JPH1130682A - 制御棒駆動機構及び制御棒駆動システム - Google Patents

制御棒駆動機構及び制御棒駆動システム

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JPH1130682A
JPH1130682A JP9186321A JP18632197A JPH1130682A JP H1130682 A JPH1130682 A JP H1130682A JP 9186321 A JP9186321 A JP 9186321A JP 18632197 A JP18632197 A JP 18632197A JP H1130682 A JPH1130682 A JP H1130682A
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JP
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control rod
ball nut
control
piston
reactor
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JP9186321A
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Hideaki Utsuno
英明 宇津野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電動駆動と水圧駆動の2つの駆動手段を備え、
かつ、燃料集合体間のギャップが狭い炉心に用いた場合
でも制御棒動作の信頼性を維持できる制御棒駆動機構及
びこれを用いた制御棒駆動システムを提供する。 【解決手段】制御棒駆動機構12は、駆動電動機23
と、この駆動電動機23の回転力をボールナット24の
上下動に変換するボールねじ機構25と、このボールナ
ット24の上部に載置されるとともに、上部がバイオネ
ットカップリング18を介し制御棒15の下端と連結さ
れた中空ピストン16と、スクラム時に中空ピストン1
6を上昇させるための高圧水を導入する導入手段として
の挿入配管26と、ボールナット24及び中空ピストン
16内にそれぞれ埋め込まれ、これらボールナット24
とピストン16とを所定の磁力で結合可能な磁力結合手
段としての永久磁石28,29とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉に
係わり、特に、炉心に挿入される制御棒を駆動する制御
棒駆動機構及びこれを備えた制御棒駆動システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉の制御棒は、炉心の反応
度制御と緊急時における原子炉停止(=スクラム)の2
つの役割を果たす。前者の炉心の反応度制御において
は、炉心内における制御棒の位置が微調整可能である必
要がある。後者のスクラムにおいては、できるだけ速や
かに制御棒を炉心に挿入することが要求される。そこで
一般に、このような要求を可能にするための制御棒駆動
方式として、制御棒の位置の微調整には電動機の回転力
で制御棒を駆動する電動駆動方式が用いられ、スクラム
には水圧制御駆動ユニットのアキュムレータ内に蓄えら
れた高圧水の流体力で制御棒を駆動する水圧駆動方式が
用いられる。
【0003】電動駆動による微調整時には、電動機の回
転運動が、ボールねじ機構を介し、ねじと噛み合ったボ
ールナットの上下方向直線運動に変換される。このと
き、このボールナットの上にはピストンが自重で乗って
おり(すなわち着座しているのみで結合はしていな
い)、さらにピストンの上端には制御棒が結合されてお
り、これによって制御棒はボールナットの直線運動に追
従して上下動するようになっている。一方、スクラム時
には、高圧水の流体力によりピストンがボールナットか
ら離れ、制御棒がピストンとともに急激に押し上げられ
るようになっている。以上において、電動駆動時におけ
る機械的な力の伝達の観点からは、ボールねじ機構に連
結されたボールナットと制御棒に連結されたピストンと
はリジットに結合されていることが望ましいが、上記し
たスクラム時に高圧水による制御棒の急速挿入を可能に
するためには、ボールナットとピストンとの結合が解放
されなければならない。そのため、ボールナットの上に
ピストンが自重で着座している構造となっている。
【0004】ところで、近年、高速中性子を利用してプ
ルトニウムへの転換を促進するタイプの沸騰水型原子炉
(以下、高転換炉という)が提唱されている。そして、
転換比を向上させるためには、水対燃料体積比を小さく
することが有効である。この水対燃料体積比を小さくし
転換比の向上を図った公知技術例としては、例えば、特
開平1−227993号公報記載の沸騰水型原子炉があ
る。この原子炉では、炉心に装荷される多数の燃料集合
体において、複数の燃料棒を稠密に配列して従来の沸騰
水型原子炉で約2.0であった水対燃料体積比を0.4
以下とすることにより、転換比を約1.0に高めてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】沸騰水型原子炉におい
ては、制御棒は隣接する燃料集合体間(すなわちチャン
ネルボックス間)にある狭い空間を上下するようになっ
ているが、このチャンネルボックスは、燃料集合体の内
外差圧による弾性変形や中性子照射によるクリープ変形
などによって変形する場合がある。高転換炉でない通常
の沸騰水型原子炉においては、燃料集合体間のギャップ
にある程度の余裕があるため、チャンネルボックスが制
御棒側に変形したとしても、制御棒と擦れないようにな
っている。しかしながら、上記公知技術を含む高転換炉
の炉心においては、一般に、燃料棒の配列が稠密となる
ばかりでなく燃料集合体間のギャップも狭くなる。その
ため、チャンネルボックスが制御棒側に変形した場合に
制御棒とチャンネルボックスとが擦れる可能性がある。
その場合、例えば制御棒引き抜きの途中でボールナット
とピストンとが一時的に分離するのを確実に防止するの
は困難であり、制御棒動作の信頼性維持の面で改善の余
地がある。
【0006】ここで、このような課題に配慮された公知
技術として、例えば特開昭54−103988号公報記
載の制御棒駆動装置が知られている。この制御棒駆動装
置は、ボールナット及びピストンに位置検出のための小
型の永久磁石をそれぞれ設けるとともに、これらに対向
する位置にリードスイッチをそれぞれ設けている。そし
て、ボールナット及びピストンが連結状態のまま上下動
する場合には、リードスイッチの前を通過するとき2つ
のリードスイッチが同時に作動することにより正常であ
ることを検出する。一方、ボールナット及びピストンが
分離状態となっている場合には、リードスイッチの前を
通過するときに互いの間隔が正常時よりも大きくなるた
め、2つのリードスイッチが同時には作動せず、これに
よって異常であることを検出するようになっている。
【0007】しかしながら、この特開昭54−1039
88号公報においては、ボールナットとピストンとが分
離した状態を正確に検出することに主眼をおいており、
制御棒引き抜き時にボールナットとピストンとが分離す
るのを未然に防止して、制御棒動作の信頼性を維持する
