JPH11313358A - 移動体通信網制御装置 - Google Patents

移動体通信網制御装置

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JPH11313358A
JPH11313358A JP11968998A JP11968998A JPH11313358A JP H11313358 A JPH11313358 A JP H11313358A JP 11968998 A JP11968998 A JP 11968998A JP 11968998 A JP11968998 A JP 11968998A JP H11313358 A JPH11313358 A JP H11313358A
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mobile
packet
station
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Nobuyuki Kobayashi
信之 小林
Nobuo Kikuchi
信夫 菊地
Masaaki Kusano
正明 草野
Toshiyuki Kuze
俊之 久世
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 在圏ゾーン基地局から移動先ゾーン基地局へ
のコネクションの切り換え処理に伴ない、通信情報が消
失する。 【解決手段】 クロスオーバー交換局1に、マルチパス
コネクションを設定するマルチパスコネクション設定手
段12と、そのマルチパスコネクションにフラッディン
グされるパケットは同一であることを示す識別情報を付
加する識別情報付加手段11と、移動機3の周辺ゾーン
基地局2−2,2−3経由のマルチパスコネクション上
を転送するパケットを遅延させるパケット遅延手段13
とを備え、移動機3に、受信されるパケットの識別情報
を参照し、重複受信パケットを廃棄する受信順序制御手
段15を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一定ゾーン内の
移動機と無線回線を経由してその移動機の制御および通
信を行う基地局と、移動機向けの最適な基地局に至る交
換網の適切な通信経路の設定を行うクロスオーバー交換
局からなる移動体通信網において、音声やデータ等の情
報を、定型のヘッダ情報を持つ固定長または可変長のパ
ケットやATMセルとして転送する場合の移動体通信網
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図19は例えば特開平5−91555号
公報に示された従来の移動体通信網制御装置を示すブロ
ック構成図であり、図において、100−1〜100−
3は無線ゾーン、101−1〜101−3は無線ゾーン
100−1〜100−3を形成する基地局、103は移
動機、104は基地局101−1〜101−3を制御す
るクロスオーバー交換局である。ここで、移動機103
は、基地局101−1〜101−3と通信チャネルを切
り換えながら通信を行うものである。
【0003】次に動作について説明する。移動機103
が在圏ゾーン基地局101−1と通信を行いながら移動
する場合、その周辺ゾーン基地局101−2,101−
3の通信チャネルの予約を行う。また、その在圏ゾーン
基地局101−1の通信品質劣化の検出によりチャネル
切り換えを行う場合、周辺ゾーン基地局101−2また
は101−3の予約されたチャネルにチャネル切り換え
を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の移動体通信網制
御装置は以上のように構成されているので、在圏ゾーン
基地局101−1から移動先ゾーン基地局101−2ま
たは101−3へのコネクションの切り換え処理に伴な
い、通信情報が消失するという課題があった。特に、音
声やデータの情報をパケットまたはATMセルのような
形式で高速に伝送する場合、パケットやATMセルの消
失による欠損する情報量の増大が顕著であり、また、移
動機103が高速に移動する場合や、ゾーン域を小さく
設定する場合は、切り換え処理が多発し通信品質を大き
く劣化させる要因となるなどの課題があった。
【0005】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、高速通信,高速移動およびゾーン
領域の狭い移動体通信網における切り換え制御におい
て、クロスオーバー交換局から基地局への通信パスの切
り換えに伴なう通信情報の消失を防止する移動体通信網
制御装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る移動体通
信網制御装置は、クロスオーバー交換局に、在圏ゾーン
基地局経由移動機宛ておよび移動機が移動する可能性の
ある周辺ゾーン基地局経由移動機宛てのマルチパスコネ
クションを設定するマルチパスコネクション設定手段
と、そのマルチパスコネクションにフラッディングされ
るパケットは同一であることを示す識別情報をパケット
に付加する識別情報付加手段と、移動機の在圏ゾーン基
地局経由を除き、周辺ゾーン基地局経由のマルチパスコ
ネクション上を転送するパケットを遅延させるパケット
遅延手段とを備え、移動機に、在圏ゾーン基地局および
周辺ゾーン基地局から受信されるパケットの識別情報を
参照し、重複受信パケットを廃棄する受信順序制御手段
を備えたものである。
【0007】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
移動機およびクロスオーバー交換局には、移動機が在圏
ゾーンに定着している状態の通常モードと、移動機が在
圏ゾーンから脱出しハンドオーバーが発生する可能性が
高い状態のハンドオーバーモードとを有し、移動機は、
移動機が在圏ゾーンから脱出する可能性が高いか否かを
検出するゾーン移動検出手段と、通常モード時に、ゾー
ン移動検出手段による検出が在圏ゾーンから脱出する可
能性が高い状態であると判断した場合に、クロスオーバ
ー交換局にゾーン脱出予告メッセージを送信すると共
に、移動機をハンドオーバーモードにするゾーン脱出予
告メッセージ通知手段と、ハンドオーバーモード時に、
ゾーン移動検出手段による検出が在圏ゾーンに定着した
状態であると判断した場合に、クロスオーバー交換局に
ゾーン定着メッセージを送信すると共に、移動機を通常
モードにするゾーン定着メッセージ通知手段とを備え、
クロスオーバー交換局は、ゾーン脱出予告メッセージお
よびゾーン定着メッセージの受信に応じてハンドオーバ
ーモードまたは通常モードを認識し、ハンドオーバーモ
ード時に、マルチパスコネクション設定手段により、在
圏ゾーン基地局経由移動機宛ておよび周辺ゾーン基地局
経由移動機宛てのマルチパスコネクションを設定すると
共に、識別情報付加手段により、マルチパスコネクショ
ンにフラッディングされるパケットは同一であることを
示す識別情報をパケットに付加し、パケット遅延手段に
より、移動機の在圏ゾーン基地局経由を除き、周辺ゾー
ン基地局経由のマルチパスコネクション上を転送するパ
ケットを遅延させ、通常モード時に、マルチパスコネク
ション設定手段により、在圏ゾーン基地局経由移動機宛
てのみのコネクションを設定すると共に、識別情報付加
手段による識別情報のパケットへの付加を停止するもの
である。
【0008】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
クロスオーバー交換局に、移動機宛てコネクション毎に
パケット消失に対して厳しく要求されるか、パケット遅
延に対して厳しく要求されるかの通信品質が記憶された
第1通信品質記憶手段を有し、ハンドオーバーモード時
に、コネクションに要求されている通信品質がパケット
消失に対して厳しい場合に、パケット遅延手段により、
周辺ゾーン基地局経由のマルチパスコネクション上を転
送するパケットを遅延させ、コネクションに要求されて
いる通信品質がパケット遅延に対して厳しい場合に、パ
ケット遅延手段によるパケットの遅延を停止させるもの
である。
【0009】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
移動機に、受信されたパケットを蓄積するバッファ手段
と、そのバッファ手段に蓄積されたパケットの取り出し
時間間隔を任意に調整自在なパケット取り出し手段とを
備えたものである。
【0010】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
移動機に、コネクション毎にバッファ手段およびパケッ
ト取り出し手段を接続するか否かの通信品質が記憶され
た第2通信品質記憶手段を有し、バッファ手段およびパ
ケット取り出し手段は、コネクション毎に第2通信品質
記憶手段に基づいて接続するものである。
【0011】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
移動機に、在圏ゾーン基地局および周辺ゾーン基地局か
ら受信される信号状態を測定し、移動先ゾーンを予測す
る移動先ゾーン予測手段を備え、ゾーン脱出予告メッセ
ージ通知手段は、ゾーン脱出予告メッセージに、移動先
ゾーン予測手段により予測された移動先ゾーンを付加し
てクロスオーバー交換局に送信し、クロスオーバー交換
局は、受信されたゾーン脱出予告メッセージ中の移動先
ゾーンに応じてマルチパスコネクションを設定すべき周
辺ゾーンを決定するものである。
【0012】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
移動機および基地局に、GPS等の位置測定システムに
よる移動機および基地局の位置情報を受信する位置情報
