JPH11330759A - 低温電子回路部 - Google Patents

低温電子回路部

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JPH11330759A
JPH11330759A JP10138628A JP13862898A JPH11330759A JP H11330759 A JPH11330759 A JP H11330759A JP 10138628 A JP10138628 A JP 10138628A JP 13862898 A JP13862898 A JP 13862898A JP H11330759 A JPH11330759 A JP H11330759A
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JP
Japan
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temperature
low
electronic circuit
circuit
state
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JP10138628A
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English (en)
Inventor
直之 ▼徳▲地
Naoyuki Tokuchi
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IDOTAI TSUSHIN SENTAN GIJUTSU
IDOTAI TSUSHIN SENTAN GIJUTSU KENKYUSHO KK
Original Assignee
IDOTAI TSUSHIN SENTAN GIJUTSU
IDOTAI TSUSHIN SENTAN GIJUTSU KENKYUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部との熱的影響の遮断を必要とする系、例
えば低温状態等の所定の温度状態で特有の動作特性を示
す回路装置において、回路装置から発生する熱を抑制
し、短時間で所定の温度状態に達することができるとと
もに、所定の温度状態に冷却する冷却装置の小型化およ
び低消費電力化を図ることができる低温電子回路部を提
供することを課題とする。 【解決手段】低温電子回路部10は、超伝導フィルタ回
路11と、低雑音増幅器12と、超伝導フィルタ回路1
1の温度を検出する温度検出回路13と、検出された超
伝導フィルタ回路11の温度に基いて低雑音増幅器12
に供給するバイアス電圧を制御するバイアス制御回路1
4とを有して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信システムに適
用される電子回路部に関し、特に、特定の温度状態にお
いて特有の動作特性を示す低温電子回路部に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、音響機器や通信機等に利用される
増幅器のうち、特に低雑音増幅器(LNA)は雑音を抑
制しつつ微小な信号を増幅することができるため、微小
信号を取り扱うマイクロ波通信システム等に広く利用さ
れている。一方、このような通信システムにおいて、近
年超伝導デバイス技術の進歩に伴い、高温超伝導材料に
よる種々の回路装置が実用化されつつある。例えば、受
信フィルタとして超伝導デバイスを適用した場合、受信
回路において必要とされる周波数以外の信号を急峻に遮
断するシャープカット特性や信号の損失を抑制する低損
失特性が期待されている。
【0003】このような超伝導デバイスからなるフィル
タ(以下、超伝導フィルタという)及び低雑音増幅器
を、受信回路部に適用した移動体通信の基地局装置の例
について図4を参照して説明する。図4に示すように、
基地局装置30の送受信回路部は、送受信機31、送信
回路部32及び受信回路部33を有して構成される。
【0004】受信回路部33は、超伝導フィルタ21、
低雑音増幅器22を有して構成され、超伝導フィルタ2
1及び低雑音増幅器22は、外部の温度状態の内部への
伝導を遮断し、内部の低温状態を保持する低温保持体1
内に収納され、熱拡散板2aに載置され、熱拡散板2a
は冷凍機2bから延在するコールドヘッド2の先端部に
設けられている。
【0005】なお、図示を省略したが、低温保持体1に
は内部を真空状態に保持するための周知の真空保持手段
等が付設されている。このような基地局装置30の受信
回路部33の具体的な装置構成を図5に示す。なお、図
