JPH11328311A - 画像内のパターン抽出方法、画像内のパターン認識方法及び画像異常判定方法並びに記憶媒体 - Google Patents

画像内のパターン抽出方法、画像内のパターン認識方法及び画像異常判定方法並びに記憶媒体

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JPH11328311A
JPH11328311A JP10220793A JP22079398A JPH11328311A JP H11328311 A JPH11328311 A JP H11328311A JP 10220793 A JP10220793 A JP 10220793A JP 22079398 A JP22079398 A JP 22079398A JP H11328311 A JPH11328311 A JP H11328311A
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JP10220793A
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Inventor
裕子 ▲高▼橋
Hiroko Takahashi
Akio Shio
昭夫 塩
Sakuichi Otsuka
作一 大塚
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力画像中にノイズ、影があっても、あるい
は入力画像中の抽出しようとするパターンが部分的に遮
蔽されていても、入力画像中から目的とするパターンを
安定に抽出することが可能な画像内のパターン抽出方法
を提供する。 【解決手段】 プログラムされたコンピュータによって
撮影された入力画像内から予め決められたパターンを抽
出する画像内のパターン抽出方法において、抽出しよう
とする代表パターンを蓄積するステップと、入力画像を
蓄積するステップと、前記蓄積された代表パターンと前
記蓄積された入力画像に対して、それぞれフィルタ処理
を施すステップと、前記代表パターンに対するフィルタ
処理結果と、前記入力画像に対するフィルタ処理結果と
を統合するステップと、前記統合された結果から前記代
表パターンを抽出するとともに、その位置を特定するス
テップとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像内のパターン
抽出方法およびパターン認識方法に係わり、特に、特定
のパターンを画像内から抽出し、パターンの認識とその
位置決定を同時に行う方法、例えば、画像中のナンバー
プレート上の文字を自動的に認識する方法、および画像
の変化を検出する画像異常判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】情報処理装置を使用して、画像データ
(以下、画像と称する。)内から特徴(例えば、文字な
どの特定のパターン)を抽出する方法は、例えば、下記
文献(イ)等に記載されているように数多く存在する。 (イ)「影の中の文字抽出」,情報処理学会CV研究
会,1990/07/1
【0003】また、従来のパターン認識、特に、ナンバ
ープレート認識はほとんどの場合、前処理として2値化
処理を行ってパターンマッチングを行う方法がとられて
来た。この方法では、十分な解像度で画像が鮮明に撮影
されている場合には文字が独立した2値化が得られ、結
果として認識に成功する。しかし、画像の分解能が不十
分であったり、認識対象が不鮮明であったり、部分的に
接触、遮蔽、スミア等が存在する場合には、認識が難し
くなったり不可能になる問題があった。
【0004】さらに、従来、2値化を行わずに行うパタ
ーンマッチングには相関値を用いた方法もある。この方
法は、部分的な接触、遮蔽などへの対応はできるが、照
明変動からの影響を除去するには十分ではなかった。し
かし、パターンの比較方法として1次微分処理を行った
結果を比較する方法がある(特願平9−212104号
明細書参照)。この方法を用いれば、照明変動の影響が
緩和できる。
【0005】また、上述したパターン抽出およびパター
ン認識を利用し、監視を目的としたカメラからの画像を
用いた画像異常検出においては、この画像において変化
する領域を異常として判断している。この画像における
変化の判定は、一般にカメラからの画像と比較する画像
との差の存在が計測されることで行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記文
献(イ)に記載されているような影の影響は受けない文
字抽出方法は知られているが、画像内のパターン抽出方
法においては、一般的に、画像内にノイズ、影がある場
合、あるいは画像中の抽出すべきパターンが部分的に遮
蔽されているような場合、あるいは対象が文字でない場
合には、正確にパターンを抽出することができないとい
う問題点があった。
【0007】また、画像異常検出において、カメラから
の画像の中に判定を妨害する画像、例えば建物の影が存
在すると、従来の方法ではその影を画像異常と判定し、
異常信号を過剰に出力してしまう問題があった。加え
て、実際に画像異常が存在するとき、この画像異常に建
物の影等の影響が存在すると、画像において見かけ上に
生じた領域と実際に画像異常が発生した領域とが一致し
ないため、画像異常が生じた領域の面積を正確に求めら
れない欠点がある。
【0008】本発明は、前記従来技術の間題点を解決す
るためになされたものであり、本発明の目的は、画像内
のパターン抽出方法において、入力画像中にノイズ、影
があっても、あるいは入力画像内の抽出しようとするパ
ターンが部分的に遮蔽されていても、入力画像中から目
的とするパターンを安定に抽出し、画像の認識におい
て、画像撮影時の照明条件などの撮影条件を緩和するこ
とおよび撮影時の物体の部分遮蔽の影響を減らすことが
可能な技術を提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、情報処理装置
に前記画像内のパターン抽出方法を実行させるための画
像内のパターン抽出プログラムを記憶した記憶媒体を提
供することにある。
【0010】さらに、本発明の他の目的は、建物などの
影の影響によって生じた変化と実際の画像の変化との区
別が行える画像異常判断方法を提供する。
【0011】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
にする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記の通りである。
【0013】プログラムされたコンピュータによって撮
影された入力画像内から予め決められたパターンを抽出
する画像内のパターン抽出方法において、抽出しようと
する代表パターンを蓄積するステップと、入力画像を蓄
積するステップと、前記蓄積された代表パターンと前記
蓄積された入力画像に対して、それぞれフィルタ処理を
施すステップと、前記代表パターンに対するフィルタ処
理結果と、前記入力画像に対するフィルタ処理結果とを
統合するステップと、前記統合された結果から前記代表
パターンを抽出するとともに、その位置を特定するステ
ップとを有することを特徴とする。
【0014】前記フィルタ処理を施すステップは、画像
に対する前処理と、畳み込み処理あるいは一次微分処理
の少なくとも一方の処理を行うステップであることを特
徴とする。
【0015】前記フィルタ処理結果を統合するステップ
は、前記代表パターンと入力画像との各々のフィルタ処
理結果に対する内積を用いた畳み込み処理、または前記
代表パターンと入力画像との各々のフィルタ処理結果に
対する外積を用いた畳み込み処理、あるいは前記代表パ
ターンと入力画像との各々のフィルタ処理結果に対する
差を用いた畳み込み処理を行うステップであることを特
徴とする。
【0016】前記フィルタ処理結果を統合するステップ
は、各点の寄与度を示す重みづけを与えるステップを合
むことを特徴とする。
【0017】即ち、本発明は、予め定めたフィルタ処理
により、入力画像、代表パターンの双方の局所的特徴を
抽出し、その結果を一種の投票という方法で大局的に統
合することを特徴とする。ここで局所的特徴とは、代表
パターンの領域の真に部分的な領域の情報を用いて計算
できる画像の特徴を示している。一方、大局的特徴と
は、この局所的特徴に基づき代表パターン全体で行われ
る計算を言う。
【0018】また、本発明は、蓄積された入力画像内か
ら予め蓄積した複数の代表パターンに類似するパターン
とその位置を決定するパターン認識方法において、入力
画像の中から暫定的な認識対象となる領域を決定する認
識対象切り出し処理手順と、前記認識対象と蓄積された
各代表パターンとに対して、局所的な演算処理を行い中
間データを求める前処理、および方向性微分処理を施し
