JPH11299780A - 超音波診断装置 - Google Patents
超音波診断装置Info
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- JPH11299780A JPH11299780A JP10113055A JP11305598A JPH11299780A JP H11299780 A JPH11299780 A JP H11299780A JP 10113055 A JP10113055 A JP 10113055A JP 11305598 A JP11305598 A JP 11305598A JP H11299780 A JPH11299780 A JP H11299780A
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- ultrasonic
- lens layer
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- Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
- Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 音響レンズ層を有したプローブを用いる超音
波診断装置の画質の向上を図る。 【解決手段】 各振動子Aiから発せられた超音波が音
響レンズ層8を通過する時間と、その外側の生体を伝播
してフォーカス点Fに至る時間との合計が最小となるよ
うに、音響レンズ層表面22上での超音波経路の通過点
Piを求め、超音波経路を決定する。決定された経路は
一般に音響レンズ層表面22において屈折する。この経
路に基づいて、電子フォーカスの各振動子間でのディレ
イ量を求めることにより、音響レンズ層8での屈折が補
正され、フォーカスの精度が向上する。受信において
も、同様にして求めたディレイ量によりフォーカス精度
が向上する。これらにより良好な鮮明度を有した生体断
面画像が得られる。
波診断装置の画質の向上を図る。 【解決手段】 各振動子Aiから発せられた超音波が音
響レンズ層8を通過する時間と、その外側の生体を伝播
してフォーカス点Fに至る時間との合計が最小となるよ
うに、音響レンズ層表面22上での超音波経路の通過点
Piを求め、超音波経路を決定する。決定された経路は
一般に音響レンズ層表面22において屈折する。この経
路に基づいて、電子フォーカスの各振動子間でのディレ
イ量を求めることにより、音響レンズ層8での屈折が補
正され、フォーカスの精度が向上する。受信において
も、同様にして求めたディレイ量によりフォーカス精度
が向上する。これらにより良好な鮮明度を有した生体断
面画像が得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子走査を行う超
音波診断装置に関し、特に画質の向上に関する。
音波診断装置に関し、特に画質の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の超音波診断装置において
用いられているコンベックスプローブの概略の断面図で
ある。コンベックスプローブ2は短冊形の多数の振動子
4が配列された振動子アレイを有する。同図(a)はこ
の振動子アレイの配列方向(アレイ方向)に関する断面
図であり、同図(b)は、アレイ方向と垂直な方向(ス
ライス方向)に関する断面図である。
用いられているコンベックスプローブの概略の断面図で
ある。コンベックスプローブ2は短冊形の多数の振動子
4が配列された振動子アレイを有する。同図(a)はこ
の振動子アレイの配列方向(アレイ方向)に関する断面
図であり、同図(b)は、アレイ方向と垂直な方向(ス
ライス方向)に関する断面図である。
【0003】各振動子4は、例えば、上下面に電極層を
形成された振動子板をバッキング材6の上に貼り付け、
それをスライス方向にスライスすることにより、相互に
分離された構造に形成される。コンベックスプローブ2
においては、振動子4の配列はアレイ方向に関して弧形
状を形成する。
形成された振動子板をバッキング材6の上に貼り付け、
それをスライス方向にスライスすることにより、相互に
分離された構造に形成される。コンベックスプローブ2
においては、振動子4の配列はアレイ方向に関して弧形
状を形成する。
【0004】振動子4のおもて面側には、音響レンズ層
8が設けられる。この音響レンズ層8は、図3(b)に
示すようにスライス方向に厚みを変え、例えば、生体内
より音響レンズ層8内での音速が小さい場合には図示す
るようにスライス方向に関して凸レンズ形状を有する。
音響レンズ層8は、各振動子4から放射される超音波ビ
ームをスライス方向について集束させるために設けられ
ているものである。
8が設けられる。この音響レンズ層8は、図3(b)に
示すようにスライス方向に厚みを変え、例えば、生体内
より音響レンズ層8内での音速が小さい場合には図示す
るようにスライス方向に関して凸レンズ形状を有する。
音響レンズ層8は、各振動子4から放射される超音波ビ
ームをスライス方向について集束させるために設けられ
ているものである。
【0005】ここで述べる超音波診断装置は、被検体で
ある例えば生体を、コンベックスプローブ2から放射す
る超音波ビームでアレイ方向に走査することにより、被
検体のアレイ方向断面の画像を取得することができる。
ここで超音波ビームが観察対象領域の周辺に拡がると分
解能が低下する。すなわち当該周辺領域からの反射波が
