JPH11318856A - Mri装置 - Google Patents

Mri装置

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JPH11318856A
JPH11318856A JP10164095A JP16409598A JPH11318856A JP H11318856 A JPH11318856 A JP H11318856A JP 10164095 A JP10164095 A JP 10164095A JP 16409598 A JP16409598 A JP 16409598A JP H11318856 A JPH11318856 A JP H11318856A
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temperature
relaxation time
unit
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data
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Masahiko Fukumoto
将彦 福本
Shingo Nanba
慎吾 難波
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 体内温度を手術なしで計測する。 【解決手段】 スペクトル検出部1で得られた検査対象
32の内部の微小領域ごとのNMRスペクトルにもとづ
いて、緩和時間算出部2が、特定のピークの緩和時間T
(c)を算出する。特定のピークとして、緩和時間が組
織の相違に余り依存しないピークが選択される。温度算
出部3は、更正データ記憶部4に記憶される緩和時間と
温度との間の関係を示す更正データにもとづいて、緩和
時間T(c)を温度t(c)へ変換する。微小領域ごと
に得られた温度t(c)が、画面7へ二次元画像または
三次元画像として画像表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】この発明は、人体の診療に好
適なMRI装置に関し、特に、体内温度の分布など、検
査対象の内部の温度分布を計測するための改良に関す
る。
【従来の技術】癌治療の分野において、電磁波の照射等
を用いて体内の癌組織の温度を高くすることによって、
その消滅を早め、他の放射線治療などと併用することに
よって、さらに治療効果を高める温熱療法(ハイパーサ
ーミア)が、有望な治療法として知られている。この方
法は、癌組織が正常組織に比べて熱に弱いという性質、
さらに、他の放射線等による治療効果との間に相乗効果
が生まれるという性質を利用して、癌組織の死滅を選択
的に早めることにより、効果的な治癒を図るものであ
る。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、温熱療
法においては、生体の温度を高めるものであるため、正
常組織が熱による損傷を受けないように、昇温の度合い
を精密に制御する必要がある。このため、従来の温熱療
法では、熱電対を体内に埋め込んで、体内の温度を直接
に計測しつつ治療を行うという方法が採られていた。熱
電対を埋め込むためには、直径数mmの孔を通して、人
体の外部から内部へと、熱電対を挿入する必要があり、
人体へ外科的手術を施すことが、不可避とされていた。
すなわち、温熱療法自体や、それと組み合わせて行われ
る放射線療法等の治療法が、本来的に手術を要しないも
のである点を、それらの利点の一つとしているにも関わ
らず、温度測定という不随的な目的のために、治療から
手術を完全に排除することができないという問題点があ
った。特に、各部の温度計測の精度を高めるためには、
多くの熱電対を、様々な部位に埋設する必要があり、そ
れだけ治療を受ける患者の身体的・精神的負担を増大さ
せる結果となっていた。この発明は、従来の技術におけ
る上記した問題点を解消するためになされたもので、検
査対象の内部の温度を非破壊的に計測することを可能に
し、特に、人体内部の温度を手術なしで計測することを
可能にするMRI装置に関する。
【課題を解決するための手段】この目的のために、本発
明では、MRI装置に以下のような改良を加える。すな
わち、第1の発明の装置は、MRI装置において、検査
対象を三次元的に分割してなる微小領域ごとにNMRス
ペクトルを得るスペクトル検出部と、当該スペクトル内
の特定のピークの緩和時間を算出する緩和時間算出部
と、前記緩和時間と温度との間の関係を規定する更正デ
ータを格納する更正データ記憶部と、前記更正データを
参照することにより、前記緩和時間を前記温度へと変換