た上で比較してパターン同士の類似度を計算する類似度
計算処理手順と、前記類似度計算の結果から各認識対象
が類似するパターンを決定する局所パターン抽出処理手
順と、各局所パターン抽出結果を元の入力画像との位置
関係の照合を行う領域復元処理手順と、各領域毎に属す
るパターンを決定する比較処理手順と、前記比較処理の
結果からパターン認識結果及びそのパターンの位置を決
定する認識結果位置情報出力処理手順とを有する。
【0019】前記入力画像の認識対象は、ナンバープレ
ート上の文字であり日本の場合、認識代表パターンは数
字、ドット、漢字、平仮名、アルファベットなどを含
む。
【0020】さらに、本発明は、入力画像の中から暫定
的な認識対象となる領域を決定する認識対象切り出し処
理手順と、前記認識対象と蓄積された各代表パターンと
に対して、局所的な演算処理を行い中間データを求める
前処理、および方向性微分処理を施した上で比較してパ
ターン同士の類似度を計算する類似度計算処理手順と、
前記類似度計算の結果から各認識対象が類似するパター
ンを決定する局所パターン抽出処理手順と、各局所パタ
ーン抽出結果を元の入力画像との位置関係の照合を行う
領域復元処理手順と、各領域毎に属するパターンを決定
する比較処理手順と、前記比較処理の結果からパターン
認識結果及びそのパターンの位置を決定する認識結果/
位置情報出力処理手順とをコンピュータに実行させるプ
ログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒
体である。
【0021】本発明によれば、代表パターンと入力画像
との濃淡値に対して、局所的な演算処理を行い中間デー
タを求める前処理、および方向性微分処理を用いた類似
度計算処理と、抽出パターンの重なりを類似度に応じて
考慮する処理を有することにより、照明変動の局所的な
変化への対応のみならず、認識対象の部分的遮蔽やスミ
アの存在にも関わらず代表パターンと類似するパターン
を画像中から選び出すパターン抽出が可能となる。さら
に、2値化処理のように情報量を落とさないため解像度
が低い場合にも、正確なパターン抽出が可能となる。従
って、特に認識する画像が屋外で撮影された場合には、
これまでの手法と比較して高い認識率を得ることができ
る。
【0022】かつ、本発明は、参照される参照画像と比
較される比較画像とを比較して変化が生じた場所を検出
する画像異常検出方法において、前記参照画像を蓄積す
る参照画像蓄積工程と、前記比較画像を検出する比較画
像蓄積工程と、前記比較画像および前記参照画像におけ
る異常を判定する判定領域を指定する判定領域指定工程
と、前記参照画像と前記比較画像とに、それぞれ画像に
対して局所的な演算処理を行い中間データを求める前処
理、および畳み込み処理あるいは一次微分処理の少なく
とも一方の処理を行うフィルタ処理を施すフィルタ処理
工程と、前記参照画像に対するフィルタ処理結果と前記
比較画像に対するフィルタ処理結果との間の内積、外積
および相関のいずれかの演算を行う類似度計算方法を用
いて上記判定領域の類似度を計算する類似度計算工程
と、前記類似度が所定の値に対して小さいと確認された
場合を異常とし、確認結果として異常信号を出力する異
常判定工程とを有することを特徴とする。
【0023】また、本発明は、参照される参照画像を蓄
積する参照画像蓄積工程と、前記参照画像と比較される
比較画像を検出する比較画像蓄積工程と、前記比較画像
および前記参照画像における異常を判定する判定領域を
指定する判定領域指定工程と、前記参照画像と前記比較
画像とに、それぞれ画像に対して局所的な演算処理を行
い中間データを求める前処理、および畳み込み処理ある
いは一次微分処理の少なくとも一方の処理を行うフィル
タ処理を施すフィルタ処理工程と、前記参照画像に対す
るフィルタ処理結果と前記比較画像に対するフィルタ処
理結果との間の内積、外積または相関のいずれかの演算
を行う類似度計算方法を用いて上記判定領域の類似度を
計算する類似度計算工程と、前記類似度が所定の値に対
して小さいと確認された場合を異常とし、確認結果とし
て異常信号を出力する異常判定工程とをコンピュータに
実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り
可能な記録媒体である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明にお
ける画像内のパターン抽出の実施形態を詳細に説明す
る。なお、実施形態を説明するための全図において、同
一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの
説明は省略する。
【0025】図1は、画像内のパターン抽出方法の一実
施形態のパターン抽出を実施するための情報処理装置の
概略構成を示すブロック図である。
【0026】図1に示す情報処理装置(コンピュータ)
は、CPU(中央処理装置)10を有し、このCPU1
0には、バスライン16を介して、主記憶装置11、表
示手段12、キーボード等の入力手段13、画像入力手
段14および記憶装置15が接続される。ここで、画像
入力手段14は、例えば、CCDカメラ等の画像撮影装
置である。また、記憶装置15内には、代表パターン蓄
積部24と、入力画像蓄積部25とが設けられる。
【0027】CPU10は、主記憶装置11に格納され
た画像内のパターン抽出プログラムを実行することによ
り、本実施形態による画像内のパターン抽出方法を実行
する。なお、図1において、21はフィルタ処理部、2
2は結果統合部、23は抽出・位置特定処理部である。
このフィルタ処理部21、結果統合部22および抽出・
位置特定処理部23は、CPU10が本実施形態の画像
内のパターン抽出方法を実行する際に、主記憶装置11
に格納された画像内のパターン抽出プログラムにより具
現化される機能手段である。
【0028】図2は、一実施形態によるパターン抽出の
処理手順を示すフローチャートである。以下、図2を用
いて、本実施形態による画像内のパターン抽出方法の処
理手順を説明する。
【0029】始めに、画像入力手段14を用いて、代表
パターンを記憶装置15内の代表パターン蓄積部24に
蓄積する(ステップ101)。この代表パターン蓄積部
24には、抽出しようとする画像のパターンが蓄積され
る。
【0030】同様に、画像入力手段14を用いて、入力
画像を記憶装置15内の入力画像蓄積部25に蓄積する
(ステップl02)。
【0031】次に、フィルタ処理部21で、代表パター
ン蓄積部24に蓄積された代表パターンと、入力画像蓄
積部25に蓄積された入力画像とに対して、それぞれ予
め定めたフィルタ処理を施す(ステップ103)。
【0032】次に、結果統合部22で、ステップ103
での代表パターンに対するフィルタ処理結果と、ステッ
プ103での入力画像のフィルタ処理結果とを統合する
(ステップ104)。
【0033】次に、抽出・位置特定処理部23で、ステ
ップ104で得られた統合結果から、実際のパターン抽
出を行い、その位置を特定して出力する(ステップl0
5)。
【0034】フィルタ処理部21でのフィルタ処理は、
予め定めたフィルタ処理を行う。ここでのフィルタ処理
としては、一次微分処理、2次微分処理など様々な画像
フィルタ処理が想定される。また、このフィルタ処理
は、1つのフィルタ処理である必要はなく、複数のフィ
ルタ処理を組み合わせてもよい。
【0035】ここでは、下記(1)式に示す一次微分処
理を用いて説明する。この一次微分処理は、数学におい
てはgradientと呼ばれる。
【0036】 ∇=(∂/∂x,∂/∂y) ‥‥‥(1) なお、前記(1)式は、2次元ガウス関数のgradi
ent(1次微分)をフィルタとした畳み込み処理とし
て記述できる.この結果は、ベクトルになるので、2つ
のフィルタ処理を施したと考えることも可能である。
【0037】また、2次元ガウス関数Gの定義は、 G(x,y)=cexp(-(x2+y2)/(2σx 2σy 2)) ‥‥‥(2) と示される。ここで、c=(2π)-1σxσyである。前記
σxおよびσyは、それぞれx方向およびy方向の標準偏
差である。
【0038】画像を2次平面上の関数と考えると、この
微分は2次平面上のベクトルとなり、各点のベクトルの
方向は、最も急激に画素値が増化する方向を示し、ベク
トルの大きさは関数の変化の大小を表す。
【0039】したがって、画像が「9」あるいは「5」
の文字であるとすると、その一次微分処理の結果によ
り、図3および図4に示すようなベクトル(図3および
図4に示す矢印)場が得られる。なお、図3および図4
では、矢印の方向がベクトルの方向を、矢印の長さがベ
クトルの大きさを表している(長さ「0」は表示してい
ない)。
【0040】例えば、図3に示す「9」あるいは図4に
示す「5」の文字では、一次微分処理で得られるベクト
