JPH11307048A - メタルハライドランプ - Google Patents

メタルハライドランプ

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JPH11307048A
JPH11307048A JP26464998A JP26464998A JPH11307048A JP H11307048 A JPH11307048 A JP H11307048A JP 26464998 A JP26464998 A JP 26464998A JP 26464998 A JP26464998 A JP 26464998A JP H11307048 A JPH11307048 A JP H11307048A
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halide
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metal
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高橋  清
Makoto Horiuchi
誠 堀内
Mamoru Takeda
守 竹田
Takeshi Saito
毅 斎藤
Hideaki Kiryu
英明 桐生
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Scのハロゲン化物とNaのハロゲン化物を
封入したメタルハライドランプから水銀を抜くと、ラン
プ電圧が低くなり、黒化の進行が早く寿命が短くなると
いった課題がある。 【解決手段】 発光管内に希ガスとSc(スカンジウ
ム)のハロゲン化物とNa(ナトリウム)のハロゲン化
物に加えて第3の添加物を添加した構成であり、前記第
3の添加物は、金属もしくは金属ハロゲン化物であり、
前記第3の添加物は、金属単体での電離電圧が5〜10
(eV)であり、かつ動作時のランプ温度で決定される
第3の添加物の蒸気圧が1*10-5(atm)以上であ
るものの中から選定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般照明および、
反射鏡などと組み合わされて自動車の前照灯などに使用
されるメタルハライドランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車前照灯として使用されて
いる光源として、メタルハライドランプがある。従来の
一般的なメタルハライドランプは、発光管内に希ガス
(気体)、水銀(液体)、金属ハロゲン化物(固体)の
三種を封入している。このランプの封入物のそれぞれの
役割を説明する。希ガスはおもに始動用に、金属ハロゲ
ン化物は発光に、水銀はランプ電圧を高くするといった
目的で封入されている。
【0003】特に水銀は、封入することによって、ラン
プ電圧を高くして、ランプ電流を減らすことによって、
電極への熱負荷を軽減しランプ寿命を延ばす目的で封入
されている。一般的なランプでは、ランプ電圧が70〜
100(V)で動作するように水銀量を調節している。
【0004】しかし、水銀を封入したランプは、水銀を
含まないランプと比較して、効率が低下したり、製造時
の工程に液体である水銀を注入する工程が増えることで
製造コストが高くなるといった課題がある。特に、最近
では、地球環境などに対する配慮から、水銀を含まない
メタルハライドランプが望まれている。
【0005】ところが、水銀を抜くと、ランプ電圧が大
きく低下するために、同じ電力で動作させる場合、電流
が増加し、電極への熱負荷が上昇する。その結果、電極
の飛散が促進され、ランプの光束維持率を短くするとい
った課題が生じる。
【0006】このことについて、以下に、詳述する。水
銀をふくんだランプの電圧:Vla(V)は、例えば、
特開平6−13047等に開示されているように、公知
の式で示される。これを式1に示す。式1中の、nHg
は発光管の単位内容積あたりの水銀密度(mg/cc)
であり、Lは、電極間距離(mm)である。この公知の
式により、ランプ電圧は、電極間距離と水銀原子原子密
度の約1/2乗の積に比例する。また、式1の定数20
は、電極降下電圧と希ガスおよびメタルハライドによる
電圧上昇分の合計である。
【0007】 Vla = 20 + k(比例定数)* nHg0.56 * L ・・・・・・式1 式1によると、ランプから水銀を抜くと、nHg=0と
なるので、ランプ電圧は、20(V)程度まで降下す
る。故に、同じランプ電力で動作させる場合、ランプ電
圧の降下分をランプ電流の増加で補う必要がある。この
ため、電極への熱負荷が増大し、電極飛散による黒化が
顕著になり、ランプの光束維持率が悪化するといった問
題が発生する。
【0008】そこでHgを除去した場合の、ランプ電圧
