JPH11282960A - 工業文字認識方法 - Google Patents

工業文字認識方法

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JPH11282960A
JPH11282960A JP10101865A JP10186598A JPH11282960A JP H11282960 A JPH11282960 A JP H11282960A JP 10101865 A JP10101865 A JP 10101865A JP 10186598 A JP10186598 A JP 10186598A JP H11282960 A JPH11282960 A JP H11282960A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境照明の影響などに起因する過剰認識によ
判定ミスを抑制し,認識品質の向上を図ること。 【解決手段】 2値化された工業文字をテンプレート画
像として入力するステップS201と,識別対象製品に
印字されている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入
力するステップS202と,テンプレート画像を用いて
前記撮像画像に対するテンプレートマッチングを実行す
るステップS203と,テンプレートマッチングを行っ
た結果,テンプレート画像と撮像画像との一致度があら
かじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断するステ
ップS204と,一致度が低いと判断した場合に,認識
対象画像かテンプレート画像の一方を膨張させ,再度マ
ッチング処理を実行するステップS205と,を含むも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,工場の製造ライン
において製品表面あるいは部品表面に印刷されている文
字(ロゴ,あるいは製品/部品を特定する英数字など)
を読み取り,それを認識することにより製品/部品を識
別する自動化ラインに利用される工業文字認識方法に関
し,より詳細には,環境照明の変動,印字や部品の厚み
に起因する見え方の精度の悪さに影響されることなく,
不良出荷を阻止し,かつ認識対象画像とテンプレートの
正しい組み合わせを間違った組み合わせと判断する過剰
認識率を低減する工業文字認識方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在,画像処理による製品の認識は半導
体業界での電子部品(IC,メモリなど)表面の印字文
字認識が中心に行われている。このような認識には,パ
ターンマッチングやニューラルネットワークを用いた方
式,OCR(光学的文字読取装置)を用いたものなど数
多くの方式が採用されている。また,大型の製品の認識
には,バーコードによる認識や,製造番号(シリアルN
o.)による認識などの技術も知られている。さらに,
印字されている文字の欠けや汚れなどに対応した認識技
術も知られている。
【0003】このような文字画像を認識し,製造ライン
における製品/部品の自動認識を行うといった参考技術
文献として,たとえば特開平7−175894号公報の
ニューラルネットワークと文字認識方法と電子部品実装
検査装置及びそれを用いた管理方法』が開示されてい
る。特に,ここでは,電子部品表面に印字された文字を
ニューラルネットワークを用いた認識方法で認識し,プ
リント基板への誤実装を防止すると共に,品質・精算管
理を同時に行っている。
【0004】また,特開平6−44375号公報の『異
材判定方法』には,文字などのマーキングされた材料の
物質管理において,上流側での画像データを下流の材料
のデータと比較することにより,異材を検出する技術が
開示されている。さらに,特開平7−296112号公
報の『文字切り出し装置』には,文字を切り出す際に,
文字同士の誤統合を回避し,輪郭線を取得するために重
み付け膨張を実行する技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記に
示されるような従来の技術にあっては,製品の認識を,
製品に印字されている文字の認識のみで行っており,製
品表面に印字されているロゴ(メーカ名や製品名を示す
デザイン文字で,製品外装カバーなどの表面に凹凸ある
い平面状に印字されている)などは文字情報としての役
割以上に製品のアピールという点においてデザイン化さ
れたパターンとして捉える必要があるため,通常の文字
の規格との整合をとることは容易ではなかった。
【0006】また,デザイン化された文字に関しては,
たとえば数字「2」と英文字「z」あるいは英文字
「Z」,数字「1」と英文字「I」(大文字のアイ)あ
るいは英文字「l」(小文字のエル)など類似した形状
が多く存在し,文意としての前後関係に依存することも
可能である。ところが,OCRやパターンマッチングで
は通常,認識前にサイズ,回転,位置ずれなどに対応し
て正規化が行われるが,生産現場で用いられる画像認識
では照明の変動に影響した対象画像中の要素の周縁部分
の不安定さに起因する太さの変動を考慮しなければなら
ない。
【0007】また,製品の表面は多様な材質(成形樹
脂,フィルム状ラベルなど)からなるため,同じ条件で
あってもロゴなどの撮像対象が鏡面的で光沢があって光
ったり,つや消しにように鮮明に取得されるなど,紙に
印字された文字をスキャナで入力するのと異なり,そこ
で得られる画像が環境照明の変化によって影響を受けや
すいという問題点があった。
【0008】また,ニューラルネットワークなどの学習
機能を用いて認識結果の検出を迅速化させる手法も提案
されているが,多品種少量生産の製品を認識対象とした
場合,学習させる期間で生産が終了してしまう場合も少
なくない。
【0009】また,生産ラインにおいては照明系の変動
を変動閾値の2値化を応用する例は多々あるが,得られ
る画像自体の光学的な膨張収縮に対して画像処理におけ
る膨張収縮でキャンセルしているものはなく,マッチン
グの精度が低いという問題点があった。さらに,自動認
識において,誤認識を抑制するのは当然行われるが,無
駄に人が介在する過剰認識の確率も同時に低下させる必
要があった。
【0010】本発明は,上記に鑑みてなされたものであ
って,環境照明の影響などに起因する過剰認識による判
定ミスを抑制し,認識品質の向上を図ることを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに,請求項1に係る工業文字認識方法にあっては,ロ
ゴなどの工業文字を認識することによって生産ラインに
おける製品識別を行う工業文字認識方法において,2値
化された工業文字をテンプレート画像として入力する第
1の工程と,識別対象製品に印字されている工業文字を
撮像・2値化し撮像画像を入力する第2の工程と,前記
テンプレート画像を用いて前記撮像画像に対するテンプ
レートマッチングを実行する第3の工程と,前記第3の
工程でテンプレートマッチングを行った結果,前記テン
プレート画像と前記撮像画像との一致度があらかじめ設
定した閾値に対して低いか否かを判断する第4の工程
と,前記第4の工程で一致度が低いと判断した場合に,
認識対象画像か前記テンプレート画像の一方を膨張さ
せ,再度マッチング処理を実行する第5の工程と,を含
むものである。
【0012】すなわち,画像認識を応用して製品のロゴ
などを認識・識別し,判定する際に,環境照明の変動や
ロゴの印字状態,表面状態,背景とロゴのコントラスト
などにより,認識対象画像の要素の周縁部の画素値と閾
値との不安定な相対関係による2値化後の取得画像が,
認識に悪影響を及ぼし,認識対象画像とテンプレート画
像の正しい組み合わせを間違った組み合わせと判断する
過剰認識が生じた場合でも,要素の周縁部分を膨張させ
て再度マッチングさせることにより,過剰認識を回避す
るので,人が活動可能な環境で,生産ライン上に流れて
くる製品の認識をロゴなどを用いて画像認識で行う場
合,固有の閉じた光学系を特別に設定することなく,環
境照明などの変化に影響され,無駄に人を介在させる過
剰判定率を低減することが可能となる。
【0013】また,請求項2に係る工業文字認識方法に
あっては,ロゴなどの工業文字を認識することによって
生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方法に
おいて,2値化された工業文字をテンプレート画像とし
て入力する第1の工程と,識別対象製品に印字されてい
る工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第2の
工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画像に
対するテンプレートマッチングを実行する第3の工程
と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行った
結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致度
があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断す
る第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判断
した場合に,認識対象画像か前記テンプレート画像の一
方を収縮させ,再度マッチング処理を実行する第5の工
程と,を含むものである。
【0014】すなわち,請求項1において要素の周縁部
分を膨張させた場合,隣接する要素同士が統合すること
を回避することにより,過剰認識率を低減する対象画像
中の各要素が統合することがないため,誤認識の可能性
を低減することが可能となる。
【0015】また,請求項3に係る工業文字認識方法に
あっては,ロゴなどの工業文字を認識することによって
生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方法に
おいて,2値化された工業文字をテンプレート画像とし
て入力する第1の工程と,識別対象製品に印字されてい