4と同等の構成には同一の符号を付してその説明を省略
する。図5において、超伝導フィルタ21及び低雑音増
幅器22は、低温保持体1内の熱拡散板2aに載置さ
れ、熱拡散板2aを冷却する冷凍機2bにより、少なく
とも超伝導フィルタ22が超伝導状態を示す所定の低温
状態(70K)となるように冷却される。
【0006】また、低温保持体1内部は、気体による熱
伝導を防止し、熱拡散板2a上の超伝導フィルタ21及
び低雑音増幅器22の低温状態を保持するため、真空状
態が維持される。なお、コールドヘッド2を冷却する冷
凍機2bとしては、例えばパルス管冷凍機が適用され
る。
【0007】また、図示を省略したアンテナ線20から
超伝導フィルタ21の入力パッドへの電気的接続は、低
温保持体1に設けられた入力コネクタ3および信号入力
線3aを介して行なわれ、低雑音増幅器22の出力パッ
ドから送受信機31への接続は、信号出力線4aおよび
出力コネクタ4を介して行なわれる。このような受信回
路部33の動作について説明すると、アンテナ線20か
ら入力コネクタ3および信号入力線3aを介して低温保
持体1内の超伝導フィルタ21に入力された受信信号
は、所定の受信周波数帯域以外の信号をカットして低雑
音増幅器22に出力される。低雑音増幅器22は、雑音
の発生を抑えつつ微弱信号を所定の信号電力に増幅して
信号出力線4aおよび出力コネクタ4を介して、低温保
持体1外の送受信機31に出力される。
【0008】ここで、低温保持体1により実現される所
定の低温状態下で、超伝導フィルタ21は超伝導状態と
なり、シャープカット特性および低損失特性を示すとと
もに、低雑音増幅器22は後述するように回路素子から
発生する雑音が一層低減されて良好な増幅動作を示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように超伝導
フィルタおよび低雑音増幅器を同一の低温保持体内に収
納し、低温状態下で動作させる構成により、超伝導特性
および低雑音特性を実現することができるが、以下のよ
うな問題点を有している。第1に、現状の冷凍機では、
所望の温度状態に冷却するためには長時間を要するとい
う点。
【0010】第2に、超伝導フィルタの超伝導特性を維
持するためには、低温保持体内の低温状態を厳密に管理
する必要があるという点。ここで、低温状態を保持する
冷却装置(冷凍機、真空保持手段等)に必要とされる能
力は、低温保持体の容積や低温保持体内部で発生する熱
量等により左右されるため、低温保持体を極力小さく、
かつ低温保持体内部の回路装置から発生する熱を極力抑
制することが、低温状態に冷却する時間を短縮し、通信
機を高速で立ち上げる上で望ましい。
【0011】特に、低温保持体内部での熱の発生源とし
ては、低雑音増幅器の増幅動作に起因するもの、信号入
出力線を伝導して低温保持体内に侵入するものが知られ
ている。本発明の目的は、外部との熱的影響の遮断を必
要とする系、例えば低温状態等の所定の温度状態で特有
の動作特性を示す回路装置において、回路装置から発生
する熱を抑制し、短時間で所定の温度状態に達すること
ができるとともに、所定の温度状態に冷却する冷却装置
の小型化および低消費電力化を図ることができる低温電
子回路部を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、請求項1記載の発明は、外部との熱的
影響を遮断し、所定の温度状態を保持する系内で用いら
れ、該系内の所定の温度状態により特定の特性を示す電
子回路と、前記系内を冷却する冷却手段と、前記系内の
温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段によ
り検出された前記系内の温度に基いて、前記電子回路の
消費電力を制御する消費電力制御手段とを具備すること
を特徴とする。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の低温電子回路部において、前記電子回路は、前記系
内で実現される温度状態により、超伝導状態を示す回路
装置を有していることを特徴とする。また、請求項3記
載の発明は、請求項2記載の低温電子回路部において、
前記回路装置は、前記系内で実現される温度状態によ
り、特定の周波数通過特性を示すフィルタ回路であるこ
とを特徴とする。
【0014】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の低温電子回路部において、前記電子回路は、前記系
内で実現される温度状態により、特定の特性を示す能動
回路を有していることを特徴とする。また、請求項5記
載の発明は、請求項4記載の低温電子回路部において、