ノイズとなることにより観察対象領域の画像が不鮮明と
なり画質が劣化する。上述の音響レンズ層8は、スライ
ス方向の超音波ビームの集束を図ることにより、このよ
うな画質劣化を防止するものである。
ある例えば生体を、コンベックスプローブ2から放射す
る超音波ビームでアレイ方向に走査することにより、被
検体のアレイ方向断面の画像を取得することができる。
ここで超音波ビームが観察対象領域の周辺に拡がると分
解能が低下する。すなわち当該周辺領域からの反射波が
ノイズとなることにより観察対象領域の画像が不鮮明と
なり画質が劣化する。上述の音響レンズ層8は、スライ
ス方向の超音波ビームの集束を図ることにより、このよ
うな画質劣化を防止するものである。
【0006】同様に、画質の向上のためには、アレイ方
向にも超音波ビームを集束させることが必要であるが、
このアレイ方向の超音波ビームの集束は電子フォーカス
により実現されるので、当該アレイ方向には別段、音響
レンズによる超音波の集束は必要とされない。
向にも超音波ビームを集束させることが必要であるが、
このアレイ方向の超音波ビームの集束は電子フォーカス
により実現されるので、当該アレイ方向には別段、音響
レンズによる超音波の集束は必要とされない。
【0007】図4は、電子フォーカスによる従来のアレ
イ方向の超音波ビームの集束の原理を説明する模式図で
ある。図において、コンベックスプローブ2の構造のう
ち振動子4の表面20と、また音響レンズ層8の表面2
2とが抽出され表されている。ここでは、振動子表面2
0はアレイ方向に曲がった半径R1の円筒面であると
し、その中心Oとフォーカス点Fとを結ぶ線上にある振
動子A0とする。フォーカス距離Dfは、フォーカス点F
から最短距離にある振動子A0までの距離として定義さ
れる。振動子A0と中心角θiだけずれた位置にある任意
の振動子Aiとフォーカス点Fとの距離をDiとする。送
信時の電子フォーカスにおいては、各振動子4は、互い
に異なる距離Diにあるフォーカス点Fにおいてそれら
の波面が一致するように、駆動タイミングの遅延時間
(ディレイ)を調整されて駆動され、超音波をそれぞれ
放射する。また、受信においても、各振動子4の受信信
号を、所望のフォーカス点と各振動子4との距離に応じ
たディレイを与えて整相加算することにより当該フォー
カス点への電子フォーカスを行うことができる。
イ方向の超音波ビームの集束の原理を説明する模式図で
ある。図において、コンベックスプローブ2の構造のう
ち振動子4の表面20と、また音響レンズ層8の表面2
2とが抽出され表されている。ここでは、振動子表面2
0はアレイ方向に曲がった半径R1の円筒面であると
し、その中心Oとフォーカス点Fとを結ぶ線上にある振
動子A0とする。フォーカス距離Dfは、フォーカス点F
から最短距離にある振動子A0までの距離として定義さ
れる。振動子A0と中心角θiだけずれた位置にある任意
の振動子Aiとフォーカス点Fとの距離をDiとする。送
信時の電子フォーカスにおいては、各振動子4は、互い
に異なる距離Diにあるフォーカス点Fにおいてそれら
の波面が一致するように、駆動タイミングの遅延時間
(ディレイ)を調整されて駆動され、超音波をそれぞれ
放射する。また、受信においても、各振動子4の受信信
号を、所望のフォーカス点と各振動子4との距離に応じ
たディレイを与えて整相加算することにより当該フォー
カス点への電子フォーカスを行うことができる。
【0008】振動子Aiに対する振動子A0のディレイ量
τiは、従来、次の式(1)で計算されていた。
τiは、従来、次の式(1)で計算されていた。
【0009】
【数1】 τi=〔{(Df+δ)2+h2}1/2−Df〕/V1 ………(1) なお、ここで、V1は生体内での音速であり、 h=R1sinθi δ=R1(1−cosθi) である。
【0010】また、音源の曲率半径であるR1が大きい
従来の探触子においては、δを無視して、
従来の探触子においては、δを無視して、
【数2】 τi={(Df2+h2)1/2−Df}/V1 ………(1’) という近似式が用いられることも多かった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の超
音波診断装置においては、スライス方向とアレイ方向の
超音波ビームの集束は互いに独立の手段により行われ、
アレイ方向の超音波ビームの電子フォーカスに際して
は、音響レンズ層8の存在は考慮されていなかった。つ
まり、音響レンズ層8と生体とでの超音波の音速が相違
することによる影響は考慮されていなかった。すなわ
ち、あるフォーカス点Fに対して互いに異なる超音波経
路を有し、音響レンズ層8中の経路距離が異なる振動子
4間では、両音速が異なることにより、ディレイ量τが
(1)式で与えられるものとは相違する。この相違は、
リニア型アレイや、曲率半径R1の大きなコンベックス
型アレイでは比較的小さく、他のより重要な要因との関
係などから従来は見過ごされてきた。しかし、より広範
な生体部位の診断を可能とするといった目的で、探触子
の小型化が図られており、そのためコンベックス型アレ
イでは曲率半径R1が小さいものが開発されている。こ
のような小型のコンベックス型アレイでは、例えば、振
動子A0と例えばアレイ端部の振動子4とに対する音響
レンズ層8中の経路差が顕著となり、従来のような
(1)式又は(1’)式を用いた電子フォーカス法で
は、解像度が低下し、画質の劣化を招くという問題があ
った。
音波診断装置においては、スライス方向とアレイ方向の
超音波ビームの集束は互いに独立の手段により行われ、
