JPH1127848A - 地絡電流表示器 - Google Patents

地絡電流表示器

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JPH1127848A
JPH1127848A JP9181408A JP18140897A JPH1127848A JP H1127848 A JPH1127848 A JP H1127848A JP 9181408 A JP9181408 A JP 9181408A JP 18140897 A JP18140897 A JP 18140897A JP H1127848 A JPH1127848 A JP H1127848A
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JP
Japan
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current
display
ground fault
display body
circuit
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Application number
JP9181408A
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English (en)
Inventor
Kanji Matsuhashi
貫次 松橋
Toshiyuki Imazu
俊之 今津
Masahide Nagatomi
正秀 永富
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Shinkawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinkawa Electric Co Ltd
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Publication date
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Locating Faults (AREA)
  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】誤動作が無く、地絡事故が発生したときにの
み、それを正確に表示することができて、その表示を広
い範囲から視認でき、一旦表示部が動作した後は他の動
作では容易に復帰せず、しかも、一旦表示部が動作した
後のリセットも外部から非接触で容易な地絡電流表示器
を提供する 【解決手段】接地線の途中に挿入され、接地線を流れる
地絡電流を検知して、作動出力を発生する検知部と、検
知部からの作動出力を受けて作動し、地絡事故を表示す
る作動表示部とを備える地絡電流表示器において、検知
部にロジック回路を用いて、接地線に所定レベル以上の
電流が所定時間以上継続して流れたときにのみ作動出力
を発生させ、定常位置に保持させた表示体を落下させ
て、標識部分をケーシングから突出状に表示させるよう
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、接地線を取付けた
架空送電線において地絡事故が発生したときに、事故点
の腕金を通して接地線に流れる地絡電流を検出して、地
絡事故を表示する地絡電流表示器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の地絡電流表示器として、
特開昭60-200179 号公報のものが知られている。このも
のは、接地線の途中に電流変成器を挿入して、接地線に
地絡電流が流れたのを電流変成器が検出したとき、即
ち、地絡電流が電流変成器の一次側コイルに流れたと
き、電流変成器の二次側コイルに発生する変成電流を整
流してコンデンサに蓄え、それが所定の設定レベルに達
するとコンデンサが放電して磁気反転式の表示部を反転
動作させ、地絡を表示するようになっている。
【0003】以上のように、上記従来の地絡電流表示器
は、コンデンサに蓄えられるエネルギーのみにより地絡
事故を判断しているため、大きい電流値の電流が短い時
間流れた場合でも、小さい電流値の電流が長時間流れ続
けた場合でも、結果としてコンデンサに所定の設定エネ
ルギーが蓄えられたときには、それが地絡事故でないと
きでも全て表示部が動作してしまうことになり、正確に