ことについては配慮されていない。本発明の目的は、電
動駆動と水圧駆動の2つの駆動手段を備え、かつ、燃料
集合体間のギャップが狭い炉心に用いた場合でも制御棒
動作の信頼性を維持できる制御棒駆動機構及びこれを用
いた制御棒駆動システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、電動機
と、この電動機の回転力をボールナットの上下動に変換
するボールねじ機構と、このボールナットの上部に載置
されるとともに上部が沸騰水型原子炉の制御棒と連結さ
れたピストンと、スクラム時に前記ピストンを上昇させ
るための高圧水を導入する導入手段とを備え、前記制御
棒を駆動し炉心への挿入・引き抜きを行う制御棒駆動機
構において、前記ボールねじ機構のボールナット及び前
記ピストンの少なくとも一方に、これらボールナットと
ピストンとを所定の磁力で結合可能な磁力結合手段を設
ける。沸騰水型原子炉炉心の反応度制御のために制御棒
の位置を微調整する場合には、電動機を駆動し、その回
転力をボールねじ機構でボールナットの上下運動に変換
し、ボールナットに載置したピストンを上下動させるこ
とで制御棒の挿入・引き抜きを行う。このとき、ボール
ナット及びピストンの少なくとも一方に磁力結合手段を
設けてこれら2つを磁力で結合することにより、燃料集
合体間のギャップが狭い炉心へ適用した場合において引
き抜きの途中で制御棒と燃料集合体のチャンネルボック
スとの間に摩擦が生じ、これによってピストンをボール
ナットから上方に引き剥そうとする力が作用したとして
も、その力に打ち勝つように磁力結合手段の吸引方向の
磁力の大きさを設定することで、これらボールナットと
ピストンとの結合を維持することができる。すなわち、
制御棒引き抜き時においてボールナットとピストンとが
分離するのを確実に防止することができる。一方、緊急
停止のためのスクラム時には、ピストンを上昇させるた
めの高圧水を導入手段から導入する。このとき、この水
圧によってピストンを上方に持ち上げようとする力が作
用する一方、ボールナットとピストンとの間には磁力結
合手段による磁力も作用する。そこで、この磁力結合手
段の吸引方向の磁力の大きさを適宜小さく設定するか、
磁力の大きさを0とするか、若しくは磁力を反発方向に
作用させることで、ボールナットとピストンとを分離す
ることができ、水圧による通常のスクラム動作を確保す
ることができる。以上のようにして、燃料集合体間のギ
ャップが狭い炉心に適用した場合であっても、スクラム
時の通常の動作を確保しつつ制御棒引き抜き時のボール
ナットとピストンの分離を防止し、制御棒動作の信頼性
を維持できる。
【0009】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記磁力結合手段は前記ピストンと前記ボールナットの
両方に設けられており、かつ、これらピストン及びボー
ルナットに設けられた2つの磁力結合手段は、ともに永
久磁石である。これにより、制御棒の動作状態にかかわ
らず磁力を常時作用させることができるので、電磁石を
用いる場合に比べ信頼性をさらに確実に維持できる。ま
た電気的な設備を必要としないため、電磁石を用いる場
合よりも経済的に有利である。
【0010】(3)上記(1)において、また好ましく
は、前記磁力結合手段は少なくとも前記ボールナットに
設けられており、かつ、該ボールナットに設けられた磁
力結合手段は、電磁石である。
【0011】(4)上記(3)において、さらに好まし
くは、前記磁力結合手段は前記ピストンと前記ボールナ
ットの両方に設けられており、かつ、該ピストンに設け
られた磁力結合手段は、永久磁石である。
【0012】(5)上記目的を達成するために、本発明
はまた、電動機、この電動機の回転力をボールナットの
上下動に変換するボールねじ機構、及びこのボールナッ
トの上部に載置されるとともに上部が沸騰水型原子炉の
制御棒と連結されたピストンをそれぞれ備えた複数の制
御棒駆動機構と、スクラム用の高圧水を前記複数の制御
棒駆動機構に供給する高圧水供給手段と、この高圧水供
給手段及び前記電動機を制御する原子炉制御手段とを有
する制御棒駆動システムにおいて、各制御棒駆動機構
は、前記ボールねじ機構のボールナットに、このボール
ナットと前記ピストンとを所定の電磁力で結合可能な電
磁石が設けられており、かつ、前記原子炉制御手段から
の制御信号に応じて、対応する電磁石への電流供給をそ
れぞれ別個独立して導通・遮断する複数の第1のスイッ
チ手段を設ける。これにより、例えば原子炉制御手段が
電動機を制御して制御棒を引き抜く場合には、電磁石に
電流を供給して所定の電磁力を励起しボールナットとピ
ストンとを結合させる一方、これ以外の場合には電流を
遮断して電磁力を0にすることができる。
【0013】(6)上記(5)において、好ましくは、
前記複数の制御棒駆動機構の電磁石に対し共通に設けら
れた電源と、前記原子炉制御手段からの制御信号に応じ
て該電源から前記複数の第1のスイッチ手段へ導かれる
電流を同時に制御可能な電流制御手段とをさらに有す
る。
【0014】(7)上記(6)において、さらに好まし
くは、前記電流制御手段は、前記電源から前記複数の第
1のスイッチ手段へ導かれる電流を導通・遮断可能な第
2のスイッチ手段である。これにより、例えば原子炉制
御手段が高圧水供給手段を動作させるスクラム時に第2
のスイッチ手段で電流を遮断すれば、第1のスイッチ手
段の動作状態のいかんにかかわらず、すべての電磁石へ
の電流供給を中止でき、電磁石の磁力が高圧水と逆向き
に作用して制御棒の急速挿入を阻害するのを確実に防止
できる。
【0015】(8)上記(6)において、また好ましく
は、前記電流制御手段は、前記電源から前記複数の第1
のスイッチ手段へ導かれる電流供給の向きを、前記電磁
石の極性を反転させるように切り替え可能な極性制御手
段である。これにより、例えば原子炉制御手段が高圧水
供給手段を動作させるスクラム時には極性制御手段で電
磁石がピストンを反発する向きに電流を切り替えれば、
第1のスイッチ手段を導通状態としたときにピストンに
反発磁力を作用させ制御棒の急速挿入を促進することが
できる。また例えばスクラム時以外には極性制御手段で
電磁石がピストンを吸引する向きに電流を切り替えれ
ば、第1のスイッチ手段を導通状態としたときにピスト
ンに吸引磁力を作用させボールナットとピストンとの結
合を確保することができる。)
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。本発明の第1の実施形態を図1〜
図10により説明する。まず、本実施形態による制御棒
駆動機構の適用対象となる沸騰水型原子炉の全体構成の
一例を表す断面図を図2に示す。図2において、沸騰水
型原子炉は、原子炉圧力容器1と、この原子炉圧力容器
1内に多数配置された燃料集合体2と、これら燃料集合
体2を囲うように配置されるシュラウド3と、上部格子
板4及び下部格子5とを備えている。このときシュラウ
ド3で周囲を囲まれ、かつ上部格子板4と下部格子5と
の間に挟まれた領域は、炉心6を構成している。上記構
成において、原子炉圧力容器1の内壁面とシュラウド2
との間の環状流路8を流下してきた冷却材は、インター