前記能動回路は、前記系内で実現される温度状態によ
り、低雑音特性を示す増幅器であることを特徴とする。
【0015】また、請求項6記載の発明は、請求項1、
2、3、4または5記載の低温電子回路部において、前
記電子回路は、前記系内に設けられた、前記冷却手段の
熱拡散板上に載置され、前記温度検出手段の温度センサ
が、前記熱拡散板に設置されていることを特徴とする。
また、請求項7記載の発明は、請求項1、2、3、4ま
たは5記載の低温電子回路部において、前記電子回路
は、前記系内に設けられた、前記冷却手段の熱拡散板上
に載置され、前記温度検出手段の温度センサが、前記電
子回路と前記熱拡散板の間に設置されていることを特徴
とする。
【0016】また、請求項8記載の発明は、請求項1、
2、3、4または5記載の低温電子回路部において、前
記電子回路は、前記系内に設けられた、前記冷却手段の
熱拡散板上に載置され、前記温度検出手段の温度センサ
が、前記電子回路に設置されていることを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、請求項1、2、3、4、
5、6、7または8記載の低温電子回路部において、前
記消費電力制御手段は、前記温度検出手段が所定の温度
状態を検出したとき、前記電子回路の消費電力を変化さ
せることを特徴とする。
【0017】また、請求項10記載の発明は、請求項9
記載の低温電子回路部において、前記消費電力制御手段
は、前記温度検出手段が所定の温度状態を検出したと
き、所定の回路動作に適した電力を、前記電子回路に供
給することを特徴とする。また、請求項11記載の発明
は、請求項10記載の低温電子回路部において、前記消
費電力制御手段は、前記温度検出手段が所定の温度状態
を検出するまでは、前記電子回路に微小な電力を供給す
ることを特徴とする。
【0018】このような低温電子回路部によれば、温度
検出手段により系内の所定の箇所、例えば熱拡散板又は
電子回路の温度を検出し、検出された温度に基いて消費
電力制御手段により電子回路の消費電力、すなわち電子
回路に供給する電力を制御することにより、電子回路か
ら発生する熱を制御することができるため、所定の温度
状態に達するまでは電子回路に供給する電力を抑制し、
電子回路から発生する熱を抑え、小型の冷却装置を用い
て短時間で所定の温度状態に達することができる。
【0019】また、所定の温度状態に達した後において
は、電子回路に所定の回路動作に適した電力が供給され
るため、電子回路の回路特性を一層向上させることがで
きる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係る低温電子回路部の一
実施例について、図1を参照して説明する。図1は、本
発明に係る低温電子回路部の一実施例を示す図である。
図1(a)に示すように、本発明に係る低温電子回路部
10は、電子回路を構成する超伝導フィルタ回路11及
び低雑音増幅器12と、温度検出手段を構成する温度検
出回路13と、消費電力制御手段を構成するバイアス制
御回路14と、冷却手段を構成する低温保持体1、コー
ルドヘッド2、熱拡散板2a及び冷凍機2bとを有して
構成されている。
【0021】超伝導フィルタ回路11及び低雑音増幅器
12は、上述した従来構成同様、外部の温度状態の内部
への伝導を遮断し、内部の低温状態を保持する低温保持
体1内の熱拡散板2aに載置され、熱拡散板2aを冷却
する冷凍機2bにより、少なくとも超伝導フィルタ回路
11が超伝導状態を示す所定の低温状態に冷却される。
【0022】温度検出回路13は、超伝導フィルタ回路
11の温度を検出し、超伝導フィルタ回路11の温度が
所定の温度に達したとき、バイアス制御回路14に温度
検出信号を送出する。具体的には、超伝導フィルタ回路
に設置された温度センサ(例えば熱電対)により、超伝
導フィルタ回路11の温度に対応した電圧と、所定の温
度に対応した電圧とを比較器により比較・判定し、温度
検出信号を送出する。
【0023】バイアス制御回路14は、温度検出回路1
3からの温度検出信号に基いて、低雑音増幅器12の消
費電力、すなわち低雑音増幅器12に供給するバイアス
電圧を制御し、超伝導フィルタ回路11が所定の温度に
達した時点で、低雑音増幅器12に供給するバイアス電
圧を所定の増幅動作に適したバイアス電圧に変更する。
【0024】次いで、本実施例の低温電子回路部に適用
される系(低温保持体)の装置構成について、図1
(b)を参照して説明する。なお、図5に示した従来構
成と同等の構成については、同一の符号を付してその説
明を省略する。図1(b)に示すように、超伝導フィル
タ回路11及び低雑音増幅器12は、外部の熱的雰囲気
を遮断する断熱部材等により構成され、高真空状態を維