アレイ方向の超音波ビームの電子フォーカスに際して
は、音響レンズ層8の存在は考慮されていなかった。つ
まり、音響レンズ層8と生体とでの超音波の音速が相違
することによる影響は考慮されていなかった。すなわ
ち、あるフォーカス点Fに対して互いに異なる超音波経
路を有し、音響レンズ層8中の経路距離が異なる振動子
4間では、両音速が異なることにより、ディレイ量τが
(1)式で与えられるものとは相違する。この相違は、
リニア型アレイや、曲率半径R1の大きなコンベックス
型アレイでは比較的小さく、他のより重要な要因との関
係などから従来は見過ごされてきた。しかし、より広範
な生体部位の診断を可能とするといった目的で、探触子
の小型化が図られており、そのためコンベックス型アレ
イでは曲率半径R1が小さいものが開発されている。こ
のような小型のコンベックス型アレイでは、例えば、振
動子A0と例えばアレイ端部の振動子4とに対する音響
レンズ層8中の経路差が顕著となり、従来のような
(1)式又は(1’)式を用いた電子フォーカス法で
は、解像度が低下し、画質の劣化を招くという問題があ
った。
【0012】また、この画質の劣化は、上述のように曲
率半径の小さいコンベックス型アレイにおいて特に顕著
となるものであるが、リニア型アレイや曲率半径の大き
なコンベックス型アレイにおいても潜在的に起こってい
た問題である。
率半径の小さいコンベックス型アレイにおいて特に顕著
となるものであるが、リニア型アレイや曲率半径の大き
なコンベックス型アレイにおいても潜在的に起こってい
た問題である。
【0013】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、振動子アレイプローブを用いる超音波診断
装置において、音響レンズ層8の存在を適切に考慮した
ディレイ量を求め、それに応じた電子フォーカスを行う
ことによって画質が改善される超音波診断装置を提供す
ることを目的とする。
れたもので、振動子アレイプローブを用いる超音波診断
装置において、音響レンズ層8の存在を適切に考慮した
ディレイ量を求め、それに応じた電子フォーカスを行う
ことによって画質が改善される超音波診断装置を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超音波診断
装置は、振動子アレイにより送波又は受波される超音波
ビームの電子走査を行う走査制御手段が、音響レンズ層
での超音波の屈折を考慮した各振動子とフォーカス点と
の間の超音波経路に基づいて、前記電子走査における各
振動子間の遅延時間を定めることを特徴とする。
装置は、振動子アレイにより送波又は受波される超音波
ビームの電子走査を行う走査制御手段が、音響レンズ層
での超音波の屈折を考慮した各振動子とフォーカス点と
の間の超音波経路に基づいて、前記電子走査における各
振動子間の遅延時間を定めることを特徴とする。
【0015】振動子アレイの表面には、スライス方向に
ついて超音波の集束を行う狭義の音響レンズとの間に、
音響整合層が設けられることがある。本発明の音響レン
ズ層とは、これらを含むもので、振動子アレイの表面に
あって生体と異なる音速を有する層である。
ついて超音波の集束を行う狭義の音響レンズとの間に、
音響整合層が設けられることがある。本発明の音響レン
ズ層とは、これらを含むもので、振動子アレイの表面に
あって生体と異なる音速を有する層である。
【0016】本発明に係る超音波診断装置においては、
前記走査制御手段は、前記音響レンズ層での超音波の伝
播時間と当該音響レンズ層の外側での超音波の伝播時間
との合計が最小となることに基づいて、前記振動子と前
記フォーカス点との間の超音波経路を決定することを特
徴とする。
前記走査制御手段は、前記音響レンズ層での超音波の伝
播時間と当該音響レンズ層の外側での超音波の伝播時間
との合計が最小となることに基づいて、前記振動子と前
記フォーカス点との間の超音波経路を決定することを特
徴とする。
【0017】本発明の好適な態様は、前記振動子アレイ
がコンベックス型アレイであるものである。
がコンベックス型アレイであるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る超音波診断装
置の好適な実施形態について図面を参照して説明する。
なお、本装置の特徴は、探触子の走査制御にあり、本装
置に用いられるコンベックスプローブの構造は、図3に
示す従来のものと同様であるので、これを引用して以下
説明する。
置の好適な実施形態について図面を参照して説明する。
なお、本装置の特徴は、探触子の走査制御にあり、本装
置に用いられるコンベックスプローブの構造は、図3に
示す従来のものと同様であるので、これを引用して以下
説明する。
【0019】まず本装置における制御の原理を、図1を
用いて説明する。図1は、本装置における電子フォーカ
スによるアレイ方向の超音波ビームの集束の原理を説明
する模式図である。図において、図4と同一の符号は同
じものを指す。よって、ここではそれらの説明は省略
し、ここで新たに現れる記号についてのみ、まず説明す
る。Ltは音響レンズ層8の厚さ、R2を音響レンズ層8
の表面22の曲率半径とすると、 R2=R1+Lt という関係が成り立つ。
用いて説明する。図1は、本装置における電子フォーカ
スによるアレイ方向の超音波ビームの集束の原理を説明
する模式図である。図において、図4と同一の符号は同
じものを指す。よって、ここではそれらの説明は省略
し、ここで新たに現れる記号についてのみ、まず説明す