する温度算出部と、前記微小領域ごとに与えられるデー
タの前記対象内の分布を、二次元ないし三次元画像とし
て画像表示する表示部と、前記表示部へ、前記データと
して、前記温度算出部で変換された前記温度を付与する
表示データ付与部と、を備える。第2の発明の装置は、
MRI装置において、検査対象を三次元的に分割してな
る微小領域ごとにNMRスペクトルを得るスペクトル検
出部と、当該スペクトル内の特定のピークの緩和時間を
算出する緩和時間算出部と、前記緩和時間の変化と温度
変化との間の関係を規定する更正データを格納する更正
データ記憶部と、前記更正データを参照することによ
り、前記緩和時間の変化を前記温度変化へと変換する温
度算出部と、前記微小領域ごとに与えられるデータの前
記対象内の分布を、二次元ないし三次元画像として画像
表示する表示部と、前記表示部へ、前記データとして、
前記温度算出部で変換された前記温度変化を付与する表
示データ付与部と、を備える。第3の発明の装置は、第
1または第2の発明のMRI装置において、前記緩和時
間算出部は、前記特定のピークを第1の特定のピークと
し、前記スペクトル内の第2の特定のピークの緩和時間
をも算出し、前記表示データ付与部は、前記緩和時間算
出部で算出された前記第2の特定のピークの緩和時間と
前記温度算出部で変換された値とを選択自在に、前記デ
ータとして前記表示部へ付与する。
【発明の実施の形態】<1.背景技術>MRI(Mag
netic Resonance Imaging)装
置は、検査対象を、スペクトル技術によって、三次元的
に観念上、微小領域へと細分割し、各微小領域ごとにN
MR (核磁気共鳴)スペクトルを得て、さらに、スペクトル
内の特定のピークの強度、および/または、緩和時間
を、二次元または三次元画像の形式で画像表示する装置
である。このように、MRI装置は、位置情報をも含む
NMR装置として構成され、検査対象の内部の化学構
造、物性等を、二次元的あるいは三次元的に画像表示す
ることによって、検査対象の内部の非破壊的な検査を可
能にする。特に、臨床診断医療の分野においては、生体
内の水分子の水素原子核(プロトン)のピークを、上述
の特定のピークとして選択することによって、体内の病
変組織の発見、その位置の同定等を可能にする診断装置
として広く利用されている。これは、正常組織と病変組
織との間で、水分子の水素原子核の緩和時間が異なると
いう事実にもとづいており、緩和時間の体内の分布を画
像表示することによって病変組織の同定を可能にしてい
る。本発明の装置は、この従来周知のMRI装置を基礎
とし、これに改良を加えることによって、例えば人体な
どの検査対象の内部の温度分布の計測を、検査対象に損
傷を加えることなく可能にするものである。 <2.実施の形態の装置の構成と動作>図1は、本発明
の実施の形態としてのMRI装置の構成を示すブロック
図である。この装置100は、診断医療用のMRI装置
として構成されている。装置100には本体部10と走
査部20とが備わっている。走査部20は、直流磁場に
勾配磁場を重畳して生成するコイル、電磁波を照射する
照射部、その他の部材を備えている。走査部20は、ベ
ッド31に寝かされた検査対象32としての患者の患部
周辺を走査しつつ、勾配を持った磁場を印加し、同時に
電磁波を照射する。それによって、電磁波の周波数で決
まる特定の強さの磁場が印加されている部位における、
電磁波のNMR吸収放出特性を検出する。その結果、検
査対象32の内部の微小領域ごとのNMR吸収放出特性
が得られる。本体部10には、走査部20で得られたN
MR吸収放出特性にもとづいて、NMRスペクトルを検
出するスペクトル検出部1が備わる。NMRスペクトル
は、例えば図2に模式的に示すように、電磁波の周波数
に対する吸収の強さを表す曲線であり、検査対象32の
内部に含まれる物質の化学構造を反映したピークを持っ
ている。図2に例示するA〜Dのピークは、電磁波を吸
収する核種の相違、その核種が属する化学物質の構造の
相違、および、その核種が化学物質の中で占める位置の
相違などを反映している。同一核種、例えば、同じ水素
原子核であっても、水の中の水素原子核と、他の高分子
の中の水素原子核とでは、ピークの位置、すなわち共鳴
周波数ωは異なる。さらに、同一の高分子に属する水素
原子核であっても、立体化学的に等価でない位置にあれ
ば、共鳴周波数ωはやはり異なる。図1に戻って、本体
部10には、さらに、スペクトル検出部1で検出された
NMRスペクトルにもとづいて、特定のピーク、例え
ば、ピークAとCとについて、それらの緩和時間を算出
する緩和時間算出部2が備わっている。緩和時間は、そ
れぞれの核種が電磁波の吸収および放出を行って非平衡
状態から平衡状態へと遷移する際の時定数である。遷移
