JPH11310811A - オイルコークスを用いた環境調和型の溶融還元製錬法 - Google Patents

オイルコークスを用いた環境調和型の溶融還元製錬法

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JPH11310811A
JPH11310811A JP11971498A JP11971498A JPH11310811A JP H11310811 A JPH11310811 A JP H11310811A JP 11971498 A JP11971498 A JP 11971498A JP 11971498 A JP11971498 A JP 11971498A JP H11310811 A JPH11310811 A JP H11310811A
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oil coke
smelting reduction
smelting
coke
slag
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JP11971498A
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English (en)
Inventor
Katsuhiro Iwasaki
克博 岩崎
Shinichi Isozaki
進市 磯崎
Masahiro Kawakami
正弘 川上
Terutoshi Sawada
輝俊 澤田
Takeshi Sekiguchi
関口  毅
Masayuki Watabe
雅之 渡部
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融還元製錬法で発生するCO2 排出量を減
らす。 【解決手段】 炭材としてオイルコークス22を使用す
る。オイルコークスを含む装入物に含まれる全硫黄量
を、20kg/t−溶融金属以下に制限する。オイルコ
ークスの投入は、スラグ浴37a表面より2m以上の高
さ位置から、雰囲気ガス温度1000℃以上の位置か
ら、窒素8等のキャリアーガスで送出しつつ1個の投入
シュート61当たりの装入物質の鉛直下向き運動量を1
00kgm/s以上に制御して行なう。重力落下で投入
する場合も上記運動量を100kgm/s以上にする。 【効果】 CO2 排出量の排出量減少と共に、オイルコ
ークスを単なる燃料として使用する場合よりもSOX
発生は著しく減る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、溶融還元製錬法
において、資源の有効活用を図ると共に、環境改善に資
することを図る溶融還元製錬法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、溶銑は主として高炉製銑法により
製造されている。しかしながら、高炉製銑法においては
コークス炉及び焼結機の操業が不可欠であり、その環境
条件が厳しく制限されている。また、将来的にはコーク
ス用原料炭の資源不足が懸念されることや、世界的視点
でみると鉄源及びスクラップが偏在していること等の問
題発生が予想されている。そこで、一般炭と粉鉄鉱石と
を直接使用し、予備還元炉と鉄浴型溶融還元炉とを直結
した溶銑製造プロセス、即ち、溶融還元製鉄法が研究さ
れつつある。溶融還元製鉄法の代表的なプロセスとし
て、DIOS法(Direct Iron Ore Smelting Red
uction Process)がある。この方法の基本原理は、炭
材を酸素含有ガスで二次燃焼させ、その熱で鉄鉱石を連
続的に溶融還元製錬して溶銑を得ることにある。
【0003】溶融還元製鉄法において解決すべき課題は
広範囲にわたっているが、高炉設備から圧延設備までを
擁する、いわゆる銑鋼一貫メーカー以外の多数の製鉄
所、即ちミニミルに溶融還元製鉄法を導入する場合に
は、鉄鉱石の溶融還元製錬に必要な酸素の消費量および
それからのガス発生量を低減し、設備費用が安価な溶融
還元プロセスが求められる。更に、溶融還元製鉄法を環
境調和の観点からみると、現状技術によると、二酸化炭
素ガスの発生量は高炉製銑法とほぼ同等か、場合によっ
ては増大する懸念がないとはいえない。また、削減でき
るとしても高炉製銑法よりもせいぜい5%程度であろう
と考えられる。即ち、溶融還元製鉄法において石炭を主
な還元材及び燃料として使用する限り、二酸化炭素ガス
発生量の大幅な削減は期待できない。
【0004】DIOS法について、例えば、「新鉄源の
最近の動向」(日本鉄鋼協会製鉄プロセスフォーラム、
平成8年9月29日、p42〜51)に開示されている
(以下、「先行技術1」という)。図5は、先行技術1