る。Ltは音響レンズ層8の厚さ、R2を音響レンズ層8
の表面22の曲率半径とすると、 R2=R1+Lt という関係が成り立つ。
【0020】また、音響レンズ層表面22に取られる点
Piは振動子Aiとフォーカス点Fとを結ぶ超音波経路が
音響レンズ層表面22と交差する点である。一般に、超
音波経路はこの点Piにおいて、すなわち音響レンズ層
表面22において屈折する。振動子Aiとフォーカス点
Fとを結ぶ超音波経路のうち、音響レンズ層8内の経路
(Ai−Pi)の距離をξi、一方、生体内の経路(Pi−
F)の距離をηiとする。また∠FOPiをσi、音響レ
ンズ層8内での音速をV2で表す。
Piは振動子Aiとフォーカス点Fとを結ぶ超音波経路が
音響レンズ層表面22と交差する点である。一般に、超
音波経路はこの点Piにおいて、すなわち音響レンズ層
表面22において屈折する。振動子Aiとフォーカス点
Fとを結ぶ超音波経路のうち、音響レンズ層8内の経路
(Ai−Pi)の距離をξi、一方、生体内の経路(Pi−
F)の距離をηiとする。また∠FOPiをσi、音響レ
ンズ層8内での音速をV2で表す。
【0021】さて、送信時の振動子Aiからフォーカス
点Fに至る超音波、または逆に受信時のフォーカス点F
から振動子Aiに至る超音波は、ともに伝播時間が最短
となる経路にて発信点から着信点に到達する。すなわ
ち、超音波は、音響レンズ層8内での経路(Ai−Pi)
での伝播時間tinと、生体内の経路(Pi−F)での伝
播時間toutとの合計時間Tが最小となるような点Piを
経由する。よって、合計時間TをPiの位置の関数とし
て表し、合計時間Tが最小となるようにPiを定めるこ
とにより、超音波経路(Ai−Pi−F)が決定され、そ
れに応じてA0とAiとの間のディレイ量τiも決定され
る。なお、ここでは、Piの位置をσiをパラメータに用
いて表す。これらの表記により次の3つの関係式
(2)、(3)、(4)が得られ、これらに基づいて合
計時間Tを最小とするσiが求められる。
点Fに至る超音波、または逆に受信時のフォーカス点F
から振動子Aiに至る超音波は、ともに伝播時間が最短
となる経路にて発信点から着信点に到達する。すなわ
ち、超音波は、音響レンズ層8内での経路(Ai−Pi)
での伝播時間tinと、生体内の経路(Pi−F)での伝
播時間toutとの合計時間Tが最小となるような点Piを
経由する。よって、合計時間TをPiの位置の関数とし
て表し、合計時間Tが最小となるようにPiを定めるこ
とにより、超音波経路(Ai−Pi−F)が決定され、そ
れに応じてA0とAiとの間のディレイ量τiも決定され
る。なお、ここでは、Piの位置をσiをパラメータに用
いて表す。これらの表記により次の3つの関係式
(2)、(3)、(4)が得られ、これらに基づいて合
計時間Tを最小とするσiが求められる。
【0022】
【数3】 T(σi)=ξi(σi)/V2+ηi(σi)/V1 ………(2)
【数4】 ξi(σi)={(R2cosσi−R1cosθi)2+(R2sinσi−R1sinθi)2}1/2 ………(3)
【数5】 ηi(σi)={(Df+R1−R2cosσi)2+(R2sinσi)2}1/2 …(4) T(σi)を最小とするσiは、次の条件式(5)から求め
ることができる。
ることができる。
【0023】
【数6】 ∂T/∂σi=0 ………(5) このようにして超音波経路(Ai−Pi−F)が決定され
ると、その経路でのξi、ηiを用いて、ディレイ量τi
が次の(6)式により決定される。
ると、その経路でのξi、ηiを用いて、ディレイ量τi
が次の(6)式により決定される。
【0024】
【数7】 τi=(ηi/V1+ξi/V2)−{(Df−Lt)/V1+Lt/V2}………(6) なお、上述の伝播時間Tを最小にするように超音波経路
が決定され、音響レンズ層表面22での屈折も定まると
いう条件は、音響レンズ層表面22が平面である場合に
は、よく知られたスネルの法則と等価である。
が決定され、音響レンズ層表面22での屈折も定まると
いう条件は、音響レンズ層表面22が平面である場合に
は、よく知られたスネルの法則と等価である。
【0025】図2は、本装置の概略のブロック図であ
る。装置はコンベックスプローブ2に含まれる多数の振
動子4に対応して、複数の送信駆動回路30を備える。
これら送信駆動回路30は送信遅延コントロール回路3
2からの指示により、それぞれが分担する振動子4から
超音波を放射させる。送信遅延コントロール回路32
は、振動子4間の超音波の送信タイミングのディレイ量
を調整し、生体内の所望の位置に超音波をフォーカスさ
せる。
る。装置はコンベックスプローブ2に含まれる多数の振
動子4に対応して、複数の送信駆動回路30を備える。
これら送信駆動回路30は送信遅延コントロール回路3
2からの指示により、それぞれが分担する振動子4から
超音波を放射させる。送信遅延コントロール回路32
は、振動子4間の超音波の送信タイミングのディレイ量
を調整し、生体内の所望の位置に超音波をフォーカスさ
せる。
【0026】一方、受信時にはコンベックスプローブ2
の各振動子4からの受信信号はそれぞれプリアンプ34
にて増幅された後、受信遅延回路36に入力される。受
信遅延回路36は、プリアンプ34それぞれに対応した
各チャネルごとに、受信信号に対するディレイ量を可変
に設定することができる。そのディレイ量は受信遅延コ
ントロール回路38により制御され、各チャネルの受信
信号はそれぞれ遅延された後、互いに加算される。受信
遅延コントロール回路38は、一つの受信方向に対して
