JPH11286260A - 車両用高圧洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好で再現可能な洗浄効果を有すると共に、
作動中の摩耗が少ない高圧洗浄装置を提供する。 【解決手段】 車両用高圧洗浄装置であって、可撓ホー
ス片５の一端５ａがユニオン４でしっかり取り付けられ
た給水パイプ３がフレーム１内に固定的に取り付けられ
ており、ホース片５の可動端部５ｂには、スプレイノズ
ル14が設けられており、保持装置11がフレーム１に対し
て回転軸Ｄを中心に回転可能に取り付けられており、駆
動装置12によって回転的に駆動でき、ホースの可動端部
５ｂを制約的に誘導するために、保持装置11にガイドス
リーブ13が設けられ、その軸は回転軸Ｄに対して一定の
角度で延びており、ホースの可動端部５ｂとスプレイノ
ズル14との間に、ガイドスリーブ13と係合してそれに対
して回転することができる円筒形軸受片15が設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、フレームとその内
部に固定的に設置された給水パイプを有し、給水パイプ
にユニオンが結合されており、そのユニオンに１本の可
撓性ホースの一端がしっかり取り付けられており、ホー
スの他端の可動端部にはスプレイノズルが設けられてお
り、ホースの可動端部を取り囲んでフレームに支承され
た保持装置を備えており、この保持装置がユニオンとそ
れに取り付けられたホームの端部を通じて走る取入軸に
対するホースの可動端部の横方向の動きを制約するよう
になっている車両用高圧洗浄装置に関するものである。

【０００２】

【従来技術】ＤＥ−ＡＳ １ ８０６ ６３４から知られ
ている高圧洗浄装置においては、保持装置はホースの可
動端部を取り囲んでおり、複数の接続支柱によってユニ
オンに結合されている。複数のこうした装置を車両に対
して異動できるガントリ（構台）状フレーム上に設ける
ことができる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】スプレイノズルを出て
いくウォータジェットは、ホースの可動端部がリングに
よって横方向で制約される振動運動を行う結果として、
後者をしてリコイルさせる。しかしながら、この振動運
動はまったく制御されていない。その頻度に水圧の調整
で影響を及ぼすことは可能であるが、水圧が高くなると
頻度も高くなり、さらに水圧が高いと水の消費量も高く
なる。この高圧洗浄装置の場合も、あまり改善の余地は
なく、良好で再現可能な洗浄結果を達成することはでき
ない。さらに、制御不可能な振動運動のせいで、可撓ホ
ースが急速に摩耗してしまう。

【０００４】また、モータで駆動できる中空シャフトが
固定ハウジングに回転可能に取り付けられている高圧洗
浄装置も知られている（ＤＥ １９５ ２１ １５６ Ｃ
１）参照。この中空シャフトは一端にスプレイノズルが
回転軸に一定の角度をもって配置されている。中空シャ
フトの他端には、回転リード・スルーが配置されてい
て、ハウジングに支承されている。この中空シャフトと
ハウジングとの間に高圧水と接触するシャフトシールが
設けられている。この水の高圧の故に、シールが高圧で
中空シャフトに押し付けられ、従って、重度の摩耗を受
けることになる。洗浄が砂の微粒子を含んだ水で行われ
ると、この摩耗はさらにひどくなる。

【０００５】本発明は従って、良好で再現可能な洗浄効
果を有すると共に、作動中の摩耗が少ない冒頭に述べた
種類の高圧洗浄装置を提供することが目的である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】冒頭に述べた種類の車両
用高圧洗浄装置によれば、保持装置がフレームに対して
取入軸と同軸の回転軸を中心に回転可能に取り付けら
れ、駆動装置によって回転的に駆動できるようにするこ
と、ホースの可動端部を制約的に誘導するために、保持
装置にその軸が回転軸と一定の角度をなす誘導スリーブ
を設けること、ホースの可動端部とスプレイノズルの間
に、ガイドスリーブと係合してそれに対して回転できる
円筒形軸受片を設けることで達成される。

【０００７】高圧洗浄装置の本実施の形態においては、
ノズルは予め決められた形状のスプレイコーンをつくり
だす円錐台の形状の通路に沿って制約的に誘導される。
このスプレイコーンの円錐角は、ガイドスリーブの軸を
回転軸に対して異なった角度で設定することによって個
々の装置用に設計することは可能であるが、それでも常
に同じままである。

【０００８】この保持装置は別個の駆動装置によって駆
動されるので、保持装置の回転速度とそれに伴うスプレ
イノズルの回転速度は特定の装置のために調節、最適化
が可能である。スプレイノズルは正確に制御可能な回転
を行うので、それによって最適で再現可能な洗浄効果が
達成される。