る工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第2の
工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画像に
対するテンプレートマッチングを実行する第3の工程
と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行った
結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致度
があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断す
る第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判断
した場合に,ラベリング処理を行い認識対象画像か前記
テンプレート画像の一方を膨張させて再度マッチング処
理を実行する第5の工程と,前記第5の工程で膨張した
後の画像中の要素数が膨張前より少ないか否かを判断す
る第6の工程と,前記第6の工程で膨張後の画像中の要
素数が膨張前より少ないと判断した場合,膨張をキャン
セルし,該キャンセルした側の他方を収縮し,再度マッ
チングを実行する第7の工程と,を含むものである。
【0016】すなわち,画像中の要素の周縁部分の不安
定性を除去するための膨張/収縮処理に対し,膨張処理
後の画像にラベリングを施し,要素数が減少していれ
ば,要素間の統合があったことを示すので膨張処理前の
画像に戻し,他方の画像を収縮処理し,一方の画像の収
縮処理後にラベリングを施し,要素数が増えていれば,
要素の分裂を示すので収縮処理前の画像に戻し,他方の
画像を膨張処理することにより,あらかじめラベリング
で要素数の変化を捉え,膨張による要素同士の統合や,
収縮による要素の分離を事前に回避し,誤認識の可能性
を低減することができる。
【0017】また,請求項4に係る工業文字認識方法に
あっては,ロゴなどの工業文字を認識することによって
生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方法に
おいて,2値化された工業文字をテンプレート画像とし
て入力する第1の工程と,識別対象製品に印字されてい
る工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第2の
工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画像に
対するテンプレートマッチングを実行する第3の工程
と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行った
結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致度
があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断す
る第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判断
した場合に,認識対象画像かテンプレート画像の一方の
上下左右方向を個々に膨張/収縮させ,各々の処理に対
して再度マッチングを実行する第5の工程と,を含むも
のである。
【0018】すなわち,画像の要素を膨張/収縮して過
剰認識の確率を低下させる際に,一方向からの照明系の
影響や,印字のわずかな厚みの陰影に起因する過剰認識
要因を個別に避けるために,要素の一方向に膨張/収縮
を施すことにより,照明系の指向的な変化に対応して,
過剰判定率を抑制することが可能となる。
【0019】また,請求項5に係る工業文字認識方法に
あっては,ロゴなどの工業文字を認識することによって
生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方法に
おいて,2値化された工業文字をテンプレート画像とし
て入力する第1の工程と,識別対象製品に印字されてい
る工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第2の
工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画像に
対するテンプレートマッチングを実行する第3の工程
と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行った
結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致度
があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断す
る第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判断
した場合に,認識対象画像かテンプレート画像の一方の
上下左右方向を個々に膨張/収縮させ,各々の処理に対
して再度マッチングを実行する第5の工程と,膨張また
は収縮させる方向を組み合わせ,前記第5の工程と同一
処理を実行する第6の工程と,を含むものである。
【0020】すなわち,他方向から独立した照明系の影
響や,それに伴って印字のわずかな厚みの陰影に起因す
る他方向への膨張/圧縮に対応して,過剰認識要因を個
別に避けるために,要素の一方向に膨張/収縮を施すこ
とにより,請求項4に対し,さらに精度の高い認識が実
現する。
【0021】また,請求項6に係る工業文字認識方法に
あっては,ロゴなどの工業文字を認識することによって
生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方法に
おいて,2値化された工業文字をテンプレート画像とし
て入力する第1の工程と,識別対象製品に印字されてい
る工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第2の
工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画像に
対するテンプレートマッチングを実行する第3の工程
と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行った
結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致度
があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断す
る第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判断
した場合に,認識対象画像か前記テンプレート画像の一
方の上下左右方向を個々に膨張/収縮させ,各々の処理
に対して再度マッチングを実行する第5の工程と,膨張
または収縮させる方向を組み合わせて,前記第5の工程
と同一処理を実行する第6の工程と,膨張した側より照
射する照明系の照度を上げるか,または収縮側より照射
する照明系の照度を下げる第7の工程と,を含むもので
ある。
【0022】すなわち,再度,認識の一致度が高い値が
得られた膨張収縮の方向によって補助照明の照度を変化
させることにより,過剰判定率を下げている照明の指向
性を把握し,繰り返し発生する過剰判定の要因を除去す
ることが可能となる。
【0023】また,請求項7に係る工業文字認識方法に
あっては,ロゴなどの工業文字を認識することによって
生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方法に
おいて,2値化された工業文字をテンプレート画像とし
て入力する第1の工程と,識別対象製品に印字されてい
る工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第2の
工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画像に
対するテンプレートマッチングを実行する第3の工程
と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行った
結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致度
があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断す
る第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判断
した場合に,認識対象画像か前記テンプレート画像の一
方の各要素を順次他のメモリ上にコピーする第5の工程
と,移動した各要素を膨張/収縮し,再度マッチングを
実行する第6の工程と,を含むものである。
【0024】すなわち,画像中の要素ごとに他のメモリ
上にコピーして膨張/収縮を施すことにより,隣接する
要素を同時に膨張/収縮することがないので,これを利
用し,要素間の統合を生じさせることなく,過剰認識の
確率を低減するので,要素間の統合する可能性を排除
し,かつ一致度のS/N比を向上させることが可能とな
る。
【0025】また,請求項8に係る工業文字認識方法に
あっては,ロゴなどの工業文字を認識することによって
生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方法に
おいて,2値化された工業文字をテンプレート画像とし
て入力する第1の工程と,識別対象製品に印字されてい
る工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第2の
工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画像に
対するテンプレートマッチングを実行する第3の工程
と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行った
結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致度
があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断す
る第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判断
した場合に,認識対象画像と前記テンプレート画像の面
積を計測する第5の工程と,膨張/収縮処理後の両画像
を再度マッチングする第6の工程と,を含むものであ
る。
【0026】すなわち,膨張/収縮を実施するその回数
または膨張/収縮の画素数を,最初に面積測定すること
によって決定し,膨張あるいは収縮処理後における再マ
ッチングを省略するので,より迅速な処理が実現する。
【0027】また,請求項9に係る工業文字認識方法に
あっては,ロゴなどの工業文字を認識することによって
生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方法に
おいて,2値化された工業文字をテンプレート画像とし
て入力する第1の工程と,識別対象製品に印字されてい
る工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第2の
工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画像に
対するテンプレートマッチングを実行する第3の工程
と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行った
結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致度
があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断す
る第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判断
した場合に,認識対象画像か前記テンプレート画像の一
方の各要素を順次他のメモリ上にコピーする第5の工程
と,前記第5の工程でコピーした各要素の面積を計測す
る第6の工程と,認識対象画像か前記テンプレート画像
の一方の要素を膨張/収縮する第7の工程と,前記テン
プレート画像と前記撮像画像の各要素の面積が一致して
いるか否かを判断する第8の工程と,前記各要素の面積
が一致していると判断した場合に,再度マッチングを実
行する第9の工程と,を含むものである。
【0028】すなわち,各要素ごとの面積測定を行い,
膨張/収縮を実施し,各要素ごとの位置的な膨張/収縮
の度合いに個別に対応することができ,かつ隣接する要
素との統合を回避し,再度各要素ごとに認識することに
より過剰認識の確率を高速に低減することが可能とな
り,かつ請求項8において要素間の統合する可能性を除
去し,一致度のS/N比を向上することが可能となる。
【0029】また,請求項10に係る工業文字認識方法
にあっては,ロゴなどの工業文字を認識することによっ
て生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方法
において,2値化された工業文字をテンプレート画像と
して入力する第1の工程と,識別対象製品に印字されて
いる工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第2
の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画像
に対するテンプレートマッチングを実行する第3の工程
と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行った
結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致度
があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断す
る第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判断
した場合に,位置補正を行い,マッチング直前の状態で
前記テンプレート画像または前記撮像画像の2値画像に
境界線処理を施す第5の工程と,前記第5の工程による
境界線処理後の画像の重心を取得する第6の工程と,前
記第6の工程による境界線画像の重心位置からマッチン
グ後の画像の重心位置の変移より膨張/収縮方向を検出
する第7の工程と,前記第7の工程で検出した膨張/収
縮方向より認識対象画像か前記テンプレート画像の一方
を膨張/収縮し,再度マッチングする第8の工程と,を
含むものである。
【0030】すなわち,マッチング前の境界線画像の重
心とマッチング後の結果画像の重心を取得し,それらの
変移を検出することにより,膨張/収縮方向を検知して
試行錯誤を排除し,最適な膨張/収縮処理を実施し,再
度認識することで過剰認識の確率を高速に低減可能に
し,かつ過剰判定抑制ルーチンに移行する前に照明の指
向性により決定する膨張または収縮の方向を取得し,限
定して過剰判定抑制ルーチンを発動することが可能とな
る。
【0031】また,請求項11に係る工業文字認識方法
にあっては,ロゴなどの工業文字を認識することによっ
て生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方法
において,2値化された工業文字をテンプレート画像と
して入力する第1の工程と,識別対象製品に印字されて
いる工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第2
の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画像
に対するテンプレートマッチングを実行する第3の工程
と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行った
結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致度
があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断す
る第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判断
した場合に,位置補正した後,マッチング直前の状態で
前記テンプレート画像または前記撮像画像の2値画像に
境界線処理を施す第5の工程と,前記第5の工程による
境界線処理後の画像の重心を取得する第6の工程と,前
記第6の工程による境界線画像の重心位置からマッチン
グ後の画像の重心位置の変移より膨張/収縮方向を検出
する第7の工程と,各要素ごとに膨張/収縮方向を決定
し,膨張/収縮を行った後,再度認識処理を実行する第
8の工程と,を含むものである。
【0032】すなわち,請求項10において,再度各要
素ごとに認識することにより,過剰認識の確率を高速に
し,かつ隣接する要素の統合を回避し,各要素の位置的
な膨張/収縮の度合いに対応して低減することができ,
さらに要素間の統合の可能性を除去することにより,一
致度のS/N比を向上させることが可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下,本発明の工業文字認識方法
について添付図面を参照し,詳細に説明する。
【0034】(システムの概要)図1は,実施の形態に
係るシステムの構成を示す説明図である。図において,
101および102は環境照明,103はCCDエリア
センサ,104は補助照明,105は対象製品である。
【0035】環境照明101・102など複数の独立し
た環境照明の下で,CCDエリアセンサ103を用いて
補助照明104を備えた撮像系で対象製品105の表面
に印字されているロゴを認識する場合,以下のようにし
て行う。
【0036】次に,以上のように構成されたシステムに
おいて,図1に示すように,環境照明101・環境照明
102など複数の独立した環境照明の下でCCDエリア
センサ103を用い,補助照明104を備えた撮像系で
対象製品105の表面に印字されているロゴを認識する
例について実施の形態ごとに分けて説明する。
【0037】(実施の形態1)この実施の形態1では,
画像認識を応用して製品のロゴなどを認識・識別し,判
定する際に,環境照明の変動やロゴの印字状態,表面状
態,背景とロゴのコントラストなどにより,認識対象画
像の要素の周縁部の画素値と閾値との不安定な相対関係
による2値化後の取得画像が,認識に悪影響を及ぼし,
過剰認識が生じた場合でも,要素の周縁部分を膨張させ
て再度マッチングさせることにより,過剰認識を避ける
例について述べる。
【0038】閉じた光学系を用いない場合,環境照明な
どの影響を受けやすいため,2値化の閾値決定は通常,
モード法や判別分析法など変動閾値決定法を用いる。環
境照明の変動がなくロバスト性への配慮を行わないで2
値化閾値を固定するなら一定の2値画像を得られる可能
性は十分高いものとなる。しかし,能動的な照明の他に
環境の変動要因として受動的な照明が存在した場合,経
時変化などにより環境が変化することも配慮する必要が
ある。
【0039】図13は,正常状態におけるロゴ画像の入
力状態を示す説明図である。また,図14は,環境照明
が強いなどのように製品周辺が一様に明るいときに撮像
されたロゴの状態を示す説明図,図15は,環境照明が
一様に暗いときに撮像されたロゴの状態を示す説明図で
ある。
【0040】図13(正常状態のロゴ),図14(環境
照明が強い場合の撮像ロゴ),図15(環境照明が暗い
場合の撮像ロゴ)のそれぞれについて2値化した例を,
図16(正常状態のロゴ),図17(環境照明が強い場
合の撮像ロゴ),図18(環境照明が暗い場合の撮像ロ
ゴ)に示す。そのうち,図16(正常状態のロゴ)をテ
ンプレート画像(標準的図形)として登録(メモリに格
納)しておく。
【0041】図2は,実施の形態1に係る基本的な識別
手順例を示すフローチャートである。まず,正常状態の
ロゴ(2値化データ)をテンプレート画像として入力す
る(S201)。この入力はあらかじめ格納されている
ロゴデータから読み出すなどにより行う。続いて,図1
に示す如くシステムを用いて対象製品105に印字され
ているロゴを撮像し,2値化データとして入力する(S