深さ方向に多段階にフォーカス点を変えるようにディレ
イ量を調整し、これによりダイナミックフォーカスが実
現される。深さ方向にフォーカス点を変えるこの走査
と、受信方向を変える走査とによって得られる画像によ
り、アレイ方向の生体断面の二次元的な様子を観察する
ことができる。
の各振動子4からの受信信号はそれぞれプリアンプ34
にて増幅された後、受信遅延回路36に入力される。受
信遅延回路36は、プリアンプ34それぞれに対応した
各チャネルごとに、受信信号に対するディレイ量を可変
に設定することができる。そのディレイ量は受信遅延コ
ントロール回路38により制御され、各チャネルの受信
信号はそれぞれ遅延された後、互いに加算される。受信
遅延コントロール回路38は、一つの受信方向に対して
深さ方向に多段階にフォーカス点を変えるようにディレ
イ量を調整し、これによりダイナミックフォーカスが実
現される。深さ方向にフォーカス点を変えるこの走査
と、受信方向を変える走査とによって得られる画像によ
り、アレイ方向の生体断面の二次元的な様子を観察する
ことができる。
【0027】加算された受信信号はlog圧縮回路40
に入力される。生体からの反射エコーの信号レベルは8
0dB以上の広範囲にわたる。一方、表示装置のダイナ
ミックレンジはそれほど大きくないため、生体からの信
号をそのまま表示装置の輝度変調に用いると、階調性を
欠いた画像となる。log圧縮回路40はこれを防止す
るためのものであり、対数増幅器を用いて入力信号をそ
の対数に比例した信号に圧縮して出力する。
に入力される。生体からの反射エコーの信号レベルは8
0dB以上の広範囲にわたる。一方、表示装置のダイナ
ミックレンジはそれほど大きくないため、生体からの信
号をそのまま表示装置の輝度変調に用いると、階調性を
欠いた画像となる。log圧縮回路40はこれを防止す
るためのものであり、対数増幅器を用いて入力信号をそ
の対数に比例した信号に圧縮して出力する。
【0028】なお、log圧縮回路40での増幅率はS
TC(sensitive time control)回路42によりフォー
カス位置の深さに応じて調整される。つまり、STC回
路42は、生体からの反射エコーのレベルが生体の深い
位置からのものほど低くなることを補正するように、深
さ方向の走査に同期してlog圧縮回路40のゲインを
調整する。
TC(sensitive time control)回路42によりフォー
カス位置の深さに応じて調整される。つまり、STC回
路42は、生体からの反射エコーのレベルが生体の深い
位置からのものほど低くなることを補正するように、深
さ方向の走査に同期してlog圧縮回路40のゲインを
調整する。
【0029】検波回路44は、log圧縮回路40から
出力される高周波信号のエンベロープを取り出し、次に
ADC(analog-to-digital converter)回路46によ
ってデジタル信号へ変換された信号がDSC(digital
scan converter)48に格納されていく。DSC48
は、例えば、コンベックスプローブ2の電子走査によっ
て得られる1画面分の受信データを蓄積し、これを表示
装置50の走査方式に応じた順序で出力するものであ
る。つまり、コンベックスプローブ2による生体断面の
各点の電子走査の走査順序と表示装置50の走査順序と
は一般に異なるため、DSC48を用いてそれら両走査
方式間の変換が行われる。DAC(digital-to-analog
converter)52はDSC48から表示装置50の走査
方式に応じて順次読み出されたデジタル値をアナログの
画像信号に変換し、表示装置50はそれを画像表示す
る。
出力される高周波信号のエンベロープを取り出し、次に
ADC(analog-to-digital converter)回路46によ
ってデジタル信号へ変換された信号がDSC(digital
scan converter)48に格納されていく。DSC48
は、例えば、コンベックスプローブ2の電子走査によっ
て得られる1画面分の受信データを蓄積し、これを表示
装置50の走査方式に応じた順序で出力するものであ
る。つまり、コンベックスプローブ2による生体断面の
各点の電子走査の走査順序と表示装置50の走査順序と
は一般に異なるため、DSC48を用いてそれら両走査
方式間の変換が行われる。DAC(digital-to-analog
converter)52はDSC48から表示装置50の走査
方式に応じて順次読み出されたデジタル値をアナログの
画像信号に変換し、表示装置50はそれを画像表示す
る。
【0030】システムコントロール回路54は送信遅延
コントロール回路32、受信遅延コントロール回路3
8、DSC48を制御する回路である。
コントロール回路32、受信遅延コントロール回路3
8、DSC48を制御する回路である。
【0031】さて、本装置の特徴は、走査制御手段であ
る送信遅延コントロール回路32及び受信遅延コントロ
ール回路38が有している。送信遅延コントロール回路
32と受信遅延コントロール回路38とはそれぞれ、又
は共通のCPU(central processing unit)を有す
る。このCPUは電子走査の制御やそれに必要となる演
算を行う。本装置ではこのCPUにより、電子走査によ
り移動する各フォーカス点Fに対応して、上記(2)〜
(6)式に基づく計算が行われ、送信時には送信遅延コ
ントロール回路32が送信駆動回路30を駆動するため
に必要なディレイ量が各振動子4について決定され、一
方、受信時には受信遅延コントロール回路38が受信遅