ルは、下半分は非常に類似しているが、上半分では異な
っている。したがって、「9」を「5」の代表パターン
により比較すると、ある程度は類似するが、「9」で比
較するほど高い値(高い値が類似を示す場合)は示さな
い。この場合に、全く異なるパターン同志を比較する
と、低い値となる。
【0041】結果統合部22での結果統合処理では、各
代表パターンQj(j=1,2,・・・n:nは代表パター
ンの数、以下、jは各代表パターンを示す)について、
その代表パターンQjのフィルタ処理結果と、入力画像
fのフィルタ処理結果とを比較して統合する。
【0042】この統合方法として、下記(3)式を考え
る。 Fj(x,y)=∬Mj(u,v)H{Qj,f}(x,y,u,v)dudy ‥‥‥(3)
【0043】なお、Fj(x,y)は各代表パターンでの統
合結果、(x,y)は入力画像fの座標、(u,v)は代表パ
ターンの座標を示し、また、fは入力画像、Qjは代表
パターン、Mjは各代表パターンについて、点(u,v)の
寄与度を示す関数である。
【0044】この寄与度Mjは、一般的には最も単純な
j(u,v)≡1で十分である。しかしながら、寄与度M
jは、複数の代表パターンを用いてパターンを抽出する
場合、類似する代表パターンの間の相違点を強調する時
に有効となる。例えば、画像「5」と「9」とを示すパ
ターンは、比較的類似しているが、画像の上部右半分が
大きく相違する。
【0045】そして、画像「5」と「9」とを示すパタ
ーンを区別するとき、この相違を明確とするため、この
相違する画像における上部右半分の領域の寄与度Mjを
高くするように設定することで、抽出結果の精度を向上
させることができる。
【0046】ここで、関数Hの例として、下記(4)式
を考える。 H{Qj、f}(x,y,u,v) =C{∇Qj(u,v)・∇f(x+y,u+v)} ‥‥‥(4)
【0047】ここで、・はベクトルの内積、∇(=(∂/
∂x,∂/∂y))は分解フィルタ、Cは非線形であり、
かつ狭義単調増加および非減少の(単調増加も含む)奇
数関数で、予め定められた一定値以上の値をとらないも
のである。または、Cは恒等関数でも良い。
【0048】前記(3)式は、関数Mj(u,v)が一定
値をとる場合は内積を用いた畳み込み処理に近いが、C
が一定値以上の値をとらない場合は、(4)式に示す様
に非線形関数Cを用いて極端に大きな値が発生するのを
抑えている。
【0049】ここで、関数Cは、下記(5)式に示すも
の、あるいは下記(6)式に示すC1,C2を定数とし
たガウス関数の積分が考えられる。
【0050】
【数1】
【0051】
【数2】
【0052】関数Mj(u,v)は、パターン抽出に不要な
部分を除去するために使用される。この関数Mj(u,v)
が大きな値をとる点は、その点が各統合結果Fj(x,y)
に与える影響が大きく、小さい場合は、例えば、極端な
場合「0(ゼロ)」をとれば、この点(u,v)は各統合
結果Fj(x,y)に全く影響を与えない。関数Mj(u,v)
が一定値をとる場合は、すべての点が同等に各統合結果
j(x,y)に寄与することになる。実際には、カテゴリ
ーに合わせて作為的に予め関数Mj(u,v)の値を決定し
ておくことになる。
【0053】さらに、画像の変形を考慮した場合、各統
合結果F=(x,y)は下記(7)式のように表される。
【0054】 Fj(x,y)=∬Mj(u,v)H{QjοA,f}(x,y,u,v)dudy ‥‥‥(7)
【0055】ここで、Aは拡大、縮小、回転などの2次
元から2次元への変換関数、οはQ jοA(u,v)=Q
j(A(u,v))のように合成関数を表す。
【0056】したがって、前記(4)式に示す関数H
は、下記(8)式のように表される。 H{QjοA,f}(x,y,u,v) =C{∇Qj(A(u,v))∇A(u,v)・∇f(x+y,u+v)} ‥‥‥(8)
【0057】ここで、Aは2次元から2次元への変換関
数であるので、∇A(u,v)は2×2次元の行列とな
る。例えば、A(u,v)が線形変換であれば∇A(u,v)
=Aである(線形変形を行列で表現した場合、その微分
はその行列自身にすべての点で一致する)。
【0058】以下、考慮する変形を変換関数Ai(u,v)
で示し、インデックスとしてi(i=1、2、……、
m)用いる。したがって、統合結果群Fij(x,y)は、
変換関数Ai、代表パターンQjを用いたことを表してい
る。
【0059】このようにして、各入力画像fにつき、F
ij(x,y)(i=l,2,・・・m,j=1,2,・・・n)
の統合結果群が得られる。
【0060】抽出・位置特定処理部23での抽出・位置
特定処理では、前記の統合結果群F ij(x,y)から、実
際のパターンを抽出し、その位置を計算して出力する。
【0061】前述したように、各入力画像fに対し、F
ij(x,y)で表される統合結果群が生成される。これら
の統合結果は、入力画像f内に、抽出しようとする代表
パターンに類似したパターンが存在する位置で、局所的
に高い値を示す。
【0062】なお、パターンが反転している場合は、内
積を用いた本実施の形態では、局所的にマイナスの強い
ピークを示す。したがって、前記した説明において、
「局所的に高い値」を「局所的に小さい値」と読み変え
ることにより、反転パターンを抽出することが可能であ
る。
【0063】すべての統合結果について、各点でどの代
表パターンが最も確からしいかを判定すれば、その点に
おいてのパターンが決定できる。この結果、抽出したい
パターンと、このパターンの位置が決定できる。
【0064】この一手法について、図5〜図9に示す本
実施形態における実際のパターン抽出例(画像処理例)
を用いて説明する。なお、ここでは、統合結果からの抽
出パターンの決定方法も合わせて説明する。
【0065】図8および図9は、ナンバープレートの文
字を用い、フィルタ処理として一次微分処理を行い、前
記(8)式に示す関数Hを用いて、統合結果Fを計算し
た結果を示すものである。
【0066】なお、変形処理を行う場合、1代表パター
ンにつき、用意した変形の数だけの処理結果が出力され
るが、ここでは、変形処理は行わない例での結果を示
す。この場合に、1枚の入力画像につき、代表パターン
の数だけの処理の統合結果が存在することになる。
【0067】以下、例えば、「9」を代表パターンとし
た場合の統合結果を「フィルタ「9」での統合結果」と
呼ぶ。
【0068】図5は、原画像201であり、図6は
「9」を示す代表パターン202である。また、図7は
「5」を示す代表パターン203であり、図8は原画像
に対するフィルタ「9」での統合結果204であり、図
9は原画像に対するフィルタ「5」での統合結果205
である。
【0069】「9」を示す代表パターン202、および
「5」を示す代表パターン203は、原画像201とは
別の画像から切り取ったパターンである.また、図8に
示すフィルタ「9」での統合結果204、および図9に
示すフィルタ「5」での統合結果205は、ピークを強
調するためにトーン(濃度)を変更した画像で示してい
る。
【0070】図8に示すフィルタ「9」での統合結果2
04では、原画像201の「9」を示す位置P1に結果
のピークが存在する。図9に示すフィルタ「5」での統
合結果205では、原画像201の「5」を示す位置P
2に結果のピークが存在する。これらの位置P1〜P6
は、図5のナンバープレートNPにフィルタをかけたと
きの代表パターンそれぞれの位置座標を示している。
【0071】この場合に、フィルタ「9」においての統
合結果204では、「5」や「0」を示す位置P3およ
び位置P4でも比較的高い値を示すが、これは、
「9」、「5」、「0」が互いに似たパターンであるた
めである。ピークが高いほど位置を示す点の大きさが大
きくなる。
【0072】しかしながら、ピークの値は「9」の位置
P1での統合結果のピークの方が高い。同様に、図9に
示すフィルタ「5」での統合結果205でも、「9」、
「5」、「0」が互いに似たパターンであるため、
「9」や「0」を示す位置P5および位置P6でも比較
的高い値を示すが、ピークの値は「5」の位置P2での
統合結果の方が高い。
【0073】したがって、ピークの高さを比較すれば、
どのフィルタにその画像のその位置が最も対応するかを
求めることができ、結果的にフィルタにおいて代表され
るパターンの抽出が実現できる。
【0074】すなわち、前記ピークは、図8および図9
にそれぞれ示された統合結果204および統合結果20
5において、画像「9」、「5」および「0」に代表パ
ターンの画像を重ね合わせるときの画像座標に表示され
る。統合結果204においては、画像「9」のピークが
他の画像「5」および画像「0」よりも大きく、また統
合結果205においては、画像「5」のピークが他の画
像「9」および画像「0」よりも大きく表示される。
