JPH11276585A - 噴射式注射器用薬液容器 - Google Patents

噴射式注射器用薬液容器

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JPH11276585A
JPH11276585A JP10086402A JP8640298A JPH11276585A JP H11276585 A JPH11276585 A JP H11276585A JP 10086402 A JP10086402 A JP 10086402A JP 8640298 A JP8640298 A JP 8640298A JP H11276585 A JPH11276585 A JP H11276585A
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syringe
injection
tip nozzle
drug solution
container
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JP10086402A
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Tatsuo Kimura
辰男 木村
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 針無注射器の先端ノズルの清掃、ないし、交
換時期が分かる噴射式注射器用薬液容器を得る。 【解決手段】 薬液バイアル(薬液容器)20の口部2
1にキャップ部材30が一体的に取り付けられている。
薬液バイアル20は、針無注射器の先端ノズルの清掃、
ないし、交換時期に相当する延べ使用量の薬液を収容す
る容積とされている。キャップ部材30には、注射器先
端ノズルが嵌まり込む注射器嵌合凹室31が設けられて
いると共に、注射器嵌合凹室31に嵌まり込んだ注射器
先端ノズルに形成されたジェット噴射口を薬液バイアル
20内の薬液に連通させる中空針34が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、噴射式注射器用
の薬液容器、特に、噴射式注射器の先端ノズルの清掃、
または、先端ノズルの交換時期が分かると共に、携帯に
も適した噴射式注射器用薬液容器に関する。
【0002】
【従来の技術】皮下注射用の針無注射器は、注射器先端
ノズルの突端のジェット噴射口から薬液をジェット噴射
することにより、注射針を使わずに薬液を皮膚から体内
に注入できる注射器である。この針無注射器は、殆ど無
痛で薬液を簡単に注射することができるので、医療施設
だけでなく、例えば糖尿病患者が日常的にインスリンを
自分で注射(自己注射)するのにも使われている。
【0003】針無注射器50は、図2に示すように本体
としての第1グリップ(本体)GAと第1グリップGA
に対して回転摺動する第2グリップGBと、第1グリッ
プGAの先端に捩じ込まれた着脱自在の先端ノズル51
とよりなり、ノズル51には吸引された薬液が入る注射
液室(シリンダ室)52とジェット噴射口(オリフィ
ス)53が形成されており、注射液室52の内には往復
摺動できるようにピストン54が配設されて、ピストン
54は前記第2グリップGBに連結されており、ノズル
51を図示のように下方にした状態では、薬液を吸引す
る時は第2グリップGBの回転操作でピストン54が矢
印方向に引上げられ、逆に薬液を噴射する時はピストン
54が圧縮バネ55の圧力(または、ガスの圧力)によ
って急激に押し下げられて注射液室52の内の薬液がジ
ェット噴射口53から勢いよくジェット噴射される構成
となっている。なお、図中GTは注射液室52内に吸引
された薬液をジェット噴射、すなわち、注射を行う際の
リリースボタン、56はピストン54に連なるピストン
ロッドである。
【0004】図2に示す針無注射器は噴射式の皮下注射
用の針無しの注射器であり、針有注射器のように針を薬
液バイアル(薬液容器)内に挿入して薬液を注射器に吸
引できないことから、薬液バイアルから注射器内に薬液
を吸引する際に、図3に示す中空針部材61を備えた特
