JPH11342151A - 角膜手術装置 - Google Patents

角膜手術装置

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JPH11342151A
JPH11342151A JP10363687A JP36368798A JPH11342151A JP H11342151 A JPH11342151 A JP H11342151A JP 10363687 A JP10363687 A JP 10363687A JP 36368798 A JP36368798 A JP 36368798A JP H11342151 A JPH11342151 A JP H11342151A
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eye
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実 藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガイド機構に起因する手術中断の可能性を無
くし、患者眼に負担を掛けることなく、患者眼の状況に
応じて良好な手術を行う。 【解決手段】 患者眼角膜をブレードによって層状に切
開する角膜手術装置において、第1モータの回転によっ
てブレード移動軸を進退させてブレードを進退させ、第
2モータの回転によってブレード移動軸を回転させてブ
レードを横振動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は角膜屈折矯正手術等
の際に患者眼角膜を層状に切開する角膜手術装置に関す
る。
【0002】
【従来技術】近年、角膜屈折矯正治療のために、角膜の
一端(ヒンジ)を残して角膜上皮から実質に至る厚さ1
50μmほどの部分を層状に切開することによってフラ
ップを形成し、その後エキシマレーザ光によって実質を
矯正屈折量分切除し、再びそのフラップを戻すというL
ASIK手術(Laser in Situ Keratomileusis)が注目
されている。このLASIK手術においては、角膜を層
状に切開するために、マイクロケラトーム(Microkerat
ome)と称される角膜手術装置が使用されている。
【0003】マイクロケラトームとしては、サクション
リングを角膜輪部から結膜の表面にかけて吸着固定さ
せ、角膜押え部材によって角膜を平坦に押圧し、ブレー
ド(刃)を横振動させながらサクションリング上に設け
られたガイド機構に沿ってヒンジ方向に直進移動させる
ことにより、角膜を略一様な厚さで層状に切開するもの
が知られている。ガイド機構としては、サクションリン
グ上にラックを、ブレード側にラックに噛み合う回転ギ
アを設け、回転ギアを回転することによってラックにガ
イドされてブレードが移動する構成のものや、サクショ
ンリング上に設けられた案内溝に沿ってブレードが移動
する構成のものが知られている。
【0004】また、ブレードの横振動とヒンジ方向への
直進移動とを1つのモータによって行うものも案出され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サクシ
ョンリング上にガイド機構やギア機構を持つものは、手
術中に患者の睫毛をガイド機構で噛んでしまい、ブレー
ドの直進移動が停止してしまうことがある。この場合、
睫毛を取り除いた後に再び手術を継続する必要がある
が、これは患者眼に負担を掛けることになる。また、再
手術による等厚の層状切開が期待できない。さらに、ガ
イド機構では摩耗紛が発生するが、ガイド機構がサクシ
ョンリング上に設けられていると、摩耗粉が患者眼に入
る可能性がある。
【0006】また、患者眼によっては角膜や眼圧などの
特性が異なるが、ブレードの横振動と移動とを1つのモ
ータによって行うものは、切開面を良好な平滑面とする
ための送り移動と横振動の関係を最適化することが困難
である。
【0007】本発明は、上記問題点を鑑み、ガイド機構
に起因する手術中断の可能性を無くし、患者眼に負担を
掛けることなく、患者眼の状況に応じて良好な手術が可
能な角膜手術装置を提供することを技術課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とす
る。
【0009】(1) 患者眼角膜をブレードによって層
状に切開する角膜手術装置において、進退可能で且つ回
転可能に支持された軸であって該軸を進退することによ
って前記ブレードを進退させ該軸を回転することによっ
て前記ブレードを横振動させるブレード移動軸と、第1
モータを持ち該第1モータの回転によって前記ブレード