を増加させる種々の試みがなされている。この手段の1
つとして、例えば特開平6−84496に開示された方
法がある。これは、封入するXe圧をある条件以上に規
定することによってランプ電圧を高くするといったもの
である。以下に詳述する。特開平6−84496の構成
は、発光管内にヨウ化スカンジウム(以下ScI3と記
す)とヨウ化ナトリウム(以下NaIと記す)などの金
属ヨウ化物と希ガスのみを含み、水銀を含まないメタル
ハライドランプにおいて、ランプの電極間距離をL(m
m)、封入する希ガスがキセノン(以下Xeと記す)の
場合、Xeの常温での封入圧力をP(気圧)とした時、
PL≧40以上とする構成のものである。つまり、Xe
圧と電極間距離の積を規定することによって、アーク中
の原子数を規定し、電子の移動度を低下させ、ランプ電
圧を高くしようとしている。また、この構成によって、
ランプ電圧を50(V)以上にする効果が得られると記
載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、特開平6−8
4496に従い、水銀を封入しないメタルハライドラン
プを用意し、点灯、評価した。以下に、特開平6−84
496に示されている従来のメタルハライドランプを図
5を使用して説明する。図5において、51は、石英を
材料とする発光管、発光管51の両端にある52は封止
部である。53は、タングステンを材料とする一対の電
極、54はモリブデン箔、55は同じくモリブデンを材
料とするリード線、56は金属ハロゲン化物である。電
極53は、それぞれ封止部52に封止されたモリブデン
箔54に電気的に接続され、さらにモリブデン箔54は
それぞれリード線55に電気的に接続されている。電極
53の先端間距離、つまり電極間距離は約4mmになる
ように配置されている。
【0010】発光管51の内容積は、約0.025cc
であり、内部には、Xeが室温で10(気圧)、金属ハ
ロゲン化物56として、ScI3とNaIが合計で0.
25mg封入されている。図5に示す従来のメタルハラ
イドランプは、特開平6−84496の式で、PL=4
0となり、特開平6−84496の条件を満たし、それ
故、特開平6−84496に記述されている内容によれ
ば、ランプ電圧は50V以上になるはずである。
【0011】そこで、上記のメタルハライドランプを、
入力電力35(W)で点灯し、ランプ電圧を測定したと
ころ、電圧は35(V)であり、記載されたランプ電圧
50(V)には達しなかった。
【0012】以上の実験結果から、従来の公知の技術、
特開平6−84496により、Hgを含まないランプで
50V以上のランプ電圧を得るには、実際にはPL≧4
0なる条件を満たす、最小のXe圧:10(atm)で
は不足しており、それ故、さらに高い圧力でXeを封入
する必要がある。その予想されるXe圧力は、10(a
tm)より遙かに高い20(atm)以上である。
【0013】ところがこの様に、高い圧力でXeを封入
すると、実用的に次のような課題が生じる。Xeの電離
電圧は、約12(eV)と高く、そのため、20(at
m)以上の圧力下で放電を生じさせるためには、高い電
圧を印加する必要がある。一般に、7〜10(atm)
程度のXeを封入したランプにおいては、放電を確実に
起こすためには30(KV)以上の印加電圧が必要であ
る。故に、Xeを20(atm)以上封入したランプに
おいては、始動に必要な電圧は30(KV)を遙かに越
え、点灯回路が複雑になったり、大型化し不経済である
といった問題点が発生する。
【0014】また、ランプの破壊強度から考えても、高
い封入圧のランプは、破壊などのおそれがあるため好ま
しくはない。
【0015】また、Xeは、他の封入物と比較しても励
起電圧が高く、Xeの高圧封入により発光効率の低下を
招くといった課題が発生する。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のメタルハライドランプは以下のような特徴
を有している。
【0017】すなわち、本発明のメタルハライドランプ
は、発光管内に希ガスとSc(スカンジウム)のハロゲ
ン化物とNa(ナトリウム)のハロゲン化物に加えて第
3の添加物を添加した構成であり、前記第3の添加物
は、金属または金属ハロゲン化物であり、金属単体での
電離電圧が5〜10(eV)であり、かつ動作時のラン
プ温度で決定される金属ハロゲン化物の蒸気圧が10-5
(atm)以上であるものの中から選定されたことを特
徴としている。
【0018】また、本発明のメタルハライドランプの前
記第3の添加物は、Y(イットリウム)のハロゲン化物
であることを特徴としている。
【0019】また、本発明のメタルハライドランプの前
記第3の添加物は、In(インジウム)のハロゲン化物
であることを特徴としている。