別のアダプタ60が使われる。図4に示すように、この
アダプタ60を中空針部材61がガラス製の薬液バイア
ル62のゴム栓63を貫通するようにして薬液バイアル
62の口へ取り付けておいて、図5に示すように、針無
注射器50の注射器先端ノズル51をアダプタ60の嵌
合凹所64に嵌め込んで針無注射器50とアダプタ60
とを連結する。
【0005】そして、針無注射器50の第1グリップG
Aを握って、第2グリップGBを所望の吸引量を示す目
盛りに合うように回転操作して針無注射器50のピスト
ン54を矢印RAで示す方向へ引き上げる。そうする
と、薬液バイアル62の中の薬液が、中空針部材61の
通路65を通りアダプタ60の嵌合凹所64の側に出て
来て、さらに注射器先端ノズル51のジェット噴射口5
3ら針無注射器50内の注射液室52に入る。注射器内
に必要量の薬液が吸引されたら、針無注射器50をアダ
プタ60から外し、針無注射器50の注射器先端ノズル
51を注射個所に当てて、リリースボタンGTを押し薬
液をジェット噴射させる。注射が終われば、衛生上の観
点から、針無注射器50の注射器先端ノズル51と、ア
ダプタ60の嵌合凹所64のそれぞれに専用キャップ
(図示省略)を被せて分離状態で保管する。
【0006】糖尿病患者にあっては、薬液バイアル62
内のインスリンを針無注射器50に吸引し、自己注射す
るが、インスリン薬剤中の物質が結晶化し、針無注射器
50注射器先端ノズル51に目詰まりが生じる。したが
って、針無注射器50は、所定回数、例えば14回のジ
ェット噴射(皮下注射)する毎に、注射器先端ノズル5
1、すなわち、ジェット噴射口53を清掃するようにし
ている。また、近年針無注射器は、衛生面、保守の観点
から針無注射器の先端ノズルは使い捨てタイプ(ディス
ポーザブルタイプ)になってきており、この場合には先
端ノズルを新しい先端ノズルと交換する必要がある。
【0007】インスリン薬剤の入れてある標準薬液バイ
アルの容量は10ml(1000単位)で、1回当たりの
注射量が概略20単位とすると、50回分の皮下注射回
数に相当する。一方、先端ノズルがディスポーザブルタ
イプの針無注射器では、14回の注射が先端ノズルの寿
命であることから、標準薬液バイアル1本に対し最低3
回の先端ノズルの取り替え(交換)が、また、先端ノズ
ルがディスポーザブルタイプでない針無注射器では、3
回の注射器先端ノズル2の清掃が必要である。
【0008】このように針無注射器では、先端ノズルの
清掃、ないし、交換が不可欠であるにもかかわらず清
掃、ないし、交換時期は、患者、または、介護者(以下
両者を含めて施術者と称する)のジェット噴射(皮下注
射)回数の記憶や治療日誌等に頼っているのが実情であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、針無注
射器の先端ノズルの清掃、ないし、交換時期を施術者の
記憶等に頼っていたのでは、次のような問題がある。す
なわち、施術者が皮下注射回数を忘れたり、治療日誌等
への記入忘れの恐れがあり、所定回数を過ぎても先端ノ
ズルを清掃、ないし、交換せずに針無注射器を使用する
事態が生じ、インスリンのジェット噴射(皮下注射)が
できなくなったり、所定量のインスリンを皮下注射でき
ない、という問題が生じる。
【0010】特に、先端ノズルがディスポーザブルタイ
プの針無注射器では、先端ノズルが樹脂製であることか
ら、目詰まりが生じない際には寿命に達しているにもか
かわらず交換せずにそのまま注射を続けるという事態が
容易に起こり得る。この事態が続くと、やがて先端ノズ
ルが破損し正確な注射ができなくなると共に、最悪の場
合その破片が注射時に飛散し患者に危害を与える危険が
ある。また、針無注射器に薬液バイアル内の薬液を吸引
するには、アダプタの薬液バイアルの口部への装着が不
可欠であり、アダプタが薬液バイアルにうまく装着され
ていないと、針無注射器に薬液を吸引することができ
ず、注射ができないことになる。
【0011】したがって、アダプタの薬液バイアルへの
装着は、非常に慎重を要する煩わしい作業であり、特
に、針無注射器による自己注射に不慣れな人、手が震え