による溶融還元製鉄法の設備概略フロー図である。これ
によれば、原鉱石11を予熱炉3に導いた後、予備還元
炉2で700〜800℃まで予熱し、20%前後まで予
備還元した鉱石13を、石炭21及び造滓材26と共に
溶融還元炉1へ装入する。溶融還元炉1において、燃料
及び還元材として装入された石炭21は、上部から吹き
込まれた酸素ガス46により燃焼して予備還元鉱石13
を溶融すると共に還元する。また下部から窒素ガス48
を浴撹拌用として吹込み、溶融還元反応を促進させる。
溶融還元炉1内で、石炭21の燃焼で生成したCOの内
未燃のCOは、サイクロンを経て流動層型予備還元炉2
内へ底部から導入され、予備還元炉2内で予熱鉄鉱石1
2の還元に使われる。
【0005】上記プロセスにおいては、流動層を予備還
元炉として用いるのでこれに装入する鉄鉱石の粒度は、
シャフト炉におけるような通気性劣化の問題がなく、鉄
鉱石の粒径は8mm程度以下の小粒ないし粉状のいわゆ
るシンターフィードを使用することができる利点があ
る。その反面、二次燃焼タイプの溶融還元炉との組み合
わせのプロセスであるため、熱力学的に鉄鉱石の到達還
元率は33%を超えることはできない。一方、石炭の発
熱量やその揮発物質含有率に応じて操業することができ
るので石炭原単位は700〜1200kg/t程度、酸
素原単位が500〜900Nm3 /t、生成ガスの顕熱
・潜熱が1〜5Gcal/tとなる。その結果、二酸化
炭素の発生量は、高炉製銑法でのコークス比が550k
g/t前後の操業の場合と大差ないレベルになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、DIOS
法で代表される溶融還元製鉄法は、原料・燃料の自由度
が大きいという点ではすぐれたプロセスである。しかし
ながら、そのプロセスから発生する二酸化炭素量は、高
炉製銑法と比較して格段に減少するものではない。そこ
で、設備費及び運転費が安価であって、二酸化炭素の発
生量を一層低減することができる溶融還元法を開発する
ことを検討した。
【0007】検討の視点は、石炭と較べて高発熱量を有
し、且つ安価であることを必須の要件として調査・検討
した。次いで、溶融還元製錬法における炭材として、石
炭の少なくとも一部代替として使用できるものを選定し
た。その結果、オイルコークスが本発明者等の開発目的
に合致し得るとの結論を得た。但し、このプロセスでオ
イルコークスを石炭の代替用炭材として多量に使用する
ためには、次の課題ないし問題を解決することが一層望
ましいとの結論を得た。
【0008】 石油精整工程で副生するオイルコーク
スは、粒径が1mm前後の細かいものが大部分を占め
る。石炭やコークスの平均粒径が10mm前後である。
通常、溶融還元炉内には2〜3m/sのガス上昇流があ
る。従って、前記溶融還元炉へ装入する場合に、溶融還
元炉内でのガス上昇流があってもオイルコークスがスラ
グ浴内に歩留よく入らせるように降下させることが必要
である。
【0009】 オイルコークスの硫黄含有率は1.5
〜3.0wt.%程度と高く、石炭の硫黄含有率約0.5〜
0.6wt.%に比較して数倍の高さである。従って、オイ
ルコークスを大量の石炭に代替させる場合には、生成メ
タル中の硫黄濃度が高くなることに対応した効果的な溶
融金属の脱硫方法の開発が必要である。
【0010】 で述べたように、オイルコークスの
硫黄含有率は石炭のそれよりも相当に高いので、オイル
コークスを多量に使用すると、溶融還元炉中硫黄濃度が
上昇し、メタルへの浸炭が阻害され、スラグ中Fe、C
r、Mn又はNi等の酸化物(以下、MX Y で表わ
す)の濃度の上昇に比較してメタル中C濃度が増加しな
いので、スラグ中鉱石の還元遅れによるスラグ中MX
Y の増大やスロッピングの発生を招く。
【0011】 オイルコークスを溶融還元炉へ装入す
る場合には、スラグ浴内に向けてキャリアーガスを用い
て投入シュートから送出する方法が適当であることを確
認したが、そのとき、上記の課題を回避するために、
投入シュートの先端をスラグ浴面に近づけすぎると、ス
プラッシュの飛散・付着の堆積により投入シュート先端
が閉塞して操業の継続が不可能となる。図5に例示した
ような溶融還元製鉄法の設備においては、溶融還元炉で
生成した高温の還元性ガスを、流動層型の予備還元炉に
供給して粉鉱石の予備還元に利用する。従って、予備還
元炉は加圧式の密閉炉形式となっているので、安定した
連続操業を行なうためにも、溶融還元炉への原燃料等の
投入系統の閉塞は特に回避しなければならない。
【0012】 オイルコークスに多量に含まれている
炭化水素系物質は、十分に高い温度にしないと分解せず
タールその他の操業上の有害物質が生成する。タールは
