JPH11282505A - 遺伝的アルゴリズムの適用による制御パラメータ設定方法、及びその方法を記憶した記憶媒体 - Google Patents

遺伝的アルゴリズムの適用による制御パラメータ設定方法、及びその方法を記憶した記憶媒体

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JPH11282505A
JPH11282505A JP10083306A JP8330698A JPH11282505A JP H11282505 A JPH11282505 A JP H11282505A JP 10083306 A JP10083306 A JP 10083306A JP 8330698 A JP8330698 A JP 8330698A JP H11282505 A JPH11282505 A JP H11282505A
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vehicle
fitness
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JP10083306A
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Toru Yoshioka
透 吉岡
Hiroki Kamimura
裕樹 上村
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Mazda Motor Corp
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Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多数の制御パラメータによって制御内容が規定
されるような制御装置のパラメータ設定に遺伝的アルゴ
リズム(GA)を適用するとき、実用的な時間内に最適
なパラメータ値を設定可能にする。 【解決手段】複数の超音波センサ3〜6を備え、所定時
間毎に、そのセンサ3〜6の検出パターンに応じて自車
両の周囲の物体Oの位置状態S0〜S5を認識するよう
にした走行環境認識装置Aを対象とし、そのパラメータ
値を探索するGAの評価過程で、評価する遺伝子のパラ
メータ値を走行環境認識装置Aに設定して、車両Vと物
体Oとが衝突すると認識すべきときに衝突しないとの認
識結果が得られれば、反対に、衝突しないと認識すべき
ときに衝突するとの認識結果が得られたときよりも遺伝
子の適応度評価値を低くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御装置の制御内
容を規定する複数のパラメータを最適な制御出力を得ら
れるように設定する制御パラメータの設定方法、及びそ
の方法が記憶された記憶媒体に関し、特に、上記パラメ
ータ値を遺伝的アルゴリズムの適用により探索する際の
探索手法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の制御装置として、車
両の走行中の衝突事故を防止するためにレーダセンサ等
のセンサを車両に装備し、その車両の周囲の障害物を検
出する物体認識を行うようにした車両の走行環境認識装
置が知られている。例えば、特開平5−294250号
公報に開示されるものでは、運転者の死角になり易い斜
め後方から追い越そうとしている他の車両を検出するた
めに、検出範囲が車両の側方等であって互いに前後方向
にずれた複数のセンサを設け、後方のセンサから前方の
センサに順次物体を検出したとき他の車両等が接近して
いると判定するとともに、そのとき運転者が上記他の車
両の側に車線変更をしようとすれば、警報をならして衝
突の危険を回避させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
走行環境認識装置においては、走行環境からのノイズ等
の影響で不正な検出パターンが入力されると、周囲の走
行車両の位置状態を正確に運転者に知らせることができ
ず、誤った警告をしてしまう虞れがある。特に上記セン
サとして安価な超音波センサを使用する場合、この超音
波センサは走行風や渦の影響を受け易く、道路両側のガ
ードレールやブッシュ、路面等からの反射波を拾い易い
ので、それらのノイズ影響を頻繁に受けることになる。
【0004】したがって、このようなノイズを除去しつ
つ周囲の走行車両を有効に検出する必要があり、そのた
めには、複数のレーダセンサからの出力信号をそれぞれ
処理するフィルタのゲインや時定数、或いは有意性のあ
る信号をノイズから分離するための閾値等の多数のパラ
メータを適切に設定する必要がある。つまり、上記の多
数のパラメータについて、車両検出性能及びノイズ除去
効果の相反する機能において最適なパラメータ値を探索
する必要があり、その際、車両が多様な走行環境を走行
することをも考慮しなくてはならないので、試行錯誤的
な手法でパラメータ設定をしていたのでは膨大な時間が
かかってしまい、実用的ではないという問題がある。
【0005】これに対し、上述の如き多数のパラメータ
の最適値を探索するための工学的探索手法として、最急
降下法等の微分値を用いる手法やモンテカルロ法、遺伝
的アルゴリズム(Genetic Algorithm:以下、GAとい
う)等の確率的探索法が知られている。そして、上記物
体認識のロジックにおける特徴として、パラメータの数
が多いこと、分岐判断等の非線形の要素を多く含むこ
と、及びパラメータ変更に伴う処理結果の変化が多峰性
を有することなどを考え合わせると、上記探索手法の中
でもGAを適用することが好ましいと考えられる。
【0006】しかしながら、一般に、GAは緩やかな論
理の枠組みであって、現実の工学的問題に対処する効果
的な適用手法が論理的に確立されていないので、実際の
適用にあたっては、探索する多数のパラメータにより定
義される仮想の遺伝子の設定やそれらの評価選択過程等
を含む遺伝子の世代交代の具体的手法を、適用する問題
毎に適切に決定しなくてはならない。そして、上記世代
交代の手法が十分に適切でない場合には、探索の途中で
局所的最適解からの脱出が困難になったり、探索結果の
最適解への収束性が低下したりして、実用的な時間内に
最適なパラメータ値を探索することが困難になるという
不具合がある。
【0007】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、多数の制御パラメータ
によって制御内容が規定されるような制御装置のパラメ
ータ設定にGAを適用する場合に、該パラメータにより
定義される遺伝子の主に評価手法に工夫を凝らして、実
用的な時間内に最適なパラメータ値を設定可能にするこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、遺伝的アルゴリズムを適用
して制御装置のパラメータを設定する場合に、遺伝子の
評価過程において、評価する各遺伝子の適応度の評価値
を制御出力結果の重要度に応じて変えるようにした。
【0009】具体的には、請求項1記載の発明は、制御
装置による制御内容を規定する複数のパラメータからな
る1つの仮想の遺伝子を定義し、該遺伝子を所定数集め
て遺伝子群を設定する遺伝子設定過程と、上記遺伝子群
の各遺伝子について上記制御装置の制御内容に対する適
応度の評価を行い、上記各遺伝子に適応度評価値を付与
する評価過程と、該評価過程で付与された適応度評価値
に基づいて、遺伝子群の中から親世代の遺伝子を選択す
る選択過程と、上記親世代の遺伝子を相互に交配させて
子世代の遺伝子を生成し、該子世代の遺伝子を含む新し
い遺伝子群を設定する交配過程とを有し、上記評価過
程、選択過程及び交配過程を含む遺伝子群の世代交代を
繰り返し実行して、最後の遺伝子群の中から最も適応度
評価値の高い遺伝子を選択し、そのパラメータを採用す
る遺伝的アルゴリズムの適用による制御パラメータ設定
方法を前提とする。そして、上記各遺伝子の評価過程で
は、上記制御装置による所定の入力に対する最適な制御
出力に対応する参照信号を予め準備しておき、評価する
各遺伝子のパラメータを制御装置に設定して、上記所定
入力に対する制御出力信号と上記参照信号とを比較し、
上記制御出力信号の参照信号からのずれが、上記制御装
置による制御出力結果に関し相対的に重要度の高い側へ
のずれであるとき、相対的に重要度の低い反対側へのず
れであるときよりも低い適応度評価値を付与する。
【0010】すなわち、一般に、制御装置の制御パラメ
ータの設定に遺伝的アルゴリズムを適用する場合、遺伝
子の評価過程において、所定の入力に対する上記制御装
置による制御出力信号と参照信号との間にずれがあれ
ば、ずれがないときよりも低い適応度評価値を付与する
ようにしている。これに加えて、この発明の方法では、
上記制御出力信号と参照信号との間のずれが制御出力結
果に関し相対的に重要度の高い側へのずれであるとき、
相対的に重要度の低い反対側へのずれであるときよりも
低い適応度評価値を付与するようにした。
【0011】このことで、制御出力結果に関し重要度の
高いずれを生じさせるようなパラメータ値を有する遺伝