持して所定の低温状態を保持する低温保持体1内に収納
され、熱拡散板2a上に載置され、熱拡散板2aは冷凍
機2bから延在するコールドヘッド2の先端部に設けら
れている。
【0025】また、温度検出回路13の温度センサ13
aは、例えば熱電対で構成され、超伝導フィルタ回路1
1と熱拡散板2aとの間に挟み込まれて設置される。入
力コネクタ3は信号入力線3aを介して超伝導フィルタ
回路11の入力パッドに接続され、出力コネクタ4は信
号出力線4aを介して低雑音増幅器12の出力パッドに
接続される。
【0026】また、温度出力コネクタ5は温度出力線5
aを介して温度センサ13aと接続され、電源コネクタ
6は電源入力線6aを介して低雑音増幅器12に接続さ
れる。このような低温電子回路部10の動作について説
明すると、まず低温電子回路部10の電源が投入される
と、熱拡散板2aは冷凍機2bにより、低温保持体1内
部が少なくとも超伝導フィルタ回路11が超伝導状態を
示す所定の低温状態、例えば70Kとなるよう冷却され
る。
【0027】このとき、温度センサ13aで検出された
温度は、電気信号として温度出力線5a及び温度出力コ
ネクタ5を介して低温保持体1外部の温度検出回路13
に出力される。温度検出回路13は、例えばコンパレー
タを有し、該コンパレータは超伝導フィルタ回路11の
温度に対応した電圧Vと、所定の温度に対応した電圧V
refとを入力され、V>Vrefの間はバイアス制御回路1
4に“L”レベルの信号を送出し、V<Vrefとなった
時点でバイアス制御回路14に“H”レベルの信号を温
度検出信号として送出するよう構成されている。
【0028】バイアス制御回路14は温度検出信号に基
いて、所定の増幅動作に適したバイアス電圧を低温保持
体1に設けられた電源コネクタ6及び電源入力線6aを
介して低雑音増幅器12に供給する。この後、アンテナ
線20を介して受信した信号は、低温保持体1に設けら
れた入力コネクタ3および信号入力線3aを介して超伝
導フィルタ回路11の入力パッドに入力され、所定の周
波数帯域の信号のみを通過した後、低雑音増幅器12に
入力され所定の増幅動作が行われる。
【0029】また、低雑音増幅器12により増幅された
信号は、信号出力線4a及び出力コネクタ4を介して低
温保持体1外部の送受信機31に出力される。ここで、
超伝導フィルタ回路11の入力側のアンテナ線20、及
び低雑音増幅器12の出力側の送受信機31は図示を省
略した。なお、上述した実施例においては、温度検出回
路13の温度センサ13aは、超伝導フィルタ回路11
と熱拡散板2aとの間に挟み込まれて設置された場合を
示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例
えば超伝導フィルタ回路11の近傍の熱拡散板上に設置
するもの、又は超伝導フィルタ回路11に直接設置する
ものであってもよい。
【0030】要するに、超伝導フィルタ回路11の温度
を良好に測定できる箇所に設置されていればよい。これ
は、上述したように、超伝導フィルタ回路11の動作特
性は温度依存性が高く、その温度を厳密に制御する必要
があるためである。特に本発明を簡易に実現するために
は、冷凍機制御用に設置された温度検出装置を本発明の
温度検出手段として適用することも可能である。
【0031】次いで、低雑音増幅器12とバイアス供給
部の回路構成について、図2を参照して説明する。図2
(a)は、低雑音増幅器12とバイアス供給部の第1の
回路構成例を示した図である。図2(a)に示すよう
に、例えばセラミックスのLNA基板12A上にチップ
キャパシタ、コイル、半導体デバイス(HEMT)等が
混載され、半導体デバイス12Bのゲート電極が、入力
コンデンサ12aを介して超伝導フィルタ回路側の入力
パッド12cに接続されるとともに、所定のバイアス電
圧を印加するためのバイアス抵抗15a-1、15a-2を介
して低温保持体1外のバイアス制御回路(図示を省略)
及び低温保持体1内の接地電位VGNDに接続されてい
る。
【0032】また、半導体デバイス12Bのドレイン電
極は、出力コンデンサ12bを介して出力パッド12d
に接続されるとともに、所定のドレイン電流を供給する
ための電流制限抵抗15bを介して低温保持体1外のバ
イアス制御回路に接続されている。さらに、半導体デバ
イス12Bのソース電極は、ゲート電極に所定のバイア
ス電圧を印加するためのバイアス抵抗15a-3を介して
低温保持体1内の接地電位VGNDに接続されている。
【0033】このような回路構成において、バイアス制
御回路は電源コネクタ6及び電源入力線6aを介してバ
イアス電流を供給することにより、半導体デバイス12