地絡事故を表示することができないため、表示の信頼度
が低い。
【0004】また、上記従来の地絡電流表示器は、表示
部が、コンデンサの放電によりデスクを反転させてデス
ク裏面に付した標識を露出させる磁気反転式であるた
め、デスクに対向する方向からでないと標識を視認する
ことが困難で、視認できる範囲が狭いため、事故点の速
やかな発見という点では必ずしも十分な効果を期待でき
るものではなかった。
【0005】尚、視認可能範囲を広くしたものとして、
コンデンサの放電によりフラッシュランプを発光さ
せ、発光によりフラッシュランプの機械的強度が急激に
低下することを利用して表示器の器体の一部を破壊し、
器体内に収納してある表示布を垂れ下がらせる構造(特
開平5-89940 号公報参照)や、燃焼ガス発生剤を発火さ
せて燃焼高圧ガスを発生させ、そのガス圧で着色料を透
明な外容器内に噴出させることにより外容器を着色する
構造(特開平8-35996 号公報参照)も知られているが、
これらのものは一旦表示部が動作するとリセットが非常
に困難であるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述したよう
な従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処
は、第1に、地絡事故が発生したときにのみ、それを正
確に表示するようにすることにある。また、第2の目的
は、地絡事故発生の表示が広範囲から視認でき、しか
も、一旦表示部が動作した後のリセットも容易な地絡電
流表示器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の地絡電流表示器は、請求項1記載の
ように、架空送電線の接地線の途中に挿入され、接地線
を流れる地絡電流を検知して、作動出力を発生する検知
部と、検知部からの作動出力を受けて作動し、地絡事故
を表示する作動表示部とを備える地絡電流表示器におい
て、上記検知部は所定レベル以上の電流が所定時間以上
継続して流れたときにのみ作動出力を発生するようにし
たものである。
【0008】上記検知部は、送電線の接地線間に直列状
に挿入した電流変成器と、当該電流変成器の二次側コイ
ルに接続し、電流変成器の一次側コイルに電流が流れた
とき二次側コイルに発生する変成電流を蓄えるコンデン
サと、上記変成電流により動作判定を行い、所定レベル
以上の電流が所定時間以上継続して流れたときにコンデ
ンサの充電電荷を放電して、これを作動出力とする表示
部制御回路とを備えることを特徴とする。
【0009】また、上記表示部制御回路は、電流変成器
に接続され、当該電流変成器の二次側に電流が発生する
とスタートし、所定時間経過後タイムアップ信号を発生
するタイマ回路と、電流変成器に接続され、当該電流変
成器の二次側に電流が発生している間、出力し続ける地
絡電流検知回路と、電流変成器に接続され、当該電流変
成器の二次側に発生する電流を積算して所定電流値に相
当する基準電圧を超えると出力を発生する電流比較回路
と、上記タイマ回路、地絡電流検知回路、電流比較回路
の出力を入力して、動作判定を行い、所定レベル以上の
電流が所定時間以上継続して流れたときに出力を発生し
てコンデンサの充電電荷を放電させる動作判定回路とを
備えることを特徴とする。
【0010】以上のように構成した場合、作動表示部は
接地線に所定レベル以上の電流が所定時間以上継続して
流れたときにのみ、作動して地絡事故を表示し、瞬間的
に大きい電流値の電流が流れたり、小さい電流値の電流
が長い時間流れたような場合には、作動表示部が作動し
ない。従って、地絡事故でないのに作動表示部が、地絡
を表示することがなく、確実に地絡事故が発生したとき
にのみ、それを表示することができて、表示の信頼性が
高い。また、接地線を流れる事故電流を利用して作動表
示部の作動エネルギーを蓄え、これを利用するため、特
別な電源を必要としない。
【0011】また本発明は、請求項2記載のように、架
空送電線の接地線の途中に挿入され、接地線を流れる地
絡電流を検知して、作動出力を発生する検知部と、検知
部からの作動出力を受けて作動し、地絡事故を表示する
作動表示部とを備える地絡電流表示器において、上記検
知部及び作動表示部が底部に透明な表示室を有する密閉
された防水構造のケーシングに収容配備され、上記作動
表示部が、表示体保持片に係止して表示室上方の定常位
置に保持され、上記表示体保持片の係止が外れることに
