JPH11308671A - Cdma通信方法、スペクトラム拡散通信システム、基地局、および端末装置 - Google Patents

Cdma通信方法、スペクトラム拡散通信システム、基地局、および端末装置

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JPH11308671A
JPH11308671A JP11169298A JP11169298A JPH11308671A JP H11308671 A JPH11308671 A JP H11308671A JP 11169298 A JP11169298 A JP 11169298A JP 11169298 A JP11169298 A JP 11169298A JP H11308671 A JPH11308671 A JP H11308671A
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    • H04B7/24Radio transmission systems, i.e. using radiation field for communication between two or more posts
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  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上り方向に比べ下り方向のデータが多い状況
で、周波数帯域を効率的に利用する。 【解決手段】 基地局と複数の端末装置の間の周波数帯
域を上り方向と下り方向に分け、下り方向には広い周波
数帯域を端末装置で共有する。各端末装置はこの周波数
帯域の信号を監視し、自分宛てのパケットデータを取り
込む。上り方向には、周波数帯域を分割して端末装置に
割り当てる。さらには拡散符号やタイムスロットの割り
当てを変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号分割多元接続
方式(CDMA:Code Division Multiple Access)を
用いた通信方法および通信システムに関し、特に下り方
向パケット伝送に適したCDMA通信方法およびスペク
トルラム拡散通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】CDMA通信方式でのパケット伝送で
は、伝送すべきパケットが生じた時点で拡散符号や周波
数帯域を予約し、予約した拡散符号と周波数帯域で通信
し、通信が終わったら拡散符号と周波数帯域を開放する
のが一般的である。
【0003】そのような技術は、例えば、特開平9−3
27072号公報(以下、第1の先行技術と呼ぶ)に開
示されている。詳述すると、この第1の先行技術は、情
報を個別に扱うことによって通信サービスの柔軟性を高
めた「CDMA通信方法及びスペクトル拡散通信システ
ム」を開示している。基地局と複数の端末装置の間の通
信区間の周波数帯域を下り方向と上り方向で分け、両帯
域内にそれぞれ複数種類の帯域幅のうちの1つをもつ複
数のサブ周波数帯域とに対応させて複数の搬送周波数を
定義している。各端末装置毎に、予め情報伝送速度に見
合った帯域幅を持つサブ周波数帯域を割り当てておき、
各端末装置が予約パケットを予約チャネル用の拡散符号
でスペクトル拡散した後、上り方向サブ周波数帯域と対
応する特定の搬送周波数によって送信している。基地局
が応答パケットを応答チャネル用の拡散符号でスペクト
ル拡散した後、下り方向サブ周波数帯域と対応する特定
の搬送周波数によって送信している。各端末装置が情報
パケットを応答パケットで指定された情報伝送チャネル
の拡散符号でスペクトル拡散した後、上り方向の特定の
搬送周波数によって送信している。
【0004】またCDMA通信方式では、送信電力の制
御が重要であるため、上りと下りの回線を対にして、デ
ータを伝送する回線とは逆向きの回線では、データを伝
送する回線の電力制御情報を送るのが一般的である。
【0005】尚、本発明に関連すると思われる他の先行
技術も種々知られている。例えば、特開平7−3127
83号公報(以下、第2の先行技術と呼ぶ)には、低速
データから画像のような高速データまでを、回路の規模
をそれ程大きくすることなく、多重化伝送できるように
した「CDMA通信方法および装置」が記載されてい
る。この第2の先行技術では、基本伝送レートを、例え
ば、通常用いられる伝送レート8kbpsよりも高い、
32kbpsとし、基本伝送レートと等しい情報は、空
き区間のないフレーム構成として伝送し、16kbps
の伝送レートの情報は、空き区間をもつフレームの通信
チャネルで伝送している。また、通信チャネル以外の空
き空間は伝送しない。これにより空き空間では他のチャ
ネルの情報を受信できる。高速情報、例えば、伝送速度
が128kbpsの情報は4つのチャネルを異なる拡散
符号で多重化して伝送する。
【0006】また、特開平9−55693号公報(以
下、第3の先行技術と呼ぶ)には、予約用制御パケット
の衝突によるスループット低下のない「移動通信システ
ムおよび移動端末装置」が開示されている。この第3の
先行技術では、送信要求をもつ移動端末が、予約チャネ
ルでCDMA方式により予約パケットを送信し、基地局
が、応答チャネルに出力した応答パケットとタイムスロ
ットを割当てている。そして、予約チャネルでは、マッ
チドフィルタに対応した短い拡散符号を適用している。
予約パケットをCDMA方式で送信すると、複数の予約
パケットが時間的に重なって発生しても、タイミングに
ずれがあれば、基地局側で各パケットを独立に取り出す
ことができ、衝突による予約パケットの再送信をしなく