【0075】なお、図8および図9においては、「9」
と「5」とを代表パターンとした場合の統合結果を示し
たが、実際には抽出しようとするパターンをすべて用意
する。例えば、日本の車のナンバープレートでは、
「0」から「9」と「・」との11個のパターンを用意
すれば数字の認識を行うことができる。
【0076】式を用いてより具体的に統合結果を示せ
ば、 Mj(u,v)≡1 C(x)=x であり、最終的には、 Fj(x,y)=∬∇Qj(u,v)・∇f(x+u,y+v)dudy =∬{(∂/∂x)Qj(u,v)(∂/∂x)f(x+u,y+v) +(∂/∂y)Qj(u,v)(∂/∂y)f(x+u,y+v)}dudy ‥‥‥(9) となる。
【0077】なお、本実施の形態において、フィルタ処
理および統合方法は、前記説明したフィルタ処理および
統合方法以外の方法であってもよい。
【0078】例えば、フィルタ処理として一次微分処理
を用い、統合方法として外積を用いてもよい。その場
合、関数H{Qj,f}は、下記(10)式のようにな
る。
【0079】 H{Qj,f}(x,y,u,v)=∇Qj(u,v)×∇f(x+u,y+v) ‥‥(10) ベクトルの外積は、そのベクトルで生成される平行四辺
形の面積を表すことから、外積はできるだけ小さい方が
2つのベクトルが一致していることが分かる。したがっ
て、統合時に行う外積の結果ができるだけ小さい所が、
抽出したい点となる。
【0080】また、下記(9)式に示すフィルタ処理後
の差を考慮する方法も考えられる。 H{Qj,f}(x,y,u,v) =|∇Qj(u,v)−∇f(x+u,y+v)| ‥‥‥(11) H{Qj,f}(x,y,u,v) =|∇Qj(u,v)−∇f(x+u,y+v)|2 ‥‥‥(11')
【0081】ここで||は、ベクトルの長さを示す。式
(11)は誤差、式(11')は二乗誤差を示す。これら誤
差および二乗誤差の場合は、「0(ゼロ)」に近い小さ
い値が出力された所が、抽出したい点となる。
【0082】また、一次微分処理として、画像処理で一
般的に使用されているSobel微分処理を、予め定め
るフィルタ処理とする方法も考えられる。このSobe
l微分処理の結果は、上述してきたような2次元のベク
トルではなく、単に微分された部分の濃淡に基づく濃淡
の勾配の強度、すなわち1次元の値として求められる。
【0083】このように、入力画像と代表パターンとに
Sobel微分処理を施し、これらの位置をずらしなが
ら、かつ、非線形関数Cを用いて極端に大きな値が発生
するのを抑え(カットオフ処理)ながら、または恒等関
数の場合はそのまま積分する(この場合は、ベクトル処
理ではなくスカラー計算となる)。以上のパターンの抽
出方法をフィルタ処理および統合処理を用いたパターン
抽出処理とする。
【0084】これにより、フィルタ処理および統合処理
を用いたパターン抽出処理における統合結果を得ること
ができ、これは、統合して値の高い(または低い)所
が、目的パターン抽出の結果である。
【0085】これらの例それぞれにおいて、fおよびQ
jに対して対数変換による前処理(f→logf)を行う方
法が考えられる。
【0086】∇(logf)=∇f/fであり、この値
は、画像の明るさの変化の影響を受けにくい値となるた
め、画像内のパターン抽出方法には有効な処理である。
【0087】この場合の画像内のパターン抽出方法は、
フィルタ処理の部分に前処理を組み込んだ方法である。
【0088】この画像内のパターン抽出方法では、例え
ば、 H{QjoAi,f}(x,y,u,v) =|∇Qj(Ai(u,v))∇Ai(u,v)−∇f(x+y,u+v)| は、 =|∇Qj(Ai(u,v))∇Ai(u,v)/Qj(Ai(u,v)) −∇f(x+y,u+v)/f(x+y,u+v)| ‥‥‥(12) となる。
【0089】なお、前処理として、画像の値に対して行
われる対数変換は、カメラとA/D変換との特性を補正
するものである。一般に、対数変換は、画像の画素値が
物体(被写体)の表面反射率(R)と照度(I)との積
に比例しており、この表面反射率と照度とを分離するた
めに行われる。すなわち、画素値(g)は、 g=KIR ‥‥‥(13) と求められる。ここで、Kは定数である。
【0090】そして、(10)式に対して対数変換を行
うと、 logg=log K + logI+logR ‥‥‥(14) となり、照度と表面反射率とが分離できる。この(13)
式を微分することにより、 ∇logg=∇logI+∇logR ‥‥‥(15) これにより、画素値に対する対数変換は、対象となる物
体に影がかかっている場合に、画素値における物体にか
かる影の影響を減少させる顕著な効果が得られる。
【0091】これは微分処理は一種の差の計算であり、
対数変換によって2点の画素値の差を明るさの比に比例
させるように変換するものである。なお、以上の説明
は、gがIR(すなわち画素に対応する情景中の点のみ
かけの明るさ)に比例するとして説明したが、カメラと
A/D変換などの入力系の設計や設定次第で、gがIR
のγ乗(γ固定値)に比例する場合や、オフセットが加
わる場合がある。この場合には、この関係を数式化し
て、ある2点の画素値の差がみかけの明るさに比例する
ようにテーブルによる変換または計算式による変換を行
う。これにより、以下の議論はそのまま成り立つ。
【0092】上述した対数変換の効果について、図10
〜図17を用いて説明する。図10は代表パターンの画
像を示し、図11は抽出する対象の上半分に影がかかっ
ている場合の画像を示す。たとえば、図16に示すナン
バープレートに図17に示す様に、建物などの影がかか
った場合を示す。また、図12〜図15は、図10の画
像と図11との対応する座標における画素値およびこの
画素値に演算処理を行った結果の相関係数を求めるた
め、各々の画素値をプロットした図である。図12にお
いて、横軸(x軸)は図10の代表パターンの画素値を
示し、縦軸(y軸)は図11の抽出する対象の画素値を
示している。
【0093】例えば、図10の座標Sの画素値が「15
0」であり、図11における図10の座標Sに対応する
座標の画素値が「50」である場合、プロットは図12
において座標(150,50)に行われる。この結果、
図12には、2つのグループが存在することが読みとれ
る。
【0094】すなわち、図12において、y=xの直線
近傍に散在する点は、図11の画像の影の無い下半分に
対応しており、相関値「0.99」を示している。一
方、図12において、y=0.4xの直線近傍に散在す
る点は、図11の画像の影のある上半分に対応してお
り、相関値「0.8」を示している。従って、全体とし
てのプロットは、相関値「0.62」を示している。
【0095】図13は、図10および図11の画像に対
して対数変換を行った後に、対応する座標毎に対数変換
後の画素値をプロットした図である。横軸(x軸)は代
表パターンの画素値を対数変換した値を示しており、横
軸(y軸)は抽出する対象の画素値を対数変換した値を
示している。図12におけるプロットと同様に2つのグ
ループが存在するがグループごとの傾きは、ほぼ等しく
なる。
【0096】図14は、図10および図11の画像に対
してそれぞれ微分処理を行った後に、対応する座標毎に
この微分変換後の画素値をプロットさせた図である。実
際には、微分変換の値は2次元になるが、図14におい
ては、図10および図11の画像における微分変換のx
軸およびy軸方向のそれぞれの結果の値を重ねて、図1
4の横軸および縦軸に示してある。この図において、横
軸(x軸)は代表パターンの画素値が微分変換された結
果のを示しており、横軸(y軸)は抽出する対象の画素
値が微分変換された結果の値を示している。図14にお
いても図12のプロットと同様に2つのグループが存在
することが読みとれる。このときの相関係数は「0.8
4」である。
【0097】図15は、対数変換を行った後の図10お
よび図11の画像に対してそれぞれ微分変換を行った結
果を、対応する座標毎にこの微分変換された画素値をプ
ロットした図である。この図において、横軸(x軸)は
代表パターンの対数変換された画素値が微分変換された
結果の値を示しており、横軸(y軸)は抽出する対象の
対数変換された画素値が微分変換された結果の値を示し
ている。
【0098】図15に示される様に1つのグループに集
約され、相関係数は全体で「0.91」となっている。
この相関値の結果からこの後に行う統合処理の如何によ
らず、対数変換を行った後の微分変換によって、対数変
換を行わない場合に比して良い判定結果が得られる。
【0099】また、前処理として、ここでは対数変換お
よびテーブル変換処理が用いられているが、メディアン
フィルタ、ガウス関数による畳み込みなどの平滑化処
理、局所的Fourier変換、Wavelet変換、
エッジ強調処理、さらに前処理自体に1次微分処理、お