子は、適応度評価値が相対的に低くなるので、そのよう
な遺伝子が親世代の遺伝子として選択される確率が相対
的に低くなる。つまり、遺伝子の評価過程で従来よりも
適切な適応度の評価を行うことができるので、制御出力
結果に関し重要度の高いずれを生じさせるような遺伝情
報を選択的に淘汰することができ、このことにより、実
用上十分に短い時間内で最適なパラメータ値を探索する
ことができる。
【0012】よって、実用的な時間内に制御装置のパラ
メータを最適値に設定することができるようになり、高
精度な制御を実現できる。
【0013】請求項2記載の発明は、レーダー手段によ
って検出される車両周囲の物体の状態と車両の走行状態
とに基づいて、車両の上記物体との衝突に関する値を演
算し、この演算された値が所定の第1閾値よりも大きい
とき、第1認識手段によって車両は物体との衝突が予想
される不適切な走行状態にあると認識する走行環境認識
装置を対象とする。そして、上記認識制御内容を規定す
るための少なくとも上記第1閾値を含む複数のパラメー
タからなる1つの仮想の遺伝子を定義し、該遺伝子を所
定数集めて遺伝子群を設定する遺伝子設定過程と、上記
遺伝子群の各遺伝子について、少なくとも上記第1認識
手段による認識制御内容を含む上記走行環境認識装置の
認識制御内容に対する適応度の評価を行い、上記各遺伝
子に適応度評価値を付与する評価過程と、該評価過程で
付与された適応度評価値に基づいて、遺伝子群の中から
親世代の遺伝子を選択する選択過程と、上記親世代の遺
伝子を相互に交配させて子世代の遺伝子を生成し、該子
世代の遺伝子を含む新しい遺伝子群を設定する交配過程
とを有し、上記評価過程、選択過程及び交配過程を含む
遺伝子群の世代交代を繰り返し実行して、最後の遺伝子
群の中から最も適応度評価値の高い遺伝子を選択し、そ
のパラメータを採用する制御パラメータ設定方法を前提
とする。そして、上記各遺伝子の評価過程では、上記走
行環境認識装置への所定の入力に対する上記第1認識手
段からの最適な認識出力に対応する第1の参照信号を予
め準備しておき、評価する各遺伝子のパラメータを上記
走行環境認識装置に設定して、上記所定入力に対する上
記第1認識手段からの認識出力信号と上記第1の参照信
号とを比較し、上記認識出力信号の第1の参照信号から
のずれが、上記第1認識手段による認識結果に関し相対
的に重要度の高い側へのずれであるとき、相対的に重要
度の低い反対側へのずれであるときよりも低い適応度評
価値を付与する。
【0014】この方法によれば、請求項1記載の発明と
同様、遺伝子の評価過程において、従来よりも適切な適
応度評価を行うことができ、走行環境認識装置の認識出
力結果すなわち例えば車両が物体と衝突するか否か等に
関して、重要度の高い誤認識(ずれ)を生じさせるよう
な遺伝情報を選択的に淘汰することができる。このこと
で、実用上十分に短い時間内で上記走行環境認識装置の
最適なパラメータ値を探索することができるので、該走
行環境認識装置により車両の不適切な走行状態を高精度
に検出することができるようになり、よって、車両の走
行安全性の向上が図られる。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明における遺伝子の評価過程で、第1の参照信号によっ
て車両と物体とが過度に接近すると予想され、かつ第1
認識手段からの認識出力信号によって車両と物体とが過
度に接近しないと予想される場合には、反対に、第1の
参照信号によって車両と物体とが過度に接近しないと予
想され、かつ第1認識手段からの認識出力信号によって
車両と物体とが過度に接近すると予想される場合よりも
適応度評価値を低くする。
【0016】このことで、走行環境認識装置の認識出力
結果に関し重要度の高い誤認識が具体化される。すなわ
ち、第1の参照信号によって車両と物体とが過度に接近
すると予想され、かつ第1認識手段からの認識出力信号
によって車両と物体とが過度に接近しないと予想される
場合は、物体との衝突の可能性が高いことを見落とすと
いう極めて不適切な誤認識である。一方、上記第1の参
照信号によって車両と物体とが過度に接近しないと予想
され、かつ上記第1認識手段からの認識出力信号によっ
て車両と物体とが過度に接近すると予想される場合は、
物体との衝突の可能性が低いのに高いと誤認する相対的
に不具合の少ない誤認識である。そこで、上記前者の場
合には後者の場合よりも適応度評価値を低くすること
で、遺伝子の評価過程において従来よりも適切に遺伝子
を評価することができる。
【0017】請求項4記載の発明では、請求項2又は3
記載の発明における走行環境認識装置は、レーダー手段
からの出力信号に基づいて、車両の周囲に他の走行車両
が存在することを認識する第2認識手段を備えている。
そして、上記第2認識手段による車両認識の基準となる
第2閾値は、遺伝子を構成するパラメータに含まれるも
のとし、遺伝子の評価過程では、遺伝子群の各遺伝子に
ついて、上記第2認識手段による車両認識制御に対する
適応度の評価を行う。
【0018】このことで、請求項2又は3記載の発明と
同様にして、走行環境認識装置の第2認識手段の制御パ
ラメータを実用的な時間内に最適値に設定することがで
きるので、上記第2認識手段により自車両の周囲に他の
走行車両が存在することを高精度に認識でき、このこと
により、車両の走行安全性のさらなる向上が図られる。
【0019】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
発明における遺伝子の評価過程では、走行環境認識装置
への所定の入力に対する第1の参照信号と、該所定入力
に対する第2認識手段からの最適な認識出力に対応する
第2の参照信号とを予め準備しておき、評価する各遺伝
子のパラメータを上記走行環境認識装置に設定し、上記
所定入力に対する第1認識手段からの認識出力信号と上
記第1の参照信号とを比較して、両者の間にずれがある
とき、適応度評価値を所定値だけ下げるとともに、上記
所定入力に対する第2認識手段からの認識出力信号と上
記第2の参照信号とを比較して、両者の間にずれがある
とき、上記適応度評価値を上記所定値よりも小さい値だ
け下げるようにする。
【0020】このことで、第1認識手段からの認識出力
信号と第1の参照信号との間にずれがある場合、すなわ
ち車両とその周囲の物体との衝突に関する誤認識は、第
2認識手段からの認識出力信号と第2の参照信号との間
にずれがある場合、すなわち単なる他の走行車両の存在
に関する誤認識よりも重大な誤りなので、上記前者の場
合には後者の場合よりも適応度評価値を下げることで、
遺伝子の評価過程においてより適切に遺伝子を評価する
ことができる。
【0021】請求項6記載の発明では、請求項4記載の
発明における遺伝子の評価過程では、 走行環境認識装
置への所定の入力に対する第1の参照信号と、該所定入
力に対する第2認識手段からの最適な認識出力に対応す
る第2の参照信号とを予め準備しておき、評価する各遺
伝子のパラメータを上記走行環境認識装置に設定し、上
記所定入力に対する第1認識手段からの認識出力信号と
上記第1の参照信号とを比較して、両者の間にずれがな
いとき、適応度評価値を上げるとともに、上記所定入力
に対する第2認識手段からの認識出力信号と上記第2の
参照信号とを比較して、両者の間にずれがないとき、上
記適応度評価値にさらに上げるようにする。
【0022】このことで、遺伝子の評価過程において、
第1認識手段からの認識出力信号と第1の参照信号との
間にずれがなく、車両と周囲の物体との衝突に関し正し
い認識結果が得られていて、かつ、第2認識手段からの
認識出力信号と第2の参照信号との間にもずれがなく、
他の走行車両の存在に関しても正しい認識結果が得られ
ているときには、上記両者のいずれか一方のみに関して
正しい認識結果が得られているときよりも適応度評価値
が高くなる。よって、上記評価過程においてより適切に
遺伝子を評価することができる。
【0023】請求項7記載の発明では、請求項2〜6の
いずれか1つに記載の発明において、走行環境認識装置
に対する所定入力は時系列のものとし、遺伝子の評価過
程では、評価する各遺伝子のパラメータを走行環境認識
装置に設定し、上記所定入力に対する第1認識手段から
の時系列の認識出力信号に基づいて、該第1認識手段に
より車両が不適切な走行状態にあると認識されている状
態と認識されていない状態との間で変化する頻度が高い
ほど適応度評価値を低くする。
【0024】このことで、遺伝子の評価過程において、
第1の認識手段からの認識出力信号による認識状態が切
り替わって変化する頻度が高いほど適応度評価値が低く
される。すなわち、上記認識状態の切り替わって変化す
る頻度があまり高いときには、その変化が散発的なノイ
ズによるものである可能性が高いので、本発明では、上
記認識状態の切替り頻度が高いほど適応度評価値を低く
することで、上記散発的ノイズによる影響を受け易い遺
伝子を選択的に淘汰するようにする。このことにより、
パラメータ探索の結果得られたパラメータ値を走行環境
認識装置に設定すれば、散発的なノイズ影響による第1
認識手段の誤認識を抑制することができる。
【0025】請求項8記載の発明では、請求項4〜7の