ても済むため、スループットを向上できる。
【0007】更に、特開平9−327073号公報(以
下、第4の先行技術と呼ぶ)は、下り無線チャネルを時
間分割多重して、パイロットチャネルを効率的に割り当
てるとともに、他セルに対するパイロットチャネルの干
渉電力を低減し得る「CDMA移動通信システムにおけ
るパイロットチャネル配置および送信方法」を提供して
いる。この第4の先行技術では、下り無線チャネルを複
数のタイムスロットに時間分割して時間分割多重し、複
数のタイムスロットのうちの1つをパイロットチャネル
として割り当てている。
【0008】更にまた、特開平10−13337号公報
(以下、第5の先行技術と呼ぶ)には、基地局と子局と
が、主に、スペクトラム拡散方式による双方向の無線通
信を行う場合の各々の局の送信電力を適正レベルに設定
できるようにした「無線通信システム」が開示されてい
る。この第5の先行技術では、最初に、基地局は子局に
対し、子局の送信出力レベルを指定するパワー制御デー
タを情報データ等とともにそのアンテナより送信する。
同制御データを受信した子局は、同データに基づき送信
出力を設定し、そのアンテナより基地局へ送信する。こ
れを受信した基地局は、その受信レベルを示すデータを
比較部で基準レベルと比較する。同比較で、受信レベル
が基準レベルを超えるときには設定したレベルだけ送信
出力を下げ、基準レベルより低いときには設定レベル分
送信出力を上げるとともに、子局に対し、送信出力レベ
ルを基地局と同じくするパワー制御データを送信する。
子局は、同データを基に送信出力を再設定し、基地局へ
再送信する。以上を繰り返し、基準レベル近辺に集約さ
せる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した第1の先行技
術には次に述べるような問題点がある。
【0010】第1の問題点は、対にする上り回線および
下り回線の伝送速度が基本的に同じである点である。換
言すれば、上り回線と下り回線には同一の帯域幅が割り
当てられる。しかしながら、例えばインターネット上の
データにアクセスする場合には、下り方向のデータが圧
倒的に多く、上下対等な回線では上りの回線能力に無駄
が生じる。無駄に回線を設けることで同時に接続できる
端末の数が制限され、また周波数帯域が重なる他の端末
へは通信妨害となる。
【0011】尚、1997年電子情報通信学会総合大会予稿
集の論文番号B−5−35には、下り方向のデータをま
とめて一つの回線で伝送する方式が示されているが、同
方式は上り方向には適用できない。
【0012】第2の問題点は、回線を予約する時間が必
要な点である。
【0013】本発明の目的は、従来技術の問題点を解決
し、効率的に周波数帯域を利用し、また他の同時接続端
末への妨害を低減し、より短い通信時間でパケット伝送
が行えるCDMA通信方法およびスペクトラム拡散通信
装置を提供することにある。
【0014】また、上述した第2乃至第5の先行技術に
は、本発明の目的を達成するための技術については何ら
開示していない。すなわち、第2の先行技術は、低速か
ら高速にわたる広範な可変レートのデータ伝送を、比較
的小さな回路規模で実現する技術思想を開示するのみ
で、上りと下りの回線にそれぞれの伝送速度に適合した
周波数帯域を割り当てることについては何ら開示してい
ない。また、第3の先行技術は、予約型パケットアクセ
ス制御方式の移動通信システムにCDMAを適用するこ
とによって、各移動端末に予約用制御パケットを任意の
タイミングで送信させた場合でも、衝突による再送信発
生の可能性を低減し、スループットの向上を図った技術
思想を開示するのみで、前述した第1の先行技術と同様
に、回線を予約する時間が必要となる欠点がある。さら
に、第4の先行技術は、下り無線チャネルを複数のタイ
ムスロットに時間分割して時間分割多重し、複数のタイ
ムスロットの内の1つをパイロットチャネルとして割り
当てるようにした技術思想を開示するのみで、上記第2
の先行技術と同様に、上りと下りの回線にそれぞれの伝
送速度に適合した周波数帯域を割り当てることについて
は何ら開示していない。また、第5の先行技術は、基地
局と子局の双方の局の送信出力レベルを予め設定したレ
ベルを中心とした一定範囲に自動設定することができ
る、送信電力制御に関する技術思想を開示するのみで、
上記第2および第4の先行技術と同様に、上りと下りの
回線にそれぞれの伝送速度に適合した周波数帯域を割り
当てることについては何ら開示していない。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明では、下り方向に
は、広い周波数帯域を端末装置で共有する。各端末装置
はこの周波数帯域の信号を監視し、自分宛てのデータを
取り込む。上り方向には、端末装置ごとに必要な伝送速
度に応じてチャネルを割り当てる。
【0016】すなわち、本発明によるCDMA通信方法
では、基地局と複数の端末装置とから構成されるCDM
A(符号分割多元接続)通信システムにおけるCDMA
通信方法において、基地局と端末装置との間の通信区間
を、基地局から各端末装置へ向かう下りパケットを送信
するための下り方向の周波数帯域と、各端末装置から基
地局へ向かう上りパケットを送信するための上り方向の
周波数帯域とに分けておき、基地局から特定の端末装置
への下りパケットに対して使用する帯域幅と、特定の端
末装置から基地局への上りパケットに対して使用する帯
域幅とを異ならせる。例えば、基地局から各端末装置へ
の下りパケットに対して、下り方向の周波数帯域を共通
に使用する。この場合、基地局は、送信先端末識別子を
含む下りパケットを端末用拡散符号でスペクトラム拡散
したのち、前記下り方向周波数帯域に送信する。
【0017】本発明によるCDMA通信方法のより限定
