JPH1129833A - アルミニウム合金複合材料及びその製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金複合材料及びその製造方法

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JPH1129833A
JPH1129833A JP9188614A JP18861497A JPH1129833A JP H1129833 A JPH1129833 A JP H1129833A JP 9188614 A JP9188614 A JP 9188614A JP 18861497 A JP18861497 A JP 18861497A JP H1129833 A JPH1129833 A JP H1129833A
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aluminum alloy
aluminum
composite material
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JP9188614A
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Hiroshi Makino
浩 牧野
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Toyota Motor Corp
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F3/00Pistons 
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2201/00Metals
    • F05C2201/02Light metals
    • F05C2201/021Aluminium

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐摩耗性や靱性の確保、リサイクル性の確保に
有利なアルミニウム合金複合材料及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】アルミニウム合金複合材料は、実質的に粒
状をなす初晶アルミニウムが多数分散した初晶組織と、
初晶組織間を埋めるAl−Si系の共晶組織と、共晶組
織に分散すると共に合金材料全体において1〜30vo
l%含まれたSi粒子またはアルミニウム合金粒子とを
具備する。亜共晶組成となるAl−Si系合金をその固
相線以上で液相線以下の温度に保持して固液共存状態と
し、そのAl−Si系合金を攪拌しながら、Si粒子ま
たはアルミニウム合金粒子を固液共存状態のAl−Si
系合金に添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアルミニウム合金複
合材料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム合金材料として、初晶Si
を分散させた過共晶組成のAl−Si系合金が知られて
いる。また、Al−Si系合金を溶解した後、温度を徐
々に低下させ、固相線以上で液相線以下の温度に保持し
て固液共存状態とし、そのAl−Si系合金を攪拌しつ
つ、その合金にAl2 3 粒子やSiC粒子等のセラミ
ックス粒子を添加し、上記した溶解、攪拌、添加を高真
空中で実行する技術が知られている(特開平1−313
179号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者の場合には、過共
晶組成であり、初晶Siの微細化、均一化は必ずしも容
易ではない。このような初晶Siが共晶組織中に分散し
ているため、合金複合材料の耐摩耗性のばらつきが大き
い。更に靱性も充分ではない。また初晶Siを微細化す
べくPを含有すると、共晶組織の微細化のために添加す
るNaを添加したとしても、Naの効果が低下する傾向
があり、粗い共晶組織となり易く、靱性の面で不利であ
る。
【0004】後者の場合には、Al−Si系合金のリサ
イクルのために、再溶解しても、Al2 3 粒子やSi
C粒子等のセラミックス粒子の分離が困難であり、リサ
イクル性に劣る。本発明は上記した実情に鑑みなされた