移動軸を進退させる第1駆動手段と、第2モータを持ち
該第2モータの回転によって前記ブレード移動軸を回転
させる第2駆動手段と、を有することを特徴とする。
【0010】(2) (1)の角膜手術装置において、
前記第1駆動手段は、前記第1モータの回転によって回
転される送りネジ部と、該送りネジ部と噛み合い前記ブ
レード移動軸を回転可能に保持する連結部材と、を備え
ることを特徴とする。
【0011】(3) (1)の角膜手術装置において、
前記第2駆動手段は、前記ブレード移動軸をその進退方
向に滑動自在に保持すると共に前記第2モータの回転に
よって前記ブレード移動軸を回転させる回転伝達部材を
備えることを特徴とする。
【0012】(4) (3)の角膜手術装置において、
前記ブレード移動軸はその断面が円形の部分と非円形の
部分を持つスプライン軸であり、前記回転伝達部材に対
して前記ブレード移動軸の非円形の部分が滑動すること
を特徴とする。
【0013】(5) (1)の角膜手術装置は、さら
に、前記ブレードが所定の移動速度で進退するように前
記第1モータを制御し、前記ブレードが所定の振動数で
振動するように前記第2モータを制御する制御手段を有
することを特徴とする。
【0014】(6) (5)の角膜手術装置は、さら
に、前記移動速度及び前記振動数の少なくともいずれか
を可変設定するための設定手段を有することを特徴とす
る。
【0015】(7) (1)の角膜手術装置は、さら
に、前記ブレードの位置を検知する位置検知手段と、該
位置検知手段によって得られた位置情報に基づいて前記
第1駆動手段によるブレードの移動速度及び前記第2駆
動手段によるブレードの振動数の少なくともいずれかを
制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0016】(8) (1)の角膜手術装置は、さら
に、前記第1駆動手段によるブレードの移動速度及び前
記第2駆動手段によるブレードの振動数の少なくともい
ずれかを手術の進行度合いに対応させて切換える切換え
手段を有することを特徴とする。
【0017】(9) (1)の角膜手術装置は、さら
に、患者眼に当接させるサクションリングと、該サクシ
ョンリングを患者眼に固定するためにサクションリング
と患者眼との間に形成される空隙の空気を吸引する吸引
手段と、該吸引手段の吸引によって変化する前記空隙の
空気圧を検知する圧力検知手段と、該圧力検知手段によ
って検知された圧力情報に基づいて前記第1駆動手段及
び前記第2駆動手段の少なくともいずれかを制御する制
御手段と、を有することを特徴とする。
【0018】(10) (9)の角膜手術装置は、さら
に、前記圧力検知手段によって検知された圧力情報に基
づいて前記吸引手段を制御する吸引制御手段を有するこ
とを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】<実施形態1>以下、本発明の一
形態を図面に基づいて説明する。図1(a)は本発明に
係る実施形態1の角膜手術装置の上方視図、図1(b)
は(a)のA−A断面図及び制御系概略図を示す図であ
る。
【0020】1はマイクロケラトーム本体であり、1a
は手術中に術者が把持する把持部である。本体1の前側
(図中の左側)には、患者眼に固定するためのサクショ
ン部3と、角膜を切開するブレード20(後述する)を
持ちサクション部3上を直進移動するカッティング部2
とが設けられている。
【0021】本体1内には、カッティング部2を切開方
向へ直進移動させるための送り用モータ11と、ブレー
ド20に横振動を与えるための振動用モータ12とが固
設されている。送り用モータ11の回転軸には、カッテ
ィング部2を直進移動させる距離分のネジ部を備えた送
りネジ13が連結されている。送りネジ13には、カッ
ティング部2に連結される管状の連結部材17が固定さ
れた取付け部材14が螺合している。送り用モータ11
の正逆回転により、送りネジ13及び取付け部材14を
介して連結部材17が前後移動し、これによってカッテ
ィング部2が前後移動する。また、連結部材17には、
回転シャフト15が回転可能かつ共に前後移動するよう
に保持されている。回転シャフト15の先端には回転中
心から偏った位置に偏心軸16が植設されており、偏心
軸16はブレード20に横振動を与える(後述する)。
【0022】回転シャフト15にはいわゆるスプライン
軸を使用しており、その回転機構は次のようになってい
る。回転シャフト15の前方部15aは円形の断面形状
に形成され、連結部材17の内部で軸受けを介して回転
自在になっている。一方、回転シャフト15の後方部1
5bは、図2(図1(b)上のB−B断面である)に示