された構成では、上記構成において、前記上り方向の周
波数帯域を複数のチャネルに分割し、各端末装置には、
前記上り方向のチャネルのうち当該端末装置の上り方向
の情報量に見合った帯域幅のものを割り当て、各端末装
置は、前記下り方向の周波数帯域で伝送される下りパケ
ットを監視し、下りパケットの宛先である端末装置は、
応答信号を端末用拡散符号でスペクトラム拡散したの
ち、当該端末装置に割り当てられた上り方向チャネルに
送信する。
【0018】本発明によるCDMA通信方法のよりもっ
と限定された構成では、上記構成において、基地局が下
りパケットをスペクトラム拡散するのに用いる基地局用
拡散符号を予め複数定め、基地局は、各基地局用拡散符
号を用いて前記下り方向の周波数帯域で伝送可能な情報
量の単位に、下りパケットを分割して伝送する。また、
基地局は、基地局用拡散符号の異なる複数の下りパケッ
トを同時に送信する。さらに、端末装置が送信する応答
信号は、下りパケットの受信レベルの情報を含む。
【0019】本発明によるスペクトラム拡散通信システ
ムでは、基地局と複数の端末装置から構成されるスペク
トラム拡散通信装置において、前記基地局と前記端末装
置の間との通信区間に、前記基地局から前記各端末装置
へ向かう下りパケットを送信するための周波数帯域と、
前記各端末装置から前記基地局へ向かう上りパケットを
送信するための周波数帯域とを有し、前記下り方向の周
波数帯域は各基地局に対して共通に使用され、前記上り
方向の周波数帯域にのみ複数のチャネルが存在し、前記
各端末装置には、前記上り方向のチャネルのうちの少な
くとも一つが割り当てられており、前記基地局は、送信
先端末識別子を含む下りパケットを拡散符号でスペクト
ラム拡散する基地局変調手段と、基地局変調手段の出力
信号を前記下り方向の周波数帯域に送信する基地局送信
手段とを有する。
【0020】本発明によるスペクトラム拡散通信システ
ムのより限定された構成では、上記構成において、前記
基地局は、前記各端末装置に対応して、当該端末装置に
割り当てられたチャネルの信号を受信し、当該端末装置
に割り当てられた拡散符号で逆拡散する応答信号復調手
段を有し、各端末装置は、前記下り方向の周波数帯域で
伝送される下りパケットを受信する端末受信手段と、受
信手段の出力信号を前記基地局用拡散符号で逆拡散する
端末復調手段と、端末復調手段の出力信号より前記下り
パケットの送信先端末識別子を識別する手段と、送信先
端末識別子に該当する場合には応答信号を当該端末装置
に割り当てられた端末用拡散符号でスペクトラム拡散す
る端末変調手段と、端末変調手段の出力信号を、当該端
末装置に割り当てられた前記チャネルに送信する。
【0021】本発明によるスペクトラム拡散通信システ
ムのよりもっと限定された構成では、上記構成におい
て、基地局が下りパケットをスペクトラム拡散するのに
用いる基地局用拡散符号が予め複数定められており、各
基地局用拡散符号を用いて前記下り方向の周波数帯域で
伝送可能な情報量の単位に、下りパケットを分割するパ
ケット分割手段を基地局が有し、パケット分割手段で分
割されたパケットを前記基地局変調手段の入力とする。
また、基地局変調手段は、複数のパケットに対して、ス
ペクトラム拡散した信号を加算して出力する。さらに、
端末装置は、下りパケットの受信レベルを測定して、受
信レベル測定信号を出力する電力測定手段を有し、前記
応答信号は受信レベル測定信号を一部として含み、基地
局は、前記応答信号復調手段で受信した応答信号から前
記受信レベル測定信号を分離する分離手段と、分離手段
により分離された受信レベル測定信号に応じて、前記基
地局変調手段で作成する当該端末装置への下りパケット
の送信電力を調整する手段とを有する。
【0022】
【作用】上りと下りの回線に、それぞれの伝送速度に適
合した周波数帯域を割り当てることで、周波数帯域の効
率的な利用を実現する。下りの周波数帯域を広くするこ
とで、高い伝送速度に対応できる。下りの周波数帯域は
端末装置で共有することで、システムとしての所要帯域
幅を抑えることができる。各端末装置は周波数帯域や拡
散符号の予約はパケットごとにはせず、下りの共有帯域
の信号を監視し、自分宛てのデータを取り込むので、予
約のための通信時間は不要である。上り方向の周波数帯
域は、端末装置ごとに割り当てを変えることで、同時接
続端末間の干渉を低減できる。同じ周波数帯域内では拡
散符号を変えることで、各端末装置からの信号は識別で
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0024】まず、図1を参照して、本発明によるCD
MA通信方法が適用される移動通信システムの全体の構
成について説明する。図1に示すように、移動通信シス
テムは、公衆網201、公衆網201に接続した電話2
02、公衆網201に接続した移動通信網203、移動
通信網203の中の基地局204、205、基地局20
4がカバーするサービスエリア内に属する移動端末装置
206、207、インターネット208、およびインタ
ーネット208に接続したデータサーバ209を有す
る。
【0025】移動端末装置206、207の各々は、そ
れが属するサービスエリアの基地局204を介して無線
通信を行う。通信する情報は、オーディオ信号、画像、
データ等の混在したマルチメディア情報である。
【0026】図2に、基地局204と移動端末装置20
6、207との間で行う無線通信の周波数帯域の構成を
示す。図2において、縦軸は電力スペクトル密度を示
し、横軸は周波数を示す。まず基地局と端末装置との間
の通信帯域を、各端末装置から基地局へ向かう上り方向
の周波数帯域と、基地局から各端末装置へ向かう下り方
向の周波数帯域とに分ける。上り方向の周波数帯域はさ
らに複数のサブ周波数帯(図2の例では、A、B、C、
