JPH11306217A - 計算機支援消費電力解析方法及び消費電力解析装置並びにそのプログラムが格納された記憶媒体 - Google Patents
計算機支援消費電力解析方法及び消費電力解析装置並びにそのプログラムが格納された記憶媒体Info
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- JPH11306217A JPH11306217A JP10106002A JP10600298A JPH11306217A JP H11306217 A JPH11306217 A JP H11306217A JP 10106002 A JP10106002 A JP 10106002A JP 10600298 A JP10600298 A JP 10600298A JP H11306217 A JPH11306217 A JP H11306217A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】設計された回路に関する消費電力をより精度よ
く解析する。 【解決手段】 回路10を複数のモジュール11〜13
に分割したときの各モジュールについて、回路10に対
する入力A、B及びCの各々の、連続する2期間の遷移
LL、LH、HL及びHH(L及びHはそれぞれ低レベ
ル及び高レベル)の発現率である遷移率を決定する。次
に、モジュール11について、入力Aの遷移LL、L
H、HL及びHHと入力Bの遷移LL、LH、HL及び
HHとの組み合わせの各々を積事象として、その遷移率
を、モジュール11の対応する出力Xの遷移率として算
出する。次に、モジュール11の出力Xの遷移LL、L
H、HL及びHHの各々について、対応する該積事象の
遷移率の総和を、モジュール11の出力Xの該遷移の遷
移率として算出する。
く解析する。 【解決手段】 回路10を複数のモジュール11〜13
に分割したときの各モジュールについて、回路10に対
する入力A、B及びCの各々の、連続する2期間の遷移
LL、LH、HL及びHH(L及びHはそれぞれ低レベ
ル及び高レベル)の発現率である遷移率を決定する。次
に、モジュール11について、入力Aの遷移LL、L
H、HL及びHHと入力Bの遷移LL、LH、HL及び
HHとの組み合わせの各々を積事象として、その遷移率
を、モジュール11の対応する出力Xの遷移率として算
出する。次に、モジュール11の出力Xの遷移LL、L
H、HL及びHHの各々について、対応する該積事象の
遷移率の総和を、モジュール11の出力Xの該遷移の遷
移率として算出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、設計された回路に
対する計算機支援消費電力解析方法及び消費電力解析装
置並びにそのプログラムが格納された記憶媒体に関す
る。
対する計算機支援消費電力解析方法及び消費電力解析装
置並びにそのプログラムが格納された記憶媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】設計されたLSI回路の消費電力は、回
路内の各素子について信号変化に対する消費エネルギー
を算出しておき、シミュレーションにおいて、回路の入
力端子にテストパターンを与え、回路内の各ノードの論
理レベルが単位時間当たりに変化する回数を求め、各素
子の消費エネルギーの総和を求めることにより、見積も
ることができる。
路内の各素子について信号変化に対する消費エネルギー
を算出しておき、シミュレーションにおいて、回路の入
力端子にテストパターンを与え、回路内の各ノードの論
理レベルが単位時間当たりに変化する回数を求め、各素
子の消費エネルギーの総和を求めることにより、見積も
ることができる。
【0003】しかし、回路規模やテストパターンが多く
なるに従い、テストパターン作成時間及びシミュレーシ
ョン時間が長くなってきた。そこで、特開平8−698
0号公報では、回路内の各ノードの信号が変化する率を
算出し、これに基づいて回路内配線の消費電力の解析を
行っている。この方法を、回路内のモジュールとして図
6(A)に示すナンドゲート1に適用した場合を、以下
に説明する。
なるに従い、テストパターン作成時間及びシミュレーシ
ョン時間が長くなってきた。そこで、特開平8−698
0号公報では、回路内の各ノードの信号が変化する率を
算出し、これに基づいて回路内配線の消費電力の解析を
行っている。この方法を、回路内のモジュールとして図
6(A)に示すナンドゲート1に適用した場合を、以下
に説明する。
【0004】図6(B)は、ナンドゲート1の入力をA
及びB、出力をXとしたときのナンドゲート1の真理値
表である。図6(C)は、入力Aがランダムな値である
と仮定したときの、入力Aに対する出力Xの確率(P
率)を示し、図6(D)は同様に、入力Bがランダムな
値であると仮定したときの、入力Bに対する出力XのP