すように、非円形である小判型の断面形状で一様に形成
されている。振動用モータ12の回転軸12aには駆動
ギア18が取り付けられており、駆動ギア18には本体
1の内部で回転可能に保持された回転ギア19が噛み合
う。この回転ギア19の回転中心には、回転シャフト1
5の後方部15bが挿通される軸穴19aが設けられて
おり、その軸穴19aは後方部15bと同じ小判型の断
面形状に形成されている(図2参照)。この構成によ
り、振動用モータ12の回転は駆動ギア18及び回転ギ
ア19を介して回転シャフト15に伝達される。一方、
送り用モータ11の駆動により、回転シャフト15は回
転ギア19の軸穴19aを自在にスライドし、連結部材
17と共に直進移動する。
【0023】このようにスプライン軸を採用したことに
より、回転シャフト15は回転運動による横振動をブレ
ード20に伝達すると共に、カッティング部2の直進移
動に対して振動用モータ12を移動させることなく対処
することができる。つまり、振動用モータ12を本体1
に固定できるため、取付け部14に振動用モータ12の
荷重が加わらず、送り用モータ11の負担を軽減するこ
とができる。
【0024】また、回転シャフト15が直進移動のガイ
ドとしての役割を兼ねるため、サクションリング31
(後述する)上にガイドを設けずにすむ。さらにまた、
モータ等と共に摩耗粉発生の原因となる接触部分のほと
んどが本体1内に構成されているため、回転シャフト1
5の高速回転による摩耗粉の飛散が本体1内で処理さ
れ、摩耗粉による患者眼への影響が少ない。
【0025】次に、カッティング部2及びサクション部
3の構成を図3、図4に基づいて説明する。図3
(a),(b)はカッティング部2及びサクション部3
に関する図1の拡大図である。図4は図3(b)のC−
C断面図である。
【0026】カッティング部2は、角膜を切開するため
のブレード20と、ブレード20を横振動可能に保持す
るブレードホルダー21a及びホルダーブロック21b
と、偏心軸16によって生じる横振動をブレード20に
伝える振動伝達部材22と、取付け部材23cによって
ホルダーブロック21bに固設された角膜押え部23と
から構成される。ホルダーブロック21bの内部には回
転シャフト15が挿入される回転穴が設けられ、連結部
材17の先端部が固定されている。
【0027】ブレード20はステンレス、スティール等
を刃先に使用した金属ブレードや、ダイヤモンド、サフ
ァイア等の鉱物を刃先に使用した鉱物ブレードが利用さ
れ、水平面に対して適当な角度でブレードホルダー21
aとホルダーブロック21bとの間で横振動可能に保持
されている。ブレードホルダー21a側には、ブレード
20が載置される部分に浅い凹部210aが形成されて
おり、凹部210aの横幅はブレード20の横振動によ
る振動幅より大きくしてある。
【0028】振動伝達部材22はブレード20に固定さ
れており、ホルダーブロック21bに形成された受け溝
210b内で横方向に移動可能になっている。振動伝達
部材22には偏心軸16に係合する縦溝22aが形成さ
れており、振動用モータ12の回転駆動により回転シャ
フト15が回転すると、その先端に取り付けられた偏心
軸16が縦溝22aに係合して横方向への駆動力が働
く。これにより、振動伝達部材22と共にブレード20
が横振動する。
【0029】角膜押え部23はブレード20の前側(図
中の左側)に設けられており、ブレード20による切開
に先立って、カッティング部2の進行に伴い患者眼角膜
を平坦に押圧する。ブレード20が角膜押え部23によ
って平坦に押圧された角膜を切開することにより、均一
な層状のフラップが形成される。
【0030】なお、ブレードホルダー21aに取り付け
られたブレード20の刃先と角膜押え部23の下面との
間隔は150ミクロン程度として、角膜上皮をこの厚さ
で層状に切開できるようにしている。
【0031】サクション部3は固設部材30、サクショ
ンリング31、サクションパイプ32から構成されてお
り、サクションリング31は固設部材30によって本体
1に固設されている。サクションリング31は断面形状
がコの字型の略円筒形状をしており、患者眼に当接させ
るための円形の凹部31aと、凹部31aと同心円の開
口部31bとが形成されている。手術の際、サクション
リング31が患者眼に設置されると、患者眼角膜は開口
部31bから上部に突出し、患者眼にサクションリング
31の下端部と開口部31bの開口端部が当接され、そ
の当接によって吸引用の空間Sが確保される。
【0032】サクションパイプ32はサクションリング
31に植設されており、図示なきバキューム用チューブ
