JPH11341892A - 発電機の定期補修計画作成方法 - Google Patents

発電機の定期補修計画作成方法

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JPH11341892A
JPH11341892A JP14117398A JP14117398A JPH11341892A JP H11341892 A JPH11341892 A JP H11341892A JP 14117398 A JP14117398 A JP 14117398A JP 14117398 A JP14117398 A JP 14117398A JP H11341892 A JPH11341892 A JP H11341892A
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period
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evaluation function
plan
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JP14117398A
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Tomohiro Koike
智広 小池
Michio Takenaka
道夫 竹中
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数年にわたる発電機の定期補修計画を短時
間で作成する。系統の信頼性、経済性といった異なる目
標を運用者の意思を取り込んで評価する。立案後の計画
変更や評価を柔軟に行う。 【解決手段】 計算機システムにより、系統における給
電指令所、系統制御所等の管轄内の発電機の補修期間を
決定するために、発電機の定格出力、補修所要期間、考
察期間における想定需要等を入力情報として、系統の運
用に関する各種制約条件の下で系統の信頼性、経済性に
関する評価関数を最適化するように発電機の定期補修計
画を作成する方法に関する。系統の信頼性及び経済性に
関する評価関数のうち、最優先のものを主目的としてそ
れ以外を副目的とし(S11)、副目的の評価関数を制
約条件として組み込んだ上で(S12)、主目的の評価
関数を最適化する(S13)ことにより、定期補修計画
を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統における
中央給電指令所、地方給電指令所、または系統制御所等
において、パーソナルコンピュータやエンジニアリング
ワークステーション等の計算機システム上で、管轄内の
火力発電機、原子力発電機等の定期補修計画を作成する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気事業法では、事故防止と安全運用維
持の趣旨に基づき、自系統内の火力発電機、原子力発電
機を法定の期間内で定期的に補修点検することが義務付
けられている。これらの設備の補修点検は、通常、数週
間から数ヶ月にも及ぶ場合があり、また、発電機も大容
量化してきているため、系統運用・計画の信頼性或いは
経済性に対する定期補修計画作成作業の影響を無視でき
ない状況にある。
【0003】従来、発電機の定期補修計画は、そのほと
んどが運用者の手作業によって作成されてきた。しか
し、補修対象発電機の増加並びに考慮すべき制約条件の
多様化に伴い、それも次第に困難な作業となりつつあ
る。このため、計画案作成の自動化が切望されている。
【0004】一方、発電機の定期補修計画は、与えられ
た制約条件の下で、ある種の評価関数を最適化するよう
に決定する組み合わせ最適化問題として定式化すること
ができる。通常は、発電機定期補修計画問題を、補修開
始の有無に対応させた0−1変数を用いて、整数計画問
題、或いは混合整数計画問題等に数理的に定式化し、分
枝限定法等の数理計画手法や遺伝的アルゴリズム、タブ
ーサーチ等のモダンヒューリスティックと呼ばれる最適
化手法を用いて、定期補修計画を作成する方法が知られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】発電機の定期補修計画
問題は、大規模な組み合わせ問題であり、補修対象発電
機や計画対象年数(考察期間数)の増加に伴って組み合
わせが増加するので、求解が非常に困難になる。これま
での補修計画では、計画は毎年立案するという立場か
ら、考察期間を1年程度で処理するのが一般的であっ
た。しかし、平成7年の法改正により、補修間隔が従来
の2倍に延長され、更に、近年の大型火力・原子力発電
機の出現、ピーク時の供給予備率不足等の影響により、
2〜3年程度先までの複数年を考慮した補修計画案の作
成が迫られている。この場合、前述のように補修期間の
組み合わせが増加するため、短時間のうちに定期補修計
画を作成することが困難になる。
【0006】また、発電機の定期補修計画問題に関して
は、従来より、最適化の目標を供給信頼性においた問題
の定式化が成されてきた。しかし、近年の規制緩和に伴
い電気事業にも競争原理が導入され、より一層のコスト
ダウンが迫られる中では、もはや経済性の影響を軽視で
きず、補修計画の中で信頼性と経済性という異なる性質
の二つの目標をどのように考えていくかが課題となって