ものであり、その課題は、耐摩耗性や靱性の確保、リサ
イクル性の確保に有利なアルミニウム合金複合材料及び
その製造方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るアルミニウ
ム合金複合材料(以下、合金複合材料ともいう)は、実
質的に粒状をなす初晶アルミニウムが多数分散した初晶
組織と、初晶組織間を埋めるAl−Si系の共晶組織
と、共晶組織に分散すると共に合金複合材料全体におい
て1〜30vol%含まれたSi粒子またはアルミニウ
ム合金粒子とを具備していることを特徴とするものであ
る。
【0006】本発明に係るアルミニウム合金複合材料の
製造方法は、実質的に亜共晶組成となるAl−Si系合
金をその固相線以上で液相線以下の温度に保持して固液
共存状態に保持し、その固液共存状態のAl−Si系合
金を攪拌しながら、Si粒子またはアルミニウム合金粒
子を、合金複合材料全体において1〜30vol%含ま
れるように固液共存状態のAl−Si系合金に添加する
工程と、その後、Si粒子またはアルミニウム合金粒子
を含むAl−Si系合金を成形する工程とを実施するこ
とを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施形態】本発明に係る合金複合材料は、実質
的に粒状をなす初晶アルミニウムが多数分散した初晶組
織をもつ。実質的に粒状をなす初晶アルミニウムは、一
般的に、アルミニウムの初晶デンドライドを分断手段に
より分断することにより形成でき、従って、丸粒状、球
状に近い形態にできる。分断手段としては、後述する攪
拌手段を採用できる。
【0008】粒状をなす初晶アルミニウムのサイズは、
合金複合材料の種類等に応じて選択でき、例えば、平均
直径は上限値が60μm、100μm、下限値は5μ
m、10μmにできるが、これに限定されるものではな
い。本発明に係る合金複合材料には、強化材として機能
するSi粒子及びアルミニウム合金粒子の少なくとも一
方が共晶組織に分散している。Si粒子及びアルミニウ
ム合金粒子としては、機械的破砕粉末、アトマイズ粉末
を採用できる。これらの粒子の形状は、丸形状、多角形
状等にできる。アルミニウム合金粒子としては、Al−
Si系合金粒子を採用でき、またはMg、Cu、Fe等
の合金元素を過飽和に固溶して硬質化した急冷凝固粉末
粒子を採用することもできる。
【0009】添加するSi粒子及びアルミニウム合金粒
子の平均粒径は適宜選択できるものの、本発明に係る合
金複合材料に要請される性質や添加粒子の脱落防止性を
考慮すれば、その平均粒径の上限値は50μm、85μ
mを採用できる。本発明に係る合金複合材料が摺動材料
として使用される場合には、Si粒子及びアルミニウム
合金粒子の平均粒径が大きすぎると、脱落性や相手攻撃
性が高くなる。平均粒径が小さすぎると、期待する耐摩
耗性が得られにくい。従って、Si粒子及びアルミニウ
ム合金粒子の平均粒径は、1〜50μm程度、特に2〜
10μm程度が好ましい。
【0010】摺動材料で形成される車両系の摺動部品と
しては、ピストン、マスタシリンダ、シフトフォーク等
があり、或いは、これらの部品を部分的に強化する強化
部がある。Si粒子またはアルミニウム合金粒子は、そ
の添加割合が多すぎると、流動性の面で不利となり、添
加割合が少なすぎると、耐摩耗性等の所望の特性が得ら
れにくい。そのため、Si粒子またはアルミニウム合金
粒子の添加割合は、本発明に係る合金複合材料全体を1
00%としたとき、1〜30vol%とする。殊に5〜
15vol%が好ましい。
【0011】特に、固液共存状態で鋳造するレオキャス
ティング法やチクソキャスティング法等の鋳造系に適用
する場合には、上記した添加割合が多すぎると、流動性
に欠けるため、30vol%以下が好ましい。本発明に
係る合金複合材料に添加されているSi粒子またはアル
ミニウム合金粒子は、合金複合材料を再溶解すれば、セ
ラミックス粒子の場合とは異なり、Al−Si系合金に
溶け込むため、本発明に係る合金複合材料のリサイクル
性が向上する。
【0012】本発明に係る合金複合材料では、共晶組織
を微細化するために、ナトリウム(Na)、ストロンチ
ウム(Sr)、アンチモン(Sb)等を添加しても良
い。初晶アルミニウムには他の合金成分が含まれていて
も良い。本発明に係る合金複合材料全体を100%とし
