JPH11282898A - プラネタリギヤのシミュレーションモデル生成装置、シュミレーション装置、シュミレーション方法、データ記憶媒体、及びプログラム記憶媒体 - Google Patents

プラネタリギヤのシミュレーションモデル生成装置、シュミレーション装置、シュミレーション方法、データ記憶媒体、及びプログラム記憶媒体

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JPH11282898A
JPH11282898A JP10413098A JP10413098A JPH11282898A JP H11282898 A JPH11282898 A JP H11282898A JP 10413098 A JP10413098 A JP 10413098A JP 10413098 A JP10413098 A JP 10413098A JP H11282898 A JPH11282898 A JP H11282898A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な構成を有して複雑な動作をするプラネ
タリギヤを効率よく且つ簡潔に表現するシミュレーショ
ンモデルを生成する装置を提案する。 【解決手段】 入力部と出力部とを合わせて少なくとも
3つ有するプラネタリギア装置を、位差量と流動量とを
入出力としコンピュータ処理可能なギアモデルにより表
現するシミュレーションモデルを生成するシミュレーシ
ョンモデル生成装置であって、前記ギアモデルを、入力
部と出力部とを結ぶ入出力ラインを記述する第1データ
部と、この第1のデータ部に並列に設定され、動特性モ
デルを表現する第2データ部とを含むように生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラネタリギヤを
シミュレーションするためのモデルを生成するシミュレ
ーションモデル生成装置に関し、さらには、シミュレー
ションモデルを実行するシュミレーション装置、さらに
はシュミレーション方法、シミュレーションデータやシ
ミュレーションプログラムを記憶するデータ記憶媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術】商品開発の短期化を目的として、従来試
作品を用いた試験によって行っていた性能や機能の評価
・確認を、シミュレーションによって開発の上流で行う
必要性が高まっている。自動車の諸性能は、エンジンや
変速機など個々のユニットの特性が統合されて現れるも
のである。これらの特性は複数の異なる分野に跨るた
め、シミュレーションの目的に対応した固有の方法で異
なる理論体系を結びつけてモデル化が行われている。し
かし、数多くの問題に対してシミュレーションを充足し
それらを維持管理するには、効率的ではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この問題の解決には、
異なる分野に対して共通化され、それらの統合を容易に
できるモデル化技術を必要とする。発明者たちは先に、
特願平7−250974号などで、ポテンシャルとフロ
ーという概念で部品をシステム方程式により表現するこ
とを提案し、複数の部品からなるユニットを行列表現化
した。
【0004】本発明は、この提案の延長線上になされた
ものであり、複雑な構成を有して複雑な動作をするプラ
ネタリギヤを効率よく且つ簡潔に表現するシミュレーシ
ョンモデルを生成する装置及び方法、さらにはそのよう
なシミュレーションモデルをシミュレーションする装置
及び方法を提案するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、請求項1に提案の、入力部と出力部とを合わせて少
なくとも3つ有するプラネタリギア装置を、位差量と流
動量とを入出力としコンピュータ処理可能なギアモデル
により表現するシミュレーションモデルを生成するシミ
ュレーションモデル生成装置は、前記ギアモデルを、入
力部と出力部とを結ぶ入出力ラインを記述する第1デー
タ部と、この第1のデータ部に並列に設定され、動特性
モデルを表現する第2データ部とを含むように生成する
ことを特徴とする。
【0006】また、同じ課題を達成するために、請求項
6に提案の、入力部と出力部とを合わせて少なくとも3
つ有するプラネタリギア装置を位差量と流動量との関係
で表現するギアモデルをコンピュータ上で実行するシミ
ュレーション装置は、前記ギアモデルとして、入力部と
出力部とを結ぶ入出力ラインを記述する第1データ部
と、この第1のデータ部に並列に設定され、動特性モデ
ルを表現する第2データ部とを含むように生成するモデ
ル生成手段と、この生成されたギアモデルをコンピュー
タ上で実行するシミュレーション手段とを具備すること
を特徴とする。
【0007】入出力関係と動特性とが切り離され、簡潔
に表現されるとともに、動特性が入出力関係に与える干
渉を的確に評価することができる。プラネタリギヤは、
通常、合わせて3つの入力部と出力部とを有する。而し
て、本発明の好適な一態様である請求項2または5に拠
れば、前記ギアモデルは、これら3つの入力部と出力部
に対応したユニットモデルを有することを特徴とする。
【0008】本発明の好適な一態様である請求項3また
は8に拠れば、個々のユニットモデルは前記入出力ライ
ンに接続され、この入出力ラインに接続され、個々のユ
ニットモデルの変更可能なゲインを表現する第3のデー
タ部を有することを特徴とする。ゲインを変更すること
により異なるプラネタリギヤに対応することが可能であ
る。
【0009】プラネタリギヤはタービンシャフトなどの
必ず太いシャフトを有する。このようなシャフトの寄与
を無視することはできない。そこで、本発明の好適な一