いる。
【0007】このように、発電機の定期補修計画問題
は、電力系統の信頼性、経済性を同時に満足するように
スケジューリングする多目的最適化問題であり、この場
合、以下の点でその求解は困難である。 ・各目標はそれぞれ異なった評価尺度によって図られ
る。例えば、信頼性は供給予備率(%)、経済性は運用
コスト(通貨単位)による。 ・複数の目標間の優勢順位が、計画立案者の戦略や状況
により変化する。例えば、信頼性最優先、経済性最優先
など。 ・複数の目標が互いにトレードオフ関係にあること。例
えば、信頼性を改善しようとすると経済性が悪化し、逆
に、経済性を改善しようとすると信頼性が悪化する。
【0008】そこで本発明は、複数年にわたる定期補修
計画案を短時間のうちに作成し、電力系統の信頼性、経
済性といった性質が異なる目標を運用者の意思を取り込
んで評価すると共に、立案後のスケジュール変更やその
評価を柔軟に行えるようにした発電機の定期補修計画作
成方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、まず、本発明では、発電機の定期補修計画問題を、
「供給信頼度の立場から、考察期間全体を通して最小供
給予備率をできる限り大きくし、また、経済性の立場か
ら、補修費用をできる限り安くするように補修期間を決
定する問題」として定義し、信頼性評価関数及び経済性
評価関数を、例えば以下の数式1、数式2のように定義
する。
【0010】
【数1】
【0011】
【数2】
【0012】これらの数式において、 W1,W2:重みパラメータ、 R[i]:期間iの供給予備率、 P[j]:発電機jの定格出力、 TP:総電源容量、 L[i]:期間iの想定需要、 C[j]:発電機jの基本補修費、 TG[j]:発電機jの法規上の補修間隔、 t:補修前倒し期間、 T1[j]:発電機jの補修開始可能期間集合、 T2[i',j]:発電機jを期間i'で補修開始したときの補
修期間集合、 G[i]:期間iで補修可能な発電機集合、 X[i,j]:発電機jにおいて期間i'での補修開始の有無
を表す0−1変数(期間i'で補修開始ならX[i,j]=
1、補修開始せずならX[i,j]=0)
【0013】上述した数式1の信頼性評価関数の第1項
(これ自体も評価関数であり、便宜上、第1の評価関数
部とする)では、最小供給予備率の最大化を行い、第2
項(これ自体も評価関数であり、便宜上、第2の評価関
数部とする)では、供給予備力に余裕がある期間に向か
って補修期間を決定する。この信頼性評価関数では、上
記第1の評価関数部及び第2の評価関数部を重みパラメ
ータW1,W2により線形結合した形をとる。
【0014】また、前述した数式2の経済性評価関数で
は、補修費が最小となるように補修期間を決定する。補
修費は、全ての発電機を法規上の補修間隔に従って行っ
た場合が最も安く、逆に、法規上の補修間隔に対して前
倒しに補修を行った場合に高くなる。上記経済性評価関
数は、各発電機に基本補修費C[j]を与え、更に、法規
上の補修間隔に対して補修期間を前倒し(補修前倒し期
間:t)するほど補修費が高くなるようにした、簡略化
した総補修費を求める。
【0015】上記のように本発明は、数式1、数式2で
表されるような信頼性評価関数、経済性評価関数の優先
度に着目し、優先度の低い副目的の評価関数を制約条件
に取り込んで主目的の評価関数を最適化することを骨子
としている。すなわち、請求項1の発明は、計算機シス
テムにより、電力系統における給電指令所、系統制御所
等の管轄内の発電機の補修期間を決定するために、発電
機の定格出力、補修所要期間、補修計画の対象となる期
間全体としての考察期間における想定需要等を入力情報
として、電力系統の運用に関する各種制約条件の下で電
力系統の信頼性、経済性に関する評価関数を最適化する
ように発電機の定期補修計画を作成する方法において、
電力系統の信頼性及び経済性に関する評価関数のうち、
最優先の評価関数を主目的とし、それ以外の評価関数を
副目的として取り扱い、副目的となる評価関数を制約条
件として組み込んだ上で、主目的の評価関数を最適化す
ることにより定期補修計画を作成するものである。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
電機の定期補修計画作成方法において、副目的の評価関
数として補修費最小化に関する経済性評価関数を選んだ
時に、総補修費の最小値及び最大値を求め、これらの最
小値及び最大値に基づいて求めた総補修費の上限値制約
を制約条件に組み込み、信頼性に関する評価関数を最適
化して定期補修計画を作成するものである。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の発電機の定期補修計画作成方法において、副目的
として選ばれた評価関数に関する制約条件を調節しなが
ら発電機の定期補修計画を作成し、その際の信頼性評価
関数値、経済性評価関数値及び前記制約条件の制約値を
計算機システム上のデータベースに保存するとともに、
前記制約条件を調整する際に、前記データベースに保存
されている信頼性評価関数値、経済性評価関数値及び前
記制約値に基づいて、信頼性、経済性のトレードオフ関
係を表すグラフを計算機システムのディスプレイ画面上
に表示するものである。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項1,2また
