JPH11306216A - 自動配置方法及び自動配置システム - Google Patents

自動配置方法及び自動配置システム

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JPH11306216A
JPH11306216A JP10598998A JP10598998A JPH11306216A JP H11306216 A JPH11306216 A JP H11306216A JP 10598998 A JP10598998 A JP 10598998A JP 10598998 A JP10598998 A JP 10598998A JP H11306216 A JPH11306216 A JP H11306216A
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JP
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component
arrangement
classifier system
learning
classifier
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JP10598998A
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English (en)
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Tomohiro Uchida
智洋 内田
Natsuki Oka
夏樹 岡
Hiroyuki Yoshimura
宏之 吉村
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 評価関数で自己の配置結果の評価を行い、そ
の評価結果に基づき学習を行う分類子システムを用い
て、最適な配置を行なうことを目的とする。 【解決手段】 有限の領域(体積または面積)を含むい
くつかの属性を持つ複数または単数の構成要素によって
構成された集合の構成要素をあらかじめ定められた有限
の配置領域内または配置領域近傍に最適に配置する方法
であって、構成要素の配置順序を決定する分類子システ
ム、配置位置決定方法を決定する分類子システム、配置
位置の修正操作のタイミングを決定する分類子システム
の少なくとも3つの分類子システムを用いることによ
り、熟練者にインタビューを行ない知識を抽出すること
なく、最適に自動配置を行なう自動配置方法を提供する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、評価関数を用いて
自己の配置結果の評価を行い、その評価結果に基づき学
習を行う分類子システムを用いて、最適な配置を行なう
ための自動配置方法及び自動配置システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、単純な制約または少数の構成要素
の配置問題では構成要素の自動配置を行なうことは可能
であったが、多数の構成要素を含む集合の構成要素の配
置問題において、多くの制約がある場合、熟練者によっ
て行われることが多かった。このような問題として、例
えば、プリント基板上の多数部品(構成要素)の配置問
題がある。自動部品配置システムはあるものの、多くの
場合、熟練者によって部品配置が行われている。自動部
品配置システムの例として、吉村ら(吉村宏之、三浦伸
治、プリント基板設計CADへのAIからのアプロー
チ、人工知能学会全国大会(第10回)チュートリア
ル、トラック1−2、1996)による自動部品配置シ
ステムがある。これは、熟練者に対するインタビューに
より熟練者の知識を抽出し、その抽出した知識をシステ
ムに組み込み、その知識に基づいて部品の配置を自動的
に行なうものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熟練者
へのインタビューにより抽出した知識を用いて自動配置
システムによって部品配置を行なっても、必ずしも熟練
者が満足できる納得する結果にはならないという課題が
あった。つまり、知識の抽出が十分でないため、その知
識に基づいて自動配置を行なっても、満足な配置結果に
ならないことが多かった。これは、熟練者が無意識に使
っている知識があり、熟練者へのインタビューによる知
識の抽出方法では、これら無意識の知識が抽出できない
からである。特に近年プリント基板の配線密度や部品実
装密度が高く、部品の配置許容度が小さくなる傾向にあ
り、熟練者によっても試行錯誤を行なうことが多い。つ
まり、このような配置を行なうために知識がますます複
雑になり、インタビューによって抽出しにくくなってき
ているため、従来の熟練者の知識抽出による方法では、
限界があった。
【0004】本発明は、熟練者にインタビューを行ない
知識を抽出することなく、最適に自動配置を行なう方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、有限の領域といくつかの属性とを持つ複数