いずれか1つに記載の発明において、走行環境認識装置
に対する所定入力は時系列のものとし、遺伝子の評価過
程では、評価する各遺伝子のパラメータを走行環境認識
装置に設定し、上記所定入力に対する第2認識手段から
の時系列の認識出力信号に基づいて、該第2認識手段に
より他の走行車両が存在すると認識されている状態と認
識されていない状態との間で変化する頻度が高いほど適
応度評価値を低くする。このことで、第2認識手段によ
る認識出力についても請求項7記載の発明と同様の作用
効果が得られる。
【0026】請求項9記載の発明は、請求項1記載の制
御パラメータ設定方法を記憶した記憶媒体である。すな
わち、この記憶媒体をコンピュータ装置に読み取らせれ
ば、該コンピュータ装置によって請求項1記載のパラメ
ータ設定方法を実行することができ、該請求項1記載の
発明と同様の作用が得られる。
【0027】請求項10記載の発明は、請求項2記載の
制御パラメータ設定方法を記憶した記憶媒体である。す
なわち、この記憶媒体をコンピュータ装置に読み取らせ
れば、該コンピュータ装置によって請求項2記載のパラ
メータ設定方法を実行することができ、該請求項2記載
の発明と同様の作用が得られる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0029】(走行環境認識装置の構成)図1は、本発
明の実施形態に係る走行環境認識装置Aを搭載した車両
Vが道路を走行している状態を示す。この車両Vの左右
両側部には、左右それぞれ4つのレーダ手段としての超
音波センサ3〜6が前から順に設けられている。左右各
最前の超音波センサ3は、検出範囲がこの車両Vの側方
となるようにフロントフェンダー内に設置されている。
また、残りの左右各3つの超音波センサ4〜6は、検出
範囲がこの車両Vの側方及び斜め後方であって後側に配
置されたものほど後方に向きかつ遠距離まで達するよう
に後部バンパー内にそれぞれ設置されている。このこと
で、左右各超音波センサ3〜6の検出範囲は、車両Vの
側方及び斜め後方であって互いに前後方向にずれてお
り、この左右各4つの超音波センサ3〜6により検出さ
れる距離データに基づいて、この車両Vの左右それぞれ
の側方ないし斜め後方の隣設車線を走行する他の車両等
の物体Oの位置状態の認識を行うようになっている。
【0030】上記車両Vには、運転者の前方のフロント
ウィンド上に表示を行うヘッドアップディスプレイ装置
(HUD)10が設けられている。また、この車両Vの
室内の前後左右の4隅には4つのスピーカー11,1
1,…が設けられ、この4つのスピーカー11,11,
…から立体擬音による警報音を出力するようになってい
る。尚、図1中、Fは車両Vの路面、Mは道路における
車両走行車線を設定する路面F上の白線、F1,F1は
道路の両側に設置されたガードレール(路側固定物)で
ある。
【0031】上記左右各超音波センサ3〜6は、可聴域
を超える周波数の音波を発信してから、その音波が物体
に当たって反射波として戻ってくるまでの時間を計測す
ることによってその物体との距離を検出するもので、図
2に示すように、左右各超音波センサ3〜6のそれぞれ
の出力信号がコントロールユニット15に入力される。
また、上記コントロールユニット15には、この車両V
の車速を検出する車速センサ8、ウインカースイッチ9
等からの出力信号が入力される。そして、このコントロ
ールユニット15から上記ヘッドアップディスプレイ装
置10及び各スピーカー11に対して制御信号が出力さ
れるようになっている。
【0032】(物体認識制御)次に、上記コントロール
ユニット15において、どのようにして物体Oの位置状
態が認識され、また、該物体Oと車両Vとの衝突の可能
性が高いことが認識されるかを、図3に示すフローチャ
ート図に基づいて説明する。尚、以下の制御手順は車両
Vの左右両側について例えば80ミリ秒間隔で行われる
ものであり、どちらも同じであるので片側のみについて
説明する。
【0033】まず、同図のステップSA1では、超音波
センサ3〜6からの出力信号を受け入れて距離データと
して読み込み、続くステップSA2で、読み込んだデー
タのばらつきを減らすためにフィルタ処理によるスムー
ジングを行う。すなわち、例えば各超音波センサ3〜6
毎にまず出力信号の平滑化を行い、得られた平滑値との
差が所定の閾値以下の信号のみを有意義な距離データd
1〜d4(図2参照)とする。
【0034】ここで、物体Oが車両Vを後方から追い越
そうとする車両であった場合、例えば図4に示すよう
に、まず最後尾に設けられた遠距離用の超音波センサ6
により物体Oの距離データd1が得られ、該物体Oの車
両Vへの接近に伴い距離データd1が漸減するととも
に、今度は後ろから2番目の中距離用の超音波センサ5
により距離データd2が得られる。続いて、前から2番
目の近距離用の超音波センサ4によっても距離データd
3が得られるようになり、最後に、最前の側方用の超音
波センサ3により距離データd4が得られるようにな
る。尚、同図において、串状に出力される不規則なデー
タは、超音波の路面反射等に起因するノイズである。
【0035】続いて、ステップSA3では、上記距離デ
ータd1〜d4に基づいて、他の走行車両等の認識物体
Oの車両Vに対する相対位置が予め複数に分類された位
置状態(データパターン)のどの状態にあるかを認識す
る。この位置状態は、例えば図5に示すようにS0〜S
5の6つに分類されており、同図のS0は物体が存在し
ない位置状態、S1は物体Oが遠距離に存在する位置状
態、S2は物体Oが中距離に存在する位置状態、S3は
物体Oが近距離に存在する位置状態、S4は物体OがS
3の状態よりも近距離でかつ運転者の死角に存在する位
置状態、S5は物体Oが側方に存在して併走している位
置状態である。
【0036】ここで、例えば上記物体OがS3又はS4
のいずれの位置状態にあるかを判別するための処理を、
図6に示すフローチャートに基づいて具体的に説明する
と、まず、同図のステップSB1では、超音波センサ4
による距離データd3と超音波センサ3による距離デー
タd4との差が所定値d_aよりも小さいか否かを判定
し、小さいYESならばステップSB2に進む一方、小
さくないNOならばステップSB4に進む。上記ステッ
プSB2では、上記距離データd3及び距離データd4
のうちの大きい方の値を、超音波センサ6による距離デ
ータd1及び超音波センサ5による距離データd2と比
較する。そして、上記距離データd3,d4が両方共に
距離データd1,d2よりも小さいYESならば、ステ
ップSB3に進んで、物体O(他の車両)はS4の位置
状態にあって自車両Vの側方を走行中であると判別す
る。
【0037】一方、上記ステップSB1で距離データd
3と距離データd4との差が所定値d_a以上であると
判定されて進んだステップSB4では、今度は、超音波
センサ5による距離データd2と超音波センサ4による
距離データd3との差が所定値d_b(d_a<d_b)
よりも小さいか否かを判定すると共に、上記距離データ
d2及び距離データd3のうちの大きい方の値を超音波
センサ6による距離データd1と比較する。そして、上
記距離データd2と距離データd3との差が所定値d_
bよりも小さく、かつ上記距離データd2,d3が両方
共に距離データd1よりも小さいYESならば、ステッ
プSB5に進み、物体OはS3の位置状態にあって自車
両Vの斜め後方を走行中であると判別する。
【0038】上記ステップSA3に続いて、ステップS
A4では、上述の如く認識した位置状態(データパター
ン)が有効であるか否かを判定する。すなわち、この物
体認識のフローでは、認識中の物体Oの現在の位置状態
に基づいて、上記ステップSA3で認識した位置状態へ
の状態遷移を許容するか否かの所定の状態遷移条件が設
定されていて、状態遷移条件が満たされたときに上記位
置状態への状態遷移が許容される一方、状態遷移条件が
満たされないときには、ノイズ等により位置状態の認識
に誤りが生じたとして、物体Oが存在しないS0の状態
(図5参照)に初期化されるようになっている。この状
態遷移条件は、例えば図7に示すように、ステップSA
3で認識された位置状態が認識中の物体Oの現在の位置
状態と位置的に隣り合う場合のみ、その位置状態への状
態遷移を許容するように設定されており、その状態遷移
条件が満たされないときには、位置状態は、同図で例え
ばS3からS0の状態に矢印で示すように物体が存在し
ない位置状態S0へ初期化される。
【0039】また、上記ステップSA4では、距離デー
タd1〜d4に基づいて、認識中の物体Oがガードレー
ルであるか否かを判定する。すなわち、ガードレール
は、通常、車両Vの側方に略一定距離離れて存在し、し
かも、車両等とは異なり長手方向に一定の形状であるの
で、最前の超音波センサ3から発信した超音波のガード
レールからの反射波をその後の3つの超音波センサ4〜
6が拾うことになり、このため、各超音波センサ3〜6
による検出距離データd4〜d1は殆ど同じ値になる。
したがって、例えば最前の超音波センサ3の検出距離デ
ータd4とその後ろの3つの超音波センサ4〜6の検出
距離データd3〜d1との格差が全て所定値以下か否か
を判定することで、ガードレール判定を行うことができ