202)。そして,正常状態のロゴと対象製品105の
ロゴとの照合,いわゆるテンプレートマッチングを行う
(S203)。
【0042】次いで,上記テンプレートマッチングを行
った結果,正常状態のロゴと対象製品105のロゴとの
一致度(後述する)が低いか否かを判断する(S20
4)。ここで,一致度が低いと判断したならば,認識対
象画像かテンプレート画像の一方を膨張させ,再度マッ
チング処理を実行する(S205)。
【0043】上述の処理におけるテンプレートマッチン
グ(一致度算出など)についてさらに詳述する。重心を
画像の要素の位置を表すパラメータとして位置補正を行
う。テンプレート画像と撮像画像を排他的論理和を用い
て認識の指標である一致度を導出する。この場合,結果
画像に残留する画素数が少なければ少ないほど一致して
いることになる。
【0044】テンプレート2値画像の全画素数をA,撮
像2値画像の全画素数をB,AとBとの排他的論理和を
C,一致度をD(%)とすると,Dは以下に示す式
(1)によって与えられる。 D=(A+B+C)/(A+B)×100(%) ・・・(1)
【0045】最初のテンプレートマッチングにより一致
度D0がある設定値より小さい場合,テンプレート画像
か撮像画像の一方を膨張させ,再度マッチングし,上記
(1)式から一致度D1を導出する。ここでD0<D1
であれば,さらに膨張して一致度D2を得る。そして,
D1<D2であったならば同一作業をあらかじめ上限を
設定する回数n回だけ繰り返し,Dn>Dn+1となっ
たとき,このテンプレート画像と撮像画像との認識の指
標を示す一致度DをDnとして設定値と比較する。そし
て,この設定値を厳しくしておくことにより一度,対象
製品が間違っていると判断して,誤認識を低減し,確認
ルーチンを行うことにより正常な製品の認識の場合にお
ける過剰認識率を低減することができる。
【0046】一方,上述においてD0>D1であるなら
ば,他方の画像を膨張し,再度マッチングすることによ
り得られるD1’とD0とを比較し,上述と同様の作業
を繰り返し実行する。
【0047】したがって,この実施の形態1によれば,
人が活動可能な環境で,生産ライン上に流れてくる製品
の認識をロゴなどを用いて画像認識で行う場合,固有の
閉じた光学系を特別に設定することなく,環境照明など
の変化に影響され,無駄に人を介在させる過剰判定率を
低減することが可能となる。
【0048】(実施の形態2)この実施の形態2では,
上述した実施の形態1において要素の周縁部分を膨張さ
せた場合,隣接する要素同士が統合することを回避し,
過剰認識率を低減する例について述べる。
【0049】この実施の形態2では,実施の形態1の膨
張させる処理を収縮させる処理に置き換え,膨張させた
際に発生の可能性がある位置補正などに用いる重心位置
の変動,要素数の変化に直接影響を与える画像中の要素
の統合を回避する。
【0050】図3は,実施の形態2に係る基本的な識別
手順例を示すフローチャートである。まず,正常状態の
ロゴ(2値化データ)をテンプレート画像として入力す
る(S301)。この入力はあらかじめ格納されている
ロゴデータから読み出すなどにより行う。続いて,図1
の如くシステムを用いて対象製品105に印字されてい
るロゴを撮像し,2値化データとして入力する(S30
2)。そして,正常状態のロゴと対象製品105のロゴ
との照合,いわゆるテンプレートマッチングを行う(S
303)。
【0051】次いで,上記テンプレートマッチングを行
った結果,正常状態のロゴと対象製品105のロゴとの
一致度(実施の形態1と同様の一致度を導出する)が低
いか否かを判断する(S304)。ここで,一致度が低
いと判断したならば,認識対象画像かテンプレート画像
の一方を収縮させ,再度マッチング処理を実行する(S
305)。
【0052】したがって,この実施の形態2によれば,
対象画像中の各要素が統合することがないため,誤認識
の可能性を低減することが可能となる。
【0053】(実施の形態3)この実施の形態3では,
画像自体の変形を回避し,過剰認識の確率を低減する例
について述べる。
【0054】画像中の要素の周縁部分の不安定性を除去
するための膨張/収縮処理に対し,膨張処理後の画像に
ラベリングを施し,要素数が減少していれば,要素間の
統合があったことを示し,膨張処理前の画像に戻し,他
方の画像を収縮処理する。また,一方の画像の収縮処理
後にラベリングを施し,要素数が増えていれば,要素の
分裂を示し,収縮処理前の画像に戻し,他方の画像を膨
張処理する。
【0055】図4は,実施の形態3に係る基本的な識別
手順例を示すフローチャートである。まず,正常状態の
ロゴ(2値化データ)をテンプレート画像として入力す
る(S401)。この入力はあらかじめ格納されている
ロゴデータから読み出すなどにより行う。続いて,図1
の如くシステムを用いて対象製品105に印字されてい
るロゴを撮像し,2値化データとして入力する(S40
2)。そして,正常状態のロゴと対象製品105のロゴ
との照合,いわゆるテンプレートマッチングを行う(S
403)。
【0056】次いで,上記テンプレートマッチングを行
った結果,正常状態のロゴと対象製品105のロゴとの
一致度(後述する)が低いか否かを判断する(S40
4)。ここで,一致度が低いと判断したならば,認識対
象画像かテンプレート画像の一方を膨張させて再度マッ
チング処理を実行する際にラベリング処理を行う(S4
05)。
【0057】そして,膨張後の画像中の要素数が膨張前
より少ないか否かを判断する(S406)。ここで,膨
張後の画像中の要素数が膨張前より少ないと判断したな
らば,膨張をキャンセルし,他方を収縮し,再度マッチ
ングを実行する(S407)。
【0058】さらに,上述した内容について付言する。
最初のテンプレートマッチングにより(1)式の一致度
D0がある設定値より小さい場合,テンプレート画像お
よび撮像画像においてラベリングを実行し,両者の要素
数を確認しておく。そして,その要素数に応じて下記
,を実行する。
【0059】両者の要素数が同数の場合,実施の形態
1と同様の動作を行い,再度マッチングする際に要素数
を確認し,変化がなければ同じ作業を繰り返し実行す
る。
【0060】一方,要素数が少ない場合,少ない方を
同数になるまで収縮し,同数になった時点を最初のマッ
チングとする。以降,と同様の作業を繰り返し実行
し,最大値を記憶しておく。そして,多い方を同数にな
るまで膨張し,同数になった時点を最初のマッチングと
し,以降,の作業を繰り返してその最大値を記憶す
る。本処理で得られた2つの最大値を比較し,大きい方
を本処理での一致度とする。
【0061】したがって,この実施の形態3によれば,
あらかじめラベリングで要素数の変化を捉え,膨張によ
る要素同士の統合や,収縮による要素の分離を事前に回
避し,誤認識の可能性を低減することができる。
【0062】(実施の形態4)この実施の形態4では,
画像の要素を膨張/収縮して過剰認識の確率を低下させ
る際に,一方向からの照明系の影響や,印字のわずかな
厚みの陰影に起因する過剰認識要因を個別に避けるため
に,要素の一方向に膨張/収縮を施す例について述べ
る。
【0063】図5は,実施の形態4に係る基本的な識別
手順例を示すフローチャートである。まず,正常状態の
ロゴ(2値化データ)をテンプレート画像として入力す
る(S501)。この入力はあらかじめ格納されている
ロゴデータから読み出すなどにより行う。続いて,図1
の如くシステムを用いて対象製品105に印字されてい
るロゴを撮像し,2値化データとして入力する(S50
2)。そして,正常状態のロゴと対象製品105のロゴ
との照合,いわゆるテンプレートマッチングを行う(S
503)。
【0064】次いで,上記テンプレートマッチングを行
った結果,正常状態のロゴと対象製品105のロゴとの
一致度(後述する)が低いか否かを判断する(S50
4)。なお,ここでは,一致度の最大値が得られた時点
で,上下左右方向に膨張あるいは収縮を順次施して一致
度を確認し,最大値が得られた時点での一致度を認識の
指標とする。
【0065】上記ステップS504において,一致度が
低いと判断したならば,認識対象画像かテンプレート画
像の一方の上下左右方向を個々に膨張/収縮させ,各々
の処理に対して再度マッチングを実行する(S50
5)。
【0066】したがって,この実施の形態4によれば,
照明系の指向的な変化に対応して,過剰判定率を抑制す
ることが可能となる。
【0067】(実施の形態5)この実施の形態5では,
他方向から独立した照明系の影響や,それに伴って印字
のわずかな厚みの陰影に起因する他方向への膨張/圧縮
に対応して,過剰認識要因を個別に避けるために,要素
の一方向に膨張/収縮を施して,過剰認識の確率を低減
する例について述べる。
【0068】図6は,実施の形態5に係る基本的な識別
手順例を示すフローチャートである。まず,正常状態の
ロゴ(2値化データ)をテンプレート画像として入力す
る(S601)。この入力はあらかじめ格納されている
ロゴデータから読み出すなどにより行う。続いて,図1
の如くシステムを用いて対象製品105に印字されてい
るロゴを撮像し,2値化データとして入力する(S60
2)。そして,正常状態のロゴと対象製品105のロゴ
との照合,いわゆるテンプレートマッチングを行う(S
603)。
【0069】次いで,上記テンプレートマッチングを行
った結果,正常状態のロゴと対象製品105のロゴとの
一致度(後述する)が低いか否かを判断する(S60
4)。
【0070】上記ステップS604において,一致度が
低いと判断したならば,認識対象画像かテンプレート画
像の一方の上下左右方向を個々に膨張/収縮させ,各々
の処理に対して再度マッチングを実行する(S60
5)。さらに膨張または収縮させる方向を組み合わせて
同処理を実行する(S606)。
【0071】すなわち,上述した処理では,一致度の最
大値が得られた時点で,上下左右方向に膨張あるいは収
縮を順次施して一致度を確認し,一致度が向上した方向
の膨張あるいは収縮を残して,他の方向の膨張または収
縮をさらに行い,最大値が得られた時点での一致度を認
識の指標とする。
【0072】したがって,この実施の形態5によれば,