【0020】また、本発明のメタルハライドランプの放
射光の色度点がCIE1931xy色度図上で以下の式
を満たすように動作することを特徴としている。
【0021】x≧0.310 x≦0.500 y≦0.150+0.640x y≦0.440 y≧0.050+0.750x y≧0.382(ただしx≧0.44) また、本発明のメタルハライドランプの前記第3の添加
物は、YI3であり、YI3の封入量が単位発光管内容積
あたり0.8〜12(mg/cc)であり、ランプ電力
が30〜55Wで点灯されることを特徴としている。
【0022】また、本発明のメタルハライドランプの光
束が2000(lm)以上で動作することを特徴として
いる。
【0023】また、本発明のメタルハライドランプの希
ガスは少なくともXe(キセノン)を含み、希ガスの封
入圧力は室温で1〜10気圧であることを特徴としてい
る。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下に本発明の
実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施
の形態1のメタルハライドランプを示す図である。本実
施の形態のランプは、図5に示す従来のランプと比較し
て、封入物以外は全くの同構成である。図1において、
11は、石英を材料とする発光管、発光管11の両端に
ある12は封止部である。13は、タングステンを材料
とする一対の電極、14はモリブデン箔、15は同じく
モリブデンを材料とするリード線、16は金属ハロゲン
化物である。電極13は、それぞれ封止部12に封止さ
れたモリブデン箔14に電気的に接続され、さらにモリ
ブデン箔14はそれぞれリード線15に電気的に接続さ
れている。電極13の先端間距離、つまり電極間距離は
約4(mm)になるように配置されている。発光管11
の内容積は、約0.025(cc)であり、内部には、
金属ハロゲン化物16の他に、始動ガスとしてXeが常
温で7(atm)封入されている。金属ハロゲン化物1
6の構成は、ScI3とNaIが合計で0.25(m
g)、第3の添加物としてYI3を0.3(mg)添加
した構成となっている。
【0025】つまり、本実施の形態のランプは、図5に
示す従来のランプと比較して、封入Xe圧を7(at
m)であること、YI3を0.1(mg)添加したこと
以外は全くの同構成である。
【0026】ここで、実施の形態1のランプを200
(Hz)の矩形波電流で電力45(W)で水平点灯した
ときの最冷点温度は、発光管下部で表面温度約700
(℃)であった。これより、YI3の存在する石英管内
面の温度は、石英の熱伝導を考慮すると約800(℃)
と推定される。800(℃)におけるYI3の蒸気圧は
約10-5(atm)であり、Y単体の電離電圧は、6.
4(eV)であり、請求項1を満たしている。このラン
プの電圧は35(V)である。また、比較のために、Y
3を添加していない従来のランプの電圧は28(V)
である。よって、YI3を添加することにより、7
(V)電圧上昇が得られる。よって、本実施の形態のラ
ンプは、図5に示す従来のメタルハライドランプと比較
して、ランプ電圧が高い分、ランプ電流が抑制でき、電
極への熱負荷が低減した結果、黒化が抑制され、光束維
持率の良好なランプとなる。
【0027】また、本実施の形態のランプの放射光の色
度点をCIE1931xy色度図上にプロットしたもの
を図2に示す。図2中の実線で示した枠は、日本電球工
業会規格の自動車前照灯用HID光源(JEL 21
5)で規格されている白色光源の色度範囲である。これ
は、請求項3に示した式で表される。よって、本実施の
形態のランプは自動車前照灯用白色光源の色度を満たし
ている。
【0028】また、本実施の形態のランプの光束は、4
700(lm)である。ここで、現在、自動車前照灯用
として一般的に使用されているハロゲンランプの光束
は、約2000(lm)である。よって、本実施の形態
のランプは自動車前照灯用として使用できる光束を持っ
ている。
【0029】また、ランプの放射光の色度点は、YI3
の単位発光管内容積あたりの添加量とランプ電力に大き
く依存する。YI3の添加量は、単位発光管内容積あた
りの封入重量が0.8(mg/cc)〜12(mg/c
c)程度であることが望ましく、また、ランプ電力は3
5〜55(W)であることが望ましい。図3は、本実施
の形態のランプのYI3の添加量を変化させ、200
(Hz)の矩形波電流でランプ電力45(W)で点灯
し、放射光の色度点をCIE1931xy色度図上にプ
ロットしたものである。図3中の実線で示した枠は、図
2と同様に、日本電球工業会規格の自動車前照灯用HI
D光源(JEL 215)に記載されている白色光源の
色度範囲である。これは、請求項3に示す式で表されて
いる。また、図中のプロットの脇にある数字は、YI3