率を示している。
及びB、出力をXとしたときのナンドゲート1の真理値
表である。図6(C)は、入力Aがランダムな値である
と仮定したときの、入力Aに対する出力Xの確率(P
率)を示し、図6(D)は同様に、入力Bがランダムな
値であると仮定したときの、入力Bに対する出力XのP
率を示している。
【0005】図6(C)から、入力Aの値が変化したと
きに、出力Xの値が変化する率PvOaは、 PvOa=2×{(0×1/4+(1/2)×1/
4)}=1/4 となる。同様に、入力Bの値が変化したときに、出力X
の値が変化する率PvObは、 PvOb=2×{(0×1/4+(1/2)×1/
4)}=1/4 となる。
きに、出力Xの値が変化する率PvOaは、 PvOa=2×{(0×1/4+(1/2)×1/
4)}=1/4 となる。同様に、入力Bの値が変化したときに、出力X
の値が変化する率PvObは、 PvOb=2×{(0×1/4+(1/2)×1/
4)}=1/4 となる。
【0006】ここで、低レベルと高レベルの一方から他
方へ遷移する率は、変化がある場合及びない場合がそれ
ぞれ2通りであることから、入力A及びBの各々につい
て1/2である。以上から、出力Xの変化率PvOx
は、 PVOX=PvOa×1/2+PvOb×1/2=(1
/4)×1/2+(1/4)×1/2=1/4 となる。
方へ遷移する率は、変化がある場合及びない場合がそれ
ぞれ2通りであることから、入力A及びBの各々につい
て1/2である。以上から、出力Xの変化率PvOx
は、 PVOX=PvOa×1/2+PvOb×1/2=(1
/4)×1/2+(1/4)×1/2=1/4 となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにし
て求めたモジュールの出力信号が変化する率は、相互に
関連した事象を独立事象の如く取り扱っているため誤差
が大きく、回路の消費電力見積もり結果についても誤差
が大きくなる。本発明の目的は、このような問題点に鑑
み、設計された回路に関する消費電力をより精度よく解
析することが可能な計算機支援消費電力解析方法及び消
費電力解析装置並びにそのプログラムが格納された記憶
媒体を提供することにある。
て求めたモジュールの出力信号が変化する率は、相互に
関連した事象を独立事象の如く取り扱っているため誤差
が大きく、回路の消費電力見積もり結果についても誤差
が大きくなる。本発明の目的は、このような問題点に鑑
み、設計された回路に関する消費電力をより精度よく解
析することが可能な計算機支援消費電力解析方法及び消
費電力解析装置並びにそのプログラムが格納された記憶
媒体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその作用効果】請求項
1では、設計された回路に関する消費電力を解析する計
算機支援消費電力解析方法において、回路を複数のモジ
ュールに分割したときの各モジュールについて、該回路
に対する各入力の、連続する2期間の遷移LL、LH、
HL及びHH(L及びHはそれぞれ低レベル及び高レベ
ル)の発現率である遷移率に基づき、該モジュールの各
入力の遷移の全ての組み合わせの各々を積事象としてそ
の遷移率を、該モジュールの対応する出力の遷移率とし
て算出し、該モジュールの出力の各遷移について該積事
象の遷移率の総和を、該モジュールの出力の該遷移の遷
移率として算出する。
1では、設計された回路に関する消費電力を解析する計
算機支援消費電力解析方法において、回路を複数のモジ
ュールに分割したときの各モジュールについて、該回路
に対する各入力の、連続する2期間の遷移LL、LH、
HL及びHH(L及びHはそれぞれ低レベル及び高レベ
ル)の発現率である遷移率に基づき、該モジュールの各
入力の遷移の全ての組み合わせの各々を積事象としてそ
の遷移率を、該モジュールの対応する出力の遷移率とし
て算出し、該モジュールの出力の各遷移について該積事
象の遷移率の総和を、該モジュールの出力の該遷移の遷
移率として算出する。
【0009】この計算機支援消費電力解析方法によれ
ば、モジュールの各入力の遷移の全ての組み合わせを考
慮しているので、設計された回路に関する消費電力を従
来例よりも精度よく解析することが可能であるという効
果を奏し、回路設計の信頼性向上に寄与するところが大
きい。請求項2の計算機支援消費電力解析方法では、請
求項1において、上記回路に対する各入力の遷移率を決
定し、該回路の入力側から出力側へ順に、該モジュール
の順番を決定し、該順番に従って該モジュールの出力の
上記遷移率を算出する。
ば、モジュールの各入力の遷移の全ての組み合わせを考
慮しているので、設計された回路に関する消費電力を従
来例よりも精度よく解析することが可能であるという効
果を奏し、回路設計の信頼性向上に寄与するところが大
きい。請求項2の計算機支援消費電力解析方法では、請