受信手段を備え、基地局は、受信された位置情報に基づ
いて、基地局のゾーン内の移動機に基地局の位置情報お
よび有効ゾーン距離を示す基地局位置情報メッセージを
通知する基地局位置情報メッセージ通知手段を備え、移
動機のゾーン移動検出手段は、受信された基地局位置情
報メッセージの基地局の位置情報および有効ゾーン距離
と位置測定システムから受信された移動機の位置情報に
応じて在圏ゾーンから脱出する可能性の有無を判断する
ものである。
【0013】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
移動機および基地局に、GPS等の位置測定システムに
よる移動機および基地局の位置情報を受信する位置情報
受信手段を備え、基地局は、受信された位置情報に基づ
いて、在圏ゾーンおよび周辺ゾーンの移動機に基地局の
位置情報および有効ゾーン距離を示す基地局位置情報メ
ッセージを通知する基地局位置情報メッセージ通知手段
を備え、移動機のゾーン移動検出手段は、移動機が在圏
ゾーンから脱出する可能性が高いと検出した場合に、受
信された基地局位置情報メッセージの基地局の位置情報
および有効ゾーン距離と位置測定システムから受信され
た移動機の位置情報に応じて移動先ゾーンを予測し、ゾ
ーン脱出予告メッセージに、予測された移動先ゾーンを
付加してクロスオーバー交換局に送信するものである。
【0014】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
移動機および基地局は、GPS等の位置測定システムに
よる移動機および基地局の位置情報を受信する位置情報
受信手段を備え、各基地局は、受信された位置情報に基
づいて、周辺ゾーン基地局に対して基地局の位置情報お
よび有効ゾーン距離を示す基地局位置情報メッセージを
通知すると共に、在圏ゾーンの移動機に対して基地局お
よび周辺ゾーン基地局の位置情報および有効ゾーン距離
を示す基地局位置情報メッセージを通知する基地局位置
情報メッセージ通知手段を備え、移動機のゾーン移動検
出手段は、移動機が在圏ゾーンから脱出する可能性が高
いと検出した場合に、受信された基地局位置情報メッセ
ージの基地局および周辺ゾーン基地局の位置情報および
有効ゾーン距離と位置測定システムから受信された移動
機の位置情報に応じて移動先ゾーンを予測し、ゾーン脱
出予告メッセージに、予測された移動先ゾーンを付加し
てクロスオーバー交換局に送信するものである。
【0015】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
移動機に、受信された基地局位置情報メッセージに応じ
たこれまで通過したゾーンの基地局の位置情報に基づい
て在圏ゾーンにおける移動機の移動方向と、GPS等の
位置測定システムによる移動機の位置情報に基づいて在
圏ゾーンにおける移動機の移動方向との継続性から移動
機の移動方向を認識する移動方向認識手段を備え、移動
機のゾーン移動検出手段は、移動機が在圏ゾーンから脱
出する可能性が高いと検出した場合に、移動方向認識手
段によって認識された移動機の移動方向に応じて移動先
ゾーンを予測し、ゾーン脱出予告メッセージに、予測さ
れた移動先ゾーンを付加してクロスオーバー交換局に送
信するものである。
【0016】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
移動機に、受信された基地局位置情報メッセージに応じ
たこれまで通過したゾーンの基地局の位置情報に基づい
て在圏ゾーンにおける移動機の移動速度と、GPS等の
位置測定システムによる移動機の位置情報に基づいて在
圏ゾーンにおける移動機の移動速度との継続性から移動
機の移動速度を認識する移動速度認識手段を備え、移動
機のゾーン移動検出手段は、移動機が在圏ゾーンから脱
出する可能性が高く、且つ移動速度認識手段によって認
識された移動速度が高いと判断した場合に、移動方向認
識手段によって認識された移動機の移動方向に応じて在
圏ゾーンに隣接する移動先ゾーンおよびその後の移動に
よって移動先ゾーンに隣接する移動先ゾーンを予測し、
ゾーン脱出予告メッセージに、予測された移動先ゾーン
を付加してクロスオーバー交換局に送信するものであ
る。
【0017】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
移動機に、GPS等の位置測定システムによる移動機の
位置情報に基づいて在圏ゾーンにおける移動機の移動方
向と移動速度とを認識すると共に、移動機の移動方向と
移動速度とを移動機情報メッセージとしてクロスオーバ
ー交換局に送信する移動機情報メッセージ送信手段と、
移動機が在圏ゾーンから脱出する可能性が高いと検出し
た場合に、在圏ゾーンにおける移動機の移動方向と移動
速度とを付加したゾーン脱出予告メッセージとしてクロ
スオーバー交換局に送信するゾーン脱出予告メッセージ
通知手段とを備え、クロスオーバー交換局は、受信され
た移動機情報メッセージに応じた移動機の移動方向と移
動速度、および受信されたゾーン脱出予告メッセージに
応じた移動機の移動方向と移動速度に基づいて、移動方
向および移動速度の継続性、その移動速度が高いか判断
し、移動速度が高いと判断した場合に、移動機の移動方
向に応じて在圏ゾーンに隣接する移動先ゾーンおよびそ
の後の移動によって移動先ゾーンに隣接する移動先ゾー
ンを予測し、それら移動先ゾーンに応じてマルチパスコ
ネクションを設定すべき周辺ゾーンを決定するものであ
る。
【0018】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
識別情報付加手段に、識別情報を生成する十分なモジュ
ロのカウンタ手段を有し、クロスオーバー交換局から各
マルチパスコネクションにおいてパケットをコピー転送
する際に、カウンタ手段の値を識別情報として付加する
と共にカウントアップし、識別番号として順序番号を使
用するものである。
【0019】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
識別情報付加手段に、識別情報を生成するクロスオーバ
交換局に必要な精度の時計手段を有し、クロスオーバー
交換局から各マルチパスコネクションにおいてパケット
をコピー転送する際に、時計手段の時刻情報を識別情報
として付加し、識別番号として時刻情報を使用するもの
である。
【0020】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
マルチパスコネクション設定手段は、在圏ゾーン基地局
経由移動機宛てのコネクションと、移動機が移動する可
能性のある周辺ゾーン基地局経由移動機宛てのコネクシ
ョンの2つのコネクションに分岐され、パケットのコピ
ーをしてそれら2つのコネクションに送信する第1パケ
ット分岐手段を有し、パケット遅延手段は、周辺ゾーン
基地局経由移動機宛てのコネクションに関し、パケット
遅延を実現するパケット遅延バッファ手段を有し、マル
チパスコネクション設定手段はさらに、移動機が移動す
る可能性のある周辺ゾーン基地局が複数ある場合は、そ
の複数に応じて遅延されたパケットのコピーを行う第2
パケット分岐手段を有するものである。
【0021】この発明に係る移動体通信網制御装置は、
基地局およびクロスオーバ交換局の機能を合わせ持つ装
置を、基地局およびクロスオーバー交換局として用いる
ものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による移
動体通信網制御装置を示すブロック構成図であり、図に
おいて、1は移動機向けの基地局に至る移動体交換網の
適切な通信経路の設定を行うクロスオーバー交換局、2
は一定ゾーン内の移動機と無線回線を経由して移動機の
制御および通信を行う基地局であり、その内、2−1は
移動機が通信中の在圏ゾーン基地局、2−2,2−3は
移動機が移動する可能性のある周辺ゾーン基地局であ
る。3は移動体通信網においてゾーン間を移動する場合
にハンドオーバー制御(切り換え制御)により通信を継
続する移動機である。
【0023】クロスオーバー交換局1において、10は
他の交換局との接続を実現する交換局間インタフェー
ス、11はマルチパスコネクションにフラッディングさ
れるパケットが同一であることを認識するための識別情
報をパケットに付加する識別情報付加手段、12はフラ
ッディングするコネクションの設定を制御するマルチパ
スコネクション設定手段、13は必要なコネクションの
パケットのみを一定時間保留した後に基地局宛ての経路
に転送するパケット遅延手段である。また、移動機3に
おいて、15は受信パケットに付加された識別情報を参
照し受信パケットの順序を整える受信順序制御手段、1
6はデータの送受信を行いながら処理を実行する上位処
理手段である。
【0024】図2はこの発明の実施の形態1による移動
体通信網制御装置の動作を示すシーケンス図であり、図
1による移動体通信網制御装置において、移動機3がゾ
ーンを移動し、ハンドオーバー制御が行われた場合のシ
ーケンスである。図3はクロスオーバー交換局の識別情
報付加手段の一例を示すブロック構成図であり、図にお
いて、20はパケット情報を格納するパケットバッフ
ァ、21は識別情報を生成するカウンタ手段である。図
4はクロスオーバー交換局の識別情報付加手段の他の例
を示すブロック構成図であり、図において、22は順次
処理するパケットを識別するに十分な精度を持った時計
手段である。
【0025】図5はクロスオーバー交換局のマルチパス
コネクション設定手段およびパケット遅延手段の一例を
示すブロック構成図であり、図において、25は在圏ゾ
ーン基地局2−1宛てコネクションおよび周辺ゾーン基
地局2−2,2−3宛てコネクションへのマルチパスコ
