JP2001174085A - 電子機器 - Google Patents

電子機器

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JP2001174085A
JP2001174085A JP35679299A JP35679299A JP2001174085A JP 2001174085 A JP2001174085 A JP 2001174085A JP 35679299 A JP35679299 A JP 35679299A JP 35679299 A JP35679299 A JP 35679299A JP 2001174085 A JP2001174085 A JP 2001174085A
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JP
Japan
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electronic device
package
temperature
phase transition
cooling stage
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JP35679299A
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Tsutomu Yoshitake
務 吉武
Wataru Hattori
渉 服部
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NEC Corp
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NEC Corp
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L23/00Details of semiconductor or other solid state devices
    • H01L23/34Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements
    • H01L23/42Fillings or auxiliary members in containers or encapsulations selected or arranged to facilitate heating or cooling
    • H01L23/427Cooling by change of state, e.g. use of heat pipes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
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    • H01L23/34Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements
    • H01L23/44Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements the complete device being wholly immersed in a fluid other than air
    • H01L23/445Arrangements for cooling, heating, ventilating or temperature compensation ; Temperature sensing arrangements the complete device being wholly immersed in a fluid other than air the fluid being a liquefied gas, e.g. in a cryogenic vessel
    • HELECTRICITY
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    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
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    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched

Abstract

(57)【要約】 【課題】 瞬時停電等に起因して一時的な冷凍機の冷却
能力の変動が起きても帯域フィルタの通過帯域周波数が
シフトする等の動作不安定が発生することのないように
して、電子機器の長期動作安定性を図る。 【解決手段】 冷却ステージ9上に帯域フィルタ3が実
装されたパッケージ2と増幅器6が実装されたパッケー
ジ5とを載置する。パッケージ2の外壁面にこの装置の
動作温度で相転移する物質8を熱接触させる。また、増
幅器6のパッケージ5、及び、冷却ステージ9にも装置
