JPH11333414A - 湿式酸化処理装置 - Google Patents

湿式酸化処理装置

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Publication number
JPH11333414A
JPH11333414A JP10144529A JP14452998A JPH11333414A JP H11333414 A JPH11333414 A JP H11333414A JP 10144529 A JP10144529 A JP 10144529A JP 14452998 A JP14452998 A JP 14452998A JP H11333414 A JPH11333414 A JP H11333414A
Authority
JP
Japan
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slurry
wet oxidation
oxidation treatment
treatment apparatus
organic waste
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Pending
Application number
JP10144529A
Other languages
English (en)
Inventor
Norimoto Matsuda
紀元 松田
Tomikazu Yamashita
富和 山下
Katsumi Hayashi
勝美 林
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Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Shin Meiva Industry Ltd
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Publication date
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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ランニングコストの軽減を図るとともに、効率
良くしかも安定した湿式酸化処理を行うことのできる湿
式酸化処理装置を提供する。 【解決手段】破砕装置3を有し、有機性廃棄物のスラリ
を生成し当該スラリを貯留するスラリ生成貯留手段と、
スラリ生成貯留手段に貯留されたスラリを高圧で圧送す
る高圧ポンプ12と、スラリに酸素を含むガスを供給す
る昇圧装置20と、このスラリを高圧・高温下で水熱反
応させる反応装置15と、反応装置15で分解処理され
た処理物を気液分離する気液分離装置17とを備えてい
る。スラリ生成貯留手段は、破砕装置3を有するスラリ
生成手段と、スラリ貯留槽10とから構成され、スラリ
の生成に必要な水として排水処理設備5の汚泥を利用す
る。スラリ生成貯留手段では、必要に応じて排水処理設
備5で処理された排水処理水を利用する。気液分離装置
17で分離された処理水を排出処理設備5に戻すように
構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機性廃棄物を処
理する湿式酸化処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来の湿式酸化処理装置の一般
的な概略構成を示している。
【0003】この湿式酸化処理装置は、廃水・有機性廃
棄物を破砕撹拌槽aに供給して有機性廃棄物のスラリを
生成し、この生成したスラリを昇圧装置dから高圧の酸
素を添加しながら高圧ポンプbで熱交換器cに圧送して
予熱した後、当該スラリを反応装置eにより高圧・高温
下で水熱反応によって水中分解させ、続いて気液分離器
fで処理水と気体(ガス)とに分離するように構成され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、有機性廃棄物をスラリに生成するには、
大量の水が必要であることから、通常、有機性廃棄物と