より落下して、下端部に設けた標識部分を前記透明な表
示室に落とし込む表示体と、中間部を枢支されてその左
右に回転可能なシーソー状に構成されて、その一端を電
磁トリガの爪に係止した状態で他端に前記表示体を係止
し、上記爪への係止が外れることにより回転して表示体
の係止を外す表示体保持片と、上記表示体保持片を係止
する爪を有し、前記検知部の作動出力により作動して、
上記爪を表示体保持片から外す電磁トリガとを備えるを
特徴とする。
【0012】このように構成した場合、地絡事故が発生
すると、ケーシング内に収容された表示体が定常位置か
ら落下して、その下端部に設けられた標識部分がケーシ
ング底部に設けられた透明な表示室に落ち込み、表示室
の透明な壁を通して、周囲あらゆる方向からの視認が可
能になる。
【0013】また本発明は、請求項5記載のように、上
記作動表示部の表示体が、その下端部に磁石を具備する
ことも特徴とする。
【0014】このように構成した場合、一旦作動して落
下した表示体をリセットする場合、表示体に触れなくて
も、更にはケーシングを開けなくても表示室の下方から
表示体の磁石に他の磁石を近付ければ、磁石の反発作用
により表示体を表示室から浮上させ、元の定常位置にセ
ットすることができる。従って、防水性を損なう、リセ
ット用の操作レバーなどをケーシングに設ける必要が無
いため、高い防水性を得ることができる。また、高所に
登って作業を行わなくても、竿の先などに磁石を着け
て、これを下からケーシングの表示室底面に当てること
により、リセット作業を行うことができ、作業の安全性
と、スピードアップが図ることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施の形態に基づ
いて、本発明を更に詳細に説明する。本発明の地絡電流
表示器Aは作動表示部aと、架空送電線Dから接地線d
を伝わって地絡する地絡電流を検知して、上記作動表示
部aを作動させる検知部bとからなり、これらが取付基
板2を介してケーシング1内に収容配備されている。ケ
ーシング1は、密閉された防水構造に構成されており、
その本体部分11の底部には、底板11a から下方に突出す
る状態に、有底円筒状の透明な表示室12を一体に備えて
いる。
【0016】前記作動表示部aは、表示体3、表示体保
持片4、電磁トリガ5から構成されており、表示体3
が、ケーシング1の透明な表示室12の上方に、当該室12
内への落下が可能な状態に配置され、表示体保持片4が
電磁トリガ5と協働して通常は表示体3を落下しないよ
うに保持している。この作動表示部aについて詳細に説
明する。
【0017】作動表示部aの表示体3は、短円柱、短円
筒若しくは円盤を厚くした形状に形成されてその周面に
赤色等の目立つ色を施した標識部分31と、該標識部分31
の上面中央部に垂直に立設されてその軸方向に孔33を貫
通開穿した軸部分32とを備え、取付基板2の上端を直角
に折り曲げて突出形成する表示体取付部21に垂設したガ
イド軸22に、上記軸部分32を遊嵌して前記ケーシング1
の表示室12上に上下スライド自在に設けられている。
【0018】上記表示体3は、軸部分32に設けた孔33の
途中に段部34を有し、この段部34がガイド軸22下端に設
けたストッパ23に係止することにより、下方へのスライ
ドが所定範囲内に規制されると共にガイド軸22からの抜
け落ちが防止されるようになっている。そして、この表
示体3は上記段部34がガイド軸22のストッパ23に係止す
るまで下方に下がった状態において、標識部分31がケー
シング1の表示室12に落ち込んで、該室12に収まるよう
になっている。また、この表示体3の軸部分32の中間部
には、表示体3の側方に隣接して配設される表示体保持
片4に係止して、表示体3をその標識部分31が表示室12
に入り込まないような上方位置(以下定常位置という)
に保持する係止部35が鍔状に突出形成されている。この
係止部の上面は、外周側に下向き傾斜するテーパー面に
形成されている。
【0019】上記表示体保持片4は、前記表示体3と後
述の電磁トリガ5に挟まれて両者間に配置されており、
取付基板2に突設した支持軸24に長さ方向の中間部を枢
着して、この枢着部を支点にして正逆回転自在なシーソ
ー状に構成されている。この表示体保持片4は、水平状
態において一端側の上面が定常位置にある表示体3の係
止部35を受止め係止し、他端側の上面が電磁トリガ5の