の動作温度で相転移する物質を熱接触させることも可能
である。 【効果】 この構成によって、冷凍機の冷却能力が一時
的に変動しても物質8の相転移が完了するまでの間は帯
域フィルタの温度は安定に維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器に関し、
より詳しくは、衛星通信や移動体通信等の基地局無線装
置の高周波受信部等のように、極低温に冷却して用いら
れる電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の移動体通信の急速な普及に伴い、
周波数資源の有効利用等の観点から、基地局無線装置の
受信機を高感度化することが必要とされている。この要
請に応えるために、基地局受信機を冷凍機によって極低
温に冷却する高感度無線受信機が開発されている。図7
は、特開平10−126290号公報にて提案されたこ
の種高感度無線受信機のブロック図である。同公報にて
開示された高感度無線受信機は、図7に示されるよう
に、アンテナ端子21と、アンテナ端子21から入力さ
れた受信信号から所望の帯域の信号を選択する帯域フィ
ルタ22と、帯域フィルタ22の出力を所望のレベルま
で低雑音で増幅する低雑音増幅器23と、低雑音増幅器
23で増幅された受信信号を出力する出力端子24とを
備えている。そして、帯域フィルタ22と低雑音増幅器
23は熱遮蔽函25に封入され、冷却手段26により冷
却部材26aを介して冷却される。また、低雑音増幅器
23に動作電力を供給するための第1電源端子27と冷
却手段26に動作電力を供給するための第2電源端子2
8とが設けられ、熱遮蔽函25と冷却手段26とは筐体
29に収容される。そして、一端が冷却手段26に接続
された伝熱手段30の他端は筐体29の外部に露出して
おり、その露出部には放熱フィン30aが設けられてい
る。
【0003】熱遮蔽函25は例えば真空断熱により外部
からの熱侵入を遮断する構造となっており、熱遮蔽函2
5の内部に封入された帯域フィルタ22および低雑音増
幅器23は冷却手段26により、例えば数10K程度と
極めて低い温度に長時間安定して冷却される。ここで、
冷却手段26には、ヘリウムガス等の圧縮・膨張による
熱交換サイクルを利用することにより、極低温を長時間
安定して維持できる市販の冷凍機が用いられる。このよ
うに、帯域フィルタ22および低雑音増幅器23を長時
間安定して極低温に冷却することにより、帯域フィルタ
22および低雑音増幅器23で発生する熱雑音を極限的
に低減することができ、その結果、受信機の雑音指数が
大幅に改善され、受信感度が大幅に改善される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の高感度無線受信
機によれば受信感度を大幅に改善することができるが、
これは、帯域フィルタ22に超伝導材料を用いたフィル
タを採用することによって、フィルタの損失が大幅に低
減されるためと、低雑音増幅器23の低温動作によって
熱雑音が低減されるためである。さらに、超伝導材料を
用いて帯域フィルタ22を構成することにより、急峻な
帯域外減衰特性を示すフィルタを実現することができ、
周波数の選択性が向上するというメリットもある。
【0005】このような無線受信機において、受信帯域
フィルタ22に超伝導材料を用いたフィルタを用いる場
合には、動作温度の安定性が重要になる。上記帯域フィ
ルタ22の通過帯域周波数はフィルタ回路のインダクタ
ンスによって決定されるが、超伝導材料ではインダクタ
ンスに影響を及ぼす磁場侵入長が温度によって変化する
ためである。すなわち、動作温度が高くなると磁場侵入
長が長くなってインダクタンスが増加し、通過帯域周波
数が低周波側にシフトする。帯域フィルタ22における
通過帯域周波数の変動は、通信機器の運用上大きな問題
となる。このため、帯域フィルタ22および低雑音増幅
器23を冷凍機で極低温に冷却する際に、これらの素子
の温度をモニターしながら、冷却部材26aにヒータ
を付設してこのヒータに供給する電力を制御する、冷
却手段26に供給する電力を制御する、等の手段によっ
て、素子温度を一定にコントロールする方法が用いられ
てきた。しかしながら、冷凍機を長期間の連続運転する
場合には、瞬時停電、一時的な電圧変動による入力電力
の変化や外気温等環境条件の変化によって冷凍機の冷凍
能力が変動し、それに伴って素子の温度が変化する状況
も発生する。このような変動が発生すると、フィルタの
通過帯域周波数が変化して、無線受信機がその間正常に
機能しないという問題が発生する。したがって、上記の
高感度無線受信機においては、突発的な温度変動に対応
できるシステムの開発が必要になってくる。
【0006】本発明の課題は、上述した従来技術の問題
点を解決することであって、その目的は、極低温に冷却
されて使用される電子機器が、瞬時停電、一時的な電圧
変動等によって冷凍機の冷凍能力が変動することがあっ
ても、電子機器が所定の動作温度を維持することができ
るようにして、突発的な温度変動に対応可能な安定性の