態様である請求項4または9に拠れば、個々のユニット
モデルは、このギア装置のシャフトを表現する慣性モメ
ントの微分項を表現する第4のデータ部を更に有するこ
とを特徴とする。
【0010】自動変速機においてはプラネタリギヤ装置
はクラッチを有する。そこで、本発明の好適な一態様で
ある請求項5または10に拠れば、前記ギア装置はクラ
ッチを有し、ユニットモデルはクラッチを表現するスイ
ッチ素子としての第5のデータ部を有する。
【0011】本発明の請求項11のシミュレーション装
置は、例えば請求項1などのシミュレーションモデル生
成装置により生成されたシミュレーションモデルを実行
するときに有利である。プラネタリギヤは非線形な構成
要素が多く含まれる。非線形要素を精度よくシミュレー
ションするために、本発明の好適な一態様である請求項
12に拠れば、前記ギアモデルを時間的に離散的なモデ
ルに変換する手段を有する。
【0012】本発明は、更にシミュレーションモデル生
成方法やシミュレーション方法にも適用可能である。ま
た、請求項14のデータ記憶媒体は、入力部と出力部と
を合わせて少なくとも3つ有するプラネタリギア装置
を、位差量と流動量とを入出力とするコンピュータ処理
可能なギアモデルとして表現するモデルデータを記憶す
る記憶媒体であって、入力部と出力部とを結ぶ入出力ラ
インを記述する第1データ部と、前記第1のデータ部に
並列となるように設定され、動特性モデルを表現する第
2データ部という特徴的なコンピュータデータを記憶す
るものである。
【0013】また、請求項15のデータ記憶媒体は、入
力部と出力部とを合わせて少なくとも3つ有するプラネ
タリギア装置を位差量と流動量とを入出力として表現す
るギアモデルを生成するプログラムを記憶する記憶媒体
であって、入力部と出力部とを結ぶ入出力ラインを記述
する第1データ部を生成する第1のコンピュータコード
手段と、前記第1のデータ部に並列となるように設定さ
れ、動特性モデルを表現する第2データ部を生成する第
2のコンピュータコード手段とを記憶するものである。
【0014】また、本発明の好適な一態様である請求項
17または18に拠れば、前記動特性は、出力に関与す
るギアの自転運動を表現することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき、本発明
の好適な実施形態であるシュミレーションシステムを説
明する。 〈位差量と状態量〉実施形態のシミュレーション装置に
特徴的な、ユニット表現の基本について説明する。
【0016】ある実体のシステムを構成する部分機能は
エネルギの授受を行うシステム要素としてモデル化され
る。このエネルギモデルは、第1図に示すように、ある
部分機能をブラックボックスとすると、このブラックボ
ックスの内部損失と、当該ブラックボックスに入力され
る入力エネルギと、当該ブラックボックスから出力され
る出力エネルギとで構成され、入力エネルギ=出力エネ
ルギ+内部損失で表される。入力エネルギ及び出力エネ
ルギは、それぞれ位差量と流動量からなる状態量で表さ
れる。位差量は実体に加わる入出力エネルギのポテンシ
ャル成分を表す状態量で、流動量は実体に加わる入出力
エネルギのフロー成分を表す状態量である。
【0017】そして、状態量は入力状態量と出力状態量
の対とし、入力状態量は入力位差量又は入力流動量とし
て表され、出力状態量は出力位差量又は出力流動量とし
て表される。すなわち、入出力エネルギは入力位差量と
出力流動量の対、又は入力流動量と出力位差量の対とし
たいずれかで表される。位差量と流動量の具体的な例
を、表1に示す。
【0018】 前記エネルギモデルをさらに具体的に説明すると、次の
通りである。モータの働きをブラックボックスとし、入
力エネルギの流動量に電流(値)を与えると、入力エネ
ルギ側の位差量にはモータの内部抵抗とモータ出力に対
応した電圧(値)が返される。この場合、電流が入力流
動量で、電圧が出力位差量となり、(電流×電圧)が入
力エネルギとなる。すなわち、回転トルクを一定とした
場合、電流を多く流すと電圧が高くなりモータの回転数
も増加する。一方、トルクが出力流動量として出力さ
れ、モータの角速度が入力位差量として返される。この
場合、(トルク×角速度)が出力エネルギとなる。
【0019】なお、この例において、位差量である電圧
を入れることにより流動量として電流が返されると考え
てもよい。この場合には、第1図の矢印が逆になり、電
圧が入力位差量となり、電流が出力流動量となる。前記
実体のブラックボックスの内部は、第2図に示すよう
に、実体の固有特性を表す閉ループ系(固有値系)と、
入力エネルギを閉ループ系に供給する環境特性を表す開
ループ系で構成される。閉ループ系では、第3図に示す
ように、出力状態量がフィードバックされて入力状態量
に加えられ状態量の永久ループを形成し、このループに
包含されている内部要素が固有値を確定する。開ループ
系では、第4図に示すように、入力状態量が出力状態量
に加えられ、状態量の流れを形成し、実体に加えられる
入力エネルギとなる外部状態量および固有値の入力エネ
ルギとなる内部状態量の間の流れを確定する。したがっ
て、実体に加えられるエネルギ群は、位差入カエネルギ
群と流動入力エネルギ群を環境系に加え、この環境系を
経由して固有値系に位差,流動エネルギ群が加わる。
【0020】このようにして製品を構成する全ての部分
機能をシステム要素としてエネルギモデル化し、各シス
テム要素をある接続関係で組み合わせれば製品がモデル
化される。これから説明する仮想原型はこのような知見
に基づき、それを更に発展させたものである。
【0021】〈仮想原型の概念〉仮想原型(virtual pro
totype)の概念構成を第5図に示す。仮想原型によるモ
デルでは、モデルの内容が「機能モデル」(functiona m