の構成要素によって構成された集合の構成要素を最適に
配置する方法であって、各構成要素を配置する際に、構
成要素の配置順序を決定する分類子システム、配置位置
を決定する分類子システム、配置位置の修正操作のタイ
ミングを決定する分類子システムの3つの分類子システ
ムを用いるものである。
【0006】これにより、集合全体を最適な配置にする
ことができることを特徴とするもので、熟練者にインタ
ビューを行ない知識を抽出することなく、最適に自動配
置を行なう自動配置方法を提供できる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、有限の領域(体積または面積)を含むいくつかの属
性を持つ複数または単数の構成要素によって構成された
集合の構成要素をあらかじめ定められた有限の配置領域
内または配置領域近傍に最適に配置する方法であって、
構成要素の配置順序を決定する分類子システム、配置位
置決定方法を決定する分類子システム、配置位置の修正
操作のタイミングを決定する分類子システムの少なくと
も3つの分類子システムを用いるもので、構成要素の最
適な配置順序と最適な配置位置決定方法と最適な配置位
置の修正操作のタイミングとを決めることにより、熟練
者にインタビューを行ない知識を抽出することなく、最
適に自動配置を行なうという作用を有する。
【0008】請求項2に記載の発明は、分類子システム
内のルールの学習は、遺伝的アルゴリズムもしくは強化
学習を用いるもので、これらの学習方法によって、構成
要素の最適な配置順序と最適な配置位置決定方法と最適
な配置位置の修正操作のタイミングとを決めることによ
り、熟練者にインタビューを行ない知識を抽出すること
なく、最適に自動配置を行なうという作用を有する。
【0009】請求項3に記載の発明は、分類子システム
内のルールの学習を、少なくとも1つの分類子システム
のルールの学習方法に遺伝的アルゴリズムと強化学習と
を用いるもので、これらの学習方法によって、構成要素
の最適な配置順序と最適な配置位置決定方法と最適な配
置位置の修正操作のタイミングとを決めることにより、
熟練者にインタビューを行ない知識を抽出することな
く、最適に自動配置を行なうという作用を有する。
【0010】請求項4に記載の発明は、分類子システム
内の初期ルールを、少なくとも1つの分類子システムが
過去の配置例に基づき、初期ルールを生成するもので、
効率良く学習を行なうことにより、熟練者にインタビュ
ーを行ない知識を抽出することなく、最適に自動配置を
行なうという作用を有する。
【0011】請求項5に記載の発明は、有限の領域とい
くつかの属性とを持つ複数または単数の構成要素によっ
て構成された集合の構成要素を最適に配置するシステム
であって、請求項1乃至4のいずれかの自動配置方法を
用いて、最適な配置を行なうもので、構成要素の配置順
序を決定する分類子システム、配置位置決定方法を決定
する分類子システム、配置位置の修正操作のタイミング
を決定する分類子システムの3つの分類子システムが効
率的な学習を行うことにより、熟練者にインタビューを
行ない知識を抽出することなく、最適に自動配置を行な
うという作用を有する。
【0012】請求項6に記載の発明は、コンピュータに
自動配置プログラムを記録した記録媒体から読み込むこ
とによって動作するものであって、有限の領域(体積ま
たは面積)を含むいくつかの属性を持つ複数または単数
の構成要素によって構成された集合の構成要素をあらか
じめ定められた有限の配置領域内または配置領域近傍に
最適に配置する方法であって、構成要素の配置順序を決
定する分類子システム、配置位置を決定する分類子シス
テム、配置位置の修正操作のタイミングを決定する分類
子システムの少なくとも3つの分類子システムを用いる
ことにより、熟練者にインタビューを行ない知識を抽出
することなく、最適に自動配置を行なうという作用を有
する。
【0013】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図3を用いて説明する。 (実施の形態1)ここで、実施の形態の説明に先立ち、
分類子システムについて説明する。分類子システムは、
John Hollandによって提案された一種の適応システムの
枠組であり、基本的に条件部と行動部からなる分類子の
集合と、メッセージリストからなる。プロダクションシ
ステムの言葉で言い換えれば、分類子はルールで、メッ
セージリストはワーキングメモリ(入力条件を一時的に
記憶するためのメモリ)に相当する。通常、分類子シス
テムの各分類子(ルール)には適合度(強度ともいう)
等の情報が付随している。分類子システムは、入力条件
をコード化したものを予め用意した分類子(ルール)の
条件部のコードと比較し、一致した分類子(ルール)の
行動部のコードに従って出力する。その行動の結果を評
価し、評価値が基準値より向上した場合は適合度を更新
するというシステムである。適合度の更新には強化学習
を用いることが多い。