例えば、配管を閉塞させたり、ドレンを詰まらせたりす
る。
【0013】上記の課題は本発明者等による脱硫技術
の開発により解決されたが、オイルコークスをより有効
に利用するためには、上記、〜の問題も解決しな
ければならない。
【0014】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決して、石炭の替わりとしてオイルコークスを多量
に用いて、二酸化炭素の排出量を一段と減らすことがで
きる環境調和型の溶融還元製錬法を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
観点から、オイルコークスを炭材として用いた環境調和
型の溶融還元製錬法を開発すべく研究を重ねた。その結
果、次の知見を得た。
【0016】オイルコークスを溶融還元炉へ装入する場
合には、キャリアーガスを用いて、粉鉱石や製鉄所やそ
の他の製錬所で発生する金属元素含有ダスト等の原料
と、石灰等の造滓材と共に連続的に所定の投入シュート
から溶融還元炉内に送出することにより、オイルコーク
スを炉内スラグ浴内に供給することが可能である。ま
た、勿論、オイルコークスを上記原燃料や造滓材と一緒
に混合・成形して装入してもよい。更に、これに予熱予
備還元処理を施してあれば、燃料原単位の低減に一層役
立つ。また、上記原燃料や造滓材を別の集団流れの形態
にして投入シュートから装入してもよい。例えば、繊維
状物質や網目状物質、粘着性物質や接着性物質等と混合
した状態で装入してもよい。
【0017】オイルコークスの使用量を制限して炉内へ
の全装入硫黄量を一定値以下に制限すれば、炉内メタル
浴への浸炭阻害によるスロッピングは解消し、良好な操
炉の継続ができる。また、オイルコークスと共に装入す
る原燃料や造滓材との全体の投入時の運動量を一定値以
上に確保すれば、炉内での激しい上昇流を回避する形で
舞い上がることなくオイルコークスは歩留よく投入する
ことができる。
【0018】そして、投入シュートの先端位置の高さを
所定値以上とし、且つ、その先端部の雰囲気温度が所定
値以上となるようにすれば、スラグの飛散・付着の堆積
が防止され、オイルコークスの熱分解が十分に行なわれ
て、投入シュート先端部での閉塞といったトラブルは発
生せず、また、配管系統が閉塞するといった問題はなく
なる。
【0019】この発明は、上述した知見に基づきなされ
たものであって、この発明の要旨は次の通りである。請
求項1記載の溶融還元製錬法は、金属酸化物及び/又は
金属水酸化物を含む原料、並びに造滓材を溶融還元炉に
装入し、そして石炭及び/又はコークスを含む炭材を燃
料及び還元材として使用し、上記炭材を酸素含有ガスで
燃焼させた熱により前記原料及び前記造滓材を加熱し溶
融し、上記溶融還元炉で直接溶融還元製錬する方法にお
いて、上記炭材として、上記石炭及び/又はコークスの
少なくとも一部に替えてオイルコークスを使用し、操業
することに特徴を有するものである。
【0020】請求項2記載の溶融還元製錬法は、請求項
1記載の発明において、オイルコークスを少なくとも一
部として含む炭材、原料、及び造滓材に含有されて溶融
還元炉内に持ち込まれる全硫黄量を、溶融還元炉内で生
成する溶融金属1ton当たり20kg以下に制限して
操業を行なうことに特徴を有するものである。
【0021】請求項3記載の溶融還元製錬法は、請求項
1又は請求項2記載の発明において、オイルコークスを
溶融還元炉に装入する方法として、下記(イ)、(ロ)
及び(ハ)に記載した条件を満たすことに特徴を有する
ものである。ここで、(イ)、(ロ)及び(ハ)の条件
とは、(イ)前記オイルコークスの投入は、前記溶融還
元炉内スラグ浴表面より2m以上の高さ位置から行なう
こと、(ロ)前記オイルコークスの投入は、前記溶融還
元炉内の雰囲気ガスが1000℃以上である前記雰囲気
内位置から行なうこと、そして、(ハ)前記オイルコー
クスの投入は、投入シュートからキャリアーガスで送出
して行ない、且つ、前記投入シュート1個当たりから装
入される前記オイルコークス(P)、並びに、当該オイ
ルコークスに随伴して送出される、当該オイルコークス
以外の炭材(Q)、前記原料(R)及び前記造滓材
(S)からなる全固形物質(P+Q+R+S)の鉛直下
向き運動量が、100kgm/s以上となるように操業
することを指す。
【0022】上記において、金属酸化物及び/又は金属
水酸化物を含む原料としては、鉱石、製鉄所やその他の
製錬所で発生する金属元素を含有するダスト、直接還元
鉄(DRI)、ホットブリケットアイアン(HBI)、
各種金属の還元ペレット・半還元ペレット・未還元ペレ
ット、及び鉄又はその他の金属元素含有廃棄物等のいず
れを使用してもよく、これらはいずれも原料として類似
