JPH11335147A - 人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材 - Google Patents
人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材Info
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- JPH11335147A JPH11335147A JP16298798A JP16298798A JPH11335147A JP H11335147 A JPH11335147 A JP H11335147A JP 16298798 A JP16298798 A JP 16298798A JP 16298798 A JP16298798 A JP 16298798A JP H11335147 A JPH11335147 A JP H11335147A
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/02—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
- C04B28/04—Portland cements
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
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- C04B18/00—Use of agglomerated or waste materials or refuse as fillers for mortars, concrete or artificial stone; Treatment of agglomerated or waste materials or refuse, specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone
- C04B18/02—Agglomerated materials, e.g. artificial aggregates
- C04B18/021—Agglomerated materials, e.g. artificial aggregates agglomerated by a mineral binder, e.g. cement
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B2103/00—Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
- C04B2103/60—Agents for protection against chemical, physical or biological attack
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 石炭灰とセメントと硫酸カルシウムと軽量気
泡コンクリート切削粉を用いた非焼成型の嵩比重が低
く、高強度で、かつ吸水率の低い人工軽量骨材を安価に
製造する方法およびこの方法により得られた人工軽量骨
材を提供する。 【解決手段】 石炭灰とセメントと硫酸カルシウムを混
合して好ましくは平均粒径10μm以下に粉砕し、該粉
砕物に撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉を添加して
混合した後必要に応じ成型し、これを高圧蒸気養生、も
しくは常圧蒸気養生およびその後に高圧蒸気養生する人
工軽量骨材の製造方法を特徴とする。また上記した方法
により得られ、かつ嵩比重が1.0以上で1.5未満、
圧潰強度が50kgf以上、吸水率が10%以下である
人工軽量骨材を特徴とする。
泡コンクリート切削粉を用いた非焼成型の嵩比重が低
く、高強度で、かつ吸水率の低い人工軽量骨材を安価に
製造する方法およびこの方法により得られた人工軽量骨
材を提供する。 【解決手段】 石炭灰とセメントと硫酸カルシウムを混
合して好ましくは平均粒径10μm以下に粉砕し、該粉
砕物に撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉を添加して
混合した後必要に応じ成型し、これを高圧蒸気養生、も
しくは常圧蒸気養生およびその後に高圧蒸気養生する人
工軽量骨材の製造方法を特徴とする。また上記した方法
により得られ、かつ嵩比重が1.0以上で1.5未満、
圧潰強度が50kgf以上、吸水率が10%以下である
人工軽量骨材を特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は人工軽量骨材に関
し、具体的には石炭火力発電所や石炭焚きボイラーなど
から発生する石炭灰を、特に土木・建築用の人工軽量骨
材として再資源化して有効利用するための石炭灰を用い