は3記載の発電機の定期補修計画作成方法において、最
小供給予備率の最大化に関する第1の評価関数部と、供
給予備率に余裕がある期間に向かって補修期間を決定す
るように作用する第2の評価関数部とを、重みパラメー
タにより線形結合して得た評価関数を電力系統の信頼性
評価関数として用いる際に、発電機の総補修量を考察期
間内の各期間に平均的に割り当てた場合の平均補修量を
用いて第2の評価関数部の推定値を算出し、この推定値
の逆数を、第1の評価関数部の重みパラメータを基準値
(例えば1.0)に設定したときの第2の評価関数部の
重みパラメータとするものである。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項1,2,3
または4記載の発電機の定期補修計画作成方法におい
て、複数年にわたる補修計画の作成に当たり、計画初年
度から一定期間(例えば1年)ごとに最適化処理を進
め、各期間における最適化処理において、補修開始可能
期間の始端が当該期間内にある発電機を第1の発電機グ
ループとし、かつ、前期間までの最適化処理により補修
期間が当該期間内に仮決定された発電機を第2の発電機
グループとして集め、前記第1の発電機グループ及び第
2の発電機グループに属する発電機を当該期間における
補修対象発電機として最適化処理を行い、この最適化処
理により補修期間の始端が当該期間内に求まった発電機
を第3の発電機グループとしてそれらの補修期間を当該
期間内に決定し、補修期間の始端が次の期間内に求まっ
た発電機を第4の発電機グループとしてそれらの補修期
間を次の期間内に仮決定し、上記第4の発電機グループ
に属する発電機の補修期間を次の期間内での最適化処理
により再度求めるものである。
【0020】請求項6記載の発明は、請求項1,2,
3,4または5記載の発電機の定期補修計画作成方法に
おいて、最適化処理において実行可能解が得られない時
に、副目的としての評価関数にかかる制約条件の制約値
を緩和し、再び最適化処理を進めて定期補修計画を作成
するものである。
【0021】請求項7記載の発明は、請求項1,2,
3,4,5または6記載の発電機の定期補修計画作成方
法において、計算機システムにより作成した定期補修計
画の内容である各発電機の補修期間、補修可能期間、考
察期間内の各期間の想定需要、供給予備力、補修量、供
給予備率等を前記計算機システム内のデータベースに保
存し、このデータベース内の各発電機の補修期間、補修
可能期間をガンチャート上に配置した結果と、考察期間
内の各期間の想定需要、供給予備力、補修量の関係、並
びに、供給予備率をグラフにより表示した結果を計算機
システムのディスプレイ画面上に表示し、前記ガンチャ
ート上で任意の発電機の補修期間をその補修可能期間内
で調整可能とすると共に、補修期間が調整されるタイミ
ングで制約違反発生状況をチェックし、評価関数及び考
察期間内の各期間の補修量、供給予備力、供給予備率を
計算し、この結果に基づいて、前記データベース、前記
各グラフ及び前記ガンチャートの内容を更新し、制約違
反が発生した場合には、制約違反発生状況を前記ディス
プレイ画面上に表示するものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の実施形
態を説明する。まず、図1は請求項1に記載した発明の
実施形態を示すフローチャートであり、このフローチャ
ートに沿って定期補修計画の作成手順を説明する。
【0023】(1)主目的、副目的の決定(S11) 電力系統の信頼性、経済性に関する評価関数を最適化す
るように発電機の定期補修計画を作成する場合におい
て、信頼性を最優先するのか、あるいは経済性を最優先
するのかといった計画立案者の選択に基づき、当該計画
の主目的評価関数、副目的評価関数を決定する。例えば
この実施形態では、経済性を最優先する立場に立ち、経
済性評価関数を主目的、信頼性評価関数を副目的として
考える。
【0024】(2)副目的の制約条件への組み込み(S
12) 副目的に選ばれた評価関数を制約条件に組み込む。この
実施形態では信頼性評価関数を副目的に選んだため、信
頼性評価関数を供給予備率下限値制約として制約条件に
組み込む。供給予備率下限値制約の制約値には、例えば
「最小供給予備率を最低でも 〜〔%〕以上にした
い。」といった計画立案者の意思を取り込むこととす
る。一例として、最小供給予備率の下限値を10.0
〔%〕とする。なお、経済性評価関数を副目的に選んだ
場合には、経済性評価関数を補修費上限値制約として制
約条件に組み込めば良い。
【0025】(3)最適化処理(S13) 主目的となる評価関数を最適化することにより、発電機
の定期補修計画を作成する。すなわち、この実施形態で
は、経済性評価関数を最適化するものであり、上記ステ
ップS11,S12により定期補修計画問題は次のよう
に定式化され、これを最適化処理することにより、最小
供給予備率を10〔%〕以上としたうえで、経済性が最
も高い定期補修計画案が作成される。 ・目的関数:経済性評価関数(補修費最小化) ・制約条件:最小供給予備率≧10.0〔%〕、その
他、系統運用上の制約条件(例えば法規上の補修間隔に
関する制約、発電機の同時補修台数に関する制約等)
【0026】次に、図2は請求項2に記載した発明の実
施形態を示すフローチャートであり、このフローチャー
トに沿って定期補修計画の作成手順を説明する。