やすい高齢者や子供にとっては深刻な問題である。さら
に、自己注射を必要とする糖尿病患者にあっては、旅
行、出張等の長時間の外出に際しては外出先でインスリ
ンを打たなければならないことから、針無注射器、薬液
バイアル、アダプタの3者の携帯が不可欠であり、いず
れが欠けても用をなさないにも関わらず、いずれかを忘
れる恐れがある。特に、針無注射器へのインスリン(薬
液)の吸引時に使用するアダプタは、小さい部品である
ことから忘れたり、紛失しがちである。
【0012】この発明は、上記の事情に鑑み、針無注射
器の先端ノズルの清掃、ないし、交換時期が分かると共
に、携帯にも適した噴射式注射器用薬液容器を提供する
ことを目的としている。
【0013】
【課題を達成するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の噴射式注射器用薬液容器は、1回の注
射で使用する薬液の量と噴射式注射器先端ノズルの清
掃、または、交換を行わなければならない注射回数との
積算量の薬液を収容する薬液容器と、薬液容器の口部に
連結して薬液容器と一体化のキャップ部材とよりなる。
前記キャップ部材は、噴射式注射器の先端ノズルが嵌ま
り込む注射器嵌合凹室と、薬液採取用の中空針とを備え
ており、前記中空針は前記薬液容器内に侵入し前記注射
器嵌合凹室に嵌まり込んだ注射器先端ノズルに形成され
たジェット噴射口を前記薬液容器内の薬液に連通させ
る。
【0014】定期的に注射を必要とする病患、例えば糖
尿病患者では、患者が1回の注射で使用する薬液として
のインスリンの量は個々に決まっており、注射器先端ノ
ズルがディスポーザブルタイプの針無注射器では、この
1回の注射でのインスリンの使用量と注射器先端ノズル
の交換(取替え)を行わなければならない注射回数(先
端ノズルの寿命)を掛けたインスリンの延べ使用量が先
端ノズルの交換時期であり、また、先端ノズルがディス
ポーザブルタイプでない針無注射器では、上記1回の注
射でのインスリンの使用量と針無注射器の先端ノズルの
清掃を行わなければならない注射回数とを掛けたインス
リンの使用量(延べ使用量)が先端ノズルの清掃時期で
あることから、インスリンの延べ使用量から注射器先端
ノズルの交換、ないし、清掃時期が分かることになる。
【0015】この発明はこの点に着目し、薬液容器の容
積は、先端ノズルの交換を行わなければならない先端ノ
ズルの寿命、ないし、先端ノズルの清掃時期に相当する
延べ使用量とされているので、薬液容器内の薬液を使い
切れば(薬液容器内の薬液が無くなれば)、施術者は注
射器先端ノズルの交換時期、ないし、清掃時期に至った
ことが分かり、先端ノズルがディスポーザブルタイプの
針無注射器では新しい注射器先端ノズルに取換え、ま
た、先端ノズルがディスポーザブルタイプでない針無注
射器では注射器先端ノズルの清掃を行なう。
【0016】したがって、施術者は針無注射器先端ノズ
ルの交換、ないし、清掃時期の目安となる注射回数を一
々記憶、ないし、治療日誌等に記録しておく必要がな
く、常に正確な注射が行え、精神的、肉体的ストレスか
らも開放される。特に、注射器先端ノズルがディスポー
ザブルタイプの針無注射器にあっては、注射器先端ノズ
ルが寿命に達しているにもかかわらず交換せずにそのま
ま注射を続けることによる注射器先端ノズルの破損、そ
の破損片の注射時の飛散による患者への危害を未然に防
ぐことができる。
【0017】また、薬液容器の口部に噴射式注射器の注
射器先端ノズルが嵌まり込む注射器嵌合凹室と、注射器
嵌合凹室に嵌まり込んだ注射器先端ノズルに形成された
ジェット噴射口を薬液容器内の薬液に連通させる薬液採
取用の中空針とを備えたキャップ部材が、薬液容器の口
部に連結されて薬液容器と一体化しているので、従来の
薬液容器では不可欠なアダプタ、ならびに、それの薬液
容器への装着が不要であると共に、薬液容器の口部に一
体的に連結するキャップ部材の注射器凹嵌合室に針無注
射器の先端ノズルを嵌め込み、常法通り、針無注射器の
ピストンを引き上げることで、中空針を介して注射器先
端ノズルのジェット噴射口から注射器内に、薬液バイア