た人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られ
た人工軽量骨材に関するものである。
し、具体的には石炭火力発電所や石炭焚きボイラーなど
から発生する石炭灰を、特に土木・建築用の人工軽量骨
材として再資源化して有効利用するための石炭灰を用い
た人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られ
た人工軽量骨材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石炭は、石油に比べて資源が豊富で単位
発熱量当たりの価格も安価なことから、国内のエネルギ
ー政策により、特に発電用燃料として大幅な使用量の増
加が計画または実施されつつある。その結果、石炭火力
発電所や石炭焚きボイラーなどから発生する石炭灰が、
石炭使用量にほぼ比例して増加している。そのため急増
する石炭灰の有効利用法が大きな課題となっている。
発熱量当たりの価格も安価なことから、国内のエネルギ
ー政策により、特に発電用燃料として大幅な使用量の増
加が計画または実施されつつある。その結果、石炭火力
発電所や石炭焚きボイラーなどから発生する石炭灰が、
石炭使用量にほぼ比例して増加している。そのため急増
する石炭灰の有効利用法が大きな課題となっている。
【0003】多量に発生する石炭灰を有効に利用するた
めには、人工軽量骨材としての利用がその需要量の大き
さから適している。
めには、人工軽量骨材としての利用がその需要量の大き
さから適している。
【0004】しかしながら、石炭灰はシンターグレート
方式で一部が骨材化されているものの、人工骨材として
の利用は国内では極めて少ないのが現状である。その原
因は、石炭火力発電所や石炭焚きボイラーなどでは、ボ
イラーの水管やボイラー壁への灰の付着を軽減するため
に、高融点の灰を発生する石炭を選択して使用している
ところにある。
方式で一部が骨材化されているものの、人工骨材として
の利用は国内では極めて少ないのが現状である。その原
因は、石炭火力発電所や石炭焚きボイラーなどでは、ボ
イラーの水管やボイラー壁への灰の付着を軽減するため
に、高融点の灰を発生する石炭を選択して使用している
ところにある。
【0005】すなわち石炭火力発電所や石炭焚きボイラ
ーなどから発生する石炭灰は、一般的には融点が高いた
め、軽量骨材化するには低融点の粘土や頁岩を多量に混
入して焼成しなければならない。しかし、これらの粘土
や頁岩を多量に確保するのが困難であること、これらの
粘度や頁岩を採掘・運搬・前処理・混合するために多く
の費用を要する結果、人工軽量骨材の製造コストが高く
なっていること、また単位製品当たりの石炭灰の使用率
が低いことから石炭灰の有効利用上好ましくないこと、
さらには従来の人工軽量骨材は吸水率が高く、施行に際
して種々の困難があることなどの問題から石炭灰を人工
軽量骨材として有効に再利用することがなされていなか
った。
ーなどから発生する石炭灰は、一般的には融点が高いた
め、軽量骨材化するには低融点の粘土や頁岩を多量に混
入して焼成しなければならない。しかし、これらの粘土
や頁岩を多量に確保するのが困難であること、これらの
粘度や頁岩を採掘・運搬・前処理・混合するために多く
の費用を要する結果、人工軽量骨材の製造コストが高く
なっていること、また単位製品当たりの石炭灰の使用率
が低いことから石炭灰の有効利用上好ましくないこと、
さらには従来の人工軽量骨材は吸水率が高く、施行に際
して種々の困難があることなどの問題から石炭灰を人工
軽量骨材として有効に再利用することがなされていなか
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、石炭灰、セ
メント、硫酸カルシウムおよび撥水性の軽量気泡コンク
リート切削粉を用いて、高強度で、吸水率が低く、かつ
1.0以上で1.5未満の嵩比重を有する非焼成型の人
工軽量骨材を安価に製造する方法およびこの方法により
得られた人工軽量骨材を提供することを目的とするもの
である。
メント、硫酸カルシウムおよび撥水性の軽量気泡コンク
リート切削粉を用いて、高強度で、吸水率が低く、かつ
1.0以上で1.5未満の嵩比重を有する非焼成型の人
工軽量骨材を安価に製造する方法およびこの方法により
得られた人工軽量骨材を提供することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、単位製品
当たりの石炭灰の使用率を増加してその有効利用率を高
め、かつ安価に製造できる人工軽量骨材について鋭意検
討した結果、混合・粉砕した石炭灰とセメントと硫酸カ
ルシウムに、撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉を添
加して混合した後、高圧蒸気養生、もしくは常圧蒸気養
生と高圧蒸気養生を併用すれば上記課題を解決し得るこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