実施の形態4に対し,さらに精度の高い認識が実現す
る。
【0073】(実施の形態6)この実施の形態6では,
再度の認識の一致度が高い値が得られた膨張収縮の方向
によって補助照明の照度を変化させることにより,環境
照明の変動に起因して繰り返し生じる過剰認識を排除す
る例について述べる。
【0074】図7は,実施の形態6に係る基本的な識別
手順例を示すフローチャートである。まず,正常状態の
ロゴ(2値化データ)をテンプレート画像として入力す
る(S701)。この入力はあらかじめ格納されている
ロゴデータから読み出すなどにより行う。続いて,図1
の如くシステムを用いて対象製品105に印字されてい
るロゴを撮像し,2値化データとして入力する(S70
2)。そして,正常状態のロゴと対象製品105のロゴ
との照合,いわゆるテンプレートマッチングを行う(S
703)。次いで,上記テンプレートマッチングを行っ
た結果,正常状態のロゴと対象製品105のロゴとの一
致度が低いか否かを判断する(S704)。
【0075】上記ステップS704において,一致度が
低いと判断したならば,認識対象画像かテンプレート画
像の一方の上下左右方向を個々に膨張/収縮させ,各々
の処理に対して再度マッチングを実行する(S70
5)。さらに膨張または収縮させる方向を組み合わせて
同処理を実行し(S706),膨張した側より照射する
照明系の照度を上げるか,または収縮側より照射する照
明系の照度を下げる(S707)。
【0076】すなわち,あらかじめ上下左右の4方向か
らの補助照明を備えておき,上述した過剰判定抑制ルー
チンを発動する認識回数が設定回数を超過した時点で,
繰り返しの過剰判定要因として環境照明の補助を必要と
すると判断し,膨張を施した側から照射する補助照明の
照度を上げる。あるいは収縮を施した側から照射する補
助照明の照度を下げる。そして,再度マッチングして一
致度を確認し,膨張または収縮を用いる過剰判定抑制ル
ーチンに移行しない照度に固定する。
【0077】したがって,過剰判定率を下げている照明
の指向性を把握し,繰り返し発生する過剰判定の要因を
除去することが可能となる。
【0078】(実施の形態7)この実施の形態7では,
画像中の要素ごとに他のメモリ上にコピーして膨張/収
縮を施すことにより,隣接する要素を同時に膨張/収縮
することがないので,これを利用し,要素間の統合を生
じさせることなく,過剰認識の確率を低減することを可
能にする例について述べる。
【0079】図8は,実施の形態7に係る基本的な識別
手順例を示すフローチャートである。まず,正常状態の
ロゴ(2値化データ)をテンプレート画像として入力す
る(S801)。この入力はあらかじめ格納されている
ロゴデータから読み出すなどにより行う。続いて,図1
の如くシステムを用いて対象製品105に印字されてい
るロゴを撮像し,2値化データとして入力する(S80
2)。そして,正常状態のロゴと対象製品105のロゴ
との照合,いわゆるテンプレートマッチングを行う(S
803)。次いで,上記テンプレートマッチングを行っ
た結果,正常状態のロゴと対象製品105のロゴとの一
致度が低いか否かを判断する(S804)。
【0080】上記ステップS804において,一致度が
低いと判断したならば,認識対象画像かテンプレート画
像の一方の各要素を順次他のメモリ上にコピーする(S
805)。さらに,移動した各要素を膨張/収縮し,再
度マッチングを実行する(S806)。つまり,対象の
要素を切り取って他のメモリに移して太らせることによ
り,くっつきがなくなる。
【0081】さらに付言すれば,テンプレート画像と撮
像画像の両者にラベリングを施し,各要素ごとに順次別
メモリにコピーし,初回のマッチングを行い先に述べた
(1)式において一致度D0を得る。初回のマッチング
の一致度D0が設定値より小さい値の場合,その要素に
関しての過剰判定抑制ルーチンに移行し,一致度の最大
値が得られた時点で,その要素の一致度として格納して
おく。他の要素に関して同様の作業を実行し,それぞれ
の要素での一致度の最大値の中で,最小の値をテンプレ
ート画像と撮像画像との一致度として認識に指標とす
る。
【0082】したがって,この実施の形態7によれば,
要素間の統合する可能性を排除し,かつ一致度のS/N
比を向上させることが可能となる。
【0083】(実施の形態8)この実施の形態8では,
膨張/収縮を実施するその回数または膨張/収縮の画素
数を,最初に面積測定することによって決定する例につ
いて述べる。
【0084】初回のマッチング前にテンプレート画像と
撮像画像の両者の面積を計測し,膨張または収縮の度合
いを導出してから,一方の画像の膨張あるいは収縮を実
行する。
【0085】図9は,実施の形態8に係る基本的な識別
手順例を示すフローチャートである。まず,正常状態の
ロゴ(2値化データ)をテンプレート画像として入力す
る(S901)。この入力はあらかじめ格納されている
ロゴデータから読み出すなどにより行う。続いて,図1
の如くシステムを用いて対象製品105に印字されてい
るロゴを撮像し,2値化データとして入力する(S90
2)。そして,正常状態のロゴと対象製品105のロゴ
との照合,いわゆるテンプレートマッチングを行う(S
903)。次いで,上記テンプレートマッチングを行っ
た結果,正常状態のロゴと対象製品105のロゴとの一
致度が低いか否かを判断する(S904)。
【0086】上記ステップS904において,一致度が
低いと判断したならば,認識対象画像とテンプレート画
像の面積を計測し(S905),上記処理後の両画像を
再度マッチングする(S906)。つまり,何れかの面
積を計測して一致するまで太らせるかやせさせる。
【0087】したがって,この実施の形態8によれば,
実施の形態1において,膨張あるいは収縮処理後におけ
る再マッチングを省略することにより,迅速な処理が実
現する。
【0088】(実施の形態9)この実施の形態9では,
実施の形態8において各要素ごとの面積測定を行い,膨
張/収縮を実施し,各要素ごとの位置的な膨張/収縮の
度合いに個別に対応することができ,かつ隣接する要素
との統合を回避し,再度各要素ごとに認識することによ
り過剰認識の確率を高速に低減する例について述べる。
【0089】図10は,実施の形態9に係る基本的な識
別手順例を示すフローチャートである。まず,正常状態
のロゴ(2値化データ)をテンプレート画像として入力
する(S1001)。この入力はあらかじめ格納されて
いるロゴデータから読み出すなどにより行う。続いて,
図1の如くシステムを用いて対象製品105に印字され
ているロゴを撮像し,2値化データとして入力する(S
1002)。そして,正常状態のロゴと対象製品105
のロゴとの照合,いわゆるテンプレートマッチングを行
う(S1003)。次いで,上記テンプレートマッチン
グを行った結果,正常状態のロゴと対象製品105のロ
ゴとの一致度が低いか否かを判断する(S1004)。
【0090】上記ステップS1004において,一致度
が低いと判断したならば,認識対象画像かテンプレート
画像の一方の各要素を順次他のメモリ上にコピーする
(S1005)。そして,コピーした各要素の面積を計
測する(S1006)。さらに,認識対象画像かテンプ
レート画像の一方の要素を膨張/収縮する(S100
7)。そして,各要素の面積が一致しているか否かを判
断し(S1008),各要素の面積が一致していると判
断したならば,再度マッチングを実行する(S100
9)。
【0091】すなわち,テンプレート画像と撮像画像の
各要素を順次別のメモリにコピーし,各要素での初回の
マッチング前に面積を計測し,膨張あるいは収縮の度合
いを決定し,一方の画像に実施する。
【0092】したがって,この実施の形態9によれば,
実施の形態8において要素間の統合する可能性を除去
し,一致度のS/N比を向上させることが可能となる。
【0093】(実施の形態10)この実施の形態10で
は,マッチング前の境界線画像の重心とマッチング後の
結果画像の重心を取得し,それらの変移を検出すること
により,膨張/収縮方向を検知して試行錯誤を排除し,
最適な膨張/収縮処理を実施し,再度認識するこで過剰
認識の確率を高速に低減可能にする例について述べる。
【0094】図11は,実施の形態10に係る基本的な
識別手順例を示すフローチャートである。まず,正常状
態のロゴ(2値化データ)をテンプレート画像として入
力する(S1101)。この入力はあらかじめ格納され
ているロゴデータから読み出すなどにより行う。続い
て,図1の如くシステムを用いて対象製品105に印字
されているロゴを撮像し,2値化データとして入力する
(S1102)。そして,正常状態のロゴと対象製品1
05のロゴとの照合,いわゆるテンプレートマッチング
を行う(S1103)。次いで,上記テンプレートマッ
チングを行った結果,正常状態のロゴと対象製品105
のロゴとの一致度が低いか否かを判断する(S110
4)。
【0095】上記ステップS1104において,一致度
が低いと判断したならば,位置補正後,マッチング直前
の状態でテンプレートまたは撮像画像の2値画像に境界
線処理を施す(S1105)。さらに,境界線処理後の
画像の重心を取得し(S1106),境界線画像の重心
位置からマッチング後の画像の重心位置の変移より膨張
/収縮方向を検出する(S1107)。そして,検出し
た膨張/収縮方向より認識対象画像かテンプレートの一
方を膨張/収縮し,再度マッチングする(S110
8)。
【0096】さらに,付言する。初回のテンプレート画
像と撮像画像とのマッチング前に,両者の重心,面積,
各要素の高さの総和,各要素の幅の総和の各値を取得
し,テンプレート画像の重心と撮像画像の重心を一致す
るように位置補正を行い,その位置を記憶する。位置補
正後,テンプレート画像あるいは撮像画像の境界線処理
を施し,境界線画像の重心を取得する。
【0097】マッチング後に得られた結果画像の重心を
位置補正に用いた重心と比較し,図19に示すようにマ
ッチング前の境界線画像の重心6とマッチング後の重心
7の位置ずれが不変で,かつ一致度が設定値より低い場
合は,各方向に対して均等に膨張/収縮し,再度マッチ
ングを行う。
【0098】一方,図20に示すように,マッチング前