ル内のインスリン等の薬液を1回の使用量だけ吸引でき
るので、操作性が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施例を図面
を参照しながら説明する。図1は、実施例の噴射式注射
器用薬液容器の構成を示す断面図である。針無注射器
は、図2に示したように、注射器先端ノズル51には、
吸引された薬液が入る注射液室(シリンダ室)52と先
端側の突端に直径150μm程度のジェット噴射口53
が形成されている。一方、注射液室52の内には、往復
摺動できるようにしてピストン54が配設されており、
薬液を吸引する時はピストン54が引き上げられ、逆に
薬液を噴射する時は圧縮バネ55の圧力によってピスト
ン54が急激に押し下げられる通常の針無注射器と同様
の薬液噴射構造となっており、図示の実施例では注射器
先端ノズル51に後述の薬液容器20の口部21に一体
的に連結するキャップ部材30の注射器嵌合凹室31の
開口部の内周面に形成されたネジ山31aに螺合する図
中点線で示すネジ山51aが設けられている。
【0019】噴射式注射器用薬液容器10は、薬液バイ
アル(薬液容器)20とそれの口部に一体的に結合する
キャップ部材30とで構成されている。ガラス製の薬液
バイアル20は、1回の注射でのインスリンの使用量と
注射器先端ノズルの交換(取替え)、ないし、先端ノズ
ルの清掃を行わなければならない注射回数とを掛けた量
(積算量)のインスリンを収容する容積、例えば、注射
器先端ノズルがディスポーザブルタイプの針無注射器
で、1回当たりの注射量が20単位、注射器先端ノズル
の寿命(先端ノズルの交換時期に至る注射回数)が15
回とすると、3ml(300単位)の容積を有している。
したがって、口部21の外周面には凸部22が形成され
ている。
【0020】キャップ部材30は、注射器先端ノズル5
1(図2参照)が嵌まり込める内部形状の注射器嵌合凹
室31と、薬液バイアル20の口部21が嵌まり込める
内部形状の容器口嵌合凹室32とが、隔壁33を間にし
て隣合わせに配設されている。容器口嵌合凹室32で
は、薬液採取用の中空針34が隔壁33から該嵌合凹室
32の開口の方に先端34aを向けて垂直に突設されて
おり、該嵌合凹室32の開口より隔壁33側の内周面
に、薬液バイアル20の口部21の外周面に形成された
凸部22が嵌まり込むリング状溝35が形成されてい
る。
【0021】また、容器口嵌合凹室32の突き当たりの
隔壁33には、薬液バイアル20の口部21の先端周面
23を受け止めるゴム部材36が設けられており、ゴム
部材36の弾性により薬液バイアル20の口部21の先
端周面23と隙間の無い状態でぴったり密接するように
なっている。したがって、インスリンを収容する薬液容
器20をそれの口部21の先端周面23がゴム部材36
に密接するまで容器口嵌合凹室32に挿入すると、容器
口嵌合凹室32内周面に形成されたリング状溝35に薬
液バイアル20の口部21の外周面に形成された凸部2
2が嵌まり込み、キャップ部材30が薬液容器20の口
部21に連結されてキャップ部材30が薬液バイアル2
0に一体的に結合する。
【0022】注射器嵌合凹室31では、嵌まり込んだ注
射器先端ノズル51(図2参照)の突端を受け止めるゴ
ム部材37が突き当たりの隔壁33に設けられており、
ゴム部材37の弾性により注射器先端ノズル51の突端
と隙間の無い状態でぴったり密接するようになってい
る。また、針無注射器50のジェット噴射口53と合う
ゴム部材37の位置に中空針34の細孔と連通している
小開口38が開いている。なお、実施例の場合、中空針
34の末端はゴム部材34の裏面の位置で止まってお
り、中空針34の末端と小開口38の間はゴム部材37
に設けられた細孔で繋がっている。したがって、注射器
先端ノズル51がゴム部材37に密接している状態で
は、噴射口53は、小開口38からゴム部材37に設け
られた細孔を経由し中空針34の細孔を経て、中空針3
4の先端34aへと通じていることになる。
【0023】また、実施例においては、キャップ部材3
0の注射器嵌合凹室31の開口側内周面には、注射器先