ネクションの設定を制御するマルチパスコネクション設
定制御手段、26は周辺ゾーン基地局2−2,2−3宛
てコネクションのパケットを遅延させるパケット遅延バ
ッファ手段、27は各基地局2向けにパケットを送信す
る送信処理手段、28は在圏ゾーン基地局2−1宛てコ
ネクションと周辺ゾーン基地局2−2,2−3宛てコネ
クションを分岐させる第1パケット分岐手段、29は複
数の周辺ゾーン基地局2−2,2−3宛てコネクション
を分岐させる第2パケット分岐手段である。
【0026】次に動作について説明する。先ず、図1に
おいて移動体通信網制御装置の動作について説明する。
図1は移動機3が、在圏ゾーン基地局2−1がサービス
するゾーンに位置し、通信を行っている状態であり、移
動機3を管理するクロスオーバー交換局1は、隣接する
交換局から移動機3宛てのパケットを、交換局間インタ
フェース10を通して受信する。その後、マルチパスコ
ネクションにフラッディングされるパケットが同一であ
ることを認識するための識別情報を識別情報付加手段1
1により付加し、マルチパスコネクション設定手段12
により、設定された各コネクションごとにパケットをコ
ピーする。移動機3が位置する在圏ゾーン基地局2−1
宛てコネクションのパケットは、即座に転送する。ま
た、移動機3が移動する可能性のある周辺ゾーン基地局
2−2,2−3宛てコネクションのパケットは、パケッ
ト遅延手段13に指定された時間だけ蓄積し、その後、
各周辺ゾーン基地局2−2,2−3宛てコネクションを
通して転送する。そして、在圏ゾーン基地局2−1およ
び周辺ゾーン基地局2−2,2−3は、クロスオーバー
交換局1から転送されたパケットを、無線回線を通して
移動機3宛てに転送する。移動機3はパケットを受信
し、受信順序制御手段15において受信パケットの識別
情報を認識し、本方式のハンドオーバー時に発生する重
複受信やパケット消失を検出し、パケットを順序通りに
制御した上で、移動機3内部の上位処理手段16に渡
す。
【0027】図2において、移動体通信網において移動
機3が在圏ゾーン基地局2−1のゾーンから周辺ゾーン
基地局2−2のゾーン移動するハンドオーバー制御にお
けるパケットシーケンスを説明する。移動機3が在圏ゾ
ーン基地局2−1のゾーンにいる場合、パケット(1)
クロスオーバー交換局1から在圏ゾーン基地局2−1宛
てのコネクション(マルチパスコネクションの1つ)で
転送され、在圏ゾーン基地局2−1から移動機3が使用
している無線チャネルを通して移動機3に転送され、受
信される。同時に、クロスオーバー交換局1は、パケッ
ト(1)をパケット遅延手段13により一時保留し、そ
の後、移動機3が移動する可能性のある周辺ゾーン基地
局2−2および2−3宛てのコネクション(マルチパス
コネクションの1つまたは複数)で各周辺ゾーン基地局
2−2,2−3に転送され、その基地局において移動機
3への無線チャネルが無い場合は、パケット(1)は廃
棄される。その基地局において移動機3への無線チャネ
ルが確立または予約されていた場合は、移動機3が使用
している無線チャネルを通して移動機3に転送される。
継続するパケット(2)も同様に、在圏ゾーン基地局2
−1経由で移動機3に受信される。
【0028】この後、移動機3は、在圏ゾーン基地局2
−1との通信を通信品質劣化等の理由により中断し、通
信品質の良好な周辺ゾーン基地局2−2との通信チャネ
ルに切り替えるハンドオーバー制御を開始する。この
間、在圏ゾーン基地局2−1との無線通信チャネルの解
放や、周辺ゾーン基地局2−2との無線通信チャネルの
設定、移動機3とクロスオーバー交換局1との間の情報
交換など、ハンドオーバー制御を行う必要があり、その
処理を行う時間の間、パケット通信ができない状態が発
生する。移動機3においてハンドオーバー制御が開始さ
れた後、パケット(3)はクロスオーバー交換局1から
在圏ゾーン基地局2−1宛てのコネクション(マルチパ
スコネクションの1つ)で転送され、在圏ゾーン基地局
2−1から移動機3が使用している無線チャネルで転送
されるが、移動機3がハンドオーバー制御に入っている
ため、受信されず消失することになる。以後のパケット
(4),(5)も在圏ゾーン基地局2−1経由で移動機
3に転送されるが、受信されず消失することになる。従
来はこのように、ハンドオーバー制御の間の受信パケッ
トは消失していしまい、上位レイヤプロトコルなどを使
用して回復していた。しかし、移動機3が高速に移動す
ることによりハンドオーバー制御が頻発するようにな
り、同時に通信速度も高速になることに伴い、消失する
パケット数は増大し、通信品質劣化の大きな原因とな
る。
【0029】この実施の形態1では、在圏ゾーン基地局
2−1経由で移動機3に転送されたパケット(1)〜
(5)と同様のパケットがパケット遅延手段13による
一定の遅延時間を経た後に、クロスオーバー交換局1か
ら周辺ゾーン基地局2−2,2−3へのマルチパスコネ
クションにより転送されるように構成している。移動機
3は、前記ハンドオーバー制御を終了し、移動先ゾーン
基地局(ハンドオーバー前の周辺ゾーン基地局)2−2
との通信チャネルを設定し、通信を開始する。その後、
クロスオーバー交換局1のパケット遅延手段13により
遅延されたパケット(2)は、移動先ゾーン基地局2−
2経由で移動機3に転送され、受信される。移動機3
は、受信順序制御手段15により受信パケットの識別情
報を参照し、在圏ゾーン基地局2−1から受信済みのパ
ケットであることを認識し、重複パケットとして廃棄す
る。次に、クロスオーバー交換局1のパケット遅延手段
13により遅延されたパケット(3)〜(5)が、移動
先ゾーン基地局2−2経由で移動機3に転送され受信さ
れる。移動機3は、受信順序制御手段15により受信パ
ケットの識別情報を参照し、在圏ゾーン2−1にて受信
済みのパケットに継続するパケットであることを認識
し、上位処理手段16に渡す。
【0030】以上のように、クロスオーバー交換局1か
ら周辺ゾーンへのマルチパスコネクションを設定し、パ
ケットを遅延させて転送することにより、ハンドオーバ
ー制御によるパケット消失を防ぎ、品質の高い通信が継
続できる。
【0031】次に図3に示した識別情報付加手段11に
ついて説明する。クロスオーバー交換局1は、パケット
に付加される識別情報の生成手段として、適当な大きさ
のカウンタ手段21を持つ。移動機3宛てパケットを受
信した場合、パケットバッファ20に受信パケットを格
納し、この適当な識別情報領域に、カウンタ手段21に
よるカウンタ値を書き込み、そのカウンタ手段21をカ
ウントアップする。この識別情報が付加されたパケット
は、マルチパスコネクションにより各基地局宛てにコピ
ーされ転送される。
【0032】以上のように、識別情報として適当なモジ
ュロの巡回変数を使用することにより、移動機3におけ
る重複パケットが検出できると同時に、消失パケットの
検出や、クロスオーバー交換局1と移動機3の間の再送
制御に活用することも可能である。
【0033】次に図4に示した識別情報付加手段11に
ついて説明する。クロスオーバー交換局1は、パケット
に付加される識別情報の生成手段として、クロスオーバ
ー交換局1が受信するパケットを一意に識別できるに十
分な精度の時計手段22を持つ。移動機3宛てパケット
を受信した場合、パケットバッファ20に受信パケット
を格納し、この適当な識別情報領域に、時計手段22に
よる時刻情報を書き込む。この識別情報が付加されたパ
ケットは、マルチパスコネクションにより各基地局宛て
にコピーされ転送される。
【0034】以上のように、識別情報として適当な精度
の時刻情報を使用することにより、移動機3における重
複パケットが検出できると同時に、パケット再生時の揺
らぎ補正処理に活用することが可能である。
【0035】次に図5に示したマルチパスコネクション
設定手段12およびパケット遅延手段13について説明
する。クロスオーバー交換局1は、移動機3宛てのパケ
ットを、在圏ゾーン基地局2−1経由で転送するコネク
ションと、1つまたは複数の周辺ゾーン基地局2−2,
2−3経由で転送するコネクションの、2つのコネクシ
ョン向けに分岐させるために、第1バケット分岐手段2
8によりパケットをコピーする。在圏ゾーン基地局2−
1経由で転送するコネクション向けパケットは、直ちに
送信処理手段27から転送される。周辺ゾーン基地局2
−2,2−3経由で転送するコネクション向けパケット
は、パケット遅延手段13を実現するパケット遅延バッ
ファ手段26に指定された時間蓄積される。その後、パ
ケット遅延バッファ手段26から取り出され、転送すべ
き周辺ゾーン基地局2−2,2−3の数に従って、周辺
ゾーン基地局2−2,2−3分のコネクション向けにパ
ケットを分岐させるために、第2パケット分岐手段29
によりパケットをコピーする。各コピーされたパケット
は、送信処理手段27から各々の宛先周辺ゾーン基地局
2−2,2−3に転送される。第1パケット分岐手段2
8で、周辺ゾーン基地局2−2,2−3向けコネクショ
ンに分岐させるか否か、およびどの周辺ゾーン基地局2
−2,2−3向けコネクションに分岐させるかは、マル
チパスコネクション設定制御手段25において管理し、
分岐制御を第1パケット分岐手段28および第2パケッ
ト分岐手段29に指示する。
【0036】このように、第1パケット分岐手段28お
よび第2パケット分岐手段29を持つことにより、パケ
ット遅延手段13を実現するパケット遅延バッファ手段
26のメモリ容量を少なく構成することができる。
【0037】実施の形態2.図6はこの発明の実施の形
態2による移動体通信網制御装置の移動機における通常
モード時の動作フロー図、図7は移動機におけるハンド
オーバーモード時の動作フロー図、図8はクロスオーバ
ー交換局における通常モード時の動作フロー図、図9は