高い電子機器を提供できるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、所定の温度に保持されて所定の動
作を行う電子デバイスと、前記電子デバイスを封止する
パッケージと、冷凍機にて冷却された、前記パッケージ
に接触してこれを冷却する冷却ステージと、を備え、前
記パッケージの外壁面には、前記電子デバイスの動作温
度若しくは動作温度より僅かに高い温度にて相転移する
相転移物質が接触していることを特徴とする電子機器、
が提供される。また、上記の目的を達成するため、本発
明によれば、所定の温度に保持されて所定の動作を行う
電子デバイスと、前記電子デバイスを封止するパッケー
ジと、冷凍機にて冷却された、前記パッケージに接触し
てこれを冷却する冷却ステージと、を備え、前記パッケ
ージの内部には空洞が設けられ、該空洞内には、前記電
子デバイスの動作温度若しくはこれより僅かに高い温度
にて相転移する相転移物質が設けられていることを特徴
とする電子機器、が提供される。
【0008】そして、好ましくは、前記冷却ステージに
も、前記電子デバイスの動作温度若しくはこれより僅か
に高い温度にて相転移する相転移物質が接触している。
また、好ましくは、前記パッケージ内には複数種の電子
デバイスが収容される。あるいは、複数の電子デバイス
が多段に接続されるように、前記パッケージが多段に接
続される。そして、さらに好ましくは少なくとも1個の
電子デバイスが、例えば超伝導フィルタのように、前記
動作温度にて超伝導状態となる超伝導材料を用いて構成
される。
【0009】[作用]本発明による電子機器は、超伝導
材料等で構成された電子デバイスのパッケージ、およ
び、パッケージが搭載される冷却ステージに電子デバイ
スの動作温度若しくはこれより若干高い温度で相転移す
る物質を接触させて低温環境下で使用する。例えば、電
子デバイスを77Kにて使用する場合には、この温度で
液体から気体への相転移を示すN2 を接触させる。この
相転移点では転移熱のため完全に相転移が完了するまで
温度が一定に維持される。例えば、電子デバイスの温度
を77Kに維持するように冷凍機で温度制御していると
きに、何らかの影響で冷凍機の冷凍能力が一時的に低下
した場合でも、N2 が完全に気化するまではフィルタの
温度は77Kに維持される。この間に冷凍機が復帰すれ
ば、無線受信機は冷凍機の変動の影響を全く受けないた
め、正常な動作を継続することができる。このように、
極低温で使用する電子機器において、その動作温度で相
転移する物質を、パッケージ、または、パッケージおよ
び冷却ステージに接触させることにより、外的要因に起
因する温度変動に対しても安定に動作するようにするこ
とができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1(a)は、本発明の第
1の実施の形態を示す断面図である。本実施の形態の電
子機器100においては、冷凍機(図示なし)に連なる
冷却ステージ101上には、電子デバイス103を気密
に封止するパッケージ102が搭載されている。電子デ
バイス103は、超伝導フィルタのように動作温度にて
超伝導状態となる材料を用いて構成されたデバイス若し
くは極低温にて動作させることが好ましい低雑音増幅器
等のデバイスであり、図外冷凍機により所定の温度に冷
却されて動作する。パッケージ102の外壁面には本電
子機器100の動作温度若しくはこれより僅かに高い温
度にて相転移する相転移物質104が設けられる。ここ
で、相転移物質の相転移温度は、電子機器の動作温度と
することが好ましいが、その電子機器の許容動作温度範
囲内であれば若干高い温度であってもよい。電子デバイ
スが超伝導フィルタである場合には、僅かに高い温度と
は、(動作温度+1K)、より好ましくは(動作温度+
0.5K)である。
【0011】パッケージ102内に1個の電子デバイス
のみを収容することもできるが、同一パッケージ内に同
一種の若しくは異なる種類の複数の電子デバイスを収容
するようにしてもよい。また、異なるパッケージ間の電
子デバイスが相互に接続されるように、パッケージ間を
コネクタを介して接続して電子デバイス間の接続を図る
ようにしてもよい。これらのパッケージおよびこれが搭
載される冷却ステージは、熱遮断容器(図示なし)内に
収容される。
【0012】図1(b)は、本発明に第2の実施の形態
を示す断面図である。本実施の形態の図1(a)に示し
た第1の実施の形態と相違する点は、パッケージ102
の外壁部にカバー105が取り付けられ、そのカバー1
05内に相転移物質104が設けられている点である。
これにより、相転移により液体となる場合にも相転移物
質の流失を防止することができる。
【0013】図1(c)は、本発明に第3の実施の形態
を示す断面図である。本実施の形態の図1(a)に示し
た第1の実施の形態と相違する点は、パッケージ102
の内部に空洞102aを設け、その空洞102a内に相
転移物質104が設けられている点である。この第3の
実施の形態と、図1(a)または(b)に示した第1、
第2の実施の形態の手段とを組み合わせて用いることも
できる。
【0014】図1(d)は、本発明に第4の実施の形態