と接続され、そのバキューム用チューブはポンプ41ま
で伸延している。サクションパイプ32内部に設けられ
た吸引通路32aは、凹部31aと連通しており、ポン
プ41によって吸引通路32aを介して空間S内の空気
を吸引排出することにより、サクションリング31を患
者眼に吸着固定する。この固定に際しては、術者が本体
1の把持部1aを保持することによって開口部31bの
位置決定を容易にし、装置を安定して保持することがで
きる。
【0033】また、サクションリング31には圧力検出
用のパイプ33aが植設されており、パイプ33aは図
示なきチューブによって圧力検出器33に接続されてい
る。圧力検出器33はパイプ33aを介し、ポンプ41
によって吸引された空間S内の空気圧を検出する。制御
部40は圧力検出器33の検出した空気圧に基づいて装
置の動作を制御する。サクションリング31と患者眼と
の間に隙間があったり、吸引通路32a等に異物が詰ま
ったりして、空間S内の空気圧が十分な陰圧になってい
ないと、角膜剛性が適切に確保されない可能性がある。
そのため、角膜剛性をある程度確保するために必要な空
気圧の上限の所定値を設け、この上限の所定値よりも陽
圧である場合は装置の動作(ブレード20の振動や送
り)を停止する(術前においては装置の始動をロック
し、術中においては装置の動作を中断する)。この場
合、術者はフットスイッチ42による駆動指示信号の入
力を停止し、サクションリング31の当接状態や吸引通
路32a等の詰まり状態などを確認する。検出される空
気圧が上限の所定値よりも陰圧となり、術者がフットス
イッチ42による駆動指示信号の入力をし直すと、装置
は動作を開始または再開することができる。なお、ラン
プや音声などの報知器46により、検出される空気圧が
上限の所定値よりも陰圧になったことを術者に報知する
と使い勝手がよい。例えば、検出された空気圧が上限の
所定値よりも陽圧である間はブザーを鳴らし、上限の所
定値よりも陰圧となるとブザーを止める(逆に、陰圧と
なったときに一定時間ブザーを鳴らすようにしてもよ
い)。また、切開の開始時には、検出された空気圧が上
限の所定値よりも陰圧となったときに、装置を始動させ
るようにしてもよい。
【0034】逆に、吸引時間が長すぎるなどによって空
間S内の空気圧が陰圧になり過ぎると、患者眼の眼圧が
高くなり過ぎて好ましくない。そのため、これを防止す
るために空気圧の下限の所定値を設け、検出された空気
圧がこの下限の所定値よりも陰圧となった場合は装置の
動作を停止するようにすると、患者眼に負担をかけずに
手術を行うことができる。
【0035】なお、空気圧の上限の所定値や下限の所定
値などは、固定値として予め設定しておいてもよいし、
図示なきスイッチ等によって術者が可変設定できるよう
にしてもよい。
【0036】制御部40は圧力検出器33、フットスイ
ッチ42等と接続される。また、制御部40はモータ1
1、12、ポンプ41の動作を制御する。さらに、ブレ
ード20の振動数や送り速度等を設定入力することがで
きる入力装置43を設け、制御部40に接続してもよ
い。入力装置43としては、ブレード20の振動数や送
り速度を決定する各モータの回転を数段階に切換えられ
るスイッチ等を設けたり、連続的に変更できる可変抵抗
のようなものを本体1側に設けることができる。
【0037】以上のような構成を備える装置において、
以下に動作について説明する。術者は予めマーカー等の
器具によって患者眼角膜に付けられた印に基づき、サク
ションリング31(本体1)の傾き状態や瞳孔中心の位
置等を確認しながら、瞳孔中心に対して開口31bの中
心を位置決めしてサクションリング31を患者眼上に配
置する。
【0038】サクションリング31を設置した後、術者
は本体1の位置や態勢を保持した状態で、ポンプ41を
作動させてサクションリング31と患者眼との間の空間
Sの空気を吸引し、空気圧を低下させる(陰圧に向かわ
せる)。ポンプ41の作動は空間Sの空気圧が一定値ま
で下がると(十分な陰圧になると)、その空気圧を維持
するよう制御部40によって制御される。これにより、
サクションリング31は患者眼に吸引固定される。
【0039】装置の固定が完了したら術者はフットスイ
ッチ42を操作し、送り用モータ11及び振動用モータ
12を回転駆動させる。制御部40はフットスイッチ4
2による駆動指示信号の入力により、固定された(また
は、入力装置43で設定された)振動数でブレード20
が横振動をするように振動用モータ12の回転を制御す
る。ブレード20の振動数は回転シャフト15の1回転
に対して1振動するので、駆動ギア18と回転ギア19
のギア比の関係により、モータ12の回転数で振動数を
容易に制御できる。