よび前述した処理を組み合わせて利用することも考えら
れる。
【0100】さらに、寄与度の重み関数Mjを作為的に
用いることにより、本実施の形態のような文字の抽出で
は、複数の文字を1カテゴリーで抽出することも可能で
ある。以下、その方法について説明する。
【0101】まず、「0」、「2」、「3」、「5」、
「6」、「8」、「9」の各数字の形に注目する。これ
らの数字は、大局的には「0」のような縦長の楕円の中
に含まれる。例えば、代表パターンQjは「0」とし、
関数Mjの値を数字の輪郭にあたる楕円の部分で大き
く、楕円の内部で小さく設定することとする。
【0102】これにより、このカテゴリーは、「0」ば
かりでなく、前記楕円形状を持つ数字に対しても強い出
力が得られることになる。例えば、図8の「9」のフィ
ルタ処理の統合結果204では、「9」のフィルタ処理
を行ったにも関わらず、「0」および「5」の位置で比
較的高い値を示している。これは、関数Mjの値を前記
した方法で輪郭部分を強調することにより、所望の結果
が得られることを示している。
【0103】このように、本実施形態の画像内のパター
ン抽出方法では、代表パターンおよび入力画像のそれぞ
れに対して、フィルタ処理(微分処理)を施すようにし
たので、画像内の影に代表される大局的な照明の影響
は、このフィルタ処理で除去することができる。
【0104】一方、入力画像内の局所的なノイズはフィ
ルタ処理により強調されるが、ノイズの影響は局所的で
あるため、代表パターンおよび入力画像に対するフィル
タ処理結果の大局的統合処理を行うことにより、入力画
像の中から代表パターンの大局的特徴を抽出することが
でき、局所的なノイズの影響は受けにくくなる。また、
入力画像内の抽出対象のパターンに部分的な遮蔽やスミ
アが存在する場合でも、遮蔽やスミアの影響を受けない
部分が充分大きい場合には、ノイズの場合と同様に大局
的には代表パターンの抽出が可能となる。
【0105】次に、図18を参照して、本発明における
パターン認識方法の実施形態を説明する。図18は本発
明のパターン認識方法の一実施形態によるパターン認識
方法を説明するための図であり、501は入力画像蓄積
部、502は代表パターン蓄積部、503は認識対象切
りだし処理手順、504は類似度計算処理手順、505
は局所パターン抽出処理手順、506はパターン抽出処
理手順、507は領域復元処理手順、508は比較処理
手順、509は認識結果/位置情報出力処理手順、51
0は認識結果出力処理手順である。これらの手順は、供
給可能な媒体に記憶されたプログラムに従い、CPUお
よびメモリ等で構成されたコンピュータがそれぞれの処
理を実行する。
【0106】入力画像蓄積部501は、カメラなどで撮
影された画像が蓄積されており、この画像が認識処理さ
れる対象である。この画像は、2値、多値の濃淡または
カラ一画像など種類は一定しているとする。
【0107】代表パターン蓄積部502は、画像内から
パターンを抽出/認識するための代表パターンを蓄積し
ている。画像としては、入力画像と同等の種類である.
代表パターンは複数存在すると仮定する。抽出されるパ
ターンと代表パターンは1対1に対応しており、この結
果が認識結果と直結する。
【0108】認識対象切り出し処理手順503は、入力
画像蓄積部501の中から認識対象となる領域を切り出
す処理である。続く類似度計算処理手順504の方式に
も依存するが、認識対象となる領域は、代表パターンと
直接比較できるように切り出す。例えば、代表パターン
と認識対象との相関値を類似度として利用する場合に
は、代表パターンと認識対象とは画像の形と大ささ(形
状)が一致しなければならない。方向性微分処理を用い
る本実施形態の認識対象切り出し方法でも、代表パター
ンと認識対象の形状が一致しなければならない点は同等
である。
【0109】最も単純な認識対象の切り出し方法は、代
表パターンの形状に一致する画像のすべての領域を1つ
づつ切り出す方法であり、これは一般にずらしマッチン
グと呼ばれる。何らかの前処理により比較すべき領域が
限定されるなら、すべての領域を切り出す必要はない。
なお、一連の処理が代表パターンの大きさ、形の変形な
どを含む場合には、当然、その形状の変形に応じた認識
対象の切り出しが行われることになる。
【0110】類似度計算処理手順504は、認識対象切
り出し処理手順503で切り出された領域と、代表パタ
ーンとを比較する処理である。類似度の計算方法につい
ては、別途説明する。但し、この処理の条件は、認識対
象と各代表パターンとの類似度を計算した結果につい
て、次の局所パターン抽出処理手順505にて認識対象
と最も類似すると判断される代表パターンを決定できる
ことである。
【0111】局所パターン抽出処理手順505は、認識
対象を固定した時の、類似度計算処理504で計算され
た各代表パターンと認識対象との類似度を比較し、この
認識対象が最も類似するパターンを決定する。
【0112】パターン抽出処理手順506は、手順50
3〜505を含む処理である。認識対象が予め定まって
いる場合のように1つである場合、認識結果はこのパタ
ーンに対応する代表パターンとなる。しかし、一般的に
入力画像の中には複数の認識対象が存在し、実際にはパ
ターンの位置の決定までを行う必要がある。これは、手
順507〜509を含む認識結果出力処理手順510が
担う。
【0113】領域復元処理手順507は、認識対象のパ
ターン抽出結果、すなわちパターン抽出処理手順506
の結果を抽出したパターンの位置情報と形状を入力画像
と同じ大きさのパターンに対応させる処理である。
【0114】比較処理手順508は、戻されたパターン
抽出結果の領域、その類似度を認識対象の領域を単位と
して比較する処理である。
【0115】認識結果/位置情報出力処理手順509
は、認識結果としての代表パターンとその位置情報を提
示する処理である。
【0116】なお、領域復元処理手順507、比較処理
手順508及び認識結果/位置情報出力処理手順509
の実現方法例は、別途、改めて説明する。
【0117】認識結果出力処理手順510は、元来認識
したい対象に基づくパターン抽出結果の拘束条件を用い
て、認識結果を出力する処理である。
【0118】類似度計算処理手順504の類似度の計算
方法について、さらに詳しく説明する。類似度の計算に
利用できる方法は種々存在する。
【0119】例えば2値画像であればパターン同士を正
規化(大きさをそろえて)重ね合せ、そのうち一致しな
いビットの数を計算する方法がある。この場合、不一致
ビット数が少ないほどパターン同士は類似するとする。
【0120】2値化を行わない画像、すなわち多値の画
像をそのまま扱う場合、例えば相関係数を利用する場合
もある。このうち、ここでは、本実施形態の方向性一次
微分を用いた類似度の計算方法について簡単に説明す
る。ここでの説明は、前述した画像内のパターン抽出方
法の実施形態のパターン抽出統合処理記述をベースにし
ている。
【0121】次に計算方法を示すため、数式を導入す
る。Qjは代表パターンの1つ、fは認識対象領域とす
る。これらは(x,y)で表現される2次元で定義された
関数であり、認識対象と代表パターンであるため、それ
ぞれの関数の定義域は同じとみなすことができる。グラ
ジエント(方向性微分)は、(1)式に示す「∇=(∂
/∂x,∂/∂y)」とする。
【0122】 すなわち、∇f(x,y)=(∂f/∂x,∂f/∂y)(x,y) ‥‥‥(16) である。ここでは一般的な数学表現である2次元関数の
方向性を持つ一次微分(グラジエント)∇fと、それぞ
れx,y方向の偏微分∂/∂x,∂/∂yを用いてい
る。
【0123】これらの数式表現を用いて、本実施形態の
類似度の計算方法例について説明する。 まず、基本は
∇Qjと∇fを比較することである。この比較方法に
は、様々なものが考えられる。前述した本発明のパター
ン抽出法では、内積をベースとして利用しているが、そ
の他にも、∇Qj,と∇fとの差の合計や相関係数を計
算する方法、∇Qj/Qjと∇f/fとの差の合計や相関
係数を計算する方法が考えられる。なお、本発明のパタ
ーン抽出法では代表パターンの変形、代表パターンの領
域毎の重みづけも考慮しているが、当然本実施形態でも
同じ考慮は可能である。
【0124】前記の方法により相関係数などを計算すれ
ば、各認識対象領域には、各代表パターン毎に1つの類
似度が数値で決定される。これが前述した類似度計算処
理手順504での条件を満たしていることは明らかであ
る。
【0125】相関係数の計算を行う場合には、微分値を
利用する場合2次元であるため、一般的な相関係数計算
の積(スカラー積)の部分に、通常、内積が使用され
る。これを式で示すと、 Fj(x,y)=∬∇Qj(u,v)・∇f(x+u,y+v)dudy /(‖∇Qj2‖∇f(x+・,y+・)‖2) ‥‥‥(17) となる。