求項1において、上記回路に対する各入力の遷移率を決
定し、該回路の入力側から出力側へ順に、該モジュール
の順番を決定し、該順番に従って該モジュールの出力の
上記遷移率を算出する。
【0010】請求項3の計算機支援消費電力解析方法で
は、請求項2において、上記モジュールの出力がそれよ
り入力側のモジュールの入力としてフィードバックされ
ている場合には、出力の遷移率が該入力に影響する全て
のモジュールについて、算出された該遷移率の変動が許
容誤差範囲内に収まるまで、該遷移率を繰り返し算出す
る。
は、請求項2において、上記モジュールの出力がそれよ
り入力側のモジュールの入力としてフィードバックされ
ている場合には、出力の遷移率が該入力に影響する全て
のモジュールについて、算出された該遷移率の変動が許
容誤差範囲内に収まるまで、該遷移率を繰り返し算出す
る。
【0011】この計算機支援消費電力解析方法によれ
ば、回路中にフィードバックループが存在しても、回路
に関する消費電力を精度よく解析することが可能である
という効果を奏する。請求項4の計算機支援消費電力解
析方法では、請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
上記回路に対する各入力の遷移率及び算出された上記複
数のモジュールの各々の出力の遷移率に基づき、各モジ
ュールの平均消費電力を見積もる。
ば、回路中にフィードバックループが存在しても、回路
に関する消費電力を精度よく解析することが可能である
という効果を奏する。請求項4の計算機支援消費電力解
析方法では、請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
上記回路に対する各入力の遷移率及び算出された上記複
数のモジュールの各々の出力の遷移率に基づき、各モジ
ュールの平均消費電力を見積もる。
【0012】請求項5の計算機支援消費電力解析方法で
は、請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、上記回路
に対する各入力の遷移率及び算出された上記複数のモジ
ュールの各々の出力の遷移率に基づき、モジュール間配
線の平均消費電力を見積もる。請求項6では、設計され
た回路に関する消費電力を解析する計算機を備えた消費
電力解析装置において、該計算機では、回路を複数のモ
ジュールに分割したときの各モジュールについて、該回
路に対する各入力の、連続する2期間の遷移LL、L
H、HL及びHH(L及びHはそれぞれ低レベル及び高
レベル)の発現率である遷移率に基づき、該モジュール
の各入力の遷移の全ての組み合わせの各々を積事象とし
てその遷移率を、該モジュールの対応する出力の遷移率
として算出し、該モジュールの出力の各遷移について該
積事象の遷移率の総和を、該モジュールの出力の該遷移
の遷移率として算出する。
は、請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、上記回路
に対する各入力の遷移率及び算出された上記複数のモジ
ュールの各々の出力の遷移率に基づき、モジュール間配
線の平均消費電力を見積もる。請求項6では、設計され
た回路に関する消費電力を解析する計算機を備えた消費
電力解析装置において、該計算機では、回路を複数のモ
ジュールに分割したときの各モジュールについて、該回
路に対する各入力の、連続する2期間の遷移LL、L
H、HL及びHH(L及びHはそれぞれ低レベル及び高
レベル)の発現率である遷移率に基づき、該モジュール
の各入力の遷移の全ての組み合わせの各々を積事象とし
てその遷移率を、該モジュールの対応する出力の遷移率
として算出し、該モジュールの出力の各遷移について該
積事象の遷移率の総和を、該モジュールの出力の該遷移
の遷移率として算出する。
【0013】請求項7の記憶媒体では、請求項6の計算
機で実行されるプログラムが格納されている。
機で実行されるプログラムが格納されている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施形態を説明する。図1は、計算機支援消費電力解析
方法に用いられる遷移率算出手順を示す。説明の簡単化
のために、算出対象回路として、図2に示すような回路
10を考える。
実施形態を説明する。図1は、計算機支援消費電力解析
方法に用いられる遷移率算出手順を示す。説明の簡単化
のために、算出対象回路として、図2に示すような回路
10を考える。
【0015】ここで、低レベルをL、高レベルをHで表
し、連続する2期間、例えば2クロックサイクルで、レ
ベルiからレベルjへの遷移i→j(i及びjが同一レ
ベルの場合も遷移に含める)を遷移ijと表すと、4つ
の遷移LL,LH、HL及びHHがある。各遷移の発現
率を遷移率と称する。 (S1)回路10に対する各入力A、B及びCの各遷移
について遷移率を決定する。
