐出エネルギー素子を駆動制御す
る素子及び回路を作製することでヘッドのコンパクト化
が達成される。また、第1の基板及び第2の基板におけ
る前記ノズル部材との接合面と反対側にも、吐出エネル
ギー素子を作製すれば、吐出口の列が多段になった液体
吐出ヘッドを超小型に実現することができる。この結
果、コンパクトなカラープリントヘッドを実現できる。
さらに、一色で使用した場合、各段で吐出口のピッチを
ずらしたり、吐出液量を異ならせることで、高密度の記
録や高階調性の記録を行える。
【0034】さらに、吐出エネルギー発生素子を有する
第1の基板及び第2の基板と同様、ノズル部材も半導体
デバイス製造技術を活用して、吐出口及び液流路になる
溝を形成したことにより、ノズルピッチの微細化も容易
である。特に本発明では、ノズル部材に両面が<110
>面であるシリコンウェハーを用い、液室になる貫通孔
を一度目の異方性エッチングにより形成し、吐出口及び
液流路になる溝を二度目の異方性エッチングにより形成
したことで、吐出口及び液流路になる溝を形成する壁パ
ターンが容易にシリコンウェハーに対して垂直に作製で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態によるインクジェット記
録ヘッド用基体のインク流路部分に相当する部分を示す
断面図である。
【図2】図1に示したインクジェット記録ヘッド用基体
の回路構成を示した図である。
【図3】本発明の実施の一形態によるインクジェット記
録ヘッドのノズル部材を表す図である。
【図4】図3に示したノズル部材の製造工程を説明する
ための図である。
【図5】図3に示したノズル部材を真中にして、図1及
び図2に示した構成のヒーターボード基板2枚を貼り合
わせる状態を示している斜視図である。
【図6】本発明の実施の一形態によるインクジェット記
録ヘッドを装着して適用することのできるインクジェッ
ト記録装置の一例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 ノズル部材 2 貫通孔 3 ノズル 4 液室 5 インク供給口 7 Siウェハー 8、9 SiO2の薄膜 10 ヒーター 100 記録ヘッド用基体(ヒーターボード) 101 シリコン基板 102 熱酸化膜 103 層間膜 104 抵抗層 105 電極配線 106 保護膜 107 耐キャビテーション膜 108 熱作用部 401 発熱抵抗体 402 パワートランジスタ 403 ラッチ回路 404 シフトレジスタ 414,415 センサ 600 インクジェット記録装置 601 インクジェットヘッドカートリッジ 602 駆動モータ 603、604 駆動力伝達ギア 605 リードスクリュー 606 螺旋溝 607 キャリッジ 607a レバー 608 ガイド 609 プラテン 610 紙押さえ板 611、612 フォトカプラ 613 支持部材 614 キャップ部材 615 インク吸引手段 617 クリーニングブレード 618 移動部材 619 本体支持体 620 レバー 621 カム P プリント用紙

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する吐出口と該吐出口に連通
    する液流路とになる溝が両面に複数個並んで配設され、
    かつ、前記液流路へ供給する液体を貯めておく液室にな
    る貫通孔が設けられたノズル部材と、 前記ノズル部材の両面にそれぞれ接合されることで前記
    吐出口と前記液流路と前記液室を構成し、前記ノズル部
    材との接合面側に前記液流路の各々の中に配置された吐
    出エネルギー発生素子を有する第1の基板及び第2の基
    板とを備え、 前記吐出口の列が2列になっている液体吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記ノズル部材における前記吐出口及び
    前記液流路になる溝と前記液室になる貫通孔とは異方性
    エッチングにより形成されている請求項1に記載の液体
    吐出ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記ノズル部材は、両面が<110>面
    であるシリコンウェハーからなる請求項2に記載の液体
    吐出ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記液室になる貫通孔は一度目の異方性
    エッチングにより形成され、前記吐出口及び前記液流路
    になる溝は二度目の異方性エッチングにより形成されて
    いる請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 【請求項5】 2列で形成された吐出口の列において1
    列目の吐出口の間隔の中間に2列目の吐出口が位置する
    ようにずれていることを特徴とする請求項1に記載の液
    体吐出ヘッド。
  6. 【請求項6】 2列で形成された吐出口の列において1
    列目と2列目とで前記吐出口が吐出する液滴量が異なる
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記第1の基板及び第2の基板の各々に
    おける前記ノズル部材との接合面側には、前記吐出エネ
    ルギー発生素子の駆動条件を制御するための複数の素子
    あるいは電気回路が設けられている請求項1に記載の液
    体吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記第1の基板及び第2の基板の各々に
    おける前記ノズル部材との接合面と反対側にも、前記吐
    出エネルギー発生素子と前記吐出エネルギー発生素子の
    駆動条件を制御するための複数の素子あるいは電気回路
    とが設けられている請求項7に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記素子あるいは電気回路として、少な
    くとも、前記吐出エネルギー発生素子を駆動するドライ
    バと、画像データをシリアルに受け取り前記ドライバに
    パラレルに出力するためのシフトレジスタと、前記ドラ
    イバの駆動条件を制御する制御回路とを有する請求項7
    又は8に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記吐出エネルギー発生素子は発熱抵
    抗体である請求項1から9のいずれか1項に記載の液体
    吐出ヘッド。
  11. 【請求項11】 請求項1から9のいずれか1項に記載
    の液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドから吐出された
    液体を受ける被記録媒体を搬送する被記録媒体搬送手段
    とを備えた液体吐出装置。
  12. 【請求項12】 前記液体吐出ヘッドからインクを吐出
    し、被記録媒体にインクを付着させることで記録を行う
    請求項11に記載の液体吐出装置。
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