およびDで示す4つのサブ周波数帯)に分ける。このサ
ブ周波数帯はチャネルとも呼ばれる。
【0027】各移動端末装置には、上りのサブ周波数帯
域(チャネル)と端末用拡散符号を割り当てる。サブ周
波数帯域をさらに時間分割して、移動端末装置に割り当
ててもよい。基地局は、パケットのデータ量に応じた基
地局用拡散符号でスペクトラム拡散したのち、下り方向
の周波数帯域に送信する。尚、このチャネルの割り当て
方法としては種々のものを採用して良い。例えば、移動
端末装置が基地局に登録するときにチャネルを割り当て
る。
【0028】各端末装置は下り方向の周波数帯域の信号
を受信し、基地局用拡散符号を使用してスペクトラム拡
散データを逆拡散する。
【0029】図3に下りパケットフォーマットを示す。
図3に示すように、下りパケットには送信先アドレス
(送信先端末識別子に相当する)が付いているので、各
移動端末装置は送信先アドレスを調べ、自分宛てのパケ
ットか否かを監視する。尚、図3中のCRCは、巡回冗
長符号(cyclic redundancy code)を示す。
【0030】パケットの宛先の移動端末装置は、その移
動端末装置に割り当てられた端末用拡散符号で応答信号
をスペクトラム拡散したのち、移動端末装置に割り当て
られた上り方向サブ周波数帯域に(時間分割の場合には
割り当てられた伝送時間に)送信する。
【0031】次に、本実施の形態の動作について説明す
る。
【0032】図4に示すように、下りのパケットをデー
タ量に応じて拡散する過程では、伝送速度別に異なる基
地局用拡散符号を使う。すなわち、伝送速度として、デ
ータ量が少ない場合の低速伝送速度R1と、データ量が
中ほどの場合の中速伝送速度R2と、データ量が多い場
合の高速伝送速度R3と、の3種類の伝送速度を使用す
るとする。その場合、データ量が少ない場合には低速伝
送速度R1用の長い基地局用拡散符号を用い、送信デー
タを下りの周波数帯域内に低い電力密度で拡散する。デ
ータ量が多い場合には高速伝送速度R3用の短い基地局
用拡散符号を用い、下りの周波数帯域内に高い電力密度
でかつ短い伝送時間で拡散する。そして、データ量が中
程の場合には中速伝送速度R2用の中間の基地局用拡散
符号を用い、下りの周波数帯域内に中程度の電力密度で
かつ中間の伝送速度で拡散する。
【0033】一つの基地局がカバーするサービスエリア
(セル)の下に移動端末装置が複数ある場合、それぞれ
の移動端末装置にパケットを伝送するときには、例えば
時間を分けて下りの周波数帯域に送信する。図1に示す
ように、同じ基地局内に2台の移動端末装置206、2
07(以下、端末1、端末2と呼ぶ)があるとしよう。
【0034】この場合には、例えば、図5に示すように
してパケットを送信する。図5において、縦軸は伝送速
度[kbit/sec]を示し、横軸は伝送フレームを
示し、図5では、フレームT1〜T5の5つのフレーム
を図示している。図5において、下り方向の送信は、一
定の時間(フレーム)を単位として行う。図5に示す例
では、フレームT1とT2で端末1行きのデータを低速
伝送速度R1で送信し、フレームT3では送信は行わ
ず、フレームT4では端末2行きのデータを高速伝送速
度R3で送信し、フレームT5では再び端末1行きのデ
ータを中速伝送速度R2で送信している。
【0035】図6(a)〜(e)にこのときの電力密度
の様子を示す。図6(a)〜(d)の各々において、縦
軸は電力スペクトル密度を示し、横軸は周波数を示す。
図6(a)は伝送フレームT1,T2での電力密度の様
子を示し、図6(b)は伝送フレームT4での電力密度
の様子を示し、図6(c)は伝送フレームT5での電力
密度の様子を示し、図6(d)は周波数割当ての様子を
示す。
【0036】まず、上りの周波数帯域は、図2に示した
ように、A、B、C、Dの4つに分けられているとし、
図6(d)に示すように、端末1と端末2には、それぞ
れ、サブ周波数帯域AとCが割り当てられているとす
る。
【0037】フレームT1とT2では低速伝送速度R1
用の基地局用拡散符号を用いるので、図6(a)に示す
ように、パケットは下り周波数帯域内に低い電力密度で
伝送される。これに対して、フレームT4では高速伝送
速度R3用の基地局用拡散符号を用いるので、図6
(b)に示すように、パケットは下り周波数帯域内に高
い電力密度で伝送される。又、図6(c)に示すよう
に、フレームT5では中速伝送速度R2用の基地局用拡
散符号が使われ、下りの周波数帯域内の電力密度は前二
者の中間である。
【0038】各移動端末装置では、可能性のある伝送速
度R1、R2、R3で下りの信号を基地局用拡散符号を
用いて逆拡散して監視し、データが伝送されてきた場合
には、その送信先アドレスにより自分宛てか否かを判断
する。自分宛てのパケットの場合には、当該移動端末装
置は、応答信号を割り当てられた上り周波数帯域を通し
て返す。応答信号としては、例えば、パケットを正しく
受信したか否かの返事や、下り信号の電力制御情報であ
る。ここで、各移動端末装置は、下りパケットの受信レ
ベルを測定する電力測定手段(図示せず)を含み、その
電力測定手段は、受信レベル測定信号を上記下り信号の
電力制御情報として出力する。
【0039】図5において、中速伝送速度R2と高速伝
送速度R3は、それぞれ、低速伝送速度R1の2倍と4
倍の速度であるとする。この場合、フレームT4とT5
では、フレームT1で伝送されるデータのデータ量に対
してそれぞれ4倍と2倍のデータ量を持つデータが伝送
される。
【0040】図7に、図5に図示したものとは異なるパ
ケット送信方法を示す。図7において、縦軸に伝送速度
[kbit/sec]を示し、横軸に伝送フレームを示
し、図7では伝送フレームT4〜T7の4つの伝送フレ
ームを図示している。