当たりの石炭灰の使用率を増加してその有効利用率を高
め、かつ安価に製造できる人工軽量骨材について鋭意検
討した結果、混合・粉砕した石炭灰とセメントと硫酸カ
ルシウムに、撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉を添
加して混合した後、高圧蒸気養生、もしくは常圧蒸気養
生と高圧蒸気養生を併用すれば上記課題を解決し得るこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち上記目的を達成するため本発明の
第1の実施態様は、石炭灰とセメントと硫酸カルシウム
を混合して好ましくは平均粒径10μm以下に粉砕し、
該粉砕物に撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉を添加
して混合した後必要に応じ成型し、これを高圧蒸気養
生、もしくは常圧蒸気養生およびその後に高圧蒸気養生
する人工軽量骨材の製造方法を特徴とするものである。
第1の実施態様は、石炭灰とセメントと硫酸カルシウム
を混合して好ましくは平均粒径10μm以下に粉砕し、
該粉砕物に撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉を添加
して混合した後必要に応じ成型し、これを高圧蒸気養
生、もしくは常圧蒸気養生およびその後に高圧蒸気養生
する人工軽量骨材の製造方法を特徴とするものである。
【0009】本発明の第1の実施態様に係る製造方法に
おいて、セメントの割合は10〜50重量%、硫酸カル
シウムの割合はCaSO4換算で0.5〜10重量%、
撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉の割合は30〜5
0重量%とすることが得られる人工軽量骨材の嵩比重、
強度、吸水率および石炭灰の利用率の点より好ましい。
おいて、セメントの割合は10〜50重量%、硫酸カル
シウムの割合はCaSO4換算で0.5〜10重量%、
撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉の割合は30〜5
0重量%とすることが得られる人工軽量骨材の嵩比重、
強度、吸水率および石炭灰の利用率の点より好ましい。
【0010】また本発明の第2の実施態様は、第1の実
施態様に係る製造方法によって得られ、かつ嵩比重が
1.0以上で1.5未満、圧潰強度が50kgf以上、
吸水率が10%以下である人工軽量骨材を特徴とするも
のである。
施態様に係る製造方法によって得られ、かつ嵩比重が
1.0以上で1.5未満、圧潰強度が50kgf以上、
吸水率が10%以下である人工軽量骨材を特徴とするも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細およびその作用
についてさらに具体的に説明する。
についてさらに具体的に説明する。
【0012】本発明は、石炭灰とセメントと硫酸カルシ
ウムとの混合物を微粉砕し、これに撥水性の軽量気泡コ
ンクリート切削粉を混合して、必要に応じ成型した後、
蒸気養生を施すものである。したがって安価に人工軽量
骨材を製造できるという特徴がある。
ウムとの混合物を微粉砕し、これに撥水性の軽量気泡コ
ンクリート切削粉を混合して、必要に応じ成型した後、
蒸気養生を施すものである。したがって安価に人工軽量
骨材を製造できるという特徴がある。
【0013】本発明に用いる石炭灰は特に限定されるも
のでなく、例えばフライアッシュとシンダアッシュの混
合物である原粉、JIS A6201に適合するような
フライアッシュ、粗粉、クリンカアッシュを含む全ての
石炭灰を用いることができる。また前記石炭灰の粒度に
も特に影響されない。
のでなく、例えばフライアッシュとシンダアッシュの混
合物である原粉、JIS A6201に適合するような
フライアッシュ、粗粉、クリンカアッシュを含む全ての
石炭灰を用いることができる。また前記石炭灰の粒度に
も特に影響されない。
【0014】本発明で用いるセメントも特に限定されな
いが、例えばJIS規格で規定されてい普通ポルトラン
ドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルト
ランドセメント、中庸ポルトランドセメント、耐硫酸塩
ポルトランドセメント、白色セメント、超速硬セメン
ト、アルミナセメント、シリカセメント、高炉セメン
ト、フライアッシュセメントなどが挙げられる。
いが、例えばJIS規格で規定されてい普通ポルトラン
ドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルト
ランドセメント、中庸ポルトランドセメント、耐硫酸塩
ポルトランドセメント、白色セメント、超速硬セメン
ト、アルミナセメント、シリカセメント、高炉セメン
ト、フライアッシュセメントなどが挙げられる。
【0015】また硫酸カルシウムも特に限定されず、二
水石膏、半水石膏、排煙脱硫石膏などが挙げられる。
水石膏、半水石膏、排煙脱硫石膏などが挙げられる。