【0040】また、制御部40は、固定された(また
は、入力装置43で設定された)送り速度にしたがって
振動用モータ12の回転速度を制御し、カッティング部
2をヒンジ方向へ直進移動させる。このとき、回転シャ
フト15はブレード20へ横振動を付与するための回転
動作をしながら、カッティング部2と一体となって進行
方向にスライドする。
【0041】このようにして送り用モータ11、振動用
モータ12の各モータを各々制御しながら、角膜押え部
23によって順次平坦に押圧された患者眼角膜をブレー
ド20によって切開し、手術を進行する。この切開に際
しては、サクションリング上にガイド機構を設けていな
いので、発塵や睫を噛むことがなく、カッティング部2
はスムーズに移動する。
【0042】ブレード20の先端がヒンジ部を残して切
開してフラップの形成が完了したら、送り用モータ11
を逆回転させカッティング部2を初期位置に戻す。この
際には、振動用モータ12の回転を止めるというように
各々のモータを別々に制御することにより、不必要なブ
レード20の振動を回避しつつフラップからブレード2
0を引き抜く。これにより、形成したフラップが途中で
切れたりする可能性を低減することができる。
【0043】カッティング部2を初期位置に戻した後、
空間Sに空気を流入させて吸着を解除して装置を取り外
す。その後、レーザ光により矯正屈折量分の実質切除を
行い、フラップを元に戻すことで手術を終了する。
【0044】以上説明した回転シャフト15の後方部1
5bの形状としては、軸方向に延びる複数の溝等を設け
た断面形状としてもよく、スプライン軸の代わりにすべ
りキーを用いてもよい。
【0045】また、送り方向の位置を検出するセンサ4
4等の検出器を設け、ブレード20の位置に基づいて送
り速度や振動数を制御するようにしてもよい。例えば、
角膜切開開始位置では比較的切開が困難なため、送り速
度を遅くしてやり、切開がある程度進行したことをセン
サ44で検出し、その位置からは送り速度を速くするよ
うな制御が可能である。さらに、ブレード20の送り速
度や振動数を複数段階で切り換える切換スイッチ45等
を設け、手術の進行度合いに応じて術者が切り換えるこ
とにより、ブレード20の送り速度や振動数を制御する
ようにしてもよい。
【0046】<実施形態2>次に、本発明の変容形態を
図面に基づいて説明する。図5(a)は本発明に係る実
施形態2の角膜手術装置の上方視図、図5(b)は
(a)のA−A断面図及び制御系概略図を示す図であ
る。なお、以下の説明及び図面において、実施形態1と
同一符号は同様の構成部であることを示している。
【0047】本体1内に固設された送り用モータ11の
回転軸には、カッティング部2を直進移動させる距離分
のネジ部を備えた送りネジ13が連結されている。送り
ネジ13には取付け部材14が螺合し、取付け部材14
には振動用モータ12と、振動用モータ12及びカッテ
ィング部2が連結される連結部材17とが固定されてい
る。送り用モータ11の正逆回転により、送りネジ13
及び取付け部材14を介して振動用モータ12及び連結
部材17が前後移動し、これによってカッティング部2
が前後移動する。連結部材17には、回転シャフト15
が回転可能に保持されている。回転シャフト15の先端
には回転中心から偏った位置に偏心軸16が植設されて
おり、偏心軸16はブレード20に横振動を与える。
【0048】このように、実施形態2では回転シャフト
15にスプライン軸を採用せず、カッティング部2の直
進移動に対して振動用モータ12が移動する構成として
いる。したがって、取付け部14に振動用モータ12の
荷重が加わってしまうため、送り用モータ11の負担は
実施形態1に比べ増大してしまう。しかしながら、駆動
ギア18や回転ギヤ19などが不要となるなど構造が簡
素化できるため、実施形態1に比べてコストを削減でき
るなどのメリットがある。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ブ
レードの送り機構をサクションリング上に設けることな
く、簡単な構成でブレードを横振動させて切開をするこ
とができる。また、送り機構への睫等の食い込みや、送
り機構及び回転機構による摩耗粉の飛散が抑えられるの
で、手術をスムーズに行うことができる。さらにまた、
ブレードの送りと振動とを各々制御することにより、患
者眼の状況に応じて良好なフラップを形成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の装置の上方視図、A−A断面図及
び制御系概略図である。
【図2】実施形態1のスプライン軸を説明するB−B断
面図である。