【0014】また、分類システムは、一般に遺伝的アル
ゴリズムによってルールの変更を行なう。遺伝的アルゴ
リズムを用いた分類子システムについては、United Sta
tesPatent ( 4,881,178)に開示されている。または、例
えば、「遺伝的アルゴリズム」、北野宏明編、産業図書
(1993年出版)に掲載されている。上記に開示され
ている遺伝的アルゴリズムを用いた分類子システムの学
習方法の概要は以下の通りである。
【0015】まず、遺伝的アルゴリズムについて説明す
る。遺伝的アルゴリズムは、生物進化の原理、例えば、
選択淘汰、交叉や突然変異などの原理に着想を得たアル
ゴリズムであり、学習の一つの手法と考えられている。
この遺伝的アルゴリズムでは、始めに解こうとする課題
を個体の遺伝子として表現する。一般に様々な個体の遺
伝子は乱数等によって生成し、集団を構成する。その
後、これらの遺伝子の表現を評価関数によって評価し、
その基準値よりも良い評価値であるなら、そこで、処理
を終了するが、基準値よりも悪い評価値であった場合
は、選択、交叉、突然変異等のプロセスによって集団の
遺伝子を変化させる。新たに生成した遺伝子を再び評価
関数によって評価する。評価値が基準値を満たすまでこ
れらの処理を繰り返す。
【0016】この遺伝的アルゴリズムを分類子システム
に適用する方法は、個体の単位の違いからミシガン・ア
プローチとピッツ・アプローチの二つに大別されてい
る。ミシガン・アプローチでは、分類子システム内の各
ルールを個体として見た集合に対して、遺伝的アルゴリ
ズムのプロセスが行なわれる。従ってこのプロセスによ
って新たなルールが生成される。一方、ピッツ・アプロ
ーチは分類子システム自体を個体と考える学習方法であ
る。ピッツ・アプローチでは、分類子システムの集合が
一つの集団を形成すると考えている。つまり、ミシガン
・アプローチではシステム全体で一つの分類子システム
を持っていたが、ピッツ・アプローチでは、複数の分類
子システムを持っており、各々で実行、評価する。例え
ば、遺伝的アルゴリズムのプロセスの一つである交叉を
行う場合について説明する。交叉は分類子システム同士
で行われ、それぞれの分類子システムのいくつかのルー
ルを他方と交換することによって行なわれる。一般に染
色体の長さが各分類子システムによって異なるので、分
類子システム毎に交叉位置を指定する。これらの交叉指
定位置を揃えて交叉させる。このピッツ・アプローチで
は、分類子システムを一つの個体とすることにより、各
ルールに対する評価をする必要が無くなり、評価は各分
類子システムに対して行なえば良い。
【0017】次に強化学習について説明する。各ルール
の適合度の調整する強化学習には、バケツリレー・アル
ゴリズム (bucket brigade algorithm) と利益共有法
(profit sharing) の二つがある。バケツリレー・アル
ゴリズムでは、ルールが実行される毎(ステップ毎)に
そのルールの適合度を修正する。適合度の修正アルゴリ
ズムは、次のようになる。
【0018】(1)活性化したルール(入力条件とルー
ルの条件部が一致したルール)について、その強さに比
例した大きさだけ適合度を減少させる。
【0019】(2)適合度の減少分を、直前のステップ
で実行されたルールの適合度に加える。
【0020】(3)ルールの実行結果として得られた結
果を報酬として、そのルールの適合度に加える。
【0021】得られた報酬は、ただちに過去のルールに
伝播されずに、次の実行の際に1段階だけ伝播する。学
習は遅いが、各ステップにおける計算コストは小さい。
【0022】また、利益共有法では、実行されたルール
の履歴を保存しておき、報酬が得られるたびに、報酬の
値に重み付けした値を減じながら過去にさかのぼってル
ールの適合度を修正する。過去に実行されたルールの適
合度も一度に修正するため学習が速い。報酬がまれにし
か得られない場合には、それほど計算コストはかからな
いが、頻繁に報酬が得られる場合には高くつく。
【0023】上記の学習方法によって学習された分類子
システムのルールは、明示的な大域的評価関数を用いて
評価され、系全体として最適化されたかを判断する。し
たがって、複数の分類子システムが存在する系において
も、各分類子システムは同一の評価関数によって、学習
されたルールの評価が行なわれる。
【0024】次に、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1の自
動配置システムのブロック構成図である。図1におい
て、11はいくつかの構成要素によって構成された集合
の各構成要素の各属性値を格納する構成要素メモリ部、
12は各分類子システムの初期ルールおよび各初期ルー
ルの適合度を生成する初期ルール生成部、13は構成要
素メモリ部から入力された各構成要素の各属性値に基づ
き各構成要素の配置優先度を決定する分類子システム、
14は分類子システム13で得られた各構成要素の最も
配置優先度の高い構成要素の属性値に基づき当該の構成
要素の配置位置決定方法を決定する分類子システム、1