の添加量を示している。図3に示すように、すべてのラ
ンプは、白色の色度範囲に入っている。また、YI3
添加量が多くなると、青領域に豊富な発光をもつ、Yの
発光が顕著となり、色度のx値、及びy値は小さくな
る。よって、YI3の添加量が12(mg/cc)以上
になると白色の色度範囲から外れる。
【0030】また、同様にYI3の添加量を0.8(m
g/cc)以下にした場合も、白色の色度範囲から外れ
る。よって、YI3の添加量は、0.8〜12(mg/
cc)が望ましく、この範囲内に規定することによっ
て、ランプの色度を白色の色度範囲内に納めることがで
きる。また、ランプ電力45Wの場合を示したが、ラン
プ電力35〜55(W)の範囲においても同様の結果で
あった。
【0031】(実施の形態2)以下に本発明の実施の形
態2について説明する。図1に示した実施の形態1のラ
ンプと金属ハロゲン化物16以外全く同構成のランプを
数種類試作した。試作したランプは、第3の金属ハロゲ
ン化物をヨウ化インジウム(以下:InIと記す)とし
ている。つまり、金属ヨウ化物16が従来のScI3と
NaIとInIで構成されている。
【0032】このランプを200Hzの矩形波電流で電
力45(W)で水平点灯したときの最冷点温度は、発光
管下部で表面温度約700(度)であった。これより、
InIの存在する発光管内壁の温度は、約800(度)
と推定される。800度におけるInIの蒸気圧は約2
(atm)であり、In単体の電離電圧は、5.8(e
V)であり、請求項1を満たしている。このランプの電
圧は45(V)であった。従来のInIを添加していな
いランプの電圧は28(V)であったから、InIを添
加したことによって、17(V)電圧上昇したことにな
る。
【0033】以上、金属ハロゲン化物16としてScI
3とNaIに加えて、InIを添加した構成の本発明の
メタルハライドランプは、従来のScI3とNaIのみ
で構成されたメタルハライドランプと比較して、より高
いランプ電圧を有する。それ故、ランプ電流を抑制で
き、電極での熱ロスがより少なく、電極の過度の温度上
昇が防止できるため、黒化の少ない長寿命なランプを実
現できる。
【0034】また、本実施の形態のランプの放射光の色
度点をCIE1931xy色度図上にプロットしたもの
を図4に示す。図4中の実線で示した枠は、図2、図3
と同様で、日本電球工業会規格の自動車前照灯用HID
光源(JEL 215)に記載されている白色光源の色
度範囲内である。これは、請求項3に示した式で表され
る。よって、本実施の形態のランプは自動車前照灯用白
色光源の色度を満たしている。
【0035】また、本実施の形態のランプの光束は、3
600(lm)である。ここで、現在、自動車前照灯用
として一般的に使用されているハロゲンランプの光束
は、約2000(lm)である。よって、本実施の形態
のランプは自動車前照灯用として使用できる光束を持っ
ている。
【0036】なお、本実施の形態1および2では、第3
の添加物としてYI3、InIの場合について説明し
た。第3の添加物は、金属もしくは金属ハロゲン化物で
あり、金属単体の電離電圧が5〜10(eV)であり、
動作時のランプ温度で決定される蒸気圧が10-5(at
m)以上であれば、YI3、InI以外でもかまわな
い。例えば、YBr3(臭化イットリウム)InI
3(3ヨウ化インジウム)、InBr(臭化インジウ
ム)、TlI(ヨウ化タリウム)等でも良い。
【0037】その反面、第3の添加物の金属単体での電
離電圧が5(eV)以下の物質、例えばCsI(ヨウ化
セシウム:電離電圧3.9(eV))を添加した場合
は、ランプ電圧が低下する。これは、電離電圧が低いた
め多量の電子がアーク中に供給された結果、ランプ電流
が増大し、その分ランプ電圧が減少するためである。
【0038】また、第3の添加物の電離電圧が10(e
V)以上の物質、例えばHg(水銀)を添加した場合
は、ランプの効率が低下した。
【0039】また、動作時のランプ温度で決定される蒸
気圧が10-5以下の物質、例えば、BaI2(ヨウ化バ
リウム)を封入した場合は、ランプ電圧は上昇しない。
【0040】なお、本実施の形態1〜2で記載した封入
量および封入比以外でも、YI3、InIを添加するこ
とによって電圧上昇の効果が得られる。
【0041】なお、本実施の形態1〜2では、第3の添
加物として、1種の金属ハロゲン化物を添加した場合に
ついて説明したが、請求項1を満たす物質であれば、複
数の物質の組み合わせでも同様の効果が得られる。
【0042】なお、本実施の形態1〜2では、ハロゲン
化物のハロゲンとしてI(ヨウ素)の場合を説明した
が、Br(臭素)など他のハロゲン、また、それらの組
み合わせにおいても同様の効果が得られる。
【0043】なお、本実施の形態1〜2では、電力45