たとき、重量比で、Naの場合には5〜150ppm、
Srの場合には10〜300ppm、Sbの場合には
0.05〜0.5%含まれていても良い。
【0013】本発明方法では、凝固させたときに実質的
に亜共晶組成となるAl−Si系合金を用いる。実質的
に亜共晶組成とは、冷却速度の如何によって共晶点が高
Si側に移行したときの見掛上の亜共晶組成をも含める
意味である。従って、添加粒子添加前の状態のAl−S
i系合金のSi含有量は、重量比で1〜11%にできる
が、場合によっては見掛け上、亜共晶であれば13%、
14%でも良い。
【0014】Al−Si系合金の固相線以上で液相線以
下の温度にAl−Si系合金を保持して固液共存状態と
する。本発明方法では、その固液共存状態のAl−Si
系合金を攪拌しながら、Si粒子またはアルミニウム合
金粒子を、固液共存状態のAl−Si系合金に添加す
る。攪拌にあたっては、攪拌手段を用いる。代表的な攪
拌手段としては、インペラー等による機械的攪拌方式、
電磁力を応用した電磁攪拌による電磁方式、アルゴンガ
ス等の吹き込みによるバブリング方式を採用できる。
【0015】本発明方法では、固液共存状態のときにS
i粒子またはアルミニウム合金粒子を添加するため、添
加したSi粒子またはアルミニウム合金粒子が分散し易
い。固液共存状態における固相が添加粒子に攪拌中に衝
突し易いため、また、液相と添加粒子との間の比重が異
なる場合であっても、固相による添加粒子の捕捉を期待
でき、添加粒子の沈下や浮上の抑制に有利であるため等
である。
【0016】なお上記した攪拌、添加等は大気雰囲気で
行ってもよいし、減圧雰囲気や真空雰囲気で行っても良
い。本発明方法では、Si粒子またはアルミニウム合金
粒子を含むAl−Si系合金を成形し、成形品を得る。
成形としては、固液共存状態で鋳造するレオキャスティ
ング法やチクソキャスティング法等の鋳造成形が代表的
である。場合によっては、固液共存状態のまま成形型で
圧縮成形する加圧成形、ダイスから押し出す押出成形で
も良い。溶湯鍛造成形でも良い。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 溶解 亜共晶組成であるAl−Si系合金(JIS−AC4C
H)を用いる。この合金は重量比で、一般的に、Si:
6.5〜7.5%、Mg:0.25〜0.45%、Z
n:0.10%以下、Cu:0.20%%以下を含む。
このAl−Si系合金を炉内で、液相線以上の温度(7
00〜750°C)に加熱して溶解し、溶湯を得る。
【0018】共晶組織微細化剤の添加 上記したように溶解したら、共晶組織微細化剤を溶湯に
添加する。共晶組織微細化剤としてはAl−90wt%
Sr(平均粒径:1〜5mm)を添加した。これの添加
としては、Sr添加量で、合金複合材料全体を100%
としたとき、重量比で150ppm相当である。
【0019】冷却 共晶組織微細化剤を添加したAl−Si系合金の溶湯を
インペラーで攪拌しながら、液相線以下で固相線以上で
の温度(590°C)にまで冷却し、固液共存状態に恒
温保持する。冷却中は、インペラーによる攪拌を継続す
る。攪拌により、初晶アルミニウムのデンドライドが分
断される。
【0020】Si粒子の添加 固液共存状態のAl−Si系合金をインペラーで攪拌し
ながら、強化材としてのSi粒子を添加する。Si粒子
の平均粒径は20μmである。Si粒子の添加割合は、
合金複合材料全体を100%としたとき、1〜30vo
l%の範囲で添加割合を適宜変化させて行った。30〜
40vol%の範囲においても、添加割合を変化させて
行った。
【0021】Si粒子の添加割合が30vol%を越え
た場合には、固液共存状態のAl−Si系合金は粘性が
高くなり過ぎ、攪拌混合、鋳造が良好にできなかった。 冷却凝固 Si粒子を添加した固液共存状態のAl−Si系合金を
型のキャビティに供給し、冷却して凝固させ、鋳塊を得
る。
【0022】秤量 所望の重量となるように、上記した鋳塊を所望のサイズ
に切断して切断体とする。 再加熱 上記した切断体を加熱して、再び、液相線以下で固相線
以上の間の温度とし、固液共存状態とする。
【0023】鋳造 固液共存状態のAl−Si系合金を、高圧鋳造機にて鋳
型(金型)の成形キャビティに供給し、凝固させ、鋳造
品を得る。Al−Si系合金は固液共存状態であるた
め、流動性が確保される。上記した〜の操作を図1