5は分類子システム14によって配置された構成要素の
属性値と既に配置領域に配置された構成要素の属性値と
に基づき構成要素の配置位置の修正操作を行なうか否か
を決定する分類子システム、16は構成要素の配置位置
情報と分類子システム15の決定結果情報に基づき配置
を行なう配置部、17は配置領域に配置された構成要素
の配置結果の評価を行なう評価部、18は学習を続ける
か終了するかの判断を行う学習終了判断部、21は分類
子システム13のルールまたルールの適合度を評価部1
7の評価結果に従って更新する学習部、22は分類子シ
ステム14のルールまたルールの適合度を評価部17の
評価結果に従って更新する学習部、23は分類子システ
ム15のルールまたルールの適合度を評価部17の評価
結果に従って更新する学習部である。
【0025】以下に自動配置システムの動作について説
明する。構成要素メモリ部11は、いくつかの構成要素
によって構成された集合の各構成要素の各属性値を格納
しており、各構成要素の属性値を分類子システム13に
送る。
【0026】初期ルール生成部12は、ランダムに生成
した初期ルールおよび各初期ルールの適合度、または過
去の集合の構成要素配置事例に基づき生成した初期ルー
ルおよび各初期ルールの適合度、またはあらかじめ用意
した初期ルールおよび各初期ルールの適合度を外部から
入力されることにより生成した初期ルールおよび各初期
ルールの適合度、を分類子システム13と分類子システ
ム14と分類子システム15に送る。
【0027】分類子システム13は、構成要素メモリ部
11から送られた各構成要素の属性値から求めた条件と
一致する条件部を持つルールを選択し、選択されたルー
ルの行動部(配置優先度)の最も高い構成要素を選択
し、その構成要素の属性値を分類子システム14に送
る。
【0028】分類子システム14は、分類子システム1
3から送られた構成要素の属性値から求めた条件と一致
する条件部を持つルールを選択し、選択されたルールの
行動部の値に基づき構成要素の配置位置を決定し、当該
の構成要素の座標と属性値を分類子システム15に送
る。
【0029】分類子システム15は、分類子システム1
4から送られた構成要素の位置と属性値と、既に配置さ
れた構成要素の位置と属性値と、配置領域とから求めた
条件と一致する条件部を持つルールを選択し、選択され
たルールの行動部の値に基づき、当該構成要素および既
に配置された構成要素の配置位置修正を行うか否かの決
定をし、決定結果を配置部16に送る。
【0030】配置部16は、分類子システム15から送
られた決定結果に基づき、各構成要素の構成要素の配置
位置を決定し、配置を行い、集合の構成要素全ての配置
が終了したのであれば当該の構成要素と既に配置された
構成要素の配置位置情報と属性値とを評価部17に送
り、構成要素全ての配置が終了していないのであれば構
成要素メモリ部に当該構成要素の情報を削除する指示を
する。
【0031】評価部17は、配置部から送られた構成要
素の配置位置情報と属性値から構成要素同士の重なり領
域と構成要素の配置領域からのはみ出し領域とを求め、
評価を行い、評価結果を学習判断判定部18と学習部2
1、22、23に送る。学習終了判定部18は、評価部
17から送られた評価値が基準値よりも良ければ学習を
終了し、悪ければ構成要素メモリ部に新たな集合の構成
要素の属性値を格納するか、今回の集合の構成要素の属
性値を再格納する指示を出す。
【0032】学習部21は、分類子システム13の学習
を、少なくとも遺伝的アルゴリズム、強化学習のいずれ
かを用いて行う。学習部22は、分類子システム14の
学習を、少なくとも遺伝的アルゴリズム、強化学習のい
ずれかを用いて行なう。学習部23は、分類子システム
15の学習を、少なくとも遺伝的アルゴリズム、強化学
習のいずれかを用いて行なう。
【0033】次に、本発明の自動配置方法を用いた自動
配置システムについて、プリント基板CADを使った自
動部品配置システムを具体的な応用例として詳細に説明
する。本実施の形態では、1つの電子部品は1つの構成
要素に対応し、部品の座標を配置位置情報とし、部品の
面積、部品番号、部品種類、部品形状、端子数(ピン
数)、直接接続している部品の部品番号等を属性とす
る。部品番号によって、プリント基板上の部品を特定で
きるものとする。
【0034】図2は、コンピュータを用いたプリント基
板CADに応用した自動配置システムのブロック構成図
を示す。
【0035】図2において、201は自動配置プログラ
ムを動作させるコンピュータ、202はCPU、203
はメモリ、204はキーボード、205はディスプレ
イ、206は専門家の知識をコード化したルールおよび
適合度をあらかじめデータとして蓄積した知識データベ
ース、207は初期ルールのデータを入力するキーボー
ド、208はいくつかの構成要素によって構成された集
合の各構成要素の各属性値を格納する構成要素メモリ、
209は最終の配置結果を保存する配置結果ファイル、
210は分類子システムのルールまたルールの適合度を
評価結果に従って更新した学習結果ファイル、211〜