ともに供給される廃水だけでは足りず、この足らない分
を上水や地下水で補っており、これがランニングコスト
の上昇を招くという問題があった。
【0005】また、工業用水を使用することで幾分コス
トの低減を図ることができるものの、コストが高くなる
ことにはかわりなく、しかも工業用水を利用できる地域
は限定されるので、ランニングコスト上昇に対する根本
的な問題は解決できないさらに、スラリに異物が混入し
ていると、この異物が高圧ポンプを閉塞するなどの故障
の原因になり、これにともなう運転停止によって処理能
力の低下を招き、安定した運転が図れないという問題が
あった。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の湿式酸化
処理装置は、有機性廃棄物を破砕する破砕装置を有し、
有機性廃棄物のスラリを生成し当該スラリを貯留するス
ラリ生成貯留手段と、このスラリ生成貯留手段で貯留さ
れたスラリを高圧で圧送する高圧ポンプと、高圧ポンプ
で圧送されるスラリに酸素を含むガスを供給する昇圧装
置と、当該スラリを高圧・高温下で水熱反応させる反応
装置と、反応装置で分解処理された処理物を気液分離す
る気液分離装置とを備えたものである。
【0007】請求項2記載の湿式酸化処理装置は、前記
スラリ生成貯留手段が、前記破砕装置を有し、有機性廃
棄物のスラリを生成するスラリ生成手段と、スラリ生成
手段で生成されたスラリを貯留するスラリ貯留槽とで構
成される一方、スラリ生成貯留手段では、スラリの生成
に必要な水として、排水処理設備の汚泥を利用するよう
に構成されたものである。
【0008】請求項3記載の湿式酸化処理装置は、前記
スラリ生成貯留手段では、前記排水処理設備の汚泥とと
もに必要に応じて排水処理設備で処理された排水処理水
を利用するように構成されたものである。
【0009】請求項4記載の湿式酸化処理装置は、前記
気液分離装置で分離された処理水を前記排出処理設備に
戻すように構成されたものである。
【0010】請求項5記載の湿式酸化処理装置は、破砕
装置が、有機性廃棄物を予め大まかに破砕する粗破砕機
と、この粗破砕機で破砕された破砕物をさらに細かく破
砕する密破砕機とで構成されたものである。
【0011】請求項6記載の湿式酸化処理装置は、前記
スラリ生成手段と前記スラリ貯留槽との間に固液分離装
置が介装されたものである。
【0012】請求項7記載の湿式酸化処理装置は、前記
固液分離装置の底部から所定間隔を隔てた上方にスラリ
供給管の一端が接続され、このスラリ供給管の一端が当
該固液分離装置内に貫通配置されるとともにその開口を
下向きにして配置され、スラリ供給管の他端が前記スラ
リ貯留槽に連通されたものである。
【0013】請求項8記載の湿式酸化処理装置は、前記
スラリ生成貯留手段は、スラリ内の異物を除去する異物
除去手段を備えたものである。
【0014】請求項9記載の湿式酸化処理装置は、高圧
側となる少なくとも前記高圧ポンプ、反応装置及び昇圧
装置がユニット化されてなるものである。
【0015】請求項10記載の湿式酸化処理装置は、請
求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の湿式
酸化処理装置を運転制御するとともに、その運転状況が
監視可能な第1の制御装置が設けられ、この第1の制御
装置が伝送手段を介して第2の制御装置に接続され、当
該第2の制御装置により遠隔地において上記湿式酸化処
理装置の運転制御もしくは運転状況の監視ができるよう
に構成されたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0017】図1は、本発明の湿式酸化処理装置の概略
構成を示している。図1において、1は、生ごみなどの
有機性廃棄物を貯留する廃棄物貯留槽であり、廃棄物貯
留槽1には貯留した有機性廃棄物を定量供給するための
定量供給フィーダ2が設けられており、この定量供給フ
ィーダ2によって有機性廃棄物を破砕装置3に供給す
る。
【0018】5は、ホテルなどの施設、集合住宅、一般
家庭などから排出される排水を処理する従来周知の排水
処理設備である。排水処理設備5の底部にはポンプ6が