ナルポンプ9によって下部格子5より下の領域である下
部プレナム10に圧送される。この下部プレナム10に
は、制御棒駆動機構ハウジング11が原子炉圧力容器1
の底板を貫通して設けられており、燃料集合体2に挿入
される制御棒(図示せず)を駆動する制御棒駆動機構
(同)の下端部以外の部分を収納している。なお制御棒
駆動機構の下端部は後述するスプールピース7に収納さ
れている。また、制御棒駆動機構ハウジング11の上部
には制御棒の挿入・引抜き時においてガイドとなる制御
棒案内管13が取り付けられている。
【0017】制御棒及び制御棒案内管13の詳細構造を
図3に示す。なお、この図3は、十字型制御棒ブレード
と45゜方向における(後述の図4におけるIII−III断
面による)縦断面図である。この図3において、制御棒
案内管13は、原子炉圧力容器1の底板に溶接された制
御棒駆動機構ハウジング11の上に直立して嵌め込まれ
ている。そしてさらに、制御棒案内管13の頂部には、
燃料集合体2が4体載置される燃料支持金具14が嵌め
込まれている。すなわち燃料集合体2の重量は、燃料支
持金具14、制御棒案内管13、制御棒駆動ハウジング
11を介して最終的には原子炉圧力容器1の底板に支持
される構造となっている。またこのとき下部格子5は制
御棒案内管13の頂部の横振れを防止するようになって
いる。また、制御棒案内管13には制御棒15が内蔵さ
れており、この制御棒15の下端部15Bは、制御棒駆
動機構ハウジング11内に収納されている中空ピストン
16の先端に設けられたバイオネットカップリング18
と連結されている。このバイオネットカップリング18
は滑節支持となっており、制御棒15と中空ピストン1
6との回転方向のずれを必要量許容可能となっている。
【0018】制御棒15は、ブレード15Aの下部に制
御棒案内管13との摺動抵抗を低減させるための制御棒
ガイドローラ19が設けられており、これが制御棒案内
管13の内面に接触することにより円滑に挿入・引き抜
きができるよう図られている(図3では引き抜き状態に
ある)。すなわち、中空ピストン16が上方へ移動する
と、制御棒15は制御棒案内管13にガイドされつつ上
昇し、燃料支持金具14の切欠き部14Aを貫通して炉
心6内に配置された燃料集合体2の間に挿入される。な
おこのとき、冷却水は、制御棒案内管13の外側を上昇
し、制御棒案内管13の上端近くの側壁に設けたオリフ
ィス20から燃料支持金具14内に入り、燃料支持金具
14内の流路21から燃料集合体2に導かれて加熱され
るようになっている。
【0019】制御棒15、制御棒案内管13、及び燃料
集合体2の水平断面形状を表す図3中IV−IV断面による
横断面図を図4に示す。この図4のうち、左半面は燃料
支持金具14における断面を示し、右半面は燃料集合体
2下部における断面を示している。図3の左半面におい
て、十字型の制御棒15は、円形の制御棒案内管13に
1本づつ収納されており、燃料集合体2に冷却材を導く
燃料支持金具14の4つの流路21に囲われて形成され
る略十字型のスリット14Bを貫通し、さらに図3の右
半面において4体の燃料集合体2のチャンネルボックス
22間の間隙を介して炉心6へ挿入されるようになって
いる。このチャンネルボックス22は、燃料集合体2に
おける保護カバーの役割を果たすとともに燃料集合体2
内を流れる冷却材流路を確保する機能も果たす。
【0020】上記のように燃料集合体2間に制御棒15
が挿入される炉心6の平面図を図5に示す。この図5に
おいて、前述したように、制御棒15は、4体の燃料集
合体2で形成される十字型間隙に挿入されるようになっ
ており、言い換えれば1つの制御棒15を中心に4体の
燃料集合体2が配置され、燃料集合体2の正方形断面の
2辺が制御棒15に接するようになっている。また、制
御棒15のブレード15Aと燃料集合体2との間には所
定の間隙が設けられており、この間隙中を前述したガイ
ドローラ19によって制御棒15は滑らかに上下動する
ようになっている。
【0021】なお、この図5では、下部構造との対比を
明確化するために、制御棒案内管13の外径を点線で併
せて示している。
【0022】本実施形態は、以上説明した構造のうち、
制御棒駆動機構の詳細構造に係わるものである。本実施
形態による制御棒駆動機構の全体構造を表す縦断面図を
図1に示す。この図1において、制御棒駆動機構12
は、駆動電動機23と、この駆動電動機23の回転力を
ボールナット24の上下動に変換するボールねじ機構2
5と、このボールナット24の上部に載置されるととも
に、上部が上記バイオネットカップリング18を介し上
記制御棒15の下端と連結された上記中空ピストン16
と、スクラム時に中空ピストン16を上昇させるための
高圧水を導入する導入手段としての挿入配管26と、ボ
ールナット24及び中空ピストン16内にそれぞれ埋め
込まれ、これらボールナット24とピストン16とを所
定の磁力で結合可能な磁力結合手段としての永久磁石2
8,29とを備えている。
【0023】駆動電動機23は、制御棒駆動機構ハウジ
ング11の下部に配置されたスプールピース7の下端に
取り付けられており、その駆動軸23Aは非金属の軸封
ハウジング30によってスプールピース7との間をシー
ルされている。この駆動軸23Aには、コイルスプリン
グ31を支持するスプリング支持部材32が固定されて
おり、さらにコイルスプリング31の上端には、ボール
ナット24と中空ピストン16の分離検出用(詳細は後
述)の永久磁石33が内蔵された摺動部材34が固定さ
れている。この摺動部材34は駆動軸23Aには固定さ
れておらず、上部から加わる荷重に応じて軸方向に摺動
可能であり、かつコイルスプリング31から伝達される
回転力で回転するようになっている。
【0024】ボールねじ機構25は、摺動部材34の上
端に固定された円盤状部材37と、制御棒駆動機構12
全体の径方向略中心部に配置され、円盤状部材37の上
部に固定されたボールねじ35と、このボールねじ35
に螺合する上記ボールナット24とを備えている。この
ボールナット24には金属ローラ36が設けられてお
り、この金属ローラ36は、制御棒駆動機構ハウジング
11内のアウターチューブ38の内側に設けられたガイ
ドチューブ39の内面を上下方向に走行する。これによ
り、ボールナット24は、金属ローラ36を介し回転が
拘束されつつ姿勢を保持され、かつ上下方向に移動可能
となっている。なお、アウターチューブ38は、制御棒
駆動機構12の各機器を収納する役割を果たすととも
に、上端が制御棒案内管13と連結されており、万一制
御棒駆動機構ハウジング11が破損したとしても制御棒
駆動機構12全体が落下するのを防止するようになって
いる。
【0025】中空ピストン16内の中空部には、ボール
ナット機構25のボールねじ35が回転自在に配置され
ている。また、中空ピストン16の下端部16Aには、
ボールナット24の金属ローラ36と同様の機能を備え
た金属ローラ40が設けられており、これによって中空
ピストン16は、回転が拘束されつつ上下方向に移動可
能となっている。なお、この中空ピストン16とガイド
チューブ39上端部とのシール手段として非接触式であ
るラビリンスシール41が設けられている。
【0026】挿入配管26には、スクラム時に開かれる
スクラム弁42を介し、水圧制御駆動ユニット43のア