る。そして、物体Oがガードレールであると判定すれ
ば、位置状態を物体が存在しない位置状態S0へ初期化
する。
【0040】そして、上記ステップSA4において、状
態遷移条件が満たされていて、かつ物体Oがガードレー
ルでないと判定されれば、ステップSA3で認識された
S1〜S5のいずれかの位置状態(データパターン)が
有効であるYESと判定してステップSA5に進み、検
出フラグをオンにする。一方、上記ステップSA4にお
いて、状態遷移条件が満たされず位置状態がS0になっ
ているか、或いは物体Oがガードレールであると判定さ
れれば、位置状態は有効でないNOと判定してステップ
SA6に進み、検出フラグをオフにする。
【0041】つまり、物体Oの位置状態がS1〜S5の
状態である場合は、車両Vの側方又は斜め後方に物体O
(他の車両)が存在しているとして、検出フラグをオン
とする。
【0042】上記ステップSA5で検出フラグをオンに
した後は、ステップSA7に進んで、警報フラグがオン
になっているか否かを判定し、オンになっているYES
であればステップSA8に進む一方、オンになっていな
いNOであればステップ10に進む。上記ステップSA
8では、認識中の物体Oの車両Vに対する相対速度Vr
を演算し、該相対速度Vrが所定の閾値V0よりも大き
いYESであれば、すなわち物体Oが車両Vから遠ざか
っていると判定して、ステップSA9に進み、警報フラ
グをオフにして、しかる後にリターンする。一方、上記
相対速度Vrが上記閾値V0以下でNOであれば、すな
わち物体Oは車両Vから遠ざかっていないと判定して、
リターンする。
【0043】これに対し、上記ステップSA7で、警報
フラグがオンになっていないNOと判定されて進んだス
テップSA10では、認識中の物体Oの車両Vに対する
相対速度Vrを演算し、該相対速度Vrが所定の閾値V
1(V1<V0)よりも小さいYESであれば、すなわ
ち物体Oが車両Vに接近していると判定して、ステップ
SA11に進み、警報フラグをオンにして、しかる後に
リターンする。一方、上記相対速度Vrが上記閾値V1
以上でNOであれば、すなわち物体Oは車両Vに接近し
ていないと判定して、リターンする。
【0044】つまり、車両Vに対する物体Oの相対速度
Vrに基づいて、物体Oが接近中であるか否かを判定
し、接近中であれば衝突の可能が高いので警報フラグを
オンにする一方、遠ざかっていれば衝突の可能性は低い
ので警報フラグをオフにするのである。尚、上記相対速
度VrがV1<Vr<V0の状態は制御の不感帯になっ
ている。
【0045】上記図3のフローにおいて、ステップSA
3〜SA6が、超音波センサ3〜6からの出力信号に基
づいて、車両Vの周囲に物体O(他の走行車両)が存在
することを認識する第2認識手段に対応している。ま
た、ステップSA8〜SA11が、車両Vの物体Oとの
衝突に関する値を演算し、この演算された値が所定の第
1閾値よりも大きいときに、車両Vが物体Oとの衝突が
予想される不適切な走行状態にあると認識する第1認識
手段に対応している。すなわち、上記閾値V1が上記第
1閾値に対応するものであり、相対速度Vrが上記閾値
V1よりも小さいことが、車両Vの衝突に関する値が第
1閾値よりも大きいことに対応する。
【0046】そして、上述の如き認識結果に基づいて、
例えば検出フラグがオン状態になっていれば、上記物体
Oの位置状態をヘッドアップディスプレイ装置10に表
示して運転者に知らせるようにしている。さらに、例え
ば警報フラグがオン状態になっていて、運転者がウィン
カーをその物体Oが存在する側に操作したときには、各
スピーカー11により警報音をならして運転者の注意を
喚起するようにしており、このことで、車線変更時の運
転者のうっかりミスを回避して、走行時の安全性を向上
させることができる。
【0047】上記の構成により、この実施形態に係る車
両の走行環境認識装置Aは、周囲の物体O(他の車両)
の位置状態を正確に運転者に知らせ、正しい警告をする
ことで、走行時の安全性向上を図るものである。したが
って、超音波センサ3〜6の出力から走行風や渦の影
響、ガードレール等からの反射波によるノイズの影響等
を除去しつつ周囲の走行車両を有効に検出することが極
めて重要であり、そのために、システムのパラメータ値
を適切に設定する必要がある。
【0048】すなわち、例えば、複数の超音波センサ3
〜6の出力信号をフィルタ処理する際には(ステップS
A2)、有意義なデータを抽出するためのフィルタゲイ
ンや閾値、データの平滑化のためのフィルタゲイン等の
パラメータ値を適切に設定しなくてはならない。また、
物体Oをガードレールと識別する際には(ステップSA
4)、ガードレール判定のためのフィルタゲインや判定
閾値等のパラメータ値を適切に設定しなくてはならな
い。さらに、物体Oの存在を検出した上で該物体Oが接
近中であるか否かを認識する際には(ステップSA8〜
SA11)、相対速度Vr演算のフィルタ時定数や接近
状態の判定閾値等ののパラメータ値を適切に設定しなく
てはならない。
【0049】そこで、この実施形態では、上記走行環境
認識装置Aの例えば開発段階において、上記の多数のパ
ラメータの最適値を探索するために工学的探索手法の1
つである遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm:以
下、GAという)を用いることとした。すなわち、上記
多数のパラメータの1つの組を1つの仮想の遺伝子に対
応させ、走行環境認識の制御ロジックに対する適応度の
評価を反映させながら交配を繰り返すことによって、最
も適応度の高い遺伝子、即ち最適なパラメータ値を探索
するのである。
【0050】(パラメータの設定方法)上記走行環境認
識装置Aにおける多数のパラメータの最適値をGAを適
用して探索する手順について、図8〜図12に基づいて
具体的に説明する。
【0051】(全体的な手順)パラメータ設定方法の全
体的な手順は図8に示すようになり、まずステップSC
1において、遺伝子の評価に供する基準データを設定す
る。この基準データは、例えば車両Vのテストコースで
の走行時に所定のサンプリングタイム(例えば80ミリ
秒)毎に採取され、代表的な走行状況として他の走行車
両に追い抜かれるときやガードレール脇を単独走行する
とき等における超音波センサ3〜6からの出力データを
抽出した時系列のものである。ステップSC2では、遺
伝子の適応度を評価する評価基準となる教師信号(参照
信号)を定義する。この教師信号は、上記基準データが
超音波センサ3〜6から出力されるときの検出フラグの
オンオフ状態を各サンプリング毎に定義した第2の教師
信号(第2の参照信号)と、同様に警報フラグのオンオ
フ状態を各サンプリング毎に定義した第1の教師信号
(第1の参照信号)とからなるものである(一例を図1
9に一点鎖線で示す)。
【0052】続いて、ステップSC3(遺伝子設定過
程)では、まず、走行環境認識装置Aにおける多数のパ
ラメータをそれぞれ1つの遺伝子が持つ遺伝子情報に対
応させ、上記パラメータの1つの組により1つの仮想の
遺伝子を定義する。そして、そのように定義した遺伝子
を所定数(この実施形態では64個)集めて、遺伝子群
を設定する。具体的には、図9(a)に示すように、ま
ず、1つの遺伝子に含まれるパラメータのそれぞれにつ
いてパラメータ値の下限値P_min(i)及び上限値P_max(i)
を設定し(ステップSC31)、その設定範囲の値にな
るように各パラメータ値Piをランダムに設定して1つの
遺伝子を構成する(ステップSC32)。そして、それ
らを各遺伝子について繰り返し実行して、遺伝子群とす
る。
【0053】続いて、ステップSC3′、及びステップ
SC4、SC5(評価過程)では、まず、図9(b)に
示すように、ステップSC3′において、評価する各遺
伝子のパラメータPi(j)を走行環境認識装置Aのパ
ラメータpiとして設定した上で、ステップSC4、S
C5において、該走行環境認識装置Aに基準データを入
力し、図3に示すフローに従って、検出フラグと警報フ
ラグのオンオフ状態を各サンプリング毎に演算して、上
記両フラグのオンオフ状態を表す時系列の認識出力信号
(一例を図15に実線で示す)を得る。続くステップS
C5では、上記認識出力信号を教師信号(同図に一点鎖
線で示す)と比較して、その比較結果に応じて、遺伝子
の適応度を表す適応度評価値を後述の如く演算する。そ
して、上記ステップSC3′〜ステップSC5を繰り返
し実行して、遺伝子群の中の全ての遺伝子にそれぞれ適
応度評価値を付与する。
【0054】続いて、上述の如く全ての遺伝子に適応度
評価値が付与された後に、ステップSC6(選択過程、
交配過程及び突然変異)では、各遺伝子の適応度評価値
に基づいて後述の如く遺伝子群の中から親世代の遺伝子
を選択し、該選択した親世代の遺伝子を所定の方法によ
り相互に交配させるとともに、極めて低い確率(例えば
1〜5パーセント)で突然変異を生じさせて、子世代の
遺伝子を誕生させる。そして、該子世代の遺伝子を含む
新しい遺伝子群を次世代の遺伝子群として定義する。
【0055】そして、上記ステップSC3′〜ステップ
SC6を繰り返し、遺伝子群の世代交代を所定数の世代