延回路36における整相加算の制御に用いるディレイ量
が各振動子について決定される。
る送信遅延コントロール回路32及び受信遅延コントロ
ール回路38が有している。送信遅延コントロール回路
32と受信遅延コントロール回路38とはそれぞれ、又
は共通のCPU(central processing unit)を有す
る。このCPUは電子走査の制御やそれに必要となる演
算を行う。本装置ではこのCPUにより、電子走査によ
り移動する各フォーカス点Fに対応して、上記(2)〜
(6)式に基づく計算が行われ、送信時には送信遅延コ
ントロール回路32が送信駆動回路30を駆動するため
に必要なディレイ量が各振動子4について決定され、一
方、受信時には受信遅延コントロール回路38が受信遅
延回路36における整相加算の制御に用いるディレイ量
が各振動子について決定される。
【0032】すなわち、本装置では、上述した原理に基
づいて、音響レンズ層8と生体との境界で起こる超音波
のアレイ方向に関わる屈折が考慮され、これにより電子
走査のフォーカスの精度が向上し、画像の鮮明さが向上
する。
づいて、音響レンズ層8と生体との境界で起こる超音波
のアレイ方向に関わる屈折が考慮され、これにより電子
走査のフォーカスの精度が向上し、画像の鮮明さが向上
する。
【0033】なお、(2)〜(6)式の計算は、音響レ
ンズ層8の厚さLtや、コンベックスの曲率といったコ
ンベックスプローブ2のパラメータを必要とする。本装
置においてはプローブは被検部位等に応じて交換可能で
ある。本装置は、使用される可能性がある各プローブの
パラメータをあらかじめROM等のメモリに保持し、操
作者がプローブの種類をスイッチ切り替えで設定する
と、対応するパラメータを読み出し、それに基づいて上
記計算を行う。また、例えばプローブが出力する識別信
号などによって、取り付けられたプローブを自動的に認
識するように構成することも可能である。
ンズ層8の厚さLtや、コンベックスの曲率といったコ
ンベックスプローブ2のパラメータを必要とする。本装
置においてはプローブは被検部位等に応じて交換可能で
ある。本装置は、使用される可能性がある各プローブの
パラメータをあらかじめROM等のメモリに保持し、操
作者がプローブの種類をスイッチ切り替えで設定する
と、対応するパラメータを読み出し、それに基づいて上
記計算を行う。また、例えばプローブが出力する識別信
号などによって、取り付けられたプローブを自動的に認
識するように構成することも可能である。
【0034】他の実施形態では、プローブに対するフォ
ーカス点Fの相対位置に応じて、あらかじめ計算された
各振動子のディレイ量のテーブルをROM等の記憶手段
に格納しておき、送信遅延コントロール回路32、受信
遅延コントロール回路38は、目的とするフォーカス点
に対応したディレイ量を当該記憶手段から読み出して、
電子フォーカスを行う構成も可能である。
ーカス点Fの相対位置に応じて、あらかじめ計算された
各振動子のディレイ量のテーブルをROM等の記憶手段
に格納しておき、送信遅延コントロール回路32、受信
遅延コントロール回路38は、目的とするフォーカス点
に対応したディレイ量を当該記憶手段から読み出して、
電子フォーカスを行う構成も可能である。
【0035】なお、送信時と受信時とではフォーカス点
の設定の仕方が異なることがある。例えば、送信時に
は、ビーム深さ方向に対して細かくフォーカス点を変え
るような走査を行い、受信時のダイナミックフォーカス
では、フォーカス点のビーム深さ方向の位置が比較的粗
い複数段階に設定されることが行われる。このような送
信時と受信時とでの走査の違いに対応して、ディレイ量
のテーブルを送信時用と受信時用とで別個に用意しても
よい。
の設定の仕方が異なることがある。例えば、送信時に
は、ビーム深さ方向に対して細かくフォーカス点を変え
るような走査を行い、受信時のダイナミックフォーカス
では、フォーカス点のビーム深さ方向の位置が比較的粗
い複数段階に設定されることが行われる。このような送
信時と受信時とでの走査の違いに対応して、ディレイ量
のテーブルを送信時用と受信時用とで別個に用意しても
よい。
【0036】本装置は特にコンベックスプローブを用い
て断層画像撮影を行う場合に有効である。本装置には、
例えばR1がおよそ20mm程度以下のコンベックスプ
ローブ2がよく用いられ、小さいものではR1が9mm
程度のコンベックスプローブ2も用いられる。また、開
口は例えば−45°≦θi≦45°である。音響レンズ
層8は、スライス方向の長さ1〜1.5cmの振動子4
に対して例えば最も厚い部分で1〜2mmの厚さとな
る。音響レンズ層8の厚さは、スライス方向に変化する
ものであるが、上述の計算におけるLtとして、近似的
にスライス方向の平均厚さや最大厚さを用いても良好に
改善された測定結果が得られた。このような近似的な厚
さを用いることによりCPUの演算負荷を大幅に軽減す
ることができる。ちなみに、水中音速V1は例えば、お
よそ1530m/秒程度、レンズ内音速はおよそ100
0m/秒程度である。
て断層画像撮影を行う場合に有効である。本装置には、
例えばR1がおよそ20mm程度以下のコンベックスプ
ローブ2がよく用いられ、小さいものではR1が9mm
程度のコンベックスプローブ2も用いられる。また、開
口は例えば−45°≦θi≦45°である。音響レンズ
層8は、スライス方向の長さ1〜1.5cmの振動子4
に対して例えば最も厚い部分で1〜2mmの厚さとな
る。音響レンズ層8の厚さは、スライス方向に変化する
ものであるが、上述の計算におけるLtとして、近似的