【０００９】ホースの可動端部は正確に決められた円形
通路に沿って移動され、軸受片はガイドスリーブ内で自
由に回転できるので、ホースは常に制御可能な曲げ応力
だけを受け、従って寿命が長くなる。ねじれは軸受片と
ガイドスリーブ間だけで起きる。適切な素材のペアリン
グ、例えば、ステンレス鋼とかプラスチックを用いるこ
とで、良好な走行性と、従って摩耗度の低さが達成でき
る。

【００１０】こうした構成に基づかない高圧洗浄装置の
場合に回転リードスルーの故に発生する問題は、水移送
システム内に回転リードスルーが含まれていないので、
本発明による高圧洗浄装置の場合は完全になくなる。こ
の新しい高圧洗浄装置は、従って中水を用いる場合の使
用に特に適している。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の好適な実施の形態につい
ては従属請求項にその特徴について述べてある。以下に
図面に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。図示
されている実施の形態ではチューブ状ハウジング２に取
り囲まれたフレーム１内に、給水パイプ３が固定的に設
置されている。この給水パイプ３は各高圧洗浄装置の領
域にユニオン４を備えており、それに対してホース５の
可撓片の一端がしっかり取り付けられている。フレーム
１に対しては、可撓性ホースを一定の距離をおいて取り
囲んでいる中空ジャーナル６が結合されている。

【００１２】このジャーナル６はボールベアリング８を
介してジャーナル６に回転可能に取り付けられているハ
ブ７によって同心円状に取り囲まれている。このハブ７
の回転軸Ｄはユニオン４とそれに取り付けられたホース
端部５ａを通じて延びる取入軸Ｅと揃えられている。

【００１３】ハブ７は保持装置11を担持するキャリア板
10にしかっり固定されている。この保持装置11はシート
メタルによってできたポットで形成されており、その底
板11ａはキャリア板10にボルトで固定されている。キャ
リア板10の外側端部にはリングギア12が取り付けられて
おり、このリングギア12は、キャリア板10とそれに伴う
保持装置11が回転的に駆動される駆動装置の一部を形成
している。

【００１４】保持装置11の底板11ａにガイドスリーブが
配置されており、その軸は回転軸Ｄの方向に鋭角μで楕
円的に延びている。この鋭角μを変えることで、スプレ
イノズル14によって示されるスプレイコーンの円錐角を
指定することができる。これは図１及び２に一点破線で
示されている。スプレイノズル14とホース５ｂの可動端
部との間に、円筒形軸受片15が設けられており、この軸
受片15はガイドスリーブ13と係合し、それに対して回転
することができる。

【００１５】この円筒形軸受片15とガイドスリーブとの
間の摩擦をできるだけ少なくするために、ガイドスリー
ブ13はプラスチックスリーブによって好適に裏打ちされ
ている。この軸受片15は好適にはステンレス鋼によって
できている。円筒形軸受片15はスプレイノズル14に隣接
するノズル要素によって形成することも可能である。

【００１６】ホースの可撓片は比較的短くても差し支え
ない。スプレイノズル１個あたりの個別処理量はそれ程
大きくないので、この目的のためには、自動車のブレー
キシステムで使われるものと類似した、逆方向曲げ応力
下で高い疲労強度を示す薄い、極端に可撓的なホースを
用いても差し支えなく、その場合システム全体の寿命が
より長くなる。

【００１７】リングギア12が回転的に駆動されると、そ
れはガイドスリーブ13の軸Ａが円錐台上で回転する結果
として、保持装置11を予め決められた回転速度で回転さ
せる。その結果、軸受片15によって担持されたスプレイ
ノズル14も２×μの円錐角度で円錐台上で回転する。保
持装置11の各回転中に、ガイドスリープ13は円筒形軸受
片15を中心に一度回転するが、この回転運動はホース片
５には伝えられない。後者には、曲げ方向に関して制御
された状態で変化する曲げ応力の影響を受けるだけであ
る。

【００１８】また、図２に示すように、複数の同じよう
な設計の高圧洗浄装置をフレーム１内に一列に相互に隣
接して好適に配列してもよい。そうする場合、回転軸Ｄ
のａからの相互距離はそれぞれのリングギア12のピッチ
サークスｔに対応するようにしなければならない。この
ようにして、隣接高圧洗浄装置のリングギアが図２に示
すように櫛状に相互に噛み合うことができる。単一の駆
動モータをこうした状態で、例えば洗浄ガントリー内で
相互に隣接して廃止された複数の高圧洗浄装置を駆動す
るために用いることができ、その場合、隣接高圧洗浄装
置のスプレイノズル14は反対の回転方向に回転する。す
べてのスプレイノズルが同じ方向に回転することが望ま
しい場合は、これは共通の歯付きベルトかチェーンドラ
イブを用いて行うことができる。