に亘って実行した後、ステップSC7において、最後の
世代の遺伝子群の中から最も適応度評価値の高い優秀な
遺伝子を選択し、その遺伝子に含まれるパラメータ値を
最適値として採用する。
【0056】上記図8のフローのステップSC3′〜S
C7の各ステップを実現するパラメータ探索プログラム
を作成し、そのパラメータ探索プログラムをコンピュー
タが読み取り可能な記憶媒体に記憶させておけば、該記
憶媒体をコンピュータの補助記憶装置に装着することに
より、本実施形態に係るパラメータ探索プログラムがコ
ンピュータの主記憶装置にロードされる。そして、例え
ばオペレータの操作などの所定の動作タイミングが発生
したときに、コンピュータのCPUによって上記各ステ
ップが実行されて、本発明のパラメータ設定方法が実行
される。
【0057】(評価過程)次に、本発明の特徴部分とし
て、上記評価過程(ステップSC5)における各遺伝子
についての適応度評価値の演算について、図10に基づ
いて具体的に説明する。この適応度評価値の演算におい
ては、基準データの入力によって走行環境認識装置Aか
ら得られる認識出力信号を各サンプリング毎に教師信号
と比較して、検出フラグ及び警報フラグ(図15参照)
のそれぞれについての比較結果に応じて適応度評価値を
演算する。
【0058】まず、同図のステップSD1では、適応度
評価値 Scoreを初期化して、 Score=0とし、続くステ
ップSD2では、上記適応度評価値Scoreを加点又は減
点するポイント値pointを初期化する(point=0)。ス
テップSD3では、認識出力信号による検出フラグ及び
警報フラグについて、それぞれフラグの現在のオンオフ
状態Flagが前回のオンオフ状態Flag_oldと一致している
か否かを判別する。そして、両方のフラグについて、Fl
ag_old=Flagで一致しているYESならばステップSD
5に進む一方、いずれか一方のフラグについてFlag_old
=FlagでないNOならば、ステップSD4に進み、ポイ
ント値pointを予め設定した所定値cだけ減点して、ス
テップSD5に進む。
【0059】つまり、いずれかのフラグの現在のオンオ
フ状態Flagが前回のオンオフ状態Flag_oldと一致してい
ない場合に、ポイント値pointを所定値cだけ減点する
ことで、認識出力信号のフラグ状態がオンオフ切り替わ
る頻度が高いほど大きく減点するようにしている。
【0060】ステップSD5では、前回のフラグ状態Fl
ag_oldを今回のフラグ状態Flagにより更新して、ステッ
プSD6に進む。このステップSD6では、認識出力信
号による検出フラグ及び警報フラグについて、それぞれ
フラグの現在のオンオフ状態Flagが教師信号によるフラ
グのオンオフ状態Flag_refと一致しているか否かを判定
する。そして、検出フラグ及び警報フラグの両方につい
て認識出力信号のフラグ状態が教師信号のフラグ状態に
一致しているYESであれば、ステップSD7に進ん
で、例えば以下の表1に示すようなポイントテーブルか
ら加点値aを読み出し、この値aをポイント値pointに
加算して、ステップSD9に進む。一方、上記検出フラ
グ及び警報フラグのいずれか一方について認識出力信号
のフラグ状態が教師信号のフラグ状態に一致してないN
Oであれば、ステップSD8に進み、上記ポイントテー
ブルから読み出した減点値bをポイント値pointから減
算して、ステップSD9に進む。
【0061】
【表1】
【0062】ステップSD9では、適応度評価値Score
にポイント値pointを加算して、今回のサンプリングデ
ータに基づく適応度評価値Scoreを演算する。そして、
上記ステップSD2〜SD9までの各ステップをサンプ
リング数だけ繰り返して、認識出力信号と教師信号とを
時系列に比較して、適応度評価値の演算を終了する。
【0063】ここで、上記表1に示すポイントテーブル
には、検出フラグ及び警報フラグのそれぞれのオンオフ
状態に対応する9つの場合について、加点値a,減点値
bの値が設定されている。すなわち、検出フラグ及び警
報フラグの両方について認識出力信号のフラグ状態が教
師信号のフラグ状態に一致している場合、上記ポイント
テーブルの上段左列、中段中列及び下段右列の3つの欄
にそれぞれ示すように、両方のフラグがオフ状態であれ
ばa=1、また、検出フラグのみがオン状態であればa
=4、さらに、両方のフラグがオン状態であればa=1
6とされる。つまり、認識出力信号と教師信号とが一致
している場合には、検出フラグ及び警報フラグのいずれ
についてもオン状態で一致している場合のほうがオフ状
態で一致している場合よりも高得点となる。
【0064】また、上記3つの欄よりも右上の側に位置
する上段中列、上段右列及び中段右列の3つの欄は、い
ずれも教師信号によっていずれかのフラグがオン状態と
判定されながら認識出力信号によって該フラグがオフ状
態と判定される場合に対応し、これは物体の存在又は接
近状態を見落とすという極めて不適切な誤認識なので、
値bはそれぞれb=4,16,8と比較的大きく減点す
るように設定されている。一方、左下の側に位置する下
段中列、下段左列及び中段左列の3つの欄は、いずれも
教師信号によっていずれかのフラグがオフ状態と判定さ
れながら認識出力信号に因って該フラグがオン状態と判
定される場合に対応し、これは物体が存在しないのに存
在を表示するか又は誤って警報をならすという誤認識で
あって、誤認識によるデメリットが相対的に低いので、
値bはそれぞれb=0,8,2と比較的小さく減点する
ように設定されている。
【0065】さらに、上記右上の側に位置する3つの欄
については、上段右列の欄は検出フラグ及び警報フラグ
の両方が異なっていて減点が最大(b=16)である
が、残りの2つの欄を比較すると、警報フラグのみが異
なっている中段右列の欄(b=8)の方が、検出フラグ
のみが異なっている上段中列の欄(b=4)よりも減点
が大きくなっている。つまり、物体の存在を検出してい
てもその接近を見落とす警報フラグの誤判定の方が、単
に物体の存在のみを見落とす場合よりも不適切なので、
その場合の減点をより大きくするようにしている。
【0066】(選択交配過程)次に、上記図8に示すフ
ローのステップSC6における親世代の遺伝子の選択過
程及び交配過程について、図11に基づいて具体的に説
明する。この選択過程においては、交配の対象になる親
世代の遺伝子として、適応度評価値の高いものが高い確
率で選ばれる一方、適応度評価値の低いものも低い確率
であっても選ばれる。
【0067】すなわち、まず、評価過程で演算された適
応度評価値に基づき、図11の最上段に示すように、遺
伝子群の中の64個の遺伝子を適応度評価値の高い順に
8つづつ8つのグループC1〜C8に分ける。次に、同
図の中段に示すように、最優秀のC1グループの中の8
つの遺伝子から無作為に4つの遺伝子を選択する。次
に、上記C1グループ及び次に優秀なC2グループの中
の合計16個の遺伝子から無作為に4つの遺伝子を選択
する。次に、上記C1グループ及びC2グループにC3
グループを加えた合計24個の遺伝子から無作為に4つ
の遺伝子を選択する。この操作手順を繰り返して、最後
には、上記C1〜C8の64個全ての遺伝子の中から無
作為に4つの遺伝子を選択することで、32個の母親遺
伝子(Aグループ)を抽出する。
【0068】一方、交配相手となる父親遺伝子は、64
個の全ての遺伝子から無作為に32個を選択する(Bグ
ループ)。そして、同図の下段に示すように、上記Aグ
ループの32個の母親遺伝子とBグループの32個の父
親遺伝子とを例えば一様交差により交配させて、64個
の子世代の遺伝子を得る。上記一様交差による交配と
は、遺伝子を構成する多数のパラメータを走行環境認識
装置Aの制御ロジックにおける機能に基づいていくつか
のブロックに分けた上で、それらのブロック単位で父親
遺伝子のパラメータと母親遺伝子のパラメータとをラン
ダムに入れ替えることで、子世代の2つの遺伝子を誕生
させる手法である。
【0069】上記の母親遺伝子の選択手順によれば、適
応度評価値の高いC1グループの遺伝子は次世代の遺伝
子の母親として選択される確率が高くなる一方、適応度
評価値の低いC8グループの遺伝子も僅かの確率ながら
次世代の遺伝子の母親として選択される確率が残され
る。従って、適応度評価値の高い優秀な遺伝子を高い確
率で残しつつ、遺伝子の探索領域が急激に狭まることが
防止される。
【0070】(探索の終了)次に、世代交代の後に得ら
れた最後の遺伝子群の中から最も適応度評価値の高い優
秀な遺伝子を選択する手順(図8のステップSC7)に
ついて、図12に基づいて具体的に説明する。この実施
形態では、上述の如き遺伝子の世代交代を所定の世代数
に亘って繰り返し実行した後、それらの各世代における
適応度評価値の最高点をローパスフィルタにより平滑化
して履歴値を求め、その次の世代からは、各世代毎に適
応度評価値の最高点と上記履歴値とを比較して、その比
較結果に基づいて探索を終了するか否か判定する。
【0071】すなわち、まず、同図のステップSE1で
は、評価過程(図8のステップSC5)で演算した各遺
伝子の適応度評価値のうちの最高点を、その世代の最高
点Best_scoreとする。続いて、ステップSE2では、上