【0041】図7に示すパケット送信方法では、高速伝
送速度R3用の基地局用拡散符号は用いず、その代わり
に低速伝送速度R1と中速伝送速度R2用の基地局用拡
散符号をそれぞれ2種類(R1(1)、R1(2)、R2
(1)、R2(2))用いる。
【0042】図7のフレームT4では、高速伝送速度R
3用の基地局用拡散符号は用いずに、中速伝送速度R2
用の基地局用拡散符号二つでデータを拡散している。
【0043】図7のフレームT6、T7では、端末1と
端末2向けのデータを、基地局用拡散符号を変えて同時
に伝送している。基地局用拡散符号が異なれば、異なる
端末のデータを同時に伝送しても受信時に分離できる。
フレームT7では、端末1と端末2とで伝送速度をも変
えて伝送している。
【0044】
【実施例】以下に、基地局と端末装置の実施例を示す。
【0045】図8は、図5に示したパケット伝送方法を
実現する基地局204の構成を示すブロック図である。
図示の基地局204は、図1に示すように、移動端末装
置206,207を含む複数の移動端末装置を収容でき
る構成になっている。
【0046】図8に示すように、基地局204は、アン
テナ501、サーキュレータ502、第1乃至第4の受
信機503,504,505,および506、帯域H送
信機507、第1乃至第4のパケット復調器513,5
14,515,および515、パケット変調器517、
パケット制御装置540、および網インタフェース装置
550とを有する。第1乃至第4の受信機503〜50
6は、それぞれ、図2に示したような、サブ周波数帯域
(チャネル)A,B,C,およびDを持つので、帯域A
受信機、帯域B受信機、帯域C受信機、および帯域D受
信機と呼ばれる。
【0047】サーキュレータ502は送信信号と受信信
号とを分離する。パケット制御装置540は、第1乃至
第4のパケット復調器513〜516が出力する上り信
号を処理し、かつ、下りパケットを変調器517に供給
する。網インターフェース装置550はパケット制御装
置540と移動通信網203とをインタフェースする。
【0048】網インターフェース装置550を介して移
動通信網203より送られてきた下りパケットは、パケ
ット制御装置540に入力され、スケジューリングなど
を受けてパケット変調器517に渡される。
【0049】図9にパケット変調器517の構成を示
す。図9に示されるように、パケット変調器517は、
低速伝送速度R1用基地局用拡散符号を格納する第1の
拡散符号メモリ521と、中速伝送速度R2用基地局用
拡散符号を格納する第2の拡散符号メモリ522と、高
速伝送速度R3用基地局用拡散符号を格納する第3の拡
散符号メモリ523と、乗算器530と、選択器532
とを備え、伝送速度に応じた基地局用拡散符号で下りパ
ケットに対してスペクトラム拡散を行い、帯域H送信信
号を出力する。
【0050】図8に戻って、帯域H送信信号は、帯域H
送信機507で帯域Hの搬送波により変調され、サーキ
ュレータ502を経てアンテナ501より送信される。
【0051】一方、各移動端末装置からの送信信号はア
ンテナ501およびサーキュレータ502を経て第1乃
至第4の受信機503〜506に入力される。第1乃至
第4の受信機503〜506では担当する周波数帯の信
号を復調して、第1乃至第4のパケット復調器513〜
516に渡す。
【0052】第1乃至第4のパケット復調器513〜5
16では、それぞれ、第1乃至第4の受信機503〜5
06から出力される復調信号に対して、端末用拡散符号
を用いて逆拡散を行って上り信号を復調し、パケット制
御装置540に供給する。パケット制御装置540で
は、上り信号に応じて、前述した受信レベル測定信号に
基づいて、下りパケットの送信電力を調整し、必要であ
れば網インターフェース装置550を介して移動通信網
203に送出する。
【0053】図10は、図5に示したパケット伝送方法
を実現する移動端末装置206の構成を示すブロック図
である。図10に示すように、移動端末装置206は、
アンテナ801、サーキュレータ802、帯域H受信機
803、送信機804、パケット復調器807、パケッ
ト変調器809、パケット制御装置815、およびユー
ザインタフェース818を有する。
【0054】帯域H受信機803は、下りの共通周波数
帯域である帯域Hの信号を復調する。送信機804は上
りの信号を搬送波で変調して送信する送信機であり、移
動端末装置206ではそれに割り当てられた上りのサブ
周波数帯域(チャネル)Aに信号を送信する。従って、
送信機804は、帯域A送信機と呼ばれる。パケット復
調器807は、帯域H受信信号を前述した基地局用拡散
符号を用いて逆拡散して下りパケットを復調する。パケ
ット変調器809は、上りの信号を端末用拡散符号を用
いてスペクトラム拡散する。パケット制御装置815
は、パケット復調器807で復調された下りパケットを
ユーザインタフェース818を介してユーザ819に出
力し、また下りパケットの電力制御情報(受信レベル測
定信号)を作成しパケット変調器809に出力する。
【0055】ユーザ819からの上りの情報はパケット
制御装置815で送出タイミングの制御などが行われ、
パケット変調器809に出力される。
【0056】図11にパケット復調器807の構成を示
す。図5のパケット伝送方法では伝送速度を3種類とし
たので、図11では3種類の伝送速度に対応する基地局
用拡散符号を用いて逆拡散を行っている。
【0057】パケット復調器807は、第1乃至第3の
拡散符号メモリ821,822,および823と、第1
乃至第3の乗算器831,832,および833と、第
1乃至第3の累算器841,842,および843と、
判定・タイミング抽出部850と、選択器852とを有
する。
【0058】第1の拡散符号メモリ821は低速伝送速