【図3】カッティング部及びサクション部の拡大説明図
である。
【図4】カッティング部を説明するC−C断面図であ
る。
【図5】実施形態2の装置の上方視図、A−A断面図及
び制御系概略図である。
【符号の説明】
11 送り用モータ 12 振動用モータ 13 送りネジ 14 取付け部材 15 回転シャフト 16 偏心軸 17 連結部材 18 駆動ギア 19 回転ギア 20 ブレード 40 制御部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者眼角膜をブレードによって層状に切
    開する角膜手術装置において、進退可能で且つ回転可能
    に支持された軸であって該軸を進退することによって前
    記ブレードを進退させ該軸を回転することによって前記
    ブレードを横振動させるブレード移動軸と、第1モータ
    を持ち該第1モータの回転によって前記ブレード移動軸
    を進退させる第1駆動手段と、第2モータを持ち該第2
    モータの回転によって前記ブレード移動軸を回転させる
    第2駆動手段と、を有することを特徴とする角膜手術装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1の角膜手術装置において、前記
    第1駆動手段は、前記第1モータの回転によって回転さ
    れる送りネジ部と、該送りネジ部と噛み合い前記ブレー
    ド移動軸を回転可能に保持する連結部材と、を備えるこ
    とを特徴とする角膜手術装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の角膜手術装置において、前記
    第2駆動手段は、前記ブレード移動軸をその進退方向に
    滑動自在に保持すると共に前記第2モータの回転によっ
    て前記ブレード移動軸を回転させる回転伝達部材を備え
    ることを特徴とする角膜手術装置。
  4. 【請求項4】 請求項3の角膜手術装置において、前記
    ブレード移動軸はその断面が円形の部分と非円形の部分
    を持つスプライン軸であり、前記回転伝達部材に対して
    前記ブレード移動軸の非円形の部分が滑動することを特
    徴とする角膜手術装置。
  5. 【請求項5】 請求項1の角膜手術装置は、さらに、前
    記ブレードが所定の移動速度で進退するように前記第1
    モータを制御し、前記ブレードが所定の振動数で振動す
    るように前記第2モータを制御する制御手段を有するこ
    とを特徴とする角膜手術装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の角膜手術装置は、さらに、前
    記移動速度及び前記振動数の少なくともいずれかを可変
    設定するための設定手段を有することを特徴とする角膜
    手術装置。
  7. 【請求項7】 請求項1の角膜手術装置は、さらに、前
    記ブレードの位置を検知する位置検知手段と、該位置検
    知手段によって得られた位置情報に基づいて前記第1駆
    動手段によるブレードの移動速度及び前記第2駆動手段
    によるブレードの振動数の少なくともいずれかを制御す
    る制御手段と、を有することを特徴とする角膜手術装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1の角膜手術装置は、さらに、前
    記第1駆動手段によるブレードの移動速度及び前記第2
    駆動手段によるブレードの振動数の少なくともいずれか
    を手術の進行度合いに対応させて切換える切換え手段を
    有することを特徴とする角膜手術装置。
  9. 【請求項9】 請求項1の角膜手術装置は、さらに、患
    者眼に当接させるサクションリングと、該サクションリ
    ングを患者眼に固定するためにサクションリングと患者
    眼との間に形成される空隙の空気を吸引する吸引手段
    と、該吸引手段の吸引によって変化する前記空隙の空気
    圧を検知する圧力検知手段と、該圧力検知手段によって
    検知された圧力情報に基づいて前記第1駆動手段及び前
    記第2駆動手段の少なくともいずれかを制御する制御手
    段と、を有することを特徴とする角膜手術装置。
  10. 【請求項10】 請求項9の角膜手術装置は、さらに、
    前記圧力検知手段によって検知された圧力情報に基づい
    て前記吸引手段を制御する吸引制御手段を有することを
    特徴とする角膜手術装置。
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