し、連続する2期間、例えば2クロックサイクルで、レ
ベルiからレベルjへの遷移i→j(i及びjが同一レ
ベルの場合も遷移に含める)を遷移ijと表すと、4つ
の遷移LL,LH、HL及びHHがある。各遷移の発現
率を遷移率と称する。 (S1)回路10に対する各入力A、B及びCの各遷移
について遷移率を決定する。
【0016】例えば、回路の入力パターンを想定して各
遷移の遷移率を求める。クロックのように変化が規則的
である場合には、その規則から容易に遷移率を定めるこ
とができる。入力がランダムで各遷移の遷移率が等しい
と考えられる場合には、各遷移の遷移率を0.25とす
る。 (S2)回路を、消費エネルギーが入出力端の信号遷移
により定まるモジュールに分割する。例えば図2におい
て、回路10を、ナンドゲート11、ノアゲート12及
びインバータ13の各モジュールに分割する。
遷移の遷移率を求める。クロックのように変化が規則的
である場合には、その規則から容易に遷移率を定めるこ
とができる。入力がランダムで各遷移の遷移率が等しい
と考えられる場合には、各遷移の遷移率を0.25とす
る。 (S2)回路を、消費エネルギーが入出力端の信号遷移
により定まるモジュールに分割する。例えば図2におい
て、回路10を、ナンドゲート11、ノアゲート12及
びインバータ13の各モジュールに分割する。
【0017】(S3)モジュールの順番を決定する。モ
ジュールの出力の遷移率が順次求まるように、信号の下
流側から上流側へ向かって、ナンドゲート11、ノアゲ
ート12及びインバータ13の順とする。回路10につ
いて、入力A及びBの遷移率から出力Xの遷移率が求ま
ると、これと入力Cの遷移率とからノアゲート12の出
力Yの遷移率が求まり、この出力Yからインバータ13
の出力Zの遷移率が求まる。
ジュールの出力の遷移率が順次求まるように、信号の下
流側から上流側へ向かって、ナンドゲート11、ノアゲ
ート12及びインバータ13の順とする。回路10につ
いて、入力A及びBの遷移率から出力Xの遷移率が求ま
ると、これと入力Cの遷移率とからノアゲート12の出
力Yの遷移率が求まり、この出力Yからインバータ13
の出力Zの遷移率が求まる。
【0018】一般に、分割されたn個のモジュールの算
出順がi番目のものを第iモジュールとする。 (S4)第iモジュールの出力遷移率を後述のようにし
て算出する。iの初期値は1である。 (S5)i=nであれば処理を終了し、そうでなければ
iを1だけインクリメントしてステップS4へ戻る。
出順がi番目のものを第iモジュールとする。 (S4)第iモジュールの出力遷移率を後述のようにし
て算出する。iの初期値は1である。 (S5)i=nであれば処理を終了し、そうでなければ
iを1だけインクリメントしてステップS4へ戻る。
【0019】次に、ナンドゲート11の出力Xの遷移L
L,LH、HL及びHHの各々についての遷移率算出方
法を説明する。入力Aの4つの遷移LL,LH、HL及
びHHと入力Bの4つの遷移LL,LH、HL及びHH
との組み合わせは16通りあり、その各々について出力
Xの遷移が定まる。これを図3(B)に示す。図4は、
積事象P1〜P8を論理ゲートの記号で表したものであ
る。
L,LH、HL及びHHの各々についての遷移率算出方
法を説明する。入力Aの4つの遷移LL,LH、HL及
びHHと入力Bの4つの遷移LL,LH、HL及びHH
との組み合わせは16通りあり、その各々について出力
Xの遷移が定まる。これを図3(B)に示す。図4は、
積事象P1〜P8を論理ゲートの記号で表したものであ
る。
【0020】例えば積事象P1は、入力Aの遷移がLL
であり、入力Bの遷移がLLであり、この場合、出力X
の遷移はHHとなる。この場合の出力Xの遷移率は、図
3(A)から0.2×0.2=0.04となる。図3
(B)の積事象P1〜P16の各々について、このよう
にして求めた遷移率を図3(C)に示す。図3(B)に
おいて、出力Xの遷移がHHとなるのは、積事象P1〜
P5、P8、P9、P13及び14であり、これらの和
事象の遷移率は、図3(C)から、 0.04+0.04+0.08+0.04+0.08+
0.08+0.02+0.06+0.06=0.5 となる。このようにして求めた出力Xの各遷移での遷移
率を、図3(D)に示す。
であり、入力Bの遷移がLLであり、この場合、出力X
の遷移はHHとなる。この場合の出力Xの遷移率は、図
3(A)から0.2×0.2=0.04となる。図3
(B)の積事象P1〜P16の各々について、このよう
にして求めた遷移率を図3(C)に示す。図3(B)に
おいて、出力Xの遷移がHHとなるのは、積事象P1〜
P5、P8、P9、P13及び14であり、これらの和
事象の遷移率は、図3(C)から、 0.04+0.04+0.08+0.04+0.08+
0.08+0.02+0.06+0.06=0.5 となる。このようにして求めた出力Xの各遷移での遷移