odel)と「機構モデル」(mechanism model)に層別され
る。機能モデルは、上述の「位差量」(potential)と
「流動量」(flow)という、二つの一般化された「状態
量」によって記述される。「機能モデル」はモデル化対
象となる実体の動特性を表し、サブシステム(subsyste
m)を統合して全体システム(integrated system)を形成
する役割を担う。第5図の例では、全体システムはサブ
システム(a)とサブシステム(b)とからなる。
【0022】「機構モデル」は機能モデルのパラメータ
(parameters)に代入される物理特性値(physical charac
teristic)を与え、実体のメカニズムに依存したモデル
となる。この階層構造化されたモデル構成によって、一
般に複雑化する機構モデルの扱いに苦慮することなく、
統一された方法でサブシステムのモデルを統合して全体
機能をモデル化する事ができる。
【0023】機能モデルはシステム方程式によって表さ
れ、サンプリングクロック毎に機構モデルによるパラメ
ータの更新と離散化を行う。従ってメカニズムによる特
性の非線形性は、機能モデルにおいてサンプリングタイ
ム毎に線形化される。 〈パワートレインの基本モデル〉パワートレインには、
クラッチやブレーキなどの、モデル間のつながりを断続
させて、モデル構造を不連続に切り替える要素が含まれ
る。この構造変化を「構造非線形」と呼ぶ。
【0024】まず構造非線形を含まないモデルを考え、
機能モデルと機構モデルから成る構成の実例と、サブシ
ステムから全体への統合そして解法について述べる。パ
ワートレインの全体モデルは、第6図に示すように、4
つの機能モデル(「エンジン」(engine & accessary)と
「トルクコンバータ」(torque converter)と「変速機」
(gear box)と「駆動力」(driving force)の4つの機能
モデル)から構成される。これらの各機能モデルは、パ
ラメータを介してエンジン、トルクコンバーターなどの
機構モデルと結ばれる。なお、変速機は減速比だけに単
純化している。
【0025】各機能モデル間は、流動量であるトルク・
力と、位差量である回転・速度で結ばれる。 〈エンジンおよび補機の駆動抵抗のモデル〉エンジン機
能モデルは、第7図に示すように、慣性モーメントJ
engと粘性抵抗係数Cengから成る一次遅れ系として表さ
れる。
【0026】また、エンジンの機構モデルは、同じく、
第7図に示すように、エンジンのトルク特性と補機の駆
動抵抗を粘性抵抗係数及び抵抗の摩擦成分であるオフセ
ット値TC.engとして機能モデルに与える。エンジン機
構モデルは電子制御モデルを含み、制御入力およびドラ
イバーの操作入力に対する過度応答を考慮しているが、
失火等の不安定現象は考慮していない。
【0027】エンジンの機構モデルのシステム方程式
を、
【0028】
【数1】
【0029】で表すとする。但し、「’」は時間微分を
表す。ここで、Xengは状態ベクトルで、状態変数はx
engの一つだけであるから、
【0030】
【数2】
【0031】であり、状態量を抽出するための観測ベク
トルOeng、外部入力ベクトルIengは、エンジンの補器
の機能モデルが第8図に示すブロック線図によって表現
される場合には、夫々、
【0032】
【数3】
【0033】によって表される。ここで、Tengはエン
ジンのトルク、ωengはエンジンの回転速度、Taccy
補器への出力トルクであるとした。従って、モデルのパ
ラメータから構成される部分行列は、
【0034】
【数4】
【0035】
【数5】
【0036】
【数6】
【0037】尚、第8図を含めて、本実施形態のシステ
ムブロック線図において用いられる図形記号を第9図に
示す。 〈トルクコンバーターのモデル〉トルクコンバーターは
ポンプ部とタービング部に分け、前者はエンジンと、後
者は車軸と剛体結合されているものと考える。また、ト
ルクコンバーター内部の流体の過度的挙動は無視する。
【0038】トルクコンバーターの駆動トルクはポンプ
とタービンの速度比eを変数とする容量係数Ccpを用い
て下式で表される。
【0039】
【数7】
【0040】機構モデルは、速度比eから、第10図の
グラフに示された駆動トルク曲線の接線を求め、この接
線の傾きCtcと切片TO.tcとを機能モデルに与える。ま
た、同時にトルク比を特性データから読みとり、機能モ
デルに与える。トルクコンバーターの機能モデルのブロ
ック線図を第10図に示す。 〈車両駆動力モデル〉車両駆動力モデルは第11図に示
すように、車両質量、走行抵抗、タイヤ半径、最終減速
比とアクスルシャフト慣性モーメントから構成される。
走行抵抗の要因であるタイヤ転がり抵抗、空気抵抗、登
坂抵抗は、機構モデルから粘性抵抗係数およびオフセッ
ト荷重に変化して機能モデルに与える。
【0041】第6図に於いて、Rfは変速機の最終段の
ギヤ比、Jaxはシャフトの慣性質量、Rtyはタイヤの半
径、Mvは車輌の質量、Cvは速度に依存する粘性抵抗計
数、FO.vは車体に働くオフセット力である。をいう。 〈機能モデルの統合〉上述のエンジン、トルクコンバー
タ、駆動力の各ユニットの統合体であるパワートレーン
をこれらの状態方程式の統合によって表現することがで
きる。
【0042】第12図乃至第14図は、状態方程式の統
合化を説明する。この統合化の詳細は、本出願人によ
る、特願平7−250974号に詳細に説明されてい
る。即ち、第12図に示すように、統合化対象のユニッ
トモデルが3つ存在するとする。そして、第13図に示
すように、各ユニットのパラメータ行列をシステム方程
式上に対角に配置し、行・列を操作して入出力ベクトル
を状態変数と入力および観測状態量に整理する。