を示す断面図である。本実施の形態の図1(a)に示し
た第1の実施の形態と相違する点は、相転移物質104
が、パッケージ外壁面のみならず、冷却ステージ101
の外壁面にも設けられている点である。このように構成
することにより、より確実に冷凍機の冷却能力の低下に
対処することができる。なお、パッケージ102への相
転移物質の設置は、図1(b)または(c)に示した手
段を用いてもよい。さらに、冷却ステージ101への相
転移物質の設置方法も、パッケージ102に対して採用
した手段と同様の手段を採用してもよい。すなわち、冷
却ステージ101にカバーを取り付けてその内部に相転
移物質を設けるようにしたり、あるいは冷却ステージ内
に空洞を開設してその内部に相転移物質を設けるように
することもできる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。図2は、本発明の第1の実施例であ
る無線受信機の要部を示す断面図である。図2に示すよ
うに、アンテナから入力された受信信号は、同軸ケーブ
ルに接続されたコネクタ1を通して、パッケージ2に実
装された帯域フィルタ3に入力する。この帯域フィルタ
3では、受信信号から目的とする周波数帯域の信号を選
択する。この選択された受信信号は、コネクタ4を通過
してパッケージ5に設置された低雑音増幅器6に入力す
る。低雑音増幅器6では、帯域フィルタ3の出力を目的
のレベルまで低雑音で増幅する。このようにして増幅さ
れた受信信号はコネクタ7に接続された同軸ケーブルを
通して信号処理回路に出力される。そして、この帯域フ
ィルタ3および低雑音増幅器6は熱遮断容器のなかで冷
却ステージ9に設置され、外部と断熱して冷凍機によっ
て極低温にまで冷却されて使用される。この無線受信機
では、帯域フィルタ3を実装するパッケージ2に帯域フ
ィルタの動作温度で相転移する相転移物質8を接触させ
た構造になっている。帯域フィルタ3には、超伝導材
料、望ましくは、高温超伝導材料を用いたフィルタが使
用される。高温超伝導材料としては、Y系、Bi系、T
l系、Hg系等の臨界温度が80K以上の銅酸化物超伝
導材料を使用する。これらの材料を用いると臨界温度が
高いため、スターリング型等の小型冷凍機によって簡便
に冷却して超伝導状態を実現することができるので、冷
凍機の負担を軽減して、小型軽量な無線受信機を提供す
ることができる。低雑音増幅器6は化合物半導体を用い
た半導体素子により構成される。
【0016】帯域フィルタ3を実装するパッケージ2の
外部には動作温度で相転移する相転移物質8を熱的に良
好に接触するように設置する。相転移物質8としては、
本実施例では、58Kに相転移温度を持つKAl(SO
42 (12H2 O)を使用した。本実施例において
は、帯域フィルタ3の温度が58Kに維持されるように
制御されている。温度制御は、冷凍機への入力電力の制
御によって行った。帯域フィルタ3の通過帯域は58K
で目的とする周波数になるように製造されている。上述
したように、超伝導材料を用いたフィルタでは、磁場侵
入長の温度変化によるインダクタンスの変化によって、
設定温度よりも高くなると低周波側に、また、設定温度
よりも低くなると高周波側に通過帯域がシフトして、所
望のフィルタ特性が得られなくなるという問題がある。
このため、非常に厳密な周波数制御の必要な無線受信機
においては、特に帯域フィルタ3の温度は精密に、例え
ば58Kからの変動が0.5K以下になるように制御す
ることが必要とされる。
【0017】しかしながら、冷凍機を数年間のような長
期間にわたって連続運転する場合には、一時的な電圧変
動や瞬時停電によって冷凍機の冷却能力が一時的に低下
する場合がある。また、上記の高感度無線受信機は屋
外、特に、アンテナ鉄塔の塔頂部に設置されることが多
い。この状況では、外気温の急速な変化が生じると冷凍
機の制御が速やかに対応できない場合も起こる。図7に
示した従来の無線受信機ではこのような事態が発生する
と、帯域フィルタの温度が変化して、フィルタの周波数
特性が変化し、無線受信機が正常に動作しなくなる。一
方、図2に示した本実施例の無線受信機では、冷凍機の
冷却能力が低下して、冷却ステージ9および低雑音増幅
器6の温度が若干上昇しても、帯域フィルタ3の温度は
58Kのまましばらく維持されている。
【0018】これは、パッケージ2に接触している相転
移物質8がこの温度で相転移するので、完全に相転移が
終了するまでは吸熱して温度が一定に保たれるからであ
る。そして、相転移が終了する前に冷凍機の状態が復旧
すれば、帯域フィルタの温度は58Kの状態を維持しつ
づけることができるので、フィルタの周波数特性も変化
せず、無線受信機は正常に機能しつづけることができ
る。このように動作温度で相転移する相転移物質8を帯
域フィルタ3のパッケージ2に接触させた構造を採るこ
とによって、短時間の温度制御の乱れに対して安定性に
優れた無線受信機を提供することが可能になる。
【0019】図2に示した第1の実施例の変更例とし
て、帯域フィルタ3のパッケージ2とともに、低雑音増
幅器6のパッケージ5にも上記の相転移物質8を接触さ
