JPH11321171A - Ｘ線フイルム収納具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 Ｘ線フィルムを収納したままで、Ｘ線フィル
ムに現れた像の大きさや位置関係等の診断、観察が簡単
にできるＸ線フィルム収納具を提供する。 【解決手段】 Ｘ線フィルム収納具２は、透光性シート
４から成り、シート４には、Ｘ線フィルム１２を一部挿
入して挟持するための切込み８が形成されている。さら
にシート４には目盛８が印刷され、歯科用Ｘ線フィルム
１２の画像に目盛６を重ねて診断、観察できる。これに
よって、画像の大きさや位置関係が正確かつ簡単に観察
できるようになる。また歯に関連する測定（根管長等）
も簡単にできるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は、Ｘ線フィルムを整
理、収納するためのＸ線フィルム収納具に関する。 【０００２】 【従来の技術】Ｘ線による撮影は特に医療分野において
は多く用いられ、撮影後のＸ線フィルムは現像されて、
ファイル、ホルダ、スライド枠等のＸ線フィルム収納具
に収められ、保管される。 【０００３】Ｘ線フィルム収納具のなかでも、透光性を
有するシートを用いて作られたものがあり、この種の収
納具はフィルムを収納したままで背後から光線を当てて
診断、観察することが可能である。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】この種のフィルム収納
具においては、Ｘ線フィルムに現れた部位の診断、観察
に当たって、その大きさや位置関係を正確に理解するた
めには、フィルムを収納具から取り出してさらに別の器
具や装置を用いて診断、観察をすることが必要であっ
た。 【０００５】本発明は上記の点にかんがみて成されたも
ので、フィルムを収納したままで、フィルムに現れた部
位の大きさや位置関係等を正確かつ簡単に診断、観察で
きるフィルム収納具を提供することを課題とする。 【０００６】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明においては、透光性を有するシートに、Ｘ線
フィルムを一部挿入して挟持するための切込みを形成
し、さらに前記シートに目盛を付すように構成した。 【０００７】観察者はフィルムを収納するだけでＸ線フ
ィルムと目盛を重ねて見ることができ、これにより、診
断箇所の大きさや位置関係を正確かつ簡単にわかるよう
になる。 【０００８】 【発明の実施の形態】（実施形態１）図１は本発明の実
施の形態の一例を示す図であり、この例を含め以下に述
べる各例においては歯科用Ｘ線フィルムの収納具を例に
とって説明する。 【０００９】Ｘ線フィルム収納具２は、透光性を有する
シート４（例えば塩ビ透明シート）から成り、シート４
には１ｍｍ単位の方眼目盛６が例えば印刷等によって付
されている。シート４には歯科用Ｘ線フィルム（３×４
ｃｍ）を一部挿入して挟持するための切込み８が４個形
成されている。シート４の、Ｘ線フィルムが挟持される
箇所以外の箇所には情報記入ラベル１０が貼付されてい
る。情報記入ラベル１０には、例えば、患者の氏名、性
別、撮影日、撮影部位等を記入する。 【００１０】図１（Ｄ）〜（Ｆ）はＸ線フィルム収納具
２の使用状態を示す正面図および側面図であり、歯科用
Ｘ線フィルム１２は切込み８にその角部を挿入され挟持
されている。フィルム１２は図１（Ｅ）に示すようにラ
ベル１０側に保持してもよいし、図１（Ｆ）に示すよう
にラベル１０の裏側に保持してもよい。 【００１１】以上のようにシート４に目盛６を付すこと
により、歯科用Ｘ線フィルム１２を目盛６と重ねて観察
することができ、これにより、個々の歯の状態や歯同士
の位置関係等をより正確に把握できる。また歯に関する
測定（根管長等）も可能となる。目盛６の色は特に限定
されず、現像したフィルム１２の状態に応じて決めれば
よい。一般のモノクロフィルムであれば灰色の目盛を使
用すればフィルムとの調和がとれて観察し易い。 【００１２】フィルム１２中のある箇所を起点に測定し
たいときは目盛６をその起点に合うようにフィルム１２
の位置をずらせばよく、それにより、正確に長さを測定
することができる。測定の精度を高めたいときは、目盛
６を細かく精密にすればよい。目盛６は方眼目盛に限ら
ず目的に応じて他の形状の目盛（放射線状の目盛等）を
使用してもよい。 【００１３】（実施形態２）図２は第２の実施形態を示
し、Ｘ線フィルム収納具１４は、透光性を有する第１シ
ート１６と、透光性を有する第２シート１８と、第３シ