設置されており、このポンプ6により排水処理設備5の
底部に堆積した汚泥を吸引して汚泥貯留槽7に貯留す
る。
【0019】汚泥貯留槽7は、汚泥圧送ポンプ8を介し
て前記破砕装置3に連通されており、この汚泥圧送ポン
プ8により汚泥貯留槽7に貯留された汚泥を破砕装置3
に供給する。
【0020】前記破砕装置3は、スラリ生成手段の主要
部を構成するもので、前記定量供給フィーダ2によって
供給された有機性廃棄物を破砕しながら前記汚泥貯留槽
7から供給される汚泥とともにこの有機性廃棄物をスラ
リに生成する。
【0021】10は、破砕装置3で破砕された有機性廃
棄物のスラリを貯留するスラリ貯留槽である。このスラ
リ貯留槽10には撹拌機11が設けられており、撹拌機
11によりスラリを撹拌することで、スラリ貯留槽10
の底部にスラリの固形分が沈澱するのを防止している。
【0022】そして、上述した破砕装置3とスラリ貯留
槽10とにより、有機性廃棄物のスラリを生成し、当該
スラリを貯留するためのスラリ生成貯留手段の主要部を
構成している。
【0023】上記スラリ貯留槽10には高圧ポンプ12
の吸込側が連通されており、当該高圧ポンプ12の吐出
側が熱交換器13に連通されている。よって、スラリ貯
留槽10に貯留されたスラリは高圧ポンプ12により高
圧状態で熱交換器13に圧送される。
【0024】熱交換器13は、高圧ポンプ12によって
圧送されるスラリと後述する反応装置15から排出され
る処理水との熱交換を行うためのもので、この熱交換器
13により高圧ポンプ12で圧送されるスラリが予熱さ
れるとともに、反応装置15から排出される処理水が冷
却される。そして、上記熱交換器13で予熱されたスラ
リは反応装置15に供給される。
【0025】反応装置15は、スラリを高圧・高温下で
水熱反応により水中酸化させて分解処理するもので、ス
ラリを加熱するためのヒータ16が設けられている。
【0026】17は、気液分離装置で、前記反応装置1
5でスラリを分解処理した処理水中のガスや無機分を分
離する。なお、前記反応装置15から排出される処理水
は、前記熱交換器13により前記圧送ポンプ12で圧送
されるスラリとの熱交換によって冷却され、この冷却さ
れた処理水が減圧弁17aで減圧された後に上記気液分
離装置17に供給される。
【0027】気液分離装置17には、その途中部に処理
水戻し管18の一端が接続されるとともに、この処理水
戻し管18の他端が前記排水処理設備5に必要に応じて
ポンプ等を介して連通されている。19は気液分離装置
17の頂部に連結されたガス放出管であり、図示しない
脱臭装置を介して大気に開放されている。
【0028】20は、酸素発生装置21で発生した酸素
を昇圧させる昇圧装置としての昇圧ポンプであり、この
昇圧ポンプ20は高圧ポンプ12の吐出側である高圧流
路に連通されている。なお、図示では昇圧ポンプ20を
熱交換器13の上流に連通しているが、熱交換器13の
下流に連通してもよい。
【0029】次に、このように構成された湿式酸化処理
装置の処理について説明する。廃棄物貯留槽1に貯留さ
れた有機性廃棄物が定量供給フィーダ2によって破砕装
置3に供給されるとともに、汚泥圧送ポンプ8によって
排水処理設備5の汚泥が汚泥貯留槽7から破砕装置3に
供給される。
【0030】これら有機性廃棄物と汚泥とは、後述する
制御装置により定量供給フィーダ2や汚泥圧送ポンプ8
の駆動量を制御することで、反応装置15による水熱反
応に適したスラリが得られるようにその供給量が調整さ
れている。一般的には、有機性廃棄物と汚泥との重量比
を1:3の割合で供給するのが好ましい。
【0031】そして、破砕装置3では、有機性廃棄物を
細かく破砕しながら同じく破砕装置3に供給される汚泥
とともにスラリを生成し、このスラリをスラリ貯留槽1
0に供給する。ここで、破砕装置3に供給される前記排
水処理設備5からの汚泥はその約99%が水分で、1%
が固形分であり、この固形分は破砕装置3に詰まるよう
なものでなく、スラリを生成する水として使用するには
十分なものである。
【0032】このようにしてスラリが貯留されたスラリ
貯留槽10では撹拌機11で当該スラリを均一に撹拌