にスライス方向の平均厚さや最大厚さを用いても良好に
改善された測定結果が得られた。このような近似的な厚
さを用いることによりCPUの演算負荷を大幅に軽減す
ることができる。ちなみに、水中音速V1は例えば、お
よそ1530m/秒程度、レンズ内音速はおよそ100
0m/秒程度である。
【0037】上述したように、本装置の特徴は走査制御
手段における処理にあり、その処理を行う走査制御手段
が送信遅延コントロール回路32及び受信遅延コントロ
ール回路38であるか、システムコントロール回路54
であるかは任意である。また、図2に示す装置の構成は
一例であり、走査制御において上述の音響レンズ層8に
おけるアレイ方向の屈折を考慮する補正が行われるもの
であれば、図2示したブロック構成に限られない。
手段における処理にあり、その処理を行う走査制御手段
が送信遅延コントロール回路32及び受信遅延コントロ
ール回路38であるか、システムコントロール回路54
であるかは任意である。また、図2に示す装置の構成は
一例であり、走査制御において上述の音響レンズ層8に
おけるアレイ方向の屈折を考慮する補正が行われるもの
であれば、図2示したブロック構成に限られない。
【0038】また、上記実施形態は、本発明をコンベッ
クスプローブ2に適用した場合を説明した。これは、振
動子アレイがコンベックス型アレイの場合、あるフォー
カス点Fと最短距離にある振動子A0と当該振動子から
離れた他の振動子Aiとで超音波に対する経路の差が顕
著となる、つまり振動子Aiに対する音響レンズ層8内
の経路長と振動子A0に対する音響レンズ層8内の経路
長との比が大きくなるからである。特にこの差異はコン
ベックス型アレイの曲率半径が小さいほど顕著となる。
この音響レンズ層8内での経路長の違いが大きいほど、
その補正の必要性が高くなり、本発明が効力を発揮す
る。しかし、この経路長の違いは、コンベックス型アレ
イほどではないが、リニア型アレイを用いた電子フォー
カスにおいても同様の原理で生じている。よって、本発
明は、コンベックス型アレイだけでなく、リニア型アレ
イを用いたプローブを超音波診断装置に使用する場合に
も有効である。本発明に係る超音波診断装置は、例え
ば、プローブがリニア型アレイであることを自動認識し
たり、操作者の設定により認識すると、CPUがリニア
型アレイに応じた演算を行ったり、またはあらかじめ計
算されたリニア型アレイに対応したディレイ量をROM
から読み出して、振動子間での遅延量の補正を行う。
クスプローブ2に適用した場合を説明した。これは、振
動子アレイがコンベックス型アレイの場合、あるフォー
カス点Fと最短距離にある振動子A0と当該振動子から
離れた他の振動子Aiとで超音波に対する経路の差が顕
著となる、つまり振動子Aiに対する音響レンズ層8内
の経路長と振動子A0に対する音響レンズ層8内の経路
長との比が大きくなるからである。特にこの差異はコン
ベックス型アレイの曲率半径が小さいほど顕著となる。
この音響レンズ層8内での経路長の違いが大きいほど、
その補正の必要性が高くなり、本発明が効力を発揮す
る。しかし、この経路長の違いは、コンベックス型アレ
イほどではないが、リニア型アレイを用いた電子フォー
カスにおいても同様の原理で生じている。よって、本発
明は、コンベックス型アレイだけでなく、リニア型アレ
イを用いたプローブを超音波診断装置に使用する場合に
も有効である。本発明に係る超音波診断装置は、例え
ば、プローブがリニア型アレイであることを自動認識し
たり、操作者の設定により認識すると、CPUがリニア
型アレイに応じた演算を行ったり、またはあらかじめ計
算されたリニア型アレイに対応したディレイ量をROM
から読み出して、振動子間での遅延量の補正を行う。
【0039】ちなみに、リニア型アレイに対応するξ
i、ηiは、振動子Aiの位置を角度θiに代えて、振動子
A0から振動子Aiまでの距離diで表し、また点Piの位
置を上述のパラメータσiに代えて点Piから線分F−A
0までの距離xiをパラメータとして用いて、次式
(3’)、(4’)式で表される。
i、ηiは、振動子Aiの位置を角度θiに代えて、振動子
A0から振動子Aiまでの距離diで表し、また点Piの位
置を上述のパラメータσiに代えて点Piから線分F−A
0までの距離xiをパラメータとして用いて、次式
(3’)、(4’)式で表される。
【0040】
【数8】 ξi(xi)={Lt2+(xi−di)2}1/2 ………(3’)
【数9】 ηi(xi)={(Df−Lt)2+xi2}1/2 ………(4’) これらξi、ηiを(2)式に代入して得られるT(xi)
を用いて、それを最小とするxiが次の条件式(5’)
から求められる。
を用いて、それを最小とするxiが次の条件式(5’)
から求められる。
【0041】
【数10】 ∂T/∂xi=0 ………(5’) このようにして超音波経路(Ai−Pi−F)が決定され
ると、その経路でのξi、ηiを用いて、ディレイ量τi
がコンベックス型アレイの場合と同様の(6)式により
決定される。
ると、その経路でのξi、ηiを用いて、ディレイ量τi
がコンベックス型アレイの場合と同様の(6)式により
決定される。
【0042】
【発明の効果】本発明の超音波診断装置によれば、振動
子アレイ表面に設けられ振動子のスライス方向の超音波
の集束を図る音響レンズ層による、アレイ方向の屈折に
よる効果が補正され、画質の向上が図られるという効果
が得られる。
子アレイ表面に設けられ振動子のスライス方向の超音波
の集束を図る音響レンズ層による、アレイ方向の屈折に