【0043】次に、第15図に示すように、2つのユニ
ット間の接続状態量(観測状態量)を入力状態量に代入
して、入力ベクトルから接続状態量である入力状態量を
消去する。このような操作により、最終的に、第14図
の形状の方程式で統合システムが表現され、その入力ベ
クトルIは定数項のみとなり、従って、時間に依存しな
くなる。これにより全体モデルが完成する。
【0044】入力ベクトルIが定数項のみとなるのは、
各ユニットモデルの部分行列A,B,Cにオフセット量
などを組み込むからである。 〈解法〉統合したモデルをシミュレーションするために
は、統合したシステム方程式を解く必要がある。
【0045】本実施形態では、ゼロ次ホールドを用い
て、統合した状態方程式を離散時間系で計算する。連続
時間系ではこの状態方程式は非線形であるが、単位時間
の短い離散時間系では、入力Iはステップ入力、即ち、
短いΔt時間の間には、入力は定数値を示すステップ入
力となりゼロ次である。連続時間系から離散時間系への
変換処理は、部分行列[AB]に対して行い、変換後の
行列を[PQ]とすると、第17図及び第18図に示す
ように、
【0046】
【数8】
【0047】
【数9】
【0048】ここで、Eは単位行列、tsはサンプリン
グタイムである。離散系のシステム方程式は、下式で表
される。
【0049】
【数10】
【0050】〈構造非線形なパワートレイン機能モデ
ル〉クラッチは、系を分離したり合成したりする構造非
線形を司る典型的な機構要素である。本実施形態がシミ
ュレーション対象とするパワートレーンはこの非線形要
素を含む実例としてラビニョウ型遊星歯車列を有する自
動変速機モデルである。
【0051】以下に、この構造非線形なクラッチ要素を
扱う時のクラッチ要素のモデル化を説明する。 〈クラッチ要素のモデル化〉クラッチモデルとは、接続
する2つの系の双方の回転差を入力し、応答としてトル
クを出力する機械インピーダンスを基礎としてモデル化
したものである。
【0052】機械インピーダンスについては、剛性によ
って系をつなぐものと、粘性係数のみから成る二つのモ
デルが考えられる。後者は、粘性軸継手として喩えら
れ、係合時にわずかな滑りが生じるが扱いが容易である
ため、自動変速機モデルである本実施形態システムで
は、この後者の粘性係数のみからなるモデルを採用す
る。クラッチは、伝達すべきトルクが伝達可能なトルク
値(以後、トルク容量TCcと呼ぶ)を越えるとスリップ
状態となり、トルク容量TCcに等しいトルクが出力され
るという性質を有する。
【0053】クラッチの機能モデルを第19図に示す。
このトルク容量TCcはクラッチ機構モデルによって機能
モデルに与えられる。第19図に示すように、機能モデ
ルは、係合状態のトルク値を算出する。即ち、入力と出
力の回転数差(=ωC,in−ωC,out)は係数CCcによっ
てトルク値Tinに変換され、このトルク値は容量TCc
比較される。Tin≧TCcならばTCcを出力し、Tin<T
CcならばTを出力する。即ち、TinとTCcのうち絶対値
の小さい方を採用する。
【0054】この絶対値の小さい方を採用するという論
理演算を、第19図では「スイッチswitch」として表し
ている。論理演算結果を反映するために、式では係合時
に“1”、スリップ時に0となるスイッチ係数SEと、
その逆の値をとるスイッチ係数SSとを設定した。前者
(SE)を機械インピーダンス部分のパラメータに、後
者(SS)をトルク容量TCcに乗じ、両者の和を出力す
る。
【0055】クラッチのシステム方程式の各要素は以下
の通りである。
【0056】
【数11】
【0057】
【数12】
【0058】但し、係合時には、 SE=1 SS=1 スリップ時には、 SE=0 SS=0 である。尚、ブレーキは、片方の系が停止しているクラ
ッチとして扱う。
【0059】即ち、第20図に、粘性カップリングとし
ての、クラッチ(ブレーキ)の機能モデルのブロック線
図を示す。図中、C-clutchは第19図のCCcと等価で
ある。2つのスイッチS-engageとS-slipは、 |Tin|≦|TC| → S-engage=1、S-slip=0 |Tin|>|TC| → S-engage=0、S-slip=1 である。
【0060】〈自動変速機構の機能モデル〉自動変速機
には複数のクラッチ、ブレーキが含まれるが、仮想原型
では、複数のクラッチおよびブレーキモデルを、実体の
動力の流れと同一に配置する事でモデル化ができる。第
21図に本実施形態がモデル化対象とする自動変速機の
構成を示す。図中、1はトルクコンバータ、2はタービ
ンシャフト、3はフォワード(FWD)クラッチ、4は
コースタクラッチ、5は3−4クラッチ、6はリバース
クラッチ、7はL&Rブレーキ、8は2−4ブレーキ。
9は遊星歯車機構(Planetary gear train)である。第
21図の自動変速機における動力の伝達を図示すると、
第23図のようになる。
【0061】図中、はタービンシャフト→FWDクラ
ッチ→フロントサンギアという動力の流れを示し、は
タービンシャフト→3−4クラッチ→リアキャリア(L
&Rクラッチと共に)という流れを示し、はタービン
シャフト→3リバースクラッチ→リアサンギヤ(2/4
バンドブレーキと共に)という流れを示し、はフロン
トキャリア→最終段ギヤという流れを示す。
【0062】第23図の構成要素のつながりをそのまま
モデル化すると、第24図のようになる。第24図に於
いて、四角のシンボルは伝達函数(機械インピーダンス
またはモビリティ)を、破線の矢印は位差量(各速度)
の流れを、実線の矢印は流動量(トルク)の流れを示し
ている。ここで、パワー=トルク×各速度であることを
前提としている。
【0063】タービンシャフトのモデル化は第25図に