クロスオーバー交換局のハンドオーバーモード時の動作
フロー図である。
【0038】次に動作について説明する。移動機3は、
ゾーン内で静止していたり、ゾーン中央部を低速で移動
しているなど、在圏ゾーンに定着している通常モード
と、ゾーンの境界領域を移動しているなど、在圏ゾーン
から脱出しハンドオーバーが発生する可能性の高いハン
ドオーバーモードを内部状態として持ち、在圏ゾーンか
ら脱出する可能性が高いことを認識するゾーン移動検出
手段を持つ。次に移動機3が通常モードの場合の動作を
図6により説明する。移動機3が通常モードにある場
合、ゾーン移動検出手段により在圏ゾーン脱出の可能性
を判断し(ステップST1)、脱出の可能性が高いと判
断した場合は、在圏ゾーン基地局2−1経由でクロスオ
ーバー交換局1にゾーン脱出予告メッセージを通知する
(ステップST2,ゾーン脱出予告メッセージ通知手
段)。脱出の可能性が高くないと判断した後、またはゾ
ーン脱出メッセージを送信した後に、受信パケットの識
別情報が有意か無意かにより(ステップST3)、クロ
スオーバー交換局1がハンドオーバーモードと認識して
いるか否かを判断する。識別情報が有意であり、クロス
オーバー交換局1が該当移動機3をハンドオーバーモー
ドであると認識している場合は、移動機3のモードをハ
ンドオーバーモードに移行する(ステップST4)。識
別情報が無意の場合は、そのまま通常モードに止まる。
通常モードに止まる場合、ゾーン脱出予告メッセージ通
知(ステップST2)の頻発を防止する方法も有効であ
る。
【0039】次に移動機3がハンドオーバーモードの場
合の動作を図7により説明する。ゾーン移動検出手段に
より、在圏ゾーン脱出可能性を判断し(ステップST1
1)、脱出の可能性がなく定着と判断した場合は、在圏
ゾーン基地局2−1経由でクロスオーバー交換局1にゾ
ーン定着メッセージを通知する(ステップST12,ゾ
ーン定着メッセージ通知手段)。脱出の可能性が高いと
判断した場合、またはゾーン定着メッセージを送信した
後に、受信パケットの識別情報が有意か無意かにより
(ステップST13)、クロスオーバー交換局1がハン
ドオーバーモードと認識しているか否かを判断する。識
別情報が無意であり、クロスオーバー交換局1が該当移
動機3を通常モードであると認識している場合は、移動
機3のモードを通常モードに移行する(ステップST1
4)。識別情報が有意である場合は、そのままハンドオ
ーバーモードに止まる。ハンドオーバーモードに止まる
場合、ゾーン定着メッセージ通知(ステップST12)
の頻発を防止する方法も有効である。
【0040】次にクロスオーバー交換局1における動作
について説明する。クロスオーバー交換局1は、管理す
る移動機3ごとに、該移動機3がゾーン内で静止してい
たり、ゾーン中央部を低速で移動しているなど、在圏ゾ
ーンに定着している通常モードと、ゾーンの境界領域を
移動しているなど、在圏ゾーンから脱出しハンドオーバ
ーが発生する可能性の高いハンドオーバーモードを内部
状態として持ち、移動機3のモードによって、在圏ゾー
ン基地局2−1経由のコネクションのみを設定しパケッ
トを転送するか、在圏ゾーン基地局2−1および周辺ゾ
ーン基地局2−2,2−3経由のマルチパスコネクショ
ンを設定しパケットを転送するかを、切り換える機能を
付加したマルチパスコネクション設定手段12を持つ。
クロスオーバー交換局1における、通常モードの移動機
3に関する動作を図8により説明する。クロスオーバー
交換局1は、通常モードにある移動機3よりゾーン脱出
予告メッセージを受信し(ステップST21)、移動機
3が在圏ゾーンから脱出する可能性の高いことを認識す
る。次に識別情報付加手段11により、移動機3宛ての
パケットへの識別情報の付加を開始する(ステップST
22)。次に、移動機3が移動する可能性のある周辺ゾ
ーンとして例えば在圏ゾーンの隣接ゾーンの全てを選択
し、在圏ゾーンと周辺ゾーンの各基地局2−1〜2−3
経由移動機3へのマルチパスコネクションを設定し(ス
テップST23)、周辺ゾーン基地局2−2,2−3宛
てコネクションのパケットを遅延させるように設定し
(ステップST24)、移動機3のモードをハンドオー
バーモードとする(ステップST25)。
【0041】次にクロスオーバー交換局1におけるハン
ドオーバーモードの移動機3に関する動作を図9により
説明する。クロスオーバー交換局1は、ハンドオーバー
モードにある移動機3よりゾーン定着メッセージを受信
し(ステップST31)、移動機3が在圏ゾーンに定着
したことを認識する。次に識別情報付加手段11によ
り、移動機3宛てのパケットへの識別情報の付加は停止
する(ステップST32)。次に、移動機3のその時点
での在圏ゾーン基地局経由のコネクションのみを残し、
他の周辺ゾーン基地局2−2,2−3経由のマルチパス
コネクションを解放する(ステップST33)。そし
て、段階的に該当コネクションに設定していた遅延を減
少させて行き(ステップST34)、移動機3のモード
を通常モードとする(ステップST35)。
【0042】以上のように、移動機3およびクロスオー
バー交換局1において移動機3ごとに通常モードとハン
ドオーバーモードを定義し、ハンドオーバーの可能性が
高い移動機3に対してのみマルチパスコネクションを設
定しパケットをフラッディングし、ゾーンに定着した状
態の移動機3に対しては通常のコネクションを設定して
パケットを転送することにより、移動体通信網内のトラ
ヒック量を低減することが可能となる。また、この実施
の形態2における移動機3では、パケットに付加された
識別情報の有無によりモードの移行を判断していたが、
クロスオーバー交換局1が認識している該当移動機3の
モード情報をパケットに付加された識別情報以外の手段
で通知し、その情報によりモードの移行を判断しても同
様の効果が期待できる。
【0043】図10はクロスオーバー交換局における通
信品質記憶テーブルを示す概念図である。クロスオーバ
ー交換局1は、例えば、図10に示すような通信品質記
憶テーブル(第1通信品質記憶手段)を持ち、管理する
各基地局、およびその基地局に在圏する各移動機、およ
びその移動機に設定されている通信コネクションごと
に、そのコネクションが必要としている通信品質を記憶
する。例えば、通信品質としては、ATM通信のサービ
スクラスの中で、遅延は許容できるが消失には厳しいU
BR、nrtVBRや、消失よりも遅延に対して厳しい
rtVBRおよびCBRの通信品質を使用することがで
きる。
【0044】次に動作について説明する。図6から図9
の動作説明で示したように、クロスオーバー交換局1が
通常モードとハンドオーバーモードを定義して、ハンド
オーバーモードの移動機3に対してマルチパスコネクシ
ョンでの通信を実現する場合、通信品質記憶テーブルを
参照し、該当移動機の通信コネクションの要求通信品質
により、適用するコネクション形態を個別に選択する。
例えば、消失に対して厳しい通信品質のコネクションに
は、遅延を含むマルチパスコネクションを使用しパケッ
トを転送するようにマルチパスコネクション設定手段1
2を動作させる。また、遅延に対して厳しい通信品質の
コネクションには、遅延を含まないマルチパスコネクシ
ョンを使用しパケットを転送するようにマルチパスコネ
クション設定手段12を動作させるか、または、通常の
コネクションでの通信を継続する。
【0045】以上のように、コネクションに要求されて
いる通信品質により、パケット消失に対して有効なコネ
クションと、リアルタイム性が強いがパケット消失の可
能性があるコネクションを、選択できるように構成する
ことで、ハンドオーバー制御時でもコネクションの要求
する通信品質を提供することが可能となる。
【0046】図11は移動機におけるハンドオーバー制
御時のパケット取り出し処理を示すシーケンス図であ
る。図11において、41は移動機3に設けられ、受信
したパケットを蓄積するバッファ(バッファ手段)、ま
た、移動機3にはバッファ41からのパケット取り出し
時間間隔を調整自在なパケット取り出し手段を有する。
【0047】次に動作について説明する。移動機3がゾ
ーン脱出予告メッセージを送信し、ハンドオーバーモー
ドに移行した後、クロスオーバー交換局1から受信され
た識別情報が付加されたパケットは、移動機3のバッフ
ァ41に蓄積される。同時に、バッファ41から指定し
た時間間隔で蓄積パケットを取り出すパケット取り出し
部の取り出し時間間隔として、平均的なパケット受信間
隔Tよりも大きな値TLを設定し、外部装置40に対し
て許容できる範囲で通常モードより大きな間隔でパケッ
トを転送する。このように移動機3がハンドオーバーモ
ードになると、バッファ41に受信パケットが徐々に蓄
積されていくが、その蓄積量を監視し一定量を超えると
パケット取り出し部の取り出し間隔TLを小さくし、蓄
積量が少なくなると取り出し間隔TLを大きくし、外部
装置40に対して許容できる範囲で取り出し間隔を調整
する。移動機3がゾーン定着メッセージを送信し、通常
モードに移行した後、バッファ41から蓄積パケットを
取り出すパケット取り出し部の取り出し時間間隔とし
て、平均的なパケット受信間隔Tよりも小さな値TSを
設定し、外部装置40に対して許容できる範囲で通常モ
ードより小さい間隔でパケットを転送する。その後、バ
ッファ41に蓄積されたパケットが無くなった時点で、
受信パケットのバッファ41への蓄積を停止し、受信し
たパケットを外部装置40へ転送する。
【0048】以上のように、移動機3にパケットのバー
スト到着に適合しない外部装置40を接続した場合や、
移動機3内のパケットのバースト到着に適合しない上位
処理手段16との通信を行う場合、ハンドオーバー制御
に伴なうパケットトラヒックのバースト性を緩和するこ
とが可能となる。