【0126】但し、(15)式において、 ‖∇Qj2=∬∇Qj(u,v)・∇Qj(u,v)dudy ‥‥‥(18) ‖∇f(x+・,y+・)‖2= ∬∇f(x+u,y+v)・∇f(x+u,y+v)dudy ‥‥‥(19) である。
【0127】当然ながら、∇Qjとfとの代わりに、対
数変換の結果を用いることも可能である。このとき、上
記の式の全てのQjの代わりにlogQjが、また全てのf
の代わりにlogfが用いられることになる。さらに、変
形処理および寄与度も同様に追加可能である。
【0128】次に、領域復元処理手順507、比較処理
手順508、認識結果/位置情報出力処理手順509で
構成される認識結果出力処理手順510の実現方法をさ
らに詳しく説明する。
【0129】予め認識対象の場所と大きさが特定される
OCR(Optical Character Rea
der)のように、抽出(認識)したいパターンが入力
画像に1つのみの場合、全代表パターン、全領域の中か
ら最も類似するパターンに対応する代表パターンがその
認識結果になることは明らかである。しかし、入力画像
内で複数のパターンを認識しようとする場合、そのパタ
ーンの抽出には、パターン同士の重複を考慮することが
必要となる。
【0130】領域復元処理手順507は、認識対象のパ
ターン抽出結果を、抽出したパターンの領域の入力画像
と同じ大きさのパターンに対応させる処理である。対応
させるデータは、位置情報と認識した結果である代表パ
ターンの形状情報を同時に含む。
【0131】この実現方法例を述べる。(以下、類似度
が高いとは、代表パターンと抽出結果がより似ていると
判断される場合をさす。)まず、入力画像と同じ大ささ
の領域を用意する。この領域の各点か入力画像の各点に
対応するとする。この中に、認識された緒果を、その認
識結果が得られたことを示すために認識位置に対応して
「張り付け」て行く。
【0132】この張り付ける内容は、例えば認識結果と
その認識場所が含まれていれば十分である。張り付けが
行われる点は、入力画像において前記の認識結果のパタ
ーンが抽出されたとされる領域である。この時、複数の
認識結果の「張り付け」順位を類似度に基づいて決定す
るのが比較処理手順508であり、局所パターン抽出処
理手順505で得られた値が、その類似度が最も高い順
に「張り付け」領域を確保する。
【0133】類似度が高いパターンの領域に重なる類似
度が低い別パターンは、この比較処理手順508では無
視される。
【0134】図19から図22は、図18の認識結果出
力処理手順510の実現方法の説明を補足するものであ
る。
【0135】図19において、入力画像301はナンバ
ープレートを例として使用した、この時、4桁目の数字
「9」の上の領域310に略半円状のナンバープレート
の文字に近い太さのノイズが入っている。
【0136】図20において、解釈302は、数字代表
パターンを用いた認識解釈の1例である.ここでは、
「1」「2」「6」「9」の解釈とそれぞれの代表パタ
ーンで表現すべき領域が重ねて表示してある。304は
4桁目の数字「9」に対する認識結果有効領域である。
【0137】図21において、解釈303は、領域31
0にあるノイズの影響により、本来「9」となるべき所
から上方向にずれた所で「6」と解釈されている。30
5はこの「6」に対する認識結果有効領域である。
【0138】図22において、認識結果306は画像の
状態に依存するが、4桁目の数字に対する「9」と
「6」とに対する解釈は、「9」の方が類似度が高いと
する。この場合、認識結果有効領域304と認識結果有
効領域305とには重なりがあるが、認識結果有効領域
304の方が類似度が高いとみなされるため、認識結果
有効領域305の方の領域の解釈は無視されることにな
る。
【0139】このようにして、代表パターンに対応する
領域が復元され、矛盾のない解釈が可能となる。
【0140】最終的には、各認識結果「l」「2」
「6」「9」の並び方をチェツクして、トータルとして
の認識結果を出力することになる。
【0141】別の実現方法として、前述の例とは逆に類
似度が低い順にパターンの張り付けを上書きを許しなが
ら行うことが考えられる。これにより、比較処理手順5
08と同等の結果を得ることも可能である。
【0142】さらに、同じ結果は、例えば、認識した結
果の類似度が高い順に、認識した位置のまわりにその認
識代表パターンの領域に対応する不介入領域を作ってい
くことでも得られる。
【0143】認識結果/位置情報出力処理手順509
は、以上から得られた結果のうち、残った認識結果を再
集約する処理である。周りの領域と比較して類似度が高
いと判断された点の近くでは、別の認識結果が得られる
ことがなく、認識結果は必ず分離して重複なく得られ
る。
【0144】一般的に文字認識のように、位置情報に互
いに関連がある場合は、さらに、これを考慮した認識結
果を得る処理を追加する。例えば、本実施形態のナンバ
ープレート上の文字の認識や、道路標識などでは、例え
ば日本では予め定める代表パターンは漢字、ひらがな、
数字、アルファベットなどに限定されており、かつ各々
の文字の位置、配置なども定まっている。このため、位
置情報が認識対象の配置に合致した場合のみ、最終的な
認識結果を返す。
【0145】次に、本発明における画像異常判断方法の
実施形態を図を用いて説明する。一実施形態による画像
異常判断の処理を図23および図24を用いて説明す
る。これらの手順は、供給可能な媒体に記憶されたプロ
グラムに従い、CPUおよびメモリ等で構成されたコン
ピュータがそれぞれの処理を実行する。図23は、参照
画像A1を示し、図24は、比較画像示B1を示してい
る。図23における領域A2は、参照画像A1の判定領
域を示しており、図24における領域B2は、比較画像
示B1の判定領域を示している。この図23に示す参照
画像および図24に示す比較画像は、それぞれ一般的な
方法、例えばテレビカメラで撮影された入力画像であ
る。
【0146】比較画像B1の判定領域B2と参照画像A
1の判定領域A2とは、絶対的な位置座標が同一であ
り、かつ同じ大きさおよび同形状である。参照画像A1
と比較画像B1とが同じカメラで同じ位置および倍率に
おいてテレビカメラにより撮影された画像であれば、こ
れらの判定領域A2と判定領域B2とは、全く同じ領域
を得ることができる。また、判定領域A2および判定領
域B2は、それぞれ参照画像A1と比較画像B1との部
分領域である。しかしながら、判定領域A2と判定領域
B2とは、それぞれ参照画像A1、参照画像B1に一致
させることも可能である。
【0147】類似度計算処理では、参照画像A1の判定
領域A2と参照画像B1の判定領域B2との2枚の画像
の類似度が計算される。この類似度の計算方法は、様々
存在するが、前述した画像内のパターン抽出方法の一実
施形態に示す判定に用いられたフィルタ処理および統合
処理を用いたパターン抽出処理を用いる。例えば、ここ
では、フィルタ処理および統合処理を用いたパターン抽
出処理における類似度計算方法の一例として、画像を対
数変換した結果を1次微分する処理を用いる。そして、
1次微分された結果の内積を計算することで相関係数を
求める相間法を利用し、異常判定が行われる。また、対
応する計算式によって、異常判定に用いられる式も同様
に変化可能である。
【0148】以下の計算において、予め定めたパターン
jに類似する領域を、画像fの中から探し出すことが
目的である。 Fij(x,y)=∬∇logQj(u,v)∇logf(x+u,y+v)dudy /(‖∇logQj2‖∇logf(x+・,y+・)‖2) ‥‥‥(20)
【0149】式(20)における「‖∇logQj2」およ
び「‖∇logf(x+・,y+・)‖2」は、それぞれ式(2
1)と式(22)とに示す関数である。 ‖∇logQj2=∬∇logQj(u,v)・∇logQj(u,v)dudy ‥‥‥(21) ‖∇logf(x+・,y+・)‖2=∬∇logf(x+u,y+v) ・∇logf(x+u,y+v)dudy ‥‥‥(22)
【0150】この場合、参照画像A1および比較画像B
1における類似度の計算は以下のとおりとなる。
【数3】
【0151】ここで、
【数4】 および
【数5】 は、それぞれ以下に示す関数である。
【数6】
【数7】
【0152】この(23)式〜(25)式において、gおよ
びfは、それぞれ参照画像A1および比較画像B1を示
す。また、同様にloggおよびlogfは、それぞれ参照画
像A1、比較画像B1の対数変換画像を示す。さらに、
「Ω」は、判定領域A2と判定領域B2とを示し、
「{(x+u,y+v)|(u,v)∈Ω}」である。そして、
F(x,y)は、「{(x+u,y+v)|(u,v)∈Ω}」で
示される判定対象の判定領域A2と判定領域B2との類
似度を示す。
【0153】以上の計算式を用いた場合、F(x,y)の