記最高点Best_scoreと最高点の履歴値Best_score_lpfと
の間の偏差量が履歴値Best_score_lpfの0.1パーセン
トよりも大きいか否かを判別し、偏差量の方が大きいY
ESであればステップSE3に進む一方、偏差量が履歴
値Best_score_lpfの0.1パーセント以下でNOであれ
ば、ステップSE6に進む。
【0072】上記ステップSE3では、上記適応度評価
値の最高点Best_scoreに対しローパスフィルタ処理を行
って履歴値を更新して、続くステップSE4でカウンタ
値を初期化して(Counter=0)、ステップSE5に進
み、探索を終了せずに再び世代交代を実行する。
【0073】一方、上記ステップSE2でNOと判定さ
れて進んだステップSE6では、カウンタ値をインクリ
メントして(Counter=Counter+1)ステップSE7に
進み、このステップSE7において、カウンタ値が所定
値Counter minよりも大きいか否かを判定する。そし
て、カウンタ値が上記所定値以下であれば上記ステップ
SE5に進む一方、カウンタ値が上記所定値よりも大き
ければ、ステップSE8に進んで世代交代を終了し、上
記ステップSE1で選択された最高点の適応度評価値を
有する遺伝子を最も優秀な遺伝子として選択して、ステ
ップSE9に進む。そして、ステップSE9では、選択
された遺伝子に含まれるパラメータ値を最適値として採
用して、探索を終了する。
【0074】つまり、各世代における遺伝子の適応度評
価値の最高点は、探索の初期には世代交代と共に増大す
るが、その増大の度合は世代交代が所定の世代数を越え
ると次第に鈍化し、最新の世代の最高点と各世代毎の最
高点の履歴値との差は減少する。そこで、最新の世代の
最高点と履歴値との差が十分に小さくなったところで、
十分な探索が行われたと判断して探索を終了するのであ
る。
【0075】その際、探索の初期であっても、たまたま
適応度評価値の最高点が伸び悩んで停留する世代があり
得るので、このような場合に探索が打ち切られてしまう
ことのないように、上記最高点の変化が十分に小さい状
態をカウンタによって計数して、カウンタ値が所定値よ
りも大きくなったとき、即ち最高点の変化が十分に小さ
い状態がある程度連続したときにのみ探索を終了するよ
うにしている。
【0076】(GAの適用によるパラメータ設定方法の
作用効果)次に、上述の如く走行環境認識装置Aのパラ
メータ設定にGAを適用した場合の作用効果を図13〜
図19を参照しながら説明する。
【0077】上記図13には、まず、遺伝子群を64個
の遺伝子により構成し、図8に示すフローのステップS
C3′〜SC6の手順で200世代の世代交代を繰り返
したときに、各世代における最優秀の遺伝子の適応度評
価値(最高点)が世代交代とともにどのように推移する
かを示す。同図のグラフの横軸に示す世代交代の進展に
伴い、縦軸に示す最高点が次第に増加していることか
ら、優秀な遺伝子が生き残っていく過程が見て取れる。
同図によれば、適応度評価値の最高点が速やかに最適解
に収束しており、走行環境認識装置Aの多数のパラメー
タの最適値を実用的な時間内に探索できることが分か
る。
【0078】そして、上記パラメータ探索により得られ
た最高点の遺伝子に含まれるパラメータ値を走行環境認
識装置Aに設定して、実際に基準データを処理すると、
超音波センサ3〜6の出力をフィルタ処理した結果の距
離データd4〜d1は例えば図14に示すようになり、
図4で見られたような散発的なノイズを除去しながら接
近する物体Oを高精度に検出できることが分かる。さら
に、上記距離データd1〜d4に基づいて演算した認識
出力信号によれば、検出フラグ及び警報フラグのオンオ
フ状態はそれぞれ図15(a),(b)に実線で示すよ
うになり、両図に一点鎖線で示す教師信号とのずれは極
めて小さいことが分かる。
【0079】このことから、GAの適用により得られた
パラメータ値を走行環境認識装置Aに設定することで、
超音波センサ3〜6の出力から走行風や渦の影響、ガー
ドレール等からの反射波によるノイズの影響等を除去し
つつ、他の走行車両等の物体Oが自車両Vの周囲に存在
することを極めて正確に検出でき、しかも、その物体O
の接近状態を極めて正確に認識できる。よって、運転者
のうっかりミスを回避させて、走行時の安全性向上を図
るという走行環境認識装置Aの機能を十分に発揮させる
ことができ、車両Vの走行時の安全性向上が図られる。
【0080】また、この実施形態では、GAによるパラ
メータ探索における遺伝子評価過程で、各遺伝子に付与
する適応度評価値の配点に認識出力信号の教師信号から
のずれの状態、即ち検出フラグ及び警報フラグの一致状
態に応じて異なるように重み付けをしている(図10の
フローのステップSD7,SD8)。すなわち、物体の
存在又は接近状態を見落とすという極めて不適切な誤認
識に対しては、減点値bを相対的に大きく設定する一
方、物体が存在しないのに誤って運転者に警告するとい
う相対的に軽微な誤認識に対しては、減点値bを相対的
に小さく設定している(表1参照)。このことで、上記
評価過程において誤認識の重要度の高さに対応した適切
な評価を行うことができるので、より重大な誤認識をも
たらすような遺伝情報を有する遺伝子を選択的に淘汰す
ることができる。よって、遺伝子の最適解への収束性を
高めて、より短時間にかつより適切なパラメータ値を探
索することができる。
【0081】ここで、上記実施形態との比較のために、
上記評価過程において加点値a及び減点値bをそれぞれ
a=1、b=1として、適応度評価値の配点にフラグの
一致状態に応じた重み付けをしないようにし、上記実施
形態と同様にパラメータ値を探索した。そして、得られ
たパラメータ値を走行環境認識装置Aに設定して、基準
データの入力に対する検出フラグ及び警報フラグのオン
オフ状態を調べた。その結果、図16(a),(b)に
それぞれ示すように、認識出力信号による検出フラグ及
び警報フラグのオンオフ状態(実線)は、図15に示す
上記実施形態の場合に較べて教師信号(一点鎖線)から
大きく乖離してしまい、誤認識が多くなることが分か
る。
【0082】さらに、この実施形態では、上記評価過程
において、認識出力信号による検出フラグ及び警報フラ
グのオンオフ状態が切り替わる度にペナルティとして適
応度評価値を減点して、フラグの切り替わりの頻度が高
いほど適応度評価値を低くするようにしている。このこ
とで、GAによる探索の結果得られたパラメータ値を走
行環境認識装置Aに設定すれば、超音波センサ3〜6の
出力に見られる串状のノイズに起因するフラグのオンオ
フ状態の切り替わり(誤検出)を抑制できる。
【0083】すなわち、上記図15に示す検出フラグ及
び警報フラグのオンオフ状態はサンプル数を0から10
00までとして表示しているが、より広い範囲でサンプ
ル数を0から3000までとして表示すると、図17の
ようになる。一方、上記実施形態との比較のために評価
過程における上記のペナルティを行わないようにした場
合(図10のフローのステップSD4において、c=0
とした場合)に得られたパラメータ値によれば、基準デ
ータを処理した結果の検出フラグ及び警報フラグのオン
オフ状態は図18に示すようになり、この場合には、サ
ンプリング数2000以降の領域に串状のノイズに起因
する検出フラグの切り替わり(誤検出)が生じているこ
とが分かる。
【0084】さらにまた、この実施形態では、GAによ
るパラメータ探索における遺伝子の選択過程(図11参
照)で、適応度評価値の高いものを親世代の遺伝子とし
て高い確率で選択する一方、適応度評価値の低いものも
僅かな確率ながら選択するようにしているので、適応度
評価値の高い優秀な遺伝子を高い確率で残しつつ、遺伝
子の探索領域が急激に狭まって局所的最適解に陥ること
を防止できる。 すなわち、上記実施形態との比較のた
めに、選択過程において遺伝子群の64個の遺伝子の中
から親世代の遺伝子をランキングメソッドにより選択し
た場合について上記実施形態と同様にパラメータ値を探
索した。そして、得られたパラメータ値を走行環境認識
装置Aに設定して、基準データの入力に対する検出フラ
グ及び警報フラグのオンオフ状態を調べた。その結果、
図19(a),(b)にそれぞれ示すように、認識出力
信号(実線)において検出フラグが早く解除されてしま
い、上記実施形態に較べて教師信号(一点鎖線)からの
ずれが大きくなっていることが分かる。尚、上記ランキ
ングメソッドは、例えばN個の遺伝子を適応度評価点の
順に並べたときに、i番目の遺伝子が選択される確率
が、(N−i)/Nになるように確率的に選択する手法
である。
【0085】(遺伝子数の設定による効果)上記実施形
態では、GAによるパラメータ探索における遺伝子設定
過程(図8のステップSC3)で、64個の遺伝子から
なる遺伝子群を初期設定している。ところで、遺伝子群
を構成する遺伝子の数が多いほど、1つの世代で相対的
に広い探索空間を高い密度で探索することができる一
方、各世代における遺伝子の評価や交配といった手順に
要する計算量が増大し、その分探索時間が長くなること
が知られている。
【0086】ここで、遺伝子群を構成する遺伝子数を1