【0016】前記石炭灰とセメントと硫酸カルシウムと
の混合物は、混合した骨材配合原料が平均粒径10μm
以下、好ましくは5μm以下になるように微粉砕するこ
とが好ましい。粉砕方法は所定の平均粒径まで粉砕でき
るものであればいずれの方法でもよく、例えばポットミ
ル、振動ミル、遊星ミルなどのボールミル、衝突式のジ
ェット粉砕機、ターボ粉砕機などが挙げられる。なお骨
材配合原料の平均粒径を10μm以下とした理由は、平
均粒径が10μmを超えると、骨材の圧潰強度が低下し
かつ吸水率が上昇するからであり、平均粒径は小さい方
が圧潰強度は向上するが、現行の粉砕手段では平均粒径
を1μm以下にすることは困難であるので、1μmが下
限となる。
の混合物は、混合した骨材配合原料が平均粒径10μm
以下、好ましくは5μm以下になるように微粉砕するこ
とが好ましい。粉砕方法は所定の平均粒径まで粉砕でき
るものであればいずれの方法でもよく、例えばポットミ
ル、振動ミル、遊星ミルなどのボールミル、衝突式のジ
ェット粉砕機、ターボ粉砕機などが挙げられる。なお骨
材配合原料の平均粒径を10μm以下とした理由は、平
均粒径が10μmを超えると、骨材の圧潰強度が低下し
かつ吸水率が上昇するからであり、平均粒径は小さい方
が圧潰強度は向上するが、現行の粉砕手段では平均粒径
を1μm以下にすることは困難であるので、1μmが下
限となる。
【0017】骨材化におけるセメントと硫酸カルシウム
と撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉の割合は、それ
ぞれ10〜50重量%、CaSO4換算で0.5〜10
重量%、30〜50重量%とすることが好ましく、これ
らの範囲をはずれると得られた人工軽量骨材の圧潰強度
が劣り、嵩比重が高くなり、吸水率が高まり、かつ石炭
灰の利用率を向上することができないからである。
と撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉の割合は、それ
ぞれ10〜50重量%、CaSO4換算で0.5〜10
重量%、30〜50重量%とすることが好ましく、これ
らの範囲をはずれると得られた人工軽量骨材の圧潰強度
が劣り、嵩比重が高くなり、吸水率が高まり、かつ石炭
灰の利用率を向上することができないからである。
【0018】石炭灰、セメント、硫酸カルシウムおよび
撥水性の軽量気泡コンクリートの混合は、特に限定され
ず汎用の混合装置を用いることができる。
撥水性の軽量気泡コンクリートの混合は、特に限定され
ず汎用の混合装置を用いることができる。
【0019】そして前記した粉砕物と撥水性の軽量気泡
コンクリート切削粉を成型することが好ましく、この際
用いる成型方法としては、粒度調整した撥水性の軽量気
泡コンクリート切削粉が粉砕されずに所定の大きさにな
るよう成型できるものであればいずれのものでもよく、
例えばパンペレタイザーや押出成型機などを用いると簡
便である。
コンクリート切削粉を成型することが好ましく、この際
用いる成型方法としては、粒度調整した撥水性の軽量気
泡コンクリート切削粉が粉砕されずに所定の大きさにな
るよう成型できるものであればいずれのものでもよく、
例えばパンペレタイザーや押出成型機などを用いると簡
便である。
【0020】つぎに前記した混合物あるいは成型体に対
して実施される養生工程について説明する。養生方法
は、湿潤養生法、常圧の蒸気養生法および高圧の蒸気養
生法が知られているが、本発明では高圧蒸気養生法、も
しくは常圧蒸気養生法と高圧蒸気養生法とを併用する。
して実施される養生工程について説明する。養生方法
は、湿潤養生法、常圧の蒸気養生法および高圧の蒸気養
生法が知られているが、本発明では高圧蒸気養生法、も
しくは常圧蒸気養生法と高圧蒸気養生法とを併用する。
【0021】しかし常圧蒸気養生のみでは強度発現まで
長期間の養生を要すために生産性が悪く、また高圧蒸気
養生を施した骨材と比較して強度の点で劣るといった欠
点がある。
長期間の養生を要すために生産性が悪く、また高圧蒸気
養生を施した骨材と比較して強度の点で劣るといった欠
点がある。
【0022】したがって常圧蒸気養生は高圧蒸気養生の
前養生として行うが、この条件は30℃〜100℃で1
時間以上、好ましくは3時間以上の養生を行うことであ
る。また高圧蒸気養生はオートクレーブ中で行うが、そ
の条件は生産性および骨材強度の点から120℃〜25
0℃で1時間以上、好ましくは3時間以上養生すること
である。
前養生として行うが、この条件は30℃〜100℃で1
時間以上、好ましくは3時間以上の養生を行うことであ
る。また高圧蒸気養生はオートクレーブ中で行うが、そ
の条件は生産性および骨材強度の点から120℃〜25
0℃で1時間以上、好ましくは3時間以上養生すること
である。
【0023】なおこれらの養生条件はセメントや硫酸カ
ルシウムの割合によって変化するため、予めこれらの割
合に応じた養生条件を求めておき、適用することが好ま
しい。