し、高圧ポンプ12により上記スラリを熱交換器13に
供給する。この際、昇圧ポンプ20により酸素発生装置
21で発生した酸素を含むガスが高圧ポンプ12で圧送
されるスラリとともに供給する。
【0033】そして、このスラリは熱交換器13で高温
の処理水と熱交換されて予熱された後、反応装置15に
供給される。反応装置15では、ヒータ16によりスラ
リを高温(例えば200℃以上)に加熱し、高圧・高温
下で水熱反応させることによって当該スラリを水、炭酸
ガス、窒素ガスなどに分解する。
【0034】反応装置15で分解処理された処理水(処
理物)は、前記熱交換器13に導入され、上述した高圧
ポンプ12から供給されるスラリとの熱交換により冷却
されて気液分離装置17に供給される。
【0035】気液分離装置17では、処理水中のガスを
分離し、ガスはガス放出管19を通じて図示しない脱臭
処理装置に導入され脱臭処理された後、大気に放出され
る。
【0036】また、処理水は処理水戻し管18を通じて
前記排出処理設備5に戻される。このように、有機性廃
棄物を湿式酸化処理することで、環境に悪影響を与える
ことなく、当該有機性廃棄物を安定的に処理することが
できる。また、スラリ生成に必要な水として汚泥を使用
することで、上水や地下水を使用することがなく、ラン
ニングコストの低減を図ることができるとともに、排水
処理設備5で発生する汚泥の処理も不要になり、さらに
コストの削減を図ることができる。
【0037】図2は、湿式酸化処理装置の他の実施の形
態を示している。なお、前述した実施の形態と同じ構成
のものについては、同符号を付して説明は省略する。
【0038】この湿式酸化処理装置は、汚泥貯留槽7に
貯留された汚泥をスラリ貯留槽10に供給するもので、
汚泥貯留槽7は汚泥圧送ポンプ8を介してスラリ貯留槽
10に連通されている。
【0039】このように排水処理設備5で発生する汚泥
をスラリ貯留槽10に供給することによっても、当該ス
ラリ貯留槽10において、破砕装置3で破砕して供給さ
れた有機性廃棄物と汚泥とが撹拌されることで、結果的
に有機性廃棄物のスラリが生成され、このスラリを貯留
することができる。
【0040】なお、他の作用効果は、上述した湿式酸化
処理装置と同様であり、説明は省略する。
【0041】図3は、湿式酸化処理装置のさらに他の実
施の形態を示している。なお、前述した実施の形態と同
じ構成のものについては、同符号を付して説明は省略す
る。
【0042】この湿式酸化処理装置は、排水処理設備5
の汚泥とともに、この排水処理設備5で処理された排水
処理水を前述した有機性廃棄物への添加に利用するもの
である。
【0043】具体的には、排水処理設備5で処理された
排水処理水の上澄液を貯留する上澄液貯留槽22を設け
るとともに、この上澄液貯留槽22とスラリ貯留槽10
とが圧送ポンプ23を備えた上澄液供給管25によって
連通されている。よって、圧送ポンプ23により上澄液
貯留槽22の上澄液を上澄液供給管25を通じてスラリ
貯留槽10に供給する。
【0044】また、上澄液供給管25には、バルブ26
が介装されるともに、このバルブ26の上流側にバルブ
27を有する分岐管28が分岐接続されており、バルブ
26、27により上澄液の供給経路を適宜に選択するこ
とができる。
【0045】なお、この上澄液はスラリ貯留槽10では
なく破砕装置3に供給するように構成してもよい。
【0046】このように排水処理設備5で処理される排
水処理水の上澄液をも有機性廃棄物のスラリ化に使用す
ることで、有機性廃棄物のスラリ化に対して汚泥だけの
水分量で足らない場合に有効である。
【0047】ここで、スラリ貯留装置10への上澄液の
供給は、当該スラリ貯留槽10内のスラリが反応装置1
5での水熱反応に適した一定の濃度になるように後述す
る制御装置により圧送ポンプ23を駆動することで制御
されている。なお、スラリ貯留槽10内のスラリの濃度
は、濃度検出器で直接検出するか、もしくは撹拌機11
の撹拌に伴って当該撹拌機11に作用する負荷に基づい
て間接的に検出するようにしてもよい。
【0048】図4は、湿式酸化処理装置のさらに他の実
施の形態を示している。この湿式酸化処理装置は、破砕