6個、64個、256個の3通りとし、それぞれパラメ
ータ探索を行った場合の世代交代に伴う適応度評価値の
最高点の推移を表す3つのグラフを図20に示す。具体
的には、まず、例えば上記の16個の遺伝子により遺伝
子群を構成する場合、16個の各遺伝子を定義するパラ
メータ値をランダムに変えて5種類の異なる遺伝子群を
準備する。そして、その5種類の遺伝子群を基にそれぞ
れ別個にパラメータ探索を行い、各世代における適応度
評価値の最高点を平均した値を用いてグラフを作成す
る。また、上記の64個の遺伝子により遺伝子群を構成
する場合や256個の遺伝子により遺伝子群を構成する
場合についても同様とする。
【0087】上記各グラフの横軸はパラメータ検索にお
ける計算量を代表する指標として標準世代を用いてい
る。この標準世代は、64個の遺伝子からなる遺伝子群
の1世代を基準とするもので、例えば16個の遺伝子に
より遺伝子群を構成する場合には、1標準世代は4世代
に対応し、反対に256個の遺伝子により遺伝子群を構
成する場合には、4標準世代が1世代に対応する。上記
図20の各グラフによれば、64個の遺伝子により遺伝
子群を構成した場合のグラフで最も収束性が高いことが
見て取れ、効率のよい探索のためには遺伝子数にも適当
な値があると考えられる。例えば、256個の遺伝子に
より遺伝子群を構成した場合には、グラフの収束性が明
らかに低下しており、遺伝子数が多過ぎれば探索に時間
がかかり過ぎることが推定される。
【0088】また、上述の如く16個の遺伝子により遺
伝子群を構成した場合について、5種類の異なる遺伝子
群を基にそれぞれ別個にパラメータ探索を行った結果の
最高点の推移を図21(a)に示す。同様に、64個の
遺伝子により遺伝子群を構成した場合について同図
(b)に、また、256個の遺伝子により遺伝子群を構
成した場合について同図(c)に示す。各図(a)〜
(c)によれば、例えば16個の遺伝子により遺伝子群
を構成した場合は、遺伝子数が少な過ぎるため、基にな
る遺伝子のパラメータ値のばらつきによって適応度評価
値の最高点が大きくばらついてしまい、十分に探索をを
行っても適切なパラメータ値に到達できない虞れがあ
る。
【0089】そこで、本願発明の発明者は、短時間にか
つ的確なパラメータ探索を行うための指標として、探索
開始から所定数の世代交代(例えば32標準世代)を終
えるまでの適応度評価値の最高点の変化分を該最高点の
ばらつきで除算した値を探索効率として定義した。上記
図20及び図21のデータに基づいて遺伝子数と探索効
率との相関関係を調べると、図22に示すようなグラフ
が得られ、この実施形態においては遺伝子数を64個程
度とすることが好ましいことが分かった。
【0090】尚、本発明は上記実施形態に限定されるも
のではなく、その他種々の実施形態を包含するものであ
る。すなわち、上記実施形態では、本発明に係るパラメ
ータ設定方法を車両の走行環境認識装置Aに適用してい
るが、これ以外にも多数の制御パラメータを適切に設定
しなくてはならない種々の制御装置に適用可能である。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における、遺伝的アルゴリズムの適用による制御パラ
メータ設定方法によれば、遺伝子の評価過程において、
制御手段からの制御出力信号と参照信号との間のずれが
制御出力結果に関し相対的に重要度の高い側へのずれで
あるとき、相対的に重要度の低い反対側へのずれである
ときよりも低い適応度評価値を付与することで、従来よ
りも適切に遺伝子の適応度評価を行うことができる。こ
のことで、制御出力結果に関し重要度の高いずれを生じ
させるようなパラメータ値(遺伝情報)を有する遺伝子
を選択的に淘汰して、実用上十分に短い時間内で最適な
パラメータ値を探索することができる。よって、実用的
な時間内に制御装置のパラメータを最適値に設定するこ
とができるようになり、高精度な制御を実現できる。
【0092】請求項2記載の方法では、請求項1記載の
発明と同様のパラメータ設定方法を車両の走行環境認識
装置に適用することで、該請求項1記載の発明と同様の
作用が得られ、上記走行環境認識装置により車両の不適
切な走行状態を高精度に検出することができるようにな
るので、車両の走行安全性の向上が図られる。
【0093】請求項3記載の発明では、遺伝子の評価過
程において、物体との衝突の可能性が高いことを見落と
すという極めて不適切な誤認識に対して、物体との衝突
の可能性が低いのに高いと誤認する相対的に軽微な誤認
識よりも低い適応度評価値を付与することで、従来より
も適切に遺伝子を評価することができる。
【0094】請求項4記載の発明によれば、走行環境認
識装置の第2認識手段により自車両の周囲に他の走行車
両が存在することを高精度に認識できるようになるの
で、車両の走行安全性のさらなる向上が図られる。
【0095】請求項5記載の発明によれば、遺伝子の評
価過程において、車両とその周囲の物体との衝突に関す
る誤認識に対し、他の走行車両の存在に関する誤認識よ
りも大きく適応度評価値を下げることで、より適切に遺
伝子を評価することができる。
【0096】請求項6記載の発明によれば、評価過程に
おける遺伝子の適切な評価方法が得られる。
【0097】請求項7記載の発明によれば、散発的ノイ
ズによる影響を受け易い遺伝子を選択的に淘汰すること
ができるので、探索の結果得られたパラメータ値を走行
環境認識装置に設定すれば、散発的なノイズ影響による
第1認識手段の誤認識を抑制することができる。
【0098】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の発明と同様にして、散発的なノイズ影響による第2
認識手段の誤認識を抑制することができる。
【0099】請求項9及び請求項10記載の発明におけ
る記憶媒体によれば、それぞれ請求項1及び請求項2記
載のパラメータ設定方法を実行することができ、よっ
て、それらの発明と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る走行環境認識装置を搭
載した車両が道路を走行している状態を示す平面図であ
る。
【図2】走行環境認識装置の制御系統を示すブロック図
である。
【図3】物体の位置状態を認識するための全体的な制御
手順を示すフローチャート図である。
【図4】走行環境認識装置における超音波センサによる
距離データの一例を示すグラフ図である。
【図5】物体の位置状態の分類を示す説明図である。
【図6】物体の位置状態を判別する手順の一例を示すフ
ローチャート図である。
【図7】物体の位置状態の許容される状態遷移を示す説
明図である。
【図8】走行環境認識装置のパラメータの最適値を遺伝
的アルゴリズムの適用により探索する方法の全体的な手
順を示すフローチャート図である。
【図9】(a)に遺伝子の初期設定手順を、また(b)
にパラメータの走行環境認識装置への設定手順をそれぞ
れ示すフローチャート図である。
【図10】遺伝子の適応度評価値を演算する手順を具体
的に示すフローチャート図である。
【図11】親世代の遺伝子を選択する手法を具体的に示
す説明図である。
【図12】探索の終了を判定する手順を具体的に示すフ
ローチャート図である。
【図13】世代交代に伴い遺伝子の適応度評価値が高ま
っていく様子を示すグラフ図である。
【図14】上記実施形態のパラメータ設定方法により得
られたパラメータ値を設定した走行環境認識装置におけ
る、図4相当図である。
【図15】上記実施形態のパラメータ設定方法により得
られたパラメータ値を設定した走行環境認識装置におけ
る、認識出力信号と教師信号とのずれ状態を表すグラフ
図である。
【図16】遺伝子の評価過程で配点の重み付けを行わな
いようにした比較例に係る図15相当図である。
【図17】図15をサンプル数を広げて示したグラフ図
である。
【図18】遺伝子の評価過程で、認識出力信号の切り替
わりに対する減点を行わないようにした比較例に係る図
17相当図である。
【図19】遺伝子の選択過程でランキングメソッドを用
いるようにした比較例に係る図15相当図である。
【図20】遺伝子群を構成する遺伝子数を互いに異なら
せた3通りの例を示す図12相当図である。
【図21】遺伝子の初期設定値を異ならせた5種類の例
を示す図20相当図である。
【図22】遺伝子群を構成する遺伝子数とパラメータ探
索効率との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
3〜6 超音波センサ(レーダ手段) 15 コントローラ(第1認識手段、第2認識手
段) A 走行環境認識装置 O 物体(他の走行車両) V 車両

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御装置による制御内容を規定する複数
    のパラメータからなる1つの仮想の遺伝子を定義し、該
    遺伝子を所定数集めて遺伝子群を設定する遺伝子設定過
    程と、 上記遺伝子群の各遺伝子について上記制御装置の制御内
    容に対する適応度の評価を行い、上記各遺伝子に適応度
    評価値を付与する評価過程と、 上記評価過程で付与された適応度評価値に基づいて、遺