【0027】(1)総補修費最大値、最小値算出(S2
1) 法規上の補修間隔から予め決定した各発電機の補修開始
可能期間において、全ての発電機の補修期間を、補修開
始可能期間の終端にまで達するように決定した場合の総
補修費(最小補修費)と、補修開始可能期間の始端から
開始した場合の総補修費(最大補修費)とを、前記経済
性評価関数から算出する。
【0028】図6は、発電機G01,G02について、
それぞれの補修開始可能期間の始端から補修を開始する
ことにより、補修費が最も高くなるように決定した例で
あり、図7は、それぞれの補修開始可能期間の終端にま
で達するように補修を開始して、補修費が最も高くなる
ように決定した例である。定期補修計画における補修費
は、補修を法規上の補修間隔どおりに行った場合が最も
安く、逆に、法規上の補修間隔に対して前倒しに補修を
行うほど高くなる。従って、図6のように、すべての発
電機G01,G02について、その補修期間の始端を補
修可能期間の始端に合わせた場合に補修費が最も高くな
り、逆に図7のように、すべての発電機G01,G02
について、その補修期間の終端を補修可能期間の終端に
合わせた場合に補修費が最も安くなる。
【0029】ここで、図6、図7に基づいて総補修費の
最大値、最小値を求めてみる。なお、発電機G01の基
本補修費を1000〔cost〕、法規上の補修間隔を12
期間、発電機G02の基本補修費を2000〔cost〕、
法規上の補修間隔を12期間とする。なお、〔cost〕は
仮想通貨単位である。前述の経済性評価関数を用いて総
補修費最大値、総補修費最小値を求めると、以下のよう
になる。 総補修費最大値:12×1000/(12−3)+12
×2000/(12−3)=4000〔cost〕 総補修費最小値:12×1000/(12−0)+12
×2000/(12−0)=3000〔cost〕
【0030】(2)補修費上限値制約決定(S22) 前記経済性評価関数から求めた総補修費と、上記ステッ
プS21における総補修費最大値、総補修費最小値とを
用いて、以下の式により補修費上限値制約を設定する。 補修費上限値制約:{(総補修費−補修費最小値)/
(補修費最大値−補修費最小値)}×100〔%〕≦補
修費増分率
【0031】ここで、補修費上限値制約は、総補修費が
補修費最大値であるときに100〔%〕、総補修費が補
修費最小値であるときに0〔%〕としたときに、総補修
費を何〔%〕までなら許容できるかを示す割合(補修費
増分率)で示すこととし、計画立案者の意思によって補
修費上限値制約(補修費増分率)を決定する。すなわ
ち、補修費上限値制約には、「補修費増分率を最大でも
〜〔%〕以下にとどめたい」といった計画立案者の意思
を取り込むものである。例えば、前述した総補修費最大
値、総補修費最小値のもとで、補修費増分率を30
〔%〕に設定すると、補修費上限値制約は次の式によっ
て表される。 補修費上限値制約:{(総補修費−3000)/(40
00−3000)}×100〔%〕≦30〔%〕 なお、総補修費は、前述の如く経済性評価関数から求め
られる。
【0032】(3)最適化処理(S23) 上述の補修費上限値制約を制約条件に加えた上で、信頼
性に関する評価関数を最適化することにより、発電機の
定期補修計画を作成する。すなわち、前記ステップS2
1,S22により定期補修計画問題は次のように定式化
され、これを最適化処理することにより、補修費増分率
を30〔%〕以下としたうえで、信頼性が最も高い定期
補修計画案が作成される。 ・目的関数:信頼性評価関数(補修費最小化) ・制約条件:補修費増分率≦30.0〔%〕、その他、
系統運用上の制約条件(例えば法規上の補修間隔に関す
る制約、発電機の同時補修台数に関する制約等)
【0033】次いで、請求項3に記載した発明の実施形
態を説明する。この実施形態では、副目的に選ばれた評
価関数に関する制約条件(例えば、経済性評価関数を副
目的に選んだ場合には補修費上限値制約、信頼性評価関
数を副目的に選んだ場合には供給予備率下限値制約)を
調節しながら、計算機システムにより発電機の定期補修
計画を作成し、このときの信頼性評価関数値(最小供給
予備率値)、経済性評価関数値(補修費増分率)及び前
記の制約条件値を計算機システムのデータベースに保存
する。そして、繰り返し計算の中で前記した制約値を調
整する際に、これまでにデータベースに保存されている
信頼性評価関数値、経済性評価関数値、前記制約条件値
から、信頼性、経済性のトレードオフ関係を一見して把
握可能なグラフを計算機システムのディスプレイ画面上
に表示する。
【0034】図8は、計画立案者と、定期補修計画を作
成する計算機システムとのインターフェースを示す図で
ある。図8において、計算機システム200側では、計
画立案者100が副目的として選んだ評価関数に関する
制約条件の制約値(供給予備率下限値あるいは補修費増
分率)を調整しながら計算機システム200により作成
した幾つかの定期補修計画結果を保存するデータベース
201を持つ。このデータベース201には、定期補修
計画の結果としての前記制約値と、信頼性評価関数値
(最小供給予備率)、経済性評価関数値(補修費増分
率)とをそれぞれ保存する。
【0035】更に、計算機システム200は、繰り返し
計算の中で、計画立案者100が前記制約値を調整する
際に、データベース201に保存されている制約値と信
頼性評価関数値、経済性評価関数値との関係をディスプ