よる効果が補正され、画質の向上が図られるという効果
が得られる。
【図1】 本発明における電子フォーカスによるアレイ
方向の超音波ビームの集束の原理を説明する模式図であ
る。
方向の超音波ビームの集束の原理を説明する模式図であ
る。
【図2】 本発明の実施形態である超音波診断装置の概
略のブロック図である。
略のブロック図である。
【図3】 従来の超音波診断装置において用いられてい
るコンベックスプローブの概略の断面図である。
るコンベックスプローブの概略の断面図である。
【図4】 電子フォーカスによる従来のアレイ方向の超
音波ビームの集束の原理を説明する模式図である。
音波ビームの集束の原理を説明する模式図である。
2 コンベックスプローブ、4 振動子、8 音響レン
ズ層、30 送信駆動回路、32 送信遅延コントロー
ル回路、36 受信遅延回路、38 受信遅延コントロ
ール回路。
ズ層、30 送信駆動回路、32 送信遅延コントロー
ル回路、36 受信遅延回路、38 受信遅延コントロ
ール回路。
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の振動子が配列された振動子アレイ
と前記振動子アレイの表面に設けられ前記各振動子から
放射される超音波をアレイ方向に対し垂直な方向につい
て集束させる音響レンズ層とを含んだプローブと、前記
振動子アレイにより送波又は受波される超音波ビームの
電子走査を行う走査制御手段とを有する超音波診断装置
において、 前記走査制御手段は、前記音響レンズ層での超音波の屈
折を考慮した前記各振動子とフォーカス点との間の超音
波経路に基づいて、前記電子走査における各振動子間の
遅延時間を定めることを特徴とする超音波診断装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の超音波診断装置におい
て、 前記走査制御手段は、前記音響レンズ層での超音波の伝
播時間と当該音響レンズ層の外側での超音波の伝播時間
との合計が最小となることに基づいて、前記振動子と前
記フォーカス点との間の超音波経路を決定することを特
徴とする超音波診断装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
載の超音波診断装置において、 前記振動子アレイはコンベックス型アレイであることを
特徴とする超音波診断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10113055A JPH11299780A (ja) | 1998-04-23 | 1998-04-23 | 超音波診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10113055A JPH11299780A (ja) | 1998-04-23 | 1998-04-23 | 超音波診断装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11299780A true JPH11299780A (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=14602367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10113055A Pending JPH11299780A (ja) | 1998-04-23 | 1998-04-23 | 超音波診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11299780A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017000547A (ja) * | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 株式会社日立製作所 | 超音波診断装置 |
JP2019033822A (ja) * | 2017-08-10 | 2019-03-07 | コニカミノルタ株式会社 | 超音波信号処理装置、超音波診断装置、および、超音波信号処理方法 |
CN110693524A (zh) * | 2019-10-16 | 2020-01-17 | 深圳蓝韵医学影像有限公司 | 一种超声医学成像聚焦校正方法和装置 |
-
1998
- 1998-04-23 JP JP10113055A patent/JPH11299780A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017000547A (ja) * | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 株式会社日立製作所 | 超音波診断装置 |
JP2019033822A (ja) * | 2017-08-10 | 2019-03-07 | コニカミノルタ株式会社 | 超音波信号処理装置、超音波診断装置、および、超音波信号処理方法 |
CN110693524A (zh) * | 2019-10-16 | 2020-01-17 | 深圳蓝韵医学影像有限公司 | 一种超声医学成像聚焦校正方法和装置 |
CN110693524B (zh) * | 2019-10-16 | 2022-08-05 | 深圳蓝影医学科技股份有限公司 | 一种超声医学成像聚焦校正方法和装置 |
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