Bのベース、ソース、ドレインに所定のバイアス電圧を
印加することができる。次に、低雑音増幅器12とバイ
アス供給部の第2の回路構成例について図2(b)を参
照して説明する。なお、図2(a)と同等の構成には同
一の符号を付してその説明を省略する。
【0034】図2(b)に示すように、本回路構成例
は、半導体デバイス12Bのゲート電極が、入力コンデ
ンサ12aを介して超伝導フィルタ回路側の入力パッド
12cに接続されるとともに、所定のバイアス電圧を印
加するため、ゲート電圧入力線7a及びゲート電圧入力
コネクタ7を介して低温保持体1外のバイアス制御回路
(図示を省略)に接続されていることを特徴としてい
る。
【0035】このような回路構成によれば、バイアス制
御回路はゲート電圧入力コネクタ7及びゲート電圧入力
線7aを介してゲート電圧を制御することにより、半導
体デバイス12Bの発熱量を制御することができる。次
いで、図1(b)に示した低温電子回路部10のバイア
ス電圧の制御例について図3を参照して説明する。
【0036】図3は、低雑音増幅器12に供給されるバ
イアス電圧の時間経過による推移を示した図である。図
3(a)は、バイアス制御回路14による低雑音増幅器
12に対するバイアス電圧供給制御の第1の例を示した
図である。図3(a)に示すように、まず低温電子回路
部10の電源が投入されると、冷凍機2bが作動して、
コールドヘッド2に設けられた熱拡散板2aを通して、
超伝導フィルタ回路11及び低雑音増幅器12は、所定
の温度、例えば70Kに冷却される(期間A)。ここ
で、超伝導フィルタ回路11及び低雑音増幅器12の温
度は、温度検出回路13の温度センサ13aにより監視
される。
【0037】そして、この期間Aにおいては、バイアス
制御回路14による低雑音増幅器12へのバイアス電圧
の供給が0になるように制御され、低雑音増幅器12の
バイアス抵抗による発熱が防止される。次いで、超伝導
フィルタ回路11が超伝導状態を示す低温状態(70
K)に達すると、温度検出回路13からバイアス制御回
路14に温度検出信号が送出される(図中B点)。この
とき、バイアス制御回路14により、低雑音増幅器12
における通常の増幅動作に適したバイアス電圧Vaが供
給される。
【0038】そして、超伝導フィルタ回路11及び低雑
音増幅器12が70Kに達した以降(期間C)は、バイ
アス制御回路14により所定のバイアス電圧Vaが定常
的に供給され低温電子回路部の実動作が行われる。この
ようなバイアス電圧の制御によれば、所定の温度状態に
到達するまでの冷却時間(期間A)における系内の発熱
を抑えて、冷却時間(クールダウンタイム)を短縮する
ことができるとともに、超伝導フィルタ回路のシャープ
カット特性及び低損失特性と、低雑音増幅器の低雑音特
性を良好に実現することができる。
【0039】次に、低雑音増幅器12に対するバイアス
電圧供給制御の第2の例について図3(b)を参照して
説明する。本制御例は、低温の低雑音増幅器12に対す
る急激なバイアス電圧の印加による、低雑音増幅器12
用の半導体デバイスの特性劣化や破壊防止のため、期間
Aにおいて微小なバイアス電流の供給を行うことを特徴
としている。
【0040】図3(b)に示すように、まず低温電子回
路部10の電源が投入されると、冷凍機2bが作動し
て、コールドヘッド2に設けられた熱拡散板2aを通し
て、超伝導フィルタ回路11及び低雑音増幅器12は所
定の温度、例えば70Kに冷却される(期間A)。そし
て、この期間Aにおいては、バイアス制御回路14によ
る低雑音増幅器12へのバイアス電圧の供給が微小にな
るように制御され、低雑音増幅器12のバイアス抵抗に
よる発熱が抑制される。
【0041】次いで、超伝導フィルタ回路11が超伝導
状態を示す低温状態(70K)に達すると、温度検出回
路13からバイアス制御回路14に温度検出信号が送出
される(図中B点)。このとき、バイアス制御回路14
により、低雑音増幅器12に供給されるバイアス電圧は
所定の時定数により増加され、低雑音増幅器12におけ
る通常の増幅動作に適したバイアス電圧Vaが供給され
る。
【0042】そして、超伝導フィルタ回路11及び低雑
音増幅器12が70Kに達した以降(期間C)は、バイ
アス制御回路14により所定のバイアス電圧Vaが定常
的に供給され低温電子回路部の実動作が行われる。この
ようなバイアス電圧の制御によれば、第1の例と同等の
効果に加え、高価な低雑音増幅器を通常の使用環境(例
えば室温)とは異なる低温状態で使用する際に、急激な
バイアス供給による半導体デバイスへの負荷を軽減する
ことができる。
【0043】ここで、上述したバイアス電圧供給制御の
第2の例の具体例としては、図2に示した半導体デバイ