の複数の機構に起因して、スピン−格子緩和時間T1、
スピンースピン緩和時間T2など、複数の緩和時間が知
られている。ところで、緩和時間は、温度に依存するこ
とが知られている。図3は、スピン−格子緩和時間T
1、および、スピンースピン緩和時間T2の温度依存性
を模式的に示すグラフである。図3が示すように、二種
類の緩和時間T1,T2のいずれも、ある範囲におい
て、温度との間に、両対数方眼紙上で単純な線形的な関
係が成り立つ。すなわち、緩和時間T1,T2は、ある
温度範囲内で、温度のべき乗で表現される。これらの緩
和時間T1,T2の温度依存性は、核種や化学構造にも
依存するが、例えば、温度が30°Cから60°Cまで
変化すると、それに応じて、緩和時間T1は、20%〜
40%ほどの変化を示すことが知られている(Y.In
oue,T.Konno,Polym.J.,8,45
7(1976))。また、既述したように、水分子の水
素原子核のピークについては、その緩和時間(スピン−
格子緩和時間T1)は、温度だけでなく、組織が正常で
あるか否かにも依存する。そこで、図1に戻って、緩和
時間算出部2は、第1には、例えば水分子の水素原子核
に相当するピーク、すなわち、緩和時間が組織に強く依
存するピークを選んで、その緩和時間を算出する。仮
に、ピークAがこれに相当するものとする。緩和時間算
出部2は、第2に、緩和時間が組織に余り依存しないピ
ークを選んで、その緩和時間を算出する。仮に、ピーク
Cがこれに相当するものとする。二つの緩和時間は、二
つのピークA,Cが同時に得られるものであれば、同時
に算出されてもよいが、例えばそれぞれの共鳴周波数ω
a,ωcが、大きく離れているなどにより、電磁波の周
波数を異ならせて複数の走査を行うことによって個別に
得られるものであれば、それぞれの時期に合わせて個別
に算出されてもよい。走査部20には、共鳴周波数ω
a,ωcのそれぞれをカバーする電磁波を照射する照射
部が備わる。このようにして、緩和時間算出部2では、
温度だけでなく組織への依存性も強い緩和時間T(a)
と、組織依存性が弱く、主として温度に依存する緩和時
間T(c)とが、算出される。緩和時間T(a)は表示
データ付与部5へと送られ、緩和時間T(c)は温度算
出部3へと送られる。温度算出部3は、入力された緩和
時間T(c)を温度t(c)へと変換する。図4のグラ
フに例示するように、ピークCに関する緩和時間T
(c)と温度t(c)の間の関係が、更正データとし
て、更正データ記憶部4に記憶されている。更正データ
は、ピークCに関して、実験によって求められたデータ
である。温度算出部3は、この更正データにもとづい
て、緩和時間T(c)を温度t(c)へと変換する。更
正データは、実験データを再現する関数でもよく、変換
のための係数であってもよい。また、図4の曲線上の複
数の点に対応する値であってもよい。更正データが関数
で与えられるときには、温度算出部3は、関数に緩和時
間T(c)を代入することによって、温度t(c)を算
出するとよい。検査対象が生体であることを考慮する
と、更正データは、温度t(c)が35゜C〜42゜C
程度の範囲で、図4の曲線を再現するものであれば十分
であるので、図4の曲線は、十分に良好な精度で線形関
数(一次関数)で表すことも可能である。このとき、更
正データとして、線形関数を規定する二つの係数を、更
正データ記憶部4へ記憶しておき、温度算出部3では、
これらの係数にもとづいて、緩和時間T(c)から温度
t(c)への変換を行ってもよい。また、更正データが
図4の曲線上の複数の点に対応する値(緩和時間と温度
の組)で与えられるときには、温度算出部3では、それ
らの点から周知の内挿、外挿等の演算手法を用いて温度
t(c)を算出するとよい。算出された温度t(c)
は、表示データ付与部5へと入力される。表示データ付
与部5は、入力される緩和時間T(a)と温度t(c)
のいずれかを、外部からの指示にもとづいて選択し、表
示部6へと伝える。表示部6は、微小領域ごとに与えら
れる緩和時間T(a)または温度t(c)の検査対象3
2の中の分布を、二次元画像あるいは三次元画像の形式
でCRT等の画面7へと画像表示する。図5および図6
は、画面7に表示される二次元画像を例示する模式図で
ある。緩和時間T(a)が表示されるときには、図5に
例示されるように、体内のある断面における病変した組
織Fが、その他の正常な組織から区別されて画面の上に
現れる。これに対して、温度t(c)が表示されるとき
には、図6に例示されるように、体内のある断面上の温
度の分布が、等高線、あるいは、色分けによって表示さ
れる。望ましくは、図6に例示されるように、温度の数
値も同時に表示される。走査部20が走査を行うのにと