の境界線画像の重心8とマッチング後の重心9の位置が
上下方向に各要素の幅の総和の2分の1以上ずれている
とき,その方向に膨張/収縮を行う。同様に,左右方向
には各要素の高さ総和の2分の1以上ずれているとき,
その方向に膨張/収縮を実施し,再度マッチングを実行
する。位置補正に通常の画像の重心を用い,指向的な膨
張/収縮を画像全体に対する影響を平均化している。ま
た,膨張/収縮の方向を顕在化するために境界線画像の
重心を基準としている。
【0099】したがって,この実施の形態10によれ
ば,過剰判定抑制ルーチンに移行する前に照明の指向性
により決定する膨張または収縮の方向を取得し,限定し
て過剰判定抑制ルーチンを発動することが可能となる。
【0100】(実施の形態11)この実施の形態11で
は,上述した実施の形態10において再度各要素ごとに
認識することにより,過剰認識の確率を高速にし,かつ
隣接する要素の統合を回避し,各要素の位置的な膨張/
収縮の度合いに対応して低減する例について述べる。
【0101】図12は,実施の形態11に係る基本的な
識別手順例を示すフローチャートである。まず,正常状
態のロゴ(2値化データ)をテンプレート画像として入
力する(S1201)。この入力はあらかじめ格納され
ているロゴデータから読み出すなどにより行う。続い
て,図1の如くシステムを用いて対象製品105に印字
されているロゴを撮像し,2値化データとして入力する
(S1202)。そして,正常状態のロゴと対象製品1
05のロゴとの照合,いわゆるテンプレートマッチング
を行う(S1203)。次いで,上記テンプレートマッ
チングを行った結果,正常状態のロゴと対象製品105
のロゴとの一致度が低いか否かを判断する(S120
4)。
【0102】上記ステップS1104において,一致度
が低いと判断したならば,位置補正後,マッチング直前
の状態でテンプレートまたは撮像画像の2値画像に境界
処理を施す(S1205)。さらに,境界線処理後の画
像の重心を取得し(S1206),境界線画像の重心位
置からマッチング後の画像の重心位置の変移より膨張/
収縮方向を検出する(S1207)。そして,各要素ご
とに膨張/収縮方向を決定し,膨張/収縮を行った後,
再度認識処理を実行する(S1208)。
【0103】さらに説明すると,はじめにテンプレート
画像と撮像画像の両方にラベリングを実行し,両者の要
素数を取得する。また,各要素の重心,高さ,面積,幅
を取得し,各要素ごとにマッチングを,他のメモリに移
動して行う。各要素ごとのマッチング前後の重心の位置
ずれから膨張/収縮の方向を決定し,膨張または収縮処
理後,再度マッチングを実施する。
【0104】したがって,この実施の形態11によれ
ば,上述した実施の形態10において要素間の統合の可
能性を除去し,一致度のS/N比を向上させることが可
能となる。
【0105】さて,以上説明してきた各実施の形態で
は,製品のロゴを認識する例をとって説明した。たとえ
ば,不規則な多種少量生産が行われている製品の前面に
印字されたロゴを認識することにより,発生頻度は低い
が絶対発生させてはいけない不良であるカバーの取付け
ミスを検出するときに,様々な環境照明が設置され,手
組み主体の生産ラインで行う際に,組み付けミスの修理
に人が活動するため,固有の閉じた光学系を設定するこ
とができないなど,環境の変動に影響されやすい状況で
あっても,過剰認識により修理者に対して誤報を発信す
る確率を低減することができる。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように,本発明に係る工業
文字認識方法(請求項1)によれば,画像認識を応用し
て製品のロゴなどを認識・識別し,判定する際に,環境
照明の変動やロゴの印字状態,表面状態,背景とロゴの
コントラストなどにより,認識対象画像の要素の周縁部
の画素値と閾値との不安定な相対関係による2値化後の
取得画像が,認識に悪影響を及ぼし,認識対象画像とテ
ンプレート画像の正しい組み合わせを間違った組み合わ
せと判断する過剰認識が生じた場合でも,要素の周縁部
分を膨張させて再度マッチングさせることにより,過剰
認識を回避するので,人が活動可能な環境で,生産ライ
ン上に流れてくる製品の認識をロゴなどを用いて画像認
識で行う場合,固有の閉じた光学系を特別に設定するこ
となく,環境照明などの変化に影響され,無駄に人を介
在させる過剰判定率が低減するので,その結果,認識品
質の向上を図ることができる。
【0107】また,本発明に係る工業文字認識方法(請
求項2)によれば,請求項1において要素の周縁部分を
膨張させた場合,隣接する要素同士が統合することを回
避することにより,過剰認識率を低減する対象画像中の
各要素が統合することがないため,誤認識の可能性を低
減することができる。
【0108】また,本発明に係る工業文字認識方法(請
求項3)によれば,画像中の要素の周縁部分の不安定性
を除去するための膨張/収縮処理に対し,膨張処理後の
画像にラベリングを施し,要素数が減少していれば,要
素間の統合があったことを示すので膨張処理前の画像に
戻し,他方の画像を収縮処理し,一方の画像の収縮処理
後にラベリングを施し,要素数が増えていれば,要素の
分裂を示すので収縮処理前の画像に戻し,他方の画像を
膨張処理することにより,あらかじめラベリングで要素
数の変化を捉え,膨張による要素同士の統合や,収縮に
よる要素の分離を事前に回避し,誤認識の可能性を低減
することができる。
【0109】また,本発明に係る工業文字認識方法(請
求項4)によれば,画像の要素を膨張/収縮して過剰認
識の確率を低下させる際に,一方向からの照明系の影響
や,印字のわずかな厚みの陰影に起因する過剰認識要因
を個別に避けるために,要素の一方向に膨張/収縮を施
すことにより,照明系の指向的な変化に対応して,過剰
判定率を抑制することができる。
【0110】また,本発明に係る工業文字認識方法(請
求項5)によれば,他方向から独立した照明系の影響
や,それに伴って印字のわずかな厚みの陰影に起因する
他方向への膨張/圧縮に対応して,過剰認識要因を個別
に避けるために,要素の一方向に膨張/収縮を施すこと
により,請求項4に対し,さらに精度の高い認識が実現
する。
【0111】また,本発明に係る工業文字認識方法(請
求項6)によれば,再度の認識の一致度が高い値が得ら
れた膨張収縮の方向によって補助照明の照度を変化させ
ることにより,過剰判定率を下げている照明の指向性を
把握し,繰り返し発生する過剰判定の要因を除去するこ
とができる。
【0112】また,本発明に係る工業文字認識方法(請
求項7)によれば,画像中の要素ごとに他のメモリ上に
コピーして膨張/収縮を施すことにより,隣接する要素
を同時に膨張/収縮することがないので,これを利用
し,要素間の統合を生じさせることなく,過剰認識の確
率を低減するので,要素間の統合する可能性を排除し,
かつ一致度のS/N比を向上させることができる。
【0113】また,本発明に係る工業文字認識方法(請
求項8)によれば,膨張/収縮を実施するその回数また
は膨張/収縮の画素数を,最初に面積測定することによ
って決定し,膨張あるいは収縮処理後における再マッチ
ングを省略するので,より迅速な処理が実現する。
【0114】また,本発明に係る工業文字認識方法(請
求項9)によれば,各要素ごとの面積測定を行い,膨張
/収縮を実施し,各要素ごとの位置的な膨張/収縮の度
合いに個別に対応することができ,かつ隣接する要素と
の統合を回避し,再度各要素ごとに認識することにより
過剰認識の確率を高速に低減することが可能となり,か
つ請求項8において要素間の統合する可能性を除去し,
一致度のS/N比を向上させることができる。
【0115】また,本発明に係る工業文字認識方法(請
求項10)によれば,マッチング前の境界線画像の重心
とマッチング後の結果画像の重心を取得し,それらの変
移を検出することにより,膨張/収縮方向を検知して試
行錯誤を排除し,最適な膨張/収縮処理を実施し,再度
認識することで過剰認識の確率を高速に低減可能にし,
かつ過剰判定抑制ルーチンに移行する前に照明の指向性
により決定する膨張または収縮の方向を取得し,限定し
て過剰判定抑制ルーチンを発動することができる。
【0116】また,本発明に係る工業文字認識方法(請
求項11)によれば,請求項10において,再度各要素
ごとに認識することにより,過剰認識の確率を高速に
し,かつ隣接する要素の統合を回避し,各要素の位置的
な膨張/収縮の度合いに対応して低減することができ,
さらに要素間の統合の可能性を除去することにより,一
致度のS/N比を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るシステムの構成を示
す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る基本的な識別手順
例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の形態2に係る基本的な識別手順
例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態3に係る基本的な識別手順
例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態4に係る基本的な識別手順
例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態5に係る基本的な識別手順
例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態6に係る基本的な識別手順
例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態7に係る基本的な識別手順
例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態8に係る基本的な識別手順
例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態9に係る基本的な識別手