度R1用基地局用拡散符号を格納し、第2の拡散符号メ
モリ822は中速伝送速度R2用基地局用拡散符号を格
納し、第3の拡散符号メモリ823は高速伝送速度R3
用基地局用拡散符号を格納する。第1乃至第3の累算器
841〜843は拡散符号長分のデータを累算し出力す
る。判定タイミング抽出部850ではパケットのCRC
誤りなどを基に伝送速度を判定し、その判定結果に応じ
てパケット復調器807の出力が選択器852で選択さ
れる。さらに、判定・タイミング抽出部850では伝速
度判定結果に応じて受信信号から基準タイミングを生成
する。
【0059】パケットの伝送方法が図5から図7に変わ
っても、パケット変調器517とパケット復調器807
の内部構成が変わる以外は、基地局と端末装置の構成
は、それぞれ、図8と図10のままである。ここでは、
図7に示すパケット伝送方法を採用したときに使用され
るパケット変調器およびパケット復調器を、それぞれ、
517Aおよび807Aと記すことにする。パケット変
調器517Aは、複数の基地局用拡散符号を用いて複数
の信号を同時に拡散し、パケット復調器807Aは、複
数の基地局用拡散符号を用いて逆拡散して得た複数の信
号を結合する。
【0060】図12にパケット変調器517Aの構成を
示す。パケット変調器517Aは、低速伝送速度R1用
の第1の基地局用拡散符号R1(1)を格納する第1の
拡散符号メモリ521と、中速伝送速度R2用の第2の
基地局用拡散符号R2(1)を格納する第2の拡散符号
メモリ522と、低速伝送速度R1用の第3の基地局用
拡散符号R1(2)を格納する第3の拡散符号メモリ5
23Aと、中速伝送速度R2用の第4の基地局用拡散符
号R2(2)を格納する第4の拡散符号メモリ524A
と、第1乃至第4の乗算器530−1,530−2,5
30−3,および530−4と、加算器532Aとを有
する。
【0061】このような構成のパケット変調器517A
は、任意の送信先を持つ、2種類4つの伝送速度の下り
パケットを、2種類4つの基地局用拡散符号を用いてス
ペクトラム拡散し、加算器532Aで加算して出力す
る。
【0062】図13にパケット復調器807Aの構成を
示す。図11との相違点は、基地局用拡散符号が3種類
3つから2種類4つになったのと、判定・タイミング抽
出器840Aでは複数の基地局用拡散符号の可能性を判
定し、複数の基地局用拡散符号を使用して送信されてき
た場合には選択/結合器852Aで逆拡散信号を合成す
る点である。
【0063】すなわち、パケット復調器807Aは、低
速伝送速度R1用の第1の基地局用拡散符号R1(1)
を格納する第1の拡散符号メモリ821と、中速伝送速
度R2用の第2の基地局用拡散符号R2(1)を格納す
る第2の拡散符号メモリ822と、低速伝送速度R1用
の第3の基地局用拡散符号R1(2)を格納する第3の
拡散符号メモリ823Aと、中速伝送速度R2用の第4
の基地局用拡散符号R2(2)を格納する第4の拡散符
号メモリ824Aと、第1乃至第4の乗算器831,8
32,833,および834と、第1乃至第4の累算器
841,842,843A,および844Aと、判定・
タイミング抽出部850Aと、選択/結合器852Aと
を有する。
【0064】尚、本発明は、上述した実施の形態に限定
されず、本発明の要旨を脱逸しない範囲内で種々の変更
が可能なのはいうまでもない。例えば、拡散符号の個数
は上述した実施の形態のものに限定されず、種々の個数
を使用できる。
【0065】
【発明の効果】本発明は以下に述べるような効果を有す
る。
【0066】第1の効果は、周波数帯域の効率的な利用
が実現できることである。上りと下りの回線に、それぞ
れの伝送速度に適合した周波数帯域を割り当てることが
可能である。下りの周波数帯域を広くすることで、高い
伝送速度に対応できる。下りの周波数帯域を端末装置で
共有することで、システムとしての所要帯域幅を抑える
ことができる。上り方向には高い伝送速度は要求されな
い使用状況では、周波数帯域を狭くし、端末装置ごとに
割り当てを変えることで、同時接続端末間の干渉を低減
できる。
【0067】第2の効果は、通信時間を短縮できること
である。各端末装置は周波数帯域や拡散符号の予約をパ
ケットごとに行うのではなく、下りの共有帯域の信号を
監視し、自分宛てのデータを取り込むので、予約のため
の通信時間は不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるCDMA通信方法が適用される移
動通信システムの全体の構成を示すネットワーク構成図
である。
【図2】本発明のCDMA通信方法およびスペクトラム
拡散通信装置を説明するためのシステム帯域構成例を示
す図である。
【図3】下りパケットのフォーマットを示す図である。
【図4】下りシステム帯域用の拡散符号の例を示す図で
ある。
【図5】下りシステム帯域のスケジューリングの説明図
である。
【図6】下りシステム帯域の電力スペクトル密度の時間
変化を示す図である。
【図7】下りシステム帯域の別のスケジューリングの説
明図である。
【図8】本発明の第1の実施例を説明するための基地局
の構成図である。
【図9】図8の基地局のパケット変調器を説明するため
の構成図である。
【図10】本発明の第1の実施例を説明するための端末
装置の構成図である。
【図11】図10の端末装置のパケット復調器を説明す
るための構成図である。
【図12】本発明の第2の実施例における基地局のパケ
ット変調器を説明するための構成図である。
【図13】本発明の第2の実施例における端末装置のパ
ケット復調器を説明するための構成図である。
【符号の説明】