に模式的に示す。図1から理解できるように、及び
の操作は、液相線以下で固相線以上の間の温度領域で行
われる。
【0024】(試験)上記のように製造した鋳造品のう
ち、Si粒子の添加割合が5vol%のものを選び、顕
微鏡で観察した。その金属組織を図2に示す。図2にお
いて、白色の粒状の初晶アルミニウムが島状に分散して
いるのがわかる。これは初晶アルミニウムのデンドライ
ドが分断されたものと考えられる。粒状の初晶アルミニ
ウムの間は、共晶組織で埋められている。共晶組織に
は、黒色がかったSi粒子が分散している。このような
金属組織は、Al−Si系合金を平衡状態で凝固させた
だけでは得られない鋳造組織、つまり、非平衡鋳造組織
である。図2によれば、粒状をなす初晶アルミニウムの
粒サイズは、一般的に、10〜80μm程度、殊に20
〜70μm程度と考えられる。
【0025】また上記のように製造した鋳造品から試験
片を採取し、耐摩耗試験及び引張試験を行った。耐摩耗
試験は、ピン回転円板型摩耗試験機により窒化クロム鋼
を相手材として行った。引張試験は、ネジ引張試験機に
より行った。比較例として、JIS−AC9Aの溶湯を
鋳造した鋳造品から試験片を作製し、同様に試験した。
JIS−AC9Aは、Si含有量が重量比で22〜24
%と共晶点よりも多く含まれた過共晶のAl−Si−C
u−Ni−Mg系合金である。
【0026】耐摩耗試験の結果を図3に示す。図3にお
いて、横軸がSi粒子の添加量を示し、縦軸が試験片の
摩耗量(AC9Aの摩耗量を1としたときの相対値)を
示す。比較例では初晶Si粒子は7〜8vol%であ
る。図3の□印は、比較例の摩耗量を示す。
【0027】本実施例では、図3の特性線A1から理解
できるように、Si粒子の添加量が増加するにつれて、
摩耗量が低減し、耐摩耗性が向上していることがわか
る。図3の特性線A1から理解できるように、Si粒子
の添加量が20vol%までの領域では、殊に10vo
l%までの領域では、摩耗量が急激に低下し、耐摩耗性
の改善効果が大きい。Si粒子の添加量が30vol%
になると、耐摩耗性はまだ向上するものの、改善効果は
飽和に近くなる。
【0028】比較例であるAC9A(初晶Si:7〜8
vol%)と、これの初晶Siと同程度のvol%をも
つSi粒子をもつ場合(図3における仮想線Sと特性線
A1との交点AS )とを比較すると、本実施例(交点A
S )の方が摩耗量が少なく、比較例(□印)よりも耐摩
耗性が優れていることがわかる。引張試験の結果を図4
に示す。図4において、横軸がSi粒子の添加量を示
し、縦軸が引張強さ及び伸びを示す。図4において特性
線B1は引張強さを示し、特性線B2は伸びを示す。比
較例として、JIS−AC9Aの溶湯を鋳造した鋳造品
から試験片を作製し、同様に引張試験を行った。図4に
おいて、□印は比較例の引張強さを示し、■印は比較例
の伸びを示す。
【0029】本実施例では、図4の特性線B1、B2か
ら理解できるように、Si粒子の添加により引張強さや
伸びが比較例よりも向上し易い。しかしながらSi粒子
の添加割合が増加するにつれて、引張強さ及び伸びが減
少する傾向がある。従って耐摩耗性(耐凝着性も含む)
の確保、引張強さ及び伸びの確保を総合的に考慮すれ
ば、Si粒子の添加量は、試験片つまり合金複合材料全
体を100%としたとき、1〜30vol%程度が好ま
しい。合金複合材料が摺動材料として使用される場合に
は、Si粒子の添加量は、5〜15vol%程度が好ま
しい。
【0030】ちなみに、比較例であるAC9Aと、これ
の初晶Siと同程度のvol%をもつSi粒子をもつ場
合(図4における仮想線Sと特性線B1、B2との交点
S、Bt )とを比較すると、本実施例(交点BS )の
方が比較例(□印)よりも、引張強さがかなり優れてい
る。また図4の特性線B2と■印との比較から理解でき
るように、本実施例(Bt )の方が比較例(■印)より
も、伸びがかなり優れている。
【0031】(他の例)なお上記した実施例は、固液共
存状態で鋳造すると共に鋳塊からの切り出し操作をも含
むチクソキャスティング法に適用した場合であるが、こ
れに限らず、鋳塊からの切り出し操作を含まないレオキ
ャスティング法に適用しても良い。即ち、図1における
の操作を廃止し、の状態からの操作を直接実
行しても良い。
【0032】(適用例)図5は本発明に係る合金複合材