装置3が粗破砕機3aと密破砕機3bとで構成されたも
のでる。なお、前述した実施の形態と同じ構成のものに
ついては、同符号を付して説明は省略する。
【0049】粗破砕機3aは、有機性廃棄物を予め大ま
かに破砕するもので、この粗破砕機3aに廃棄物貯留槽
1の定量供給フィーダ2により有機性廃棄物が投入され
る。
【0050】密破砕機3bは、上記粗破砕機3aで破砕
された破砕物をさらに細かく破砕するもので、この密破
砕機3bで破砕されて生成されたスラリがスラリ貯留槽
10に供給される。
【0051】このように有機性廃棄物の破砕を粗破砕機
3aと密破砕機3bとによって段階的に行うことで、有
機性廃棄物をむらなく均一に破砕することができ、後に
行う反応装置15による水熱反応に適したスラリを生成
することができる。
【0052】図5は、湿式酸化処理装置の他の実施の形
態を示している。なお、前述した実施の形態と同じ構成
のものについては、同符号を付して説明は省略する。
【0053】この湿式酸化処理装置は、前述したスラリ
生成手段とスラリ貯留槽10との間に固液分離装置30
が介装されたものである。
【0054】固液分離装置30は、スラリ中に含有する
固形分を分離するためもので、具体的には前記破砕装置
3とスラリ貯留槽10との間に設けられている。固液分
離装置30の底部には固形物戻しポンプ31を備えた固
形物戻し管32の一端が連結されており、固形物戻し管
32の他端が破砕装置3に連通されている。また、固液
分離装置30の途中部にスラリ供給管33の一端が連結
され、このスラリ供給管33の他端がスラリ貯留槽10
に連通されている。
【0055】ここで、前記スラリ供給管33の一端は、
前記固液分離装置30の途中部においてこの内部に貫通
して配置されるとともに、その開口端を下向きにして配
置されている。つまり、スラリ供給管33の一端は、固
液分離装置30の底部から上方に所定の間隔を隔てて且
つその開口を下向きにして配置されている。
【0056】従って、破砕装置3から固液分離装置30
に供給されるスラリは、固液分離装置30でスラリ中の
固形分が底部に堆積し、この堆積した固形物を除いたス
ラリがスラリ供給管33を通じてスラリ貯留槽10に供
給される。
【0057】そして、スラリ中の固形分は、固液分離装
置30の底部から固形物戻しポンプ31により固形物戻
し管32を通じて破砕装置3に戻り、当該破砕装置3に
よって新たに投入された有機性廃棄物等とともに破砕し
てスラリを生成する。
【0058】このように破砕装置3からスラリを固液分
離装置30を介してスラリ貯留槽10に供給すること
で、固形分を除去したスラリをスラリ貯留槽10に供給
でき、反応装置15によるスラリの水熱反応による分解
処理を円滑に行うことができる。即ち、スラリ供給管3
3が固液分離装置30の底部から所定間隔を隔てた上方
に配置されているので、固液分離装置30の底部に堆積
した固形分がスラリ供給管33に導入されることがな
く、しかも破砕装置3からスラリを固液分離装置30の
上部に供給してもスラリ供給管33の一端開口を下向き
にして配置していることから、この一端開口に破砕装置
3から供給されたスラリが直接導入されることがなく、
スラリ貯留槽10への固形分の混入を確実に防止するこ
とができる。
【0059】図6は、湿式酸化処理装置のさらに他の実
施の形態を示している。この湿式酸化処理装置は、スラ
リ生成手段にスラリ内の異物を除去する異物除去手段4
0を備えたものである。
【0060】異物除去手段40は、破砕装置3を利用し
た異物分離部41、破砕装置3の後続に設けられた異物
除去部43とで構成されている。
【0061】破砕装置3は、図7に示すように、内周面
に固設された固定刃3cと、この固定刃3cと対峙して
設けられた回転刃3dを有する回転体3eとを備えてな
るもので、回転体3eを駆動装置3fによって回転させ
ることで、回転刃3dと固定刃3cにより有機性廃棄物
を破砕する。
【0062】前記異物分離部41は、図7に示すよう
に、破砕装置3の側方に投入口42を介して連結されて
おり、前記破砕装置3での有機性廃棄物の破砕に伴う遠
心力を利用して有機性廃棄物に含む異物を上記異物分離
部41に放出する。