順例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態10に係る基本的な識別
手順例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態11に係る基本的な識別
手順例を示すフローチャートである。
【図13】正常状態におけるロゴ画像の入力状態を示す
説明図である。
【図14】環境照明が強いなどのように製品周辺が一様
に明るいときに撮像されたロゴの状態を示す説明図であ
る。
【図15】環境照明が一様に暗いときに撮像されたロゴ
の状態を示す説明図である。
【図16】図13のロゴ画像に対応するテンプレート2
値化画像を示す説明図である。
【図17】図14(環境照明が強い場合)のロゴ撮像画
像に対応する撮像2値化画像を示す説明図である。
【図18】図15(環境照明が暗い場合)のロゴ撮像画
像に対応する撮像2値化画像を示す説明図である。
【図19】実施の形態10に係り,マッチング前の境界
線画像の重心とマッチング後の位置ずれが不変で一致度
が設定値より低い場合の画像例を示す説明図である。
【図20】実施の形態10に係り,マッチング前の境界
線画像の重心とマッチング後の位置ずれが生じている場
合の画像例を示す説明図である。
【符号の説明】
101,102 環境照明 103 CCDエリアセンサ 104 補助照明 105 対象製品 6,7,8,9 重心

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロゴなどの工業文字を認識することによ
    って生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方
    法において,2値化された工業文字をテンプレート画像
    として入力する第1の工程と,識別対象製品に印字され
    ている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第
    2の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画
    像に対するテンプレートマッチングを実行する第3の工
    程と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行っ
    た結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致
    度があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断
    する第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判
    断した場合に,認識対象画像か前記テンプレート画像の
    一方を膨張させ,再度マッチング処理を実行する第5の
    工程と,を含むことを特徴とする工業文字認識方法。
  2. 【請求項2】 ロゴなどの工業文字を認識することによ
    って生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方
    法において,2値化された工業文字をテンプレート画像
    として入力する第1の工程と,識別対象製品に印字され
    ている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第
    2の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画
    像に対するテンプレートマッチングを実行する第3の工
    程と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行っ
    た結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致
    度があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断
    する第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判
    断した場合に,認識対象画像か前記テンプレート画像の
    一方を収縮させ,再度マッチング処理を実行する第5の
    工程と,を含むことを特徴とする工業文字認識方法。
  3. 【請求項3】 ロゴなどの工業文字を認識することによ
    って生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方
    法において,2値化された工業文字をテンプレート画像
    として入力する第1の工程と,識別対象製品に印字され
    ている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第
    2の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画
    像に対するテンプレートマッチングを実行する第3の工
    程と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行っ
    た結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致
    度があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断
    する第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判
    断した場合に,ラベリング処理を行い認識対象画像か前
    記テンプレート画像の一方を膨張させて再度マッチング
    処理を実行する第5の工程と,前記第5の工程で膨張し
    た後の画像中の要素数が膨張前より少ないか否かを判断
    する第6の工程と,前記第6の工程で膨張後の画像中の
    要素数が膨張前より少ないと判断した場合,膨張をキャ
    ンセルし,該キャンセルした側の他方を収縮し,再度マ
    ッチングを実行する第7の工程と,を含むことを特徴と
    する工業文字認識方法。
  4. 【請求項4】 ロゴなどの工業文字を認識することによ
    って生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方
    法において,2値化された工業文字をテンプレート画像
    として入力する第1の工程と,識別対象製品に印字され
    ている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第
    2の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画
    像に対するテンプレートマッチングを実行する第3の工
    程と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行っ
    た結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致
    度があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断
    する第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判
    断した場合に,認識対象画像かテンプレート画像の一方
    の上下左右方向を個々に膨張/収縮させ,各々の処理に
    対して再度マッチングを実行する第5の工程と,を含む
    ことを特徴とする工業文字認識方法。
  5. 【請求項5】 ロゴなどの工業文字を認識することによ
    って生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方
    法において,2値化された工業文字をテンプレート画像
    として入力する第1の工程と,識別対象製品に印字され
    ている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第
    2の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画
    像に対するテンプレートマッチングを実行する第3の工
    程と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行っ
    た結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致
    度があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断
    する第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判
    断した場合に,認識対象画像かテンプレート画像の一方
    の上下左右方向を個々に膨張/収縮させ,各々の処理に
    対して再度マッチングを実行する第5の工程と,膨張ま
    たは収縮させる方向を組み合わせ,前記第5の工程と同
    一処理を実行する第6の工程と,を含むことを特徴とす
    る工業文字認識方法。
  6. 【請求項6】 ロゴなどの工業文字を認識することによ
    って生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方
    法において,2値化された工業文字をテンプレート画像
    として入力する第1の工程と,識別対象製品に印字され
    ている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第
    2の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画
    像に対するテンプレートマッチングを実行する第3の工
    程と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行っ