爪51の先端に当接係止し得るようになっている。また、
この表示体保持片4は、枢着部を境にしてトリガ係止側
4aが表示体係止側4bより長く、且つ重くなっており、下
面が枢着部近傍から両端に向かう上向き傾斜のテーパー
面に形成してある。
【0020】電磁トリガ5は、コイル52を巻いた鉄芯53
と、爪51がブラケット54を介して組み立てられ、取付基
板2突出形成する電磁トリガ取付部25に、爪51の先端を
下に向けて、この爪51が表示体保持片4に隣接するよう
に取付固定されており、コイル52両端を検知部bに接続
している。上記電磁トリガ5の爪51は、上端寄りの中途
部をブラケット54に支持されて揺動自在に設けられて、
通常は上端部とブラケット54とに亘って張設したスプリ
ング55の力により、支持部から下方が鉄心53から離れ、
表示体保持片4側に近づく方向に付勢されて、取付基板
2に設けられたストッパ26に当たるように構成されてお
り、この状態で前記表示体保持片4の爪51への係止が可
能となるようになっている。
【0021】上記表示体保持片4の電磁トリガ5の爪51
への係止は、電磁トリガ5のコイルに給電され爪51が表
示体保持片側4から鉄芯53に吸着されることにより外れ
る。これにより、表示体保持片4の表示体係止側4bが、
その端部にかかる表示体3の重さにより下向き回転し
て、表示体3の係止部35が当該保持片4から外れるよう
になり、表示体保持片4から係止部35が外れた表示体3
はガイド軸22に沿って落下し、標識部分31が透明な表示
室12に落ち込み、表示室12の透明な壁を介して外部から
視認可能になる。
【0022】尚、上記表示体保持片4 は、前述のように
枢着部を境にしてトリガ係止側4aが表示体係止側4bより
も長く、且つ重く形成されているため、表示体3が外れ
て落下した後は、反転して逆方向に回転し、トリガ係止
側4aが電磁トリガ5の爪51側面に受け止められて表示体
係止側4bを下にする傾斜状に支持されるか、トリガ係止
側4aが爪51の下方にまで回り込んで表示体係止側4bを上
に向けて直立する状態になる。
【0023】一方、前記検知部bは主として電流変成器
(CT)b1、充電コンデンサb2、表示部制御回路b3から
構成されており、上記表示部制御回路b3は電流比較回路
b4、タイマ回路b5、地絡電流検知回路b6、動作判定回路
b7、スイッチ回路b8を備えている。この検知部bは、架
空送電線aから電柱に沿って地上まで垂下する接地線に
対し、電流変成器b2の一次側コイル61が直列に接続され
る。
【0024】上記電流変成器b2の二次側コイル62の両
端には全波整流ダイオードb9が接続される。全波整流ダ
イオードb9のプラス・マイナス両端子の間には電磁トリ
ガ5を作動させるための電荷を蓄えるコンデンサb2と電
流比較回路b4が並列に接続され、上記コンデンサb2に対
し電磁トリガ5のコイル52とスイッチ回路b8を構成する
スイッチングトランジスタが直列に接続されている。
【0025】また、電流変成器b1の二次側コイル62には
ダイオードb10 を介して地絡電流検知回路b6が接続さ
れ、コンデンサb2と電流比較回路b4の間にはタイマ回路
b5が接続されている。そして、上記電流比較回路b4、地
絡電流検知回路b6及びタイマ回路b5は動作判定回路b7を
介してスイッチッングトランジスタb8に接続されてい
る。
【0026】前記動作判定回路b7ロジック回路により構
成され、第1 AND回路63、第2AND回路64、第3A
ND回路65及びNOT回路66を備えている。第1AND
回路63には地絡電流検知回路b65 とタイマ回路b5が接続
し、第2AND回路65にはタイマ回路b5がNOT回路66
及び抵抗Rを介して接続すると共に電流比較回路b4が接
続する。また、第3AND回路65には第1、第2AND
回路63,64が接続し、この第3AND回路65がスイッチ
ングトランジスタb8に接続している。
【0027】接地線dに地絡電流が流れ、電流変成器b1
の一次側コイル61に電流が流れると、それにより二次側
コイル62に発生する電流が全波整流ダイオードb9で昇圧
・整流され、作動電源としてコンデンサb2に蓄えられる
ようになる。電流比例回路b4は積分形で、所定の電流
値、例えば200mA 相当の基準電圧を超えると論理値
“1”を出力するようになっている。また、タイマ回路
b5は上記電流変成器b1の二次側コイル62に電流が発生す
るとスタートし、所定時間、例えば500ms 作動後タイム