【００１９】

【発明の効果】この発明は前記のような車両用高圧洗浄
装置であって、良好で再現可能な洗浄効果を有すると共
に、作動中の摩耗が少ないという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２の線Ｉ−Ｉに沿って取った高圧洗浄装置の
断面図である。

【図２】図１の線II−IIに沿って取った縦方向断面図で
ある。

【図３】図２の位置III−IIIの詳細を示している図であ
る。

【符号の説明】

Ｄ 回転軸 Ｅ 取入軸 １ フレーム ５ｂ ホース ６ ジャーナル ７ ハブ ８ 軸受 10 キャリア板 11 保持装置 11ａ 外縁領域 11ｂ 底部 12 リングギヤ 13 ガイドスリーブ 14 スプレイノズル 15 円筒形軸受片

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレームとその内部に固定的に設置され
   た給水パイプを有し、給水パイプにユニオンが結合され
   ており、そのユニオンに１本の可撓性ホースの一端がし
   っかり取り付けられており、ホースの他端の可動端部に
   はスプレイノズルが設けられており、ホースの可動端部
   を取り囲んでフレームに支承された保持装置を備えてお
   り、この保持装置がユニオンとそれに取り付けられたホ
   ームの端部を通じて走る取入軸に対するホースの可動端
   部の横方向の動きを制約し、さらに保持装置(11)が取入
   軸（Ｅ）と同軸で駆動装置によって回転可能に駆動する
   ことができる回転軸（Ｄ）を中心に、フレーム(１)に対
   して回転可能に取り付けられており、ホース(５ｂ)の可
   動端部を制約的に誘導するために、保持装置(11)にガイ
   ドスリーブ(13)と、回転軸（Ｄ）に対して一定の角度を
   持って延びる軸（Ａ）とが設けられており、ホース(５
   ｂ)の可動端部とスプレイノズル(14)との間にガイドス
   リーブ(13)に係合し、それに対して回転することができ
   る円筒形軸受片(15)が設けられていることを特徴とする
   車両用高圧洗浄装置。
2. 【請求項２】 フレーム(１)に対して回転軸（Ｐ）に対
   して同心円的な位置にあり、可撓性ホースを一定の間隔
   で取り囲み、さらに保持装置(11)のための軸受(８)を担
   持する中空ジャーナルが結合されていることを特徴とす
   る請求項１に記載の車両用高圧洗浄装置。
3. 【請求項３】 ジャーナル(６)がキャリア板(10)にしっ
   かり結合され、それに対して保持装置(11)が取り付けら
   れているハブ(７)によって同心円的に取り囲まれている
   ことを特徴とする請求項２に記載の車両用高圧洗浄装
   置。
4. 【請求項４】 保持装置(11)もシートメタルによって形
   成され、その底部(11ｂ)にガイドスリーブ(13)が配置さ
   れ、その外縁領域(11ａ)がキャリア板に接合されている
   ことを特徴とする請求項３に記載の車両用高圧洗浄装
   置。
5. 【請求項５】 キャリア板(10)の外側端部に駆動装置の
   リングギア(12)が配置されていることを特徴とする請求
   項３又は４に記載の車両用高圧洗浄装置。
6. 【請求項６】 フレーム(１)内に複数の同様の高圧洗浄
   装置が相互に列をなして設けられている請求項１ないし
   ５のいずれか１項に記載の車両用高圧洗浄装置。
7. 【請求項７】 高圧洗浄装置がそのリングギアのピッチ
   円直径（ｔ）に対応する間隔で配置されており、隣接高
   圧洗浄装置のリングギアが櫛状に相互に係合するように
   なっていることを特徴とする請求項５又は６に記載の車
   両用高圧洗浄装置。
8. 【請求項８】 円筒形軸受片(15)がスプレイノズルと隣
   接するノズル要素によって形成されていることを特徴と
   する請求項１ないし７のいずれか１項に記載の車両用高
   圧洗浄装置。
9. 【請求項９】 ガイドスリーブ(13)がプラスチックスリ
   ーブ(16)で覆われていることを特徴とする請求項１ない
   し８のいずれか１項に記載の車両用高圧洗浄装置。