【0049】また、移動機3に使用しているコネクショ
ンごとの通信品質を記憶する通信品質テーブル(第2通
信品質記憶手段)を用意し、受信パケットを蓄積するバ
ッファ41、およびバッファ41からのパケット取り出
し時間間隔を調整できるパケット取り出し部を複数持た
せた場合の動作について説明する。移動機3が、ハンド
オーバーモードとなった場合、通信品質テーブルを参照
しバースト性に適合しないコネクションごとに、バッフ
ァ41およびパケット取り出し部を割当てる。
【0050】以上のように、コネクションに適した個別
の取り出し間隔でパケットを外部装置40または、内部
の上位処理手段16に渡すことが可能となる。
【0051】実施の形態3.図12はこの発明の実施の
形態3によるゾーン脱出予告メッセージのフォーマット
を示す概念図であり、図において、50は移動機3から
クロスオーバー交換局1に通知されるゾーン脱出予告メ
ッセージである。図13はこの発明の実施の形態3によ
る基地局位置情報メッセージのフォーマットの一例を示
す概念図であり、図において、51は在圏ゾーン基地局
2−1から移動機3に通知される当該在圏ゾーン基地局
2−1の基地局位置情報メッセージである。図14はこ
の発明の実施の形態3による基地局位置情報メッセージ
のフォーマットの他の例を示す概念図であり、図におい
て、52は在圏ゾーン基地局2−1から移動機3に通知
される当該在圏ゾーン基地局2−1および周辺ゾーン基
地局2−2,2−3の位置情報からなる基地局位置情報
メッセージ、53は各基地局情報の詳細情報である。
【0052】次に動作について説明する。先ず、図12
に示したゾーン脱出予告メッセージに基づいて動作を説
明する。移動機3は、在圏ゾーン基地局2−1からの電
波の受信レベルを測定する機能を持っている。また、在
圏ゾーン基地局2−1から周辺ゾーン基地局2−2,2
−3からの電波の周波数が通知されており、その受信レ
ベルを測定する機能を持っている。この機能を使用し
て、在圏ゾーンの受信レベル劣化により、ゾーン脱出を
判断すると同時に測定した周辺ゾーンの受信レベル状態
により、移動の可能性のある周辺ゾーンを予測する(移
動先ゾーン予測手段)。そこで、移動機3がゾーン脱出
の可能性が高いと判断し、クロスオーバー交換局1にゾ
ーン脱出予告メッセージ50を通知する場合に、測定し
た周辺ゾーンの受信レベルに基づき、移動機3が判断し
た1つまたは複数の移動する可能性の高い周辺基地局の
番号をゾーン脱出予告メッセージ50の情報要素とし
て、クロスオーバー交換局1に通知する。ゾーン脱出予
告メッセージ50を受信したクロスオーバー交換局1
は、通知された周辺ゾーン基地局に対してマルチパスコ
ネクションを設定し、ハンドオーバー制御を実行する。
【0053】以上のように、クロスオーバー交換局1が
各移動機3の状態を詳細に把握しなくても、移動機3の
持つ機能を活用し、移動機3が主体となって移動する可
能性の高い周辺ゾーン基地局2−2,2−3を判断し、
クロスオーバー交換局1に通知することにより、簡易に
ハンドオーバー時のマルチパスコネクションの設定が可
能となる。
【0054】次に図13に示した基地局位置情報メッセ
ージに基づいて動作を説明する。基地局2−1〜2−3
および移動機3は、GPS(Global Posit
ioning System)等の位置測定システムの
信号を受信し、自分の経度および緯度などの位置情報を
認識する機能を持たせる(位置情報受信手段)。基地局
2−1〜2−3は、周期的または適当なタイミングでゾ
ーン内の移動機3に対して、在圏ゾーン基地局2−1の
経度および緯度などの位置情報およびその電波の出力や
方向などの有効ゾーン距離情報を、基地局位置情報メッ
セージ51として通知する(基地局位置情報メッセージ
通知手段)。移動機3は、在圏ゾーン基地局2−1から
基地局位置情報メッセージ51を受信し、在圏ゾーン基
地局2−1の位置および有効ゾーンを認識すると共に、
自分の位置情報の認識機能により自分の位置を認識し、
これらの情報により、在圏ゾーンから脱出する可能性の
有無を判断する(ゾーン移動検出手段)。
【0055】以上のように、在圏ゾーン基地局2−1の
位置情報と移動機3の位置情報から移動機3がゾーン脱
出の可能性を判断することにより、一時的な電波の乱れ
や、障害物の影響に耐久性のあるゾーン脱出の判断が可
能となる。
【0056】さらに、図13に示した基地局位置情報メ
ッセージに基づいて動作を説明する。基地局2−1〜2
−3および移動機3は、位置測定システムの信号を受信
し、自分の経度および緯度などの位置情報を認識する機
能を持つ(位置情報受信手段)。基地局2−1〜2−3
は、周期的または適当なタイミングでゾーン内およびゾ
ーン周辺の移動機3に対して、各基地局2−1〜2−3
の経度および緯度などの位置情報およびその電波の出力
や方向などの有効ゾーン距離情報を、基地局位置情報メ
ッセージ51として通知する(基地局位置情報メッセー
ジ通知手段)。移動機3は、在圏ゾーン基地局2−1と
の通信の空き時間を使用して、周辺ゾーン基地局2−
2,2−3からのメッセージを受信する機能を持ち、周
辺ゾーン基地局2−2,2−3から基地局位置情報メッ
セージ51を受信し、周辺ゾーン基地局2−2,2−3
の位置および有効ゾーン距離情報を認識すると共に、自
分の位置情報の認識機能により自分の位置を認識し、こ
れらの位置情報により移動機3が移動する可能性のある
周辺ゾーンを予測する(ゾーン移動検出手段)。次に、
クロスオーバー交換局1にゾーン脱出予告メッセージを
通知する場合に、移動機3において予測した1つまたは
複数の移動する可能性の高い周辺基地局の番号をゾーン
脱出予告メッセージ50の情報要素として、クロスオー
バー交換局1に通知する。ゾーン脱出予告メッセージ5
0を受信したクロスオーバー交換局1は、移動機3が通
知した周辺ゾーン基地局に対してマルチパスコネクショ
ンを設定し、ハンドオーバー制御を実行する。
【0057】以上のように、周辺ゾーン基地局2−2,
2−3の位置情報と移動機3の位置情報から移動機3が
移動する可能性のある周辺ゾーンを予測することによ
り、一時的な電波の乱れや、障害物の影響に耐久性のあ
る移動先ゾーンの予測が可能となり、また、クロスオー
バー交換局1が各移動機3の状態を詳細に把握しなくて
も、移動機3の持つ機能を活用し、移動機3が主体とな
って移動する可能性の高い周辺ゾーン基地局を判断し、
クロスオーバー交換局1に通知することにより、簡易に
ハンドオーバー時のマルチパスコネクションの設定が可
能となる。
【0058】次に図14に示した基地局位置情報メッセ
ージおよび基地局情報に基づいて動作を説明する。基地
局2−1〜2−3および移動機3は、位置測定システム
の信号を受信し、自分の経度および緯度などの位置情報
を認識する機能を持つ(位置情報受信手段)。在圏ゾー
ン基地局2−1は、適当なタイミングで周辺ゾーン基地
局2−2,2−3に対して、自在圏ゾーン基地局2−1
の経度および緯度などの位置情報およびその電波の出力
や方向などの有効ゾーン距離情報からなる基地局情報5
3を、基地局位置情報メッセージ51として通知し、基
地局相互間2−1〜2−3でお互いの基地局情報を認識
する。在圏ゾーン基地局2−1はそのゾーンに在圏する
移動機3に対して、在圏ゾーン基地局2−1の基地局情
報53および1つおよび複数の周辺ゾーン基地局情報5
3を持つ基地局位置情報メッセージ52を通知する(基
地局位置情報メッセージ通知手段)。移動機3は、在圏
ゾーン基地局2−1から一括して在圏ゾーン基地局2−
1および周辺ゾーン基地局2−2,2−3の基地局情報
53を認識し、在圏ゾーンから脱出の可能性の判断、お
よび移動先ゾーンの予測に使用する(ゾーン移動検出手
段)。
【0059】以上のように、移動機3は在圏ゾーン基地
局2−1から一括して在圏ゾーン基地局2−1および周
辺ゾーン基地局2−2,2−3の基地局情報53が入手
でき、基地局情報53の入手を簡易化することが可能と
なる。また、基地局の緯度および経度などの位置情報の
測定のため位置測定システムを持たなくても、基地局に
予め設定しておき、その位置情報を含む基地局情報53
を相互に通知しても同様の効果が得られる。
【0060】実施の形態4.図15はこの発明の実施の
形態4による移動機の通過ゾーンの移動方向および在圏
ゾーン内の移動方向を示す説明図であり、図において、
60−1,60−2は移動機3が通過したゾーンの基地
局であり、61は移動機3の通過ゾーンから認識できる
通過ゾーン移動方向である。在圏ゾーンにおいて、3−
1は時刻T1における移動機3の位置であり、3−2は
その後の時刻T2における移動機3の位置であり、62
は在圏ゾーンにおける移動方向、さらに、63は予測し
た移動方向である。図16はこの発明の実施の形態4に
よる移動機の通過ゾーンの移動速度および在圏ゾーン内
の移動速度を示す説明図であり、図において、65−
1,65−2は移動機3が通過した通過ゾーンの移動速
度である。在圏ゾーンにおいて、66は在圏ゾーンにお
ける移動速度、2−4,2−5は移動機3が周辺ゾーン
に移動した次の第2のステップで移動する可能性のある
第2ステップ移動先ゾーン基地局である。
【0061】次に動作について説明する。先ず、図15
に基づいて移動方向から移動先基地局の予測について説
明する。基地局2−1〜2−3および移動機3は、位置
測定システムの信号を受信し、自分の経度および緯度な
どの位置情報を認識する機能を持つ(移動方向認識手
段)。移動機3がこれまで通過したゾーンの基地局60
−1,60−2から、基地局位置情報メッセージ52の
受信などにより、通過ゾーン基地局60−1,60−2
の位置情報を認識し、在圏ゾーン基地局2−1の位置情
報も含めてこれまでの通過ゾーンの移動方向61を認識
する(移動方向認識手段)。また、移動機3は、位置測