キュムレータ44内に蓄えられた高圧水が流入するよう
になっている。またこの挿入配管26は、制御棒駆動機
構ハウジング11とスプールピース7との間に設けられ
たフランジ45から制御棒駆動機構ハウジング11の下
端部を貫通するように設けられており、フランジ45内
部のこの挿入配管26の出口が開口する近傍には逆流防
止用のボール逆止弁46が配置されている。なお、この
水圧制御駆動ユニット43は、2つの制御棒駆動機構1
2につき1つずつ設けられている。
【0027】永久磁石28は、ボールナット24の上端
近傍に埋め込まれている。また、永久磁石29は、中空
ピストン16の下端近傍に埋め込まれている。そして、
これら2つの永久磁石28,29の極性は、互いに引き
合う方向となっている。
【0028】なお、上記構成において、水圧制御駆動ユ
ニット43が高圧水供給手段を構成する。
【0029】以上において、制御棒15は中性子吸収能
力を有しており、制御棒駆動機構12がこの制御棒15
の炉心6への挿入割合を調整することにより、炉心6の
反応度を制御する。沸騰水型原子炉の通常の運転操作時
における反応度制御は、図6(a)に示すように、駆動
電動機23の回転力をボールねじ機構25で中空ピスト
ン16の上下運動に変換することにより行い、出力を上
昇させるときは制御棒15を炉心6から引き抜き、出力
を低下させるときは制御棒15を炉心6に挿入する。ま
た緊急時においては、図6(b)に示すように、水圧制
御駆動ユニット43から高圧水で制御棒15を炉心6内
に急速挿入(=スクラム)することにより原子炉を停止
する。以下、この動作の詳細及びその作用を順次説明す
る。
【0030】(1)通常時の反応度制御 原子炉の通常運転中において、オペレータが炉心6の反
応度の制御を意図し、操作手段(図示せず)を操作して
原子炉制御手段(同)へ操作信号を入力すると、原子炉
制御手段が駆動電動機23に電動機駆動信号を出力す
る。駆動電動機23はこの駆動信号に応じて駆動軸23
Aに回転力を発生し、この回転力は、駆動軸23Aに固
定されたスプリング支持部材32を介し、コイルスプリ
ング31、摺動部材34、円盤状部材37、さらにボー
ルねじ35に伝達される。これにより、回転を拘束され
つつボールねじ35に螺合したボールナット24が上下
動し、このボールナット24上に自重で着座した中空ピ
ストン16がこれに追従して上下動し、制御棒15が炉
心6への挿入方向又は引き抜き方向に動く。
【0031】以上のようにして制御棒15を上下動さ
せ、通常時における反応度制御が行われるが、この場
合、本実施形態においては、ボールナット24及び中空
ピストン16の両方に永久磁石28,29を設けてこれ
ら2つを磁力で結合することにより、以下のような作用
がある。すなわち、制御棒駆動機構12を、例えば高転
換炉のような隣接する燃料集合体間のギャップが狭い炉
心への適用を考えた場合には、引き抜きの途中で制御棒
15と燃料集合体2のチャンネルボックス22との間に
摩擦が生じ、これによって中空ピストン16をボールナ
ット24から上方に引き剥そうとする力が作用する可能
性がある。この場合、この引き剥そうとする力により、
万一、制御棒15が炉心6内に固着され中空ピストン1
6がボールナット24から分離した場合には、その後何
らかの原因で制御棒15の固着が解除され自重で落下し
たとき、炉心6に大きな反応度が投入され原子炉の出力
が上昇する可能性があり、好ましくない。
【0032】これに対し、本実施形態においては、永久
磁石28,29の吸引方向の磁力を、制御棒15と中空
ピストン16の自重と合わせてその引き剥そうとする力
に打ち勝つような大きさに予め設定しておくことで、こ
のような場合にもこれらボールナット24と中空ピスト
ン16との結合を維持することができる。
【0033】(2)スクラム時 原子炉の通常運転中において、オペレータが原子炉の緊
急停止を意図し、操作手段を操作して原子炉制御手段へ
スクラム操作信号を入力すると、原子炉制御手段がまず
スクラム弁42を制御して開き状態に駆動する。これに
より、アキュムレータ44内に蓄えられた高圧水が挿入
配管26を介して制御棒駆動機構12内に流入する。そ
して、このとき中空ピストン16の上下に生ずる差圧に
より中空ピストン16はボールナット24と分離して急
速に押し上げられ、これによって制御棒15が炉心6に
挿入される。
【0034】押し上げられた中空ピストン16は、最大
限押し上げられたフルストローク状態になると、一旦そ
の位置でロックされて保持されるようになっている。こ
の機構について図7及び図8(a)(b)により説明す
る。図7は、図1中のボールナット24近傍を他の周方
向位置から見た場合の部分拡大図である。すなわちボー
ルナット24及び中空ピストン16の内部には、ある周
方向位置の鉛直断面でみた場合には図1に示すように永
久磁石28,29が埋め込まれているが、他の周方向位
置でみた場合にはこれら永久磁石28,29はなく、中
空ピストン16の下端近傍の外周にスプリング48によ
って径方向外側に付勢されているラッチ金具49(詳細
形状は図8参照)が設けられている。このラッチ金具4
9にはガイドチューブ39の内周面を走行するガイドロ
ーラ50(同)が設けられている。またボールナット2
4の上端近傍には、ラッチ金具49の下端にある爪部4
9A(同)を径方向内側に押圧可能な爪部24A(同)
が設けられている。なお、ガイドチューブ39の上部に
は、スクラム時にラッチ金具49の爪部49Aが嵌入す
るラッチ穴39A(同)が形成されている。
【0035】図8(a)は、通常時(すなわち非スクラ
ム時)におけるボールナット24の爪部24Aとラッチ
金具49の爪部49Aとの関係を表した拡大断面図であ
り、図8(b)は、スクラム時における様子を表した拡
大断面図である。図8(a)に示すように、非スクラム
時には、中空ピストン16はボールナット24上に載置
され互いに分離していないため、ラッチ金具49の爪部
49Aは常にボールナット24の爪部24Aによって径
方向内側に押圧されている。そのため、スクラム時と同
位置のフルストローク位置(図8(a)の位置)まで来
たとしても、ラッチ金具49及びガイドローラ50はラ
ッチ穴39Aに嵌入しない。一方、スクラム時には、前
述したように水圧によって中空ピストン16がボールナ
ット24と分離して単独で浮上するため、ラッチ金具4
9のガイドローラ50は、スプリング48でガイドチュ
ーブ39の内周面に押しつけられた状態で上昇してく
る。そしてスクラム位置(=フルストローク位置)に来
ると、図8(b)に示すように、ガイドチューブ39の
ラッチ穴39Aにラッチ金具49A及びガイドローラ5
0が嵌入する。これによって、中空ピストン16の上下
方向位置がロックされて落下が防止され、制御棒15が
炉心6内でスクラム位置に保持される。なお、スクラム
の終端近傍で上記スクラム位置に達する直前では、図1
において中空ピストン16の下端部16Aの上部がバッ
ファ支持部材47を介してバッファ(皿ばね)51を圧
縮し、これによって減速されるようになっている。ま
た、このようにして中空ピストン16を押し上げた高圧
水(スクラム水)は、ラビリンスシール41を通過し
て、炉心6内に流入する。
【0036】一方、操作手段からスクラム操作信号が入