せた構造の無線受信機も作製した。この場合には、冷凍
機の冷却能力が変動して冷却ステージ9の温度が変化し
ても、相転移物質8の相変化が継続されている間は、帯
域フィルタ3および低雑音増幅器6の温度を共に制御温
度に維持することができる。したがって、上記の実施例
の場合と比べると、低雑音増幅器の性能も全く変化しな
いため、さらに安定性の高い無線受信機を実現すること
ができる。
【0020】図3は、本発明の第2の実施例である無線
受信機の概略の構成を示す断面図である。本実施例にお
いては、図3に示すように、帯域フィルタ3および低雑
音増幅器6のパッケージ2、5に加えて、冷却ステージ
9にも相転移物質8を接触させている。この無線受信機
では、冷凍機の冷却能力が変動しても相転移物質8の影
響で冷却ステージ9の温度はこの相転移温度にしばらく
維持される。冷却ステージ9はパッケージ2や5に比べ
て容積が大きく、熱容量も大きいので、冷却ステージ9
自体の温度が変化しなければ、帯域フィルタ3および低
雑音増幅器6の温度は上記の実施例の場合に比べてさら
に長時間動作温度に維持することが可能になる。
【0021】図4は、本発明の第3の実施例である無線
受信機の概略の構成を示す断面図である。本実施例にお
いては、図4に示すように、帯域フィルタ3と低雑音増
幅器6が集積化されて一つのパッケージ2内に実装され
ている。帯域フィルタ3と低雑音増幅器6間はボンディ
ングワイヤ10によって接続されている。このように集
積化した無線受信機では、図1のコネクタ4を省略でき
るため、他の実施例に比較して、小型軽量化、低損失化
が可能になる。この実施例では、相転移物質8に相転移
温度83KのKCNを用い、図4に示すように、パッケ
ージ2の外壁全体に接着した。この場合にも、冷凍機の
冷却能力が変動して冷却ステージ9の温度が変化して
も、相転移物質8の相変化が継続している間は、帯域フ
ィルタ3および低雑音増幅器6の温度は共に本来の動作
温度83Kに維持される。さらに、図4の実施例を変更
して、冷却ステージ9にも相転移物質8を接触させて、
冷却ステージの温度も安定化させるようにすれば、より
安定性の高い無線受信機を得ることができる。
【0022】図5は、本発明の第4の実施例である無線
受信機の概略の構成を示す断面図であり、図6は、図5
をA−A′面を切断したパッケージ下部の斜視図であ
る。本実施例においては、帯域フィルタ3の温度を維持
するための相転移物質8として63Kで融解するN2
用いた。また、相変化によって液体になるN2 は、パッ
ケージ2下部に空洞2aを設けその中に封入した。そし
て、帯域フィルタが設置されている面の熱的均一性をよ
くするために、図6に示されるように、パッケージの空
洞2a内に熱経路となる支柱2bを複数本均等に配置し
た。このため、相転移物質8の熱をフィルタに均一性よ
く伝達することができる。このような構造を採ることに
よって相転移物質8が液体や気体の場合でも冷却ステー
ジ9上での配置に関係なく帯域フィルタ3を使用するこ
とができる。
【0023】そして、本実施例においても、冷凍機の冷
却能力が一時的に変動してもN2 の融解による相変化が
維持されている間は帯域フィルタの温度は63Kに維持
することができる。したがって、帯域フィルタ3の通過
帯域は所望の周波数に安定性よく維持される。なお、こ
の場合にも、帯域フィルタ3のほかに低雑音増幅器6の
パッケージ5の内部および冷却ステージ9の内部に、図
5に示されるように、相転移物質8を封入することによ
って、さらに無線受信機の安定性を向上させることがで
きる。
【0024】以上好ましい実施例について説明したが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発
明の要旨を変更しない範囲内において、適宜の変更が可
能なものである。上記の実施例では、無線受信機のみに
ついて説明したが、本発明は、無線送信機や無線送受信
機にも適用が可能であるばかりでなく、極低温にて動作
する一般の電子機器にも適用が可能なものである。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による電子
機器は、冷凍機で冷却された冷却ステージ上に載置され
たパッケージや冷却ステージに、電子デバイスの動作温
度にて相変化する物質を熱的に接触させたものであるの
で、長期運用時に冷凍機に一時的な冷却能力の変動が生
じても電子機器を一定時間安定に極低温を維持すること
ができる。従って、本発明によれば、温度変化に起因す
る電子デバイスの動作不良を防止してその性能を本来の
状態に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を説明するための電子機
器の断面図。
【図2】 本発明の第1の実施例の断面図。
【図3】 本発明の第2の実施例の断面図。
【図4】 本発明の第3の実施例の断面図。
【図5】 本発明の第4の実施例の断面図。
【図6】 図5のA−A′面で切断した部分の斜視図。
【図7】 従来例の断面図。
【符号の説明】