値は、参照画像A1と比較画像B1とが類似する場合は
「1」に近い値となる。一方、類似しない場合、F
(x,y)の値は、「0」や「−(負の値)」の値を示
す。このとき、「−1」に近い結果は、パターン抽出に
おいては画像の反転を示す。しかしながら、異常判定に
おいては類似していないと決論付けるのが妥当である。
実際の異常監視においては、画像全体で異常を検出する
場合と、画像の一部で異常を検出する場合がある。
【0154】上述したように、カメラなどの画像におい
て、照明の変動や建物などの影の存在を大きく受けず
に、画像の判定領域A1と判定領域B1との類似度から
異常領域を正常に判定できるため、見かけの変化が建物
の影などによって発生している場合に類似度は高く検出
され、物体の進入などにより実際の変化が生じた場合の
み、類似度が低く検出され、影などの影響を受けにくい
異常検出が可能となる。
【0155】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明
は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要
旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは
勿論である。
【0156】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。
【0157】(1) 本発明のパターン抽出方法によれ
ば、入力画像中にノイズ、影があっても、あるいは入力
画像中の抽出しようとするパターンが部分的に遮蔽され
ていても、入力画像中から目的とする文字等のパターン
を安定に抽出することが可能となる。
【0158】(2) 本発明のパターン認識方法によれ
ば、照明条件の局所的変動、ノイズ、スミア、遮蔽、接
触に強い方法を用いたパターン認識が実現できる。特
に、屋外で撮影された画像を使用したパターン認識に効
果を示す。 (3) 本発明のパターン認識方法によれば、画像の分
解能の条件が緩和されるため、高い認識率を得る効果が
ある。
【0159】(4) 本発明の画像異常判定方法によれ
ば、カメラなどの画像を用いた監視において、照明の変
動や建物などの影の存在を大きく受けずに、画像におけ
る異常領域を正常に判定できるため、見かけの変化が前
記影によって発生する場合に類似度は高く検出され、物
体の進入などにより実際の変化が生じた場合のみ、類似
度が低く検出され、影などの影響を受けにくい異常検出
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像内のパターン抽出方法による一
実施形態の情報処理装置の概略構成を示すブロツク図で
ある。
【図2】 本発明の画像内のパターン抽出方法による一
実施形態の処理手順を示すフローチヤートである。
【図3】 本発明の画像内のパターン抽出方法による一
実施形態のフィルタ処理を説明するための図である。
【図4】 本発明の画像内のパターン抽出方法による一
実施形態のフィルタ処理を説明するための図である。
【図5】 車のナンバープレートの文字を示す概念図で
ある。
【図6】 「9」の画像の代表パターンを示す図であ
る。
【図7】 「5」の画像の代表パターンを示す図であ
る。
【図8】 本発明の画像内のパターン抽出方法における
統合結果のピークを示す図である。
【図9】 本発明の画像内のパターン抽出方法における
統合結果のピークを示す図である。
【図10】 「5」の代表パターンの画像を示す図であ
る。
【図11】 抽出する対象の画像「5」の上半分に影が
かかっている場合を示す図である。
【図12】 代表パターンと抽出する対象の画像との画
素値の関係を示す図である。
【図13】 代表パターンと抽出する対象の画像との対
数変換を行った画素値の関係を示す図である。
【図14】 代表パターンと抽出する対象の画像との画
素値にそれぞれ微分処理を行った結果の値の関係を示す
図である。
【図15】 対数変換を行った代表パターンの画素値
と、対数変換を行った抽出する対象の画像の画素値とに
それぞれ微分処理を行った結果の関係を示す図である。
【図16】 ナンバープレートを示す図である。
【図17】 上半分に影がかかったナンバープレートを
示す図である。
【図18】 本発明のパターン認識方法による一実施形
態の処理方法を示す図である。
【図19】 図18の認識結果出力処理手順510の実
現方法の説明を補足するための図である。
【図20】 図18の認識結果出力処理手順510の実
現方法の説明を補足するための図である。
【図21】 図18の認識結果出力処理手順510の実
現方法の説明を補足するための図である。
【図22】 図18の認識結果出力処理手順510の実
現方法の説明を補足するための図である。
【図23】 本発明の画像異常判断方法の一実施形態に
用いられる参照画像A1を示す図である。
【図24】 本発明の画像異常判断方法の一実施形態に
用いられる比較画像B1を示す図である。
【符号の説明】
10…CPU、11…主記憶装置、12…ディスプレイ
(表示手段)、13…キーボード等の入力手段、14…
画像入力手段、15…記憶装置、16…バスライン、2
1…フィルタ処理部、22…結果統合部、23…抽出・
位置特定処理部、24…代表パターン蓄積部、25一入
力画像蓄積部、501…入力画像蓄積部、502…代表
パターン蓄積部、503…認識対象切りだし処理手順、
504…類似度計算処理手順、505…局所パターン抽
出処理手順、506…パターン抽出処理手順、507…
領域復元処理手順、508…比較処理手順、509…認
識結果/位置情報出力処理手順、510…認識結果出力
処理手順。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プログラムされたコンピュータによって
    撮影された入力画像内から予め決められたパターンを抽
    出する画像内のパターン抽出方法において、 抽出しようとする代表パターンを蓄積するステップと、 入力画像を蓄積するステップと、 前記蓄積された代表パターンと前記蓄積された入力画像
    に対して、それぞれフィルタ処理を施すステップと、 前記代表パターンに対するフィルタ処理結果と前記入力
    画像に対するフィルタ処理結果とを統合するステップ
    と、 前記統合された結果から前記代表パターンを抽出すると
    ともにその位置を特定するステップとを有することを特
    徴とする画像内のパターン抽出方法。
  2. 【請求項2】 前記フィルタ処理を施すステップは、画
    像に対して局所的な演算処理を行い中間データを求める
    前処理と、畳込み処理あるいは一次微分処理の少なくと
    も一方の処理とが行われるステップであることを特徴と
    する請求項1に記載された画像内のパターン抽出方法。
  3. 【請求項3】 前記前処理が画素値の対数変換であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の画像内のパターン抽出方
    法。
  4. 【請求項4】 前記前処理がカメラの入力系の特性に従
    い画素値をテーブル変換することを特徴とする請求項2
    記載の画像内のパターン抽出方法。
  5. 【請求項5】 前記フィルタ処理結果を統合するステッ
    プは、前記代表パターンと入力画像との各々のフィルタ
    処理結果に対する内積を用いた畳み込み処理を行うステ
    ップであることを特徴とする請求項1ないし請求項4の
    いずれかに記載された画像内のパターン抽出方法。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ処理結果を統合するステッ
    プは、前記代表パターンと入力画像との各々のフィルタ
    処理結果に対する外積を用いた畳み込み処理を行うステ
    ップであることを特徴とする請求項1ないし請求項4の
    いずれかに記載された画像内のパターン抽出方法。
  7. 【請求項7】 前記フィルタ処理結果を統合するステッ
    プは、前記代表パターンと入力画像との各々のフィルタ
    処理結果に対する差を用いた畳み込み処理を行うステッ
    プであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のい
    ずれかに記載された画像内のパターン抽出方法。
  8. 【請求項8】 前記フィルタ処理結果を統合するステッ
    プは、各点の寄与度を示す重みづけを与えるステップを
    含むことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれ
    かに記載された画像内のパターン抽出方法。
  9. 【請求項9】 前記各点の寄与度を示す重みづけは、複