力された原子炉制御手段は、同時に、駆動電動機23に
もボールナット24を上昇させるような駆動信号を出力
する。これにより、上記のようにして中空ピストン16
が水圧によって押し上げられ一旦ロックされた状態にあ
るとき、駆動電動機23から発生した回転力がボールね
じ35に伝達され、ボールナット24がこの中空ピスト
ン16から遅れて後追いするように上方へ動く。そして
ついにはボールナット24もフルストローク位置に達
し、ボールナット24の上端と中空ピストン16の下端
とが接触した状態に戻る。これにより、ラッチ金具49
の爪部49Aは再びボールナット24の爪部24Aによ
り径方向内側に押圧され、ラッチ金具49及びガイドロ
ーラ50はガイドチューブ39のラッチ穴39Aから脱
出し、ラッチが解除されて再起動可能な状態に復元す
る。図8(a)はまさにその状態を示している。
【0037】なお、以上のようなスクラム動作を確実に
把握するために、本実施形態の制御棒駆動機構12にお
いては、スクラム動作が開始されたことを検出する機構
と、スクラム位置(=フルストローク位置)に達したこ
とを検出する機構とが設けられている。以下これらにつ
いて図1、図7、及び図9により説明する。 スクラム開始検出 図7において、中空ピストン16の下端近傍にはまた、
位置検出用の永久磁石52が埋め込まれている。そして
図1において、制御棒駆動機構ハウジング11の下部外
周近傍には、この永久磁石52の上下方向位置を検出可
能なリードスイッチを内蔵した検出プローブ53が配置
されている。スクラム時には、この検出プローブ53内
のリードスイッチで永久磁石52の移動開始を検出する
ことにより、スクラム開始を検出し確認できるようにな
っている。
【0038】スクラム位置検出 図1において、バッファ支持部材47の下部にはスプリ
ング54を介してスプリング支持部材55が配置されて
おり、スクラムの終端近傍で中空ピストン16の下端部
16Aの上部がバッファ支持部材47に接するとき、こ
のスプリング支持部材55にも接する。ここでスプリン
グ支持部材55の下部には、ガイドチューブ39の外側
を上下方向に細長く延びる棒状部材56が設けられてお
り、この棒状部材56の下端部近傍には、スクラム位置
検出用の永久磁石58が埋め込まれている。そして、ス
プールピース7、フランジ45、及び制御棒駆動機構ハ
ウジング11下部の外周近傍には、この永久磁石58の
上下方向位置を検出可能なリードスイッチ59A(後述
する図9参照)を内蔵した検出プローブ59が配置され
ている。このような構造において、中空ピストン16の
下端部16Aの上部がスプリング支持部材55にまだ接
していない状態では、図9(a)に示すように、棒状部
材56が下方に下がった状態にあるため、永久磁石58
の位置が低く、リードスイッチ59Aが永久磁石58の
存在を検出しない。そして、中空ピストン16が上昇し
てスクラム位置(フルストローク位置)に達し、中空ピ
ストン16の下端部16Aの上部がスプリング支持部材
55に接すると、図9(b)に示すように、棒状部材5
6が上がって永久磁石58の位置が高くなり、リードス
イッチ59Aが永久磁石58の存在を検出する。これに
よって、中空ピストン16のスクラム完了を検出するこ
とができる。
【0039】以上のようにして中空ピストン16を介し
て制御棒15を急上昇させ、緊急時におけるスクラムが
行われる。ここで、上記したように本実施形態において
は、ボールナット24及び中空ピストン16の両方に永
久磁石28,29を設けてこれらの間に吸引方向の磁力
を作用させており、この磁力は、上記スクラム時の水圧
によって中空ピストン16に作用する流体力(中空ピス
トン16をボールナット24から分離させる力)を低減
する方向に作用することになる。そこで、永久磁石2
8,29の吸引方向の磁力を、制御棒15と中空ピスト
ン16の自重と合わせてもその流体力より小さくなるよ
うな大きさに予め設定しておく。これにより、スクラム
時にボールナット24と中空ピストン16とを分離する
ことができる。つまり、結局、永久磁石28,29の吸
引方向の磁力は、制御棒15と中空ピストン16の自重
と合わせ、通常時の制御棒15・チャンネルボックス2
2の摩擦による既述した引き剥し力に打ち勝つ程度に大
きく、スクラム時に制御棒15と中空ピストン16の自
重と合わせてもスクラム水による流体力より小さくなる
ように、その大きさが設定されることになる。
【0040】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、燃料集合体2間のギャップが狭い炉心6に適用した
場合であっても、スクラム時の通常の動作を確保しつ
つ、制御棒15の引き抜き時にボールナット24と中空
ピストン16とが分離するのを確実に防止することがで
きる。なお、本実施形態には、この分離防止効果を確認
するため分離検出機構が設けられている。この機構につ
いて図1及び図10により説明する。図1において、ス
プールピース7の外周近傍には、摺動部材34内の分離
検出用永久磁石33の上下方向位置を検出可能なリード
スイッチ60A(後述する図10参照)を内蔵した検出
プローブ60が配置されている。上述したように本実施
形態によれば、制御棒15の引き抜き時にボールナット
24と中空ピストン16とが分離するのが防止されるた
め、中空ピストン16の下端部16Bはボールナット2
4に着座している。したがって、図10(a)に示すよ
うに、ボールねじ機構25最下端の円盤状部材37に
は、制御棒15、中空ピストン16、及びボールねじ機
構25自体のすべての自重が加わるため、摺動部材34
の下部のコイルスプリング31は収縮する。これによ
り、摺動部材34が下がって永久磁石33の位置が低く
なるため、リードスイッチ60Aが永久磁石33の存在
を検出する。一方、もしボールナット24と中空ピスト
ン16とが分離した場合には、円盤状部材37には、ボ
ールねじ機構25の自重のみしか加わらないため、摺動
部材34の下部のコイルスプリング31はあまり収縮せ
ず図10(a)の状態よりは伸長する。これにより、永
久磁石33の位置が上がるため、リードスイッチ60A
が永久磁石33の存在を検出しなくなる。以上のよう
に、リードスイッチ60Aに永久磁石33の存在を検出
させることにより、ボールナット24と中空ピストン1
6との分離が防止されていることを確認することができ
る。
【0041】また、上記以外の効果として、本実施形態
によれば、制御棒15の動作状態によらず常時磁力を作
用させることができるので、電磁石を用いる第2実施形
態(後述)以降よりもさらに信頼性を確実に維持でき
る。また、電磁石給電のための電気設備を必要としない
ので、第2実施形態以降よりも経済的に有利という効果
もある。
【0042】なお、上記第1の実施形態においては、中
空ピストン16とボールナット24との両方に永久磁石
28,29を設けたが、これに限られず、いずれか一方
でも良い。この場合も、同様の効果を得る。
【0043】本発明の第2の実施形態を図11〜図13
により説明する。図中、第1の実施形態と共通する部分
には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。本実施形
態による制御棒駆動機構の要部構造を表す縦断面図を図