ルシウムの割合によって変化するため、予めこれらの割
合に応じた養生条件を求めておき、適用することが好ま
しい。
【0024】
【実施例】以下実施例および比較例により、本発明をさ
らに詳細に説明する。ただし本発明は下記実施例に限定
されるものではない。
らに詳細に説明する。ただし本発明は下記実施例に限定
されるものではない。
【0025】本発明の下記する実施例および比較例で用
いた石炭灰の主成分は、SiO2:56.20重量%、
Al2O3:32.10重量%、Fe2O3:3.57
重量%、CaO:0.59重量%、MgO:1.40重
量%、Na2O:0.22重量%、K2O:0.48重
量%のものである。
いた石炭灰の主成分は、SiO2:56.20重量%、
Al2O3:32.10重量%、Fe2O3:3.57
重量%、CaO:0.59重量%、MgO:1.40重
量%、Na2O:0.22重量%、K2O:0.48重
量%のものである。
【0026】[実施例1]石炭灰33重量%、ポルトラ
ンドセメント20重量%および半水石膏1重量%からな
る骨材配合原料を、ボールミルにて平均粒径が5μmと
なるように混合粉砕した。つぎにこの粉砕物に撥水性の
軽量気泡コンクリート(住友金属鉱山(株)製ドライパ
ネル:商品名)切削粉46重量%混合し、水を添加して
10分間混合した。この混合物を治具に充填して約10
mmφの球状の造粒物を得た。その後、40℃で相対湿
度が95%の雰囲気下で24時間の常圧蒸気養生を行
い、得られた骨材をオートクレーブに充填して185℃
(蒸気圧10.5kg/cm2)で8時間の高圧蒸気養
生を行って骨材a(実施例1)を得た。
ンドセメント20重量%および半水石膏1重量%からな
る骨材配合原料を、ボールミルにて平均粒径が5μmと
なるように混合粉砕した。つぎにこの粉砕物に撥水性の
軽量気泡コンクリート(住友金属鉱山(株)製ドライパ
ネル:商品名)切削粉46重量%混合し、水を添加して
10分間混合した。この混合物を治具に充填して約10
mmφの球状の造粒物を得た。その後、40℃で相対湿
度が95%の雰囲気下で24時間の常圧蒸気養生を行
い、得られた骨材をオートクレーブに充填して185℃
(蒸気圧10.5kg/cm2)で8時間の高圧蒸気養
生を行って骨材a(実施例1)を得た。
【0027】得られた骨材aを評価するため、JIS
A1110に基づいて嵩比重と吸水率を、また一軸圧縮
破壊荷重により圧潰強度を測定して、その結果を下記す
る表1に示す。なお圧潰強度は圧潰試験機によって直径
10mmの各骨材について測定し、その平均値を求め
た。表1から分かるように、実施例1の骨材aの嵩比重
は1.41、圧潰強度は64kgf、吸水率は9.5%
であった。
A1110に基づいて嵩比重と吸水率を、また一軸圧縮
破壊荷重により圧潰強度を測定して、その結果を下記す
る表1に示す。なお圧潰強度は圧潰試験機によって直径
10mmの各骨材について測定し、その平均値を求め
た。表1から分かるように、実施例1の骨材aの嵩比重
は1.41、圧潰強度は64kgf、吸水率は9.5%
であった。
【0028】[実施例2〜5および比較例1、2]石炭
灰36重量%、ポルトランドセメント20重量%、半水
石膏1重量%、撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉4
3重量%とした以外は実施例1と同様にして骨材b(実
施例2)を、石炭灰29重量%、ポルトランドセメント
20重量%、半水石膏1重量%、撥水性の軽量気泡コン
クリート切削粉50重量%とした以外は実施例1と同様
にして骨材c(実施例3)を、石炭灰36重量%、ポル
トランドセメント20重量%、硫酸カルシウム1重量
%、撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉(平均粒度
2.36〜4.75mm)43重量%とした以外は実施
例1と同様にして骨材d(実施例4)を、石炭灰41重
量%、ポルトランドセメント15重量%、半水石膏1重
量%、撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉43重量%
とした以外は実施例1と同様にして骨材e(実施例5)
を、撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉を添加するこ
となく石炭灰69重量%、ポルトランドセメント30重
量%、硫酸カルシウム1重量%とした以外は実施例1と
同様にして骨材f(比較例1)を、石炭灰59重量%、
ポルトランドセメント20重量%、半水石膏1重量%、
撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉20重量%とした
以外は実施例1と同様にして骨材g(比較例2)を得
た。得られた各骨材b〜gについて実施例1と同様の測
定を行い、その評価結果を表1に併せて示す。
灰36重量%、ポルトランドセメント20重量%、半水
石膏1重量%、撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉4