料を内燃機関のピストンに適用した例を示す。この例で
は、ピストン2は、ピストン本体20と、ピストン本体
20に保持されリング溝21aをもつ強化部21とを備
えている。強化部21は、リング溝21aに保持された
ピストンリングと摺動するものであり、本発明に係る合
金複合材料で形成されている。
【0033】またピストン全体を、本発明に係る合金複
合材料で形成しても良い。 (付記)上記した記載から次の技術的思想も把握でき
る。 ・請求項1または請求項2に係る合金複合材料は摺動材
料である。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る合金複合材料では、初晶ア
ルミニウムをマトリックスとするため、良好な引張強
さ、伸びが得られ、靱性が優れる。更に強化材として機
能するSi粒子やアルミニウム合金粒子が分散している
ため、耐摩耗性が向上している。また分散しているSi
粒子やアルミニウム合金粒子は、Al2 3 粒子やSi
C粒子等のセラミックス粒子とは異なり、再溶解により
溶け込み可能であるため、特開平1−313179号公
報に係る技術とは異なり、本発明に係る合金複合材料の
リサイクル性が向上する。
【0035】本発明方法では、Al−Si系合金が固液
共存状態のときに、これを攪拌しながら、Si粒子また
はアルミニウム合金粒子を添加するため、添加したSi
粒子またはアルミニウム合金粒子の分散性が高まる。従
って、本発明に係る合金複合材料の所望の特性を得るの
に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る製造方法におけるAl−Si系合
金の温度の変遷過程を示すグラフである。
【図2】顕微鏡で観察した金属組織を示す写真図であ
る。
【図3】摩耗量を示すグラフである。
【図4】引張強さを示すグラフである。
【図5】適用例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
図中、2はピストン、21は強化部を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22C 1/10 C22C 1/10 G 21/02 21/02 F02F 3/00 302 F02F 3/00 302Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に粒状をなす初晶アルミニウムが多
    数分散した初晶組織と、 前記初晶組織間を埋めるAl−Si系の共晶組織と、 前記共晶組織に分散すると共に合金複合材料全体におい
    て1〜30vol%含まれたSi粒子またはアルミニウ
    ム合金粒子とを具備していることを特徴とするアルミニ
    ウム合金複合材料
  2. 【請求項2】実質的に亜共晶組成となるAl−Si系合
    金をその固相線以上で液相線以下の温度に保持して固液
    共存状態に保持し、その固液共存状態のAl−Si系合
    金を攪拌しながら、Si粒子またはアルミニウム合金粒
    子を、合金複合材料全体において1〜30vol%含ま
    れるように固液共存状態のAl−Si系合金に添加する
    工程と、 その後、前記Si粒子または前記アルミニウム合金粒子
    を含む前記Al−Si系合金を成形する工程とを実施す
    ることを特徴とするアルミニウム合金複合材料の製造方
    法。
JP9188614A 1997-07-14 1997-07-14 アルミニウム合金複合材料及びその製造方法 Pending JPH1129833A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008238175A (ja) * 2007-03-23 2008-10-09 Nissin Kogyo Co Ltd 複合材製品及びその製造方法
JP2012126959A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Isuzu Motors Ltd Al−Si系合金及びその製造方法
CN107214309A (zh) * 2017-05-17 2017-09-29 东北大学秦皇岛分校 一种改善高硅铝合金组织性能的方法

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