レイ画面上に表示する機能を持つ。なお、202はこれ
らの関係を表した画面であり、図9に示すように、信頼
性評価関数値としての最小供給予備率と、経済性評価関
数値としての補修費増分率とのトレードオフ関係を、制
約値としての補修費上限値制約を横軸にして表してい
る。
【0036】次に、図3は請求項4に記載した発明の実
施形態を示すフローチャートであり、このフローチャー
トに沿って定期補修計画の作成手順を説明する。ここで
は、図10に示すように、補修計画作成の考察期間が1
2期間、総電源容量が12.0であり、想定需要及び供
給予備力が図示するような値である電力系統において、
3台の発電機G01,G02,G03の補修期間を求め
る場合を考える。なお、図10では各発電機の補修期間
を仮に決定している。各発電機の定格出力はそれぞれ
2.0であり、補修所要期間は2期間あるものとする。
【0037】(1)第1の評価関数部の重みパラメータ
設定(S41) 前述した数式1の信頼性評価関数の第1項(第1の評価
関数部)の重みパラメータW1を基準値にとり、1.0
とする。すなわち、W1=1.0とおく。
【0038】(2)発電機の総補修量算出(S42) 補修対象のすべての発電機G01,G02,G03の総
補修量を以下の式により求める。 総補修量=ΣP[j]・T3[j] (j=1,2,……,補
修対象発電機数) なお、前述のように、P[j]:発電機jの定格出力であ
り、また、T3[j]:発電機jの補修所要期間である。
ここでは、補修対象の発電機はG01,G02,G03
の3台であるから、j=1,2,3として、 総補修量=ΣP[j]・T3[j] (j=1,2,3) =2.0×2+2.0×2+2.0×2 =12.0 となる。
【0039】(3)平均補修量の算出(S43) ステップS42により求めた総補修量を、考察期間の全
期間に割り当てた場合の平均補修量を次の式により算出
する。 平均補修量=総補修量/考察期間数 この実施形態では、総補修量が12.0、考察期間が1
2期間であるから、 平均補修量=12.0/12=1.0 となる。図11は、上記平均補修量を全考察期間に割り
当てた場合の想定需要、供給予備力、平均補修量の関係
を示している。
【0040】(4)第2の評価関数部の推定値算出(S
44) ステップS43により求めた平均補修量を用いて、第2
の評価関数部の推定値を次の式により求める。 第2の評価関数部の推定値=Σ(平均補修量/TP−L
[i]) (i=1,2,……,考察期間数) ここで、前述のように、TP:総電源容量、L[i]:期
間iの想定需要である。この実施形態では、i=1,
2,3,……,12であるから、次のようになる。 推定値=Σ(平均補修量/TP−L[i]) (i=1,2,3,……,12) =1.0/(12.0-7.0)+1.0/(12.0-8.0)+1.0/(12.0-10.0) +1.0/(12.0-8.0)+1.0/(12.0-9.0)+1.0/(12.0-8.0) +1.0/(12.0-7.0)+1.0/(12.0-9.0)+1.0/(12.0-10.0) +1.0/(12.0-8.0)+1.0/(12.0-9.0)+1.0/(12.0-7.0) =3.6
【0041】(5)第2の評価関数部の重みパラメータ
設定(S45) 第2の評価関数部の重みパラメータW2を、次の式によ
り算出する。 W2=1/第2の評価関数部の推定値 ステップS44により求めた推定値から、W2は次のよ
うに求められる。 W2=1/3.6≒0.277
【0042】(6)信頼性評価関数構築(S46) ここまでのステップにより求めた第1、第2の評価関数
部の重みパラメータW1,W2を、前述の数式1の信頼
性評価関数に設定する。
【0043】(7)最適化処理(S47) 数式1の信頼性評価関数を最適化することにより、発電
機の定期補修計画を作成する。
【0044】図4は請求項5に記載した発明の実施形態
を示すフローチャートであり、このフローチャートに沿
って定期補修計画の作成手順を説明する。 (1)第m年度補修対象発電機収集(S51) 第m年度の補修対象発電機の収集方法を、図12を参照
しつつ説明する。図12は、発電機G01,G02,G
03,G04の補修可能期間とそれぞれの補修期間とを
示したものである。この図では、第m−1年度の最適化
処理において、発電機G01の補修期間が決定され、発
電機G02の補修期間が仮決定されており、また、発電
機G03,G04の補修期間は未決定であるとする。
【0045】本実施形態では、第m年度における補修対
象発電機を、全補修対象発電機の中から以下の条件によ
って抽出する。 A.補修開始可能期間の始端が第m年度内にある発電機
(第1の発電機グループとする) B.第m年度以前までの最適化処理によって補修期間が
第m年度内に仮決定されている発電機(第2の発電機グ
ループとする) なお、上記「発電機グループ」は1台の発電機からなる
こともあり得る。上記の条件A,Bを用いて、図12に
おける第m年度の補修対象発電機を収集すると、次のよ
うになる。 ・第1の発電機グループ:G03,G04 ・第2の発電機グループ:G02
【0046】(2)最適化処理(S52) 第m年度における最適化処理により、前記補修対象発電
機の補修期間を求める。ここでは、第m年度における最
適化処理による補修期間の決定方法を、図13を参照し
つつ説明する。図13は、第m年度における最適化処理