従って行う。即ち、タービンシャフトは、慣性(J-trb)
と粘性抵抗(D-trb)とからなる一次遅れ系の質点系モデ
ルとして取り扱う。このモデルのブロック図を第26図
に示す。尚、第26図に於いて、トルクT-tcはトルクコ
ンバータからのトルク入力である。このブロック図に従
ったタービンシャフトの状態方程式は、|
【0064】
【数13】
【0065】第27図に上記状態式に従ったこのタービ
ンシャフトの応答図を示す。第27図は同モデルが一次
応答遅れの特性を有していることを示している。次に、
FWDクラッチ、3−4クラッチ、リバースクラッチ、
L&Rクラッチ、2−4バンドブレーキのモデル化を考
える。一般的なクラッチは第19図により説明した。こ
こでは、自動変速機に固有な各種クラッチ及びブレーキ
のモデル化を考える。
【0066】まず、変速には直接関与しないコースティ
ングクラッチは本モデル化の対象から省略できる。そこ
で、クラッチの機能モデルを第28図に示す。同図にお
いて、μは摩擦係数、REはクラッチの有効径、TCはト
ルク容量、FCは押しつけ力である。従って、 TC=μ・RE・FC である。第28図のモデルに対して、第20図のブロッ
ク図を与える。
【0067】ところで、ワンウェイクラッチでは、係合
状態と非係合状態とが回転方向に応じて切り替わる。こ
の動作は、トルク容量TCcが、回転方向に応じて、ゼロ
または確実に係合される大きな値をとる事と解釈でき
る。即ち、 TC =0:回転方向=正回転のとき、 TC =T0(但し、T0≫1:回転方向=逆回転のとき、 である。従って、摩擦クラッチとワンウェイクラッチの
配置・動作を考慮したトルク容量を与え、一つのモデル
で表した場合には、その特性は第29図のようになる。
【0068】ところで、この変速機ではFWDクラッチ
とワンウェイクラッチ(OWC)とが直列に配置された構成
を有しているが、この直列配置では、FWDクラッチと
ワンウェイクラッチのどちらかが非係合ならばスリップ
状態となる。すなわち、トルク容量の絶対値が小さい方
が採用される。即ち、FWDクラッチとワンウェイクラ
ッチ(OWC)は1つのクラッチモデルに置き換えることが
でき、それはトルク容量の絶対値が小さい方を採用する
クラッチモデルである。
【0069】一方L&Rブレーキは並列配置のため片方
だけで係合させる事ができるから、トルク容量の絶対値
が大きい方が採用される。機構モデルは自動変速機の制
御系の動作に応じた各クラッチ・ブレーキ油圧からトル
ク容量を求め、機能モデルへ与える。この部分は、既存
のシミュレーションプログラムを流用した。また、係合
状態で機能するCCc.F等の粘性係数は、係合時の滑りと
係合瞬間のスパイク状のトルク発生を考慮して値を設定
した。
【0070】〈遊星歯車列の機能モデル〉本パワートレ
ーンの自動変速機も遊星歯車機構を有するものとして設
計される。ここでは遊星歯車列としてラビニョー(ravig
neaux)型遊星歯車列の機能モデルを提案する。第30
図,第31図にラビニョー型遊星歯車列を回転動作
(ω)の観点から見た場合と、トルク伝達(T)の観点
から見た場合を示す。
【0071】この遊星歯車列はロングピニオンの運動に
注目してモデル化する。このモデル化は、遊星歯車列の
入出力軸の回転を、 :出力軸であるリングギヤの回転と :ピニオンギアの自転 とで表す。各軸の回転、即ち、小サンギアの回転速度ω
SSと、キャリアの回転速度ωCと、Eサンギアの回転速
度ωLSとは、第30図を参照しながら、
【0072】
【数14】 と表される。ここで、GSS,GC,GLSはリングギヤ固
定条件下でのピニオンと各軸のギヤ比で、ピニオンの自
転に伴う公転も含むものであり、
【0073】
【数15】 で定義される。次に第31図を参照しながらトルクのバ
ランスを考える。各入力軸からの遊星ギヤ系へのトルク
をTSS,TC,TLS、出力トルクをTRとし、簡単のため
各軸の慣性力および抵抗を無視すると、系全体の釣合か
ら、
【0074】
【数16】 スモールサンギヤ、ラージサンギヤ及びリングギヤから
ピニオンへの伝達トルクTLPSS,TLPLS,TLPRより、
ピニオン軸周りの運動方程式は、
【0075】
【数17】 で表される。但し、「’」は時間微分を表す。以上のよ
うにして、このラビニョー(ravigneaux)型遊星歯車列の
ブロック線図を第32図に示す。第32図のブロック図
の特徴は、同図において、TLPとωLPとが入出力される
部分はロングピニオンの自転運動を表現し、それ以外の
部分が公転成分の動力伝達釣り合いを表現しているとい
うことである。換言すれば、自転運動がギア比を介して
公転運動に「干渉」しているということである。即ち、
自転運動と公転運動とが並列的に表現されている。もし
自転運動と公転運動とが直列的に表現されると、条件や
状態が異なる毎にモデル化をやり直さなければならない
が、並列表現にすることによって、条件や状態が異なっ
てもパラメータの変更だけで遊星歯車列を表現できると
いう利点を発揮できる。
【0076】この遊星歯車機構を並列表現すると言うこ
との利点は、ラビニョー型以外の歯車機構への適用によ
ってはっきりする。遊星歯車列がCR−CR型遊星歯車
列である場合の機能モデルを考察する。第33図に、C
R−CR型遊星歯車列の構造を示す。この歯車列は、サ
ンギアとリングギアの間で、サンギアの周りに公転する
ようにピニオンギアが設けられている。このCR−CR
型遊星歯車列では、リアのリングギアとフロントのピニ
オンギアとがプラネタリキャリアによって結合され、フ
ロントのピニオンギアとリアのピニオンギアとがプラネ
タリキャリアによって結合されている。第34図はサン
ギアの周りにピニオンギアが公転し、そのときに、ピニ
オンギアの公転と一緒にキャリアがサンギアの軸の周り
に回転することを示している。リングギアはピニオンギ