【0063】前記異物除去部43は、図7に示すよう
に、有底筒状の受入槽44が駆動装置45により垂直軸
回りに回転自在に設けられてなるもので、受入槽44の
周面44aが例えば金網などによって網目状に形成され
ている。
【0064】よって、前記破砕装置3に投入された有機
性廃棄物は、当該破砕装置3で破砕される際に、異物が
異物分離部41に放出され、当該破砕装置3で破砕され
た破砕物(スラリ)が受入槽44に投入される。受入槽
44に投入されたスラリはこの受入槽44の回転に伴い
生じる遠心力により周面44aの網目を通過する。その
際、スラリ内に割ばしやビニール片などの異物が混入し
ている場合には、当該割ばしやビニール片などの異物を
この網目で捕捉して除去する。
【0065】このように異物除去手段40によりスラリ
内の異物を確実に除去してスラリ貯留槽10にスラリを
供給することで、異物がスラリとともに高圧ポンプ12
に吸引されることがなく、この異物により当該高圧ポン
プ12を閉塞させるような事故を防止できるので、常時
安定した運転を行うことができる。
【0066】次に、前述した各形態の湿式酸化処理装置
は、図8に示すように高圧側と低圧側とに区別してそれ
ぞれがユニット化されている。
【0067】高圧側は、前記高圧ポンプ12、熱交換器
13、反応装置15及び昇圧ポンプ20等である。
【0068】低圧側は、廃棄物貯留槽1、破砕装置3、
スラリ貯留槽10の他、前述した固液分離装置30、異
物除去手段40を設けた場合にはこれらも含む。
【0069】このように湿式酸化処理装置を高圧側と低
圧側とで区分し、それぞれユニット化することで、湿式
酸化処理装置を設置する現場での組立てが簡単に行うこ
とができる。
【0070】特に高圧側をユニット化することで、現場
での各装置間での高圧配管の接続作業をなくすことがで
き、装置全体の信頼性及び安全性の向上を図ることがで
きる。なぜなら、この高圧側は法規制により有資格者に
よる作業が要求されているため、予め設備の整っている
工場内で組立や試験を行っておく方が高い信頼性及び安
全性を得ることができるからである。
【0071】また、このようにして構成された前述の各
形態の湿式酸化処理装置は、図8に示す制御装置(第1
の制御装置)50によりその運転が制御されるととも
に、運転状況が監視できるようになされている。
【0072】そして、この制御装置50は、伝送手段5
1を介して別の制御装置(第2の制御装置)52、53
に接続可能に構成されており、この別の制御装置52、
53が設けられた遠隔地でも運転制御もしくは運転状況
の監視ができるように構成されている。
【0073】例えば、湿式酸化処理装置をホテルやビル
などの施設に設置した場合には、図8に示すように別の
制御装置52をその施設の保安室等に設置し、これら制
御装置50、52をケーブル(伝送手段)51で接続す
る。これにより、夜間などには上記保安室等で湿式酸化
処理装置の運転制御や運転状況の監視を行うことがで
き、湿式酸化処理装置を昼夜をとわず継続的に運転する
ことができるとともに、事故等により運転に支障をきた
した場合でも迅速に対応することができる。
【0074】また、別の制御装置53を、湿式酸化処理
装置の技術に詳しい専属の管理会社などに配置し、これ
ら制御装置50、53をモデム(伝送手段)51を介し
て接続する。これにより専属の管理会社によっても上述
した管理を行うことができ、しかも湿式酸化処理装置の
技術に詳しい専属の管理会社で管理を行うため、さらに
きめ細やかな管理を行うことができる。
【0075】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の湿式
酸化処理装置によれば、有機性廃棄物を破砕する破砕装
置を有し、有機性廃棄物のスラリを生成し、当該スラリ
を貯留するスラリ生成貯留手段と、このスラリ生成貯留
手段で貯留されたスラリを高圧で圧送する高圧ポンプ
と、高圧ポンプで圧送されるスラリに酸素を含むガスを
供給する昇圧装置と、当該スラリを高圧・高温下で水熱
反応させる反応装置と、反応装置で分解処理された処理
物を気液分離する気液分離装置とを備え、これにより有
機性廃棄物を湿式酸化処理することで、環境に悪影響を