216はインタフェースI/F、220はCPUバス、
221は配置結果をを基に部品の配置を行う実装機等配
置装置で構成されている。
【0036】上記のように構成された、プリント基板C
ADを使った自動部品配置システムに応用した自動配置
システムの処理フローを図3に示し説明する。
【0037】ステップ101は、各分類子システム1
3、14、15の初期ルールと初期ルールの適合度を生
成し、分類子システム13、14、15に入力する。具
体的には、例えばキーボード等入力装置207により、
過去に配置された部品の配置結果と配置履歴情報に基づ
き、部品面積の大きさ、部品種類、部品のピンの数、既
に配置された部品の個数、既に配置された部品との接続
本数、配置領域の未配置面積をコード化し、ルールの条
件部とし、配置優先度をルールの行動部としてコード化
し、分類子システム13の初期ルールを生成する。分類
子システム14の初期ルールは、分類子システム13の
ルールの条件部と同様に生成してルールの条件部とし、
既に配置された部品と接続している端子を重ねて配置、
配置領域内の空き領域に配置、配置領域の中心に配置等
の配置位置決定方法を行動部としてコード化し、生成す
る。分類子システム15の初期ルールは部品同士が重な
っているか否か、配置領域からはみ出している部品があ
るか否か、をルールの条件部としてコード化し、配置位
置修正を行うか否かをルールの行動部としてコード化
し、生成する。
【0038】初期ルールの適合度については、初期値は
あらかじめ設定した値を用いているが、各々のルールの
重要度が分かるのであればその値を初期ルールの適合度
にしても良い。ここでは過去に配置された部品の配置結
果と配置履歴情報に基づき、各分類子システムの初期ル
ールを生成したが、ランダムに各分類子システムの初期
ルールを生成しても良いし、知識データベース206か
らの専門家の知識をコード化したルールおよび適合度を
あらかじめデータとして蓄積し、そのデータを入力する
ことにより初期ルールを生成しても良い。
【0039】ステップ102は、配置すべき複数または
単数の部品の属性値を構成要素メモリ208に設定す
る。設定する値は、属性として部品の面積、部品番号、
部品種類、部品形状、端子数(ピン数)、直接接続して
いる部品の部品番号等である。
【0040】ステップ103は、構成要素メモリ208
に保持されている各部品について分類子システム13を
用いて、配置優先度を求め、最も配置優先度の高い部品
を選択する。
【0041】ステップ104は、分類子システム14を
用いて、ステップ103で選択した部品の属性値からコ
ード化した条件と一致する条件部を持つルールを求め、
そのルールの行動部の値から配置位置決定方法を決め、
当該部品を配置領域または配置領域近傍に配置する。
【0042】ステップ105は、分類子システム15を
用いて、当該部品と既に配置されている部品との配置位
置と属性値とからコード化した条件と一致する条件部を
持つルールを求め、そのルールの行動部の値に従って配
置位置の修正を行うか否かを判断する。
【0043】ステップ106は、ステップ105で修正
を行うと判断した場合、部品同士の重なりや配置領域か
らのはみ出しを解消するように部品の位置の修正を行
う。部品同士の重なりについての解消は例えば部品間の
距離を離す方向にそれぞれの部品を移動させる方法など
がある。また、配置領域からの部品のはみ出しについて
は例えば配置領域の中心に向かって部品を移動させる方
法などがある。
【0044】ステップ107では、今回配置した部品が
配置すべき全部品の最後の部品であるか否かを判断し、
最後であればステップ108に進む。最後でなければ、
今回配置した部品番号を構成要素メモリ208から削除
する。
【0045】ステップ108は、部品同士の重なり面積
の2乗和と配置領域からのはみ出し面積の2乗和を計算
し、それらを足し合わせた値を評価値とする。ここで
は、2乗和を求めて足し合わせているが、単純和の足し
合わせでも良い。
【0046】ステップ109では、ステップ108で計
算した評価値が基準値より大きければ、ステップ110
に進み、評価値が基準値以下であれば、学習を終了し、
部品の配置を完了する。ここで、x、y座標等の部品配
置の結果は、I/F214、215を介して、配置結果
ファイル209や実装機等配置装置221に送られる。
【0047】ステップ110は、分類子システム13、
14、15がメモリ203に保持しているルールやルー
ルの適合度を変更することによって行い、同時に配置結
果ファイル209も更新し、新たな複数または単数の部
品の属性値を構成要素メモリ208に入力する。また
は、今回配置した部品を再度入力してもよい。
【0048】実装機等配置装置221では、送られてき
た配置結果に基づいてプリント基板上に部品を配置する
ものである。
【0049】なお、ここでは、遺伝的アルゴリズムを用
いた各分類子システムのルールの変更と強化学習を用い
た各分類子システム内のルールの適合度の更新を行なう
ことによって、分類子システム13、14、15が保持
しているルールやルールの適合度の学習を行なったが、