1、4、7 コネクタ 2、5 パッケージ 2a 空洞 2b 支柱 3 帯域フィルタ 5 パッケージ 6 低雑音増幅器 8 相転移物質 9 冷却ステージ 10 ボンディングワイヤ 21 アンテナ端子 22 帯域フィルタ 23 低雑音増幅器 24 出力端子 25 熱遮蔽函 26 冷却手段 26a 冷却部材 27 第1電源端子 28 第2電源端子 29 筐体 30 伝熱手段 30a 放熱フィン 100 電子機器 101 冷却ステージ 102 パッケージ 102a 空洞 103 電子デバイス 104 相転移物質 105 カバー
フロントページの続き Fターム(参考) 5E322 AA05 AB11 CA06 DB01 FA01 FA02 5F036 AA01 BA06 5K016 CB15 DA02 5K061 AA04 BB12

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の温度に保持されて所定の動作を行
    う電子デバイスと、前記電子デバイスを封止するパッケ
    ージと、冷凍機にて冷却された、前記パッケージに接触
    してこれを冷却する冷却ステージと、を備える電子機器
    のおいて、前記パッケージの外壁面には、前記電子デバ
    イスの動作温度若しくはこれより僅かに高い温度にて相
    転移する相転移物質が接触していることを特徴とする電
    子機器。
  2. 【請求項2】 前記パッケージの外壁には、前記相転移
    物質を保持するためのカバーが取り付けられていること
    を特徴とする請求項1記載の電子機器。
  3. 【請求項3】 所定の温度に保持されて所定の動作を行
    う電子デバイスと、前記電子デバイスを封止するパッケ
    ージと、冷凍機にて冷却された、前記パッケージに接触
    してこれを冷却する冷却ステージと、を備える電子機器
    のおいて、前記パッケージの内部には空洞が設けられ、
    該空洞内には、前記電子デバイスの動作温度若しくはこ
    れより僅かに高い温度にて相転移する相転移物質が設け
    られていることを特徴とする電子機器。
  4. 【請求項4】 前記空洞内には、熱経路となる支柱が複
    数本均等に配置されていることを特徴とする請求項3記
    載の電子機器。
  5. 【請求項5】 前記冷却ステージには、前記電子デバイ
    スの動作温度若しくはこれより僅かに高い温度にて相転
    移する相転移物質が接触していることを特徴とする請求
    項1〜4の何れかに記載の電子機器。
  6. 【請求項6】 前記相転移物質は、前記冷却ステージの
    外壁面に設けられるか、若しくは、前記冷却ステージ内
    に開設された空洞内に設けられることを特徴とする請求
    項5記載の電子機器。
  7. 【請求項7】 前記相転移物質の相転移は、固体から液
    体への転移であることを特徴とする請求項1〜6の何れ
    かに記載の電子機器。
  8. 【請求項8】 前記パッケージ内には複数種の電子デバ
    イスが収容されていることを特徴とする請求項1〜7の
    何れかに記載の電子機器。
  9. 【請求項9】 複数の電子デバイスが多段に接続される
    ように、請求項1〜8の何れかに記載された前記パッケ
    ージが多段に接続されていることを特徴とする電子機
    器。
  10. 【請求項10】 少なくとも1個の電子デバイスが前記
    動作温度にて超伝導状態となる超伝導材料を用いて構成
    されていることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記
    載の電子機器。
  11. 【請求項11】 超伝導材料を用いて構成された前記電
    子デバイスがフィルタであることを特徴とする請求項1
    0記載の電子機器。
  12. 【請求項12】 超伝導材料を用いて構成された電子デ
    バイスであるフィルタが、他の電子デバイスである増幅
    器と接続されていることを特徴とする請求項8または9
    記載の電子機器。
  13. 【請求項13】 アンテナからの受信信号が帯域フィル
    タである前記フィルタに入力され、該フィルタを透過し
    た帯域信号が前記増幅器に入力され、該増幅器により増
    幅された出力信号が外部に出力されることを特徴とする
    請求項12記載の電子機器。
  14. 【請求項14】 前記超伝導材料が、50K以上におい
    ても超伝導状態を維持できる高温超伝導材料であること
    を特徴とする請求項10〜13の何れかに記載の電子機
    器。
  15. 【請求項15】 前記パッケージおよび前記冷却ステー
    ジが前記冷却ステージが付設された冷凍機とともに熱遮
    断容器内に収容されていることを特徴とする請求項1〜
    14の何れかに記載の電子機器。
  16. 【請求項16】 前記相転移物質が、50K〜100K
    に相転移温度を持つ物質であることを特徴とする請求項
    1〜15の何れかに記載の電子機器。
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