率を、図3(D)に示す。
【0021】図1のステップS1において、図2の回路
10の入力A〜Cに対する各遷移の遷移率をいずれも
0.25として上述の算出方法により出力X、Y及びZ
の各遷移の遷移率を算出した結果をそれぞれ図5(A)
〜(C)に示す。入力A〜Cに対する各遷移の遷移率
と、出力X、Y及びZの各遷移の遷移率とで、全てのモ
ジュール11〜13の入力出力端及び配線の各遷移にお
ける遷移率が定まる。
10の入力A〜Cに対する各遷移の遷移率をいずれも
0.25として上述の算出方法により出力X、Y及びZ
の各遷移の遷移率を算出した結果をそれぞれ図5(A)
〜(C)に示す。入力A〜Cに対する各遷移の遷移率
と、出力X、Y及びZの各遷移の遷移率とで、全てのモ
ジュール11〜13の入力出力端及び配線の各遷移にお
ける遷移率が定まる。
【0022】例えばナンドゲート11の平均消費電力
は、入力A、B及び出力Xの各々の遷移LH及びHLの
消費エネルギーを計算しておき、その各々に、該当する
遷移率と周波数とを乗じ、それらの和を求めることによ
り得られる。ノアゲート12及びインバータ13につい
ても同様である。各モジュールの平均消費電力の総和を
求めることにより、回路10内の全モジュールの平均消
費電力が見積もられる。回路又はその一部領域において
平均消費電力が所定値より大きい場合には、回路素子を
変更したり、設計変更したりする。
は、入力A、B及び出力Xの各々の遷移LH及びHLの
消費エネルギーを計算しておき、その各々に、該当する
遷移率と周波数とを乗じ、それらの和を求めることによ
り得られる。ノアゲート12及びインバータ13につい
ても同様である。各モジュールの平均消費電力の総和を
求めることにより、回路10内の全モジュールの平均消
費電力が見積もられる。回路又はその一部領域において
平均消費電力が所定値より大きい場合には、回路素子を
変更したり、設計変更したりする。
【0023】遷移率の他の利用方法としては、回路内の
各配線の消費エネルギーを上記同様にして求めておき、
それらの総和を求め、これが所定値以上となれば配線設
計を変更する。上述の従来例の説明において求めたナン
ドゲート1の出力Xが変化する率1/4は、本実施形態
の図3(B)において出力XがLH又はHLと変化する
率6/16=3/8に対応しており、両者は1/8だけ
異なる。従来法では、それぞれの入力変化が排他的に起
きるかのように変化率を算出しているのに対し、本実施
形態では、各入力値に対する出力の変化を正確に考慮し
ているので、本実施形態のほうが従来例よりもより正確
な結果を与える。
各配線の消費エネルギーを上記同様にして求めておき、
それらの総和を求め、これが所定値以上となれば配線設
計を変更する。上述の従来例の説明において求めたナン
ドゲート1の出力Xが変化する率1/4は、本実施形態
の図3(B)において出力XがLH又はHLと変化する
率6/16=3/8に対応しており、両者は1/8だけ
異なる。従来法では、それぞれの入力変化が排他的に起
きるかのように変化率を算出しているのに対し、本実施
形態では、各入力値に対する出力の変化を正確に考慮し
ているので、本実施形態のほうが従来例よりもより正確
な結果を与える。
【0024】なお、モジュールは、基本論理ゲートに限
定されず、その消費エネルギーが入出力端の信号遷移に
より概略定まるものであればよい。
定されず、その消費エネルギーが入出力端の信号遷移に
より概略定まるものであればよい。
【図1】本発明の一実施形態の計算機支援消費電力解析
方法に用いられる遷移率算出手順を示す概略フローチャ
ートである。
方法に用いられる遷移率算出手順を示す概略フローチャ
ートである。
【図2】図1の算出対象回路の簡単な例を示す図であ
る。
る。
【図3】図2中のナンドゲートの出力遷移率算出を説明
するための図である。
するための図である。
【図4】図3(B)の積事象P1〜P8を論理ゲートの
記号で表した図である。
記号で表した図である。
【図5】(A)〜(C)はそれぞれ図2の回路の各入力
に対する各遷移の遷移率がいずれも0.25である場合
のナンドゲート、ノアゲート及びインバータの出力遷移
率算出結果を示す図である。
に対する各遷移の遷移率がいずれも0.25である場合
のナンドゲート、ノアゲート及びインバータの出力遷移
率算出結果を示す図である。
【図6】モジュールの出力が変化する率を算出する従来
法の説明図である。
法の説明図である。
10 回路 11 ナンドゲート 12 ノアゲート 13 インバータ A〜C 入力 X〜Z 出力
Claims (7)
- 【請求項1】 設計された回路に関する消費電力を解析
する計算機支援消費電力解析方法において、 回路を複数のモジュールに分割したときの各モジュール
について、該回路に対する各入力の、連続する2期間の
遷移LL、LH、HL及びHHの発現率である遷移率に