どちらか一方の学習方法を用いても良いし、分類子シス
テム13、14、15のそれぞれで異なる学習方法を用
いても良い。
【0050】遺伝的アルゴリズムについては、適合度の
高いルールから順にあらかじめ設定した数のルールまで
を取りあげ、それらのルールについてランダムに交叉を
行なうルールを決めて交叉を行なう。強化学習について
は、今回の各部品の配置を行なう際に採用された(発火
した)ルールの適合度のみを評価部17の値に基づき変
更する。採用されなかった(発火しなかった)ルールに
ついては適合度の変更は行なわない。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明を適用した自動配置
システムは、熟練者へのインタビューにより最適に配置
を行なうために必要な知識を抽出することなく、最適な
配置を行なうことができる。したがって、従来のシステ
ムの課題であった熟練者が無意識に用いている知識の獲
得を必要とせず、最適な配置を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における自動配置システ
ムのブロック構成図
【図2】本発明の実施の形態1におけるコンピュータに
よる自動配置システムのブロック構成図
【図3】本発明の実施の形態1における自動配置システ
ムの動作フロー図
【符号の説明】
11 構成要素メモリ部 12 初期ルール生成部 13、14、15 分類子システム 16 配置部 17 評価部 18 学習終了判定部 2122、23 学習部 201 コンピュータ 202 CPU 203 メモリ 204 キーボード 205 ディスプレイ 206 知識データベース 207 キーボード等入力装置 208 構成要素メモリ 209 配置結果ファイル 210 学習結果ファイル 211〜216 I/F 220 CPUバス 221 実装機等配置装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有限の領域(体積または面積)を含むい
    くつかの属性を持つ複数または単数の構成要素によって
    構成された集合の構成要素をあらかじめ定められた有限
    の配置領域内または配置領域近傍に最適に配置する方法
    であって、構成要素の配置順序を決定する分類子システ
    ム、配置位置決定方法を決定する分類子システム、配置
    位置の修正操作のタイミングを決定する分類子システム
    の少なくとも3つの分類子システムを用いることを特徴
    とする自動配置方法。
  2. 【請求項2】 分類子システム内のルールの学習は、遺
    伝的アルゴリズムもしくは強化学習を用いることを特徴
    とする請求項1記載の自動配置方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも1つの分類子システムのルー
    ルの学習を、遺伝的アルゴリズムと強化学習とを用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の自動配置方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも1つの分類子システムの初期
    ルールを、過去の集合の構成要素配置事例に基づき、初
    期ルールを生成することを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の自動配置方法。
  5. 【請求項5】 各構成要素の領域と属性値を格納する構
    成要素メモリ部と、構成要素の配置順序を決定する分類
    子システムと、配置位置決定方法を決定する分類子シス
    テムと、配置位置の修正操作のタイミングを決定する分
    類子システムと、各分類子システム内の初期ルールおよ
    び初期ルールの適合度を生成する初期ルール生成部と、
    各構成要素の配置を行う配置部と、各構成要素の配置結
    果を評価する評価部と、評価部の評価結果に基づき分類
    子システムのルールの変更または各ルールの適合度の変
    更を行う3つの学習部と、評価結果に基づき学習の終了
    判定を行う学習終了判定部とを備えることを特徴とする
    自動配置システム。
  6. 【請求項6】 コンピュータによって自動配置を行うプ
    ログラムであって、有限の領域(体積または面積)を含
    むいくつかの属性を持つ複数または単数の構成要素によ
    って構成された集合の構成要素をあらかじめ定められた
    有限の配置領域内または配置領域近傍に最適に配置する
    方法であって、構成要素の配置順序を決定する分類子シ
    ステム、配置位置を決定する分類子システム、配置位置
    の修正操作のタイミングを決定する分類子システムの少
    なくとも3つの分類子システムを用いること特徴とする
    自動配置プログラムを記録した記録媒体。
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