アップして論理値“1”を出力する。一方、前記地絡電
流検知回路b6は電流が流れている間は論理値“1”を出
力し続ける。
【0028】タイマ回路b5の出力と地絡電流検知回路b6
の出力は動作判定回路b7の第1 AND回路63に入力さ
れ、この第1 AND回路は63タイマ回路b5の作動時間
(500ms)を基準時間とし、電流が短時間であれば出力
は“0”を、長時間であれば“1”を出力し、地絡電流
時間の判断をする。上記タイマ出力はNOT回路66で論
理反転し50ms時限回路Rで遅らせ論理値を“0”にす
る。この信号と先の電流比較回路b4の信号は第2 AND
回路64に入力し、第2AND回路64は、電流の持続時間
が500ms 以上、かつ電流が200mA 以上のとき、論理値
“1”を出力する。前記第1 AND回路63及び第2ND
回路64の出力は第3AND回路65に入力され、第3 AN
D回路65で論理判断し、スイッチングトランジスタb8を
導通させ、電磁トリガ5のコイル52を介してコンデンサ
b2の充電電荷を瞬時に放電し、作動表示部aを作動させ
る。即ち、電磁トリガ5の爪51を鉄芯53に吸着させて、
表示体保持片4の保持力を解除し表示体3を落下させ
る。尚、電流変成器b1の二次側はバリスターb11 により
電撃インパルス電流等の過大電圧保護をしている。
【0029】以上のように構成された本発明の表示器A
は、図5 に示すように、電柱Cに対して取付バンド等適
当な取付手段9を用いて取付固定し、架空送電線Dから
電柱Cに沿って延びる接地線dに、ケーシング1から引
き出した電流変成器b1の一次側コイル61の端子を接続し
て、使用に供する。
【0030】定常状態においてこの表示器Aは、表示体
3が定常位置にセットされている。即ち、表示体保持片
4がその一端を電磁トリガ5の爪51に係止すると共に他
端に表示体3の係止部35を係止して水平な状態にあり、
この状態において、表示体3は定常位置にあって、その
標識部分31がケーシング1の本体部分11に隠れた状態に
ある。(図2 参照)
【0031】今、接地線dに地絡電流が流れると、接地
線dの途中に挿入した電流変成器b1の一次側コイル61に
電流が流れ、それにより電流変成器b1の二次側コイル62
に変成電流が発生する。その電流は、全波整流ダイオー
ドb9で昇圧整流され、充電コンデンサb2に蓄えられる。
そして、200mA 以上の電流が、500ms 以上の時間継続し
て流れると、スイッチッングトランジスタb8を導通させ
る。これにより、コンデンサb2の充電電荷が、電磁トリ
ガ5のコイル52を介して瞬時に放電され、電磁トリガ5
が作動する。即ち、電磁トリガ5の爪51が鉄芯53に吸着
され、爪51が表示体保持片4から外れる。そのため、表
示体保持片4は支えを失い、その表示体係止側4bにかか
る表示体3の重量により、表示体係止側4bが下向きに回
転し、表示体3の係止部35が表示体保持片4から外れ、
表示体3が落下し、標識部分31が表示室12に落ち込む。
(図3 参照)
【0032】尚、本発明では表示体3の標識部分31に永
久磁石36を組み込んであり、上記磁石38に別の永久磁石
83を近付けたとき生じる磁石の反発作用を利用して、表
示体3の定常位置へのセット及び一端落下した後のリセ
ットを行うようにしている。即ち、表示体3が落下した
状態において、表示室12下側に磁石83を近付けて、表示
体3の標識部分に組み込んだ磁石36を反発させ、その反
発力により表示体3を上方に浮上移動させる。この際、
表示体保持片4がトリガ係止側4aを電磁トリガ5の爪51
側面に当てて表示体係止側4bを下にする傾斜状になって
いれば、表示体3の係止部35が表示体保持片4の表示体
係止側4bを突き上げて、これを上向き回転させると共に
トリガ係止側4aを下向きに回転させてスプリング55の付
勢力に抗して爪51の下側に押し込む。これにより表示体
3の係止部35は表示体保持片4の上方へ抜ける。しかる
後、表示室12下側から磁石83を遠ざければ、表示体3が
下がって、係止部35が表示体保持片4に係止し、表示体
3の荷重を受けた表示体係止側4bが下がり、トリガ係止
側4aが上向きに動いて爪51に係止する。(図4参照)
【0033】上記、表示体3のリセットは図6に示す操
作棒Bを用いて行うと便利である。以下この操作棒Bに
ついて説明する。操作棒Bは、電柱Cに取付けられてか
なり高い位置に設置される表示器Aを操作するものであ
るため、表示器Aの設置高さ相応の長さを必要とする