により、第m年度の補修対象発電機である発電機G0
2,G03,G04の補修期間を求めた結果である。す
なわち、最適化処理により求めた補修期間に対して、以
下の条件を用いて補修期間の決定及び仮決定を判断す
る。 A.最適化処理により、補修期間の始端が第m年度内に
求まった発電機(第3の発電機グループとする)の補修
期間を、第m年度内に決定する。 B.最適化処理により、補修期間の始端が第m+1年度
内に求まった発電機(第4の発電機グループとする)の
補修期間を、第m+1年度内に決定する。 図13の例では、各発電機グループは次のようになる。 ・第3の発電機グループ:G02,G03 ・第4の発電機グループ:G04
【0047】上記ステップS51,S52の処理は、計
画の初年度から最終年度まで1年ごとに進められ、計画
最終年度の計算が終了した時点で、考察期間全体に対す
る補修計画結果が作成される。
【0048】図5は請求項6に記載した発明の実施形態
を示すフローチャートであり、このフローチャートに沿
って定期補修計画の作成手順を説明する。 (1)主目的、副目的の決定(S61) 計画立案者の意思により、主目的、副目的を決定する。
副目的に選ばれた評価関数は制約条件に組み込むことと
し、その制約値を計画立案者の意思により決定する。例
えば、信頼性評価関数を副目的に選んだ場合には、この
評価関数を供給予備率下限値制約として制約条件に組み
込み、経済性評価関数を副目的に選んだ場合には、この
評価関数を補修費上限値制約として制約条件に組み込
む。
【0049】この実施形態では、信頼性評価関数を主目
的とし、副目的である経済性評価関数を補修費上限値制
約として制約条件に組み込む場合を考える。ここでは、
仮に補修費上限値制約を以下のように定める。 補修費上限値制約≦10.0〔%〕 (補修費増分率)
【0050】(2)最適化処理(S62) 最適化処理を、計画初年度から最終年度まで1年ごとに
進める。
【0051】(3)制約緩和及び最適化処理(S63) ステップS62において、第m年度の最適化処理で実行
不能(実行可能解なし)に陥った場合、前記補修費上限
値制約を緩和し、再び第m年度の最適化処理を行う。例
えば、補修費増分率を100〔%〕に緩和すると、第m
年度においては事実上、補修費上限値制約を無くした状
態となり、その上で、信頼性が最も高い定期補修計画が
作成されることになる。
【0052】(4)制約値の復元(S64) ステップS63において実行可能解が得られた場合に
は、補修費上限値制約を元の値(10.0〔%〕)に復
元し、次年度すなわち第m+1年度の最適化処理に進
む。
【0053】最後に、請求項7に記載した発明の実施形
態を、図14〜図17を参照しつつ説明する。図14に
おいて、計算機システム200によって求めた発電機の
定期補修計画結果(例えば、各発電機の補修可能期間、
補修期間、各考察期間の想定需要、供給予備力、補修
量、供給予備率、最小供給予備率、補修費増分率、制約
違反発生状況等)を計算機システム200上のデータベ
ース201に保存し、その結果を用いて定期補修計画結
果を計算機システム200のディスプレイ画面上に表示
する。図14、図15において、203はその表示画面
である。
【0054】図15に示すように、上記画面203で
は、定期補修計画結果として、まず各発電機の補修可能
期間とその補修期間とをガンチャート上に配置し、更
に、考察期間内の各期間における想定需要、供給予備
力、補修量を棒グラフにより、供給予備率を折れ線グラ
フにより表示する。更に上記画面203では、ガンチャ
ート上で各発電機の補修期間を表す補修期間バーを、マ
ウスによるドラッグ・アンド・ドロップ操作により、当
該補修可能期間内で任意に調整可能としている。
【0055】この時、補修期間が調整されたタイミング
で、供給予備率下限値制約、発電機の同時補修台数制
約、補修費上限値制約等の発電機定期補修計画に関する
制約条件の違反状況をチェックし、更に、供給予備力、
補修量、供給予備率、信頼性評価関数値、経済性評価関
数値を再計算し、データベース201の内容を更新す
る。また、これらの結果に基づき、画面203の内容も
更新する。
【0056】なお、制約違反が発生していることが判明
した場合には、該当する発電機あるいは期間No.を所
定の色で表示し、該当する発電機や期間No.にカーソ
ルを合わせると制約違反の内容を文字情報によって表示
するようになっている。図16、図17はこれらの様子
を示した画面203の説明図である。図16では、期間
No.11で制約違反が発生したことが表示され、該当
発電機G02にカーソルを合わせることによって制約違
反の内容(同時補修台数制約違反)が文字情報により表
示されている。また、図17では、期間No.11で制
約違反が発生したことが表示され、この期間No.にカ
ーソルを合わせることによって制約違反の内容(供給予
備率下限値制約違反)が文字情報により表示されてい
る。
【0057】
【発明の効果】前述したように、発電機定期補修計画問
題は、大規模な組合せ最適化問題であり、また、電力系
統の信頼性、経済性を同時に満足するようにスケジュー
リングする多目的最適化問題である。前記のように多目
的最適化問題の求解においては、 ・各目標がそれぞれ異なった評価尺度によりはかられる
こと、 ・複数の目標間の優先順位が計画立案者の戦略や状況に
より変化すること、 ・複数の目標が互いにトレードオフ関係にあること、 により、その求解は困難となる。