3重量%とした以外は実施例1と同様にして骨材b(実
施例2)を、石炭灰29重量%、ポルトランドセメント
20重量%、半水石膏1重量%、撥水性の軽量気泡コン
クリート切削粉50重量%とした以外は実施例1と同様
にして骨材c(実施例3)を、石炭灰36重量%、ポル
トランドセメント20重量%、硫酸カルシウム1重量
%、撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉(平均粒度
2.36〜4.75mm)43重量%とした以外は実施
例1と同様にして骨材d(実施例4)を、石炭灰41重
量%、ポルトランドセメント15重量%、半水石膏1重
量%、撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉43重量%
とした以外は実施例1と同様にして骨材e(実施例5)
を、撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉を添加するこ
となく石炭灰69重量%、ポルトランドセメント30重
量%、硫酸カルシウム1重量%とした以外は実施例1と
同様にして骨材f(比較例1)を、石炭灰59重量%、
ポルトランドセメント20重量%、半水石膏1重量%、
撥水性の軽量気泡コンクリート切削粉20重量%とした
以外は実施例1と同様にして骨材g(比較例2)を得
た。得られた各骨材b〜gについて実施例1と同様の測
定を行い、その評価結果を表1に併せて示す。
【0029】表1から分かるように、実施例2〜5の骨
材b〜eは嵩比重が1.29から1.46、圧潰強度が
51〜70kgf、吸水率が8.9〜10.0%であっ
た。一方比較例1と2の骨材fとgは圧潰強度55kg
f以上、吸水率9.6%以下であったが、嵩比重が1.
57〜2.10と高かった。
材b〜eは嵩比重が1.29から1.46、圧潰強度が
51〜70kgf、吸水率が8.9〜10.0%であっ
た。一方比較例1と2の骨材fとgは圧潰強度55kg
f以上、吸水率9.6%以下であったが、嵩比重が1.
57〜2.10と高かった。
【0030】[実施例6]高圧蒸気養生のみ行った以外
は実施例1と同様にして骨材h(実施例6)を得た。得
られた骨材hについて実施例1と同様の測定を行い、そ
の評価結果を表1に併せて示す。
は実施例1と同様にして骨材h(実施例6)を得た。得
られた骨材hについて実施例1と同様の測定を行い、そ
の評価結果を表1に併せて示す。
【0031】表1から分かるように、実施例6の骨材h
は嵩比重が1.48、圧潰強度51kgf、吸水率8.
3%であった。
は嵩比重が1.48、圧潰強度51kgf、吸水率8.
3%であった。
【0032】[比較例3]高圧蒸気養生を行わず常圧蒸
気養生のみ3日間行った以外は実施例1と同様にして骨
材i(比較例3)を得た。得られた骨材iについて実施
例1と同様の測定を行い、その評価結果を表1に併せて
示す。
気養生のみ3日間行った以外は実施例1と同様にして骨
材i(比較例3)を得た。得られた骨材iについて実施
例1と同様の測定を行い、その評価結果を表1に併せて
示す。
【0033】表1から分かるように、比較例3の骨材i
は、嵩比重が1.21であるが、圧潰強度が33kg
f、吸水率が42.0%であった。
は、嵩比重が1.21であるが、圧潰強度が33kg
f、吸水率が42.0%であった。
【0034】[比較例4〜5]市販の人工軽量骨材であ
るメサライトからなる骨材j(比較例4)とエフエイラ
イトからなる骨材k(比較例5)について実施例1と同
様の測定を行い、その評価結果を表1に併せて示す。
るメサライトからなる骨材j(比較例4)とエフエイラ
イトからなる骨材k(比較例5)について実施例1と同
様の測定を行い、その評価結果を表1に併せて示す。
【0035】表1から分かるように、比較例4、5の骨
材j、kは、それぞれ嵩比重が1.38、1.40、圧
潰強度が55kgf、87kgfであるが、吸水率が1
2.9%、14.0%と高かった。
材j、kは、それぞれ嵩比重が1.38、1.40、圧
潰強度が55kgf、87kgfであるが、吸水率が1
2.9%、14.0%と高かった。
【0036】[実施例7]実施例1において撥水性の軽
量気泡コンクリート切削粉を混合した後、この混合物を
直径10.9mm、高さ12mmの円柱状に押出成型し
た以外は実施例1と同様にして骨材l(実施例7)を得
た。得られた骨材lについて実施例1と同様の測定を行
い、その評価結果を表1に併せて示す。
量気泡コンクリート切削粉を混合した後、この混合物を
直径10.9mm、高さ12mmの円柱状に押出成型し
た以外は実施例1と同様にして骨材l(実施例7)を得
た。得られた骨材lについて実施例1と同様の測定を行
い、その評価結果を表1に併せて示す。
【0037】表1から分かるように、実施例7の骨材l
は嵩比重が1.43、圧潰強度が115kgf、吸水率
が9.1%であった。
は嵩比重が1.43、圧潰強度が115kgf、吸水率