基づき、該モジュールの各入力の遷移の全ての組み合わ
せの各々を積事象としてその遷移率を、該モジュールの
対応する出力の遷移率として算出し、該モジュールの出
力の各遷移について該積事象の遷移率の総和を、該モジ
ュールの出力の該遷移の遷移率として算出する、 ことを特徴とする計算機支援消費電力解析方法。 - 【請求項2】 上記回路に対する各入力の遷移率を決定
し、 該回路の入力側から出力側へ順に、該モジュールの順番
を決定し、 該順番に従って該モジュールの出力の上記遷移率を算出
する、 ことを特徴とする請求項1記載の計算機支援消費電力解
析方法。 - 【請求項3】 上記モジュールの出力がそれより入力側
のモジュールの入力としてフィードバックされている場
合には、出力の遷移率が該入力に影響する全てのモジュ
ールについて、算出された該遷移率の変動が許容誤差範
囲内に収まるまで、該遷移率を繰り返し算出する、 ことを特徴とする請求項2記載の計算機支援消費電力解
析方法。 - 【請求項4】 上記回路に対する各入力の遷移率及び算
出された上記複数のモジュールの各々の出力の遷移率に
基づき、各モジュールの平均消費電力を見積もることを
特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の計算
機支援消費電力解析方法。 - 【請求項5】 上記回路に対する各入力の遷移率及び算
出された上記複数のモジュールの各々の出力の遷移率に
基づき、モジュール間配線の平均消費電力を見積もるこ
とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の
計算機支援消費電力解析方法。 - 【請求項6】 設計された回路に関する消費電力を解析
する計算機を備えた消費電力解析装置において、該計算
機では、 回路を複数のモジュールに分割したときの各モジュール
について、該回路に対する各入力の、連続する2期間の
遷移LL、LH、HL及びHHの発現率である遷移率に
基づき、該モジュールの各入力の遷移の全ての組み合わ
せの各々を積事象としてその遷移率を、該モジュールの
対応する出力の遷移率として算出し、該モジュールの出
力の各遷移について該積事象の遷移率の総和を、該モジ
ュールの出力の該遷移の遷移率として算出する、 ことを特徴とする消費電力解析装置。 - 【請求項7】 請求項6の計算機で実行されるプログラ
ムが格納されていることを特徴とする記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10106002A JPH11306217A (ja) | 1998-04-16 | 1998-04-16 | 計算機支援消費電力解析方法及び消費電力解析装置並びにそのプログラムが格納された記憶媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10106002A JPH11306217A (ja) | 1998-04-16 | 1998-04-16 | 計算機支援消費電力解析方法及び消費電力解析装置並びにそのプログラムが格納された記憶媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11306217A true JPH11306217A (ja) | 1999-11-05 |
Family
ID=14422496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10106002A Withdrawn JPH11306217A (ja) | 1998-04-16 | 1998-04-16 | 計算機支援消費電力解析方法及び消費電力解析装置並びにそのプログラムが格納された記憶媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11306217A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009205270A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Fujitsu Ltd | 消費電力見積もり方法、消費電力見積もり装置、および消費電力見積もりプログラム |
-
1998
- 1998-04-16 JP JP10106002A patent/JPH11306217A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009205270A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Fujitsu Ltd | 消費電力見積もり方法、消費電力見積もり装置、および消費電力見積もりプログラム |
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