【0058】そこで、請求項1,2の発明では、電力系
統の信頼性、経済性の各評価関数で最優先と考えられる
ものを主目的とし、それ以外の副目的を制約条件として
取り込むことにより、各目標間の評価尺度の違いにとら
われることなく、また、計画立案者の戦略を計画の中に
取り込んで発電機の定期補修計画を作成することが可能
になる。
【0059】請求項3の発明では、信頼性と経済性との
トレードオフ関係が一見して理解できるようなグラフを
ディスプレイ画面上に表示することで、副目的に選ばれ
た評価関数に関する制約条件の値を容易に設定可能とな
り、信頼性、経済性の両面から満足できる定期補修計画
の作成が可能になる。
【0060】また、前述の信頼性評価関数において、そ
の第1項(前記第1の評価関数部)である最小供給予備
率の最大化に関する項は、通常一桁程度の値をとるが、
第2項(前記第2の評価関数部)は問題規模に応じてそ
のオーダーが変化する。第2項の値が余り大きくなりす
ぎると、最小供給予備率最大化の妨げとなり、信頼性の
高い定期補修計画結果が得られなくなる場合もある。そ
こで、請求項4の発明では、問題規模が変化しても前記
第2の評価関数部の値が常に小数点以下一桁程度の値に
なるように、重みパラメータの値を自動的に求めるよう
にしたものであり、計画立案者が重みパラメータの値を
試行錯誤的に設定する必要がなくなる。
【0061】更に、通常、複数年に及ぶ計画案の作成に
おいて、複数年にわたる最適化処理を一度に行うと、そ
の組み合わせ数は莫大になり、実用的な時間内で定期補
修計画を作成することは困難になる。そこで、請求項5
の発明では、最適化処理を計画の初年度から最終年度ま
で一定期間ごと(1年ごと)に進めることで探索量を削
減し、短時間で定期補修計画を作成することができる。
【0062】また、通常の複数年に及ぶ計画案の作成で
は、制約条件が厳しすぎたり、需要などの不確定要因の
影響で制約を逸脱し実行可能解が得られない場合があ
る。そこで、請求項6の発明では、このような場合でも
制約条件を緩和することで何らかの定期補修計画案を作
成し、作成不能な状態に陥ることを極力回避できるよう
にしたものである。
【0063】更に、請求項7の発明では、定期補修計画
結果の修正や、その評価を容易に行える機能を計算機シ
ステムに持たせることにより、計画が変更された場合に
も柔軟に対応することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施形態を示すフローチャー
トである。
【図2】請求項2の発明の実施形態を示すフローチャー
トである。
【図3】請求項4の発明の実施形態を示すフローチャー
トである。
【図4】請求項5の発明の実施形態を示すフローチャー
トである。
【図5】請求項6の発明の実施形態を示すフローチャー
トである。
【図6】請求項2の発明の実施形態における総補修費最
大値を算出する場合の説明図である。
【図7】請求項2の発明の実施形態における総補修費最
小値を算出する場合の説明図である。
【図8】請求項3の発明の実施形態における計画立案者
と計算機システムとのインターフェースを示す図であ
る。
【図9】請求項3の発明の実施形態における画面の表示
例を示す図である。
【図10】請求項4の発明の実施形態における考察期
間、総電源容量、想定需要の関係を示す図である。
【図11】請求項4の発明の実施形態において、平均補
修量を全考察期間に割り当てた場合の想定需要、供給予
備力、平均補修量の関係を示す図である。
【図12】請求項5の発明の実施形態において、第m年
度の補修対象発電機の収集方法を示す図である。
【図13】請求項5の発明の実施形態において、第m年
度の最適化処理による補修期間の決定方法を示す図であ
る。
【図14】請求項7の発明の実施形態における計画立案
者と計算機システムとのインターフェースを示す図であ
る。
【図15】請求項7の発明の実施形態におけるディスプ
レイ画面の表示例を示す図である。
【図16】請求項7の発明の実施形態におけるディスプ
レイ画面の表示例を示す図である。
【図17】請求項7の発明の実施形態におけるディスプ
レイ画面の表示例を示す図である。
【符号の説明】
100……計画立案者 200……計算機システム 201……データベース 202,203……画面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計算機システムにより、電力系統におけ
    る給電指令所、系統制御所等の管轄内の発電機の補修期
    間を決定するために、発電機の定格出力、補修所要期
    間、補修計画の対象となる期間全体としての考察期間に
    おける想定需要等を入力情報として、電力系統の運用に
    関する各種制約条件の下で電力系統の信頼性、経済性に
    関する評価関数を最適化するように発電機の定期補修計
    画を作成する方法において、 電力系統の信頼性及び経済性に関する評価関数のうち、
    最優先の評価関数を主目的とし、それ以外の評価関数を
    副目的として取り扱い、副目的となる評価関数を制約条
    件として組み込んだ上で、主目的の評価関数を最適化す
    ることにより定期補修計画を作成することを特徴とする
    発電機の定期補修計画作成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発電機の定期補修計画作