が、持ち運びを考慮すれば、図6(a)に示すように、
複数の棒B1,B2 …を継ぎ足して所要の長さを得るように
構成するのが望ましい。その場合、各棒B1,B2 …の継ぎ
足し構造は任意であるが、順次差し込み式の継ぎ足し構
造を採用すれば、簡単な操作により、確実な連結ができ
る。
【0034】この操作棒Bの先端には、筒部材8が首振
り自在に取付けられている。上記筒部材8は、表示器A
の透明な表示室12の外径にほぼ相当する内径を有し、そ
の上端から上記表示室12の高さに相当する寸法位置まで
については、周面を円周方向に一部切り欠いた切欠部81
が設けられている。筒部材8内は、上記切欠部81の若干
下方に設けた仕切板82により上下に仕切られており、上
記仕切板82上面には復帰用の永久磁石83が取付けられて
いる。
【0035】このように構成した操作棒Bは、表示体3
が落下した状態の表示器Aの下方から操作棒Bを伸ばし
て表示室12の外側に、筒部材8を嵌め込むことができ、
それにより、筒部材8に設けた磁石83が表示体3の標識
部分31に設けた磁石36に作用して、表示体3を定常位置
まで浮き上がらせることができる。それにより、前記し
たように表示体3を表示体保持片4に係止させて定常状
態にセットすることができる。従って、危険を伴う高所
に登って表示器Aのケーシング1を開けて、表示体3の
リセットを行わなくても地上から簡単に表示体3のリセ
ットができる。
【0036】しかも、この操作棒Bは、前述のように筒
部材8が、棒Bに対して首振り自在に取付けられ、しか
もその上部の周面が一部切り欠かれているため、その操
作に際して、筒部材8を表示室12の軸心の延長方向から
その軸心に沿って真っ直ぐ突き上げなくても、とにかく
筒部材8 の切欠部81を表示室12に当てれば、筒部材12を
表示室12の周面に沿ってスライドさせることにより、そ
の先端開口を表示室12下端に整合させて嵌め込むことが
簡単にでき、その操作が非常に行い易い。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、接地線に所定
レベル以上の電流が所定時間以上継続して流れたときに
のみ、作動して地絡事故を表示して、瞬間的に大きい電
流値の電流が流れたり、小さい電流値の電流が長い時間
流れたような場合には表示しない。従って、地絡事故で
ないのに地絡事故の表示を行うことがなく、確実に地絡
事故が発生したときにのみ、それを表示することができ
て、表示の信頼性が高い。請求項2の発明は、地絡事故
が発生すると、ケーシング内に収容された表示体が定常
位置から落下して、その下端部に設けられた標識部分が
ケーシング底部に設けられた透明な表示室に落ち込み、
表示室の透明な壁を通して、周囲あらゆる方向からの視
認が可能になるので、事故地点を容易に確認することが
できる。請求項3及び請求項4の発明は、接地線を流れ
る事故電流を利用して作動表示部の作動エネルギーを蓄
え、これを利用するため、特別な電源を必要としない。
請求項5の発明は、一旦作動して落下した表示体をリセ
ットする場合、表示体に触れなくても、更にはケーシン
グを開けなくても表示室の下方から表示体の磁石に他の
磁石を近付ければ、磁石の反発作用により表示体を表示
室から浮上させ、元の定常位置にセットすることができ
るので、防水性を損なう恐れのあるリセット用の操作レ
バーなどをケーシングに設ける必要が無く、高い防水性
を得ることができる。しかも、高所に登って作業を行わ
なくても、竿の先などに磁石を着けて、これを下からケ
ーシングの表示室底面に当てることにより、リセット作
業を行うことができ、作業の安全性と、スピードアップ
が図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地絡電流表示器の全体構成の概略を示
すブロック図。
【図2】定常時における作動表示部の状態を示す断面
図。
【図3】作動時における作動表示部の状態を示す断面
図。
【図4】リセット操作時における作動表示部の状態を示
す断面図。
【図5】設置状態を示す説明図。
【図6】リセット操作用の操作棒を示し、(a)は一部
切欠して示す斜視図、(b)は(a)のb−b線拡大断
面図。
【符号の説明】