が9.1%であった。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】以上述べた通り本発明によれば、石炭火
力発電所や石炭焚きボイラーなどから発生する石炭灰を
原料として、非焼成型の人工軽量骨材を低コストで効率
的に生産することができる。したがって産業廃棄物を埋
め立てて処理することなく、特に土木・建築材料などに
再資源化できることから、本発明が環境の保全とエネル
ギーの安定供給に寄与するところ大である。
力発電所や石炭焚きボイラーなどから発生する石炭灰を
原料として、非焼成型の人工軽量骨材を低コストで効率
的に生産することができる。したがって産業廃棄物を埋
め立てて処理することなく、特に土木・建築材料などに
再資源化できることから、本発明が環境の保全とエネル
ギーの安定供給に寄与するところ大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須藤 真悟 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内
Claims (7)
- 【請求項1】 石炭灰とセメントと硫酸カルシウムを混
合して粉砕し、該粉砕物に撥水性の軽量気泡コンクリー
ト切削粉を添加して混合した後、該混合物を高圧蒸気養
生、もしくは常圧蒸気養生およびその後に高圧蒸気養生
することを特徴とする人工軽量骨材の製造方法。 - 【請求項2】 前記粉砕物と撥水性の軽量気泡コンクリ
ート切削粉との混合物を成型し、その後高圧蒸気養生、
もしくは常圧蒸気養生およびその後に高圧蒸気養生する
ことを特徴とする請求項1記載の人工軽量骨材の製造方
法。 - 【請求項3】 前記セメントの割合が、10〜50重量
%であることを特徴とする請求項1または2記載の人工
軽量骨材の製造方法。 - 【請求項4】 前記硫酸カルシウムの割合が、0.5〜
10重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいず
れか1項記載の人工軽量骨材の製造方法。 - 【請求項5】 前記撥水性の軽量気泡コンクリート切削
粉の割合が、30〜50重量%であることを特徴とする
請求項1〜4のいずれか1項記載の人工軽量骨材の製造
方法。 - 【請求項6】 前記石炭灰とセメントと硫酸カルシウム
の混合物を平均粒径10μm以下になるよう粉砕するこ
とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の人工
軽量骨材の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項記載の製造
方法により得られ、かつ嵩比重が1.0以上で1.5未
満、圧潰強度が50kgf以上、吸水率が10%以下で
あることを特徴とする人工軽量骨材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16298798A JPH11335147A (ja) | 1998-05-27 | 1998-05-27 | 人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16298798A JPH11335147A (ja) | 1998-05-27 | 1998-05-27 | 人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11335147A true JPH11335147A (ja) | 1999-12-07 |
Family
ID=15765069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16298798A Pending JPH11335147A (ja) | 1998-05-27 | 1998-05-27 | 人工軽量骨材の製造方法およびこの方法により得られた人工軽量骨材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11335147A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112573881A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-03-30 | 陕西友邦新材料科技有限公司 | 用于轻质混凝土的粗骨料及其制备方法 |
-
1998
- 1998-05-27 JP JP16298798A patent/JPH11335147A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112573881A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-03-30 | 陕西友邦新材料科技有限公司 | 用于轻质混凝土的粗骨料及其制备方法 |
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