アと歯合する。
【0077】この遊星歯車列はロングピニオンの運動に
注目してモデル化する。このモデル化は、遊星歯車列の
入出力軸の回転を第34図のとの回転で表し、即
ち、 :出力軸であるリングギヤの回転(即ち、系全体の回
転)と :ピニオンギアの自転 とで表す。この場合、出力軸(フロントキャリア)を固
定されているとして考える。第34図を参照して、J-f
pをフロントピニオンの慣性、D-fpをフロントピニオン
の粘性計数、ω-fpをフロントピニオンの角速度とする
と、第34図に示された歯車列は第35図としてブロッ
ク図化される。従って、遊星歯車列全体では第36図の
ようにブロック図化される。
【0078】第36図のブロック図によれば、CR−C
R型の歯車機構でも、フロントピニオンギアの自転によ
る寄与部分と、系全体の公転による寄与部分とが並列的
に分離されていることがわかる。 〈全体モデルへの統合〉減速比だけの結合に簡略化して
いた変速機モデルを、変速機構(第24図)と遊星歯車
列(第30図,第31図)との機能統合モデルに置換
し、全体モデルを構築する。この統合には、第12図乃
至第15図に関連して説明した手法を適用する。
【0079】第37図乃至第42図に、実施形態のシュ
ミレーション装置に適用されたシュミレーション対象の
パワートレーン全体のブロック図を示す。これらの図面
の内、第37図から第41図までを直列的につなぎ合わ
せ、第42図の遊星歯車機構のブロック図を、第39図
のギア部分に置き換えて組み込むことにより、全体のブ
ロック図が完成する。
【0080】〈シミュレーション結果〉こうして統合さ
れた全体モデルの行列表現を、離散系の時間軸に沿って
シュミレーションする。先ず、パラメータが非線形であ
るようなシミュレーション事例を行う。即ち、アイドリ
ング中の車両において、エンジン補機の負荷をある時点
で入力したことに対するエンジン回転変動をシミュレー
トした結果を、第43図に示す。同図のシュミレーショ
ン結果(実線)と実機によるテスト結果(破線)とを比
較すれば、本シュミレーション装置によるモデル化によ
っても、エンジン回転およびエンジン制御系の挙動共に
十分な精度が得られていることを示している。なお、シ
ミュレーション結果では、回転の復帰が早い事、実機で
見られる回転の上昇後の振動が無い事が異なるが、これ
は燃焼の不安定さやエンジンマウントなどの振動系を考
慮していないためと考える。
【0081】次ぎに、構造的非線形を含むシミュレーシ
ョン事例を第44図に示す。第44図は、第43図のシ
ュミレーションと同じモデルを用いて、走行中におい
て、スロットル操作に対する自動変速機の変速をおこな
うことをシミュレートした結果を示す。実測値は同じ状
況を台上で再現して計測したデータである。シミュレー
ションは実機とはよく一致している。
【0082】このように、仮想原型の概念を応用して、
個別にモデル化したエンジン・自動変速機・車両駆動負
荷および制御系を統合し、パワートレイン全体のモデル
を開発したが、検証の結果、十分な精度が得られたこと
を確認し、仮想原型によるモデル化の有効性を立証する
事ができた。 〈システム構成〉第45図は実施形態にかかるシミュレ
ーション装置のハードウェアの構成を示す。このハード
ウェアは、CPU1、表示装置(ディスプレイ)2、キ
ーボード3、マウス4、メインメモリ5、ファイルディ
スク6、処理ソフトウェアのファイルディスク7からな
っている。
【0083】第46図は、第45図のシミュレーション
装置におけるデータ及びファイルの流れを説明する。同
図のシミュレーション装置が同図において、機能モデル
ファイルは、各ユニット毎に前もって生成した機能モデ
ルを出たとして記憶する。この機能モデルファイルの生
成は本出願人の前記特願平7−250974号に詳述さ
れている。また、第45図に於いて、データモデルファ
イルは、前述の「機構モデル」に対応するデータを記憶
するファイルで、例えば、第10図に示すように、物理
的特性データを函数またはテーブルとして記憶する。
【0084】本システムは、まず、個々のユニットにつ
いて、機能モデル(運動方程式を含む)とデータモデル
ファイルとを結合して個々のユニット毎に登録する。そ
の上で、これらのファイルを前述の方法で統合する(ス
テップS1及びステップS2)。この統合には前述した
ように、接続状態量の消去を行い、統合化された状態方
程式を生成する(ステップS3)。
【0085】シミュレーションはこの統合化された状態
方程式に従ってなされる。シミュレーションにおいて
は、この状態方程式にアペンドされたデータモデルファ
イルから、静的特性を読み出し、パラメータに変換して
供給する(ステップS5)。その後、状態方程式を離散
的な時間軸に沿って離散化する(ステップS6)。シミ
ュレーションはこの離散的な時間に沿って次々にパラメ
ータの供給と離散化を繰り返しながら行ってゆく。
【0086】第47図は本手法により完成されるシュミ
レーションシステムの全体を示すもので、自動車の個々
のユニットから一体化された装置へのシュミレーション
を効率よく行うことができることが示されている。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複雑な構成を有して複雑な動作をするプラネタリギヤを
効率よく且つ簡潔に表現するシミュレーションモデルを
生成することができる。特に複数のプラネタリギヤ装置
に対して1つのモデルで対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本件の発明者が特願平7−250974号で
提案し、本実施形態のシミュレーション装置が採用して
いるユニットを位差量と流動量とで表現する手法を説明
する図。
【図2】 本件の発明者が特願平7−250974号で