ート２０とから構成されている。第２シート１８は第１
シート１６を折り曲げて形成されたもので、その一端部
１８ａを残して側部１８ａを第１シート１６に固着（例
えば溶着）して、袋状のＸ線フィルム収納部２２を形成
している。第３シート２０は第１シート１６に一端２０
ａを固着し他端２０ｂはＸ線フィルム収納部２２の入口
部２２ａを覆っている。第３シート２０には、図１の情
報記入ラベル１０と同様の情報記入部が形成されてい
る。第１シート１６の裏側上端部には粘着剤１７が塗布
され、その上は剥離フィルム１９で覆われている。剥離
フィルム１９を剥がし粘着剤１７によってＸ線フィルム
収納具１４を例えばカルテ等に貼付することができる。 【００１４】第１シート１６には図１のシート４と同様
に目盛６が付されている。目盛６は第２シート１８に付
してもよい。 【００１５】図２（Ｄ）、（Ｅ）はＸ線フィルム収納具
１４の使用状態を示す正面図および側面図であり、歯科
用Ｘ線フィルム１２はフィルム収納部２２に収納され、
第３シート２０によって覆われることにより脱落するこ
とはない。シート１６または１８に目盛６を付すことに
より、歯科用Ｘ線フィルム１２を目盛６と重ねて観察す
ることができ、実施形態１と同様の効果を得ることがで
きる。 【００１６】なお、Ｘ線フィルム収納具１４は、図２
（Ａ）に示すように、長尺シート２４に複数並べて形成
し、ミシン目によって個々のＸ線フィルム収納具１４に
切断できるように構成してもよい。 【００１７】（実施形態３）図３，４は第３の実施形態
を示し、Ｘ線フィルム収納具２６は、透光性を有する第
１シート２８と、透光性を有する第２シート３０とを備
え、第２シート３０は第１シート２８に固着されてＸ線
収納部３２を形成している。Ｘ線フィルム収納部３２は
図３に示すように上下３段に構成され、各段ごとに５個
のフィルム収納部３２が形成され、各フィルム収納部３
２は溶着部３３によって仕切られている。 【００１８】第１シート２８上のＸ線フィルム収納部３
２以外の箇所には、図１の情報記入ラベル１０と同様の
情報記部３４が印刷によって形成されている。第１シー
ト２８には図１のシート４と同様に目盛６が付されてい
る。目盛６は第２シート３０に付してもよい。 【００１９】図３，４において、使用例を示すため、最
下段にＸ線フィルム１２がフィルム収納部２２に収納さ
れている。第１シート２８または第２シート３０に目盛
６を付すことにより、歯科用Ｘ線フィルム１２を目盛６
と重ねて観察することができ実施形態１と同様の効果が
得られる。 【００２０】図３では１枚のシートに複数のフィルム収
納部３２を形成したが、１枚のシートに１個のフィルム
収納部を形成してもよい。また情報記入部３４は用途に
応じて設ければよく無くてもよい。 【００２１】図５は実施形態３の変形例を示し、この例
では第１シート２９に凸部２９ａを設け、この凸部２９
ａによって収納部３２の入口部３２ａを狭くしてフィル
ムが飛び出さないようにしている。凸部２９ａは例えば
シート２９に熱変形を加えて形成する。図５において図
４と同じ構成部分には同じ参照番号を付して示した。凸
部２９ａは３つの凸部で構成されているが、凸部の数は
特に限定されず１個でよいし、またその形状も限定され
ず、要するに収納部３２の入口部３２ａを狭くしたり塞
いだりするような形状であればよい。従来、フィルムの
飛び出しを押えるためには、フィルム収納部３２を上か
ら覆うようなシート（例えば図２のシート２０）を設け
ていたが、図５のようにすれば、特別な部材を設けなく
ても第１シート２９を簡単に変形するだけでフィルムの
飛び出しを押えてフィルムを確実に収納できる。 【００２２】（実施形態４）図６（Ａ）は第４の実施形
態を示し、Ｘ線フィルム収納具３６は、カルテ等の書類
も収納できるフィルム収納具である。Ｘ線フィルム収納
具３６は、透光性シート３８を２つ折りにして構成さ
れ、シート３８の見開き片面３８ａにカルテ４０等の書
類を収納する書類収納部４２をシート３８の端部３８ｂ
を折り曲げることによって形成する。端部３８ｂの下端
部３８ｃは溶着されている。シート３８の他面３８ｄに
は目盛６が付されるとともに、Ｘ線フィルムを一部挿入
して挟持するための複数の切込み８が形成されている。 【００２３】図６（Ｂ）はフィルム収納具３６の使用状
態を示し、書類収納部４２にはカルテ４０が収納され、
他面３８ｃにはフィルム１２が切込み８に保持されてい
る。 【００２４】以上のようなフィルム収納具３６を使用す
れば、カルテ等の書類とフィルムとを一つのファイルに
まとめて収納できるばかりでなく、シート３８に目盛６