203 移動通信網 204、205 基地局 206、207 移動端末装置 503〜506 受信機 507 送信機 513〜516、807 パケット復調器 517、517A パケット変調器 540 パケット制御装置 803 受信機 804 送信機 807,807A パケット復調器 809 パケット変調器 815 パケット制御装置

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基地局と複数の端末装置とから構成され
    るCDMA(符号分割多元接続)通信システムにおける
    CDMA通信方法において、 前記基地局と前記複数の端末装置との間の通信区間を、
    前記基地局から各端末装置へ向かう下りパケットを送信
    するための下り方向の周波数帯域と、各端末装置から前
    記基地局へ向かう上りパケットを送信するための上り方
    向の周波数帯域とに分けておき、 前記基地局から特定の端末装置への下りパケットに対し
    て使用する帯域幅と、前記特定の端末装置から前記基地
    局への上りパケットに対して使用する帯域幅とを異なら
    せたことを特徴とするCDMA通信方法。
  2. 【請求項2】 前記基地局から各端末装置への下りパケ
    ットに対して、前記下り方向の周波数帯域を共通に使用
    することを特徴とする請求項1に記載のCDMA通信方
    法。
  3. 【請求項3】 前記基地局は、送信先端末識別子を含む
    下りパケットを基地局用拡散符号でスペクトラム拡散し
    たのち、前記下り方向周波数帯域に送信することを特徴
    とする請求項2に記載のCDMA通信方法。
  4. 【請求項4】 前記上り方向の周波数帯域を複数のチャ
    ネルに分割し、 各端末装置には、前記上り方向のチャネルのうち当該端
    末装置の上り方向の情報量に見合った帯域幅のものを割
    り当て、 各端末装置は、前記下り方向の周波数帯域で伝送される
    下りパケットを監視し、 下りパケットの宛先である端末装置は、応答信号を当該
    端末装置に割り当てられた上り方向チャネルに送信する
    ことを特徴とする請求項3に記載のCDMA通信方法。
  5. 【請求項5】 前記上り方向の周波数帯域を複数のチャ
    ネルに分割し、 各端末装置には、前記上り方向のチャネルのうち当該端
    末装置の上り方向の情報量に見合った帯域幅のものを割
    り当て、 各端末装置は、前記下り方向の周波数帯域で伝送される
    下りパケットを監視し、 下りパケットの宛先である端末装置は、応答信号を端末
    用拡散符号でスペクトラム拡散したのち、当該端末装置
    に割り当てられた上り方向チャネルに送信することを特
    徴とする請求項3に記載のCDMA通信方法。
  6. 【請求項6】 前記基地局が下りパケットをスペクトラ
    ム拡散するのに用いる前記基地局用拡散符号を予め複数
    定め、 前記基地局は、各基地局用拡散符号を用いて前記下り方
    向の周波数帯域で伝送可能な情報量の単位に、下りパケ
    ットを分割して伝送することを特徴とする請求項3に記
    載のCDMA通信方法。
  7. 【請求項7】 前記基地局は、前記基地局用拡散符号の
    異なる複数の下りパケットを同時に送信することを特徴
    とする請求項3乃至請求項6のいずれか1つに記載のC
    DMA通信方法。
  8. 【請求項8】 前記端末装置が送信する応答信号は、下
    りパケットの受信レベルの情報を含むことを特徴とする
    請求項4または請求項5のいずれか1つに記載のCDM
    A通信方法。
  9. 【請求項9】 基地局と複数の端末装置とから構成され
    るスペクトラム拡散通信システムにおいて、 前記基地局と前記端末装置との間の通信区間に、前記基
    地局から前記各端末装置へ向かう下りパケットを送信す
    るための下り方向の周波数帯域と、前記各端末装置から
    前記基地局へ向かう上りパケットを送信するための上り
    方向の周波数帯域とを有し、 前記下り方向の周波数帯域は各基地局に対して共通に使
    用され、 前記上り方向の周波数帯域にのみ複数のチャネルが存在
    し、 前記各端末装置には、前記上り方向のチャネルのうちの
    少なくとも一つが割り当てられており、 前記基地局は、 送信先端末識別子を含む下りパケットを基地局用拡散符
    号でスペクトラム拡散する基地局変調手段と、 該基地局変調手段の出力信号を前記下り方向の周波数帯
    域に送信する基地局送信手段と、を有することを特徴と
    するスペクトラム拡散通信システム。
  10. 【請求項10】 前記基地局は、前記各端末装置に対応
    して、当該端末装置に割り当てられたチャネル上の応答
    信号を受信し、当該端末装置に割り当てられた端末用拡
    散符号で逆拡散する応答信号復調手段をさらに有するこ
    とを特徴とする請求項9に記載のスペクトラム拡散通信
    システム。
  11. 【請求項11】 各端末装置は、 前記下り方向の周波数帯域で伝送される下りパケットを
    受信する端末受信手段と、 該端末受信手段の出力信号を前記基地局用拡散符号で逆
    拡散する端末復調手段と、 該端末復調手段の出力信号より前記下りパケットの前記
    送信先端末識別子を識別する手段と、 前記送信先端末識別子に該当する場合には前記応答信号
    を当該端末装置に割り当てられた拡散符号でスペクトラ
    ム拡散する端末変調手段と、 該端末変調手段の出力信号を、当該端末装置に割り当て
    られた前記チャネルに送信する端末送信手段とを有する
    ことを特徴とする請求項10に記載のスペクトラム拡散
    通信システム。
  12. 【請求項12】 前記基地局が下りパケットをスペクト
    ラム拡散するのに用いる前記基地局用拡散符号が予め複