定システムにより例えば周期的に自分の位置情報を認識
し、時刻T1における移動機の位置3−1、その後の時
刻T2における移動機の位置3−2により、在圏ゾーン
内の移動方向62を認識する(移動方向認識手段)。移
動機3の通過ゾーンの移動方向61と在圏ゾーン内の移
動方向62の継続性を判断し、継続性が認められる場合
は、その予測した移動方向63により予測する周辺ゾー
ン基地局2−2,2−3を限定し、予測した移動先基地
局として、ゾーン脱出予告メッセージ50に付加しクロ
スオーバー交換局1に通知する(ゾーン移動検出手
段)。
【0062】以上のように、移動方向の継続性により予
測した移動先基地局情報に基づき、クロスオーバー交換
局1において設定するマルチパスコネクションの宛先基
地局を限定し、ハンドオーバー制御に伴うマルチパスコ
ネクションによるトラヒックを削減することができる。
これは、列車や幹線道路を走行する自動車など、連続的
にある方向性をもって移動する乗り物に伴って移動する
場合に効果が高い。
【0063】次に図16に基づいて移動速度から移動先
基地局の予測について説明する。図15の動作説明にて
示した移動方向の予測に加え、移動機3は、これまで通
過したゾーンにおける移動速度65−1,65−2を認
識する。また、移動機3は、位置測定システムにより例
えば周期的に自分の位置情報を認識し、時刻T1におけ
る移動機3の位置3−1、その後の時刻T2における移
動機3の位置3−2により、在圏ゾーン内の移動速度6
6を認識する(移動速度認識手段)。移動機3の通過ゾ
ーンの移動方向61と在圏ゾーン内の移動方向62の継
続性を判断し、継続性が認められる場合は、その予測し
た移動方向63により予測する周辺ゾーン基地局2−
2,2−3を限定する。また、移動機3の通過ゾーンの
移動速度65−1,65−2と在圏ゾーン内の移動速度
66の継続性を判断し、継続性が認められ、且つ移動速
度が高速である場合は、移動方向により予測した周辺ゾ
ーン基地局2−2,2−3への移動後、第2ステップ以
降に移動する可能性のある移動先ゾーン基地局2−4,
2−5を予測する。このように高速移動を継続している
移動機3の場合は、移動方向により予測した周辺ゾーン
基地局2−2,2−3に加え、第2ステップ以降の移動
先ゾーン基地局2−4,2−5を移動先基地局として、
ゾーン脱出予告メッセージ50に付加しクロスオーバー
交換局1に通知する(ゾーン移動検出手段)。
【0064】以上のように、移動速度が高速であって
も、その移動方向と速度の継続性により予測した移動先
基地局情報に基づき、クロスオーバー交換局1において
設定するマルチパスコネクションの宛先基地局を限定し
トラヒックを削減するとともに、ハンドオーバー頻発に
よるパケット消失を防止することができる。これは、航
空機、列車や幹線道路を走行する高速自動車など、連続
的にある方向性をもって高速移動する乗り物に伴って移
動する場合や、ゾーン半径が小さくハンドオーバーを頻
繁に行う必要がある場合に効果が高い。
【0065】図17はこの発明の実施の形態4による移
動情報メッセージのフォーマットを示す概念図であり、
図において、70は移動機3より在圏ゾーンにおける移
動方向および移動速度をクロスオーバー交換局1に通知
する移動機情報メッセージである。図18はこの発明の
実施の形態4によるゾーン脱出予告メッセージのフォー
マットを示す概念図であり、図において、71は移動機
3より在圏ゾーンにおける移動方向および移動速度に関
する情報を付加してクロスオーバー交換局1に通知する
ゾーン脱出予告メッセージである。
【0066】次に動作について説明する。基地局2−1
〜2−3および移動機3は、位置測定システムの信号を
受信し、自分の経度および緯度などの位置情報を認識す
る機能を持つ。移動機3は、位置測定システムにより例
えば周期的に自分の位置情報を認識し、時刻T1におけ
る移動機3の位置3−1、その後の時刻T2における移
動機3の位置3−2により、各在圏ゾーンにおける移動
方向および移動速度を、移動機情報メッセージ70とし
て、クロスオーバー交換局1に通知する(移動機情報メ
ッセージ送信手段)。この移動機情報メッセージ70を
受信したクロスオーバー交換局1は、各移動機3の各通
過ゾーンにおける移動方向および移動速度を記憶する。
移動機3が、通過ゾーン基地局60−2および60−1
のゾーンを通過し、在圏ゾーン基地局2−1のゾーンに
あり、在圏ゾーンからの脱出する可能性が高いと判断し
た場合は、在圏ゾーンにおける移動方向および移動速度
に関する情報を付加したゾーン脱出予告メッセージ71
を生成し、クロスオーバー交換局1に通知する(ゾーン
脱出予告メッセージ通知手段)。クロスオーバー交換局
1では、該当移動機3に関して、クロスオーバー交換局
1が保持する通過ゾーンの移動方向61と移動速度65
−1,65−2と、ゾーン脱出予告メッセージ71によ
り通知された在圏ゾーンの移動方向62および移動速度
66により、移動方向の継続性、移動速度の継続性およ
び高速移動か否かの判断を行い、図16の動作で示した
ようにマルチパスコネクションを設定すべき周辺ゾーン
基地局2−2,2−3、および第2ステップ以降の移動
先ゾーン基地局2−4,2−5を決定する。
【0067】以上のように、クロスオーバー交換局1が
各移動機3の移動方向および移動速度を認識するように
構成しても、図16の構成と同様の効果が期待できる。
【0068】また、以上の実施の形態では、クロスオー
バー交換局1と基地局2との機能をそれぞれクロスオー
バー交換局1と基地局2とで分離した構成について説明
したが、クロスオーバー交換局1と基地局2との両機能
を兼ね備えた構成により、移動体通信網制御装置を構成
しても、同様な効果が得られる。
【0069】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、クロ
スオーバー交換局から周辺ゾーンへのマルチパスコネク
ションを設定し、パケットを遅延させて転送し、ハンド
オーバー制御によるパケット消失を防ぎ、品質の高い通
信が継続できる効果が得られる。
【0070】この発明によれば、移動機およびクロスオ
ーバー交換局において移動機ごとに通常モードとハンド
オーバーモードを定義し、ハンドオーバーの可能性が高
い移動機に対してのみマルチキャストコネクションを設
定しパケットをフラッディングし、ゾーンに定着した状
態の移動機に対しては通常のコネクションを設定しパケ
ットを転送し、移動体通信網内のトラヒック量を低減す
ることができる効果が得られる。
【0071】この発明によれば、コネクションに要求さ
れている通信品質により、パケット消失に対して有効な
コネクションと、リアルタイム性が強いがパケット消失
の可能性があるコネクションを、選択できるようにする
ことで、ハンドオーバー制御時でもコネクションの要求
する通信品質を提供することができる効果が得られる。
【0072】この発明によれば、移動機にパケットのバ
ースト到着に適合しない外部装置を接続した場合や、移
動機内のパケットのバースト到着に適合しない上位処理
手段との通信を行う場合、ハンドオーバー制御に伴なう
パケットトラヒックのバースト性を緩和することができ
る効果が得られる。
【0073】この発明によれば、コネクションごとに適
した個別の取り出し間隔でパケットをバースト性に適合
しない外部装置または、内部の上位処理手段に渡すこと
ができる効果が得られる。
【0074】この発明によれば、クロスオーバー交換局
が各移動機の状態を詳細に把握しなくても、移動機の持
つ機能を活用し、移動機が主体となって移動する可能性
の高い周辺ゾーン基地局を判断し、クロスオーバー交換
局に通知することにより、簡易にハンドオーバー時のマ
ルチパスコネクションの設定ができる効果が得られる。
【0075】この発明によれば、在圏ゾーン基地局の位
置情報と移動機の位置情報から移動機がゾーン脱出の可
能性を判断することにより、一時的な電波の乱れや、障
害物の影響に耐久性のあるゾーン脱出の判断ができる効
果が得られる。
【0076】この発明によれば、周辺ゾーン基地局の位
置情報と移動機の位置情報から移動機が移動する可能性
のある周辺ゾーンを予測し、一時的な電波の乱れや、障
害物の影響に耐久性のある移動先ゾーンの予測が可能と
なり、また、クロスオーバー交換局が各移動機の状態を
詳細に把握しなくても、移動機の持つ機能を活用し、移
動機が主体となって移動する可能性の高い周辺ゾーン基
地局を判断し、クロスオーバー交換局に通知することに
より、簡易にハンドオーバー時のマルチパスコネクショ
ンの設定ができる効果が得られる。
【0077】この発明によれば、移動機は在圏ゾーン基
地局から一括して在圏ゾーン基地局および周辺ゾーン基
地局の基地局情報が入手でき、基地局情報の入手を簡易
化することができる効果が得られる。
【0078】この発明によれば、移動方向の継続性によ
り予測した移動先基地局情報に基づき、クロスオーバー
交換局において設定するマルチパスコネクションの宛先
基地局を限定し、ハンドオーバー制御に伴うマルチパス
コネクションによるトラヒックを削減することができる
効果が得られる。これは、列車や幹線道路を走行する自
動車など、連続的にある方向性をもって移動する乗り物
に伴って移動する場合に効果が高い。
【0079】この発明によれば、移動速度が高速であっ
ても、その移動方向と速度の継続性により予測した移動
先基地局情報に基づき、クロスオーバー交換局において
設定するマルチパスコネクションの宛先基地局を限定し
トラヒックを削減するとともに、ハンドオーバー頻発に
よるパケット消失を防止することができる効果が得られ
る。これは、航空機、列車や幹線道路を走行する高速自
動車など、連続的にある方向性をもって高速移動する乗
り物に伴って移動する場合や、ゾーン半径が小さくハン