与えることなく、当該有機性廃棄物を安定的に処理する
ことができる。
【0076】請求項2記載の湿式酸化処理装置によれ
ば、スラリの生成に必要な水として排水処理設備で発生
する汚泥を使用することで、上水や地下水を使用するこ
とがなく、ランニングコストの低減を図ることができる
とともに、排水処理設備で発生する汚泥の処理も不要に
なり、さらにコストの削減を図ることができる。
【0077】請求項3記載の湿式酸化処理装置によれ
ば、排水処理設備で処理される処理水の上澄液をも有機
性廃棄物のスラリ化に使用することで、有機性廃棄物の
スラリ化に対して汚泥だけの水分量で足らない場合に有
効である。
【0078】請求項4記載の湿式酸化処理装置によれ
ば、前記気液分離装置で分離された処理水を前記排出処
理設備に戻すことで、この処理水をスラリの生成に有効
に利用できる。
【0079】請求項5記載の湿式酸化処理装置によれ
ば、有機性廃棄物の破砕を粗破砕機と密破砕機とによっ
て段階的に行うことで、有機性廃棄物をむらなく均一に
破砕することができ、後に行う反応装置による水熱反応
に適したスラリを生成することができる。
【0080】請求項6記載の湿式酸化処理装置によれ
ば、スラリ生成手段とスラリ貯留槽との間に固液分離装
置を介装することで、固液分離装置により固形分を除去
したスラリをスラリ貯留槽に供給でき、反応装置による
スラリの水熱反応による分解処理を効率良く円滑に行う
ことができる。しかも、請求項7記載のようにスラリ供
給管の一端を固液分離装置の底部から所定の間隔を隔て
て上方に配置するとともにその開口を下向きにして配置
することで、固液分離装置からスラリ貯留槽への固形分
の混入を確実に防止することができる。
【0081】請求項8記載の湿式酸化処理装置によれ
ば、スラリ生成貯留手段に異物除去手段を備え、この異
物除去手段で異物を確実に除去することで、異物がスラ
リとともに高圧ポンプに吸引されて当該高圧ポンプを閉
塞させるような事故などを防止でき、常時安定した運転
を行うことができる。
【0082】請求項9記載の湿式酸化処理装置によれ
ば、高圧側となる少なくとも前記高圧ポンプ、反応装置
及び昇圧装置をユニット化することで、現場での各装置
間での高圧配管の接続作業をなくすことができ、装置の
信頼性及び安全性の向上を図ることができるとともに、
現場での組立て作業も容易になる。
【0083】請求項10記載の湿式酸化処理装置によれ
ば、湿式酸化処理装置を運転制御するとともに、その運
転状況が監視可能な第1の制御装置を設け、この第1の
制御装置を伝送手段を介して第2の制御装置に接続し、
当該第2の制御装置により遠隔地において上記湿式酸化
処理装置の運転制御もしくは運転状況の監視ができるよ
うに構成したことで、夜間などには第2の制御装置が配
置された遠隔地においての運転制御や運転状況の監視を
行うことができ、昼夜をとわず湿式酸化処理装置を継続
的に運転することができるとともに、事故等により運転
に支障をきたした場合でも迅速に対応することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】湿式酸化処理装置の全体構成を示す図である。
【図2】湿式酸化処理装置の他の実施の形態を示す図で
ある。
【図3】湿式酸化処理装置のさらに他の実施の形態を示
す図である。
【図4】湿式酸化処理装置のさらに他の実施の形態を示
す図である。
【図5】固液分離装置を備えた湿式酸化処理装置を示す
図である。
【図6】異物除去手段を備えた湿式酸化処理装置を示す
図である。
【図7】異物除去手段の具体的な構成を示す図である。
【図8】高圧側と低圧側とでそれぞれユニット化した湿
式酸化処理装置を示す図である。
【図9】従来の湿式酸化処理装置を示す図である。
【符号の説明】
3 破砕装置 3a 粗破砕機 3b 密破砕機 5 排水処理設備 10 スラリ貯留槽 12 高圧ポンプ 15 反応装置 17 気液分離装置 18 処理水戻し管 25 上澄液供給管 30 固液分離装置 33 スラリ供給管 40 異物除去手段 50 制御装置(第1の制御装置) 51 伝送手段 52、53 別の制御装置(第2の制御装置)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機性廃棄物を破砕する破砕装置を有