の作用・効果を生じる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、この発明を、図面を参照し
ながら説明する。この発明の特徴は、特に、粉鉱石の溶
融還元製錬法における溶融金属浴型の溶融還元炉におけ
る製錬方法に特徴を有するものである。図1は、この発
明の一つの実施形態を示す概略説明図である。流動層型
の予備還元炉2から排出された粗粒の予備還元鉱石13
aと、予備還元炉2及び溶融還元炉1で発生しサイクロ
ン(図示せず)で回収された微粒の予備還元鉱石13b
と、炭材としてオイルコークス22を一部及び石炭21
を残部又はオイルコークス22を100%と、造滓材2
6とを、溶融還元炉1の上部に設けられた投入シュート
から炉内に装入する。
【0024】図2に、溶融還元炉要部の概念図を示す。
ここで、原料として粗粒及び微粒の鉱石(13a及び1
3b)の他に、製鉄所やその他の製錬所で発生する金属
元素含有ダスト等、金属含有元素含有物質を適宜混合し
て装入してもよい。また炭材として、その他に廃プラス
チックその他の炭素含有物質を適宜混合して装入しても
よい。上記原料、炭材及び造滓材の装入はキャリアーガ
ス、例えば窒素ガス8により集団流れの形態で装入物6
3を、投入シュート61の先端から下方に向けて送出す
る。また、上記装入の時期的形態は連続的に行なう。但
し、設備条件等によっては、重力落下方式で投入シュー
ト61から投入してもよい。この場合には投入シュート
詰まり防止のためのパージガスを流す。一方、酸素ガス
46をランス62から炉内に上吹きし、炉下部から浴撹
拌用ガス、例えば窒素ガス48を底吹きする。溶融還元
炉1内に装入された鉱石は、炭材の燃焼熱で溶融しスラ
グ浴37aに入り、炭素により還元されて溶融金属浴3
6aに移行する。
【0025】このように、炭材として石炭又は石炭及び
コークスの替わりに廃プラスチックこのように、炭材と
して石炭又は石炭及びコークスの替わりにオイルコーク
スをその一部又は全部に使用すると、次の効果が発揮さ
れる。
【0026】オイルコークスの発熱量は8440kca
l/kg前後であり、石炭の7000〜7700kca
l/kg、コークスの約7000kcal/kgより相
当大きいので、製錬に要する炭材原単位及び酸素原単位
が減り、溶融還元製錬プロセス系から発生する二酸化炭
素量が大幅に減少する。従って、石炭やコークスの代替
物質としてオイルコークスを使用することは、環境保全
に寄与すると同時にプロセスの生産効率や熱効率を改善
するという点においても望ましい。
【0027】上記効果を十分に発揮させ、しかも溶融金
属製錬方法として実操業が良好に成り立つことが必要で
ある。この観点から、オイルコークスが炉内熱風と共に
舞い上がって溶融還元反応系外へできるだけ持ち去られ
ることがなく、スラグ浴内に添加されること、オイルコ
ークスに高濃度で含有される硫黄の挙動をコントロール
して鉱石の還元反応を促進し、良好な操炉を行なうこ
と、また、密閉系である溶融還元プロセス全系の連続的
操業が行なわれるために、投入シュートや配管系統の閉
塞を発生させないことが重要である。
【0028】上記観点からこの発明において、望ましい
オイルコークスの投入方法等を前記の通り限定した。そ
の根拠及びそうした場合の効果を説明する。 (1)オイルコークスを含む炭材、原料及び造滓材から
炉内に持ち込まれる全硫黄量(以下、「インプット全硫
黄」という)を、20kg/ton−メタル以下に制限
する。インプット全硫黄が増加すると共に、メタル中硫
黄濃度が高くなり、炭材添加によるメタルへの浸炭作用
が阻害され、メタルの炭素濃度が十分に上がらない。そ
の結果、鉱石の還元遅れによるスラグ中金属酸化物(M
X Y )の増大や、スロッピングの発生等により操業不
安定をきたす。本発明者等は、インプット全硫黄が溶融
金属中〔S〕、溶融金属中〔C〕及びスラグ中(MX
Y)濃度に及ぼす影響について試験した。
【0029】図3に、鉄鉱石の溶融還元における場合の
結果を示す。これからわかるように、インプット全硫黄
が増加して20kg/ton−溶融金属を超えると、ス
ロッピング発生の懸念される領域に入る。従って、この
発明においては、インプット全硫黄を20kg/ton
−溶融金属以下に制限することが望ましい。
【0030】上述した通り、溶融還元反応に及ぼすオイ
ルコークスの添加量の影響からみると、インプット全硫
黄が20kg/ton−溶融金属以下に制限することが
望ましい。しかしながら、他方、安価で二酸化炭素発生
量を減らす点からみると、オイルコークスをできるだけ
多量に使用することが望ましい。また、視点を変えて、
オイルコークスを一般燃料として利用した場合には、硫