A:地絡電流表示器 D:架空送電線 a :作動表示部 b:検知部 d:接地線 1:ケーシング 3:表示体 4:表示体保持片 5:電磁トリガ 12:表示室 31:標識部分 36:磁石 51:爪 61:電流変成器の一次側コイル 62:電流変成器の二次側コイル b1:電流変成器 b2:コンデンサ b3:表示部制御回路 b4:電流比較回路 b5:タイマ回路 b6:地絡電流検知回路 b7:動作判定回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架空送電線の接地線の途中に挿入され、接
    地線を流れる地絡電流を検知して、作動出力を発生する
    検知部と、検知部からの作動出力を受けて作動し、地絡
    事故を表示する作動表示部とを備える地絡電流表示器に
    おいて、上記検知部は所定レベル以上の電流が所定時間
    以上継続して流れたときに作動出力を発生することを特
    徴とする地絡電流表示器。
  2. 【請求項2】架空送電線の接地線の途中に挿入され、接
    地線を流れる地絡電流を検知して、作動出力を発生する
    検知部と、検知部からの作動出力を受けて作動し、地絡
    事故を表示する作動表示部とを備える地絡電流表示器に
    おいて、上記検知部及び作動表示部が底部に透明な表示
    室を有する密閉された防水構造のケーシングに収容配備
    され、上記作動表示部が、表示体保持片に係止して表示
    室上方の定常位置に保持され、上記表示体保持片の係止
    が外れることにより落下して、下端部に設けた標識部分
    を前記透明な表示室に落とし込む表示体と、中間部を枢
    支されてその左右に回転可能なシーソー状に構成され
    て、その一端を電磁トリガの爪に係止した状態で他端に
    前記表示体を係止し、上記爪への係止が外れることによ
    り回転して表示体の係止を外す表示体保持片と、上記表
    示体保持片を係止する爪を有し、前記検知部の作動出力
    により作動して、上記爪を表示体保持片から外す電磁ト
    リガとを備えることを特徴とする地絡電流表示器。
  3. 【請求項3】検知部が、送電線の接地線間に直列状に挿
    入した電流変成器と、当該電流変成器の二次側コイルに
    接続し、電流変成器の一次側コイルに電流が流れたとき
    二次側コイルに発生する変成電流を蓄えるコンデンサ
    と、上記変成電流により動作判定を行い、所定レベル以
    上の電流が所定時間以上継続して流れたときにコンデン
    サの充電電荷を放電し、これを作動表示部の作動出力と
    する表示部制御回路とを備えることを特徴とする請求項
    1又は2記載の地絡電流表示器。
  4. 【請求項4】表示部制御回路が、電流変成器に接続さ
    れ、当該電流変成器の二次側に電流が発生するとスター
    トし、所定時間経過後タイムアップ信号を発生するタイ
    マ回路と、電流変成器に接続され、当該電流変成器の二
    次側に電流が発生している間、出力し続ける地絡電流検
    知回路と、電流変成器に接続され、当該電流変成器の二
    次側に発生する電流を積算して所定電流値に相当する基
    準電圧を超えると出力を発生する電流比較回路と、上記
    タイマ回路、地絡電流検知回路、電流比較回路の出力を
    入力して、動作判定を行い、所定レベル以上の電流が所
    定時間以上継続して流れたときに出力を発生してコンデ
    ンサの充電電荷を放電させる動作判定回路とを備えるこ
    とを特徴とする請求項3記載の地絡電流表示器。
  5. 【請求項5】表示体の下端部に磁石が装着されいること
    を特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の地絡電
    流表示器。
JP9181408A 1997-07-07 1997-07-07 地絡電流表示器 Pending JPH1127848A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100332234B1 (ko) * 1999-03-20 2002-04-12 이영민 입력전원의 자동접지장치
JP2007113917A (ja) * 2005-10-18 2007-05-10 Meidensha Corp 送配電線の劣化検出装置
JP2007163167A (ja) * 2005-12-09 2007-06-28 Hokkaido Electric Power Co Inc:The 地中線事故区間評定装置

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