11に示す。この図11において、本実施形態の制御棒
駆動機構200が第1の実施形態の制御棒駆動機構10
0と異なる第1の点は、中空ピストン16の下端部16
Aに埋め込まれていた永久磁石29を除去し、またボー
ルナット24において永久磁石28の代わりに磁力結合
手段として電磁石261を設けた点である。この電磁石
261には、配線262を介し、所定の場合に電源から
電流が供給されて励磁されるようになっている。また励
磁時には、電磁石261と中空ピストン下部16Aとが
吸引する向きに磁力がはたらくようなっている。この図
11に示された以外の構造は、水圧制御駆動ユニット4
3を含み、図1に示した構造とほぼ同様であるので説明
を省略する。
【0044】また、第1の制御棒駆動機構100と異な
る第2の点は、電磁石261への電流供給を行うための
電源や、それを制御するための回路等が設けられている
ことである。すなわち、複数の制御棒駆動機構200
と、各制御棒駆動機構200の電磁石261に関連する
上記電源・回路等と、制御棒駆動機構200の2台につ
き1つずつ設けられた水圧制御駆動ユニット43と、オ
ペレータが操作する操作手段(前述)と、駆動電動機2
3及び水圧制御駆動ユニット43に信号を出力する原子
炉制御手段(同)とで、制御棒駆動システムを構成して
いる。この制御棒駆動システムにおける信号の流れを表
す機能ブロック図を図12に示す。図12において、電
磁石261へ直流電流又は交流電流を供給する電源26
3が、各制御棒駆動機構の電磁石261に対し共通に設
けられている。そして、この電源263からの電流を、
各制御棒駆動機構ごとに別個独立して導通・遮断するス
イッチ264と、これらスイッチ264の動作をそれぞ
れ制御する制御回路265と、それら複数のスイッチ2
64と電源263とを接続する回路を導通・遮断する共
通のスイッチ266と、このスイッチ266の動作を制
御するON/OFF回路268とが設けられている。オ
ペレータが操作手段269を操作すると、その操作信号
が原子炉制御手段270に入力される。原子炉制御手段
270はその信号に応じて駆動電動機23(図1参照)
への電動駆動信号又はスクラム弁42(同)への水圧ス
クラム信号を出力するが、このときこれら電動駆動信号
及び水圧スクラム信号は各制御棒駆動機構の制御回路2
65にも入力されており、さらに水圧スクラム信号はO
N/OFF回路268にも入力されている。これら制御
回路265及びON/OFF回路268の機能を表すブ
ロック図を図13に示す。
【0045】図13に示されるように、制御回路265
は、AND部265aとNOT部265bとを備えてお
り、AND部265aには、原子炉制御手段270から
の電動駆動信号が直接入力されるとともに、原子炉制御
手段270からの水圧スクラム信号はNOT部265b
で反転された後に入力される。そしてこのAND部26
5aで論理積をとった後、スイッチ264に出力するよ
うになっている。また、ON/OFF回路268は、N
OT部268aのみを備えており、原子炉制御手段27
0から入力された水圧スクラム信号を、単純に反転して
スイッチ266へ出力するようになっている。なお、電
動駆動信号は引き抜き時にはON信号、挿入時にはOF
F信号としてAND部265aへ出力されるようになっ
ており、水圧スクラム信号はスクラム時にはON信号、
通常時(非スクラム時)にはOFF信号としてNOT部
265b,268aへ出力されるようになっている。こ
れらの構成により、電動駆動信号の引き抜き・挿入及び
水圧スクラム信号のスクラム・非スクラムに応じ、表に
示したような動作をスイッチ264,266に行わせる
ようになっている。
【0046】なお、上記構成において、制御回路265
及びスイッチ264が、原子炉制御手段270からの制
御信号に応じて対応する電磁石261への電流供給をそ
れぞれ別個独立して導通・遮断する第1のスイッチ手段
を構成し、ON/OFF回路268及びスイッチ266
が、原子炉制御手段270からの制御信号に応じて電源
263から第1のスイッチ手段へ導かれる電流を同時に
制御可能な電流制御手段、詳細にはその電流を導通・遮
断可能な第2のスイッチ手段を構成する。
【0047】以上のように構成した本実施形態の動作及
び作用効果を以下に説明する。 (1)通常状態(非スクラム状態)において制御棒を引
き抜くとき この場合、図13において電動駆動信号がONであり水
圧スクラム信号がOFFであるため、制御回路265か
らはON信号が出力されてスイッチ264が導通する。
またON/OFF回路268からもON信号が出力され
てスイッチ266が導通する。これにより、電磁石26
1が通電されて中空ピストン16の下端部16Aに対し
て吸引方向の磁力を作用させることができる。したがっ
て、この吸引方向の磁力を、制御棒15と中空ピストン
16の自重と合わせて制御棒15・チャンネルボックス
22の摩擦による既述した引き剥し力に打ち勝つような
大きさに予め設定しておくことで、第1の実施形態と同
様、隣接する燃料集合体間のギャップが狭い炉心へ適用
する場合にもこれらボールナット24及び中空ピストン
16の結合を維持することができる。
【0048】(2)通常状態(非スクラム状態)におい
て制御棒を挿入するとき この場合、電動駆動信号がOFF、水圧スクラム信号も
OFFであり、ON/OFF回路268からはON信号
が出力されてスイッチ266は導通するが、制御回路2
65からはOFF信号が出力されてスイッチ264は遮
断する。したがって、電磁石261には通電されない。
すなわち、従来通り中空ピストン16がボールナット2
4に自重で着座した状態で上昇し、制御棒15を炉心6
に挿入することができる。
【0049】(3)制御棒引き抜き中にスクラムすると
き この場合、電動駆動信号がON、水圧スクラム信号もO
Nとなり、制御回路265及びON/OFF回路268
ともにOFF信号を出力し、スイッチ264,266と
もに遮断される。これにより、電磁石261には通電さ
れないので、電磁石261の磁力が、スクラム水圧によ
って中空ピストン16に作用する流体力を低減する方向
に作用するのを防止し、中空ピストン16をボールナッ
ト24から確実に分離させて従来通りの制御棒15の炉
心6への急速挿入を確実に行うことができる。
【0050】(4)制御棒挿入中にスクラムするとき この場合、電動駆動信号がOFF、水圧スクラム信号が
ONとなり、制御回路265及びON/OFF回路26
8ともにOFF信号を出力するので、上記(3)同様、
従来通りの制御棒15の炉心6への急速挿入を確実に行
うことができる。
【0051】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、上記第1の実施形態と同様、燃料集合体2間のギャ
ップが狭い炉心6に適用した場合であっても、スクラム
時の通常の動作を確保しつつ、制御棒15の引き抜き時
にボールナット24と中空ピストン16とが分離するの
を確実に防止することができる。
【0052】なお、上記第2の実施形態においては、中
空ピストン16の下部16A内に磁石を設けなかった
が、これに限られず、第1の実施形態と同様に下部16
A内に永久磁石29を設けてもよい。この変形例を図1
4に示す。この場合、電源263から供給する電流は直