黄分が高い分だけSO X 発生量も多くなる。ところが、
本発明における利用方法をすれば、オイルコークス中の
硫黄は大部分がメタル相ないしスラグ相に移動し、固定
される。そして、メタル中の硫黄も最終的には溶融金属
脱硫によりスラグ中に、CaSの形態で固定される。従
って、硫黄分をSOX の形態で大気へ排出することが避
けられる利点がある。
【0031】(2)オイルコークスの投入は、溶融還元
炉内スラグ浴表面より2m以上の高さ位置から行なう。
本発明者等は、溶融還元炉の実操業の経験に基づき、オ
イルコークスを図2に示した投入シュートから他の装入
物と一緒にキャリアーガスで送出する方法の場合には、
炉内スラグ面から2m以上離れた高所に投入シュートの
先端を位置させないと、溶融スラグ粒滴の付着等による
シュート先端の閉塞が問題となることを明らかにした。
そして更に望ましくは、上記距離は3m以上離す方がよ
く、5m以上離せば、全く問題は発生しないことがわか
った。
【0032】(3)オイルコークスの投入は、炉内の雰
囲気ガスが1000℃以上である雰囲気内位置から行な
う。オイルコークスを溶融還元炉内に装入すると、分解
してガス化する部分、液化する部分及び固体状態のまま
の部分に分かれる。オイルコークスを他の装入物と一緒
にキャリアーガスで装入する場合、投入シュートの先端
がスラグ面より2m以上高く、しかもその先端位置が1
000℃以上の温度雰囲気にないと、オイルコークス中
の炭化水素が十分に分解せず、タールその他の操業に有
害な物質の生成が認められた。これでは、環境上も問題
があるので、1000℃以上の高温雰囲気領域からオイ
ルコークスを装入するのが望ましい。
【0033】(4)オイルコークスの投入は、投入シュ
ートからキャリアーガスで送出して行ない、投入シュー
ト1個当たりから装入されるオイルコークス(P)、並
びに、当該オイルコークスに随伴して送出される、当該
オイルコークス以外の炭材(Q)、前記原料(R)及び
前記造滓材(S)からなる全固形物質(P+Q+R+
S)の鉛直下向き運動量が、100kgm/s以上とな
るように操業条件を調整する。なお、上記全固形物質の
鉛直下向き運動量が、100kggm/s以上となるよ
うにすれば、重力落下法により投入シュートから装入し
てもよい。
【0034】オイルコークスの粒度は前述した通り、一
般的な石炭粒よりも細かい。通常、溶融還元炉内のガス
空塔流速が2〜3m/s程度であり、オイルコークスは
このガス流によって炉外へ流失し易い。本発明者等は、
オイルコークスを投入シュートから他の装入物質と一緒
にキャリアーガスで炉内に鉛直下向きに送出し、全装入
物の流れを集団運動として把握した。そしてこの全装入
物の鉛直下向き運動量に着眼し、オイルコークスの飛散
ロスに及ぼす上記運動量の影響を試験した。
【0035】図4に、オイルコークスの飛散ロス割合に
及ぼす全装入物の鉛直下向き運動量の影響、及び、飛散
ロスと炉内ガス空塔速度との関係を示す。この結果より
わかるように、オイルコークスの飛散ロスを2〜3%以
下に抑えるためには、投入シュートから、他の装入物と
一緒にしてキャリアーガスで集団流れの状態にし、その
全装入物の鉛直下向き運動量を、100kgm/s以上
に調整することにより達成される。
【0036】
【実施例】次に、この発明の溶融還元製錬法を、実施例
によって更に詳細に説明する。実施例1〜10として、
図1及び2に示した溶銑生産速度500t/dの溶融還
元製鉄設備を用い、本発明の範囲内の方法で連続操業に
より溶銑を製造した場合と、比較例1及び2として、図
5に示した同じく溶銑生産速度500t/dで実施例で
用いた設備に準じた溶融還元設備を用い、本発明の範囲
外の方法で連続操業により溶銑を製造した場合とについ
て試験した。
【0037】なお、表1に、使用した鉄鉱石の分析結果
を示し、表2に、使用したオイルコークスの分析結果を
示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】(1)実施例の試験条件 実施例の試験条件は、炭材に占めるオイルコークスの使
用比率で大別すると、50%(実施例1〜4)、60%
(実施例9)、及び100%(実施例5〜8、10)と
なる。そして、下記(a)〜(h)の操業要因の水準を
本発明の範囲内で次の通りに設定し、これらを適宜組み
合わせた場合の試験操業を行なった。
【0041】表3〜表6にその試験条件を示す。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】〔操業要因とその水準〕 (a)予備還元炉における鉱石の予備還元率:予熱炉で
予熱・乾燥した鉱石を使用した場合には20%前後まで
還元し、一方、直接予備還元炉へ鉱石を装入した場合に