を付すことにより、歯科用Ｘ線フィルム１２を目盛６と
重ねて観察することができ、実施形態１と同様の効果が
得られる。なお、上記例においては切込み８によってフ
ィルム１２を保持したが、フィルム１２の保持方法はそ
れに限定されず、例えば接着テープ等を用いてシート面
に貼付してもよい。 【００２５】（実施形態５）図７は第５の実施形態を示
し、この場合のＸ線フィルム収納具４４は投影用のスラ
イドとして使用される。Ｘ線フィルム収納具４４は、開
口部４５を有しＸ線フィルム１２を保持する２枚のマウ
ント部材４６と、開口部４５を覆う透光性シート４８と
から構成されている。透光性シート４８はマウント部材
に接着されている。２つのマウント部材４６の端部には
凹凸が形成され、この凹凸にて嵌合して２つのマウント
部材４６が合体する。 【００２６】シート４８には図１のシート４と同様に目
盛６が付されている。図７の例ではシート４８が２枚あ
るが目盛６はいずれのシートに付してもよい。 【００２７】以上のようなフィルム収納具４４を使用す
れば、シート４８に目盛６を付すことにより、歯科用Ｘ
線フィルム１２を目盛６と重ねて投影することが可能と
なり、実施形態１と同様の効果が得られる。 【００２８】以上の説明においては歯科用フィルムの収
納具を例にとって説明したが、本発明はそれに限らず、
Ｘ線フィルム一般に適用できる。 【００２９】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
Ｘ線フィルムに現れた像の大きさや位置関係等をＸ線フ
ィルムを収納したままで正確かつ簡単に把握できるよう
になる。また歯に関連する測定（根管長等）も簡単にで
きるようになる。

【図面の簡単な説明】 【図１】実施形態１を説明する図であり、（Ａ）は斜視
図、（Ｂ）は正面図、（Ｃ）は側面図、（Ｄ）は使用状
態を示す正面図、（Ｅ）（Ｆ）はその側面図である。 【図２】実施形態２を説明する図であり、（Ａ）は斜視
図、（Ｂ）は正面図、（Ｃ）は断面図、（Ｄ）は使用状
態を示す正面図、（Ｅ）はその断面図である。 【図３】実施形態３を説明する正面図である。 【図４】実施形態３を説明する断面図である。 【図５】（Ａ）は実施形態３の変形例を示す部分正面
図、（Ｂ）は図５（Ａ）のＡ−Ａ線に沿った断面図であ
る。 【図６】（Ａ）は実施形態４を説明する斜視図、（Ｂ）
は使用状態を示す斜視図である。 【図７】実施形態５を説明する図であり、（Ａ）は斜視
図、（Ｂ）は正面図、（Ｃ）は断面図、（Ｄ）は使用状
態を示す正面図、（Ｅ）はその断面図である。 【符号の説明】 ２ Ｘ線フィルム収納具 ４ 透光性シート ６ 目盛 ８ 切込み

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 透光性を有するシートに、Ｘ線フィルム
   を一部挿入して挟持するための切込みを形成するととも
   に、目盛を付して成ることを特徴とするＸ線フィルム収
   納具。 【請求項２】 前記シートの前記Ｘ線フィルムが挟持さ
   れる箇所以外の箇所に情報記入部を設けた請求項１に記
   載のＸ線フィルム収納具。 【詰求項３】 透光性を有する第１シートと、第１シー
   トに固着されてＸ線フィルム収納部を形成する第２シー
   トと、第１シートに一端を固着し他端は前記Ｘ線フィル
   む収納部の入口部を覆う第３シートとを備え、第１また
   は第２シートに目盛を付したことを特徴とするＸ線フィ
   ルム収納具。 【請求項４】 第３シートに情報記入部を形成した請求
   項３に記載のＸ線フィルム収納具。 【請求項５】 透光性を有する第１シートと、第１シー
   トに固着されてＸ線フィルム収納部を形成する第２シー
   トと、第１または第２シートに目盛を付したことを特徴
   とするＸ線フィルム収納具。 【請求項６】 第１シート上の前記Ｘ線収納部以外の箇
   所に情報記入部を設けた請求項５に記載のＸ線フィルム
   収納具。 【請求項７】 透光性を有する２つ折りのシートの見開
   き片面にカルテ等の書類を収納する書類収納部を前記シ
   ートの端部を折り曲げて形成し、他面に目盛を付したこ
   とを特徴とするＸ線フィルム収納具。 【請求項８】 前記他面にＸ線フィルムを一部挿入して
   挟持するための切込みを形成した請求項７に記載のＸ線
   フィルム収納具。 【請求項９】 開口部を有しＸ線フィルムを保持するマ
   ウント部材と、前記開口部を覆う透光性シートとを備
   え、前記透光性シートに目盛を付したことを特徴とする
   Ｘ線フィルム収納具。