流電流とし、電磁石261と永久磁石29の極性を互い
に引き合うようにする。またこの永久磁石29による吸
引方向の磁力はスクラム時にも作用するため、その磁力
を、制御棒15と中空ピストン16の自重と合わせても
スクラム時の流体力より小さくなるような大きさに予め
設定しておく必要がある。本変形例によれば、電磁石2
61と永久磁石29が引き合うため、制御棒15引き抜
き時における中空ピストン16とボールナット24との
結合を上記第2の実施形態よりもさらに強くすることが
できる。
【0053】本発明の第3の実施形態を図15及び図1
6により説明する。本実施形態は、電磁石への電流供給
制御の方法が異なる場合の実施形態である。図中、第1
及び第2の実施形態と共通する部分には同一の符号を付
し、適宜説明を省略する。図15は、本実施形態の制御
棒駆動システムにおける信号の流れを表す機能ブロック
図であり、第2の実施形態の図12に相当する図であ
る。この図15において、本実施形態の制御棒駆動シス
テムは、第2の実施形態における電源263、スイッチ
266、ON/OFF回路268、及び制御回路265
のの代わりに、直流電源371、極性反転回路372、
反転制御回路373、及び制御回路374を設けたもの
である。極性反転回路372は、この種の回路として公
知のものであり、直流電源371からの電流の正負の特
性を反転可能な機能を備えている。また、反転制御回路
373は、原子炉制御手段270からの水圧スクラム信
号に応じ、極性反転回路372の反転動作を制御するよ
うになっている。また、制御回路374は、第2の実施
形態と同様の機能を果たすものであるが、内蔵する論理
回路が若干異なっている。この制御回路374及び反転
制御回路373の機能を表すブロック図を図16に示
す。
【0054】図16に示されるように、制御回路374
はOR部374aを備えており、このOR部374aに
は、原子炉制御手段270からの電動駆動信号及び水圧
スクラム信号が直接入力され、そしてこのOR部374
aで論理和をとった後、スイッチ264に出力するよう
になっている。また、反転制御回路373は、NOT部
373aを備えており、原子炉制御手段270から入力
された水圧スクラム信号を、単純に反転して極性反転回
路372へ出力するようになっている。なお、極性反転
回路372は、ON信号が入力すると電磁石261を吸
引方向に励磁するような向きの電流を供給し、OFF信
号が入力すると電磁石261を反発方向に励磁するよう
な向きの電流を供給するようになっている。これらの構
成により、電動駆動信号の引き抜き・挿入及び水圧スク
ラム信号のスクラム・非スクラムに応じ、表に示したよ
うな動作をスイッチ264及び極性反転回路372に行
わせるようになっている。
【0055】なお、上記以外の構成は、第2の実施形態
の制御棒駆動システムとほぼ同様であるため、説明を省
略する。また、上記構成において、制御回路374及び
スイッチ264が、原子炉制御手段270からの制御信
号に応じて対応する電磁石261への電流供給をそれぞ
れ別個独立して導通・遮断する第1のスイッチ手段を構
成し、反転制御回路373及び極性反転回路372が、
原子炉制御手段270からの制御信号に応じて直流電源
371から第1のスイッチ手段へ導かれる電流を同時に
制御可能な電流制御手段、詳細にはその電流供給の向き
を、電磁石261の極性を反転させるように切り替え可
能な極性制御手段を構成する。
【0056】以上のように構成した本実施形態の動作及
び作用効果を以下に説明する。 (1)通常状態(非スクラム状態)において制御棒を引
き抜くとき この場合、図16において電動駆動信号がONであり水
圧スクラム信号がOFFであるため、制御回路374か
らはON信号が出力されてスイッチ264が導通する。
また反転制御回路373からもON信号が出力されるた
め極性反転回路372は直流電源371からの電流の向
きを、電磁石261の吸引方向とする。これにより、電
磁石261に所定の電流が通電され電磁石261が中空
ピストン16の下端部16Aに対して吸引方向の磁力を
作用させることができる。したがって、この吸引方向の
磁力を、制御棒15と中空ピストン16の自重と合わ
せ、制御棒15・チャンネルボックス22の摩擦による
既述した引き剥し力に打ち勝つような大きさに予め設定
しておくことで、第1及び第2の実施形態と同様、隣接
する燃料集合体間のギャップが狭い炉心へ適用する場合
にもこれらボールナット24及び中空ピストン16の結
合を維持することができる。
【0057】(2)通常状態(非スクラム状態)におい
て制御棒を挿入するとき この場合、電動駆動信号がOFF、水圧スクラム信号も
OFFであり、反転制御回路373からON信号が出力
されて極性反転回路372は電磁石261の吸引方向の
電流を供給するが、制御回路374からはOFF信号が
出力されてスイッチ264が遮断される。したがって、
電磁石261には通電されない。すなわち、従来通り中
空ピストン16がボールナット24に自重で着座した状
態で上昇し、制御棒15を炉心6に挿入することができ
る。
【0058】(3)制御棒引き抜き中にスクラムすると
き この場合、電動駆動信号がON、水圧スクラム信号もO
Nとなり、制御回路374はON信号を出力してスイッ
チ264が導通し、反転制御回路373はOFF信号を
出力して極性反転回路372は電磁石261の反発方向
の電流を供給する。これにより、電磁石261に所定の
電流が通電され、電磁石261の磁力が、スクラム水圧
によって中空ピストン16に作用する流体力をと同じ向
きに作用する。したがって、中空ピストン16とボール
ナット24との分離を促進させ、制御棒15の炉心6へ
の急速挿入を促進することができる。
【0059】(4)制御棒挿入中にスクラムするとき この場合、電動駆動信号がOFF、水圧スクラム信号が
ONとなり、制御回路374はON信号を出力してスイ
ッチ264が導通し、反転制御回路373はOFF信号
を出力して極性反転回路372は電磁石261の反発方
向の電流を供給する。したがって、上記(3)同様、制
御棒15の炉心6への急速挿入を促進することができ
る。
【0060】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、上記第2の実施形態と同様の効果が得られるのに加
え、スクラム時の制御棒15の急速挿入を促進できる効
果がある。
【0061】なお、上記第1〜第3の実施形態において
は、図3に示したように、1つの制御棒案内管13の上
部に4体の燃料集合体2が設けられる構造に対して適用
される場合を例にとって説明したが、これに限られな
い。すなわち例えば、特開平6−308270号公報に
開示されているような、各燃料集合体を1つの冷却材案
内管で支持するとともに、その冷却剤案内管の下端を制
御棒駆動機構ハウジングの上端に固定された隔離板で支
持する構造に適用してもよい。この場合も、同様の効果
を得る。また、上記第1〜第3の実施形態は、図2に示
す沸騰水型原子炉に適用した場合を例にとって説明した
が、これに限られず、制御棒を炉心に挿入して出力制御
を行うあらゆるタイプの沸騰水型原子炉に対して適用可