Wの場合を説明したが、電力に関係なくランプ電圧の上
昇の効果が得られる。
【0044】なお、本実施の形態1〜2では、Xeを常
温で7気圧封入した場合を説明したが、希ガスの種類と
圧力には関係せず、本発明の効果が得られる。また、始
動時の光立ち上がり特性とランプの破壊強度を考慮する
と、Xe圧は常温で1〜10気圧程度が望ましい。
【0045】なお、本実施の形態1〜2では、1対の電
極を有するメタルハライドランプについて記載したが、
無電極のメタルハライドランプにおいても同様の効果が
得られる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明は発光管内に希ガ
スとSc(スカンジウム)のハロゲン化物とNa(ナト
リウム)のハロゲン化物に加えて第3の添加物を添加し
た構成であり、前記第3の添加物は、金属もしくは金属
ハロゲン化物であり、前記第3の添加物は、金属単体の
電離電圧が5〜10(eV)であり、前記第3の添加物
は、動作時のランプ温度で決定される蒸気圧が10
-5(atm)以上であるものの中から選定することによ
って、発光管内圧を過度に上昇させることなく、またラ
ンプの効率を低下させずに、ランプ電圧を上げることが
できる。これによって、ランプの電流を比較的低くおさ
えることができ、電極への熱負荷を低減できる。よっ
て、電極の飛散による発光管の黒化を抑制できるため、
ランプの光束維持率を向上できる。また、発光管内圧を
比較的低く抑えることができるため、発光管寿命も向上
できる。
【0047】つまり、本発明のメタルハライドランプ
は、ランプ寿命が長いため、ユーザーの経済的負担が軽
く、かつ白色で明るいランプを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のメタルハライドランプ
を示す図
【図2】本発明の実施の形態1のメタルハライドランプ
の放射光の色度点を示す図
【図3】本発明の実施の形態1のメタルハライドランプ
のYI3の添加量を変化させたときの放射光の色度点を
示す図
【図4】本発明の実施の形態2のメタルハライドランプ
の放射光の色度点を示す図
【図5】従来のメタルハライドランプを示す図
【符号の説明】
11 発光管 12 封止部 13 電極 14 モリブデン箔 15 リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 毅 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 桐生 英明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光管内に希ガスとSc(スカンジウム)
    のハロゲン化物とNa(ナトリウム)のハロゲン化物に
    加えて第3の添加物を添加した構成であり、 前記第3の添加物は、金属もしくは金属ハロゲン化物で
    あり、 前記第3の添加物は、金属単体の電離電圧が5〜10
    (eV)であり、 前記第3の添加物は、動作時のランプ温度で決定される
    蒸気圧が10-5(atm)以上であるものの中から選定
    されたことを特徴とするメタルハライドランプ。
  2. 【請求項2】前記第3の添加物は、Y(イットリウム)
    のハロゲン化物であることを特徴とする請求項1記載の
    メタルハライドランプ。
  3. 【請求項3】前記第3の添加物は、In(インジウム)
    のハロゲン化物であることを特徴とする請求項1記載の
    メタルハライドランプ。
  4. 【請求項4】ランプの放射光の色度点がCIE1931
    xy色度図上で以下の式を満たすように動作することを
    特徴とした請求項1から3のいずれかに記載のメタルハ
    ライドランプ。 x≧0.310 x≦0.500 y≦0.150+0.640x y≦0.440 y≧0.050+0.750x y≧0.382(ただしx≧0.44)
  5. 【請求項5】前記第3の添加物は、YI3であり、YI3
    の封入量が単位発光管内容積あたり0.8〜12(mg
    /cc)であり、ランプ電力が35〜55(W)で点灯
    されることを特徴とする請求項4記載のメタルハライド
    ランプ。
  6. 【請求項6】ランプの光束が2000(lm)以上で動
    作することを特徴とする請求項1から5記載のメタルハ
    ライドランプ。
  7. 【請求項7】希ガスは少なくともXe(キセノン)を含
    み、希ガスの封入圧力は室温で1〜10気圧であること
    を特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のメタル
    ハライドランプ。
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