スとして絶縁ゲート型トランジスタを用いた場合、期間
Aにおいては、ゲートに逆バイアスを印加することによ
り、ドレイン電流を0とし、B点から期間Cにおいて
は、ゲートに順バイアスが印加されるように、所定の時
定数でバイアス電圧を供給する。
【0044】このような制御方法によれば、微小なバイ
アスを印加しながらも発熱量を0として超伝導フィルタ
回路及び低雑音増幅器を冷却することができ、かつ、適
正バイアスの印加時における低雑音増幅器への負荷を軽
減することができる。なお、本発明は上述した具体例に
限定されるものではなく、要するに、冷却中の低雑音増
幅器による熱負荷を小さくして、クールダウンタイムを
短くでき、かつ、バイアス電圧印加時(B点)において
半導体デバイスの劣化や破壊を防止することができるバ
イアス電圧供給制御であればよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の受信回路
部によれば、温度検出手段により系内の所定の箇所、例
えば熱拡散板又は電子回路の温度を検出し、検出された
温度に基いて消費電力制御手段により電子回路の消費電
力、すなわち電子回路に供給する電力を制御することに
より、電子回路から発生する熱を制御することができる
ため、所定の温度状態に達するまでは電子回路に供給す
る電力を抑制し、電子回路から発生する熱を抑え、小型
の冷却装置を用いて短時間で所定の温度状態に達するこ
とができる。
【0046】また、所定の温度状態に達した後において
は、電子回路に所定の回路動作に適した電力が供給され
るため、電子回路の回路特性を一層向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る低温電子回路部の一実施例を示す
図である。
【図2】本発明に係る低温電子回路部の一実施例におけ
る低雑音増幅器の回路構成を示す図である。
【図3】本発明に係る低温電子回路部の低雑音増幅器に
対するバイアス電圧の制御例を示す図である。
【図4】従来技術に係る基地局装置を示す図である。
【図5】従来技術に係る受信回路部の装置構成を示す図
である。
【符号の説明】
1 低温保持体(系) 2 コールドヘッド 2a 熱拡散板 2b 冷凍機 3 入力コネクタ 3a 信号入力線 4 出力コネクタ 4a 信号出力線 5 温度出力コネクタ 5a 温度出力線 6 電源コネクタ 6a 電源出力線 7 ゲート電圧入力コネクタ 7a ゲート電圧入力線 10 低温電子回路部 11 超伝導フィルタ回路 12 低雑音増幅器 12A LNA基板 12B 半導体デバイス 12a 入力コンデンサ 12b 出力コンデンサ 12c 入力パッド 12d 出力パッド 12e、12g 接続パッド 13 温度検出回路 13a 温度センサ 14 バイアス制御回路 15a、15a-1〜15a-3 バイアス抵抗 15b 電流制限抵抗 20 アンテナ線 21 超伝導フィルタ 22 低雑音増幅器 30 基地局装置 31 送受信機 32 送信回路部 33 受信回路部
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、請求項1記載の発明は、外部との熱的
影響を遮断し、所定の温度状態を保持する系内で用いら
れ、該系内の所定の温度状態により特定の特性を示す電
子回路と、前記系内を冷却する冷却手段と、前記系内の
温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段によ
り検出された前記系内の温度に基いて、前記電子回路の
消費電力を制御する消費電力制御手段とを備え、前記消
費電力制御手段は、前記温度検出手段が所定の冷却され
た温度状態を検出したとき、前記電子回路に供給する電
力を、所定の回路動作に適した電力まで増加させること
を特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】また、請求項8記載の発明は、請求項1、
2、3、4または5記載の低温電子回路部において、前
記電子回路は、前記系内に設けられた、前記冷却手段の
熱拡散板上に載置され、前記温度検出手段の温度センサ
が、前記電子回路に設置されていることを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、請求項記載の低温電子
回路部において、前記電子回路は、絶縁ゲート型トラン
ジスタを用いた能動回路を有していることを特徴とす
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】また、請求項10記載の発明は、請求項9
記載の低温電子回路部において、前記消費電力制御手段
は、前記温度検出手段が所定の温度状態を検出したと