    た結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致
    度があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断
    する第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判
    断した場合に,認識対象画像か前記テンプレート画像の
    一方の上下左右方向を個々に膨張/収縮させ,各々の処
    理に対して再度マッチングを実行する第5の工程と,膨
    張または収縮させる方向を組み合わせて,前記第5の工
    程と同一処理を実行する第6の工程と,膨張した側より
    照射する照明系の照度を上げるか,または収縮側より照
    射する照明系の照度を下げる第7の工程と,を含むこと
    を特徴とする工業文字認識方法。
  7. 【請求項7】 ロゴなどの工業文字を認識することによ
    って生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方
    法において,2値化された工業文字をテンプレート画像
    として入力する第1の工程と,識別対象製品に印字され
    ている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第
    2の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画
    像に対するテンプレートマッチングを実行する第3の工
    程と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行っ
    た結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致
    度があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断
    する第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判
    断した場合に,認識対象画像か前記テンプレート画像の
    一方の各要素を順次他のメモリ上にコピーする第5の工
    程と,移動した各要素を膨張/収縮し,再度マッチング
    を実行する第6の工程と,を含むことを特徴とする工業
    文字認識方法。
  8. 【請求項8】 ロゴなどの工業文字を認識することによ
    って生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方
    法において,2値化された工業文字をテンプレート画像
    として入力する第1の工程と,識別対象製品に印字され
    ている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第
    2の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画
    像に対するテンプレートマッチングを実行する第3の工
    程と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行っ
    た結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致
    度があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断
    する第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判
    断した場合に,認識対象画像と前記テンプレート画像の
    面積を計測する第5の工程と,膨張/収縮処理後の両画
    像を再度マッチングする第6の工程と,を含むことを特
    徴とする工業文字認識方法。
  9. 【請求項9】 ロゴなどの工業文字を認識することによ
    って生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識方
    法において,2値化された工業文字をテンプレート画像
    として入力する第1の工程と,識別対象製品に印字され
    ている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する第
    2の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像画
    像に対するテンプレートマッチングを実行する第3の工
    程と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行っ
    た結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一致
    度があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判断
    する第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと判
    断した場合に,認識対象画像か前記テンプレート画像の
    一方の各要素を順次他のメモリ上にコピーする第5の工
    程と,前記第5の工程でコピーした各要素の面積を計測
    する第6の工程と,認識対象画像か前記テンプレート画
    像の一方の要素を膨張/収縮する第7の工程と,前記テ
    ンプレート画像と前記撮像画像の各要素の面積が一致し
    ているか否かを判断する第8の工程と,前記各要素の面
    積が一致していると判断した場合に,再度マッチングを
    実行する第9の工程と,を含むことを特徴とする工業文
    字認識方法。
  10. 【請求項10】 ロゴなどの工業文字を認識することに
    よって生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識
    方法において,2値化された工業文字をテンプレート画
    像として入力する第1の工程と,識別対象製品に印字さ
    れている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する
    第2の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像
    画像に対するテンプレートマッチングを実行する第3の
    工程と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行
    った結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一
    致度があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判
    断する第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと
    判断した場合に,位置補正を行い,マッチング直前の状
    態で前記テンプレート画像または前記撮像画像の2値画
    像に境界線処理を施す第5の工程と,前記第5の工程に
    よる境界線処理後の画像の重心を取得する第6の工程
    と,前記第6の工程による境界線画像の重心位置からマ
    ッチング後の画像の重心位置の変移より膨張/収縮方向
    を検出する第7の工程と,前記第7の工程で検出した膨
    張/収縮方向より認識対象画像か前記テンプレート画像
    の一方を膨張/収縮し,再度マッチングする第8の工程
    と,を含むことを特徴とする工業文字認識方法。
  11. 【請求項11】 ロゴなどの工業文字を認識することに
    よって生産ラインにおける製品識別を行う工業文字認識
    方法において,2値化された工業文字をテンプレート画
    像として入力する第1の工程と,識別対象製品に印字さ
    れている工業文字を撮像・2値化し撮像画像を入力する
    第2の工程と,前記テンプレート画像を用いて前記撮像
    画像に対するテンプレートマッチングを実行する第3の
    工程と,前記第3の工程でテンプレートマッチングを行
    った結果,前記テンプレート画像と前記撮像画像との一
    致度があらかじめ設定した閾値に対して低いか否かを判
    断する第4の工程と,前記第4の工程で一致度が低いと
    判断した場合に,位置補正した後,マッチング直前の状
    態で前記テンプレート画像または前記撮像画像の2値画
    像に境界線処理を施す第5の工程と,前記第5の工程に
    よる境界線処理後の画像の重心を取得する第6の工程
    と,前記第6の工程による境界線画像の重心位置からマ
    ッチング後の画像の重心位置の変移より膨張/収縮方向
    を検出する第7の工程と,各要素ごとに膨張/収縮方向
    を決定し,膨張/収縮を行った後,再度認識処理を実行
    する第8の工程と,を含むことを特徴とする工業文字認
    識方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102945368A (zh) * 2012-10-17 2013-02-27 西安理工大学 啤酒瓶盖激光字符的定位识别方法
JP2020017110A (ja) * 2018-07-26 2020-01-30 北川 悦司 オブジェクト検出システム
CN112950623A (zh) * 2021-03-29 2021-06-11 云印技术(深圳)有限公司 一种唛头识别方法及系统
US11341739B2 (en) 2016-02-15 2022-05-24 Nec Corporation Image processing device, image processing method, and program recording medium

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