提案し、本実施形態のシミュレーション装置が採用して
いるユニットを位差量と流動量とで表現する手法を説明
する図。
【図3】 ユニットを閉ループ系で表現する手法を説明
する図。
【図4】 ユニットを開ループ系で表現する手法を説明
する図。
【図5】 本実施形態に採用されている仮想原型の概念
を説明する図。
【図6】 図5の仮想原型の概念を適用したパワートレ
ーンの構成を説明する図。
【図7】 仮想原型を適用したエンジンのモデルを示す
図。
【図8】 図7のエンジンの機能モデルを示す図。
【図9】 本実施形態において採用されている記号を説
明する図。
【図10】 仮想概念を適用したトルクコンバータのモ
デル図。
【図11】 図10のトルクコンバータの機能モデルを
説明する図。
【図12】 複数のユニットの状態方程式の統合を説明
する図。
【図13】 複数のユニットの状態方程式の統合を説明
する図。
【図14】 複数のユニットの状態方程式の統合を説明
する図。
【図15】 統合する際の接続状態量の消去を説明する
図。
【図16】 統合されたユニットの状態方程式を連続時
間系で示す図。
【図17】 統合されたユニットの状態方程式を離散時
間系に変換する原理を説明する図。
【図18】 統合されたユニットの状態方程式を離散時
間系に変換する原理を説明する図。
【図19】 仮想概念を適用したクラッチのモデル図。
【図20】 仮想概念を適用したクラッチ/ブレーキの
モデル図。
【図21】 シミュレーションの対象となる自動変速機
の構成を説明する図。
【図22】 図21の自動変速機における構成及びトル
ク伝達を説明する図。
【図23】 図21の自動変速機における構成及びトル
ク伝達を説明する図。
【図24】 図21の自動変速機における構成及びトル
ク伝達を説明する図。
【図25】 図21の自動変速機のタービンシャフトの
モデル概念を示す図。
【図26】 図25のタービンシャフトの機能モデル
図。
【図27】 図26の機能を有するタービンシャフトの
応答特性を説明する図。
【図28】 仮想概念を適用したクラッチの機能モデル
を説明する図。
【図29】 図28のクラッチモデルの特性を説明する
図。
【図30】 実施形態に適用されているラビノー型プラ
ネタリギヤ装置におけるギヤの回転を説明する図。
【図31】 実施形態に適用されているプラネタリギヤ
装置におけるトルク伝達を説明する図。
【図32】 同プラネタリギヤ装置の機能モデルを説明
する図。
【図33】 CR−CR型プラネタリギヤ装置の構成を
説明する図。
【図34】 図33のギア装置におけるトルクの流れを
説明する図。
【図35】 図33のギア装置のピニオンギアの機能モ
デルを説明する図。
【図36】 図33のギア装置全体の機能モデルを説明
する図。
【図37】 図6のパワートレーンシステム全体の機能
モデルを示す図37乃至図42のうち、エンジン補器部
分のみの機能モデルを示す図。
【図38】 図6のパワートレーンシステム全体の機能
モデルを示す図37乃至図42のうち、トルクコンバー
タのみの機能モデルを示す図。
【図39】 図6のパワートレーンシステム全体の機能
モデルを示す図37乃至図42のうち、ギヤ及びデフの
みの機能モデルを示す図。
【図40】 図6のパワートレーンシステム全体の機能
モデルを示す図37乃至図42のうち、アクスルのみの
機能モデルを示す図。
【図41】 図6のパワートレーンシステム全体の機能
モデルを示す図37乃至図42のうち、走行負荷のみの
機能モデルを示す図。
【図42】 図6のパワートレーンシステム全体の機能
モデルを示す図37乃至図42のうち、プラネタリギヤ
ユニットのみの機能モデルを示す図。
【図43】 図6のパワートレーンのシミュレーション
結果を示す図。
【図44】 図6のパワートレーンのシミュレーション
結果を示す図。
【図45】 本シミュレーション装置のハード構成を説
明する図。
【図46】 本シミュレーション装置における処理を順
に説明したフローチャート。
【図47】 本シミュレーション装置の処理における各
段階での結果を説明する図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小森 賢 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力部と出力部とを合わせて少なくとも
    3つ有するプラネタリギア装置を、位差量と流動量とを
    入出力としコンピュータ処理可能なギアモデルにより表
    現するシミュレーションモデルを生成するシミュレーシ
    ョンモデル生成装置であって、 前記ギアモデルを、入力部と出力部とを結ぶ入出力ライ
    ンを記述する第1データ部と、この第1のデータ部に並
    列に設定され、動特性モデルを表現する第2データ部と
    を含むように生成することを特徴とするシミュレーショ
    ンモデル生成装置。
  2. 【請求項2】 前記プラネタリギヤ装置は合わせて3つ
    の入力部と出力部とを有し、前記ギアモデルは、これら
    3つの入力部と出力部に対応したユニットモデルを有す
    ることを特徴とする請求項1に記載のシュミレーション
    モデル生成装置。
  3. 【請求項3】 個々のユニットモデルは前記入出力ライ
    ンに接続され、 この入出力ラインに接続され、個々のユニットモデルの
    変更可能なゲインを表現する第3のデータ部を有するこ
    とを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載のシミ
    ュレーションモデル生成装置。
  4. 【請求項4】 個々のユニットモデルは、このギア装置
    のシャフトを表現する慣性モメントの微分項を表現する