能である。これらの場合も、同様の効果を得る。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、燃料集合体間のギャッ
プが狭い炉心に適用した場合であっても、スクラム時の
通常の動作を確保しつつ制御棒引き抜き時のボールナッ
トとピストンの分離を防止し、制御棒動作の信頼性を維
持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による制御棒駆動機構
の全体構造を表す縦断面図である。
【図2】制御棒駆動機構の適用対象となる沸騰水型原子
炉の全体構成の一例を表す断面図である。
【図3】制御棒及び制御棒案内管の詳細構造を表す縦断
面図である。
【図4】図3中IV−IV断面による横断面図である。
【図5】炉心の平面図である。
【図6】制御棒駆動機構による一般的動作を示す図であ
る。
【図7】図1中のボールナット近傍を他の周方向位置か
ら見た場合の部分拡大図である。
【図8】通常時におけるボールナットの爪部とラッチ金
具の爪部との関係を表した拡大断面図である。
【図9】スクラム位置検出の様子を表す縦断面図であ
る。
【図10】分離防止効果検出の様子を表す縦断面図であ
る。
【図11】本発明の第2の実施形態による制御棒駆動機
構の要部構造を表す縦断面図である。
【図12】制御棒駆動システムにおける信号の流れを表
す機能ブロック図である。
【図13】制御回路及びON/OFF回路の機能を表す
ブロック図である。
【図14】第2の実施形態の変形例を表す縦断面図であ
る。
【図15】本発明の第3の実施形態の制御棒駆動システ
ムにおける信号の流れを表す機能ブロック図である。
【図16】制御回路及び反転制御回路の機能を表すブロ
ック図である。
【符号の説明】
6 炉心 12 制御棒駆動機構 15 制御棒 16 中空ピストン(ピストン) 23 駆動電動機(電動機) 24 ボールナット 25 ボールねじ機構 26 挿入配管(導入手段) 28,29 永久磁石(磁力結合手段) 43 水圧駆動制御ユニット(高圧水供給
手段) 200 制御棒駆動機構 261 電磁石(磁力結合手段) 263 電源 264 スイッチ(第1のスイッチ手段) 265 制御回路(第1のスイッチ手段) 266 スイッチ(第2のスイッチ手段、
電流制御手段) 268 ON/OFF回路(第2のスイッ
チ手段、電流制御手段) 270 原子炉制御手段 372 極性反転回路(極性制御手段、電
流制御手段) 373 反転制御回路(極性制御手段、電
流制御手段) 374 制御回路(第1のスイッチ手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電動機と、この電動機の回転力をボールナ
    ットの上下動に変換するボールねじ機構と、このボール
    ナットの上部に載置されるとともに上部が沸騰水型原子
    炉の制御棒と連結されたピストンと、スクラム時に前記
    ピストンを上昇させるための高圧水を導入する導入手段
    とを備え、前記制御棒を駆動し炉心への挿入・引き抜き
    を行う制御棒駆動機構において、 前記ボールねじ機構のボールナット及び前記ピストンの
    少なくとも一方に、これらボールナットとピストンとを
    所定の磁力で結合可能な磁力結合手段を設けたことを特
    徴とする制御棒駆動機構。
  2. 【請求項2】請求項1記載の制御棒駆動機構において、
    前記磁力結合手段は前記ピストンと前記ボールナットの
    両方に設けられており、かつ、これらピストン及びボー
    ルナットに設けられた2つの磁力結合手段は、ともに永
    久磁石であることを特徴とする制御棒駆動機構。
  3. 【請求項3】請求項1記載の制御棒駆動機構において、
    前記磁力結合手段は少なくとも前記ボールナットに設け
    られており、かつ、該ボールナットに設けられた磁力結
    合手段は、電磁石であることを特徴とする制御棒駆動機
    構。
  4. 【請求項4】請求項3記載の制御棒駆動機構において、
    前記磁力結合手段は前記ピストンと前記ボールナットの
    両方に設けられており、かつ、該ピストンに設けられた
    磁力結合手段は、永久磁石であることを特徴とする制御
    棒駆動機構。
  5. 【請求項5】電動機、この電動機の回転力をボールナッ
    トの上下動に変換するボールねじ機構、及びこのボール
    ナットの上部に載置されるとともに上部が沸騰水型原子
    炉の制御棒と連結されたピストンをそれぞれ備えた複数
    の制御棒駆動機構と、スクラム用の高圧水を前記複数の
    制御棒駆動機構に供給する高圧水供給手段と、この高圧
    水供給手段及び前記電動機を制御する原子炉制御手段と
    を有する制御棒駆動システムにおいて、 各制御棒駆動機構は、前記ボールねじ機構のボールナッ
    トに、このボールナットと前記ピストンとを所定の電磁
    力で結合可能な電磁石が設けられており、かつ、 前記原子炉制御手段からの制御信号に応じて、対応する
    電磁石への電流供給をそれぞれ別個独立して導通・遮断
    する複数の第1のスイッチ手段を設けたことを特徴とす
    る制御棒駆動システム。
  6. 【請求項6】請求項5記載の制御棒駆動システムにおい
    て、前記複数の制御棒駆動機構の電磁石に対し共通に設
    けられた電源と、前記原子炉制御手段からの制御信号に
    応じて該電源から前記複数の第1のスイッチ手段へ導か
    れる電流を同時に制御可能な電流制御手段とをさらに有
    することを特徴とする制御棒駆動システム。
  7. 【請求項7】請求項6記載の制御棒駆動システムにおい
    て、前記電流制御手段は、前記電源から前記複数の第1
    のスイッチ手段へ導かれる電流を導通・遮断可能な第2
    のスイッチ手段であることを特徴とする制御棒駆動シス
    テム。これにより、例えば原子炉制御手段が高圧水供給
    手段を動作させるスクラム時に第2のスイッチ手段で電
    流を遮断すれば、第1のスイッチ手段の動作状態のいか
    んにかかわらず、すべての電磁石への電流供給を中止で
    き、電磁石の磁力が高圧水と逆向きに作用して制御棒の
    急速挿入を阻害するのを確実に防止できる。
  8. 【請求項8】請求項6記載の制御棒駆動システムにおい
    て、前記電流制御手段は、前記電源から前記複数の第1
    のスイッチ手段へ導かれる電流供給の向きを、前記電磁
    石の極性を反転させるように切り替え可能な極性制御手
    段であることを特徴とする制御棒駆動システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20120039045A (ko) * 2009-07-29 2012-04-24 웨스팅하우스 일렉트릭 컴퍼니 엘엘씨 디지털 핵 제어봉 제어 시스템

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KR20120039045A (ko) * 2009-07-29 2012-04-24 웨스팅하우스 일렉트릭 컴퍼니 엘엘씨 디지털 핵 제어봉 제어 시스템

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