    数定められており、 前記基地局は、前記各基地局用拡散符号を用いて前記下
    り方向の周波数帯域で伝送可能な情報量の単位に、下り
    パケットを分割するパケット分割手段を有し、 前記パケット分割手段で分割されたパケットを前記基地
    局変調手段の入力とすることを特徴とする請求項9に記
    載のスペクトラム拡散通信システム。
  13. 【請求項13】 前記基地局変調手段は、複数のパケッ
    トに対して、スペクトラム拡散した信号を加算して出力
    することを特徴とする請求項9または請求項12に記載
    のスペクトラム拡散通信システム。
  14. 【請求項14】 前記端末装置は、下りパケットの受信
    レベルを測定して、受信レベル測定信号を出力する電力
    測定手段をさらに有し、 前記応答信号は前記受信レベル測定信号を一部として含
    み、 前記基地局は、前記応答信号復調手段で受信した前記応
    答信号から前記受信レベル測定信号を分離する分離手段
    と、 該分離手段により分離された前記受信レベル測定信号に
    応じて、前記基地局変調手段で作成する当該端末装置へ
    の下りパケットの送信電力を調整する手段とを有するこ
    とを特徴とする請求項10または請求項11に記載のス
    ペクトラム拡散通信システム。
  15. 【請求項15】 少なくとも1つの端末装置との間で無
    線通信を行う、スペクトラム拡散通信システムに用いら
    れる基地局において、 前記基地局と前記端末装置との間の通信区間に、前記基
    地局から前記各端末装置へ向かう下りパケットを送信す
    るための下り方向の周波数帯域と、前記各端末装置から
    前記基地局へ向かう上りパケットを送信するための上り
    方向の周波数帯域とを有し、 前記下り方向の周波数帯域は各基地局に対して共通に使
    用され、 前記上り方向の周波数帯域にのみ複数のチャネルが存在
    し、 前記基地局は、 送信先端末識別子を含む下りパケットを基地局用拡散符
    号でスペクトラム拡散する変調手段と、 該変調手段の出力信号を前記下り方向の周波数帯域に送
    信する送信手段と、を有することを特徴とする基地局。
  16. 【請求項16】 前記各端末装置には、前記上り方向の
    チャネルのうちの少なくとも一つが割り当てられてお
    り、 前記基地局は、前記各端末装置に対応して、当該端末装
    置に割り当てられたチャネル上の応答信号を受信し、当
    該端末装置に割り当てられた端末用拡散符号で逆拡散す
    る応答信号復調手段をさらに有することを特徴とする請
    求項15に記載の基地局。
  17. 【請求項17】 前記応答信号は、前記端末装置で測定
    された下りパケットの受信レベルを示す受信レベル測定
    信号を一部として含み、 前記基地局は、 前記応答信号復調手段で受信した前記応答信号から前記
    受信レベル測定信号を分離する分離手段と、 該分離手段により分離された前記受信レベル測定信号に
    応じて、前記変調手段で作成する当該端末装置への下り
    パケットの送信電力を調整する手段とをさらに有するこ
    とを特徴とする請求項16に記載の基地局。
  18. 【請求項18】 前記基地局が下りパケットをスペクト
    ラム拡散するのに用いる前記基地局用拡散符号が予め複
    数定められており、 前記基地局は、前記各基地局用拡散符号を用いて前記下
    り方向の周波数帯域で伝送可能な情報量の単位に、下り
    パケットを分割するパケット分割手段を有し、 前記パケット分割手段で分割されたパケットを前記変調
    手段の入力とすることを特徴とする請求項15に記載の
    基地局。
  19. 【請求項19】 前記変調手段は、複数のパケットに対
    して、スペクトラム拡散した信号を加算して出力するこ
    とを特徴とする請求項15または請求項18に記載の基
    地局。
  20. 【請求項20】 基地局との間で無線通信を行う、スペ
    クトラム拡散通信システムに用いられる端末装置におい
    て、 前記基地局と前記端末装置との間の通信区間に、前記基
    地局から前記端末装置へ向かう下りパケットを送信する
    ための下り方向の周波数帯域と、前記端末装置から前記
    基地局へ向かう上りパケットを送信するための上り方向
    の周波数帯域とを有し、 前記下り方向の周波数帯域は各基地局に対して共通に使
    用され、 前記上り方向の周波数帯域にのみ複数のチャネルが存在
    し、 前記端末装置には、前記上り方向のチャネルのうちの少
    なくとも一つが割り当てられており、 前記端末装置は、 前記下り方向の周波数帯域で伝送される下りパケットを
    受信する受信手段と、 該受信手段の出力信号を前記基地局の拡散符号で逆拡散
    する復調手段と、 該復調手段の出力信号より前記下りパケットに含まれる
    送信先端末識別子を識別する手段と、 前記送信先端末識別子に該当する場合には応答信号を当
    該端末装置に割り当てられた拡散符号でスペクトラム拡
    散する変調手段と、 該変調手段の出力信号を、当該端末装置に割り当てられ
    た前記チャネルに送信する送信手段とを有することを特
    徴とする端末装置。
  21. 【請求項21】 前記端末装置は、下りパケットの受信
    レベルを測定して、受信レベル測定信号を出力する電力
    測定手段をさらに有し、 前記応答信号は前記受信レベル測定信号を一部として含
    むことを特徴とする請求項20に記載の端末装置。
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