    第4のデータ部を更に有することを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれかに記載のシミュレーションモデル生成
    装置。
  5. 【請求項5】 前記ギア装置はクラッチを有し、 ユニットモデルはクラッチを表現するスイッチ素子とし
    ての第5のデータ部を有する請求項1乃至4のいずれか
    に記載のシミュレーションモデル生成装置。
  6. 【請求項6】 入力部と出力部とを合わせて少なくとも
    3つ有するプラネタリギア装置を位差量と流動量との関
    係で表現するギアモデルをコンピュータ上で実行するシ
    ミュレーション装置であって、 前記ギアモデルとして、入力部と出力部とを結ぶ入出力
    ラインを記述する第1データ部と、この第1のデータ部
    に並列に設定され、動特性モデルを表現する第2データ
    部とを含むように生成するモデル生成手段と、 この生成されたギアモデルをコンピュータ上で実行する
    シミュレーション手段とを具備することを特徴とするプ
    ラネタリギアのシュミレーション装置。
  7. 【請求項7】 前記プラネタリギヤ装置は合わせて3つ
    の入力部と出力部とを有し、前記ギアモデルは、これら
    3つの入力部と出力部に対応したユニットモデルを有す
    ることを特徴とする請求項5に記載のシュミレーション
    装置。
  8. 【請求項8】 個々のユニットモデルは前記入出力ライ
    ンに接続され、 この入出力ラインに接続され、個々のユニットモデルの
    変更可能なゲインを表現する第3のデータ部を有するこ
    とを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のシミ
    ュレーション装置。
  9. 【請求項9】 個々のユニットモデルは、このギア装置
    のシャフトを表現する慣性モメントの微分項を表現する
    第4のデータ部を更に有することを特徴とする請求項5
    乃至8のいずれかに記載のシミュレーション装置。
  10. 【請求項10】 前記ギア装置はクラッチを有し、 ユニットモデルはクラッチを表現するスイッチ素子とし
    ての第5のデータ部を有する請求項1乃至9のいずれか
    に記載のシミュレーション装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至5に記載のモデル生成装
    置により生成されたギアモデルをコンピュータ上で実行
    するシミュレーション装置。
  12. 【請求項12】 前記ギアモデルを時間的に離散的なモ
    デルに変換する手段を有する請求項6乃至11のいずれ
    かに記載のシミュレーション装置。
  13. 【請求項13】 入力部と出力部とを合わせて少なくと
    も3つ有するプラネタリギア装置を、位差量と流動量と
    を入出力とするコンピュータ処理可能なギアモデルとし
    て表現してシミュレーションするシミュレーション方法
    であって、 入力部と出力部とを結ぶ入出力ラインを記述する第1デ
    ータ部を生成し、 動特性モデルを表現する第2データ部を前記第1のデー
    タ部に並列となるように設定して生成し、 これらの生成された第1と第2のデータ部を含むギアモ
    デルをコンピュータ上で実行することを特徴とするプラ
    ネタリギアのシュミレーション方法。
  14. 【請求項14】 入力部と出力部とを合わせて少なくと
    も3つ有するプラネタリギア装置を、位差量と流動量と
    を入出力とするコンピュータ処理可能なギアモデルとし
    て表現するモデルデータを記憶する記憶媒体であって、 入力部と出力部とを結ぶ入出力ラインを記述する第1デ
    ータ部と、 前記第1のデータ部に並列となるように設定され、動特
    性モデルを表現する第2データ部とを記憶するデータ記
    憶媒体。
  15. 【請求項15】 入力部と出力部とを合わせて少なくと
    も3つ有するプラネタリギア装置を位差量と流動量とを
    入出力として表現するギアモデルを生成するプログラム
    を記憶する記憶媒体であって、 入力部と出力部とを結ぶ入出力ラインを記述する第1デ
    ータ部を生成する第1のコンピュータコード手段と、 前記第1のデータ部に並列となるように設定され、動特
    性モデルを表現する第2データ部を生成する第2のコン
    ピュータコード手段とを記憶するプログラム記憶媒体。
  16. 【請求項16】 入力部と出力部とを合わせて少なくと
    も3つ有するプラネタリギア装置を位差量と流動量とを
    入出力として表現するギアモデルを生成してシミュレー
    ションするプログラムを記憶する記憶媒体であって、 入力部と出力部とを結ぶ入出力ラインを記述する第1デ
    ータ部を生成する第1のコンピュータコード手段と、 前記第1のデータ部に並列となるように、動特性モデル
    を表現する第2データ部を設定して生成する第2のコン
    ピュータコード手段と、 第1のデータ部と第2のデータ部とを統合したギアモデ
    ルをシミュレーションする第3のコンピュータコード手
    段とを記憶するプログラム記憶媒体。
  17. 【請求項17】 前記動特性は、出力に関与するギアの
    自転運動を表現することを特徴とする請求項1に記載の
    シミュレーションモデル生成装置。
  18. 【請求項18】 前記動特性は、出力に関与するギアの
    自転運動を表現することを特徴とする請求項2に記載の
    シミュレーション装置。
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