端ノズル51(図2参照)が注射器嵌合凹室31に嵌ま
り込んで注射器先端ノズル51の突端がゴム部材37に
押し当てられた状態で、キャップ部材30を注射器先端
ノズル51に設けられたネジ山51aとネジ結合するネ
ジ山31aが設けられている。したがって、注射器先端
ノズル51を注射器嵌合凹室31にネジ込めば、注射器
先端ノズル51が、注射器嵌合凹室31の奥に前進して
ゆき、注射器先端ノズル51の突端がゴム部材37に押
し当てられた状態で針無注射器50にキャップ部材30
が連結し、逆にネジを緩めれば、注射器先端ノズル51
が注射器嵌合凹室31から後退して来て針無注射器1と
キャップ部材20が分離される構成となっている。な
お、図中39は、注射器嵌合凹室31の開口側内周面に
設けられたネジ山31aに螺合するネジ山39aが設け
られた蓋で、この蓋39を注射器嵌合凹室31にネジ込
めば、それの先端面39bがゴム部材37に圧接して小
開口38を塞いで薬液バイアル20を閉栓する。したが
って、噴射式注射器用薬液容器10の出荷時、ないし、
保管時、携帯時には、注射器嵌合凹室31は蓋39で閉
鎖されている。
【0024】キャップ部材30は、ポリカーボネイト樹
脂やアクリル樹脂などの透明性のあるプラスチック製の
ものが、キャップ部材30と針無注射器50とのネジ結
合時に、注射器先端ノズル51の突端とゴム部材37と
の接触状態が外側から分かること、ならびに、キャップ
部材20の製作性、コスト面等から好ましい。また、中
空針34は、ステンレス鋼製の針などが例示される。さ
らに、隔壁33に設けられるゴム部材36、37として
は、耐薬品性に優れるラテックス(天然ゴム)が好まし
い。
【0025】続いて、以上に述べた構成を有する実施例
の噴射式注射器用薬液容器10の使用状態について説明
する。先ず、注射器嵌合凹室31の蓋39を取り外し、
針無注射器50を注射器先端ノズル51の突端がゴム部
材37に押し当たるまで注射器嵌合凹室31にネジ込
み、ついで所望量の吸引量を示す目盛りに合うように第
2グリップGB(図2参照)を回転させてピストン54
を引き上げると、このピストン54の引き上げで注射液
室52内が負圧となり、薬液バイアル20の中の薬液
が、中空針34→ゴム部材37に設けられた細孔→小開
口38→ジェット噴射口53の経路で注射液室52へと
導入される。なお、針無注射器50にネジ結合された薬
液バイアル20を上にした場合には、ピストン54の引
き下げで注射液室52内に薬液が吸引されることにな
る。
【0026】ついで、必要量の薬液を吸引した針無注射
器50の第1グリップGA(図2参照)を握んで反対に
回転させてネジを緩め、針無注射器50をキャップ部材
30から分離し、針無注射器50の注射器先端ノズル5
1を注射個所に当ててリリースボタンGTを押すと、ピ
ストン54が圧縮バネ55の圧力で押されて急激に押し
下げられて薬液がジェット噴射口6から噴射されて患者
の体に注入される。
【0027】このように、注射を行う都度、薬液バイア
ル20内の薬液が消費されていき、実施例では15回の
注射が行われると薬液バイアル20内の薬液がなくな
る。
【0028】薬液バイアル20は、1回の注射でのイン
スリンの使用量と先端ノズルの交換(取替え)、ない
し、先端ノズルの清掃を行わなければならない注射回数
とを掛けた量(積算量)のインスリンを収容しているの
で、薬液バイアル20が空になれば針無注射器50の注
射器先端ノズル51の交換、ないし、清掃時期であるの
で、針無注射器50の注射器先端ノズル51を取り外し
て新しい先端ノズルとの交換、ないし、先端ノズルの清
掃を行なう。したがって、施術者は注射回数をカウント
し、それを記憶、ないし、治療日誌等に記録することな
く、注射器先端ノズル5の清掃、ないし、交換時期を知
ることができるので、常に正確な注射が行え、しかも精
神的、肉体的ストレスからも開放さる。
【0029】また、キャップ部材は薬液容器の口部に一
体的に連結され、該キャップ部材は注射器嵌合凹室に嵌
まり込んだ噴射式注射器先端ノズルに形成されたジェッ
ト噴射口を薬液容器内の薬液に連通させる中空針を備え
ているので、従来の薬液容器では不可欠なアダプタ、な