ドオーバーを頻繁に行う必要がある場合に効果が高い。
【0080】この発明によれば、クロスオーバー交換局
が各移動機の移動方向および移動速度を認識するように
し、トラヒックを削減するとともに、ハンドオーバー頻
発によるパケット消失を防止することができる効果が得
られる。これは、航空機、列車や幹線道路を走行する高
速自動車など、連続的にある方向性をもって高速移動す
る乗り物に伴って移動する場合や、ゾーン半径が小さく
ハンドオーバーを頻繁に行う必要がある場合に効果が高
い。
【0081】この発明によれば、識別情報として適当な
モジュロの巡回変数を使用し、移動機における重複パケ
ットが検出できると同時に、消失パケットの検出や、ク
ロスオーバー交換局と移動機の間の再送制御に活用する
ことができる効果がある。
【0082】この発明によれば、識別情報として適当な
精度の時刻情報を使用し、移動機における重複パケット
が検出できると同時に、パケット再生時の揺らぎ補正処
理に活用することできる効果がある。
【0083】この発明によれば、第1パケット分岐手段
および第2パケット分岐手段を持ち、パケット遅延手段
を実現するパケット遅延バッファ手段のメモリ容量を少
なく構成することができる効果がある。
【0084】この発明によれば、クロスオーバー交換局
にて実現する機能と基地局等で実現する機能を兼ね備え
た構成を、移動体通信網制御装置として構成しても、前
記効果と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による移動体通信網
制御装置を示すブロック構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による移動体通信網
制御装置の動作を示すシーケンス図である。
【図3】 クロスオーバー交換局の識別情報付加手段の
一例を示すブロック構成図である。
【図4】 クロスオーバー交換局の識別情報付加手段の
他の例を示すブロック構成図である。
【図5】 クロスオーバー交換局のマルチパスコネクシ
ョン設定手段およびパケット遅延手段の一例を示すブロ
ック構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による移動体通信網
制御装置の移動機における通常モード時の動作フロー図
である。
【図7】 移動機におけるハンドオーバーモード時の動
作フロー図である。
【図8】 クロスオーバー交換局における通常モード時
の動作フロー図である。
【図9】 クロスオーバー交換局のハンドオーバーモー
ド時の動作フロー図である。
【図10】 クロスオーバー交換局における通信品質記
憶テーブルを示す概念図である。
【図11】 移動機におけるハンドオーバー制御時のパ
ケット取り出し処理を示すシーケンス図である。
【図12】 この発明の実施の形態3によるゾーン脱出
予告メッセージのフォーマットを示す概念図である。
【図13】 この発明の実施の形態3による基地局位置
情報メッセージのフォーマットの一例を示す概念図であ
る。
【図14】 この発明の実施の形態3による基地局位置
情報メッセージのフォーマットの他の例を示す概念図で
ある。
【図15】 この発明の実施の形態4による移動機の通
過ゾーンの移動方向および在圏ゾーン内の移動方向を示
す説明図である。
【図16】 この発明の実施の形態4による移動機の通
過ゾーンの移動速度および在圏ゾーン内の移動速度を示
す説明図である。
【図17】 この発明の実施の形態4による移動情報メ
ッセージのフォーマットを示す概念図である。
【図18】 この発明の実施の形態4によるゾーン脱出
予告メッセージのフォーマットを示す概念図である。
【図19】 従来の移動体通信網制御装置を示すブロッ
ク構成図である。
【符号の説明】
1 クロスオーバー交換局、2−1 在圏ゾーン基地
局、2−2,2−3 周辺ゾーン基地局、3 移動機、
11 識別情報付加手段、12 マルチパスコネクショ
ン設定手段、13 パケット遅延手段、15 受信順序
制御手段、21カウンタ手段、22 時計手段、26
パケット遅延バッファ手段、28 第1パケット分岐手
段、29 第2パケット分岐手段、41 バッファ(バ
ッファ手段)、50,71 ゾーン脱出予告メッセー
ジ、51,52 基地局位置情報メッセージ、ST2
ゾーン脱出予告メッセージ通知手段、ST12 ゾーン
定着メッセージ通知手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04L 12/56 (72)発明者 久世 俊之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定ゾーン内の移動機と無線回線を経由
    してその移動機の制御および通信を行う基地局と、前記
    移動機向けの最適な基地局に至る交換網の適切な通信経
    路の設定を行うクロスオーバー交換局からなる通信網
    に、通信情報として定型のヘッダ情報を持つ固定長また
    は可変長のパケットを転送する移動体通信網制御装置に
    おいて、前記クロスオーバー交換局は、在圏ゾーン基地
    局経由前記移動機宛ておよび前記移動機が移動する可能
    性のある周辺ゾーン基地局経由前記移動機宛てのマルチ
    パスコネクションを設定するマルチパスコネクション設
    定手段と、そのマルチパスコネクションにフラッディン
    グされるパケットは同一であることを示す識別情報をそ
    のパケットに付加する識別情報付加手段と、前記移動機
    の前記在圏ゾーン基地局経由を除き、移動する可能性の
    ある前記周辺ゾーン基地局経由のマルチパスコネクショ
    ン上を転送するパケットを遅延させるパケット遅延手段
    とを備え、前記移動機は、前記在圏ゾーン基地局および
    前記周辺ゾーン基地局から受信されるパケットの前記識
    別情報を参照し、重複受信パケットを廃棄する受信順序
    制御手段を備えたことを特徴とする移動体通信網制御装
    置。
  2. 【請求項2】 移動機およびクロスオーバー交換局に
    は、その移動機が在圏ゾーンに定着している状態の通常
    モードと、その移動機が在圏ゾーンから脱出しハンドオ
    ーバーが発生する可能性が高い状態のハンドオーバーモ
    ードとを有し、前記移動機は、当該移動機が在圏ゾーン
    から脱出する可能性が高いか否かを検出するゾーン移動
    検出手段と、通常モード時に、前記ゾーン移動検出手段
    による検出が在圏ゾーンから脱出する可能性が高い状態
    であると判断した場合に、前記クロスオーバー交換局に
    ゾーン脱出予告メッセージを送信すると共に、当該移動
    機をハンドオーバーモードにするゾーン脱出予告メッセ
    ージ通知手段と、ハンドオーバーモード時に、前記ゾー
    ン移動検出手段による検出が在圏ゾーンに定着した状態
    であると判断した場合に、前記クロスオーバー交換局に
    ゾーン定着メッセージを送信すると共に、当該移動機を
    通常モードにするゾーン定着メッセージ通知手段とを備
    え、前記クロスオーバー交換局は、ゾーン脱出予告メッ
    セージおよびゾーン定着メッセージの受信に応じてハン
    ドオーバーモードまたは通常モードを認識し、ハンドオ
    ーバーモード時に、マルチパスコネクション設定手段に
    より、在圏ゾーン基地局経由前記移動機宛ておよび前記
    移動機が移動する可能性のある周辺ゾーン基地局経由前
    記移動機宛てのマルチパスコネクションを設定すると共
    に、識別情報付加手段により、そのマルチパスコネクシ
    ョンにフラッディングされるパケットは同一であること
    を示す識別情報をそのパケットに付加し、パケット遅延
    手段により、その移動機の在圏ゾーン基地局経由を除
    き、移動する可能性のある周辺ゾーン基地局経由のマル
    チパスコネクション上を転送するパケットを遅延させ、
    通常モード時に、マルチパスコネクション設定手段によ
    り、在圏ゾーン基地局経由前記移動機宛てのみのコネク
    ションを設定すると共に、識別情報付加手段による識別
    情報のパケットへの付加を停止することを特徴とする請
    求項1記載の移動体通信網制御装置。
  3. 【請求項3】 クロスオーバー交換局は、移動機宛てコ
    ネクション毎にパケット消失に対して厳しく要求される
    か、パケット遅延に対して厳しく要求されるかの通信品
    質が記憶された第1通信品質記憶手段を有し、ハンドオ
    ーバーモード時に、コネクションに要求されている通信
    品質がパケット消失に対して厳しい場合に、パケット遅
    延手段により、周辺ゾーン基地局経由のマルチパスコネ
    クション上を転送するパケットを遅延させ、コネクショ
    ンに要求されている通信品質がパケット遅延に対して厳
    しい場合に、そのパケット遅延手段によるパケットの遅
    延を停止させることを特徴とする請求項2記載の移動体
    通信網制御装置。
  4. 【請求項4】 移動機は、受信されたパケットを蓄積す
    るバッファ手段と、そのバッファ手段に蓄積されたパケ
    ットの取り出し時間間隔を任意に調整自在なパケット取
    り出し手段とを備えたことを特徴とする請求項2または
    請求項3記載の移動体通信網制御装置。
  5. 【請求項5】 移動機は、コネクション毎にバッファ手
    段およびパケット取り出し手段を接続するか否かの通信
    品質が記憶された第2通信品質記憶手段を有し、それら
    バッファ手段およびパケット取り出し手段は、コネクシ
    ョン毎にその第2通信品質記憶手段に基づいて接続する
    ことを特徴とする請求項4記載の移動体通信網制御装