き、前記絶縁ゲート型トランジスタが所定の回路動作を
行うのに適した電力を、前記電子回路に供給することを
特徴とする。また、請求項11記載の発明は、請求項1
0記載の低温電子回路部において、前記電子回路は、前
記絶縁ゲート型トランジスタのドレインに所定のバイア
ス電圧を印加した状態でゲートバイアス電圧を増加させ
ることにより、所定の回路動作を行うのに適した電力ま
でドレイン電流を増加させることを特徴とする。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部との熱的影響を遮断し、所定の温度状
    態を保持する系内で用いられ、該系内の所定の温度状態
    により特定の性質を示す電子回路と、 前記系内を冷却する冷却手段と、 前記系内の温度を検出する温度検出手段と、 前記温度検出手段により検出された前記系内の温度状態
    に基いて、前記電子回路の消費電力を制御する消費電力
    制御手段と、 を具備することを特徴とする低温電子回路部。
  2. 【請求項2】前記電子回路は、前記系内で実現される温
    度状態により、超伝導状態を示す回路装置を有している
    ことを特徴とする請求項1記載の低温電子回路部。
  3. 【請求項3】前記回路装置は、前記系内で実現される温
    度状態により、特定の周波数通過特性を示すフィルタ回
    路であることを特徴とする請求項2記載の低温電子回路
    部。
  4. 【請求項4】前記電子回路は、前記系内で実現される温
    度状態により、特定の特性を示す能動回路を有している
    ことを特徴とする請求項1記載の低温電子回路部。
  5. 【請求項5】前記能動回路は、前記系内で実現される温
    度状態により、低雑音特性を示す増幅器であることを特
    徴とする請求項4記載の低温電子回路部。
  6. 【請求項6】前記電子回路は、前記系内に設けられた、
    前記冷却手段の熱拡散板上に載置され、前記温度検出手
    段の温度センサが、前記熱拡散板に設置されていること
    を特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の低温
    電子回路部。
  7. 【請求項7】前記電子回路は、前記系内に設けられた、
    前記冷却手段の熱拡散板上に載置され、前記温度検出手
    段の温度センサが、前記電子回路と前記熱拡散板の間に
    設置されていることを特徴とする請求項1、2、3、4
    または5記載の低温電子回路部。
  8. 【請求項8】前記電子回路は、前記系内に設けられた、
    前記冷却手段の熱拡散板上に載置され、前記温度検出手
    段の温度センサが、前記電子回路に設置されていること
    を特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の低温
    電子回路部。
  9. 【請求項9】前記消費電力制御手段は、前記温度検出手
    段が所定の温度状態を検出したとき、前記電子回路の消
    費電力を変化させることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6、7または8記載の低温電子回路部。
  10. 【請求項10】前記消費電力制御手段は、前記温度検出
    手段が所定の温度状態を検出したとき、所定の回路動作
    に適した電力を、前記電子回路に供給することを特徴と
    する請求項9記載の低温電子回路部。
  11. 【請求項11】前記消費電力制御手段は、前記温度検出
    手段が所定の温度状態を検出するまでは、前記電子回路
    に微小な電力を供給することを特徴とする請求項10記
    載の受信回路部。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003101431A (ja) * 2001-09-26 2003-04-04 Hitachi Kokusai Electric Inc 無線受信機
KR20030052677A (ko) * 2001-12-21 2003-06-27 주식회사 엘지이아이 초전도 필터와 lna 일체형 패키지 및 그 튜닝장치
KR100499474B1 (ko) * 2002-04-11 2005-07-07 엘지전자 주식회사 고온 초전도 프론트-엔드 시스템
US7327996B2 (en) * 2002-12-03 2008-02-05 Ntt Docomo, Inc. High sensitivity radio receiver

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