らびに、それの薬液容器への装着が不要である。
【0030】なお、上記の実施では、キャップ部材は注
射器嵌合凹室と針無注射器の先端ノズルの双方にネジ山
を設け、容器ホルダーを先端ノズルにネジ係合するよう
にしたが、ピンと案内溝の嵌め合いによる所謂ワンタッ
チ式の嵌合結合型の連結構造のものを、変形例として挙
げることができる。また、実施例では、針無注射器本体
に注射器先端ノズルをネジ係合するようにしたが、ワン
タッチ式の連結構造としてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上に述べたように、この発明の噴射式
注射器用薬液容器によれば、針無注射器の先端ノズルの
清掃、または、交換時期が分かるので、施術者は針無注
射器の先端ノズルの清掃、または、交換時期となる注射
回数を一々記憶、ないし、治療日誌等に記録しておく必
要がなく、常に正確な注射が行えると共に、精神的、肉
体的ストレスからも解放され、QOLが向上する。
【0032】また、先端ノズルがディスポーザブルタイ
プの針無注射器にあっては、寿命に達しているにもかか
わらず交換せずにそのまま注射を続けることによる先端
ノズルの破損、その破損片の注射時の飛散による患者へ
の危害を未然に防ぐことができる。
【0033】さらに、キャップ部材は薬液容器の口部に
一体的に連結され、キャップ部材は注射器嵌合凹室に嵌
まり込んだ噴射式注射器先端ノズルに形成されたジェッ
ト噴射口を薬液容器内の薬液に連通させる中空針を備え
ているので、従来の薬液容器では不可欠なアダプタ、な
らびに、それの薬液容器への装着が不要である。
【0034】また、実施例のようにキャップ部材の注射
器嵌合凹室に針無注射器の先端ノズルとの連結結合手段
を設けておけば、噴射式注射器用薬液容器は針無注射器
に連結結合可能であり、針無注射器は、実際に皮下注射
を実行する極く僅かな時間の他は、針無注射器と噴射式
注射器用薬液容器の両者が連結状態にあって必ず一緒に
在るので、針無注射器および噴射式注射器用薬液容器を
常に一体管理することが可能となり、携帯時に針無注射
器、薬液容器のいずれか一方を忘れることがなく、携帯
性が向上すると共に、このようにすれば、噴射式注射器
用薬液容器と針無注射器とを連結係合した状態では、キ
ャップ部材が注射器先端ノズルの保護キャップを兼ね双
方に専用キャップを用いた場合と比べて、キャップの取
り外しなどが不要であり、操作性が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の噴射式注射器用薬液容器の構成を示
す断面図である。
【図2】 針無注射器の概略構成図である。
【図3】 従来の噴射式注射器用アダプタを示す正面図
である。
【図4】 従来の噴射式注射器用アダプタとバイアルの
連結状態を示す正面図である。
【図5】 従来の噴射式注射器の薬液吸引時の状態を示
す正面図である。
【符号の説明】
10…噴射式注射器用薬液容器 20…薬液容器
(薬液バイアル) 21…薬液バイアルの口部 22…凸部 30…キャップ部材 31…注射器嵌合
凹室 32…容器口嵌合凹室 33…隔壁 34…中空針 35…リング状溝 36、37…ゴム部材 39…蓋

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1回の注射で使用する薬液の量と噴射式
    注射器の先端ノズルの清掃、または、交換を行わなけれ
    ばならない注射回数との積算量の薬液を収容する薬液容
    器と、前記薬液容器の口部に一体的に連結するキャップ
    部材とよりなり、前記キャップ部材は注射器の先端ノズ
    ルが嵌まり込む注射器嵌合凹室と、薬液採取用の中空針
    とを備えていると共に、前記中空針は前記薬液容器内に
    侵入し前記注射器嵌合凹室に嵌まり込んだ注射器先端ノ
    ズルに形成されたジェット噴射口を前記薬液容器内の薬
    液に連通させるものであることを特徴とする噴射式注射
    器用薬液容器。
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