    置。
  6. 【請求項6】 移動機は、在圏ゾーン基地局および周辺
    ゾーン基地局から受信される信号状態を測定し、移動先
    ゾーンを予測する移動先ゾーン予測手段を備え、ゾーン
    脱出予告メッセージ通知手段は、ゾーン脱出予告メッセ
    ージに、前記移動先ゾーン予測手段により予測された移
    動先ゾーンを付加してクロスオーバー交換局に送信し、
    そのクロスオーバー交換局は、その受信されたゾーン脱
    出予告メッセージ中の移動先ゾーンに応じてマルチパス
    コネクションを設定すべき周辺ゾーンを決定することを
    特徴とする請求項2から請求項5のうちのいずれか1項
    記載の移動体通信網制御装置。
  7. 【請求項7】 移動機および基地局は、GPS等の位置
    測定システムによるそれら移動機および基地局の位置情
    報を受信する位置情報受信手段を備え、前記基地局は、
    その受信された位置情報に基づいて、当該基地局のゾー
    ン内の前記移動機にその基地局の位置情報および有効ゾ
    ーン距離を示す基地局位置情報メッセージを通知する基
    地局位置情報メッセージ通知手段を備え、前記移動機の
    ゾーン移動検出手段は、その受信された基地局位置情報
    メッセージの前記基地局の位置情報および有効ゾーン距
    離と前記位置測定システムから受信された当該移動機の
    位置情報に応じて在圏ゾーンから脱出する可能性の有無
    を判断することを特徴とする請求項2から請求項5のう
    ちのいずれか1項記載の移動体通信網制御装置。
  8. 【請求項8】 移動機および基地局は、GPS等の位置
    測定システムによるそれら移動機および基地局の位置情
    報を受信する位置情報受信手段を備え、前記基地局は、
    その受信された位置情報に基づいて、在圏ゾーンおよび
    周辺ゾーンの前記移動機にその基地局の位置情報および
    有効ゾーン距離を示す基地局位置情報メッセージを通知
    する基地局位置情報メッセージ通知手段を備え、前記移
    動機のゾーン移動検出手段は、当該移動機が在圏ゾーン
    から脱出する可能性が高いと検出した場合に、その受信
    された基地局位置情報メッセージの前記基地局の位置情
    報および有効ゾーン距離と前記位置測定システムから受
    信された当該移動機の位置情報に応じて移動先ゾーンを
    予測し、ゾーン脱出予告メッセージに、予測された移動
    先ゾーンを付加してクロスオーバー交換局に送信するこ
    とを特徴とする請求項6記載の移動体通信網制御装置。
  9. 【請求項9】 移動機および基地局は、GPS等の位置
    測定システムによるそれら移動機および基地局の位置情
    報を受信する位置情報受信手段を備え、前記各基地局
    は、その受信された位置情報に基づいて、周辺ゾーン基
    地局に対して当該基地局の位置情報および有効ゾーン距
    離を示す基地局位置情報メッセージを通知すると共に、
    当該在圏ゾーンの移動機に対して当該基地局および周辺
    ゾーン基地局の位置情報および有効ゾーン距離を示す基
    地局位置情報メッセージを通知する基地局位置情報メッ
    セージ通知手段を備え、前記移動機のゾーン移動検出手
    段は、当該移動機が在圏ゾーンから脱出する可能性が高
    いと検出した場合に、その受信された基地局位置情報メ
    ッセージの前記基地局および周辺ゾーン基地局の位置情
    報および有効ゾーン距離と前記位置測定システムから受
    信された当該移動機の位置情報に応じて移動先ゾーンを
    予測し、ゾーン脱出予告メッセージに、予測された移動
    先ゾーンを付加してクロスオーバー交換局に送信するこ
    とを特徴とする請求項6記載の移動体通信網制御装置。
  10. 【請求項10】 移動機は、受信された基地局位置情報
    メッセージに応じたこれまで通過したゾーンの基地局の
    位置情報に基づいて在圏ゾーンにおける当該移動機の移
    動方向と、GPS等の位置測定システムによる当該移動
    機の位置情報に基づいて在圏ゾーンにおけるその移動機
    の移動方向との継続性からその移動機の移動方向を認識
    する移動方向認識手段を備え、前記移動機のゾーン移動
    検出手段は、当該移動機が在圏ゾーンから脱出する可能
    性が高いと検出した場合に、その移動方向認識手段によ
    って認識されたその移動機の移動方向に応じて移動先ゾ
    ーンを予測し、ゾーン脱出予告メッセージに、予測され
    た移動先ゾーンを付加してクロスオーバー交換局に送信
    することを特徴とする請求項7から請求項9のうちのい
    ずれか1項記載の移動体通信網制御装置。
  11. 【請求項11】 移動機は、受信された基地局位置情報
    メッセージに応じたこれまで通過したゾーンの基地局の
    位置情報に基づいて在圏ゾーンにおける当該移動機の移
    動速度と、GPS等の位置測定システムによる当該移動
    機の位置情報に基づいて在圏ゾーンにおけるその移動機
    の移動速度との継続性からその移動機の移動速度を認識
    する移動速度認識手段を備え、前記移動機のゾーン移動
    検出手段は、当該移動機が在圏ゾーンから脱出する可能
    性が高く、且つ前記移動速度認識手段によって認識され
    た移動速度が高いと判断した場合に、移動方向認識手段
    によって認識されたその移動機の移動方向に応じて在圏
    ゾーンに隣接する移動先ゾーンおよびその後の移動によ
    ってその移動先ゾーンに隣接する移動先ゾーンを予測
    し、ゾーン脱出予告メッセージに、予測されたそれら移
    動先ゾーンを付加してクロスオーバー交換局に送信する
    ことを特徴とする請求項10記載の移動体通信網制御装
    置。
  12. 【請求項12】 移動機は、GPS等の位置測定システ
    ムによる当該移動機の位置情報に基づいて在圏ゾーンに
    おけるその移動機の移動方向と移動速度とを認識すると
    共に、それら移動機の移動方向と移動速度とを移動機情
    報メッセージとしてクロスオーバー交換局に送信する移
    動機情報メッセージ送信手段と、当該移動機が在圏ゾー
    ンから脱出する可能性が高いと検出した場合に、その在
    圏ゾーンにおける移動機の移動方向と移動速度とを付加
    したゾーン脱出予告メッセージとしてクロスオーバー交
    換局に送信するゾーン脱出予告メッセージ通知手段とを
    備え、クロスオーバー交換局は、受信された移動機情報
    メッセージに応じた移動機の移動方向と移動速度、およ
    び受信されたゾーン脱出予告メッセージに応じた移動機
    の移動方向と移動速度に基づいて、移動方向および移動
    速度の継続性、その移動速度が高いか判断し、移動速度
    が高いと判断した場合に、その移動機の移動方向に応じ
    て在圏ゾーンに隣接する移動先ゾーンおよびその後の移
    動によってその移動先ゾーンに隣接する移動先ゾーンを
    予測し、それら移動先ゾーンに応じてマルチパスコネク
    ションを設定すべき周辺ゾーンを決定することを特徴と
    する請求項7から請求項9のうちのいずれか1項記載の
    移動体通信網制御装置。
  13. 【請求項13】 識別情報付加手段は、識別情報を生成
    する十分なモジュロのカウンタ手段を有し、クロスオー
    バー交換局から各マルチパスコネクションにおいてパケ
    ットをコピー転送する際に、前記カウンタ手段の値を前
    記識別情報として付加すると共にカウントアップし、識
    別番号として順序番号を使用することを特徴とする請求
    項1から請求項12のうちのいずれか1項記載の移動体
    通信網制御装置。
  14. 【請求項14】 識別情報付加手段は、識別情報を生成
    するクロスオーバ交換局に必要な精度の時計手段を有
    し、そのクロスオーバー交換局から各マルチパスコネク
    ションにおいてパケットをコピー転送する際に、前記時
    計手段の時刻情報を前記識別情報として付加し、識別番
    号として時刻情報を使用することを特徴とする請求項1
    から請求項12のうちのいずれか1項記載の移動体通信
    網制御装置。
  15. 【請求項15】 マルチパスコネクション設定手段は、
    在圏ゾーン基地局経由移動機宛てのコネクションと、移
    動機が移動する可能性のある周辺ゾーン基地局経由前記
    移動機宛てのコネクションの2つのコネクションに分岐
    され、パケットのコピーをしてそれら2つのコネクショ
    ンに送信する第1パケット分岐手段を有し、パケット遅
    延手段は、周辺ゾーン基地局経由前記移動機宛ての前記
    コネクションに関し、パケット遅延を実現するパケット
    遅延バッファ手段を有し、マルチパスコネクション設定
    手段はさらに、移動機が移動する可能性のある周辺ゾー
    ン基地局が複数ある場合は、その複数に応じて前記遅延
    されたパケットのコピーを行う第2パケット分岐手段を
    有することを特徴とする請求項1から請求項12のうち
    のいずれか1項記載の移動体通信網制御装置。
  16. 【請求項16】 基地局およびクロスオーバ交換局の機
    能を合わせ持つ装置を、基地局およびクロスオーバー交
    換局として用いることを特徴とする請求項1から請求項
    15のうちのいずれか1項記載の移動体通信網制御装
    置。
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