もなって、画面7には、体内のさまざまな断面における
病変組織の分布、温度分布が、図5および図6のように
表示される。 <3.実施の形態の装置の利点>以上のように装置10
0では、検査対象32としての人体の内部の温度が、画
面7の上に、二次元あるいは三次元画像の形式で表示さ
れる。しかも、温度を計測するのに人体に外科的手術を
施す必要がない。すなわち、病変組織を同定するために
用いられる従来のMRI装置と同様に、検査対象32と
しての人体に印加されるのは、磁場(通常において、1
〜数テスラの強度)と電磁波(通常において、周波数が
100MHzないしそれ以下)だけであり、人体に対し
て、何らの傷、痕跡、放射線による二次効果等を与える
ことなく、体内の各部の温度を計測することができると
いう利点がある。しかも、病変組織と、体内温度とを、
スイッチ操作で切り替えて、画面表示することができる
ので、温熱療法を用いて癌組織の消滅を図る治療には、
特に適している。また、従来のMRI装置の操作に習熟
した医者や技師は、装置100を操作するのに新たな技
量を磨く必要がなく、装置100が提供する新たな治療
法を、医療の現場へ円滑に導入することが可能である。
なお、温熱療法へ装置100を適用する際には、従来の
MRI装置とは異なり、診断のみが目的ではなく、治療
も目的とされる。したがって、様々な医療器具が、1〜
数テスラの強磁場の中で用いられることが想定される。
しかしながら、金属製の鋏、注射針など、多くの磁性体
金属が、非磁性体で靱性の高いファインセラミクスによ
って置換可能であり、これらの特殊材料で構成される特
殊器具を用いることによって、治療上の問題は解消され
る。また、以上において、装置100が、人体を検査対
象32とする例を示したが、人体以外の生物は言うまで
もなく、非生物、工業材料、構造物等の内部温度の計測
にも利用可能である。 <4.変形例> (1)装置100では、本体部10に1個の表示部6が
備わり、表示データ付与部5で切り分けることによっ
て、緩和時間と温度とが、選択自在に表示されたが、表
示部6が2個備わり、それぞれ、緩和時間と温度とが同
時に表示されるように装置が構成されてもよい。あるい
は、画面7のみを共通にして、同一画面の中で、画面分
割によって双方が表示されてもよい。さらに、双方の表
示と、いずれか一方の表示とが、選択自在に切り分けら
れるように構成されてもよい。 (2)装置100では、緩和時間算出部2は、ピークA
とピークCの双方の緩和時間を算出したが、ピークA
(例えば、水の水素原子核)の緩和時間のみを算出し、
更正データ記憶部4には、正常組織に対するピークAの
更正データが記憶され、それにもとづいて、温度算出部
3では温度の算出が行われてもよい。このとき、表示部
6には、図6のように表示される温度分布は、正常組織
についてのみ、正しい値を表すことになる。病変組織F
の所在は、図5によって確認できる。病変組織Fの領域
の温度は、それを取り巻く正常組織の温度から推測する
とよい。また、図5で確認される病変組織Fの領域につ
いては、図6の温度分布の表示の中に、空白(例えば、
白塗りなど)で表示する画像処理部が、さらに備わると
良い。それによって、図6の画像を観察するだけで、病
変組織Fの位置と、それを取り巻く正常組織の温度と
を、同時に確認することが可能となる。 (3)装置100では、緩和時間算出部2は、ピークA
とピークCの双方の緩和時間を算出したが、組織依存性
の低いピークCの緩和時間のみを算出し、表示部6には
温度分布のみが表示されるように構成されてもよい。 (4)装置100では、緩和時間と更正データとにもと
づいて、温度の絶対値(゜C)が算出され、表示された
が、外部から指示されるある時点における各部の温度
(初期値)を基準として、それ以後の温度の変化の分布
が画面7へ表示されるように、装置を構成することも可
能である。それには、図1において、更正データ記憶部
4には、緩和時間の変化量と温度の変化量との間の関係
が、更正データとして記憶され、この更正データと緩和
時間算出部2が算出した緩和時間とにもとづいて、温度
算出部3が温度の変化量を算出するとよい。このとき、
画面7には、温度の絶対値に変わって、温度の変化量が
表示されることとなる。既述したように、温度の範囲
は、35゜C〜42゜C程度であれば十分であるので、
緩和時間の変化量と温度の変化量との間の関係は、線形
関数で良好に再現される。したがって、更正データ記憶
部4には、更正データとして、線形関数を規定する二つ
の係数が記憶されれば足りる。温度算出部3では、これ
らの係数にもとづいて、変化量の変換が行われる。変化
量であるため、温度の絶対値に関する知見は得られない
が、温度の絶対値に比べて誤差が少なく、精度の高い計