    し、有機性廃棄物のスラリを生成し当該スラリを貯留す
    るスラリ生成貯留手段と、このスラリ生成貯留手段で貯
    留されたスラリを高圧で圧送する高圧ポンプと、高圧ポ
    ンプで圧送されるスラリに酸素を含むガスを供給する昇
    圧装置と、当該スラリを高圧・高温下で水熱反応させる
    反応装置と、反応装置で分解処理された処理物を気液分
    離する気液分離装置とを備えたことを特徴とする湿式酸
    化処理装置。
  2. 【請求項2】 前記スラリ生成貯留手段が、前記破砕装
    置を有し、有機性廃棄物のスラリを生成するスラリ生成
    手段と、スラリ生成手段で生成されたスラリを貯留する
    スラリ貯留槽とで構成される一方、前記スラリ生成貯留
    手段では、スラリの生成に必要な水として、排水処理設
    備の汚泥を利用するように構成された請求項1記載の湿
    式酸化処理装置。
  3. 【請求項3】 前記スラリ生成貯留手段では、前記排水
    処理設備の汚泥とともに必要に応じて排水処理設備で処
    理された排水処理水を利用するように構成された請求項
    1又は2記載の湿式酸化処理装置。
  4. 【請求項4】 前記気液分離装置で分離された処理水を
    前記排出処理設備に戻すように構成された請求項1、2
    又は3記載の湿式酸化処理装置。
  5. 【請求項5】 破砕装置は、有機性廃棄物を予め大まか
    に破砕する粗破砕機と、この粗破砕機で破砕された破砕
    物をさらに細かく破砕する密破砕機とで構成された請求
    項1、2、3又は4記載の湿式酸化処理装置。
  6. 【請求項6】 前記スラリ生成手段と前記スラリ貯留槽
    との間に固液分離装置が介装された請求項2、3、4又
    は5記載の湿式酸化処理装置。
  7. 【請求項7】 前記固液分離装置の底部から所定間隔を
    隔てた上方にスラリ供給管の一端が接続され、このスラ
    リ供給管の一端が当該固液分離装置内に貫通配置される
    とともにその開口を下向きにして配置され、スラリ供給
    管の他端が前記スラリ貯留槽に連通された請求項6記載
    の湿式酸化処理装置。
  8. 【請求項8】 前記スラリ生成貯留手段は、スラリ内の
    異物を除去する異物除去手段を備えた請求項1、2、
    3、4、5、6又は7記載の湿式酸化処理装置。
  9. 【請求項9】 高圧側となる少なくとも前記高圧ポン
    プ、反応装置及び昇圧装置がユニット化されてなる請求
    項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の湿式酸化処
    理装置。
  10. 【請求項10】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8又は9記載の湿式酸化処理装置を運転制御するととも
    に、その運転状況が監視可能な第1の制御装置が設けら
    れ、この第1の制御装置が伝送手段を介して第2の制御
    装置に接続され、当該第2の制御装置により遠隔地にお
    いて上記湿式酸化処理装置の運転制御もしくは運転状況
    の監視ができるように構成された湿式酸化処理装置。
JP10144529A 1998-05-26 1998-05-26 湿式酸化処理装置 Pending JPH11333414A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009534172A (ja) * 2006-04-19 2009-09-24 オテヴェ・ソシエテ・アノニム 本質的に自然発火性によって加熱される廃水を湿式法によって酸化する方法および対応する設備
CN103570200A (zh) * 2012-08-06 2014-02-12 吴俊斌 一种污泥液化及干燥处理系统及其处理方法

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