    伝子群の中から親世代の遺伝子を選択する選択過程と、 上記親世代の遺伝子を相互に交配させて子世代の遺伝子
    を生成し、該子世代の遺伝子を含む新しい遺伝子群を設
    定する交配過程とを有し、 上記評価過程、選択過程及び交配過程を含む遺伝子群の
    世代交代を繰り返し実行して、最後の遺伝子群の中から
    最も適応度評価値の高い遺伝子を選択し、そのパラメー
    タを採用する制御パラメータ設定方法において、 上記各遺伝子の評価過程では、 上記制御装置による所定の入力に対する最適な制御出力
    に対応する参照信号を予め準備しておき、 評価する各遺伝子のパラメータを制御装置に設定して、
    上記所定入力に対する制御出力信号と上記参照信号とを
    比較し、 上記制御出力信号の参照信号からのずれが、上記制御装
    置による制御出力結果に関し相対的に重要度の高い側へ
    のずれであるとき、相対的に重要度の低い反対側へのず
    れであるときよりも低い適応度評価値を付与することを
    特徴とする遺伝的アルゴリズムの適用による制御パラメ
    ータ設定方法。
  2. 【請求項2】 レーダー手段によって検出される車両周
    囲の物体の状態と車両の走行状態とに基づいて、車両の
    上記物体との衝突に関する値を演算し、この演算された
    値が所定の第1閾値よりも大きいとき、第1認識手段に
    よって車両は物体との衝突が予想される不適切な走行状
    態にあると認識する走行環境認識装置に対し、 上記認識制御内容を規定するための少なくとも上記第1
    閾値を含む複数のパラメータからなる1つの仮想の遺伝
    子を定義し、該遺伝子を所定数集めて遺伝子群を設定す
    る遺伝子設定過程と、 上記遺伝子群の各遺伝子について、少なくとも上記第1
    認識手段による認識制御内容を含む上記走行環境認識装
    置の認識制御内容に対する適応度の評価を行い、上記各
    遺伝子に適応度評価値を付与する評価過程と、 上記評価過程で付与された適応度評価値に基づいて、遺
    伝子群の中から親世代の遺伝子を選択する選択過程と、 上記親世代の遺伝子を相互に交配させて子世代の遺伝子
    を生成し、該子世代の遺伝子を含む新しい遺伝子群を設
    定する交配過程とを有し、 上記評価過程、選択過程及び交配過程を含む遺伝子群の
    世代交代を繰り返し実行して、最後の遺伝子群の中から
    最も適応度評価値の高い遺伝子を選択し、そのパラメー
    タを採用する制御パラメータ設定方法において、 上記各遺伝子の評価過程では、 上記走行環境認識装置への所定の入力に対する上記第1
    認識手段からの最適な認識出力に対応する第1の参照信
    号を予め準備しておき、 評価する各遺伝子のパラメータを上記走行環境認識装置
    に設定して、上記所定入力に対する上記第1認識手段か
    らの認識出力信号と上記第1の参照信号とを比較し、 上記認識出力信号の第1の参照信号からのずれが、上記
    第1認識手段による認識結果に関し相対的に重要度の高
    い側へのずれであるとき、相対的に重要度の低い反対側
    へのずれであるときよりも低い適応度評価値を付与する
    ことを特徴とする遺伝的アルゴリズムの適用による制御
    パラメータ設定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 遺伝子の評価過程では、第1の参照信号によって車両と
    物体とが過度に接近すると予想され、かつ第1認識手段
    からの認識出力信号によって車両と物体とが過度に接近
    しないと予想される場合には、反対に、第1の参照信号
    によって車両と物体とが過度に接近しないと予想され、
    かつ第1認識手段からの認識出力信号によって車両と物
    体とが過度に接近すると予想される場合よりも適応度評
    価値を低くすることを特徴とする遺伝的アルゴリズムの
    適用による制御パラメータ設定方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3において、 走行環境認識装置は、レーダー手段からの出力信号に基
    づいて、車両の周囲に他の走行車両が存在することを認
    識する第2認識手段を備え、 上記第2認識手段による車両認識の基準となる第2閾値
    は、遺伝子を構成するパラメータに含まれるものとし、 遺伝子の評価過程では、遺伝子群の各遺伝子について、
    上記第2認識手段による車両認識制御に対する適応度の
    評価を行うことを特徴とする遺伝的アルゴリズムの適用
    による制御パラメータ設定方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 遺伝子の評価過程では、 走行環境認識装置への所定の入力に対する第1の参照信
    号と、該所定入力に対する第2認識手段からの最適な認
    識出力に対応する第2の参照信号とを予め準備してお
    き、 評価する各遺伝子のパラメータを上記走行環境認識装置
    に設定し、上記所定入力に対する第1認識手段からの認
    識出力信号と上記第1の参照信号とを比較して、両者の
    間にずれがあるとき、適応度評価値を所定値だけ下げる
    とともに、 上記所定入力に対する第2認識手段からの認識出力信号
    と上記第2の参照信号とを比較して、両者の間にずれが
    あるとき、上記適応度評価値を上記所定値よりも小さい
    値だけ下げることを特徴とする遺伝的アルゴリズムの適
    用による制御パラメータ設定方法。
  6. 【請求項6】 請求項4において、 遺伝子の評価過程では、 走行環境認識装置への所定の入力に対する第1の参照信
    号と、該所定入力に対する第2認識手段からの最適な認
    識出力に対応する第2の参照信号とを予め準備してお
    き、 評価する各遺伝子のパラメータを上記走行環境認識装置
    に設定し、上記所定入力に対する第1認識手段からの認
    識出力信号と上記第1の参照信号とを比較して、両者の
    間にずれがないとき、適応度評価値を上げるとともに、 上記所定入力に対する第2認識手段からの認識出力信号
    と上記第2の参照信号とを比較して、両者の間にずれが
    ないとき、上記適応度評価値にさらに上げることを特徴
    とする遺伝的アルゴリズムの適用による制御パラメータ
    設定方法。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6のうちのいずれか1つにお
    いて、 走行環境認識装置に対する所定入力は時系列のものと
    し、 遺伝子の評価過程では、 評価する各遺伝子のパラメータを走行環境認識装置に設
    定し、上記所定入力に対する第1認識手段からの時系列
    の認識出力信号に基づいて、該第1認識手段により車両
    が不適切な走行状態にあると認識されている状態と認識
    されていない状態との間で変化する頻度が高いほど適応
    度評価値を低くすることを特徴とする遺伝的アルゴリズ
    ムの適用による制御パラメータ設定方法。
  8. 【請求項8】 請求項4〜7のうちのいずれか1つにお
    いて、 走行環境認識装置に対する所定入力は時系列のものと
    し、 遺伝子の評価過程では、 評価する各遺伝子のパラメータを走行環境認識装置に設
    定し、上記所定入力に対する第2認識手段からの時系列
    の認識出力信号に基づいて、該第2認識手段により他の
    走行車両が存在すると認識されている状態と認識されて
    いない状態との間で変化する頻度が高いほど適応度評価
    値を低くすることを特徴とする遺伝的アルゴリズムの適
    用による制御パラメータ設定方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の制御パラメータ設定方法
    を記憶した記憶媒体。
  10. 【請求項10】 請求項2記載の制御パラメータ設定方
    法を記憶した記憶媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103303237A (zh) * 2013-06-21 2013-09-18 湖南大学 一种基于遗传神经网络的安全气囊起爆控制方法
CN109191875A (zh) * 2018-09-17 2019-01-11 杭州中奥科技有限公司 信号控制方案生成方法及装置

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CN103303237A (zh) * 2013-06-21 2013-09-18 湖南大学 一种基于遗传神经网络的安全气囊起爆控制方法
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CN109191875B (zh) * 2018-09-17 2020-12-29 杭州中奥科技有限公司 信号控制方案生成方法及装置

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