測が可能となる。例えば、温熱療法を開始する前の体内
各部の温度の初期値に対して、温熱療法を開始した後
に、体内各部の温度が、どれだけ上昇したかに関する知
見が、高い精度で得られる。また、変化量の間の関係
は、正常組織と病変組織の間で、大きくは相違しない。
このため、変形例(2)と同様に、緩和時間算出部2
は、ピークAの緩和時間のみを算出し、温度算出部3
は、これにもとづいて温度変化を算出しても良い。組織
に変化がない限り、温度変化に関する知見が良好な精度
で得られる。例えば、温熱療法を加え、その効あって病
変組織に変成を来すまでは、病変組織においても良好な
精度で温度変化に関する知見が得られる。
【発明の効果】第1の発明の装置では、NMRスペクト
ルにもとづいて、検査対象の微小領域ごとの温度が画像
表示される。このため、検査対象の内部の温度の計測
を、非破壊で行うことができる。特に、人体を検査対象
とすることによって、人体に手術、放射線照射等を施す
ことなく、体内の各部の温度を計測することができる。
第2の発明の装置では、NMRスペクトルにもとづい
て、検査対象の微小領域ごとの温度の変化量が画像表示
される。このため、検査対象の内部温度の変化量の計測
を、非破壊で行うことができる。特に、人体を検査対象
とすることによって、人体に手術、放射線照射等を施す
ことなく、体内の各部の温度の変化量を計測することが
できる。第3の発明の装置では、NMRスペクトルにも
とづいて、検査対象の微小領域ごとの温度と緩和時間と
が選択自在に画像表示される。したがって、人体を検査
対象とするときに、第1の特定のピークとして、正常組
織と病変組織との間で緩和時間が大きく変化するピーク
を選択し、第2の特定のピークとして、緩和時間の組織
への依存性が低いピークを選択することによって、病変
組織の同定と体内温度の計測とが、精度良く行い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態の装置のブロック図である。
【図2】 NMRスペクトルを模式的に例示するグラフ
である。
【図3】 緩和時間の温度依存性を模式的に示すグラフ
である。
【図4】 更正データを例示するグラフである。
【図5】 緩和時間の画像表示を例示する模式図であ
る。
【図6】 温度の画像表示を例示する模式図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象を三次元的に分割してなる微小
    領域ごとにNMRスペクトルを得るスペクトル検出部
    と、 当該スペクトル内の特定のピークの緩和時間を算出する
    緩和時間算出部と、 前記緩和時間と温度との間の関係を規定する更正データ
    を格納する更正データ記憶部と、 前記更正データを参照することにより、前記緩和時間を
    前記温度へと変換する温度算出部と、 前記微小領域ごとに与えられるデータの前記対象内の分
    布を、二次元ないし三次元画像として画像表示する表示
    部と、 前記表示部へ、前記データとして、前記温度算出部で変
    換された前記温度を付与する表示データ付与部と、を備
    えるMRI装置。
  2. 【請求項2】 検査対象を三次元的に分割してなる微小
    領域ごとにNMRスペクトルを得るスペクトル検出部
    と、 当該スペクトル内の特定のピークの緩和時間を算出する
    緩和時間算出部と、 前記緩和時間の変化と温度変化との間の関係を規定する
    更正データを格納する更正データ記憶部と、 前記更正データを参照することにより、前記緩和時間の
    変化を前記温度変化へと変換する温度算出部と、 前記微小領域ごとに与えられるデータの前記対象内の分
    布を、二次元ないし三次元画像として画像表示する表示
    部と、 前記表示部へ、前記データとして、前記温度算出部で変
    換された前記温度変化を付与する表示データ付与部と、
    を備えるMRI装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のMRI
    装置において、 前記緩和時間算出部は、前記特定のピークを第1の特定
    のピークとし、前記スペクトル内の第2の特定のピーク
    の緩和時間をも算出し、 前記表示データ付与部は、前記緩和時間算出部で算出さ
    れた前記第2の特定のピークの緩和時間と前記温度算出
    部で変換された値とを選択自在に、前記データとして前
    記表示部へ付与するMRI装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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