    数の代表パターンの共通形状に対応しており、かつ、前
    記統合された結果からの代表パターンを抽出する際に、
    複数の代表パターンを1カテゴリーとして抽出すること
    を特徴とする請求項8に記載された画像内のパターン抽
    出方法。
  10. 【請求項10】 コンピュータによって撮影された入力
    画像内から予め決められたパターンを抽出するための画
    像内のパターン抽出プログラムを記憶した記憶媒体であ
    って、 当該画像内のパターン抽出プログラムは、コンピュータ
    に抽出しようとする代表パターンを蓄積させ、入力画像
    を蓄積させ、前記蓄積された代表パターンと前記蓄積さ
    れた入力画像に対してそれぞれフィルタ処理をさせ、前
    記代表パターンに対するフィルタ処理結果と前記入力画
    像に対するフィルタ処理結果とを統合させ、前記統合さ
    れた結果から前記代表パターンを抽出させるとともにそ
    の位置を特定させることを特徴とする画像内のパターン
    抽出プログラムを記憶した記憶媒体。
  11. 【請求項11】 画像に対する前処理と、畳み込み処理
    あるいは一次微分処理の少なくとも一方の処理を行わせ
    ることにより、前記蓄積された代表パターンと前記蓄積
    された入力画像とに対して、それぞれフィルタ処理を行
    わせることを特徴とする請求項10に記載された画像内
    のパターン抽出プログラムを記憶した記憶媒体。
  12. 【請求項12】 前記前処理が画素値の対数変換である
    ことを特徴とする請求項11に記載された画像内のパタ
    ーン抽出プログラムを記憶した記憶媒体。
  13. 【請求項13】 前記前処理がカメラの入力系の特性に
    従い画素値をテーブル変換することを特徴とする請求項
    11に記載された画像内のパターン抽出プログラムを記
    憶した記憶媒体。
  14. 【請求項14】 前記代表パターンと入力画像との各々
    のフィルタ処理結果に対する内積を用いた畳み込み処理
    を行わせることにより、前記代表パターンに対するフィ
    ルタ処理結果と、前記入力画像に対するフィルタ処理結
    果とを統合させることを特徴とする請求項10ないし請
    求項13のいずれかに記載された画像内のパターン抽出
    プログラムを記憶した記憶媒体。
  15. 【請求項15】 前記代表パターンと入力画像との各々
    のフィルタ処理結果に対する外積を用いた畳み込み処理
    を行わせることにより、前記代表パターンに対するフィ
    ルタ処理結果と、前記入力画像に対するフィルタ処理結
    果とを統合させることを特徴とする請求項10ないし請
    求項13のいずれかに記載された画像内のパターン抽出
    プログラムを記憶した記憶媒体。
  16. 【請求項16】 前記代表パターンと入力画像との各々
    のフィルタ処理結果に対する差を用いた畳み込み処理を
    行わせることにより、前記代表パターンに対するフィル
    タ処理結果と、前記入力画像に対するフィルタ処理結果
    とを統合させることを特徴とする請求項10ないし請求
    項13にいずれかに記載された画像内のパターン抽出プ
    ログラムを記憶した記憶媒体。
  17. 【請求項17】 各点の寄与度を示す重みづけを与え
    て、前記代表パターンに対するフィルタ処理結果と、前
    記入力画像に対するフィルタ処理結果とを統合させるこ
    とを特徴とする請求項10ないし請求項16のいずれか
    に記載された画像内のパターン抽出プログラムを記憶し
    た記憶媒体。
  18. 【請求項18】 前記各点の寄与度を示す重みづけを、
    複数の代表パターンの共通形状に対応させ、かつ、前記
    統合された結果からの代表パターンを抽出する際に、複
    数の代表パターンを1カテゴリーとして抽出させること
    を特徴とする請求項17に記載された画像内のパターン
    抽出プログラムを記憶した記憶媒体。
  19. 【請求項19】 蓄積された入力画像内から予め蓄積し
    た複数の代表パターンに類似するパターンとその位置を
    決定するパターン認識方法において、入力画像の中から
    暫定的な認識対象となる領域を決定する認識対象切り出
    し処理手順と、前記認識対象と蓄積された各代表パター
    ンとに対して、局所的な演算処理を行い中間データを求
    める前処理、および方向性微分処理を施した上で比較し
    てパターン同士の類似度を計算する類似度計算処理手順
    と、前記類似度計算の結果から各認識対象が類似するパ
    ターンを決定する局所パターン抽出処理手順と、各局所
    パターン抽出結果を元の入力画像との位置関係の照合を
    行う領域復元処理手順と、各領域毎に属するパターンを
    決定する比較処理手順と、前記比較処理の結果からパタ
    ーン認識結果及びそのパターンの位置を決定する認識結
    果/位置情報出力処理手順とを有することを特徴とする
    パターン認識方法。
  20. 【請求項20】 前記入力画像の認識対象は、ナンバー
    プレート上の文字であり、認識代表パターンは数字、ド
    ット、漢字、平仮名、アルファベットなどを含むことを
    特徴とする請求項19に記載のパターン認識方法。
  21. 【請求項21】 入力画像の中から暫定的な認識対象と
    なる領域を決定する認識対象切り出し処理手順と、前記
    認識対象と蓄積された各代表パターンとに対して、局所
    的な演算処理を行い中間データを求める前処理、および
    方向性微分処理を施した上で比較してパターン同士の類
    似度を計算する類似度計算処理手順と、前記類似度計算
    の結果から各認識対象が類似するパターンを決定する局
    所パターン抽出処理手順と、各局所パターン抽出結果を
    元の入力画像との位置関係の照合を行う領域復元処理手
    順と、各領域毎に属するパターンを決定する比較処理手
    順と、前記比較処理の結果からパターン認識結果及びそ
    のパターンの位置を決定する認識結果/位置情報出力処
    理手順とをコンピュータに実行させるプログラムを記録
    したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  22. 【請求項22】 参照される参照画像と比較される比較
    画像とを比較して変化が生じた場所を検出する画像異常
    検出方法において、 前記参照画像を蓄積する参照画像蓄積工程と、 前記比較画像を検出する比較画像蓄積工程前記比較画像
    および前記参照画像における異常を判定する判定領域を
    指定する判定領域指定工程と、 前記参照画像と前記比較画像とに、それぞれ画像に対し
    て局所的な演算処理を行い中間データを求める前処理、
    および畳み込み処理あるいは一次微分処理の少なくとも
    一方の処理を行うフィルタ処理を施すフィルタ処理工程
    と、 前記参照画像に対するフィルタ処理結果と前記比較画像
    に対するフィルタ処理結果との間の内積、外積または相
    関のいずれかの演算を行う類似度計算方法を用いて上記
    判定領域の類似度を計算する類似度計算工程と、 前記類似度が所定の値に対して小さいと確認された場合
    を異常とし、確認結果として異常信号を出力する異常判
    定工程とを有することを特徴とする画像異常検出方法。
  23. 【請求項23】 参照される参照画像を蓄積する参照画
    像蓄積工程と、 前記参照画像と比較される比較画像を検出する比較画像
    蓄積工程と、 前記比較画像および前記参照画像における異常を判定す
    る判定領域を指定する判定領域指定工程と、 前記参照画像と前記比較画像とに、それぞれ画像に対し
    て局所的な演算処理を行い中間データを求める前処理、
    および畳み込み処理あるいは一次微分処理の少なくとも
    一方の処理を行うフィルタ処理を施すフィルタ処理工程
    と、 前記参照画像に対するフィルタ処理結果と前記比較画像
    に対するフィルタ処理結果との間の内積、外積または相
    関のいずれかの演算を行う類似度計算方法を用いて上記
    判定領域の類似度を計算する類似度計算工程と、 前記類似度が所定の値に対して小さいと確認された場合
    を異常とし、確認結果として異常信号を出力する異常判
    定工程とをコンピュータに実行させるプログラムを記録
    したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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