は10%前後までの還元に留まった。 (b)オイルコークスの粒径:これは、オイルコークス
の飛散ロス量、及びオイルコークスの分解・ガス化・燃
焼の進行度の支配要因である。平均粒径で0.6mmの
場合及び1.0mmの場合について試験した。 (c)インプット全硫黄:この水準が高いほど溶銑
〔S〕及びスラグ(S)濃度が高くなり、溶銑への浸炭
阻害及びスラグ(FeO)濃度の上昇傾向を強めて、鉄
鉱石の還元速度の遅延、及びスラグのスロッピング発生
方向に向かわせる。9〜25kg/tの範囲内におい
て、10kg/t前後、15kg/t前後及び20kg
/t前後の3水準で試験した。 (d)二次燃焼率:30%と35%程度の2水準に制御
して試験した。 (e)投入シュートのスラグ浴からの高さ:これは高く
するほど投入シュート先端部へのスラグの飛散・付着が
なくなり、その詰まりによる操業トラブルがなくなる。
2〜5m程度の範囲内で変化させて試験した。 (f)投入シュート先端部の雰囲気温度:投入シュート
のスラグ浴からの高さと、製錬条件とから定まり、低す
ぎるとタール等の操業阻害物質が生成する。1160〜
1330℃の範囲内で試験した。 (g)投入シュートからの装入物の運動量:これはオイ
ルコークスの飛散ロス量を、オイルコークスの粒径と共
に左右する要因である。50〜2000kgm/sの広
範囲にわたり数水準で試験した。
【0047】(2)比較例の試験条件 比較例の試験条件としては、従来法のDIOS法の代表
的プロセスとして、鉱石予熱炉を用いない場合(比較例
1)と用いた場合(比較例2)とについて、炭材として
オイルコークスを使用せず石炭を100%使用した場合
について試験した。そして、比較例1では、投入シュー
トからの装入物の投入方法は、従来の炭材投入法と同じ
く重力落下法により行なった。比較例2では、投入シュ
ートから装入物は同じく重力落下法により行ない、且つ
投入シュート先端のスラグ浴表面からの高さを、1.7
mと低い場合について試験した。
【0048】(3)試験結果について 試験結果を表7〜表10に示す。
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】
【表9】
【0052】
【表10】
【0053】二酸化炭素の排出量の算定 インプットC量(A)を求めるために、炭材中のC量
と、造滓材中のC量と、溶融還元炉への上吹きO2 ガス
製造に要した電力発電用消費燃料の換算C量との合計値
から、上吹きO2 ガス製造装置以外のユーティリィティ
での消費電力発電用消費燃料の換算C量を差し引いた値
を求め、この値をインプットC量(A)とした。一方、
インプットC量(A)からの控除C量(B)として、回
収ガスによる発電量と、回収蒸気による発電量の各換算
C量との和を求め、インプットC量(A)から控除C量
(B)を差し引いた値((A)−(B))を、消費C量
(C)で表わした。そして、消費C量(C)を二酸化炭
素量に換算して、表3〜6に示した。二酸化炭素の排出
量について実施例と比較例とを比較すると、炭材として
オイルコークスを使用することにより、二酸化炭素の排
出量が大幅に減少している。そして、実施例1〜4(オ
イルコークス比率50%の場合)と実施例5〜8(オイ
ルコークス比率100%の場合)との比較より、炭材中
のオイルコークス代替比率が大きいほど二酸化炭素の系
外排出量は減少することがわかる。
【0054】溶融還元炉からのオイルコークスの飛散
ロス オイルコークスの飛散率は、装入原料中の炭材中に占め
るオイルコークス比率が同じ場合には、炭材の平均飛散
率からオイルコークスの飛散率の大小の比較ができる。
オイルコークスの飛散ロスは、一般にオイルコークス粒
径が大きいほど少なくなる。オイルコークスの粒径が同
一水準の場合、その飛散ロスは主として投入シュートか
らの装入物の運動量によって左右され、その運動量が大
きいほど溶融還元炉からのオイルコークスの飛散ロスは
少なくなる(平均粒径:0.6mmの場合の実施例1か
ら4まで、及び、平均粒径:1.0mmの場合の実施例
5〜8まで)。実施例9及び10のオイルコークスの飛
散率を、実施例1〜4、及び実施例5〜8のオイルコー
クスの飛散率とを比較すると、前者の方が後者よりも相
当に小さい。これは、オイルコークスを含む装入物の運
動量が、実施例9及び10においては小さかった(50
〜60kgm/s)ためである。一方、比較例1及び2
においては、石炭をパージガスを流しつつ重力落下法で
投入したが、石炭の飛散率は少なく良好であった。この
場合の投入シュート先端における装入物全体の運動量を
推算すると、投入シュート1個当たり200kgm/s
前後となる。
【0055】従って、炭材の飛散率は、気送法あるいは
重力落下法のいずれであっても、投入シュート先端にお