    成方法において、 副目的の評価関数として補修費最小化に関する経済性評
    価関数を選んだ時に、総補修費の最小値及び最大値を求
    め、これらの最小値及び最大値に基づいて求めた総補修
    費の上限値制約を制約条件に組み込み、信頼性に関する
    評価関数を最適化して定期補修計画を作成することを特
    徴とする発電機の定期補修計画作成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の発電機の定期補
    修計画作成方法において、 副目的として選ばれた評価関数に関する制約条件を調節
    しながら発電機の定期補修計画を作成し、その際の信頼
    性評価関数値、経済性評価関数値及び前記制約条件の制
    約値を計算機システム上のデータベースに保存するとと
    もに、前記制約条件を調整する際に、前記データベース
    に保存されている信頼性評価関数値、経済性評価関数値
    及び前記制約値に基づいて、信頼性、経済性のトレード
    オフ関係を表すグラフを計算機システムのディスプレイ
    画面上に表示することを特徴とする発電機の定期補修計
    画作成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の発電機の定
    期補修計画作成方法において、 最小供給予備率の最大化に関する第1の評価関数部と、
    供給予備率に余裕がある期間に向かって補修期間を決定
    するように作用する第2の評価関数部とを、重みパラメ
    ータにより線形結合して得た評価関数を電力系統の信頼
    性評価関数として用いる際に、 発電機の総補修量を考察期間内の各期間に平均的に割り
    当てた場合の平均補修量を用いて第2の評価関数部の推
    定値を算出し、この推定値の逆数を、第1の評価関数部
    の重みパラメータを基準値に設定したときの第2の評価
    関数部の重みパラメータとすることを特徴とする発電機
    の定期補修計画作成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の発電機
    の定期補修計画作成方法において、 複数年にわたる補修計画の作成に当たり、計画初年度か
    ら一定期間ごとに最適化処理を進め、各期間における最
    適化処理において、補修開始可能期間の始端が当該期間
    内にある発電機を第1の発電機グループとし、かつ、前
    期間までの最適化処理により補修期間が当該期間内に仮
    決定された発電機を第2の発電機グループとして集め、
    前記第1の発電機グループ及び第2の発電機グループに
    属する発電機を当該期間における補修対象発電機として
    最適化処理を行い、この最適化処理により補修期間の始
    端が当該期間内に求まった発電機を第3の発電機グルー
    プとしてそれらの補修期間を当該期間内に決定し、補修
    期間の始端が次の期間内に求まった発電機を第4の発電
    機グループとしてそれらの補修期間を次の期間内に仮決
    定し、上記第4の発電機グループに属する発電機の補修
    期間を次の期間内での最適化処理により再度求めること
    を特徴とする発電機の定期補修計画作成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4または5記載の発
    電機の定期補修計画作成方法において、 最適化処理において実行可能解が得られない時に、副目
    的としての評価関数にかかる制約条件の制約値を緩和
    し、再び最適化処理を進めて定期補修計画を作成するこ
    とを特徴とする発電機の定期補修計画作成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5または6記載
    の発電機の定期補修計画作成方法において、 計算機システムにより作成した定期補修計画の内容であ
    る各発電機の補修期間、補修可能期間、考察期間内の各
    期間の想定需要、供給予備力、補修量、供給予備率等を
    前記計算機システム内のデータベースに保存し、このデ
    ータベース内の各発電機の補修期間、補修可能期間をガ
    ンチャート上に配置した結果と、考察期間内の各期間の
    想定需要、供給予備力、補修量の関係、並びに、供給予
    備率をグラフにより表示した結果を計算機システムのデ
    ィスプレイ画面上に表示し、前記ガンチャート上で任意
    の発電機の補修期間をその補修可能期間内で調整可能と
    すると共に、補修期間が調整されるタイミングで制約違
    反発生状況をチェックし、評価関数及び考察期間内の各
    期間の補修量、供給予備力、供給予備率を計算し、この
    結果に基づいて、前記データベース、前記各グラフ及び
    前記ガンチャートの内容を更新し、制約違反が発生した
    場合には、制約違反発生状況を前記ディスプレイ画面上
    に表示することを特徴とする発電機の定期補修計画作成
    方法。
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Cited By (5)

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