ける装入物全体の運動量が、投入シュート1個当たり1
00kgm/s程度以上であればかなり小さく良好であ
ることもわかる。
【0056】なお、溶融還元炉から飛散したオイルコー
クスは、溶融還元炉の集塵機により捕集され、回収され
て再使用される。従って、オイルコークスの飛散ロスが
増加しても、溶融還元製鉄プロセス系外への排出二酸化
炭素は増加しない。但し、インプットC量(A)の内の
炭材中のオイルコークスの消費原単位は、オイルコーク
ス比率が同一水準の場合にインプットC量(A)の内の
炭材の消費原単位で比較するとわかるように、飛散量が
多いほど大きくなる。
【0057】溶融還元炉へのインプット全硫黄、及び
投入シュートの高さの操業に及ぼす影響 インプット全硫黄量の増加と共に、溶銑〔S〕濃度が増
加し、溶銑〔C〕濃度が低下している。その傾向は、図
2に示した関係と一致している。更に、上記インプット
全硫黄の増加と共にスラグ中(FeO)濃度が増加して
スロッピングが発生するようになる。インプット全硫黄
が40kg/t−溶銑程度を超えると、スロッピングの
懸念領域に入る。スロッピングが発生すると、投入シュ
ートの先端部が閉塞する恐れがあるので避けなければな
らない。スロッピング発生の懸念のない望ましいインプ
ット全硫黄量は、20kg/t−溶銑前後である。実施
例1〜8においてはいずれも、インプット全硫黄量は、
20kg/t−溶銑以下であり、且つ、投入シュート先
端のスラグ浴面からの高さは4m以上であり、投入シュ
ート先端部の閉塞は全く発生しなかった。
【0058】実施例9及び10では、インプット全硫黄
量をそれぞれ、22及び25kg/t−溶銑と高めに
し、また投入シュートからの装入物の運動量を50〜6
0kgm/sと小さめにしたので、溶銑〔S〕濃度は高
くなり、更に、オイルコークスの飛散ロスが大きかっ
た。そのため、溶銑〔C〕濃度は低値(3%未満)に留
まり、スラグ中(FeO)濃度が高くなった(10〜2
0%程度)。その結果、スロッピングインデックスは若
干大きくなった。しかし、この場合、投入シュート先端
のスラグ浴面からの高さを2m以上確保したので、投入
シュート先端部の閉塞によるトラブルは発生しなかっ
た。
【0059】投入シュート先端部の雰囲気温度の操業
に及ぼす影響 投入シュート先端部の雰囲気温度は、実施例及び比較例
のすべての場合につき、1000℃以上を確保したの
で、オイルコークスの分解不十分によるタール等の物質
の生成が防止され、配管系統等の詰まりによる操業トラ
ブルはなかった。また、実施例1〜10ではすべて、投
入シュート先端の雰囲気温度が1000℃以上でその高
さがスラグ浴面から2m以上確保されていたこともあ
り、投入シュートの閉塞トラブルはなかった。
【0060】生成スラグ量及びネット消費エネルギー 生成スラグ量は実施例における方が比較例におけるより
も少なくて望ましく、また、ネット消費エネルギーも実
施例1〜8における方が比較例におけるよりも少なく望
ましい。但し、実施例9及び10におけるネット消費エ
ネルギーは比較例と同一水準ないしそれよりも大きい
が、ネット消費エネルギーと余剰エネルギーとの和どう
しで比較すると両者間で差はみられない。
【0061】生産性 実施例1〜8における溶銑〔C〕濃度は3.5%程度以
上に確保され、比較例と同一水準が十分に維持されて、
スラグ(FeO)濃度が比較例におけるそれと同等ない
しそれよりも小さく維持された。その結果、実施例1〜
8においても比較例と同様、鉄鉱石還元速度が高水準に
維持され、また、実施例においても連続操業が全く問題
なく継続され、目標の溶銑生産速度500t/dの水準
が達成された。
【0062】SOX 発生の防止 オイルコークス中に石炭やコークスよりも高濃度に含ま
れるSは、ダスト回収や予熱・予備還元鉱石等を介して
も溶銑及びスラグ中に移行して固定され、溶融還元製鉄
プロセス系外への大気排出は殆んどみられなかった。
【0063】上記実施例は、鉄鉱石の溶融還元製錬に関
するものであるが、鉄鉱石の替わりにNi、Cr又はM
n等の金属・金属酸化物やそれら金属元素を含むダスト
等の溶融還元炉での製錬や、流動層型装置での予備還元
等の処理の場合においても同様に、本発明方法は有効で
ある。
【0064】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
溶融還元製錬法において、オイルコークス資源の有効活
用を図ると共に、従来の溶融還元製錬法よりも二酸化炭
素の排出量を大幅に減らすことにより環境改善に資する
ことができる。更に、オイルコークスの燃料としての使
用時に発生するSOX の発生も抑制さえる。このように
オイルコークスを用いて環境改善に資する溶融還元製錬
法を提供することができ、工業上有用な効果がもたらさ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施形態を示す設備概略フロ
ー図である。
【図2】図1の溶融還元炉要部の概念図である。
【図3】溶融還元炉へのインプット全硫黄が溶銑中
〔S〕、溶銑中〔C〕、スラグ中(FeO)濃度及びス
ロッピング程度に及ぼす影響を示すグラフである。
【図4】オイルコークスの溶融還元炉からの飛散ロスに
及ぼす全装入物の鉛直下向き運動量の影響、及び、飛散
ロスと炉内ガス空塔速度との関係を示すグラフである。
【図5】先行技術1による溶融還元製鉄法の設備概略フ
ロー図である。
【符号の説明】
1 溶融還元炉 2 予備還元炉 3 鉱石予熱炉 6 造滓材焼成炉 8 窒素ガス(キャリアガス) 11 原鉱石 12 予熱鉱石(粗粒・微粒) 13 予備還元鉱石(粗粒・微粒) 14 原料 20 高カロリー燃料 21 石炭 22 オイルコークス 25 造滓材原料 26 造滓材 31 生成ガス 32 発生ガス 33 発生ガス 34 回収ガス 35 回収蒸気 36 溶融金属 36a 溶融金属浴 37 スラグ 37a スラグ浴 38 回収ダスト 46 酸素 47 空気 48 窒素ガス(撹拌ガス) 49 ガスカロリー調整用燃料 51 除塵機 52 ガスホルダー 53 昇圧機 54 発電設備 56 蒸気回収ボイラー 57 ガス 61 投入シュート 62 ランス 63 装入物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 輝俊 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 関口 毅 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 渡部 雅之 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物及び/又は金属水酸化物を含
    む原料、並びに造滓材を溶融還元炉に装入し、そして石
    炭及び/又はコークスを含む炭材を燃料及び還元材とし
    て使用し、前記炭材を酸素含有ガスで燃焼させた熱によ
    り前記原料及び前記造滓材を加熱し溶融し、前記溶融還
    元炉で直接溶融還元製錬する方法において、 前記炭材として、前記石炭及び/又はコークスの少なく
    とも一部に替えてオイルコークスを使用し、操業するこ
    とを特徴とする、環境調和型の溶融還元製錬法。
  2. 【請求項2】 前記オイルコークスを少なくとも一部と
    して含む前記炭材、前記原料、及び前記造滓材に含有さ
    れて前記溶融還元炉内に持ち込まれる全硫黄量を、前記
    溶融還元炉内で生成する溶融金属1ton当たり20k
    g以下に制限して操業を行なうことを特徴とする、請求
    項1記載の環境調和型の溶融還元製錬法。
  3. 【請求項3】 前記オイルコークスを前記溶融還元炉に
    装入する方法は、下記(イ)、(ロ)及び(ハ)に記載
    した条件を満たすことを特徴とする、請求項1又は請求
    項2記載の環境調和型の溶融還元製錬法。 (イ)前記オイルコークスの投入は、前記溶融還元炉内
    スラグ浴表面より2m以上の高さ位置から行なうこと。 (ロ)前記オイルコークスの投入は、前記溶融還元炉内
    の雰囲気ガスが1000℃以上である前記雰囲気内位置
    から行なうこと。 (ハ)前記オイルコークスの投入は、投入シュートから
    キャリアーガスで送出して行ない、且つ、前記投入シュ
    ート1個当たりから装入される前記オイルコークス
    (P)、並びに、当該オイルコークスに随伴して送出さ
    れる、当該オイルコークス以外の炭材(Q)、前記原料
    (R)及び前記造滓材(S)からなる全固形物質(P+
    Q+R+S)の鉛直下向き運動量が、100kgm/s
    以上となるように操業すること。
JP11971498A 1997-12-26 1998-04-28 オイルコークスを用いた環境調和型の溶融還元製錬法 Pending JPH11310811A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001271108A (ja) * 2000-03-27 2001-10-02 Sumitomo Heavy Ind Ltd ロータリーキルンを用いた溶鉄製造方法
CN108977234A (zh) * 2018-07-25 2018-12-11 戴乐亭 一种焦炉煤气与转炉和/或高炉煤气的脱碳方法

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